JP5799088B2 - ボアホールにおいて音響エネルギーのビームを生成する装置及び方法並びにそれらの応用 - Google Patents

ボアホールにおいて音響エネルギーのビームを生成する装置及び方法並びにそれらの応用 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2008年7月2日に出願され、係属中の米国特許出願第12/166,842号の一部継続出願である。この内容は全体として参照により本明細書に組み込まれる。
米国政府の権利
本発明は、米国エネルギー省によって認められた共同研究開発契約(Cooperative Research And Development
Agreement(CRADA))の契約番号DE-AC52-06NA25396に基づく米国政府の支援を得てなされた。米国政府は本発明について所定の権利を有する。
技術分野
本発明は、ボアホール周辺の岩石層の音響探査に関し、特に、音響ビームを生成する非線形物質と結合された音響源の組み合わせをボアホールからの探査ツールとして使用し、ボアホール周辺の岩石層及び物質の特性を調査することに関する。この音響源は、掘削孔内の単一のトランスデューサ又はトランスデューサアレイを含む。
地盤特性の音響探査は波源の寸法及び出力によって制限される傾向にあり、実際上は、採掘孔用音響トランスデューサの出力はワイヤー線ケーブルの電力伝送能力によって制限される。高周波信号の浸透距離は相対的に短いが、その一方、低周波信号を用いるためには、地層へ伝送されるエネルギーを最大化するとともに掘削孔内の不要信号を最小化するために、ボアホール壁に固定された大きな波源を必要とすることが多い。従来の低周波数トランスデューサを用いて、10kHz〜100kHzの範囲の音響コリメートビーム信号をボアホールから生成し、ボアホールを囲む岩石層又はケーシングやセメントのような周囲の物質を探査することは困難である。かかる周波数領域における従来の低周波音響源は、中心周波数の30%以下の低バンド幅及び非常に大きなビーム拡散を有する。ビーム拡散は周波数に依存し、周波数が減少するにつれてビーム拡散が増加する。ビームを鋭く集束するためには、多くの条件が満たされなければならない。例えば、音源アレイが長く、全トランスデューサがボアホール周辺の岩石層と一様に結合し、岩石層の音速に関する情報がわかっていることが必要である。ボアホール環境における内在的な物理的制約、工学的実現可能性、又は操作条件のために、これらの条件は実現されないことが多い。
音響波の非線形混合を利用する音響ビーム源は、水中ソナー等の流体媒質における一般的な用途のために1950年代から提案されていた。地盤への用途に関しては、Cowlesの米国特許第3,974,476号において、ボアホール探査のための音響源が開示されている。Cowles特許で説明されている音響源生成装置は、例えば、ボアホール環境において5MHz近傍の2つの周波数を混合することにより、1kHz周波数ビームを生成することができる。しかし、この装置は、基本的な物理の法則に反している。典型的なワイヤー線探査ツールは、3.5/8インチ(9.2cm)の直径を有する。1500m/sの典型的な流体における1kHz波の波長は1.5mであり、これはボアホール直径の10倍近い。この1kHzの音響波は、波動回折物理において基本的な理論である不確定性原理に反することなくしてコリメートされた状態にとどまることはできない。また、5MHzの周波数を混合して1kHzの波を生成することは、5000:1のステップダウン周波数の比率であることを意味するが、この比率が実現可能であることは示されていない。
本開示の幾つかの態様によれば、ボアホールにおいて音響エネルギーのビームを生成する方法が開示される。この方法は、第1の周波数である第1の音響波する工程と、前記第1の周波数と異なる第2の周波数である第2の音響波を生成する工程と、前記第1及び第2の音響波を音響的に非線形な媒質へ送信する工程と、発散音響レンズを通じて前記コリメートビームを送信して、ボアホールの曲率による屈折効果を補う工程とを備える。前記第1の音響波及び第2の音響波は、ボアホールに配置されるツールによって運搬される少なくとも1つのトランスデューサによって生成される。前記非線形な媒質の構造は、第1及び第2の音響波の非線形混合によって、コリメートビームを生成する。コリメートビームは、第1の周波数と第2の周波数の差に基づく周波数を有している。
前記方法は、移動可能な音響ミラーによって前記音響コリメートビームを反射及びガイドする工程をさらに含む。さらに、前記非線形な媒質は、液体の混合物、固体、粒状物質、埋め込まれたミクロスフェア、エマルション及びそれらの組み合わせを含む。さらに、前記コリメートビームは、15kHz〜120kHzの周波数範囲を有する。また、前記第1の音響波及び/又は第2の音響波は、様々な周波数(周波数範囲)を有することができる。さらにまた、前記方法は、前記コリメートビームを前記ボアホールの周囲の物質に送信する工程を含む。前記物質は、岩石層、セメント、ケーシング、又はそれらの組み合わせである。また、発散音響レンズは、ミラー又は透過性を有するものであってもよい。前記方法は、発散レンズと前記非線形な媒質との間の送信路に沿って配置された前記第2の音響レンズを通じて前記コリメートビームを送信する工程をさらに含む。前記第2の音響レンズは、収束レンズであってもよく、前記非線形な媒質は、100m/s〜800m/sの音速を有していてもよい。
本開示の幾つかの態様によると、ボアホール内に配置可能で、ワイヤー線又はパイプで運搬される探査ツールが開示される。このツールは、ハウジングと、前記ハウジングによって運搬され、第1の周波数である第1の音響波と前記第1の周波数と異なる第2の周波数である第2の音響波を生成するように構成された少なくとも1つのトランスデューサと、前記ハウジングによって運搬される非線形な媒質とを備える。前記非線形な媒質は、前記第1及び第2の音響波の非線形混合により、コリメートビームを生成するように構成される。前記コリメートビームは、前記第1の周波数と前記第2の周波数の差に基づく周波数を有し、発散音響レンズは、前記コリメートビームを送信し、ボアホールの曲率による屈折効果を補うように構成される。
前記ツールは、前記音響コリメートビームを反射及びガイドするように配置された移動可能な音響ミラーをさらに備える。さらに、前記非線形な媒質は、液体の混合物、固体、粒状物質、埋め込まれたミクロスフェア、エマルション及びそれらの組み合わせを含む。また、前記コリメートビームは、15kHz〜120kHzの周波数範囲を有する。また、前記第1の音響波及び/又は第2の音響波は、周波数範囲を有する。またさらに、前記ツールは、前記コリメートビームを前記ボアホールの周囲の物質に送信するように配置されてもよい。前記物質は、岩石層、セメント、ケーシング、又はそれらの組み合わせであってもよい。また、発散音響レンズは、ミラー又は透過性を有するものであってもよい。前記ツールは、発散レンズと前記非線形な媒質との間の送信路に沿って配置された前記第2の音響レンズを通じて、前記コリメートビームを送信するように配置されてもよい。前記第2の音響レンズは、収束レンズであってもよく、前記非線形な媒質は、100m/s〜800m/sの音速を有していてもよい。
本発明の一態様によれば、掘削孔内に配置され、音響ビームを生成し、このビームをボアホール周辺の岩石層へ向けるように構成された非常にコンパクトな装置が開示される。この装置は、ボアホールの探査ツールに配置され、単数又は複数の電子源によって生成された第1の周波数である第1の電子信号及び第2の周波数である第2の電子信号を受信し、第1の周波数及び第2の周波数の一次音響波を生成するように構成されるトランスデューサを含む。また、この装置は、探査ツールにおいてこの一次音響波の送信路に配置され、非線形パラメトリックアレイ混合処理で第1の周波数及び第2の周波数の差と等しい周波数の二次音響コリメートビームを生成するように構成される低音速非線形物質を含む。非線形物質は、適切な性質を有する液体の混合物、固体、粒状物質、埋め込まれたミクロスフェア、及び/又はエマルションを含み、低音速、低音減衰であり、及び衝撃形成に対して高抵抗である。
この装置は、音響コリメートビームを反射し、所定の方向で音響ビームをボアホールを囲む物質及び層に誘導するように構成された音響ミラーをさらに含む。
この装置は、第1の音響レンズ又はレンズアッセンブリ及び/もしくは第2の音響レンズ又はレンズアッセンブリをさらに含む。第1の音響レンズ又はレンズアッセンブリは、音響ビームの伝搬路に沿って配置され、音響ビームのビーム形状を変形し、ビームコリメーションを制御するように構成される。第2の音響レンズ又はレンズアッセンブリは、インタフェースの形状及びボアホールとボアホールを囲む物質の音響特性の差によるビーム放射パターンの変形を補うように配置される。さらに、第1の音響レンズアッセンブリは、ビームコリメーションを改良する収束レンズであってもよい。第2の音響レンズアッセンブリは、発散レンズであってもよい。この発散レンズは、筒状ボアホールと地層とのインタフェースの伝搬ビームへの影響を補うように配置されてもよい。
この装置は、ボアホール内に配置され、地層の特性によって音響ビームが変形された後、その音響ビームを受信するように構成された受信機又は受信機アレイをさらに含む。音響ビームは、ボアホールを囲む物質及び地層で反射、屈折、及び/又は後方錯乱されることにより、変形される。
