JP5796476B2 - レジスト組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、レジスト組成物等に関する。
半導体微細加工に用いられるレジスト組成物には、遠紫外光照射によるエネルギーを受けて、酸を発生する化合物(酸発生剤)と、酸に不安定な基を有し、かつアルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液に溶解し得る樹脂と、溶剤とが含有されている。近年の半導体微細加工は、短波長のArFレーザーを用いたリソグラフィーが主流となり、ArFレーザーに吸収を示さない樹脂として、芳香環を有さない樹脂を含有するレジスト組成物が検討されている。
例えば、特許文献1には、酸に不安定な基を有し、芳香環を有さず、かつアルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂と、酸発生剤と、式(I−1)で表される化合物と、溶剤とからなるレジスト組成物が記載されている。
Figure 0005796476
特開2010−160446号公報
特許文献1記載のレジスト組成物を、例えば電子線照射又はEUV露光によるリソグラフィーに用いた場合、得られるレジストパターンは、その解像度が必ずしも満足できない場合があった。
本発明は、以下の発明を含む。
〔1〕式(a2−0)
Figure 0005796476
[式(a2−0)中、
は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
maは0〜4の整数を表す。
は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイル基又はメタクリロイル基を表す。
maが2以上の場合、複数のRは互いに同一又は相異なる。]
で表されるモノマーに由来する構造単位及び酸に不安定な基を有し、かつアルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂と、
酸発生剤と、
式(I)
Figure 0005796476
[式(I)中、
、R、R及びRは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜20の脂環式飽和炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基を表す。
は、炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基を表す。]
で表される化合物と
を含有するレジスト組成物。
〔2〕前記樹脂が、さらに式(a2−1)で表されるモノマーに由来する構造単位を有する前記〔1〕記載のレジスト組成物。
Figure 0005796476
[式(a2−1)中、
a3は、−O−又は−O−(CH2k2−CO−O−を表す。k2は1〜7の整数を表し、*は−CO−との結合手を表す。
a14は、水素原子又はメチル基を表す。
a15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10の整数を表す。]
〔3〕(1)前記〔1〕又は〔2〕記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物から溶剤を除去して組成物層を得る工程、
(3)組成物層を露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程、
を含むレジストパターンの製造方法。
〔4〕前記〔1〕又は〔2〕記載のレジスト組成物の電子線照射又はEUV露光によりレジストパターンを製造するための使用。
本発明のレジスト組成物は、電子線照射などによるリソグラフィーに用いた場合、優れた解像度を有するレジストパターンを製造することができる。
本明細書では、特に断りのない限り、同様の置換基を有するいずれの化学構造式も、炭素数を適宜選択しながら、後述する具体的な各置換基を適用することができる。直鎖状、分岐状又は環状いずれかをとることができるものは、特記ない限りそのいずれをも含み、また、同一の基において、直鎖状、分岐状及び/又は環状の部分構造が混在していてもよい。立体異性体が存在する場合は、それらの立体異性体の全てを包含する。
さらに、「(メタ)アクリル系モノマー」とは、「CH2=CH−CO−」又は「CH2=C(CH3)−CO−」の構造を有するモノマーの少なくとも1種を意味する。同様に「(メタ)アクリレート」及び「(メタ)アクリル酸」とは、それぞれ「アクリレート及びメタクリレートの少なくとも1種」並びに「アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも1種」を意味する。
本明細書において、「炭化水素基」とは、脂肪族炭化水素基及び芳香族炭化水素基をいう。該脂肪族炭化水素基はさらに鎖式及び脂環式に分類される。本明細書でいう脂肪族炭化水素基とは、特に定義しない限り、鎖式及び脂環式の脂肪族炭化水素基が組み合わさった脂肪族炭化水素基を含む。
鎖式の脂肪族炭化水素基(鎖式炭化水素基)のうち1価のものは、典型的にはアルキル基である。当該アルキル基としては、メチル基(C)、エチル基(C)、プロピル基(C)、ブチル基(C)、ペンチル基(C)、ヘキシル基(C)、ヘプチル基(C)、オクチル基(C)、デシル基(C10)、ドデシル基(C12)、ヘキサデシル基(C14)、ペンタデシル基(C15)、ヘキシルデシル基(C16)、ヘプタデシル基(C17)、オクタデシル基(C18)及びイコシル基(C20)などが挙げられ、これらは直鎖でも分岐していてもよい。この鎖式炭化水素基は特に限定しない限り、ここに例示したアルキル基の一部に炭素炭素二重結合を含んでいてもよいが、このような炭素炭素二重結合などを有さない、飽和の鎖式炭化水素基(脂肪族飽和炭化水素基)、特にアルキル基が好ましい。2価の鎖式炭化水素基は、典型的には、ここに示したアルキル基から水素原子を1個取り去ったアルカンジイル基が該当する。
部分的に炭素−炭素二重結合を含む鎖式炭化水素基は典型的には、炭素−炭素二重結合を1つ含むアルケニル基である。当該アルケニル基としては、エテニル基(C)、プロペニル基(C)、ブテニル基(C)、ペンテニル基(C)、ヘキセニル基(C)、ヘプテニル基(C)、オクテニル基(C)、デセニル基(C10)、ドデセニル基(C12)、ヘキサデセニル基(C14)、ヘプタデセニル基(C16)、オクタデセニル基(C16)及びイコセニル基(C20)などが挙げられ、これらは直鎖でも分岐していてもよい。
脂環式の脂肪族炭化水素基(脂環式炭化水素基)のうち1価のものは、典型的には、脂環式炭化水素から水素原子1個を取り去った基である。当該脂環式炭化水素基には、炭素炭素不飽和結合1個程度を含む不飽和脂環式炭化水素基でもよく、このような炭素炭素不飽和結合を含まない飽和脂環式炭化水素基でもよいが、本明細書でいう脂環式炭化水素基は飽和であると好ましい。また、脂環式炭化水素基は単環式のものであっても、多環式のものであってもよい。ここでは、水素原子を取り去る前の脂環式炭化水素を例示することにより、脂環式炭化水素基を例示することにする。単環式の脂環式炭化水素は典型的にはシクロアルカンであり、その具体例を示すと、
式(KA−1)で表されるシクロプロパン(C)、
式(KA−2)で表されるシクロブタン(C)、
式(KA−3)で表されるシクロペンタン(C)、
式(KA−4)で表されるシクロヘキサン(C)、
式(KA−5)で表されるシクロヘプタン(C)、
式(KA−6)で表されるシクロオクタン(C8)、及び、
式(KA−7)で表されるシクロドデカン(C12
Figure 0005796476
などが挙げられる。
多環式の脂環式炭化水素は例えば、
式(KA−8)で示されるノルボルネン(C)、
式(KA−9)で示されるアダマンタン(C10)、
式(KA−10)で示される脂環式炭化水素(C10)、
式(KA−11)で示される脂環式炭化水素(C14)、
式(KA−12)で示される脂環式炭化水素(C17)、
Figure 0005796476

Figure 0005796476
などが挙げられる。なお、ここに示した脂環式炭化水素を「式(KA−1)〜式(KA−12)の脂環式炭化水素」ということがある。
2価の脂環式炭化水素基とは、式(KA−1)〜式(KA−12)の脂環式炭化水素から水素原子を2個取り去った基が該当する。
本明細書において、芳香族炭化水素基は1価又は2価の芳香族炭化水素基であり、典型的にはアリール基又はアリーレン基である。具体的にいえば、1価の芳香族炭化水素基、すなわちアリール基としては、フェニル基(C)、ナフチル基(C10)、アントニル基(C14)、ビフェニル基(C12)、フェナントリル基(C14)及びフルオレニル基(C13)などが挙げられる。2価の芳香族炭化水素基、すなわちアリーレン基は、ここに示すアリール基からさらに、水素原子を1個取り去ったものが該当する。
脂肪族炭化水素基は置換基を有することがある。このような置換基はそのつど定義するが、ここで当該置換基の代表例を挙げておく。置換基としては、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシル基、アリール基、アラルキル基及びアリールオキシ基を挙げることができる。
ハロゲン原子は特に限定のない限り、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子である。
アルコキシ基としては、メトキシ基(C)、エトキシ基(C)、プロポキシ基(C)、ブトキシ基(C)、ペンチルオキシ基(C)、ヘキシルオキシ基(C)、ヘプチルオキシ基(C7)、オクチルオキシ基(C8)、デシルオキシ基(C10)及びドデシルオキシ基(C12)などであり、これらアルコキシ基は直鎖でも分岐していてもよい。
アシル基の具体例は、アセチル基(C)、プロピオニル基(C)、ブチリル基(C)、バレイル基(C)、ヘキシルカルボニル基(C)、ヘプチルカルボニル基(C7)、オクチルカルボニル基(C8)、デシルカルボニル基(C10)及びドデシルカルボニル基(C12)などのアルキル基とカルボニル基とが結合したものに加え、ベンゾイル基(C7)などのようにアリール基とカルボニル基とが結合したものを含む。これらアシル基のうち、アルキル基とカルボニル基とが結合したものの該アルキル基は直鎖でも分岐していてもよい。
