JP5806291B2 - 沖合船舶用アンカ - Google Patents

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Description

本発明は、船舶用のアンカ(錨)に関し、特に、沖合操業業界によりハリケーンの際でも使用可能なドラグ式埋め込み型及びダイレクト式埋め込み型船舶用アンカに関する。ドラグ式埋め込み型船舶用アンカは、海底面中への侵入を行うために最初に水平に引かれる。ダイレクト式埋め込み型船舶用アンカは、一般にフォロアと呼ばれている重くて細長いツールにより海底面中に押し込まれ又は海底面よりも所与の距離上方に位置する箇所から自由に落下することにより生じる運動量に起因して衝撃によって押し込まれる。
沖合掘削又は産出プラットホームは、通常、多数本のアンカライン及び多数個のアンカによって定位置に保たれ、これらアンカライン及びアンカは、典型的には、中心がプラットホーム上に位置する円の周囲に沿って等間隔を置いて配置される。ハリケーンは、かかるプラットホームに大きな力を及ぼす場合がある。これら力は、アンカがアンカラインの破断荷重を超える保持能力をもたらすよう選択されている場合、プラットホームの風上玄のところでアンカラインを切断するほど大きい場合がある。アンカラインのうちの1本又は2本以上がプラットホームの風上玄で切れた場合、隣接のアンカラインは、過荷重状態になり、そして切れる場合がある。すると、プラットホームがステーションから離される場合があり、次いで、風下玄のアンカがアンカラインの張力の増大につれて荷重加力の水平方向の変化を受ける。これらアンカは、増大する荷重の影響を受けて海底土壌中において水平引張り方向に向きを変えて深く埋まり、ついには、残りのアンカラインが切れ、それによりプラットホームがドリフトすることができるようになる。しかしながら、プラットホームが風下アンカの真上を通る経路に沿って駆動された場合、最後の無傷のアンカラインは、アンカを垂直平面内で後方に逆さまの姿勢に回転させる場合があり、次いで、増大する荷重により、アンカは、埋め込み深さを失って抜け出てきて、そして海底面上で引きずられるようにして動くことになる。すると、引きずられるように動いているアンカは、プラットホームが嵐の中でドリフトしているときに近くのパイプラインにとって深刻な危害を加える。かかる危害は、2005年8月のカトリーナハリケーンの際に損害の大きい状況になり、この際、半潜水形掘削プラットホームがアンカラインを切断し、アンカを引きずってこれを近くのパイプラインに当ててしまった。
本発明の第1の目的は、海底面よりも下に既に深く埋められていて一水平方向に荷重が加えられたとき、アンカラインを後方に引っ張ってアンカラインに逆の水平方向に荷重を加えたとき、回転してより深く埋まり、そして次第に増大する能力を提供する改良型船舶用アンカを提供することによって上述の危害を回避することにある。以下において、アンカは、荷重を受けたときに土壌に当たるアンカのフルークの支承面の面積の中心が支承面の面積の平方根の2倍を超えて海底面の下に位置している場合、海底面よりも下の土壌中に深く埋め込まれると考えられる。
本発明の第2の目的は、本明細書において説明するようにアンカフルークの図心のところで測定された各々がアンカが海底土壌中に軌道に沿って埋まることができるようにする少なくとも2つの動作フルーク図心角度を有する改良型船舶用アンカを提供することにある。
本発明の第1の実施形態によれば、海底面の下の土壌中に埋め込み可能なアンカが、アンカが荷重を受けたときに土壌に当たる支承面を備えたフルーク部材と、シャンク部材と、アンカをアンカラインに連結する連結部材の取り付けのための少なくとも2つの加重箇所と、連結部材を加重箇所相互間で移送することができる通路とを有し、加重箇所は、支承面の図心を含むと共にアンカの基準直線と傾斜角度をなす直線上に位置するようになっており、基準直線は、図心を含むと共にアンカの前方方向及び後方方向を定め、前方方向において、支承面が最小投影面積を有し、基準直線は、アンカの対称面内に位置し、通路は、基準直線に対して角度をなして固定されるようになっている、アンカにおいて、傾斜角度は、第1の加重箇所に対してなす前方に開いた鋭角及び第2の加重箇所に対してなす後方に開いた鋭角であり、荷重がアンカラインによって連結部材を介してアンカに加重箇所のところで加えられることにより、アンカは、第1の加重箇所に対して前方方向に且つ第2の加重箇所に対して後方方向に海底面の下に深く埋まる。
好ましくは、前方に開いた鋭角は、68°〜82°の範囲にある値を有し、75°が更に好ましく、後方に開いた鋭角は、68°〜82°の範囲にある値を有し、75°が更に好ましい。
好ましくは、通路は、連結部材を通路内で動かすことにより第1の加重箇所から第2の加重箇所に移送することができ、又この逆の関係にすることができるよう連結部材を受け入れる構成のものである。
好ましくは、通路は、第1の加重箇所及び第2の加重箇所を備えたスロットから成り、加重箇所の各々は、スロットの端に隣接して位置する。
好ましくは、第1及び第2の加重箇所は各々、図心から支承面の投影面積(平面図で見た面積)の平方根の0.1〜0.4倍の範囲の距離だけ離されている。
好ましくは、シャンク部材は、平板状部材から成る。
好ましくは、第1の加重箇所は、第2の加重箇所から支承面の投影面積の平方根の0.03〜0.3倍の範囲の距離だけ離されている。
好ましくは、シャンク部材は、フルーク部材にしっかりと取り付けられている。
好ましくは、シャンク部材は、基準直線に平行な軸線回りに回転可能であるようフルーク部材に取り付けられている。
好ましくは、第1の加重箇所及び第2の加重箇所を含む直線が0°〜15°の前方に開いた鋭角範囲及び0°〜5°の後方に開いた角度範囲のうちの一方の角度をなすよう基準直線に対して傾けられている。
好ましくは、連結部材は、細長い補助シャンク部材を有し、補助シャンク部材は、下端部のところに設けられていて、荷重ピンによってシャンク部材に取り付け可能なクレビス及び上端部のところに設けられていて、アンカラインを取り付けるための予備加重箇所を有する。
好ましくは、一時的保持手段が予備加重箇所を図心を含む直線上に一時的に保持するようシャンク部材と補助シャンク部材との間に設けられており、直線は、52°〜68°の前方に開いた角度をなすよう基準直線に対して傾けられており、60°が更に好ましい。
好ましくは、一時的保持手段は、剪断可能なピンから成る。
好ましくは、フルーク部材の後部のところには偏向手段が設けられており、偏向手段は、アンカの対称面の各側に位置すると共に基準直線に対して傾斜角度をなす線に沿って対称面と交差する平面内に位置する後方に向いた上面を有し、後方に向いた上面は、後方に向いた上面に対する土壌の相互作用から偏向力を生じさせ、力の後方に向いた成分が第2の加重箇所に加えられると、土壌内におけるアンカの回転を容易にする。
好ましくは、傾斜角度は、10°〜40°の範囲にあり、30°が更に好ましい。
好ましくは、後方に向いた上面の面積と支承面の総面積の比は、0.02〜0.2の範囲にあり、0.09が更に好ましい。
本発明の第2の実施形態によれば、海底面の下の土壌中に埋め込み可能なアンカが、アンカが荷重を受けたときに土壌に当たる支承面を備えたフルーク部材と、少なくとも2つの回動可能な細長い部材を含むシャンク部材と、細長い部材をフルーク部材から見て遠位側で結合するのに役立つ結合部材と、アンカをアンカラインに連結する連結部材の取り付けのための少なくとも2つの加重箇所とを有し、加重箇所は、支承面の図心を含むと共にアンカの基準直線と図心傾斜角度をなす直線上に位置するようになっており、基準直線は、図心を含むと共にアンカの前方方向及び後方方向を定め、前方方向において、支承面が最小投影面積を有し、基準直線は、アンカの対称面内に位置し、細長い部材は、アンカがアンカラインによって荷重を受けたときに結合部材をフルーク部材に当たらないよう維持するような長さのものであり、細長い部材は、取付け箇所のところでフルーク部材に取り付けられており、対称面上への取付け箇所の投影像は、互いに間隔を置いて位置し、細長い部材は、結合部材上に間隔を置いて位置する取付け箇所のところで結合部材に取り付けられている、アンカにおいて、結合部材は、少なくとも2つの加重箇所及び結合部材に取り付けられると、連結部材を加重箇所相互間で移送することができる移送手段を有し、アンカは、アンカラインにより動作可能な多安定型機構体を有し、連結部材を加重箇所の場所の少なくとも2つの安定位置相互間で可逆的に動かすことができる。
好ましくは、細長い部材は、ワイヤ、ライン、ステー、ケーブル、チェーン及び剛性ビームのうちの少なくとも1つを有する。
好ましくは、2つの前方対をなす細長い部材及び2つの後方対をなす細長い部材が設けられ、細長い部材は、安定位置がフルーク部材の支承面の図心から距離を置いたところに位置するような長さのものであり、支承面は、アンカが荷重を受けたときに土壌に当たり、距離は、支承面の投影面積の平方根の0.5〜1.65倍であり、0.8〜1.2倍の範囲が更に好ましい。
好ましくは、2つの隣り合う安定位置の各々に関する図心傾斜角度は、5つの範囲、即ち、36°〜52°(47°が更に好ましい)の1つの前方に開いた範囲、52°〜68°(60°が更に好ましい)の1つの前方に開いた範囲、68°〜82°(75°が更に更に好ましい)の1つの前方に開いた範囲、85°〜95°(90°が更に好ましい)の1つの中間範囲、68°〜82°(75°が更に好ましい)の1つの後方に開いた範囲の各々にそれぞれ含まれるよう選択されている。
