JP5796796B2 - 船舶転覆防止機構 - Google Patents
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また、船体の浮力を高めることにより、航行中の燃料消費量、CO2排出量を低減させることを目的としている。
これを言い換えれば、船舶の両舷の内部に上下移動可能に浮体を設け、船舶の喫水線が下がり重心が上昇した際には浮体を喫水線まで下降させて該位置で保持可能に構成している。
本発明では、前記ロック手段は、前記船舶の重量低下によって喫水線が下降した場合に、前記浮体を前記喫水線の高さ位置で拘束する拘束手段を備えていることを特徴とする。
本発明は、前記拘束手段が前記浮体を拘束していない場合には、前記浮体は自重により下降することが可能であることを特徴とする。
本発明は、船舶の両舷側の内部(内側)に夫々配置された浮力生成室と、該各浮力生成室内を外部と連通させる入排水口と、前記各浮力生成室内に高さ位置を固定して配置された浮体と、を備えていることを特徴とする。
本発明は、前記浮体の浮力を調整可能としたことを特徴とする。
本発明は、前記浮力生成室内に、駆動源によって駆動されることにより浮力を生成する浮力生成手段を配置したことを特徴とする。
また、船体の浮力を高めることにより、航行中の燃料消費量、CO2排出量を低減させることができる。
また、制御系等の複雑な機構を伴わずに簡単な機構で浮体を上下に移動させ、これによって船の横方向への動き(ローリング)を少なくして安定性を保持し、転覆を防止する効果がある。
以下、本発明の第1の実施形態に係る船舶転覆防止機構を図面に示した実施の形態に基づいて説明する。
図1乃至図11は本発明の第1の実施形態に係る船舶転覆防止機構を備えた船舶を示しているが、該実施例に限定されるものではない。
浮体室(浮力生成室)2、2の内部は、船外の水(海水、或いは、淡水)と連通するように構成されており、浮体1は浮体室内の水面からの浮力を受けて浮くことにより船舶本体56(船舶全体)に対して浮力を付与する手段である。
即ち、本発明の船舶転覆防止機構Aは、船舶の両舷側の内部(内側)に夫々配置された浮体室2、2と、各浮体室内を外部と連通させる入排水口3、4と、各浮体室内に配置されて上下移動する浮体1と、該浮体を任意の高さ位置にて固定したり固定を解除するロック手段Lcと、を備えている構成が特徴的である。
船舶本体56と舷壁55との間に適宜図示しない補強材を組み付けることにより、浮体室2、2の強度を補強する。
浮体1は、航行時や停泊時において波浪や物体との衝突によって破損することを防止するため、船舶50の両舷側内部に設けられた浮体室2、2内に配設されている。浮体室2、2内の水Wは船舶50の航行中にスムーズに入排水するように浮体室2、2の船底部分及び船尾部分に入排水口3、4が設けられている。なお入排水口は、船首部分や両舷側面に設けることもできるが、船首部分や両舷側面に設けた場合は、航行時の抵抗となる場合があるため、入排水口は、本実施例のように船底部分及び船尾部分に設けることが好ましい。
また、拘束手段18が浮体1(浮体保持バー13)を拘束していない場合には、浮体は自重により下降することが可能である。
また、保持突起13aはラチェットギアであるため、拘束手段18が浮体1(浮体保持バー13)を拘束している場合には、浮体は自重により常時下降することが可能であるが、上昇することはできない。
ロック手段Lcは、浮体保持バー13、保持回動バー(係止部材)14、コイルバネ(弾性部材)16、拘束手段18等から構成されている。
また、ガイドバー11、及びロック手段Lcは、昇降機構を構成している。
なお、保持可動バー14が時計回り方向へ回動して浮体保持バー13を上昇させることを確実に阻止する手段として後述する拘束手段18が用いられる。
なお、本実施例では弾性部材としてコイルバネ16を用いているが、これは一例に過ぎず、板バネ、ゴム等の弾性材料、空気ポンプバネや油圧ポンプバネを使用してもよい。