アリール基の具体例は、上述の芳香族炭化水素基のアリール基として例示したものと同じであり、アリールオキシ基の具体例は、当該アリール基と酸素原子とが結合したものである。
アラルキル基の具体例は、ベンジル基(C7)、フェネチル基(C8)、フェニルプロピル基(C9)、ナフチルメチル基(C11)及びナフチルエチル基(C12)などである。
芳香族炭化水素基も置換基を有することがある。このような置換基はそのつど定義するが、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシル基、アルキル基及びアリールオキシ基を挙げることができる。これらのうち、アルキル基は、鎖式脂肪族炭化水素基として例示したものと同じであり、芳香族炭化水素基に任意に有する置換基のうち、アルキル基以外のものは、脂肪族炭化水素基の置換基として例示したものと同じものを含む。
本発明のレジスト組成物(以下、場合により「本レジスト組成物」という。)は、酸に不安定な基を有し、かつアルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂(以下、場合により「樹脂(A)」という。)と、酸発生剤(以下、場合により「酸発生剤(B)」という。)と、式(I)で表される化合物(以下、場合により「化合物(I)」という。)とを含有し、樹脂が式(a2−0)で表されるモノマーに由来する構造単位を有することを特徴とする。以下、本レジスト組成物に含有される構成成分の各々について説明した後、それらを用いる本レジスト組成物の調製方法、本レジスト組成物を用いるレジストパターンの製造方法について説明する。
<化合物(I)>
化合物(I)は、式(I)で表される。繰り返しになるが、式(I)を以下に示す。
Figure 0005796476
[式(I)中、
、R、R及びRは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜20の飽和環状炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基を表す。
は、炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基を表す。]
〜Rにおけるアルキル基の具体例は炭素数1〜20の範囲において、すでに例示したものを含む。当該アルキル基が直鎖状である場合、その炭素数が1〜15であると好ましく、1〜10であるとより好ましい。当該アルキル基が分岐鎖状である場合、その炭素数は3〜15であると好ましく、3〜10であるとより好ましい。分岐鎖状のアルキル基を例示すると、1−メチルエチル基、1−メチルプロピル基、2−メチルプロピル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基及び4−メチルペンチル基等が挙げられる。
〜Rにおける脂環式飽和炭化水素基は、その炭素数が5〜30であると好ましく、5〜20であるとより好ましく、6〜15であるとさらに好ましく、6〜12であると特に好ましい。これらの脂環式飽和炭化水素基の具体例は、各々の炭素数の範囲ですでに例示したものを含む。
〜Rにおけるアルケニル基は好ましくは、直鎖状のアルケニル基であり、末端部に−CH=CHを有するアルケニル基がより好ましい。また、アルケニル基の炭素数は、2〜5であると好ましく、4が特に好ましい。
〜Rは、置換基を有していてもよい。該置換基としては、ハロゲン原子、ハロゲン化アルキル基、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニルアルキルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリール基、ヘテロアリール基及びアラルキル基等が挙げられる。
該ハロゲン化アルキル基としては、すでに説明したアルキル基の水素原子の一部又は全部がハロゲン原子に置換された基であり、特に、アルキル基の水素原子の一部又は全部がフッ素原子に置換された基、すなわちフッ素化アルキル基が好ましい。
該ヘテロアリール基としては、すでに説明したアリール基の環を構成する炭素原子の一部が、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子等のヘテロ原子に置き換えられた基を挙げることができる。
該アラルキル基に含まれるアルカンジイル基の炭素数は、1〜4であると好ましく、1〜2であるとより好ましく、1であることが特に好ましい。炭素数1のアルカンジイル基が含まれるアラルキル基とは、ベンジル基及びナフチルメチル基等である。
これら置換基のうち、アリール基、ヘテロアリール基及びアリールアルキル基は、その芳香環上にさらに、炭素数1〜10のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子等を有していてもよい。ここでいうアルキル基及びハロゲン化アルキル基は、その炭素数が1〜8であると好ましく、1〜4であるとさらに好ましい。また、該ハロゲン化アルキル基は、フッ素化アルキル基であることが好ましい。
以上、化合物(I)に含まれるR〜Rについて説明したが、中でも、R〜Rはそれぞれ独立に、直鎖状のアルキル基、アルケニル基又は脂環式飽和炭化水素基が好ましく、直鎖状のアルキル基がより好ましい。さらには、R〜Rのうちの少なくとも1つが炭素数4以上、好ましくは5〜10のアルキル基であると好ましく、さらに、R〜Rのうちの1つが炭素数3以下、好ましくは2以下のアルキル基であり、他の3つが、炭素数4以上のアルキル基であることが好ましい。
におけるハロゲン化アルキル基は、フッ素化アルキル基が特に好ましい。かかるフッ素化アルキル基としては、例えば、ペルフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基及びペルフルオロヘキシル基等が挙げられる。
化合物(I)を構成するカチオンとしては、例えば、式(IA−1)〜式(IA−8)でそれぞれ表されるカチオンが挙げられる。
Figure 0005796476
化合物(I)を構成するアニオンとしては例えば、式(IB−1)〜式(IB−6)でそれぞれ表されるアニオンが挙げられる。
Figure 0005796476
化合物(I)は例えば、式(IA−1)〜式(IA−8)のいずれかで表されるカチオンと、式(I−1)〜式(I−32)で表されるアニオンとを任意に組み合わせることができるが、その代表例を表1に示す。表1に示す化合物(I)の中でも、(I−1)〜(I−5)の組み合わせでそれぞれ表される化合物(I)及び、(I−12)〜(I−25)の組み合わせでそれぞれ表される化合物(I)が好ましく、(I−12)〜(I−25)の組み合わせでそれぞれ表される化合物(I)がより好ましい。
Figure 0005796476
化合物(I)は、公知の方法で製造する事ができる。例えば、テトラメチルアンモニウムハイドライドとトリフルオロ酢酸との中和反応によって製造することができる。
本レジスト組成物における化合物(I)の含有量は、本レジスト組成物の固形分量を基準に、0.001〜10質量%、好ましくは0.05〜8質量%、より好ましくは0.01〜5質量%である。なお、「本レジスト組成物の固形分量」とは、本レジスト組成物から後述する溶剤(E)を除いた合計を意味する。固形分量は、例えば、液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィーなどの公知の分析手段で測定することができる。
<樹脂(A)>
樹脂(A)は上述のとおり、式(a2−0)で表されるモノマー(以下、場合により「モノマー(a2−0)」という。)に由来する構造単位及び酸に不安定な基を有し、かつアルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂であり、好ましくは、モノマー(a2−0)及び酸に不安定な基を有するモノマー(以下、場合により、酸に不安定な基を有するモノマーを「モノマー(a1)」という。)を共重合することによって製造される樹脂である。「酸の作用によりアルカリ水溶液で溶解し得る」とは、「酸との接触前ではアルカリ水溶液に不溶又は難溶であるが、酸との接触後にはアルカリ水溶液に可溶となる」ことを意味する。樹脂(A)を製造するには、モノマー(a2−0)の1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、モノマー(a1)も1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
<モノマー(a2−0)>
モノマー(a2−0)は式(a2−0)で表される。繰り返しになるが、式(a2−0)を以下に示す。
Figure 0005796476
[式(a2−0)中、
は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
maは0〜4の整数を表す。
は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイル基又はメタクリロイル基を表す。
maが2以上の場合、複数のRは互いに同一又は相異なる。]
及びRのアルキル基の具体例は、炭素数1〜6の範囲ですでに例示したものを含む。R及びRのアルキル基は、炭素数1〜4であると好ましく、炭素数1〜2であるとさらに好ましく、特に好ましくはメチル基である。ここに示すアルキル基に含まれる水素原子の一部又は全部がハロゲン原子(好ましくは、フッ素原子)に置換されたものが、「ハロゲン原子を有するアルキル基」に該当し、その具体例としては、ペルフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基及びペルフルオロヘキシル基等である。
のアルコキシ基の具体例は、炭素数1〜6の範囲ですでに例示したものを含む。Rのアルコキシ基は、炭素数1〜4であると好ましく、炭素数1〜2であるとさらに好ましく、特に好ましくは、メトキシ基である。
のアシル基の具体例は、炭素数2〜4の範囲ですでに例示したものを含む。
のアシルオキシ基としては、アシル基と酸素原子とが結合したものである。