好ましくは、移送手段は、通路から成り、通路は、連結部材を通路内で動かすことにより加重箇所のうちの1つの加重箇所から別の加重箇所に移送することができ、又この逆の関係にすることができるよう連結部材を受け入れるようになっている。
好ましくは、通路は、スロットから成る。
好ましくは、結合部材は、平板状部材から成り、平板状部材は、スロットと、細長い部材を取り付けるための2つの互いに間隔を置いた取付け箇所と、各々スロット内に位置すると共にスロットの端に隣接して位置する第1の加重箇所及び第2の加重箇所とを有する。
好ましくは、第1の加重箇所と2の加重箇所は、2つの互いに間隔を置いた取付け箇所を互いに隔てる距離Mよりも短い距離Lだけ互いに離されている。
好ましくは、距離Mと距離Lの比は、1〜3の範囲にあり、1.5〜2.5の範囲が更に好ましい。
好ましくは、第1及び第2の加重箇所を含む第1の直線は、2つの互いに間隔を置いた取付け箇所を含む第2の直線に平行であり、第1の直線と第2の直線は、距離Mの0〜0.5倍の距離だけ離されている。
好ましくは、多安定型機構体は、二安定型機構体を含み、二安定型機構体では、結合部材は、第1及び第2の安定位置のところに対応して位置することができる第1及び第2の加重箇所を備えた真っ直ぐなスロットを有し、第1及び第2の安定位置は、それぞれ、各々68°〜82°(75°が更に好ましい)の範囲にある前方に開いた図心鋭角及び後方に開いた図心鋭角を定める。
好ましくは、多安定型機構体は、二安定型機構体を含み、二安定型機構体では、結合部材は、第1及び第2の安定位置のところに対応して位置することができる第1及び第2の加重箇所を備えた真っ直ぐなスロットを有し、第1及び第2の安定位置は、それぞれ、52°〜68°(60°が更に好ましい)の第1の前方に開いた図心鋭角及び68°〜82°(75°が更に好ましい)の第2の前方に開いた鋭角を定める。
好ましくは、結合部材のスロットは、第1の加重箇所と第2の加重箇所との間に中間加重箇所を提供するのに役立つ曲り部を有し、曲り部の各側のところのスロットの軸線は、互いに、140°〜160°(150°が更に好ましい)の下方に開いた開先鈍角をなしている。
好ましくは、多安定型機構体は、三安定型機構体を含み、三安定型機構体では、結合部材は、曲りスロットを有し、曲りスロットは、第1及び第2の安定位置のところに対応して位置することができる第1及び第2の加重箇所を有し、第1及び第2の安定位置は、それぞれ、各々68°〜82°(75°が更に好ましい)の範囲にある前方に開いた図心鋭角及び後方に開いた図心鋭角を定め、曲りスロットは、中間安定位置のところに位置することができると共に各々85°〜90°(90°が更に好ましい)の範囲にある前方に開いた図心鋭角及び後方に開いた図心鋭角の一方を定める中間加重箇所を更に有する。
好ましくは、多安定型機構体は、三安定型機構体を含み、三安定型機構体では、結合部材は、曲りスロットを有し、曲りスロットは、第1及び第2の安定位置のところに対応して位置することができる第1及び第2の加重箇所を有し、第1の安定位置は、36°〜52°(46°が更に好ましい)の範囲にある第1の前方に開いた図心鋭角を定め、第2の安定位置は、68°〜82°(75°が更に好ましい)の範囲にある第2の後方に開いた図心鋭角を定め、曲りスロットは、中間安定位置のところに位置することができると共に52°〜68°(60°が更に好ましい)の範囲にある中間の前方に開いた図心鋭角を定める中間加重箇所を更に有する。
好ましくは、多安定型機構体は、三安定型機構体を含み、三安定型機構体では、結合部材は、曲りスロットを有し、曲りスロットは、第1及び第2の安定位置のところに対応して位置することができる第1及び第2の加重箇所を有し、第1の安定位置は、52°〜68°(60°が更に好ましい)の範囲にある前方に開いた図心鋭角を定め、第2の安定位置は、68°〜82°(75°が更に好ましい)の範囲にある後方に開いた図心鋭角を定め、曲りスロットは、中間安定位置のところに位置することができると共に68°〜82°(75°が更に好ましい)の範囲にある中間の前方に開いた図心鋭角を定める中間加重箇所を更に有する。
好ましくは、細長い部材のうちの少なくとも一方のための結合部材上の取付け箇所とフルーク部材上の対応の取付け箇所との間の距離を一時的に変えて第1の加重箇所のための予備安定位置を提供する調整手段がシャンク部材に設けられており、第1の加重箇所及び図心を含む直線は、アンカラインに張力が加えられると、基準直線と、36°〜52°の範囲(46°が更に好ましい)及び52°〜68°の範囲(60°が更に好ましい)のうちの一方の前方に開いた予備鋭角をなす。
好ましくは、調整手段は、結合部材上の前方取付け箇所とフルーク部材との間への取付けのための取付け箇所を備えた2つのヒンジ式に連結されている細長い要素を含み、要素は、閉鎖時又は解放時にそれぞれ、取付け箇所の最小離隔距離又は最大離隔距離を提供する。
好ましくは、要素を最小離隔距離の状態にある取付け箇所と一緒に一時的に保持する一時的保持手段が要素相互間に設けられている。
好ましくは、一時的保持手段は、剪断可能なピンから成る。
フルーク部材の後部のところには偏向手段が設けられており、偏向手段は、アンカの対称面の各側に位置すると共に基準直線に対して傾斜角度をなす線に沿って対称面と交差する平面内に位置する後方に向いた上面を有し、後方に向いた上面は、後方に向いた上面に対する土壌の相互作用から偏向力を生じさせ、力の後方に向いた成分が第2の加重箇所に加えられると、土壌内におけるアンカの回転を容易にする。
好ましくは、傾斜角度は、10°〜40°の範囲にあり、30°が更に好ましい。
好ましくは、後方に向いた上面の面積と支承面の総面積の比は、0.02〜0.2の範囲にあり、0.09が更に好ましい。
次に、図面を参照して本発明の実施形態を例示として説明する。
本発明の第1の実施形態としての船舶用アンカの側面図である。 図1のアンカの平面図である。 図1のアンカの正面図である。 図1のアンカの背面図である。 本発明の第2の実施形態としての第1の安定形態にある船舶用アンカの側面図である。 本発明の第2の実施形態に従って第2の安定形態にある船舶用アンカの側面図である。 図5のアンカの正面図である。 図6のアンカの正面図である。 図5のアンカの平面図である。 図5に示されている2つの加重箇所を有する結合プレートの拡大図である。 閉鎖形態にある距離調整器及び前方に開いた予備鋭角βを有する図5のアンカの側面図である。 開放形態にある距離調整器及び前方に開いた第1の鋭角Aを有する図5のアンカの側面図である。 開放形態にある距離調整器及び後方に開いた第2の鋭角Cを有する図5のアンカの側面図である。 前方に開いた予備鋭角βを有する図5のアンカの側面図である。 前方に開いた第1の鋭角Aを有する図5のアンカの側面図である。 3つの加重箇所を備えた変形例としての結合プレートの拡大図である。 図16の結合プレートを備えると共に角度Aを定める第1の安定形態にある図5のアンカを示す図である。 図17のアンカを角度Bを定める中間安定形態で示す図である。 図17のアンカを角度Cを定める第2の安定形態で示す図である。 図18のアンカをPがQよりも小さく且つ角度αを定める第1の初期安定形態で示す図である。 図20のアンカを角度βを定める第2の初期安定形態で示す図である。 図20のアンカを角度Aを定める第1の安定形態で示す図である。
図1〜図4を参照すると、本発明の第1の実施形態では、使用に当たり海底面3の下の土壌2中に深く埋まり込むことができる船舶用アンカ1が、アンカ1の対称面6内に設けられた接合部5のところで互いに接合されると共に接合部5に沿って対称面6内に配置された板状シャンク7に接合部5に沿って一緒に剛性的に取り付けられた2つのフルーク(fluke )4を有している。対称面6は、図3及び図4では垂直破線として示され、図2では水平破線として示されている。各フルーク4は、平らな上面8を有している。上面8は、大きさが120°〜180°の範囲にある(140°が好ましい)下反角E(図3)をなすよう互いに対して傾けられている。組み合わせ状態の表面8の図心9(図1)は、対称平面6内に位置している。図心9を含むと共に平らな上面8に平行に位置した基準直線10がアンカ1の前方方向F及び後方方向Rを定めている。各フルーク4は、平面図(図2)で見て全体として五角形の形をしており、前方の箇所11が対称面6から間隔を置いて位置している。板状シャンク7は、スロット12の第1の加重箇所(荷重が加えられる箇所)13を有すると共にスロット12の後方端部16のところに第2の加重箇所15を有している。第1の加重箇所13及び第2の加重箇所15の各々を図心9から隔てる距離は、0.12√(A)〜0.4√(A)の範囲にあり、範囲0.15√(A)〜0.25√(A)が好ましく、この場合、Aは、図2に示されているようにフルーク4の平面図で見た場合の面積又は投影面積の合計を示している。第1の加重箇所13を第2の加重箇所15から隔てる距離は、0.03√(A)〜0.3√(A)の範囲にある。図心9及び第1の加重箇所13を含む直線17が基準直線10と前方に開いた図心角度Aをなしている。同様に、図心9及び第2の加重箇所15を含む直線18が基準直線10と後方に開いた図心角度Cをなしている。図心角度A及び図心角度Cの各々の大きさは、68°〜82°の範囲にあり、75°がより好ましい。図心角度Cが図心角度Aに等しいことが好ましいが、必要不可欠であるというわけではない。スロット12の軸線19が第1の加重箇所13及び第2の加重箇所15を含み、基準直線10に対してなす前方に開いた角度Gのところに位置している。前方に開いた角度Gの大きさは、−5°〜+15°の範囲にあるよう選択され、0°が好ましく、角度Gが負である場合、第1の加重箇所13は、第2の加重箇所15よりも基準直線10の近くに位置する。
