JP5805215B2 - 二重活性H1逆アゴニスト/5−HT2Aアンタゴニストとしての置換[(5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパン酸化合物 - Google Patents

二重活性H1逆アゴニスト/5−HT2Aアンタゴニストとしての置換[(5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパン酸化合物 Download PDF

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Description

本発明は二重活性H1逆アゴニスト/5−HT2Aアンタゴニストとしての置換[(5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパン酸化合物に関する。
ヒスタミンは、少なくとも4個の異なるGタンパク質共役受容体、H1−H4受容体とのその相互作用により種々の生理学的プロセスにおいて重要な役割を果たす。CNSにおいて、H1受容体は睡眠調節サイクルにおいて主要な役割を果たし、H1アンタゴニスト/逆アゴニストは眠気を誘発することが知られている。
同様に、セロトニンは、少なくとも14個の異なるGタンパク質共役受容体とのその相互作用により種々の生理学的プロセスにおいて重要な役割を果たす。CNSにおいて、5−HT2A受容体の調節は睡眠調節サイクルにおいて主要な役割を果たし、5−HT2Aアンタゴニストは、不眠症を患う患者において徐波睡眠および睡眠維持を改善することが示されている。
H1または5−HT2A逆アゴニストまたはアンタゴニスト活性を有する化合物(例えばそれぞれドキセピンおよびトラゾドン)が不眠症の治療に使用されており、動物睡眠研究において有意な薬理作用を示している。しかしながら、選択的二重活性H1/5−HT2A逆アゴニスト/アンタゴニストが現在、市販されている、
特許文献1は、抗精神病薬および神経弛緩薬として使用するための特定の置換4−(5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジニル化合物を記載している。
米国特許第4,192,803号
本発明は、H1受容体に対する高い逆アゴニスト効力および5−HT2A受容体に対する高いアンタゴニスト効力を有する、置換(5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパン酸化合物のファミリーを提供する。本発明の特定の化合物はまた、H1および5−HT2A受容体について、特に他のヒスタミン受容体、セロトニン受容体および他の生理学的に関連する受容体に対して、特に5−HT2C受容体、GABA受容体、ムスカリン性受容体、ドーパミン作動性受容体、アドレナリン受容体、およびhERGチャネルに対して選択性がある。特定の化合物もまた、それらが、不十分な睡眠維持により特徴付けられる睡眠障害の治療に有用であり得ることが動物モデルにより実証される。このように、本発明の化合物は、例えば慢性もしくは一過性の一次性不眠症、または慢性もしくは一過性の二次不眠症、あるいはそれらの両方のような不眠症の治療などの不十分な睡眠潜時もしくは不十分な睡眠維持またはその両方により特徴付けられる睡眠障害の治療に有用であると考えられる。二次不眠症の例としては、限定されないが、抑鬱障害(例えば大鬱病性障害、気分変調、および/または気分循環症)と関連する不眠症、不安障害(例えば全般性不安障害および/または社会恐怖症)と関連する不眠症、疼痛(例えば炎症性関節炎または変形性関節症と関連するような線維筋痛症、慢性骨痛または関節痛、あるいは糖尿病性神経障害に伴う疼痛)と関連する不眠症、アレルギー反応(例えばアレルギー性喘息、掻痒、鼻炎、鬱血など)と関連する不眠症、肺または気道障害(例えば閉塞性睡眠時無呼吸、気道過敏症など)と関連する不眠症、精神疾患、認知症、および/または神経変性疾患と関連する不眠症、ならびに/あるいは概日リズム睡眠障害(例えば交代勤務睡眠障害、時差ぼけ障害、睡眠相後退障害、睡眠相前進障害、および非24時間睡眠・覚醒症候群など)と関連する不眠症が挙げられる。
さらに、本発明の特定の化合物は、選択的セロトニン再取り込み阻害剤と同時投与した場合、ノンレム睡眠(NREM睡眠)および睡眠維持に対するそれらの効果の相乗作用を実証する。
本発明は、式Iの化合物:
Figure 0005805215

(式中、
は、クロロまたはメチルであり、
は、メチル、エチル、イソプロピル、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、またはメチルチオであり、
は、水素またはメトキシである)
またはその薬学的に許容可能な塩を提供する。
本発明の別の態様において、少なくとも1種の薬学的に許容可能な担体、希釈剤、または賦形剤と共に、式Iの化合物またはその薬学的に許容可能な塩を含む医薬組成物が提供される。さらに、本発明のこの態様は、例えば長時間の睡眠潜時もしくは不十分な睡眠維持またはその両方により特徴付けられる不眠症など、例えば一次性不眠症、時差ぼけ、交代勤務睡眠障害、睡眠相後退障害、睡眠相前進障害、および/または非24時間睡眠・覚醒障害などの不眠症を治療するように適用される医薬組成物であって、1種以上の薬学的に許容可能な賦形剤、担体、または希釈剤と共に、式Iの化合物またはその薬学的に許容可能な塩を含む医薬組成物を提供する。
本発明のこの態様のさらなる実施形態は、少なくとも1種の薬学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤と、必要に応じて他の治療成分と共に、式Iに係る化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を含む医薬組成物を提供する。本発明のこの態様のなおさらなる実施形態において、医薬組成物はさらに、例えばシタロプラム、パロキセチン、フルオキセチンおよび/またはフルボキセチン(fluvoxetine)などのセロトニン再取り込み阻害剤である第2の治療成分を含む。
本発明はまた、哺乳動物における例えば一次性不眠症、時差ぼけ、交代勤務睡眠障害、睡眠相後退障害、睡眠相前進障害、および/または非24時間睡眠・覚醒障害などの長時間の睡眠潜時もしくは不十分な睡眠維持またはその両方により特徴付けられる不眠症などの不眠症を治療する方法であって、そのような治療を必要とする哺乳動物に有効量の式Iの化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与する工程を含む、方法を提供する。本発明のこの態様の別の実施形態において、その方法はさらに、同時、別々または連続の組み合わせで、例えばシタロプラム、パロキセチン、フルオキセチンおよび/またはフルボキセチンなどのセロトニン再取り込み阻害剤である第2に治療剤を投与する工程を含む。これらの治療する方法の1つの特定の実施形態において、哺乳動物はヒトである。
本発明はまた、治療に使用するための式Iの化合物またはその薬学的に許容可能な塩を提供する。この態様において、本発明は、不眠症の治療に使用するための式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を提供する。さらなる実施形態において、不眠症は、例えば一次性不眠症、時差ぼけ、交代勤務睡眠障害、睡眠相後退障害、睡眠相前進障害、および/または非24時間睡眠・覚醒障害などの長時間の睡眠潜時もしくは不十分な睡眠維持またはその両方により特徴付けられる。この態様の別の実施形態において、本発明は、不眠の治療において、例えばシタロプラム、パロキセチン、フルオキセチンおよび/またはフルボキセチンなどのセロトニン再取り込み阻害剤と共に同時、別々または連続の組み合わせで、使用するための式Iに係る化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を提供する。本発明のこの態様の1つの特定の実施形態は、哺乳動物、特にヒトにおける使用である。
本発明の別の態様は、例えば一次性不眠症、時差ぼけ、交代勤務睡眠障害、睡眠相後退障害、睡眠相前進障害、および/または非24時間睡眠・覚醒障害などの例えば長時間の睡眠潜時もしくは不十分な睡眠維持またはその両方により特徴付けられる一次性不眠症などの不眠症を治療するための医薬の製造における、式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩の使用を提供する。本発明のこの態様の別の実施形態は、例えば、一次性不眠症、時差ぼけ、交代勤務睡眠障害、睡眠相後退障害、睡眠相前進障害、および/または非24時間睡眠・覚醒障害などの例えば長時間の睡眠潜時および/もしくは不十分な睡眠維持により特徴付けられる不眠症などの不眠症を治療するための医薬の製造における、式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、ならびに例えばシタロプラム、パロキセチン、フルオキセチンおよび/またはフルボキセチンなどのセロトニン再取り込み阻害剤である第2の治療剤の使用を提供する。
明確にするために、三環構造の以下の番号付けを本出願全体にわたって使用する:
Figure 0005805215
本発明の化合物は、塩基性および酸性部分を有し、したがって、多くの有機および無機酸および塩基と反応して薬学的に許容可能な塩を形成する。本発明の化合物の各々の薬学的に許容可能な塩は本出願の範囲内であると意図される。本明細書で使用する場合、「薬学的に許容可能な塩」という用語は、生物に対して実質的に非毒性である本発明の化合物の任意の塩を指す。そのような塩は、Journal of Pharmaceutical Science,66,2−19(1977)に記載されているものを含み、それらは当業者に公知である。
本発明の化合物の好ましいクラスは以下である化合物である:
1)Rが水素であり、
2)Rがメトキシであり、
3)Rがクロロであり、
4)Rがメチルであり、
5)Rがクロロであり、Rが水素であり、
6)Rがメチルであり、Rが水素であり、
7)Rがメチル、エチル、またはイソプロピルであり、
8)Rがメチルであり、
9)Rがクロロまたはブロモであり、
10)Rがクロロであり、
11)Rがトリフルオロメチルであり、
12)Rがメチルチオである。
さらなる好ましい化合物は、他の置換基の好ましい選択と共に所与の置換基(複数も含む)についての上記の好ましい選択を組み合わせたものであることは理解されるだろう。そのような組み合わせの例としては、限定されないが、以下の好ましい化合物のクラスが挙げられる:
13)Rが水素(好ましいクラス1)である好ましいクラス7〜12(Rについての好ましい選択である)のいずれか1つの好ましい化合物、
14)Rがクロロであり、Rが水素(好ましいクラス5)である好ましいクラス7〜12(Rについての好ましい選択である)のいずれか1つの好ましい化合物、
15)Rがメトキシ(好ましいクラス2)である好ましいクラス8の好ましい化合物。
特定の好ましい化合物は、それらの遊離塩基およびそれらの薬学的に許容可能な塩を含む、実施例に記載されるものである。
1つの特定の好ましい化合物は、3−[4−(7−クロロ−2−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパン酸、またはその薬学的に許容可能な塩(すなわち実施例1の化合物およびその薬学的に許容可能な塩)である。
本明細書で使用される略語は以下のように定義される:
「BSA」はウシ血清アルブミンを意味する。
「DCG IV」は(2S,2’R,3’R)−2−(2’,3’−ジカルボキシシクロプロピル)グリシンを意味する。
「DCM」はジクロロメタンを意味する。
「DMEM」はダルベッコ改変イーグル培地を意味する。
「DMSO」はジメチルスルホキシドを意味する。
「DPBS」はダルベッコリン酸緩衝生理食塩水を意味する。
「DSC」は示差走査熱量計を意味する。
「EtOAc」は酢酸エチルを意味する。
「GC」はガスクロマトグラフィーを意味する。
「HBSS」はハンクス緩衝塩溶液を意味する。
「HEPES」は4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸を意味する。
「HPLC」は高圧液体クロマトグラフィーを意味する。
「hr.」または「h」は時間を意味する。
「IBMX」は3−イソブチル−1−メチルキサンチンを意味する。
「IC50」は50%の最大阻害が達成される濃度を意味する。
「i.v.」は静脈または静脈内を意味する。
「i.p.」は腹腔内を意味する。
「LC−MS」はHPLC−質量分析を意味する。
「MeOH」はメタノールを意味する。
「mFST」はマウス強制水泳試験;抗鬱作用についての動物モデルを意味する。
「min.」または「m」は分を意味する。
「mp」は融点を意味する。
「MS」は質量分析を意味する。
「MS(ES+)」はエレクトロスプレーイオン化を使用する質量分析を意味する。
「MTBE」はメチルt−ブチルエーテルを意味する。
「NMR」は核磁気共鳴を意味する。
「p.o.」は経口または口からを意味する。
「SCX−2」はBiotage Isolute Flash SCX−2(登録商標)強陽イオン交換カラムを意味する。
「THF」はテトラヒドロフランを意味する。
一般化学
本発明の化合物は、当該技術分野において周知で、理解されている一般的な方法によって以下の合成スキームに従って調製できる。これらのスキームの工程についての適切な反応条件は当該技術分野において周知であり、溶媒および共試薬の適切な置換は当業者の範囲内である。同様に、必要および所望される場合、合成中間体が種々の周知の技術により単離または精製でき、高い頻度で、ほとんどまたは全く精製せずに後の合成工程において種々の中間体を直接使用できることは当業者により理解されるだろう。さらに、当業者は、一部の状況において、部分が導入される順序は重要でないことを理解するだろう。本発明の化合物を生成するために必要とされる工程の特定の順序は、熟練した化学者により十分に理解されるように合成される特定の化合物、出発化合物、および置換部分の相対的傾向に依存する。他に示さない限り、全ての置換基は、以前に定義された通りであり、全ての試薬は当該技術分野において周知であり、理解される。
一般に、式Iの化合物は、Pgが適切なカルボキシル保護基である式IIの化合物から調製できる(スキーム1)。より具体的には、PgがC−Cアルキル基である式IIの化合物は、イソプロピルアルコールなどの有機共溶媒中の水酸化ナトリウム水溶液などの適切な脱保護剤と反応して、酸での中和後、式Iの化合物を生成する。
Figure 0005805215
一般に、式IIの化合物は式IIIの化合物または式IVの化合物から調製できる(スキーム2)。より具体的には、式IIIの化合物はメトキシベンゼンまたはジクロロメタンなどの適切な溶媒中で塩化ホスホリルと反応して、塩化イミノ中間体を生成する。塩化イミノは単離されるか、または炭酸カリウムなどの適切な塩基の存在下でPg−2,2−ジメチル−3−ピペラジン−1−イルプロパノエートと直接反応して、式IIの化合物を生成できる。反応はアセトニトリルなどの適切な溶媒中で実施される。あるいは、塩化イミノは炭酸セシウムなどの適切な塩基の存在下でピペラジンと反応して、式IVの化合物を生成できる。反応はアセトニトリルなどの適切な溶媒中で実施される。式IVの化合物は、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリドなどの適切な還元剤の存在下でPg−2,2−ジメチル−3−オキソプロパノエートでアルキル化されて、式IIの化合物を生成する。反応は典型的にジクロロメタンなどの溶媒中で実施される。
Figure 0005805215
式IIIの化合物は、Rがメチルまたはエチルである式Vの化合物から調製できる(スキーム3)。より具体的には、式Vの化合物は、アリールニトロ基を対応するアニリンに還元するのに適切な薬剤と反応する。適切な還元剤としては、白金などの遷移金属触媒の存在下での水素;酢酸中の鉄;および塩酸中の二塩化スズが挙げられる。対応するアニリンは、最初に単離されるか、または環化条件下で直接反応して、式IIIの化合物を生成できる。環化は塩酸などの酸またはカリウムt−ブトキシドなどの塩基の存在下で実施される。Rがメチルまたはエチルである式Vの化合物は調製例に記載されるように調製できるか、または構造的に類似した化合物を生成するための化学分野において公知の手順により調製できる。
Figure 0005805215
以下に例示する調製例および実施例において、試薬は種々の商業的供給源から得た。溶媒は一般に減圧下で除去(蒸発)する。一部の手順において、示した収率は、蒸発または濾過により単離される生成物についての代表的な粗収率であり、それをさらに精製せずに直接使用する。
調製例1
メチル2,2−ジメチル−3−オキソ−プロパノエートの合成
0℃にて、メチル3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロパノエート(33g、250mmol)を、DCM(100mL)に懸濁したデス・マーチンペルヨージナン(106g、250mmol)に加え、室温にて18時間攪拌する。反応混合物をセライトベッドにより濾過し、濾過物を濃縮する。濃縮した濾過物をペンタン(2×200mL)で洗浄する。ペンタン層を分離し、真空中で濃縮して、メチル2,2−ジメチル−3−オキソ−プロパノエート(31.93g、定量的)を得る。H NMR(d−DMSO)δ9.59(s,1H),3.67(s,3H),1.26(s,6H)。
調製例2
tert−ブチル4−(3−メトキシ−2,2−ジメチル−3−オキソプロピル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
Figure 0005805215