maは、好ましくは、0〜2であり、より好ましくは、0又は1であり、特に好ましくは、0である。
モノマー(a2−0)としては、例えば、以下のモノマーが挙げられる。
Figure 0005796476
Figure 0005796476
以上例示したモノマー(a2−0)の具体例の中でも、4−ヒドロキシスチレン及び4−ヒドロキシ−α−メチルスチレンが特に好ましい。すなわち、樹脂(A)としては、4−ヒドロキシスチレンに由来する構造単位及び/又は4−ヒドロキシ−α−メチルスチレンに由来する構造単位を有していると特に好ましい。
樹脂(A)におけるモノマー(a2−0)に由来する構造単位の含有率は、該樹脂(A)の全構造単位(100モル%)に対して、5〜90モル%の範囲であると好ましく、10〜85モル%の範囲であるとより好ましく、15〜80モル%の範囲であるとさらに好ましい。
<モノマー(a1)>
モノマー(a1)に含まれる「酸に不安定な基」とは、酸と接触すると脱離基が脱離して、親水性基(例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシル基)を形成する基を意味する。酸に不安定な基としては、例えば、式(1)で表される基、式(2)で表される基などが挙げられる。
Figure 0005796476
[式(1)中、
a1〜Ra3は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜20の脂環式炭化水素基を表すか、Ra1及びRa2は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。*は結合手を表す。]
Figure 0005796476
[式(2)中、
a1'及びRa2'は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の1価の炭化水素基を表し、Ra3'は、炭素数1〜20の1価の炭化水素基を表すか、Ra2'及びRa3'は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成し、該1価の炭化水素基及び2価の炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又は硫黄原子に置き換わってもよい。]
a1〜Ra3のアルキル基の具体例は、炭素数1〜8の範囲ですでに例示したものを含む。Ra1〜Ra3の脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、その具体例は、炭素数3〜20の範囲ですでに例示したものを含むが、該脂環式炭化水素基の炭素数は炭素数16以下であると好ましい。
a1及びRa2が互いに結合して2価の炭化水素基を形成する場合とは、−C(Ra1)(Ra2)(Ra3)基で表される基が例えば、下記の基となる場合である。当該2価の炭化水素基の炭素数は3〜12であると好ましい。
Figure 0005796476
式(1)で表される酸に不安定な基としては、例えば、1,1−ジアルキルアルコキシカルボニル基(式(1)中、Ra1〜Ra3がアルキル基である基、好ましくはtert−ブトキシカルボニル基)、2−アルキル−2−アダマンチルオキシカルボニル基(式(1)中、Ra1及びRa2が結合して、アダマンチル環を形成し、Ra3がアルキル基である基)及び1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルコキシカルボニル基(式(1)中、Ra1及びRa2がアルキル基であり、Ra3がアダマンチル基である基)などが挙げられる。
a1'〜Ra3'の炭化水素基としては、例えば、アルキル基、脂環式炭化水素基又は芳香族炭化水素基のいずれでもよく、これらの組み合わせであってもよい。該芳香族炭化水素基の具体例は、炭素数6〜20の範囲ですでに例示したアリール基であってもよく、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、2,6−ジエチルフェニル基及び2−メチル−6−エチルフェニル等のアルキル基を有するアリール基であってもよい。ただし、Ra1'及びRa2'のうち少なくとも1つが水素原子であると好ましい。
式(2)で表される酸に不安定な基の具体例としては、以下の基が挙げられる。
Figure 0005796476
モノマー(a1)は、好ましくは、酸に不安定な基と炭素−炭素二重結合とを有するモノマー、より好ましくは酸に不安定な基を有する(メタ)アクリル系モノマーである。
酸に不安定な基を有する(メタ)アクリル系モノマーのうち、炭素数5〜20の脂環式炭化水素基を有するモノマー(a1)が好ましい。脂環式炭化水素基のような嵩高い構造を有するモノマー(a1)を重合して得られる樹脂(A)を含有することで、本レジスト組成物の解像度を向上させることができる。
酸に不安定な基と脂環式炭化水素基とを有する(メタ)アクリル系モノマーとして、好ましくは式(a1−1)で表されるモノマー[以下、場合により「モノマー(a1−1)」という。]又は式(a1−2)で表されるモノマー以下、場合により「モノマー(a1−2)」という。]が挙げられる。これらは単独で樹脂(A)製造に使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
Figure 0005796476
[式(a1−1)及び式(a1−2)中、
a1及びLa2は、それぞれ独立に、酸素原子又は−O−(CH2k1−CO−O−で表される基を表し、k1は1〜7の整数を表し、*は−CO−との結合手を表す。
a4及びRa5は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
a6及びRa7は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜10の脂環式炭化水素基を表す。
m1は0〜14の整数を表す。
n1は0〜10の整数を表す。
n2は0又は1を表す。]
a1及びLa2は、好ましくは、酸素原子又は、k1が1〜4の−O−(CH2k1−CO−O−で表される基であり、より好ましくは、酸素原子又は、−O−CH2−CO−O−であり、特に好ましくは酸素原子である。
a4及びRa5は、好ましくはメチル基である。
a6及びRa7のアルキル基は、好ましくは炭素数6以下のものであり、Ra6及びRa7の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数8以下、より好ましくは6以下である。これらアルキル基及び脂環式炭化水素基の具体例は、炭素数が各々の範囲ですでに例示したものを含む。
m1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
モノマー(a1−1)としては、例えば、特開2010−204646号公報に記載されたモノマーが挙げられ、好ましくは、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−エチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート及び2−イソプロピル−2−アダマンチル(メタ)アクリレートであり、より好ましくは、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート、2−エチル−2−アダマンチルメタクリレート及び2−イソプロピル−2−アダマンチルメタクリレートである。
モノマー(a1−2)としては、例えば、1−エチル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレート、1−エチル−1−シクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−エチル−1−シクロヘプチル(メタ)アクリレート、1−メチル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレート及び1−イソプロピル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレート等が挙げられ、好ましくは、1−エチル−1−シクロヘキシル(メタ)アクリレートであり、より好ましくは、1−エチル−1−シクロヘキシルメタクリレートである。
樹脂(A)が、モノマー(a1−1)に由来する構造単位及び/又はモノマー(a1−2)に由来する構造単位を有する場合、これら構造単位の合計含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、10〜95モル%の範囲が好ましく、15〜90モル%の範囲がより好ましく、20〜85モル%の範囲がさらに好ましい。
樹脂(A)は、好ましくは、モノマー(a2−0)に由来する構造単位、及びモノマー(a1)に由来する構造単位に加え、酸に不安定な基を有さないモノマー(この酸に不安定な基を有さないモノマーは、モノマー(a2−0)とは異なるものであり、以下、場合により「酸安定モノマー」という。)を有するものである。この場合の樹脂(A)は、酸安定モノマーに由来する構造単位を単独で有していてもよく、2種以上を有していてもよい。
樹脂(A)が、モノマー(a2−0)と、モノマー(a1)と、酸安定モノマーとの共重合体である場合、モノマー(a1)に由来する構造単位の含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、好ましくは10〜80モル%、より好ましくは20〜60モル%である。また、アダマンチル基を有するモノマー(a1)(特に酸に不安定な基を有するモノマー(a1−1))に由来する構造単位を有している場合、このアダマンチル基を有するモノマー(a1)に由来する構造単位の含有率は、モノマー(a1)の全量に対して15モル%以上である。アダマンチル基を有するモノマー(a1)に由来する構造単位の比率が増えると、本レジスト組成物から製造されるレジストパターンのドライエッチング耐性が向上する傾向がある。
