JP5797020B2 - 艤装部品組付位置の採寸方法 - Google Patents

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本発明は、艤装部品組付位置の採寸方法に関し、特に、船舶、プラント、鉄道車両等の大型構造物の製造過程において、配管、電気機器、支持台等の艤装部品の組付作業の効率化を図ることができる艤装部品組付位置の採寸方法に関する。
従来、船舶、プラント、鉄道車両等の大型構造物の建造過程において、配管、電気機器、支持台等の艤装部品を船体、車体、壁面、床面、天井等の部分に組み付ける工程(以下、「艤装工程」と称する。)がある。かかる艤装工程は、大型構造物を複数のブロックに分割したブロック単位、艤装部品を作業者が組み付け易い姿勢に変更したブロック毎に分割した姿勢単位、艤装部品のエリア、分量、作業時間等の条件によって分割した作業単位等により複数の単位に細分化される。一作業単位には、数百点もの艤装部品が含まれることも少なくない。かかる艤装部品の組付作業では、従来、二次元の図面に記載された寸法に基づいて艤装部品の組付位置を特定している。
しかしながら、図面に記載された艤装部品の寸法は、設計者が記載した寸法であり、設計上は都合のよい寸法であっても、組付作業の現場では判断又は計測し難く、扱い難い寸法であることが少なくない。例えば、設計時において、機器の組付位置は、大骨(ウェブ、バルクヘッド、トランス、ロンジ、フレーム材等)から機器中心の距離で設計しており、機器を支持する支持台も機器中心を基準として設計され、図面にもそれらの寸法が表記されている。しかし、現場では機器中心からの寸法は計測し難いため、機器中心から支持台端面までの寸法を計算して、支持台端面からメジャーで計測した寸法で確認している。
ところで、現在、船舶、プラント、鉄道車両、自動車等の種々の構造物について、3D(三次元)−CAD(Computer Aided Design)による設計が主流になっている。3D−CADによる設計図は、一般に、部品の組み立て状態を3Dビューワで画面上に表示したり、三次元モデル(3D−CADモデル、3Dビューワモデルを含む)を紙にプリントアウトしたりすることができ、従来、二次元的、平面的にしか把握できなかった複雑な組み立て状態を立体的に表現することができ、理解し易くすることができる。また、かかる三次元モデルを使用することにより、設計効率を改善することもできる(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載には、構造物の三次元形状を示す三次元モデルについて、入力手段から入力される、前記構造物に対する構成要素、及び前記構造物に係る所定の寸法を測定するための寸法測定ポイントに基づいて、前記構造物に対する所定方向の慣性荷重に対する所定の演算を行うための演算要素を作成する演算要素作成手段を有し、三次元モデルに対して構成要素及び寸法測定ポイントを入力すれば、演算要素が作成され、この演算要素を用いて構造物に対する所定方向の慣性荷重に対する所定の演算及び判定結果が得られ、設計者が演算判定結果を得るための手間を削減することができる構造物設計システムが開示されている。
特開2006−201972号公報
上述した二次元の図面を使用した艤装工程では、図面が透視図や陰線表示の表現となっており、艤装部品の三次元的な配置状態を把握し難いという問題があった。また、透視図では、表示されている裏側の内部構造材は、実際の作業現場では視認できる位置に存在しておらず、かかる内部構造材を基準にして寸法を計測することは困難であった。例えば、多くの艤装部品は、NCマーキン装置で組付位置を船殻上に印字しているが、一般に、反骨面となるデッキ面にはマーキンがなく、基準となる船殻部材が少ないため、裏骨(溶接線)からの寸法の計測が必要となっており、裏骨(溶接線)の位置を正確に把握することは難しい。
また、配管の組付位置は、配管を支持する支持台の位置によって影響を受けることから、支持台の組付位置を正確に割り当てる必要があり、支持台の組付位置が寸法表示されていない場合には、配管中心からの距離を利用して手計算で算出する必要があり、組付作業が遅延していた。
また、一般的な支持台は、アングル材により構成された脚部と、配管等の対象機器を支持する支持部と、を有し、前記脚部の先端には平板部材により構成されるパッド部が配置されることもある。かかるパッド部を有する脚部では、パッド部からの寸法ではなく、アングル材からの寸法が基準とされる。しかし、パッド部は、3D−CADで作成される部品としての支持台の構成部材であり、部品としての支持台の端部を構成することから、寸法計測を行う際にパッド部の取付面から寸法を計測してしまうこととなる。
一方、作業現場では、アングル材からの寸法を基準として組付作業を行なう必要があるため、パット部の取付面から採寸した場合、アングル材からの寸法を手計算により算出しなければならず、組付作業が遅延する要因となっていた。また、誤ってパッド部から寸法計測又は寸法表示された二次元の図面が作業現場に供された場合には、縮小された図面では作業者が気付かずに取り付けてしまい、位置ズレが発生することとなる。
