JP5803604B2 - アンテナ構造体、電波受信機器及びアンテナ構造体の製造方法 - Google Patents
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Description
しかし、特に女性用の腕時計型の電波時計等の場合、できるだけ装置を小型化・薄型化するために小型のアンテナを小型のケース内に収容すべき要請もある。このような場合には、金属部材とアンテナ構造体とを離して配置しようとするとデザイン上の制約が大きくなってしまうため、金属部材とアンテナ構造体との間に十分な距離を確保することが困難であるとの問題がある。
このように磁芯をリング状に構成した場合には、磁束が外部に漏れにくくなるため、アンテナ構造体の近傍に金属部材が配置されても渦電流の発生による損失に起因するアンテナ構造の受信感度の劣化を抑えることが期待できる。
また、アンテナ構造体の磁路の一部にエアギャップを設けた場合には、このギャップによるロスを生じる可能性がある上、ギャップのばらつきによるインダクタンスの差異を生じないように、ギャップを調整する必要が生じるとの問題もある。
磁性材料により形成され、第2の直状部とこの第2の直状部の両端から前記第2の直状部の延在方向と直交する一方側に張り出した第2の張出し部とを備え、この第2の張出し部が前記第1の板状部材の前記第1の張出し部と平面視で上下方向に重なり合うように前記第1の板状部材に積層され前記第1の板状部材と磁気的に連結される第2の板状部材と、
前記第1の直状部及び前記第2の直状部のうちの少なくとも一方に導線を巻回して形成されたコイルとを備え、
前記第1の板状部材及びこれと積層方向に隣り合う前記第2の板状部材によりループ状の磁路が形成されていることを特徴としている。
図1から図11を参照しつつ、本発明に係るアンテナ構造体及びこれを備える電波受信機器の第1の実施形態を説明する。なお、本実施形態では、電波受信機器としての電波腕時計にアンテナ構造体を搭載する場合を例として説明する。なお、本発明の範囲は図示例に限定されない。
図1に示すように、電波腕時計1は、アンテナ構造体2及びこのアンテナ構造体2が収容されたアンテナ外装ケース4を備えている。
また、本実施形態において、電波腕時計1は、時刻等の表示を行う表示装置51、アンテナ構造体2が電波を受信するための受信回路部等を含む電子部品等(図示せず)が搭載された時計本体5、この時計本体5が収容された時計外装ケース6及びこれらと連結されて電波腕時計1の時計バンドを構成する複数の駒部材7を備えている。
なお、アンテナ外装ケース4、時計外装ケース6、及び駒部材7は、全てが同じ材料で形成されている必要はなく、例えば時計外装ケース6のみが金やプラチナ、又はこれらの組み合わせ等で形成される等、一部の部材が異なる材料で形成されていてもよい。
また、アンテナ外装ケース4、時計外装ケース6及び駒部材7は、いずれもほぼ同じ形状、大きさに形成されている場合に限定されず、それぞれ異なる形状、大きさであってもよい。
なお、アンテナ構造体2が収容されたアンテナ外装ケース4は、時計本体5が収容された時計外装ケース6に隣接又は近接して配置されることが好ましいが、その配置は特に限定されない。
開口部41には、図示しない蓋部材が防水リング(図示せず)を介して取り付けられている。なお、蓋部材を形成する材料は特に限定されないが、樹脂等、電波を透過させる材料で形成されていることが好ましい。
本実施形態では、アンテナ外装ケース4は、図2に示すように、アンテナ外装ケース4の内側面とアンテナ構造体2との間に1mm程度の隙間しかない程度の大きさに形成されており、アンテナ構造体2は、アンテナ外装ケース4の開口面とほぼ平行となる向きでアンテナ外装ケース4内に載置されている。
なお、アンテナ外装ケース4の内部にアンテナ構造体2を収容する際の収容方向、向き等は特に限定されず、電波腕時計1のデザイン等に応じて適宜変更可能である。例えばアンテナ外装ケース4の側面とほぼ平行となる向きでアンテナ構造体2がアンテナ外装ケース4内に収容されていてもよい。また、アンテナ構造体2はアンテナ外装ケース4の内側面に接触しないように配置されることが好ましい。
