JP5810991B2 - 冷媒用閉鎖弁 - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和装置等の冷凍装置に使用される冷媒用閉鎖弁に関する。
空気調和装置の室外機は、内部の冷媒回路の末端に閉鎖弁を備えている。この閉鎖弁は、工場からの出荷の段階では閉状態とされており、室外機及び室内機が現場に設置され、室内機からの冷媒配管が接続された後に閉状態から開状態に切り換えられる。これにより、室外機と室内機との間で冷媒の流通が可能となる。
従来の閉鎖弁として、例えば図5に記載のものが知られている。この閉鎖弁は、内部の冷媒流路を開閉する弁体130と、この弁体130が軸方向に移動可能に挿入される弁体通路137を有するハウジング136と、弁体130と弁体通路137との間をシールするOリング153と、ハウジング136の先端部の開口を覆う弁蓋131と、を備えている。
また、下記特許文献1には、図6に示されるように、Oリング153を通過して弁蓋131内に漏れた冷媒の圧力が周囲の温度変化によって高まることによって、ハウジング136から弁蓋131が外れてしまうのを防止するため、弁蓋131内の隙間Sに弾性部材170を挿入することによって、当該隙間S内に浸入する冷媒の量を少なくするとともに、冷媒の圧力上昇による衝撃を弾性部材170によって吸収する技術が開示されている。
特開2010−151204号
特許文献1記載の技術は、弁蓋131内の圧力上昇を抑制することができる点で、ある程度有用であるものの、弾性部材170の存在によって閉鎖弁の部品点数が増え、しかも、閉鎖弁を組み立てるときに弁蓋131内に弾性部材170を組み込む工程が新たに必要となるので、製造コストが増大するという欠点がある。
また、図5に示される従来の弁蓋131の場合、弁蓋131内の冷媒の圧力が高まると、その頂面部161がひび割れして冷媒が吹き出すおそれがある。閉鎖弁は、通常、操作性の観点から弁蓋131の頂面部161が室外機の外側に向くように設けられているため、弁蓋131の頂面部161がひび割れすると冷媒が室外機の外側に吹き出してしまう可能性がある。
また、弁蓋131内の冷媒の圧力が高まると、Oリング153が破損して多くの冷媒が短時間に漏れてしまい、空調システム全体がダウンしてしまう可能性がある。更に、Oリング153が破損してしまうと、復旧のために弁体130や閉鎖弁全体を交換しなければならない場合もある。
本発明は、弁蓋内に漏れた冷媒の圧力が高まったときに当該冷媒を弁蓋の外部へ適切に逃がすことができる冷媒用閉鎖弁を提供すること等を目的とする。
(1)本発明は、利用側ユニット(11)からの冷媒配管(24)を熱源側ユニット(12)の冷媒配管(25)に接続するための冷媒用閉鎖弁であって、
前記両冷媒配管(24,25)の間で冷媒を流動させる冷媒流路(34)と、
この冷媒流路(34)を開閉する弁体(30)と、
前記弁体(30)が軸方向に移動可能に収納される弁体通路(37)を有し、かつ当該弁体通路(37)の軸方向の一端側において開口する弁体収容体(36)と、
前記弁体(30)と前記弁体通路(37)との間をシールするシール部材(53)と、
前記弁体収容体(36)の開口を覆う弁蓋(31)と、を備えており、
前記弁蓋(31)は、
基端部側が前記弁体収容体(36)に着脱可能に連結され、かつ当該弁体収容体(36)の開口縁に圧接するシール部(68)を有する外周筒部(60)と、
前記外周筒部(60)の先端部側を塞ぐ頂面部(61)と、
前記シール部材(53)を通過して前記外周筒部(60)と前記頂面部(61)と前記弁体(30)とによって囲まれるスペース(S)に浸入した冷媒が所定の圧力に達すると、当該圧力によって前記外周筒部(60)を変形させて前記シール部(68)を開放する冷媒逃がし構造と、を備えており、
前記外周筒部(60)は段部を有し、前記頂面部(61)側の肉厚がt2、その反対側の肉厚がt3、そして頂面部(61)の肉厚がt1であって、これらの肉厚の関係が次のようになることを特徴とする。