酸安定モノマーとしては、好ましくは、ヒドロキシアダマンチル基又はラクトン環を有するモノマーが挙げられる。ヒドロキシアダマンチル基を有する酸安定モノマー(以下、場合により「酸安定モノマー(a2−1)」という。)又はラクトン環を含有する酸安定モノマー(以下、場合により「酸安定モノマー(a3)」という)に由来する構造単位を有する樹脂(A)を含有する本レジスト組成物は、後述するレジストパターンの製造において、基板に塗布したとき、基板上に形成される塗布膜、又は塗布膜から得られる組成物層が基板との間に優れた密着性を発現し易くなり、この本レジスト組成物は良好な解像度で、レジストパターンを製造し得る傾向がある。
<酸安定モノマー(a2−1)>
酸安定モノマー(a2−1)の代表例は、式(a2−1)で表されるものである。
Figure 0005796476

[式(a2−1)中、
a3は、酸素原子又は−O−(CH2k2−CO−O−で表される基を表し、k2は1〜7の整数を表し、*は−CO−との結合手を表す。
a14は、水素原子又はメチル基を表す。
a15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10の整数を表す。]
a3は、好ましくは、酸素原子又は、k2が1〜4の−O−(CH2k2−CO−O−で表される基であり、より好ましくは酸素原子である。
a14は、好ましくはメチル基である。
a15は、好ましくは水素原子である。
a16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
酸安定モノマー(a2−1)としては、例えば、特開2010−204646号公報に記載されたモノマーが挙げられ、好ましくは、3−ヒドロキシ−1−アダマンチル(メタ)アクリレート、3,5−ジヒドロキシ−1−アダマンチル(メタ)アクリレート及び(メタ)アクリル酸1−(3,5−ジヒドロキシ−1−アダマンチルオキシカルボニル)メチルが挙げられ、より好ましくは、3−ヒドロキシ−1−アダマンチル(メタ)アクリレート及び3,5−ジヒドロキシ−1−アダマンチル(メタ)アクリレートが挙げられ、特に好ましくは、3−ヒドロキシ−1−アダマンチルメタクリレート及び3,5−ジヒドロキシ−1−アダマンチルメタクリレートが挙げられる。
樹脂(A)が酸安定モノマー(a2−1)に由来する構造単位を有する場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、3〜40モル%の範囲が好ましく、5〜35モル%の範囲がより好ましく、5〜30モル%の範囲がさらに好ましい。
<酸安定モノマー(a3)>
酸安定モノマー(a3)が有するラクトン環は、例えば、β−プロピオラクトン環、γ−ブチロラクトン環、δ−バレロラクトン環のような単環式でもよく、単環式のラクトン環と他の環との縮合環でもよい。これらラクトン環の中で、好ましくは、γ−ブチロラクトン環、又は、γ−ブチロラクトン環と他の環との縮合環が挙げられる。
ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)は、好ましくは、式(a3−1)、式(a3−2)又は式(a3−3)で表される。これらを以下、その式番号に応じて、「酸安定モノマー(a3−1)」等という。樹脂(A)の製造において、これら酸安定モノマー(a3)のうち、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
Figure 0005796476
式(a3−1)〜式(a3−3)中、
a4〜La6は、それぞれ独立に、酸素原子又は−O−(CH2k3−CO−O−で表される基を表し、k3は1〜7の整数を表し、*は−CO−との結合手を表す。
a18〜Ra20は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
a21は、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
p1は0〜5の整数を表す。p1が2以上のとき、複数のRa21は互いに同一又は相異なる。
a22及びRa23は、それぞれ独立に、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
q1及びr1は、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。q1が2以上のとき、複数のRa22は互いに同一又は相異なり、r1が2以上のとき、複数のRa23は互いに同一又は相異なる。
a4〜La6としては、La3で説明したものと同じものが挙げられる。La4〜La6は、それぞれ独立に、酸素原子又は、k3が1〜4の−O−(CH2k3−CO−O−で表される基であると好ましく、酸素原子又は、−O−CH2−CO−O−であるとより好ましく、酸素原子であると特に好ましい。
a18〜Ra21は、好ましくはメチル基である。
a22及びRa23は、それぞれ独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
p1〜r1は、それぞれ独立に、好ましくは0〜2、より好ましくは0又は1である。
酸安定モノマー(a3)としては、特開2010−204646号公報に記載されたモノマーが挙げられ、好ましくは、(メタ)アクリル酸(5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−2−イル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロ−2−オキソ−3−フリル及び(メタ)アクリル酸2−(5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−2−イルオキシ)−2−オキソエチルが挙げられる。
樹脂(A)が、酸安定モノマー(a3)に由来する構造単位を有する場合、その含有率は、樹脂の全構造単位に対して、5〜50モル%の範囲であると好ましく、10〜45モル%の範囲であるとより好ましく、15〜40モル%の範囲であるとさらに好ましい。
<その他の構造単位>
以上、樹脂(A)が有する構造単位として、モノマー(a2−0)に由来する構造単位に加え、好ましいモノマー(a1)及び酸安定モノマーにそれぞれ由来する構造単位について説明したが、樹脂(A)は、これらのモノマー以外のモノマーに由来する構造単位を有していてもよく、かかるモノマーとしてはレジスト分野で周知の樹脂に使用可能なモノマーを挙げることができる。
樹脂(A)は、モノマー(a2−0)に由来する構造単位と、モノマー(a1)に由来する構造単位と、酸安定モノマー(a2−1)及び/又は酸安定モノマー(a3)に由来する構造単位と有する共重合体であり、より好ましくはアダマンチル基を有するモノマー(a1−1)及びシクロへキシル基を有するモノマー(a1−2)の少なくとも1種(さらに好ましくはアダマンチル基を有するモノマー(a1−1))に由来する構造単位を有し、より好ましくは酸安定モノマー(a3−1)に由来する構造単位及び酸安定モノマー(a3−2)に由来する構造単位の少なくとも1種をさらに有する。なお、樹脂(A)は、上述のモノマーを例えば、公知の重合法(例えばラジカル重合法)に供することにより製造できる。
樹脂(A)の具体例を構造単位の組み合わせで表して、以下に示す。
Figure 0005796476
Figure 0005796476
Figure 0005796476
Figure 0005796476
Figure 0005796476
Figure 0005796476
Figure 0005796476
Figure 0005796476
Figure 0005796476
Figure 0005796476
Figure 0005796476
Figure 0005796476
樹脂(A)の重量平均分子量は、好ましくは、2,500以上50,000以下、より好ましくは3,000以上30,000以下である。なお、ここでいう重量平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー分析により求められるものであり、この分析条件の詳細は本願の実施例に記載する。
本レジスト組成物における樹脂(A)の含有率は、好ましくは、本レジスト組成物の固形分量を基準に80質量%以上である。
<酸発生剤(B)>
レジスト組成物に通常使用される酸発生剤は、非イオン系とイオン系とに分類される。本レジスト組成物に含有される酸発生剤(B)は、非イオン系酸発生剤でも、イオン系酸発生剤でも、これらの組み合わせでもよい。非イオン系酸発生剤には、有機ハロゲン化物、スルホネートエステル類(例えば2−ニトロベンジルエステル、芳香族スルホネート、オキシムスルホネート、N−スルホニルオキシイミド、N−スルホニルオキシイミド、スルホニルオキシケトン、DNQ 4−スルホネート)、スルホン類(例えばジスルホン、ケトスルホン、スルホニルジアゾメタン)等がある。イオン系酸発生剤は、オニウムカチオンを含むオニウム塩(例えばジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩)が代表的である。オニウム塩のアニオンとしては、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、スルホニルメチドアニオン等がある。
酸発生剤(B)としては、例えば特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038号、特開昭63−163452号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号や、米国特許第3,779,778号、米国特許第3,849,137号、独国特許第3914407号、欧州特許第126,712号等に記載の放射線によって酸を発生する化合物も使用可能である。
酸発生剤(B)は、好ましくはフッ素含有酸発生剤であり、より好ましくは式(B1)で表されるスルホン酸塩(以下、場合により「酸発生剤(B1)」という。)である。
Figure 0005796476
[式(B1)中、
1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
b1は、単結合又は2価の炭素数1〜17の飽和炭化水素基を表し、前記2価の飽和炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