この装置は、トランスデューサ及び非線形物質を収容するように構成されたハウジングをさらに含む。ハウジングは、音響ミラー及び単数又は複数のレンズアッセンブリの組み合わせをさらに含む。トランスデューサ及び非線形物質は、探査ツール内で軸方向に搭載される。
この装置は、時変符号で音響ビームをエンコードするように構成されたエンコーダをさらに含む。エンコードは、単数又は複数の周波数チャーピング又は周波数掃引を含む時変成分を、第1及び第2の信号の1つに導入することにより行われる。
この装置は、第1及び第2の周波数の2つの電子パルスをトランスデューサに送り、非線形混合媒質に2つの音響ビームパルスを発振して、二次短期音響パルスを生成するように構成された電子パルス発生器をさらに含む。二次短期音響パルスは、当該装置からコリメートビームとして伝搬する。
本発明の一態様によれば、ボアホール内の探査ツールの非常に小さな空間体積において、低周波数で広帯域幅の音響コリメートビームを生成し、このビームをボアホールを囲む物質及び岩石層に向ける方法が開示される。この方法は、探査ツールに配置されるトランスデューサによって第1の周波数帯域である第1の音響波及び第2の周波数帯域である第2の音響波を生成し、低音速で第1及び第2の一次音響波を非線形な媒質に送信する工程を含む。この非線形な媒質は、一次音響波の伝搬路に沿って配置され、非線形混合プロセスで二次音響コリメートビームを生成する。この二次音響コリメートビームは、非線形な媒質を通じて、第1及び第2の音響波と当初の方向と同じ方向に伝搬する。この二次音響コリメートビームは、第1及び第2の一次音響波の周波数の差に等しい周波数帯域幅を有する。
この方法は、ビーム形状を変形し、音響ビームの送信路に沿って配置された第1の音響レンズによって、探査ツールで音響ビームのコリメーションを改良する工程、及び/又はボアホールの特性に起因するビーム形状の変形を補う工程及びおおよそコリメーションの合ったコリメートビームを第2の音響レンズで土壌内に維持する工程をさらに含む。また、この方法は、音響ミラーによって、音響ビームを所定の方向に反射及びガイドする工程を含む。さらに、この方法は、地層の特性によって音響ビームが変形された後、ボアホールにおいて、受信機で音響ビームを受信する工程を含む。
この方法は、一定の高周波数信号及びチャープされた周波数信号によりトランスデューサを励起する工程と、単数又は複数の高周波数音響ビームを生成する工程と、単数又は複数の高周波数音響ビームを受信する工程、一定の周波数のトーンバーストとこの一定の周波数のトーンバーストと同じ時間幅のチャープを生成する工程を有する。一定の周波数のトーンバーストは、高周波数信号及び非線形物質における非線形混合プロセスでチャープされた周波数信号の周波数の差に等しい。この一定の高周波数信号は、250kHz〜1.5MHzであり、チャープされた周波数信号は、一定の周波数とチャープされた周波数の差が3%〜20%となるようにチャープされてもよい。
この方法は、トランスデューサによって、第1の中心周波数と第1の帯域幅拡散を有する第1のパルス及び第2の中心周波数と第2の帯域幅拡散を有する第2のパルスを生成する工程と、非線形物質において第1のパルス及び第2のパルス送信する工程と、非線形混合プロセスの非線形物質によって、第1の中心周波数と第2の中心周波数の差と等しい中心周波数で、第1の帯域幅拡散と第2の帯域幅拡散の和に等しい帯域幅拡散の音響ビームパルスを生成する工程をさらに含む。
本発明の一態様によれば、ボアホールを囲む地層及びその他の物質の特性をイメージングするシステムが開示される。このシステムは、ボアホール内を運搬される探査ツール内に、コンパクトで低周波数の音響源アッセンブリ及びビーム調整装置を有する。このシステムは、放射されたエネルギーの一部を、反射、屈折、及び拡散の組み合わせによって掘削孔に戻すために、探査ツールからの音響コリメートビームを周囲の掘削孔に向け、そこから地層又はケーシング及びセメントに向けて案内する。このシステムは、ビームの方向を制御し、その特性を最適化し、受信信号を記録し、及び記録したデータを変換し、ボアホールを囲む地層及びその他の物質の画像を生成するのに必要なソフトウェア及びハードウェアを含む。この画像は、ボアホールを囲む体積についての情報をもたらすものである。
このシステムは、対象とする用途のイメージング要件のための時間幅及び周波数の内容で最適化された送信信号を生成する。このシステムは、必要とされる用途のためのシステムの性能、特に調査の放射深さを最適化するためビーム生成・調整アッセンブリ及び受信機アレイの大きさ及び構成が選択される。
本発明の一態様によれば、段落0021及び0022のシステムは、2D反射法解析と同様に、イメージングアルゴリズムで処理されるデータを記録し、ボアホールをその軸に沿って全ての方位(アジマス)に囲む地層及びその他の物質の特性の2D画像を生成する。このシステムによって、360度の方向の2D画像をスキャンすることができる。スキャンされた方位(アジマス)の2D画像のセットは、実質的に、より高度なイメージングアルゴリズムで蓄積及び/又は処理され、ボアホールをその軸に沿って囲む地層及びその他の物質の特性のフル3D画像を提供する。
このシステムは、また、処理アルゴリズム及びその結果である画像の表示を最適化する。それにより、画像が含む掘削孔の周囲の情報が、データのユーザに直ちに明らかになる。
本開示の幾つかの態様によれば、ワイヤー線又はパイプによって運搬され、掘削孔に配置される探査ツールが開示される。このツールは、(a)ボアホール内に配置されるように構成及び配置された超音波トランスデューサであって、同時に発生するが同じではない2つ20〜200マイクロ秒の時間幅の過渡電気信号によって励起されるように構成されたトランスデューサを有する。過渡電気信号は、250kHz〜1.5MHzの第1の周波数である第1の信号と300kHz〜1.5MHzの第2の周波数である第2の信号を有し、これらの信号は、それぞれ第1の周波数及び第2の周波数である第1及び第2の音響波を生成する。このツールは、(b)3〜12インチ(7.62〜30.48cm)の長さを有し、トランスデューサの送信路に沿って配置される音響的に非線形物質を含む。この非線形物質は、トランスデューサによって生成された2つの音響波の非線形混合によって、第1の周波数と第2の周波数の差に対応する周波数を有する元励起信号と同じ時間幅の過渡音響ビームを生成する。この音響ビームは、15〜120kHzの周波数を有する。
このツールは、単数又は複数の周波数チャーピング又は周波数掃引を含む時変成分を電気信号の一方又は両方に導入することにより、電気信号が符号化されるように構成されてもよい。さらに、このツールは、音響ビームが15〜120kHzの周波数を有するように構成されていてもよい。さらに、このツールは、音響ビームのコリメーションのレベルを維持するように配置できるように構成されていてもよい。音響ビームのコリメーションのレベルは、非線形物質での混合長さに依存する。このツールは、また、音響ビームが非線形物質から射出し、このツールが埋没される媒質を通じて伝搬しつづけるように音響ビームを生成するように構成されていてもよい。
本発明の上記及び上記以外の目的、特徴、及び性質、並びに、関連する構成要素の動作方法及び機能、そして製造における各部分の組み合わせと経済性については、添付図面を参照しつつ以下の詳細な説明と添付の特許請求の範囲を検討することによってさらに明らかになる。これらはいずれも本明細書の一部を構成する。本明細書において、同様の参照符号は種々の図における対応部分を表している。添付図面は例示及び説明のためのものであり、本発明の発明特定事項の定義として用いることは意図されていない。本明細書及び特許請求の範囲における用法によれば、単数形の"a"、"an"及び"the"には複数のものへの言及が含まれるが、文脈によって別に解すべきことが明白な場合はこの限りでない。
本発明の一態様におけるコリメートビーム生成装置の一般化された図を示す。
本発明の一態様における非線形処理により異なる周波数を生成する複数のモードを示す。
コリメートビームの振幅と軸方向(z軸方向)位置について、水中での非線形混合の実験結果と理論的予測値との比較を示す。 コリメートビームの振幅と軸方向(z軸方向)位置について、水中での非線形混合の実験結果と理論的予測値との比較を示す。
励起周波数におけるコリメートビームの振幅と軸方向(z軸方向)及び横方向(x軸方向)位置について、非線形な媒質である水中における非線形混合の実験結果を示す。 励起周波数におけるコリメートビームの振幅と軸方向(z軸方向)及び横方向(x軸方向)位置について、非線形な媒質である水中における非線形混合の実験結果を示す。
コリメートビームがチャープバーストによって生成される本発明の一態様を示す。
コリメートビームがチャープバーストによって生成される本発明の一態様を示す。 コリメートビームがチャープバーストによって生成される本発明の一態様を示す。 コリメートビームがチャープバーストによって生成される本発明の一態様を示す。
CNCフォームブロックを用いて非線形混合プロセスによりコリメートビームが生成される本発明の一態様を示す。 CNCフォームブロックを用いて非線形混合プロセスによりコリメートビームが生成される本発明の一態様を示す。 CNCフォームブロックを用いて非線形混合プロセスによりコリメートビームが生成される本発明の一態様を示す。
