JP5794811B2 - データ伝送装置およびそれを備えた空気調和機 - Google Patents

データ伝送装置およびそれを備えた空気調和機 Download PDF

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Description

この発明は、データ伝送装置およびそれを備えた空気調和機に関するものである。
工場の現場に近いオートメーション機器のデータを、デジタル通信技術を用いて機器間で通信する方法としてフィールドバスと呼ばれる通信規格が多数標準化されている。機器のオン・オフデータ、温度・圧力等のセンサの測定値などの短い内容のデータを、数百メートル離れて設置されている多数の機器間で受け渡しが効率的に行えるように仕様設計されている。ビル内の空調制御、照明制御等に主に使用される通信もフィールドバスと同様な通信が行われており、LonWorksやHBS(ホームバスシステム)などの規格が使われている。
ビル空調制御としては、複数の空調機器が自律分散動作を行うためランダムアクセス制御が可能なMAC(Media Access Control)方式が望ましい。例えば一本の伝送線上に複数の機器が接続されたネットワークにおいてランダムアクセスを行うと、同時に送信が行われる場合があり衝突が起こる。衝突が発生すると通信が正常に終了しないため、衝突したフレームは再度送信する必要が生じる。これにより多数の機器から頻繁に送信が行われ、伝送路の使用確率が増えてくると衝突が頻繁に起こり、再送により通信が増え、通信容量を超えてしまう輻輳が起こる。一方、勝ち残り方式(例えばHBS)を採用すると、衝突が発生しても、衝突を検出して優先度の高いフレームは通信を継続することができるため、伝送路を高効率に使用することができる。
HBS規格はAMI(Alternate Market Inversion)信号を用いて、CSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection)勝ち残り方式を実現している。このHBS規格は、AMI信号の性質を応用した方法である。
このようなAMI信号を用いた勝ち残り方式の技術としては、例えば、「ホームバスシステムでは、勝ち残り方式のCSMA/CD(carrier sense multiple access with collision detection)方式を調停制御に用いている。即ち、送信を行うには、まず一定期間バス上の信号を監視し、その期間に信号がなければ送信を開始し、信号があれば送信を延期する。そして、複数の端末でバス上の信号を監視し、信号がなくて複数の端末から同時に送信を開始した場合は、前記優先コードにより勝ち残りが行われる。」ものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平4−160842号公報(2頁左上欄)
AMI信号を用いるHBS規格において通信速度を上げるには、周波数を単純に上げる方法しかない。しかし、周波数を上げるとパルス信号の信号区間が短くなり、反射波の影響が大きくなり、パルス信号が歪み正常に復調できない。このため伝送距離を短くして反射波の影響を抑える必要があり、伝送距離によって通信速度が制約され、通信速度の向上を図ることができない、という問題点があった。
QPSK(quadrature phase shift keying)など、搬送波を用いた多値位相変調方式を採用すると、搬送波周波数を上げずに通信速度を上げることができるが、伝送路上で通信が衝突すると信号波形が歪み複雑になる。このため衝突した複数のフレームの信号は正常に復調できなくなり、通信を継続することができない。また、衝突したフレームをすべて再度送信することが必要となり、多数の機器から頻繁に送信が行われ、伝送路の使用確率が増えてくると衝突が頻繁に起こり、さらに再送により通信が増え、通信効率の低下や通信容量を超えてしまう輻輳が起こる、という問題点があった。
また、LonWorksなどで用いられている予測CSMA方式を採用することで衝突確率の低下を図ることはできるが、衝突が発生しても通信が継続できる勝ち残り方式と比較すると通信効率が低い。
また、例えば空気調和機における制御用データ(通信情報)は数バイト程度と短いデータも多い。このため、ランダムアクセス制御や勝ち残り判定を行うために必要となるプリアンブル(制御用データ以外の情報)が長くなれば、短いデータを送るために長い通信フレームが必要となり、伝送路を効率的に利用できない。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、勝ち残り方式の通信プロトコルを用いた通信において、通信速度の向上を図ることができるデータ伝送装置およびそれを備えた空気調和機を得るものである。
また、勝ち残り判定を行うための衝突検知区間を含むプリアンブル長を短くすることができるデータ伝送装置およびそれを備えた空気調和機を得るものである。
この発明に係るデータ伝送装置は、1または複数の他のデータ伝送装置と伝送路により接続され、衝突勝ち残りによる通信プロトコルを用いた通信を行うデータ伝送装置において、信号衝突の際の優先順位を識別する衝突検知区間を通信フレームの先頭に配置し、通信情報を、搬送波を用いて変調して前記通信フレームに含めて送信する送信手段と、前記伝送路を伝送する通信フレームを受信する受信手段と、前記伝送路を伝送する通信フレームと、当該データ伝送装置が送信する通信フレームとの衝突を検出し、優先順位に応じて勝ち残り制御を行う衝突検出手段とを備え、前記衝突検知区間は、前記搬送波の波形に基づき生成した信号波形を出力する複数の信号区間と、前記信号区間の間の無信号区間とが、当該データ伝送装置の優先順位に応じて設定され、前記衝突検出手段は、前記伝送路を伝送する通信フレームの前記無信号区間と、当該データ伝送装置が送信する通信フレームの前記無信号区間とを比較して優先順位の高低を判断し、当該データ伝送装置の優先順位が低い場合、前記送信手段の送信を停止させ、当該データ伝送装置の優先順位が高い場合、前記送信手段の送信を継続させるものである。
この発明は、勝ち残り方式の通信プロトコルを用いた通信において、通信速度の向上を図ることができる。
実施の形態1に係る有線通信ネットワークを示す図である。 実施の形態1に係るデータ伝送装置の構成を示す図である。 実施の形態1に係る通信フレームの構成を示す図である。 QPSKの信号波形の一例を示す図である。 実施の形態1に係る衝突検知区間の構成を示す図である。 実施の形態1に係る衝突検知区間の信号波形と信号衝突を説明する図である。 実施の形態1に係る無信号区間の時間長決定動作を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る勝ち残り動作を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る衝突検出動作を示すフローチャートである。 ゼロ出力時における送信信号の減衰を説明する図である。 伝送路における伝播遅延を説明する図である。 実施の形態2に係る衝突検知区間の信号波形と信号衝突を説明する図である。 実施の形態2に係るデータ伝送装置の構成を示す図である。 実施の形態2に係る衝突検知区間の信号波形とスイッチの動作との関係を示す図である。 実施の形態3に係る衝突検知区間のパターン作成動作を示すフローチャートである。 実施の形態3に係る衝突検知区間の信号波形と信号衝突を説明する図である。 実施の形態3に係る勝ち残り動作を示すフローチャートである。 実施の形態4に係る送信制御動作を示すフローチャートである。 実施の形態4に係る送信制御動作を模式的に示す図である。 実施の形態5に係る空気調和機の構成を示す図である。 実施の形態6に係る無線通信ネットワークを示す図である。 実施の形態6に係るデータ伝送装置の構成を示す図である。
実施の形態1.
