JP5797093B2 - 画像形成装置、画像形成装置に用いられるカートリッジ及び枠体 - Google Patents
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Description
このようなカートリッジ方式では、カートリッジを画像形成装置本体に装着した状態で画像形成装置本体の本体電極とカートリッジの電気接点部が接触し、感光体ドラムやプロセス手段等の被給電部材が画像形成装置本体と電気的に接続される。これにより、感光体ドラムや現像剤担持体の帯電等のプロセス工程、感光体ドラムのアース接続、及び静電容量測定を用いたトナー残量検知等が可能となる。
ここで、カートリッジの電気接点部の例としては、図19に示すように金属板金35をプロセス手段の支持部材36に組付ける構成が広く用いられている。他に金属板金の代わりに導電性の樹脂によって成形された部材を後から組付けるといった方法も挙げられる(特許文献1参照)。
また、複数の電気接点部を使用した場合、電気接点部間の縁面距離や空間距離を考慮して配置や這い回し経路を決定する必要があるため、這い回し経路が複雑になることが課題としてあった。
本発明は、画像形成装置本体に電気的に接続される被給電部材と、被給電部材を回転可能に支持する軸受とを有するカートリッジにおいて、軸受枠体の強度を確保しつつ、設計自由度が高く這い回し経路が簡易な接点構成を実現することを目的とする。
画像形成装置本体に設けられた電気接点に電気的に接続される回転部材を有する画像形成装置本体に着脱可能なカートリッジであって、
枠体と、
導電性の樹脂が前記枠体に対して注入されることによって前記枠体と一体的に成形され、前記回転部材を前記画像形成装置本体の前記電気接点と電気的に接続する、前記回転部材の軸受部となる電極部材と、
を有することを特徴とする。
画像形成に使用される回転部材と、
画像形成装置の本体に設けられた電気接点と、
を有する画像形成装置であって、
枠体と、
導電性の樹脂が前記枠体に対して注入されることによって前記枠体と一体的に成形され、前記回転部材を前記電気接点と電気的に接続する、前記回転部材の軸受部となる電極部材と、
を有することを特徴とする。
回転可能な回転部材と、電気接点と、を有する画像形成装置に用いられる枠体であって
、
導電性の樹脂が前記枠体に対して注入されることによって前記枠体と一体的に成形され、前記回転部材を前記画像形成装置の本体に設けられた電気接点と電気的に接続する、前記回転部材の軸受部となる電極部を有することを特徴とする。
本発明は、電子写真画像形成装置本体に着脱可能なカートリッジに関する。ここで、電子写真画像形成装置とは、電子写真方式の画像形成プロセスを用いて、記録材に画像を形成するものである。そして、電子写真画像形成装置の例としては、電子写真複写機、電子写真プリンタ(例えばレーザビームプリンタ、LEDプリンタ等)、ファクシミリ装置、及びワードプロセッサ等が含まれる。
また、カートリッジとは、電子写真感光体ドラム(電子写真感光体)を支持するドラムカートリッジ、現像手段を支持する現像カートリッジ、及び電子写真感光体ドラムとプロセス手段を一体的にカートリッジ化したプロセスカートリッジ等を総称したものである。プロセス手段は、電子写真感光体ドラムに作用するものである。その例としては、電子写真感光体ドラムに作用する帯電手段、現像手段、及びクリーニング手段等の他、現像剤担持体(現像ローラ)にトナーを塗布するトナー供給ローラや、トナーの残量検知手段等も含む。
以下、本実施例に係る電子写真画像形成装置(以下、画像形成装置)について説明する。以下の説明では、画像形成装置の構成部材のうち、特に、プロセスカートリッジ、現像カートリッジ及び電気接点部(以下、接点部とする)の構成及び、成形方法について詳しく説明する。
図2を用いて、本実施例に係る画像形成装置Aについて説明する。
図2(a)は、プロセスカートリッジBを装着した画像形成装置(レーザビームプリンタ)Aの概略構成を示す断面図である。
次に、図2(a),(b)を用いて、プロセスカートリッジBについて説明する。図2(b)は、本実施例のプロセスカートリッジBの概略構成を説明するための断面図である。
