以下、この発明の第1実施形態について図面を参照して説明する。ここでは、本発明にかかる遊技機の適例としてのパチンコ遊技機について説明を行う。図1には、ガイドレール2で囲まれ、遊技球を発射して遊技を行う遊技領域1aが前面側に形成された遊技盤1を示した。なお、遊技機の外枠であって島設備に固定される機枠や、遊技領域1aの前面を覆う前枠、遊技盤1を取り付ける遊技機枠、遊技領域1aの下側に設けられ遊技球を収容する上皿、下皿を有するとともに、遊技者が発射操作を行うための操作ハンドルを備えた操作パネルなどは図示を省略している。
遊技盤1は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体1b(木製もしくは合成樹脂製)を備え、該遊技盤本体1bの前面にガイドレール2で囲まれた遊技領域1aを有している。また、遊技盤本体1bの前面であってガイドレール2の外側には、前面構成部材3,3,…が取り付けられている。そして、このガイドレール2で囲まれた遊技領域1a内に発射装置から遊技球(打球;遊技媒体)を発射して遊技を行うようになっている。
遊技領域1aの略中央にはセンターケース20が取り付けられている。このセンターケース20に形成された窓部22の後方には、変動表示ゲームをなす特図変動表示ゲームに対応して複数の識別情報を変動表示する飾り特図変動表示ゲームを実行可能な変動表示装置としての表示装置43が配されるようになっている。この表示装置43は、例えば、液晶ディスプレイを備え、表示内容が変化可能な表示部43aがセンターケース20の窓部22を介して遊技盤1の前面側から視認可能となるように配されている。なお、表示装置43は液晶ディスプレイを備えるものに限らず、EL、CRT等のディスプレイを備えるものであっても良い。
また、遊技領域1a内には、遊技球の通過により普通変動表示ゲームをなす普図変動表示ゲームを実行する権利が発生する普図始動ゲート4が設けられている。さらに、遊技領域1a内には、第1始動入賞口13と、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置7と、が設けられている。そして、遊技球が第1始動入賞口13に入賞した場合は、特図変動表示ゲームとして特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)が実行され、遊技球が普通変動入賞装置7に入賞した場合は、特図変動表示ゲームとして特図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が実行されるようになっている。
また、遊技領域1aには、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉10aを有し、特図1変動表示ゲーム、特図2変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する特別変動入賞装置10、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト穴11が設けられている。この他、遊技領域1aには、一般入賞口12,12,…、打球方向変換部材としての風車、多数の障害釘(図示略)などが配設されている。
また、遊技盤1における遊技者が視認可能な位置には、遊技機100の状態等を表示するセグメントLEDが設けられている。このセグメントLEDは、図2に示すように変動表示装置として特図1変動表示ゲームを表示する特図1表示器D1と、変動表示装置として特図2変動表示ゲームを表示する特図2表示器D2とを備える。また、特図1変動表示ゲームの未処理回数(特図1始動記憶)を表示する特図1保留表示器D3,D4と、特図2変動表示ゲームの未処理回数(特図2始動記憶)を表示する特図2保留表示器D5,D6を備える。また、センターケース20の左側に遊技球を流下させるように打つ左打ちと、センターケース20の右側に遊技球を流下させるように打つ右打ちの何れかを指示する打ち方指示表示器D7からD10を備える。さらに、普図変動表示ゲームの未処理回数を表示する普図保留表示器D11,D12、普通変動表示装置として普図変動表示ゲームを表示する普図表示器D13を備える。また、大当り中(特別遊技状態中)であることを報知する大当り表示器D14、大当りのラウンド数を示すラウンド数表示器D15、D16、遊技状態を表示する遊技状態表示器D17,D18を備える。
普図始動ゲート4内には、該普図始動ゲート4を通過した遊技球を検出するためのゲートSW4a(図3に図示)が設けられている。そして、遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート4内を通過すると、普図変動表示ゲームが行われる。また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置7が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート4を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が1加算されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは普図表示器D13で実行されるようになっているが、表示装置43の表示領域の一部で普図変動表示ゲームを表示するようにしても良く、この場合は普通識別情報として、例えば、数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うようにする。この普図変動表示ゲームの停止表示が特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置7の開閉部材7a,7aが所定時間(例えば、0.5秒間)開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置7に遊技球が入賞しやすくなり、特図2変動表示ゲームの始動が容易となる。
普通変動入賞装置7は左右一対の開閉部材7a,7aを具備し、遊技領域1aの右側に配設されている。開閉部材7a,7aは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいて閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態、第1状態)を保持している。ただし、上方に閉鎖部材15が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としてのソレノイド(普電開閉SOL7b、図3に図示)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置7に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態、第2状態)に変化させられるようになっている。
第1始動入賞口13の内部には第1始動口SW13a(図3に図示)が備えられ、この第1始動口SW13aによって遊技球を検出することに基づき、特図1変動表示ゲーム(特別変動表示ゲーム)を開始する始動権利が発生するようになっている。また、普通変動入賞装置7の内部には第2始動口SW7d(図3に図示)が備えられ、この第2始動口SW7dによって遊技球を検出することに基づき、特図2変動表示ゲーム(特別変動表示ゲーム)を開始する始動権利が発生するようになっている。この特図1変動表示ゲームを開始する始動権利は、所定の上限数(例えば4)の範囲内で特図1始動記憶(第1特図始動記憶)として記憶される。そして、この特図1始動記憶は、特図1保留表示器D3,D4に表示される。また、特図2変動表示ゲームを開始する始動権利は、所定の上限数(例えば4)の範囲内で特図2始動記憶(第2特図始動記憶)として記憶される。そして、この特図2始動記憶は、特図2保留表示器D5、D6にて表示される。なお、以下の説明において、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
特図1変動表示ゲームは特図1表示器D1(変動表示装置、第1変動表示装置)で、特図2変動表示ゲームは特図2表示器D2(変動表示装置、第2変動表示装置)で実行されるようになっている。この特図変動表示ゲームは、複数の特別識別情報(特図、特別図柄)を変動表示したのち、所定の結果態様(停止結果態様)を停止表示することで行われる。また、表示装置43にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。すなわち、特図1表示器D1、表示装置43が特図1変動表示ゲーム(第1変動表示ゲーム)を表示する第1変動表示装置をなし、特図2表示器D2、表示装置43が特図2変動表示ゲーム(第2変動表示ゲーム)を表示する第2変動表示装置をなす。また、特図1表示器D1、特図2表示器D2、表示装置43が、複数の識別情報による変動表示ゲームを表示する変動表示装置をなす。そして、この特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器D1もしくは特図2表示器D2の表示態様が特別結果態様となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置43の表示態様も特別結果態様となる。また、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器D1の表示態様が小当り結果態様となった場合には、小当りとなって特別遊技状態(いわゆる、小当り状態)となる。また、これに対応して表示装置43の表示態様も小当り結果態様となる。
なお、特図1表示器D1、特図2表示器D2は、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置43も、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機に特図1表示器D1、特図2表示器D2を備えずに、表示装置43のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。なお、後述するように、特図2始動記憶は特図1始動記憶よりも優先的に消化されるようになっており、特図2始動記憶がある場合は、特図1始動記憶があっても特図2変動表示ゲームが実行される。ただし、特図1変動表示ゲームの実行中に特図2始動記憶が発生した場合は、そのゲーム終了を待って特図2変動表示ゲームが実行される。
変動入賞装置としての特別変動入賞装置10は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉10aによって開閉される大入賞口を備えていて、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、開閉扉10aは、例えば、駆動装置としてのソレノイド(大入賞口SOL10b、図3に図示)により駆動される。また、大入賞口の内部(入賞領域)には、該大入賞口に入った遊技球を検出するカウントSW10c(図3に図示)が配設されている。
また、遊技領域1aに設けられた各一般入賞口12には、一般入賞口12に入った遊技球を検出するための入賞口SW12a(図3に図示)が配設されている。そして、遊技を開始することにより遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が、一般入賞口12,12,…、普通変動入賞装置7、第1始動入賞口13、特別変動入賞装置10等の入賞口の何れかに入賞すると、それぞれの入賞口に対応した所定数の賞球が排出発射制御装置50(図3に図示)によって払い出されるようになっている。排出発射制御装置50は、遊技制御装置30の制御の下で排出装置51を制御して所定数の賞球が払い出されるようにする。
また、図3に示すように、遊技機100は、その制御系として遊技の進行を制御する遊技制御手段をなす遊技制御装置30、この遊技制御装置30の制御下で各種の演出に関する制御を行うサブ制御装置としての演出制御装置40、排出装置51による賞球または貸球の払い出しの制御と、発射装置52による遊技球の発射の制御を行うサブ制御装置としての排出発射制御装置50、電力を供給する電源供給装置60を備えている。
遊技制御装置30は、CPU31a、ROM31b、RAM31c等を有する遊技用マイクロコンピュータ31を備えるとともに、入出力インタフェース(入出力I/F)33、各種処理の同期やタイマ等のためのパルス信号を出力するクロック(CLK)32(発振器)等により構成されている。
CPU31aは、制御部、演算部を備え、演算制御を行う他、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄用乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(実行態様)を決定するための変動パターン乱数1から3、普図変動表示ゲームの当り判定用乱数などの各種乱数値なども生成している。RAM31cは、第1始動入賞口13に設けられた第1始動口SW13a、普通変動入賞装置7に設けられた第2始動口SW7dのオン信号などを記憶する記憶領域や、前記各種乱数値の記憶領域、並びに、CPU31aの作業領域等を備えている。
ROM31bには、遊技上の制御プログラムや制御データが書き込まれている他、上述の各種乱数値に対応して、特図変動表示ゲームの大当り発生を判定するための、特図変動表示ゲームの大当り判定値、特図変動表示ゲームの変動パターン(実行態様)を決定するための各種テーブルや判定値などが記憶されている。また、普図変動表示ゲームの当り判定値、普図変動表示ゲームの変動パターン(変動表示時間として第1の変動表示時間、第2の変動表示時間)も記憶されている。
また、入出力インタフェース33には、ローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、第1始動口SW13a、第2始動口SW7d、ゲートSW4a、カウントSW10c、入賞口SW12a,12a,…、磁気センサSW17、前枠開放SW146、遊技機枠開放SW121、排出発射制御装置50などが接続されている。そして、入出力インタフェース33は、これらから入力された各種信号を中継し、CPU31aに対し出力する。なお、磁気センサSW17は磁石による不正行為を検出するためのセンサである。また、前枠開放SW146は、前枠が開放されていることを検出するものであり、遊技機枠開放SW121は、遊技機枠が開放されていることを検出するものである。
また、入出力インタフェース33には、CPU31aから出力される各種の制御信号が入力される。これら制御信号は、該入出力インタフェース33により中継されて、図示しない出力ポート及びドライバを介して、図2に示したセグメントLEDの各表示器(図3には一部のみ図示)や、普電開閉SOL7b、大入賞口SOL10b、検査時に用いる試射試験端子18、遊技機外部の管理装置200と接続する外部出力端子16、演出制御装置40、排出発射制御装置50に出力される。
サブ制御装置としての演出制御装置40は、制御装置としてのCPU40a、ROM40b、RAM40c、入出力インタフェースや、表示装置43(液晶表示装置)における表示を制御する画像用メモリとしてのRAMや、画像や映像データが記憶されたCGROM40dなどを含むビデオ回路、グラフィックプロセッサとしてのVDP40e(video display processor)を備えている。また、遊技盤1や該遊技盤1の前方を覆うクリア部材保持枠に設けられた装飾用の各種LED45などを駆動するドライバ40f、音の出力を制御する音源LSI40gを備えている。
この演出制御装置40は図示しない入出力インタフェースを有し、この入出力インタフェースにはローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、遊技制御装置30が接続されている。そして、遊技制御装置30から入力される各種信号(演出制御データ(各種コマンドなど))は、該入出力インタフェースにより中継されて、CPU40aに対し出力される。演出制御装置40は、この遊技制御装置30から受信した演出制御データ(各種コマンドなど)に基づいて(遊技制御装置30の制御の下に)遊技機100の制御を行う。また、入出力インタフェースには、上皿に設けられた操作手段をなす操作ボタン158からの検出信号が入力されるようになっており、演出制御装置40はこれらの検出信号に基づき(遊技制御装置30の制御の下に)遊技機100の制御を行う。
さらに、入出力インタフェースには、CPU40aから出力される各種の制御信号が入力され、これら制御信号は、該入出力インタフェースにより中継されて、図示しない出力ポート及びドライバ40fを介して各種LED45、遊技盤1に設けられる可動演出装置の可動モータ44、などに出力される。なお、CPU40aから出力される制御信号のうち、画像の制御に関する制御信号は、CPU40aからVDP40eに出力され、VDP40eから該制御信号に基づく画像データが液晶表示装置(表示装置43)に出力される。また、音声の制御に関する制御信号は、CPU40aから音源LSI40gに出力され、音源LSI40gから該制御信号に基づく音声データがスピーカ145に出力される。
サブ制御装置としての排出発射制御装置50は、演算処理用CPU、ROM、RAM等を備え、遊技制御装置30からの賞球制御指令(賞球数データの受信)や、球貸機(図示略)からの球貸制御指令に基づいて、排出装置51に所定数の遊技球(賞球、貸球)を排出させる制御を行う。また、発射装置52による遊技球の発射制御を行うようになっており、排出発射制御装置50には、遊技者が操作ハンドルに触れることで、操作ハンドルに設けられたタッチセンサ54からの信号が入力されるようになっている。また、遊技者が操作ハンドルに設けられた発射停止スイッチ53を操作することで、該発射停止スイッチ53からの入力信号がタッチセンサ54からの入力信号と併せて入力されるようになっている。
また、遊技制御装置30には、電源供給装置60から電力が供給されており、その他の装置にも電源供給装置60から電力が供給されるようになっている。さらに、電源供給装置60には、停電時等の外部からの電力の供給が途絶えた場合でも電力を供給可能とするためのバックアップ電源61が備えられ、停電時等に各制御装置の揮発性メモリに保存されたデータの消失を防止するようになっている。
そして、これらの制御装置においては、以下のような遊技制御が行われる。
遊技制御装置30では、遊技に関する処理として、主に図4に示すメイン処理と、所定時間ごと(例えば、4msecごと)に行われる図5に示すタイマ割込み処理とを行う。
メイン処理では、プログラム全体の制御を行うようになっている。図4に示すように、メイン処理においては、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理として、まず、電源投入時の初期化処理(ステップS1)を行い、そして、停電復旧処理(ステップS2)を行う。
次に、メインループ処理としてループの処理を行う。このループの処理では、まず、割込みタイマを起動する処理(ステップS3)を行って、CTC(カウンタ タイマ サーキット)を起動する。次に、割込みを禁止する処理(ステップS4)を行う。その後、大当り判定用乱数や大当り図柄乱数などの乱数の初期値を更新して乱数の時間的な規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS5)を行い、割込みを許可する処理(ステップS6)を行う。なお、初期値乱数更新処理(ステップS5)では、特図1変動表示ゲーム用の乱数および特図2変動表示ゲーム用の乱数のそれぞれについて同様の処理がなされる。
そして、RAM31cの停電検査領域をチェックし、停電が発生したか否かの判定(ステップS7)を行う。なお、停電検査領域には、停電により遊技機の電源が遮断された場合に、チェックデータが設定されるようになっており、通常時はチェックデータが記憶されていない。よって、このチェックデータの有無を判定することで、停電が発生したか否かを判定することができる。