t3>t1>t2
この構成によれば、弁蓋内に漏れた冷媒の圧力が所定の圧力に達すると外周筒部が変形してシール部を開放し、弁蓋内の冷媒を外周筒部の基端部側に逃がす(漏らす)ことができる。そのため、弁蓋の頂面部が熱源側ユニットの外側に向けて配置されている場合には、冷媒を熱源側ユニットの外側ではなく、内部側に漏らすことができる。また、弁蓋に新たな部材を追加するものではないので、製造コストの増大を抑制することができる。
(2)前記所定の圧力は、前記頂面部を損傷させる圧力よりも小さい圧力であることが好ましい。
このような構成によって、弁蓋の頂面部が損傷する前に弁蓋のシール部から外周筒部の基端部側へ冷媒を逃がすことができる。そのため、弁蓋の頂面部が熱源側ユニットの外側に向けて配置されている場合には、冷媒が熱源側ユニットの外側に吹き出してしまうのを好適に防止することができる。
(3)前記所定の圧力は、前記シール部材を損傷させる圧力よりも小さい圧力であることが好ましい。
このような構成によって、シール部材が損傷する前に弁蓋のシール部から外周筒部の基端部側へ冷媒を逃がすことができる。よって、弁体と弁体通路との間から短時間に多くの冷媒が漏れてしまうのを防止することができる。また、シール部材の損傷が防止されるので、弁蓋のみの交換で閉鎖弁を復旧することが可能となる。
(4)前記冷媒逃がし構造は、前記スペースの径方向外側における前記外周筒部の外周面に形成された凹部を含むことが好ましい。
このような構成によって外周筒部の強度を低下させ、冷媒が所定の圧力に達したときに外周筒部を変形させてシール部を開放し、外周筒部の基端部側へ冷媒を逃がすことができる。
)前記弁蓋は、内部応力を除去するために熱処理が施されることが好ましい。
この構成によれば、弁蓋に対して、凹部等の強度を低下させる構造を形成することに伴って弁蓋に発生した内部応力を除去し、弁蓋の均質化を図ることができる。
本発明によれば、弁蓋内に漏れた冷媒が所定の圧力に達したときに、当該冷媒を弁蓋の外周筒部の基端部側に逃がすことができる。
本発明の第1の実施の形態に係る冷媒用閉鎖弁を示す部分断面図である。 冷媒用閉鎖弁の一部を拡大して示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る冷媒用閉鎖弁の一部を拡大して示す断面図である。 本発明の冷媒用閉鎖弁を適用することができる空気調和装置の構成図である。 従来技術に係る冷媒用閉鎖弁の一部を拡大して示す断面図である。 他の従来技術に係る冷媒用閉鎖弁の一部を拡大して示す断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図4は、本発明の冷媒用閉鎖弁を適用することができる空気調和装置の構成図である。
この空気調和装置10は、室内機(利用側ユニット)11と室外機(熱源側ユニット)12とを備えている。この空気調和装置10は、室内機11に配設された室内熱交換器13と、室外機12に配置された圧縮機14、室外熱交換器15、及び膨張弁16と、これらを接続する冷媒配管24〜27と、を含む冷媒回路17を備えている。この空気調和装置10は、冷媒回路17の配管の一部に配設された四路切換弁18により、冷媒の流れ方向を切り換えることによって、冷房運転と暖房運転とを切り換えることができる。また、室内機11及び室外機12にはそれぞれ室内送風機19及び室外送風機20が設けられている。
室外機12は、内部の冷媒回路17の末端に、冷媒用閉鎖弁であるガス側閉鎖弁22及び液側閉鎖弁23を備えている。ガス側閉鎖弁22は、室内機11からのガス側冷媒連絡管24と室外機12の四路切換弁18に繋がる内部配管25との間に配設されて、これらを接続している。液側閉鎖弁23は、室内機11からの液側冷媒連絡配管26と室外機12の膨張弁16に繋がる内部配管27との間に配設されて、これらを接続している。ガス側閉鎖弁22と液側閉鎖弁23とは実質的に同じ構造を有しているので、以下の説明においては、ガス側閉鎖弁22について説明し、液側閉鎖弁23の詳細な説明は省略する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るガス側閉鎖弁(冷媒用閉鎖弁)22を示す部分断面図である。