すなわち、二次元の図面を使用した艤装工程では、図面の解読に時間を要し、設計上の寸法を作業現場で確認することが難しく、組付作業の効率が低下していた。
また、上述した3D−CADは、一般に設計ツールとして使用されており、設計の効率を改善することはできても、組付作業性を考慮したものにはなっていない。したがって、三次元モデルを3Dビューワで画面上に表示したり、三次元モデルを紙にプリントアウトしたりした場合であっても、従来の二次元図面と同様の問題が生じていた。
また、3D−CAD上で寸法を計測する場合、正確な計測ポイントが取れているか否か、3Dビューワ上で拡大して確認する必要があるとともに、計測対象の二点を正確に選択するためにビューの移動や回転操作を繰り返す必要があり、効率よく作業を行うためには、経験と慣れが必要であった。
本発明は、上述した問題点に鑑み創案されたものであり、三次元モデルを使用して艤装部品の組付作業時に計測し易い寸法を表示することにより、艤装作業の効率の向上を図ることができる艤装部品組付位置の採寸方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、艤装対象の構造物に艤装部品を組み付ける艤装作業における前記艤装部品の組付位置をコンピュータにより生成された三次元モデル上で寸法を表示するための艤装部品組付位置の採寸方法であって、前記コンピュータが、前記艤装部品の三次元モデルが前記構造物の三次元モデルに接触している接触部を特定する接触部抽出工程と、前記コンピュータが、前記接触部に対して前記構造物の三次元モデルの接触面から離隔したオフセット面における前記艤装部品の三次元モデルの断面形状を算出する断面形状算出工程と、前記コンピュータが、前記断面形状を含むバウンディングボックスを作成し、該バウンディングボックスと前記断面形状とを基に前記寸法を計測する採寸基準点を抽出する採寸基準点抽出工程と、前記コンピュータが、前記採寸基準点から前記接触面に平行な二軸に法線ベクトルを延出し前記オフセット面に投影した前記接触面の端面部又は前記オフセット面上の船殻部材又は他の艤装部品の三次元モデルとの交点を求めて寸法計測点を算出する寸法計測点算出工程と、前記コンピュータが、前記採寸基準点と前記寸法計測点との距離を算出して前記構造物又は前記艤装部品の三次元モデル上に前記寸法として表示する寸法表示工程と、を有する、ことを特徴とする艤装部品組付位置の採寸方法が提供される。
前記採寸基準点抽出工程は、前記コンピュータが、前記バウンディングボックスに沿った前記断面形状の隣り合う二辺の長さの合計値を算出し、該合計値が最大値となる前記二辺が共有する頂点を採寸基準点として抽出する、又は、前記合計値が対応する前記バウンディングボックスの合計値に対して一定の割合以上となる前記二辺が共有する頂点を全て採寸基準点として抽出するようにしてもよい。
前記断面形状の前記合計値が前記割合以上とならない場合は、前記コンピュータが、前記バウンディングボックスの全ての頂点を採寸基準点として抽出するようにしてもよい。
また、前記寸法が基準値以上である場合又は前記オフセット面の上下に前記寸法よりも近接する近接部品が存在する場合に、前記コンピュータが、前記オフセット面を上下に平行移動させて前記寸法計測点を再設定する寸法計測点再設定工程を有していてもよい。
前記接触部抽出工程は、前記コンピュータが、前記艤装部品の三次元モデルと前記構造物の三次元モデルとの間隔が閾値以下である場合に接触していると判断して前記接触部を特定するようにしてもよい。
前記寸法表示工程は、前記寸法が、正常値、異常値、超過値又は裏骨値であるか否かによって、前記コンピュータが引き出し線の色を変更するようにしてもよい。
また、前記コンピュータが、前記構造物の三次元モデルの表面に格子状のマトリックス定盤を設定するマトリックス設定工程を有し、前記寸法計測点算出工程は、前記コンピュータが、前記オフセット面に投影した前記マトリックス定盤との交点を前記寸法計測点として算出するようにしてもよい。
上述した本発明に係る艤装部品組付位置の採寸方法によれば、三次元モデル上において、艤装部品と構造物との接触部を特定し、そのオフセット面において艤装部品の断面形状を特定することにより、艤装作業時に採寸し易い艤装部品の形状を特定して寸法を表示することができる。したがって、作業現場において脚部の位置を明確に把握することができ、組付作業の効率化を図ることができる。また、三次元モデルを使用していることから、艤装部品の三次元的な配置状態を作業現場において容易に把握することができる。
また、設計上の寸法ではなく、艤装部品の組付作業用に採寸基準点及び寸法計測点を設定していることから、組付中心のような作業現場において計測し難い計測点を低減することができ、組付作業の効率化を図ることができる。