停電が発生したか否かの判定(ステップS7)において、停電が発生していない場合(ステップS7;No)は、上述の割込みを禁止する処理(ステップS4)に戻り、以降、電源の遮断がなければ割込みを禁止する処理(ステップS4)から停電が発生したか否かの判定(ステップS7)を繰り返し行う。一方、停電が発生したか否かの判定(ステップS7)において、停電が発生した場合(ステップS7;Yes)は、停電時処理(ステップS8)を行う。なお、停電発生の直後は、バックアップ電源61により停電発生時の処理を実行可能な電力が供給されるようになっている。
なお、この停電時処理(ステップS8)では、まず、割り込みを禁止する処理を行う。そして、全出力ポートをOFFにする処理を行い、停電検査領域をクリアする処理を行う。さらに、停電復旧検査領域に停電復旧検査領域チェックデータをセーブする処理を行った後、RAM31cの電源遮断時のチェックサムを算出する処理を行い、RAM31cへのアクセスを禁止する処理を行って遊技機の電源遮断を待つ。このように、停電復旧検査領域に停電復旧検査領域チェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRAM31cに記憶されていた情報が正しくバックアップされているかを電源投入時に判断することができる。
次に、タイマ割込み処理について説明する。図5に示すように、このタイマ割込み処理においては、まず、レジスタのデータを待避する処理(ステップS10)を行う。次に、各種センサ(第1始動口SW13a、第2始動口SW7d、ゲートSW4a、入賞口SW12a,12a,…、カウントSW10c、磁気センサSW17、前枠開放SW146、遊技機枠開放SW121など)からの入力の処理や、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口SOL10b、普電開閉SOL7b)等のアクチュエータの駆動制御を行うための出力の処理を行う入出力処理(ステップS11)を行う。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出制御装置40等に出力するコマンド送信処理(ステップS12)を行う。そして、特図変動表示ゲームの当りはずれを判定するための大当り判定用乱数、特図変動表示ゲームの大当り図柄を判定するための大当り図柄乱数、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定するための当り判定用乱数を更新する乱数更新処理1(ステップS13)を行う。次に、乱数の初期値を更新し、乱数の時間的な規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS14)を行う。なお、特図に関する乱数は、特図1変動表示ゲーム用の乱数および特図2変動表示ゲーム用の乱数のそれぞれについて同様の処理がなされる。
次に、特図変動表示ゲームに関連した飾り特図変動表示ゲームにおける変動パターン(実行態様)を決定する変動パターン乱数1から3を更新するための乱数更新処理2(ステップS15)を行う。次に、第1始動口SW13a、第2始動口SW7d、ゲートSW4a、入賞口SW12a,12a,…、カウントSW10cから信号の入力があるか否か(遊技球の検出を示す信号が入力されているか否か)を監視する入賞口スイッチ監視処理(ステップS16)を行う。そして、各信号とエラーの監視を行うエラー監視処理(ステップS17)を行い、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS18)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS19)を行う。
次に、遊技機100に設けられ、遊技に関する各種情報を表示するセグメントLED(図2に図示)に関する処理を行うセグメントLED編集処理(ステップS20)を行う。そして、外部の管理装置に出力する信号を出力バッファにセットする処理を行う外部情報編集処理(ステップS21)を行う。次に、割込み終了宣言をする処理(ステップS22)を行い、待避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップS23)を行った後、割込みを許可する処理(ステップS24)を行い、タイマ割込み処理を終了する。
そして、遊技制御装置30では、以上のような処理のうち主に普図ゲーム処理(ステップS19)において、普図始動ゲート4に備えられたゲートSW4aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出して普図始動記憶として記憶する。その後、当該普図始動記憶に基づく普図変動表示ゲームの開始時に記憶されている当り判定用乱数値をROM31bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。そして、普図表示器D13で普通識別情報を所定時間変動表示した後に停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器D13に特別の結果態様(LEDの点灯)を表示するとともに、普電開閉SOL7bを動作させ、普通変動入賞装置7の開閉部材7a,7aを所定時間(例えば、0.5秒間)上述のように開放する制御を行う。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器D13にはずれの結果態様(LEDの消灯)を表示する制御を行う。すなわち、遊技制御装置30が、普通変動表示ゲーム(普図変動表示ゲーム)を実行する普通変動表示ゲーム実行制御手段をなす。
普通変動入賞装置7の動作状態には、通常動作状態(第1動作状態)と、時短動作状態(第2動作状態)の二つの動作状態があり、遊技制御装置30では何れかの動作状態を設定するようになっている。すなわち、遊技制御装置30が、普通変動入賞装置7の動作状態を設定する動作状態設定手段をなす。通常動作状態は、普図変動表示ゲームの変動表示時間が第1の変動表示時間(例えば30秒)とされる。また、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置7が開放される場合の開放態様は、開放時間が第1開放時間(例えば0.5秒)とされ、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対する開放回数が第1開放回数(例えば1回)とされる。また、時短動作状態は、普通変動入賞装置7の動作状態が、通常動作状態に比べて開放状態となりやすい状態である。この時短動作状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間が通常動作状態における長い実行時間である第1の変動表示時間よりも短い第2の変動表示時間となるように制御され(例えば、1秒)、これにより、単位時間当りの普通変動入賞装置7の開放回数が実質的に多くなるように制御される(普図時短状態)。また、時短動作状態における、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置7が開放される場合の開放態様は、開放時間が第2開放時間(例えば1.5秒)とされ(開放期間延長状態)、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対する開放回数が第2開放回数(例えば3回)とされる(開放パターン変更状態)。なお、時短動作状態においては普図変動表示ゲームの当り結果となる確率が通常動作状態より高くなるように制御(普図確率変動状態)してもよい。すなわち、時短動作状態は通常動作状態よりも普通変動入賞装置7の開放回数が増加されるとともに一の当りに対する開放時間が延長され、結果的に単位時間あたりの開放時間が延長される状態である。これにより普通変動入賞装置7に遊技球が入賞しやすくなり、特図2変動表示ゲームの始動が容易となる。
また、遊技制御装置30では、後に詳細に説明するが特図ゲーム処理(ステップS18)において、第1始動入賞口13に備えられた第1始動口SW13aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、特図1変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してRAM31cに所定の上限数(例えば4)まで特図1始動記憶として記憶する処理を行う。同様に、普通変動入賞装置7に備えられた第2始動口SW7dからの遊技球の検出信号の入力に基づき、特図2変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してRAM31cに所定の上限数(例えば4)まで特図2始動記憶として記憶する処理を行う。
また、特図1始動記憶に基づく特図1変動表示ゲームの開始時に、特図1始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値をROM31bに記憶されている特図1変動表示ゲーム用の大当り判定値(特定値)と比較し、特図1変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。また、この処理の後に特図1始動記憶数を1減算する。同様に、特図2始動記憶に基づく特図2変動表示ゲームの開始時に、特図2始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値をROM31bに記憶されている特図2変動表示ゲーム用の大当り判定値(特定値)と比較し、特図2変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。また、この処理の後に特図2始動記憶数を1減算する。また、特図1始動記憶及び特図2始動記憶の何れの処理においても、変動パターン乱数1から3に基づき変動パターン(実行態様)を決定する処理も行う。また、大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致する場合には、大当り図柄乱数に基づき特別結果態様を選択する処理を行う。そして、遊技制御装置30では、上述したような始動記憶の判定結果に基づき、特図1表示器D1もしくは特図2表示器D2に、特別識別情報を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
ここで、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される確率の状態である確率状態には、通常確率状態(第1確率状態)と、高確率状態(第2確率状態)の二つの確率状態があり、遊技制御装置30では何れか一つの確率状態を設定するようになっている。高確率状態は、特図変動表示ゲームでの大当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。通常確率状態では特定値として所定数の第1判定値が設定され、この特定値(第1判定値)と大当り判定用乱数値とを比較し、一致する場合に大当りと判定するようになっている。また、高確率状態では特定値として第1判定値および第1判定値とは別の第2判定値が設定され、この特定値(第1判定値、第2判定値)と大当り判定用乱数値とを比較し、一致する場合に大当りと判定するようになっている。すなわち、遊技制御装置30が、特図変動表示ゲームの結果が特別結果態様となる確率を、通常確率状態と高確率状態との何れかの確率状態で制御可能な確率設定手段をなす。また、遊技制御装置30が、特別遊技状態の終了後、当該特別遊技状態の発生を通常確率状態よりも確率を高めた高確率状態で制御する確率変動制御手段をなすとも言える。
なお、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出された場合に、特別遊技状態の終了後、70回の特図変動表示ゲームを実行するまでは確率状態が高確率状態とされる(いわゆる回数切り)。また、高確率状態である場合に特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出された場合には、確率状態に拘らず、一旦通常確率状態となる。そして、特別遊技状態の終了後に再び高確率状態となる。すなわち、遊技制御装置30が、特図変動表示ゲームの結果が特別結果態様となる確率を、通常確率状態と高確率状態との何れかの確率状態で制御可能な確率変動制御手段をなす。また、遊技制御装置30が、特別遊技状態の終了後、当該特別遊技状態の発生を通常確率状態よりも確率を高めた高確率状態で制御する確率変動制御手段をなすとも言える。
また、上述したように普通変動入賞装置7の動作状態としては通常動作状態と時短動作状態とがあり、特図変動表示ゲームでの確率状態としては通常確率状態と高確率状態とがあることから、これらの組合せにより通常遊技状態、第1確率変動状態、第2確率変動状態、時短遊技状態の四つの遊技状態が構成され、所定の条件に基づき遊技制御装置30が何れか一つの遊技状態を設定するようになっている。通常遊技状態は、普通変動入賞装置7の動作状態が通常動作状態であり、特図変動表示ゲームの確率状態が通常確率状態である遊技状態である。また、第1確率変動状態は、普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態であり、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態である遊技状態である。また、第2確率変動状態は、普通変動入賞装置7の動作状態が通常動作状態であり、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態である遊技状態である。また、時短遊技状態は、普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態であり、特図変動表示ゲームの確率状態が通常確率状態である遊技状態である。すなわち、第1確率変動状態及び第2確率変動状態が、再度特別遊技状態が発生する確率を通常よりも高めた特定遊技状態をなす。また、時短遊技状態や第1確率変動状態が、普通変動入賞装置7(第2始動口)が開放状態(第2状態)に状態変換する期間を通常よりも増加し、普通変動入賞装置7への入賞を容易にする入賞容易状態をなす。なお、入賞容易状態は、普通変動入賞装置7の変換制御を変更することで変動表示ゲームの実行権利の獲得を容易にした状態とも言える。よって、遊技制御装置30が、第2始動口が第2状態に状態変換する期間を通常よりも増加し、第2始動口への入賞を容易にする入賞容易状態を発生する入賞容易状態発生手段をなす。また、遊技制御装置30が、特定遊技状態の発生中においては変動表示ゲームの実行権利の発生を容易にする実行権利発生容易化手段をなすとも言える。また、普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態である場合には、特図変動表示ゲームの実行時間を通常遊技状態よりも短縮して実行する短縮遊技状態となる。すなわち、第1確率変動状態及び時短遊技状態が短縮遊技状態をなす。
また、遊技制御装置30では、所定のタイミング(始動入賞時など任意のタイミング)で、特図1始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値や大当り図柄乱数、変動パターン乱数1から3などの判定を行い、特図1変動表示ゲームの大当り、はずれや大当りの図柄(特別結果態様の種類)、リーチの発生の有無を判定する先読み処理(事前判定処理)を行う。同様に、遊技制御装置30では、所定のタイミング(始動入賞時など任意のタイミング)で、特図2始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値や大当り図柄乱数、変動パターン乱数1から3などの判定を行い、特図2変動表示ゲームの大当り、はずれや大当りの図柄(特別結果態様の種類)、リーチの発生の有無を判定する先読み処理(事前判定処理)を行う。これらの判定の結果は、結果情報として遊技制御装置30から演出制御装置40へ送信される。なお、特図2始動記憶については遊技状態に関わらず常に先読み処理を行う。また、特図1始動記憶については普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態である遊技状態(第1確率変動状態、時短遊技状態)や特別遊技状態では先読み処理を行わない。もしくは、先読み処理は行ってもその結果に基づく予告報知は行わない。
ここで、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置43を有し、該表示装置43が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機において、前記複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置43の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置43の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、前記表示結果が導出表示される以前に決定されている前記複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置43に表示される飾り変動表示ゲームが、表示装置43における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を仮停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(信頼度が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ、スペシャルリーチ1(SP1リーチ)、スペシャルリーチ2(SP2リーチ)が設定されている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されない場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
また、遊技制御装置30では、特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合は、特図表示器に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。特図表示器に表示する特別結果態様は大当り判定用乱数値と同時に抽出して記憶される大当り図柄用乱数に基づき決定されるようになっている。なお、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、対応する特図表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置30では、特別遊技状態を発生させる処理として、例えば、大入賞口SOL10bにより特別変動入賞装置10の開閉扉10aを開放し、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。そして、大入賞口に所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時間(例えば25秒または0.3秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば14回、2回の何れか)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。これにより、遊技機100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態を発生させる遊技機として機能する。
また、遊技制御装置30では、各種入賞口に設けられたセンサ(第1始動口SW13a、第2始動口SW7d、入賞口SW12a、カウントSW10c)から入力される遊技球の検出信号に基づき、排出発射制御装置50を制御して排出装置51から所定数の遊技球が払い出されるようにする処理を行う。
