JP5801185B2 - 巡回業務分担システム、巡回業務分担方法 - Google Patents

巡回業務分担システム、巡回業務分担方法 Download PDF

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Description

本発明は、巡回業務を分担するための巡回順を策定する巡回業務分担システム等に関するものである。特に、本発明は、複数の巡回作業員の相互調整を行う巡回業務分担システム等に関するものである。
従来から、ガス会社等では、顧客からの求めに応じて、作業員が巡回業務を行っている。巡回業務とは、具体的には、予め顧客から約束時間を受け付けて、作業員が、地域ごとのサービス拠点を出動し、約束時間内に各顧客を訪問して、ガスの開栓や閉栓、ガス機器の点検や修理等の業務を行うことである。このような巡回業務においては、限られた人数の巡回作業員が、効率的に巡回業務を分担するための巡回順を策定するシステムが望まれている。
例えば、特許文献1には、配電線設備の故障修理、巡視、点検業務や顧客との契約異動処理などの業務を巡回処理するために有用な巡回業務管理システムが開示されている。特許文献1に記載の巡回業務管理システムでは、業務情報データベースに記憶された未処理の業務のうち、割り当てられた業務が複数ある場合に、車両情報データベースに記憶された巡回車両に関する情報、地図情報データベースに記憶された道路地図情報、及びルート情報データベースに記憶された巡回先情報に基づき巡回先を巡る最適な巡回順路を決定し、この決定された巡回順路において各巡回先の到着予定時刻を演算し、これら巡回順路や到着予定時刻を業務に関する情報などと共に巡回車両に送信し、巡回車両の表示部に表示する。
また、特許文献1に記載の巡回業務管理システムにおいて、管理センターに設置される制御装置は、業務振り分け制御機能を有する。業務振り分け制御機能は、業務情報データベースに記憶された業務に関する情報、車両情報データベースに記憶された巡回車両に関する情報、及び地図情報データベースに記憶された道路地図情報に基づき、業務情報データベースに記憶された業務を、車両の現在位置や車種などに基づき対応可能な巡回車両に対して業務を振り分ける。
特開2007−280168号公報
ここで、巡回車両に対する業務の振り分けを、巡回作業員に対する業務の分担に代えて、特許文献1に記載の技術を適用する場合を考える。特許文献1のように、巡回作業員の現在位置などに基づき対応可能な巡回作業員に対して業務を分担する場合、同一のサービス拠点から出動する複数の巡回作業員に対して、毎日1軒目の巡回先を効率的に振り分けることができない。このことについて、以下に説明する。
通常、巡回作業員は、毎日サービス拠点に出社し、サービス拠点から巡回業務に出動する。従って、毎日1軒目の巡回先に出動する前は、全ての巡回作業員がサービス拠点に存在することになる。そうすると、巡回作業員の現在位置は全て同一になるので、巡回作業員の現在位置は、効率的な分担を行うための条件(以下、「分担条件」という。)として寄与しない。また、特許文献1には、業務内容に基づき業務を振り分けることも記載されているが、業務内容は、各巡回作業員が担当可能な業務かどうかを示す情報であり、あくまでも制約条件である。そうすると、業務内容も分担条件として寄与しない。このように、特許文献1に記載の技術では、同一のサービス拠点から出動する複数の巡回作業員に対して、毎日1軒目の巡回先を効率的に振り分けることができない。
更に、特許文献1に記載の技術では、各巡回作業員の分担分に対するエリアごとのまとめ度合、各巡回作業員の負荷の平準化度合等(以下、「分担指標」という。)を考慮していない。ここで、エリアとは、各サービス拠点が担当する地域を複数に区分したときの1区分の範囲を意味するものとする。同一のサービス拠点から出動する複数の巡回作業員に対して巡回業務を分担する場合、これらの分担指標は重要である。従って、特許文献1に記載の技術では、同一のサービス拠点から出動する複数の巡回作業員に対して、2軒目以降の巡回先に対しても、巡回業務を効率的に分担することができないと言える。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすることは、複数の巡回作業員に対して、巡回業務を効率的に分担することができる巡回業務分担システム等を提供することである。
前述した目的を達成するためにの発明は、複数の巡回作業員が巡回業務を分担するための巡回順を策定する巡回業務分担システムであって、巡回先に関する情報である巡回先情報、及び前記巡回作業員の制約条件に関する情報である巡回作業員制約情報を入力する入力手段と、評価項目の重み付け合計値を目的関数とし、前記巡回先情報及び前記巡回作業員制約情報に従って前記目的関数を最小化する前記巡回作業員ごとの巡回順を算出する算出手段と、前記算出手段によって算出される前記巡回順を出力する出力手段と、を具備し、前記入力手段は、更に、前記巡回作業員の出動拠点が担当する地域を複数に区分したときの1区分の範囲を示すエリア間を移動するときの移動コストを入力し、前記評価項目には、少なくとも、前記巡回作業員の総移動時間に基づく値、及び、前記巡回作業員ごとの全ての巡回先エリア間の前記移動コストの合計に基づく値が含まれることを特徴とする巡回業務分担システムである。第の発明によって、複数の巡回作業員に対して、巡回業務を効率的に分担することができる。特に、全ての巡回作業員の総移動時間を極力少なくする結果を得ることができる。また、巡回作業員を極力多方面に分散させておくことができるとともに、渋滞等を極力回避することができる。
