JPH10153666A - トンネルの切羽前方の地殻の地質予知方法 - Google Patents

トンネルの切羽前方の地殻の地質予知方法

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JPH10153666A
JPH10153666A JP8328046A JP32804696A JPH10153666A JP H10153666 A JPH10153666 A JP H10153666A JP 8328046 A JP8328046 A JP 8328046A JP 32804696 A JP32804696 A JP 32804696A JP H10153666 A JPH10153666 A JP H10153666A
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crust
ultrasonic
hole
tunnel
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JP8328046A
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Yasuo Tokuoka
康夫 徳岡
Moichi Horiie
茂一 堀家
Yoshifumi Asanishi
芳文 朝西
Takashi Okabe
高志 岡部
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TEISEKI SAKUSEI KOGYO KK
Kumagai Gumi Co Ltd
Chinetsu Gijutsu Kaihatsu KK
Original Assignee
TEISEKI SAKUSEI KOGYO KK
Kumagai Gumi Co Ltd
Chinetsu Gijutsu Kaihatsu KK
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Publication date
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    • G01N29/04Analysing solids
    • G01N29/11Analysing solids by measuring attenuation of acoustic waves
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N29/00Investigating or analysing materials by the use of ultrasonic, sonic or infrasonic waves; Visualisation of the interior of objects by transmitting ultrasonic or sonic waves through the object
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    • G01N29/07Analysing solids by measuring propagation velocity or propagation time of acoustic waves
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来採用されていない手法でトンネルの切羽
前方の地殻の地質を予知する方法を提供すること。 【解決手段】 トンネル(10)の切羽(12)前方の
トンネルを掘削すべき地殻(14)の地質を予知する方
法である。切羽から地殻に向けて先進ボーリング孔(2
0)を掘ること、超音波検層器(32)を先進ボーリン
グ孔の先端まで挿入すること、超音波検層器から孔壁に
向けて超音波を発射しつつ発射部を円周方向へ移動し、
同時に、超音波検層器を切羽に向けて軸線方向へ移動
し、孔壁からの反射強度及び反射時間を孔壁の円周方向
と軸線方向とにわたって測定すること、測定データをコ
ンピュータ(22)に入力して処理することを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はトンネルの切羽前方
の地殻の地質予知方法に関し、特に、トンネルボーリン
