JP5799121B2 - 内視鏡洗浄消毒装置およびホルダ部材 - Google Patents

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Description

この発明は、内視鏡洗浄消毒装置およびホルダ部材に関し、より特定的には、洗浄・消毒後の内視鏡表面の汚染を防止することが可能な内視鏡洗浄消毒装置およびホルダ部材に関する。
従来、耳鼻咽喉科用の治療や診察に利用されるチャンネルの無い形態の内視鏡を洗浄・消毒するための内視鏡洗浄消毒装置が知られている(たとえば、特開平7−222713号公報、特開2004−65612号公報、特開平10−85180号公報参照)。これらの先行技術文献では、縦型のシリンダ状の洗浄槽の上部開口部から内視鏡を当該洗浄槽内に挿入し、洗浄槽内に洗浄液や消毒液、すすぎ液などを順次供給して内視鏡の洗浄・消毒を行なう。
特開平7−222713号公報 特開2004−65612号公報 特開平10−85180号公報
しかし、上述した内視鏡洗浄消毒装置では、洗浄槽内の所定の位置に洗浄液や消毒液の水位が規定されるため、洗浄槽の上部開口部付近に洗浄液や消毒液が接触しない部分(たとえば洗浄槽の上部開口部を保護するカバー部材や内視鏡を保持・固定するための保持部など)が存在する。このように洗浄液や消毒液が接触しない部分は、内視鏡の洗浄・消毒工程が実施されても特に洗浄・消毒されることは無い。したがって、洗浄・消毒後の内視鏡を洗浄槽の上部開口部から取り出すときに、上記のような洗浄液や消毒液が接触しない部分に内視鏡が触れると、内視鏡の表面が汚染される恐れがある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の目的は、洗浄・消毒後の内視鏡の汚染を防止することが可能な内視鏡洗浄消毒装置および内視鏡洗浄消毒装置に用いられる内視鏡のホルダ部材を得ることである。
本発明に係る内視鏡洗浄消毒装置は、内視鏡を洗浄消毒するための洗浄液及び消毒液を保持する洗浄槽を備える。洗浄槽は内視鏡を鉛直下向きに挿入する挿入部を含む。さらに、内視鏡洗浄消毒装置は、挿入部の内壁より内周側において、洗浄槽に挿入された内視鏡と挿入部の内壁との間に位置する保護部材を備える。保護部材の上端面の位置が、挿入部の上端面の位置と同じまたは上端面の位置より上側の第1の位置と、挿入部の上端面の位置より下側の第2の位置との間で上下に位置変化するように、挿入部と保護部材とが相対的に移動可能に構成されている。さらに、上記内視鏡洗浄消毒装置は、洗浄槽に洗浄液及び消毒液を供給する洗浄液及び消毒液供給部と、洗浄槽にすすぎ液を供給するすすぎ液供給部と、洗浄槽における洗浄液及び消毒液の液面の高さと、すすぎ液の液面の高さとを規定する液面規定部とを備える。液面規定部では、洗浄液及び消毒液供給部により洗浄槽に洗浄液又は消毒液が供給されたときの第1の満水水位より、すすぎ液供給部により洗浄槽にすすぎ液が供給された時の第2の満水水位の方が高くなるように、洗浄液及び消毒液の液面の高さと、すすぎ液の液面の高さを規定する。
本発明に係るホルダ部材は、内視鏡を洗浄するための洗浄液を保持する洗浄槽において、内視鏡を鉛直下向きに挿入する挿入部に配置され、内視鏡を支持するホルダ部材であって、外殻部と支持部材とを備える。外殻部は開口部を有する。支持部材は開口部内に配置され、内視鏡を搭載する支持部を有する。支持部における上端面の位置が、開口部より上側の第1の位置と、開口部より下側の第2の位置との間で変化するように、外殻部と支持部材とが相対的に上下に移動可能に構成されている。
本発明によれば、洗浄・消毒後の内視鏡表面が未洗浄の部材と接触し汚染される可能性を低減できる。
本実施形態に従った内視鏡洗浄消毒装置を示す模式図である。 図1に示した内視鏡洗浄消毒装置の構成を説明するためのブロック図である。 図1に示した内視鏡洗浄消毒装置の洗浄槽が保持された部分を説明するための模式図である。 図3に示した洗浄槽の上端部付近の構造を説明するための模式図である。 図3に示した洗浄槽の下端部付近の構造を説明するための模式図である。 図1に示した内視鏡洗浄消毒装置の液体供給機構を説明するための模式図である。 図1に示した内視鏡洗浄消毒装置において実施される内視鏡の洗浄消毒工程を説明するためのフローチャートである。 図1に示した内視鏡洗浄消毒装置の変形例を説明するための模式図である。 図1に示した内視鏡洗浄消毒装置の変形例を説明するための模式図である。 図1に示した内視鏡洗浄消毒装置の変形例を説明するための模式図である。 図1に示した内視鏡洗浄消毒装置の変形例を説明するための模式図である。 本実施形態に従ったホルダ部材の斜視模式図である。 図12の線分XIII−XIIIにおける断面模式図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
図1〜図6を参照して、本実施形態に係る内視鏡洗浄消毒装置を説明する。内視鏡洗浄消毒装置10は、表面に入力パネル28が形成された箱型の本体部11と、この箱型の本体部11の側面上に配置された洗浄槽12と、この洗浄槽12の外周を囲むように配置されたカバー部材16と、本体部11の内部に配置され、洗浄槽12へと供給される洗浄液及び消毒液やすすぎ液などを収納する容器20a、20b、およびこれらの機器を制御するための制御基板を含む制御部などを主に備えている。本体部11の側面上には、円筒状の洗浄槽12が鉛直上向きに延びるように配置されている。洗浄槽12の上部はホルダ部15に接続されている。より具体的には、洗浄槽12の上部は洗浄槽固定部30aを介してホルダ部15に接続されている。
