以下に示す一実施の形態は、本発明に係る監視システムを、複数の移動体に搭載したカメラの撮像画像を用いて、街中の治安を警察署や消防署などの当局や警備委託会社などの監視者にて集中監視する監視システム1に具体化したものである。
複数の移動体に搭載された監視端末装置10のそれぞれは、その位置情報と、当該移動体の周囲の監視画像と、時刻情報とを所定のタイミングで取得し、これら位置情報と監視画像と時刻情報と含む監視情報を、無線通信を介して、監視者側に設置された中央監視装置20へ送出する。中央監視装置20は、監視端末装置10から取得した監視画像及び位置情報を少なくとも含む監視情報を蓄積し、ディスプレイなどを介して移動体の位置情報を地図情報に重畳表示するとともに、必要に応じて各移動体又は各位置において撮像された監視画像と時刻情報と表示する。そのため、本例の監視システム1は、図1に示すように、移動体Vに搭載され、位置情報及び監視画像などの監視情報を送出する監視端末装置10と、電気通信回線網30を介して監視情報を取得して処理する中央監視装置20とを備える。
特に、本実施形態に係る監視システム1は、監視者側において注視したい特定の注視方向が入力された場合には、特定された注視方向の監視画像を生成させるとともに、その生成された監視画像を含む監視情報を監視者へ送出させる監視画像送出命令を生成して、無線通信を介して監視画像送出命令を送出する。そして、移動体V側において無線通信を介して取得した監視画像送出命令に従い、監視画像送出命令に含まれる注視方向を移動体に設けられたカメラで撮像した撮像画像に基づいて監視画像を生成し、無線通信を介して監視画像を含む監視情報を監視者側へ送出する。これにより、監視者側は自身が発した監視画像送出命令に従って生成された監視者が注視したい注視方向の監視画像を含む監視情報を取得する。なお、特定の注視方向は予め定義しておくことができる。たとえば、入力負荷の軽減を図る観点からは、移動体Vの前方方向をデフォルトの注視方向として設定しておくことができる。
監視者は、地図情報に重畳表示された移動体の位置や、予め取得した移動体Vの移動スケジュールなどに基づいて、監視画像を生成させたい移動体Vを選択することができる。また、監視者は、移動体Vの位置や進行方向を基準とし、事故が発生した場所、通報により指定された場所、監視したい場所その他の注目ポイントに応じて注視したい方向を特定する。監視者は、選択した移動体Vを特定する情報及び注視したい方向を特定する情報を中央監視装置20に入力する。
移動体の特定情報及び注視方向の特定情報を受け付けた中央監視装置20は、選択した移動体に対して、移動体Vのカメラが撮像可能な方向のうち、特定された注視方向の監視画像を生成させる監視画像送出命令を生成し、無線通信を介して特定された移動体の監視端末装置10へ向けて送出する。この監視画像送出命令を取得した移動体Vの監視端末装置10は、移動体Vに設けられたカメラで撮像した撮像画像のうち、監視画像送出命令に含まれる注視方向の撮像画像に基づいて生成した監視画像を含む監視情報を、無線通信を介して中央監視装置20へ送出する。このように、中央監視装置20と移動体Vの監視端末装置10は協働して街中を監視する監視情報を監視者に提供する。
また、監視端末装置10が搭載される移動体Vは、目的とする監視領域を走行するものであれば特に限定されず、自動車、二輪車、産業車両、路面電車などの移動体Vを含む。図1に示すように、自動車には自家用自動車V2や緊急自動車V3が含まれるが、なかでも特に予め決められた領域をランダム且つ常時走行するタクシーや路線バスV1などが好適に含まれる。図1には、タクシーV1、自家用自動車V2、パトカー、消防車又は救急車などの緊急自動車V3を例示するが、これらを総称する場合は移動体Vまたは乗用車Vという。
図2は、中央監視装置20及び監視端末装置10の具体的構成を示すブロック図である。
監視端末装置10と中央監視装置20とは電気通信回線網30を介して通信が可能である。監視端末装置10の通信装置23は、無線通信が可能な通信手段であり、電気通信回線網30を介して中央監視装置20の通信装置23と情報の授受を実行する。電気通信回線網30が商用電話回線網である場合は携帯電話通信装置を汎用することができ、電気通信回線網30が本例の監視システム1の専用電気通信回線網である場合は、それ専用の通信装置23,13を用いることができる。なお、電気通信回線網30に代えて、無線LAN、WiFi(登録商標)、WiMAX(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、専用無線回線などを用いることもできる。
中央監視装置20は、移動体Vのカメラの撮像画像により街中を監視するために、移動体Vのそれぞれに搭載された監視端末装置10から送出された位置情報及び監視画像をデータベースに入力する情報入力機能と、地図データベースから読み出した地図情報に受信した位置情報をディスプレイ24に重畳表示するとともに、受信した監視画像をディスプレイ24に表示する表示制御機能と、を有する。
さらに、本実施形態の中央監視装置20は、監視者が提示された地図情報上の移動体Vの位置を参照して注視したい注視方向を入力した場合に、各移動体Vの監視端末装置10に対する監視画像送出命令を生成する命令生成機能と、この生成した監視画像送出命令を監視端末装置10へ送出する命令送出機能とを有する。そのため、中央監視装置20は、中央制御装置21、画像処理装置22、通信装置23、ディスプレイ24及び入力装置25を備える。なお、本実施形態の中央監視装置20は、監視情報を蓄積するデータベースを中央監視装置20の内部に有するが、アクセス可能であれば中央監視装置20の外部に設けることもできる。
中央制御装置21は、CPU,ROM,RAMにより構成され、画像処理装置22、通信装置23及びディスプレイ24を制御して、監視端末装置10から送信された位置情報、監視画像及び時刻情報を受信し、必要に応じて画像処理を施したうえでディスプレイ24に表示する。
中央制御装置21は、監視者から注目したい注視方向を特定する情報が入力された場合に、複数の移動体Vのうちの一又は複数の移動体Vを選択し、この選択された移動体Vの監視端末装置10に特定された注視方向の監視画像を生成させ、生成した監視画像を中央監視装置20へ送出させる指令を含む監視画像送出命令を生成して、選択された監視端末装置10へそれぞれ送出する。このため、監視画像送出命令には、選択した移動体Vの監視端末装置10を識別するための通信IDその他の識別子が含まれている。移動体Vの選択は、入力装置25から入力された移動体Vの選択命令に基づいて行うことができる。また、外部から入力された事故発生地点の近傍エリアに存在する移動体Vや、事故発生を通報した移動体Vの近傍エリアに存在する移動体Vや、予め重点的に監視を行う地点として定義されている重点監視地点の近傍エリアに存在する移動体Vなどを自動的に抽出することにより、一又は複数の移動体Vを選択してもよい。