換言すれば、コイルバネ16の弾発力(保持力)を、浮体室2内の水位の低下により水面が浮体から完全に離脱することによって浮体の重量全体が保持回動バー14に加わった場合に初めて保持回動バー14によって浮体保持バー13を保持し切れなくなるように設定すればよい。
このような場合の例としては、例えば波浪や船舶のローリングにより水面位置が上下に揺動する場合を想定することができる。
その後、浮体1が下降した喫水線Mに相当する水面上に着水して安定した段階で、図9の状態となる。
浮体1と浮体室2の側面2a(船舶本体56の外壁56a)との間となる位置であって浮体1の側面1aには、浮体1の本体が直接浮体室2の側面2aに当接しないよう、また浮体1がスムーズに上下に移動可能なように、金属製のローラー17が側面la、laに各2本が、略水平方向に回転自在に設けられている。
また、保持回動バー(係止手段)14の後端部の下方位置の甲板51上には、軸18aを中心にして引き起こし可能に形成されている拘束バー(拘束手段)18が設けられていて、図10に示すように拘束バー18を引き起こして垂直状に立てることにより、保持回動バー14の後端が下がることを拘束する。保持回動バー14の後端が下がることが拘束されれば、保持回動バー14の先端が上がることはなく、結果として浮体保持バー13の保持突起13aと保持回動バー14の先端部の歯合が保持され、浮体1の上方向への移動が拘束される。
なお、拘束手段18は、甲板上に起倒自在に支持した拘束バーに限らず、甲板面に沿って進退することにより保持回動バー14の後端部と甲板との間の空間内に出入りして、保持回動バーを拘束したり拘束解除するように構成された部材(楔部材等)であってもよい。
なお、上記例では、ガイドバー11とは別個に浮体保持バー13を設けたが、浮体保持バー13をガイドバーと兼用してもよい。逆に言えば、ガイドバー11にラチェットギア状の保持突起13aを設けることにより、ロック手段Lcを構成するようにしてもよい。
浮体1は水面に浮くように形成されていて、貨物等の積み下ろし等により喫水面が上下に変化する場合は、拘束バー18が甲板51上に倒されていれば、図7乃至図9及び図11に示しているように、浮体1も該喫水面に浮いた状態で上下に移動する。浮体1の上下の移動は浮体1の側面laに回転自在に設けられたローラー17により、スムーズに行われる。
浮体1としては、例えば金属材料、或いは樹脂材料を中空の箱体状、その他の任意の形状に構成することにより水面で浮力を発生するように構成したものや、発泡スチロール等のように浮力を有した材料を金属製、或いは樹脂製の中空体(補強部材)内部に充填したものを用いる。要するに、充分な強度と浮力を有していればどのような構成であってもよい。
また、本発明の船舶転覆防止機構によれば、上述のように両舷側内部に設けられた浮体1が船舶の航行時の安定性を向上させ、また水面から浮体1が浮力を受けるため、従来のように、固定バラストの積載により単純に船舶重量が増す、ということがなく、浮体1が受ける浮力により船舶50の水中部分の船体容量が減って水から受ける抵抗が少なくなり、結果的に船舶50の航行の際に必要とする燃料を節約することができる。その結果、速力を上がり、CO2の削減にもなる。
なお、喫水線が充分に高い位置Hにある場合には、浮体1からの浮力がなくても船体は充分に安定して航行することができるので、浮体を水面から上方に退避させておいてもよい。
また、喫水線が下限位置L、中間位置Mにある場合に船体の復元力を確保するために、各喫水位置に浮体を移動させて利用する以外に、積載荷重が過大な場合に上部の喫水線Hに浮体を位置させることにより補助的に浮力を高めるようにしてもよい。
なお、浮体を昇降させたり、位置固定する機構は、種々選定可能であり、図示した構成例は一例に過ぎない。
また、上記実施形態では、浮体室(浮力生成室)2を船体の舷側の全長に亘って設けているが、個々の浮体を配置する空間としての縦長の小浮体室を舷壁55の内部に分離して設け、各小浮体室内に昇降機構(ガイドバー11、ロック手段Lc)を個別に配置するようにしてもよい。このように浮体室を必要最小限の範囲で設けることにより、船体の強度の低下を低減することが可能となる。この場合、縦長の小浮体室(下部が外部の水と連通する開放部)は舷側に沿って前後方向へ複数箇所配置されることとなり、小浮体室内の水面に浮体が浮くことにより浮力を生成することができる。