現像カートリッジCは、トナー(不図示)、現像ローラ12及びトナー供給ローラ16などで構成される現像手段と、トナーを収容し前記現像手段を支持する現像カートリッジ枠体8とを有する。
また、ドラムカートリッジDは、感光体ドラム7やクリーニングブレード14等の構成部材と、これら構成部材を支持するドラムカートリッジ枠体13とから構成されている。
そして、現像ローラ12の表面に形成されたトナーが、感光体ドラム7上に形成された潜像に対応して感光体ドラム7へと転移されることによって感光体ドラム7上にトナー像が形成される。
その後、感光体ドラム7の表面が帯電手段(プロセス手段)としての帯電ローラ18によって一様に帯電され、光学系1による潜像形成が可能な状態となる。
図2(b),3,4を用いて、現像カートリッジの概略構成について説明する。
図3(a)は、プロセスカートリッジBが画像形成装置A本体に装着された状態における現像カートリッジCの概略構成を示す斜視図であり、図3(b)は、図3(a)の部分断面図である。図4(a)は、現像カートリッジCの軸受周辺の概略構成を示す側面図、図4(b)は、図4(a)に示すX−X断面で切断した軸受周辺の部分断面を示す斜視図である。
現像ローラ12を回転可能に支持する軸受Fは、後述するように樹脂で成形された軸受枠体としての軸受部材20と、電極部材としての接点部19とから構成されている。また、軸受Fは、現像カートリッジ枠体8の長手方向両端にそれぞれ取り付けられている。図3(a)においては、現像カートリッジ枠体8の長手方向両端に取り付けられた軸受Fのうち、左側の軸受部材を20L、右側の軸受部材を20Rで示している。
また、現像ブレード11は、現像ローラ12上のトナー層を規制するためのものである。
現像カートリッジCは、加圧バネ39によりドラムカートリッジDに付勢されているため、現像ローラ12が感光体ドラム7に当接した状態となっている。
図3,4,13を用いて、現像ローラ12とトナー供給ローラ16の給電方法について説明する。本実施例では、現像ローラ12への電圧印加構成とトナー供給ローラ16への電圧印加構成は同じであるため、現像ローラ12への電圧印加構成を例に挙げて説明を行う。
ここで、現像ローラ12は、回転可能に設けられ、画像形成装置A本体に設けられた電気接点としての本体電極21に電気的に接続される被給電部材に相当する。また後述するが、接点部19は、軸受部材20を型27,28で挟み込んだ際にできる隙間に導電性の樹脂34を注入することで形成される(図1参照)。このように、接点部19は、軸受部材20に当接した型と軸受部材20との間の空間に、導電性の樹脂が注入されることによって成形され、画像形成装置A本体の本体電極21と現像ローラ12とを電気的に接続するものである。なお、接点部19と同様にして、画像形成装置A本体の本体電極21とトナー供給ローラ16とを電気的に接続するトナー供給ローラ電極17が形成される。
図13に示すように、接点部19は軸受部材20に一体に成形されている(具体的な成形方法については後述の(8)で説明する)。これにより、軸受Fが構成されている。
接点部19は、第一接点部、第二接点部を有している(以下、第一接点部を芯がね支持部19b、第二接点部を接触面19aとする)。接触面19aは軸受部材20の片面側(一方の面側)に露出している。
そして図3のようにプロセスカートリッジBが画像形成装置A本体に装着されると、画像形成装置A本体の本体電極21と、軸受Fのうち軸受部材20に一体に成形された導電性の樹脂34(図1参照)からなる接点部19の接触面19aとが接触する。
芯がね支持部19bは、現像ローラ12の芯がね端部12bを回転可能に支持しており、芯がね端部12bの周面及び端面12cと接触している。
ここで、本実施例では本体電極21と接点部19が直接接続されているが、本体電極21と接点部19の間に別の導電性の部材を介して間接的に電気的に接続されるものであってもよい。
図18は、現像ローラ12の端部及び接点部19周辺の概略構成を示す断面図であり、(a)は現像ローラ12と軸受Fの組み付け前の状態を示し、(b)は組み付けが完了した状態を示している。
このとき、芯がね支持部19bはプロセスカートリッジBの内側へ突き出た凸形状19baを有している。また、現像ローラ12の芯がね端部12bの端部(端縁)には凹形状12caが設けられている。