ガス側閉鎖弁22は、ハウジング29と、このハウジング29に装着された弁体30及び弁蓋31とを備えている。ハウジング29は、室外機12の内部配管25が接続される第1接続口32と、室内機11のガス側冷媒連絡管24が接続される第2接続口33とを備えており、ハウジング29の内部には、第1接続口32と第2接続口33とを連通する略L字状の冷媒流路34が形成されている。
また、ハウジング29は、弁体通路37を有する筒形状の弁体収容部(弁体収容体)36を備えており、この弁体通路37に弁体30が軸方向に移動可能に収容されている。弁体通路37の一端側は冷媒流路34に連通し、弁体収容部36は、弁体通路37の他端側において開口している。第1接続口32と弁体通路37とは同一の軸心X上に配置されている。図1に示される例では、第1接続口32及び弁体通路37の軸心Xが前後方向に向けて配置され(室外機12の前方を矢印Fで示す)、これに直交して第2接続口33が下方に向けて配置されている。なお、一般に、室外機12は、筐体の前面にメンテナンス用の開口が設けられており、この開口を介して閉鎖弁22の弁体30を操作することができるように、弁体30の先端が前方に向くように閉鎖弁22が配置される。
第1接続口32は、円筒形状の弁座39を備えており、この弁座39に内部配管25が接続されている。また、ハウジング29には、一端側が冷媒流路34に繋がり、他端側が真空ポンプ等からのホースを接続するための接続部40とされるサービスポート41が設けられている。このサービスポート41の接続部40には、不使用時にサービスポート41を覆うキャップ42が取り付けられている。また、弁体収容部36の前端部の外周面には雄ねじ部43が形成され、この雄ねじ部43に弁蓋31が取り付けられている。
弁体収容部36内の弁体通路37の後端からその後方の冷媒流路34内には雌ねじ部45が形成されている。一方、弁体30は、略円筒形状に形成されており、先端側が外径の小さい小径部46とされ、後端側が外径の大きい大径部47とされ、大径部47と小径部46との間には段部48が形成されている。そして、弁体30の大径部47の外周面には、雌ねじ部45に螺合する雄ねじ部49が形成されている。また、弁体30の先端面には六角レンチを挿入可能な六角穴50が形成されている。そして、六角レンチによって弁体30を回し、当該弁体30を後方へ移動させてその後端部を弁座39に押し当てることで冷媒流路34を閉じることができ、弁体30を前方に移動させてその全体を弁体通路37に収めることで、冷媒流路34を開くことができる。
図2は、ガス側閉鎖弁22の一部を拡大して示す断面図である。
弁体30の小径部46は、弁体収容部36内の弁体通路37に前後方向に摺動可能に挿入されている。また小径部46の前端外周面には凹溝52が形成され、この凹溝52には、ゴム等の弾性材料からなるOリング(シール部材)53と、押さえリング54とが軸方向に並べて設けられている。Oリング53は、凹溝52の後壁52aと押さえリング54との間に配置され、押さえリング54は、小径部46の前端部をかしめることによって抜け止めされている。Oリング53は、弁体30と弁体通路37との間をシールすることで、冷媒流路34内を流れる冷媒が弁体30と弁体通路37との間を通って弁体収容部36の先端開口36aから外部へ漏れ出すのを防止している。
弁体30における段部48には、テーパー状のシール受面57が形成されている。これに対して、弁体通路37の後部側には、シール受面57に当接するバックシール部58が形成されている。このバックシール部58は、例えば略90度の角度で屈曲する角部によって構成されている。このバックシール部58は、弁体30を回して冷媒流路34を開く方向に移動させたとき、シール受面57に当接することによって弁体30と弁体通路37との間への冷媒の浸入を防止している。