本実施形態における監視画像送出命令に含まれる注視方向は、監視に用いられる画像に映し出される映像を見たときの視線方向に対応する。具体的には、監視端末装置10側において監視用の画像を撮像するカメラの光軸(撮像方向)に対応する。監視画像送出命令における注視方向は、移動体Vの進行方向を基準として定義することができる。たとえば、注視方向は、移動体の前方(移動体の進行方向と同じ方向)、移動体の後方(移動体の進行方向とは反対の方向)、移動体の進行方向の右方向、移動体の進行方向の左方向、移動体の進行方向の右前方向、移動体の進行方向の右後方向、移動体の進行方向の左前方向、移動体の進行方向の左前方向などの特定された方向に応じて、監視端末装置10において識別可能な「注視方向」を示す情報として監視画像送出命令に含ませることができる。もちろん、この注視方向は、画像処理に用いられる座標その他の座標系において、移動体Vの位置に応じた原点に対する角度や方位により定義することもできる。
特に限定されないが、この注視方向は一つの方向を示し、移動体Vの監視端末装置10は、注視方向に基づいて、注視方向を撮像するカメラ11又はこのカメラ11により撮像された撮像画像を特定することができる。本実施形態のカメラ11a〜1dは移動体Vのボディの異なる位置に一つずつ設けられているので、注視方向が一つの方向を示す場合には、一のタイミングにおいて撮像された注視方向の撮像画像は一枚となる。
また、特に限定されないが、注視方向には所定の幅(角度)を持たせることができる。つまり、一つの方向を示す注視方向を基準とした所定値域の角度に含まれる注視方向が示す領域を注視領域として定義することができる。たとえば、特定された注視方向を中心とした左右方向(座標上ではプラス方向及びマイナス方向、プラス方向又はマイナス方向)に所定値域の角度に含まれる注視方向が示す領域を注視領域として定義することができる。具体的に、監視画像送出命令における「注視領域」は注視方向から右側又は左側へα度(90度、120度など)というように、注視方向に基づいて定義することが可能である。このように注視方向に基づいて設定された注視領域は、監視画像送出命令に含ませることができる。移動体Vのボディの異なる位置に複数のカメラが一つずつ設けられ、異なる方向を撮像する場合には、一のタイミングにおいて指定された注視領域を撮像する撮像画像は複数枚となる。
加えて、本実施形態では、特定された注視方向の経時的な変化に基づいて注視領域を設定することができる。具体的に、注視方向が前方向から右方向に変化した場合には、監視者が前方向から右方向に至る領域を注視したいと認められるので、この領域を「注視領域」として設定することができる。これにより、監視者側の中央監視装置20は、監視対象の移動方向に応じて注視領域を設定する又は移動体Vの動きに応じて注視領域を設定することができる。
中央制御装置21は、監視端末装置10に、監視者が注目する注視方向や注視領域を各移動体Vのカメラ11で撮像した撮像画像に基づいて監視画像を生成させるので、監視端末装置10から得た監視画像には監視者が注目する注視方向又は注視領域の映像が含まれる。このため、中央監視装置20は、監視者が注視したい部分が映し出された監視画像を含む有用な監視情報を取得することができる。
言い換えると、本実施形態における監視画像送出命令には、特定された注視方向又は注視領域の監視画像を生成させる指令、つまり、注視方向又は注視領域以外の監視画像の生成を禁止する指令が含まれる。本実施形態の監視画像送出命令によれば、監視端末装置10は注視方向又は注視領域以外の画像情報は生成されない(禁止される)ので、生成される監視画像の情報量は必然的に小さくなり、中央監視装置20へ送出される監視情報の情報量を低減させることができる。具体的に、注視方向の監視画像が一枚の撮像画像から生成される場合には、通常送られる監視画像がカメラ11の台数に応じるので、カメラ11の台数から1を引いた数の撮像画像分だけ送出に係る情報量を低減させることができる。同様に、注視方向の監視画像がN枚(Nは2以上の自然数)の撮像画像から生成される場合には、カメラ11の台数からNを引いた数の撮像画像分だけ送出に係る情報量を低減させることができる。このように、中央監視装置20は注視方向又は注視領域の監視画像を取得するので、監視者は注視すべき方向の監視画像を確認して監視レベルを維持しつつ、監視端末装置10から監視情報を送出する際の通信量を低減させることができる。
また、本実施形態の中央制御装置21は、監視者により注視方向が特定された場合には、この注視方向を特定する入力がされる前よりも高い画質で監視画像を生成させる指令を監視画像送出命令に含ませることができる。監視者が注視方向を特定すると、中央制御装置21は、特定された注視方向のみ又は注視領域のみの監視画像を作成する旨の指令を含む監視画像送出命令を生成する。この監視画像送出命令によれば、注視方向又は注視領域以外の画像情報は生成されないから、中央監視装置20へ送出される監視情報の情報量を低減させることができる。
他方、監視者が注目したい注視方向の画像の解像度は高い方が好ましい。このため、本実施形態では、監視者により注視方向が特定された場合には、中央制御装置21は、この特定前の画質よりも高い画質で監視端末装置10に監視画像を作成させる指令を監視画像送出命令に含ませる。注視方向又は注視領域以外の画像情報は作成しないから、監視画像の画質を高くしても送信に係る全体の情報量の増加を抑制することができる。この結果、監視者が注目する注視方向又は注視領域の監視画像を高画質で生成しても、送信に係る全体の情報量を増加させずに中央監視装置20に必要な監視情報を提供することができる。
画像処理装置22は、地図データベースを有し、当該地図データベースからの地図情報をディスプレイ24に表示するとともに、監視端末装置10の位置検出装置15により検出された位置情報を当該地図情報上に重畳表示する。また、監視端末装置10のカメラ11で撮像され、画像処理装置12で処理された監視画像をディスプレイ24に表示するための画像処理を施す。
ディスプレイ24は、たとえば一つの画面上に2つ以上のウィンド画面が表示できる大きさの液晶表示装置又は2つ以上のウィンド画面をそれぞれ表示する2つ以上の液晶表示装置により構成することができる。そして、一のウィンド画面には、地図情報上に各移動体Vの位置情報を重ね合わせた画面を表示し(図1参照)、他方のウィンド画面には、移動体Vのカメラ11で撮像された撮像画像に基づいて生成された監視画像を表示する。
入力装置25は、キーボード、マウス、タッチパネルなどの入力デバイスであり、所望の移動体Vを特定してその移動体Vに対して監視画像送出命令を出力したり、ディスプレイ24に表示される各種情報の処理指令を入力したりする場合に用いられる。
通信装置23は、先述したとおり、無線通信が可能な通信手段であり、電気通信回線網30を介して監視端末装置10の通信装置13と情報の授受を実行する。電気通信回線網30が商用電話回線網である場合は携帯電話通信装置を汎用することができ、電気通信回線網30が本例の監視システム1の専用電気通信回線網である場合は、それ専用の通信装置13,23を用いることができる。