また、採寸する際に計測点(採寸基準点及び寸法計測点)を明確にしていることから、組付作業時に、3Dビューワ上で計測点が正確であるか否かを事後的に確認する必要がなく、組付作業の効率化を図ることができる。
したがって、本発明に係る艤装部品組付位置の採寸方法によれば、三次元モデルを使用して艤装部品の組付作業時に計測し易い寸法を表示することにより、艤装作業の効率の向上を図ることができる。
本発明の第一実施形態に係る艤装部品組付位置の採寸方法を示すフロー図である。 接触部抽出工程の説明図であり、(a)は艤装部品の三次元モデル、(b)は接触判定状態、を示している。 断面形状算出工程の説明図であり、(a)は艤装部品の三次元モデル、(b)はオフセット面の形成方法、(c)はオフセット面における脚部の断面形状、を示している。 採寸基準点抽出工程の説明図であり、(a)はアングル材の場合、(b)はチャンネル材の場合、(c)はフラットバーの場合、(d)は筒状部材の場合、を示している。 寸法計測点算出工程及び寸法表示工程の説明図であり、(a)は寸法計測点算出工程、(b)及び(c)は寸法表示工程、を示している。 本発明の他の実施形態に係る艤装部品組付位置の採寸方法を示すフロー図であり、(a)は第二実施形態、(b)は第三実施形態、を示している。 第二実施形態における寸法計測点再設定工程の説明図であり、(a)はオフセット面を上方に平行移動した場合、(b)はオフセット面を下方に平行移動した場合、を示している。 第三実施形態におけるマトリックス設定工程の説明図であり、(a)はマトリックス定盤の一例、(b)はマトリックス定盤を有する三次元モデル、(c)はマトリックス定盤を使用した寸法表示状態、を示している。
以下、本発明の実施形態について図1〜図8を用いて説明する。ここで、図1は、本発明の第一実施形態に係る艤装部品組付位置の採寸方法を示すフロー図である。図2は、接触部抽出工程の説明図であり、(a)は艤装部品の三次元モデル、(b)は接触判定状態、を示している。図3は、断面形状算出工程の説明図であり、(a)は艤装部品の三次元モデル、(b)はオフセット面の形成方法、(c)はオフセット面における脚部の断面形状、を示している。図4は、採寸基準点抽出工程の説明図であり、(a)はアングル材の場合、(b)はチャンネル材の場合、(c)はフラットバーの場合、(d)は筒状部材の場合、を示している。図5は、寸法計測点算出工程及び寸法表示工程の説明図であり、(a)は寸法計測点算出工程、(b)及び(c)は寸法表示工程、を示している。
本発明の第一実施形態に係る艤装部品組付位置の採寸方法は、図1〜図5に示したように、艤装対象の構造物1に艤装部品2を組み付ける艤装作業における艤装部品2の組付位置を三次元モデルM上で寸法を表示するための艤装部品組付位置の採寸方法であって、艤装部品2が構造物1に接触している接触部21を特定する接触部抽出工程(SP101)と、接触部21に対して構造物1の接触面11から離隔したオフセット面Fにおける艤装部品2の断面形状Gを算出する断面形状算出工程(SP102)と、断面形状Gから寸法を計測する採寸基準点3を抽出する採寸基準点抽出工程(SP103)と、採寸基準点3から接触面11に平行な二軸に法線ベクトル31〜34を延出しオフセット面Fに投影した接触面11の端面部12又はオフセット面F上の壁面部13(船殻部材又は他の艤装部品)との交点を求めて寸法計測点4を算出する寸法計測点算出工程(SP104)と、採寸基準点3と寸法計測点4との距離を算出して三次元モデルM上に寸法として表示する寸法表示工程(SP105)と、を有する。
図1に示した艤装部品組付位置の採寸方法は、船舶、プラント、鉄道車両等の大型構造物の建造過程において、配管、電気機器、支持台等の艤装部品2を船体、車体、壁面、床面、天井等の部分(構造物1)に組み付ける艤装工程に使用される。かかる艤装工程は、大型構造物を複数のブロックに分割したブロック単位、艤装部品を作業者が組み付け易い姿勢に変更したブロック毎に分割した姿勢単位、艤装部品のエリア、分量、作業時間等の条件によって分割した作業単位等により複数の単位に細分化される。
構造物1は、例えば、ブロック単位に設定される。また、大型構造物が船舶の場合、構造物1には、船体外板、甲板、縦通壁等の船体や船倉の外殻を構成する部材だけでなく、船体外板や甲板等に接続される船殻部材(ロンジ、フレーム、ブラケット、フラットバー等)や板継も含まれる。艤装作業の現場で作業員が一人で計測できる距離は2〜3m程度であるため、艤装部品2の組付位置を表示する寸法は、艤装部品2と近接した位置に存在する複数の船殻部材を基準にすることが多い。そして、艤装部品2の図面等に記載された寸法は、設計上では都合のよいものであったとしても、現場での艤装作業に最適な寸法になっていないことが多い。そこで、本発明は、3D−CAD等によって得られる三次元モデルMを利用して、艤装作業に最適な採寸を行い、三次元モデルM上に表示することによって、艤装作業の効率を改善しようとするものである。なお、本発明において、三次元モデルMには、3D−CADモデルや3Dビューワモデルも含まれるものとする。