コリメートビームが、CNCフォームブロックを用いて非線形混合プロセスにより生成され、密封されたアルミニウムパイプを通過するように送信される本発明の一態様を示す。
310Mセラミックブロックを非線形物質として用いる非線形混合プロセスによりコリメートビームが生成される本発明の一態様
ボアホール近傍の地層及び/又は物質の特性を明らかにするための装置を用いる本発明の一態様を示す。
本発明の一態様における音響ビームガイドの対応する回転軸を示す。
コリメートビームが、310Mセラミックブロックを非線形物質として用いる非線形混合プロセスにより生成され、金属パイプケーシングを貫く本発明の一態様を示す。
音響ミラーで誘導されたコリメートビームが金属パイプケーシングから射出する本発明の一態様を示す。
ボアホールを見下ろすために音響集束系を備えた又は備えない装置が用いられる本発明の一態様を示す。
本発明の一態様に従って、パイプの外にある物体のイメージングを行うための実験装置及びその実験結果を示す。 本発明の一態様に従って、パイプの外にある物体のイメージングを行うための実験装置及びその実験結果を示す。 本発明の一態様に従って、パイプの外にある物体のイメージングを行うための実験装置及びその実験結果を示す。
非常にコンパクトで、トランスデューサ及びFlourinert FC-43のような低音速 (646m/s)の非線形混合液体のチェンバーを有し、本開示の一態様に従い20〜120kHzの帯域幅である音響コリメートビームを生成することができる波源装置の寸法を示す。
図16の非常にコンパクトな装置により生成された音響ビームのコリメート放射特性と従来のトランスデューサから生成された音響波の拡散放射特性の比較を示す。
一連のパルス波(the pulse wave train)、50〜150kHzの周波数スペクトラム及び図16の非常にコンパクトな装置によって生成されるビーム音響パルスの放射特性を示す。
装置内及びボアホールを囲む物質及び地層で音響ビームのコリメーションを維持するためのミラー及びレンズサブアッセンブリによるビーム誘導及び収束を示す、軸方向に搭載された波源、音響レンズ及びミラーサブアッセンブリの概略図を示す。
波源、音響ミラー及びレンズを搭載するプロトタイプ装置、及び受信機アレイの概略図を示す。
図20の配置の動作のための実験が行われるシステムの例を示す。 図20の配置の動作のための実験が行われるシステムの例を示す。
図21の一定の方位(アジマス)及び傾斜方向に向けられたビームで、一定の波源の配置のアレイの各受信機によって検出される信号を示す。
図21の配置で35〜145度の方位(アジマス)をカバーするマルチ方位(アジマス)パネルディスプレイを示す。
110度の範囲の方位(アジマス)から5度ずつ増加させて、同じ受信機からの信号をプロットすることによって生成された画像を示す。
本発明の一態様におけるコリメートビーム生成装置の一般化された図を示す。幾つかの実施形態において、単数又は複数の波源110は、第1の周波数の第1の信号及び第2の周波数の第2の信号を生成するために用いられる。信号は、例えば、2チャネル信号生成器によって生成されるが、同様の信号生成器又は関数生成器を用いることもできる。波源からの信号は、単数又は複数の信号増幅器(電力増幅器)120によって受信され、単数又は複数の送信機(トランスデューサ)130に送信される。この単数又は複数のトランスデューサ130は、第1及び第2の周波数の音響波を生成するために用いられる。第1及び第2の周波数は、広帯域で、中心周波数とそこから広がる幾つかの周波数を含む周波数範囲を含んでいてもよい。圧電トランスデューサがこの用途に適している。2以上のトランスデューサを用いる場合には、その2以上のトランスデューサはアレイ配置される。例えば、このアレイ構成は線形、円形、充填された円形、又は、正方形のアレイである。アレイに含まれるトランスデューサは、2つのグループに分けられる。トランスデューサの第1のグループは第1の周波数の波源で励起され、トランスデューサの第2のグループは異なる波源の第2の周波数で励起される。本発明の幾つかの態様においては、全てのトランスデューサは、第1の周波数を生成するように構成される波源及び第2の周波数を生成するように構成される波源によって同時に駆動される。第1の周波数は例えば1.036MHzであり、第2の周波数は例えば0.953MHzである。
音響信号は、非線形物質140内へ伝送され、非線形混合プロセスによって音響コリメートビームを生成する。非線形物質は、液体、液体の混合物、固体、粒状物質、埋め込まれたミクロスフェア、及び/又はエマルションであってもよい。このような非線形物質の一例は、ニューヨーク州ブルックリンのコトロニクスによって販売されている310Mセラミックフォームである。310Mセラミックフォームは、99%以上の純粋な石英ガラスセラミックからなり、熱膨張及び伝導率が低く、耐熱衝撃性が高く、熱反射率が高い。310Mは、0.08g/cmの密度を有し、その音速は1060m/sである。他の非線形物質は、例えば、ウレタンフォームボート(urethane
foam board)物質である。この種のフォームは、典型的には、コンピューター数値制御された(以下、「CNC」という。)マシンで用いられる。CNCフォームは、0.48g/cmの密度を有し、その音速は1200m/sである。
非線形物質140は、非線形性、低音速、低音減衰であり、及び衝撃形成に対して高抵抗である物質であってもよく、非常にコンパクトな波源から高コリメートビームが生成される。ボアホールの動作条件によって、適切な低音速、高非線形結合、吸収長、衝撃波長、温度及び圧力の範囲であるその他の非線形物質であってもよい。この非線形物質は、操作仕様によって要求されるその他の要件を満たし、混合物の大きさを最小化するように選択される。
コリメートビーム波源の寸法及び性能は、とりわけ、非線形物質の特定の性質に依存し、制限される。非線形パラメータベータは、2〜50であってもよい。例えば、大部分の液体のベータの範囲は2〜10である。より高いベータは、その他の固体物質から得られる。幾つかの態様において、ベータは、非流体非線形物質で200以上であってもよい。非線形液体の音速は、大気条件(ambient conditions)で、450m/s〜1700m/sであってもよい。幾つかの態様において、非線形物質の音速は、100m/s〜800m/sであってもよい。Q又は線質係数の値は、液体で制限因子となる傾向があり、Dow
Silicon Oilの280から一般的な液体の数千までの範囲である。幾つかの実施形態において、Qは、少なくとも30であってよい。
この非線形の振る舞いは、非線形混合現象の結果であるP波の性質の解析を通じて特徴付けられる。この解析では、異なる周波数の2つの入射波f1及びf2が混合して、倍音及び相互変調周波数f−f、f+f、2f及び2f等である第3の周波数成分を生成する。本発明の一態様において、非線形共線混合現象は、掘削孔内の非線形物質で発生するように設計される。差分周波数f−fの第3の波動のみが、本出願で対象とするものである。高い周波数は、短い距離しか伝搬できず、非線形物質において吸収される傾向がある。
反射され、屈折され、拡散された音響エネルギーは、コリメートビームが生成されたボアホール又はそれとは異なるボアホールに配置された単数又は複数の受信機150によって受信される。例えば、単数又は複数の受信機は、単数又は複数の音響トランスデューサ、単数又は複数のハイドロフォン又は他のタイプの受信機又は対象とする周波数の範囲に適した受信機を含む。受信信号は、バンドパスフィルタ160によって濾波され、プリアンプ170によって増幅される。濾波及び増幅された信号は、デジタルオシロスコープ180等のデジタイザーに表示される。デジタルオシロスコープ180は、コンピュータ190によって制御される。コンピュータ190は、信号生成器110を制御するためにも用いられる。
図2a、図2b、及び図2cは、非線形物質において差分周波数を生成するための複数のモードを示す。符号f、f及びfは高周波信号を示す。波源110及び電力増幅器120からの信号は、トランスデューサ210によって非線形物質220に入力される。非線形物質220において所定距離伝搬した後、差分周波数が生成される。図2aは、2つの異なる周波数f及びfを有する2つの異なる信号を同じトランスデューサ210に作用させることによって差分周波数f−fを生成する様子を示す。図2bは、増幅された周波数fの変調信号を作用させΔfを変調することにより差分周波数Δfを生成する様子を示す。図2cは、第1の周波数fの信号を第1のトランスデューサ230に作用させるとともに第2の周波数fの信号を第2のトランスデューサ240に作用させることにより差分周波数f−fを生成する様子を示す。高周波ビームは非線形物質内で重なり合い、差分周波数f−fを生成する。
上述の通り、第1の周波数は例えば1.036MHzであり、第2の周波数は例えば0.953MHzである。非線形物質との相互作用により生成された音響コリメートビームは、第1の周波数と第2の周波数との差に等しい周波数を有する。前記の例においては、音響コリメートビームは、狭帯域の周波数を有し、明確な83kHzの卓越周波数を有する。幾つかの実施形態において、音響コリメートビームは、比較的広い周波数帯域を有する。第1の周波数はシングルバンドで狭帯域の周波数を有し、第2の周波数はより広い周波数領域にわたって掃引される。第1の周波数が、第2の周波数と同様に、広い周波数帯域にわたって掃引されてもよい。いずれの場合でも、第1の周波数、第2の周波数、又はその両方は、符号化された信号であってもよく、符号化されていないチャープであってもよい。信号を符号化する利点の一つは、信号対雑音比を改善できることである。