弁蓋31は、外周筒部60と頂面部61とを備えており、これらは黄銅等の銅合金により一体に形成されている。外周筒部60の後部(基端部)62の内周に雌ねじ部63が形成され、この雌ねじ部63が弁体収容部36の雄ねじ部43に螺合されることで、弁蓋31が弁体収容部36に取り付けられる。外周筒部60の後部62の外周面は六角形状に形成され、スパナ等の工具を係合させて弁蓋31を回すことで、弁体収容部36に対して弁蓋31を着脱することができる。
外周筒部60の前部65側(先端部側)の外周面には、凹部66が全周にわたって形成されている。このため、外周筒部60の肉厚t3,t2は、後部62側において大きく、前部65側において小さく形成されている。このような凹部66は、例えば、図5に示される従来の弁蓋131における外周筒部160を切削加工することによって形成することができる。
また、外周筒部60の内周には、弁体収容部36の開口36aの周縁に当接するシール部68が形成されている。このシール部68は、外周筒部60の前部65と後部62とのほぼ境界に位置しており、例えば略90度に屈曲した角部によって構成されている。また、弁体収容部36の開口36aの周縁には、テーパー状のシール受部69が形成されている。
弁蓋31の頂面部61は、外周筒部60の前端に一体形成されている。頂面部61は、弁蓋31を弁体収容部36に取り付けた状態で弁体30の先端面に対して間隔をあけた状態で対向している。したがって、弁蓋31の外周筒部60と、頂面部61と、弁体30の先端部との間にはスペースSが形成されている。頂面部61の肉厚t1は、外周筒部60における前部65の肉厚t2よりも大きく、後部62の肉厚t3よりも小さくなっている。
弁蓋31内のスペースSには、バックシール部58やOリング53を通過して弁体30と弁体通路37との間から漏れた冷媒が溜まってしまう場合がある。例えば、作業者が弁体30を操作して冷媒流路34を開いたときに、シール受面57をバックシール部58に適切に当接させなかった場合、バックシール部58を通過して弁体30と弁体通路37との間に冷媒が浸入する。さらに、Oリング53は、低温の状態では弾性率が高くなり応力変動に追従して弾性変形し難くなるので、このような状態で冷媒流路34内の冷媒の圧力が瞬間的に高まると、冷媒がOリング53を通過して弁蓋31内に浸入してしまうことがある。そして、その後、温度が上昇することによってOリング53が正常に機能すると、弁蓋31内に浸入した冷媒がOリング53によって元の冷媒流路34に戻れず、弁蓋31内に保持されてしまう。弁蓋31内に形成されたシール部68は、このようにして弁蓋31内に保持された冷媒が外部に漏れてしまうのを防止する機能を有している。
一方、弁蓋31内に溜まった冷媒が温度変化によって膨張すると、弁蓋31内のスペースSの圧力が数十MPaの非常に高い圧力に上昇する場合がある。特に、ガス側閉鎖弁22の場合、20℃〜100℃程度の範囲で冷媒温度が大きく変動し、弁蓋31内のスペースSに溜まった冷媒が液体から気体へ状態変化すると、体積が増大してスペースS内の圧力が急激に高まる。図5に示される従来技術の場合、弁蓋131の頂面部161の肉厚t1が外周筒部160の肉厚t2よりも小さいので、頂面部161の外周部分に応力が集中し易くなっている。そのため、弁蓋131内の圧力が高まると、頂面部161の外周部がひび割れし、冷媒が室外機の外側へ向けて前方に吹き出してしまう可能性がある。
また、従来技術の場合、弁蓋131内の圧力が急上昇することによってOリング153が損傷し、弁体130と弁体通路137との間の冷媒の漏れを止めることができなってしまうおそれがある。そのため、頂面部161のひび割れと併発することで多くの冷媒が短時間に外部へ漏れ出し、冷媒不足によって空調能力が著しく低下したり、室外機12が停止してしまったりする可能性がある。