このような構成で、現像ローラ12の芯がね端部12bを支持すると共に、芯がね端部12bに電気的に接続しても良い。
図4,5,13を用いて、軸受部材20の形状について説明する。
図5(a),(b)は軸受部材20の表裏外観図である。図5(d),(e)は、図5(c)に示す位置(Y−Y)で切断した時の図5(a),(b)のビューに対応した軸受部材20を示す部分断面図である。図5(f)は、図5(c)に示す位置(Y−Y)で切断した時の軸受部材20を示す断面図である。
また、接点部19を形成する際に型27が接触する型当接面20d、型28が接触する型当接面20eを有している。
芯がね支持部形成部20bは、型28(図7参照)との型当接面20eよりプロセスカートリッジBの長手方向(図5(f)中矢印N方向の逆側)に凹んだ形状となっている。
軸受部材20は、トンネル形状20cを有しており、このトンネル形状20cの内部空間は、接点形成部20aと芯がね支持部形成部20bそれぞれに設けられた端面(図5(f)に示す面20f,20g)を両端面とする壁面に設けられた貫通孔となっている。
図4,6を用いて、接点部19の接触面19aを形成する型27について説明する。図6は、軸受部材20に当接させる2つの型の内の一つであって、接点部19の接触面19aを形成する際に使用する型27について示す図である。
接触面19aを形成する型27は、軸受部材20に突き当たる当接面27a及び接触面19aを成形する掘り込み(凹み)27bを有している。図6は一例として接触面19aが3か所形成可能な構成とした型27を示した図である。
図4,7を用いて、接点部19の芯がね支持部19bを形成する型28について説明する。図7は、軸受部材20に当接させる2つの型の内の(6)で説明した型のもう一方の型であって、接点部19の芯がね支持部19bを形成する際に使用する型28を示す図である。
芯がね支持部19bを形成する型28は、軸受部材20に突き当たる当接面28a、芯がね支持部19bの内径を成形する突起28b及び、導電性の樹脂34を注入するためのゲート30が挿入される注入口28cを有している。図7は一例として芯がね支持部19bが3か所形成可能な構成とした型28を示した図である。
図1,4,5,6,7,8,9,11,13を用いて接触面19a及び芯がね支持部19bの形成方法について説明する。図1は、型27,28が軸受部材20に当接してから導電性の樹脂の注入が完了するまでを時系列的に表した概略断面図である。図8は、型27,28が軸受部材20に当接するまでを時系列的に示した概略斜視図である。図11は、軸受部材20に導電性の樹脂が注入されて、ゲートが退避した状態における断面図であり、後述する接点部のバッファ部について説明するための図である。
次に、図8(b)に示すように、型27を軸受部材20に(図中矢印方向に)当接させる。この時、軸受部材20の型当接面20dと、型27の軸受部材20との当接面27aが突き当たる。2つの型27,28を軸受部材20に当接させて挟み込んだ状態が図8(c)である。
このとき、図1(a)に示すように、型27とトンネル形状20cの外周面との隙間、及び、プロセスカートリッジの長手方向での型27とトンネル形状20cとの隙間が接点形成部20aとなる。また、型28の突起28bと軸受部材20との隙間が芯がね支持部形成部20bとなる。
その後、図1(b)に示すように、導電性の樹脂34がゲート30から注入口28cを介して芯がね支持部形成部20bに注入される。
次に、軸受部材20のトンネル形状20c内部空間を通り接点形成部20aまで導電性の樹脂34が到達する。トンネル形状20c先端からあふれた導電性の樹脂34は、接点形成部20aに入り込み、型27とトンネル形状20cとの隙間空間を満たしていく。
このようにして形成された軸受Fにおいては、図4,13に示すように、接点形成部20aに入り込んだ導電性の樹脂が接触面19aを形成し、芯がね支持部形成部20bに入り込んだ導電性の樹脂が芯がね支持部19bを形成している。
芯がね支持部19bの内径面は、現像ローラ12を組付ける際、現像ローラ12の芯が
ね端部12bを回転可能に支持する。また、芯がね支持部19bの端面と芯がね支持部19bの内径面は、現像ローラ12と接点部19を電気的に接続するための接点部となる。