アンカ1は、細長い補助シャンク20を有し、この補助シャンクは、下端部23のところに位置するピン穴22及び上端部25のところに位置するシャックルラグ穴24を備えたクレビス21を有している。ピン穴22とシャックルラグ穴24との間の距離は、0.7√(A)〜√(A)の範囲にあり、0.85√(A)が好ましい。クレビス21は、シャンク7を跨いでおり、このクレビスは、ピン穴22内に設けられると共にスロット12を貫通した荷重ピン26によってシャンク7に取り付けられている。荷重ピン26の直径は、スロット12の幅よりも僅かに小さく、その結果、荷重ピン26は、アンカライン30の方向Fにおける荷重の成分を逆向にして補助シャンク20が荷重ピン26(図1)回りに反時計回りに回転して方向Rに後方に動くようになると、第1の加重箇所13から第2の加重箇所15まで自由に摺動することができる。分かりやすくするために、図1は、スロット12の前方端部14のところのシャンク7の第1の加重箇所13を示すよう部分的に断面にされた状態でクレビス21を示している。
シャックル28のピン27が補助シャンク20をシャックル28及びソケット29を介してアンカライン30に連結するために中心24Aを備えたシャックルラグ穴24内に嵌め込まれている。クレビス21は、シャンク7に設けられていて、剪断ピン33を受け入れる複数個の剪断ピン穴32のうちの1つと整列可能であるように位置決めされた剪断ピン穴31を有している。剪断ピン33が剪断ピン穴31及び剪断ピン穴32のうちの1つの中に嵌め込まれると、荷重ピン26は、第1の加重箇所13のところに配置され、補助シャンク20は、中心24A及び図心9を含む直線34が基準直線10と前方に開いた予備図心角度βをなすよう保持される。前方に開いた予備図心角度βの大きさは、52°〜68°の範囲にあるよう選択され、軟らかい粘土質土壌中での使用のためには60°が好ましい。シャンク7の複数個の剪断ピン穴は、剪断ピン33を特にシャンク7の剪断ピン穴内に嵌め込むことにより角度βの大きさの段階的選択を可能にする。かくして、補助シャンク20が剪断ピン33によって拘束されると、シャックルラグ穴24の中心24Aは、アンカ1のフルーク4に対して前方に開いた予備図心角度βを定める予備加重箇所35のところに保持され、それにより、約2√(A)という海底面3より下の図心9の侵入深さに達するために海底面3を通りそして図心角度βにより拘束された傾斜地下軌道に沿うアンカ1の完全な侵入が容易になる。これは、張力下にある間にアンカライン30の傾斜度を増大させることにより剪断ピン33を安全に切断することができるほど深く、それにより、補助シャンク20が自由になって荷重ピン26回りに回転し、従ってアンカ1に加わる荷重を予備加重箇所35から第1の加重箇所14に伝えて前方に広がる大きな図心鋭角Aにより拘束されている急傾斜の軌道に沿う次の埋設を可能にする。
デフレクタ又は偏向プレート36(図1、図2及び図4)がフルーク4の後縁部37のところに配置されており、このデフレクタプレートは、フルーク表面8の傾斜延長部を形成する平らな上面38を有している。対称面6に平行であり且つ表面38内に位置する直線39が対称面6上への投影時に基準線10と後方に開いた角度Dをなす。角度Dの大きさは、10°〜40°の範囲にあり、30°が好ましい。デフレクタプレートの上面38の総面積とフルーク表面8の総面積の比は、0.02〜0.2の範囲にあり、0.09が好ましい。
アンカ1の改造例(図1〜図4)では、フルーク4は、ヒンジ5A(図示せず)によってシャンク7に剛性的ではなく、ヒンジ式に取り付けられている。ヒンジ5Aは、接合部5とシャンク7との間に位置し、ヒンジ5Aの軸線5Bは、対称面6内に位置すると共に基準直線10に平行に位置しており、それによりシャンク7を対称面6から外れて回転させることができ、それによりアンカ1は、アンカライン30の方位角方向が変化しているときに対称面6から外れたところでの荷重に抵抗することができる。
図5〜図10を参照すると、本発明の第2の実施形態では、使用に当たり海底面3の下の土壌2中に深く埋まり込むことができる船舶用アンカ40が、中央プレート42により形成されたフルーク41を有し、中央プレート42は、上面42A及び各々上面43Aを備えると共に各々接合部44のところで中央プレート42に接合された2枚の傾斜側プレート43を有している。接合部44は、アンカ40の対称面45(図7、図8及び図9)に平行であり且つこれから間隔を置いて位置している。板状補剛リブ44A(図5〜図9)が接合部44の各々の長さに沿ってフルーク41の裏面に取り付けられている。側プレート43は、フルークの下で大きさが180°〜120°の範囲にある(140°が好ましい)下反角E(図7及び図8)をなすよう互いに対して傾けられている。プレート42,43の組み合わせ状態の上面42A,43Aの図心46(図9)は、対称平面45内に位置している。図心46を含むと共にぢうおうプレート42の上面42Aに平行に位置した基準直線47(図5、図6及び図9)がアンカ40の前方方向F及び後方方向Rを定めている。フルーク41の各半部は、対称面45の各側に、平面図で見て全体として五角形の形を有し、前方の箇所48は、対称面45から間隔を置いて位置している。デフレクタ又は偏向プレート76(図5、図6及び図9)がフルーク41の中央プレート42の後縁部77のところに配置されており、このデフレクタプレートは、中央プレート42の上面42Aの傾斜延長部を形成する平らな上面78(図9)を有している。対称面45に平行であり且つ表面78内に位置する直線79(図5)が対称面45内で測定して基準線47と後方に開いた角度Dをなす。角度Dの大きさは、10°〜40°の範囲にあり、30°が好ましい。デフレクタプレートの上面78の面積と表面42A,43Aの総平面図面積の比は、0.02〜0.2の範囲にあり、0.09が好ましい。
アンカ40のシャンク49は、結合プレート50(図5及び図6)並びに2本の前方ケーブル51F及び2本の後方ケーブル52Rを有している。シャンク49は、フルーク41の補剛リブ44Aの各々に設けられた前方ラグ53F及び後方ラグ53Rに取り付けられている。ラグ53F,53Rは、それぞれ中心53A,53Bを有し、これらラグは、フルーク41の上面42A,43Aを貫通して突き出ている。ラグ53F,53Rは、図心46(図9)から等間隔を置いて位置している。ケーブル51F,52Rの各々は、各下端部のところのソケット54L及び各上端部のところのソケット54Uのところを終端部としている。シャックル55が各前方ケーブル51Fを対応の各前方ラグ53Fに取り付けると共に各後方ケーブル52Rを対応の各後方ラグ53Rに取り付ける手段としてシャックル54Lの各々を貫通して連接状態で設けられている。前方の対をなすケーブル51Fは、2つのソケット54Uを貫通して連接状態で設けられたシャックル56(図5、図6及び図7)によって中心57Aを備えた前方ラグ穴57Fのところで結合プレート50に取り付けられている。同様に、後方の対をなすケーブル52Rは、2つのソケット54Uを貫通して連接状態で設けられたシャックル56(図5、図6及び図8)によって中心57Bを備えた後方ラグ穴57Rのところで結合プレート50に取り付けられている。
次に図10を参照すると、アンカ40への組み込みのため、結合プレート50は、側面で見て全体として四辺形の形のものであり、上縁58が前縁60及び後縁61によって隔てられた下縁59に平行に位置している。細長いスロット62が結合プレート50に設けられた前方ラグ穴57F及び後方ラグ穴57Rの上方に配置されており、このスロット62は、スロット62の前方端部64のところに位置する第1の加重箇所63及びスロット62の後方端部66のところに位置する第2の加重箇所65を有している。スロット62は、アンカライン70の終端ソケット69を貫通して連接可能に設けられたシャックル68(図5)のピン67を受け入れるのに役立つ。スロット62は、幅がシャックル68のピン67の直径よりも僅かに大きく、それにより、ピン67は、スロット62の前方端部64のところの第1の加重箇所63からスロット62の後方端部66のところの第2の加重箇所65まで摺動することができる。結合プレート50の第1の加重箇所63と第2の加重箇所65との間の距離L(図10)は、結合プレート50のラグ穴57F,57Rのそれぞれの中心57A,57Bを互いに隔てる距離Mよりも小さいことが好ましい。距離Lにピン67の直径を加えた長さは、スロット62の全長に等しい。比M/Lは、好ましくは、1〜3の範囲にあり、範囲1.5〜2.5がより好ましい。ラグ穴57F,57Rは、第1の加重箇所63及び第2の加重箇所65を含む直線73を直角に2等分する結合プレート50の平面内の直線72に関して対称に配置されることが好ましいが、必ずしもそうである必要はない。直線73Aは、ラグ穴57F,57Rのそれぞれの中心57A,57Bを含み、この直線73Aは、直線73に平行に位置している。直線73と直線73Aとの間の距離Nは、好ましくは、距離Mの0〜0.5倍の範囲にあり、距離Mの0〜0.3倍の範囲がより好ましく、ただし、この範囲から外れたNの値を用いることができる。結合プレート50により、二安定型機構体49Bを以下に説明するようにアンカ40に実現することができる。