幾つかの実施形態においては、コリメートビームは時変符号で符号化される。この時変符号は、第1又は第2の信号のいずれか又はその両方に導入される。時変符号は、第1の信号、第2の信号、又は、第1及び第2の信号の両方の振幅の変化、周波数の変化、及び/又は、位相の変化のうち一又は複数を含む。受信されたコリメートビームの時変符号は、当該ビームの飛行時間を測定するために用いることができる。また、幾つかの実施形態においては、一次周波数の一つが周波数領域において掃引され他方が固定されている場合にコリメートビームが広帯域となる。このように、得られる第3のビームf−fは広い周波数領域にわたって掃引されうる。
図3は、実験室での測定結果を、非線形混合に基づく理論的予測及び波動伝搬の理論との関連において示す。音響波は、伝搬する媒質の非線形特性によって歪められる。音響波の非線形の伝搬は、Khokhlov-Zabolotskaya-Kuznetsov(KZK)方程式でモデル化することができる。KZK方程式は有限差分近似法によって解くことができる。KZK方程式は、音圧の回折、音圧の減衰(すなわち、吸収)、及び倍音周波数成分の生成(すなわち、非線形性)等の様々な非線形特性を説明し、当初送信音圧、トランスデューサ直径、トランスデューサアレイ配置、伝搬距離、及び媒質等のパラメータを所与として、音響信号の形を音圧としてモデル化する。KZK非線形放物型方程式は、指向性音響ビームにおける回折、吸収、及び非線形性の総合的効果を考慮している。z軸正方向へ伝搬する軸対称音響ビームについてのKZK方程式は、音圧pに関して以下のように示される。

ここで、t’=t−z/cは遅延時間変数であり、tは時間、cは微小信号の音速、r=(x+y1/2はz軸から(すなわち、ビームの中心から)の半径方向距離である。

は横ラプラス演算子であり、ρは流体の周囲密度である。

非線形性の係数は、β=1+B/2Aで定義される。ここで、B/Aは媒質の非線形性のパラメータである。式(1)右辺の第1項は、回折(集束)効果を示し、第2項は吸収を示し、第3項は減衰媒質の非線形性を示す。KZKモデルのさらに詳細な形や使用については、Y.-S. Leeの博士論文である「熱粘性流体中のパルス形有限振幅音響ビーム用KZK方程式の数値解法」(Numerical solution of the KZK equation
for pulsed finite amplitude sound ビームs in
thermoviscous fluids)、テキサス大学オースティン校(1993年)に記載されている。この博士論文の内容は参照により全体として本明細書に組み込まれる。
実験室における測定では、トランスデューサを0.953MHz及び1.036MHzで励起し、両周波数の差に等しい1.036MHz−0.953MHz=83kHzの周波数を有するコリメートビームを得た。コリメートビームは、水を非線形物質として用いる非線形混合プロセスにより生成した。図3aは、ハイドロフォン受信機のz軸及びx軸の様々な位置に対する生成されたビームの振幅を示す。図3bは、観測された軸方向の強度プロファイルを示すグラフである。この観測結果は、理論と良く一致している。
図4aは、トランスデューサを様々な周波数で励起して様々な周波数を有するコリメートビームを生成して得た実験結果を示す。この実験結果は、電圧で測定された振幅をミリメートル単位で測定されたz軸方向の位置と対比してプロットしたものである。この実験室環境の試験では、10kHz、37kHz、65kHz、83kHz、及び100kHzの周波数を有するコリメートビームが生成された。図示の通り、コリメートビームは、z軸方向に沿って類似のビームプロファイルを有する。図4bは、放射部から110mmの距離におけるビームの断面を示す。この図においては、電圧で表されているビームの振幅がミリメートル単位で測定されたx軸方向の位置と対比してプロットされている。この結果によって、様々な周波数のコリメートビームは、x軸方向において拡散しやすい同じ周波数の波動とは異なり、x軸方向において同様に高度に集束されたビーム断面を示すことがわかった。
上述のように、コリメートビームは比較的狭い周波数帯域を有し、単数又は複数のトランスデューサが特定の周波数を生成する波源によって励起される。又は、コリメートビームは比較的広い周波数帯域を有する。相対的に広い周波数帯域を有するコリメートビームを生成する一例が、図5a及び図5bに示されている。例えば、図5aは、900kHzから1MHzにわたる周波数を有する有限時間のチャープ信号及び1MHzの周波数の多数のバースト(burst)を示す。図5bは、電圧で表される振幅としてプロットされたバーストをマイクロ秒単位の時間に対して示す。
図6aは、図6bのビーム送信機からのz軸方向の選択された距離における一連の横方向スキャンを示す。選択された距離は、10cm、20cm、30cm、40cm、50cm、及び60cmである。x軸方向距離に対する電圧として決定された振幅のプロットによって、ビーム拡散が小さく比較的一定であり、トランスデューサからのz軸方向距離によらないということが示されている。コリメートビームの周波数スペクトルは図6cに示されている。同図は、この特定の配列に関して利用可能な周波数領域が20kHzから120kHzであることを示している。使用可能な周波数領域の下端は、5kHz程度と低く、ボアホールの寸法によってのみ制約される。他の周波数帯域は、典型的にはkHz領域である音響検層周波数を含むコリメートビーム、及び、典型的には数百kHzからMHz領域にあるボアホールイメージ作成装置(borehole televiewer)用帯域に使用することができる。このような構成とすることの利点の一つは、ボアホール内で広帯域のチャープ信号源を使用することにより、チャープされていない波源と比較して、信号対雑音比が改善することである。また、チャープされた信号によって、遅延時間推定を改善することができ、イメージング用途において有益である。
図7aは、CNCフォームブロックを非線形物質として利用した混合プロセスによって生成されるコリメートビームを示す。トランスデューサアレイ710は、1.000MHz及び1.087MHzの周波数の音響波を生成するように構成される。トランスデューサアレイ710は、CNCフォーム720と連結される。2つの音響信号が混合して87kHzの周波数を有するコリメートビーム730を生成する。CNCフォームブロックは、80mmの開口部を有しており、この開口部からコリメートビームが伝搬する。図7bは、横方向距離90mm(x軸)及び軸方向距離20mm(z軸)の位置における時間領域でのコリメートビームの振幅を示す。図7cは、87kHzに強いピークを有する周波数領域におけるコリメートビームを示す。
図8は、図7aに類似するが、筐体840内に配置されたトランスデューサアレイ820及びCNCフォームブロック830によって生成されるコリメートビーム810を示す。図示の通り、筐体840は、全体長323mm、内径140mm、外径153mmのアルミニウムパイプである。
図9は、図7aに類似しており、310Mセラミックブロックを非線形物質として用いた非線形混合プロセスによって生成されるコリメートビームを示す。トランスデューサアレイ910は、1.353MHz及び1.440MHzの周波数の音響信号を生成するように構成される。トランスデューサアレイ910は、310Mセラミックブロック920に連結される。310Mセラミックブロック920において、2つの音響信号が混合し、87kHzの周波数を有するコリメートビーム930を生成する。310Mセラミックブロック920は、110mmの開口部を有する。この開口部から、コリメートビームが伝搬する。図示の通り、コリメートビームはセラミックブロックの開口部から数センチメートルの位置の近接場領域に伸張するサイドローブを有するが、これらのサイドローブはビームの遠距離場領域には延伸していない。
図10は、ボアホール近傍の地層及び/又は物質の特性を明らかにするために装置を用いる本発明の一態様を示す。単数又は複数の波源1005は、第1及び第2の周波数の信号を生成する。これらの信号は、信号増幅器1010に送信される。信号増幅器1010は、信号の電力を増加させるために用いられる。信号増幅器1010によって増幅された信号は、単数又は複数のトランスデューサ1015に送信される。トランスデューサ1015は、第1及び第2の周波数の音響波を生成するように構成される。音響波は非線形物質1020に送信される。非線形物質1020は、混合プロセスによって波を混合し、音響コリメートビーム1025を生成する。
音響コリメートビーム1025は、音響ビームガイド1030のような誘導装置によって特定の方向に誘導される。音響ビームガイド1030は、例えば、音響反射器又は音響レンズである。音響反射器は、ビームが伝搬する周辺媒質とは異なる音響インピーダンスを有する物質である。かかる音響反射器の一例は金属プレートである。音響レンズは、特定の焦点及び方向に音響コリメートビームを集束するように構成され、例えば凹面形状を有する。フレネルミラー配置を音響ビームガイドとして用いることができる。図11に詳細に示されるように、音響ビームガイドに連結された単数又は複数のアクチュエータ1035によって、当該ガイドを特定の方向に回転させることができる。幾つかの実施形態においては、音響ビームガイド1030を使用して、コリメートビームがボアホールの軸方向に沿って伝搬するようにすることもできる。