グマシン(TBM)によるトンネル掘削をするのに先だ
って切羽の前方の掘削すべき地殻の地質を予知する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】TBMによってトンネルを高速掘削する
に当たって、切羽前方の地殻の地質を予知し、その結果
に基づき適切な事前処理及び支保構造を適用することが
重要である。その場合の地質の予知手法として、弾性波
を用いる方法、先進ボーリングによる方法などがあり、
後者にはさらに、ボーリングによってコアを採ったり、
コアなしで済ませたり、先進ボーリング孔にテレビカメ
ラを挿入してイメージを視覚で確認したりする方法があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】弾性波を用いる方法で
は、不良地質の有無、概略的な出現位置とその性状を把
握し、必要に応じて先進ボーリングを行う必要がある。
先進ボーリング方法のうちコアなしで済ませるものは、
適宜スライムを採取しているが、そのスライムが果たし
て現在掘削している位置から排出されたものかどうか判
別できず、正しく地質を知ることが難しい。先進ボーリ
ングによってコアを採る方法では、日数及び経済的観点
からの制約が大きい。先進ボーリング孔にテレビカメラ
を挿入する方法では、岩盤の物性評価をすることができ
ないばかりでなく、先進ボーリング孔の孔壁の安定性を
確保するために使用する泥水中での計測ができない。
【0004】本発明は、従来採用されていない手法でト
ンネルの切羽前方の地殻の地質を予知する方法を提供す
る。
【0005】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】本発明
は、トンネルの切羽前方のトンネルを掘削すべき地殻の
地質を予知する方法である。前記切羽から前記地殻に向
けて先進ボーリング孔を掘ること、超音波検層器を前記
先進ボーリング孔の先端まで挿入すること、前記超音波
検層器から孔壁に向けて超音波を発射しつつ発射部を円
周方向へ移動し、同時に、前記超音波検層器を前記切羽
に向けて軸線方向へ移動し、孔壁からの反射強度及び反
射時間を孔壁の円周方向と軸線方向とにわたって測定す
ること、測定データをコンピュータに入力して処理する
ことを含む。
【0006】超音波検層器から発射された超音波の反射
強度と反射時間とは、先進ボーリング孔の円周方向及び
軸線方向において三次元的にリアルタイムに測定され、
コンピュータで画像処理その他の処理がなされる。
【0007】超音波の反射強度の測定データは、地殻の
音響インピーダンス、すなわち地殻を進行する縦波の速
度と地殻の密度との積に関連している。そのため、地殻
に岩盤の有無を確認できる他、先進ボーリング孔の孔壁
にき裂や音響インビーダンスが小さい箇所がある場合、
弱い反射強度を測定する結果、その存在を確認できる。
また、反射時間を測定しているため、先進ボーリング孔
の形状や寸法を知ることができる。また、超音波を使用
しているため、泥水で先進ボーリング孔を満水にしたと
きでも測定が可能であり、先進ボーリング孔の孔壁の安
定性を確保した状態での測定ができる。
【0008】1つの態様では、前記先進ボーリング孔の
前記切羽にある入口に、エルボ管であってこのエルボ管
の水の注入口のレベルが前記先進ボーリング孔の孔壁の
うちの最も高いもののレベルより高くなるように形成さ
れたエルボ管を取り付け、前記超音波の発射に先だって
前記エルボ管から前記先進ボーリング孔に注水して前記
先進ボーリング孔を満水にする。
【0009】エルボ管の注入口から注水すると、水は先
進ボーリング孔を充満してエルボ管からあふれるように
なる。このとき、先進ボーリング孔は満水となるため、
特に測定機器などを使用することなく、満水であるのか
満水でないのかの判断を簡単にできる。
【0010】別の態様では、前記超音波検層器を前記先
進ボーリング孔の先端まで挿入するのに、前記先進ボー
リング孔の実質的に軸線方向に向く荷重だけを前記超音
波検層器に加える。
【0011】超音波検層器を挿入する際、先進ボーリン
グ孔の軸線方向に向く荷重だけが超音波検層器に加わ
り、超音波検層器の向きを変えるような曲げ荷重が加わ
らないため、超音波検層器を正しい姿勢を保った状態で
先進ボーリング孔の先端まで挿入でき、その後の測定の
精度を高めることができる。
【0012】さらに別の態様では、前記超音波検層器を