室温にて20分間、DCM(500mL)中のメチル2,2−ジメチル−3−オキソ−プロパノエート(30.88g、237.31mmole)およびtert−ブチルピペラジン−1−カルボキシレート(34.00g、182.55mmole)の溶液を攪拌する。0.5時間にわたって、酢酸(2当量);20.92mL、365.09mmole)、続いてナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(1.4当量;54.17g、255.56mmole)を加え、得られた混合物を室温にて一晩攪拌する。注意深く水(250mL)でクエンチし、DCM(300mL)と共に分離漏斗に混合物を移す。得られた有機層をブラインで洗浄する。MgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させて、tert−ブチル4−(3−メトキシ−2,2−ジメチル−3−オキソプロピル)ピペラジン−1−カルボキシレートを得る(58g、100%)。MS(m/z):301.2(M+1)。
調製例3
メチル2,2−ジメチル−3−(ピペラジン−1−イル)プロパノエートジヒドロクロリドの合成
Figure 0005805215

イソプロピルアルコール(150mL)中のtert−ブチル4−(3−メトキシ−2,2−ジメチル−3−オキソプロピル)ピペラジン−1−カルボキシレート(58.0g、193.08mmole)の溶液に、15分にわたって塩化水素の4Mのジオキサン溶液((4当量);193.08mL、772.31mmole)を加え、ガス発生および微細析出物を観察する。55℃にて3時間加熱して、白色の沈殿物を得る。10℃に冷やし、濾過により白色固体を回収し、さらなるイソプロピルアルコール(30mL)、次いでEtOAc(30mL)で洗浄する。45℃にて1時間、真空オーブン中で乾燥させて、メチル2,2−ジメチル−3−(ピペラジン−1−イル)プロパノエートジヒドロクロリド(31g、59%収率)を得る。MS(m/z):=201.1(M+1)。
調製例4
メチル2,2−ジメチル−3−(ピペラジン−1−イル)プロパノエート塩酸塩の合成
Figure 0005805215

水(250mL)にメチル2,2−ジメチル−3−(ピペラジン−1−イル)プロパノエートジヒドロクロリド(112.0g、409.95mmole)を溶解する。固体の炭酸水素ナトリウムを加えて、pH4の水層を得て、ジエチルエーテル(300mL)中の10%のDCMの溶液中で混合物を抽出して、 いくらかの暗い固体を除去すると、いくらか着色する。有機層を捨てる。2Mの水酸化ナトリウム水溶液を用いて水相をpH8に塩基性化し、次いで固体の塩化ナトリウムで飽和する。クロロホルム中の10%のイソプロパノール溶液中で抽出する。さらに2Mの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH8を維持する。クロロホルム中の10%のイソプロパノール溶液中で抽出を繰り返す。85%の予想される物質が回収されるまで抽出プロセスを継続する。ブラインでクロロホルム溶液中のイソプロパノールを洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させて、メチル2,2−ジメチル−3−(ピペラジン−1−イル)プロパノエート塩酸塩(82.1g、%収率)を得る。MS(m/z):201.1(M+1)。
調製例5
メチル4−エテニル−1H−ピロール−2−カルボキシレートの合成
Figure 0005805215

10分間窒素でパージすることによって、1,4−ジオキサン(20mL)および水(10mL)の混合物中のメチル4−ブロモ−1H−ピロール−2−カルボキシレート(2.0g、9.8mmole)、トリエテニルボロキシンピリジン(1.3当量;3.1g、12.7mmole)、および炭酸カリウム(3当量;4.1g、29.4mmole)の溶液を脱気する。トリス(ジベンジリデンアセトニル)ビス−パラジウム(Pd(dba))(0.01当量;0.0925g、98.0μmole)および1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン(dtbpf)(0.03当量;0.0853g、294.1μmole)を加え、95℃にて3時間加熱する。次いで室温まで冷やし、水(50mL)と1:1のヘキサン/ジエチルエーテル(100mL)の混合物との間で分ける。有機層を水(2×50mL)、次いでブラインで洗浄する。NaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させて、麦わら色の油状物(1.5g)としてメチル4−エテニル−1H−ピロール−2−カルボキシレートを得る。さらに精製せずに使用する。1H−NMR(CDCl),δ:8.90(1H,br.s),7.02(1H,m),6.95(1H,m),6.56(1H,q)5.48(1H,dd),5.05(1H,dd),3.86(3H,s)。
調製例6
メチル4−エチル−1H−ピロール−2−カルボキシレートの合成
Figure 0005805215

500mLのParrボトルに、エタノール(25mL)中の炭(0.2g)上の5%パラジウムの混合物を入れ、メチル4−エテニル−1H−ピロール−2−カルボキシレート(1.4g、9.3mmole)を加える。206.8kPaにて3時間、水素添加して、LC−MSにより完全な変換を得る。セライトで濾過し、蒸発させて、油状物を得る。イソ−ヘキサン/酢酸エチル(100:0〜75:25)と共にシリカゲルパッドを通過させて、淡黄色の油状物(1.12g)として標題化合物を得る。1H−NMR(CDCl),δ:8.87(1H,br.s),6.73−6.78(2H,m),3.83(3H,s),2.50(2H,q,J=7.8Hz)および1.19(3H,t,J=7.3Hz)。
調製例7
メチル4−(プロパ−1−エン−2−イル)−1H−ピロール−2−カルボキシレートの合成
Figure 0005805215

メチル4−ヨード−1H−ピロール−2−カルボキシレート(1.5g、5.98mmole)、4,4,5,5−テトラメチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(3.01g、17.98mmole)1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン(dtbpf)(0.3g、0.06mmole)、トリス(ジベンジリデンアセトニル)ビス−パラジウム(Pd(dba))(0.3g、0.06mmole)、リン酸三カリウム(2.54g、11.95mmole)およびメタノール(12mL)を混合する。140℃にて30分間、マイクロ波中で密閉管中の混合物を加熱する。反応混合物を冷却し、濾過し、メタノールで洗浄焼結し、減圧下で濾過物を蒸発させ、イソヘキサン/ジクロロメタン(勾配溶離、100:0〜0:100)で溶出するシリカ上でクロマトグラフする。生成物を含有する画分を蒸発させて、メチル4−(プロパ−1−エン−2−イル)−1H−ピロール−2−カルボキシレート(0.679g、68.79%収率)を得る。MS(m/z):166.1(M+1)。
調製例8
エチル3−メトキシ−4−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシレートの合成
Figure 0005805215