接触部抽出工程(SP101)は、艤装部品2の採寸する箇所を特定する工程である。図2(a)に示したように、艤装部品2は、一般に、複数の箇所(図では4箇所)が構造物1に組み付けられることから、この接触部21を採寸箇所として特定する。接触部21は、構造物1の接触面11と隙間なく接触しているものであるが、三次元モデルMの作成上又は設計上の誤差から接触部21の位置が接触面11からずれている場合がある。そこで、図2(b)に示したように、艤装部品2と構造物1との間隔が閾値δ以下である場合に接触していると判断して接触部21を特定するようにしてもよい。かかる処理により、採寸が必要な箇所の寸法漏れを抑制することができる。なお、閾値δは任意に設定できる数値であり、例えば、構造物1が船舶の場合には、20〜30mm程度に設定される。
断面形状算出工程(SP102)は、艤装部品2の採寸し易い又は採寸すべき箇所を割り出す工程である。例えば、艤装部品2が、図3(a)に示したような配管支持台である場合を考える。配管支持台は、例えば、アングル材により構成された脚部2aと、脚部2aの先端に配置された平板部材により構成されるパッド部2bと、配管を支持する支持部2cと、を有する。かかる配管支持台では、脚部2aの組付位置が重要であることから、脚部2aを構成するアングル材から採寸することが好ましい。そこで、図3(b)に示したように、構造物1の接触面11から一定の距離α(オフセット量)だけ離隔したオフセット面Fを設定する。そして、図3(c)に示したように、オフセット面Fにおける艤装部品2の脚部2aの断面形状G(図の斜線部)を算出する。このようにオフセット面Fを設定することにより、パッド部2bを除外した艤装部品2の採寸すべき箇所を含む断面形状を割り出すことができ、正しい採寸箇所を特定することができる。なお、距離αは任意に設定できる数値であり、対象とするパッド部2bの厚さよりも大きく、例えば、パッド部2bの厚さが10mmの場合には、距離αは15〜25mm程度に設定される。
なお、艤装部品2におけるパッド部2bの脚部2aへの取付精度を規定する等の対応により、パッド部2bで採寸可能な場合には、距離α(オフセット量)を、対象とするパッド部2bの厚さよりも小さく、例えば、パッド部2bの厚さが10mmの場合には、距離αを5mm程度に設定するようにしてもよい。
採寸基準点抽出工程(SP103)は、断面形状Gから採寸すべきポイントを選定する工程である。具体的には、採寸基準点抽出工程(SP103)は、断面形状Gを含む矩形のバウンディングボックスHを作成し、バウンディングボックスHに沿った断面形状Gの隣り合う二辺の長さの合計値σを算出し、合計値σが最大値となる二辺が共有する頂点を採寸基準点3として抽出する。
例えば、まず、艤装部品2の脚部2aが、アングル材(L形鋼、山形鋼ともいう)の場合について説明する。図4(a)に示したように、艤装部品2の脚部2aがアングル材の場合、オフセット面Fにおける断面形状GはL字形状を有する。このL字形状の全体を含む最小の四角形であるバウンディングボックスH(破線で表示)を作成する。バウンディングボックスHの頂点を図示したようにA,B,C,Dとする。いま、断面形状Gの一部の角点は、頂点A,B,Dと一致しているものとし、バウンディングボックスHの辺BC上の角点をB´、バウンディングボックスHの辺CD上の角点をD´とする。また、断面形状Gの辺AB,ADの長さをそれぞれ75mmとし、断面形状Gの辺BB´,DD´の長さをそれぞれ6mmとする。このとき、バウンディングボックスHの各頂点A,B,C,Dにおいて、断面形状Gの隣り合う二辺の長さの合計値σは、頂点A:辺AB+辺AD=150mm、頂点B:辺AB+辺BB´=81mm、頂点C:辺BB´+辺DD´=12mm、頂点D:辺AD+辺DD´=81mm、と求めることができる。そして、合計値σの最大値は、頂点Aの150mmであるから、頂点Aを採寸基準点3として決定する。
また、採寸基準点3の決定方法として、合計値σが対応するバウンディングボックスHの合計値Σに対して一定の割合以上となる二辺が共有する頂点を全て採寸基準点3として抽出するようにしてもよい。例えば、図4(a)に示したアングル材の場合に、バウンディングボックスHの合計値Σ(すなわち、全周の長さ)は300mmである。かかる合計値Σに対して50%以上(すなわち、150mm以上)の合計値σを有する頂点Aを採寸基準点3として抽出する。この場合、合計値σの最大値を算出する必要はなく、一定の割合以上であるか否かを判断するのみでよい。なお、割合は任意に設定できる数値であり、50%に限定されるものではない。