の発明は、複数の巡回作業員が巡回業務を分担するための巡回順を策定する巡回業務分担システムであって、巡回先に関する情報である巡回先情報、及び前記巡回作業員の制約条件に関する情報である巡回作業員制約情報を入力する入力手段と、評価項目の重み付け合計値を目的関数とし、前記巡回先情報及び前記巡回作業員制約情報に従って前記目的関数を最小化する前記巡回作業員ごとの巡回順を算出する算出手段と、前記算出手段によって算出される前記巡回順を出力する出力手段と、を具備し、前記評価項目には、少なくとも、前記巡回作業員の総移動時間に基づく値、及び、前記巡回作業員ごとの全ての前記巡回先間の移動時間の最大値に基づく値が含まれることを特徴とする巡回業務分担システムである。第の発明によって、複数の巡回作業員に対して、巡回業務を効率的に分担することができる。特に、全ての巡回作業員の総移動時間を極力少なくする結果を得ることができる。また、特別な情報を準備することなく、巡回作業員を極力多方面に分散させておくことができる。
の発明は、複数の巡回作業員が巡回業務を分担するための巡回順を策定する巡回業務分担システムにおける巡回業務分担方法であって、コンピュータが、巡回先に関する情報である巡回先情報、及び前記巡回作業員の制約条件に関する情報である巡回作業員制約情報を入力するステップと、コンピュータが、評価項目の重み付け合計値を目的関数とし、前記巡回先情報及び前記巡回作業員制約情報に従って前記目的関数を最小化する前記巡回作業員ごとの巡回順を算出するステップと、コンピュータが、前記巡回順を出力するステップと、を含み、前記入力するステップは、更に、前記巡回作業員の出動拠点が担当する地域を複数に区分したときの1区分の範囲を示すエリア間を移動するときの移動コストを入力し、前記評価項目には、少なくとも、前記巡回作業員の総移動時間に基づく値、及び、前記巡回作業員ごとの全ての巡回先エリア間の前記移動コストの合計に基づく値が含まれることを特徴とする巡回業務分担方法である。第の発明によって、複数の巡回作業員に対して、巡回業務を効率的に分担することができる。また、巡回作業員を極力多方面に分散させておくことができるとともに、渋滞等を極力回避することができる。
の発明は、複数の巡回作業員が巡回業務を分担するための巡回順を策定する巡回業務分担システムにおける巡回業務分担方法であって、コンピュータが、巡回先に関する情報である巡回先情報、及び前記巡回作業員の制約条件に関する情報である巡回作業員制約情報を入力するステップと、コンピュータが、評価項目の重み付け合計値を目的関数とし、前記巡回先情報及び前記巡回作業員制約情報に従って前記目的関数を最小化する前記巡回作業員ごとの巡回順を算出するステップと、コンピュータが、前記巡回順を出力するステップと、を含み、前記評価項目には、少なくとも、前記巡回作業員の総移動時間に基づく値、及び、前記巡回作業員ごとの全ての前記巡回先間の移動時間の最大値に基づく値が含まれることを特徴とする巡回業務分担方法である。第の発明によって、複数の巡回作業員に対して、巡回業務を効率的に分担することができる。また、特別な情報を準備することなく、巡回作業員を極力多方面に分散させておくことができる。
本発明により、複数の巡回作業員に対して、巡回業務を効率的に分担することができる巡回業務分担システム等を提供することができる。つまり、本発明により、複数の巡回作業員全体の最適化を行うことができる。
巡回業務分担システム1の概要を示す図 端末2(サーバ3)のハードウエア構成図 巡回業務分担処理の流れを示すフローチャート 巡回先情報20の1例を示す図 巡回作業員制約情報30の1例を示す図 住所エリア対応情報40の1例を示す図 巡回表50の1例を示す図 移動コスト情報80の1例を示す図
以下図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。以下では、ガス会社における巡回業務を例に挙げて説明する。但し、本発明の適用範囲はガス会社における巡回業務に限らない。本発明は、前述した課題がある巡回業務に対して適用すれば、同様の効果を奏する。
図1は、巡回業務分担システム1の概要を示す図である。巡回業務分担システム1は、同一のサービス拠点から出動する複数の巡回作業員が巡回業務を分担するための巡回順を策定するシステムである。図1に示すように、巡回業務分担システム1は、例えば、端末2とサーバ3がネットワーク6を介して接続されている。ネットワーク6は、例えば、インターネット又はLAN(Local Area Network)等である。端末2は、例えば、PC(Personal
Computer、以下「コンピュータ」)や携帯端末(携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等)等、ネットワーク6に接続し、データ通信(HTTP通信、TCP/IP通信など)が可能であれば、どのような機器でも良い。サーバ3も、端末2と同様に、ネットワーク6に接続し、データ通信が可能であれば良いが、望ましくは高性能なサーバ用コンピュータが良い。
端末2には、本発明の一形態である巡回業務分担プログラム4がインストールされている。また、サーバ3には、本発明の実施形態において利用される各種のデータを記憶するデータベース(以下「DB」)5が構築されている。本発明の実施形態では、端末2が、巡回業務分担プログラム4に従って各種の手段として機能する。端末2は、必要に応じて、データの要求命令をサーバ3に送信する。サーバ3は、データの要求に対してDB5を検索し、要求されたデータを端末2に送信する。
尚、巡回業務分担システム1の構成は、図1に示す例に限らない。例えば、巡回業務分担システム1は、端末2のみで構成されても良い。つまり、端末2が、DB5を備えるようにしても良い。