また、演出制御装置40では、遊技制御装置30からの指令信号(変動時間コマンド、変動停止コマンド等)に基づき、表示装置43で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理や、演出の制御を行う。すなわち、演出制御装置40が、変動表示ゲームに関わる演出を実行する演出制御手段をなす。
ここで、特別結果態様には、特別遊技状態の実行態様や特別遊技状態の終了後に遊技者に付与される付加遊技価値が異なる複数種類が設定されており、遊技制御装置30では大当り図柄乱数に基づき特別結果態様を選択する。すなわち、大当り図柄乱数に基づき付加遊技価値の量が決定されるといえる。なお、本実施形態の遊技機における特別遊技状態の実行態様とは、実行可能なラウンド数や大入賞口の開放時間である。また、付加遊技価値とは、特別遊技状態の終了後に確率状態を高確率状態とすることや、特別遊技状態の終了後に所定回数の特図変動表示ゲームを実行するまで普通変動入賞装置7の動作状態を時短動作状態とすることである。
図6(a)図7(a)に示すように、特別結果態様の種類には、特別遊技状態でのラウンド数が14ラウンドである14R−A当り(図柄)及び14R−B当り(図柄)、特別遊技状態でのラウンド数が2ラウンドである2R当り(図柄)がある。これらの特別結果態様の選択は大当り図柄乱数値により行われる。
各当りに基づく特別遊技状態の終了後、70回の特図変動表示ゲームを実行するまでは確率状態が高確率状態とされる(いわゆる回数切り)。また、14R−A当りであった場合は、特別遊技状態の終了後、100回の特図変動表示ゲームを実行するまでは普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態とされる(サポート回数100回)。すなわち、特別遊技状態の終了後、70回の特図変動表示ゲームを実行するまでは遊技状態が第1確率変動状態とされ、その後30回の特図変動表示ゲームを実行するまでは遊技状態が時短遊技状態とされる。また、14R−B当りであった場合は、特別遊技状態の終了後、70回の特図変動表示ゲームを実行するまでは普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態とされる(サポート回数70回)。すなわち、特別遊技状態の終了後、70回の特図変動表示ゲームを実行するまでは遊技状態が第1確率変動状態とされる。
また、特図1変動表示ゲームでの2R当りで、当該2R当りが普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態である状態で発生した場合、14R−A当りと同様に特別遊技状態の終了後、100回の特図変動表示ゲームを実行するまでは普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態とされる(サポート回数100回)。また、特図1変動表示ゲームでの2R当りで、当該2R当りが普通変動入賞装置7の動作状態が通常動作状態である状態で発生した場合は、特別遊技状態の終了後、普通変動入賞装置7の動作状態が通常動作状態とされる(サポート回数0回)。なお、特図2変動表示ゲームでの2R当りは、当該2R当りが発生した際の普通変動入賞装置7の動作状態にかかわらず、14R−A当りと同様に特別遊技状態の終了後、100回の特図変動表示ゲームを実行するまでは普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態とされる(サポート回数100回)。つまり、特図2変動表示ゲームの方が遊技者にとって有利になるようにされている。
また、本実施形態の遊技機は、図6(b)、図7(b)に示すように、各特別結果は大当り図柄乱数値によりパターン1から8の何れか一つのパターンに振り分けられるようになっている。そして、図8に示すように、このパターンにより、特別遊技状態の終了後の変動パターンが異なるようにされている。
変動パターンとは、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などである。この変動パターンは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当りもしくははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態もしくは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置7の動作状態(通常動作状態もしくは時短動作状態)、始動記憶数などに基づいて、まず、当該特図変動表示ゲームにおける変動態様のうちの後半変動パターンを決定する。そして、決定された後半変動パターンに基づき前半変動パターンを決定する。この後半変動パターン、前半変動パターンは、遊技制御装置30が、変動パターン乱数1から3を取得(抽出)してROM31bに記憶されている変動パターンテーブルに参照することによって決定される。すなわち、遊技制御装置30が、特図変動表示ゲームの実行態様(変動パターン)を設定する実行態様設定手段をなす。
前半変動パターンとはリーチ状態となるまでの変動表示態様を意味し、後半変動パターンとはリーチ状態となった後の変動パターンを意味するものである。ただし、リーチ状態が発生しない場合、特図変動表示ゲームの変動パターンは後半変動パターンが変動なし(後半変動なし)となり、前半変動パターンのみで構成されることとなる。また、変動パターンが決定されることで、前半変動パターンを実行する時間である前半変動時間と、後半変動パターンを実行する後半変動時間が決まり、これらを合わせた時間が特図変動表示ゲームの変動時間となる。なお、前半変動パターン及び後半変動パターンの区切りはリーチ状態の開始時に限られるものではない。
また、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1から3を参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。図9から11に示すように本実施形態の遊技機では、変動パターンテーブルAからCの三種類が設定されている。また、各変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が14R−A当りとなる場合に選択される14R−A大当り変動パターンテーブル、結果が14R−B当りとなる場合に選択される14R−B大当り変動パターンテーブル、結果が2R当りとなる場合に選択される2R大当り変動パターンテーブルが含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、後半変動パターンテーブル、前半変動パターンテーブルが含まれている。
図9に示す変動パターンテーブルAは、第1確率変動状態の所定期間や、通常遊技状態、第2確率変動状態に選択される変動パターンテーブルである。図10に示す変動パターンテーブルBは、第1確率変動状態の終了前10ゲームにおいて選択される変動パターンテーブルである。この変動パターンテーブルBは、変動パターンテーブルAよりもリーチ状態の発生率が高くなっている。図11に示す変動パターンテーブルCは、第1確率変動状態や時短遊技状態の所定期間に選択される変動パターンテーブルである。この変動パターンテーブルCは、結果が大当りとなる場合にのみリーチ状態を発生するようになっている。すなわち最もリーチ状態の発生率が低くゲームの進行が速い。このうち、変動パターンテーブルAにより選択される変動態様が通常変動態様であり、変動パターンテーブルCにより選択される変動態様が特殊変動態様である。
また、図8に示すように、何れのパターンにおいても特別遊技状態の終了から数えて1から4回目の特図変動表示ゲームでは変動パターンテーブルCが選択される。特別遊技状態中は変動表示ゲームが実行されないため、始動記憶が上限数となっていることが多いが、特別遊技状態の終了後には入賞容易状態が発生するため、始動入賞口(普通変動入賞装置7)への入賞が急激に増加する。しかし、始動記憶が上限数に達している場合は始動入賞口へ入賞しても始動記憶が発生しないため無駄な始動入賞となり、遊技者が不満を持つ虞がある。そこで、特別遊技状態の終了後は変動パターンテーブルCを選択し、迅速に始動記憶を消化すれば、入賞容易状態の発生に伴う始動記憶の急激な増加にも対応可能となり、無駄な始動入賞を発生させないようにすることができ、遊技者が不満を感じることを防止できる。
また、特別遊技状態の終了から数えて5から60回目の特図変動表示ゲームにおいて選択される変動パターンテーブルには変動パターンテーブルAとCがある。このうち、網掛けで示す変動パターンテーブルCが選択された場合には、変動パターンテーブルAが選択された場合とは異なる演出である特殊演出が行われる。このように遊技の進行速度が異なる変動パターンテーブルAと変動パターンテーブルCを選択可能とし、さらに変動パターンテーブルCが選択された場合に特殊演出を行うようにしたことで、遊技が単調になることを防止でき、遊技者が飽きないようにすることができる。すなわち、特別遊技状態の終了から数えて5から60回目の特図変動表示ゲームを実行する期間は、特殊演出を実行可能な特殊演出実行可能期間である。
さらに、図6(b)、図7(b)に示すように、普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態とされるサポート回数が多い方が、変動パターンテーブルCが選択される期間(特殊変動態様となる期間)が長いパターンが選択されやすくなっている。すなわち、特殊変動態様が設定される期間の長さにより特定遊技状態の終了後に入賞容易状態が発生するか否かを示唆するようにしている。これにより、遊技者が第1確率変動状態において、後に時短遊技状態が発生するか否かを特殊変動態様の設定状況により推測できるので、特殊変動態様が設定されることによる興趣の向上に加えて、時短遊技状態の発生に対する期待感も持たせることもでき、第1確率変動状態における遊技を興趣の高いものとすることができる。
また、図8に示すように、何れのパターンにおいても特別遊技状態の終了から数えて61から70回目の特図変動表示ゲームでは変動パターンテーブルBが選択される。変動パターンテーブルBはリーチ状態の発生率が最も高いので、第1確率変動状態が終了する直前における遊技の興趣を高めることができる。
また、サポート回数が100回の場合は、何れのパターンにおいても特別遊技状態の終了から数えて71から100回目の特図変動表示ゲームでは変動パターンテーブルCが選択される。これにより、始動記憶が発生しやすい入賞容易状態において迅速にゲームを消化できるようにしている。
例えば、特図1変動表示ゲームにおいて、14R−A当りでパターン1が選択される特別結果態様となった場合は、特別遊技状態の終了から数えて1から4回目の特図変動表示ゲームにおいて選択される変動パターンテーブルは変動パターンテーブルCであり、5〜10回目の特図変動表示ゲームにおいて選択される変動パターンテーブルは変動パターンテーブルAとなる。さらに、特別遊技状態の終了から数えて11から20回目の特図変動表示ゲームにおいて選択される変動パターンテーブルは変動パターンテーブルC(特殊変動態様)であり、この期間では特殊演出が実行される。また、21〜60回目の特図変動表示ゲームにおいて選択される変動パターンテーブルは変動パターンテーブルAとなる。そして、特別遊技状態の終了から数えて61から70回目の特図変動表示ゲームにおいて選択される変動パターンテーブルは変動パターンテーブルBであり、71〜100回目の特図変動表示ゲームにおいて選択される変動パターンテーブルは変動パターンテーブルCとなる。
また、図12に示すように、特図変動表示ゲームの結果態様を表示する停止時間には、通常遊技状態や第2確率変動状態で設定される通常停止時間と、時短遊技状態や第1確率変動状態で設定される特定停止時間がある。通常停止時間は停止時間A(2.5秒)のみであり、特定停止時間は停止時間B(2.5秒)と停止時間Bよりも長い停止時間C(6秒)の何れかが選択されるようになっている。なお、停止時間には結果が大当りである場合に選択される停止時間である大当り用停止時間もある。
特定停止時間をなす停止時間Cは、第1確率変動状態であって特別遊技状態の終了から数えて10、20、30、40、50回目(特定回数)となる特図変動表示ゲームにおいて、変動パターンテーブルAが選択されている場合に選択される。すなわち、変動パターンテーブルAから変動パターンテーブルCに変更される可能性がある場合に停止時間Cが選択される。この特定回数における停止時間では、特殊変動態様である変動パターンテーブルCに変更されるか否かを報知する特定演出が行われる。
また、第1確率変動状態もしくは時短遊技状態であって特別遊技状態の終了から数えて35、70、100回目となる特図変動表示ゲームにおいても停止時間C(6秒)が選択される。特別遊技状態の終了から数えて35回目となる特図変動表示ゲームの停止時間では、高確率状態で実行可能な回数の半分が終了したことを報知する演出が行われる。また、特別遊技状態の終了から数えて70回目となる特図変動表示ゲームの停止時間では、高確率状態が終了することを報知する演出が行われ、さらに、時短遊技状態となる場合にはその旨の報知も行われる。特別遊技状態の終了から数えて100回目となる特図変動表示ゲームの停止時間では、時短遊技状態が終了することを報知する演出が行われる。
次に、図5に示すタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS18)の詳細について説明する。図13に示すように特図ゲーム処理では、まず、第1始動入賞口および第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置7への入賞の監視と、入賞に基づき各種乱数値の記憶を行う始動口SW監視処理(ステップS30)を行う。その後、カウントSW10cからの入力を監視するカウントスイッチ監視処理(ステップS31)を行う。
そして、ゲーム処理番号を取得して取得したゲーム処理番号に基づき実行する処理を選択するゲーム分岐処理(ステップS32)を行う。ゲーム分岐処理(ステップS32)において、ゲーム処理番号が0である場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定、又は特図普段処理を行うために必要な情報の設定を行う特図普段処理(ステップS33)を行う。また、特図普段処理(ステップS33)では、特図変動表示ゲームの変動に係る情報の設定を行うようになっており、例えば、始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの実行に伴い始動記憶を1デクリメントする処理や、特図変動表示ゲームにおける変動時間の設定処理などを行う。
また、ゲーム分岐処理(ステップS32)において、ゲーム処理番号が1である場合は、特図表示中処理(ステップS35)を行うために必要な情報として特図変動表示ゲームにおける結果の停止表示時間などの設定を行う特図変動中処理(ステップS34)を行う。また、ゲーム分岐処理(ステップS32)において、ゲーム処理番号が2である場合は特図表示中処理(ステップS35)を行う。特図表示中処理(ステップS35)では、特図変動表示ゲームの結果が大当りまたは小当りである場合には、ファンファーレ/インターバル処理(ステップS36)を行うために必要な情報の設定を行う。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれである場合は、特図普段処理(ステップS33)へ移行するため情報の設定などを行う。
また、ゲーム分岐処理(ステップS32)において、ゲーム処理番号が3である場合は特別遊技状態における大入賞口の開放回数の更新などの処理を行うファンファーレ/インターバル処理(ステップS36)を行う。また、ゲーム分岐処理(ステップS32)において、ゲーム処理番号が4である場合は大入賞口開放中処理(ステップS37)を行う。この大入賞口開放中処理(ステップS37)では、特別遊技状態が最終ラウンドでなければファンファーレ/インターバル処理(ステップS36)を行うために必要な情報の設定を行う。また、特別遊技状態が最終ラウンドであれば特別遊技状態の終了画面のコマンドの設定や大入賞口残存球処理(ステップS38)を行うために必要な情報の設定を行う。
また、ゲーム分岐処理(ステップS32)において、ゲーム処理番号が5である場合は大入賞口残存球処理(ステップS38)を行う。この大入賞口残存球処理(ステップS38)では、特別遊技状態が最終ラウンドである場合に、大入賞口を閉鎖した後に大入賞口内に残存する全ての遊技球がカウントSW10cで検出されるまでの時間の設定を行う。また、ゲーム分岐処理(ステップS32)において、ゲーム処理番号が6である場合は大当り終了処理(ステップS39)を行う。この大当り終了処理(ステップS39)では、特別遊技状態を終了する処理を行うとともに、特図普段処理(ステップS33)を行うために必要な情報の設定を行う。
ゲーム処理番号に基づく上述の処理を行った後、設定された各種データをセーブするテーブルデータセーブ処理(ステップS40)を行う。そして、特図1変動表示ゲームのゲーム処理タイマの更新などの処理を行う特図1変動制御処理(ステップS41)、特図2変動表示ゲームのゲーム処理タイマの更新などの処理を行う特図2変動制御処理(ステップS42)を行って特図ゲーム処理を終了する。
図14に示すように始動口SW監視処理では、まず、第1始動入賞があるか否かの判定(ステップS50)を行う。この第1始動入賞(第1始動入賞口13への入賞)があるか否かの判定(ステップS50)では、第1始動入賞口13への入賞があった場合に第1始動口SW13aから出力される遊技球の検出信号の有無により判定を行う。第1始動入賞があるか否かの判定(ステップS50)において、第1始動入賞がある場合(ステップS50;Y)は、特図始動口SW共通処理(ステップS54)を行い、始動口SW監視処理を終了する。また、第1始動入賞があるか否かの判定(ステップS50)において、第1始動入賞がない場合(ステップS50;N)は、普電作動中であるか否かの判定(ステップS51)を行う。
この普電作動中であるか否かの判定(ステップS51)では、普電(普通電動役物)をなす普通変動入賞装置7が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているかが判定される。普電作動中であるか否かの判定(ステップS51)において、普電作動中である場合(ステップS51;Y)は、第2始動入賞があるか否かの判定(ステップS51)を行う。また、普電作動中であるか否かの判定(ステップS51)において、普電作動中でない場合(ステップS51;N)は、不正入賞エラーが発生したか否かの判定(ステップS52)を行う。
不正入賞エラーが発生したか否かの判定(ステップS52)では、普通変動入賞装置7が閉状態である状態で発生した不正な入賞があるかが判定される。なお、普通変動入賞装置7が閉状態になった後の所定の期間に検出された入賞は不正な入賞ではないものとされる。この不正入賞エラーが発生したか否かの判定(ステップS52)において、不正入賞エラーが発生している場合(ステップS52;Y)は、始動口SW監視処理を終了する。また、不正入賞エラーが発生したか否かの判定(ステップS52)において、不正入賞エラーが発生していない場合(ステップS52;N)は、第2始動入賞があるか否かの判定(ステップS53)を行う。
第2始動入賞(普通変動入賞装置7への入賞)があるか否かの判定(ステップS53)では、普通変動入賞装置7に入賞した遊技球を検出する第2始動口SW7dから出力される遊技球の検出信号があるかが判定される。第2始動入賞があるか否かの判定(ステップS53)において、第2始動入賞がない場合(ステップS53;N)は、始動口SW監視処理を終了する。また、第2始動入賞があるか否かの判定(ステップS53)において、第2始動入賞がある場合(ステップS53;Y)は、特図始動口SW共通処理(ステップS54)を行い、始動口SW監視処理を終了する。