このように接触面19aと芯がね支持部19bは、導電性の樹脂34が上述のような流路(ゲート30→注入口28c→芯がね支持部形成部20b→トンネル形状20c内部空間→接点形成部20a)を通り成形されることで、軸受部材20に一体的に成形される。トンネル形状20cの内部空間(貫通孔内)を貫通して成形された樹脂部分は、電極部材の貫通部に相当する。
後述するが、より高い精度が要求されるような場合には、違う材質を後注入する構成よりも成形品を型から取り出さずに行うため2色成形で行う方が好ましい。2色成形とは1色目(本実施例の軸受部材20に相当)を注入、成形後、その物を型から取り出さずに2色目(本実施例の導電性の樹脂34に相当)を注入、成形し、その後離型するといった成形方法である。
図11に示すように接触面19aにおける成形時の樹脂34の流路末端19aaには部品公差や導電性の樹脂34の注入量ばらつきによる余分な樹脂を吸収するためのバッファ部32が設けられている(バッファ部32に関しては(11)で説明する)。
また、芯がね支持部19bから接触面19aまでの電気的な這い回し経路はトンネル形状20cで囲われている。そのため、複数の接点部19を軸受Fに設けた場合、各接点部の這い回し経路間の縁面距離や空間距離を要因とするショートといった電圧不良が発生する可能性を軽減できる。
また、空間距離とは、成形された導電性の樹脂から、別の導電性の樹脂までの空間上の直線距離(最短距離、図13(f)に示すa)のことをいう。
この距離a,bが十分に確保されていないと、片側の導電性の樹脂にかけたバイアスがもう一方の導電性の樹脂にリークしてしまい、印加バイアスの設定値が変わってしまう恐れがある。
図9は、軸受Fの形成において樹脂の注入が完了した後の離型を時系列的に示した図である。
まず始めに、図9(a)に示すように、ゲート30が型28の注入口28cより(図中矢印方向に)退避する。図9(b)は、ゲート30が退避した状態が示されている。次に、図9(c)に示すように、型27が軸受部材20より(図中矢印方向に)離型する。最後に、図9(d)に示すように、型28が軸受部材20より(図中矢印方向に)離型する。このことで、軸受部材20に接点部19(接触面19a、芯がね支持部19b)が一体的に形成された状態となる。
次に、図5,10,13を用いて、成形された接点部19の抜け止め(以下、アンカー形状)について説明を行う。
図10は、離型が完了し、成形が終わった接点部19について各機能を説明するための
図である。軸受部材20は非表示にしている。
また、このような構成をとるのは、軸受部材20と接点部19は異材質のため、密着せずに浮きや脱落が発生する可能性があるためである。
さらに、図5(f),13(f)に示すように、接点部19においては、トンネル形状20cの内径19cよりも、接触面19a裏側の面径19d、及び、芯がね支持部19b裏側の面径19eの方が大きい形状となっている。これにより、接点部19に対して図中矢印N方向に力が加わっても(逆方向でも同様)、面径19dの面は軸受部材20の面20gに、面径19eの面は軸受部材20の面20fに突き当たる。このため、接点部19の軸受部材20に対する浮きや脱落の発生を防ぐことができる。
このように、軸受部材20を挟み込んで接点部19を形成することで、物流時等にプロセスカートリッジBに衝撃が加わった場合でも、接点部19が軸受部材20から脱落したり、接点部19が軸受部材20から浮いたりすることを防止できる。
仮に、接点部19がアンカー部のない平面的な構成であった場合は、一方向に力が加わった際は脱落してしまう恐れがある。そのため、前述したように接点部19を立体的な構成にすることで、接点部19にいずれの方向に力が加わっても、がたつき(浮き)や脱落が防止できる抜け止め機能を果たすことが可能となる。
そして、本実施例において、接点部19の成形は、軸受部材20の成形後に、導電性の樹脂34を注入し、軸受部材20に導電性の樹脂34を一体に成形することで行われる。
特に、本実施例では、接点部19の成形時に、軸受部材20の成形後、軸受部材20の(溶融)樹脂材料が冷え切って固化する前に、導電性の樹脂34を注入することで、軸受部材20に導電性の樹脂34を一体に成形して軸受Fを成形している。
このため、収縮率の差(後で注入する方が収縮率が大きい)から、導電性の樹脂34が、軸受部材20を挟み込み締め付ける構成となっている。