図2に示される本実施の形態における弁蓋31は、上述したように外周筒部60の前部65に凹部66が形成されており、この凹部66によってスペースSの径方向外側における外周筒部60の肉厚t2が頂面部61の肉厚t1よりも小さくなっている。そのため、外周筒部60の強度が低下してその変形が促進されるとともに、頂面部61の外周部に応力が集中し難くなっている。そして、外周筒部60が変形するとシール部68とシール受部69とが位置ずれし、シール部68が開放されるようになっている。
外周筒部60の肉厚t2は、弁蓋31内のスペースSの圧力によって頂面部61が損傷してしまう前、或いはOリング53が損傷してしまう前に、外周筒部60を変形させてシール部68を開放することができる寸法に設定されている。具体的には、弁蓋31の頂面部61やOリング53を損傷に至らしめる弁蓋31内の圧力の大きさを求め、この圧力よりも低い圧力で外周筒部60が変形するような肉厚t2に設定されている。
このような肉厚t2は、弁蓋31の強度計算によって求めてもよいし、試験を行うことによって求めてもよい。勿論、これらの双方を組み合わせて求めてもよい。いずれにおいても上記のように外周筒部60の肉厚t2を設定することによって、頂面部61やOリング53が損傷する前に弁蓋31内の冷媒を外周筒部60の後部側から室外機12の機内に逃がすことができる。そのため、弁蓋31から漏れた冷媒が室外機12の外側へ吹き出したり、短時間に多くの冷媒が漏れることによって室外機12が停止したりすることを防止することができる。
したがって、弁蓋31に形成された凹部66や、この凹部66によって外周筒部60の肉厚t2を小さくする構成は、当該外周筒部60の強度を低下させることによって、弁蓋31内の冷媒が所定の圧力に達すると当該圧力で外周筒部60を変形させてシール部68を開放する冷媒(圧力)逃がし構造(又は、強度低下構造)を構成している。
本実施の形態においては、外周筒部60の前部65の内径が約21mmで、頂面部61の肉厚t1が約2.5mmの弁蓋31に対して、凹部66を形成することによって外周筒部60の前部65の肉厚t2を約0.9mmとした。ただし、これらの寸法は一例であり、適宜変更することができる。
本実施の形態では、弁蓋31の外周筒部60における前部65の肉厚t2を小さくするために、スペースSの径方向外側に凹部66を形成している。そのため、外周筒部60の後部62の肉厚t3を確保し、弁体収容部36との結合強度を十分に確保することができる。また、弁蓋31の外周筒部60を切削加工することによって凹部66をすると、内部応力(残留応力)が生じて所望の強度を得難く、品質にばらつきが生じやすくなる。そのため、本実施の形態では、切削加工後の弁蓋31に焼鈍を行うことによって残留応力を除去し、品質のばらつきを抑制している。弁蓋31が黄銅により形成されている場合、焼鈍条件は、例えば、加熱温度250℃、加熱時間30分とすることができる。なお、弁蓋31を鍛造等によって成形する場合など内部応力の影響が小さい場合には、焼鈍等の熱処理を省略してもよい。また、切削加工を伴う場合であっても所望の強度を十分に得ることができれば、焼鈍等の熱処理を省略してもよい。
また、以上のように弁蓋31の外周筒部60の肉厚t2を小さくするだけであると、応力腐食割れが生じやすくなる可能性があるが、これを防止するために、外周筒部60の前部65と後部62との境界に位置する隅部のアール寸法Rを調整することができる。すなわち、アール寸法Rを大きくすることによって応力腐食割れに強い構造とすることができる。ただし、アール寸法Rを大きくし過ぎると、外周筒部60の前部65の強度が高まり、弁蓋31内の冷媒を逃がす(圧力を逃がす)効果が低くなるため、応力腐食割れの防止効果と冷媒逃がし効果との双方をバランスよく満たすことが必要となる。本実施の形態では、上記のように焼鈍によって弁蓋31の残留応力を除去した場合、アール寸法Rは、1.4〜1.6mmに設定することが好ましい。