図1は実施の形態1に係る有線通信ネットワークを示す図である。
図1に示すように、有線通信ネットワークは、多数の端末100が伝送路20に相互に接続され、バス型のネットワークを構成している。
各端末100は、それぞれデータ伝送装置10を備えており、衝突勝ち残りによる通信プロトコルを用いた通信を行う。例えば、勝ち残り方式のCSMA/CD(carrier sense multiple access with collision detection)方式を用いる。
図2は実施の形態1に係るデータ伝送装置の構成を示す図である。
図2に示すように、各端末100に設けられたデータ伝送装置10は、送信回路11、衝突検出部12、および受信回路13を備えている。
送信回路11は、信号衝突の際の優先順位を識別する衝突検知区間を通信フレームの先頭に配置し、通信情報を搬送波を用いて変調して通信フレームに含めて送信する。変調方式としては例えばQPSKなどの多値位相変調方式を採用する。
また、送信回路11と伝送路20との間には、送信レベルを調整する送信アンプ14が設けられている。さらに送信アンプ14の出力には、送信回路11の出力インピーダンス(送信インピーダンス)を調整する送端終端抵抗30(Rtx)が装荷されている。
衝突検出部12は、伝送路20を伝送する通信フレームと、当該データ伝送装置10が送信する通信フレームとの衝突を検出し、優先順位に応じて勝ち残り制御を行う。詳細は後述する。
受信回路13は、伝送路20を伝送する通信フレームを受信する。受信回路13は、AD変換器等を用いて、変調方式に対応する所定の検出タイミング(サンプリングタイミング)により、伝送路20から伝送された通信フレーム(信号波形)を受信する。
なお、「送信回路11」は、本発明における「送信手段」に相当する。
また、「衝突検出部12」は、本発明における「衝突検出手段」に相当する。
また、「受信回路13」は、本発明における「受信手段」に相当する。
上記のような有線通信ネットワークでは、伝送路20(以下「バス」ともいう)を複数のデータ伝送装置10で共有しているため、複数のデータ伝送装置10が同時に信号を伝送路20上に送信する可能性がある。複数のデータ伝送装置10から同時に送信があると、バス上で信号の衝突が起き、正常な通信ができないため、これを調停する制御が必要となる。
このため本実施の形態のデータ伝送装置10では、勝ち残り方式のCSMA/CD方式を調停制御に用いている。
勝ち残り方式のCSMA/CD方式において、送信を行うには、まず一定期間(通信禁止期間)バス上の信号を監視し、その通信禁止期間に信号が無ければ送信を開始し、信号があれば送信を延期する。
そして、複数のデータ伝送装置10でバス上の信号を監視し、信号が無くて複数のデータ伝送装置10から同時に送信を開始した場合は、通信フレームのプリアンブルに配置した衝突検知区間により勝ち残りが行われる。
図3は実施の形態1に係る通信フレームの構成を示す図である。
図3に示すように、通信フレームはプロトコルで定められたフレーム間隔(通信禁止期間)をあけて送信される。
各通信フレームは、キャリア検出、衝突検出、同期などを行うためのプリアンブルと、送信元アドレス、送信先アドレス、データなどの送信する通信情報に関する区間(以下、データ区間ともいう。)と、正常に受信できたことを返信するACKなどから構成される。
図4はQPSKの信号波形の一例を示す図である。
通信フレームのうち、送信元アドレス、送信先アドレス、データなどの伝送する通信情報は、所定周波数の搬送波を位相変調する変調方式により伝送される。例えば図3に示す波形のように、QPSKなどの多値位相変調による変調方式を適用するなど、ベースバンド変調方式に比較して通信効率が高い方法が望ましい。
なお、搬送波を用いた変調方式としては、これに限定されるものではなく、マルチキャリア等の複数の周波数を用いる変調方法や、スペクトル拡散などを用いることも可能である。
図5は実施の形態1に係る衝突検知区間の構成を示す図である。
プリアンブルに含まれる衝突検知区間は、搬送波の波形に基づき生成した信号波形を出力する複数の信号区間と、信号区間の間の無信号区間とにより構成されている。
信号区間は、上述した通信情報を変調する搬送波と同一周波数の正弦波の半波により形成されている。無信号区間は、信号波形を出力しない区間である。
なお、無信号区間は、信号区間に対して無信号の振幅が容易に判別できる程度に小さい信号であれば、無信号でなくても良い。また、周波数が異なるなど大きく特徴が異なれば同様の効果が得られる。
なお、信号区間は半波ではなくとも、一周期の正弦波でも良いし、四分の一周期でも良いし、任意の周期とすることができる。また、データ区間をマルチキャリアにする場合は、信号区間として複数の周波数の信号を重畳したマルチキャリアの信号波形としても良い。
また、信号波形は、搬送波の波形に基づくものであれば良く、搬送波と異なる振幅、異なる周波数であっても良い。例えば、搬送波として正弦波を用いる場合、搬送波の周波数より低い周波数の正弦波を信号波形としても良いし、搬送波の振幅と異なる振幅の正弦波を信号波形としても良い。つまり、発明における「搬送波の波形に基づき生成した信号波形」とは、搬送波の一部と波形形状が共通するものであり、搬送波と同一周波数や同一振幅に限定されるものではない。