アンカ40では、シャックル68のピン67が第1の加重箇所63のところに引っ掛かると共にケーブル51F,52Rがぴんと張られているとき、第1の加重箇所63は、第1の安定箇所74のところに保持され、第1の安定箇所74及び図心46を含む直線74Aが基準直線47と前方に開いた鋭角Aをなしている(図5)。同様に、ピン67が第2の加重箇所65のところに引っ掛かると共にケーブル51F,52Rがぴんと張られているとき、第2の加重箇所65は、第2の安定箇所75のところに保持され、第2の安定箇所75及び図心46を含む直線75Aが基準直線47と後方に開いた鋭角Aをなしている(図6)。結合プレート50(図10)の距離L,M,Nの大きさは、角度A又は角度Cについて事実上所望の値を得るようシャンク49(図6)の距離P,Qと一緒に選択されるのが良い。距離Pは、結合プレート50の前方ラグ穴57Fの中心57Aと、対称面45(図7、図8及び図9)とフルーク41の前方ラグ53Fの中心53Aを互いに結ぶ直線との交点との間における対称面45(図7、図8及び図9)内で測定された距離である。距離Qは、結合プレート50の後方ラグ穴57Rの中心57Bと、対称面45とフルーク41の後方ラグ53Rの中心53Bを互いに結ぶ直線との交点との間における対称面45内で測定された距離である。距離P,Qは、アンカ40がアンカライン70により荷重を受けると、結合プレート50がフルーク41から離れて維持されるようなものである。
土壌2中に埋め込まれたときにアンカライン70を引っ張ることによって力の前向き成分がアンカ40に加えられると、シャックル68のピン67は、第1の加重箇所63のところに引っ掛かってケーブル51F及びケーブル52Rに張力を加える。その結果、ケーブル51F、ケーブル52R及び結合プレート50を含むシャンク49が回転し、力の平衡状態が確立されると、第1の加重箇所63をフルーク41に対して第1の安定位置74に至らせる。第1の安定位置74及び図心46を含む直線74A(図5)は、今や、アンカライン70の軸線70Aと同一直線上に位置し、この直線74Aは、基準直線47と68°〜82°の範囲にある(75°が好ましい)前方に開いた角度Aをなす。第1の安定位置74と図心46との間の離隔距離は、0.5√(A)〜1.7√(A)の範囲にあるよう選択され、範囲0.8√(A)〜1.2√(A)が好ましい。ピン67は、第1の加重箇所63のところに引っ掛けられている状態において第1の安定位置74のところに保持された場合に安定性がある。というのは、シャックル68のところでのアンカライン70の軸線70Aの水平に対する傾斜度をケーブル51Fを含む平面にほぼ平行な状態からケーブル52Rを含む平面にほぼ平行な状態まで次第に変化させることができるからであり、この場合、シャックル68のピン67が第1の加重箇所63から離脱することがなく又はケーブル51F又はケーブル52Rのいずれの張力も完全に失われることはない。かくして、アンカライン70の軸線70Aの傾斜度を例えば約±15°だけ変化させることができ、この場合、シャックル68のピン67は、結合プレート50のスロット62内で第1の加重箇所63から遠ざかるよう摺動することがない。
次にアンカライン70を引っ張って第1の加重箇所63のところに引っ掛けられると共にその時点において第1の安定位置74(図5)のところに保持されているシャックル68のピン67を介してアンカ40に力の後ろ向き成分が加えられると、ケーブル51F及びケーブル52Rを含むシャンク49は、張力下において反時計回りの方向に後方に(図6)回転し、他方、結合プレート50は、時計回りの方向に回転し、その結果、シャックル68のピン67は、スロット62内において第1の加重箇所63から第2の加重箇所65まで摺動する。力の平衡状態が再び確立されると、第2の加重箇所65は、フルーク41に対して第2の安定位置75(図6)に保持され、その間、張力の後ろ向き成分が維持される。第2の安定位置75、アンカライン70の軸線70A(図6)及び図心46を含む直線75Aは、基準直線47と68°〜82°の範囲にある(75°が好ましい)後方に開いた角度Cをなす。第2の安定位置75と図心46との間の離隔距離は、0.5√(A)〜1.65√(A)の範囲にあるよう選択され、範囲0.9√(A)〜1.3√(A)が好ましく、Aは、図6に示されているようにフルーク41の平面図で見た面積を示している。ピン67は、第2の加重箇所65のところに引っ掛けられている状態において第2の安定位置75のところに保持された場合に安定性がある。というのは、シャックル68のところでのアンカライン70の軸線70Aの水平に対する傾斜度をケーブル52Rを含む平面にほぼ平行な状態からケーブル51Fを含む平面にほぼ平行な状態まで次第に変化させることができるからであり、この場合、ピン67が第2の加重箇所65から離脱することがなく又はケーブル52R又はケーブル51Fのいずれの張力も完全に失われることはない。アンカライン70の軸線70Aの傾斜度を例えば約±15°だけ変化させることができ、この場合、ピン67は、結合プレート50のスロット62内で第2の加重箇所65から遠ざかるよう摺動することがない。
注目できることとして、ケーブル51F,52Rが張力下において反時計回りの方向に回転すると、結合プレート50は、時計回りの方向に回転する。これにより、水平に対するスロット62の傾斜度が次第に変化し、従って、結合プレート50の第1の加重箇所63から第2の加重箇所65への、それ故、力の平衡状態が確立された場合、第1の安定位置74から第2の安定位置75へのシャックル68のピン67(アンカライン70の張力により駆動された状態で)のスロット76内における摺動が促進される。かくして、アンカ40がフルーク41と、ケーブル51F、ケーブル52R及び結合プレート50を含むシャンク41とをシャックル68と共に有するよう構成することにより、二安定型機構体49Bが構成され、かかる二安定型機構体では、シャックル68に取り付けられたアンカライン70の軸線70Aの傾斜度の適当且つ十分な変化は、二安定型機構体49Bを前方に開いた鋭角Aを含む第1の安定した幾何学的形態から後方に開いた鋭角Cを含む第2の安定した幾何学的形態にトリガし又は切り替えることができ、又この逆の関係が成り立つ。
図11〜図13を参照すると、前方に開いた鋭角Aよりも小さな前方に開いた鋭角βをもたらすよう距離Pを一時的に変える距離調整器80(図11及び図12)を船舶用アンカ40に取り付ける。角度βは、54°〜66°の範囲にあり、60°が好ましい。角度βは、海底面3を通って軟質土壌2中へのフルーク41の侵入を容易にするよう設定される。距離調整器80が結合プレート50に設けられた前方ラグ穴57Fと適度に短くされた前方ケーブル51Fを終端させるソケット54Uと連接関係をなすシャックル56との間に連結されている。距離調整器80は、結合プレート50を跨ぐことができる間隔保持プレート82によって互いに固定されると共に十分な間隔を置いて配置される2枚の互いに平行な同一の細長いプレート81を有している。プレート81の前方端部83のところには、結合プレート50の前方ラグ穴57Fの直径に等しい直径を有する穴84が設けられている。ピン85が距離調整器80をシャックル56ではなく結合プレート50に取り付けるために穴84,57F中に差し込まれている。プレート81は、ラグ86を有し、ラグ86は、間隔保持プレート82から見てプレート81の反対側で穴84寄りに設けられた剪断ピン穴87を有している。細長いプレート88がプレート81相互間に設けられており、この細長いプレート88は、プレート88の後方端部89のところでピン91によってプレート81の後方端部90にヒンジ式に取り付けられている。中心92Aを備えた穴92がケーブル51Fを終端させているソケット54Uと連接関係をなすシャックル56の取付けのためにプレート88の前方端部93のところに設けられている。プレート88は、プレート81相互間で揺動してプレート88に設けられている剪断ピン穴94をプレート81に設けられている剪断ピン穴87に整列させることができ、それにより、剪断ピン91を整列状態の穴の中に嵌め込むことができる。剪断ピン95が切れると、プレート81,88は、自由に回転して軸方向整列関係になることができ(図12)、かくしてラグ穴57Fの中心57Aとラグ53Fの中心53Aとの間の離隔距離P−(S−T)(図11)を距離(S−T)だけ増大させることができる。Sは、剪断ピン95が省かれ又は切断されたときに穴57Fの中心57Aと穴92の中心92Aとの間で得ることができる最大距離(図12)である。距離T(図11)は、剪断ピン95が嵌め込まれて無傷状態にあるとき、穴57Fの中心57Aと穴92の中心92Aを隔てるケーブル51Fに平行に測定された最小距離である。剪断ピン95がアンカ40の距離調整器80のプレート81,86相互間に取り付けられると、距離Pは、距離(S−T)だけ短くなる。力の前向き成分が第1の加重箇所63のところに加えられると、第1の加重箇所63は、今や、フルーク41に対して予備安定位置96に保持される(図11)。予備安定位置96及び図心46を含む直線96Aが基準直線47と前方に開いた鋭角βをなしている。角度βの大きさは、距離S,T(図11及び図12)について適当な大きさを選択することにより定められ、この大きさは、上述したように、54°〜66°の範囲にあり、軟質土壌については60°が好ましい。