さらに、断面形状Gの合計値σが一定の割合(例えば、50%)以上とならない場合は、バウンディングボックスHの全ての頂点A〜Dを採寸基準点3として抽出するようにしてもよい。このように、各頂点A〜Dについて優劣をつけることができない場合には、特定の頂点に採寸基準点3を決定する必要はない。かかる処理により、採寸基準点3の決定方法を容易にすることができ、演算処理に要する時間を短縮することができる。なお、合計値σの最大値により採寸基準点3を決定する場合であっても、合計値σの最大値が一定の割合(例えば、50%)未満である場合には、合計値σの最大値を無視して、バウンディングボックスHの全ての頂点A〜Dを採寸基準点3として抽出するようにしてもよい。
次に、艤装部品2の脚部2aがチャンネル材(溝形鋼ともいう)の場合について説明する。図4(b)に示したように、艤装部品2の脚部2aがチャンネル材の場合、オフセット面Fにおける断面形状Gはコ字形状(又は角型U字形状)を有する。そして、断面形状Gの全体を含む最小の頂点A〜Dを有する四角形であるバウンディングボックスH(破線で表示)を作成する。いま、断面形状Gの一部の角点は、頂点A〜Dと一致しているものとし、バウンディングボックスHの辺CD上の角点をC´,D´とする。また、断面形状Gの辺ABの長さを100mmとし、断面形状Gの辺BC,ADの長さをそれぞれ50mmとし、断面形状Gの辺CC´,DD´の長さをそれぞれ8mmとする。このとき、バウンディングボックスHの各頂点A,B,C,Dにおいて、断面形状Gの隣り合う二辺の長さの合計値σは、頂点A:辺AB+辺AD=150mm、頂点B:辺AB+辺BC=150mm、頂点C:辺BC+辺CC´=58mm、頂点D:辺AD+辺DD´=58mm、と求めることができる。そして、合計値σの最大値は、頂点A及び頂点Bの150mmであるから、頂点A及び頂点Bを採寸基準点3として決定する。また、バウンディングボックスHの合計値Σ(すなわち、全周の長さ)は300mmであることから、合計値Σに対して50%以上(すなわち、150mm以上)の合計値σを有する頂点A及び頂点Bを採寸基準点3として抽出するようにしてもよい。
次に、艤装部品2の脚部2aがフラットバー(平鋼ともいう)の場合について説明する。図4(c)に示したように、艤装部品2の脚部2aがフラットバーの場合、オフセット面Fにおける断面形状Gは長方形を有する。そして、断面形状Gは、頂点A〜Dを有する四角形であるバウンディングボックスH(破線で表示)と一致することとなる。この場合、バウンディングボックスHの各頂点A〜Dにおいて、断面形状Gの隣り合う二辺の長さの合計値σは全て同じ値となる。したがって、全ての合計値σが最大値であり、全ての頂点A〜Dを採寸基準点3として決定する。
次に、艤装部品2の脚部2aが筒状部材(例えば、パイプ、配管等)の場合について説明する。図4(d)に示したように、艤装部品2の脚部2aが筒状部材の場合、オフセット面Fにおける断面形状Gは円形である。そして、頂点A〜Dを有する四角形であるバウンディングボックスH(破線で表示)は、断面形状Gの接線により構成される。この場合、バウンディングボックスHの各頂点A〜Dにおいて、断面形状Gの隣り合う二辺の長さの合計値σは全て同じ値となる。したがって、全ての合計値σが最大値であり、全ての頂点A〜Dを採寸基準点3として決定する。このように、本実施形態では、艤装部品2が円筒部材の場合であっても、円筒部材の中心点からではなく、バウンディングボックスHの頂点A〜Dから採寸することができ、艤装作業の現場における作業効率を改善することができる。
また、筒状部材の中心点Oを採寸基準点3とすることが好ましい場合には、バウンディングボックスHが正方形であり、かつ、バウンディングボックスHに艤装部品2の稜線が含まれていないことを判定条件として、艤装部品2の断面形状Gは円形であると認識し、バウンディングボックスHの中心点Oを採寸基準点3として決定するようにしてもよい。
なお、艤装部品2の形状は、上述したアングル材、チャンネル材、フラットバー及び筒状部材に限定されるものではなく、T形鋼、I形鋼、H形鋼、Z形鋼等、種々の断面形状Gを有する艤装部品2に適用することができ、同様の手順によって採寸基準点3を抽出することができる。
寸法計測点算出工程(SP104)は、採寸基準点3から寸法を計測するためのポイントを選定する工程である。図5(a)に示したように、例えば、構造物1は、オフセット面F上に投影された三つの端面部12及びオフセット面F上の船殻部材又は他の艤装部品の壁面部13を有するものとする。また、XY座標は、図示したように、艤装部品2(アングル材)の各辺に沿って設定されているものとする。そして、X軸の正方向(+X)、X軸の負方向(−X)及びY軸の負方向(−Y)に端面部12が配置され、Y軸の正方向(+Y)に壁面部13が配置されているものとする。
いま、艤装部品2の採寸基準点3は頂点Aであるから、この頂点AからXY座標に沿って四本の法線ベクトル(+X方向の法線ベクトル31、−X方向の法線ベクトル32、+Y方向の法線ベクトル33、−Y方向の法線ベクトル34)を引く。そして、+X方向の法線ベクトル31と端面部12との交点をP、−X方向の法線ベクトル32と端面部12との交点をQ、+Y方向の法線ベクトル33と壁面部13との交点をR、−Y方向の法線ベクトル34と端面部12との交点をSとする。