このように、信号区間の信号波形を搬送波に基づき生成することで、信号波形の生成のためだけに新たに送受信回路を設ける必要がなくなる。
図5において、端末Aの衝突検知区間は、信号区間A1、無信号区間TA、信号区間A2で構成される。端末Bの衝突検知区間は、信号区間B1、無信号区間TB、信号区間B2で構成される。
信号区間A1、A2、B1、B2の時間長は、それぞれ同じ長さである。
無信号区間TAとTBの時間長は、各端末100(データ伝送装置10)に固有の長さであり、当該データ伝送装置10の優先順位に応じて設定されている。
ここでは、無信号区間が短い通信フレームが優先して通信を行う(優先順位が高い)ものとして説明する。なお、これに限らず、無信号区間が長い通信フレームが優先してもよい。
次に、本実施の形態1における衝突検出と勝ち残りの動作について説明する。
図6は実施の形態1に係る衝突検知区間の信号波形と信号衝突を説明する図である。
図7は実施の形態1に係る無信号区間の時間長決定動作を示すフローチャートである。
図8は実施の形態1に係る勝ち残り動作を示すフローチャートである。
まず、無信号区間の時間長を設定する動作について、図7により説明する。
各データ伝送装置10の送信回路11は、端末100からの送信要求を取得すると(S101)、乱数を発生させ(S102)、この乱数の大きさに応じて無信号区間の長さを決定する(S103)。例えば、下記(1)式のように基本単位時間(SLOT1)に、ステップS102で生成した乱数を掛けた値を使用することができる。この基本単位時間(SLOT1)は信号区間の時間長より短い値である。
無信号区間の時間長=基本単位時間(SLOT1)×乱数 ・・・・・・(1)
基本単位時間(SLOT1)を短くすれば、プリアンブルを短くできる長所がある。なお、基本単位時間(SLOT1)を短くしすぎると衝突判定が難しくなるため、適宜設定する。
このように、無信号区間の長さを乱数によって決めると、通信フレームの優先割り当てを公平に行うことができる。
なお、ここでは乱数を用いた場合を説明したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、任意の通信フレームの優先を上げる場合には、短い長さの無信号区間を割り当てるようにしても良い。
また、例えば、当該データ伝送装置10に設定された固有のアドレスにより、無信号区間の時間長を設定しても良い。
図6の波形は、端末Aの無信号区間TAの時間長より、端末Bの無信号区間TBの時間長が短く設定された場合を示している。
ここで、端末Aと端末Bとが同時にバスの空きを検出して、2つの端末が同時に通信フレームを送信すると(S104)、図6(c)に示すように、端末Aの通信フレーム(送信波形)と端末Bの通信フレーム(送信波形)とが伝送路20上で衝突する。
この場合、信号区間A1と信号区間B1の信号波形(正弦波の半波)は、時間差がほとんどないため、信号波形の形状は保たれる。
一方、無信号区間TAより無信号区間TBの方が短いので、端末Aは送信していないにも関わらず無信号区間TAに信号を受信する。信号区間A2と信号区間B2の信号波形(正弦波の半波)は、無信号区間の時間差により、時間がずれて重畳するため、信号波形の形状が歪むこととなる。
次に、上記のような信号波形を検出して、衝突検出と勝ち残りを行う動作を、図8により説明する。
衝突検出部12は、送信回路11が送信した信号区間の信号波形を保持(保管)する(S201)。つまり、衝突が発生していない状況で当該データ伝送装置10(以下、自機ともいう。)の送信回路11より送信を行い信号波形(正弦波の半波)を波形データとして保管する。この波形データは例えばAD変換器によりサンプリングを行った値である。
なお、送信した信号波形は接続しているネットワークのトポロジーに固有の反射波等による歪を受けるので予め把握しておく。
受信回路13は、伝送路20を伝送する通信フレームを受信する(S202)。
衝突検出部12は、伝送路20を伝送する通信フレームの信号波形と、衝突がない状態で保管した信号波形とを比較して、信号衝突の有無を検出する(S203)。
受信した信号波形が保管した信号波形と異なっていれば、他端末が送信したことにより波形が変形したことがわかり衝突を検出することができる。なお、トポロジーの影響を受けた波形と比較することで、衝突をより精度良く把握することができる。
ここで、図9に示すように、デジタル信号処理技術を用いて、受信信号(S301)を入力信号として、衝突がない状態で保管した保管信号(S302)のデータとの相関を求めて(S303)、衝突判定(S304)を行うなどの手法を用いることができる(図8)。なお、受信波形のデータは十分なサンプリング周波数で行う必要がある。