また、巡回業務分担プログラム4は、サーバ3にインストールされていても良い。つまり、サーバ3が、巡回業務分担プログラム4に従って各種の手段として機能するようにしても良い。この場合、端末2は、ユーザとのインタフェースの役割を果たす。つまり、端末2は、ユーザから入力されるデータをサーバ3に送信し、サーバ3から受信するデータを出力(表示や印刷など)する。
また、DB5に代えて、単なるファイルとしてデータを記憶しても良い。また、DB5に記憶されているデータは、外部のサーバから取得するようにしても良い。
図2は、端末2(サーバ3)を実現するコンピュータのハードウエア構成図である。尚、図2のハードウエア構成は一例であり、用途、目的に応じて様々な構成を採ることが可能である。
端末2(サーバ3)を実現するコンピュータは、制御部11、記憶部12、メディア入出力部13、通信制御部14、入力部15、表示部16、周辺機器I/F部17等が、バス18を介して接続される。
制御部11は、CPU(Central
Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等で構成される。CPUは、記憶部12、ROM、記録媒体等に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス18を介して接続された各装置を駆動制御し、コンピュータが行う後述する処理を実現する。ROMは、不揮発性メモリであり、コンピュータのブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持している。RAMは、揮発性メモリであり、記憶部12、ROM、記録媒体等からロードしたプログラム、データ等を一時的に保持するとともに、制御部11が各種処理を行う為に使用するワークエリアを備える。
記憶部12は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)であり、制御部11が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OS(Operating System)等が格納される。プログラムに関しては、OSに相当する制御プログラムや、後述する処理をコンピュータに実行させるためのアプリケーションプログラムが格納されている。これらの各プログラムコードは、制御部11により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUに読み出されて各種の手段として実行される。
メディア入出力部13(ドライブ装置)は、データの入出力を行い、例えば、CDドライブ(−ROM、−R、−RW等)、DVDドライブ(−ROM、−R、−RW等)等のメディア入出力装置を有する。通信制御部14は、通信制御装置、通信ポート等を有し、コンピュータとネットワーク6間の通信を媒介する通信インタフェースであり、ネットワーク6を介して、他のコンピュータ間との通信制御を行う。ネットワーク6は、有線、無線を問わない。
入力部15は、データの入力を行い、例えば、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、テンキー等の入力装置を有する。入力部15を介して、コンピュータに対して、操作指示、動作指示、データ入力等を行うことができる。表示部16は、液晶パネル、有機EL等のディスプレイ装置、ディスプレイ装置と連携してコンピュータのビデオ機能を実現するための論理回路等(ビデオアダプタ等)を有する。尚、入力部15及び表示部16は、タッチパネルディスプレイのように、一体となっていても良い。
周辺機器I/F(インタフェース)部17は、コンピュータに周辺機器を接続させるためのポートであり、周辺機器I/F部17を介してコンピュータは周辺機器とのデータの送受信を行う。周辺機器I/F部17は、USB等で構成されており、通常複数の周辺機器I/Fを有する。周辺機器との接続形態は有線、無線を問わない。バス18は、各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
図3は、巡回業務分担処理の流れを示すフローチャートである。図3に示すように、端末2の制御部11は、最適化処理に必要なデータを入力する(S1)。具体的には、端末2の制御部11は、DB5を参照し、巡回先に関する情報である巡回先情報、及び巡回作業員の制約条件に関する情報である巡回作業員制約情報を入力する。
図4は、巡回先情報20の1例を示す図である。図4に示すように、巡回先情報20は、例えば、整理番号21、巡回先住所22、作業種別23、約束開始時刻24、約束終了時刻25等の項目が含まれる。巡回先情報20は、整理番号21を主キーとするデータである。
整理番号21は、巡回先(顧客)からの要望毎に付番される番号である。巡回先住所22は、巡回先(顧客)の住所である。
作業種別23は、巡回先(顧客)からの要望に対する作業内容の種類を示すものである。作業種別23は、ガス会社における巡回業務の場合、例えば、ガスの開栓、ガスの閉栓、ガス機器の配達、ガス機器の修理等である。
約束開始時刻24は、巡回先(顧客)と約束している訪問時間帯の開始時刻である。約束終了時刻25は、巡回先(顧客)と約束している訪問時間帯の終了時刻である。訪問時間帯の指定は、例えば、1時間単位(例えば、9時〜10時)、午前(例えば、9時〜12時)、午後(例えば、13時〜17時)、終日(例えば、9時〜17時)等が考えられる。
巡回業務分担システム1では、巡回先(顧客)から要望と約束時間を受け付けると、サーバ3の制御部11が、整理番号21を付番し、整理番号21ごとに、巡回先住所22、作業種別23、約束開始時刻24、約束終了時刻25等をDB5に記憶する。そして、図3に示す巡回業務分担処理のS1において、端末2の制御部11が、DB5から1日分の巡回先情報20を取得し、最適化処理の入力データとして入力する。