Yは、置換基を有していてもよい炭素数1〜18のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表し、前記アルキル基及び前記脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
+は、有機カチオンを表す。]
1及びQ2のペルフルオロアルキル基としては、例えば、ペルフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基等が挙げられる。
式(B1)において、Q1及びQ2は、それぞれ独立に、ペルフルオロメチル基又はフッ素原子であると好ましく、Q1及びQ2がともにフッ素原子であるとさらに好ましい。
2価の飽和炭化水素基としては、アルカンジイル基、単環式又は多環式の2価の脂環式炭化水素基が挙げられ、これらの基のうち2種以上を組み合わせたものでもよい。
該アルキル基及び脂環式炭化水素基の具体例は、炭素数が各々の範囲において、すでに例示したものを含む。
b1の飽和炭化水素基を構成するメチレン基が、酸素原子又はカルボニル基に置き換わった基としては、例えば、式(b1−1)〜式(b1−6)でそれぞれ表される基が挙げられる。Lb1は、好ましくは式(b1−1)〜式(b1−4)でそれぞれ表される基、さらに好ましくは式(b1−1)又は式(b1−2)で表される基が挙げられる。なお、式(b1−1)〜式(b1−6)は、その左右を式(B1)に合わせて記載しており、左側で−C(Q1)(Q2)−の炭素原子と結合し、右側でYと結合する。以下の式(b1−1)〜式(b1−6)の具体例も同様である。
Figure 0005796476
式(b1−1)〜式(b1−6)中、
b2は、単結合又は炭素数1〜15の飽和炭化水素基を表す。
b3は、単結合又は炭素数1〜12の飽和炭化水素基を表す。
b4は、炭素数1〜13の飽和炭化水素基を表す。但しLb3及びLb4の合計炭素数の上限は13である。
b5は、炭素数1〜15の飽和炭化水素基を表す。
b6及びLb7は、それぞれ独立に、炭素数1〜15の飽和炭化水素基を表す。但しLb6及びLb7の合計炭素数の上限は16である。
b8は、炭素数1〜14の飽和炭化水素基を表す。
b9及びLb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜11の飽和炭化水素基を表す。但しLb9及びLb10の合計炭素数の上限は12である。
中でも、好ましくは式(b1−1)で表される2価の基であり、より好ましくは、Lb2が単結合又はメチレン基である式(b1−1)で表される2価の基である。
式(b1−1)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 0005796476
式(b1−2)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 0005796476
式(b1−3)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 0005796476
式(b1−4)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 0005796476
式(b1−5)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 0005796476
式(b1−6)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 0005796476
Yのアルキル基としては、好ましくは、炭素数1〜6のアルキル基が挙げられる。
アルキル基及び脂環式炭化水素基の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、オキソ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のヒドロキシ基含有アルキル基、炭素数3〜16の脂環式炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基、炭素数7〜21のアラルキル基、炭素数2〜4のアシル基、グリシジルオキシ基又は−(CH2j2−O−CO−Rb1基(式中、Rb1は、炭素数1〜16のアルキル基、炭素数3〜16の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。j2は、0〜4の整数を表す。)等が挙げられる。Yの置換基であるアルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及びアラルキル基等は、さらに置換基を有していてもよい。ここでの置換基は、例えば、アルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、オキソ基等が挙げられる。
ヒドロキシ基含有アルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル基及びヒドロキシエチル基などが挙げられる。
Yの脂環式炭化水素基としては、式(Y1)〜式(Y26)でそれぞれ表される基が挙げられる。
Figure 0005796476
なかでも、好ましくは式(Y1)〜式(Y19)のいずれかで表される基であり、より好ましくは式(Y11)、式(Y14)、式(Y15)又は式(Y19)で表される基であり、さらに好ましくは式(Y11)又は式(Y14)で表される基である。
Yとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 0005796476
Figure 0005796476
Figure 0005796476
Figure 0005796476
Yは、好ましくは置換基を有していてもよいアダマンチル基であり、より好ましくはアダマンチル基又はオキソアダマンチル基である。
式(B1)で表されるスルホン酸塩を構成するスルホン酸アニオンとしては、好ましくは、式(b1−1−1)〜式(b1−1−1−9)でそれぞれ表されるアニオンが挙げられる。以下の式においては、置換基の定義は上記と同じ意味であり、置換基Rb2及びRb3は、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基(好ましくは、メチル基)を表す。
式(B1)で表されるスルホン酸塩を構成するスルホン酸アニオンとしては、具体的には、特開2010−204646号公報に記載されたアニオンが挙げられる。
Figure 0005796476
酸発生剤(B)を構成するカチオンは、オニウムカチオン、例えば、スルホニウムカチオン、ヨードニウムカチオン、アンモニウムカチオン、ベンゾチアゾリウムカチオン、ホスホニウムカチオンなどが挙げられ、好ましくは、スルホニウムカチオン又はヨードニウムカチオンであり、より好ましくは、アリールスルホニウムカチオンである。
式(B1)で表されるスルホン酸塩中のZ+は、好ましくは式(b2−1)〜式(b2−4)でそれぞれ表される有機カチオンである。以下、ここに示す有機カチオンを、その式番号に応じて、「カチオン(b1−1)」等という。
Figure 0005796476
これらの式(b2−1)〜式(b2−4)において、
b4〜Rb6は、それぞれ独立に、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。前記アルキル基は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、前記脂環式炭化水素基は、ハロゲン原子、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよく、前記芳香族炭化水素基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基で置換されていてもよい。
b7及びRb8は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
m2及びn2は、それぞれ独立に0〜5の整数を表す。
b9及びRb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表す。
b11は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
b9〜Rb11のアルキル基は、好ましくは炭素数1〜12であり、脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜18、より好ましくは炭素数4〜12である。
b12は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。前記芳香族炭化水素基は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルキルカルボニルオキシ基で置換されていてもよい。
b9とRb10と、及びRb11とRb12とは、それぞれ独立に、互いに結合して3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成していてもよく、これらの環を構成するメチレン基は、酸素原子、硫黄原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
b13〜Rb18は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
b11は、硫黄原子又は酸素原子を表す。
o2、p2、s2、及びt2は、それぞれ独立に、0〜5の整数を表す。
q2及びr2は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。
u2は0又は1を表す。
o2が2以上であるとき、複数のRb13は互いに同一又は相異なり、p2が2以上であるとき、複数のRb14は互いに同一又は相異なり、q2が2以上であるとき、複数のRb15は互いに同一又は相異なり、r2が2以上であるとき、複数のRb16は互いに同一又は相異なり、t2が2以上であるとき、複数のRb16は互いに同一又は相異なる。