次に、衝突検出部12は、信号衝突を検出した場合に、受信した通信フレームと当該端末(自機)の通信フレームとの優先度(優先順位の高低)の判定を行う(S204)。この判定は、自機が送信した通信フレームの無信号区間の時間長と、信号衝突を検出した通信フレームの無信号区間の時間長とを比較して、優先順位の高低を判断する。
図6の例では、端末Aは、信号区間B2とA2の波形が重畳した信号波形により衝突を検知し、端末Aの無信号区間TAと、受信した通信フレームの無信号区間TBとを比較して、自機の優先順位が低いと判断する。
衝突検出部12は、自機の優先順位が高い場合、送信回路11の送信を継続させ(S205)、自機の優先順位が低い場合、送信回路11の送信を停止させる(S206)。
なお、本実施の形態1では、プリアンブルの衝突を検出する信号区間を正弦波の半波を用いた場合について説明した。このような正弦波の半波を用いて、信号区間とすることで衝突波形が単純になり衝突判定が容易になる。
なお、衝突検出を行うには、信号の極性はネットワーク内で統一しておく必要があるので、ネットワーク立ち上げ時に全端末の極性を合わせる機能を備えている必要がある。
なお、衝突検出を行うには、送信回路11の出力インピーダンス(送信インピーダンス)がゼロΩに近い低インピーダンスでは、送信している端末は、他の端末の送信信号を打ち消してしまい衝突検出できなくなる。例えば図10に示すように、端末Bの送信回路11が無信号区間などによりゼロ出力の場合に、端末Aからの送信信号が伝送路20を伝送する場合、端末Bに近づくにつれて送信信号のレベルが減衰される。
本実施の形態1では、このような問題が起こらないように、図2に示すように、送信アンプ14の出力に、送端終端抵抗30を装荷して送信インピーダンスを10Ω以上としている。なお、特性インピーダンスは50Ω〜150Ω程度である。
なお、ここでは送信アンプ14の出力に送端終端抵抗30を装荷する場合を説明したが本発明はこれに限るものではない。送信回路11は、少なくとも無信号区間において、出力インピーダンスが10Ω以上であればよい。
以上のように本実施の形態においては、信号衝突の際の優先順位を識別する衝突検知区間を通信フレームの先頭に配置し、通信情報を、搬送波を用いて変調して通信フレームに含めて送信する。
このため、通信情報を伝送する通信速度を上げることができる。
また、衝突検知区間は、搬送波の波形に基づき生成した信号波形を出力する複数の信号区間と、信号区間の間の無信号区間とが、当該データ伝送装置10の優先順位に応じて設定され、この優先順位により勝ち残り制御を行う。
このため、搬送波を用いた変調方式を採用して通信速度を向上させた場合であっても、信号衝突を検出することができ、勝ち残り制御により優先順位の高い通信フレームの通信を継続することができる。
また、無信号区間の時間長は、当該データ伝送装置10の優先順位に応じて設定される。当該データ伝送装置10が送信した通信フレームの信号区間の信号波形を保持し、当該信号波形と、伝送路20を伝送する通信フレームの信号区間の信号波形とを比較して、信号衝突の有無を検出する。そして、信号衝突を検出した場合、当該データ伝送装置10が送信した通信フレームの無信号区間の時間長と、信号衝突を検出した通信フレームの無信号区間の時間長とを比較して、優先順位の高低を判断する。
このため、無信号区間を短く設定して各端末の信号波形が時間的にずれて重畳する場合であっても、衝突検知と勝ち残り判定を行うことができる。よって、勝ち残り判定を行うための衝突検知区間の時間長を短くすることができ、プリアンブルを短くすることができる。
また、データ区間をQPSK等の多値位相変調を行う場合には、信号区間を搬送波周波数と同じ周波数の正弦波の半波とすることで、衝突検知区間を送信・受信する回路と、データ区間を送信・受信する回路とを共通化できる。
また、信号区間は、搬送波の波形に基づき生成した信号波形により形成されているので、送信回路11および受信回路13の構成を、衝突検出のために複雑にすることを抑えることができる。
実施の形態2.
上記実施の形態1においては、衝突時の信号波形の重なりによる歪を解析して、衝突を検出した。本実施の形態2では、信号波形の歪の判定に伴う信号処理等を行うことなく、衝突の判定を容易にするため、信号区間が重ならないように無信号区間の時間長を設定する形態について説明する。
信号区間が時間的にずれて重ならないようにするためには、伝送路20での信号の伝播遅延を考慮する必要がある。
図11は伝送路における伝播遅延を説明する図である。
図11において、端末Aと端末Bは、ネットワークの中で最遠端に設置されているとする。端末A、端末Bとも常時キャリア検出を行いバスに送信している端末があるか監視を行っている。端末Aが送信を行い完了すると、端末Bは端末Aからの信号の伝播時間(Td)後に端末Aの完了を知る。
端末Aが連続して送信し、端末Bが端末Aの送信完了を認識した後、送信を行うと伝播時間(Td)後に端末Aで衝突する。端末Aと端末Bの信号は少なくともTd×2の時間がずれて重なる。
このズレを考慮して信号が重ならないようにすると衝突判定が容易になる。また、信号の反射波は信号が往復するTd×2の時間後に到着するので、さらに、Td×2の間隔をあけると衝突判定の精度が改善する。