図5は、巡回作業員制約情報30の1例を示す図である。図5に示すように、巡回作業員制約情報30は、例えば、作業員ID31、出動拠点32、移動手段33、移動可能エリア34、作業種別対応35、作業可能開始時刻36、作業可能終了時刻37、終業時刻38等の項目が含まれる。巡回作業員制約情報30は、作業員ID31を主キーとするデータである。
作業員ID31は、巡回作業員を識別する番号である。出動拠点32は、巡回作業員が出動するサービス拠点である。移動手段33は、巡回作業員が巡回するときの移動手段(徒歩・電車・バス、バイク、自動車等)である。
移動可能エリア34は、巡回作業員が移動可能なエリアである。ここで、エリアとは、巡回作業員の出動拠点32が担当する地域を複数に区分したときの1区分の範囲を意味するものとする。現実の住所とエリアの対応付けは、図6に示す住所エリア対応情報40によって行う。
図6は、住所エリア対応情報40の1例を示す図である。住所エリア対応情報40は、例えば、住所41、エリア42等が含まれる。住所41は、各サービス拠点が担当する地域を示す現実の住所の一覧である。エリア42は、住所41と対応付けるエリアの名称である。図6に示す例では、例えば、「A市1」のエリアは「A市B町」を含み、「A市2」のエリアは「A市G町」及び「A市H町」を含む。
巡回業務分担システム1では、予め住所エリア対応情報40をDB5に記憶しておく。そして、図3に示す巡回業務分担処理のS1において、端末2の制御部11が、DB5から住所エリア対応情報40を取得し、最適化処理の入力データとして入力する。
図5の説明に戻る。作業種別対応35は、各巡回作業員が対応可能な作業種別である。作業種別対応35は、巡回先情報20の作業種別23と同様の種別が登録される。すなわち、作業種別対応35は、ガス会社における巡回業務の場合、例えば、ガスの開栓、ガスの閉栓、ガス機器の配達、ガス機器の修理等のうち、1又は複数が登録される。
作業可能開始時刻36は、巡回作業員が作業可能な時間帯(通常は就業時間内)の開始時刻である。作業可能終了時刻37は、巡回作業員が作業可能な時間帯の終了時刻である。終業時刻38は、巡回作業員の就業規則上の勤務終了時刻である。この時刻を超えて作業可能終了時刻38までの時間の範囲で作業をする場合、その時間(作業を終えて拠点32へ帰社する時間―終業時刻38)は残業時間となる。
巡回業務分担システム1では、予め巡回作業員制約情報30をDB5に記憶しておく。そして、図3に示す巡回業務分担処理のS1において、端末2の制御部11が、DB5から巡回作業員制約情報30を取得し、最適化処理の入力データとして入力する。
図3の説明に戻る。次に、端末2の制御部11は、最適化処理を行う(S2)。最適化処理では、端末2の制御部11は、評価項目の重み付け合計値を目的関数とし、巡回先情報及び巡回作業員制約情報に従って、目的関数を最小化する巡回作業員ごとの巡回順を算出する。
本実施の形態では、評価項目として、以下のような項目を用いる。各項目の詳細な説明は、図3の説明の後に記載する。
[1]巡回作業員の総移動時間を評価する項目
[2]巡回作業員の負荷の平準化度合を評価する項目
[3]巡回作業員の分担のエリアごとのまとめ度合を評価する項目
[4]約束時間の遵守度合を評価する項目
[5]その他の項目
最適化処理の詳細について説明する。最初に、端末2の制御部11は、例えばNearest Neighbor法により初期解を生成する(S21)。端末2の制御部11は、例えば、巡回先住所22、出動拠点32、移動可能エリア34等の場所に関する情報も加味しながら、逐次的に巡回先を巡回作業員に割り当てていく。本実施の形態では、初期解を生成する処理をNearest Neighbor法に限定するものではなく、他の公知の手法を用いても良い。
次に、端末2の制御部11は、例えば、遺伝的アルゴリズム(GA:Genetic Algorithm)やタブーサーチ(タブー探索)によって、S21において生成される初期解の改善を行う(S22)。本実施の形態では、初期解の改善を行う処理を遺伝的アルゴリズムやタブーサーチに限定するものではなく、他の公知の手法を用いても良い。
1例として、遺伝的アルゴリズムによって初期解を改善する処理について説明する。端末2の制御部11は、最初に、個体数Nの初期集団を作成する為、S21において生成される1つの初期解を集団の1個体(=解)とし、残りのN−1個の個体をランダムに生成する。次に、端末2の制御部11は、個体(解)を変更する遺伝的アルゴリズムとして、交叉と突然変異を行う。交叉では、例えば、集団から同一でない2つの個体(解)をランダムに選択し、2つの個体(解)からそれぞれランダムに交叉範囲(1人の巡回作業者に対する1又は複数の巡回先)を決定し、交叉範囲内において新たな個体(解)を求める。突然変異では、前述の評価項目を向上させるものとする。つまり、突然変異では、ある操作、例えば、巡回先を1つ削除することにより総移動時間の減少が最も大きいものを選び、それを挿入することによる総移動時間の増加が最も小さいもの選ぶときに、評価項目が向上する個体(解)、例えば、総移動時間の減少が最も大きい等の個体(解)を新たな個体(解)とする。
次に、端末2の制御部11は、最適化処理によって算出される巡回作業員ごとの巡回順を出力する(S3)。巡回作業員ごとの巡回順は、各巡回作業員が担当する巡回先の一覧を示すともに、巡回先の順序を示すものである。巡回順を示す出力結果としては、巡回作業員ごとの巡回順を示す巡回表、巡回作業員ごとの巡回マップ、巡回作業員ごとのガントチャートなどが挙げられる。