アンカ40が海底面3上に布設されてシャックル68のピン67が結合プレート50の第1の加重箇所63のところに位置した状態でアンカ40がアンカライン70によって海底面上で水平に引かれると、閉じ状態の距離調整器80(図11)内における剪断ピン95によって前方に開いた鋭角βが維持されることにより、海底面3を通る土壌2中へのフルーク41の侵入が容易になる。フルーク41の図心46が海底面3の下に2√(A)を超える或る特定の深さのところに位置すると、フルーク41に加わる土壌の荷重により、剪断ピン95が切れる。その結果、距離調整器80が開いてシャンク49が回転し、従ってピン67を予備安定位置96から前方に開いた鋭角Aを定める第1の安定位置74(図12)に動かすことができるようになる。上述したように、角度Aは、68°〜82°の範囲にあり、75°が好ましい。上述したように、第1の安定位置74と図心46との間の離隔距離は、0.5√(A)〜1.65√(A)の範囲にあるよう選択され、範囲0.9√(A)〜1.3√(A)が好ましい。アンカライン70の方向を今や変えてアンカラインに張力を加え、それにより力の後ろ向き成分を第1の安定位置74のところに保持された第1の加重箇所63のところに加えると、ケーブル51Fは開き状態の距離調整器80及びケーブル52Rと一緒になって、張力下において反時計回りに後方に回転すると共に結合プレート50が時計回りの方向に回転し、その結果、シャックル68のピン67は、アンカライン70の張力により駆動された状態で第1の加重箇所63から第2の加重箇所65までスロット62内で摺動する。第2の加重箇所65に達すると、この第2の加重箇所がフルーク41に対する第2の安定位置75(図13)のところに保たれ、その間、力の後ろ向きの成分が維持される。第2の安定位置75及び図心46を含む直線75Aがアンカライン70の軸線70Aと同一直線上に位置し、直線75Aは、基準直線47と68°〜82°の範囲にある(75°が好ましい)後方に開いた鋭角Cをなす。上述したように、第2の安定位置75と図心46との間の離隔距離は、0.5√(A)〜1.65√(A)の範囲にあるよう選択され、範囲0.9√(A)〜1.3√(A)が好ましい。上述したように、シャンク49(この場合、開かれた距離調整器80、ケーブル51F、ケーブル52R及び結合プレート50を含む)、シャックル68及びフルーク41の配置により、二安定型機構体49Bが構成される。
図14及び図15を参照すると、例えばハリケーンが生じることのない地域において後方埋め込みの通常に近い荷重動作モードが必要ではない場合、アンカ40Aは、アンカ40(図5及び図6)の場合のように結合プレート50及びケーブル52Rを有するが、距離Pを距離Qに等しくしないで、距離Qの約0.75倍にするよう長さが短縮されたケーブル51Fを有する。シャックル68のピン67が結合プレート50の第1の加重箇所63のところに挿入されて引っ掛けられると、第1の加重箇所63は、アンカ40(図11)について上述したように予備安定箇所96のところで安定化する。予備安定箇所96は、前方に開いた鋭角βを定める。前方に開いた鋭角βは、54°〜66°の範囲にあり、60°が好ましく、この前方に開いた鋭角βは、上述したように、軟質土壌中へのフルーク41による海底面侵入を容易にするよう設定される。結合プレート50の距離L,M,Nは、シャックル68のピン67が結合プレート50の第2の加重箇所65のところに挿入されて引っ掛けられると、第2の加重箇所65がアンカ40(図12)について上述したように第1の安定箇所74で安定化するよう選択される。第1の安定箇所74は、前方に開いた鋭角Aを定め、この前方に開いた鋭角Aは、上述したように68°〜82°の範囲にあり、75°が好ましい。かくして、アンカ40Aは、上述した二安定型機構体49Bを有する。アンカ40Aが土壌2中に埋め込まれ、シャックル68のピン67が設置のための第1の安定位置96のところに保持され、アンカライン70が海底面のところで水平に対して最大25°まで傾けられ、フルークの図心46が海底面3の下に2√(A)を超える距離のところに位置している状態で、海底面3のところで水平に対してアンカライン74の傾斜度を張力下にある状態で40°〜60°の範囲に増大させることにより二安定型機構体49Bをトリガすることができる。これにより、シャックル68のところでのアンカライン70の傾斜度が増大すると共にケーブル51F,52R及び結合プレート50を含むシャンク69が張力を受けて土壌2中で回転する。しかしながら、上述したように、結合プレート50は、シャンク49のケーブル51F,52Rの回転とは逆の向きに回転する。その結果、結合プレート50のスロット62の勾配は、シャックル68のピン67が第1の加重箇所63から第2の加重箇所65まで摺動する点まで次第に変化し、それにより、前方に開いた鋭角βが増大して前方に開いた鋭角Aになり、シャックル68のピン67は、第2の安定位置74(図15)に保持される。今や、アンカライン70を海底面3のところで代表的には15°〜35°の範囲にある減少した動作上の傾斜角度で引くと、上述のアンカ動作の「通常に近い荷重モード(近通常荷重モード又は近通常荷重動作モード)」で急峻な軌道に沿って埋まって保持能力を提供し、それによりアンカケーブル70の荷重をアンカケーブル70が切れる点にマッチさせる。注目に値することとして、アンカ40Aのこの構成では、表面侵入及び小さな前方に開いた鋭角βでの初期埋設に続く前方に開いた鋭角Aでの動作の近通常荷重モードは、張力下にある状態で海底面3のところのアンカライン70の傾斜角度を増大させ、次に減少させるだけで達成され、この場合、図11〜図13に示されているアンカ40の構成の場合のように距離調整器80の剪断ピン95を切断する必要がなく、しかも公知の別の機構体を遠隔から作動させることができるようにする上で従来必要不可欠であった補助ラインが不要になる。これにより機械的複雑さが軽減されると共に動作の融通性が増す。
図16を参照すると、以下に説明するアンカ40Aに組み込み可能な改造型結合プレート50Aは、曲り部62Bのところに中間加重箇所63Aを有するスロット62Aを有すると共にシャックル68のピン67が中間加重箇所63Aのところに引っ掛けられてこれに荷重を加える場合に生じる曲げモーメントに抵抗するようスロット62Aの上方の材料が増やすことにより強化されている点で結合プレート50とは異なっている。中間加重箇所63Aは、好ましくは、第1の加重箇所63及び第2の加重箇所65から等距離のところに配置されている。第1の加重箇所63及び中間加重箇所63Aは、直線62C上に位置し、第2の加重箇所65及び中間加重箇所63Aは、直線62D上に位置している。直線62C,62Dは互いに、下方に開いた鈍角Fをなしている。鈍角Fは、140°〜160°の好ましい範囲にあり、150°がより好ましい。角度Fが好ましい範囲外にあるよう選択されると共に180°に等しく設定されると、結合プレート50Aは、効果的に結合プレート50と同一になることが注目できる。結合プレート50Aにより、三安定型機構体49Cをアンカ40Aに組み込むことができる。
図17〜図19を参照すると、アンカ40Bは、アンカ40(図5及び図6)の改造例である。アンカ40Bは、結合プレート50(図5,図6及び図10)に代えて結合プレート50A(図16)を用いることにより三安定型機構体49Cを有する。結合プレート50Aに設けられた中間加重箇所63Aにより、アンカ40Bに第1の安定位置74(第1の荷重安定箇所63のため)と第2の安定位置75(第2の加重箇所65のため)との間に中間安定位置74B(図18)を利用することができ、その結果、中間安定位置74B及び図心46を含む直線74Cは、基準直線47と角度Bをなしている。角度Bは、ケーブル51F,52Rが等しい長さのものであり、距離Pが距離Qに等しい場合、直角である。シャックル68のピン67からの荷重が中間加重箇所63Aのところに加えられると、箇所63Aは、中間安定位置74Bのところで安定化する。これにより、アンカ40Bは、フルーク41に対して直角に加えられた荷重に抵抗する場合(アンカ動作の「垂直荷重モード」又は「通常荷重モード」と呼ばれる状態で)保持能力の極限レベルをもたらすことができる垂直荷重アンカとして更に機能すると共に上述の範囲の角度A又はCを用いることにより提供される「近通常荷重モード」で機能することができ、この場合、前方方向又は後方方向において海底面3の下に深く埋まり続けるアンカ40Bの能力を保ちながら垂直荷重モードのほぼ全能力が実現可能である。上述した二安定型機構体49Bの仕方とほぼ同じ仕方で、三安定型機構体49Cを前方に開いた鋭角Aを含む第1の安定した幾何学的形態から中間角度Bを含む第2の安定した幾何学的形態に、そして後方に開いた鋭角Cを含む第3の安定した幾何学的形態にトリガすることができ、そして設置用船により制御されるアンカライン70の軸線70Aの傾斜度を適切且つ十分に変化させることにより三安定型機構体を逆の関係にトリガすることができる。
