JP5810878B2 - 発熱体通電制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、発熱体制御システムに係り、複数の気筒を有する内燃機関の気筒毎に設けた発熱体への通電を個別の発熱体通電制御装置によって制御する発熱体通電制御システムにおける異常検出に関し、特に、ディーゼル機関の気筒毎に設けたグロープラグへの通電を制御するグロープラグ通電制御システムに好適なものである。
従来、例えば、ディーゼル燃焼機関の着火を補助する発熱体であるグロープラグへの通電を制御するグロープラグ通電制御装置(以下、GCUと略す)として、グロープラグと電源との間にスイッチング素子を設け、機関の運転状況に応じてECUから発信される駆動信号にしたがって、MOSFET等のスイッチング素子を開閉してグロープラグへの通電を制御するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
近年、大電流を供給して早期の昇温を可能とする、低定格のセラミックグロープラグが用いられるようになっており、これに伴い、グロープラグへの通電を制御するスイッチング素子の発熱量も増加する傾向にある。
ところが従来のGCUでは、複数のグロープラグを1つのGCU内に複数のスイッチング素子を設けて制御しており、放熱性を良好にして複数のスイッチング素子から発生する熱の影響を互いに少なくするため装置が大型化する虞がある。
そこで、複数の気筒毎に設けられたグロープラグに対して、それぞれを独立して制御するGCUを個別に設けることによって、複数のGCUからの発熱が互いに影響を及ぼさないようにして、更なる小型化や装置の簡素化を実現できると期待されている。
特許文献2には、グロープラグユニットを制御線路に接続するための入力端を有するグロープラグユニットであって、前記制御線路を介して前記グロープラグユニットのグロープラグが駆動制御される形式のグロープラグユニットにおいて、前記グロープラグユニットは出力端を有し、該出力端を介して少なくとも1つの別のグロープラグユニットが前記制御線路と接続されることを特徴とし、複数のグロープラグユニットを直列に接続して配線コストを低減できることが開示されている。
特許文献2にあるように、GCUに別のGCUと接続するための出力端を設けると共に、抵抗素子(レジスタ)、誘導素子(インダクタ)、又は、容量素子(キャパシタ)のいずれかを設け、各GCUを直列に接続したときに、気筒位置に応じて変化する抵抗値(レジスタンス)、誘導係数(インダクタンス)、又は、静電容量(キャパシタンス)のいずれかを検出することによって、各GCUが自己の搭載された気筒位置を認識することが可能となる。
しかし、GCUの入力端と別のGCUの出力端とを繋ぐ制御線路に断線や、コネクタの外れ等が生じた場合には、断線部の下流側となるGCUとECUとの接続が断たれ、断線部の下流側となるグロープラグのすべてに通電されなくなる。
一方、GCUには、グロープラグの抵抗値の変化等を読み取り、グロープラグの劣化、断線、過電流等の何らかの異常を検出してハイ・ローの二値によって異常の有無を示す自己診断信号DIを出力し、ECU側に伝達する自己診断装置(DIU)が設けられている。このようなDIUの出力端子には、一般的に、オープンコレクタ型(オープンドレイン型を含む)のトランジスタが用いられ、ECU側において電源にプルアップすることで、ECU側に自己診断信号DIを伝達している。
この自己診断出力用のトランジスタは、何らかの異常が検出されたときにはオフとなりハイ側に出力され、正常時にオンとなりロー側に出力され、ハイ・ローの二値のデータからなるデータコードを形成することができる。
特許文献2のように、複数のGCUが直列に接続されている場合、それぞれのDI出力端子が並列に接続されワイヤードオア回路を構成するように内部回路を形成して、それぞれの自己診断信号DIを気筒順に出力させ、その論理和をECU側で認識させることにより、複数のデータコードを重畳的に送信して気筒別の異常検出を図ることが可能である(図9参照)。
一方、特許文献2にあるように、GCUを直列につないだときに 途中の配線経路で断線が生じた場合に、断線の発生した部分よりも下流側となるGCUの自己診断出力は全てハイ側に固定されるので、グロープラグに異常がなくても異常と判定され、通電が全く行われなくなり、また、GCUを直列につないだときに、途中の配線経路で地絡が生じた場合には、気筒位置を判定するのに直列に接続される抵抗素子の数が変わることで、気筒位置を示す電位が変わり、ECUに誤ったダイアグ情報が出力されることが起こりうると考えられる(図10参照)。
以上から、GCUを直列にした時に、断線が生じると、断線以降の正常なGCUへの通電を止めてしまい、さらに、配線経路の途中で地絡が生じた場合には誤ったダイアグ信号を出力する虞がある。
さらに、特許文献2にあるように、グロープラグへの通電を制御するための制御信号の伝送と、位置評価のための制御信号の伝送と、自己診断結果の伝送と、グロープラグへの電力の供給とを共通の制御線路を介して重畳的に行った場合、フィルタを介して信号を分離する必要がある。
特に、セラミックグロープラグのように、通電開始直後の抵抗値と昇温後の抵抗値の差が大きい場合、電流変化によるノイズが発生し易く、上述の信号分離のためのフィルタに加えて、ノイズ除去のためのフィルタを設ける必要があり、体格の増加を招く虞がある。
そこで、上述のような弊害を避けるために、従来の、グロープラグ通電制御システムにおいて、気筒位置判定手段を廃し、駆動信号SI、自己診断信号DI、エネルギ供給をそれぞれ独立した配線経路(駆動信号線WIRSI、自己診断信号線WIRDI、動力線WIRBAT)を介して、電源及びECUとGCUとを接続することが考えられる。
しかし、各GCUの自己診断結果が同時に出力されたときに、負論理が優先されるため、一つのGCUで異常が発生していても、他のGCUが正常な場合には、ECU側に伝達される論理和が常にロー出力となり、正常な状態を示すことになってしまう虞がある(図11、図12参照)。
そこで、本発明は、かかる実情に鑑み、エンジン制御装置の多ポート化や配線の複雑化を招くことなく、複数の気筒を有する内燃機関の気筒毎に設けたグロープラグへの通電をそれぞれのグロープラグに個別に設けたグロープラグ通電制御装置によって行うに際して、各グロープラグ通電制御装置が自身の気筒位置を認識しているか否かに拘わらず、結線の外れ、断線の有無、グロープラグの劣化、過電流等の異常の有無を確実に検出できるグロープラグ通電制御システムとその制御方法を提供することを目的とする。
請求項1の発明では、複数の気筒からなる内燃機関の気筒毎に設けられた発熱体と電源との間にそれぞれ独立して発熱体通電制御装置を設け、該発熱体通電制御装置に設けた開閉素子を上記機関の運転を制御するエンジン制御装置から発信される駆動信号に基づいて開閉駆動して、上記発熱体への通電を個別に制御する発熱体通電制御システムであって、上記発熱体通電制御装置が、発熱体の異常の有無を検出して、その結果を自己診断信号として出力する自己診断装置を具備し、
少なくとも、該自己診断装置を、上記エンジン制御装置に直接接続する自己診断信号主配線と、該自己診断信号主配線から枝分かれして、上記複数の発熱体通電制御装置に接続する自己診断信号副配線とによって接続すると共に、上記自己診断信号主配線を上記エンジン制御装置の側で、プルアップ抵抗を介して電源に接続し、上記自己診断信号副配線を、それぞれの発熱体通電制御装置に設けたオープンコレクタ型のトランジスタのコレクタ、又は、オープンドレイン型のトランジスタのドレインに接続し、該トランジスタのエミッタ、又は、ソースと接地との間に所定の自己診断電流を発生する定電流電源を介装して、上記複数の自己診断装置の出力端子を並列に接続せしめ、その出力結果に応じて、それぞれの自己診断装置に上記自己診断電流が流れたときに、それぞれの出力端子に流れる自己診断電流によって生じる電圧降下の和に応じて上記プルアップ抵抗に発生する電圧を検出して、検出された電圧レベルの変化によって異常の有無を判定する。