硫酸ジメチル(3mL、3.99g、31.63mmole)を、3−ヒドロキシ−4−メチル−1H−ピロール−2−カルボン酸エチルエステル(3.5g、20.69mmole)および2Mの水酸化ナトリウム(75mL、1500mmoles)の混合物に加え、室温にて30分間、反応混合物を激しく攪拌する(水冷却浴を適用した)。生じた沈殿物を回収し、水で洗浄する。十分な硫酸ジメチル(3mL、3.99g、31.63mmole)を濾過物に加え、30分間攪拌する。生じた沈殿物を回収し、水で洗浄する。十分な硫酸ジメチル(3mL、3.99g、31.63mmole)を濾過物に加え、1時間攪拌する。単離した沈殿物を合わせ、50℃にて30分間、真空オーブン中で乾燥させて、エチル3−メトキシ−4−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシレート(3.221g、84.98%収率)を得る。MS(m/z):184.09(M+1)。
調製例9
エチル1−(5−クロロ−2−ニトロベンジル)−4−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシレートの合成
Figure 0005805215

DCM(200mL)中の2−(ブロモメチル)−4−クロロ−1−ニトロ−ベンゼン(25.02g、99.88mmole)の溶液を激しく攪拌し、これにDCM(200mL)中のエチル4−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシレート(15g、97.92mmole)の溶液を加える。次いで30−水和テトラ−n−ブチルアンモニウムヒドロキシド(0.508g)を加え、外部氷浴を使用して5℃で窒素下で攪拌混合物を冷却する。25%の水酸化ナトリウム(200mL)水溶液を15分にわたって滴下して加え、内部温度が10℃まで上昇することを観察する。攪拌し、室温まで加温する。室温にて3.5時間攪拌する。さらに50%の水酸化ナトリウム(20mL)を加え、さらに1時間室温にて攪拌する。攪拌を停止し、層を分離する。分離漏斗に移し、有機層を1Nの塩酸(200mL)で洗浄し、指示紙を使用してこの層のpHが酸性になるのを観察する。次に有機層を水(600mL)、次いでブライン(600mL)で洗浄し、最後にNaSOで乾燥させる。混合物を濾過し、40℃にて真空中で溶媒を除去して、橙色の油状物を得る。イソ−ヘキサン/酢酸エチル(10〜20%で溶出する勾配)と共にシリカゲルパッドを通過させることにより精製して、黄色の油状物(33g、定量的)としてエチル1−(5−クロロ−2−ニトロベンジル)−4−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシレートを得る。MS(m/z):322.98(M+1)。
調製例9の代替
エチル1−(5−クロロ−2−ニトロベンジル)−4−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシレートの合成
攪拌しながら窒素雰囲気下で、炭酸セシウム(96g、295mmole)を、DMF(240mL)中のエチル4−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシレート(30g、196mmole)の溶液に加え、反応混合物を40℃〜45℃で1時間加熱する。反応混合物を室温まで冷却し、DMF(120mL)中の2−(ブロモメチル)−4−クロロ−1−ニトロ−ベンゼン(54g、216mmole)の溶液を滴下して加える。得られた懸濁液を1.5時間〜2.0時間攪拌し、固体を濾過し、濾過ケーキをDMF(45mL)でリンスする。固体を無菌の反応容器に移し、水(200mL)を加え、1時間〜2時間攪拌しながら、懸濁液を10℃〜15℃に冷却する。懸濁液を濾過し、水(75mL)でリンスし、固体を別の反応容器に移す。エタノール(125mL)を加え、5℃〜10℃にて1時間〜2時間、懸濁液を攪拌する。固体を濾過し、濾過ケーキをエタノール(20mL)でリンスし、減圧下で50℃未満にてオーブン中で固体を乾燥させて、エチル1−(5−クロロ−2−ニトロベンジル)−4−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシレートを黄色の固体(54g、94.1%純度、73.3%収率)として得る。
調製例10
エチルエチル4−ブロモ−1−(5−クロロ−2−ニトロベンジル)−1H−ピロール−2−カルボキシレートの合成
Figure 0005805215

60%の鉱油を懸濁した水素化ナトリウム(1.2当量;1.1g、27.52mmole)を少量のイソ−ヘキサン(×2)で洗浄する。N,N−ジメチルアセトアミド(15mL)に懸濁し、氷浴中で冷却する。エチル4−ブロモ−1H−ピロール−2−カルボキシレート(5.0g、22.93mmole)を15分にわたって少しずつ加え、添加の間のガス発生を少なくする。室温にて15分間攪拌し、茶色の溶液を得る。2−(ブロモメチル)−4−クロロ−1−ニトロ−ベンゼン(1.15当量;6.61g、26.37mmole)を15分にわたって少しずつ加え、得られた紫色の溶液を室温にて2.5時間攪拌する。氷浴中で冷却し、水(10mL)でクエンチする。1Mの塩酸(100mL)とEtOAc(300mL)との間で分ける。有機層を水(2×100mL)、次いでブラインで洗浄する。NaSOで乾燥させ、活性炭で脱色する。セライトで濾過し、蒸発させて、エチルエチル4−ブロモ−1−(5−クロロ−2−ニトロベンジル)−1H−ピロール−2−カルボキシレートを橙色の油状物(9.1g、定量的)として得る。1H−NMR(CDCl)δ8.12(1H,d),7.40(1H,dd),7.07(1H,d),6.92(1H,d),6.53(1H,d),5.87(2H,s),4.17(2H,q),1.25(3H,t)。
以下の化合物を実質的に調製例10の方法によって調製する。
Figure 0005805215

Figure 0005805215
調製例22
エチル1−(2−アミノ−5−クロロベンジル)−4−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシレートの合成
Figure 0005805215

5%の白金(S)/炭(2.5g)、およびエチル1−(5−クロロ−2−ニトロベンジル)−4−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシレート(16.0g、49.57mmole)を500mLのParrボトルに入れる。エタノール(200mL)次いで臭化亜鉛(0.22当量;2.46g、10.91mmole)を加え、275.8kPaにて水素下に混合物を置き、室温にて一晩、水素添加し、部分的に水素化された中間体の形成をモニターする。Parrボトルを取り除き、水浴中で穏やかに加熱して、結晶化物質を溶解し、セライトで濾過する。同様の実施からの濾過物と合わせ、蒸発させて、エチル1−(2−アミノ−5−クロロベンジル)−4−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシレートをオフホワイトの固体として得る。高真空下に置き、残留エタノールを除去して、物質(35g、定量的)を得る。MS(m/z):293.1(M+1)。
調製例22の代替
エチル1−(2−アミノ−5−クロロベンジル)−4−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシレートの合成
窒素下で反応容器中に、THF(800mL)中のエチル1−(5−クロロ−2−ニトロベンジル)−4−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシレート(100.0g、310mmole)の溶液を入れ、室温にて攪拌しながら臭化亜鉛(0.22当量;15.4g、68.4mmole)を加える。THF(25mL)中の5%の白金(S)/炭(13.3g)のスラリーを入れ、380kPaにて水素下に容器を置く。室温にて30時間〜40時間水素添加し、部分的に水素化した中間体の形成をモニターし、珪藻土で濾過する。THF(300mL)を用いてフィルターをリンスし、40℃以下で濾過物を濃縮して、約200mLの体積を得る。DCM(250mL)を加え、40℃以下で溶液を濃縮して、約200mLの体積を得、さらにDCM(600mL)を加える。このプロセスを必要に応じて繰り返して、望ましくないレベルのTHFを反応混合物から除去する。水(500mL)を入れ、層を分離し、有機層を水(300mL)、続いて25%の塩化ナトリウム水溶液(250mL)で洗浄する。40℃で溶液を濃縮し、約200mLの体積を得、ヘプタン(400mL)を加え、40℃以下で溶液を濃縮し、約200mLの体積を得る。ヘプタン(400mL)を加え、2〜3時間攪拌しながら、反応混合物を40〜45℃で加熱する。反応混合物を5〜10℃に冷却し、この温度で1〜2時間攪拌を継続する。得られた固体を濾過し、減圧下で50℃未満にてオーブン中で乾燥させて、エチル1−(2−アミノ−5−クロロベンジル)−4−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシレート(81.4g、95.8%純度、85.9%収率)を黄色の固体として得る。
以下の化合物を実質的に調製例22の方法によって調製する。
Figure 0005805215
調製例26
エチル1−(2−アミノ−5−クロロベンジル)−4−ブロモ−1H−ピロール−2−カルボキシレートの合成
Figure 0005805215

70℃にて、酢酸(60.00mL)中のエチル4−ブロモ−1−(5−クロロ−2−ニトロベンジル)−1H−ピロール−2−カルボキシレート(9.1g、23.48mmole)の十分に攪拌した溶液に、0.5時間にわたって、鉄(5当量;6.56g、117.38mmole)を少しずつ加える。添加の途中で、発熱を観測し、油浴を取り除いて85℃の温度を維持する。発熱が消散するにつれて反応混合物はより厚くなり、鉄の残りを加えることができる。85℃にて0.5時間攪拌する。室温にて冷却し、水(200mL)上に注ぐ。クロロホルム(2×200mL)中で抽出する。有機層を合わせ、水(2×100mL)、次いで飽和NaHCO水溶液で洗浄する。NaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させて、橙色の油状物(7.7g、92%収率)として標題化合物を得る。MS(m/z):358.98(M+1)。
以下の化合物を実質的に調製例26の方法によって調製する。
Figure 0005805215
調製例32
7−クロロ−2−メチル−5,10−ジヒドロ−11H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−オンの合成
Figure 0005805215

ジメチルスルホキシド(120mL)中のエチル1−[(2−アミノ−5−クロロ−フェニル)メチル]−4−メチル−ピロール−2−カルボキシレート(35g、119.55mmole)の溶液に、10分にわたってカリウムt−ブトキシド(14.76g、131.5mmole)を加える。80℃(油浴温度)にて1時間加熱する。冷却し、次いで水(400mL)上に注ぐ。得られた茶色の粉末状の固体を濾過により回収し、水で十分に洗浄する。焼結により可能な限り乾燥させて吸引し、次いでディッシュに移し、五酸化リン上で一晩、55℃にて真空オーブン中で乾燥させて、7−クロロ−2−メチル−5,10−ジヒドロ−11H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−オン(22g、91%)を得る。MS(m/z):247.1(M+1)。
調製例32の代替
7−クロロ−2−メチル−5,10−ジヒドロ−11H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−オンの合成
ジメチルスルホキシド(60mL)中のエチル1−[(2−アミノ−5−クロロ−フェニル)メチル]−4−メチル−ピロール−2−カルボキシレート(20g、68.3mmole)の溶液に、DMSO(40mL)中のカリウムt−ブトキシド(8.4g、74.9mmole)を加え、反応混合物を75〜80℃で1〜2時間攪拌する。水(200mL)をゆっくりと加え、室温に冷却し、1〜2時間攪拌する。固体を濾過し、濾過ケーキを水(75mL)で洗浄し、固体を無菌の反応容器に移す。THF(100mL)を加え、固体が溶解するまで反応混合物を30〜35℃に加熱する。DCM(350mL)を加え、30〜35℃にて1〜2時間攪拌を継続する。1Nの塩酸(250mL)を加え、30〜35℃にて1〜2時間攪拌を継続する。層を分離し、有機層を1Nの塩酸(250mL)、続いて25%の塩化ナトリウム水溶液(50mL)で洗浄し、溶液を50℃以下で濃縮し、約25mLの体積を得る。エタノール(50mL)を加え、50℃以下で溶液を濃縮し、約25mLの体積を得、さらにエタノール(50mL)を加える。50℃以下で溶液を濃縮し、約25mLの体積を得、反応混合物を40〜50℃で加熱し、1〜2時間攪拌する。2〜3時間攪拌しながら反応混合物を5〜10℃に冷却し、得られた固体を濾過する。濾過ケーキをエタノール(25mL)でリンスし、減圧下で50℃未満にてオーブン中で乾燥させて、7−クロロ−2−メチル−5,10−ジヒドロ−11H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−オンをオフホワイトの固体(14.9g、99.9%純度、88.5%収率)として得る。
以下の化合物を実質的に調製例32の方法によって調製する。
Figure 0005805215