図12は実施の形態2に係る衝突検知区間の信号波形と信号衝突を説明する図である。
本実施の形態2における信号区間の時間長は、各データ伝送装置10で同一に設定されている。また、無信号区間の時間長は、当該データ伝送装置10の優先順位に応じて、信号区間の時間長の整数倍に設定されている。なお、信号区間の波形は、上記実施の形態1と同様に、搬送波に基づく正弦波の半波を用いている。
無信号区間の時間長は、例えば、下記(2)式のように基本単位時間(SLOT2)に、乱数を掛けた値を使用することができる。この基本単位時間(SLOT2)は信号区間の時間長と等しい値である。これにより、無信号区間の時間長を信号区間の時間長の整数倍に設定できる。
無信号区間の時間長=基本単位時間(SLOT2)×乱数 ・・・・・・(2)
このように、無信号区間の長さを乱数によって決めると、通信フレームの優先割り当てを公平に行うことができる。
なお、ここでは乱数を用いた場合を説明したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、任意の通信フレームの優先を上げる場合には、短い長さの無信号区間を割り当てるようにしても良い。
また、例えば、当該データ伝送装置10に設定された固有のアドレスにより、無信号区間の時間長を設定しても良い。
本実施の形態2の衝突検出部12は、当該データ伝送装置10が送信した通信フレームの無信号区間において、伝送路20を伝送する通信フレームの信号区間が受信されたとき、信号衝突を検出する。そして、当該データ伝送装置10が送信した通信フレームの無信号区間の時間長と、信号衝突を検出した通信フレームの無信号区間の時間長とを比較して、優先順位の高低を判断する。
例えば図12の例では、端末Bの無信号区間TBが端末Aの無信号区間TAより長く設定されている。図12(c)に示すように、端末Aの通信フレーム(送信波形)と端末Bの通信フレーム(送信波形)とが伝送路20上で衝突する。端末Aは、無信号区間TAの間に、端末Bの信号区間の波形を検出することで衝突を検知する。また端末Bは、無信号区間TBの間に、端末Aの信号区間の波形を検出することで衝突を検知する。以降、上記実施の形態1と同様に、自機の優先順位を判断して勝ち残り制御を行う。
さらに、本実施の形態2における信号区間は、搬送波の波形に基づき生成した信号波形を出力する信号波形区間と、信号波形を出力しない遅延補償区間とにより構成されている。この遅延補償区間の時間長は、各データ伝送装置10間における伝播遅延時間の最大値の2倍以上の時間が設定されている。
図12の例では、端末Aの信号区間A1、A2は、正弦波の半波を出力する信号波形区間Tsと、信号を出力しない遅延補償区間(Td×2)とにより構成されている。遅延補償区間の時間長は、端末A、B間の伝播遅延時間(td)の2倍以上の長さである。
同様に、端末Bの信号区間B1、B2は、正弦波の半波を出力する信号波形区間Tsと、信号を出力しない遅延補償区間(Td×2)とにより構成されている。遅延補償区間の時間長は、端末A、B間の伝播遅延時間(td)の2倍以上の長さである。
なお、さらに信号の反射波を含めて信号の重なりを低減するには、Tdの4倍の時間以上とするのがよい。
以上のように本実施の形態においては、無信号区間の時間長は、当該データ伝送装置10の優先順位に応じて、信号区間の時間長の整数倍に設定され、無信号区間において、伝送路20を伝送する通信フレームの信号区間が受信されたとき、信号衝突を検出する。そして、当該データ伝送装置10が送信した通信フレームの無信号区間の時間長と、信号衝突を検出した通信フレームの無信号区間の時間長とを比較して、優先順位の高低を判断する。
このため、上記実施の形態1の効果に加え、信号波形の歪の判定に伴う信号処理等を行うことなく、衝突の判定を容易にすることが可能となる。
また、信号区間は、信号波形区間と遅延補償区間とにより構成され、遅延補償区間の時間長は、各データ伝送装置10間における伝播遅延時間の最大値の2倍以上の時間が設定されている。
このため、伝送路20での信号の伝播遅延が生じても、衝突した信号区間が時間的にずれて重ならないようにすることができる。
また、信号区間がずれて重ならないようにすることで、自機の無信号区間に送信回路11を遮断することが可能となる。このように送信回路11を遮断することで、他端末から送信されてくる信号の減衰を防ぐことができる。
この送信回路11を遮断する構成としては、例えば図13に示すように、送信回路11と伝送路20との接続をオンオフするスイッチ15を備える。
そして、図14に示すように、自機の信号区間においてはスイッチ15をオンにし、自機の無信号区間においてはスイッチ15をオフにする。これにより、信号区間では出力インピーダンスが数Ω以下の低インピーダンスとなり、無信号区間では出力インピーダンスが1kΩ以上の高インピーダンスになる特性を持つ。
よって、送信回路11がゼロ出力をすることで、他の端末からの送信信号が自機に近づくにつれて送信信号のレベルが減衰することを抑制できる。
実施の形態3.