第1の実施形態では、浮体1を浮体室2内において昇降自在に構成したが、所定以上の浮力を発揮する浮体を浮体室(浮力生成室)内の所定高さ位置に固定的に配置しても同様の転覆防止効果を発揮することができる。
図12(a)及び(b)は、第2の実施形態に係る船舶転覆防止機構を備えた船舶の概略構成を示す平面図、及び正面図である。なお、図1乃至図11と同一部分には同一符号を付して説明する。
浮体室(浮力生成室)2、2の内部は、船外の水(海水、或いは、淡水)と連通するように構成されており、浮体1は浮体室内の水に浮くことにより浮力を受けて船舶本体56(船舶全体)に対して浮力を付与する手段である。
浮体1は船舶本体56の外壁56a、又は/及び、舷壁55の内壁にまたがって固定することにより、水面の上下動に関係なくその高さ位置を保持できるように構成する。
船舶に貨物を満杯状態とした場合の満載喫水線をH、貨物を全く積んでいない場合の空載喫水線をL、中間量の貨物を積んでいる場合の中間喫水線をMとした場合、浮体1は空載喫水線Lと、中間喫水線Mに沿った位置に配置する。満載喫水線Hに沿った位置に配置してもよいが、満載時には貨物がバラストとして機能するため更なる浮力の追加は不要である。但し、過大な荷物を積載している場合には、補助的な浮力を付与するために満載喫水線Hに沿った位置に配置しておくことも有効である。
浮体室2内の水面が下限位置である空載喫水線Lにある場合には、船の重心位置が最も高くなって船体の安定性が最も低下し易いが、空載喫水線Lに沿って固定配置された浮体1(1L)が生成する浮力により、復元力の回復用に使用されるべきバラストが不足する分を補充して船体を安定させることができる。
浮体室2内の水面が中間高さ位置である中間喫水線Mにある場合には、船の重心位置が満載時よりも高くなって船体の安定性(復元力)が満載時よりも低下し易いが、中間喫水線Mに沿って固定配置された浮体1(浮体1M)が生成する浮力によりバラストが不足する分を補充して船体を安定させることができる。
必要に応じて空載喫水線Lと中間喫水線Mとの間に他の浮体を固定配置することにより、きめ細かく船体のバランスをとるようにしてもよい。
或いは、各高さ位置に配置した浮体を、互いに干渉しない範囲で個別に上下方向へ移動可能に構成することにより、浮体が浮力を発生させる高さ位置を微調整してもよい。
水面の位置が空載喫水線Lにある場合と、中間喫水線Mにある場合とで、船体を安定させるのに必要な浮力が異なるため、下方に配置する浮体1Lの浮力を中間位置に配置される浮体1Mの浮力よりも大きく設定してもよい。
また、各浮体1L、1Mが生成する浮力を、喫水線が満載喫水線Hの高さ位置にある場合にはキャンセルさせたい場合には、これらの浮体1L、1Mの浮力を調整(増減)可能に構成すればよい。
即ち、各浮体1L、1Mは、何れも浮体室2内に位置しているため、舷壁55によって保護されており、必ずしも金属、樹脂等の変形不能な硬質材料から構成する必要はない。例えば、弾性、可撓性を有し、膨張収縮変形が可能なゴム、樹脂等を袋状(エアバッグ状、蛇腹状)に構成したものを浮体として用いると共に、浮体に対してエアーを供給したり抜くためのコンプレッサ(ポンプ)を併用してもよい。
この例では、船舶本体外壁56aと舷壁55との間にまたがってメッシュ、或いはパンチング板等から成る通水性に優れた金属製、或いは樹脂製の保護枠体60を配置すると共に、この保護枠体60内に蛇腹状(アコーディオン状)のエアバッグ状の浮体61を配置する。
浮体61の内部は、管体62を介して外壁56aの内部に配置したコンプレッサ、ポンプ等の空気供給・吸引手段65と接続されている。空気供給・吸引手段65から浮体61の内部に空気を供給して管体62等に設けた弁体(電磁弁)62aを閉じることにより浮体61が膨らんだ状態を維持する。この状態で浮体61は浮力を発生する。