Figure 0005805215
調製例43
7−クロロ−2−(トリフルオロメチル)−5,10−ジヒドロ−11H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−オンの代替合成
Figure 0005805215

50℃にて、5Mの塩酸(20mL、100mmol)中の二塩化スズ(3当量;3.02g、15.77mmol)を、エチル1−(5−クロロ−2−ニトロベンジル)−4−(トリフルオロメチル)−1H−ピロール−2−カルボキシレート(1当量;1.98g、5.26mmole)およびエタノール(100mL)に加える。一晩、次いでさらに26時間加熱し、真空中で大部分のエタノールを取り除き、得られた溶液を水で希釈し、得られた沈殿物を濾過により回収し、水で十分に洗浄し、40℃にて真空中で乾燥させる。固体をシリカ上で吸収し、DCM/メタノール(5:95)で溶出するクロマトグラフにかけて、非環化アミノエステル(0.260g)および7−クロロ−2−(トリフルオロメチル)−5,10−ジヒドロ−11H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−オン(0.613g)を得る。5Mの塩酸(10mL、50mmol)の混合物中で80時間、非環化エステルを加熱する。真空中でエタノールを除去し、得られた沈殿した固体を濾過により回収し、水で洗浄して、7−クロロ−2−(トリフルオロメチル)−5,10−ジヒドロ−11H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−オン(0.17g)を得る。以前の7−クロロ−2−(トリフルオロメチル)−5,10−ジヒドロ−11H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−オンと合わせて、(0.794g、50%収率)を得る。MS(m/z):300.99(M+1)。
以下の化合物を実質的に調製例43の方法によって調製する。
Figure 0005805215
調製例45
7,11−ジクロロ−2−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンの合成
Figure 0005805215

70℃にて、メトキシベンゼン(250mL)中の7−クロロ−2−メチル−5,10−ジヒドロ−11H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−オン(40.6g、164.58mmole)の懸濁液に、N,N−ジメチルアニリン(2.8当量;58.59mL、460.8mmole)を一度に、続いて塩化ホスホリル(2.3当量(モル濃度);35.18mL、378.52mmole)を20分にわたって加え、添加により発熱を抑制する。得られた暗い溶液を90℃にて1.5時間加熱する。さらなる塩化ホスホリル(0.33当量;5.05mL、54.31mmole)を加え、混合物を90℃にてさらに1時間加熱して、完全な変換を得る。蒸発させてほぼ乾燥させ、残渣を水(500mL)と酢酸エチル(2×500mL)との間に分ける。有機層を合わせ、水(500mL)次いでブラインで洗浄する。NaSOで乾燥させ、濾過し、シリカ上で蒸発させる。イソ−ヘキサン/酢酸エチル(5〜25%の勾配溶離)と共にシリカゲルパッドを通過させる。生成物画分を合わせ、少量の溶媒まで蒸発させる。イソ−ヘキサン(150mL)を加え、得られた黄色の粉末を濾過により回収して、7,11−ジクロロ−2−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン(34.0g、78%収率)を得る。MS(m/z):265.1(M+1)。
代替の合成:
雰囲気下で、塩化ホスホリル(124g、819mmol)を、7−クロロ−2−メチル−5,10−ジヒドロ−11H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−オン(100g、405mmol)、N,N−ジメチルアニリン(138g、1.14mol)およびアニソール(550mL)の混合物に加える。80〜85℃まで加熱し、4時間〜6時間攪拌する。75℃以下に温度を維持しながら、全体で1.5容量〜2.5容量まで濃縮する。15〜25℃まで冷却する。ジクロロメタン(600mL)を滴下して加え、1時間攪拌する。10℃〜35℃に温度を維持しながら、得られた混合物を水(600mL)に加える。1時間攪拌し、次いで層を分離する。水層をジクロロメタン(600mL)で抽出する。合わせた有機層を1.0NのHCl(600g)、続いて7%のNaHCO(600g)で洗浄する。有機層を珪藻土(20g〜30g)およびシリカゲル(60g〜100g)で濾過する。45℃以下に温度を維持しながら、得られた濾過物を全体で1.5容量〜2.5容量まで濃縮する。ヘプタン(270g〜410g)を加え、45℃以下に温度を維持しながら、得られた濾過物を全体で1.5容量〜2.5容量まで濃縮する。ヘプタン(150g〜210g)を加え、5℃〜10℃に冷却し、2時間〜3時間攪拌する。濾過し、ヘプタンで濾過ケーキをリンスし、45℃以下にて真空下で乾燥させて、淡黄色の固体(90%〜95%収率)として標題化合物を得る。
以下の化合物を実質的に調製例45の方法によって調製する。
Figure 0005805215
調製例50
メチル3−[4−(7−クロロ−2−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパンの合成
Figure 0005805215

塩化ホスホリル(1.47mL、2.43g、15.85mmole)を、DCM(50mL)中の7−クロロ−2−メチル−5,10−ジヒドロ−11H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−オン(1.117g、4.53mmole)に加え、室温にて週末にわたって攪拌する。氷水を反応混合物に加え、次いでDCMを加え、水層を分離し、DCM層を水および炭酸水素ナトリウムで洗浄する。MgSOでDCM溶液を乾燥させ、濾過し、真空中で溶媒を蒸発させて、7,11−ジクロロ−2−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン(1.167g)を得る。
メチル2,2−ジメチル−3−(ピペラジン−1−イル)プロパノエート二塩酸塩(1.61g、5.89mmole)を水に溶解し、2つのSCX−2(10g)カートリッジに負荷する。カートリッジをメタノールで洗浄し、メタノール中の2Mのアンモニアで溶出する。真空中で濃縮し、次いで得られた油状物をアセトニトリル(40mL)に溶解する。7,11−ジクロロ−2−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン(1.167g、4.4mmole)をアセトニトリル溶液に加える。アセトニトリル溶液を分け、2つのマイクロ波管に入れ、炭酸カリウム(0.89g、6.79mmole)を各マイクロ波管に加え、加熱し、マイクロ波中で3.5時間、140℃にて加熱する。反応混合物を冷却し、濾過し、焼結により回収した固体をアセトニトリルで洗浄し、次いで真空中で濾過物を濃縮し、メタノールを加え、次いで蒸発乾固する。十分なメタノールで処理し、得られた沈殿物を回収し、沈殿物をメタノールで洗浄して、メチル3−[4−(7−クロロ−2−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパノエートを結晶固体(1.1g)として得る。MS(m/z):429.18(M+1)。
メチル3−[4−(7−クロロ−2−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパノエートの代替の合成
アセトニトリル(300mL)中の7,11−ジクロロ−2−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン(34.0g、128.23mmole)の懸濁液に、メチル2,2−ジメチル−3−(ピペラジン−1−イル)−プロピオネート塩酸塩(2.1当量;63.75g、269.29mmole)および炭酸カリウム(4当量;70.89g、512.93mmole)を加える。混合物を環流にて一晩加熱する。蒸発乾固する。残渣を水(500mL)とEtOAc(2×500mL)との間に分ける。有機層を合わせ、水(500mL)次いでブラインで洗浄する。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、茶色の油状物まで蒸発させる。イソ−ヘキサン(約150mL)および調製例50の種晶を加える。2時間にわたって結晶化し、次いでフラスコを冷蔵庫に移し、静置させる。得られた重い結晶固体を濾過により回収し、冷イソ−ヘキサンで洗浄する。真空オーブン中で40℃にて1時間乾燥させ、メチル3−[4−(7−クロロ−2−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパノエート(53.6g、97%収率)を得る。MS(m/z):429.18(M+1)。
メチル3−[4−(7−クロロ−2−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパノエートの第2の代替の合成
7,11−ジクロロ−2−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン(10.0g、37.7mmol)、メチル2,2−ジメチル−3−(ピペラジン−1−イル)−プロピオネート二塩酸塩(19.4g、71.0mmol)、ジイソプロピルアミン(22.9g、226mmol)、およびアセトニトリル(80g)の混合物を、80℃〜85℃にて22時間〜26時間加熱する。水(80g)を滴下して加える。40分攪拌し、層を分離する。水層を酢酸エチル(60g〜80g)で抽出する。合わせた有機層を25%の塩化ナトリウム水溶液(2×40g)で洗浄する。50℃以下に温度を維持しながら、有機層を全体で1.5容量および3.5容量まで濃縮する。40℃〜50℃にてヘプタン(41g〜55g)を加え、2時間〜3時間攪拌する。温度を50℃以下に維持しながら、全体で1.5容量〜3.0容量まで濃縮する。0℃〜10℃に冷却し、2時間〜3時間攪拌する。濾過し、濾過ケーキをヘプタン(3.0g〜10.0g)で洗浄し、60℃以下にて真空下で乾燥させて、標題化合物(16.0g、94.7%w/w%アッセイ、94%収率)を淡黄色の固体として得る。
調製例51
メチル3−[4−(2,7−ジクロロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパノエートの合成
Figure 0005805215

塩化ホスホリル(5当量;4.36mL、7.19g、46.89mmole)を、クロロホルム(80mL)中の2,7−ジクロロ−5,10−ジヒドロ−11H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−オン(1当量;2.505g、9.38mmole)に加え、加熱し、50℃にて一晩攪拌する。反応溶液をデカントし、真空中で油状物まで蒸発させる。油状物をDCMに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄する。DCM溶液をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮乾固して、2,7,11−トリクロロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンをクリーム色の固体として得る。並行して、メタノールに溶解することによりメチル2,2−ジメチル−3−(ピペラジン−1−イル)プロパノエート塩酸塩(0.837g、3.54mmole)を脱塩し、メタノール溶液をSCX−2カラム(10g)に加え、メタノールで洗浄し、次いでメタノール溶液中の2.5Mのアンモニアで溶出し、メタノールアンモニア画分を蒸発させて、メチル2,2−ジメチル−3−(ピペラジン−1−イル)プロパノエート(0.665g)を油状物として得る。この油状物を2,7,11−トリクロロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン(0.505g、1.77mmole)、炭酸カリウム(0.733g、5.31mmole)およびアセトニトリル(20mL)と混合し、環流で一晩加熱する。反応混合物を室温まで冷却し、濾過し、焼結物をEtOAcで洗浄し、次いで真空中で濾過物を固体まで蒸発させる。メタノール/DCM(勾配溶離2:98〜8:92)で溶出するシリカ上でクロマトグラフにかける。生成物を含有する画分を蒸発させて、メチル3−[4−(2,7−ジクロロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパノエート(0.69g)を得る。MS(m/z):449.13/451.07(M+1)。
以下の化合物を実質的に調製例51の方法によって調製する。
Figure 0005805215

Figure 0005805215
調製例60
メチル2,2−ジメチル−3−[4−(7−メチル−2−(メチルスルファニル)−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−プロパノエートの合成
Figure 0005805215