続いて、監視端末装置10について説明する。監視端末装置10は、複数の移動体Vにそれぞれ搭載される端末装置であって、これら複数の移動体Vのそれぞれの位置情報を検出する位置検出機能と、複数の移動体Vのそれぞれに装着されたカメラにより撮像された当該移動体Vの周囲の撮像画像に基づいて監視画像を生成する監視画像生成機能と、所定のタイミングで取得した位置情報、監視画像及び時刻情報を中央監視装置20へ送出するとともに中央監視装置20からの指令を受け付ける通信機能と、を有する。このため、各移動体Vは、複数のカメラ11a〜11d、画像処理装置12、通信装置13、制御装置14、及び位置検出装置15を備える。なお、時刻情報は主として事象の事後解析に供される情報であるため省略してもよい。
それぞれの移動体Vに搭載された複数のカメラ11は、CCDカメラなどで構成され、移動体Vの周囲の各所定方向乃至所定領域を撮像し、その撮像信号を画像処理装置12へ出力する。画像処理装置12は、カメラ11からの撮像信号を読み出し、監視画像生成するための画像処理を実行する。この画像処理の詳細は後述する。
位置検出装置15は、GPS装置及びその補正装置などで構成され、当該移動体Vの現在位置を検出し、制御装置14へ出力する。
制御装置14は、CPU,ROM,RAMにより構成され、電気通信回線網30及び通信装置13を介して受信された中央監視装置20からの監視画像送出命令を受け付け、画像処理装置12、通信装置13及び位置検出装置15を制御し、画像処理装置12で生成された監視画像と、位置検出装置15で検出された移動体Vの位置情報と、CPUが内蔵する時計からの時刻情報とを含む監視情報を、通信装置13及び電気通信回線網30を介して中央監視装置20へ出力する。
監視画像を生成するにあたり、制御装置14は、通信装置13を介して中央監視装置20から取得した監視画像送出命令に従い、この監視画像送出命令に含まれる注視方向を撮像した撮像画像に基づいて監視画像を画像処理装置12に生成させる監視画像生成機能と、生成された監視画像を含む監視情報を、通信装置13を介して中央監視装置20に送出させる監視情報送出機能とを実行する。なお、制御装置14は、中央監視装置20から監視画像送出命令を受け付ける前においては、予め設定された所定のルールに従い、当該ルールにより指定されたデフォルトの一又は複数の方向を撮像した撮像画像に基づいて監視画像を画像処理装置12に生成させ、通信装置13を介して中央監視装置20に送出させる。
次にカメラ11a〜11dの装着位置と撮像範囲について説明する。ここでは移動体Vとして乗用車Vを例に挙げて説明する。カメラ11a〜11dはCCD等の撮像素子を用いて構成され、4つのカメラ11a〜11dは乗用車Vの外部の異なる位置にそれぞれ設置され、移動体V周囲の前後左右の4方向をそれぞれ撮影する。
例えば、図3に示すように、フロントグリル部分などの乗用車Vの前方の所定位置に設置されたカメラ11aは、乗用車Vの前方のエリアSP1内及びその前方の空間に存在する物体又は路面(フロントビュー)を撮影する。また、左サイドミラー部分などの乗用車Vの左側方の所定位置に設置されたカメラ11bは、乗用車Vの左側方のエリアSP2内及びその周囲の空間に存在する物体又は路面(左サイドビュー)を撮影する。また、リアフィニッシャー部分やルーフスポイラー部分などの乗用車Vの後方部分の所定位置に設置されたカメラ11cは、乗用車Vの後方のエリアSP3内及びその後方の空間に存在する物体又は路面(リアビュー)を撮影する。また、右サイドミラー部分などの乗用車Vの右側方の所定位置に設置されたカメラ11dは、乗用車Vの右側方のエリアSP4内及びその周囲の空間に存在する物体又は路面(右サイドビュー)を撮影する。
図4は、各カメラ11a〜11dの配置を乗用車Vの上空から見た図である。同図に示すように、エリアSP1を撮像するカメラ11a、エリアSP2を撮像するカメラ11b、エリアSP3を撮像するカメラ11c、エリアSP4を撮像するカメラ11dの4つは、乗用車Vのボディの外周VEに沿って左回り(反時計回り)又は右回り(時計回り)に沿って設置されている。つまり、同図に矢印Cで示す左回り(反時計回り)に乗用車Vのボディの外周VEに沿って見ると、カメラ11aの左隣りにカメラ11bが設置され、カメラ11bの左隣りにカメラ11cが設置され、カメラ11cの左隣りにカメラ11dが設置され、カメラ11dの左隣りにカメラ11aが設置されている。逆に同図に示す矢印Cの方向とは反対に(時計回り)に乗用車Vのボディの外周VEに沿って見ると、カメラ11aの右隣りにカメラ11dが設置され、カメラ11dの右隣りにカメラ11cが設置され、カメラ11cの右隣りにカメラ11bが設置され、カメラ11bの右隣りにカメラ11aが設置されている。
図5Aは、フロントのカメラ11aがエリアSP1を撮像した画像GSP1の一例を示し、図5Bは、左サイドのカメラ11bがエリアSP2を撮像した画像GSP2の一例を示し、図5Cは、リアのカメラ11cがエリアSP3を撮像した画像GSP3の一例を示し、図5Dは、右サイドのカメラ11dがエリアSP4を撮像した画像GSP4の一例を示す画像図である。ちなみに、各画像のサイズは、縦480ピクセル×横640ピクセルである。画像サイズは特に限定されず、一般的な端末装置で動画再生が可能なサイズであればよい。
なお、カメラ11の配置数及び配置位置は、乗用車Vの大きさ、形状、検出領域の設定手法等に応じて適宜に決定することができる。上述した複数のカメラ11は、それぞれの配置に応じた識別子が付されており、制御装置14は、各識別子に基づいて各カメラ11のそれぞれを識別することができる。また、制御装置14は、指令信号に識別子を付することにより、特定のカメラ11に撮像命令その他の命令を送出することができる。
制御装置14は、画像処理装置12を制御してカメラ11によって撮像された撮像信号をそれぞれ取得し、画像処理装置12は、各カメラ11からの撮像信号を処理して図5A〜図5Dに示す監視画像に変換する。そして、制御装置14は、図5A〜図5Dに示す4つの監視画像に基づいて監視画像を生成するとともに(監視画像生成機能)、この監視画像を柱体の投影モデルの側面に設定された投影面に投影するためのマッピング情報を監視画像に対応づけ(マッピング情報付加機能)、中央監視装置20へ出力する。以下、監視画像生成機能とマッピング情報付加機能について詳述する。
なお、乗用車Vの周囲を撮像した4つの監視画像に基づいて監視画像を生成し、これにマッピング情報を関連付ける処理は、本例のように監視端末装置10で実行するほか、中央監視装置20で実行することもできる。この場合には、乗用車Vの周囲を撮像した4つの監視画像を監視端末装置10から中央監視装置20へそのまま送信し、これを中央監視装置20の画像処理装置22及び中央制御装置21にて監視画像を生成するとともにマッピング情報を関連付け、投影変換すればよい。
まず、監視画像生成機能について説明する。本実施形態の監視端末装置10の制御装置14は、画像処理装置12を制御して各カメラ11a〜11dの撮像信号をそれぞれ取得し、さらに乗用車Vのボディの外周に沿って右回り又は左回りの方向に設置されたカメラ11a〜11dの監視画像がこれらのカメラ11a〜11dの設置順に配置されるように、一枚の監視画像を生成する。