このような、成形後の導電性の樹脂34の収縮により軸受部材20を導電性の樹脂34で挟み込むような構成においては、次のように、より外れ難い構成となる。すなわち、軸受部材20(面20g,20fを両端面とする壁面)を挟み込む接触面19aと芯がね支持部19bは、図13(f)に示す矢印の方向にそれぞれ収縮するため軸受部材20に接点部19が食い付くこととなり、より外れ難い構成となる。
接点部19を一体に成形する構成であるため、部品同士を組み付ける構成と比較して、部品間のがたつきをより防止することができる。
次に、図8(c),12を用いて、接触面19a、芯がね支持部19bを形成する工程内で行われる型締めについて説明する。
図8(c)は、軸受部材20に型27,28を当接させて型締めした状態を示す概略斜視図である。図12は、樹脂圧について説明するための概略断面図である。
本実施例では、型締めの際に、軸受部材20を型27,28で挟み込み、互いの型により軸受部材20の型当接面20d,20eの裏側をそれぞれ支持するように構成している。これは、型27,28の押付け力や樹脂注入時の樹脂圧Pによって軸受部材20の型当接面20d,20e、及び型27の当接面27a、型28の当接面28aが逃げないように、また軸受部材20に変形が生じないようにするためである。
次に、図1(c),11を用いて、接点部19のバッファ部32について説明する。
図1(c),11に示すように、軸受部材20において、注入口28cから接点形成部20aまで注入される導電性の樹脂34の注入経路下流側の末端部にはバッファ部32が設けられている。
ここで、バッファ部32の範囲は、導電性の樹脂34の注入量が適正値である流路末端部19aaから図11に示す矢印N方向に向かって型27の当接面27aまでの間の空間をいう。
次に、「(9)接点部の各形状の機能及び抜け止め」の項で記述した2色成形について、図14を用いて説明を行う。
図14は、1色目用の型22,23,25、及び2色目用の型23,24,25を用いて、簡易的な形状とした軸受Fを2色成形により製造する場合について説明するための概略断面図である。図14(a)は、型22,23,25が合わさった状態を示す図である。図14(b)は、1色目(軸受部材20)を成形した状態を示す図である。図14(c)は、型22が型24と入れ替わった状態を示す図である。図14(d)は、2色目(接点部19)を成形した状態を示す図である。
このような2色成形を用いることで注入圧を高めることができ、注入圧が高まることで接点部19の形状を精度良く成形することができる。
図15(a)は、図14に示すような2色成形により一体的に成形された接点部19と軸受部材20を示す外観図である。図15(b)は、一体的に成形された接点部19と軸受部材20を示す平面図である。図15(c)は、図15(b)のV−V断面を示す概略断面図である。
これは樹脂注入装置により樹脂の注入量の調整を行うためバッファ部32を必要としないためである。
本成形方法においても、導電性の樹脂34が、接触面19aと芯がね支持部19b間で軸受部材20を挟み込む構成となっている。すなわち、図15(c)に示すように、軸受部材20を挟み込む接触面19aと芯がね支持部19bは、上述のように収縮率の差によって、図中の矢印の方向にそれぞれ収縮するため、接点部19が軸受部材20を締め付ける(軸受部材20に食い付く)ことになる。このことで、接点部19と軸受部材20は、より強固に固定されることになり、接点部19と軸受部材20との間で発生することが懸念される浮きや脱落を防ぐことができる。
次に、図16を用いてゲート位置について説明を行う。図16(a)は、軸受部材20の成形後に接点部19を成形した場合について示す図であり、これは、図13で示したものと同じものである。図16(b)は、2色成形により軸受F成形した場合について示す図であり、これは、図15で示したものと同じものである。
軸受部材20と接点部19が一体になったユニット状態のものを分離する場合、粉砕機
に入れてクラッシュさせることで、分離することが可能となり分別リサイクルすることができる。
また、図19に示す従来例と比較して、複数の接点部材が必要となった際に、トンネル形状の肉厚で縁面距離や空間距離をかせぐことができるため、接点部材の這い回し経路が簡易になる。さらに、導電経路の簡易な這い回しが可能となることで、這い回しスペースの削減もでき、プロセスカートリッジの長手方向の小型化につなげることができる。