セントラライザによって前記先進ボーリング孔の実質的
に中心に保持しつつ前記超音波の発射と、発射部の円周
方向の移動と、前記超音波検層器の軸線方向の移動とを
行う。
【0013】先進ボーリング孔の口径が超音波検層器の
外径より大きいの普通であるため、このようなとき超音
波検層器をセントラライザによって先進ボーリング孔の
実質的に中心に保持しつつ超音波の発射その他の操作を
行うことにより、測定精度を大幅に高めることができ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】トンネルの切羽前方のトンネルを
掘削すべき地殻の地質を予知する方法は、まず前記切羽
から前記地殻に向けて先進ボーリング孔を掘る。この先
進ボーリング孔は従来と同様に掘ることができる。先進
ボーリング孔を掘った後、超音波検層器を先進ボーリン
グ孔の先端まで挿入する。超音波検層器は、ボアホール
テレビューア(Borehole Televiewer) という名称でド
イツ モンタン テクノロジー(Deutsche Montan Techn
ologie) 社が市販している。超音波検層器は1.5MHzの超
音波を発射して反射強度と反射時間とをリアルタイムに
測定する。圧電型トランスデューサを用いた超音波振動
子は、超音波のトランスミッタとレシーバとの両方の働
きをし、内蔵のモータによって、たとえば毎秒6回転の
速度で回転される。超音波検層器はウインチに接続さ
れ、毎分数メートルの速度で移動する。
【0015】
【実施例】地殻の地質を予知する方法は、図1に示すよ
うに、トンネル10の切羽12の前方のトンネルを掘削
すべき地殻14の地質を予知する方法である。トンネル
10の切羽12の後方にはTBM16があり、TBM1
6で掘削された土砂はベルトコンベヤ18によって後方
へ排出される。
【0016】まず、切羽12から地殻14に向けて先進
ボーリング孔20を掘る。先進ボーリング孔20はそれ
自体公知のボーリング機械を使用して掘ることができ
る。
【0017】先進ボーリング孔20を掘る前に、掘るこ
とと並行して、又は掘った後にコンピュータ22とウイ
ンチ24とを切羽12の後方側のTBM16内に設置す
る。コンピュータ22は、たとえば、DOS-V(Windows N
T) をOSとして使用するタイプのものである。
【0018】エルボ管26を準備する。エルボ管26
は、図5に示すように、切羽12の所定位置に取り付け
たとき、水の注入口28のレベルが先進ボーリング孔2
0の孔壁のうちの最も高いもののレベルより高くなるよ
うに形成されている。エルボ管26に、一端がウインチ
24に接続されたケーブル付きワイヤ30を通した後、
ケーブル付きワイヤ30の他端を超音波検層器32に接
続する。軸線に沿って2分割したエルボ管を使用すれ
ば、前もってケーブル付きワイヤをエルボ管に通してお
く必要はない。この場合、最終的にはケーブル付きワイ
ヤをエルボ管ではさんだ後、エルボ管の合せ面から水が
漏れないように合せ面にシールを取り付け、2分割した
ものをしっかり縛るか、接着するようにする。
【0019】ケーブル付きワイヤ30は、図9に示すよ
うに、より線一芯の信号用ケーブル100の回りにポリ
テトラフルオロエチレン102を配置して絶縁材とし、
この絶縁材の回りに内側ワイヤ104を配置し、内側ワ
イヤ104の回りに外側ワイヤ106を配置したもので
ある。したがって、ケーブル100によって信号の伝達
が可能であり、内側ワイヤ104及び外側ワイヤ106
によって荷重の伝達が可能である。
【0020】超音波検層器32は、図2に示すように、
超音波振動子である圧電型トランスデューサ34と、レ
ンズ36と、ミラー38とを備える。ミラー38は電動
機40によって回転される。圧電型トランスデューサ3
4で発生した超音波は、レンズ36を経て電動機40に
よって円周方向Aへ回転されるミラー38に至り、先進
ボーリング孔20の孔壁に向けて発射される。孔壁から
反射された超音波はミラー38及びレンズ36を経て圧
電型トランスデューサ34に受信される。このように、
圧電型トランスデューサ34は、超音波の発信と受信と
を行う。超音波検層器32の内部には3軸マグネットメ
ータ42とインクリノメータ44とが設置されており、
検出したデータの先進ボーリング孔20での方位合せを
する。データは超音波検層器32内のエレクトロニクス