図15に示すように、特図始動口SW共通処理では、まず、対応する始動入賞フラグを設定する処理(ステップS60)を行う。この対応する始動入賞フラグを設定する処理(ステップS60)では、第1始動入賞口13と普通変動入賞装置7の何れの始動口への入賞により特図始動口SW共通処理が開始されたかに基づき始動入賞フラグを設定する。この始動入賞フラグとしては、第1始動入賞口13への入賞により特図始動口SW共通処理が開始された場合は特図1フラグが設定され、普通変動入賞装置7への入賞により特図始動口SW共通処理が開始された場合は特図2フラグが設定される。そして、以下の処理では、特図1フラグが設定されていれば対応する処理として特図1始動記憶についての処理が行われ、特図2フラグが設定されていれば対応する処理として特図2始動記憶についての処理が行われる。
対応する始動入賞フラグを設定する処理(ステップS60)を行った後、対応する保留は上限(例えば4)であるか否かの判定(ステップS61)を行う。この対応する保留は上限(例えば4)であるか否かの判定(ステップS61)において、対応する保留は上限(例えば4)である場合(ステップS61:Y)すなわち、これ以上対応する始動記憶を記憶できない場合は、始動口SW監視処理を終了する。また、対応する保留は上限(例えば4)であるか否かの判定(ステップS61)において、対応する保留は上限(例えば4)でない場合(ステップS61:N)は、対応する始動記憶数を1インクリメントする処理(ステップS62)を行い、保留数情報を設定する処理(ステップS63)を行う。
保留数情報を設定する処理(ステップS63)では、対応する始動記憶数が1インクリメントされたことに基づき、始動記憶数の情報である保留数情報を設定する。なお、保留数情報は、始動記憶に関する情報を含む保留情報コマンドの一つとして後に演出制御装置40に送信されるようになっている。その後、対応する大当り判定用乱数値を取得する処理(ステップS64)、対応する大当り図柄乱数を取得する処理(ステップS65)、対応する変動パターン乱数1から3を取得する処理(ステップS66)を行う。
そして、対応する大当り判定用乱数値を記憶する処理(ステップS67)、対応する大当り図柄乱数を記憶する処理(ステップS68)、対応する変動パターン乱数1から3を記憶する処理(ステップS69)を行う。これらの各種乱数値を記憶する処理(ステップS67から69)では、更新した始動記憶数に対応して設定される各種乱数値のセーブ領域に、取得した各種乱数値を記憶する処理を行う。すなわち、遊技制御装置30が、第1始動入賞口13への遊技球の入賞に基づき特図1変動表示ゲームを実行するための権利および取得(抽出)した各種の乱数値を、所定数を上限に始動記憶として記憶する特図1始動記憶手段をなす。また、遊技制御装置30が、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置7への遊技球の入賞に基づき特図2変動表示ゲームを実行するための権利および取得(抽出)した各種の乱数値を、所定数を上限に始動記憶として記憶する特図2始動記憶手段をなす。よって、遊技制御装置30が、始動入賞口(第1始動入賞口13、普通変動入賞装置7)への遊技球の入賞に基づき変動表示ゲームの実行権利を各種乱数値とともに所定の上限数まで記憶可能な始動記憶手段をなす。
その後、特図保留情報判定処理(ステップS70)を行い、保留情報コマンドを設定する処理(ステップS71)を行って、始動口SW監視処理を終了する。なお、保留情報コマンドは後に演出制御装置40に送信されるようになっている。
図15に示す特図始動口SW共通処理で行われる特図保留情報判定処理(ステップS70)では、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理を行う。図16に示すように、この特図保留情報判定処理では、対応する大当り判定用乱数を取得する処理(ステップS80)を行う。対応する大当り判定用乱数とは、図15に示した対応する大当り図柄乱数を記憶する処理(ステップS68)で記憶された大当り図柄乱数である。
そして、大当りであるか否かの判定(ステップS81)を行い、取得した大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致するかを判定する。この大当りであるか否かの判定(ステップS81)において、大当りである場合(ステップS81;Y)、すなわち、取得した大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致する場合は、対応する大当り図柄乱数を取得する処理(ステップS82)を行う。この対応する大当り図柄乱数を取得する処理(ステップS82)では、対応する大当り図柄乱数を記憶する処理(ステップS68)で記憶した大当り図柄乱数を先読み処理用に取得する処理を行う。
その後、始動口入賞演出可能保留であるか否かの判定(ステップS83)を行う。この始動口入賞演出可能保留であるか否かの判定(ステップS83)では、以下の始動口入賞演出情報1から3を設定可能な始動記憶であるか否かが判定される。始動口入賞演出可能保留であるか否かの判定(ステップS83)において、始動口入賞演出可能保留でない場合(ステップS83;N)は、特図保留情報判定処理を終了する。また、始動口入賞演出可能保留であるか否かの判定(ステップS83)において、始動口入賞演出可能保留である場合(ステップS83;Y)は、始動口入賞演出情報3を設定する処理(ステップS84)を行う。
次に、時短中であるか否かの判定(ステップS85)を行う。時短中とは、普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態である場合であって、遊技状態が第1確率変動状態もしくは時短遊技状態である場合であり、以下の説明でも同じとする。この時短中であるか否かの判定(ステップS85)において、時短中である場合(ステップS85;Y)は、始動口入賞演出コマンドを設定する処理(ステップS91)を行い、特図保留情報判定処理を終了する。この始動口入賞演出コマンドを設定する処理(ステップS91)では、始動口入賞演出情報3を含む始動口入賞演出コマンドが設定される。この始動口入賞演出コマンドは始動記憶に関する情報を含む保留情報コマンドの一つとして後に演出制御装置40に送信されるようになっている。また、時短中であるか否かの判定(ステップS85)において、時短中でない場合(ステップS85;N)は、始動口入賞演出情報3に替えて始動口入賞演出情報2を設定する処理(ステップS86)を行う。そして、変動パターン乱数1を取得する処理(ステップS87)を行い、特定リーチであるか否かの判定(ステップS88)を行う。
変動パターン乱数1は、後半変動パターンのグループを決定するための乱数である。このグループとは、リーチなしのグループと、リーチの種類により分かれた複数のグループとがある。特定リーチであるか否かの判定(ステップS88)では、取得した変動パターン乱数1から後半変動パターンが特定リーチを発生するグループであるか否かを判定する。この特定リーチであるか否かの判定(ステップS88)において、特定リーチでない場合(ステップS88;N)は、始動入賞演出情報2をクリアする処理(ステップS92)を行い、特図保留情報判定処理を終了する。また、特定リーチであるか否かの判定(ステップS88)において、特定リーチである場合(ステップS88;Y)は、特定リーチAであるか否かの判定(ステップS89)を行う。
特定リーチはさらに特定リーチAと特定リーチBに分類されており、特定リーチAであるか否かの判定(ステップS89)において、特定リーチAである場合(ステップS89;Y)は、始動口入賞演出コマンドを設定する処理(ステップS91)を行い、特図保留情報判定処理を終了する。この始動口入賞演出コマンドを設定する処理(ステップS91)では、始動口入賞演出情報2を含む始動口入賞演出コマンドが設定される。また、特定リーチAであるか否かの判定(ステップS89)において、特定リーチAでない場合(ステップS89;N)、すなわち、特定リーチBである場合は、始動口入賞演出情報2に替えて始動口入賞演出情報1を設定する処理(ステップS90)を行う。その後、始動口入賞演出コマンドを設定する処理(ステップS91)を行い、特図保留情報判定処理を終了する。この始動口入賞演出コマンドを設定する処理(ステップS91)では、始動口入賞演出情報1を含む始動口入賞演出コマンドが設定される。
一方、大当りであるか否かの判定(ステップS81)において、大当りでない場合(ステップS81;N)、すなわち、取得した大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致しない場合は、時短中であるか否かの判定(ステップS93)を行う。この時短中であるか否かの判定(ステップS93)において、時短中である場合(ステップS93;Y)は、変動パターン乱数1を取得する処理(ステップS94)を行い、モード限定SPリーチであるか否かの判定(ステップS95)を行う。
モード限定SPリーチであるか否かの判定(ステップS95)では、取得した変動パターン乱数から後半変動パターンがモード限定SPリーチを発生するグループであるか否かを判定する。モード限定SPリーチとは、第1確率変動状態や時短遊技状態でのみ選択可能なリーチパターンである。このモード限定SPリーチであるか否かの判定(ステップS95)において、モード限定SPリーチでない場合(ステップS95;N)は、特図保留情報判定処理を終了する。また、モード限定SPリーチであるか否かの判定(ステップS95)において、モード限定SPリーチである場合(ステップS95;Y)は、始動口入賞演出情報5を設定する処理(ステップS96)を行い、始動口入賞演出コマンドを設定する処理(ステップS91)を行う。この始動口入賞演出コマンドを設定する処理(ステップS91)では、始動口入賞演出情報5を含む始動口入賞演出コマンドが設定される。
一方、時短中であるか否かの判定(ステップS93)において、時短中でない場合(ステップS93;N)は、変動パターン乱数1を取得する処理(ステップS97)を行い、SPリーチであるか否かの判定(ステップS98)を行う。このSPリーチであるか否かの判定(ステップS98)において、SPリーチでない場合(ステップS98;N)は、特図保留情報判定処理を終了する。また、SPリーチであるか否かの判定(ステップS98)において、SPリーチである場合(ステップS98;Y)は、始動口入賞演出情報4を設定する処理(ステップS99)を行い、始動口入賞演出コマンドを設定する処理(ステップS91)を行う。この始動口入賞演出コマンドを設定する処理(ステップS91)では、始動口入賞演出情報4を含む始動口入賞演出コマンドが設定される。
以上の処理により、図17に示すように各始動口入賞演出情報の条件を満たす始動記憶が発生した場合には、対応する始動口入賞演出情報を含む始動口入賞演出コマンドが演出制御装置40に出力される。演出制御装置40ではこの情報に基づき、例えば表示部43aで当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの実行前から予告(例えば大当りやリーチの発生の予告)を行う先読み予告演出を実行する。すなわち、遊技制御装置30が、始動記憶手段(遊技制御装置30)に記憶されて特別変動表示ゲームの実行を待機している特図始動記憶に対応した乱数の取得(抽出)結果を特別変動表示ゲームの実行前に事前に判定する事前判定手段をなす。また、始動記憶手段に記憶されて未だ変動表示ゲームの実行前の始動記憶を対象として、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが特定の変動表示ゲームとなることを事前に判定する事前判定手段をなすとも言える。なお、特定の変動表示ゲームは上述のものに限られず、結果が特別結果となる変動表示ゲームや、途中結果がリーチとなる変動表示ゲーム、途中結果が特定のリーチ(例えば、スペシャルリーチ)となる変動表示ゲームの何れか一つを含むものでも良いし、何れかの組み合わせ或いは全てを含むものでも良い。
図13に示すゲーム分岐処理(ステップS32)で処理番号が0である場合に行われる特図普段処理(ステップS33)では図18に示すような処理を行う。この特図普段処理では、まず、特図2始動記憶があるか否かの判定(ステップS100)を行う。この特図2始動記憶があるか否かの判定(ステップS100)において、特図2始動記憶がある場合(ステップS100;Y)は、特図2変動開始処理(ステップS104)を行い、特図変動開始処理2(ステップS103)を行って、特図普段処理を終了する。特図変動開始処理2(ステップS103)においては、ゲーム処理番号が1に変更され、次回のゲーム分岐処理(ステップS32)(図13参照)において特図変動中処理が選択されるようになる。また、特図2始動記憶があるか否かの判定(ステップS100)において、特図2始動記憶がない場合(ステップS100;N)は、特図1始動記憶があるか否かの判定(ステップS101)を行う。
特図1始動記憶があるか否かの判定(ステップS101)において、特図1始動記憶がある場合(ステップS101;Y)は、特図1変動開始処理(ステップS102)を行い、特図変動開始処理2(ステップS103)を行って特図普段処理を終了する。また、特図1始動記憶があるか否かの判定(ステップS101)において、特図1始動記憶がない場合(ステップS101;N)は、客待ちデモフラグの設定があるか否かの判定(ステップS105)を行う。
客待ちデモフラグの設定があるか否かの判定(ステップS105)において、客待ちデモフラグの設定がある場合(ステップS105;Y)は、特図普段処理を終了する。一方、客待ちデモフラグの設定があるか否かの判定(ステップS105)において、客待ちデモフラグの設定がない場合(ステップS105;N)は、客待ちデモフラグをセットする処理(ステップS106)を行い、客待ちデモコマンドの設定(ステップS107)を行って特図普段処理を終了する。なお、ここでセットされた客待ちデモコマンドは、後に演出制御装置40に送信される。演出制御装置40では、この客待ちデモコマンドの受信に基づき、例えば、表示装置43の表示部43aに客待ちデモ画像を表示する処理を行う。
すなわち、遊技制御装置30が、特図2始動記憶手段(遊技制御装置30)に特図2始動記憶がある場合に、当該特図2始動記憶に基づく変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)を、特図1始動記憶に基づく変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)よりも優先的に実行する優先制御手段をなす。
また、図18に示す特図普段処理において行われる特図1変動開始処理(ステップS102)では、特図1変動表示ゲームに関する情報の設定が行われる。図19に示すように、この特図1変動開始処理では、まず、はずれ情報をセットする処理(ステップS110)を行う。このはずれ情報をセットする処理(ステップS110)では、例えば、大当りフラグをクリアする処理が行われる。
その後、大当りであるか否かの判定(ステップS111)を行う。この大当りであるか否かの判定(ステップS111)では、処理中の特図1始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致するかが判定される。この大当りであるか否かの判定(ステップS111)において、大当りである場合(ステップS111;Y)、すなわち、大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致する場合は、大当り情報をセーブする処理(ステップS114)を行い、特図1停止図柄設定処理(ステップS115)を行う。大当り情報をセーブする処理(ステップS114)では、例えば、大当りフラグをセットする処理が行われる。また、大当りであるか否かの判定(ステップS111)において、大当りでない場合(ステップS111;N)、すなわち、大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致しない場合は、小当りであるか否かの判定(ステップS112)を行う。
この小当りであるか否かの判定(ステップS112)では、処理中の特図1始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値が小当り判定値と一致するかが判定される。この小当りであるか否かの判定(ステップS112)において、小当りである場合(ステップS112;Y)、すなわち、大当り判定用乱数値が小当り判定値と一致する場合は、小当り情報をセーブする処理(ステップS113)を行い、特図1停止図柄設定処理(ステップS115)を行う。小当り情報をセーブする処理(ステップS114)では、例えば、小当りフラグをセットする処理が行われる。また、小当りであるか否かの判定(ステップS112)において、小当りでない場合(ステップS112;N)、すなわち、大当り判定用乱数値が小当り判定値と一致しない場合は、特図1停止図柄設定処理(ステップS115)を行う。
特図1停止図柄設定処理(ステップS115)では、処理中の特図1始動記憶に記憶されている大当り図柄乱数値に基づき、特図1変動表示ゲームの停止図柄を決定する処理を行う。その後、特図1変動表示ゲームに関して設定された情報である特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップS116)を行い、後半変動パターン設定処理(ステップS117)を行って特図1変動開始処理を終了する。なお、特図1停止図柄設定処理(ステップS115)、特図情報設定処理(ステップS116)、後半変動パターン設定処理(ステップS117)の詳細については後述する。
ここで、小当りとは条件装置の作動を伴わない当りであって特図1変動表示ゲームでのみ設定されている。小当りの場合、2R当りの場合と同様に特別変動入賞装置10の動作を行う。また、小当りの場合は普通変動入賞装置7の動作状態の変更を行わない。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、例えば大当り状態が発生して特別電動役物としての開閉扉(10a)を連続して作動させるための特定のフラグがセットされることを意味する。条件装置が作動しないとは、例えば小当りに当選したような場合のように上述のフラグはセットされないことを意味する。なお、「条件装置」は上記のようなソフトウェア的にオンオフされるフラグのようなソフトウェア手段であっても良いし、電気的にオンオフされるスイッチのようなハードウェア手段であっても良い。また、「条件装置」は、その作動が電動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般的に使用されている用語であり、本明細書においても同様な意味を有する用語として使用している。
また、特図変動表示ゲームの結果が特別結果態様となる確率を、通常確率状態と高確率状態との何れかの確率状態で制御可能な確率変動制御手段(遊技制御装置30)は、条件装置の作動を伴う特別結果態様(大当り)となることを条件に、条件装置の作動を伴う特別結果態様となる当選確率を通常確率状態と、該通常確率状態よりも高い当選確率である高確率状態との何れかの確率状態で制御可能である。つまり、小当りの場合は確率状態の変更は行われない。
通常遊技状態で発生した2R当りと小当りは特別変動入賞装置10の動作や普通変動入賞装置7の動作状態を通常動作態様のままとする点が同じであり、遊技者にとっては2R当りと小当りの何れが発生したかを判別することが難しい。すなわち、2R当りと小当りを実行可能としたことで、確率状態が通常確率状態であるか高確率状態であるかの判別が困難ないわゆる確変潜伏状態を実行可能となり、遊技の興趣が向上することとなる。
図20には、図18に示す特図普段処理において特図2変動表示ゲームに関する情報の設定を行う特図2変動開始処理(ステップS104)を示した。この特図2変動開始処理は、図19に示した特図1変動開始処理に対して小当りに関する処理がない他は略同様の処理である。