また、導電性の樹脂を注入することにより接点部を形成することにより、複雑な電極形状の形成が可能となり、接点部(導電経路)の設計自由度を高くすることができる。
また、軸受部材を挟み込んで接点部が形成されるので、物流時等にプロセスカートリッジに衝撃が加わっても、アンカー形状により接点部が軸受部材から脱落するといったことや、接点部が軸受部材から浮くといった事象の発生を防止することができる。
また、電気接点部品(板金)と軸受部材といった部品間の組み付け構成ではないため、軸受部材に対する電気接点部の位置精度をより正確に出すことができ、軸受部材と接点部間のガタつきを防止することができる。
また、本実施例では、現像ローラ12、トナー供給ローラ16の芯がねを支持する構成として芯がね支持部19bについて説明したが、これに限るものではなく、摺動部材を支持するものであればよい。
図17は、接点部と接触するプロセス手段が回転体以外のものを示した概略図である。
図17では、現像ブレード11が現像ブレード端面11aで、軸受F(軸受部材20)に設けられた現像ブレード接点部31と接触している。このような構成にすることで、回転体以外のプロセス手段に対しても、電圧を印加することができる。
Claims (28)
- 画像形成装置本体に設けられた電気接点に電気的に接続される回転部材を有する画像形成装置本体に着脱可能なカートリッジであって、
枠体と、
導電性の樹脂が前記枠体に対して注入されることによって前記枠体と一体的に成形され、前記回転部材を前記画像形成装置本体の前記電気接点と電気的に接続する、前記回転部材の軸受部となる電極部材と、
を有することを特徴とするカートリッジ。 - 前記電極部材は、前記回転部材を支持する支持部と、前記画像形成装置本体の前記電気接点と接触する接点部と、を有することを特徴とする請求項1に記載のカートリッジ。
- 前記枠体は、前記枠体に設けられた貫通孔を有し、
前記電極部材は、前記貫通孔を貫通する貫通部を有し、
前記貫通部は、前記支持部と前記接点部と、の間に設けられている
ことを特徴とする請求項2に記載のカートリッジ。 - 前記接点部は、前記貫通孔の貫通方向において前記電極部材の移動を規制することを特徴とする請求項3に記載のカートリッジ。
- 前記支持部は、前記貫通孔の貫通方向において前記電極部材の移動を規制することを特徴とする請求項3または4に記載のカートリッジ。
- 前記電極部材に用いられる樹脂材料の収縮率を、前記枠体の樹脂材料の収縮率よりも大きいものとし、前記接点部と前記支持部とで前記貫通孔の貫通方向における前記電極部材の移動を規制することを特徴とする請求項3に記載のカートリッジ。
- 前記回転部材は、感光体に形成された静電潜像を現像するための現像ローラであることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のカートリッジ。
- 前記回転部材は、感光体に形成された静電潜像を現像するための現像ローラに現像剤を供給する現像剤供給ローラであることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のカートリッジ。
- 前記電極部材は、凹部を有し、
前記回転部材の端部は、前記凹部に挿入され、前記回転部材が前記電極部材に支持されることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載のカートリッジ。 - 前記回転部材は、長手方向の端面に凹部を有し、
前記電極部材は、凸部を有し、
前記凸部は、前記凹部に挿入され、前記回転部材が前記電極部材に支持されることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載のカートリッジ。 - 画像形成に使用される回転部材と、
画像形成装置の本体に設けられた電気接点と、
を有する画像形成装置であって、
枠体と、
導電性の樹脂が前記枠体に対して注入されることによって前記枠体と一体的に成形され、前記回転部材を前記電気接点と電気的に接続する、前記回転部材の軸受部となる電極部材と、