メチル1−(5−メチル−2−ニトロベンジル)−4−(メチルスルファニル)−1H−ピロール−2−カルボキシレート(3.49mmole;1.12g)を酢酸(15mL)で処理し、次いで鉄の粉末(10.5mmole;585mg)で処理し、次いで80℃にて油浴中でゆっくり加熱する。数時間後、油浴温度を90℃まで増加させる。次いで反応物を60℃にて2日間置いておく。次いで濃縮乾固して、酢酸を除去し、次いでEtOAcで処理し、橙色が消えるまで、十分なEtOAcと共にシリカパッドで洗浄する。赤色の溶出液を乾燥するまで濃縮し、次いでメタノールで処理し、次いで再濃縮し、DCM(20mL)に溶解し、塩化ホスホリル(1.0mL)で処理する。反応物を50℃にて油浴中で一晩加熱する。次いで反応物を室温まで冷却し、氷で処理し、次いで水で2回、次いでNaHCO(水溶液)で洗浄する。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、タールまで濃縮する。それと同時に、メチル2,2−ジメチル−3−(ピペラジン−1−イル)−プロパノエート二塩酸塩(1.60g、5.86mmole)を水に溶解し、次いでSCX−2カートリッジ(2×10g)に負荷し、メタノールで洗浄し、次いでメタノール中のアンモニアで溶出する。塩基性を濃縮して、油状物まで乾燥させる。次いでこの油状物をアセトニトリル(50mL)に溶解し、タールおよび炭酸カリウム(1.0g)の混合物に加え、次いで環流で加熱する。2時間後、反応物を140℃で2時間、マイクロ波を照射する。次いで反応物を濾過し、アセトニトリルおよびアセトンで抽出する。母液を合わせ、シリカ上で乾燥するまで濃縮し、次いでフラッシュクロマトグラフィー(40g)(ヘキサン中の10〜50%EtOAc)により精製する。透明な生成物を含有する画分を取り、合わせ、濃縮して、メチル2,2−ジメチル−3−[4−(7−メチル−2−(メチルスルファニル)−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−プロパノエート(418mg;27%収率)を得る。MS(m/z):441.18(M+1)。
調製例61
7−クロロ−2−(メチルスルファニル)−11−(ピペラジン−1−イル)−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンの合成
Figure 0005805215

塩化スルホリル(5当量;2.21mL、3.64g、23.76mmole)を、クロロホルム(20mL)中の7−クロロ−2−(メチルスルファニル)−5,10−ジヒドロ−11H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−オン(1.38g、4.75mmole)に加え、加熱し、45℃にて2時間攪拌する。反応物の温度を60℃まで上昇させ、さらに2時間攪拌する。真空中でクロロホルムを除去し、DCM(100mL)に残渣を溶解し、飽和重炭酸ナトリウム(100mL)で洗浄する。DCM層を相分離フリットで濾過し、真空中で溶媒を蒸発させて、粘性油状物を得る。アセトニトリル(10mL)に油状物を溶解し、炭酸セシウム(3当量;4.65g、14.26mmole)を加える。この混合物に、乾燥アセトニトリル(10mL)中のピペラジン(10当量;4.09g、47.52mmole)を加え、加熱し、減圧下で一晩、混合物を攪拌する。反応混合物を冷却し、飽和塩化アンモニウム溶液(100mL)を加え、EtOAc(2×50mL)中に抽出する。有機層を合わせ、水(3×100mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、真空中で溶媒を蒸発させて、7−クロロ−2−(メチルスルファニル)−11−(ピペラジン−1−イル)−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン(1.0g、60%)を得る。MS(m/z):347.13(M+1)。
調製例62
メチル3−[4−(7−クロロ−2−(メチルスルファニル)−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパノエートの合成
Figure 0005805215

DCM(5mL)中のメチル2,2−ジメチル−3−オキソ−プロパノエート(0.928g、7.13mmole)を、DCM(10mL)中の7−クロロ−2−(メチルスルファニル)−11−(ピペラジン−1−イル)−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン(1.0g、2.85mmole)に加え、窒素下で室温にて30分間、攪拌する。ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(3当量;1.89g、8.56mmole)を反応混合物に加え、窒素下で室温にて攪拌する。メタノールを加え、SCX−2カラムに適用し、メタノールで洗浄し、メタノール中の2Mのアンモニアで溶出する。メタノール溶液を蒸発させて、メチル3−[4−(7−クロロ−2−(メチルスルファニル)−5H−ピロロ[2,1−c]ピロロ[1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパノエート(1.23g、84%収率)を得る。MS(m/z):461.12(M+1)。
調製例63
メチル2,2−ジメチル−3−{4−[7−メチル−2−(プロパン−2−イル)−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル]ピペラジン−1−イル}プロパノエートの合成
Figure 0005805215

メタノール(15mL)中でメチル3−[4−(2−ブロモ−7−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパノエート(1.00当量;600.00mg、1.27mmole)、4,4,5,5−テトラメチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(3.00当量;638.93mg、3.80mmole)を混合する。1.09wt%のトリス(ジベンジリデンアセトニル)ビス−パラジウム(Pd(dba))、1.16wt%の1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン(dtbpf)および97.75wt%のリン酸三カリウム(1.06g)の予め混合した混合物を加え、140℃にて25分間マイクロ波中で加熱する。反応混合物をセライトで濾過し、メタノールで25mL容積に希釈する。50℃にて10%のPd/C触媒カートリッジを使用してH−Cube(登録商標)フロー水素化機(hydrogenator)を介して1mL/分にて通過させることによってメタノール溶液を水素化する。真空中で溶媒を蒸発させて、メチル2,2−ジメチル−3−{4−[7−メチル−2−(プロパン−2−イル)−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル]ピペラジン−1−イル}プロパノエートを得る。MS(m/z):437.28(M+1)。
調製例64
メチル3−[4−(2−エチル−7−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパノエートの合成
Figure 0005805215

メタノール(15mL)中のメチル3−[4−(2−ブロモ−7−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパノエート(1.00当量;620.00mg、1.31mmole)、トリエテニルボロキシンピリジン(1.5当量;472.79mg、1.96mmole)を混合する。1.09wt%のトリス(ジベンジリデンアセトニル)ビス−パラジウム(Pd(dba))、1.16wt%の1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン(dtbpf)および97.75wt%のリン酸三カリウム(1.10g)の予め混合した混合物を混合し、25分間140℃にてマイクロ波中で加熱する。反応混合物をセライトで濾過し、メタノールで25mL容積に希釈する。50℃にて10%のPd/C触媒カートリッジを使用してH−Cube(登録商標)フロー水素化機を介して1mL/分にて通過させることによってメタノール溶液を水素化する。真空中で溶媒を蒸発させて、メチル3−[4−(2−エチル−7−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパノエートを得る。MS(m/z):423.18(M+1)。
実施例1
3−[4−(7−クロロ−2−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパン酸の合成
Figure 0005805215

イソプロピルアルコール(150mL)および水(150mL)の混合物中のメチル3−[4−(7−クロロ−2−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパノエート(28.0g、65.27mmole)の懸濁液に、水酸化ナトリウム(3当量;7.83g、195.82mmole)を加え、70℃にて4時間加熱して、透明な溶液を得る。70℃にてさらに1時間加熱し、次いでわずかに冷却する。さらなる5Mの塩酸を加えて、6.5から7のpHを得る。溶媒の体積を半分まで減少させ、次いで冷蔵庫で0.5時間、フラスコを冷蔵する。得られた白色固体を濾過により回収し、五酸化リン上で40℃にて真空オーブン中で一晩乾燥させて、3−[4−(7−クロロ−2−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパン酸(26.5g、98%収率)を得る。MS(m/z):415.3(M+1)。DSC融点=246.5℃(開始)。
以下の化合物を実質的に実施例1の方法によって調製する。
Figure 0005805215

Figure 0005805215
実施例13
3−[4−(7−クロロ−2−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパン酸二塩酸塩の合成
Figure 0005805215

60℃にてイソプロピルアルコール(250mL)中の3−[4−(7−クロロ−2−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパン酸(24.25g、58.44mmole)の懸濁液に、10分にわたって、塩化水素の4Mのジオキサン溶液(2.4当量;35.07mL、140.26mmole)を加えて、透明な溶液を得る。わずかに冷却し、次いでオフホワイトの固体まで蒸発させる。少量のジエチルエーテルで粉砕し、粉末状のクローム色の固体を濾過により回収する。40℃にて一晩、真空オーブン中で乾燥させる。微粉に研磨して、60℃にて6時間、真空オーブン中で乾燥させる。1H NMRにより残留イソプロピルアルコールのレベルをモニターする。温エタノール(350mL)に溶解し、蒸発乾固する。エタノール(50mL)で粉砕し、再び蒸発乾固する。乾燥ジエチルエーテル(200mL)で粉砕し、得られた固体を濾過により回収する。50℃にて真空オーブン中で6時間乾燥させて、3−[4−(7−クロロ−2−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパン酸二塩酸塩(26.9g、94%収率)を得る。MS(m/z):415.2(M+1)。
以下の化合物を実質的に実施例13の方法によって調製する。
Figure 0005805215

Figure 0005805215
実施例25
3−[4−(2−クロロ−7−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパン酸二塩酸塩の合成
Figure 0005805215

メチル2,2−ジメチル−3−(ピペラジン−1−イル)−プロパノエート二塩酸塩(1.49g、5.47mmole)を水に溶解し、SCX2カラム上で吸収する。カラムをメタノールで洗浄し、メチル2,2−ジメチル−3−ピペラジン−1−イル−プロパノエートをメタノール中の2Mのアンモニアで溶出する。真空中でメタノールを除去し、メチル2,2−ジメチル−3−(ピペラジン−1−イル)プロパノエートをアセトニトリル(12mL)に加える。2,11−ジクロロ−7−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン(0.85g、3.22mmole)および重炭酸ナトリウム(0.405g、4.83mmole)をアセトニトリル溶液に加える。140℃にて30分間、マイクロ波中で加熱し、攪拌する。室温まで冷却し、シリカ上で反応混合物を吸収し、クロマトグラフィー(EtOAc/イソヘキサン0:100%〜100:0%を用いる勾配溶離)により精製する。生成物を含有する画分を回収し、真空中で溶媒を蒸発させて、残渣をメタノール(10mL)に溶解し、水酸化リチウム(0.235g、9.65mmole)を加える。140℃にて12.5分間、マイクロ波中でメタノール溶液を加熱し、攪拌する。室温まで冷却し、酢酸で酸性化し、次いで減圧下で溶媒を蒸発させる。残渣を過剰な2MのHCl(水溶液)に溶解し、次いで蒸発乾固する。残渣を水に溶解し、マクロ多孔性ポリスチレン炭酸水素塩(PL−HCO3)樹脂上で固定する。樹脂を水で洗浄し、2MのHCl(水溶液)で樹脂から溶出する。溶液を蒸発乾固して、3−[4−(2−クロロ−7−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパン酸二塩酸塩(0.177g;11.28%収率)を得る。MS(m/z):415.18(M+1)。
以下の化合物を実質的に実施例25の方法によって調製する。
Figure 0005805215
実施例29
ナトリウム3−[4−(7−クロロ−2−エチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパノエートの合成
Figure 0005805215