コリメートビーム1040はガイド1030で反射し、ボアホール近傍の物体1045に向かう特定の方向に誘導されてもよい。物体1045等の地層の不均質構造やビームに沿って位置する近接地層は、音響ビームの反射や後方散乱を発生する。特に、ボアホール外の局所非均質性、平面破壊等による音響インピーダンスのコントラストによって、音響ビームの反射又は散乱が起きる。その音響ビームの一部はボアホールへ戻ってくる。ケーシングに収容されたホール(cased hole)の場合、エネルギーは、ケーシングの内壁、セメントに取り付けられてもよく、取り付けられなくてもよいケーシングの外壁、セメントの空隙、セメント又は流体の地層とのインターフェース、及び追加の一連の同心のケーシングで反射する。開放されたホールの場合、エネルギーは、例えば、掘削によって誘導された地層の機械的変形、流体の侵入、自然破壊、二次鉱物の塊及び地層境界によるインピーダンス境界で反射される。反射及び後方散乱された波動1050は、同じボアホール(単一坑井イメージングの場合)又は異なるボアホール(坑井間イメージングの場合)に配置される単数又は複数の受信機1055によって受信される。ガイド1030の動きに従って反射波1050を受信するために、受信機1055をガイド1030に連結してもよい。受信機1055によって受信された信号は、情報処理用電子機器1060に解析のために送信される。情報処理用電子機器1060は、地層の2D画像又は3D画像の生成等、岩石層の特徴を明らかにするための適切なソフトウエアを搭載したコンピュータを含む。標準的な坑井探査を可能とするために、坑井計装が筐体1065に収容される。
本発明の幾つかの態様においては、ボアホール近傍の特定の地層をイメージングするために、トランスデューサ1015、非線形物質1020、及び受信機1055を含む装置全体をボアホールの長さ方向に上下動させる。また、ボアホール周囲の任意の方位(アジマス)における地層をイメージングするために、受信機1055を備える又は備えない装置全体をボアホールの軸周りに回転させる。
図11は、音響ビームガイド1105の回転に対応する軸を示す。コリメートビームの方向は、ガイド軸1110周りの回転によるガイドの方位(アジマス)、傾斜1115、及び、ガイド及びガイド軸の正面の平面間の角度を選択的に制御することにより調整される。アクチュエータ(不図示)を用いることにより、ガイド面の方位(アジマス)及び傾斜が効果的に制御される。したがって、アクチュエータは、コリメートビームの方向を調整又は変更するために用いられる。
図12は、金属パイプケーシング内の310Mセラミックブロックを非線形物質として用いた非線形混合プロセスによって生成されるコリメートビームを示す。トランスデューサアレイ1205は、例えば1.000MHz及び1.087MHzの周波数を有する音響信号を生成するように構成される。トランスデューサアレイ1205は、310Mセラミックブロック1210に連結される。セラミックブロック1210では、2つの音響信号が混合して87kHzの周波数を有するコリメートビーム1215が生成される。このコリメートビーム1215は、金属パイプケーシング1220を伝搬する。トランスデューサアレイ1205は、ボアホール近傍の地層をイメージングするために、ボアホールの長軸周りを回転する。地層から反射又は後方散乱されたビームは、当該ボアホール内の又は他のボアホール内の単数又は複数の受信機(不図示)によって受信される。反射又は後方散乱されたビームを受信機で受信できるように、受信機をトランスデューサアレイ1205に連結して同じように回転できるようにしてもよい。図示の通り、ビームは、金属パイプケーシング1220から射出された後もコリメーションを保っている。
図13a及び図13bは、音響ミラーで誘導され、金属パイプケーシングから射出された後のコリメートビームを示す。図13a及び図13bは図12と類似するが、非線形物質(この場合は水)がパイプと平行に非線形ビームを生成し、このビームが音響ミラー板によって当初の伝搬方向と直交する向きにパイプの外へ誘導される点で異なっている。トランスデューサアレイ1305は、例えば0.953MHz及び1.036MHzの周波数を有する音響信号を生成するように構成される。トランスデューサアレイ1305は、非線形物質(水)1310と連結される。非線形物質1310においては、2つの音響信号が混合し、83kHzの周波数のコリメートビーム1315を生成する。コリメートビーム1315は、音響ミラー1320で反射され、金属パイプケーシング1325を伝搬する。図示の通り、ビームは、金属パイプケーシング1325から射出された後もコリメーションを維持し、コリメートビームの入射角が変化するように音響ミラーを回転することで容易に誘導される。図13bは、ミラー1320が回転されたときのビームの誘導結果を示す。
図14は、音響集束系とともに装置を用いる本発明の一態様を示す。単数又は複数の波源1405は、第1及び第2の周波数の信号を生成する。これらの信号は、信号増幅器1410に送信される。信号増幅器1410は、信号の電力を増加させるために用いられる。信号増幅器1410によって増幅された信号は、単数又は複数のトランスデューサ1415に送信される。トランスデューサ1415は、第1及び第2の周波数の音響信号を生成するように構成されている。音響信号は、非線形物質1420へ伝搬する。非線形物質1420は、混合プロセスにより信号を混合し、音響コリメートビーム1425を生成する。
幾つかの実施形態においては、音響コリメートビーム1425は、音響集束系1430に入射する。コリメートビームは、若干のビーム拡散を有する傾向がある。ビーム拡散は、ビームが筐体(すなわち、パイプ)を伝搬するにつれて増加する。このようなビーム拡散によって、ビーム源からの所定距離においてビームが筐体の壁と相互作用し、これにより望ましくない影響が現れる傾向がある。音響集束系1430は、ビームを集束させてビーム拡散を減少させることにより、このビームと筐体壁部との相互作用を減少させる。集束は、ビームプロファイルを必ずしも減少させず、ビームプロファイルがあまり角度拡散しないように筐体壁部からの反射による歪みや減衰のない明確なビームを生成する。音響集束系1430の一例は、プレキシガラス、又は、適切に成形することによりビーム拡散を減少させるプレキシガラス以外の物質からなるフレネルレンズである。音響集束系1430は、筐体内の非線形物質とは異なる音速の流体で満たされたチェンバーを含む様々な構成要素を含むことができる。このチェンバーは、流体の音速に応じて凸面又は凹面に適切に成形される。一般に、筐体内の非線形物質と音響インピーダンスが相当程度一致する物質を音響集束系1430として用いることができる。
幾つかの実施形態においては、物質1420において非線形混合により生成されたビーム1425が十分に明確であり、角度拡散が小さい場合には音響集束系1430は使用されない。この場合、ビーム1425はさらなる修正を加えられることなく、物質1420から射出される。
ハウジング又は筐体1435は、トランスデューサ1415、非線形物質1420、音響集束系1430、及び単数又は複数の受信機1440を収容又は支持するように構成されている。集束された音響ビームは、ハウジング1435の軸と平行に方向付けられ、物体1445によって反射又は後方散乱される。物体1445は、岩石層における不均質構造、例えば、インベージョン領域、ケーシングを備えたセメントボンド、損傷領域、破壊領域、層位層形成(特に高い見かけ傾斜、すなわち比較的低傾斜の地層における高角度の坑井)等を含んでもよい。受信機1440は、反射又は後方散乱された信号1455を受信するように構成され、当該信号は情報処理用電子機器1450によって処理される。
図15a、図15b及び図15cは、本発明の一態様におけるパイプの外部にある物体のイメージングの実験装置及び実験結果を示す。図15aは、図10の設計に類似の実験装置を示す。この実験装置では、波源トランスデューサ1505は、音響信号を生成するように構成され、非線形混合プロセスで音響コリメートビーム1515を生成するように構成された非線形物質1510に結合される。波源トランスデューサ1505は、波源生成器及び電力増幅器(いずれも不図示)によって駆動されてもよい。筒状のハウジング等の筐体1520は、トランスデューサ1505、非線形物質1510、音響ビームガイド1525、及び、単数又は複数の受信機1530を収容するように構成される。音響コリメートビーム1515は、音響ビームガイド1525により筐体1520から外へ向けられる。例えば、この配置において、音響ビームガイド1525は音響反射器である。反射されたコリメートビーム1530は、筐体1520の外部にある物体1535に入射する。物体1535は、岩石層における不均質構造、例えば、インベージョン領域、ケーシングを備えたセメントボンド、損傷領域、破壊領域、層位層形成(特に高い見かけ傾斜、すなわち比較的低傾斜の地層における高角度の坑井)等を含んでもよい。コリメートビーム1540は、物体1535によって反射又は後方散乱された後、単数又は複数の受信機1550(同一のボアホール又は他のボアホールに配置される)によって受信される。