アルキルカルボニルオキシ基としては、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボニルオキシ基、ペンチルカルボニルオキシ基、ヘキシルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基及び2−エチルヘキシルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
b9〜Rb12のアルキル基の好適例は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基及び2−エチルヘキシル基などである。
b9〜Rb11の脂環式炭化水素基の好適例は、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基、2−アルキルアダマンタン−2−イル基、1−(アダマンタン−1−イル)アルカン−1−イル基及びイソボルニル基などである。
b12の芳香族炭化水素基の好適例は、フェニル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−シクロへキシルフェニル基、4−メトキシフェニル基、ビフェニリル基及びナフチル基などである。
b12の芳香族炭化水素基とアルキル基が結合したものとしては、アラルキル基が挙げられ、具体的にはベンジル基等が挙げられる。
b9とRb10との組み合わせが結合して形成する環としては例えば、チオラン−1−イウム環(テトラヒドロチオフェニウム環)、チアン−1−イウム環及び1,4−オキサチアン−4−イウム環などが挙げられる。
b11とRb12との組み合わせが結合して形成する環としては例えば、オキソシクロヘプタン環、オキソシクロヘキサン環、オキソノルボルナン環及びオキソアダマンタン環などが挙げられる。
カチオン(b2−1)〜カチオン(b2−4)の中でも、好ましくは、カチオン(b2−1)であり、より好ましくは、式(b2−1−1)で表されるカチオンであり、特に好ましくは、トリフェニルスルホニウムカチオン(式(b2−1−1)中、v2=w2=x2=0)である。
Figure 0005796476
式(b2−1−1)中、
b19〜Rb21は、それぞれ独立に、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
アルキル基は、好ましくは炭素数1〜12であり、脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数4〜18である。
前記アルキル基は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。
前記脂環式炭化水素基は、ハロゲン原子、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよい。
v2〜x2は、それぞれ独立に0〜5の整数(好ましくは0又は1)を表す。v2が2以上のとき、複数のRb19は互いに同一又は相異なり、w2が2以上のとき、複数のRb20は互いに同一又は相異なり、x2が2以上のとき、複数のRb21は互いに同一又は相異なる。
なかでも、Rb19〜Rb21は、それぞれ独立に、好ましくは、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、又は炭素数1〜12のアルコキシ基である。
ここに示した有機カチオンとしては、具体的には、特開2010−204646号公報に記載されたカチオンが挙げられる。
酸発生剤(B1)は、上述のスルホン酸アニオン及び有機カチオンの組合せであり、これらのスルホン酸アニオンと有機カチオンとは任意に組み合わせることができる。好ましくは、アニオン(b1−1−1)〜アニオン(b1−1−9)のいずれかと、カチオン(b2−1−1)との組合せである酸発生剤(B1)、並びにアニオン(b1−1−3)〜(b1−1−5)のいずれかとカチオン(b2−3)との組合せである酸発生剤(B1)が挙げられる。
より好ましい酸発生剤(B1)を具体的に示すと、式(B1−1)〜式(B1−17)でそれぞれ表されるものが挙げられ、より好ましくは、トリフェニルスルホニウムカチオンを含む式(B1−1)、式(B1−2)、式(B1−6)、式(B1−11)、式(B1−12)、式(B1−13)及び式(B1−14)でそれぞれ表される酸発生剤(B1)が挙げられる。
Figure 0005796476
Figure 0005796476
Figure 0005796476
Figure 0005796476
本レジスト組成物における酸発生剤(B)の含有率は、樹脂(A)の含有量を基準に、好ましくは1質量%以上(より好ましくは3質量%以上)、好ましくは30質量%以下(より好ましくは25質量%以下)である。
<塩基性化合物(以下、場合により「塩基性化合物(C)」という。)>
本レジスト組成物は、塩基性化合物(C)をさらに含有してもよい。この塩基性化合物(C)はレジスト分野で周知のクエンチャーとして機能するものである。
塩基性化合物(C)は、好ましくは塩基性の含窒素有機化合物(例えば、アミン)であり、このアミンは、脂肪族アミンでも、芳香族アミンでもよい。脂肪族アミンは、第1級アミン、第2級アミン及び第3級アミンのいずれも使用できる。塩基性化合物(C)として、好ましくは、式(C2)で表される化合物が挙げられ、より好ましくは式(C2−1)で表される化合物が挙げられる。以下、場合によりこれらの化合物を、その式番号に応じて「化合物(C2)」等という。
Figure 0005796476
式(C2)及び式(C2−1)中、
Arc1は、置換基を有していてもよい炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。
c5及びRc6は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表し、前記アルキル基、前記脂環式炭化水素基又は前記芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、置換又は無置換のアミノ基、或いは炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよく、置換アミノ基は、炭素数1〜4のアルキル基で置換されているもの等である。
c7は、アルキル基、アルコキシ基、脂環式炭化水素(好ましくはシクロアルキル基)又は芳香族炭化水素基を表し、アルキル基、アルコキシ基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、アミノ基又は炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよく、前記アミノ基は、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよい。
m3は0〜3の整数を表す。m3が2以上のとき、複数のRc7は、互いに同一又は相異なる。
化合物(C2)としては、例えば、1−ナフチルアミン及び2−ナフチルアミン等が挙げられる。
化合物(C2−1)としては、例えば、アニリン、ジイソプロピルアニリン、2−,3−又は4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、ジフェニルアミンなどが挙げられ、好ましくはジイソプロピルアニリン(特に2,6−ジイソプロピルアニリン)が挙げられる。
また、塩基性化合物(C)としては、式(C3)〜式(C11)でそれぞれ表される化合物も使用できる。以下、場合によりこれらの化合物を、その式番号に応じて「化合物(C3)」等という。
Figure 0005796476
c8は、上記Rc7で説明したいずれかの基を表す。
窒素原子と結合するRc9、Rc10、Rc11〜Rc14、Rc16〜Rc19及びRc22は、それぞれ独立に、Rc5及びRc6で説明したいずれかの基を表す。
芳香族炭素と結合するRc20、Rc21、Rc23〜Rc28は、それぞれ独立に、Rc7で説明したいずれかの基を表す。
c15は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6の脂環式炭化水素基又は炭素数2〜6のアルカノイル基を表す。
o3〜u3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。o3が2以上であるとき、複数のRc20は互いに同一又は相異なり、p3が2以上であるとき、複数のRc21は互いに同一又は相異なり、q3が2以上であるとき、複数のRc22は互いに同一又は相異なり、r3が2以上であるとき、複数のRc23は互いに同一又は相異なり、s3が2以上であるとき、複数のRc24は互いに同一又は相異なり、t3が2以上であるとき、複数のRc25は互いに同一又は相異なり、u3が2以上であるとき、複数のRc25は互いに同一又は相異なる。
n3は0〜8の整数を表す。n3が2以上のとき、複数のRc15は、互いに同一又は相異なる。
c1及びLc2は、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルカンジイル基、−CO−、−C(=NH)−、−C(=NRc3)−、−S−、−S−S−又はこれらの組合せを表す。
c3は、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
化合物(C3)としては、例えば、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、メチルジブチルアミン、メチルジペンチルアミン、メチルジヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、メチルジヘプチルアミン、メチルジオクチルアミン、メチルジノニルアミン、メチルジデシルアミン、エチルジブチルアミン、エチルジペンチルアミン、エチルジヘキシルアミン、エチルジヘプチルアミン、エチルジオクチルアミン、エチルジノニルアミン、エチルジデシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリス〔2−(2−メトキシエトキシ)エチル〕アミン、トリイソプロパノールアミンエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン及び4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタンなどが挙げられる。