によってデジタル化され、ケーブル付きワイヤ30のケ
ーブルによってコンピュータ22に送られ、ここで処理
される。図示の実施例では、超音波検層器32の外径D
は40mm、長さLは2000mmである。
【0021】図1及び図4に示すように、超音波検層器
32を先進ボーリング孔20の実質的に中心に保持する
ためのセントラライザ46を備えることが好ましい。セ
ントラライザ46は、図10に詳細に示すように、4枚
のステンレスばね鋼片120と、2組のソケット12
2,124とからなり、超音波検層器32に連なる支持
部材126がセントラライザ46を貫通可能である。4
枚のステンレスばね鋼片120は半径方向の外方へ向け
て凸状に湾曲され、その両端部は、ソケット122の支
持リング128とソケット124の支持リング132と
に揺動可能に取り付けられる。ソケット122は支持リ
ング128と、この支持リング128がピン(図示せ
ず)によって結合される、外ねじ付きの締付け部品12
9と、ナット130とからなる。締付け部品129の外
ねじ部に4条(図には1つのみを示す)の軸線方向へ伸
びるスリット131が設けられている。締付け部品12
9は支持部材122に緩く嵌るが、ナット130を外ね
じにねじ込むと、締付け部品129の外ねじ部が支持部
材122を締め付けるように半径方向の内方へ圧縮され
る。これによって、セントラライザ46は支持部材12
6に対して軸線方向へ移動可能、かつ、固定可能であ
る。一方、ソケット124の支持リング132にピン
(図示せず)によってキャップ133が取り付けられ
る。支持リング132は支持部材126に緩く嵌る大き
さであり、ソケット124は支持部材126の軸線方向
へ移動可能である。ステンレスばね鋼片120の直径d
(図4)は、先進ボーリング孔20の口径によって変化
し、それに伴ってソケット124が支持部材126に沿
って軸線方向へ移動する。これによって、超音波検層器
32を実質的に先進ボーリング孔20の中心に保持す
る。先進ボーリング孔20の口径が超音波検層器32の
外径に近い場合、セントラライザを省略することができ
る。
【0022】超音波検層器32を先進ボーリング孔の切
羽12にある入口に置き、さらにセントラライザ46を
先進ボーリング孔20に挿入した後、先進ボーリング孔
20の実質的に軸線方向に向く荷重だけを超音波検層器
32に加えるように形成されたヘッド54を備える挿入
手段56によって超音波検層器32を先進ボーリング孔
20の先端まで挿入する。
【0023】ヘッド54は、図3及び図4に示す実施例
では、軸線方向のスリット58を有する当接部59と、
折曲げ部60とからなり、挿入手段56は、さらに複数
のパイプ61を備える。当接部59は、支持部材50の
後方の端部に設けた円錐状の差込み部51を差し込み可
能な空間62と、円錐状の凹面63とを有する。スリッ
ト58は空間62を外部に連通すべく、凹面63を軸線
方向へ横切り、凹面63の後方では斜め上向きに伸びて
いる。したがって、ケーブル付きワイヤ30をスリット
58に通すと、ワイヤ30は空間部62から斜め上方へ
当接部59の外周面に至り、当接部59の後方へ伸び
る。一方、折曲げ部60は、支持部材126の差込み部
127を当接部59の空間62に差し込んで凹面63に
接触させたとき、当接部59が支持部材126の軸線上
で支持部材126と整合して位置するように、かつ、挿
入手段56の複数のパイプ61が先進ボーリング孔20
の底面上に実質的に載っているように折り曲げられ、当
接部59に溶着されている。折曲げ部60をこのように
形成しておけば、挿入手段56の複数のパイプ61を支
持部材126の軸線上に直列に連結する場合に生ずるパ
イプのたわみによる曲げモーメントが支持部材126に
働くのを阻止できる。パイプ61は、軽量及び安価であ
ることを考慮して、たとえば塩化ビニル製とすることが
できる。
【0024】ケーブル付きワイヤ30をヘッドの当接部
59のスリット58内に通し、支持部材126の差込み
部127を当接部59に差し込んだ後、スリット58を
たとえばガムテープで塞ぐことが好ましい。これは、超
音波検層器32を先進ボーリング孔20の先端まで挿入
するとき、ケーブル付きワイヤ30がスリット58から
外れることによるトラブルを防止するためである。
【0025】挿入手段56による超音波検層器32の挿
入は、所定長さのパイプ61をヘッド54の折曲げ部6