上述したように、本実施形態において、4つのカメラ11a〜11dは乗用車Vのボディの外周VEに沿って左回り(反時計回り)にカメラ11a、11b、11c、11dの順に設置されているので、制御装置14は、これらのカメラ11a〜11dの設置の順序(カメラ11a→11b→11c→11d)に従って、各カメラ11a〜11dが撮像した4枚の画像が一体となるように水平方向に繋げ、一枚の監視画像を生成する。本実施形態の監視画像において、各画像は乗用車Vの接地面(路面)が下辺となるように配置され、各画像は路面に対して高さ方向(垂直方向)の辺で互いに接続される。
図6は、監視画像Kの一例を示す図である。同図に示すように、本実施形態の監視画像Kは、図面左側から図面右側へ向かう方向Pに沿って、フロントのカメラ11aがエリアSP1を撮像した撮像画像GSP1、左サイドのカメラ11bがエリアSP2を撮像した撮像画像GSP2、リアのカメラ11cがエリアSP3を撮像した撮像画像GSP3、及び右サイドのカメラ11dがエリアSP4を撮像した撮像画像GSP4が、水平方向にこの順序で並べて配置され、これら4つの画像が一連の画像とされている。このように生成された監視画像Kを、路面(移動体Vの接地面)に対応する画像を下にして左端から右側へ順番に表示することにより、監視者は、移動体Vの周囲を反時計回りに見回したのと同様にディスプレイ24上で視認することができる。このように、図6に示す態様の監視画像Kは、送受信などの処理を行っても位置関係が狂うことなく、所期の順序のままの配置で再生することができる。
なお、一つの監視画像Kを生成する際には、各カメラ11a〜11dの撮影タイミングを略同時にして取得した4つの画像が用いられる。これにより、監視画像Kに含まれる情報を同期させることができるので、所定タイミングにおける移動体V周囲の状況を正確に表現することができる。
また、カメラの撮像タイミングが略同時である各撮像画像から生成した監視画像Kを経時的に記憶し、所定の単位時間あたりに複数の監視画像Kが含まれる動画の監視画像Kを生成するようにしてもよい。撮像タイミングが同時の画像に基づいて動画の監視画像Kを生成することにより、移動体V周囲の状況の変化を正確に表現することができる。
ところで、各撮像領域の画像をそれぞれ経時的に記憶し、各撮像領域ごとに生成した動画の監視画像Kを中央監視装置20へ送信した場合には、中央監視装置20の機能によっては、複数の動画を同時に再生できない場合がある。このような従来の中央監視装置20においては、複数の動画を同時に再生表示することができないため、各動画を再生する際には画面を切り替えて動画を一つずつ再生しなければならない。つまり、従来の中央監視装置20では、複数方向の映像(動画)を同時に見ることができず、移動体V周囲の全体を一画面で監視することができないという不都合がある。
これに対して本実施形態の制御装置14は、複数の画像から一つの監視画像Kを生成するので、中央監視装置20の機能にかかわらず、異なる撮像方向の画像を同時に動画再生することができる。つまり、監視画像Kを連続して再生(動画再生)することにより、監視画像Kに含まれる4枚の画像を同時に連続して再生(動画再生)し、方向の異なる領域の状態変化を一画面で監視することができる。
また、本実施形態の監視端末装置10は、監視画像Kの画素数が各カメラ11a〜11dの画像の画素数と略同一になるように画像のデータ量を圧縮して監視画像Kを生成することもできる。図5A〜図5Dに示す各画像のサイズは480×640ピクセルであるのに対し、本実施形態では、図6に示すように監視画像Kのサイズが1280×240ピクセルとなるように圧縮処理を行う。これにより、監視画像Kのサイズ(1280×240=307,200ピクセル)が、各画像のサイズ(480×640×4枚=307,200ピクセル)と等しくなるので、監視画像Kを受信した中央監視装置20側の機能にかかわらず、画像処理及び画像再生を行うことができる。
本実施形態の監視端末装置10は、取得した監視画像送出命令に画質を指定する指令が含まれている場合には、指定された画質の監視画像を生成する。一の注視方向が指定され、一枚の撮像画像に基づいて監視画像が生成する場合には、2倍又は3倍の画質で監視画像を生成しても、四方向(四枚)の撮像画像に基づいて生成された監視画像よりも情報量を低減させることができる。
さらに、本実施形態の制御装置14は、配置された各画像の境界を示す線図形を、監視画像Kに付することもできる。図6に示す監視画像Kを例にすると、制御装置14は、配置された各画像の境界を示す線図形として、各画像の間に矩形の仕切り画像Bb,Bc,Bd,Ba,Ba´を監視画像Kに付することができる。このように、4つの画像の境界に仕切り画像を配置することにより、一連にされた監視画像Kの中で、撮像方向が異なる各画像をそれぞれ別個に認識させることができる。つまり、仕切り画像は各撮像画像の額縁として機能する。また、各撮像画像の境界付近は画像の歪みが大きいので、撮像画像の境界に仕切り画像を配置することにより、歪みの大きい領域の画像を隠すことや、歪みが大きいことを示唆することができる。
また、本実施形態の制御装置14は、後述する投影モデルの側面に設定された投影面に4つの画像を投影させた場合の歪みを補正してから、監視画像Kを生成することもできる。撮影された画像の周辺領域は画像の歪みが生じやすく、特に広角レンズを用いたカメラ11である場合には撮像画像の歪みが大きくなる傾向があるため、画像の歪みを補正するために予め定義された画像変換アルゴリズムと補正量とを用いて、撮像画像の歪みを補正することが望ましい。
特に限定されないが、制御装置14は、図7に示すように、中央監視装置20において監視画像Kを投影させる投影モデルと同じ投影モデルの情報をROMから読み出し、この投影モデルの投影面に撮像画像を投影し、投影面において生じた歪みを予め補正することもできる。なお、画像変換アルゴリズムと補正量はカメラ11の特性、投影モデルの形状に応じて適宜定義することができる。このように、投影モデルの投影面に関し画像Kを投影した場合の歪みを予め補正しておくことにより、歪みの少ない視認性の良い監視画像Kを提供することができる。また、歪みを予め補正しておくことにより、並べて配置された各画像同士の位置ズレを低減させることができる。
次に、マッピング情報付加機能について説明する。本実施形態の監視端末装置10において、制御装置14は、乗用車Vの接地面を底面とする柱体の投影モデルMの側面に設定された投影面に、生成された監視画像Kを投影するためのマッピング情報を監視画像Kに対応づける処理を実行する。マッピング情報は、監視画像Kを受信した中央監視装置20に、容易に投影基準位置を認識させるための情報である。図8は本実施形態の投影モデルMの一例を示す図、図9は図8に示す投影モデルMのxy面に沿う断面模式図である。
図8、9に示すように、本実施形態の投影モデルMは、底面が正八角形で、鉛直方向(図中z軸方向)に沿って高さを有する正八角柱体である。なお、投影モデルMの形状は、底面の境界に沿って隣接する側面を有する柱体であれば特に限定されず、円柱体、若しくは三角柱体、四角柱体、六角柱体などの角柱体、又は底面が多角形で側面が三角形の反角柱体とすることもできる。