請求項1の発明によれば、複数の発熱体通電制御装置に設けられた自己診断装置の自己診断出力がワイヤードオア回路を形成ながらも、ハイ・ローの二値で異常の有無を判断するのではなく、それぞれの自己診断装置に流れる電流和によって生じる電圧降下を定量的に検出することができるので、電源と発熱体通電制御装置との間を繋ぐ配線経路で断線が生じた場合に、断線本数に応じて上記定電流電源に流れる自己診断電流の量が定量的に変化し、気筒位置の判定手段を設けていない極めて簡素な構成においても、配線経路における断線の有無を速やかに検出することができる。
請求項2の発明では、上記複数の発熱体通電制御装置において、それぞれの上記自己診断装置が、上記駆動信号の立下がり、又は、立上がりに同期して異常の有無を判定する自己診断を開始し、それぞれの診断結果に応じて、上記自己診断用のトランジスタを開閉して、自己診断信号の開始を示すスタートビットから自己診断信号の終了を示すストップビットまでの間に所定のデータビットとエラービットとを含むダイアグコードを形成し、該ダイアグコードに応じて、上記定電流電源から自己診断電流を流し、上記エンジン制御装置において、上記自己診断電流と上記プルアップ抵抗との積によって求められる電圧を検出できる電圧を第1の閾値電圧とし、上記プルアップ抵抗の接続された電源の電圧から、上記自己診断電流と上記プルアップ抵抗との積によって求められる電圧分だけ降下した電圧を検出できる電圧を第2の閾値電圧とし、上記スタートビットと最初のデータビットに対応し、上記それぞれの出力端子に流れる自己診断電流によって生じる電圧降下の和に応じて上記プルアップ抵抗に発生する電圧が、第1の閾値電圧を超えず、かつ、上記エラービットに対応し、上記それぞれの出力端子に流れる自己診断電流によって生じる電圧降下の和に応じて上記プルアップ抵抗に発生する電圧が上記第2の閾値電圧以上の場合には、正常と判定し、上記スタートビットと最初のデータビットに対する上記それぞれの出力端子に流れる自己診断電流によって生じる電圧降下の和に応じて上記プルアップ抵抗に発生する電圧が、上記第1の閾値電圧を超えず、かつ、上記エラービットに対応し、上記それぞれの出力端子に流れる自己診断電流によって生じる電圧降下の和に応じて上記プルアップ抵抗に発生する電圧が、上記第2の閾値を越えない場合には、動作環境異常と判定し、上記スタートビットと最初のデータビットに対応し、上記それぞれの出力端子に流れる自己診断電流によって生じる電圧降下の和に応じて上記プルアップ抵抗に発生する電圧が、第1の閾値電圧を超え、かつ、上記エラービットに対応し、上記それぞれの出力端子に流れる自己診断電流によって生じる電圧降下の和に応じて上記プルアップ抵抗に発生する電圧が第2の閾値電圧を超える場合には、配線経路断線異常と判定し、上記スタートビットと最初のデータビットに対応し、上記それぞれの出力端子に流れる自己診断電流によって生じる電圧降下の和に応じて上記プルアップ抵抗に発生する電圧が、第1の閾値電圧を超え、かつ、上記エラービットに対応し、上記それぞれの出力端子に流れる自己診断電流によって生じる電圧降下の和に応じて上記プルアップ抵抗に発生する電圧が第2の閾値電圧以下の場合には、発熱体の異常と判定する。
請求項2の発明によれば、極めて簡易な構成により、上記エンジン制御装置から上記発熱体通電制御装置までの配線経路における断線の検出と、発熱体の劣化、過電流の発生、端子間短絡、地絡、断線等の発熱体、及び、発熱体通電制御装置内で発生した異常の検出とを区別して認識することができる。
請求項3の発明では、上記内燃機関がディーゼル燃焼機関であり、上記発熱体が、通電により発熱すると共にその抵抗値が自己の発熱温度に応じて正の相関をもって変化するセラミック発熱体、又は、金属発熱体を含むグロープラグである。
請求項3の発明によれば、ディーゼル燃焼機関の気筒毎に設けたセラミックグロープラグ、又は、メタルグロープラグのいずれにおいても、個々のグロープラグへの通電を個別に制御する上記発熱体通電制御装置と上記グロープラグ並びにこれらを繋ぐ配線経路における異常の有無を速やかに検出することができる。
本発明の第1の実施形態におけるグロープラグ通電制御システムの全体概要を示す構成図。 図1のグロープラグ通電制御システムの要部を示し、(a)は、ダイアグ構成を示すブロック図、(b)は、グロープラグ通電制御装置の一例を示す回路図。 本発明の異常判定法を示し、(a)は、第1の閾値の設定方法を示す図、(b)は、第2の閾値の設定方法を示す図、(c)は、異常判定方法の一例を示すフローチャート。 比較例1として示す、気筒位置判定手段を備えた従来のグロープラグ通電制御システムの回路図。 比較例2として示す、気筒位置判定手段を備えていない従来のグロープラグ通電制御システムの回路図。 比較例とともに本発明の断線検出に対する効果を示し、(a)は、本発明において断線本数に対する検出電圧の変化を示す特性図、(b)は、比較例において断線本数に対する検出電圧の変化を示す特性図。 本発明第1の実施形態におけるグロープラグ通電制御システムの効果を示し、(a)は、正常時におけるダイアグコード、(b)は、グロープラグの異常を検出したときにおけるダイアグコードの一例。 本発明第1の実施形態におけるグロープラグ通電制御システムの効果を示し、(a)は、主配線経路の断線検出時におけるダイアグコードの一例、(b)は、配線形路の断線検出時におけるダイアグコードの一例。 比較例1の効果を示し、(a)は、正常時におけるダイアグコード、(b)は、異常検出時におけるダイアグコードの一例。 比較例1の問題点を示し、(a)は、配線経路途中の断線発生時におけるダイアグコード、(b)は、配線経路途中の地絡発生時におけるダイアグコードの一例。 比較例2の問題点を示し、(a)は、正常時におけるダイアグコード、(b)は、異常検出時におけるダイアグコードの一例。 比較例2の問題点を示し、(a)は、主配線経路の断線発生時におけるダイアグコードの一例、(b)は、配線形路の断線発生時におけるダイアグコードの一例。 (a)、(b)は、本発明のグロープラグ通電制御システムの変形例を示す構成図。 本発明の第2の実施形態における実施形態におけるグロープラグ通電制御システムの全体概要を示す構成図。 本発明の第2の実施形態におけるグロープラグ通電制御システムの効果を示し、(a)は、正常時におけるダイアグコード、(b)は、異常検出時におけるダイアグコードの一例。 本発明の第2の実施形態におけるグロープラグ通電制御システムの効果を示し、(a)は、主配線経路の断線検出時におけるダイアグコードの一例、(b)は、副配線経路の断線検出時におけるダイアグコードの一例。
図1、図2を参照して、本発明の第1の実施形態における発熱体通電制御システムの概要について、通電により発熱すると共に、その抵抗値が自己の発熱温度に応じて正の相関をもって変化する、セラミック発熱体、又は、金属発熱体を含むグロープラグ10を発熱体とし、発熱体通電制御装置として設けたグロープラグ通電制御装置(以下、適宜、GCUと称する。)30、及び、発熱体として設けたグロープラグ10の異常について、グロープラグ10の異常の有無のみならず、グロープラグ10とGCU30との間の配線経路における異常の有無を速やかに検出可能なグロープラグ通電制御システム100を例として説明する。