図15aの実験装置においては、物体を軸1545の周りで360度回転させた。また、測定結果は受信機1550によって記録された音響強度からなる。この構成において、物体1535は、わずかに不規則な形状のアルミニウムの固体ブロックとし、パイプ壁から約61cmの位置に配置した。パイプ及びブロックをいずれも水に浸した。図15bは測定された反射強度を極座標にプロットしたものを示し、図15cは測定された反射時間を極座標にプロットしたものを示す。図15b及び図15cのいずれにおいても、アルミニウムブロックの断面を測定データとの比較のために示した。図15bに示したように、ブロック表面が受信機における反射信号を最大化する位置にあるときに大きな信号が存在する。したがって、各ピークはブロックの表面を表す。図15cは飛行時間を示す。ブロックは回転されたので、表面は近づいたり遠ざかったりし、音響ビームが伝搬する合計距離を変化させる。ボアホールの形状において、強度を表す画像は装置を回転させることにより得られる。したがって、反射信号の振幅は、ボアホールの周辺の不均質構造からの反射を表す。
この装置は、非常にコンパクトに製造され、低音速、高非線形性、低減衰及び衝撃形成に対して高抵抗の非線形物質140を選択することにより、20〜120kHzの広帯域幅である低周波数コリメートビームを生成するものとしてもよい。ボアホールの動作条件によって、適切な低音速、高非線形結合、吸収長、衝撃波長、温度及び圧力の範囲のその他の非線形物質であり、操作仕様によって要求されるその他の要件を満たし、混合物(mixing volume)の大きさを最小化するために選択される。例えば、非線形物質はFLUORINERT FC-43を用いることができる。FLUORINERT FC-43は、ミネソタのセントポールの3Mコーポレーションによって販売される電子機器の用途に用いられる不活性薬品の商標である。FLUORINERT FC-43は、低音速(646m/s)で、7.6という高音響非線形パラメータであり、音響非線形混合に適した流体である。Fluorinert関連のその他の流体も類似の物理性質を有しているので、同様に用いることができる。Fluorinertは、化学的及び熱的な観点から安定であり、反応性の高い物質(sensitive materials)に適合し、ほとんど毒性もない。その誘電強度は、空気の約10倍高いため、非線形音響の用途で必要とされる高い励起出力でも安全に使用することができる。通常は、高温損傷の影響を受けやすい電子機器を浸して冷却するために使用される。
幾つかの態様において、この装置は、送信機、典型的には1MHz程度で動作するように設計され流体が充填された容器に取り付けられた高周波数トランスデューサを含む。この装置は、例えば、Fluorinert FC-43又は類似の低音速の不活性薬品で充填されたシリンダーのような非線形物質を含む混合物も含む。非線形物質の混合チェンバーの長さ及び幅は非常にコンパクトで、図16に示されるように20〜120kHzのビーム周波数の範囲の場合、12cm×6cmほどの小ささとなる。このチェンバーは、ビーム周波数の範囲の下端が50kHzまで増加した場合、5cm×3cmの寸法まで小さくすることもできる。高周波数トランスデューサは、一定の周波数及びチャープされた周波数信号により励起される。例えば、一定の周波数は1.03MHzであり、チャープされた周波数信号は0.91〜1.01MHz(一次周波数)である。この一定の周波数及びチャープされた周波数信号は、例えば、FC-43のような混合流体に伝搬する高周波数音響ビームを生成する。流体の音響非線形性質によって、高周波数ビームは相互作用を行い、差分周波数及び一次周波数(primaries)の高倍音周波数(harmonics)を生成する。一次周波数及び高倍音周波数は、混合流体(音響非線形流体の性質)で減衰され、差分周波数だけがさらに伝搬する。上述の一次周波数の相互作用による差分周波数ビームは、20〜120kHzの範囲である。この音響非線形混合の結果は低周波数で狭ビーム幅となるので、この装置は、ボアホール外の音響イメージングに適している。広帯域幅低周波数の音響ビームは、高周波数に比べて低減衰となる傾向があり、狭コリメーションは音響画像の優れた解像度を提供することができる。
従来の典型的な圧電及びその他の音響波源は、最大30%である狭帯域幅を有する。そして、70kHzの中心周波数を有する装置は、約60〜80kHzの周波数範囲を有する。厚みモード圧電ディスク又はスラブでこの装置を実現するためには、さまざまな放射やその他のモードの発生を防止するため、物質の厚みと径は非常に大きくなくてはならない。ビーム拡散は、図17の右側の表示のように、非常に大きくなる。そのような波源では、放射パターンのようなビームを生成できないことは明らかである。図16に示すように、2つの周波数の非線形混合を利用する波源は、(例えば)一定の周波数のトーンバースト(f)及び同じ期間でのチャープ(f)を射出することができる。チャープ(f)の時間幅や周波数は、fと同程度であり、fの時間幅や周波数の0.89〜0.98であってもよい。この範囲は、絶対的なものではなく、周波数の差Δfがfに関して増加すると混合効率が低下するため、fの範囲の下端が制限される。また、コリメーションは液体充填容器の長さが最小でも約4つの差分周波数の波長であることを必要とするため、fの範囲の上端が制限される。250kHz〜1.5MHzの範囲の一定の周波数fは、ボアホールに用いるのに適している。1.03MHzの一定の周波数f及び0.91〜1.01MHzの周波数fは、70kHzの中心周波数を有し、20kHz〜120kHzの範囲となるコリメートビームを生成する。図17の左側の表示は、類似する2つのトランスデューサ(それぞれ、38及び28mmの径である)で生成されたビームを示す。一方のトランスデューサは、100kHzに最適化され、83kHzで動作し、他方のトランスデューサは、1MHzで最適化され、電気的に混合された0.953〜1.036MHzの信号を射出して、83kHzの差分周波数ビームを生成する。この測定は、水中で行われた。差分周波数ビームは、波源から1mの場所でもコリメーションが維持される。
幾つかの態様において、図16のようなコンパクトな波源は、コリメートビームの軌跡に沿って飛行する広帯域幅の音響パルスを生成するために使用できる。例えば、中心周波数fで、帯域幅拡散σの一次ガウスパルスと、中心周波数fで、帯域幅拡散σの一次ガウスパルスの2つが、非線形物質を含むチェンバーで混合されたとき、中心周波数(f−f)で、約(σ+σ)の帯域幅の二次音響パルスが生成される。例えば、中心周波数がそれぞれ1.025MHz及び1.075MHzで、帯域幅拡散がともに40KHzである2つのガウスパルスがチェンバーで混合され、音響パルスが生成される。対応する25〜150kHzの周波数スペクトラムも生成される。この音響パルスは、図18に示されるようなコリメーションされた軌跡を有する。一定のコリメーションされた方向の音響パルスは、非常にコンパクトな装置で、パラメトリックアレイ混合メカニズムを通じて、きわめて柔軟に生成することができる。周波数f及びf及び帯域幅拡散σ及びσは、電気的に制御される。この制御により、柔軟な設計や、ボアホール又はその他の場所での測定動作中の二次音響パルスの周波数及び帯域幅の変更が可能となる。
波源装置から放射されるコリメートビームは、発散する傾向を有する。音響レンズ又はレンズアッセンブリを一次周波数が混合して差分周波数ビームが生成される混合物の後段に配置することによって、ビームのコリメーションが改良される。Plexiglas(登録商標)を使用したが、低音減衰で適切な音響インピーダンスのその他の物質を使用することもできる。
幾つかのケースでは、ボアホールの流体と地層とのインピーダンスのコントラストや筒状のボアホールの表面がビーム形状を変形させる。それにより、ビームは1つの焦点に収束し、その後、地層内に発散してしまう傾向がある。この状況では、受信信号の画像への変換が複雑になる。これらの影響を補うため、発散レンズのような第2の音響レンズ又はレンズアッセンブリを、音響ミラーとボアホールの壁との間に配置することができる。それにより、ビームは、ボアホール外でも、コリメーションされた状態を維持できる。第2の音響レンズ又はレンズアッセンブリの目的は、掘削孔と地層とのインターフェースでの収束効果を予防することである。この掘削孔と地層とのインターフェースが、ビームの焦点を地層内の位置に合わせ、地層を超えると発散させる筒状のレンズとして作用する。このインターフェースでの焦点効果は、ボアホールの曲率及び泥と地層の間のインピーダンスのコントラストに依存する。第1及び第2のレンズアッセンブリがビームのコリメーションを維持する機能は、図19a及び19bに示される。