3−[4−(7−クロロ−2−エチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパン酸二塩酸塩(201mg、400μmole)を水およびメタノール(5mL)に溶解し、次いでSCX−2カートリッジ(2g)上に負荷する。メタノールで洗浄し、次いでメタノール中のアンモニアで溶出する。塩基性溶液を濃縮乾固して、3−[4−(7−クロロ−2−エチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパン酸(160mg、373μmole)を得る。次いで2Nの水酸化ナトリウム(187μL、373μmole)および水(3mL)で処理して溶液にする。次いで凍結乾燥して、ナトリウム3−[4−(7−クロロ−2−エチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパノエート(164mg、98%収率)を得る。MS(m/z):429.18(M+1)。
実施例30
3−[4−(7−クロロ−2−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパン酸ジ−メタンスルホネートの合成
Figure 0005805215

3−[4−(7−クロロ−2−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパン酸(0.106g、0.255mmol)にアセトニトリル(5mL)を加えて、スラリーを形成する。メタンスルホン酸(0.050ml、0.075g、0.76mmol)を攪拌スラリー(1000rpm)に加え、白色固体が沈殿するまで、得られた溶液を60℃にて攪拌する。このスラリーを冷却し、濾過により固体を単離して、3−[4−(7−クロロ−2−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパン酸ジ−メタンスルホネート(0.15g)を得る。
文献データ(Morairty SR,Hedley L,Flores J,Martin R,Kilduff TS.(2008) Selective 5−HT2A and 5−HT receptor antagonists promote sleep in rats.Sleep 31,34−44.;ならびにBarbier,A.J.,およびBradbury,M.J.,Histaminergic Control of Sleep−Wake Cycles:Recent Therapeutic Advances for Sleep and Wake Disorders,CNS & Neurological Disorders−Drug Targets,vol 6,pg.31−43(2007))および非臨床動物研究において生成されたデータは、不眠症の処置および抑鬱障害、不安障害、疼痛、アレルギー、肺もしくは気道疾患、精神疾患、認知症、および/または神経変性疾患および/または概日リズム睡眠障害などの他の障害と関連する不眠症の対症療法において二重活性H1逆アゴニスト/5−HT2Aアンタゴニストについての役割を支持する。特に、特定の二重活性H1逆アゴニスト/5−HT2Aアンタゴニストが、不均衡もしくは臨床的に関連する自発運動の抑制、REM睡眠の減少、または睡眠過剰を有さずにEEGモニターされた齧歯動物を使用して全睡眠時間を増加するのに効果的であることが見出される。
本化合物の特徴をさらに実証するために、化合物は以下のインビトロおよびインビボアッセイにおいて実施され得る:
インビトロ結合および活性アッセイ:
H1競合結合アッセイ
H]ピリラミン結合実験をSPA(シンチレーション近接アッセイ)96ウェルフォーマットにおいて実施する。このアッセイに使用した膜は、組換えH1受容体(ヒト)を安定に発現するHEK−293細胞から調製する。WGA PVT SPAビーズ(1mg/ウェル、Perkin Elmer(MA、USA)RPNQ0001)および3μgの膜の混合物を、3.5nMの[H]−ピリルアミンおよび種々の濃度の試験化合物(10点濃度反応曲線)を含有するアッセイ緩衝液(67mMのTris;pH7.6)に添加することによりインキュベーションを開始する。10μMのトリプロリジンの存在下で非特異的結合を測定する。試料を室温(22℃)にて4時間インキュベートし、次いでMicrobeta Triluxで読み取る。
5−HT 2A 競合結合アッセイ
H]−ケタンセリン結合実験をSPA96ウェルフォーマットにおいて実施する。このアッセイに使用した膜は、組換え5−HT2A受容体(ヒト)を安定に発現するAV−12細胞から調製する。WGA YSi SPAビーズ(1mg/ウェル、Perkin Elmer(MA,USA),RPNQ0011)および2μgの膜の混合物を、3.1nMの[H]−ケタンセリンおよび種々の濃度の試験化合物(10点濃度反応曲線)を含有するアッセイ緩衝液(67mMのTris、0.5mMのEDTA;pH7.6)に添加することによってインキュベーションを開始する。20μMの1−(1−ナフチル)ピペラジンの存在下で非特異的結合を測定する。試料を室温(22℃)にて4時間インキュベートし、次いでMicrobeta Triluxで読み取る。
5−HT 2C 競合結合アッセイ
125I]−(±)DOI結合実験をSPA96ウェルフォーマットにおいて実施する。このアッセイに使用した膜は、組換え5−HT2C受容体(ヒト)を安定に発現するAV−12細胞から調製する。WGA PVT SPAビーズ(0.5mg/ウェル、Perkin Elmer(MA、USA)、RPNQ0001)および2.5μgの膜の混合物を、0.2nMの[[125I]−(±)DOIおよび種々の濃度の試験化合物(10点濃度反応曲線)を含有するアッセイ緩衝液(50mMのTris−HCl、10mMのMgCl、0.5mMのEDTA、10μMのパーギリン、0.1%のアスコルビン酸、pH7.4)に添加することによってインキュベーションを開始する。20μMの1−(1−ナフチル)ピペラジンの存在下で非特異的結合を測定する。室温(22℃)にて4時間、試料をインキュベートし、次いでMicrobeta Triluxで読み取る。
結合データアッセイ
放射性リガンド結合の50%阻害(IC50)を生じる競合相手の濃度を得るために4−パラメータロジスティック非線形方程式を使用して曲線を評価する。式K=IC50/(1+L/K)(式中、Lはこの実験に使用した放射線リガンドの濃度に等しく、Kは、標準飽和分析法または相同競合実験から測定した受容体に対する放射線リガンドの平衡解離定数と等しい)に従って平衡解離定数(K)を算出する。nの値を示す、Kについて報告した値は、幾何平均±標準誤差(SEM)として示し、nにより示される複製数の決定を有する。式GeoMean=10^(平均(logK1+logK2+...logKn)/sqrt n)により幾何平均を算出する。
初代神経培養物中の天然受容体を使用するGABA 拮抗作用
96ウェルフォーマットFLIPR(登録商標)システム(Fluorometric Imaging Plate Reader(FLIPR(登録商標)、Molecular Devices))を使用してカルシウム流出をモニタリングすることによって天然GABA受容体に対する化合物の活性を評価する。つまり、皮膚の胚の神経細胞をE18ラット胚から解離し、黒壁の透明底のポリ−D−リジンでコーティングした96ウェルFLIPR(登録商標)プレート中に最適密度で播種する。細胞にカルシウム感受性色素(Fluo4−AM、Molecular Devices)を負荷した後、低塩化物(グルコン酸塩と置き換えた塩化物)を含有する溶液中に細胞を漬ける。これらの条件下で、GABA受容体の活性により、(化学勾配の方向において)塩化物イオンの流出が生じ、それにより、膜の脱分極およびその結果として電位依存性カルシウムチャネル(VGCC)の活性化が生じる。VGCCによるカルシウム流出を記録し、FLIPR(登録商標)システムを使用してオフラインで分析する。アッセイの薬理学的検証のために、濃度反応曲線(CRC)を、標準的なアゴニスト(GABA)および標準的なアンタゴニスト(ガバジン)について記録する。10μM(EC90GABA反応に等しい)において一定濃度のアゴニストGABAに対するCRC様式においていずれかの作用を決定する。
方法:
化合物の存在および非存在下でアゴニストGABAに対するピーク蛍光反応を比較することにより10点用量反応曲線を使用して化合物の拮抗作用を定量する。アッセイウィンドウを、その所定のEC90濃度においてGABAにより得た最大反応マイナスガバジンの完全な阻害濃度(50μM)により得た反応として定義する。アッセイウィンドウのパーセントとして拮抗作用を算出する。4パラメータロジスティック曲線フィッティングプログラム(Prism Graphpad(登録商標)3.01)を使用して相対的IC50値として全てのデータを算出する。全ての化合物についての拮抗効力を、各アッセイ試行において3つの複製を用いてガバジンと比較する。
例示した化合物または例示したその塩を実質的に上記のように試験し、H1および5−HT2A受容体に対する高親和性ならびに5−HT2C受容体に対する選択性を有することを見出す。例示した化合物についてのH1および5−HT2A受容体についてのKは、それぞれ、100nMおよび200nM未満であることを見出すのに対して、5−HT2C受容体についてのKは1000nM超であることを見出す。
さらに、本発明の化合物は、限定されないが、hERGチャネル、他のセロトニン受容体(具体的には、5−HT1A、5−HT1B、5−HT1D、5−HT1E、5−HT1F受容体、5HT2B受容体においてアゴニスト活性を欠く、5−HT2C、5−HT、5−HT、5−HT、および5−HT受容体)、ムスカリン性受容体、ドーパミン作動性受容体(具体的には、D1、D2、およびD3)、GABA受容体、アドレナリン受容体などの他の生理学的に重要な受容体およびモノアミン輸送体についての周知の方法による結合アッセイおよび機能活性アッセイにおいて試験できる。特定の例示した化合物をこれらの受容体において試験し、有意な活性を欠いていることが示される。
実施例1および13の化合物を実質的に上記のように試験し、表1に示すような活性プロファイルを有することを見出す。
Figure 0005805215
したがって、本発明の化合物の生理学的に関連する用量は、インビボにおいてH1および5−HT2A受容体の十分な阻害を提供するが、他の生理学的に関連する受容体と実質的に相互作用しないと考えられ、それ故、的外れの活性と関連する望ましくない作用を回避しながら所望の薬理を提供すると考えられる。このような望ましくない作用としては、限定されないが、以下:突発的な体重増加の治療と関連する5−HT2C拮抗活性、弁膜症と関連する5−HT2B拮抗活性、QT延長と関連するhERGチャネル調節、および発作活動と関連するGABA活性が挙げられる。さらに、睡眠/覚醒生理の妨げは、ドーパミン受容体、他のセロトニン受容体、アドレナリン受容体、およびモノアミン輸送体に対する選択性により回避される。
5−HT 2A 受容体占有:受容体占有をアッセイして、インビボでの5−HT2A受容体との相互作用の程度を実証する。手短に述べると、3時間の実験プロトコルを開始するまで、約230〜280グラムの体重のオスのSprague−Dawleyラット(Harlan Sprague−Dawley、Indianapolis、IN)に自由に食物および水を与える。1mg/kgのケタンセリン(非選択5−HT2Aアンタゴニスト)を陽性対照として使用してアッセイ妥当性を確立する。試験化合物または対照を、20%のヒドロキシプロピルベータ−シクロデキストリンからなるビヒクル中で強制経口投与により投与する。MDL 100907((R)−(+)−α−(2,3−ジメトキシフェニル)−1−[2−(4−フルオロフェニル)エチル]−4−ピペリジンメタノール)、選択的5−HT2Aアンタゴニストをトレーサーとして使用する。MDL 100907を、5μlの希釈乳酸(1mg/ml)と共に水に懸濁し、生理食塩水で6μg/mlに希釈し、1mL/kgの体積で側部尾静脈を介して静脈内に投与して、3μg/kgのトレーサー用量を得る。ラットに、試験化合物、ケタンセリン、またはビヒクル(N=4)を投与し、続いて1時間後、静脈内に3μg/kg用量のMDL 100907を投与する。トレーサー投与の時間に受容体占有(RO)が測定されることが考慮される。トレーサー投与の15分後、ラットを頸椎脱臼により屠殺する。血漿試料を採取し、前頭皮質および小脳の試料を除去する。MDL 100907トレーサーのレベルを各皮質および小脳試料中で測定する。非常に低いレベルの受容体(小脳)を有するかまたは有さない領域により正規化された全結合(前頭皮質)を表す高受容体密度の領域を利用する十分に確立された比率法を使用してROを算出する。null領域と称される、この領域は、リガンドプローブの非特異的結合を表す。小脳に対する皮質におけるトレーサーレベルのビヒクル比は0%占有を表す。1の比は100%占有を表し、MDL 100907トレーサーの5−HT2A受容体に対する全ての特異的結合が遮断される場合に達成される。試験化合物で前処置された群由来の小脳トレーサーに対する皮膚の中間体比を、5−HT2AROの割合を測定するためにビヒクル処置した動物におけるトレーサーレベルの比(0%占有)と、1の比(100%占有)との間で線形補間する。
MDL 100907分析:皮質および小脳試料を秤量し、氷上の円錐形遠心分離管に置く。0.1%ギ酸を含有するアセトニトリルの4種の体積(w/v)を各管に加える。次いで試料を均質化し、14,000RPM(21,920×g)にて16分間、遠心分離する。LC/MS/MS分析のためにHPLC注射バイアルに100〜900μLの滅菌水を加えることによって上清を希釈する。Agilentモデル1200HPLC(Agilent Technologies,Palo Alto,CA)およびAPI4000質量分析計を使用してMDL 100907の分析を実施する。クロマトグラフ分離は、全体で0.1%のギ酸含有量を有する水中の60%のアセトニトリルからなる移動相を用いて2.1×50mmのC18カラム(Agilent品番号971700−907)で行う。MDL 100907の検出は、374.2対123.0の質量対電荷比(m/z)を有するイオン遷移を生じるように前駆体をモニタリングすることにより達成される。処置していないラット由来の脳組織試料に既知の量の検体を添加し、上記のように処理することにより標準物を調製する。
統計的方法:各研究についての曲線を、JMP(登録商標)バージョン8.0(SAS Institute Inc,Cary NC)を使用して0%にて底固定を有する4パラメーターロジスティック関数に適合し、絶対ED50をソフトウェアにより算出する。平均、標準誤差および95%信頼区間として値を得る。実施例13の化合物を実質的に上記のように試験し、0.27mg/kg(SE=0.069、95%CI=0.16−0.48mg/kg)のEC50で高い5−HT2A受容体占有を達成することを見出す。
ヒスタミンH1受容体占有:インビボでのH1受容体との相互作用の程度を実証するためにH1ROをアッセイする。手短に述べると、約230〜280グラムの体重のオスのSprague−Dawleyラット(Harlan Sprague−Dawley,Indianapolis,IN)に、3時間の実験プロトコルを開始するまで、自由に食物および水を与える。3−[4−(8−フルオロジベンゾ[b,f][1,4]オキサゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパン酸二塩酸塩を陽性対照として使用し、ドキセピンをトレーサーとして使用する。試験化合物および対照を、20%のヒドロキシプロピルベータ−シクロデキストリンからなるビヒクル中で強制経口投与により投与する。生理食塩水で2μg/mlに希釈した滅菌水(100μg/ml)にドキセピンを溶解し、側部尾静脈を介して0.5mL/kgの体積で静脈内に投与して1μg/kgのトレーサー用量を得る。ラットに試験化合物、15mg/kgの陽性対照、またはビヒクルを投与し、続いて1時間後にドキセピン(N=4)の「トレーサー」用量を静脈内に投与する。トレーサー投与の時間にROが測定されることが考慮される。トレーサー投与の40分後、ラットを頸椎脱臼により屠殺する。血清試料を回収し、前頭皮質を除去する。ドキセピントレーサーのレベルを各皮質試料において測定する。ビヒクル条件(0%占有)および陽性対照条件(100%占有)下で組織内のトレーサーレベルの比較を使用してROを算出する。H1受容体に対するトレーサーの特異的結合の完全な遮断を示すように30分の前処置を予め決定して、15mg/kgの陽性対照を静脈内に投与した。試験化合物の用量を用いたさらなる処置群を、ビヒクルと陽性対照群との間で線形補間してH1ROのパーセントを算出する。