また、同図に示すように、本実施形態の投影モデルMの底面は乗用車Vの接地面と平行である。また、投影モデルMの側面の内側面には、投影モデルMの底面に接地する乗用車Vの周囲の映像を映し出す投影面Sa,Sb,Sc,Sd(以下、投影面Sと総称する。)が設定されている。投影面Sは、投影面Saの一部と投影面Sbの一部、投影面Sbの一部と投影面Scの一部、投影面Scの一部と投影面Sdの一部、投影面Sdの一部と投影面Saの一部により構成することもできる。監視画像Kは、乗用車Vを取り囲む投影モデルMの上方の視点R(R1〜R8、以下、視点Rと総称する。)から乗用車Vを俯瞰した映像として投影面Sに投影される。
本実施形態の制御装置14は、右端又は左端に配置された撮像画像の基準座標を、マッピング情報として監視画像Kに対応づける。図6に示す監視画像Kを例にすると、制御装置14は、投影モデルMに投影される際の、監視画像Kの始端位置又は終端位置を示すマッピング情報(基準座標)として、右端に配置された撮像画像GSP1の左上頂点の座標A(x、y)と、左端に配置された撮像画像GSP2の右上頂点の座標B(x、y)とを監視画像Kに付する。なお、始端位置又は終端位置を示す撮像画像の基準座標は特に限定されず、左端に配置された監視画像Kの左下頂点、又は右端に配置された監視画像Kの右下頂点としてもよい。またマッピング情報は、監視画像Kの画像データの各画素に付してもよいし、監視画像Kとは別のファイルとして管理してもよい。
このように、監視画像Kの始端位置又は終端位置を示す情報、つまり投影処理において基準とする基準座標をマッピング情報として監視画像Kに対応づけることにより、監視画像Kを受信した中央監視装置20が、容易に投影処理時における基準位置を認識することができるので、カメラ11a〜11dの配置順に並べられた監視画像Kを、投影モデルMの側面の投影面Sに容易且つ迅速に順次投影することができる。すなわち、図9に示すようにカメラ11aの撮像方向に位置する投影面Saに移動体V前方の撮像画像GSP1を投影し、カメラ11bの撮像方向に位置する投影面Sbに移動体Vの右側方の撮像画像GSP2を投影し、カメラ11cの撮像方向に位置する投影面Scに移動体Vの後方の撮像画像GSP3を投影し、カメラ11dの撮像方向に位置する投影面Sdに移動体Vの左側方の撮像画像GSP4を投影することができる。
これにより、投影モデルMに投影された監視画像Kは、あたかも乗用車Vの周囲を見回したときに見える映像を示すことができる。つまり、カメラ11a〜11dの設置順序に応じて水平方向一列に配置された4つの画像を含む監視画像Kは、投影モデルMの柱体において、同じく水平方向に並ぶ側面に投影されるので、柱体の投影モデルMの投影面Sに投影された監視画像Kに、乗用車Vの周囲の映像をその位置関係を維持したまま再現することができる。
なお、本実施形態の制御装置14は、監視画像Kの各座標値と投影モデルMの各投影面Sの座標値との対応関係をマッピング情報として記憶し、監視画像Kに付することができるが、中央監視装置20に予め記憶させてもよい。
また、図8,9に示す視点R、投影面Sの位置は例示であり、任意に設定することができる。特に、視点Rは、操作者の操作によって変更可能である。視点Rと監視画像Kの投影位置との関係は予め定義されており、視点Rの位置が変更された場合には所定の座標変換を実行することにより、新たに設定された視点Rから見た監視画像Kを投影面S(Sa〜Sd)に投影することができる。この視点変換処理には公知の手法を用いることができる。
以上のように、本実施形態の制御装置14は、所定タイミングで撮影された監視画像に基づいて監視画像Kを生成し、この監視画像Kにマッピング情報、基準座標、境界を示す線図形(仕切り画像)の情報を対応づけ、撮像タイミングに従って経時的に記憶する。特に限定されないが、制御装置14は、所定の単位時間あたりに複数の監視画像Kを含む一つの動画ファイルとして監視画像Kを記憶してもよいし、ストリーミング方式で転送・再生が可能な形態で監視画像Kを記憶してもよい。
一方、中央監視装置20の通信装置23は、監視端末装置10から送信された監視画像Kとこの監視画像Kに対応づけられたマッピング情報を受信する。この監視画像Kは、上述したとおり乗用車Vのボディの異なる位置に設置された4つのカメラ11の画像が、乗用車Vのボディの外周に沿って右回り又は左回りの方向に沿って設置されたカメラ11a〜11dの設置順序(移動体Vのボディの外周に沿う右回り又は左回りの順序)に従って配置されたものである。また、この監視画像Kには、監視画像Kを八角柱体の投影モデルMの投影面Sに投影させるためのマッピング情報が対応づけられている。通信装置23は取得した監視画像K及びマッピング情報を画像処理装置22へ送出する。
画像処理装置22は、予め記憶している投影モデルMを読み出し、マッピング情報に基づいて、図8及び図9に示す乗用車Vの接地面を底面とする八角柱体の投影モデルMの側面に設定された投影面Sa〜Sdに監視画像Kを投影させた表示画像を生成する。具体的には、マッピング情報に従い、受信した監視画像Kの各画素を、投影面Sa〜Sdの各画素に投影する。また、画像処理装置22は、監視画像Kを投影モデルMに投影する際に、監視画像Kと共に受信した基準座標に基づいて、監視画像Kの開始点(監視画像Kの右端又は左端)を認識し、この開始点が予め投影モデルM上に定義された開始点(投影面Sの右端又は左端)と合致するように投影処理を行う。また、画像処理装置22は、監視画像Kを投影モデルMに投影する際に、各画像の境界を示す線図形(仕切り画像)を投影モデルM上に配置する。仕切り画像は、予め投影モデルMに付しておくこともでき、投影処理後に監視画像Kに付すこともできる。
ディスプレイ24は、投影モデルMの投影面Sに投影した監視画像Kを表示する。図10〜図17は、監視画像Kの表示画像の一例を示す。なお、図11等に示す白抜きの二重丸は、後に説明する注視方向の入力(特定)の手法を説明するために付したものであり、監視画像Kに含まれるものではない。
図10には、図8,9に示す視点R1から見た投影面Sd、Sa、Sbに投影された監視画像Kを示す。投影モデルMの底面には各視点Rから見た移動体Vの画像が貼り付けられている。また、投影面Sd、Sa、Sbの間にある画像が表示されていない部分は「境界を示す線図形(仕切り画像)」である。
同様に、図11には視点R2から見た監視画像Kを示し、図12には視点R3から見た監視画像Kを示し、図13には視点R4から見た監視画像Kを示し、図14には視点R5から見た監視画像Kを示し、図15には視点R6から見た監視画像Kを示し、図16には視点R7から見た監視画像Kを示し、図17には視点R8から見た監視画像Kを示す。
このように、本実施形態の端末装置800は、移動体Vのボディに設置されたカメラ1の設置順序に応じて各カメラ1の撮像画像をx軸方向又はy軸方向に沿って(横に)配置した監視画像Kを、その配置順に従って柱体の投影モデルMの側面に沿って(横に)マッピングするので、投影モデルMに示された監視画像Kは、移動体Vの周囲を時計回りに見回したときに見える映像を示すことができる。つまり、監視者は、監視画像Kを見ることにより、移動体Vから離隔した位置に居ながら、移動体Vに搭乗して周囲を見渡したときと同じ情報を取得することができる。