ここで、例えば、APの距離が800mm、AQの距離が250mm、ARの距離が280mm、ASの距離が350mmであるとすれば、±X方向における最短距離、±Y方向における最短距離を有する交点を寸法計測点4として選択する。±X方向における最短距離はAQの250mmであり、±Y方向における最短距離はARの280mmであるから、交点Q及び交点Rが寸法計測点4として選択される。このようにXY方向における最短距離を有する交点を寸法計測点4として算出することにより、艤装作業の現場において艤装対象の艤装部品2から近接した位置から寸法を計測することができ、計測作業の負担を軽減することができる。
寸法表示工程(SP105)は、採寸基準点3と寸法計測点4との距離(寸法)を三次元モデルM上に表示する工程である。上述した接触部抽出工程(SP101)〜寸法計測点算出工程(SP104)により決定された採寸基準点3及び寸法計測点4に基づいて、採寸基準点3と寸法計測点4との距離(寸法)を算出し、図5(b)に示したように、引き出し線及び寸法を三次元モデルM上に表示させる。このとき、表示する寸法が、正常値、異常値、超過値又は裏骨値であるか否かによって引き出し線や寸法の色を変更するようにしてもよい。例えば、正常値の場合は青色、異常値の場合は赤色、超過値の場合は黄色、裏骨値の場合は紫色等に設定される。
ここで、異常値とは、艤装部品2の種類や構造物1の構造等の観点からあり得ない数値を示している場合を意味する。具体的には、上限値及び下限値を設定し、上限値〜下限値の範囲から外れる場合に異常値として判定する。また、超過値とは、艤装作業において作業員が一人で計測できる寸法であるか否かを意味する。具体的には、2〜3mの範囲内で閾値を設定し、閾値を超える場合に超過値として判定する。また、裏骨値とは、寸法が裏骨(溶接線)から計測されている場合を意味する。裏骨値を使用する場合には、視覚により正確な位置を把握することが難しいため、チョーク等で擦ることにより裏骨(溶接線)を視覚的に認識し易くする必要がある。なお、正常値とは、異常値、超過値及び裏骨値のいずれにも該当しない場合を意味する。
ところで、艤装部品2が複数の脚部2aを有する場合には、艤装部品2が図面通りに製作されていることを条件として、一つの脚部2aについての組付寸法がわかれば、艤装部品2の組付作業を実施することができ、脚部2aごとに採寸する必要がなく、採寸の手間を軽減することができる。
また、近接する船殻部材(例えば、構造物1)を寸法計測点4とするよりも近接する他の艤装部品2の採寸基準点3から寸法を計測した方が採寸の手間を軽減することができる場合もある。このような場合には、図5(c)に示したように、先に計測した艤装部品2の採寸基準点3に対して、次に計測する艤装部品2の脚部2aの内で最も近い脚部2aを選択して、先に計測した艤装部品2の採寸基準点3を次に計測する艤装部品2の寸法計測点4であると扱い、寸法計測面における±X方向及び±Y方向における最短寸法を計測して表示するようにしてもよい。
上述した本実施形態に係る艤装部品組付位置の採寸方法によれば、三次元モデルM上において、艤装部品2と構造物1との接触部21を特定し、そのオフセット面Fにおいて艤装部品2の断面形状Gを特定することにより、艤装作業時に採寸し易い艤装部品2の形状を特定して寸法を表示することができる。したがって、作業現場において艤装部品2の位置を明確に把握することができ、組付作業の効率化を図ることができる。また、三次元モデルMを使用していることから、艤装部品2の三次元的な配置状態を作業現場において容易に把握することができる。また、設計上の寸法ではなく、艤装部品2の組付作業用に採寸基準点3及び寸法計測点4を設定していることから、作業現場において計測し難い計測点を低減することができ、組付作業の効率化を図ることができる。また、採寸する際に計測点(採寸基準点3及び寸法計測点4)を明確にしていることから、組付作業時に、3Dビューワ上で計測点が正確であるか否かを事後的に確認する必要がなく、組付作業の効率化を図ることができる。したがって、本実施形態に係る艤装部品組付位置の採寸方法によれば、三次元モデルMを使用して艤装部品2の組付作業時に計測し易い寸法を表示することにより、艤装作業の効率の向上を図ることができる。
次に、本発明の他の実施形態に係る艤装部品組付位置の採寸方法について説明する。ここで、図6は、本発明の他の実施形態に係る艤装部品組付位置の採寸方法を示すフロー図であり、(a)は第二実施形態、(b)は第三実施形態、を示している。図7は、第二実施形態における寸法計測点再設定工程の説明図であり、(a)はオフセット面を上方に平行移動した場合、(b)はオフセット面を下方に平行移動した場合、を示している。図8は、第三実施形態におけるマトリックス設定工程の説明図であり、(a)はマトリックス定盤の一例、(b)はマトリックス定盤を有する三次元モデル、(c)はマトリックス定盤を使用した寸法表示状態、を示している。なお、第一実施形態の説明で使用した構成部品と同じ構成部品については、同じ符号を付して重複した説明を省略する。