ホルダ部15は、本体部11の側面に固定されている。より具体的には、ホルダ部15は、洗浄槽固定部30a(図4参照)に接続固定され、洗浄槽固定部30aが本体部11の側面に固定されている。洗浄槽12の下端はもう1つの洗浄槽固定部30b(図3参照)を介して本体部11の側壁に固定されている。ホルダ部15から見て斜め上側には内視鏡1を支持するための内視鏡固定部17が配置されている。また、ホルダ部15に隣接した領域(ホルダ部15の直上部分)に位置する本体部11の側壁には、洗浄槽12からの臭気を吸引するための吸気口18が形成されている。
図1に示すように、本体部11の側面には、矩形状の扉19が設置されている。この扉19は開閉可能になっており、当該扉19の内側に容器20a、20bが固定されている。容器20a、20bは、洗浄剤や消毒液などの薬液を保持するための容器である。
図2に示すように、内視鏡洗浄消毒装置10は、上述した洗浄槽12を含む洗浄部21と、吸気口18(図1参照)から臭気を吸引するための吸気部22と、洗浄部21に洗浄液及び消毒液、すすぎ液を供給する液体供給部23と、洗浄槽12の内部においてバブリングを行なうための空気を供給する空気供給部24と、洗浄槽12の内部から使用済みの液体を排出するための排液部25と、洗浄動作の開始や停止などを制御するための入力ボタンなどが形成された入力パネル28を含む入力部26と、これらの吸気部22、液体供給部23、空気供給部24、排液部25、入力部26などと接続され、各部を制御するための制御部27とを備える。これらの機構の大部分は本体部11の内部に収納されている。液体供給部23は、洗浄液供給部と、消毒液供給部と、すすぎ液供給部とを含む。
図3〜図5に示すように、洗浄槽12は、その上端部が洗浄槽固定部30aの開口部37に下側から挿入された状態で固定されている。また、洗浄槽12の下端は、本体部11の側壁に固定された洗浄槽固定部30bに接続固定されている。図5に示すように、洗浄槽固定部30bの上部表面には洗浄槽12の下端を挿入するための開口部35が形成されている。この開口部35の底部には洗浄槽12の先端部材36が配置されている。この先端部材36の内周側は図示しない排液通路と接続されている。先端部材36が挿入された開口部35の内壁には環状の凹部32が形成されている。この凹部32の内部にはOリング34が配置されている。このOリング34は、先端部材36と開口部35の側壁との間の気密性を保持するためのものである。また、先端部材36の上方に位置する開口部35の側壁には、環状の凹部31が形成されている。この凹部31の内部にはOリング33が配置されている。このOリング33は、開口部35に挿入し螺合された洗浄槽12の先端部と接触し、当該洗浄槽12と開口部35の側壁との間の気密性を保持するために用いられる。
洗浄槽12の上端部は、図4に示すように洗浄槽固定部30aに形成された開口部37の内部に挿入される状態で固定されている。洗浄槽固定部30aは、本体部11の内部(本体部筐体11aの内側)に配置された給液ブロック43にパイプを介して接続されている。このパイプは本体部筐体11aに形成された貫通穴を貫通するように配置されている。このパイプは洗浄槽固定部30aの開口部37に繋がっている。
洗浄槽固定部30aの上部表面には、外殻部材13と支持部材14とを含むホルダ部15が接続されている。支持部材14は、外殻部材13の内周側に位置し、外殻部材13の上部表面に形成された開口部を介して外殻部材13の上端よりも上側の位置42と、外殻部材13の上端よりも下側の位置41との間で上下方向に移動可能になっている。支持部材14は、内視鏡1が載せられていない状態では、支持部材14の下方に配置されたバネなどの弾性部材82により図4の鎖線で示す線分42の位置に支持部材14の上端が位置するように押し上げられた状態となっている。
この支持部材14の中央部には貫通穴49が形成されており、この貫通穴49の内部に図4に示すように内視鏡1が先端側から挿入される。この内視鏡1を上記弾性部材82の弾力に抗して洗浄槽12側へと押し込むことにより、支持部材14は図4の線分41に示す位置に上端が位置する下降時の位置にまで自重で押し下げられる。この線分41に示した位置に支持部材14の上端が配置された状態で、内視鏡1が固定される。そして、この状態で洗浄槽12の内部に洗浄液、消毒液、さらにすすぎ液などが供給されることにより、内視鏡1の洗浄・消毒が行なわれる。
洗浄槽12の内部への液体の供給は、上述した給液ブロック43を介して行なわれる。具体的には、給液ブロック43には液体保持槽46が形成されている。図4(a)は、洗浄槽固定部30a、ホルダ部15および給液ブロック43の構造の垂直断面を示す模式図であり、図4(b)は、給液ブロック43の上面模式図を示している。液体保持槽46の下部はパイプを介して洗浄槽固定部30aの開口部37の内部に繋がっている。液体保持槽46には、供給ノズル44を介して洗浄液及び消毒液、すすぎ液などが供給される。また、供給ノズル44の位置は、図4に示すように給液ブロック43の上方に設ける以外に、液体保持槽46の内壁に斜め下方に向けて複数の開口を周方向に配置して直接に内視鏡外周面に射出するようにしても良い。
そして、この液体保持槽46には2つの液面検出部45a、45bが設置されている。この2つの液面検出部45a、45bは、それぞれ異なる高さの液面を検出することができる。具体的には、液面検出部45aが図4の線分47で示される高さの消毒液や洗浄液の液面を検出することができ、液面検出部45bが、図4に示す線分48によって示される高さのすすぎ液の液面を検出することができる。それぞれの液面検出部45a、45bが液面を検出することにより、供給ノズル44からの液体の供給が停止される。この液面検出部45a、45bは、たとえばフロート式検出器が使用できるがこれ以外の液面検出器を使用しても良い。