特に図10〜図17に示すように、投影モデルMの底面に移動体Vの画像を示すことにより、移動体Vの向きと各撮像画像との位置関係が分かり易くすることができる。つまり移動体Vのフロントグリルに対向する投影面Sには、移動体Vのフロントグリルに設けられたカメラ1aの撮像画像GSP1を投影し、移動体Vの右サイドミラーに対向する投影面Sには、移動体Vの右サイドミラーに設けられたカメラ1dの撮像画像GSP4を投影し、移動体Vのリア部に対向する投影面Sには、移動体Vのリア部に設けられたカメラ1cの撮像画像GSP3を投影し、移動体Vの左サイドミラーに対向する投影面Sには、移動体Vの左サイドミラーに設けられたカメラ1bの撮像画像GSP2を投影することができる。このように、図10〜図17に示すように、本実施形態によれば、移動体Vの周囲の映像がその位置関係を保ったまま投影された監視画像Kを提示することができるので、監視者は移動体Vの周囲で何が起きているかを容易に把握することができる。
ちなみに、本願願書に添付した図10〜図17は静止画であるため、実際の表示画像の再生状態を示すことができないが、本実施形態の中央監視装置20においては、ディスプレイ24の表示画面中の各投影面Sに示される画像はそれぞれ動画である。つまり、移動体Vのフロントグリルに対向する投影面Sには、移動体V前方の撮像領域SP1の動画映像が映し出され、移動体Vの右サイドミラーに対向する投影面Sには、移動体V右側方の撮像領域SP4の動画映像が映し出され、移動体Vのリア部に対向する投影面Sには、移動体V後方の撮像領域SP3の動画映像が映し出され、移動体Vの左サイドミラーに対向する投影面Sには、移動体V左側方の撮像領域SP2の動画映像が映し出されている。つまり、図10〜図17に示す各投影面Sには、異なるカメラ1により撮像された撮像画像に基づく複数の動画の監視画像Kを同時に再生することができる。
なお、マウスやキーボードなどの入力装置25又はディスプレイ24をタッチパネル式の入力装置25とすることで、監視者の操作により視点を自在に設定・変更することができる。視点位置と投影面Sとの対応関係は上述の画像処理装置22又はディスプレイ24において予め定義されているので、この対応関係に基づいて、変更後の視点に応じた監視画像Kをディスプレイ24に表示することができる。
次に本実施形態に係る監視システム1の動作について説明する。図18は監視端末装置10側の動作を示すフローチャートである。
図18に示すように、ステップ10において、中央管理装置20は、移動体Vに搭載された監視端末装置10から移動体Vの位置情報と監視情報を所定周期で取得し、中央監視装置20がアクセス可能なデータベースに蓄積する。本実施形態では、予め設定された所定周期で監視情報を収集し蓄積する例を示すが、中央管理装置20の制御の下に監視情報の収集及び蓄積を実行することができる。つまり、中央監視装置20から監視情報の要求指令を受信した場合に限って、監視端末装置10に監視情報をアップロード(送出)させるように構成することができる。
ステップ20では、ステップ10で取得した位置情報に基づいて移動体Vの現在位置(撮像タイミングにおける走行位置)を、ディスプレイ24に表示された地図データベースの地図情報上に図1の左上に示すようにドットを重畳して表示する。この地図情報を見れば、どの位置に監視端末装置10を搭載する移動体Vが走行しているかを一目で視認することができる。言い換えると、監視したい位置に存在する監視端末装置10を搭載する移動体Vを特定することができる。移動体Vの位置情報は、図18の1ルーチン毎の所定のタイミングにて取得され送信されるので、監視者は移動体Vの現在位置をタイムリーに把握することができる。
ステップ30において、中央監視装置20は、監視情報を送信させる対象となる移動体Vが選択されたか否かを判断する。巡回バスなどのように移動体Vの移動スケジュール(位置の経時的な変化)が予め分かっている場合には、その移動スケジュールに基づいて監視情報を送信させたい移動体Vを選択することができる。他方、ランダムに走行するタクシーのように移動体Vの移動スケジュールが分からない場合には、ステップ20において表示された移動体Vの位置を参照して、事故発生地点の近傍、事故の目撃情報を通報した移動体Vの近傍などの監視したい位置に存在する移動体Vを選択することができる。
移動体Vすなわち監視端末装置10の選択は、中央監視装置20の入力装置25を介して行うことができる。たとえば、図1に示す地図情報に重畳された移動体Vの位置を示すドットをクリックすることにより、移動体の選択情報を中央監視装置20に入力することができる。このステップ30において、監視端末装置10が特定された場合にはステップ40へ進み、移動体V(監視端末装置10)が選択されない場合にはステップ10に戻り、所定周期で取得した監視画像の蓄積処理及び表示を繰り返す。
ステップ40において、中央監視装置20は、注視方向又は注視領域を特定する入力がされたか否かを判断する。注視方向又は注視領域を特定する入力されない場合には、ステップ41へ進み、予め設定されたデフォルトの注視方向又は注視領域が特定される。デフォルトの注視方向は特に限定されないが、移動体Vの進行方向とすることができる。また、デフォルトの注視領域は特に限定されないが、移動体の進行方向を中心に135度ずつ(合計270度)とすることができる。移動体Vは進行方向に沿って移動するため有用な映像は進行方向の映像である可能性が高いからである。このように、デフォルトの注視方向や注視領域を設定しておくことにより、監視者の操作負担を軽減することができる。他方、注視方向又は注視領域を特定する入力された場合には、ステップ50に進む。
ここで、注視方向の入力手法を説明する。図19は、前回の処理において監視端末装置10側から送られ、ディスプレイ24に表示された監視画像Kの一例である。ディスプレイ24がタッチパネル式のディスプレイである場合において、監視者がディスプレイ24上のポイントPRをタッチすると、ポイントPRの方向を注視方向として特定することができる。監視者が移動体Vの左方向に注目する場合には、この監視画像Kのうち左サイドのカメラ11bがエリアSP2を撮像した撮像画像GSP2を選択する入力を行う。具体的には、監視者はタッチパネル式のディスプレイ24のうち、撮像画像GSP2が提示されるエリアのポイントPRに触れることにより、移動体Vの左方向を注視方向として入力することができる。なお、ポイントPR及び後述するPR1,PR2は監視者の触れる場所を便宜的に示す印であり、監視画像Kを構成するものではない。
中央監視装置20は、この注視方向に対応するポイントPRを含む1画像、つまり、左サイドのカメラ11bの撮像画像GSP2の1枚に基づいて撮像画像を生成する監視情報送出命令を生成し、選択した監視端末装置10へ送出する。監視情報送出命令を取得した監視端末装置10は、撮像画像GSP2のみに基づいて監視画像Kを生成する。つまり、エリアW0以外の領域を撮像する撮像画像GSP1、GSP3及びGSP4は監視画像Kの生成には用いられず、監視画像Kには含まれない。これにより、撮像画像GSP1、GSP3及びGSP4の3つの画像に応じた情報量の分だけ監視画像Kの情報量を低減させることができる。