ドキセピン分析:皮膚試料を秤量し、氷上の円錐形遠心分離管に入れる。0.1%のギ酸を含有するアセトニトリルの4種の体積(w/v)を各管に加える。試料を均質化し、14,000RPM(21,920×g)を使用して16分間、遠心分離する。LC/MS/MS分析のためにHPLC注射バイアル中で100〜900μLの滅菌水で上清を希釈する。Agilentモデル1200HPLC(Agilent Technologies,Palo Alto,CA)およびAPI4000質量分析計を使用してドキセピンのLC/MS/MS分析を実施した。クロマトグラフ分離は、2.1×50mmのC18カラム(Agilent品番号971700−907)および全体で0.1%のギ酸含有量を有する水中の10%アセトニトリル(ACN)の開始条件、1分後−10%ACN、2分−90%ACN、2.9分−90%ACN、3.1分−10%ACN、5.5分−停止からなる勾配法を使用する移動相を利用した。ドキセピンの検出は、280対107.1の質量対電荷比(m/z)を有するイオン遷移を生じるように前駆体をモニタリングすることにより達成した。処置していないラット由来の脳組織試料に既知の量の検体を添加し、上記のように処理することにより標準物を調製する。
統計的方法:Prism(登録商標)バージョン3.02(GraphPadソフトウェア,SanDiego,CA)を使用して曲線を4パラメータロジスティック(どれも一定に保っていない)に適合し、相対ED50をソフトウェアにより算出する。平均±標準誤差として値を得る。実施例13の化合物を実質的に上記のように試験し、0.3mg/kgのEC50を有する高いH1ROを達成することを見出す。
H1逆アゴニスト:本発明の化合物の逆アゴニストの性質を決定するために、ヒト組換えH1受容体(HEK293/hm H1クローンR−40)でトランスフェクトしたHEK293細胞中のミオ−イノシトール1リン酸(Ip1)のレベルに対するそれらの効果を測定する。手短に述べると、HEK293/hm H1細胞(クローンR−40)を約90%コンフルエンシー(3:1のDMEM/F12、5%のFBS、20mMのHEPES、G418 500μg/ml、1%のPen/Strep/グルタミン)まで増殖させ、1×トリプシン/EDTA(PAA Pasching,Austria L11−003)を使用してアッセイの日に収集する。35μlの細胞(300K)を、刺激緩衝液(NaCl 146mM、CaCl 1mM、KCl 4.2mM、MgCl 0.5mM、グルコース5.5mM、HEPES 10mMおよびLiCl 50mM)入りの96Wハーフエリア白色固形底プレート(Corning,UK3688)中に播種する。試験化合物を1mMにて100%DMSO中に最初に溶解し、100%DMSO中で滅菌希釈(半対数)して、10点用量反応曲線(Biomek 2000,Beckman Coulter UK)を得る。これらをさらに、Cybiwell(CiBiO Jena,独国)を使用して刺激緩衝液中で2倍の最終アッセイ濃度まで希釈し、35μlをアッセイプレート(10μMの最大最終濃度)中の細胞に加える。HTRF IP1検出キット試薬(CisBio 62P1APEC)を各々15μl添加する前に、細胞プラス化合物を37℃/5%COにて1時間30分インキュベートする。IP1累積(Envisionプレートリーダー、Perkin Elmer)を測定する前に、室温にてさらに1時間、細胞プレートをインキュベートする。アッセイの日における標準的なIP1曲線試行から外挿によってIP1累積(nM)を算出する。4−パラメーター曲線適合(Graph Pad Prism v3.02)を使用してEC50値を算出する。負の効果値を、正の対照トリペレナミン(10μM,Sigma,UK P5514)に対して表す。本発明の代表的な化合物を実質的に上記のようにアッセイし、H1受容体における逆アゴニストであることを見出す。化合物13を上記のように実質的に試験し、53.9±37nMのIC50で構成活性(126±6%)を完全に抑制することを見出す。
DOIにより誘発される頭を横に振る活動の抑制:本発明の化合物のインビボでの5−HT2A受容体アンタゴニスト活性を、5−HT2A受容体アゴニスト2,5−ジメトキシ−4−ヨードアンフェタミン(DOI)により誘発される頭を横に振る活動を遮断するそれらの能力により実証する(例えば、Bartoszyk GD,van Amsterdam C,Bottcher H,Seyfried CA.EMD 281014,a new selective serotonin 5−HT2A receptor antagonist.Eur J Pharmacol.2003 473:229−230を参照のこと)。手短に述べると、オスのC57BL/6Jマウス(20〜25g,Charles River)を標準的な収容条件内に収容する(大きなIVCケージ内に32匹のマウス、07.00〜19.00の明期、一定温度(19〜23℃)および湿度(50%+/−10)、食物および水を自由に与える)。10mg/kgにてビヒクル(0.25%のメチルセルロース)、DOI(生理食塩水中に3mg/kg)または試験化合物プラスDOI(生理食塩水中に3mg/kg)のいずれかをマウスにPOで与える。ビヒクルおよびDOI+ビヒクル(n=8)と共に、各化合物についてn=4で1回の実験当たり4つの群で試験化合物を個々に評価する。試験化合物の60分の前処理の時間の後、マウスに、ビヒクル(生理食塩水)または3mg/kgのDOIのいずれかを皮下投与により与え、次いで透明なパースペックス観察チャンバに入れる。DOIまたはビヒクル投与の5分後、各々の個々のマウスにより示される、視覚的にスコア付けした頭を横に振った数を15分間計数する。ANOVAおよびpost−hocダネット検定を使用してデータを分析する。例示した化合物を実質的に上記のように試験し、10mg/kgにて、DOIにより誘発される頭を横に振る反応を90%より多く阻害することを見出す。実施例13の化合物を実質的に上記のように試験し、10mg/kgにて、DOIにより誘発される頭を横に振る反応を100%阻害することを見出す。
ラットにおける睡眠および行動モニタリング:
本発明の代表的な化合物を、睡眠の量を増加させるか、または睡眠の中断を減少させるか、REM睡眠の阻害、覚醒運動障害、および/もしくは反跳不眠などの望ましくない効果のいずれも有さない、それらの能力についてラットにおいて試験する。試験動物を、脳電図(EEG)、筋電図(EMG)、および運動により連続してモニターして、累積的な非REM睡眠、累積的な全睡眠、平均睡眠不快時間、最も長い睡眠不快時間、反跳不眠、REM睡眠阻害および覚醒状態の間の自発運動を測定する。このような研究についての方法は当該技術分野において公知である(例えば、Edgar DM,Seidel WF.Modafinil induces wakefulness without intensifying motor activity or subsequent rebound hypersomnolence in the rat.J Pharmacology & Experimental Therapeutics 1997;283:757−769;van Gelder RN,Edgar DM,Dement WC.Real−time automated sleep scoring:validation of a microcomputer−based system for mice.Sleep 1991,14:48−55;およびGross BA,Walsh CM,Turakhia AA,Booth V,Mashour GA,Poe GR.Open−source logic−based automated sleep scoring software using electrophysiological recordings in rats.J Neurosci Methods.2009;184(1):10−8に記載されている方法を参照のこと)。研究は以下のように行う。
動物準備:成体のオスのWistarラット(手術時に約270〜300g)を、以下のようにEEG、EMG、および運動の習慣的な記録のために外科的に適合する:EEG記録のための4つのステンレス鋼ネジ(2つの前頭骨[ブレグマから3.9mm前方、および±2.0mm中外側]および2つの後頭骨[ブレグマから6.4mm後部、±5.5mm中外側])からなる頭蓋インプラントおよびEMG記録のための2つのテフロン(登録商標)でコーティングしたステンレス鋼ワイヤ(背頸部台形筋肉の下に配置する)を用いてラットを外科的に準備する。手術前に全てのリードを小型のコネクタ(Microtech,Boothwyn,PA)にはんだ付けする。インプラントアセンブリをステンレス鋼EEG記録ネジ、インプラントコネクタと頭蓋骨との間に適用されるシアノアクリレート、および歯科用アクリルの組み合わせにより頭蓋骨に固定する。自発運動を、腹部内に外科的に配置した小型送信機(Minimitter PDT4000G,Philips Respironics,Bend,OR)を介してモニターする。少なくとも3週間、回復させる。
環境記録:十分な垂直の上部空間を可能にするために、挿入したポリカーボネートフィルター−トップライザーで修飾されたマイクロアイソレーターケージ内に各ラットを個々に収容する。最小限に動作を制限するフレキシブルなケーブルを、ケージ上部に取り付けられた整流子に一端で接続し、動物の頭蓋インプラントに他端で接続する。各ケージを、ステンレス鋼睡眠−覚醒記録チャンバの別の通気した区画内に置く。食物および水を自由に取らせ、周囲温度を約23±1℃に維持する。蛍光灯を使用して24時間の明−暗サイクル(LD12:12)を研究の間中、維持する。相対湿度を約50%に平均化する。各処置の前後に少なくとも30分間、動物を平静にしておく。
研究設計および投与:ビヒクル(プラセボ、水中にメチルセルロース15センチポアズ0.25%)または試験化合物の1つの投与レベルを、ラットが同じ処置を2回受けないように、およびラットがいずれか1つの研究において8回の処置のうち2回より多くを受けないように、1mL/kgにて擬似−無作為的(pseudo−randomly)に経口投与する。約1分間、各ラットをそのケージから除き、秤量し、処置する。少なくとも6日の「ウォッシュアウト」期間を先行して、続いて各処置を行う。
データ収集:睡眠および覚醒状態の区別は自動化できる(例えば、Van Gelderら,1991(上記);Edgarら,1997(上記);Winrow CJら,Neuropharmacology 2010;58(1):185−94.;およびGrossら,2009(上記))。EEGを増幅させ、フィルター処理し(X10,000、帯域通過1〜30Hz)、EMGを増幅させ、積分し(帯域通過10〜100Hz、RMS積分)、および非特異的自発運動(LMA)を同時にモニターする。非REM睡眠、REM睡眠、覚醒状態、またはシータ優性覚醒状態として10秒の時間で覚醒状態を分類する。自発運動(LMA)を、カウント毎分として記録し、商業的に利用可能なテレメトリレシーバ(ER4000,Minimitter,Bend,OR)により検出する。
統計的分析。少なくとも1つの転帰を有する全ての動物は要約した結果に含まれる(例えば、我々は、テレメトリデータは有用であるが、EEGデータは有用ではない、動物処置からの適切なデータを含む)。処置後の観察期間を各転帰に適した投与後の間隔に分け、投与時間を時間=0の開始と定義し、各期間にわたる平均時間または累積値のいずれかをコンピュータ計算することにより観察期間において転帰をまとめる(各転帰の正確な定義について表1の凡例を参照のこと)。睡眠不快を、変動を安定化するためにログスケールで分析し、全ての他の変量を均等目盛りで分析する。因子として処置群および処置日付、共変量として対応する処置前間隔、24時間前を使用した共分散の分析により、各期間における各転帰を分析する。調整した平均およびビヒクル平均からの変化ならびにそれらの対応する標準誤差を各処置群についてまとめる。ログスケールで分析される転帰を逆変換して、幾何平均および平均比からビヒクル結果を報告する。
実施例13〜28の化合物を実質的に上記のように試験する。実施例13、15、16、18および19の化合物は、3mg/kgにて顕著な反跳不眠、REM睡眠阻害または運動強度(LMI)の阻害を有さず、累積NREM睡眠時間および累積全睡眠時間を有意に増加することを見出す。実施例13の化合物を上記のように実質的に試験し、表2に示すように睡眠プロファイルおよび自発運動強度を有することを見出す。
Figure 0005805215
表2.転帰統計:略語:N=試料サイズ;Adj.平均=ビヒクル対照に対して調整した群平均値;SE=標準誤差;LCL=低い95%信頼限界、NREM=非REM、すなわちREM睡眠以外の全ての睡眠。
定義および単位−平均はビヒクル対照からの調整した差である:
累積睡眠:処置後最初の6時間にわたる(分)(「全睡眠」はNREM睡眠+REM睡眠を示す)。
平均睡眠不快:処置後最初の6時間にわたる時間平均化した睡眠不快の平均をビヒクル対照に対してn倍増加として表す。
最も長い睡眠不快:処置後最初の6時間における最も長い睡眠不快をビヒクル対照に対してn倍増加として表す。
反跳不眠:処置後の期間、すなわち第7回、第8回および第9回の明期の最初の3時間の間のNREM+REM睡眠の累積分。
REM阻害:処置後、最初の12時間の間のREM睡眠の累積分。
自発運動(LMA)強度:処置前の最初の6時間にわたって平均化した、EEGにより定義した覚醒状態のLMAカウント毎分として表す。
有効性の決定。4つの有効性変数の各々についての閾値有効性を、ログ(用量)に対する処置後6時間の間、ビヒクル対照に対する各変数の増加をプロットすることにより算出する。各変数についての閾値有効性は、定義した有効性閾値;さらなる累積した非REM睡眠の+30分、さらなる累積した全睡眠の+25分、平均睡眠不快時間の1.75倍の増加、および最も長い睡眠不快時間の1.5倍の増加を与える用量である。実施例13の化合物は表3に示した閾値有効用量を有することを見出す。
Figure 0005805215
望ましくない効果の決定。各々の「望ましくない効果」の転帰変数(定義について表4の凡例を参照のこと)をログ(用量)に対してプロットする。
REM阻害についての閾値を−10分のREM睡眠の累積減少として定義する。反跳不眠についての閾値を−20分として定義する。低いLMIについての閾値を、EEGにより定義される覚醒状態の−5自発運動カウント毎分として定義する。顕著な望ましくない効果を、平均有効用量におけるまたはそれ以上の全ての用量について、より低い信頼限界が閾値以下である場合に生じると定義する。例示した化合物について、REM阻害、反跳不眠、またはLMIの減少の望ましくない発生を、少なくとも10mg/Kg以下の用量にて観察する(負の値はREM阻害、反跳睡眠および低いLMIのそれぞれを示す)。
いかなる製剤も直接有さずに本発明の方法に利用される化合物を投与することは可能であるが、化合物は、通常、活性成分として、式Iの少なくとも1つの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩と、少なくとも1種の薬学的に許容可能な担体、希釈剤および/または賦形剤とを含む医薬組成物の形態で投与される。これらの組成物は、経口、舌下、鼻、皮下、静脈内および筋肉内を含む種々の経路により投与されてもよい。そのような医薬組成物およびそれらを調製するためのプロセスは当該技術分野において周知である。例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(University of the Sciences in Philadelphia),ed.,第21版,Lippincott Williams & Wilkins Co.,2005)を参照のこと。
組成物は好ましくは単位投薬形態で製剤化され、各用量は、約0.1〜60mg、より通常には約1〜約30mg、例えば約2〜約10mgの活性成分を含有する。「単位投薬形態」という用語は、ヒト被験体および他の哺乳動物への単一の投薬に適した物理的に別の単位を指し、各単位は、少なくとも1種の適切な薬学的に許容可能な担体、希釈剤、および/または賦形剤と関連して所望の治療効果を生じるように計算される所定量の活性材料を含有する。
式Iの化合物は、通常、広範囲の投薬範囲にわたって有効である。例えば、1日当たりの投薬は、通常、約0.002〜約1.0mg/kg体重、より通常、約0.015〜0.5mg/kg体重、例えば0.03〜0.15mg/kg体重の範囲内である。一部の例において、上述の範囲の下限値以下の投薬レベルが十分に適切であってもよく、一方で他の場合において、有害な副作用を全く生じずにさらに多い投与量が利用されてもよく、したがって、上記の投薬範囲は本発明の範囲を限定することを決して意図しない。実際に投与される化合物の量は、治療される病態、選択される投与経路、投与される実際の化合物(複数も含む)、個々の患者の年齢、体重、および反応、ならびに患者の症状の重症度を含む、関連状況を考慮して医師により決定されることは理解されるであろう。 以下に、本願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 以下の式の化合物
Figure 0005805215