化合物(C4)としては、例えば、ピペラジン等が挙げられる。
化合物(C5)としては、例えば、モルホリン等が挙げられる。
化合物(C6)としては、例えば、ピペリジン及び、特開平11−52575号公報に記載されているピペリジン骨格を有するヒンダードアミン化合物等が挙げられる。
化合物(C7)としては、例えば、2,2’−メチレンビスアニリン等が挙げられる。
化合物(C8)としては、例えば、イミダゾール及び4−メチルイミダゾール等が挙げられる。
化合物(C9)としては、例えば、ピリジン及び4−メチルピリジン等が挙げられる。
化合物(C10)としては、例えば、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−ピリジル)エテン、1,2−ジ(4−ピリジル)エテン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ジ(4−ピリジルオキシ)エタン、ジ(2−ピリジル)ケトン、4,4’−ジピリジルスルフィド、4,4’−ジピリジルジスルフィド、2,2’−ジピリジルアミン及び2,2’−ジピコリルアミン等が挙げられる。
化合物(C11)としては、例えば、ビピリジン等が挙げられる。
本レジスト組成物が塩基性化合物(C)を含有する場合、その含有率は、本レジスト組成物の固形分量を基準に、好ましくは、0.01〜1質量%程度である。
<溶剤(以下、場合により「溶剤(E)」という。)>
本レジスト組成物は、溶剤(E)を本レジスト組成物の総質量に対して、90質量%以上の含有率で含有していてもよい。溶剤(E)を含有する本レジスト組成物は、薄膜レジストを製造するために適している。溶剤(E)の含有率は、本レジスト組成物の総質量に対して90質量%以上(好ましくは92質量%以上、より好ましくは94質量%以上)、99.9質量%以下(好ましくは99質量%以下)であると好ましい。
なお、溶剤(E)の含有率は、例えば液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定できる。
溶剤(E)としては、例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルのようなグリコールエーテル類;乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチルのようなエステル類;アセトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン及びシクロヘキサノンのようなケトン類;γ−ブチロラクトンのような環状エステル類;などを挙げることができる。溶剤(E)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
<その他の成分(以下、場合により「成分(F)」という。)>
本レジスト組成物は、必要に応じて、成分(F)を含有していてもよい。成分(F)には特に限定はなく、レジスト分野で公知の添加剤、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤、染料などを利用できる。
<レジストパターンの製造方法>
本発明のレジストパターンの製造方法は、
(1)上述した本レジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物から溶剤を除去して組成物層を得る工程、
(3)組成物層を露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、
(5)加熱後の組成物層を現像する工程、
を含むものである。以下、ここに示す工程の各々を、「工程(1)」〜「工程(5)」のようにいう。
工程(1)における本レジスト組成物の基板上への塗布は、スピンコーターなど、半導体の微細加工のレジスト材料塗布用として広く用いられている塗布装置によって行うことができる。かくして基板上にレジスト組成物からなる塗布膜が形成される。当該塗布装置の条件(塗布条件)を種々調節することで、該塗布膜の膜厚は調整可能であり、適切な予備実験等を行うことにより、所望の膜厚の塗布膜になるように塗布条件を選ぶことができる。本レジスト組成物を塗布する前の基板は、微細加工を実施しようとする種々のものを選ぶことができる。なお、本レジスト組成物を塗布する前に、基板を洗浄したり、反射防止膜を形成したりしてもよい。この反射防止膜の形成には例えば、市販の有機反射防止膜用組成物を用いることができる。
工程(2)においては、基板上に塗布された本レジスト組成物、すなわち塗布膜から溶剤〔溶剤(E)〕を除去する。このような溶剤除去は、例えば、ホットプレートなどの加熱装置を用いた加熱手段(いわゆるプリベーク)、又は減圧装置を用いた減圧手段により、或いはこれらの手段を組み合わせて、該塗布膜から溶剤を蒸発させることにより行われる。加熱手段や減圧手段の条件は、本レジスト組成物に含まれる溶剤(E)の種類等に応じて選択でき、例えばホットプレートを用いた加熱手段の場合、該ホットプレートの表面温度を50〜200℃程度の範囲にすることが好ましい。また、減圧手段では、適当な減圧機の中に、塗布膜が形成された基板を封入した後、該減圧機の内部圧力を1〜1.0×10Pa程度にすればよい。かくして塗布膜から溶剤を除去することにより、該基板上には組成物層が形成される。
工程(3)は該組成物層を露光する工程であり、好ましくは、露光機を用いて該組成物層を露光するものである。この際には、微細加工を実施しようとする所望のパターンパターンが形成されたマスク(フォトマスク)を介して露光が行われる。露光機の露光光源としては、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)、F2エキシマレーザ(波長157nm)のような紫外域のレーザ光を放射するもの、固体レーザ光源(YAG又は半導体レーザ等)からのレーザ光を波長変換して遠紫外域または真空紫外域の高調波レーザ光を放射するもの等、種々のものを用いることができる。また、該露光機は液浸露光機(液浸媒体は例えば、超純水が用いられる)であってもよい。また、露光機として電子線(EB)を照射することで直接レジストパターンを描写するものであってもよく、本明細書では、組成物層に対して、電子線を照射する装置も露光機ということにする。
上述のとおり、マスクを介して露光する、又はEBで直接描画することにより、該組成物層には露光された部分(露光部)及び露光されていない部分(未露光部)が生じる。露光部の組成物層では該組成物層に含まれる酸発生剤(B)が露光エネルギーを受けて酸を発生し、さらに発生した酸との作用により、樹脂(A)にある酸不安定基が脱保護反応により親水性基を生じ、結果として露光部の組成物層にある樹脂(A)はアルカリ水溶液に可溶なものとなる。一方、未露光部では露光エネルギーを受けていないため、樹脂(A)はアルカリ水溶液に対して不溶又は難溶のままとなる。かくして、露光部にある組成物層と未露光部にある組成物層とは、アルカリ水溶液に対する溶解性が著しく相違することとなる。
工程(4)においては、露光部で生じうる脱保護基反応を、さらにその進行を促進するための加熱処理(いわゆるポストエキスポジャーベーク)が行われる。かかる加熱処理は前記工程(2)で示したホットプレートを用いる加熱手段等が好ましい。なお、工程(4)におけるホットプレート加熱を行う場合、該ホットプレートの表面温度は50〜200℃程度が好ましく、70〜150℃程度がより好ましい。加熱処理により、上記脱保護反応が促進される
工程(5)は、加熱後の組成物層を現像する工程であり、好ましくは、加熱後の組成物層を現像装置を用いて現像する工程である。現像する工程で、加熱後の組成物層をアルカリ水溶液と接触させると、露光部の組成物層は該アルカリ水溶液に溶解して除去され、未露光部の組成物層は基板上に残るため、当該基板上にレジストパターンが製造される。
前記アルカリ水溶液としては、「アルカリ現像液」と称される本技術分野で公知のものを用いることができる。該アルカリ水溶液としては例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの水溶液や(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液などが挙げられる。
現像後、製造されたレジストパターンに、超純水などでリンス処理を行うことが好ましく、さらに基板及びレジストパターン上に残存している水分を除去することが好ましい。
かくして本レジスト組成物から製造されるレジストパターンは例えば、特許文献1記載の従来のレジスト組成物に比して、解像度に優れたものとなる。特に、工程(3)において、EUV露光又はEB照射によってレジストパターンを製造すると、その効果が顕著である。
<用途>
本発明のレジスト組成物は、KrFエキシマレーザー露光用のレジスト組成物、ArFエキシマレーザー露光用のレジスト組成物、EB照射用のレジスト組成物又はEUV露光機用のレジスト組成物として好適であり、特にEB照射用のレジスト組成物又はEUV露光機用のレジスト組成物として好適である。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明する。
実施例及び比較例中、含有量及び使用量を表す%及び部は、特記ないかぎり質量基準である。
重量平均分子量は、以下の条件でポリスチレンを標準品として、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(東ソー株式会社製HLC−8120GPC型)により求めた値である。
カラム:TSKgel G4000HXL + TSKgel G2000HXL + guardcolumn(東ソー社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μL
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー社製)
化合物の構造はNMR(JMM−ECA−500;日本電子(株)製)、質量分析(LC;Agilent製1100型、MASS;Agilent製LC/MSD型)で確認した。