なお、本発明において、抵抗温度特性として正の相関をもって変化するものであれば、発熱体を特に限定するものでなく、公知のセラミックグロープラグ、メタルグロープラグについて適宜採用し得るものである。
具体的には、セラミック発熱体として、例えば、窒化珪素、炭化タングステンの混合焼結体からなる導電性セラミックを略U字形に形成し、タングステンなどの耐熱性金属材料からなる一対のリード線を接続し、窒化珪素等の絶縁性セラミックで覆い、略柱状に形成し、リード部に接続する端子を外部に引き出し、これを略有底筒状の金属製のハウジング内に収容して、一方の端子をGCU30の出力端子に接続し、他方の端子をハウジングを介して接地して制御部一体型のセラミックグロープラグとすることができる。
また、金属発熱体として、例えば、鉄・クロム・アルミニウム合金、鉄・クロム合金、ニッケル・クロム合金等の抵抗材料が用いられ、コイル状に形成され、マグネシア粉末等の絶縁材料と共に有底筒状の金属製のハウジングに収容し、一端を外部に引き出してGCU30と接続可能として、他方をハウジングを介してGNDに接続して、制御部一体型のメタルグロープラグとすることができる。
図1は、全体概要を示し、図2(a)は、本発明の要部であるダイアグ構成を示すブロック図を示し、(b)は、グロープラグ通電制御装置の一例を示す回路図である。本発明に係るグロープラグ通電制御システム100は、複数の気筒からなるディーゼル燃焼機関70の気筒毎(#1〜#n)に設けられたグロープラグ(以下、GPと称す。)10(1)〜10(n)と電源80との間にそれぞれ独立してグロープラグ通電制御装置(以下、GCUと称す。)30(1)〜30(n)が設けられている。
さらに、それぞれのGCU30(1)〜30(n)には、半導体を有する開閉素子(例えば、n―チャンネルパワーMOSFET等、以下MOSと称す。)33(1)〜33(n)が用いられている。
各MOS33(1)〜33(n)は、機関70の運転を制御するエンジン制御装置(以下、ECUと称す。)60から発信される駆動信号(SI)に基づいて駆動回路(以下、DRVと称す。)32によって開閉駆動され、GP10(1)〜10(n)への通電を個別に制御している。
さらに、本発明のグロープラグ通電制御システム100は、GCU30(1)〜30(n)が、それぞれの駆動制御するGP10(1)〜10(n)に発生する異常の有無を検出して、その結果を自己診断信号(以下、DIと称す。)として出力する自己診断装置(以下、DIUと称す。)36(1)〜36(n)を具備する。
DIU36(1)〜36(n)は、少なくとも、ECU60に直接接続する自己診断信号主配線WIRDI(M)と、自己診断信号主配線WIRDI(M)から枝分かれして、複数のGCU30(1)〜30(n)のそれぞれに接続する自己診断信号副配線WIRDI(S)とによって接続されている。
さらに、自己診断信号主配線WIRDI(M)をECU60側で、プルアップ抵抗RECUを介して電源+Vに接続されている。
また、自己診断信号副配線WIRDI(S)は、各GCU30(1)〜30(n)に設けたオープンドレイン型のトランジスタTr361のドレインに接続し、トランジスタTr36のソースと接地GNDとの間に所定の自己診断電流IDIAGを発生する定電流電源362が介装してある。
さらに、複数のGCU30(1)〜30(n)のそれぞれに設けたDIU36の出力端子DIが、並列に接続されている。
複数のDIU36(1)〜36(n)の出力結果 DI 応じて、それぞれのDIU36(1)〜36(n)に自己診断電流IDIAGが流れたときに、プルアップ抵抗RECUに発生する電圧ECUを検出して、検出された電圧レベルの変化によって異常の有無を判定することを特徴とする。具体的な判定方法は、図3を参照して後述する。
なお、本実施形態においては、DI出力端子として、オープンドレイン型のトランジスタTr36を用いた構成を示したが、本発明において、トランジスタの種類を限定するものではなく、オープンドレイン型を含め、出力端子として広く一般的に用いられている、いわゆるオープンコレクタ型のトランジスタを用いることができる。
また、複数のオープンコレクタ型のトランジスタの出力を並列に接続してワイヤードオア回路を形成し、電源にプルアップすることで、論理和を得ることは一般的に行われているが、本発明においては、それに加え、エミッタ(ドレイン)側に、定電流電源362が設けてあり、従来あるようなハイ・ローの2値の論理和を得るのではなく、それぞれの出力端子に流れる自己診断電流IDIAGによって生じる電圧降下ΔVDI(=RECU×IDIAG)の和に応じて検出される検出電圧VECU、又は、電圧降下ΔVECUを定量的に検出可能とし、異常の有無、及び、異常発生回路数の検出を行っている。
本発明のグロープラグ通電制御システム100では、詳述略の複数(n気筒)の気筒を有するディーゼル燃焼機関70の気筒(#1〜#n)毎に設けたグロープラグ10(1)〜10(n)への通電を各グロープラグ通電制御装置(GCU)30(1)〜30(n)によって個別に制御している。
また、本実施形態においては、通電により発熱する公知の発熱体を備えたグロープラグ10(1)〜10(n)とGCU30(1)〜30(n)とが、略有底筒状のハウジング20(1)〜20(n)内に一体的に収容され、制御部一体型グロープラグ1(1)〜1(n)を構成している。
制御部一体型グロープラグ1(1)〜1(n)は、直接ECU60及び電源80に繋がる主配線(駆動信号線WIRSI(M)、自己診断信号線WIRDI(M)、動力線WIRBAT(M))と、各GCU30(1)〜30(n)に枝分かれして接続される副配線(駆動信号線WIRSI(S)、自己診断信号線WIRDI(S)、動力線WIRBAT(S))を介してECU60及び電源80に対して並列となるように接続され、内燃機関70の各気筒#1〜#nにおいて、図略のシリンダヘッドに螺結・固定されたハウジング20(1)〜20(n)を介して接地状態となっている。
なお、図1、図2において、便宜上、複数の気筒(#1〜#n)に設けられた制御部一体型グロープラグ1、及び、その構成要素であるGP10、ハウジング20、GCU30に対して、それぞれの気筒位置(#1〜#n)に対応して(1)〜(n)の枝番を付してあるが、本発明において、気筒位置によって、制御部一体型グロープラグ1に構成の違いを設ける必要はなく、すべての気筒(#1〜#n)に対して、全く同じ構成のものが配設されている。
本発明においては、後述するDIUの自己診断出力を、従来のようなハイ・ローによる二値判定ではなく、自己診断用定電流電源IDIAGを設けることによって、従来行われているのと同様、GP10(1)〜10(n)に流れる電流値IGPの変化を検出して、GP10(1)〜10(n)の劣化やGCU30(1)〜30(n)内の断線を検出するだけでなく、ECU60と各制御部一体型グロープラグ1(1)〜1(n)と間を繋ぐ配線(特に、自己診断信号主配線WIRDI(M)、自己診断信号副配線WIRDI(S))の結線外れや断線等によるDIU36の停止等の異常が発生したときに、異常の発生した気筒数に応じて定量的に変化する電圧ECUのレベルを定量的に検出することが可能となっており、極めて簡単な構成であるのも拘わらず、速やかに、しかも、確実に、異常の有無を検出し、ECU側に伝達することが可能となっているものである。
ECU60は、内燃機関70の運転状況に応じて、駆動信号SIを算出し、駆動信号主配線WIRSI(M)、及び、駆動信号副配線WIRSI(S)を経由して各GCU30(1〜n)に出力すると共に、自己診断信号主配線WIRDI(M)、及び、自己診断信号副配線WIRDI)を介して接続された各GCU30(1〜n)の異常の有無を、後述する異常検出方法によって速やかに検出する。