特図2変動開始処理では、まず、はずれ情報をセットする処理(ステップS120)を行う。このはずれ情報をセットする処理(ステップS120)では、例えば、大当りフラグをクリアする処理が行われる。その後、大当りであるか否かの判定(ステップS121)を行う。この大当りであるか否かの判定(ステップS121)では、処理中の特図2始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致するかが判定される。この大当りであるか否かの判定(ステップS121)において、大当りである場合(ステップS121;Y)、すなわち、大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致する場合は、大当り情報をセーブする処理(ステップS122)を行い、特図2停止図柄設定処理(ステップS123)を行う。大当り情報をセーブする処理(ステップS122)では、例えば、大当りフラグをセットする処理が行われる。また、大当りであるか否かの判定(ステップS121)において、大当りでない場合(ステップS121;N)、すなわち、大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致しない場合は、特図2停止図柄設定処理(ステップS123)を行う。
特図2停止図柄設定処理(ステップS123)では、処理中の特図2始動記憶に記憶されている大当り図柄乱数値に基づき、特図2変動表示ゲームの停止図柄を決定する処理を行う。その後、特図2変動表示ゲームに関して設定された情報である特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップS124)を行い、後半変動パターン設定処理(ステップS125)を行って特図2変動開始処理を終了する。なお、特図2停止図柄設定処理(ステップS123)、特図情報設定処理(ステップS124)、後半変動パターン設定処理(ステップS125)の詳細については後述する。また、特図情報設定処理(ステップS124)、後半変動パターン設定処理(ステップS125)は、図19に示した特図1変動開始処理での特図情報設定処理(ステップS116)、後半変動パターン設定処理(ステップS117)と同じ処理である。以上のことから、遊技制御装置30が、始動記憶手段に記憶された乱数値を判定値と比較判定する判定手段をなす。
図19に示す特図1変動開始処理において行われる特図1停止図柄設定処理(ステップS115)では、処理中の特図1始動記憶に記憶されている大当り図柄乱数値に基づき特図1変動表示ゲームの停止図柄を決定する処理が行われる。図21に示すように、この特図1停止図柄設定処理では、まず、はずれ停止図柄をセットする処理(ステップS130)を行い、大当りであるか否かの判定(ステップS131)を行う。
大当りであるか否かの判定(ステップS131)では、処理中の始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致するかを判定する。この大当りであるか否かの判定(ステップS131)において、大当りでない場合(ステップS131;N)、すなわち、大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致しない場合は、小当りであるか否かの判定(ステップS132)を行う。
小当りであるか否かの判定(ステップS132)では、処理中の始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値が小当り判定値と一致するかを判定する。この小当りであるか否かの判定(ステップS132)において、小当りでない場合(ステップS132;N)、すなわち、はずれである場合は、停止図柄情報に対応する飾り特図番号を設定する処理(ステップS138)を行う。停止図柄情報に対応する飾り特図番号を設定する処理(ステップS138)では、設定された停止図柄に基づき、特図変動表示ゲームに対応して実行される飾り特図変動表示ゲームでの停止図柄を指定する飾り特図番号を設定する。なお、この場合は、はずれ図柄に対応する飾り特図番号が設定される。また、小当りであるか否かの判定(ステップS132)において、小当りである場合(ステップS132;Y)、すなわち、大当り判定用乱数値が小当り判定値と一致した場合は、小当り停止図柄を設定する処理(ステップS133)を行う。
小当り停止図柄を設定する処理(ステップS133)では、特図1表示器D1に表示する停止図柄として、はずれ停止図柄に替えて小当り停止図柄を設定する処理を行う。そして、小当り時の大当り図柄情報を設定する処理(ステップS134)を行う。その後、停止図柄情報に対応する飾り特図番号を設定する処理(ステップS138)を行う。この場合は、小当り時の大当り図柄情報に対応する飾り特図番号が設定される。
一方、大当りであるか否かの判定(ステップS131)において、大当りである場合(ステップS131;Y)、すなわち、大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致した場合は、大当り停止図柄を設定する処理(ステップS135)を行う。この大当り停止図柄を設定する処理(ステップS135)では、処理中の始動記憶に記憶されている大当り図柄乱数を取得し、取得した大当り図柄乱数に基づき、はずれ停止図柄に変えて特図1表示器D1に表示する停止図柄(大当り停止図柄)を設定する。
そして、設定された停止図柄に関する情報である大当り図柄情報を設定する処理(ステップS136)を行い、大当り図柄番号を設定するための大当り停止パターンを設定する処理(ステップS137)を行って、停止図柄情報に対応する飾り特図番号を設定する処理(ステップS138)を行う。この場合は、大当り図柄情報に対応する飾り特図番号が設定される。その後、セーブ領域をクリアする処理(ステップS139)を行って特図1停止図柄設定処理を終了する。
なお、この処理で設定された大当り図柄情報、大当り停止パターン、飾り特図番号は、特図1停止図柄データとして演出制御装置40に送信されるようになっている。そして、演出制御装置40では、これらの情報に基づき飾り特図変動表示ゲームの表示態様を設定する。
図20に示す特図2変動開始処理において行われる特図2停止図柄設定処理(ステップS123)では、処理中の特図2始動記憶に記憶されている大当り図柄乱数値に基づき特図2変動表示ゲームの停止図柄を決定する処理が行われる。なお、図22に示すように、この特図2停止図柄設定処理は、図21に示す特図1停止図柄設定処理に対して小当りに関する処理がない他は同様の処理である。
この特図2停止図柄設定処理では、まず、はずれ停止図柄をセットする処理(ステップS140)を行い、大当りであるか否かの判定(ステップS141)を行う。大当りであるか否かの判定(ステップS141)では、処理中の始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致するかを判定する。この大当りであるか否かの判定(ステップS141)において、大当りでない場合(ステップS141;N)、すなわち、大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致しない場合、すなわち、はずれである場合は、停止図柄情報に対応する飾り特図番号を設定する処理(ステップS145)を行う。停止図柄情報に対応する飾り特図番号を設定する処理(ステップS145)では、設定された停止図柄に基づき、特図変動表示ゲームに対応して実行される飾り特図変動表示ゲームでの停止図柄を指定する飾り特図番号を設定する。なお、この場合は、はずれ図柄に対応する飾り特図番号が設定される。
一方、大当りであるか否かの判定(ステップS141)において、大当りである場合(ステップS141;Y)、すなわち、大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致した場合は、大当り停止図柄を設定する処理(ステップS142)を行う。この大当り停止図柄を設定する処理(ステップS142)では、処理中の始動記憶に記憶されている大当り図柄乱数を取得し、取得した大当り図柄乱数に基づき、はずれ停止図柄に変えて特図2表示器D2に表示する停止図柄(大当り停止図柄)を設定する。
そして、設定された停止図柄に関する情報である大当り図柄情報を設定する処理(ステップS143)を行い、大当り停止パターンを設定する処理(ステップS144)を行って、停止図柄情報に対応する飾り特図番号を設定する処理(ステップS145)を行う。この場合は、大当り図柄情報に対応する飾り特図番号が設定される。その後、セーブ領域をクリアする処理(ステップS146)を行って特図2停止図柄設定処理を終了する。
なお、この処理で設定された大当り図柄情報、大当り停止パターン、飾り特図番号は、特図2停止図柄データとして演出制御装置40に送信されるようになっている。そして、演出制御装置40では、これらの情報に基づき飾り特図変動表示ゲームの表示態様を設定する。
図23には、図19に示した特図1変動開始処理での特図情報設定処理(ステップS116)及び図20に示した特図2変動開始処理での特図情報設定処理(ステップS124)を示した。この特図情報設定処理では、まず、特図状態情報を取得する処理(ステップS150)を行う。特図状態情報は、処理中の特図始動記憶について設定された情報を含むもので、例えば停止図柄情報を含む。
その後、停止図柄ははずれであるか否かの判定(ステップS151)において、停止図柄ははずれである場合(ステップS151;Y)は、特図ゲーム演出状態を取得する処理(ステップS153)を行う。また、停止図柄ははずれであるか否かの判定(ステップS151)において、停止図柄ははずれでない場合(ステップS151;N)は、14R大当りであるか否かの判定(ステップS152)を行う。
14R大当りであるか否かの判定(ステップS152)において、14R大当りでない場合(ステップS152;N)、すなわち、2R当り及び小当りである場合は、対応する変動パターングループの情報を設定する処理(ステップS163)を行い、保留数情報を設定する処理(ステップS161)を行う。変動パターングループの情報とは、図24に示す後半変動パターン設定処理において、変動パターンを選択するための情報である。また、14R大当りであるか否かの判定(ステップS152)において、14R大当りである場合(ステップS152;Y)は、特図ゲーム演出状態を取得する処理(ステップS153)を行い、特図ゲーム演出状態1であるか否かの判定(ステップS154)を行う。
特図ゲーム演出状態の詳細な設定については後述するが、特図ゲーム演出状態は、普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態である場合における特図変動表示ゲームの演出態様の設定に関する情報の一つである。この特図ゲーム演出状態には、特図ゲーム演出状態1から3があり、特図ゲーム演出状態1は、特殊演出が実行される特図変動表示ゲーム以外に対して設定される。また、特図ゲーム演出状態2は、特殊演出を実行可能な特殊演出実行可能期間の特図変動表示ゲームであって、特殊演出となるか否か(特殊変動態様が設定される期間が開始されるか否か)の報知である特定演出を行う特図変動表示ゲームに対して設定される。また、特図ゲーム演出状態3は、特殊演出を実行可能な特殊演出実行可能期間の特図変動表示ゲームであって、特殊演出が実行される(特殊変動態様が設定される)特図変動表示ゲームに対して設定される。つまり、特図ゲーム演出状態を参照することで、特殊変動態様及び特殊演出の設定の有無や、特定演出の実行の有無がわかるようになっている。
特図ゲーム演出状態1であるか否かの判定(ステップS154)において、特図ゲーム演出状態1でない場合(ステップS154;N)、すなわち、特図ゲーム演出状態2、3である場合は、第2演出態様に基づく変動パターングループの情報を取得する処理(ステップS165)を行い、保留数情報を設定する処理(ステップS161)を行う。第2演出態様とは、特別遊技状態の終了から数えて5から60回目の特図変動表示ゲームでの演出態様である。また、特図ゲーム演出状態1であるか否かの判定(ステップS154)において、特図ゲーム演出状態1である場合(ステップS154;Y)は、時短中であるか否かの判定(ステップS155)を行う。なお、特図ゲーム演出状態は特別遊技状態の発生によりクリアされるため、特別遊技状態の終了後最初の特図変動表示ゲームや、特図1変動表示ゲームでの2R当りで、当該2R当りが普通変動入賞装置7の動作状態が通常動作状態である状態で発生した場合に基づく特別遊技状態の終了後の特図変動表示ゲームでは特図ゲーム演出状態がない状態となっている。この場合に、特図ゲーム演出状態1であるか否かの判定(ステップS154)では、特図ゲーム演出状態1である(ステップS154;Y)と判定するようにしている。なお、特図1変動表示ゲームでの2R当りで、当該2R当りが普通変動入賞装置7の動作状態が通常動作状態である状態で発生した場合や小当りに基づく特別遊技状態の終了後の特図変動表示ゲームで設定される特図ゲーム演出状態4を設け、潜伏状態に基づく変動パターングループを設定できるようにしてもよい。
時短中であるか否かの判定(ステップS155)において、時短中でない場合(ステップS155;N)は、対応する変動パターングループの情報を設定する処理(ステップS163)を行い、保留数情報を設定する処理(ステップS161)を行う。また、時短中であるか否かの判定(ステップS155)において、時短中である場合(ステップS155;Y)は、高確率状態中であるか否かの判定(ステップS156)を行う。
高確率状態中であるか否かの判定(ステップS156)において、高確率状態中でない場合(ステップS156;N)は、対応する変動パターングループの情報を設定する処理(ステップS163)を行い、保留数情報を設定する処理(ステップS161)を行う。また、高確率状態中であるか否かの判定(ステップS156)において、高確率状態中である場合(ステップS156;Y)は、高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの残り回数である高確率変動回数を取得する処理(ステップS157)を行い、高確率変動回数が10回転以下であるか否かの判定(ステップS158)を行う。
高確率変動回数が10回転以下であるか否かの判定(ステップS158)において、10回転以下である場合(ステップS158;Y)、すなわち、高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの残り回数が、処理中の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームを含めて10回転以下である場合は、第3演出態様に基づく変動パターングループの情報を設定する処理(ステップS166)を行い、保留数情報を設定する処理(ステップS161)を行う。第3演出態様とは、特別遊技状態の終了から数えて61から70回目の特図変動表示ゲームでの演出態様である。また、高確率変動回数が10回転以下であるか否かの判定(ステップS158)において、10回転以下でない場合(ステップS158;N)は、高確率変動回数が66回転以上であるか否かの判定(ステップS159)を行う。
高確率変動回数が66回転以上であるか否かの判定(ステップS159)において、66回転以上である場合(ステップS159;Y)、すなわち、高確率状態の開始から4回転以内である場合は、第1演出態様に基づく変動パターングループの情報を設定する処理(ステップS164)を行い、保留数情報を設定する処理(ステップS161)を行う。第1演出態様とは、特別遊技状態の終了から数えて1から4回目の特図変動表示ゲームでの演出態様である。また、高確率変動回数が66回転以上であるか否かの判定(ステップS159)において、66回転以上でない場合(ステップS159;N)、すなわち、高確率状態の開始から5〜60回転である場合は、第2演出態様に基づく変動パターングループの情報を設定する処理(ステップS160)を行い、保留数情報を設定する処理(ステップS161)を行う。
保留数情報を設定する処理(ステップS161)では、現在の始動記憶の数を保留数情報として設定する。その後、特図情報設定処理で設定された情報である特図情報を決定する処理(ステップS162)を行って特図情報設定処理を終了する。
ここで、変動パターングループの情報には、選択するテーブルの種類や、確率状態、保留数(始動記憶数)、特図ゲーム演出状態などの情報が含まれている。第1演出態様に基づく変動パターングループの情報には、変動パターンテーブルCを選択する旨の情報が含まれる。これにより、特別遊技状態の終了時に、始動記憶手段に記憶されている始動記憶に基づく特図変動表示ゲームが特殊変動態様にて実行されることとなる。また、第2演出態様に基づく変動パターングループの情報には、変動パターンテーブルAまたはCを選択する旨の情報が含まれる。この場合、特図ゲーム演出状態1または2である場合は変動パターンテーブルAが選択され、特図ゲーム演出状態3である場合は変動パターンテーブルCが選択されることとなる。また、第3演出態様に基づく変動パターングループの情報には、変動パターンテーブルBを選択する旨の情報が含まれる。
また、対応する変動パターングループとは、特図変動表示ゲームの結果や、結果確率状態、保留数、ゲーム演出状態等により割り当てられるパターングループである。このグループには、時短遊技状態における変動パターングループがあり、この変動パターングループの情報には、変動パターンテーブルCを選択する旨の情報が含まれる。また、第1確率変動状態及び時短遊技状態以外で選択されるグループとして、結果がはずれの場合の変動パターングループ、14R−A当りの場合の変動パターングループ、14R−B当りの場合の変動パターングループがある。また、遊技状態にかかわらず選択されるグループとして、結果が2R当りの場合の変動パターングループ、結果が小当りの場合の変動パターングループがある。これらの変動パターングループの情報には、変動パターンテーブルAを選択する旨の情報が含まれる。対応する変動パターングループの情報を設定する処理(ステップS163)では、これらのグループから状況に合わせた適切なグループが選択される。
図24には、図19に示した特図1変動開始処理での後半変動パターン設定処理(ステップS117)及び図20に示した特図2変動開始処理での後半変動パターン設定処理(ステップS125)を示した。この後半変動パターン設定処理では、処理中の始動記憶に記憶されている変動パターン乱数に基づき、変動表示ゲームの後半変動パターンを決定する処理が行われる。
この後半変動パターン設定処理では、まず、上述の特図情報設定処理で設定された変動パターングループの情報を取得する処理(ステップS170)を行う。変動パターングループの情報には、選択するテーブルの種類や、確率状態、保留数(始動記憶数)、特図ゲーム演出状態などの情報が含まれており、この情報に基づき変動パターンテーブルAからCの何れが選択される。
その後、変動パターン乱数1に対応する後半変動パターン選択テーブルを取得する処理(ステップS171)を行い、変動パターン乱数2に対応する後半変動パターン番号を取得する処理(ステップS172)を行って、後半変動パターン処理を終了する。ここで選択された後半変動パターン番号は後に演出制御装置40に送信される。すなわち、遊技制御装置30が、判定手段(遊技制御装置30)が乱数値に基づく変動表示ゲームの実行態様の選択に用いるテーブルを選択するテーブル選択手段をなす。
図25には、図18に示した特図普段処理での特図変動開始処理2(ステップS103)を示した。この特図変動開始処理2では、まず、特図変動表示ゲームの実行態様を決定するための特図変動パターン設定処理(ステップS180)を行う。そして、特図変動パターン設定処理(ステップS180)で設定された変動パターンに関する情報を含む飾り特図コマンドをセットする処理(ステップS181)を行う。この飾り特図コマンドは後に演出制御装置40に送信され、演出制御装置40ではこのコマンドに基づき、表示装置43で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理や、演出の制御などの各種制御を行うようになっている。