図20〜図22を参照すると、アンカ40Cは、距離Pを図18に示されている距離Qに等しくするのではなく、距離Qの約0.75倍であるように選択することによって得られた3つの前方に開いた鋭角α,β,Aを含む三安定型機構体49Cを有するよう更に改造されたアンカ40Bの変形例である。アンカ40Cでは、シャックル68のピン67は、まず最初に、結合プレート50Aの第1の加重箇所63のところに引っ掛かり、この第1の加重箇所63は、前方に開いた鋭角α(図20)を定める第1の初期安定位置97のところで安定化する。次に、ピン67は、結合プレート50Aの中間加重箇所63Aのところに引っ掛かり、この中間加重箇所63Aは、前方に開いた鋭角β(図21)を定める第2の初期安定位置96のところで安定化する。最後に、ピン67は、結合プレート50Aの第2の加重箇所65のところに引っ掛かり、この第2の加重箇所65は、前方に開いた鋭角A(図22)を定める第1の安定位置74のところで安定化する。角度αは、海底面3を通って堅い土壌2中への侵入を容易にするために35°〜50°の範囲にあり、42°が好ましい。上述したように、フルーク41の図心46が海底面3よりも下に2√(A)を超える深さのところに埋設される場合、近通常荷重モード能力をアンカ40Cに提供するためには、角度βは、海底面3を通って軟らかい土壌2中への侵入を容易にするために54°〜66°の範囲にあり、60°が好ましく、角度αは、68°〜82°の範囲にあり、75°が好ましい。この場合も又、張力下にある状態で海底面3のところで水平に対するアンカライン70の傾斜度を増大させ、次に減少させることによってアンカ40Cの三安定型機構体49Cを1つの安定位置から別の安定位置にトリガすることができる。3つの前方に開いた鋭角を有するよう三安定型機構体49Cを構成した場合の利点としては、アンカ40の幾何学的形状を事前に調整する必要なく、堅い底の土壌及び軟らかい底の土壌中への首尾良い配備の能力が得られること、剪断ピンを用いる必要がないこと、機械的複雑さが軽減されること及び動作上の融通性が大幅に増大することが挙げられる。
距離P,Qを適当に選択することにより3つではなく4つの別々の図心角度を実現するよう距離調整器80(図11〜図12)をアンカ40B(図17〜図19)又はアンカ40C(図20〜図22)に組み込むことができる。かくして、このように改造されたアンカ40B,40Cは、特定の動作上の要件に合うようα,β,A,B,Cの中から選択された任意の4つの図心角度を有することができる。
図1〜図4に示されている本発明の第1の実施形態としてのアンカのドラグ式埋め込み設置の場合、アンカ1は、剪断ピン33によって当初回転的にロックされる補助シャンク20を有し、アンカ1は、次に、設置用船から海底面3上に下降され、その結果、フルーク4は、基準直線10が水平の状態で海底面上に載るようになる。アンカライン30は、アンカ40の近くで実質的に水平のままであるのに十分な長さで海底面3上に布設され、他方、設置用船によって張力がアンカライン30に加えられ、それにより、アンカ1は、フルーク4の箇所11が海底面3中に侵入し、シャックル28が海底面に接触するまで前方に傾くようになる。比較的小さな角度βが剪断ピン33によって維持されている結果として、それ以上の引張りにより、アンカ1は、海底面3中に侵入し、次に、土壌2中の湾曲した埋設軌道を辿るよう全体として海底面3の下に埋まり込む。フルーク4の図心9の埋設深さが増大するにつれて、次第に増大する土壌反力がフルーク4に加わる。予備加重箇所35及びフルーク図心9を含む直線34に沿って作用するアンカライン30に働いている力の荷重ピン26周りのモーメントに起因して、モーメントにより生じる対応して増大する力が剪断ピン33に加わる。剪断ピン33は、モーメントにより生じる力が剪断ピン33の強度を超えると、切れる。すると、補助シャンク20は、フルーク4のスロット12内の第1の加重箇所13のところに引っ掛かっている荷重ピン26周りに自由に解除することができる。かくして、アンカ1に加えられた荷重は、予備加重箇所35から第1の加重箇所13に伝えられる。今や荷重が大きな前方に開いた鋭角Aのところに加わっている状態で、アンカ1は、アンカ動作の上述の近通常荷重モードで急峻な軌道に沿って埋まり始め、この場合、海底面3の下への非常に深い侵入が生じて大幅に増大した保持能力を得ることができる。剪断ピン33が切れ、引張りに対して結果的に生じる抵抗の増大により、規定アンカライン張力を15〜20分間、保持することができたときに設置が完了する。
アンカ1のダイレクト式埋め込み設置の場合、まず最初に、補助シャンク20を取り外し、そしてアンカライン30のソケット29を通って連接配置されているシャックル28のピン28Aをシャンク20の荷重ピン26ではなく、シャンク7のスロット12内に嵌め込む。米国特許第6598555号明細書に記載されているように、アンカ1に回動可能に且つ解除可能に取り付けられているフォロアと呼ばれる重い細長い杭を用いてアンカ1を土壌2中に垂直に押し込む。設置用船が周期的にアンカライン30の周期的な持ち上げ及び繰り出しを約5回行っているときにアンカ1をフォロアの重量に対する反力によって約45°回転させたときに細長いフォロアをアンカ1から取り外す。設置は、設置用船がアンカライン30を水平に引っ張って15〜30分間規定の試験用張力を保持することによって完了する。次に、アンカライン30の過荷重により、アンカ1は、前方方向Fに動いて上述したような急峻な通常に近い荷重軌道を辿り、それにより、アンカ1は、アンカライン30に加わる荷重をアンカライン30が切れる点にマッチさせるよう保持能力を提供することができる。
ハリケーン状態の際、ドラグ式埋め込み型アンカ1かダイレクト式埋め込み型アンカ1かのいずれかが過荷重を受け、荷重の実質的な成分が対称面6から外れている場合、アンカ1は、フルーク4の下反角Eによって支援された状態で土壌2中で向きを変えて対称面6を荷重方向に向けると共に深く埋まり込みそれによりハリケーンによってアンカライン30に加わる荷重をアンカライン30が切れる点にマッチさせる保持能力を生じさせる。しかしながら、アンカライン30が対称面6内に位置したままであってアンカ1上で後方に引っ張られると、補助シャンク20の荷重ピン26がシャックル28のピン28Aかのいずれかが後方に引かれ、スロット12内で摺動して第2の加重箇所15のところで引っ掛かり、従ってアンカ1を後方に引っ張る。アンカ1は、それと同時に、第2の加重箇所15をフルーク4の図心9から隔てる距離Hから成るモーメントアームの存在により対称面6内において土壌2中で回転する。回転は、土壌によりデフレクタプレート36に加わる力によって支援される。引張りを続けることにより、アンカ1は、近通常荷重動作モードで後方方向Rに深く埋まり始め、それによりハリケーンによってアンカライン30に加わる荷重をアンカライン30が切れる点にマッチさせる保持能力を生じさせる。かくして、沖合掘削又は産出プラットホーム周りの多数の場所に配備されると、アンカ1は、取付け状態のアンカライン30を切断するほどの荷重の方位角方向において保持能力を提供することができ、その結果、近くのパイプライン中へのアンカ1の引きずりは、生じないようになる。
アンカ1がハリケーン状態において後方に引っ張られなかった場合、アンカ1を単にアンカライン30を海底面3のところで60°〜80°の範囲の傾斜角で持ち上げ、アンカ1が上方に傾斜した経路に沿って海底面3に戻るまで回収用船により海底面上で水平に引っ張ることによってアンカライン30の張力を維持するだけで、アンカ1を設置状態のアンカライン30の方位角方向に回収することができる。アンカ1を後方に引っ張ると、この回収手順は、逆の方位角方向で実施される。
図5〜図9及び図11〜図13に示されているような本発明の第2の実施形態としてのアンカのドラグ式埋め込み型設置の場合、アンカ40に剪断ピン95が嵌め込まれた(図11)距離調整器80を取り付ける。アンカ40をアンカライン70によって設置用船から海底面3上に下降させ、その結果、基準直線47が水平の状態でフルーク41が海底面上に載るようになる。次に、設置用船は、約1ノットの速度でアンカライン70を繰り出しながらこの速度でゆっくりと前方に動く。これにより、張力が加わらない状態でアンカライン70が海底面3上に布設される。次に、設置用船は、船上のアンカライン70の長さが最終の設置張力において水平に対して海底面3のところのアンカライン70の15°〜25°という傾斜角度を提供していることが計算されると、前方航行とアンカライン70の繰り出しの両方を停止する。これにより、深い水中における設置時間が最小限に抑えられる。設置のための引張りの開始時、アンカ40に隣接して位置するアンカライン70は、海底面3上で水平に位置する。アンカライン70の張力により、シャックル68のピン67は、結合プレート50のスロット62内で摺動してこのスロットの第1の加重箇所63のところに引っ掛かる。これにより、前方ケーブル51Fが弛んだままの状態で後方ケーブル52Rを介して前向きの力がフルーク41の後方ラグ53Bに及ぼされる。直立ラグ53Bに加わる後方ケーブル52Rの力の作用線は、図心46周りの僅かなモーメントを有し、このモーメントは、フルーク箇所48のところの土壌抵抗と一緒になって、フルーク41を上方に傾けて水平に対して僅かな傾斜角度をなして海底面3中に侵入させる。侵入が進むにつれて、フルーク41は、一段と上方に傾き、ついには、ケーブル51Fは、ケーブル52Rと共にぴんと張った状態になり、第1の加重箇所63は、予備安定位置96のところに保持され、この予備安定位置は、前方に開いた図心鋭角A(図11)よりも小さな前方に開いた予備図心鋭角βを定める。角度βは、比較的小さいので、フルーク41が海底面3に密接して位置している間、フルーク41の上方に位置する土壌のウェッジを見捨てることによってアンカ40が土壌2から引き出されるのを阻止する。アンカライン70を更に引っ張ることにより、アンカ40は、海底面3の下の傾斜ケーブルに沿って深く侵入する。海底面3の下のフルーク図心46の或る特定の侵入深さのところで、土壌によりフルーク41に加わる反力によって、距離調整器80の剪断ピン95を切るほどの張力がケーブル51Fに生じ、それにより細長いプレート81,88は、揺動して互いに整列することができ、又、距離P−(S−T)は、Pまで増大し、シャンク49は、フルーク41に対して回転して第1の加重箇所63を予備安定位置96から第1の安定位置74に動かし、第1の安定位置は、前方に開いた大きな図心鋭角A(図11及び図12)を定める。剪断ピン95の切断強度は、剪断ピン95が切れる前にフルーク41の図心46が海底面3の下に2√(A)を超える深さに達することができるよう選択され、この場合、Aは、平面図(図9)で見てプレート42,43の総面積にデフレクタプレート76の面積を加えた値である。さらに引っ張ると、アンカ40は、上述したように急峻な通常に近い荷重軌道を辿る。規定された設置張力に達すると、アンカライン70の長さは、アンカライン70を海底面3のところで水平に対して代表的には15°〜35°の動作傾斜角度に至らせるよう調節される。次に、規定の設置張力を係留されるべき構造体への連結に先立って設置の最終試験によって15〜30分間維持する。