上記実施の形態2では、無信号区間の時間長を優先順位に応じて信号区間の時間長の整数倍に設定する場合を説明した。本実施の形態3では、信号区間と無信号区間とを複数組み合わせることで、プリアンブルパターンを多数作成して、ネットワークに多数の端末が接続された場合でも、無信号区間が長くならないようにしてプリアンブルを短くすることができ、同じパターンの衝突検知区間による衝突検出が不可能になる確率を低減する形態について説明する。
なお、データ伝送装置10の構成は実施の形態2と同様である。
本実施の形態3の衝突検知区間は、信号区間の時間長と無信号区間の時間長とが同一に設定され、当該データ伝送装置10の優先順位の情報に応じて、複数の信号区間と複数の無信号区間の組み合わせが設定される。
例えば、端末数が256個ある場合は、8bitに相当するパターンが必要である。各区間が信号区間であるか無信号区間であるかで、1bit信号であるので、8個の区間が必要になる。
以下、乱数を用いてパターンを作成する動作例について、図15により説明する。
図15は実施の形態3に係る衝突検知区間のパターン作成動作を示すフローチャートである。
各データ伝送装置10の送信回路11は、端末100からの送信要求を取得すると(S401)、0から255の乱数(整数)を発生させる(S402)。そして、当該乱数の数値を2進数化した各bitに、信号区間および無信号区間とを対応させ、8bitの信号からなる組み合わせパターンを決定する(S403)。例えば2進数の「1」に信号区間を対応させ、2進数の「0」に無信号区間を対応させる。
次に、送信回路11は、生成した衝突検知区間のパターンをプリアンブルに含めた通信フレームを送信する(S404)。
なお、ここでは乱数を用いたが本発明はこれに限るものではない。例えば、各端末は固有のアドレスを持つことから、このアドレスを2進数化して、各bitと信号区間および無信号区間とを対応することで、衝突検知区間のパターンを作成しても良い。
このように、アドレスを衝突検知区間のパターンに使用すると、データ区間にアドレスを必要としなくなるため、フレームをさらに短くできる。なお、この場合にはアドレスにより勝ち負けが決まるため端末の公平性が保たれなくなるため、通信の公平性が必要な場合には上記乱数を用いるのが望ましい。
図16は実施の形態3に係る衝突検知区間の信号波形と信号衝突を説明する図である。
図16に示すように、端末Aの衝突検知区間は、信号区間A1、A2と、無信号区間TA1、TA2から構成される。端末Bの衝突検知区間は、信号区間B1、B2、B3と、無信号区間TBから構成される。なお、各信号区間と各無信号区間の長さは同じである。
図16の例では、端末Aの衝突検知区間の先頭から4bitで、「1010」を表現している。また、端末Bの衝突検知区間の先頭から4bitで、「1011」を表現している。
なお、本実施の形態においても、上記実施の形態2と同様に、各信号区間に補償遅延区間(Td×2)を設けている。
図16(c)に示すように、端末Aと端末Bとが衝突した場合であっても、各信号区間がずれて重なることはない。また、優先順位の情報に応じて信号区間と無信号区間との組み合わせを設定しているので、端末数が多くなって無信号区間を長くする必要がなくなり、プリアンブルを短くできる。
次に、本実施の形態3における衝突検出と勝ち残りを行う動作を、図17により説明する。
図17は実施の形態3に係る勝ち残り動作を示すフローチャートである。
受信回路13は、伝送路20を伝送する通信フレームを受信する(S501)。
衝突検出部12は、伝送路20を伝送する通信フレームの信号波形と、送信回路11が現在送信している信号波形とを取得する(S502)。そして、衝突検出部12は、当該データ伝送装置10の送信回路11が送信した通信フレームの無信号区間において、伝送路20を伝送する通信フレームの信号区間が受信されたとき、信号衝突を検出する(S503)。
衝突検出部12は、信号衝突を検出した場合に、受信した通信フレームと当該端末(自機)の通信フレームとの優先度(優先順位の高低)の判定を行う(S504)。この判定は、信号衝突を検出した通信フレームの、複数の信号区間および無信号区間の組み合わせにより優先順位の情報を取得し、当該データ伝送装置10の優先順位の高低を判断する。
衝突検出部12は、当該区間で自機の優先順位が高い場合、送信回路11により次の信号区間の送信を行わせ(S506)、再度ステップS502〜S504を繰り返す。
図16の例では、端末Aは無信号区間TA1で自機が優先と判断し、信号区間A2を送信させる。また、端末Bでも無信号区間TBで自機が優先と判断し、信号区間B2を送信させる。
そして、端末Aは無信号区間TA2で、端末Bの信号区間B1を受信するため、自機の優先順位が低いと判断して、以降の送信を停止させる(S507)。
一方、端末Bは、衝突検知区間の最終区間でも自機が優先と判断した場合には、データ区間の送信を継続させる(S508)。
以上のように本実施の形態においては、衝突検知区間は、信号区間の時間長と無信号区間の時間長とが同一に設定され、当該データ伝送装置10の優先順位の情報に応じて、複数の信号区間と複数の無信号区間の組み合わせが設定される。
このため、上記実施の形態1および2の効果に加え、伝送路20に接続されるデータ伝送装置10の台数が多くなった場合であっても、無信号区間の長さが長くなることを軽減することができ、プリアンブルの長さを短くすることができ、通信効率を向上させることができる。
実施の形態4.