この結果、洗浄槽12の上部において支持部材14が線分41に示す下降時の位置(線分47、48によって示される液面の高さより低い位置)に配置され液体に浸漬した状態で、内視鏡1の洗浄・消毒を行なうことができる。さらに、線分47によって示される液面高さを洗浄液および消毒液などの薬液の満水水位として設定する。また、線分48によって示される液面高さをすすぎ液(たとえば水)の満水位置として設置する。この結果、薬液の満水水位よりもすすぎ液の満水水位の方を高くすることができるので、すすぎ液によって確実に薬液を洗い流すことができる。
次に、内視鏡洗浄消毒装置10の本体部11内に設置されている、液体の供給機構(より具体的には所定量の洗浄剤を洗浄槽12に供給するための機構)について説明する。図6を参照して、供給機構は、たとえば容器20a(図1参照)と配管を介して接続された保持容器52と、この保持容器52に隣接して設置された第1のフォトセンサ53および第2のフォトセンサ54と、この保持容器52への液体(具体的には洗浄剤)の供給および排出を制御するためのポンプ51、56とを主に備える。保持容器52は、たとえば鉛直方向に延びる筒状の容器である。保持容器52はたとえばガラスなど透明部材によって形成されている。なお、保持容器52において第1のフォトセンサ53および第2のフォトセンサ54と対向する側壁部分が少なくとも透明部材によって形成されていればよく、他の部分はたとえば金属など不透明材料あるいは半透明材料などにより構成されていてもよい。
保持容器52の上端には配管が接続されている。当該配管は、ポンプ51を介して容器20aと接続される。また、保持容器52の下端にも配管が接続されている。当該配管の端部(保持容器52と接続された側の一方端部と反対側の他方端部)はポンプ56に接続されている。このポンプ56の出側は、たとえば洗浄槽12へ液体を供給するための供給ノズル44(図4参照)などに接続されている。
保持容器52の横には、保持容器52に沿って延びるようにフォトセンサ支持部材55が設置されている。このフォトセンサ支持部材55に、第1のフォトセンサ53および第2のフォトセンサ54が固定されている。また、保持容器52の延在方向において、第1のフォトセンサ53よりも上側の位置に第2のフォトセンサ54が設置されている。第1のフォトセンサ53は、当該第1のフォトセンサ53の横に示す矢印により示された位置に保持容器52内の液体の液面が到達したかどうかを検出する。第2のフォトセンサ54も、当該第2のフォトセンサ54の横に示す矢印により示された位置に、保持容器52内の液体の液面が到達したかどうかを検出する。
これらの第1および第2のフォトセンサ53、54およびポンプ51、56が制御部27(図2参照)により制御されることにより、一定量の液体を洗浄槽12の内部へと供給することができる。たとえば、以下のような制御を行なうことができる。
まず、保持容器52の内部に液体を所定量だけ投入する工程を実施する。この工程においては、たとえばポンプ51を作動させることにより、容器20aの内部から液体を保持容器52の内部へと供給する。このとき、もう1つのポンプ56は停止しており、保持容器52内部に液体を溜めることが可能になっている。そして、保持容器52に供給された液体の液面が上昇し、第1のフォトセンサ53が当該液面を検出する。また、さらに液体の供給が続けられることで、第2のフォトセンサ54が液面を検出する。この時点で、ポンプ51の動作を停止する。この結果、保持容器52の内部には第2のフォトセンサ54によって検知される液面高さにまで液体が供給される。
次に、液体供給工程を実施する。具体的には、ポンプ56を作動させることにより、保持容器52の内部から、保持容器52の下端に接続された配管を介して洗浄槽12の内部へと液体を供給する。このとき、第2のフォトセンサ54において液面が検知されなくなった後、液面が第1のフォトセンサ53による液面検出高さを下回ったとき(第1のフォトセンサ53において液面が検知されなくなったとき)に、ポンプ56の動作が停止される。この結果、保持容器52の内部において、第2のフォトセンサ54によって検知される水面高さから第1のフォトセンサ53によって検知される水面高さまでの高さの差分と保持容器52の断面積とにより規定される一定量の液体が、配管およびポンプ56を介して洗浄槽12へと供給される。そして、保持容器52の断面積を小さくしておくことにより、上述した1回の供給動作において供給される液体の量を高い精度で制御することができる。
なお、フォトセンサ支持部材55においては、第1のフォトセンサ53および第2のフォトセンサ54の固定位置を変更可能になっていてもよい。たとえば、フォトセンサ支持部材55において、保持容器52の延在方向に沿った方向に並ぶように複数の孔または凹部、あるいは切欠き部を形成しておき、当該孔などの位置に第1のフォトセンサ53および第2のフォトセンサ54を固定してもよい。第1のフォトセンサ53および第2のフォトセンサ54の固定方法は、従来周知の任意の方法(たとえばボルトとナット、あるいは孔などに引掛けるために第1のフォトセンサ53および第2のフォトセンサ54に形成された爪部など)を用いることができる。
次に、図1〜図6に示した内視鏡洗浄消毒装置を用いた内視鏡洗浄方法を、図7を参照しながら説明する。
まず、内視鏡洗浄消毒装置の洗浄槽12の内部に、内視鏡1の洗浄対象部分を挿入する。このとき、内視鏡1の洗浄対象部分(たとえば先端部)を洗浄槽12の上方から内部に入れる前においては、図4に示すように、弾性部材82によって図4の鎖線で示すように支持部材14の上端面の位置は線分42によって示される位置となっている。すなわち、支持部材14の上部表面は外殻部材13の上部表面の位置よりも外側(外殻部材13の上部表面よりも上側)に位置している。そして、内視鏡1を支持部材14の上部表面上側から当該支持部材14の開口部へと挿入することで、内視鏡1が支持部材14を押圧し、支持部材14が洗浄槽12側へと押し下げられる。この結果、支持部材14が図4の実線で示す位置(支持部材14の上部表面が線分41により示される位置となる配置)にまで押し下げられた状態となる。この状態で、内視鏡1の端部を図1に示す内視鏡固定部17に保持させることにより、内視鏡1および支持部材14の位置を固定する。