ECU60は、キースイッチSW、及び、ヒューズFを介してバッテリ等の電源80に接続されている。
一方、枝分かれするように結線された副動力線WIRBAT(S)を介して並列に接続された複数の制御部一体型グロープラグ (1) (n)が1本の主動力線WIRBAT(M)に集約され、ヒューズFを介して、電源80に接続されており、常に駆動電圧BATが印加された状態となっており、ECU60の立ち上がりに応じて直ちにグロープラグ (1) (n)への通電を開始できる状態となっている。
GCU30の構成について詳述する。GCU30は、入力処理部31、DRV32、MOS33、抵抗値算出回路34、フィードバック制御部35、DIU36によって構成されている。
入力処理部31は、ECU60から、駆動信号SIの入力を受け、DRV32に駆動信号SIを伝達すると共に、駆動信号SIの立下がり、又は、立上がりのエッジEDGSIを検出し、DIU36の判定開始の基準を発生させる。
DRV32は、ECU60から入力された駆動信号SIにしたがって、MOS33を開閉駆動するための駆動電圧VGGを発生させる。
MOS33は、電源80から印加された電源電圧BATのGP10への印加と遮断とを切り換えて、GP10の発熱温度を所定の温度に維持する。
本実施形態においては、MOS33として、n−チャンネルパワーMOSFETを、GP10の上流側(ハイサイド)に配設した例を示してあるが、本発明においては、n−チャンネルパワーMOSFETに限定するものではなく、p−チャンネルパワーMOSFETを用いても良いし、GP10の下流側(ローサイド)に設けた構成としたり、MOSFETのみならず、IGBT等のパワーデバイスを用いたりしても良く、その際、DRV32から供給される駆動電圧VGGの発生方法を適宜変更することによって半導体開閉素子33の種類の違いに対応することができる。
なお、本実施形態において、MOS33を構成する半導体セルの一部を利用してカレントミラー回路を形成し、MOS33に流れる電流IGPを検出するためのセンスMOSとし、電流検出手段としてシャント抵抗を設け、その両端の電位差から、GP10に流れるプラグ電流IGPとGP10に印加されるプラグ電圧VGPとを検出して、検出抵抗値算出回路(以下、DTCと称す。)34に入力して、GP10の抵抗値RGPを算出している。
また、本実施形態においては、通電時にセンスMOSに流れる電流によってGP10の抵抗値RGPを算出する方法を示しているが、本発明において、GP10の抵抗値RGPを検出する方法を限定するものではなく、例えば、GP10への通電が行われていないときに、GP10が発熱しない程度の極めて微弱な電流をGP10に供給することができる定電流電源を設けて、そのときの電流値IGPからGP10の抵抗値RGPを算出するようにしても良い。
DTC34によって算出された抵抗値RGPは、フィードバック制御部35に入力され、GP10の抵抗温度特性に応じて設定される目標温度における基準抵抗値Rを閾値として比較され、DRV32にフィードバックされ、抵抗値RGPが基準抵抗値Rと一致するように、DRV32をオンオフさせ、発熱温度と目標温度とが一致するように温度制御に利用される。
例えば、実際に検出された抵抗値RGPと、所定の目標温度における基準抵抗値Rとを比較して、抵抗値RGPが基準抵抗値R以上の場合には、目標温度に達しているものとしてGP10への通電を停止し、抵抗値RGPが基準抵抗値Rより低い場合には、目標温度に達していないものとしてGP10への通電を維持するように、オンオフ信号(ON/OFF)を出力することで、温度センサ等によって目標温度の検出を必要とすることなく、GP10の発熱温度を一定の状態に制御することができる。
さらに、DIU36は、DTC34によって算出された抵抗値RGPと所定の閾値(例えば、過電流を検出するための過電流検出閾値ROVR、短絡の有無を検出するためのRSHT、接地短絡を検出するための地絡検出閾値RGND、断線を検出する断線検出閾値RCUT、劣化を検出するための劣化検出閾値RWRN等)との閾値判定を異常判定回路(以下、JDGと称す。)360によって行い、グロープラグ10の劣化、断線、過電流の発生等の異常を検出し、駆動信号SIの立下がりに同期して、トランジスタTr361を開閉して、所定のデータビットから成るダイアグコードを形成する。
このとき、本発明においては、トランジスタTr361のソース側には、一定のダイアグ電流IDIAGを発生する定電流電源ISOR362が設けられているため、正常時には、トランジスタTr361がオンとなり、一定の自己診断電流IDIAGが流れるためプルアップ抵抗R ECU と自己診断電流IDIAGとの積に相当する電圧降下ΔVIDを生じ、ECU60側で検出される電圧ECUは、気筒数に応じた電圧降下n・ΔIDを生じ(V−n・RECU・IDIAG)となる。何らかの異常が発生し。トランジスタTr361がオフとなった場合には、その分の電圧降下(ΔVID=IDIAG・RECU)が生じなくなることなる。
ECU60のGND電位と各GCU30 (1) 〜30 (n) のグランド電位との間の電位差が少ない場合には、複数のGCU30(1)〜30(n)のDI出力をECU60側で検出する際に、ECU側のプルアップ抵抗RECUの下流端における電圧VECUによって異常の有無、及び、異常の発生している回路数を定量的に検出することができる。
また、ECU60とGCU30と間のGND電位差による影響をなくすために、プルアップ抵抗RECUの両端の電位差ΔVECUの電圧レベルによって、より正確に異常の有無、及び、異常の発生している回路数を定量的に検出することができる。
ここで、図3を参照して、本発明のグロープラグ通電制御装置100に利用可能な異常判定方法について説明する。
本図(a)に示すように、複数のGCU30(1)〜30(n)の何処かに異常が発生した場合、DI出力がオフとなるので、その分だけ、電圧降下(RECU・IDIAG)が発生しなくなり、ECU60で、検出される電圧ECUは、その分高くなる。
そこで、第1の閾値電圧VTH1として、異常の発生原因に拘わらず、1つの気筒に設けたGCU30のDI出力がオフとなり、定電流電源362の自己診断電流I DIAG が流れなくなったことを検出可能な電圧に設定する。
例えば、バッテリ電圧Vが9.0Vで、プルアップ抵抗RECUが150Ω、自己診断電流IDIAGが10mAであるとして、何らかの異常が発生した場合には、150Ω×10mA=1.5Vだけ、検出電圧VECUが高くなる。
したがって、第1の閾値VTH1を0.5V〜1.0V程度に設定すれば、電源電圧VBに±5%程度の変動があったとしても、1.5程度の電圧ECUの変化を確実に検出することができる。
また、本図(b)に示すように、第2の閾値VTH2は、電源電圧Vから、1回路分の電圧降下(RECU・IDIAG)が検出可能な電圧に設定する。
具体的には、電源電圧Vが9.0V、電圧降下が1.5Vの場合、第2の閾値VTH2を、例えば、7.6V〜8.0V、典型的には、7.8Vとすれば、電圧V ECU において、電源電圧Vから1回路分の電圧降下があったときに確実に検出できる。
図3(c)に、本発明のグロープラグ通電制御システム100に利用可能な異常判定方法の一例をフローチャートで示す。
DIU36に駆動信号SIの立下がりエッジED SI が、異常診断が開始されると、ステップS100において、スタートビットから、第1のデータビットにおける電圧ECUが測定され、ステップS110において、第1の閾値VTH1との比較が行われ、VECU<VTH1であるなら判定Noとなり、ステップ120に進む。