上述したように、勝ち残り方式のCSMA/CD方式においては、送信時を行うには一定期間(通信禁止期間)バス上の信号を監視し、その通信禁止期間に信号が無ければ送信を開始し、信号があれば送信を延期する。この送信を延期する時間は、例えば所定の内部時間(SLOT3)に、所定範囲の乱数を乗算することで、各端末の送信機会を公平にするようにしている。
一方、多数の端末でCSMA/CD勝ち残りを実現するには、複数の端末が同時に送信を開始することによる衝突を避けるため、送信を延期する時間の範囲が長く(スロット数が多く)必要となりオーバーヘッドが大きくなる。このため、本実施の形態4では、衝突を低減するために、送信要求が発生しても、複数の端末が一度に送信する機会を低減させる動作を行う。
図18は実施の形態4に係る送信制御動作を示すフローチャートである。
図19は実施の形態4に係る送信制御動作を模式的に示す図である。
各データ伝送装置10の送信回路11は、端末100からの送信要求を取得すると(S601)、第一の送信制御として、自機の通信フレームの第一の優先度を決め、優先度に応じた送信待機時間を設定する(S602)。この送信待機時間は、例えば、所定の内部時間(送信待ち内部SLOT3)に、上述した優先順位や乱数に基づく値(整数)を乗算して決定する。
図19の例では、端末2の第一の送信制御により、3番目のスロット(内部SLOT3×3)の待機時間が設定され、端末4には、1番目のスロット(内部SLOT3×1)が設定されている。このように、第一の送信制御により、通信フレームの送信タイミングが同時にならないように動作させている。
送信回路11は、送信待機時間が経過するまで送信待ちをする(S603)。この送信待機時間の間は伝送路20の通信フレームをモニターする。
送信待機時間の経過を待った後、伝送路20を伝送している通信フレームがないとき、第二の送信制御として、上記実施の形態1〜3のいずれかの動作により、衝突検知区間を設定し(S604)、この衝突検知区間をプリアンブルに含めた通信フレームを送信する(S605)。
各データ伝送装置10の衝突検出部12は、上記実施の形態1〜3のいずれかの動作により衝突の検知を行い(S606)、衝突がない場合には、送信が成功したと判断し(S607)、上記ステップS603に戻り、送信を継続する。一方、衝突を検知して勝ち残り制御により自機の優先度が低い場合には送信を中止し、自機の優先度が高い場合には送信を継続する。
図19に示すように、伝送路20に送信された通信フレームは、第二の通信制御により勝ち残り制御が行われるので、端末が同時に通信フレームを送信した端末数が多くなっても、通信を継続することができる。
以上のように本実施の形態においては、送信回路11は、送信待機時間が設定され、通信フレームの送信を開始させる送信要求が発生した場合、送信待機時間の経過を待ったあと、伝送路20を伝送している通信フレームがないとき、衝突検知区間を先頭に配置した通信フレームの送信を開始する。
このため、多数の端末が伝送路20に接続される場合であっても、伝送路20で衝突する通信フレームの数を減少させることができ、通信フレームの衝突検知区間に設定する無信号区間の長さを短く、または信号区間と無信号区間との組み合わせパターンの数を少なくすることができる。よって、プリアンブルの長さを短くすることができ、通信効率を向上することができる。
また、送信待機を行う第一の送信制御と、勝ち残り制御を行う第二の送信制御とを併用することで、多数の端末が伝送路20に接続される場合で有っても、衝突後の送信待機時間を短く設定して衝突の発生を許容することが可能となる。よって、通信効率を向上させることができる。
実施の形態5.
本実施の形態5では、上記実施の形態1〜4のいずれかのデータ伝送装置10を、空気調和機の空調ユニットに設ける形態について説明する。
図20は実施の形態5に係る空気調和機の構成を示す図である。
図20に示すように、本実施の形態における空気調和機は、複数の室外機1と、複数の室内機2と、リモコン3とを備える。
各室外機1、各室内機2、およびリモコン3は、伝送路20により相互に接続されている。
伝送路20は、各室外機1、各室内機2、およびリモコン3と接続されることによりバス型の伝送路を形成する。
各室外機1、各室内機2、およびリモコン3は、全てまたは少なくとも2つは、データ伝送装置10を備えており、上記実施の形態1〜4のいずれかの動作により、衝突勝ち残りによる通信プロトコルを用いた通信を行う。
なお、「室外機1」、「室内機2」、および「リモコン3」は、本発明における「空調ユニット」に相当する。
室外機1と室内機2とは冷媒配管により接続されており、冷媒配管中を流れる冷媒の圧力を変化させて冷媒の吸熱、放熱により空気調和を行う。
リモコン3は、例えば使用者からの操作入力に応じて、室内の設定温度、設定湿度などの情報を、伝送路20を介して送信する。
なお、室外機1、室内機2、およびリモコン3の個数は任意の数とすることができる。
以上のように本実施の形態においては、複数の空調ユニット間が伝送路20により相互に接続され、衝突勝ち残りによる通信プロトコルを用いた通信を行う空気調和機において、複数の空調ユニットの全部または少なくとも2つは、上記実施の形態1〜4のいずれかのデータ伝送装置10を備えたので、上記実施の形態1〜4と同様の効果を奏することができる。
実施の形態6.
上記実施の形態1〜5では、各端末100が伝送路20により接続された有線通信ネットワークに関して説明を行ったが、図21に示すように無線で接続された無線通信ネットワークでも同様である。無線通信の場合には、図22に示すように、送信回路11と受信回路13はアンテナ16に接続される。
無線通信の場合には、信号の減衰が大きいために、複数の端末が一度に送信した場合に、信号が重なった場合の判定は容易ではない。衝突検出を行うには、信号期間と無信号期間が重ならないように設計する必要がある。また、無信号期間に、他端末からの信号の有無を判定するために、受信ゲインを信号強度に応じて制御する機能が必要である。
本実施の形態においても、上記実施の形態1〜5と同様の効果を奏することができる。
1 室外機、2 室内機、3 リモコン、10 データ伝送装置、11 送信回路、12 衝突検出部、13 受信回路、14 送信アンプ、15 スイッチ、16 アンテナ、20 伝送路、30 送端終端抵抗、100 端末。

Claims (15)

  1. 1または複数の他のデータ伝送装置と伝送路により接続され、衝突勝ち残りによる通信プロトコルを用いた通信を行うデータ伝送装置において、
    信号衝突の際の優先順位を識別する衝突検知区間を通信フレームの先頭に配置し、通信情報を、搬送波を用いて変調して前記通信フレームに含めて送信する送信手段と、
    前記伝送路を伝送する通信フレームを受信する受信手段と、