浮体61に供給する空気量、空気圧を調整することにより個々の浮体の浮力を調整することもできる。
このように構成したため、満載時には全ての浮体61の浮力をゼロ、或いは最小限とすることができる。また、水面が中間喫水線M付近にある場合には最下部の浮体1Lの浮力をゼロとすることができる。
この実施形態においても、第1の実施形態と同様に、浮体室を浮体毎に個別に設けた複数の小浮体室から構成してもよい。
なお、図示した蛇腹式の浮体61は横方向に伸縮するようにしたが、上下方向に伸縮する構成としてもよい。
次に、図14(a)乃至(d)は本発明の第3の実施形態に係る船舶転覆防止機構を備えた船舶の構成を示す正面図、右側面図、平面図、及び底面図であり、図15はその要部構成を示す拡大正面図である。なお、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付し、重複した説明者省略する。
本実施形態に係る船舶転覆防止機構Aは、船舶の両舷側の内部(内側)に夫々配置された浮力生成室2、2と、各浮力生成室内を外部と連通させる入排水口3、4と、各浮力生成室内に配置されて船体を上向きに浮上させる浮力を生成する浮力生成手段70と、を備えている構成が特徴的である。
浮力生成手段70は、モータ、或いはエンジン等の駆動源75により回転駆動されるスクリュー(プロペラ)からの推進力を水面内において下方へ向けて出力させることにより、船体を浮かせる方向への推進力を生成する手段である。
スクリュー81による推進力の出力方向は図示した例のように垂直方向である必要はなく、斜め後方(進行方向後方)に推進力を出力することにより、船尾に装備される本来のスクリューの推進力の補助を行うように構成してもよい。或いは、スクリューの向きを変更可能とすることにより、スクリューによる推進力の出力方向を任意に切り替え可能に構成してもよい。これにより、速力も増し、プロペラの回転動力を電力に求めれば更なる省エネを達成することができる。
喫水線が下限位置L、中間位置Mにある場合に船体の復元力を確保するために浮力生成手段70を駆動してもよいし、積載荷重が過大な場合に補助的に浮力を高めるために駆動するようにしてもよい。
モータ75の電源としては、例えば甲板上等に配置したソーラーパネル90により生成した電力を用いる。
プロペラの推進力によるプロペラシャフト79には上下方向、左右方向への力が発生するが、充分な支持力を有した軸受部材、脱落防止機構によりプロペラシャフト79を支持することにより、対応可能である。
本実施形態に係る船舶転覆防止機構Aは、船舶の両舷側の内部(内側)に夫々配置された浮力生成室2、2と、各浮力生成室内を外部と連通させる入排水口3、4と、各浮力生成室内に昇降自在に、或いは固定的に配置された浮体1と、各浮力生成室内に配置されて船体を上向きに浮上させる浮力を生成する浮力生成手段70と、を備えている構成が特徴的である。
この実施形態では、浮力生成手段70と、第1実施形態、及び/又は、第2実施形態に係る浮体1とを併用することにより、両者の長所を活かすようにしている。
即ち、浮体1のみによる浮力が十分でない場合に、浮力生成手段70を駆動させて不足する浮力を補うことができる。このように状況に応じて浮力を微調整しつつ増減させることができる。
この実施形態においても、第1の実施形態と同様に、浮体室(浮力生成室)を浮体毎に個別に設けた複数の小浮体室(小浮力生成室)から構成してもよい。
第1の本発明は、船舶の両舷側の内部(内側)に夫々配置された浮力生成室2、2と、該各浮力生成室内を外部と連通させる入排水口3、4と、各浮力生成室内に配置されて上下移動する浮体1と、該浮体を任意の高さ位置にて固定したり固定を解除するロック手段Lcと、を備えていることを特徴とする。
これによれば、積み荷等の積載物、搭乗者を下ろしたことにより喫水線が下がり重心が上がった場合に、水バラスト(バラストタンク)を使用すること無しに復元性を高めて航行、停泊中の転覆、航行不良を防止することができる。水バラストを使用しないため、水バラスト中に含まれる海洋生物や病原体が他の海域に拡散されることによって当該他の海域の生態系を破壊する、という不具合を根本的に解決することができる。つまり、バラストタンクが不要になる分だけ、船の構造をシンプル化し、積み荷等を搭載するスペースを増大したり、船の設計におけるレイアウト自由度を高めることができる。