ステップS120において、正常か動作環境異常かを特定すべく、エラービットERR1、ERR2における電圧ECUが測定され、ステップS130において、第2の閾値VTH2と比較が行われる。
ステップS130において、VECU≧VTH2なら判定Yesとなり、ステップS140に進み、エラービットが出力されていないことから正常と判定される。
ステップS130において、VECU<VTH2なら判定Noとなり、エラービットERR1、ERR2によって異常が示されているので動作環境異常と判定される。
ステップS110において、VECU≧VTH1であるなら、判定Yesとなり、何らかの異常があると判断され、ステップS160に進む。
ステップS160では、異常の種類を特定すべくエラービットERR1、ERR2における電圧ECUが測定され、ステップS170において、第2の閾値VTH2と比較が行われる。
ステップ170において、VECU≧VTH2なら判定Yesとなり、ステップS180に進み、エラービットが出力されていないことから、GP10の異常ではなく、配線経路の断線であると判定される。
ステップS170において、VECU<VTH2なら判定Noとなり、エラービットERR1、ERR2によってGP10の異常が示されているのでGP異常と判定される。
必要に応じてステップS100に戻り、異常診断が繰り返される。
ここで、図4を参照して、比較例として示す、従来の自己の気筒位置判定手段IDU37zを備え、オープンコレクタ型の出力端子をワイヤードオア接続したDIU36zを備えたグロープラグ通電制御システム1zの概要について説明する。
なお、比較例において、上記実施形態と同様の構成、或いは、対応する構成については、同じ番号を付け枝番としてzの符号を付してあるので、共通する点については説明を省略し、相違点を中心に説明する。
比較例1として示すグロープラグ通電制御システム1zでは、ECU60zと、各GCU30z(1)〜30z(n)が一本の信号配線WIRMULを介して、直列に接続され、各GCU10 (1)〜10z(n)が各GCU30z(1)〜30z(n)と共に、ハウジング20z(1)〜20z(n)内に収容されている。
信号配線WIRMULには、ECU60zから発信される駆動信号SIとECU60zに伝送される自己診断信号DIと、GP10z(1)〜10z(n)へのエネルギ供給とが重畳的に行われ、詳述略の周波数フィルタによって、GCU30z(1)〜30z(n)内部で分離されるようになっている。
DRV32z(1)〜32z(n)は、駆動信号SIにしたがって、MOS33 (1)〜33z(n)を開閉駆動し、GP10 (1)〜10z(n)への通電を制御している。DTC34 (1)〜34z(n)は、GP10 (1)〜10z(n)の抵抗値RGPを算出している。得られた抵抗値RGPは、DIU36z(1)〜36z(n)において異常の有無の判定に利用される。
DIU36 (1)〜36z(n)では、異常の有無に応じてトランジスタTrを開閉し、所定のダイアグ抵抗RDIAG、及び、プルアップ抵抗R ECU を介して電源+Bに接続され、トランジスタTrのコレクタ端子が並列に接続されワイヤードオア回路を形成している。
GCU30z(1)〜30z(n)の、いずれかのトランジスタTrが閉じられたときには、接地GNDに接地状態となるので、ECU60z側で検出される電圧VECUは、プルアップ抵抗RECUとダイアグ抵抗RDIAGとによって分圧された0に近い値となり、すべてのトランジスタTrが開いているときには、バッテリ電圧+Vにプルアップされているので、VECUは、バッテリ電圧+Vとなり、自己診断出力の論理和は、ハイ・ローの二値となる。
また、IDU37 (1)〜37z(n)は、気筒位置を認識するときにスイッチSWが切換られ、各IDU37z(1)〜37z(n)に配設された気筒位置認識抵抗RIDが直列となり、それぞれのIDU37 (1)〜37z(n)の気筒位置に応じた自己認識電圧VIDを計測することで、自己の設けられた気筒位置(#1〜#n)を認識することができるように成っている。
比較例1では、複数の気筒#1〜#nからなる内燃機関70の気筒毎にGP10z(1)〜10z(n)を設けて、各GP10z(1)〜10z(n)をそれぞれ独立したGCU30z(1)〜30z(n)を個別に設けて通電制御を行うに際して、IDU37z(1)〜37z(n) 設けて自己の設けられた気筒位置が認識できるので、それぞれのGCU30z(1)〜30z(n)の自己診断信号DIを気筒位置(#1〜#n)に応じてタイミングをずらして出力させることによって、その出力をワイヤードオア接続された出力端子を介してECU60z側に伝達したときに、気筒位置(#1〜#n)を特定して異常の有無を認識させることが可能となる。
しかし、IDU37z(1)〜37z(n)に設けた気筒位置認識抵抗RIDが直列となるように配線する必要があり、しかも、それぞれのGCUで気筒位置を認識する際にのみ、すべての気筒位置認識抵抗RIDが直列に接続された状態となり、それ以外のタイミングにおいて気筒位置認識抵抗RIDが直列のままではエネルギの伝送を抑制してしまうので、気筒位置認識抵抗RIDが分離されている必要があり、駆動信号SI等を利用して気筒位置を認識するタイミングを同期させる必要がある等、GCU30z(1)〜30z(n)の回路規模が大きくなる虞がある。
また、複数のGCU30z(1)〜30z(n)間を繋ぐ配線WIRMULの結線外れや断線等が起こった場合には、その下流側となるGCUのすべての電力供給が絶たれる虞がある。
具体例として、図9、図10に、6気筒エンジンにおける比較例1のダイアグコードを示す。
図5を参照して比較例2として示すグロープラグ通電制御システム100yについて説明する。
比較例2では、気筒位置認識手段を設けず、駆動信号SI、自己診断信号DI、駆動電圧BATをそれぞれ別の配線で伝送し、自己診断出力を並列に接続して通常のワイヤードオア回路を形成してある。ECU60yと複数のDI出力端子とは、自己診断信号主配線WIRDI(M)、及び、枝分かれした自己診断信号副配線WIRDI(S)を介して並列に接続されている。
比較例2のような構成とした場合、各気筒(#1〜#n)に設けたGCU30y(1)〜30y(n)の区別がなくなり、同時に自己診断信号DIが出力されることになり、ワイヤードオア接続された複数のDI出力のいずれかが異常を示していても、論理和において負論理が優先されることになり、ECU60y側で認識されない虞がある。
また、自己診断信号主配線WIRDI(M)、及び、枝分かれした自己診断信号副配線WIRDI(S)において、結線が外れていたり、断線していたりした場合でも、論理和において負論理が優先され、ECU側でその異常が認識されない虞がある。具体例として、図11、図12に、6気筒エンジンにおける比較例2のダイアグコードを示す。
図6を参照して、6気筒エンジンに適用した場合の本発明の効果について比較例1の効果と共に説明する。
本図(a)に示すように、すべての気筒(#1〜#6)に設けられたGCU30(1)〜30(6)が正常である場合、すべての定電流回路362に自己診断電流IDIAGが流れ、電圧降下量は、6・IDIAG・RECU、即ち、ΔVECU(V)となるので、結果として、ECU60で検出される電圧ECUは、0Vとなり、VTH1との比較によって正常と判定される。
ECU60と各GCU30(1)〜30(n)のいずれかとの間で断線が生じた場合には、断線数に応じて定電流回路362に流れる自己診断電流IDIAGの量が定量的に減少し、電圧降下量も定量的に減少するので、その分、ECU60で検出される電圧ECUが高くなり、第1の閾値VTH1との比較によって、断線異常であることが検出される。