このように内視鏡1のセットが完了した状態で、入力部26(図2参照)に含まれるに含まれる入力パネル28に配置された洗浄/消毒スイッチを使用者がONにする(工程(S10))。このように洗浄/消毒スイッチがONされることにより、洗浄/消毒工程(S20)が開始される。
洗浄/消毒工程(S20)は、従来周知の任意の方法で内視鏡1の洗浄対象部分を洗浄・消毒する。たとえば、まず洗浄部21(図2参照)に含まれる洗浄槽12(図1参照)の内部に、液体供給部23(図2参照)の洗浄液供給部から洗浄液を供給する。洗浄液の供給においては、図6に示した機構が洗浄剤の定量供給に用いられる。洗浄液は、洗浄槽12に水と上述した洗浄剤とをそれぞれ投入し、洗浄槽12において水と洗浄剤とが混合されることにより調整されてもよいが、予め洗浄液調整槽などで水と洗浄剤とを混合し洗浄液を調整してから、当該調整後の洗浄液を洗浄槽12に供給してもよい。
また、洗浄槽12における洗浄液などの薬液の満水水位は、図4に示す線分47により示される位置である。洗浄液が満水水位まで供給された状態で、空気供給部24(図2参照)から洗浄槽12の内部に空気を供給してバブリングを行なう。空気は洗浄槽12の下部側より行なうことが好ましい。そして、洗浄液に一定時間空気を吹き込むことにより洗浄工程を実施した後、排液部25が動作することにより洗浄液を洗浄槽12の内部から排出する。その後、液体供給部23のすすぎ液供給部から洗浄槽12へすすぎ液(たとえば水)が供給される。すすぎ液の満水水位は、図4に示す線分48により示される位置である。すすぎ液が洗浄槽12内に供給された後、空気供給部24により空気を洗浄槽12内部に供給してもよい。このすすぎ液(またはすすぎ液中でのバブリング)により洗浄槽12内部に残存していた洗浄液が洗い流される。このようなすすぎ工程が一定時間実施された後、排液部25が動作することにより洗浄槽12の内部からすすぎ液が排出される。
次に、消毒工程を実施する。この消毒工程では、液体供給部23(図2参照)の消毒液供給部から洗浄槽12の内部に消毒液を供給する。消毒液の水位も、上述した洗浄液と同様に図4に示す線分47により示される位置である。消毒液により内視鏡1の洗浄対象部分(図4の線分47よりも下側に位置し支持部材14や洗浄槽12の内部に配置された部分)が消毒される。洗浄槽12中において消毒液に内視鏡1の洗浄対象部分が一定時間浸漬されることにより、消毒工程が実施された後、排液部25が動作することにより洗浄槽12の内部から消毒液が排出される。
次に、すすぎ工程(S30)を実施する。この工程(S30)においては、液体供給部23(図2参照)のすすぎ液供給部から洗浄槽12へすすぎ液が供給される。すすぎ液の満水水位は、図4に示す線分48により示される位置である。すすぎ液が洗浄槽12内に供給された後、空気供給部24(図2参照)により空気を洗浄槽12内部に供給する。このすすぎ液(すすぎ液中でのバブリング)により洗浄槽12内部に残存していた消毒液が洗い流される。このようなすすぎ工程が一定時間実施された後、排液部25が動作することにより洗浄槽12の内部からすすぎ液が排出される。なお、上述した洗浄工程、消毒工程、すすぎ工程はそれぞれ1回または複数回実施してもよい。このようにして内視鏡1の洗浄・消毒を行なうことができる。
このような内視鏡1の洗浄・消毒が終わった後、内視鏡1を洗浄槽12の内部から取り出すときには、上述した内視鏡固定部17から内視鏡1の一部を取り外すとともに、内視鏡1を鉛直上向きに洗浄槽12から引き出す。このとき、内視鏡1が上方に引き出されると同時に、弾性部材82による弾性力によって支持部材14も上方に移動する。この結果、支持部材14は図4に示す線分42に示す位置にまで上昇する。この状態となれば、洗浄後の内視鏡1と外殻部材13において洗浄液や消毒液と接触しなかった部分(たとえば外殻部材13の上端部などの洗浄・消毒されていない部分)との間が支持部材14によって隔離される。そのため、内視鏡1を洗浄槽12から引き出すときに、洗浄後の内視鏡1の表面が、上述した洗浄・消毒されていない部分と接触する可能性を低減できる。このため、内視鏡1を洗浄・消毒された清浄な状態に維持したまま、治療や健診などに用いることができる。
上述した支持部材14においては、支持部材14の上部表面は特に着脱可能にはなっていないが、支持部材14の上部の一部分を取り外し可能に構成してもよい。たとえば、図8に示すように、支持部材14が支持部ベース14aと着脱支持部14bとを含むように構成されてもよい。図4などに示した支持部材14と同様に、支持部ベース14aは弾性部材(コイル状圧縮バネ)82によって図8の矢印に示す方向に移動可能になっている。支持部ベース14aは、図4に示した支持部材14と同様に、その中央部に貫通穴49が形成されている。そして、着脱支持部14bは、その中央部に貫通穴49の一部を構成する開口部を有する皿状の部材であり、支持部ベース14aの上部表面上に載置される。着脱支持部14bは支持部ベース14aから着脱可能である。このようにすれば、内視鏡1が直接接触する部分である着脱支持部14bを取り外し、着脱支持部14bに対して個別に洗浄・消毒などの作業を容易に行なうことができる。尚、内視鏡1が洗浄・消毒工程でホルダ部15から引き抜かれた場合、洗浄・消毒が十分ではなくなるので、ホルダ部15の上部の内視鏡1が保持される位置に非接触の光学センサ(不図示)を設けるか、又はホルダ部15に重量検出型のマイクロスイッチ(不図示)を設けることで、内視鏡1のホルダ部15への載置及び抜き出しを検出しても良い。洗浄・消毒工程中に内視鏡1の引き出しがなされた際には、抜き出しの検出信号によって、音声等で報知すると共に、再度内視鏡1がホルダ部15に載置された際には、洗浄・消毒工程が最初から開始するように設定されている。