なお、直状部211の長さ・幅・形状や張出し部212の形状・大きさ等はここに示したものに限定されない。
また、第1の板状部材21A及び第2の板状部材21Bを形成する材料は、アモルファス合金、Fe-Cu-Nb-Si-B系等のナノ結晶磁性合金、Fe-Si系磁性合金やフェライト、パーマロイに限定されず、第1の板状部材21A及び第2の板状部材21Bの形状に加工することが可能な磁性材料であれば他の材料も適用可能である。また、第1の板状部材21A及び第2の板状部材21Bを形成する手法は特に限定されず、例えば、アモルファス合金、Fe-Cu-Nb-Si-B系等のナノ結晶磁性合金、Fe-Si系磁性合金等の軟磁性金属箔帯を積層して薄い板状にしてもよいし、アモルファス合金やフェライト、パーマロイ等の磁性材料の粉体を固めることにより一体形成してもよいし、パーマロイ等を加工・成型することにより形成してもよい。
コイル22には、図示しないコンデンサ等が接続されており、アンテナ構造体2にはコイル22及びコンデンサ等により共振回路が形成されている。
共振回路の共振周波数は、例えばコイル22の巻線数やコンデンサの容量を調整することにより、アンテナ構造体2の用途等に応じて適宜設定される。本実施形態では、アンテナ構造体2の共振周波数は、例えば日本における標準電波の送信周波数である40kHz又は60kHzに設定されている。
図3から図6に示すように、張出し部212は、コイル22の巻き幅よりも外側に張り出しており、第1の板状部材21Aと第2の板状部材21Bとを積層した際に、コイル22が他の板状部材21の直状部211等と干渉しないようになっている。
図7は、コイル22が巻回された第1の板状部材21Aに第2の板状部材21Bを積層した状態を示す平面図であり、図8は、図7に示す第1の板状部材21A及び第2の板状部材21Bを矢視VIII方向から見た側面図であり、図9は、図7に示す第1の板状部材21A及び第2の板状部材21Bを矢視IX方向から見た側面図であり、図10は、図7に示す第1の板状部材21A及び第2の板状部材21BのX-Xに沿う断面図である。
第1の板状部材21Aの第1の張出し部212aと第2の板状部材21Bの第2の張出し部212bとが重なり合う部分は、図示しない接着剤により接着固定されている。第1の板状部材21Aの第1の張出し部212aと第2の板状部材21Bの第2の張出し部212bとは、広い面積で重なり合っており、板状部材21間のギャップδ(図8参照)は無視できるほどに小さいため、第1の板状部材21Aと第2の板状部材21Bとは磁気的に連結され、第1の板状部材21A及びこれと積層方向に隣り合う第2の板状部材21Bによりループ状の磁路(図7において二点鎖線で示す)が形成される。
なお、第1の板状部材21Aと第2の板状部材21Bとを固定する接着剤は、磁性材料を含んだものでもよいし、磁性材料を含まない通常の接着剤でもよい。
Rm=(2a)/(μμ0bt)+(2δ/μ0s)[A/Wb]
ここで、
(2a)/(μμ0bt)=40[A/Wb] であり、
(2δ/μ0s)=10[A/Wb] であることから、
Rm=40+10 [A/Wb] となる。
なお、第1の板状部材21Aの張出し部212と第2の板状部材21Bの張出し部212とは一体ではなく、機構的には切れているが、磁気抵抗の小さい状態で繋がっていることになるため、磁束があまり磁性体(すなわち、第1の板状部材21A及び第2の板状部材21B)の外部に広がらず、損失(ロス)等を生じにくいループ状の磁路が形成されると考えられる。
図2に示す破線は、本実施形態のアンテナ構造体2における磁束の流れを示したものである。
図2に示すように、アンテナ構造体2の外部から入った磁束は、そのほとんどが第1の板状部材21A及び第2の板状部材21Bの細くなっている部分(すなわち、直状部211)に流れ、第1の板状部材21Aの第1の直状部211aに設けられているコイル22に流れ込む。コイル22に磁束が流れ込むと、起電力を生じてそのエネルギーがコンデンサに蓄積される。そしてコンデンサからエネルギーが放出されることにより、コイル22を通って磁束が発生する。