次に、特図保留数を1デクリメントする処理(ステップS182)を行い、特図保留数に関する情報を含む飾り特図保留数コマンドを設定する処理(ステップS183)を行う。この飾り特図保留数コマンドも後に演出制御装置40に送信される。その後、大当り判定用乱数値などの各種乱数値を記憶する乱数セーブ領域をシフトする処理(ステップS184)を行い、変動開始の情報としてゲーム処理番号を設定する処理(ステップS185)でゲーム処理番号を1に変更し、特図変動開始処理2を終了する。
図26には、図25に示す特図変動開始処理2において行われる特図変動パターン設定処理(ステップS180)を示した。この特図変動パターン設定処理では、まず、停止図柄情報に基づき前半変動情報を設定する処理(ステップS190)を行う。
その後、大当りであるか否かの判定(ステップS191)を行い、大当りでない場合(ステップS191;N)は、はずれ用前半変動パターンテーブルを取得する処理(ステップS192)を行う。そして、前半変動情報に対応する前半変動ポインタテーブルを取得する処理(ステップS193)を行い、変動パターン乱数3に対応する前半変動パターンを選択する処理(ステップS194)を行って、前半変動時間を取得する処理(ステップS196)を行う。一方、大当りであるか否かの判定(ステップS191)において、大当りである場合(ステップS191;Y)は、大当り用前半変動パターンテーブルを取得する処理(ステップS195)を行い、前半変動情報に対応する前半変動ポインタテーブルを取得する処理(ステップS193)を行う。
前半変動時間を取得する処理(ステップS196)では、取得した前半変動情報から前半変動パターンにおける変動時間を取得する。その後、後半変動パターンにおける変動時間である後半変動時間と加算して変動時間を設定する処理(ステップS197)を行う。この処理により特図変動表示ゲームの変動時間が設定される。そして、対応する変動パターンコマンドをセットする処理(ステップS198)を行い、特図変動パターン設定処理を終了する。変動パターンコマンドは後に演出制御装置40に送信され、演出制御装置40では、この変動パターンコマンドに基づき飾り特図変動表示ゲームの変動パターンを決定する。
このような処理により決定された変動態様に基づき、特図1表示器8もしくは特図2表示器9に、識別情報を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームが実行される。また、表示装置43にて複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが実行される。すなわち、遊技制御装置30が、変動表示ゲームの実行態様を決定する実行態様決定手段をなす。また、遊技制御装置30が、実行態様決定手段(遊技制御装置30)により決定された実行態様に基づいて変動表示ゲームを実行するゲーム実行制御手段をなす。また、始動記憶に基づき、特図変動表示ゲームを実行制御可能な特別変動表示ゲーム実行制御手段をなすとも言え。特図1始動記憶に基づいて特図1変動表示ゲームの実行制御を行う第1実行制御手段として、また、特図2始動記憶に基づいて特図2変動表示ゲームの実行制御を行う第2実行制御手段として機能するとも言える。
以上のことから、特殊変動態様は、実行される変動表示ゲームの結果が特別結果である場合にのみ、リーチ状態を発生する実行態様であり、実行態様決定手段(遊技制御装置30)は、特定遊技状態終了後における入賞容易状態での変動表示ゲームを、特殊変動態様にて実行するようにしたこととなる。
また、始動口(第1始動入賞口13、普通変動入賞装置7)への遊技球の入賞に基づいて変動表示ゲームの実行権利を始動記憶として所定の上限数まで記憶する始動記憶手段(遊技制御装置30)を備え、入賞容易状態発生手段(遊技制御装置30)は、特定遊技状態において入賞容易状態を発生し、実行態様決定手段(遊技制御装置30)は、特別遊技状態の終了時に、始動記憶手段に記憶されている始動記憶に基づく変動表示ゲームを、特殊変動態様にて実行するようにしたこととなる。
図27には、図13に示すゲーム分岐処理(ステップS32)で処理番号が1である場合に行われる特図変動中処理(ステップS34)を示した。この特図変動中処理では、まず、大当りであるか否かの判定(ステップS200)を行う。この大当りであるか否かの判定(ステップS200)において大当りである場合(ステップS200;Y)は、大当り用停止時間をセットする処理(ステップS206)を行い、飾り特図停止コマンドをセットする処理(ステップS205)を行って特図表示中処理を終了する。飾り特図停止コマンドには停止時間に関する情報が含まれており、後に演出制御装置40に送信される。
また、大当りであるか否かの判定(ステップS200)において、大当りでない場合(ステップS200;N)は、小当りであるか否かの判定(ステップS201)を行う。小当りであるか否かの判定(ステップS201)において、小当りでない場合(ステップS201;N)は、はずれ時変動中処理(ステップS207)を行い、飾り特図停止コマンドをセットする処理(ステップS205)を行って、特図変動中処理を終了する。また、小当りであるか否かの判定(ステップS201)において、小当りである場合(ステップS201;Y)は、時短中であるか否かの判定(ステップS202)を行う。
時短中であるか否かの判定(ステップS202)において、時短中でない場合(ステップS202;N)は、大当り用停止時間をセットする処理(ステップS206)を行い、飾り特図停止コマンドをセットする処理(ステップS205)を行って、特図変動中処理を終了する。また、時短中であるか否かの判定(ステップS202)において、時短中である場合(ステップS202;Y)は、特図ゲーム演出情報チェック処理(ステップS203)を行い、通常停止時間をセットする処理(ステップS204)を行う。なお、通常停止時間は図12に示す停止時間A(2.5秒)である。その後、飾り特図停止コマンドをセットする処理(ステップS205)を行い、特図変動中処理を終了する。
図28には、図27に示す特図変動中処理で行われるはずれ時変動中処理(ステップS207)を示した。このはずれ時変動中処理では、まず、時短中であるか否かの判定(ステップS210)を行う。この時短中であるか否かの判定(ステップS210)において、時短中でない場合(ステップS210;N)は、通常停止時間をセットする処理(ステップS217)を行い、はずれ時変動中処理を終了する。なお、通常停止時間は図12に示す停止時間A(2.5秒)である。また、時短中であるか否かの判定(ステップS210)において、時短中である場合(ステップS210;Y)は、高確率状態であるか否かの判定(ステップS211)を行う。
高確率状態であるか否かの判定(ステップS211)において、高確率状態である場合(ステップS211;Y)は、設定回数1(35回転)であるか否かの判定(ステップS212)を行う。また、高確率状態であるか否かの判定(ステップS211)において、高確率状態でない場合(ステップS211;N)は、設定回数3(100回転)であるか否かの判定(ステップS214)を行う。
設定回数1(35回転)であるか否かの判定(ステップS212)では、実行中の特図変動表示ゲームが特別遊技状態の終了から数えて35回目の特図変動表示ゲームであるかを判定する。なお、この判定においては、高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの残り回数である高確率変動回数や、時短動作状態で実行可能な特図変動表示ゲームの残り回数である時短回数を用いて判定を行う。この設定回数1(35回転)であるか否かの判定(ステップS212)において、設定回数1(35回転)である場合(ステップS212;Y)は、停止時間C(6秒)をセットする処理(ステップS216)を行い、はずれ時変動中処理を終了する。この場合、当該停止時間において高確率状態で実行可能な回数の半分が終了したことを報知する演出が行われる。
また、設定回数1(35回転)であるか否かの判定(ステップS212)において、設定回数1(35回転)でない場合(ステップS212;N)は、設定回数2(70回転)であるか否かの判定(ステップS213)を行う。設定回数2(70回転)であるか否かの判定(ステップS213)では、実行中の特図変動表示ゲームが特別遊技状態の終了から数えて70回目の特図変動表示ゲームであるかを判定する。なお、この判定においても、高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの残り回数である高確率変動回数や、時短動作状態で実行可能な特図変動表示ゲームの残り回数である時短回数を用いて判定を行う。この設定回数2(70回転)であるか否かの判定(ステップS213)において、設定回数2(70回転)である場合(ステップS213;Y)は、停止時間C(6秒)をセットする処理(ステップS216)を行い、はずれ時変動中処理を終了する。この場合、当該停止時間において高確率状態が終了することを報知する演出が行われる。また、時短遊技状態となる場合にはその旨の報知も行われる。
また、設定回数2(70回転)であるか否かの判定(ステップS213)において、設定回数2(70回転)でない場合(ステップS213;N)は、設定回数3(100回転)であるか否かの判定(ステップS214)を行う。設定回数3(100回転)であるか否かの判定(ステップS214)では、実行中の特図変動表示ゲームが、特別遊技状態の終了から数えて100回目の特図変動表示ゲームであるかを判定する。なお、この判定においては時短動作状態で実行可能な特図変動表示ゲームの残り回数である時短回数を用いて判定を行う。この設定回数3(100回転)であるか否かの判定(ステップS214)において、設定回数3(100回転)である場合(ステップS214;Y)は、停止時間C(6秒)をセットする処理(ステップS216)を行い、はずれ時変動中処理を終了する。この場合、当該停止時間において時短遊技状態が終了することを報知する演出が行われる。
設定回数3(100回転)であるか否かの判定(ステップS214)において、設定回数3(100回転)でない場合(ステップS214;N)は、特図ゲーム演出情報チェック処理(ステップS215)を行ってはずれ時変動中処理を終了する。
図29には、図27に示す特図変動中処理での特図ゲーム演出情報チェック処理(ステップS204)及び図28に示すはずれ時変動中処理での特図ゲーム演出情報チェック処理(ステップS215)を示した。この特図ゲーム演出情報チェック処理では、まず、現在の特図ゲーム演出状態を取得する処理(ステップS220)を行い、特図ゲーム設定があるか否かの判定(ステップS221)を行う。
特図ゲーム設定があるか否かの判定(ステップS221)において、特図ゲーム設定がない場合(ステップS221;N)は、特図ゲーム演出状態1をセットする処理(ステップS227)を行う。その後、停止時間B(2.5秒)をセットする処理(ステップS226)を行い、特図ゲーム演出情報チェック処理を終了する。なお、特図ゲーム設定がない場合とは、特別遊技状態の終了後最初の特図変動表示ゲームを実行した場合である。また、特図ゲーム設定があるか否かの判定(ステップS221)において、特図ゲーム設定がある場合(ステップS221;Y)は、特図ゲーム演出状態1であるか否かの判定(ステップS222)を行う。
特図ゲーム演出状態1であるか否かの判定(ステップS222)において、特図ゲーム演出状態1である場合(ステップS222;Y)は、高確率変動回数を取得する処理(ステップS228)を行い、演出タイミングであるか否かの判定(ステップS229)を行う。演出タイミングであるか否かの判定(ステップS229)では、特別遊技状態の終了からの特図変動表示ゲームの実行回数が、特殊演出に移行するか否か(特殊変動態様が設定される期間が開始されるか否か)の報知である特定演出を行う特定回数の1回前である場合に演出タイミングであると判定される。すなわち、次回の特図変動表示ゲームで特定演出が行われる場合に演出タイミングであると判定される。
この演出タイミングであるか否かの判定(ステップS229)において、演出タイミングでない場合(ステップS229;N)は、停止時間B(2.5秒)をセットする処理(ステップS226)を行い、特図ゲーム演出情報チェック処理を終了する。この場合は特図ゲーム演出状態1のままとなる。また、演出タイミングであるか否かの判定(ステップS229)において、演出タイミングである場合(ステップS229;Y)は、特図ゲーム演出状態2をセットする処理(ステップS230)を行い、停止時間B(2.5秒)をセットする処理(ステップS226)を行って、特図ゲーム演出情報チェック処理を終了する。
一方、特図ゲーム演出状態1であるか否かの判定(ステップS222)において、特図ゲーム演出状態1でない場合(ステップS222;N)は、特図ゲーム演出状態2であるか否かの判定(ステップS223)を行う。この特図ゲーム演出状態2であるか否かの判定(ステップS223)において、特図ゲーム演出状態2でない場合(ステップS223;N)、すなわち、特図ゲーム演出状態3である場合は、特図ゲーム演出状態3の終了タイミングであるか否かの判定(ステップS224)を行う。
特図ゲーム演出状態3は、特殊変動態様及び特殊演出とされる特図変動表示ゲームに対して設定されるものであり、特図ゲーム演出状態3の終了タイミングとは今回の特図変動表示ゲームで特殊変動態様及び特殊演出とされる期間が終了する場合である。なお、終了タイミングは、高確率変動回転数と、特別結果態様の種類(パターン1から8)により決定される期間とから判定する。すなわち、直近の特別結果の種類に基づき、特定遊技状態(第1確率変動状態)において特殊変動態様(変動パターンテーブルC)を設定する期間が決定されている。
この特図ゲーム演出状態3の終了タイミングであるか否かの判定(ステップS224)において、特図ゲーム演出状態3の終了タイミングでない場合(ステップS224;N)は、停止時間B(2.5秒)をセットする処理(ステップS226)を行い、特図ゲーム演出情報チェック処理を終了する。また、特図ゲーム演出状態3の終了タイミングであるか否かの判定(ステップS224)において、特図ゲーム演出状態3の終了タイミングである場合(ステップS224;Y)は、特図ゲーム演出状態1をセットする処理(ステップS225)を行い、停止時間B(2.5秒)をセットする処理(ステップS226)を行って、特図ゲーム演出情報チェック処理を終了する。
また、特図ゲーム演出状態2であるか否かの判定(ステップS223)において、特図ゲーム演出状態2である場合(ステップS223;Y)は、停止図柄情報を取得する処理(ステップS231)を行い、高確率変動回数を取得する処理(ステップS232)を行う。その後、特殊演出に移行するか否か(特殊変動態様が設定される期間が開始されるか否か)の判定(ステップS233)を行う。
特殊演出に移行するか否かの判定(ステップS233)において、特殊演出に移行する場合(ステップS233;Y)は、特図ゲーム演出状態3をセットする処理(ステップS234)を行い、停止時間C(6秒)をセットする処理(ステップS236)を行って、特図ゲーム演出情報チェック処理を終了する。また、特殊演出に移行するか否かの判定(ステップS233)において、特殊演出に移行しない場合(ステップS233;N)は、特図ゲーム演出状態1をセットする処理(ステップS235)を行い、停止時間C(6秒)をセットする処理(ステップS236)を行って、特図ゲーム演出情報チェック処理を終了する。
この処理により、時短中、特殊演出が実行される特図変動表示ゲーム以外に対しては特図ゲーム演出状態1が設定される。また、特殊演出を実行可能な特殊演出実行可能期間の特図変動表示ゲームであって、特殊演出となるか否か(特殊変動態様が設定される期間が開始されるか否か)の報知である特定演出を行う特図変動表示ゲームに対しては特図ゲーム演出状態2が設定される。そして、特殊演出を実行可能な特殊演出実行可能期間の特図変動表示ゲームであって、特殊演出が実行される(特殊変動態様が設定される)特図変動表示ゲームに対しては特図ゲーム演出状態3が設定される。
図30には、図13に示すゲーム分岐処理(ステップS32)で処理番号が2である場合に行われる特図表示中処理(ステップS35)を示した。この特図表示中処理では、まず、大当りであるか否かの判定(ステップS240)を行う。この大当りであるか否かの判定(ステップS240)において、大当りである場合(ステップS240;Y)は、大当りフラグをクリアする処理(ステップS241)を行う。
その後、小当りフラグをクリアする処理(ステップS242)、発射位置指定信号をセットする処理(ステップS243)を行う。発射位置指定信号は、特別遊技状態の終了後の遊技において、センターケース20の左側に遊技球を流下させるように打つ左打ちと、センターケース20の右側に遊技球を流下させるように打つ右打ちの何れを行うかを指示するための情報である。この情報に基づき、打ち方指示表示器D7からD10(図2に図示)の表示が行われる。
次に、特別遊技状態の開始時の演出であるファンファーレの実行に関する情報であるファンファーレコマンドをセットする処理(ステップS244)、特別結果態様が導出される確率の設定に関する情報である確率情報コマンドをセットする処理(ステップS245)を行う。なお、ここでは確率状態を通常確率状態とする確率情報が設定される。そして、特別結果態様に対応する大当り信号を設定する処理(ステップS246)、特別遊技状態におけるラウンド数である連続作動回数に関する情報をセットする処理(ステップS247)を行う。その後、演出制御装置40に送信される飾り図柄コマンドをセットする処理(ステップS248)を行い、特図表示中処理を終了する。
一方、大当りであるか否かの判定(ステップS240)において、大当りでない場合(ステップS240;N)は、小当りであるか否かの判定(ステップS249)を行う。この小当りであるか否かの判定(ステップS249)において、小当りである場合(ステップS249;Y)は、小当りフラグをクリアする処理(ステップS250)を行う。
その後、高確率状態や時短動作状態を実行可能なゲーム数を管理するための変動回数処理(ステップS251)を行い、特別遊技状態の開始時の演出であるファンファーレの実行に関する情報であるファンファーレコマンドをセットする処理(ステップS252)を行う。そして、演出制御装置40に送信される飾り図柄コマンドをセットする処理(ステップS253)を行い、特図表示中処理を終了する。
また、小当りであるか否かの判定(ステップS249)において、小当りでない場合(ステップS249;N)、すなわち、はずれである場合は、高確率状態や時短動作状態を実行可能なゲーム数を管理するための変動回数処理(ステップS254)を行い、時短終了設定がされたか否かの判定(ステップS255)を行う。時短終了設定がされたか否かの判定(ステップS255)では、高確率状態や時短動作状態を実行可能なゲーム数を管理するための変動回数処理で、普通変動入賞装置7の時短動作状態を終了する(通常動作状態とする)際に行われる時短終了を設定する処理(ステップS267)が行われたかを判定する。この時短終了設定がされたか否かの判定(ステップS255)において、時短終了設定がされていない場合(ステップS255;N)は、特図表示中処理を終了する。また、時短終了設定がされたか否かの判定(ステップS255)において、時短終了設定がされた場合(ステップS255;Y)は、時短終了コマンドをセットする処理(ステップS255)を行い、特図表示中処理を終了する。この時短終了コマンドは後に演出制御装置40に送信される。また、時短終了コマンドの設定により、時短終了設定はクリアされる。