図6(a)に示した第二実施形態は、採寸基準点3から寸法計測点4までの寸法が基準値β以上である場合又はオフセット面Fの上下に採寸基準点3から寸法計測点4までの寸法よりも近接する近接船殻部材5が存在する場合に、オフセット面Fを上下に平行移動させて寸法計測点4を再設定する寸法計測点再設定工程(SP106)を有する。
かかる寸法計測点再設定工程(SP106)は、寸法計測点算出工程(SP104)により寸法計測点4を算出し、採寸基準点3から寸法計測点4までの寸法を算出した後、かかる寸法が、例えば、異常値や超過値である場合に、オフセット面Fの位置を変更して他の近接する部品(構造物1又は船殻部材)を探索するようにしたものである。かかる処理により、艤装作業に適した現実的な寸法を三次元モデル上に表示させるようにすることができ、艤装作業の効率化を図ることができる。
図7(a)に示したように、オフセット量αのオフセット面Fにおいて、適切な構造物1又は船殻部材が存在せず、適切な寸法計測点4が得られない場合、距離Δαだけ上方(Z軸の正方向)にずらしたオフセット面F2を設定する(オフセット量はα+Δα)。そして、オフセット面F2においてもオフセット面Fと同様の結果であれば、さらに距離Δαだけ上方(Z軸の正方向)にずらしたオフセット面F3を設定する(オフセット量はα+2・Δα)。そして、寸法が正常値となるまで、又は、オフセット量若しくはオフセット回数が上限値に達するまで、オフセット面Fの再設定を繰り返す。なお、オフセット量が大きくなると艤装作業に影響を与える可能性があることから、例えば、オフセット量の上限値を100〜300mm程度に設定したり、Δαを10〜30mmとしてオフセット回数の上限値を3〜10回程度に設定したりするようにしてもよい。
いま、オフセット面F3において、近接船殻部材5が存在したとする。このとき、オフセット面F3において寸法計測点4は交点Tとして算出される。そして、オフセット面F3上の採寸基準点3である頂点A3から寸法計測点4である交点Tまでの距離(例えば、255mm)が寸法として算出され、三次元モデルM上に表示される。
構造物1の艤装面(表面)に最適な寸法計測点4が得られない場合、艤装面の裏面の船殻部材(裏骨材6)を探索するようにしてもよい。この場合、裏骨材6が近接船殻部材5として認識される。例えば、図7(b)に示したように、オフセット量αのオフセット面Fに対して、構造物1の接触面11から距離Δαだけ下方(Z軸の負方向)にずらしたオフセット面F4を設定する(オフセット面Fからの距離はα+Δα)。そして、オフセット面F4において寸法計測点4は交点Uとして算出される。
ここで、寸法計測点4が裏骨材6に設定される場合、艤装作業において寸法は艤装面(表面)に現れる溶接線から計測されることとなる。このように、交点Uの位置を表示することにより、溶接線の位置を正確に把握することができる。そして、オフセット面F4上の採寸基準点3である頂点A4から寸法計測点4である交点Uまでの距離(例えば、350mm)が寸法として算出され、三次元モデルM上に表示される。このとき、引き出し線等の色は、裏骨値であるとして紫色等に変更され、正常値等と区別して表示するようにしてもよい。
なお、裏骨材6上に寸法計測点4を設定する場合には、対象の艤装部品2の艤装面の裏面に溶接された裏骨材6を選択する必要がある。したがって、オフセット量やオフセット回数の上限値を設定する必要性は少ないが、溶接部を確実に除外するために、オフセット量を構造物1の板厚に溶接部高さを加えた値よりも大きく設定したり、交点Uの位置が安定するまでオフセット回数を数回繰り返したりするようにしてもよい。
図6(b)に示した第三実施形態は、構造物1の表面に格子状のマトリックス定盤7を設定するマトリックス設定工程(SP107)を有し、寸法計測点算出工程(SP104)は、オフセット面Fに投影したマトリックス定盤7との交点を寸法計測点4として算出するようにしたものである。なお、ここでは、第二実施形態の艤装部品組付位置の採寸方法にマトリックス設定工程(SP107)を追加したフローを図示したが、第一実施形態の艤装部品組付位置の採寸方法にマトリックス設定工程(SP107)を追加するようにしてもよい。
マトリックス設定工程(SP107)は、図8(a)に示したように、構造物1の表面に格子状のマトリックス定盤7を設定する工程である。このように、三次元モデルM上において、マトリックス定盤7を設定した場合には、図8(b)に示したように、マトリックス定盤7を有する構造物1の艤装面上に艤装部品2が組み付けられる。また、三次元モデルM上にマトリックス定盤7を設定した場合には、現実の構造物1においてもNCマーキン装置等により艤装面に同一のマトリックス定盤を罫書きすることが必要である。
なお、構造物1の表面には構造物1を模擬した作業基準面を含むものとする。したがって、例えば、構造物1とは独立・分離した場所・工程で艤装部品2の組付作業を行う場合には、構造物1であると見立てた作業基準面にマトリックス定盤7を設定するようにしてもよい。