    前記伝送路を伝送する通信フレームと、当該データ伝送装置が送信する通信フレームとの衝突を検出し、優先順位に応じて勝ち残り制御を行う衝突検出手段と
    を備え、
    前記衝突検知区間は、
    前記搬送波の波形に基づき生成した信号波形を出力する複数の信号区間と、前記信号区間の間の無信号区間とが、当該データ伝送装置の優先順位に応じて設定され、
    前記衝突検出手段は、
    前記伝送路を伝送する通信フレームの前記無信号区間と、当該データ伝送装置が送信する通信フレームの前記無信号区間とを比較して優先順位の高低を判断し、
    当該データ伝送装置の優先順位が低い場合、前記送信手段の送信を停止させ、
    当該データ伝送装置の優先順位が高い場合、前記送信手段の送信を継続させる
    ことを特徴とするデータ伝送装置。
  2. 前記無信号区間の時間長は、当該データ伝送装置の優先順位に応じて設定され、
    前記衝突検出手段は、
    当該データ伝送装置が送信した通信フレームの前記信号区間の信号波形を保持し、当該信号波形と、前記伝送路を伝送する通信フレームの前記信号区間の信号波形とを比較して、信号衝突の有無を検出し、
    信号衝突を検出した場合、
    当該データ伝送装置が送信した通信フレームの前記無信号区間の時間長と、信号衝突を検出した通信フレームの前記無信号区間の時間長とを比較して、優先順位の高低を判断する
    ことを特徴とする請求項1記載のデータ伝送装置。
  3. 前記信号区間の時間長は、各データ伝送装置で同一に設定され、
    前記無信号区間の時間長は、当該データ伝送装置の優先順位に応じて、前記信号区間の時間長の整数倍に設定され、
    前記衝突検出手段は、
    当該データ伝送装置が送信した通信フレームの前記無信号区間において、前記伝送路を伝送する通信フレームの前記信号区間が受信されたとき、信号衝突を検出し、
    当該データ伝送装置が送信した通信フレームの前記無信号区間の時間長と、信号衝突を検出した通信フレームの前記無信号区間の時間長とを比較して、優先順位の高低を判断する
    ことを特徴とする請求項1記載のデータ伝送装置。
  4. 前記衝突検知区間は、
    前記信号区間の時間長と前記無信号区間の時間長とが同一に設定され、
    当該データ伝送装置の優先順位の情報に応じて、複数の前記信号区間と複数の前記無信号区間の組み合わせが設定され、
    前記衝突検出手段は、
    当該データ伝送装置が送信した通信フレームの前記無信号区間において、前記伝送路を伝送する通信フレームの前記信号区間が受信されたとき、信号衝突を検出し、
    信号衝突を検出した通信フレームの、複数の前記信号区間および前記無信号区間の組み合わせにより優先順位の情報を取得し、当該データ伝送装置の優先順位の高低を判断する
    ことを特徴とする請求項1記載のデータ伝送装置。
  5. 前記信号区間は、
    前記搬送波の波形に基づき生成した信号波形を出力する信号波形区間と、信号波形を出力しない遅延補償区間とにより構成され、
    前記遅延補償区間の時間長は、
    前記各データ伝送装置間における伝播遅延時間の最大値の2倍以上の時間が設定された
    ことを特徴とする請求項3記載のデータ伝送装置。
  6. 前記送信手段は、送信待機時間が設定され、
    前記通信フレームの送信を開始させる送信要求が発生した場合、
    前記送信待機時間の経過を待ったあと、前記伝送路を伝送している通信フレームがないとき、前記衝突検知区間を先頭に配置した前記通信フレームの送信を開始する
    ことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のデータ伝送装置。
  7. 前記送信待機時間は、前記優先順位または乱数に基づき設定される
    ことを特徴とする請求項6記載のデータ伝送装置。
  8. 前記送信手段は、
    通信情報を搬送波を用いて多値位相変調し、
    前記信号区間の信号波形は、
    前記搬送波と同一周波数の正弦波により形成された
    ことを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載のデータ伝送装置。
  9. 前記送信手段は、
    少なくとも前記無信号区間において、出力インピーダンスが10Ω以上である
    ことを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載のデータ伝送装置。
  10. 前記送信手段と前記伝送路との接続をオンオフするスイッチを備え、
    当該データ伝送装置の通信フレームの前記信号区間においては前記スイッチをオンにし、
    当該データ伝送装置の通信フレームの前記無信号区間においては前記スイッチをオフにする
    ことを特徴とする請求項3〜9の何れか1項に記載のデータ伝送装置。
  11. 前記優先順位は、乱数に基づき設定される
    ことを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載のデータ伝送装置。
  12. 前記優先順位は、当該データ伝送装置に設定された固有のアドレスにより設定される
    ことを特徴とする請求項1〜11の何れか1項に記載のデータ伝送装置。
  13. 複数の空調ユニット間が伝送路により相互に接続され、衝突勝ち残りによる通信プロトコルを用いた通信を行う空気調和機において、
    前記複数の空調ユニットの全部または少なくとも2つは、請求項1〜12の何れか1項に記載のデータ伝送装置を備えた
    ことを特徴とする空気調和機。
  14. 前記データ伝送装置は、前記伝送路に代えて無線により1または複数の他のデータ伝送装置と接続され、
    前記送信手段は、前記伝送路に代えて、アンテナを介して前記通信フレームを送信し、
    前記受信手段は、前記伝送路に代えて、無線により伝送された前記通信フレームをアンテナを介して受信し、
    前記衝突検出手段は、前記伝送路を伝送する通信フレームに代えて、前記受信手段が受信する通信フレームと、当該データ伝送装置が送信する通信フレームとの衝突を検出し、優先順位に応じて勝ち残り制御を行う
    ことを特徴とする請求項1〜12の何れか1項に記載のデータ伝送装置。
  15. 複数の空調ユニット間が無線により相互に接続され、衝突勝ち残りによる通信プロトコルを用いた通信を行う空気調和機において、
    前記複数の空調ユニットの全部または少なくとも2つは、請求項14記載のデータ伝送装置を備えた
    ことを特徴とする空気調和機。
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