図19a及び図19bは、当該装置で2つのレンズアッセンブリを使用する本開示の一態様を示す。特に、図19aは、ボアホール1605内に配置される筺体1601及びミラー1625を含む装置の側面図と平面図を示す。図19bは、ボアホール1605内の配置される筺体1601、収束レンズ1610、ミラー1625及び発散レンズ1630を含む装置の側面図と平面図を示す。上述のように、単数又は複数の波源(不図示)は、第1及び第2の周波数の信号を生成するように構成される。これらの信号は、信号増幅器(不図示)に送信され、その後、単数又は複数のトランスデューサ(不図示)に送信される。このトランスデューサは、第1及び第2の周波数の音響信号を生成するように構成される。この音響信号は、上述のとおり、非線形物質(不図示)に伝搬する。非線形物質は、これらの信号を、混合プロセスで混合して、音響ビームを生成する。上述の構成要素は、ボアホール1605の筺体1601内に配置することができる。収束レンズのような音響レンズ1610は、音響ビームの伝搬路に沿って配置されるが、それに限られるものではなく、例えば、筺体1601の射出面の近く、及び/又は混合物/非線形物質と連通して、直接又はインターフェースを介して、音響ビームのビーム形状を変形させるため配置される。これにより、波源によって生成された音響ビームのビーム形状が変形される。そして、音響レンズ1610で屈折されたビーム1620は、筺体1601に存在したときよりもコリメーションされる。ビーム1620は、音響反射器又は音響ミラー1625で反射され、発散レンズのような第2の音響レンズ1630に向けられる。第2の音響レンズ1630は、ビーム形状の変形を補うように構成される。このビーム形状の変形は、音響ビームがボアホールの表面及びボアホールを囲む物質の間のインターフェースと相互作用することにより発生する。音響ミラー又はレンズは、単数又は複数のアクチュエーター又はモーター1635によって回転されるように配置される。例えば、発散レンズは、筒状のレンズであって、ボアホールの曲率によって引き起こされるビームへの収束効果と反対に作用するように構成されていてもよい。音響ビームは、その後、第2の音響レンズ1630で屈折され、ボアホール1605外に向けられる。第1及び第2の音響レンズ1610及び1630は、Plexiglas(登録商標)又は低音速減衰及び適切な音響インピーダンスを有するその他の物質で製造されたフレネルレンズであってもよく、レンズの特定の配置によってビームを収束又は発散させることにより、ビームを適切に変形する。
音響反射器又は音響ミラー1625及び第2の音響レンズ1630は、ボアホール1605の長軸周りを回転させられ、ボアホール外の地層の単数又は複数の円周画像を生成する。また、ミラーのボアホール軸に対する傾斜を制御し、ボアホール壁でのビームの傾斜角を変更することができる。
探査ツールの外形寸法によって、この探査ツールが動作するホールの寸法の範囲が決まる。20〜120kHzの動作周波数範囲で、FC43を非線形物質として用いる装置は、約4インチ(10.16cm)の径を有するように組み立てることができ、6インチ(15.24cm)以上の径のボアホール内で使用可能となる。より大きなパワーのコリメートビームを生成し、より低い周波数で動作するより大きな装置は、より大きな径のボアホールで使用することができる。より高い周波数で動作する小型化された装置は、完成された坑井での供給用の生産用導管を通じてより低い位置に配置される。
ボアホール外の局所非均質性、平面破壊等による音響インピーダンスのコントラストによって、音響ビームの反射又は散乱が起きる。この音響ビームの一部はボアホールへ戻ってくる。ケーシングに収容されたホール(cased hole)の場合、エネルギーは、ケーシングの内壁、セメントに取り付けられ又は取り付けられないケーシングの外壁、セメントの空隙、セメント又は流体の地層とのインターフェース、及び追加の一連の同心のケーシングで反射する。開放されたホールの場合、エネルギーは、例えば、掘削によって誘導された地層の機械的変形、流体の侵入、自然破壊、二次鉱物の塊及び地層境界によるインピーダンス境界で反射される。
図19a、図19b及び図20は、3Dボアホール反射法解析によってボアホールを囲む土壌の3D寸法画像を生成するために、上述の波源装置及びボアホール外からの散乱エネルギーを検出する受信機を用いたシステムを示す。この散乱エネルギーは、。このシステムは、反射器1625のような回転可能なミラー、及びレンズ1610及び/又は1630のようなレンズを有する音響波源を備える。これらのミラー及びレンズは、単数又は複数のアクチュエーター/モーター1635によって回転可能で、探査ツール内に搭載される。このシステムは、ボアホール内に配置されたツールに沿って搭載され、反射信号を検出する受信機アレイ1640を備える。システム全体は、2D反射法解析と同様に、ボアホールを上下動することができる。ミラーを回転させることにより、パラメトリックアレイ波源からのビームが、ボアホールの外周の方位(アジマス)をスキャンし、ボアホール周囲のフル3D画像を得ることができる。ミラーを傾けることにより、パラメトリックアレイ波源からのビームの傾斜を変更することができ、方位(アジマス)でのスキャンを繰り返すことにより、さらに他のフル3D画像を生成することができる。複数の3D画像のセットは、冗長性を提供する。複数の3D画像のセットは、信号処理技術により、適切に合成され、3D画像全体の鮮明度が改良される。
図21a及び図22bは、上述の測定システムの動作を実証する実験室内の実験装置を示す。具体的には、図21aは、バレル内の提案される垂直な切り込み平面図を示し、図22bは、装置内の様々な部品及びそれらの寸法を示す断面図を示す。図21aでは、146mmの径のPlexiglas(登録商標)のパイプ2105が、プラスチックバレルの中心に配置され、それらに介在する環状の空間にはセメントが充填されている。バレルの外郭が切り取られ、45度の幅で50mmの深さのチャネルがシリンダーの長さ方向に掘削される。180mmの径で、同じような深さの円孔が反対側に設けられる。図22bにおいて、軸方向に搭載された送信機アッセンブリ2115、音響ミラー2120及び12個の受信機2130からなるアレイが、バレル2110の長さ方向に沿って配置される。送信機の信号は、最初に水槽において記録された。
アレイのうちのいくつかの受信機によって、図21a及び図21bの装置で、1つの波源の1つの方位(アジマス)から、1つの送信機の位置での1つの傾斜で、反射データが記録される。このデータは、地震学の分野では、マルチオフセットデータとして一般に知られている。受信信号はチャープされたビーム信号と関連付けられ、その後、波源信号のデコンボリューション(deconvolution)が標準信号処理理論に従い実行される。その結果であるデコンボリューションされた信号が図22に示される。これは、表面地震学でのオフセットパネル表示に対応する。ボアホール壁に沿った伝搬の様々な方向の線形到達、及び外壁からの反射を見ることができる。
この実験は、5度ずつ増加させた複数の方位(アジマス)で繰り返された。結果の例は、図23で、複数の方位(アジマス)のオフセットディスプレイに表示される。この図は、35〜145度の方位(アジマス)をカバーする複数の方位(アジマス)オフセットパネルでの連続する表示を示す。X軸をトレース番号とし、各オフセットパネルは、12個のトレースを有する。連続したパネルは、5度ずつの増加に応じたものである。ボアホール外からの反射信号は、様々な方位(アジマス)の区域で見ることができる。反射信号の飛行時間は、外壁の寸法の変動に応じた到達時間の変化を明らかにする。
図24のように、同じデータが再分類され、方位(アジマス)に対する単一の波源受信機空間の検出信号が表示される。この波源受信機空間は、地震学の分野でオフセット空間として知られる。図において、溝状の幾何学画像がきわめて明確である。この実験は、波源ビームの異なる傾斜で繰り返され、より指向性のあるスキャニング及び冗長性を提供し、画像を改良する。
上述のシステムで収集された3Dボアホール地震学反射データは、標準的な3Dイメージングから採用される様々なイメージングアルゴリズムによって処理される。例えば、波源がエネルギーをミラーの1つの方向に放射するたびに、照明波動場は、波源/ミラーシステムの指向性と、波源とボアホール及び/又は地層内のある地点とのグリーン関数とによって特徴付けられる。同様に、受信機からボアホール/地層内のある地点への逆進路も、指向性関数とグリーン関数の組み合わせと考えることができる。特定の波源及び受信機による媒質のある地点からのモデル化された応答は、それら波源及び受信機の関数の畳み込み(convolution)である。媒質のある地点において、各波源/受信機のペアからの画像提供(image contribution)は、モデル化された応答関数と記録されたデータの相互相関の遅延のない値として捉えられる。この特定のシステムは、幾何学的な特徴を有する。この幾何学的な特徴は、例えば、波源及びミラーを開口が形成された仮想波源放射とともに配置したり、筒状対称を利用したりすることで、有効利用できる。