ここで、前述のように、磁性体(すなわち、第1の板状部材21A及び第2の板状部材21B)の透磁率μは空気(真空)の透磁率をμ0よりも大きいため、外部から一旦アンテナ構造体2の中に入った磁束は、磁性体の外部に漏れにくく、共振状態のときに、ループ状の磁路(図2及び図7参照)において磁束の振動を繰り返す。すなわち、コイル22を通って発生した磁束は、第1の板状部材21A及び第2の板状部材21Bにより形成された磁路に沿って流れ、このループ状の磁路を周回する。
このため、アンテナ構造体2の近傍にアンテナ外装ケース4等の金属部材がある場合でも、金属部材側に漏れる磁束(図2において二点鎖線で示す)がほとんどなく、渦電流の発生による損失(ロス)等を生じにくい。これにより、アンテナ構造体2は良好な受信感度を保つことができ、高いQ値を示す。
時計外装ケース6の表面側(すなわち、ユーザが電波腕時計1を腕に装着した際の視認側)の開口部には、ガラス等で形成された風防部材52が装着されており、時計外装ケース6の裏面側(すなわち、ユーザが電波腕時計1を腕に装着した際に腕に接触する側)の開口部には、図示しない裏蓋部材が防水リング(図示せず)を介して取り付けられている。なお、裏蓋部材を形成する材料は特にされないが、外観上時計外装ケース6、アンテナ外装ケース4及び駒部材7と同じ例えばステンレスやチタン等の金属その他の材料で形成されていることが好ましい。
表示装置51は、例えば液晶表示パネル等で構成された表示手段である。なお、表示装置51を構成する液晶表示パネルの構成や表示される内容等は特に限定されない。また表示装置51は液晶表示パネルで構成されているものに限定されず、例えば有機EL(Electro-Luminescence)等で構成されていてもよい。
本実施形態では、図1に示すように、表示装置51の表示画面に現在時刻と曜日とが表示される場合を例としているが、表示装置51により表示される内容はこれに限定されない。
制御装置は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、記憶手段としてのROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を備えるコンピュータである。制御装置は、機能的に見た場合、表示装置51を駆動・制御するための表示制御部、後述するアンテナ構造体2により電波を受信するための電波受信部、アンテナ構造体2により受信された標準電波に基づいて現在時刻の修正等を行う時刻計時部等(いずれも図示せず)を備えている。なお、制御装置による表示制御や電波受信制御、時刻修正制御等は、一般的な電波受信機器において行われているものと同様であるため、その説明を省略する。
図11(A)に示すように、まず、例えばアモルファス合金、Fe-Cu-Nb-Si-B系等のナノ結晶磁性合金、Fe-Si系磁性合金やフェライト、パーマロイ等の磁性材料により、直状部211(第1の直状部211a及び第2の直状部211b)とこの直状部211の両端から直状部211の延在方向と直交する一方側に張り出した張出し部212(第1の張出し部212a及び第2の張出し212b)とを備える複数の板状部材(すなわち、第1の板状部材21A、第2の板状部材21B)を形成する(板状部材形成工程)。本実施形態では、この板状部材形成工程において形成される複数の板状部材(すなわち、第1の板状部材21A、第2の板状部材21B)は、いずれも同じ形状となっている。
さらに、このアンテナ外装ケース4及び時計外装ケース6に駒部材7を連結させることにより、本実施形態における電波受信機器であるブレスレッド型の電波腕時計1が完成する。
アンテナ構造体2により受信された標準電波に基づく受信信号は制御装置に送られ、制御装置において信号の増幅・解析等が行われて、時刻情報が読み出される。制御装置は、この時刻情報に基づいて現在時刻を修正し、修正された時刻を表示装置51の表示画面に表示させる。
これにより、外部から第1の板状部材21A及び第2の板状部材21Bに入ってくる磁束、共振回路によって発生した磁束のいずれもが、第1の板状部材21A及び第2の板状部材21Bにより形成されているループ状の磁路を通り、第1の板状部材21A及び第2の板状部材21Bの外に漏れにくい構成となっている。このため、アンテナ構造体2の近傍に金属部材が配置されても金属部材の方に磁束が流れて損失となるのを防ぐことができ、良好な受信感度を実現することができる。これにより、小型のアンテナ構造体2によって十分な受信感度を得ることができる。また、アンテナ外装ケース4等の金属部材をアンテナ構造体2の極近傍まで近接させることができるため、アンテナ構造体2を備える電波腕時計1等の電波受信機器を小型することが可能となる。