一方、比較例1においては、本図(b)に示すように、断線によってECU60zで検出される電圧が、断線の数、位置によって変化する分圧抵抗の大きさに依存して変化するので、比較すべき閾値を複数設ける必要があるのに加え、特に正常な場合と、1、2カ所で断線が発生したときの電圧降下の差が小さく断線異常の検出が困難であり、本発明の第1の閾値VTH1と同じ閾値で判定した場合には、断線数が1、2カ所である場合、ECU60zで検出される電圧VECUは、VTH1よりも低く、正常時との区別ができないため、断線異常の検出ができないことが分かる。
図7、図8を参照して、本発明の第1の実施形態におけるグロープラグ通電制御システム100を6気筒エンジンに用いた場合の異常検出結果について説明する。
なお、本発明において、特に限定するものではないが、以下の説明において、理解を容易にするために、自己診断電流IDIAGが10mA、バッテリ電圧Vが9.0V、プルアップ抵抗RECU 150Ω、第1の閾値VTH1が0.6V、第2の閾値VTH2が7.8Vであるものとする。
複数のGCU30(1)〜30(6)において、それぞれのDIU36が、駆動信号SIの立下がり、又は、立上がりに同期して異常の有無を判定する自己診断を開始する。
それぞれの診断結果に応じて、自己診断用のトランジスタTR361を開閉して、自己診断信号の開始を示すスタートビットSTRから自己診断信号の終了を示すストップビットSTPまでの間に所定のデータビット#1ビット〜#6ビットとエラービットERR1、ERR2とを含むダイアグコードを形成する。
その結果得られたダイアグコードに応じて、定電流電源362から自己診断電流IDIAGを流す。
ECU60において、自己診断電流IDIAGとプルアップ抵抗RECUとの積によって求められる電圧を検出できる電圧を第1の閾値電圧VTH1とし、プルアップ抵抗RECUの接続された電源の電圧+VBから、自己診断電流IDIAGとプルアップ抵抗RECUとの積によって求められる電圧分(RECU×IDIAG)だけ降下した電圧を検出できる電圧を第2の閾値電圧VTH2とする。
スタートビットSTRと最初のデータビット#1ビットに対応する電圧ECUが、第1の閾値電圧VTH1を超えない場合には、正常と判定する。
スタートビットSTRと最初のデータビット#1ビットに対応する電圧ECUが、第1の閾値電圧VTH1を超え、かつ、エラービットERR1、ERR2に対応する電圧ECUが第2の閾値電圧VTH2を超える場合には、配線経路断線異常と判定する。
スタートビットSTRと最初のデータビット#1ビットに対応する電圧ECUが、第1の閾値電圧VTH1を超え、かつ、エラービットERR1、ERR2に対応する電圧ECUが第2の閾値電圧VTH2以下の場合には、GP10の異常と判定する。
図7(a)は、正常な場合の判定結果を示すダイアグコードである。本図に示すように、異常判定が開始されると、1気筒目から6気筒目のすべてにおいて、同時にトランジスタTrを閉じられ、スタートビットSTRが割り当てられ、自己診断電流IDIAGが流れるため、その電圧降下分(1.5V)だけ、各出力端子の電圧VDIが低下し、ECU60では、そのとして、1.5V×6=9Vの電圧降下となり、結果的に検出される電圧ECUは、0Vとなる。
次にGP10の異常がないときには、トランジスタTr361が閉じられ、最初のデータビット#1ビットに正常であることを示す自己診断電流IDIAG分、即ち、1.5Vだけ電圧降下した出力となり、ECU60側で検出される電圧ECUは、0となり、スタートビットSTR及び第1のデータビット#1ビットと第1の閾値VTH1との比較によって正常と判定される。
次いで、図7(b)に示すように、例えば、GP10 (4) に何らかの異常が発生している場合、4番目の出力電圧VDIは、スタートビットSTRでは、1.5V降下しているが、第1のデータビットでは、トランジスタTr361が開かれ、出力電圧VDIが電源電圧となり、さらに、エラービットERR1、ERR2において、トランジスタTrが閉じられ、出力電圧VDIが、それぞれ1.5V低下している。このため、ECU60で検出される、電圧ECUは、スタートビットSTRにおいて0Vとなり、第1のデータビット#1において1.5Vとなり、第1の閾値VTH1より高い電圧となり、さらに、エラービットERR1、ERR2における出力電圧が電源電圧Vから、1.5V低下した電圧(7.5V)となり、第2の閾値VTH2より低い電圧となる。
したがって、第1のデータビット#1ビットとエラービットERR1、ERR2において、図3に示したフローチャートにしたがった判定がなされ、GP10に何らかの異常が発生していることを検出することができる。
さらに、図8(a)に示すように、本実施形態において、例えば4気筒目に繋がる自己診断信号主配線WIRDI(M)に断線が生じた場合、その下流側となる4気筒目のGCU30(4)と5気筒目のGCU30(5)と6気筒目のGCU30(6)の出力信号は遮断され、ハイ側(電源電圧V)に固定されることになり、その他の気筒においては正常な状態を示している場合、従来のワイヤードオア回路であれば、負論理が優先され、論理和が、ローとなり、正常時との区別ができないが、本発明においては、断線によって、自己診断電流IDIAGが流れなくなり、4気筒目、5気筒目、6気筒目の電圧降下量1.5V×3=4.5V分だけ、ECU60側で検出される電圧ECUが上昇することになり、スタートビット及び第1のデータビットにおける、電圧ECUが第1の閾値V TH1 よりも高く、エラービットERR1、ERR2における電圧ECUが第2の閾値VTH2を超えているため、図3に示したフローチャートにしたがって、配線経路における断線と判定される。
また、データビット#1において検出された電圧ECUの電圧レベルをさらに詳細に測定すれば、複数箇所に影響のある断線か、一カ所にのみ影響を与える断線異常かを判定することもできる。
加えて、図8(b)に示すように、本実施形態において、例えば4気筒目に繋がる自己診断信号副配線WIRDI(S)に断線が生じた場合、4気筒目のGCU30(4)の出力信号だけが遮断され、ハイ側(電源電圧V)に固定されることになり、その他の気筒においては正常な状態を示している場合、断線によって、4気筒目のみ自己診断電流IDIAGが流れなくなり、その分(1.5V)だけ、ECU60側で検出される電圧ECUが上昇することになり、スタートビットSTR及び第1のデータビット#1ビットにおける、電圧ECUが第1の閾値V TH1 よりも高く、エラービットERR1、ERR2における電圧ECUが第2の閾値VTH2を超えているため、図3に示したフローチャートにしたがって、配線経路における断線異常と判定される。
図9、図10を参照して、比較例1のグロープラグ通電制御システム100zを6気筒エンジンに適用したときに可能なことと、発生する問題点とについて説明する。
図9(a)に示すように、正常な状態では、気筒位置に応じたデータビットが順に、ロー側出力となり、ECU側で検出される論理和は、スタートビットSTRから、データビット#1ビット〜#6ビットまでがロー側出力となり、エラービットERR1、ERR2がハイ側出力となって、正常であることを認識できる。
さらに、図9(b)に示すように、例えば、GP10z(4)に何らかの異常が検出された場合、4気筒目のデータビット#4ビットがハイ側出力となり、エラービットERR1、ERR2がロー側出力となり、さらに、ECU側で検出される論理和が、#4ビットがハイ側出力となり、エラービットERR1、ERR2がロー側出力となって、4気筒目に設けたGP10z(4)に何らか異常があることが検出できる。