次に、本実施形態に従った内視鏡洗浄消毒装置10の変形例について説明する。本実施形態に従った内視鏡洗浄消毒装置の変形例は、基本的には図1〜図6に示した内視鏡洗浄消毒装置10と同様の構成を備えるが、洗浄槽12の上部における構成が図1〜図6に示した装置と異なっている。具体的には、洗浄・消毒後の内視鏡1における洗浄・消毒された表面部分が、洗浄・消毒されていない他の部材と接触することを防止する機構が異なっている。
本実施形態における内視鏡洗浄消毒装置の変形例においては、洗浄槽12の上部に上述したホルダ部15のような構造を配置するのではなく、図9および図10に示すようにコイル状バネ62を利用した構造を洗浄槽12の上部に設置してもよい。具体的には、図9および図10を参照して、洗浄槽12の上端部の近傍にコイル状バネ62を配置する。コイル状バネ62の下端を支持するように、洗浄槽12の内周壁面には支持部64が形成されている。支持部64に下端が接続されたコイル状バネ62は、コイル軸方向に圧縮された状態でストッパ部材63により保持されている。内視鏡1の洗浄時および消毒時には、洗浄液2または消毒液の満水水位よりも下側の位置にコイル状バネ62の上端が位置している。なお、すすぎ液の満水水位は、図4を用いて説明した場合と同様に洗浄液および消毒液の満水水位より高い位置に設定される。
そして、洗浄工程、消毒工程、すすぎ工程が終了した後は、図10に示すようにストッパ部材63が洗浄槽12の外周側へと移動することにより、コイル状バネ62がコイル軸方向に延びる。この結果、コイル状バネ62の上端部が洗浄槽12の上方開口部61よりも上側に位置する。この状態で、内視鏡1を洗浄槽12の内部から上向きに引き抜く。このようにすれば、コイル状バネ62が洗浄槽12の上端部(洗浄液2などにより洗浄されていない部分)と内視鏡1との間を遮るように配置されているので、洗浄液などによって洗浄されていない洗浄槽12上端部と洗浄後の内視鏡1とが接触することをコイル状バネ62によって防止できる。この結果、図1から図6に示す内視鏡洗浄消毒装置と同様の効果を得ることができる。
なお、コイル状バネ62を図9に示すような圧縮された状態にセットする方法は任意の方法を用いることができる。たとえば、使用者が、洗浄・消毒工程を実施する前に予めコイル状バネ62を洗浄槽12の内周側へ押し込んでストッパ部材63により固定する、あるいはコイル状バネ62を押圧する部材と当該部材を動かすモータなどの駆動部材を制御部27(図2参照)により制御して、洗浄・消毒工程前に図9に示すような状態を実現してもよい。
また、図11に示すように、洗浄槽12の内部にコイル状バネ62ではなく、側壁が蛇腹状になった蛇腹状側壁部71を備える伸縮可能な支持部材14を配置してもよい。具体的には、支持部材14は内周部に貫通穴が形成された筒状の形状を有し、外周側壁が蛇腹状側壁部71となっている。支持部材14の内周側側壁も、蛇腹状の形状を有している。支持部材14は、図11の矢印方向に示すように伸縮動作が可能な部材である。支持部材14の伸縮動作は、たとえば支持部材14の内部にバネなどの弾性部材を配置することで実現してもよい。支持部材14の上部表面である支持部14cは、内視鏡1(図9参照)を支持する部分となる。
内視鏡1の洗浄・消毒のために、内視鏡1を洗浄槽12の内部に上側から挿入することにより、内視鏡1によって支持部14cが押圧される。この結果、支持部材14は矢印に示す方向に圧縮され、図11に示すように洗浄槽12の上端よりも下側に支持部14cが位置された状態となる。なお、支持部材14の下端は洗浄槽12の内周側壁に形成された支持部64に接続固定されている。
図11の実線で示した状態で内視鏡の洗浄工程、消毒工程、およびすすぎ工程を実施する。その後、内視鏡1を洗浄槽12の内部から取り出す際には、内視鏡1を鉛直上向きに取り出すとともに、支持部材14が図11の鎖線に示すように洗浄槽12の延在方向に延びる。そのため、支持部材14の上端部(支持部14c)の位置が洗浄槽12の上端部の位置よりも上になった状態になる。この結果、支持部材14によって洗浄槽12の上端と洗浄後の内視鏡1との間が隔離されることになるので、洗浄後の内視鏡1が洗浄されていない洗浄槽12の上端部と接触する可能性を低減できる。
また、本実施形態においては、洗浄槽12の上端部にホルダ部15が接続された構造や、コイル状バネ62、もしくは支持部材14が洗浄槽12の上端部に設置された構造を例示したが、図12および図13に示すような独立したホルダ部材80を従来の内視鏡洗浄消毒装置に設置してもよい。
図12および図13を参照して、本実施の形態に係るホルダ部材80は、円筒状の外殻部81と、この外殻部81の内周側に配置され、外殻部81の上部に形成された開口部内において上下方向に移動可能な支持部材14とを主に備える。支持部材14は、外殻部81の内周側に配置されたコイル状バネなどの弾性部材82によって上下方向に移動可能になっている。支持部材14の上部表面は支持部14cとなっている。また、支持部材14の内周側には内視鏡1を挿入するための貫通穴が形成されている。そして、このようなホルダ部材80を、従来の内視鏡洗浄消毒装置の洗浄槽の入口に配置する。このとき、洗浄時における洗浄液や消毒液、すすぎ液の液面高さが、支持部材14が最も下に下がった位置における支持部14cの高さよりも高くなるように、ホルダ部材80を配置する。