また、板状部材21の直状部211にコイル22を形成してから、第1の板状部材21Aと第2の板状部材21Bとを重ね合わせて磁気的に連結させるため、コイル22を機械により自動的に巻回することができ、アンテナ構造体2を簡易かつ効率的に生産することができる。
また、第1の板状部材21A及び第2の板状部材21Bは、同じ形状に形成されているため、板状部材21を同一の型等を用いて容易に大量生産することができ、簡易かつ効率的に低コストでアンテナ構造体2を生産することが可能となる。
また、本実施形態では、アンテナ外装ケース4、時計外装ケース6及び駒部材7を全て同じ大きさ・形状としているため、意匠に優れたブレスレッド型の腕時計を実現することができる。
次に、図12から図16を参照しつつ、本発明に係るアンテナ構造体、電波受信機器及びアンテナ構造体の製造方法の第2の実施形態について説明する。なお、本実施形態は、アンテナ構造体の構成のみが第1の実施形態と異なるものであるため、以下においては、特に第1の実施形態と異なる点について説明する。
図12に示すように、本実施形態に係る電波受信機器は、第1の実施形態と同様、アンテナ構造体8とこれを収容する金属材料で形成されたアンテナ外装ケース4とを備える電波腕時計であり、アンテナ構造体8により受信される標準電波に基づいて現在時刻を修正し、表示装置に表示させるものである。
第1の板状部材81A及び第2の板状部材81Bは、いずれも例えばアモルファス合金、Fe-Cu-Nb-Si-B系等のナノ結晶磁性合金、Fe-Si系磁性合金やフェライト、パーマロイ等の磁性材料により形成されており、アンテナ構造体8の長手方向に延在する直状部811(すなわち、第1の直状部811a及び第2の直状部811b)とこの直状部811の両端から直状部811の延在方向と直交する一方側に張り出した一対の張出し部812(すなわち、第1の張出し部812a及び第2の張出し部812b)とを備えている。
まず、第1の実施形態と同様に、磁性材料により、直状部811とこの直状部811の両端から直状部811の延在方向と直交する一方側に張り出した張出し部812とを備える複数の板状部材(すなわち、第1の板状部材81A、第2の板状部材81B)を形成する(板状部材形成工程)。本実施形態では、この板状部材形成工程において形成される複数の板状部材(すなわち、第1の板状部材81A、第2の板状部材81B)は、いずれも同じ形状となっている。
次に、板状部材形成工程において形成された板状部材81(すなわち、第1の板状部材81A、第2の板状部材81B)の直状部811(すなわち、第1の直状部811a及び第2の直状部811b)にそれぞれ導線を巻回してコイル82を形成する(コイル形成工程)。このとき、各コイル82が、40kHzと60kHz等、異なる送信周波数の電波を受信できるように、コイル82の巻線数又はコイル82に接続されるコンデンサの容量を変える等によりそれぞれの共振周波数を調整する。
さらに、板状部材81(すなわち、第1の板状部材81A、第2の板状部材81B)を張出し部812(第1の張出し部812a及び第2の張出し部812b)同士が互いに重なり合うように互い違いに積層して磁気的に連結させ、ループ状の磁路を形成する(板状部材積層工程)。すなわち、第1の板状部材81Aとこの第1の板状部材81Aとは張出し部812の張出し方向が逆になるように反転させた第2の板状部材81Bとを重ね合わせ、重なり合っている部分を接着固定する。これにより、2つのコイル82を備えたアンテナ構造体8が完成する。
さらに、このアンテナ外装ケース4及び時計外装ケースに駒部材を連結させることにより、本実施形態における電波受信機器であるブレスレッド型の電波腕時計が完成する。
アンテナ構造体8により受信された標準電波に基づく受信信号は制御装置に送られ、制御装置において信号の増幅・解析等が行われて、時刻情報が読み出される。制御装置は、この時刻情報に基づいて現在時刻を修正し、修正された時刻を表示装置の表示画面に表示させる。