ところが、図10(a)に示すように比較例1において、例えば、3気筒目のGCU30z(3)と4気筒目のGCU30z(4)との間を繋ぐ信号配線WIRMULにコネクタの外れや断線等の異常が発生した場合、断線箇所の下流側となるGCU30z(4)〜GCU30z(6)には、まったく通電されなくなり、ダイアグ出力としてはハイ側に固定された状態と同じになる。
このため、実際には、グロープラグ10z(1)〜10z(6)が全く正常であっても、断線箇所の下流側が全て異常と判定され、グロープラグ10z(4)〜10z(6)への通電が停止されてしまう。
また、図10(b)に示すように、途中の配線経路で地絡が生じた場合には、直列に接続される気筒位置判定のための抵抗素子の数が変わることで、気筒位置認識の基準となる電位が変わり、ECU60zに誤った自己診断信号DIが出力される虞もある。
以上から、比較例1においては、GCU30zを直列にした時に、断線が生じると、断線以降の正常なGCU30zへの通電を止めてしまい、さらに、配線経路の途中で地絡が生じた場合には誤ったダイアグ信号を出力する虞がある。
図11、図12を参照して、比較例2として示したグロープラグ通電制御システム100yを、6気筒エンジンに適用した場合の問題点について説明する。
図11(a)に示すように、正常時においては、気筒位置の判定手段がないため、全てのGCU30(1)〜30(6)において、同時にDI出力がなされるが、正常時においては、特に問題はない。
ところが、図11(b)に示すように、例えばGP10z(4)に何らかの異常が発生し、正しくDIU36zにおいて、異常が認識され、4気筒目の出力V DI が、データビット#1ビットにおいてハイ側に出力され、エラービットERR1、ERR2において、ロー側に出力された場合、ECU60z側で検出される論理和は、負論理が優先されるため、4気筒目の異常が全く認識されず、正常な状態と同じ結果となってしまう虞がある。
さらに、図12(a)に示すように、例えば、4気筒目に繋がる主配線経路WIRDI(M)に何らかの断線が生じた場合には、その下流側のすべてのGCU30y(4)〜30y(6)への通電が遮断され、DI出力は、ハイ側に固定されることになるが、他のDIU36y(1)〜36y(3)の診断結果が正常である場合、ECU60yで検出される論理和は、負論理が優先となり、ロー側出力となるので、正常時と同じ結果となってしまう。
また、図12(b)に示すように、4気筒目に繋がる副配線経路WIRDI(S)で断線が生じた場合、4気筒目以外のDIU36y(1)〜36y(3)、36y(5)、36y(6)は正常に作動するにも拘わらず、同時にDI出力がなされるため、結果的には、上述の場合と同様、ECU60yで検出される論理和は、正常な状態と同じになって異常の検出ができない虞がある。
なお、比較例2に示した問題は、自己診断信号主配線WIRDI(M)、自己診断信号副配線WIRDI(S)の断線のみならず、駆動信号主配線WIRSI(M)、駆動信号副配線WIRSI(S)、動力主配線WIRBAT(M)、動力副配線WIRBAT(S)のいずれかにおいて断線が生じた場合にも発生する問題であり、本発明によれば、いずれの配線経路においても断線が発生した場合には、直ちに、ECU60側で検出される電圧ECUが変化するので、速やかに異常の有無を検出することができる。
図13を参照して、本発明に適用し得る幾つかの変形例について説明する。上記実施形態においては、各GCU30(1)〜30(n)とECU60及び電源80との具体的、実体的な結線方法ではなく、原理的な結線方法として、駆動信号主配線WIRSI(M)、駆動信号副配線WIRSI(S)、自己診断信号WIRDI(M)を枝分かれするように配線した例を示したが、本図(a)、(b)に示すように、雌雄のコネクタの嵌合により配線の接続を行うことにより配線の自由度が増し、実用性のさらなる向上を図ることができる。
本図(a)に示す変形例100aでは、互いに嵌合する係止部210、220を有する雌雄のコネクタ21、22内で、駆動信号SI、自己診断信号DI、電源電圧BATの伝達を可能とし、互いに弾性的に接続する雌雄の自己診断信号端子211、221、動力端子212、222、駆動信号端子213、223が設けられている。
また、本図(b)に示す変形例100bでは、互いに嵌合する係止部210b、220bを有する雌雄のコネクタ21b、22bを具備し、GCU30がコネクタ22b内に設けられ、コネクタ21b、22b内で、プラグ電圧V GP 、及び、GNDの接続を可能とし、互いに弾性的に接続する雌雄の動力端子211b、221b、接地端子212b、222bが設けられている。
図14を参照して本発明の第2の実施形態について説明する。上記実施形態においては、気筒位置判定手段を設けることなく、極めて簡素な構成で、気筒毎(#1〜#n)に設けたGP10(1)〜10(n)への通電を個別に制御するGCU30(1)〜30(n)と、ECU60、及び、電源80との配線経路における断線を速やかに検出すると共に、各GP10(1)〜10(n)で異常が発生した場合にも速やかに異常を検出可能とする構成を示したが、本実施形態においては、上記実施形態と同様の効果に加え、気筒位置判定回路37として、従来のような、複数のGCU30(1)〜30(n)の間を直列に繋いで、気筒位置を認識するのではなく、各気筒(#1〜#n)において燃焼時に発生する燃焼圧力や、燃焼熱によって変化するGP10(1)〜10(n)の抵抗値RGPの変化を検出することによって自己の気筒位置を認識することで、配線経路の断線を検出すると共に、気筒別の異常検出を可能とした点が相違する。
本実施形態においては、駆動信号SIが停止している状態で、抵抗値算出回路DTC34cに、GP10が発熱しない程度の微弱な検出用電流IDTCを供給可能な低電流電源を具備し、精度良くGP10の抵抗値RGPを検出すると共に、ECU60から、駆動信号SIに加え、各気筒#1〜#nへの燃料噴射を行うタイミングに同期して、燃焼時期検出判定信号STMを発信して、抵抗値R GP の変化や、燃焼圧力の測定によって検出された燃焼時期と、気筒に応じて変わる燃料噴射時期に同期した燃焼時期検出判定信号STMとを比較して自己の配設された気筒位置を認識する気筒位置判定回路(以下、IDUと称す。)37を具備している。
IDU37で気筒位置が決定されると、その情報ID#は、DIU36cに伝達され、気筒位置#1〜#nに応じて、タイミングをずらして自己診断を実施し、その結果をダイアグコードとして出力する共に、自己診断電流IDIAGによって、ECU60側で検出される電圧ECUの定量的な変化を検出可能としている。
さらに、本実施形態においては、自己の気筒位置の検出結果をDRV32cに反映させ、気筒の燃焼順に合わせて、通電開始を遅延させるよう遅延時間t #n を発生させ、通電開始時に複数のGP10(1)〜10(n)への通電時期が一度に重ならないようにして、電源への負荷を低減させ、より安定した発熱を実現することもできる。
図15、図16を参照して、本実施形態における効果について説明する。
図15(a)に示すように、正常時においては、各気筒位置(#1〜#n)に応じたデータビット(#1ビット〜#nビット)を割り当てるようにダイアグコードを構成しているのに加え、配線経路の異常を認識するため、#0ビットのデータコードを断線検出コードとして割り当てている。
便宜上、気筒位置#1〜#nは、燃焼順と一致する順に記載してあるが、実際のエンジンにおいては、燃焼をスムーズに行うために、適宜燃焼順は必ずしも気筒順とは成っておらず、適宜変更可能なものである。また、配線の異常を示すデータコード#0ビットは、各気筒に対応するデータコード#1ビット〜#nビットの後に設けても良い。