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る冷媒用閉鎖弁の一部を拡大して示す断面図である。本実施の形態では、閉鎖弁22のハウジング29における弁体収容部36にバックシール部58が形成されておらず、弁体30と弁体通路37との間のシールがOリング53のみとなっている点で第1の実施の形態とは異なっている。したがって、本実施の形態では、弁蓋31内に冷媒が浸入する可能性が第1の実施の形態よりも高くなり、本発明における冷媒逃がし構造がより有用となる。
本発明は、上記実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において適宜変更することができる。
例えば、本発明の構成は、ガス側閉鎖弁22だけでなく液側閉鎖弁23についても適用することが可能である。
また、本発明は、上述したような空気調和装置10だけでなく、冷媒サイクルを有する各種冷凍装置に適用することができる。
10: 空気調和装置
11: 室内機(利用側ユニット)
12: 室外機(熱源側ユニット)
22: ガス側閉鎖弁
23: 液側閉鎖弁
24: ガス側冷媒連絡管
25: 内部配管
30: 弁体
31: 弁蓋
34: 冷媒流路
36: 弁体収容部(弁体収容体)
37: 弁体通路
53: Oリング(シール部材)
60: 外周筒部
61: 頂面部
66: 凹部
68: シール部
S: スペース
t1: 頂面部の肉厚
t2: 外周筒部の肉厚

Claims (5)

  1. 利用側ユニット(11)からの冷媒配管(24)を熱源側ユニット(12)の冷媒配管(25)に接続するための冷媒用閉鎖弁であって、
    前記両冷媒配管(24,25)の間で冷媒を流動させる冷媒流路(34)と、
    この冷媒流路(34)を開閉する弁体(30)と、
    前記弁体(30)が軸方向に移動可能に収納される弁体通路(37)を有し、かつ当該弁体通路(37)の軸方向の一端側において開口する弁体収容体(36)と、
    前記弁体(30)と前記弁体通路(37)との間をシールするシール部材(53)と、
    前記弁体収容体(36)の開口を覆う弁蓋(31)と、を備えており、
    前記弁蓋(31)は、
    基端部側が前記弁体収容体(36)に着脱可能に連結され、かつ当該弁体収容体(36)の開口縁に圧接するシール部(68)を有する外周筒部(60)と、
    前記外周筒部(60)の先端部側を塞ぐ頂面部(61)と、
    前記シール部材(53)を通過して前記外周筒部(60)と前記頂面部(61)と前記弁体(30)とによって囲まれるスペース(S)に浸入した冷媒が所定の圧力に達すると、当該圧力によって前記外周筒部(60)を変形させて前記シール部(68)を開放する冷媒逃がし構造と、を備えており、
    前記外周筒部(60)は段部を有し、前記頂面部(61)側の肉厚がt2、その反対側の肉厚がt3、そして頂面部(61)の肉厚がt1であって、これらの肉厚の関係が次のようになることを特徴とする冷媒用閉鎖弁。
    t3>t1>t2
  2. 前記所定の圧力が、前記頂面部(61)を損傷させる圧力よりも小さい圧力である、請求項1に記載の冷媒用閉鎖弁。
  3. 前記所定の圧力が、前記シール部材(53)を損傷させる圧力よりも小さい圧力である、請求項1又は2に記載の冷媒用閉鎖弁。
  4. 前記冷媒逃がし構造は、前記スペース(S)の径方向外側における前記外周筒部(60)の外周面に形成された凹部(66)を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の冷媒用閉鎖弁。
  5. 前記弁蓋(31)は、内部応力を除去するために熱処理が施される、請求項1〜のいずれか1項に記載の冷媒用閉鎖弁。
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