図7は、巡回表50の1例を示す図である。図7に示すように、巡回表50は、例えば、連番51、作業種別52、整理番号53、作業開始時刻54、作業終了時刻55、約束時間非遵守56、作業時間57、巡回先住所58、約束開始時刻59、約束終了時刻60、作業員ID61等の項目が含まれる。巡回表50によって示される巡回作業員ごとの巡回順は、最適化処理によって算出されるものである。
連番51は、巡回作業員ごとに午前又は午後の巡回先を纏めて同一の番号としたものである。例えば、72、73等のレコードは、作業員ID61が「01」の巡回作業員の午前の巡回先を示している。また、例えば、75、76等のレコードは、作業員ID61が「02」の巡回作業員の午前の巡回先を示している。
作業種別52は、巡回先情報20の作業種別23と同様である。整理番号53は、巡回先情報20の整理番号21と同様である。
作業開始時刻54は、巡回先において作業を開始する予定の時刻である。作業終了時刻55は、巡回先において作業を終了する予定の時刻である。約束時間非遵守56は、約束時間を遵守しているかしないかのフラグである。
作業時間57は、作業に必要と思われる予測時間である。作業時間57は、例えば、作業種別52ごとに定まるものである。または、サーバ3の制御部11は、過去の実績データに対してデータマイニングを行い、様々な予測条件ごとに作業に必要と思われる予測時間を予測して定めても良い。予測条件は、作業種別52(開栓、閉栓、配達、修理等)、作業場所の属性(他の所有機器の有無、集合又は戸建等の住居種類等)、巡回作業員のスキルレベル等が考えられる。また、作業種別52が「修理」の場合、予測条件は、作業対象の機種、故障状況等を含めても良い。なお、入力データの巡回先情報20から作業時間を読み込み、作業時間57として処理をしてもよい。
ここで、作業開始時刻54、作業終了時刻55、及び約束時間非遵守56の3つは、最適化処理によって算出されるものである。作業開始時刻54は、巡回先間の移動時間も考慮して算出される。なお、巡回先間の移動時間の算出に当たっては、入力データの巡回先情報20の巡回先住所22に基づき全巡回先間の移動距離のテーブル(図示はしていない)をあらかじめ作成しておき、また移動手段ごとの移動速度のテーブル(図示はしていない)を別途入力データとして持っておき、これらのデータから移動時間を算出する。移動距離のテーブルを作成するに当たっては、道路地図情報を利用して算出したり、または直線距離×αによって算出することが望ましい。
作業終了時刻55は、作業開始時刻54と作業時間57を足した値である。また、約束時間非遵守56は、作業開始時刻54>約束終了時刻60の場合、「※」等のフラグである。これは、約束時間に遅れてしまうことを示すものである。
巡回先住所58は、巡回先情報20の巡回先住所22と同様である。約束開始時刻59は、巡回先情報20の約束開始時刻24と同様である。約束終了時刻60は、巡回先情報20の約束終了時刻25と同様である。作業員ID61は、巡回作業員制約情報30の作業員ID31と同様である。
具体的なデータの内容について説明する。71及び74のレコードは、巡回作業員の出動拠点32及び作業可能開始時刻36を示す特別なレコードである。71及び74のレコードでは、巡回先住所58の値が出動拠点32、作業開始時刻54及び作業終了時刻55の値が、出動拠点32を出発する時刻を示している。
72、73、75、及び76は、前述の説明の通りのレコードである。例えば、72のレコードは、作業種別52が「開栓」、整理番号53が「1004」、巡回先住所58が「C市D町1−35」、約束開始時刻59が「9:00」、約束終了時刻60が「12:00」という要望に対して、作業員ID61が「01」の巡回作業員が、作業開始時刻54が「9:16」、作業時間47が「6分」、作業終了時刻55が「9:22」という作業予定によって作業を行うことを示している。
尚、前述の巡回作業員ごとの巡回マップは、巡回表50に示すデータと地図データに基づいて作成可能である。同様に、前述の巡回作業員ごとのガントチャートは、巡回表50に示すデータに基づいて作成可能である。巡回マップやガントチャートの作成処理は、公知の技術を用いれば良い。
図3の説明に戻る。次に、当日、新たな巡回先(顧客)から要望と約束時間を受け付ける場合を考える。新たな巡回先(顧客)から要望と約束時間を受け付けると、サーバ3の制御部11が、整理番号21を付番し、整理番号21ごとに、巡回先住所22、作業種別23、約束開始時刻24、約束終了時刻25等をDB5に記憶する。そして、端末2の制御部11が、DB5から追加分の巡回先情報20を取得し、追加データとして入力する(S4)。
次に、端末2の制御部11は、追加データを含めて最適化処理を行う(S5)。具体的には、初期解は、S3によって出力される解とする。そして、端末2の制御部11は、S22と同様、例えば、遺伝的アルゴリズムやタブーサーチによって、初期解の改善を行う(S51)。
S51については、2通りの算出手法が考えられる。第1の算出手法は、S1における入力データ及びS4における追加データを統合し、算出する時点ですでに巡回済み以外の全ての巡回先情報20を未計画として扱う手法である。第2の算出手法(微修正ディスパッチ)は、S1における入力データに含まれる算出する時点ですでに巡回済み以外の全ての巡回先情報20については計画済みとし、S4における追加データに含まれる巡回先情報20だけを未計画として扱う手法である。第2の算出手法では、S1における入力データに含まれる巡回先情報20の巡回作業員間での変更は行わず、S4における追加データに含まれる巡回先情報20について、空き時間がある巡回作業員に割り当てていく。なお、巡回順の変更はしてもよい。
次に、端末2の制御部11は、S5の最適化処理によって算出される巡回作業員ごとの巡回順を出力する(S6)。S6の出力処理は、S3の出力処理と同様である。