そして、ホルダ部材80の支持部14c上側から内視鏡を洗浄槽中に挿入した状態で、内視鏡の洗浄・消毒を行なう。洗浄・消毒後、内視鏡1をホルダ部材80から取り外すときには、外殻部81の上端よりも上にまで弾性部材82によって支持部材14が押し上げられる。このため、支持部材14が十分な高さにまで押し上げられることによって、洗浄・消毒などがなされていない他の部分と内視鏡との間を支持部材14が隔離した状態になる。したがって、洗浄・消毒後の内視鏡と、洗浄されていない他の部分とが接触することを支持部材14によって防止することができる。
ここで、上述した実施の形態と一部重複する部分もあるが、本発明の特徴的な構成を列挙する。
(1) 本実施形態に係る内視鏡洗浄消毒装置10は、内視鏡1を洗浄消毒するための洗浄液及び消毒液を保持する洗浄槽12を備える。洗浄槽12は内視鏡を鉛直下向きに挿入する挿入部(図1のホルダ部15、図9〜11の洗浄槽12上端部)を含む。さらに、内視鏡洗浄消毒装置10は、挿入部の内壁より内周側において、洗浄槽12に挿入された内視鏡1と挿入部の内壁との間に位置する保護部材(支持部材14、コイル状バネ62)を備える。保護部材の上端面の位置が、挿入部の上端面の位置(ホルダ部15を構成する外殻部材13の上端)と同じまたは上端面の位置より上側の第1の位置(図4の線分42で示される位置)と、挿入部の上端面の位置より下側の第2の位置(図4の線分41で示される位置)との間で上下に位置変化するように、挿入部と保護部材とが相対的に移動可能に構成されている。
このようにすれば、洗浄槽における洗浄・消毒時における液面の位置より上記第2の位置を下側に設定しておけば、洗浄・消毒工程により保護部材の上端面は洗浄・消毒される。そして、洗浄・消毒された保護部材が挿入部の上端面より上の第1の位置に配置された状態で、内視鏡を洗浄槽から取り出すことにより、洗浄後の内視鏡が挿入部の上端面などと接触する可能性を低減できる。このため、当該挿入部の上端面などが洗浄・消毒されない部位であったとしても、当該上端面などに内視鏡が接触して内視鏡表面が汚染されるといった問題の発生を防止できる。
(2) 上記内視鏡洗浄消毒装置10において、図4に示すように、挿入部は、洗浄槽12に接続され、上部表面に開口部を有する外殻部材13を含んでいてもよい。保護部材は、外殻部材13の開口部内に配置され、内視鏡1を搭載する支持部を有する支持部材14を含んでいてもよい。保護部材の上端面は、支持部材14の支持部における上端面であってもよい。挿入部の上端面は、外殻部材13における開口部が形成された部分の上端面であってもよい。支持部における上端面の位置が、開口部と同じまたは開口部より上側の第1の位置(図4の線分42で示される位置)と、開口部より下側の第2の位置(図4の線分41で示される位置)との間で変化するように、外殻部材13と支持部材14とが相対的に移動可能に構成されていてもよい。
この場合、内視鏡1を支持する支持部の位置が上記第1の位置と第2の位置との間で移動可能になっていることから、内視鏡1を洗浄・消毒後に洗浄槽12から取出す時に、洗浄・消毒された支持部材14が第1の位置に配置されることで、内視鏡1が外殻部材13の開口部と接触することを確実に防止できる。
(3) 上記内視鏡洗浄消毒装置10において、支持部(図8の着脱支持部14b)は、支持部材14(具体的には図8の支持部ベース14a)から着脱可能に構成されていてもよい。この場合、支持部(着脱支持部14b)を個別に取り出して清掃・消毒すると言った作業を容易に行なうことができる。
(4) 上記内視鏡洗浄消毒装置10において、図9および図10に示すように、挿入部は洗浄槽12の上方開口部を含んでいてもよい。保護部材は、洗浄槽12の内部に配置されたコイル状バネ62を含んでいてもよい。コイル状バネ62は内周側に内視鏡1を挿入可能に構成されていてもよい。保護部材の上端面は、コイル状バネ62の上端面であってもよい。挿入部の上端面は、洗浄槽12における上方開口部が形成された部分の上端面(図10における洗浄槽12の上部端面)であってもよい。コイル状バネ62の上端面の位置が、上方開口部と同じまたは上方開口部より上側の第1の位置(図10におけるコイル状バネ62の上端面の位置)と、上方開口部より下側の第2の位置(図9におけるコイル状バネ62の上端面の位置)との間で変化するように、洗浄槽12とコイル状バネ62とが相対的に上下に移動可能になっていてもよい。この場合、コイル状バネ62が第1の位置に配置されることによって、洗浄・消毒後の内視鏡1が洗浄槽12の上方開口部と接触することを確実に防止できる。
(5) 上記内視鏡洗浄消毒装置10において、図11に示すように、挿入部は洗浄槽12の上方開口部(図11における洗浄槽12の上部端面)を含んでいてもよい。保護部材は、洗浄槽12の内部に配置され、内視鏡を搭載する支持部(図11における支持部14c)と、支持部14cに接続されるとともに洗浄槽12の内壁に沿って伸縮可能な蛇腹状側壁部71とを有する支持部材(図11における支持部材14)を含んでいてもよい。保護部材の上端面は、支持部14cにおける上端面であってもよい。挿入部の上端面は、洗浄槽12における上方開口部が形成された部分の上端面(図11における洗浄槽12の上端面)であってもよい。支持部14cにおける上端面の位置が、上方開口部と同じまたは上方開口部より上側の第1の位置(図11における点線表示の支持部14cの位置)と、上方開口部より下側の第2の位置(図11における実線表示の支持部14cの位置)との間で変化するように、洗浄槽12と支持部14cとが相対的に上下に移動可能に構成されていてもよい。この場合、支持部14cが第1の位置に位置するように支持部材14が変形する(伸びる)ことによって、洗浄・消毒後の内視鏡1が洗浄槽12の上方開口部と接触することを確実に防止できる。