0に連結してその所定長さに実質的に相当する距離だけ
パイプ61を押し込んで超音波検層器32を移動させ、
その後、別のパイプ61を先行パイプ61に連結して押
し込むことを繰り返すことにより実施する。
【0026】超音波検層器32が先進ボーリング孔20
の先端に到達したことは、先進ボーリング孔20の長さ
が分っているため、使用したパイプ61の数量から割り
出すことができる。このようにして、超音波検層器32
が先進ボーリング孔20の先端に到達したことを確認し
た後、挿入手段56を引き抜く。
【0027】挿入手段56を引き抜き、ガムテームをヘ
ッドの当接部59からはがした後、挿入手段56をケー
ブル付きワイヤ30から外し、先進ボーリング孔20の
切羽12にある入口にエルボ管26を配置し、図5に示
すように、エルボ管26の周囲から水が逃げないように
孔壁とエルボ管26との間のすきまを粘土又はセメント
70で塞ぐ。
【0028】水源に連なるチューブ72からエルボ管2
6を経て先進ボーリング孔20に注水して先進ボーリン
グ孔20を満水にする。エルボ管26を使用する場合に
は、エルボ管26の注入口28から水があふれるように
なれば、満水と判断できる。水は清水の他、泥水を使用
できる。エルボ管26の使用に代えて、先進ボーリング
孔20の入口にふたをして注水することもできる。ふた
にはケーブル付きワイヤ30を貫通させるスリットを設
ける他、チューブ72を差し込む孔と、空気を逃がす穴
とを開けておく。スリットやチューブ72を差し込む孔
から水が漏れないように塞いだ後、チューブ72から注
水する。先進ボーリング孔20の有効体積と注水量とか
ら満水を判断できる。いずれの場合にも注水は、超音波
検層器32を操作する間、継続的に行うこともできる。
【0029】先進ボーリング孔20が満水になった後、
滑車74をエルボ管26の注入口28の上方又はほぼ同
じ高さに設置し、ケーブル付きワイヤ30を滑車74に
掛ける。これによって、図6に示すように準備が完了す
る。
【0030】超音波検層器32から先進ボーリング孔2
0の孔壁に向けて超音波を発射しつつ発射部であるミラ
ーを円周方向へ回転し、同時に、超音波検層器32をセ
ントラライザ46によって先進ボーリング孔20の中心
に保持させつつ、ウインチ24によって超音波検層器3
2を切羽12に向けて軸線方向へ移動させ、孔壁からの
反射強度及び反射時間を孔壁の円周方向と軸線方向とに
わたって測定する。測定データをデジタル化してコンピ
ュータ22に入力し、ここで画像処理、その他の処理を
する。
【0031】図7はトンネルの工事現場において、水平
の60m の先進ボーリング孔に実際に適用した実験例で、
40〜42m の測定結果である。左側の反射強度と右側の孔
径とは、孔壁を展開して示した横軸と水平方向の深度を
示した縦軸とに関連して描かれている。図中のMN、
E、S、W、MNは、先進ボーリング孔の真上をMN
(磁北)とし、時計方向に計って順次東、南、西、磁北
を意味する。反射強度は、暗色系ほど孔壁から返ってく
る反射強度が弱いことを示しており、開口したき裂や音
響インピーダンスが小さい粘土層のような地殻を示して
いる。これに対して孔径は、暖色系ほど孔径が大きいこ
とを示している。この画像処理によれば、開口したき裂
は孔径結果に暖色系のサインカーブ状に現れる。たとえ
ば、41.3m において反射強度及び孔径にサインカーブ状
に明瞭に現れているき裂は開口したものであることを示
している。
【0032】地殻の反射強度を評価した結果を図8に示
す。反射強度のデータは、先進ボーリング孔の円周方向
に144 個得られているデータから最大値を選択し、それ
をプロットすることによって得られた。その結果、8m付
近の断層と推定される箇所Xでは反射強度が小さくなっ
ており、この箇所が周囲地殻より弱いことが推定され
る。また、28m 付近にも反射強度が小さくなっている箇
所Yがあり、この箇所も比較的弱い地殻であることが推
定される。逆に、45m ないし57m 付近には反射強度が大
きい箇所Zがあり、この箇所は周囲地殻より強いことが
推定される。このように、超音波検層器の反射強度の測
定結果から地殻の強弱が評価できる。また、き裂の走行
や傾斜も分る。
【0033】前記実施例ではTBMを使用しているが、
シールド推進装置によるトンネルの構築に際しても、本
発明方法は適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトンネルの切羽前方の地殻の地質