巡回業務分担処理の流れは以上の通りである。前述の通り、巡回業務分担処理では、同一のサービス拠点から出動する複数の巡回作業員に対して巡回業務を分担する。また、新たに巡回先が追加された場合であっても、一度策定された巡回順を利用して、簡便に巡回順を再策定することができる。
以下では、最適化処理(S2及びS5)における評価項目について説明する。
<[1]巡回作業員の総移動時間を評価する項目>
一般に、巡回作業員の総移動時間が少ない程、巡回業務を効率的に分担できていると言える。巡回作業員の総移動時間を評価する項目としては、「巡回作業員の総移動時間に基づく値」が考えられる。「巡回作業員の総移動時間に基づく値」の1例としては、以下が考えられる。
Figure 0005801185
但し、
n:巡回作業員の人数、
:各巡回作業員jの総移動時間、
である。なお作業種別23に適した移動手段のテーブルを持っていて(図示はしていない)、各作業員が対応できる移動手段やどの移動手段を使えば移動時間をより最小化できるかを加味しながら処理をすることが望ましい。
端末2の制御部11が、最適化処理により式(1)を含む目的関数を最小化することによって、全ての巡回作業員の総移動時間を極力少なくする結果を得ることができる。ひいては、複数の巡回作業員に対して、巡回業務を効率的に分担することができる。
<[2]巡回作業員の負荷の平準化度合を評価する項目>
一般に、巡回作業員の負荷が平準化されている程、巡回業務を効率的に分担できていると言える。巡回作業員の負荷の平準化度合を評価する項目としては、[2−1]「目標割り当て件数の非遵守件数に基づく値」や、[2−2]「巡回作業員ごとの総作業時間の稼働時間に対する比率のばらつきに基づく値」等が考えられる。
ここで、目標割り当て件数とは、巡回作業員1人当たりに割り当てる目標件数であり、予め定められる。また、巡回作業員ごとの総作業時間とは、巡回作業員1人分の担当分における作業時間57の合計である。稼働時間とは、作業可能終了時刻37から作業可能開始時刻36を引いた時間である。
[2−1]「目標割り当て件数の非遵守件数に基づく値」の1例としては、以下が考えられる。
Figure 0005801185
但し、
Z:目標割り当て件数、
n:巡回作業員の人数、
:巡回作業員jの割り当て件数、
である。
式(2)の技術的意義について説明する。式(2)は、各巡回作業員に割り当てる作業件数が、巡回作業員1人当たりの目標割り当て件数Zを極力満たすようにするための評価項目である。目標割り当て件数Zは、予め各巡回作業員に対して個別に設定しておく。式(2)を目的関数に含めるということは、各巡回作業員に割り当てる作業件数が各自の目標割り当て件数Zより少ない場合には、その未達件数に比例したペナルティを与えて、各自の目標割り当て件数Zを超える場合には、その超過件数に比例したペナルティを与えるということを意味する。尚、式(2)に代えて、各巡回作業員に割り当てる作業件数が各自の目標割り当て件数Zより少ない場合のみペナルティを与えるような式としても良い。また、各巡回作業員に割り当てる作業件数が各自の目標割り当て件数Zより少ない場合のみペナルティと、多い場合のペナルティの重み大きさを変えても良い。
巡回業務分担システム1では、予め目標割り当て件数ZをDB5に記憶しておく。また、図3に示す巡回業務分担処理のS1において、端末2の制御部11が、DB5から目標割り当て件数Zを取得し、最適化処理の入力データとして入力する。そして、式(2)は前述の技術的意義を有するので、端末2の制御部11が、最適化処理により式(2)を含む目的関数を最小化することによって、巡回作業員の担当件数が極力平準化されている結果を得ることができる。ひいては、複数の巡回作業員に対して、巡回業務を効率的に分担することができる。
[2−2]「巡回作業員ごとの総作業時間の稼働時間に対する比率のばらつきに基づく値」の1例としては、以下が考えられる。
Figure 0005801185
但し、
n:巡回作業員の人数、
:巡回作業員jの作業可能開始時刻36
:巡回作業員jの終業時刻38、
Mj:巡回作業員jの総作業時間、
:巡回作業員jの総作業時間の稼働時間に対する比率、
である。また、Sは巡回作業員jの出動拠点32を出発する時刻としてもよい。また、Tは巡回作業員jの作業可能終了時刻37としてもよい。
式(3)の技術的意義について説明する。式(3)は、各巡回作業員の総作業時間を極力平準化するための評価項目である。式(3)は、各巡回作業員の総作業時間(午前と午後が別々であっても良いし、一緒であっても良い。)の、稼働時間(=終業時刻38−作業可能開始時刻36)に対する比率の分散である。
ここで、式(3)に巡回先間の移動時間を含めていない理由を説明する。仮に、式(3)に移動時間を含める、つまり移動時間と作業時間との和による評価項目とする場合を考える。この場合、最適化処理では、移動時間と作業時間との和が平均値よりも少ない巡回作業員の巡回順を遠回りさせることによって、平準化しようとする。しかし、巡回順が遠回りになるということは効率的とは言えないので、式(3)には移動時間を含めていない。
式(3)は前述の技術的意義を有するので、端末2の制御部11が、最適化処理により式(3)を含む目的関数を最小化することによって、巡回順が遠回りにならずに、各巡回作業員の総作業時間が極力平準化されている結果を得ることができる。ひいては、複数の巡回作業員に対して、巡回業務を効率的に分担することができる。
<[3]巡回作業員の分担のエリアごとのまとめ度合を評価する項目>
一般に、巡回作業員の分担が、エリアごとにまとまっている程、巡回業務を効率的に分担できていると言える。なぜなら、追加の巡回先が発生した場合であっても、巡回作業員をその巡回先に派遣し易くなるからである。つまり、巡回作業員を極力多方面に分散させておくことにより、巡回作業員が1人もいないエリアが少なくなり、別のエリアから追加の巡回先に巡回作業員を移動させる必要がないからである。