また、制御系等の複雑な機構を伴わずに簡単な機構で浮体を上下に移動させ、これによって船の横方向への動き(ローリング)を少なくして安定性を保持し、転覆を防止する効果がある。
浮体は、浮力を生成できる手段であれば金属、樹脂等を用いた中空体であってもよいし、発泡スチロールのように強い浮力を有した密実体であってもよい。その形状は、箱体、ドラム状等々任意の形状を選定できる。
浮力生成室は、舷側の最も外側の舷壁55の内側に配置されるが、舷側の全長に亘って延在している必要はない。舷側の全長のうちの適所に部分的に配置してもよい。このように浮力生成室を必要な部位のみに分散して配置することにより、浮力生成室間の部分を他の用途に供することも可能となる。
拘束手段によって浮体の高さ位置を変更不能にすることにより、喫水線の上下動に対応した最適な位置にて浮体を固定することが可能となる。喫水線の位置が大きく変化する場合には、拘束手段による拘束を解除することにより浮体を新たな喫水線の位置にあわせた最適な高さ位置に移動させ、その後、その位置にて固定する。
船体の重量の低下により、喫水線が高い位置から低い位置に移動した場合でもラチェット機構により浮体は自重により降下することができ、低下した喫水線に対応した水面上に浮いた状態となる。この状態で拘束手段により浮体を拘束すればよい。
浮体は必ずしも上下動可能に構成する必要は無い。所定の高さ位置で固定することによっても船体の復元力向上に役立てることができる。
なお、最上部に相当する喫水線には浮体を固定する必要が少ないことは上述の通りである。主として、最上部以下の位置となる喫水線(中間位置、下限位置)に対応する位置に浮体を固定すればよい。
浮体の浮力を一定としてもよいが、伸縮可能な浮体構成とすることにより、ポンプ等を用いて浮体内部に空気を充填して浮力を高めたり、或いは空気を抜いて浮力を低下させることも可能である。これによれば、浮体の高さ位置の違いに応じて浮体の浮力を増減させることにより、船体の復元力、安定性をよち緻密に微調整することが可能となる。
浮体は、それ自体が浮力を有しているが、浮力を臨機応変に変化させることは難しい。それに対してスクリューから成る浮力生成手段を用いて船の航行方向と交差する方向へ水力を出力することにより、浮力を生成することが可能となる。スクリューの駆動源は、電力により動作するモータ、エンジンなどが好ましい。
Claims (5)
- 船舶の両舷側の内部に夫々配置された浮力生成室と、該各浮力生成室内を外部と連通させる入排水口と、前記各浮力生成室内に配置されて上下移動する浮体と、該浮体を任意の高さ位置にて固定したり固定を解除するロック手段と、を備えていることを特徴とする船舶転覆防止機構。
- 前記ロック手段は、前記船舶の重量低下によって喫水線が下降した場合に、前記浮体を前記喫水線の高さ位置で拘束する拘束手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の船舶転覆防止機構。
- 前記拘束手段が前記浮体を拘束していない場合には、前記浮体は自重により下降することが可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の船舶転覆防止機構。
- 前記浮体の浮力を調整可能としたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の船舶転覆防止機構。
- 前記浮力生成室内に、駆動源によって駆動されることにより浮力を生成する浮力生成手段を配置したことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の船舶転覆防止機構。
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