ハリケーン状態では、ドラグ式埋め込み型アンカ40が近通常荷重モードで深く埋め込まれて対称面45から外れた荷重の実質的な成分で過荷重を受けると、アンカ40は、フルーク43の下反角Eによって支援された状態で土壌2中で向きを変えて対称面45を荷重方向に向けると共に深く埋まり込みそれによりハリケーンによってアンカライン70に加わる荷重をアンカライン70が切れる点にマッチさせる保持能力を生じさせる。
しかしながら、アンカライン70が対称面45内に位置したままであってアンカ40上で後方に引っ張られると、シャックル68のところでの水平に対する荷重方向の傾斜度が増大して上述したようにアンカ40の二安定型機械系をトリガし、それによりシャンク49は、幾何学的に自動的に再構成し、その結果、シャックル68のピン67は、結合プレート50のスロット62内で動いて第2の加重箇所65のところに引っ掛かり、この第2の加重箇所65は、第2の安定位置75(図13)まで動き、それにより後方に開いた図心鋭角Cを定める。引張りを続けることにより、アンカ40は、回転して近通常荷重動作モードで後方方向Rに深く埋まり始め、それによりハリケーンによってアンカライン70に加わる荷重をアンカライン70が切れる点にマッチさせる保持能力を生じさせる。かくして、アンカ1の場合と同様、沖合掘削又は産出プラットホーム周りの多数の場所に配備されると、アンカ40は、取付け状態のアンカライン70を切断するほどの荷重の方位角方向において保持能力を提供することができ、その結果、近くのパイプライン中へのアンカ40の引きずりは、生じないようになる。
アンカ40がハリケーン状態において後方に引っ張られなかった場合、アンカ40を単にアンカライン70を海底面3のところで水平に対し60°〜80°の範囲の傾斜角で持ち上げ、アンカ40が上方に傾斜した経路に沿って海底面3に戻るまで回収用船により海底面上で水平に引っ張ることによってアンカライン70の張力を維持するだけで、アンカ1を設置状態のアンカライン70の方位角方向に回収することができる。アンカ40を後方に引っ張ると、この回収手順は、逆の方位角方向で実施される。
図14及び図15に示されている本発明の第2の実施形態の第1の改造例としてのアンカのドラグ式埋め込み設置の場合、アンカ40Aは、海底面3上に配備されて上述したアンカ40の場合と同様の仕方でアンカ40の距離調整器80の剪断ピン95がまさに切れようとする箇所まで土壌2中に埋め込まれる。この時点において、設置用船のところで測定されたアンカライン70の張力は、規定値に達する。次に、張力を減少させてアンカライン70の長さを短くすることができ、その結果、張力が元通りにされると、海底面3のところでの水平に対するアンカライン70の傾斜角度は、20〜30°そこら増大する。これにより、アンカ40Aの二安定型機構体49Bをトリガするのに十分、埋め込み状態のアンカ40Aに取り付けられているシャックル68のところのアンカライン70の軸線70Aの傾斜度が増大し、それによりシャンク49は、フルーク41に対して回転して第1の加重箇所63を予備安定位置96から第1の安定位置74に動かし、第1の安定位置74は、前方に開いた大きな図心鋭角A(図15)を定める。次に、アンカライン70の張力を再び減少させ、アンカライン70の長さを、最終の設置張力において海底面3のところで水平に対し15°〜25°のアンカライン70の傾斜度を生じさせるよう計算された長さまで増大させる。さらに引っ張ると、アンカ40Aは、上述したように急峻な通常に近い荷重軌道を辿る。最終の設置張力に達すると、アンカライン70の長さは、規定された試験張力時にアンカライン70を海底面3のところで水平に対して代表的には15°〜35°の動作傾斜角度に至らせるよう調節される。次に、規定の試験張力を係留されるべき構造体への連結に先立って設置の最終試験又は検証によって15〜30分間維持する。アンカ40Aの回収は、アンカ40の場合と同一の手順を用いて達成される。
図17〜図19に示されている本発明の第2の実施形態の第2の改造例としてのアンカのドラグ式埋め込み設置の場合、アンカ40Bに図11〜図13に示されている二安定型アンカ40の場合と同様、距離調整器80を取り付ける。このようにして取り付けると、アンカ40Bをアンカ40について上述したのと同一の仕方で設置し、このアンカ40Bも又、ハリケーン状態においてアンカ40について上述したように機能する。しかしながら、アンカ40Bの三安定型機構体49Cに中間安定位置63Aが設けられているので、海底面3のところでの水平に対するアンカライン70の傾斜度の上述した適当な操作によりシャックル68のピン67を結合プレート50Bの中間加重箇所63Aのところに位置決めすることによってアンカ40Bを通常荷重アンカとして使用するオプションが提供される。すると、垂直に引っ張った際の大きな荷重に抵抗するのにアンカライン70を必要とする用途においてアンカ40Bを用いることができる。アンカ40Bに関する回収手順は、アンカ40Bを垂直荷重モードで動作させたときに、回収手順を始める前にアンカライン70をまず最初に繰り出して長い長さを定め、次に引っ張ってシャックル68のピン67を中間加重箇所63Aから第1の加重箇所63に動かさなければならないという点を除き、アンカ40の回収手順と同じである。
図20〜図22に示されている本発明の第2の実施形態の第3の改造例としてのアンカのドラグ式埋め込み設置の場合、用いられる手順は、図14及び図15を参照して上述したアンカ40Aの手順と同一である。アンカ40Cの回収手順は、回収手順を始める前にアンカライン70をまず最初に繰り出して長い長さを定め、次に引っ張ってシャックル68のピン67を第2の加重箇所65又は中間加重箇所63Aから第1の加重箇所63に動かさなければならないという点を除き、アンカ40の回収手順と同じである。
本明細書において説明したアンカの別の改造例は、当然のことながら、本発明の範囲内で可能である。例えば、アンカ1,40,40A,40B,40Cの角度α,βの大きさは、特定の用途に応じて上述の範囲外にあるよう選択されても良く、細長い部材51F,52Rは、剛性のビームであって良い。

Claims (15)

  1. 海底面(3)の下の土壌(2)中に埋め込み可能なアンカ(1)であって、前記アンカ(1)が荷重を受けたときに前記土壌に当たる支承面(8)を備えたフルーク部材(4)と、シャンク部材(7)と、前記アンカ(1)をアンカライン(30)に連結する連結部材(20,28)の取り付けのための少なくとも2つの加重箇所(13,15)と、前記連結部材(20,28)を前記加重箇所(13,15)相互間で移送することができる通路(12)とを有し、前記加重箇所(13,15)は、前記支承面(8)の図心(9)を含むと共に前記アンカ(1)の基準直線(10)と傾斜角度(A,C)をなす直線(17,18)上に位置するようになっており、前記基準直線(10)は、前記図心(9)を含むと共に前記アンカ(1)の前方方向(F)及び後方方向(R)を定め、前記前方方向(F)において、前記支承面(8)が最小投影面積を有し、前記基準直線(10)は、前記アンカ(1)の対称面(6)内に位置し、前記通路(12)は、前記基準直線(10)に対して角度をなして固定されるようになっている、アンカ(1)において、前記傾斜角度(A,C)は、第1の加重箇所(13)に対してなす前方に開いた鋭角(A)及び第2の加重箇所(15)に対してなす後方に開いた鋭角(C)であり、荷重が前記アンカライン(30)によって前記連結部材(20,28)を介して前記アンカ(1)に加重箇所のところで加えられることにより、前記アンカは、前記第1の加重箇所(13)に対して前方方向(F)に且つ前記第2の加重箇所(15)に対して後方方向(R)に前記海底面の下に深く埋まる、アンカ。
  2. 前記通路(12)は、前記連結部材(20,28)を前記通路(12)内で動かすことにより第1の加重箇所(13)から前記第2の加重箇所(15)に移送することができ、又この逆の関係にすることができるよう前記連結部材(20,28)を受け入れる構成のものである、請求項1記載のアンカ。
  3. 前記連結部材(20,28)は、細長い補助シャンク部材(20)を有し、前記補助シャンク部材(20)は、下端部(23)のところに設けられていて、荷重ピン(26)によって前記シャンク部材(20)に取り付け可能なクレビス(21)及び上端部(25)のところに設けられていて、アンカライン(30)を取り付けるための予備加重箇所(35)を有する、請求項1又は2に記載のアンカ。