巡回作業員の分担のエリアごとのまとめ度合を評価する項目としては、[3−1]「巡回作業員ごとの移動コストの合計に基づく値」や、[3−2]「巡回作業員ごとの全ての巡回先間の移動時間の最大値に基づく値」等が考えられる。
ここで、移動コストとは、エリア間を移動するときのコストである。図8は、移動コスト情報80の1例を示す図である。移動コスト情報80は、移動元エリア81、移動先エリア82、移動コスト83等の項目が含まれる。例えば、移動元エリア81が「A市1」、移動先エリア82が「A市1」の場合には、移動コスト83が「0」である。また、例えば、移動元エリア81が「A市1」、移動先エリア82が「A市2」の場合には、移動コスト83が「10」である。
例えば、物理的な位置関係として、「A市1」と「C市1」の間に「A市2」が存在する場合を考える。この場合、「A市1」に含まれる巡回先から、「C市1」に含まれる巡回先に移動するときには、3行目のレコードの移動コスト83である「60」のみをカウントする。逆に言えば、「A市1」から「A市2」への移動コスト83と、「A市2」から「C市1」への移動コスト83を合算することはしない。これは、図8に示す移動コスト83が、移動中に他のエリア(=移動元エリア81及び移動先エリア82のいずれでもないエリア)を通ることを考慮した値となっているからである。そして、これによって、「地図データに基づき経路探索を行い、経路に沿って移動コスト83を合算していく」、という処理を省略することができる。
[3−1]「巡回作業員ごとの移動コストの合計に基づく値」の1例としては、以下が考えられる。
Figure 0005801185
但し、
n:巡回作業員の人数、
kl:エリアkからエリアlに移動する際の移動コスト83、
:巡回作業員jの巡回先の数、
j、g:巡回作業員jのg番目に巡回する巡回先からg+1番目に巡回する巡回先への移動コスト、
である。
尚、Hj、gは、端末2の制御部11が、g番目に巡回する巡回先のエリアとg+1番目に巡回する巡回先のエリアを検索条件として移動コスト情報80を検索し、検索結果として得られるCkl(=移動コスト83)から算出する。
式(4)の技術的意義について説明する。式(4)は、巡回作業員の分担がエリアごとにまとまっているか否かを評価するために、住所エリア対応情報40として登録されている固定的な情報に基づく評価項目であると言える。式(4)によって、巡回作業員を極力多方面に分散させておくことができる。
更に、移動手段33が自動車等の場合、住所エリア対応情報40において、電車の線路によって分断されている地域同士を異なるエリアとし、移動コスト情報80の移動コスト83を高い値とすることによって、踏切等に起因する渋滞を極力回避することができる。同様に、住所エリア対応情報40において、渋滞する道路を通過しなければ移動できない地域同士を異なるエリアとし、移動コスト情報80の移動コスト83を高い値とすることによって、渋滞を極力回避することができる。
巡回業務分担システム1では、予め移動コスト情報80をDB5に記憶しておく。また、図3に示す巡回業務分担処理のS1において、端末2の制御部11が、DB5から移動コスト情報80を取得し、最適化処理の入力データとして入力する。そして、式(4)は前述の技術的意義を有するので、端末2の制御部11が、最適化処理により式(4)を含む目的関数を最小化することによって、巡回作業員の分担を極力エリアごとにまとめる結果を得ることができる。これにより、巡回作業員を極力多方面に分散させておくことができるとともに、渋滞等を極力回避することができる。ひいては、複数の巡回作業員に対して、巡回業務を効率的に分担することができる。
[3−2]「巡回作業員ごとの全ての巡回先間の移動時間の最大値に基づく値」の1例としては、以下が考えられる。
Figure 0005801185
但し、
n:巡回作業員の人数、
:巡回作業員jの巡回先の数、
j、g:巡回作業員jのg番目に巡回する巡回先からg+1番目に巡回する巡回先への移動時間、
である。
式(5)の技術的意義について説明する。式(5)は、巡回作業員の分担がエリアごとにまとまっているか否かを評価するために、住所エリア対応情報40として登録されている固定的な情報ではなく、動的に評価する評価項目であると言える。式(5)によって、移動コスト情報80を予め準備しなくても、巡回作業員を極力多方面に分散させておくことができる。
式(5)は前述の技術的意義を有するので、端末2の制御部11が、最適化処理により式(5)を含む目的関数を最小化することによって、巡回作業員の分担を極力エリアごとにまとめる結果を得ることができる。これにより、特別な情報を準備することなく、巡回作業員を極力多方面に分散させておくことができる。ひいては、複数の巡回作業員に対して、巡回業務を効率的に分担することができる。
<[4]約束時間の遵守度合を評価する項目>
一般に、約束時間が遵守されている程、巡回業務を効率的に分担できていると言える。約束時間の遵守度合を評価する項目としては、約束時間を守れなかった件数に基づく値や、前述の約束時間非遵守56(=遅刻時間又は待機時間)に基づく値等が挙げられる。
尚、約束時間よりも先に到着してしまう場合の件数や、その場合の待機時間については、約束時間の非遵守と扱わないことも考えられる。つまり、約束時間を守れなかった件数は、約束時間に遅刻した件数のみをカウントし、約束時間非遵守56は、遅刻時間のみとしても良い。
端末2の制御部11が、約束時間を守れなかった件数に基づく値や、遅刻時間に基づく値、又は遅刻時間及び待機時間に基づく値を含む目的関数を最小化することによって、約束時間を極力遵守する結果を得ることができる。ひいては、複数の巡回作業員に対して、巡回業務を効率的に分担することができる。