また、寸法計測点算出工程(SP104)では、図8(c)に示したように、マトリックス定盤7の縁部を構造物1の縁部であるとして扱い、採寸基準点3からの法線ベクトルとマトリックス定盤7の縁部との交点を寸法計測点4として算出し、採寸基準点3から寸法計測点4までの距離を寸法として算出して三次元モデルM上に表示する。
このように、マトリックス定盤7を使用することにより、艤装部品2の近接する位置(例えば、2m以内)に適当な船殻部材が存在しない場合であっても、マトリックス定盤7上に寸法計測点4を設定することができ、艤装作業に適した現実的な寸法を三次元モデル上に表示させるようにすることができ、艤装作業の効率化を図ることができる。なお、マトリックス定盤7の格子間隔は任意に設定することができ、例えば、艤装作業中に作業者が一人で計測できる間隔(2〜3m程度)に設定される。
本発明は上述した実施形態に限定されず、船舶以外のプラント、鉄道車両等の大型構造物にも適用することができる等、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは勿論である。
1 構造物
2 艤装部品
3 採寸基準点
4 寸法計測点
5 近接船殻部材
6 裏骨材(近接部品)
7 マトリックス定盤
11 接触面
12 端面部
13 壁面部
21 接触部
31,32,33,34 法線ベクトル

Claims (7)

  1. 艤装対象の構造物に艤装部品を組み付ける艤装作業における前記艤装部品の組付位置をコンピュータにより生成された三次元モデル上で寸法を表示するための艤装部品組付位置の採寸方法であって、
    前記コンピュータが、前記艤装部品の三次元モデルが前記構造物の三次元モデルに接触している接触部を特定する接触部抽出工程と、
    前記コンピュータが、前記接触部に対して前記構造物の三次元モデルの接触面から離隔したオフセット面における前記艤装部品の三次元モデルの断面形状を算出する断面形状算出工程と、
    前記コンピュータが、前記断面形状を含むバウンディングボックスを作成し、該バウンディングボックスと前記断面形状とを基に前記寸法を計測する採寸基準点を抽出する採寸基準点抽出工程と、
    前記コンピュータが、前記採寸基準点から前記接触面に平行な二軸に法線ベクトルを延出し前記オフセット面に投影した前記接触面の端面部又は前記オフセット面上の船殻部材又は他の艤装部品の三次元モデルとの交点を求めて寸法計測点を算出する寸法計測点算出工程と、
    前記コンピュータが、前記採寸基準点と前記寸法計測点との距離を算出して前記構造物又は前記艤装部品の三次元モデル上に前記寸法として表示する寸法表示工程と、
    を有する、ことを特徴とする艤装部品組付位置の採寸方法。
  2. 前記採寸基準点抽出工程は、前記コンピュータが、前記バウンディングボックスに沿った前記断面形状の隣り合う二辺の長さの合計値を算出し、該合計値が最大値となる前記二辺が共有する頂点を採寸基準点として抽出する、又は、前記合計値が対応する前記バウンディングボックスの合計値に対して一定の割合以上となる前記二辺が共有する頂点を全て採寸基準点として抽出する、ことを特徴とする請求項1に記載の艤装部品組付位置の採寸方法。
  3. 前記断面形状の前記合計値が前記割合以上とならない場合は、前記コンピュータが、前記バウンディングボックスの全ての頂点を採寸基準点として抽出する、ことを特徴とする請求項2に記載の艤装部品組付位置の採寸方法。
  4. 前記寸法が基準値以上である場合又は前記オフセット面の上下に前記寸法よりも近接する近接部品が存在する場合に、前記コンピュータが、前記オフセット面を上下に平行移動させて前記寸法計測点を再設定する寸法計測点再設定工程を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の艤装部品組付位置の採寸方法。
  5. 前記接触部抽出工程は、前記コンピュータが、前記艤装部品の三次元モデルと前記構造物の三次元モデルとの間隔が閾値以下である場合に接触していると判断して前記接触部を特定する、ことを特徴とする請求項1に記載の艤装部品組付位置の採寸方法。
  6. 前記寸法表示工程は、前記寸法が、正常値、異常値、超過値又は裏骨値であるか否かによって、前記コンピュータが引き出し線の色を変更する、ことを特徴とする請求項1に記載の艤装部品組付位置の採寸方法。
  7. 前記コンピュータが、前記構造物の三次元モデルの表面に格子状のマトリックス定盤を設定するマトリックス設定工程を有し、前記寸法計測点算出工程は、前記コンピュータが、前記オフセット面に投影した前記マトリックス定盤との交点を前記寸法計測点として算出する、ことを特徴とする請求項1に記載の艤装部品組付位置の採寸方法。
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