中央監視装置20が入力された注視方向に基づいて注視領域を設定する場合の処理を説明する。同じく監視画像Kを表示するタッチパネル型のディスプレイ24において、図20に示すように、監視者がディスプレイ24上のポイントPRを触れると、移動体Vの左方向を注視方向として入力することができる。中央監視装置20はポイントPRに対応する注視方向を中心に左右270度の範囲を注視領域として設定する。
中央監視装置20は、この注視領域に対応する撮像画像GSP2及びこれの左右両隣の2画像を含めた合計3画像、つまり、フロントのカメラ11aがエリアSP1を撮像した撮像画像GSP1、左サイドのカメラ11bがエリアSP2を撮像した撮像画像GSP2、リアのカメラ11cがエリアSP3を撮像した撮像画像GSP3を含むエリアW1の撮像画像に基づいて撮像画像を生成する監視情報送出命令を生成し、選択した監視端末装置10へ送出する。監視情報送出命令を取得した監視端末装置10は、撮像画像GSP1、GSP2及びGSP3の3枚の画像のみに基づいて監視画像Kを生成する。つまり、エリアW1以外の領域を撮像する撮像画像GSP4に応じた1つの画像に応じた情報量の分だけ監視画像Kの情報量を低減させることができる。
また、中央監視装置20は、図21に示すように、注視方向を示すポイントPRを中心に左右の画像の半分ずつを含めた合計2画像、つまり、フロントのカメラ11aがエリアSP1を撮像した撮像画像GSP1の右側(GSP2側)の半分の画像、左サイドのカメラ11bがエリアSP2を撮像した撮像画像GSP2、リアのカメラ11cがエリアSP3を撮像した撮像画像GSP3の左側(GSP2側)の半分の画像を含むエリアW2を注視領域として設定することができる。これにより、エリアW2以外の領域にある撮像画像GSP1の半分、撮像画像GSP3の半分及び撮像画像GSP4は監視画像Kには含まれない。つまり、エリアW2以外の領域を撮像するGSP1の半分の画像と、GSP3の半分の画像と、GSP4の1枚分の画像の合計2枚分の画像に応じた情報量の分だけ監視画像Kの情報量を低減させることができる。
さらに、図22に示すように、監視者がタッチパネル式のディスプレイ24を撫でる操作をしたときには、特定された注視方向の変化を求めることができるので、この注視方向の変化に基づいて注視領域を設定することができる。具体的に、監視者が、撮像画像GSP2が提示されるエリアのポイントPR1から、撮像画像GSP3が提示されるエリアのポイントPR2までを図中に示す矢印に沿って撫でる操作をしたときには、注視方向が左から後方にかけて変化し、注視領域は移動体Vの左側方から後方にかけた領域であると判断することができる。
中央監視装置20は、この左側方から後方にかけた注視領域に対応する左サイドのカメラ11bがエリアSP2を撮像した撮像画像GSP2、リアのカメラ11cがエリアSP3を撮像した撮像画像GSP3及び右サイドのカメラ11dがエリアSP4を撮像した撮像画像GSP4を含むエリアW3の撮像画像に基づいて撮像画像を生成する監視情報送出命令を生成し、選択した監視端末装置10へ送出する。監視情報送出命令を取得した監視端末装置10は、撮像画像GSP2、GSP3及びGSP4のみに基づいて監視画像Kを生成する。つまり、エリアW1以外の領域を撮像する撮像画像GSP1に応じた情報量の分だけ監視画像Kの情報量を低減させることができる。
続いて、中央監視装置20が図10〜図17のように視点変換が可能な三次元映像により監視画像Kを提示するときの注視方向の特定の手法を説明する。たとえば、図11に示す監視画像Kがタッチパネル式のディスプレイ24に提示されている場合において、監視者が移動体Vの右方向を示すポイントPRaをタッチした場合には、中央監視装置20は、注視方向を示すポイントPRaを中心に左右1画像を含めた合計3画像、つまりフロントのカメラ11aがエリアSP1を撮像した撮像画像GSP1、右サイドのカメラ11dがエリアSP4を撮像した撮像画像GSP4、及びリアのカメラ11cがエリアSP3を撮像した撮像画像GSP3を含むエリアW1を注視領域として特定し、この注視領域の監視画像を生成させるための監視画像送出命令を監視端末装置10へ送出する。監視端末装置10は、新たに監視画像を生成する際に、フロントのカメラ11aがエリアSP1を撮像した撮像画像GSP1、右サイドのカメラ11dがエリアSP4を撮像した撮像画像GSP4、及びリアのカメラ11cがエリアSP3を撮像した撮像画像GSP3のみを用い、左サイドのカメラ11bがエリアSP2を撮像した撮像画像GSP2は利用しない。このような監視画像送出命令に基づいて作成・送出された監視画像Kは、図12に示すようなものになるが、左サイドのカメラ11bがエリアSP2を示す部分には監視画像Kは表示されない。これにより、1枚分の監視画像の情報量を低減させることができる。
また、図13に示す監視画像Kがタッチパネル式のディスプレイ24に提示されている場合において、監視者が移動体Vの右方向を示すポイントPRbから後方向を示すPRcまでを撫でるようにタッチした場合には、中央監視装置20は、右方向から後方向に向かう領域を注視領域として設定し、ポイントPRbを含む右サイドのカメラ11dがエリアSP4を撮像した撮像画像GSP4から3画像を含む合計3画像、つまり撮像画像GSP4、リアのカメラ11cがエリアSP3を撮像した撮像画像GSP3、及び左サイドのカメラ11bがエリアSP2を撮像した撮像画像GSP2を含む監視画像を生成させるための監視画像送出命令を監視端末装置10へ送出する。監視端末装置10は、新たに監視画像を生成する際に、右サイドのカメラ11dがエリアSP4を撮像した撮像画像GSP4、リアのカメラ11cがエリアSP3を撮像した撮像画像GSP3、及び左サイドのカメラ11bがエリアSP2を撮像した撮像画像GSP2のみを用い、フロントのカメラ11aがエリアSP1を撮像した撮像画像GSP1は利用しない。このような監視画像送出命令に基づいて作成・送出された監視画像Kは、図14に示すようなものになるが、フロントのカメラ11aがエリアSP1を示す部分には監視画像Kは表示されない。これにより、1枚分の監視画像の情報量を低減させることができる。
図18に戻り、ステップ50において、画質を特定する情報が入力された場合には、ステップ60へ進む。他方、ステップ50において、画質を特定する情報が入力されない場合には、デフォルトの画質を読み出してステップ51へ進む。特定される画質及びデフォルトの画質は、いずれもステップ40において注視方向又は注視領域が特定される前の所定の画質よりも高い画質である。このように、デフォルトの画質を設定しておくことにより、監視者の入力負荷を低減させることができる。
ステップ60において、中央監視装置20は、ステップ40、41において特定された注視方向又は注視領域の監視画像であって、さらに、ステップ50、51において特定された画質(注視方向又は注視領域が特定される前の所定の画質よりも高い画質)の監視画像を生成させ、送出させる指令を含む監視画像送出命令を、ステップ30において選択された移動体Vの監視端末装置10へ送る。
その後、ステップ70において監視端末装置10から、監視画像送出命令に従って生成された監視画像を取得する。
ステップ80において、中央監視装置20は、取得した注視方向又は注視領域の監視画像を、ディスプレイ24に表示させる。その後は、ステップ10以降の処理を所定周期で繰り返す。