図15(a)に示すように、正常時において、ECU60で検出される電圧ECUは、スタートビット、及び、データビット#0ビットにおいて0V又は、第1の閾値VTH1より低く、#1ビット〜#6ビットまでは、第2の閾値VTH2より低く、ERR1、ERR2でVTH2より高くなり、正常と判定される。
さらに、図15(b)に示すように、例えば、GP10(4)に異常が発生している場合には、スタートビット、#0ビットが第1の閾値V TH1 より低く、#1ビット〜#3ビット、#5ビット、#6ビットが第2の閾値VTH2より低く、#4ビットが第2の閾値VTH2より高く、エラービットERR1、ERR2が第2の閾値VTH2より低くなるので、GP10(4)に異常が発生していることが判定できる。
さらに、エラービットERR1、ERR2の使い分けにより、異常の種類を特定することも可能となる。
図16(a)に示すように、例えば、4気筒目に繋がる主配線経路で断線が生じた場合、断線部の下流側がハイ側に固定され、ECU60側で検出される電圧ECUは、スタートビット及び#0ビットが第1の閾値VTH1を超え、#1ビット〜#3ビットが第2の閾値VTH2より低く、エラービットERR1、ERR2が第2の閾値VTH2より高いので、#4ビットの主配線経路と判定できる。
さらに、図16(b)に示すように、例えば、4気筒目に繋がる副配線経路で断線が生じた場合、4気筒目のみがハイ側に固定され、ECU60側で検出される電圧ECUは、スタートビット及び#0ビットが第1の閾値VTH1を超え、#1ビット〜#3ビット、#5ビット、#6ビットが第2の閾値VTH2より低く、エラービットERR1、ERR2が第2の閾値VTH2より高いので、#4ビットの副配線経路と判定できる。
10 グロープラグ(GP)
20 ハウジング
30 グロープラグ通電制御装置(GCU)
31 入力処理部
32 駆動回路
33 半導体開閉素子(MOS)
34 抵抗値算出回路
35 抵抗値算出結果F/B制御手段
36 自己診断装置(DIU)
360 異常判定回路
361 オープンコレクタ型のトランジスタ(Tr)
362 自己診断用定電流電源(IDIAG
60 エンジン制御装置(ECU)
70 内燃機関
#1〜#n 気筒位置
80 電源
SI 駆動信号
DI 自己診断信号
DIAG 自己診断電流値
GP プラグ電流値
GP プラグ電圧値
GP プラグ抵抗値
基準抵抗値
ECU ECU側プルアップ抵抗値
ECU 自己診断出力検出部電圧(論理和電圧)
ΔVECU プルアップ抵抗両端電位差(電圧降下)
DD ドレイン電圧
GG ゲート電圧
SS ソース電圧
SEN センス端子
WIRSI 駆動信号配線((M)主配線(S)副配線)
WIRDI 自己診断信号配線((M)主配線(S)副配線)
WIRBAT 動力配線((M)主配線(S)副配線)
STR スタートビット
STP ストップビット
#1ビット 最初のデータビット
ERR1、ERR2 エラービット
特開2008−63967号公報 特表2009−515089号公報

Claims (3)

  1. 複数の気筒からなる内燃機関の気筒毎に設けられた発熱体と電源との間にそれぞれ独立して発熱体通電制御装置を設け、該発熱体通電制御装置に設けた開閉素子を上記機関の運転を制御するエンジン制御装置から発信される駆動信号に基づいて開閉駆動して、上記発熱体への通電を個別に制御する発熱体通電制御システムであって、
    上記発熱体通電制御装置が、発熱体の異常の有無を検出して、その結果を自己診断信号として出力する自己診断装置を具備し、
    少なくとも、該自己診断装置を、上記エンジン制御装置に直接接続する自己診断信号主配線と、該自己診断信号主配線から枝分かれして、上記複数の発熱体通電制御装置に接続する自己診断信号副配線とによって接続すると共に、
    上記自己診断信号主配線を上記エンジン制御装置の側で、プルアップ抵抗を介して電源に接続し、
    上記自己診断信号副配線を、それぞれの発熱体通電制御装置に設けたオープンコレクタ型のトランジスタのコレクタ、又は、オープンドレイン型のトランジスタのドレインに接続し、
    該トランジスタのエミッタ、又は、ソースと接地との間に所定の自己診断電流を発生する定電流電源を介装して、
    上記複数の自己診断装置の出力端子を並列に接続せしめ、
    その出力結果に応じて、それぞれの自己診断装置に上記自己診断電流が流れたときに、それぞれの出力端子に流れる自己診断電流によって生じる電圧降下の和に応じて上記プルアップ抵抗に発生する電圧を検出して、検出された電圧レベルの変化によって異常の有無を判定することを特徴とする発熱体通電制御システム。
  2. 上記複数の発熱体通電制御装置において、それぞれの上記自己診断装置が、上記駆動信号の立下がり、又は、立上がりに同期して異常の有無を判定する自己診断を開始し、
    それぞれの診断結果に応じて、上記自己診断用のトランジスタを開閉して、自己診断信号の開始を示すスタートビットから自己診断信号の終了を示すストップビットまでの間に所定のデータビットとエラービットとを含むダイアグコードを形成し、
    該ダイアグコードに応じて、上記定電流電源から自己診断電流を流し、
    上記エンジン制御装置において、上記自己診断電流と上記プルアップ抵抗との積によって求められる電圧を検出できる電圧を第1の閾値電圧とし、
    上記プルアップ抵抗の接続された電源の電圧から、上記自己診断電流と上記プルアップ抵抗との積によって求められる電圧分だけ降下した電圧を検出できる電圧を第2の閾値電圧とし、
    上記スタートビットと最初のデータビットに対応し、上記それぞれの出力端子に流れる自己診断電流によって生じる電圧降下の和に応じて上記プルアップ抵抗に発生する電圧が、第1の閾値電圧を超えず、かつ、上記エラービットに対応し、上記それぞれの出力端子に流れる自己診断電流によって生じる電圧降下の和に応じて上記プルアップ抵抗に発生する電圧が上記第2の閾値電圧以上の場合には、正常と判定し、
    上記スタートビットと最初のデータビットに対応し、上記それぞれの出力端子に流れる自己診断電流によって生じる電圧降下の和に応じて上記プルアップ抵抗に発生する電圧が、上記第1の閾値電圧を超えず、かつ、上記エラービットに対応し、上記それぞれの出力端子に流れる自己診断電流によって生じる電圧降下の和に応じて上記プルアップ抵抗に発生する電圧が、上記第2の閾値を越えない場合には、動作環境異常と判定し、
    上記スタートビットと最初のデータビットに対応し、上記それぞれの出力端子に流れる自己診断電流によって生じる電圧降下の和に応じて上記プルアップ抵抗に発生する電圧が、第1の閾値電圧を超え、かつ、上記エラービットに対応し、上記それぞれの出力端子に流れる自己診断電流によって生じる電圧降下の和に応じて上記プルアップ抵抗に発生する電圧が第2の閾値電圧を超える場合には、配線経路断線異常と判定し、
    上記スタートビットと最初のデータビットに対応し、上記それぞれの出力端子に流れる自己診断電流によって生じる電圧降下の和に応じて上記プルアップ抵抗に発生する電圧が、第1の閾値電圧を超え、かつ、上記エラービットに対応し、上記それぞれの出力端子に流れる自己診断電流によって生じる電圧降下の和に応じて上記プルアップ抵抗に発生する電圧が第2の閾値電圧以下の場合には、発熱体の異常と判定する請求項1に記載の発熱体通電制御システム。
  3. 上記内燃機関がディーゼル燃焼機関であり、上記発熱体が、通電により発熱すると共にその抵抗値が自己の発熱温度に応じて正の相関をもって変化するセラミック発熱体、又は、金属発熱体を含むグロープラグである請求項1又は2記載の発熱体通電制御システム。
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