合成例1(樹脂A1の合成)
メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル11.18部、p−アセトキシスチレン14.60部、メタクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル3.55部に1,4−ジオキサン28.82部を加えて溶液とし、当該溶液を87℃まで昇温した。続いて、この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル2.96部を添加し、87℃程度で6時間保温した。冷却後、反応液をメタノール291.41部とイオン交換水124.89部との混合液に注いで、重合物を沈殿させ、これをろ過した。得られた重合体と、4−ジメチルアミノピリジン2.93部とを、該重合体と同量程度のメタノールに加えて混合し、この混合物を15時間加熱還流した。冷却後、得られた反応液に氷酢酸2.16部を加えて中和処理を行い、さらに大量の水に注いで、重合体を沈殿させ、これをろ別した。得られた重合体をアセトンに溶解させた後、大量の水に注いで沈殿させるという操作を3回繰り返して精製し、重量平均分子量が約3.4×10の重合体27.71部を得た。この重合体を樹脂A1とする。
合成例2(樹脂A2の合成)
冷却管、攪拌機を備えた四つ口フラスコに1,4−ジオキサン44.08部を仕込み、窒素置換後、85℃まで昇温した。そこへp−(1−エトキシエトキシ)スチレン35.00部、メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル13.56部、アクリル酸2−メチル−2−アダマンチル17.06部、アクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル4.05部、スチレン3.79部及びアゾビスイソブチロニトリル5.38部を1,4−ジオキサン66.12部に溶解した溶液を1時間かけて滴下した。その後85℃程度を保ったまま6時間攪拌を継続した。冷却したメタノール764部及びイオン交換水191部の混合溶液に、得られた反応液を注ぐことで重合体を沈殿させ、これをろ過した。得られた重合体をメチルイソブチルケトン220部に溶解し、p−トルエンスルホン酸1.47部をイオン交換水147部に溶かした溶液を加え6時間撹拌した。分液して水層を除去した後、得られた有機層をイオン交換水147部を用いて3度分液洗浄した。有機層にメチルイソブチルケトン147部を加え、294部になるまで濃縮した。この溶液をn−ヘプタン955部に注ぎ樹脂を析出させた。析出した樹脂を濾取し減圧乾燥して、重量平均分子量約4.69×10、分子量分散1.505の重合体を55.41部得た。これを樹脂A2とする。
合成例3(樹脂H1の合成)
メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル50.00部、メタクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル23.89部、及びα−メタクリロイロキシ−γ−ブチロラクトン17.13部にメチルイソブチルケトン227.55部を加えて、溶液とした。該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル1.32部を添加し、80℃で8時間加熱した。その後、反応液を大量のヘプタンに注いで重合体を沈殿させ、これをろ別した。この重合体を再びメチルイソブチルケトンに溶解し、大量のヘプタンに注いで重合体を沈殿させ、これをろ過するという操作を3回行った。その結果、重量平均分子量が約9.2×10の重合体を46.70部得た。この重合体を樹脂H1とする。
合成例4(化合物I2の合成)
ヘプタフルオロ酪酸4.10部及びメタノール164部の混合溶液に、室温下、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド37%水溶液を10.89部滴下した。室温で16時間撹拌後、反応液を濃縮し、酢酸エチル100部を加えて溶液とした。この溶液を25部のイオン交換水で3回の分液洗浄後、得られた有機層を濃縮して、7.26部の化合物I2を得た。
H−NMR(500.16MHz、δ値(ppm、TMS基準)、DMSO−d6);0.94(12H、t、J=6.9Hz)、1.28−1.36(8H、m)、1.55−1.62(8H、m)、3.19−3.22(8H、m).
13C−NMR(125.77MHz、δ値(ppm)、DMSO−d6);13.29、19.15、23.07、57.55、106.03−111.48(2C、m)、114.14−121.55(1C、m)、157.69(1C、t、J=23.7Hz)

19F−NMR(470.57MHz、δ値(ppm)、DMSO−d6);−76.39(3F、t、J=7.2Hz)、−122.30(2F、t、J=7.2Hz)、−122.41(2F、S).
質量分析:ESI−:m/z=213.0[M−H] ;Exact Mass: 212.98
ESI+:m/z=242.4[M];Exact Mass: 242.28
実施例及び比較例
以下の表2の各成分を混合して溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過して、レジスト組成物を調製した。
<酸発生剤>
酸発生剤B1
Figure 0005796476
<樹脂>
樹脂A1、樹脂A2及び樹脂H1
<化合物(I)>
化合物I1:(メルク製)
Figure 0005796476

化合物I2:
Figure 0005796476
<溶剤>
溶剤E1:
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 430部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 150部
γ−ブチロラクトン 5部
電子線用レジスト組成物としての評価
シリコンウェハーを、ダイレクトホットプレート上にて、ヘキサメチルジシラザンを用いて90℃で60秒処理した上で、表2記載のレジスト組成物を乾燥後の組成物層膜厚が0.04μmとなるようにスピンコートした。レジスト組成物塗布後は、ダイレクトホットプレート上にて、表2記載の温度(PB欄記載の温度/単位 ℃)で60秒間プリベーク(PB)した。こうしてレジスト膜(組成物層)を形成したそれぞれのウェハーに、電子線描画機〔(株)日立製作所製の「HL−800D 50keV」を用い、露光量を段階的に変化させてラインアンドスペースパターンを露光した。露光後は、ホットプレート上にて表2記載の温度(PEB欄記載の温度/単位 ℃)で60秒間ポストエキスポジャーベーク(PEB)を行い、さらに2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行った。
Figure 0005796476
解像度評価:各レジストパターンにおいて、ラインアンドスペースパターンが1:1となる露光量となる露光量を実効感度とした時、実効感度において、レジストパターンを走査型電子顕微鏡で観察し、50nm以下の線幅を解像しているものを「○」、50nmを超える線幅を解像しているものを「×」とした。
これらの結果を表3に示す。
Figure 0005796476
本発明のレジスト組成物は、半導体微細加工に極めて有用である。

Claims (4)

  1. 式(a2−0)
    Figure 0005796476
    [式(a2−0)中、
    は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
    maは0〜4の整数を表す。
    は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイル基又はメタクリロイル基を表す。
    maが2以上の場合、複数のRは互いに同一又は相異なる。]
    で表されるモノマーに由来する構造単位及び酸に不安定な基を有し、かつアルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂と、
    酸発生剤と、
    式(I)
    Figure 0005796476
    [式(I)中、
    、R、R及びRは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜20の脂環式飽和炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基を表す。
    は、炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基を表す。]
    で表される化合物と
    を含有するレジスト組成物。
  2. 前記樹脂が、さらに式(a2−1)で表されるモノマーに由来する構造単位を有する請求項1記載のレジスト組成物。
    Figure 0005796476
    [式(a2−1)中、
    a3は、−O−又は−O−(CH2k2−CO−O−を表す。k2は1〜7の整数を表し、*は−CO−との結合手を表す。
    a14は、水素原子又はメチル基を表す。
    a15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
    o1は、0〜10の整数を表す。]
  3. (1)請求項1又は2記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
    (2)塗布後の組成物から溶剤を除去して組成物層を得る工程、
    (3)組成物層を露光する工程、
    (4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
    (5)加熱後の組成物層を現像する工程、
    を含むレジストパターンの製造方法。
  4. 請求項1又は2記載のレジスト組成物の電子線照射又はEUV露光によりレジストパターンを製造するための使用。
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