次に、本発明の本実施形態の監視端末装置10の処理手順を説明する。図23は、本実施形態に係る監視端末装置10の制御手順を示すフローチャートである。
ステップ110において、監視端末装置10は、所定の周期で各カメラ11a〜11dの撮像画像を取得する。取得した撮像画像は、撮像時刻と対応づけて少なくとも一時的に保存する。注視方向以外であっても、事後検証において撮像画像が必要になる場合が生じる可能性があるからである。
ステップ120において、監視端末装置10は、電気通信回線網30を介して中央監視装置20から監視画像送出命令を取得したか否かを判断する。監視端末装置10は、この監視画像送出命令を取得したら、ステップ130以降の処理を行う。
他方、監視画像送出命令を取得しない場合は、ステップ110で取得した撮像画像に基づいて生成された監視画像を、電気通信回線網30を介して中央監視装置20へ送出する(ステップ180)処理を、周期を含む所定のルールに従い繰り返し実行する。このとき送出される監視画像は、カメラ11a〜11dにより撮像された全方向の撮像画像に基づいて生成される。
ステップ130において、監視端末装置10は、監視画像送出命令において、指定されている特定の監視方向又は監視領域を識別する。監視画像送出命令に特定の監視方向又は監視領域の指定が含まれない場合には、ステップ140に進み、予め設定されたデフォルトの方向が指定されていると識別する。他方、監視画像送出命令に特定の監視方向又は監視領域の指定が含まれている場合には、その指定された方向・領域に応じて、ステップ141のように、移動体Vの前方向・前側領域が指定されていると識別し、ステップ142のように、移動体Vの右方向・右側領域が指定されていると識別し、ステップ143のように、移動体Vの左方向・左側領域が指定されていると識別し、又はステップ144のように、移動体Vの後方向・後側領域が指定されていると識別する。
続くステップ150において、監視端末装置10は、監視画像送出命令において、画質の指定があるか否かを判断する。監視画像送出命令に画質の指定が含まれない場合には、ステップ160に進み、予め設定されたデフォルトの画質を読み出し、これを識別する。他方、監視画像送出命令に画質の指定が含まれている場合には、ステップ170に進む。
ステップ170において、監視端末装置10は、ステップ130で識別された監視方向・監視領域であり、かつステップ150において指定された画質の監視画像を生成する。
監視端末装置10は、生成した監視画像Kを、電気通信回線網30を介して中央監視装置20へ送出する。監視画像送出命令に従って生成された監視画像Kは、特定された注視方向又は注視領域を撮像した撮像画像に基づいて生成されたものである。つまり、特定された注視方向又は注視領域以外の方向又は領域を撮像した撮像画像に基づいた画像は含まれない。これにより、監視画像送出命令を取得した場合に生成された監視画像の情報量を、監視画像送出命令を取得する前の生成される監視画像よりも小さい情報量にすることができる。これにより、監視者が注視したい方向の監視画像を提供することにより監視レベルを維持しつつも、監視画像のデータ量を小さくして通信負荷を低減させることができる。
以上のとおり、本実施形態の監視システムは以下の効果を奏する。
(1)本例の監視システム1は、ランダムに走行する複数の移動体Vのカメラ11a〜11dが撮像する画像のうち、監視者が実際に必要とする特定の注視方向の監視画像を送出させ、監視者が必要としない監視画像の送出を抑制するので、監視レベルを維持しつつも通信量を低減させることができる。
(2)本例の監視システム1は、監視者が実際に必要とする特定された注視方向に基づいて設定された注視領域の監視画像を送出させ、監視者が必要としない監視画像の送出を抑制するので、監視レベルを維持しつつも通信量を低減させることができる。
(3)本例の監視システム1は、注視方向の経時的な変化に基づいて注視領域を設定するので、監視者が監視対象を追跡したい場合などに、適切な領域の監視画像を得ることができる。
(4)本例の監視システム1は、注視方向を特定する場合には、範囲を絞る代わりに画質を向上させるので、監視者が注視したい領域について解像度の高い監視画像を得ることができる。
(5)本例の監視システム1は、特定の注視方向が入力されなかった場合には、通常状態において監視者が監視をすると予測される予め設定されたデフォルトの注視方向の監視画像を生成させるので、監視者の操作負担を軽減することができる。
(6)本例の監視システム1の監視端末装置10に位置検出手段を設けたので、移動体Vがランダムに動く(移動スケジュールが決まっていない)場合であっても、移動体Vの位置に基づいて、注視方向又は注視領域の監視画像を生成させる移動体Vを抽出し、その移動体Vに監視画像送出命令を送ることができる。
(7)本例の監視システム1の監視端末装置10が、移動体Vボディの外周に右回り又は左回りの方向に沿って設置された前記カメラの撮像画像が、当該カメラの設置の順序に従って配置された一枚の監視画像を生成し、移動体の載置面を底面とする柱体の投影モデルの側面に設定された投影面に前記監視画像を投影するためのマッピング情報を、前記監視画像に対応づけて付加するので、複数の撮像画像がカメラの設置順序で配置された一連(ひとつながり)の監視画像Kを柱体の側面に設定された投影面Sに投影することができる、このため、各端末装置の備える機能にかかわらず、撮像方向の異なる複数の撮像画像から生成された監視画像Kを動画として再生することができる。
(8)本例における監視方法を使用した場合においても、監視システム1と同様の作用を奏し、同様の効果を得ることができる。
なお、以上説明したすべての実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
本明細書では、本発明に係る監視端末装置と中央監視装置を備える監視システムの一態様として、監視端末装置10と中央監視装置20を備える監視システム1を例にして説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
また、本明細書では、本発明に係る命令生成手段と、命令送出手段とを備える中央監視装置の一態様として、命令生成機能と、命令送出機能を有する制御装置21と、画像処理装置22と、通信装置23と、ディスプレイ24と、入力装置25とを備える中央監視装置20を例にして説明するが、これに限定されるものではない。
また、本明細書では、本発明に係る監視画像生成手段と、監視画像送出手段と、位置検出手段を備える監視端末装置の一態様として、監視画像生成機能と、監視画像送出機能を有する制御装置14と、カメラ11a〜11dと、画像処理装置12と、通信装置13と、位置検出装置15とを備える監視端末装置10を例にして説明するが、これに限定されるものではない。
なお、上述した実施形態では、乗用車Vの位置情報とカメラ11a〜11dからの監視画像を取得するようにしたが、図1に示す、街中に設置された固定カメラ11fからの監視画像と組み合わせて取得してもよい。また、位置情報と監視画像を取得する乗用車Vは、図1に示すように予め決められた領域を走行するタクシーV1やバスを用いることが望ましいが、自家用自動車V2や緊急自動車V3を用いてもよい。