すなわち、本実施形態では、コイル82が、第1の板状部材81Aの第1の直状部811a及び第2の板状部材81Bの第2の直状部811bにそれぞれ形成されており、各コイル82が異なる共振周波数となるように設定されているため、周波数の異なる2つの電波(例えば40kHzと60kHz)を受信することが可能となっている。
このため、1つのアンテナ構造体8によって複数の電波に対応することができ、多機能の電波腕時計を小型・軽量で実現することができる。
例えば、図17から図19に示すように、板状部材81を互い違いに3つ積層してアンテナ構造体9を構成してもよい。
本実施形態のように、2つの板状部材81(第1の板状部材81A及び第2の板状部材81B)の直状部811(すなわち、第1の直状部811a及び第2の直状部811b)にコイル82を形成した場合には、アンテナ構造体8をアンテナ外装ケース4内に収容した際、コイル82の厚み分だけ載置面が平坦とならないため、アンテナ構造体8がアンテナ外装ケース4内でがたつくおそれがある。
この点、図17から図19に示すように、第2の板状部材81Bの下にコイル82が形成されていない板状部材81(図17から図19において第1の板状部材81A)をさらにもう1つ積層することにより、アンテナ構造体9をアンテナ外装ケース4内に収容した際に載置面が平坦となり、アンテナ構造体9をアンテナ外装ケース4内で安定させることができる。また、このように板状部材81を重ねることにより、板状部材81同士の密着性を高めることも期待でき、板状部材81の接着部分である張出し部812におけるギャップを小さくして、より磁気抵抗の少ないループ状の磁路を形成することができる。
また、各実施形態では、アンテナ構造体を適用する電波受信機器が電波腕時計である場合を例として示したが、アンテナ構造体を適用可能な電波受信機器はこれに限られるものではなく、アンテナ構造体により電波を受信する構成のものであれば如何なるものであってもよい。例えば、固定式の電波時計や、小型ラジオ、携帯端末等にアンテナ構造体を適用してもよい。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
磁性材料により形成され、第1の直状部とこの第1の直状部の両端から前記第1の直状部の延在方向と直交する一方側に張り出した第1の張出し部とを備える第1の板状部材と、
磁性材料により形成され、第2の直状部とこの第2の直状部の両端から前記第2の直状部の延在方向と直交する一方側に張り出した第2の張出し部とを備え、この第2の張出し部が前記第1の板状部材の前記第1の張出し部と重なり合うように前記第1の板状部材に積層され前記第1の板状部材と磁気的に連結される第2の板状部材と、
前記第1の直状部及び前記第2の直状部のうちの少なくとも一方に導線を巻回して形成されたコイルとを備え、
前記第1の板状部材及びこれと積層方向に隣り合う前記第2の板状部材によりループ状の磁路が形成されていることを特徴とするアンテナ構造体。
<請求項2>
前記コイルは、前記第1の直状部及び前記第2の直状部にそれぞれ形成されており、
周波数の異なる2以上の電波を受信可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ構造体。
<請求項3>
前記第1の板状部材及び前記第2の板状部材は、同じ形状に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアンテナ構造体。
<請求項4>
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のアンテナ構造体と、
金属材料により形成され、前記アンテナ構造体を収容する外装ケースと、
を備えていることを特徴とする電波受信機器。
<請求項5>
直状部とこの直状部の両端から前記直状部の延在方向と直交する一方側に張り出した張出し部とを備える板状部材を磁性材料により複数形成する板状部材形成工程と、
この板状部材形成工程において形成された前記複数の板状部材のうちの少なくとも1つの板状部材の前記直状部に導線を巻回してコイルを形成するコイル形成工程と、