(6) 上記内視鏡洗浄消毒装置10は、図4に示すように、洗浄槽12に洗浄液及び消毒液を供給する洗浄液及び消毒液供給部(図2の液体供給部23)と、洗浄槽12にすすぎ液を供給するすすぎ液供給部(図2の液体供給部23)と、洗浄槽12における洗浄液及び消毒液の液面の高さと、すすぎ液の液面の高さとを規定する液面規定部(図4の液面検出部45a、45b)とを備えていてもよい。液面規定部(液面検出部45a、45b)では、洗浄液及び消毒液供給部により洗浄槽12に洗浄液又は消毒液が供給されたときの第1の満水水位(図4の線分47で示される水位)より、すすぎ液供給部により洗浄槽12にすすぎ液が供給された時の第2の満水水位(図4の線分48で示される水位)の方が高くなるように、洗浄液及び消毒液の液面の高さと、すすぎ液の液面の高さを規定してもよい。
この場合、洗浄液及び消毒液の液面よりすすぎ液の液面の高さが高くなるため、すすぎ液によって洗浄液及び消毒液を確実に洗い流すことができる。
(7) 上記内視鏡洗浄消毒装置10において、洗浄液及び消毒液供給部は、洗浄液に含有される洗浄剤を洗浄槽12に供給するための計量部を含んでいてもよい。計量部は、図6に示すように、洗浄剤を計量するための保持容器52と、第1のセンサ(第1のフォトセンサ53)と、第2のセンサ(第2のフォトセンサ54)と、第1の供給部(ポンプ51)と、第2の供給部(ポンプ56)とを有していてもよい。第1のフォトセンサ53は、保持容器52において第1の位置に設置され、洗浄剤の液面を検出する。第2のフォトセンサ54は、保持容器52において第1の位置より鉛直上側に位置する第2の位置に設置され、洗浄剤の液面を検出する。第1の供給部(ポンプ51)は、第2のフォトセンサの出力に応じて、保持容器52において第2の位置に液面が到達するまで洗浄剤を供給する。第2の供給部(ポンプ56)は、第1のフォトセンサ53の出力に応じて、液面が第2の位置から第1の位置まで到達するまで保持容器52から洗浄剤を洗浄槽12に供給する。
この場合、洗浄剤の供給量は保持容器52における液面高さの差によって正確に規定できるため、洗浄剤の供給量を簡単な構造によって高い精度で制御することができる。
(8) 上記内視鏡洗浄消毒装置10は、洗浄槽12を保持する本体部11を備えていてもよい。洗浄槽12は本体部11に着脱可能に設置されていてもよい。この場合、洗浄槽12を本体部11から取外し、洗浄槽12のみを清掃することができる。したがって、内視鏡洗浄消毒装置10のメンテナンス性を高めることができる。
(9) 上記内視鏡洗浄消毒装置10は、洗浄槽12の周囲を囲むカバー部材16をさらに備えていてもよい。この場合、カバー部材16によって洗浄槽12を保護することができるので、内視鏡洗浄消毒装置10を使用する使用者(医師等)が誤って洗浄槽12に接触することで洗浄槽12が破損するといった可能性を低減できる。
(10) 上記内視鏡洗浄消毒装置10は、洗浄槽12に保持された洗浄液からの臭気を吸引する吸引部材(図1の吸気口18に接続された吸引ポンプなどを含む図2の吸気部22)を備えていてもよい。この場合、内視鏡洗浄消毒装置10を配置する場所を、上記臭気の処理(換気扇などによる周囲の雰囲気の排気など)を考慮することなく任意に決定することができる。また、本体部筐体11aの内部にも吸気部22に接続される吸気用開口が設けられていても良い。吸気部22からの吸気は、本体部筐体11aの外部に接続された吸引管路に接続するようにすることができる。消毒液としては、例えばフタラール製剤、グルタラール製剤、過酢酸等が使用できる。フタラール製剤は、低揮発性では有るが洗浄消毒装置と繋がる吸引管路と接続して使用すれば、院内環境に影響しないように出来る。
(11) 本実施形態に係るホルダ部材80は、内視鏡1を洗浄するための洗浄液を保持する洗浄槽12において、内視鏡を鉛直下向きに挿入する挿入部に配置され、内視鏡1を支持するホルダ部材80であって、図12および図13に示すように、外殻部81と支持部材14とを備える。外殻部81は開口部83を有する。支持部材14は開口部83内に配置され、内視鏡1を搭載する支持部14cを有する。支持部14cにおける上端面の位置14dが、開口部83より上側の第1の位置と、開口部83より下側の第2の位置との間で変化するように、外殻部81と支持部材14とが相対的に矢印で示すように上下に移動可能に構成されている。
このようにすれば、たとえば既存の内視鏡洗浄消毒装置にホルダ部材80を適用し、上記第2の位置を洗浄液および消毒液の液面より下側となるように設定することで、洗浄後の内視鏡を取出す時に支持部14cの位置を第1の位置としておくことで内視鏡が未洗浄の部分と接触する可能性を低減できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、特に縦型の洗浄槽を有する内視鏡洗浄消毒装置に特に有利に適用される。
1 内視鏡、2 洗浄液、10 内視鏡洗浄消毒装置、11 本体部、11a 本体部筐体、12 洗浄槽、13 外殻部材、14 支持部材、14a 支持部ベース、14b 着脱支持部、14c,64 支持部、15 ホルダ部、16 カバー部材、17 内視鏡固定部、18 吸気口、19 扉、20a,20b 容器、21 洗浄部、22 吸気部、23 液体供給部、24 空気供給部、25 排液部、26 入力部、27 制御部、28 入力パネル、30a,30b 洗浄槽固定部、31,32 凹部、33,34 Oリング、35,37,83 開口部、36 先端部材、41,42,47,48 線分、43 給液ブロック、44 供給ノズル、45a,45b 液面検出部、46 液体保持槽、49 貫通穴、51,56 ポンプ、52 保持容器、53 第1のセンサ、54 第2のセンサ、55 センサ支持部材、61 上方開口部、62 コイル状バネ、63 ストッパ部材、71 蛇腹状側壁部、80 ホルダ部材、81 外殻部、82 弾性部材。