<[5]その他の項目>
その他の項目としては、全ての巡回作業員の中で最も遅い作業終了時刻、残業時間の合計、アイドルタイムの合計等が考えられる。端末2の制御部11が、これらの値を含む目的関数を最小化することによって、複数の巡回作業員に対して、巡回業務を効率的に分担することができる。
前述した全ての評価項目は、どの評価項目同士であっても一緒に目的関数に含めることができる。つまり、目的関数は、前述した全ての評価項目の中で、1又は複数の評価項目を含むものである。
<変形例>
以下では、変形例について説明する。例えば、巡回先(顧客)から巡回日が指定されていない件については、S51における第2の算出手法(微修正ディスパッチ)と同様、空き時間がある巡回作業員に割り当てていくようにしても良い。
また、自動車等の移動手段33については、時間帯や地域ごとに、移動速度をDB5に記憶しておき、最適化処理に反映するようにしても良い。これによって、頻繁に渋滞する時間帯や地域について、移動時間を精度良く算出することができる。
また、作業種別23が「ガスの開栓」の場合、巡回先(顧客)は引っ越し当日であることが多い。そこで、訪問時間帯の指定が「午前」(例えば、9時〜12時)であれば、なるべく遅い時間(例えば、11時〜12時)に巡回するように割り当てても良い。これによって、実態に合わせた分担結果が得られる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る巡回業務分担システム等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………巡回業務分担システム
2………端末
3………サーバ
4………巡回業務分担プログラム
5………データベース(DB)
6………ネットワーク
20………巡回先情報
30………巡回作業員制約情報
40………住所エリア対応情報
50………巡回表
80………移動コスト情報

Claims (4)

  1. 複数の巡回作業員が巡回業務を分担するための巡回順を策定する巡回業務分担システムであって、
    巡回先に関する情報である巡回先情報、及び前記巡回作業員の制約条件に関する情報である巡回作業員制約情報を入力する入力手段と、
    評価項目の重み付け合計値を目的関数とし、前記巡回先情報及び前記巡回作業員制約情報に従って前記目的関数を最小化する前記巡回作業員ごとの巡回順を算出する算出手段と、
    前記算出手段によって算出される前記巡回順を出力する出力手段と、
    を具備し、
    前記入力手段は、更に、前記巡回作業員の出動拠点が担当する地域を複数に区分したときの1区分の範囲を示すエリア間を移動するときの移動コストを入力し、
    前記評価項目には、少なくとも、前記巡回作業員の総移動時間に基づく値、及び、前記巡回作業員ごとの全ての巡回先エリア間の前記移動コストの合計に基づく値が含まれることを特徴とする巡回業務分担システム。
  2. 複数の巡回作業員が巡回業務を分担するための巡回順を策定する巡回業務分担システムであって、
    巡回先に関する情報である巡回先情報、及び前記巡回作業員の制約条件に関する情報である巡回作業員制約情報を入力する入力手段と、
    評価項目の重み付け合計値を目的関数とし、前記巡回先情報及び前記巡回作業員制約情報に従って前記目的関数を最小化する前記巡回作業員ごとの巡回順を算出する算出手段と、
    前記算出手段によって算出される前記巡回順を出力する出力手段と、
    を具備し、
    前記評価項目には、少なくとも、前記巡回作業員の総移動時間に基づく値、及び、前記巡回作業員ごとの全ての前記巡回先間の移動時間の最大値に基づく値が含まれることを特徴とする巡回業務分担システム。
  3. 複数の巡回作業員が巡回業務を分担するための巡回順を策定する巡回業務分担システムにおける巡回業務分担方法であって、
    コンピュータが、巡回先に関する情報である巡回先情報、及び前記巡回作業員の制約条件に関する情報である巡回作業員制約情報を入力するステップと、
    コンピュータが、評価項目の重み付け合計値を目的関数とし、前記巡回先情報及び前記巡回作業員制約情報に従って前記目的関数を最小化する前記巡回作業員ごとの巡回順を算出するステップと、
    コンピュータが、前記巡回順を出力するステップと、
    を含み、
    前記入力するステップは、更に、前記巡回作業員の出動拠点が担当する地域を複数に区分したときの1区分の範囲を示すエリア間を移動するときの移動コストを入力し、
    前記評価項目には、少なくとも、前記巡回作業員の総移動時間に基づく値、及び、前記巡回作業員ごとの全ての巡回先エリア間の前記移動コストの合計に基づく値が含まれることを特徴とする巡回業務分担方法。
  4. 複数の巡回作業員が巡回業務を分担するための巡回順を策定する巡回業務分担システムにおける巡回業務分担方法であって、
    コンピュータが、巡回先に関する情報である巡回先情報、及び前記巡回作業員の制約条件に関する情報である巡回作業員制約情報を入力するステップと、
    コンピュータが、評価項目の重み付け合計値を目的関数とし、前記巡回先情報及び前記巡回作業員制約情報に従って前記目的関数を最小化する前記巡回作業員ごとの巡回順を算出するステップと、
    コンピュータが、前記巡回順を出力するステップと、
    を含み、
    前記評価項目には、少なくとも、前記巡回作業員の総移動時間に基づく値、及び、前記巡回作業員ごとの全ての前記巡回先間の移動時間の最大値に基づく値が含まれることを特徴とする巡回業務分担方法。
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