前記板状部材を前記張出し部同士が互いに重なり合うように互い違いに積層して磁気的に連結させ、ループ状の磁路を形成する板状部材積層工程と、
を含んでいることを特徴とするアンテナ構造体の製造方法。
<請求項6>
前記コイル形成工程において、前記コイルは互い違いに積層された少なくとも2つの前記板状部材の前記直状部にそれぞれ形成されることを特徴とする請求項5に記載のアンテナ構造体の製造方法。
<請求項7>
前記板状部材形成工程において、前記板状部材はいずれも同じ形状に形成されることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のアンテナ構造体の製造方法。
2 アンテナ構造体
4 アンテナ外装ケース
5 時計本体
6 時計外装ケース
7 駒部材
8 アンテナ構造体
9 アンテナ構造体
21A 第1の板状部材
21B 第2の板状部材
22 コイル
211a 第1の直状部
211b 第2の直状部
212a 第1の張出し部
212b 第2の張出し部
Claims (7)
- 磁性材料により形成され、第1の直状部とこの第1の直状部の両端から前記第1の直状部の延在方向と直交する一方側に張り出した第1の張出し部とを備える第1の板状部材と、 磁性材料により形成され、第2の直状部とこの第2の直状部の両端から前記第2の直状部の延在方向と直交する一方側に張り出した第2の張出し部とを備え、この第2の張出し部が前記第1の板状部材の前記第1の張出し部と平面視で上下方向に重なり合うように前記第1の板状部材に積層され前記第1の板状部材と磁気的に連結される第2の板状部材と、
前記第1の直状部及び前記第2の直状部のうちの少なくとも一方に導線を巻回して形成されたコイルとを備え、
前記第1の板状部材及びこれと積層方向に隣り合う前記第2の板状部材によりループ状の磁路が形成されていることを特徴とするアンテナ構造体。 - 前記コイルは、前記第1の直状部及び前記第2の直状部にそれぞれ形成されており、
周波数の異なる2以上の電波を受信可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ構造体。 - 前記第1の板状部材及び前記第2の板状部材は、同じ形状に形成され、前記第1の張出し部及び前記第2の張出し部における前記第1の直状部及び前記第2の直状部の中央部側端部は斜めに切り欠かれており、前記第1の張出し部及び前記第2の張出し部は張出し方向の端部に行くほど幅が狭くなっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアンテナ構造体。
- 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のアンテナ構造体と、
金属材料により形成され、前記アンテナ構造体を収容する外装ケースと、
を備えていることを特徴とする電波受信機器。 - 直状部とこの直状部の両端から前記直状部の延在方向と直交する一方側に張り出した張出し部とを備える板状部材を磁性材料により複数形成する板状部材形成工程と、
この板状部材形成工程において形成された前記複数の板状部材のうちの少なくとも1つの板状部材の前記直状部に導線を巻回してコイルを形成するコイル形成工程と、
前記板状部材を前記張出し部同士が平面視で上下方向に互いに重なり合うように互い違いに積層して磁気的に連結させ、ループ状の磁路を形成する板状部材積層工程と、
を含んでいることを特徴とするアンテナ構造体の製造方法。 - 前記コイル形成工程において、前記コイルは互い違いに積層された少なくとも2つの前記板状部材の前記直状部にそれぞれ形成されることを特徴とする請求項5に記載のアンテナ構造体の製造方法。
- 前記板状部材形成工程において、前記板状部材はいずれも同じ形状に形成され、前記張出し部における前記直状部の中央部側端部は斜めに切り欠かれており、前記張出し部は張出し方向の端部に行くほど幅が狭くなっていることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のアンテナ構造体の製造方法。
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