Claims (10)

  1. 内視鏡を洗浄消毒するための洗浄液及び消毒液を保持する洗浄槽を備え、前記洗浄槽は前記内視鏡を鉛直下向きに挿入する挿入部を含み、さらに、
    前記挿入部の内壁より内周側において、前記洗浄槽に挿入された前記内視鏡と前記挿入部の内壁との間に位置する保護部材を備え、
    前記保護部材の上端面の位置が、前記挿入部の上端面の位置と同じまたは前記上端面の位置より上側の第1の位置と、前記挿入部の上端面の位置より下側の第2の位置との間で上下に位置変化するように、前記挿入部と前記保護部材とが相対的に移動可能に構成され、さらに、
    前記洗浄槽に洗浄液及び消毒液を供給する洗浄液及び消毒液供給部と、
    前記洗浄槽にすすぎ液を供給するすすぎ液供給部と、
    前記洗浄槽における前記洗浄液及び前記消毒液の液面の高さと、前記すすぎ液の液面の高さとを規定する液面規定部とを備え、
    前記液面規定部では、前記洗浄液及び消毒液供給部により前記洗浄槽に前記洗浄液又は前記消毒液が供給されたときの第1の満水水位より、前記すすぎ液供給部により前記洗浄槽に前記すすぎ液が供給された時の第2の満水水位の方が高くなるように、前記洗浄液及び前記消毒液の液面の高さと、前記すすぎ液の液面の高さを規定する、内視鏡洗浄消毒装置。
  2. 前記挿入部は、前記洗浄槽に接続され、上部表面に開口部を有する外殻部材を含み、
    前記保護部材は、前記外殻部材の前記開口部内に配置され、前記内視鏡を搭載する支持部を有する支持部材を含み、
    前記保護部材の前記上端面は、前記支持部における上端面であり、
    前記挿入部の前記上端面は、前記外殻部材における前記開口部が形成された部分の上端面であり、
    前記支持部における前記上端面の位置が、前記開口部と同じまたは前記開口部より上側の前記第1の位置と、前記開口部より下側の前記第2の位置との間で変化するように、前記外殻部材と前記支持部材とが相対的に移動可能に構成されている、請求項1に記載の内視鏡洗浄消毒装置。
  3. 前記支持部は、前記支持部材から着脱可能に構成されている、請求項2に記載の内視鏡洗浄消毒装置。
  4. 前記挿入部は、前記洗浄槽の上方開口部を含み、
    前記保護部材は、前記洗浄槽の内部に配置されたコイル状バネを含み、前記コイル状バネは内周側に前記内視鏡を挿入可能に構成されており、さらに、
    前記保護部材の前記上端面は、前記コイル状バネの上端面であり、
    前記挿入部の前記上端面は、前記洗浄槽における前記上方開口部が形成された部分の上端面であり、
    前記コイル状バネの上端面の位置が、前記上方開口部と同じまたは前記上方開口部より上側の前記第1の位置と、前記上方開口部より下側の前記第2の位置との間で変化するように、前記洗浄槽と前記コイル状バネとが相対的に上下に移動可能になっている、請求項1に記載の内視鏡洗浄消毒装置。
  5. 前記挿入部は、前記洗浄槽の上方開口部を含み、
    前記保護部材は、前記洗浄槽の内部に配置され、前記内視鏡を搭載する支持部と、前記支持部に接続されるとともに前記洗浄槽の内壁に沿って伸縮可能な蛇腹状側壁部とを有する支持部材を含み、
    前記保護部材の前記上端面は、前記支持部における上端面であり、
    前記挿入部の前記上端面は、前記洗浄槽における前記上方開口部が形成された部分の上端面であり、
    前記支持部における前記上端面の位置が、前記上方開口部と同じまたは前記上方開口部より上側の前記第1の位置と、前記上方開口部より下側の前記第2の位置との間で変化するように、前記洗浄槽と前記支持部とが相対的に上下に移動可能に構成されている、請求項1に記載の内視鏡洗浄消毒装置。
  6. 前記洗浄液及び消毒液供給部は、前記洗浄液に含有される洗浄剤を前記洗浄槽に供給するための計量部を含み、
    前記計量部は、
    前記洗浄剤を計量するための保持容器と、
    前記保持容器において第1の位置に設置され、前記洗浄剤の液面を検出する第1のセンサと、
    前記保持容器において第1の位置より鉛直上側に位置する第2の位置に設置され、前記洗浄剤の液面を検出する第2のセンサと、
    前記第2のセンサの出力に応じて、前記保持容器において前記第2の位置に液面が到達するまで前記洗浄剤を供給する第1の供給部と、
    前記第1のセンサの出力に応じて、前記液面が前記第2の位置から前記第1の位置まで到達するまで前記保持容器から前記洗浄剤を前記洗浄槽に供給する第2供給部とを有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の内視鏡洗浄消毒装置。
  7. 前記洗浄槽を保持する本体部を備え、
    前記洗浄槽は前記本体部に着脱可能に設置されている、請求項1〜のいずれか1項に記載の内視鏡洗浄消毒装置。
  8. 前記洗浄槽の周囲を囲むカバー部材をさらに備える、請求項1〜のいずれか1項に記載の内視鏡洗浄消毒装置。
  9. 前記洗浄槽に保持された前記洗浄液からの臭気を吸引する吸引部材を備える、請求項1〜のいずれか1項に記載の内視鏡洗浄消毒装置。
  10. 内視鏡を洗浄するための洗浄液を保持する洗浄槽において、前記内視鏡を鉛直下向きに挿入する挿入部に配置され、前記内視鏡を支持するホルダ部材であって、
    開口部を有する外殻部と、
    前記開口部内に配置され、前記内視鏡を搭載する支持部を有する支持部材とを備え、
    前記支持部における上端面の位置が、前記開口部より上側の第1の位置と、前記開口部より下側の第2の位置との間で変化するように、前記外殻部と前記支持部材とが相対的に上下に移動可能に構成されている、ホルダ部材。
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