予知方法を実施する準備段階を示す模式図で、超音波検
層器が切羽からわずかに先進ボーリング孔に入った状態
を示している。
【図2】本発明に係るトンネルの切羽前方の地殻の地質
予知方法の実施に使用する超音波検層器の模式図であ
る。
【図3】本発明に係るトンネルの切羽前方の地殻の地質
予知方法を実施する準備段階を示す模式図で、超音波検
層器を先進ボーリング孔の軸線方向へ移動させる部分を
示している。
【図4】本発明に係るトンネルの切羽前方の地殻の地質
予知方法を実施する準備段階を示す模式図で、超音波検
層器が先進ボーリング孔の中間まで挿入された状態を示
している。
【図5】本発明に係るトンネルの切羽前方の地殻の地質
予知方法を実施する準備段階を示す模式図で、エルボ管
を切羽に取り付けた状態を示している。
【図6】本発明に係るトンネルの切羽前方の地殻の地質
予知方法を実施する準備段階が完了した状態を示す模式
図である。
【図7】トンネルで実験して得られた反射強度と孔径と
を画像処理し、深度に関して示したグラフである。
【図8】トンネルで実験して得られた反射強度の最大値
をプロットして得られたグラフである。
【図9】本発明の実施に際して使用することができるケ
ーブル付きワイヤの断面図である。
【図10】本発明の実施に際して使用することが好まし
いセントラライザの分解斜視図である。
【符号の説明】
10 トンネル 12 切羽 14 地殻 16 トンネルボーリングマシン(TBM) 20 先進ボーリング孔 22 コンピュータ 24 ウインチ 26 エルボ管 28 注入口 30 ケーブル付きワイヤ 32 超音波検層器 46 セントラライザ 54 ヘッド 58 スリット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳岡 康夫 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 (72)発明者 堀家 茂一 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 (72)発明者 朝西 芳文 東京都渋谷区幡ケ谷1−34−14 帝石削井 工業株式会社内 (72)発明者 岡部 高志 東京都中央区日本橋兜町11番7号 地熱技 術開発株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンネルの切羽前方のトンネルを掘削す
    べき地殻の地質を予知する方法であって、 前記切羽から前記地殻に向けて先進ボーリング孔を掘る
    こと、 超音波検層器を前記先進ボーリング孔の先端まで挿入す
    ること、 前記超音波検層器から孔壁に向けて超音波を発射しつつ
    発射部を円周方向へ移動し、同時に、前記超音波検層器
    を前記切羽に向けて軸線方向へ移動し、孔壁からの反射
    強度及び反射時間を孔壁の円周方向と軸線方向とにわた
    って測定すること、 測定データをコンピュータに入力して処理することを含
    む、トンネルの切羽前方の地殻の地質予知方法。
  2. 【請求項2】 前記先進ボーリング孔の前記切羽にある
    入口に、エルボ管であってこのエルボ管の水の注入口の
    レベルが前記先進ボーリング孔の孔壁のうちの最も高い
    もののレベルより高くなるように形成されたエルボ管を
    取り付け、前記超音波の発射に先だって前記エルボ管か
    ら前記先進ボーリング孔に注水して前記先進ボーリング
    孔を満水にする、請求項1に記載のトンネルの切羽前方
    の地殻の地質予知方法。
  3. 【請求項3】 前記超音波検層器を前記先進ボーリング
    孔の先端まで挿入するのに、前記先進ボーリング孔の実
    質的に軸線方向に向く荷重だけを前記超音波検層器に加
    える、請求項1に記載のトンネルの切羽前方の地殻の地
    質予知方法。
  4. 【請求項4】 前記超音波検層器をセントラライザによ
    って前記先進ボーリング孔の実質的に中心に保持しつつ
    前記超音波の発射と、発射部の円周方向の移動と、前記
    超音波検層器の軸線方向の移動とを行う、請求項1に記
    載のトンネルの切羽前方の地殻の地質予知方法。
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