(式中、R はクロロまたはメチルであり、
は、メチル、エチル、イソプロピル、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、またはメチルチオであり、
は、水素またはメトキシである)
またはその薬学的に許容可能な塩。
[2] R が水素である[1]に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩。
[3] R がクロロである、[1]または[2]に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩。
[4] 3−[4−(7−クロロ−2−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパン酸である、[1]に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩。
[5] 3−[4−(7−クロロ−2−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチル−プロパン酸二塩酸塩である、[1]に記載の化合物。
[6] 少なくとも1種の薬学的に許容可能な担体、希釈剤、または賦形剤と組み合わせて、[1]〜[5]のいずれか一に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を含む、医薬組成物。
[7] 哺乳動物における不眠症を治療する方法であって、そのような治療を必要とする哺乳動物に有効量の[1]に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む、方法。
[8] 前記哺乳動物がヒトである、[7]に記載の方法。
[9] 前記不眠症が、睡眠開始もしくは睡眠維持またはその両方における困難性により特徴付けられる、[7]に記載の方法。
[10] 前記哺乳動物がヒトである、[9]に記載の方法。
[11] 治療に使用するための[1]〜[5]のいずれか一に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を含む、化合物。
[12] 不眠症の治療に使用するための[1]〜[5]のいずれか一に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩。
[13] 不眠症が睡眠開始もしくは睡眠維持またはその両方における困難性により特徴付けられる、不眠症の治療に使用するための[1]〜[5]のいずれか一に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩。
[14] ヒトにおける[12]または[13]に記載の使用のための化合物。
[15] 不眠症を治療するための医薬の製造における[1]〜[5]のいずれか一に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩の使用。
[16] 哺乳動物において、不眠症が睡眠開始もしくは睡眠維持またはその両方における困難性により特徴付けられる不眠症を治療するための医薬の製造における[1]〜[5]のいずれか一に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩の使用。
[17] 少なくとも1種の薬学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤と、必要に応じて他の治療成分と共に、[1]〜[5]のいずれか一に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を含む、医薬組成物。
[18] 前記他の治療成分が選択的セロトニン再取り込み阻害剤を含む、[17]に記載の医薬組成物。

Claims (7)

  1. 以下の式の化合物
    Figure 0005805215

    (式中、Rはクロロまたはメチルであり、
    は、メチル、エチル、イソプロピル、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、またはメチルチオであり、
    は、水素またはメトキシである)
    またはその薬学的に許容可能な塩。
  2. が水素である請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩。
  3. がクロロである、請求項1または請求項2に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩。
  4. 3−[4−(7−クロロ−2−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパン酸である、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩。
  5. 3−[4−(7−クロロ−2−メチル−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチル−プロパン酸二塩酸塩である、請求項1に記載の化合物。
  6. 少なくとも1種の薬学的に許容可能な担体、希釈剤、または賦形剤と組み合わせて、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を含む、医薬組成物。
  7. 少なくとも1種の薬学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤と、選択的セロトニン再取り込み阻害剤と共に、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を含む、医薬組成物。
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