受信した波形の記録を処理し、地層の反射特性又は伝達特性の画像を生成する。ビームの伝搬方向及び飛行時間は、後方散乱波が生成された位置を定めることができる。この点において、本件装置は、従来の無指向性モノポール及びダイポール波源を用いる通常の音響イメージング技術と差別化される。従来の波源と比較してビームの使用に関連する効果は、地層の音響特性の画像を計算するために岩石層の速度場を詳細に特定する必要がないということである。ビームの伝搬方向及び飛行時間の測定結果は、波動が反射又は後方散乱される位置を特定する能力を単純化及び改善する。特に、装置からのビームの射出方向がわかっていれば、ビーム方向において記録された後方散乱波の波源を特定することができ、遅延時間によってビームパス上で後方散乱波源の位置を特定することができる。したがって、3D画像を計算するために正確で詳細な速度モデルを必要とする従来の(ビームではない)波源と対照的に、ビーム波源を用いたボアホールのイメージングは簡素であり、最終的な画像における不確定性を削減することができる。また、このビームは集束されているとともにボアホールに対する方位(アジマス)及び傾斜が可変なので、これにより得られる画像は、従来の(ビームではない)波源を用いて得られた画像と比べて、高い解像度を有する傾向がある。この方法によって、インベージョン領域、ケーシングを備えたセメントボンド、損傷領域、破壊領域、特に高い見かけ傾斜(地層面と装置軸に垂直な平面との間の角度)での層位層形成を含む特性の詳細な画像が得られる。本発明のビームの広帯域差分周波数は、1kHzから100kHzまで及ぶ。周波数領域の下端は、従来の音響検層装置によっても用いられており、100フィートまでの侵入深さを実現する。ビームが広帯域であり符号化可能なため、処理及び復号化した後の検出信号の信号対雑音比が大幅に改善する点が重要である。より大きな侵入深さを有し、符号化により大きな信号対雑音比を有するという広帯域ビームの特性により、本発明の方法によって、岩石層及び岩石層のボアホール周辺における流体含有物の詳細な画像化及び/又は非線形特性評価を実現することができる。
既に詳述した様々な音響ビーム波源は、ボアホールのイメージングから派生する多くの用途で用いることができる。例えば、上記音響ビーム波源は、自然破壊の様々な評価、小空洞(vugs)のマッピング、土塊又はその他の不均質性の存在及び性質の評価、単数又は複数のケーシングの連なりとケーシングに収容された坑井の周りの地層とのセメントシース(sheath)、ボアホールからの流体侵入のマッピング及び掘削孔の周りの地層の機械的な整合性の評価、特に、掘削孔付近にストレスが集中することにより起こる変形の評価である。このコンパクトな波源には、非破壊試験等の分野で、さらなる用途がある。
本明細書において、様々な構成が例示のみを目的として説明された。本発明の趣旨を逸脱することなく、他の用途に用いるために、開示された構成に対する変更を行うことができる。例えば、採掘同時検層(LWD)及びパイプ伝送の構成においては、装置がドリルストリングの底部を通過できるようにする技術を用いることにより、小型の音響ビーム生成装置はビットの前方を効果的に確認することができ、それによりドリルビットの到達前に過圧領域又は地層のレオロジーの大きな変化を検出することができる。ビームを誘導することにより、ビット前方にある反射層の傾斜(dip)及び方位(アジマス)を間接的に測定できるようになる。また、ビットの前方にある断層形状を検出するために用いることもできる。
本明細書において、「レンズ」の語は、当業者により、屈折及び反射構造と屈折及び反射物質の両方を含むものと理解される。
現時点において有用と考えられている様々な態様に基づいて、例示のために本発明を詳細に説明したが、このような詳細な説明は例示のみを目的としたものであって、本発明は開示された実施形態に限定されるものではなく、むしろ添付された特許請求の範囲の趣旨及び範囲に入る変形や均等な配置も本発明に含められることが意図されている。例えば、本明細書においてコンピュータに関する言及がなされる場合には、このコンピュータには、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータ読み取り可能な命令を含み当該方法を実行するようプログラムされたASIC、コンピュータアレイ又はコンピュータネットワーク、又は、他の適当な計算機を含むことがある。図10及び図14に示されたように、受信機によって収集されたデータは、処理され、メモリ又は装置に記憶されるか、又は、さらに処理を行い及び保存するために坑井外へ送信される。更なる例として、本発明においては、あらゆる実施形態の一又は複数の特徴を他の実施形態の一又は複数の特徴と可能な限り結合することができる。























Claims (28)

  1. ボアホールにおいて音響エネルギーのビームを生成する方法であって、
    第1の周波数である第1の音響波を生成する工程と、
    前記第1の周波数と異なる第2の周波数である第2の音響波を生成する工程と、
    当該第1及び第2の音響波を音響的に非線形な媒質へ送信する工程と、
    前記ボアホール内に配置される発散音響レンズを通じてコリメートビームを送信し、前記ボアホールの曲率による屈折効果を補う工程と、備え、
    前記第1の音響波及び前記第2の音響波は、前記ボアホールに配置されるツールによって運搬される少なくとも1つのトランスデューサによって生成され、
    前記非線形な媒質の構造は、前記第1及び第2の音響波の非線形混合によって、コリメートビームを生成し、
    前記コリメートビームは、前記第1の周波数と前記第2の周波数の差に基づく周波数を有する、
    方法。
  2. 移動可能な音響ミラーによって前記コリメートビームを反射及びガイドする工程をさらに備える、
    請求項1記載の方法。
  3. 前記非線形な媒質は、液体の混合物、固体、粒状物質、埋め込まれたミクロスフェア、エマルション及びそれらの組み合わせからなるグループから選択される、
    請求項1記載の方法。
  4. 前記コリメートビームは周波数範囲を有する、
    請求項1記載の方法。
  5. 前記コリメートビームの前記周波数範囲は、15kHz〜120kHzである、
    請求項4記載の方法。
  6. 前記第1の音響波は、周波数範囲を有する、
    請求項1記載の方法。
  7. 前記第2の音響波は、周波数範囲を有する、
    請求項1記載の方法。
  8. 前記コリメートビームを前記ボアホールの周囲の物質に送信する工程をさらに備える、
    請求項1記載の方法。
  9. 前記物質は、岩石層、セメント、ケーシング、又はそれらの組み合わせである、
    請求項8記載の方法。
  10. 前記発散音響レンズは、ミラーである、
    請求項1記載の方法。
  11. 前記発散音響レンズは、透過性を有する、
    請求項1記載の方法。
  12. 前記発散音響レンズと前記非線形な媒質との間の送信路に沿って配置された第2の音響レンズを通じて、前記コリメートビームを送信する工程をさらに備える、
    請求項1記載の方法。
  13. 前記第2の音響レンズは、収束レンズである、
    請求項12記載の方法。
  14. 前記非線形な媒質は、100m/s〜800m/sの音速を有する、
    請求項1記載の方法。
  15. ボアホール内に配置可能で、ワイヤー線又はパイプで運搬される探査ツールであって、
    ハウジングと、
    前記ハウジングによって運搬され、第1の周波数である第1の音響波と前記第1の周波数と異なる第2の周波数である第2の音響波を生成するように構成された少なくとも1つのトランスデューサと、
    前記ハウジングによって運搬される非線形な媒質と、
    コリメートビームを送信し、ボアホールの曲率による屈折効果を補うように構成され、前記ボアホール内に配置される発散音響レンズと、を備え、
    前記非線形な媒質は、前記第1及び第2の音響波の非線形混合により、前記コリメートビームを生成するように構成され、
    前記コリメートビームは、前記第1の周波数と前記第2の周波数の差に基づく周波数を有する、
    探査ツール。
  16. 前記コリメートビームを所定の方向に反射及びガイドするように構成された音響ミラーをさらに備える、
    請求項15に記載の探査ツール。
  17. 前記非線形な媒質は、液体の混合物、固体、粒状物質、埋め込まれたミクロスフェア、エマルション及びそれらの組み合わせからなるグループから選択される、
    請求項15に記載の探査ツール。
  18. 前記コリメートビームは周波数範囲を有する、
    請求項15に記載の探査ツール。
  19. 前記コリメートビームの前記周波数範囲は、15kHz〜120kHzである、
    請求項18記載の探査ツール。
  20. 前記第1の音響波は、周波数範囲を有する、
    請求項15記載の探査ツール。
  21. 前記第2の音響波は、周波数範囲を有する、
    請求項15記載の探査ツール。
  22. 前記発散音響レンズは、前記コリメートビームを前記ボアホールの周囲の物質に送信するように構成される、
    請求項15記載の探査ツール。
  23. 前記物質は、岩石層、セメント、ケーシング、又はそれらの組み合わせである、
    請求項22記載の探査ツール。
  24. 前記発散音響レンズは、ミラーである、
    請求項15記載の探査ツール。
  25. 前記発散音響レンズは、透過性を有する、
    請求項15記載の探査ツール。
  26. 前記発散音響レンズと前記非線形な媒質との間の送信路に沿って配置された第2の音響レンズをさらに備える、
    請求項15記載の探査ツール。
  27. 前記第2の音響レンズは、収束レンズである、
    請求項26記載の探査ツール。
  28. 前記非線形な媒質は、100m/s〜800m/sの音速を有する、
    請求項15記載の探査ツール。
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