を有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記電極部材は、前記回転部材を支持する支持部と、前記電気接点と接触する接点部と、を有することを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
- 前記枠体は、前記枠体に設けられた貫通孔を有し、
前記電極部材は、前記貫通孔を貫通する貫通部を有し、
前記貫通部は、前記支持部と前記接点部と、の間に設けられている
ことを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。 - 前記接点部は、前記貫通孔の貫通方向において前記電極部材の移動を規制することを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
- 前記支持部は、前記貫通孔の貫通方向において前記電極部材の移動を規制することを特徴とする請求項13または14に記載の画像形成装置。
- 前記電極部材に用いられる樹脂材料の収縮率を、前記枠体の樹脂材料の収縮率よりも大きいものとし、前記接点部と前記支持部とで前記貫通孔の貫通方向における前記電極部材の移動を規制することを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
- 前記回転部材は、感光体に形成された静電潜像を現像するための現像ローラであることを特徴とする請求項11ないし16のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記回転部材は、感光体に形成された静電潜像を現像するための現像ローラに現像剤を供給する現像剤供給ローラであることを特徴とする請求項11ないし16のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記電極部材は、凹部を有し、
前記回転部材の端部は、前記凹部に挿入され、前記回転部材が前記電極部材に支持されることを特徴とする請求項11ないし18のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記回転部材は、長手方向の端面に凹部を有し、
前記電極部材は、凸部を有し、
前記凸部は、前記凹部に挿入され、前記回転部材が前記電極部材に支持されることを特徴とする請求項11ないし18のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 回転可能な回転部材と、電気接点と、を有する画像形成装置に用いられる枠体であって、
導電性の樹脂が前記枠体に対して注入されることによって前記枠体と一体的に成形され、前記回転部材を前記画像形成装置の本体に設けられた電気接点と電気的に接続する、前
記回転部材の軸受部となる電極部を有することを特徴とする枠体。 - 前記電極部は、前記回転部材を支持する支持部と、前記電気接点と接触する接点部と、を有することを特徴とする請求項21に記載の枠体。
- 前記枠体は、前記枠体に設けられた貫通孔を有し、
前記電極部は、前記貫通孔を貫通する貫通部を有し、
前記貫通部は、前記支持部と前記接点部と、の間に設けられている
ことを特徴とする請求項22に記載の枠体。 - 前記接点部は、前記貫通孔の貫通方向において前記電極部の移動を規制することを特徴とする請求項23に記載の枠体。
- 前記支持部は、前記貫通孔の貫通方向において前記電極部の移動を規制することを特徴とする請求項23または24に記載の枠体。
- 前記電極部に用いられる樹脂材料の収縮率を、前記枠体の樹脂材料の収縮率よりも大きいものとし、前記接点部と前記支持部とで前記貫通孔の貫通方向における前記電極部の移動を規制することを特徴とする請求項23に記載の枠体。
- 前記電極部は、凹部を有し、前記回転部材の端部が前記凹部に挿入され、前記回転部材を支持可能としたことを特徴とする請求項21ないし26のいずれか1項に記載の枠体。
- 前記電極部は、凸部を有し、前記凸部が前記回転部材の長手方向の端面に設けられた凹部に挿入され、前記回転部を支持可能としたことを特徴とする請求項21ないし26のいずれか1項に記載の枠体。
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