なお、特図表示中処理では、大当りであった場合(ステップS240;Y)と、小当りであった場合(ステップS249;Y)は、特図ゲーム処理番号が3に変更され、次回の特図ゲーム処理(図13参照)でファンファーレ・インターバル処理が実行されるようにする。また、はずれであった場合は、特図ゲーム処理番号を0が変更され、次回の特図ゲーム処理(図13参照)で特図普段処理が実行されるようにする。
図31には、図30に示す特図表示中処理で行われる変動回数処理(ステップS251、S254)を示した。この変動回数処理では、まず、高確率状態であるか否かの判定(ステップS260)を行う。この高確率状態であるか否かの判定(ステップS260)において、高確率状態でない場合(ステップS260;N)は、時短中であるか否かの判定(ステップS264)を行う。また、高確率状態であるか否かの判定(ステップS260)において、高確率状態である場合(ステップS260;Y)は、高確率変動回数を1デクリメントする処理(ステップS261)を行い、高確率変動回数が0であるか否かの判定(ステップS262)を行う。
高確率変動回数は、大当りに基づく特別遊技状態の終了時に初期値として高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの残り回数である70がセットされ、特図変動表示ゲームの実行毎に1デクリメントされる。高確率変動回数が0であるか否かの判定(ステップS262)では、高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの残り回数が0となり高確率状態を終了するかが判定される。高確率変動回数が0であるか否かの判定(ステップS262)において、高確率変動回数が0でない場合(ステップS262;N)は、時短中であるか否かの判定(ステップS264)を行う。また、高確率変動回数が0であるか否かの判定(ステップS262)において、高確率変動回数が0である場合(ステップS262;Y)は、高確率終了を設定する処理(ステップS263)を行って高確率状態を終了(通常確率状態を設定)し、時短中であるか否かの判定(ステップS264)を行う。
時短中であるか否かの判定(ステップS264)において、時短中でない場合(ステップS264;N)は、変動回数処理を終了する。また、時短中であるか否かの判定(ステップS264)において、時短中である場合(ステップS264;Y)は、時短回数を1デクリメントする処理(ステップS265)を行い、時短回数が0であるか否かの判定(ステップS266)を行う。
時短回数は、大当りに基づく特別遊技状態(サポート回数0回の2R当りを除く)の終了時に初期値として普通変動入賞装置7を時短動作状態とする特図変動表示ゲームの残り回数である70もしくは100がセットされ、特図変動表示ゲームの実行毎に1デクリメントされる。時短回数が0であるか否かの判定(ステップS266)では、普通変動入賞装置7を時短動作状態とする特図変動表示ゲームの残り回数が0となり時短動作状態を終了するかが判定される。時短回数が0であるか否かの判定(ステップS266)において、時短回数が0でない場合(ステップS266;N)は、変動回数処理を終了する。また、時短回数が0であるか否かの判定(ステップS266)において、時短回数が0である場合(ステップS266;Y)は、時短終了を設定する処理(ステップS267)を行って時短動作状態を終了(通常動作状態を設定)し、変動回数処理を終了する。
図32には、図13に示すゲーム分岐処理(ステップS32)で処理番号が6である場合に行われる大当り終了処理(ステップS39)を示した。この大当り終了処理では、まず、特別結果態様が導出される確率の設定に関する情報である確率情報コマンドをセットする処理(ステップS270)を行う。なお、大当りに基づく特別遊技状態の終了時には確率状態を高確率状態とする確率情報が設定される。また、小当りに基づく特別遊技状態の終了時には確率状態を特別遊技状態の前と同じ状態とするように確率情報が設定される。
次に、保留内の情報を取得する処理(ステップS271)を行って各始動記憶の大当り乱数を取得し、大当りがあるか否かの判定(ステップS272)を行う。大当りがあるか否かの判定(ステップS272)において、大当りがない場合(ステップS272;N)は、特図演出情報を設定する処理(ステップS274)を行う。また、大当りがあるか否かの判定(ステップS272)において、大当りがある場合(ステップS272;Y)は、特定エンディング表示コマンドをセットする処理(ステップS273)を行い、特図演出情報を設定する処理(ステップS274)を行う。特定エンディング表示コマンドは演出制御装置40に送信され、このコマンドに基づき特別遊技状態の終了時の演出であるエンディングにおいて、特別結果態様が発生する旨の予告演出が行われる。
その後、特図演出情報を設定する処理(ステップS274)、特図演出回数を設定する処理(ステップS275)を行って、大当り終了処理を終了する。このうち、特図演出情報を設定する処理(ステップS274)では、特別遊技状態の実行の契機となった特別結果態様の種類を示す大当り図柄番号を記憶する処理や、大当りが終了して次の処理をするために確率状態等が設定されたテーブルを設定する処理を行う。
また、特図演出回数を設定する処理(ステップS275)では、高確率変動回数の初期値や時短回数の初期値を特別結果態様に基づき設定する処理を行う。この処理により、第1確率変動状態の後に時短遊技状態となるかが決定されることとなる。すなわち、遊技制御装置30が、(大当り図柄乱数に基づき)特定遊技状態の終了後に入賞容易状態発生手段により入賞容易状態を発生させるか否かを決定する入賞容易状態発生決定手段をなし、直近の特別結果の種類に基づいて、特定遊技状態の終了後に予め定められた所定回数の変動表示ゲームに亘り、入賞容易状態を発生させるか否かを決定していることとなる。
以上のことから、始動口は、第1始動口(第1始動入賞口13)と、遊技球が入賞不可能な第1状態と遊技球が入賞可能な第2状態とに状態変換可能な第2始動口(普通変動入賞装置7)と、を備え、第2始動口が第2状態に状態変換する期間を通常よりも増加し、第2始動口への入賞を容易にする入賞容易状態を発生する入賞容易状態発生手段(遊技制御装置30)と、特定遊技状態の終了後に入賞容易状態発生手段により入賞容易状態を発生させるか否かを決定する入賞容易状態発生決定手段(遊技制御装置30)と、を備え、入賞容易状態発生決定手段は、直近の特別結果の種類に基づいて、特定遊技状態の終了後に予め定められた所定回数の変動表示ゲームに亘り、入賞容易状態発生手段により入賞容易状態を発生させるか否かを決定し、実行態様決定手段(遊技制御装置30)は、特殊変動態様が設定される期間の長さにより特定遊技状態の終了後に入賞容易状態が発生するか否かを示唆するようにしたこととなる。
図33には、演出制御装置40で特別遊技状態の終了時に行われる大当り終了処理を示した。この大当り終了処理では、まず、図32に示す大当り終了処理で送信される確率情報コマンドを受信したか否かの判定(ステップS280)を行う。この確率情報コマンドを受信したか否かの判定(ステップS280)において、確率情報コマンドを受信していない場合(ステップS280;N)は、大当り終了処理を終了する。また、確率情報コマンドを受信したか否かの判定(ステップS280)において、確率情報コマンドを受信している場合(ステップS280;Y)は、特定エンディング表示コマンドを受信しているか否かの判定(ステップS281)を行う。
特定エンディング表示コマンドを受信しているか否かの判定(ステップS281)において、特定エンディング表示コマンドを受信していない場合(ステップS281;N)は、通常エンディング表示開始フラグをセットする処理(ステップS282)を行い、ゲーム処理番号を0に更新する処理(ステップS284)を行って、大当り終了処理を終了する。また、特定エンディング表示コマンドを受信しているか否かの判定(ステップS281)において、特定エンディング表示コマンドを受信している場合(ステップS281;Y)は、特定エンディング表示開始フラグをセットする処理(ステップS283)を行い、ゲーム処理番号を0に更新する処理(ステップS284)を行って、大当り終了処理を終了する。
上述したように、特定エンディング表示開始コマンドは特別遊技状態の終了時に記憶されている始動記憶に、結果が特別結果態様となる特図変動表示ゲームを実行する始動記憶がある場合に送信されるものである。演出制御装置40は、このコマンドの受信に基づき通常エンディングに変えて特別結果態様が発生する旨の予告演出を含む特定エンディングを行う。
図34には、特図変動表示ゲームの実行中に演出制御装置40で行われる変動中処理を示した。この変動中処理では、まず、特図変動表示ゲームの変動時間が終了した際に遊技制御装置30から送信される飾り特図停止コマンドを受信したか否かの判定(ステップS290)を行う。この飾り特図停止コマンドを受信したか否かの判定(ステップS290)において、飾り特図停止コマンドを受信していない場合(ステップS290;N)は、変動中処理を終了する。また、飾り特図停止コマンドを受信したか否かの判定(ステップS290)において、飾り特図停止コマンドを受信している場合(ステップS290;Y)は、飾り特図停止コマンドに含まれている情報から停止時間を取得する処理(ステップS291)を行い、停止時間C(6秒)であるか否かの判定(ステップS292)を行う。
停止時間Cであるか否かの判定(ステップS292)において、停止時間Cでない場合(ステップS292;N)は、停止フラグをセットする処理(ステップS296)を行う。この停止フラグのセットにより、飾り特図変動表示ゲームの変動表示が停止される。また、停止時間Cであるか否かの判定(ステップS292)において、停止時間Cである場合(ステップS292;Y)は、特定演出であるか否かの判定(ステップS293)を行う。
停止時間Cが設定される場合には、実行回数が特定回数となる特図変動表示ゲームにおいて特殊変動態様が設定される期間が開始されるか否かを報知する特定演出が行われる場合と、特別遊技状態の終了から数えて35、70、100回目となる特図変動表示ゲームで演出を行う場合とがある。特定演出であるか否かの判定(ステップS293)では、何れの場合であるかを判定する。この特定演出であるか否かの判定(ステップS293)において、特定演出である場合(ステップS293;Y)は、特定演出実行をセットする処理(ステップS294)を行い、停止フラグをセットする処理(ステップS296)を行う。この特定演出実行をセットする処理(ステップS294)が行われることで、停止時間において特殊変動態様が設定される期間が開始されるか否かの報知である特定演出が行われることとなる。
なお、演出制御装置40には遊技制御装置30から、直近の特別結果態様の種類に関する情報が送信されていて、特殊変動態様が設定される期間が開始されるか否かを把握できるようにされており、これに基づき実行する特定演出の演出内容を決定する処理も行われる。また、特図ゲーム演出状態に関する情報を受信するようにすることでも特定演出の演出内容を決定することが可能である。すなわち、受信した情報が特図ゲーム演出状態3であれば特殊変動態様が設定される期間が開始される演出を行い、受信した情報が特図ゲーム演出状態1であれば特殊変動態様が設定される期間が開始されない演出を行うようにすることもできる。これにより、特定遊技状態(第1確率変動状態)における特図変動表示ゲームの実行回数が特定回数に到達する毎に、特殊変動態様(変動パターンテーブルC)が設定される期間が開始されるか否かを報知する所定の演出(特定演出)が実行されることとなる。
また、特定演出であるか否かの判定(ステップS293)において、特定演出でない場合(ステップS293;N)は、対応する演出実行をセットする処理(ステップS295)を行い、停止フラグをセットする処理(ステップS296)を行う。対応する演出とは、特別遊技状態の終了から数えて35、70、100回目となる特図変動表示ゲームでの演出のうちから、現在の状況により選択される演出である。そして、停止フラグをセットする処理(ステップS296)を行った後、ゲーム処理番号を2に更新する処理(ステップS297)を行って、変動中処理を終了する。
図35には、特別遊技状態の終了後における遊技の一例を示した。図35(a)に示すように、特別遊技状態の終了時のエンディングにおいては、特殊変動態様が設定される可能性がある状態(「○○モード」)であることが報知される。なお、特定エンディングが選択されている場合は、特別結果態様が発生する旨の予告演出が併せて実行される。
特殊変動態様が設定されていない状態では、図35(b)、(c)に示すようにキャラクタが道を走る画像が表示される。そして、特定回数となる特図変動表示ゲームでは、停止時間中に特殊変動態様が設定される期間が開始されるか否かを報知する特定演出が行われる。
この特定演出では、まず、図35(d)に示すようにキャラクタがお金を発見し、図35(e)に示すようにキャラクタがお金に向かって走る画像が表示される。そして、特殊演出に移行しない場合は、図35(f)に示すように、お金を獲得できなかった画像が表示され、図35(g)に示すように、特殊変動態様が設定される可能性がある状態(「○○モード」)が継続することが報知される。一方、特殊変動態様が設定される期間が開始される場合は、図35(h)に示すように、お金を獲得した画像が表示され、図35(i)に示すように、特殊変動態様が設定される状態(「すてきなモード」)に移行することが報知される。この場合、次の特図変動表示ゲームから特殊変動態様が設定されるとともに特殊演出が実行される。なお、特定演出はこれに限られるものではなく、特殊変動態様が設定される期間が開始されるかを報知する演出であればなんでも良い。
以上のことから、始動口(第1始動入賞口13、普通変動入賞装置7)への遊技球の入賞に基づいて複数の識別情報を変動表示した後に結果を表示する変動表示ゲームを表示する変動表示装置(特図1表示器D1、特図2表示器D2、表示装置43)を備え、該変動表示ゲームの実行結果が特別結果となる場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、特別遊技状態の終了後から変動表示ゲームの実行回数が予め定められた所定回数となるまでの期間に亘り、再度特別遊技状態が発生する確率を通常よりも高めた特定遊技状態とすることが可能に構成され、変動表示ゲームの実行態様を決定する実行態様決定手段(遊技制御装置30)と、変動表示ゲームに関わる演出を実行する演出制御手段(演出制御装置40)と、実行態様決定手段により決定された実行態様に基づいて変動表示ゲームを実行制御するゲーム実行制御手段(遊技制御装置30)と、を備え、実行態様決定手段により決定される変動表示ゲームの実行態様には、少なくとも、通常変動態様と、該通常変動態様とは異なる特殊変動態様と、が含まれ、実行態様決定手段は、直近の特別結果の種類に基づき、特定遊技状態において特殊変動態様を設定する期間を決定し、演出制御手段は、特定遊技状態における変動表示ゲームの実行回数が特定回数に到達する毎に、特殊変動態様が設定される期間が開始されるか否かを報知する所定の演出を実行するようにしたこととなる。
次に、上述した第1実施形態の遊技機の第1変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、予告演出として、複数段階に設定された予告演出を下位の段階から所定の段階まで順次実行するステップアップ予告演出を実行可能であり、遊技状態により当該ステップアップ予告演出の実行態様が異なる。
図36には、4つ目の始動記憶である始動記憶dに基づく特図変動表示ゲームが4段階のステップアップ予告演出を実行するもの(ここでは結果が大当りとなる始動記憶)であった場合を示した。普通変動入賞装置7の動作状態が通常動作状態中である場合は、ステップアップ予告演出の各段階の予告演出を予告対象となる始動記憶dに基づく特図変動表示ゲームで行うようになっている。これに対して普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態中である場合は、ステップアップ予告演出の各段階の予告演出を、始動記憶aからdに基づく特図変動表示ゲームで一段階ずつ行う。すなわち、4段階目の予告演出が予告対象である始動記憶dに基づく特図変動表示ゲームで行われるように、始動記憶aからcに基づく特図変動表示ゲームで1から3段階の予告演出を一段階ずつ行う。
また、予告演出の実行時間は、普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態である場合の変動時間と等しくされている。これにより、普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態であってもステップアップ予告を通常遊技状態と同様の態様で実行でき、遊技者が違和感を覚えることがない。また、通常遊技状態と同様に遊技者の興味を引くことのできる変動表示ゲームを行うことができるようにされている。
図37には、普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態である場合のステップアップ予告演出の一例を示した。このステップアップ予告演出の各段階の予告演出は、初期予告画像と、次の段階に予告が移行する場合に初期予告画像の後に表示される段階移行予告画像と、次の段階に予告が移行せずに予告が終了する場合に初期予告画像の後に表示される予告終了画像からなる。
図37(a)、(b)には、最下位の段階であるステップ0(SU0)の予告演出における初期予告画像と段階移行予告画像を示した。このステップ0の予告演出では、初期予告画像として図37(a)に示すようにキャラクタがお金(100円)を発見してお金に向かって走る画像が表示される。そして、予告が次の段階に移行する場合は、段階移行予告画像として図37(b)に示すようにお金を獲得した画像が表示される。なお、この段階でステップアップ予告演出が終了する場合は、予告終了画像としてお金を獲得できなかった画像が表示される。
図37(c)、(d)には、下位から二段階目であるステップ1(SU1)の予告演出における初期予告画像と段階移行予告画像を示した。この下位から二段階目のステップ1の予告演出では、キャラクタが発見する金額が最下位の段階よりも多く(100万円)なっている。図37(e)、(f)には、下位から三段階目であるステップ2(SU2)の予告演出における初期予告画像と段階移行予告画像を示した。この下位から三段階目のステップ2の予告演出では、キャラクタが発見する金額が下位から二段階目よりも多く(1000万円)なっている。
図37(g)から(i)には、最上位の段階であるステップ3(SU3)の予告演出における初期予告画像と段階移行予告画像及びその後のリーチ予告画像を示した。この最上位の段階であるステップ3の予告演出では、キャラクタが発見する金額が下位から三段階目よりも多く(10億円)なっている。また、この段階は最上位の段階であるので、段階移行予告画像が表示された後に段階が移行するのではなく、リーチ状態が発生することを報知するリーチ予告画像が表示され、ステップアップ予告演出が終了する。
なお、図37(j)から(l)は、ステップアップ予告に連続するリーチ状態における演出の例である。このリーチ状態における演出では、図37(j)、(k)に示すように、まず、キャラクタがお金を発見してお金に向かって走る画像が表示される。このときの金額は最上位の段階の金額よりも多くなっている。そして、特図変動表示ゲームの結果が特別結果態様である場合は、図37(l)に示すように、お金を獲得した画像が表示される。このとき左上に表示された飾り特図変動表示ゲームが特別結果態様となる。なお、特図変動表示ゲームの結果が特別結果態様でない場合は、お金を獲得できなかった画像が表示され、左上に表示された飾り特図変動表示ゲームがはずれの結果態様となる。
図37に示したステップアップ予告演出は、普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態である場合のステップアップ予告演出であるが、普通変動入賞装置7の動作状態が通常動作状態である場合のステップアップ予告演出も同じ予告演出となっている。ただし、一の特図変動表示ゲームで行うため、左上に表示された飾り特図変動表示ゲームはステップアップ予告演出の開始からリーチ状態を経て結果態様が導出されるまで変動表示した状態となる。