  4. 一時的保持手段(31,33)が前記予備加重箇所(35)を前記図心(9)を含む直線(34)上に一時的に保持するよう前記シャンク部材(7)と前記補助シャンク部材(20)との間に設けられており、前記直線(34)は、52°〜68°の前方に開いた角度(β)をなすよう前記基準直線(10)に対して傾けられている、請求項3記載のアンカ。
  5. 海底面(3)の下の土壌(2)中に埋め込み可能なアンカ(40,40A,40B,40C)であって、前記アンカ(40,40A,40B,40C)が荷重を受けたときに前記土壌(2)に当たる支承面(42A,43B)を備えたフルーク部材(41)と、少なくとも2つの回動可能な細長い部材(51F,52R)を含むシャンク部材(49)と、前記細長い部材(51F,52R)を前記フルーク部材(41)から見て遠位側で結合するのに役立つ結合部材(50,50A)と、前記アンカ(40,40A,40B,40C)をアンカライン(70)に連結する連結部材(68)の取り付けのための少なくとも2つの加重箇所(63,63A,65)とを有し、前記加重箇所(63,63A,65)は、前記支承面(42A,43B)の図心(46)を含むと共に前記アンカ(40,40A,40B,40C)の基準直線(47)と図心傾斜角度(α,β,A,B,C)をなす直線(74A,74C,75A,96A,97A)上に位置するようになっており、前記基準直線(47)は、前記図心(46)を含むと共に前記アンカ(40,40A,40B,40C)の前方方向(F)及び後方方向(R)を定め、前記前方方向(F)において、前記支承面(42A,43B)が最小投影面積を有し、前記基準直線は、前記アンカ(40,40A,40B,40C)の対称面内に位置し、前記細長い部材(51F,52R)は、前記アンカ(40,40A,40B,40C)が前記アンカライン(70)によって荷重を受けたときに前記結合部材(50,50A)を前記フルーク部材(41)に当たらないよう維持するような長さのものであり、前記細長い部材(51F,52R)は、取付け箇所(53A,53B)のところで前記フルーク部材(41)に取り付けられており、前記対称面(45)上への前記取付け箇所(53A,53B)の投影像は、互いに間隔を置いて位置し、前記細長い部材(51F,52R)は、前記結合部材(50,50A)上に間隔を置いて位置する取付け箇所(53A,53B)のところで前記結合部材(50,50A)に取り付けられている、アンカ(40,40A,40B,40C)において、前記結合部材(50,50A)は、前記少なくとも2つの加重箇所(63,63A,65)及び前記結合部材(50,50A)に取り付けられると、前記連結部材(68)を前記加重箇所(63,63A,65)相互間で移送することができるスロット(62,62A)を有し、前記アンカ(40,40A,40B,40C)は、前記アンカライン(70)により動作可能な多安定型機構体(49A)を有し、前記連結部材(68)を加重箇所(63,63A,65)の場所の少なくとも2つの安定位置(74,74B,75,96,97)相互間で可逆的に動かすことができる、アンカ。
  6. 2つの前方対をなす前記細長い部材(51F)及び2つの後方対をなす前記細長い部材(52R)が設けられ、前記細長い部材(51F,52R)は、前記安定位置(74,74B,75,96,97)が前記フルーク部材(41)の支承面(42A,43A)の図心(46)から距離を置いたところに位置するような長さのものであり、前記支承面(42A,43A)は、前記アンカ(40,40A,40B,40C)が荷重を受けたときに前記土壌(2)に当たり、前記距離は、前記支承面(42A,43A)の前記投影面積の平方根の0.5〜1.65倍であ、請求項5記載のアンカ。
  7. 2つの隣り合う安定位置(74,74B,75,96,97)の各々に関する前記図心傾斜角度(α,β,A,B,C)は、5つの範囲、即ち、36°〜52°の1つの前方に開いた範囲、52°〜68°の1つの前方に開いた範囲、68°〜82°の1つの前方に開いた範囲、85°〜95°の1つの中間範囲、68°〜82°の1つの後方に開いた範囲の各々にそれぞれ含まれるよう選択されている、請求項5又は6に記載のアンカ。
  8. 前記スロット(62,62A)は前記連結部材(68)を前記スロット(62,62A)内で動かすことにより加重箇所(63,63A,65)のうちの1つの加重箇所から別の加重箇所に移送することができ、又この逆の関係にすることができるよう前記連結部材(68)を受け入れるようになっている、請求項5又は7に記載のアンカ。
  9. 前記結合部材(50,50A)は、平板状部材(50,50A)から成り、前記平板状部材は、前記スロット(62,62A)と、前記細長い部材(51F,52R)を取り付けるための2つの互いに間隔を置いた取付け箇所(57A,57B)と、各々前記スロット(62,62A)内に位置すると共に前記スロット(62,62A)の端に隣接して位置する前記第1の加重箇所(63)及び前記第2の加重箇所(65)とを有する、請求項5乃至8の何れか1項に記載のアンカ。
  10. 前記多安定型機構体(49A)は、二安定型機構体(49B)を含み、前記二安定型機構体では、前記結合部材(50)は、第1及び第2の安定位置(74,75)のところに対応して位置することができる第1及び第2の加重箇所(63,65)を備えた真っ直ぐなスロット(62)を有し、前記第1及び前記第2の安定位置(74,75)は、それぞれ、各々68°〜82°の範囲にある前方に開いた図心鋭角(A)及び後方に開いた図心鋭角(C)を定める、請求項9記載のアンカ。
  11. 前記多安定型機構体(49A)は、二安定型機構体(49B)を含み、前記二安定型機構体では、前記結合部材(50)は、第1及び第2の安定位置(96,74)のところに対応して位置することができる第1及び第2の加重箇所(57A,57B)を備えた真っ直ぐなスロット(62)を有し、前記第1及び前記第2の安定位置(96,74)は、それぞれ、52°〜68°の第1の前方に開いた図心鋭角(β)及び68°〜82°の第2の前方に開いた鋭角(A)を定める、請求項9記載のアンカ。
  12. 前記多安定型機構体(49A)は、三安定型機構体(49C)を含み、前記三安定型機構体では、前記結合部材(50A)は、曲りスロット(62A)を有し、前記曲りスロット(62A)は、第1及び第2の安定位置(74,75)のところに対応して位置することができる第1及び第2の加重箇所(63,65)を有し、前記第1及び前記第2の安定位置(74,75)は、それぞれ、各々68°〜82°の範囲にある前方に開いた図心鋭角(A)及び後方に開いた図心鋭角(C)を定め、前記曲りスロット(62A)は、中間安定位置(74B)のところに位置することができると共に各々85°〜90°の範囲にある前方に開いた図心鋭角(B)及び後方に開いた図心鋭角(B1)の一方を定める中間加重箇所(63A)を更に有する、請求項9記載のアンカ。
  13. 前記多安定型機構体(49A)は、三安定型機構体(49C)を含み、前記三安定型機構体では、前記結合部材(50A)は、曲りスロット(62A)を有し、前記曲りスロット(62A)は、第1及び第2の安定位置(97,74)のところに対応して位置することができる第1及び第2の加重箇所(63,65)を有し、前記第1の安定位置(97)は、36°〜52°の範囲にある第1の前方に開いた図心鋭角(α)を定め、前記第2の安定位置(74)は、68°〜82°の範囲にある第2の後方に開いた図心鋭角(A)を定め、前記曲りスロット(62A)は、中間安定位置(96)のところに位置することができると共に52°〜68°の範囲にある中間の前方に開いた図心鋭角(β)を定める中間加重箇所(63A)を更に有する、請求項9記載のアンカ。
  14. 前記細長い部材(51F,52R)のうちの少なくとも一方のための前記結合部材(50,50A)上の取付け箇所(57A)と前記フルーク部材(41)上の対応の取付け箇所(53A)との間の距離を一時的に変えて前記第1の加重箇所(63)のための予備安定位置(96,97)を提供する調整手段(80)が前記シャンク部材(49)に設けられており、前記第1の加重箇所(63)及び前記図心(46)を含む直線(96A,97A)は、前記アンカライン(70)に張力が加えられると、前記基準直線(47)と、36°〜52°の範囲及び52°〜68°の範囲のうちの一方の前方に開いた予備鋭角(α,β)をなす、請求項9乃至13の何れか1項に記載のアンカ。
  15. 前記フルーク部材(4,41)の後部のところには偏向手段(36,76)が設けられており、前記偏向手段は、前記アンカ(1,40,40A,40B,40C)の前記対称面(6,45)の各側に位置すると共に前記基準直線(10,47)に対して傾斜角度(D)をなす線(39,79)に沿って前記対称面(6,45)と交差する平面内に位置する後方に向いた上面(38,78)を有し、前記後方に向いた上面(38,78)は、前記後方に向いた上面に対する土壌の相互作用から偏向力を生じさせ、力の後方に向いた成分が前記第2の加重箇所(15,65)に加えられると、前記土壌(2)内における前記アンカ(1,40,40A,40B,40C)の回転を容易にする、請求項1乃至14の何れか1項に記載のアンカ。
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