このようなステップアップ予告演出を行うために、本変形例の遊技機では、図16に示す特図保留情報判定処理に換えて図38に示す特図保留情報判定処理を行う。この特図保留情報判定処理では、まず、変動パターン乱数1を取得する処理(ステップS300)を行い、SPリーチが発生するか否かの判定(ステップS301)を行う。
SPリーチが発生するか否かの判定(ステップS301)において、SPリーチが発生しない場合(ステップS301;N)は、特図保留情報判定処理を終了する。また、SPリーチが発生するか否かの判定(ステップS301)において、SPリーチが発生する場合(ステップS301;Y)は、SU予告(ステップアップ予告演出)中であるか否かの判定(ステップS302)を行う。
SU予告(ステップアップ予告演出)中であるか否かの判定(ステップS302)において、SU予告中である場合(ステップS302;Y)は、特図保留情報判定処理を終了する。また、SU予告中であるか否かの判定(ステップS302)において、SU予告中でない場合(ステップS302;N)は、保留(始動記憶)は2個以上であるか否かの判定(ステップS303)を行う。
保留は2個以上であるか否かの判定(ステップS303)において、保留は2個以上でない場合(ステップS303;N)は、特図保留情報判定処理を終了する。また、保留は2個以上であるか否かの判定(ステップS303)において、保留は2個以上である場合(ステップS303;Y)は、対応する大当り乱数を取得する処理(ステップS304)を行い、大当りであるか否かの判定(ステップS305)を行う。
大当りであるか否かの判定(ステップS305)において、大当りである場合(ステップS305;Y)は、特定始動口入賞演出情報1を設定する処理(ステップS306)を行い、始動口入賞演出コマンドを設定する処理(ステップS308)を行う。また、大当りであるか否かの判定(ステップS305)において、大当りでない場合(ステップS305;N)は、特定始動口入賞演出情報2を設定する処理(ステップS307)を行い、始動口入賞演出コマンドを設定する処理(ステップS308)を行う。
始動口入賞演出コマンドを設定する処理(ステップS308)では、特定始動口入賞演出情報1または2を含む始動口入賞演出コマンドが設定される。この始動口入賞演出コマンドは始動記憶に関する情報を含む保留情報コマンドの一つとして後に演出制御装置40に送信されるようになっている。
演出制御装置40では、遊技に関する処理として、主に図39に示すメイン処理と、所定時間ごと(例えば、4msecごと)に行われる図40に示す割込み処理とを行う。メイン処理では、プログラム全体の制御を行うようになっている。図39に示すように、メイン処理においては、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理として、まず、電源投入時の初期化処理(ステップS310)を行い、タイマを起動する処理(ステップS311)を行う。
次に、メインループ処理としてループの処理を行う。このループの処理では、まず、メインコマンド解析処理(ステップS312)を行う。このメインコマンド解析処理(ステップS312)では、遊技制御装置30から送信される遊技に関するコマンドを正しく受信したかを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定する処理を行う。
その後、特図変動表示ゲームに対応して実行される飾り特図変動表示ゲームの制御に関するゲーム管理処理(ステップS313)を行う。そして、表示装置43の表示に関する処理である表示制御処理(ステップS314)、音声の出力に関する処理である音制御処理(ステップS315)、装飾装置(可動モータ44や各種LED45など)の制御に関する処理である装飾制御処理(ステップS316)を行う。さらに、エラーの発生の監視を行うエラー監視処理(ステップS317)、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップS318)を行い、メインコマンド解析処理(ステップS312)に戻る。
また、図40に示すように割込み処理では、まず、タイマ更新処理(ステップS320)を行い、演出制御装置40に入力される信号を処理する入力処理(ステップS321)、演出制御装置40から出力される信号を処理する出力処理(ステップS322)を行う。その後、遊技制御装置30から送信される遊技に関するコマンドを受信するメインコマンド受信処理(ステップS323)を行い、割込み処理を終了する。
図41には、図39に示したメイン処理で行われるゲーム管理処理(ステップS313)を示した。このゲーム管理処理では、まず、記憶数コマンドを受信したか否かの判定(ステップS340)を行う。この記憶数コマンドは始動記憶が発生した場合や、始動記憶に基づく特図変動表示ゲームが開始される際に遊技制御装置30から送信される保留情報コマンドや飾り特図保留数コマンドである。
この記憶数コマンドを受信したか否かの判定(ステップS340)において、記憶数コマンドを受信していない場合(ステップS340;N)は、先読み演出設定処理(ステップS342)を行う。また、記憶数コマンドを受信したか否かの判定(ステップS340)において、記憶数コマンドを受信している場合(ステップS340;Y)は、記憶数を更新する処理(ステップS341)を行い、先読み演出設定処理(ステップS342)を行う。記憶数を更新する処理(ステップS341)では、受信した記憶数コマンドに基づき、始動記憶数を更新(加算もしくは減算)する処理を行う。
先読み演出設定処理(ステップS342)では、遊技制御装置30で始動記憶の発生時に行った先読み処理の結果に基づく演出の設定を行う。その後、ゲーム処理番号を取得して取得したゲーム処理番号に基づき実行する処理を選択するゲーム分岐処理(ステップS343)を行い、選択された処理を行った後、ゲーム管理処理を終了する。
ゲーム分岐処理(ステップS343)において、ゲーム処理番号が0である場合は、飾り特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、飾り特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定などを行うために必要な情報の設定を行う変動開始処理(ステップS344)を行う。
また、ゲーム分岐処理(ステップS343)において、ゲーム処理番号が1である場合は、図柄停止中処理(ステップS346)を行うために必要な情報として飾り特図変動表示ゲームにおける結果の停止表示時間などの設定を行う変動中処理(ステップS345)を行う。また、ゲーム分岐処理(ステップS343)において、ゲーム処理番号が2である場合は図柄停止中処理(ステップS346)を行う。図柄停止中処理(ステップS346)では、特図変動表示ゲームの結果が大当りまたは小当りである場合には、ファンファーレ/インターバル処理(ステップS347)を行うために必要な情報の設定を行う。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれである場合は、変動開始処理(ステップS344)へ移行するため情報の設定などを行う。
また、ゲーム分岐処理(ステップS343)において、ゲーム処理番号が3である場合は特別遊技状態における演出において大入賞口の開放回数の更新などの処理を行うファンファーレ/インターバル処理(ステップS347)を行う。また、ゲーム分岐処理(ステップS343)において、ゲーム処理番号が4である場合は大入賞口開放中処理(ステップS348)を行う。この大入賞口開放中処理(ステップS348)では、特別遊技状態が最終ラウンドでなければファンファーレ/インターバル処理(ステップS347)を行うために必要な情報の設定を行う。また、特別遊技状態が最終ラウンドであれば特別遊技状態の終了画面の表示や大入賞口残存球処理(ステップS49)を行うために必要な情報の設定を行う。
また、ゲーム分岐処理(ステップS343)において、ゲーム処理番号が5である場合は大入賞口残存球処理(ステップS349)を行う。この大入賞口残存球処理(ステップS349)では、特別遊技状態が最終ラウンドである場合に、大入賞口を閉鎖した後に大入賞口内に残存する全ての遊技球がカウントSW10cで検出されるまでの時間の設定を行う。また、ゲーム分岐処理(ステップS43)において、ゲーム処理番号が6である場合は大当り終了処理(ステップS50)を行う。この大当り終了処理(ステップS350)では、特別遊技状態を終了する処理を行うとともに、変動開始処理(ステップS344)を行うために必要な情報の設定を行う。
図42には、図41に示すゲーム管理処理での先読み演出設定処理(ステップS342)を示した。この先読み演出設定処理では、まず、始動口入賞演出コマンドを受信したか否かの判定(ステップS360)を行う。この始動口入賞演出コマンドを受信したか否かの判定(ステップS360)において、始動口入賞演出コマンドを受信していない場合(ステップS360;N)は、先読み演出設定処理を終了する。また、始動口入賞演出コマンドを受信したか否かの判定(ステップS360)において、始動口入賞演出コマンドを受信している場合(ステップS360;Y)は、始動口入賞演出情報を取得する処理(ステップS361)を行い、特定始動口入賞演出情報があるか否かの判定(ステップS362)を行う。
特定始動口入賞演出情報があるか否かの判定(ステップS362)では、特定始動口入賞演出情報1または2があるかを判定する。この特定始動口入賞演出情報があるか否かの判定(ステップS362)において、特定始動口入賞演出情報がない場合(ステップS362;N)は、先読み演出設定処理を終了する。また、特定始動口入賞演出情報があるか否かの判定(ステップS362)において、特定始動口入賞演出情報がある場合(ステップS362;Y)は、SU(ステップアップ予告演出)を実行するか否かの判定(ステップS363)を行う。
SU(ステップアップ予告演出)を実行するか否かの判定(ステップS363)では、例えば、乱数値を抽出してステップアップ予告を実行するか否かを判定する。この場合、結果が大当りとなる場合に送信される特定始動口入賞演出情報1を受信したほうが、結果がはずれとなる場合に送信される特定始動口入賞演出情報2よりも高い確率でステップアップ予告演出の実行を選択するようにする。
SU(ステップアップ予告演出)を実行するか否かの判定(ステップS363)において、SU(ステップアップ予告演出)を実行しない場合(ステップS363;N)は、先読み演出設定処理を終了する。また、SU(ステップアップ予告演出)を実行するか否かの判定(ステップS363)において、SU(ステップアップ予告演出)を実行する場合(ステップS363;Y)は、ステップアップ予告演出の実行回数を管理する演出カウンタに現在の始動記憶数を設定する処理(ステップS364)を行う。その後、先読み演出開始フラグをセットする処理(ステップS365)を行い、先読み演出設定処理を終了する。
図43には、図41に示すゲーム管理処理での変動開始処理(ステップS344)を示した。この変動開始処理では、まず、変動開始コマンドを受信したか否かの判定(ステップS370)を行う。変動開始コマンドは、特図変動表示ゲームの開始時に遊技制御装置30から送信されるコマンドである。この変動開始コマンドを受信したか否かの判定(ステップS370)において、変動開始コマンドを受信していない場合(ステップS370;N)は、変動開始処理を終了する。また、変動開始コマンドを受信したか否かの判定(ステップS370)において、変動開始コマンドを受信している場合(ステップS370;Y)は、停止図柄設定処理(ステップS371)を行う。
停止図柄設定処理(ステップS371)では、受信した変動開始コマンドに基づき、飾り特図変動表示ゲームの停止図柄を設定する。そして、設定した図柄が大当り図柄であるか否かの判定(ステップS372)を行う。この大当り図柄であるか否かの判定(ステップS372)において、大当り図柄である場合(ステップS372;Y)は、大当りフラグをセットする処理(ステップS373)を行い、変動パターン設定処理(ステップS374)を行う。また、大当り図柄であるか否かの判定(ステップS372)において、大当り図柄でない場合(ステップS372;N)は、変動パターン設定処理(ステップS374)を行う。
変動パターン設定処理(ステップS374)では、受信した変動開始コマンドに基づき、飾り特図変動表示ゲームの変動パターンを設定する。その後、先読み演出開始フラグがあるか否かの判定(ステップS375)を行う。先読み演出開始フラグは、図42に示した先読み演出設定処理でステップアップ予告演出の実行が決定された場合に設定されるフラグである。この先読み演出開始フラグがあるか否かの判定(ステップS375)において、先読み演出開始フラグがある場合(ステップS375;Y)は、ステップアップ予告演出における最下位の段階の予告演出である先読み演出1をセットする処理(ステップS376)を行う。
その後、先読み演出開始フラグをクリアする処理(ステップS377)を行い、先読み演出中フラグをセットする処理(ステップS378)を行って、演出カウンタを1デクリメントする処理(ステップS379)を行う。そして、飾り特図変動表示ゲームを開始するための変動開始フラグをセットする処理(ステップS380)を行い、ゲーム処理番号を1に更新する処理(ステップS381)を行い、変動開始処理を終了する。これらの処理により、飾り特図変動表示ゲームにおいてステップアップ予告演出の最下位の段階の予告演出が実行されることとなる。
一方、先読み演出開始フラグがあるか否かの判定(ステップS375)において、先読み演出開始フラグがない場合(ステップS375;N)は、先読み演出中フラグがあるか否かの判定(ステップS382)を行う。この先読み演出中フラグがあるか否かの判定(ステップS382)において、先読み演出中フラグがない場合(ステップS382;N)は、変動開始処理を終了する。また、先読み演出中フラグがあるか否かの判定(ステップS382)において、先読み演出中フラグがある場合(ステップS382;Y)は、演出カウンタの値を1デクリメントする処理(ステップS383)を行い、演出カウンタの値が0であるか否かの判定(ステップS384)を行う。
演出カウンタの値が0であるか否かの判定(ステップS384)において、演出カウンタの値が0でない場合(ステップS384;N)は、対応する先読み演出をセットする処理(ステップS387)を行う。対応する先読み演出をセットする処理(ステップS387)では、ステップアップ予告演出として前回の飾り特図変動表示ゲームで実行した予告演出の次の段階の予告演出をセットする。
その後、変動開始フラグをセットする処理(ステップS380)、ゲーム処理番号を1に更新する処理(ステップS381)を行い、変動開始処理を終了する。これらの処理により、飾り特図変動表示ゲームにおいて、前回の飾り特図変動表示ゲームで実行した予告演出の次の段階の予告演出が実行されることとなる。
演出カウンタの値が0であるか否かの判定(ステップS384)において、演出カウンタの値が0である場合(ステップS384;Y)は、最終先読み演出をセットする処理(ステップS385)を行う。最終先読み演出をセットする処理(ステップS385)では、今回のステップアップ予告演出における最終段階の予告演出として、前回の飾り特図変動表示ゲームで実行した予告演出の次の段階の予告演出をセットする。また、ステップアップ予告の後にリーチ状態となる場合は、当該リーチ状態における演出の設定も行う。
その後、先読み演出中フラグをクリアする処理(ステップS386)を行い、変動開始フラグをセットする処理(ステップS380)、ゲーム処理番号を1に更新する処理(ステップS381)を行って、変動開始処理を終了する。これらの処理により、飾り特図変動表示ゲームにおいて、前回の飾り特図変動表示ゲームで実行した予告演出の次の段階の予告演出が実行され、この予告演出でステップアップ予告演出が終了することとなる。すなわち、演出制御装置40が、事前判定手段(遊技制御装置30)の判定結果に基づき変動表示ゲームに関する予告演出を実行する演出実行制御手段をなす。
なお、通常遊技状態におけるステップアップ予告演出は、図43に示した変動開始処理では図示を省略したが、変動開始コマンドに基づき飾り特図変動表示ゲームの開始時に設定されるようになっている。また、ステップアップ予告演出は、図37に示した画像で行うようなものに限られず、音声、発光態様、振動により行うものでも良い。
以上のような処理により、遊技状態に応じた、遊技者の興味を引くことのできる変動表示ゲームを行うことができる。すなわち、短縮遊技状態(第1確率変動状態、時短遊技状態)においてステップアップ予告演出を実行する際に、通常遊技状態と同様の演出態様とするために特図変動表示ゲームの実行時間を長くすると、迅速にゲームを消化するという短縮遊技状態の目的を達成できなくなってしまう。また、短縮遊技状態の実行時間内でステップアップ予告を行うようにすると、各段階の実行時間が短くなって予告が明確でなくなったり、実行可能な段階数が限定されたりすることとなってしまう。これに対して上述のように、短縮遊技状態ではステップアップ予告演出を複数回の特図変動表示ゲームに亘って実行することでこれらの問題を解消することができ、短縮遊技状態であっても通常遊技状態と同様に遊技者の興味を引くことのできる変動表示ゲームを行うことができる。
以上のことから、始動口(第1始動入賞口13、普通変動入賞装置7)への遊技球の入賞に基づいて複数の識別情報を変動表示させる変動表示ゲームを表示可能な変動表示装置(特図1表示器D1、特図2表示器D2、表示装置43)を備え、該変動表示ゲームの実行結果が特別結果となる場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、特別遊技状態の終了後から所定期間に亘り、変動表示ゲームの実行時間を通常遊技状態よりも短縮させて実行する短縮遊技状態を発生可能に構成され、始動口への遊技球の入賞に基づき変動表示ゲームの実行権利を所定上限数まで始動記憶として記憶可能な始動記憶手段(遊技制御装置30)と、始動記憶に基づいて変動表示ゲームを実行するゲーム実行制御手段(遊技制御装置30)と、始動記憶手段に記憶されて未だ変動表示ゲームの実行前の始動記憶を対象として、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが特定の変動表示ゲームとなることを事前に判定する事前判定手段(遊技制御装置30)と、事前判定手段の判定結果に基づき変動表示ゲームに関する予告演出を実行する演出実行制御手段(演出制御装置40)と、を備え、演出実行制御手段は、予告演出として、複数段階に設定された予告演出を下位の段階から所定の段階まで順次実行するステップアップ予告演出を実行可能であり、通常遊技状態においては、ステップアップ予告演出を一の変動表示ゲームにおいて実行する一方、短縮遊技状態においては、ステップアップ予告演出を複数回の変動表示ゲームに亘って実行するようにしたこととなる。
また、ゲーム実行制御手段(遊技制御装置30)は、短縮遊技状態において実行される変動表示ゲームの実行時間を、通常遊技状態において実行されるステップアップ予告演出の各段階の実行時間と同一の時間とするようにしたこととなる。
なお、図16に示す特図保留情報判定処理に換えて図38に示す特図保留情報判定処理を行うようにしたが、これらの処理を併用するようにしてもよい。この場合は、図42に示す先読み演出設定処理における特定始動口入賞演出情報があるか否かの判定(ステップS362)において、特定始動口入賞演出情報がない場合(ステップS362;N)に、始動口入賞演出情報1から5に基づく予告演出に関する処理が行われることとなる。
また、図42に示す先読み演出設定処理において、ステップアップ予告演出で実行する段階の数を決定するようにしても良い。この場合は、演出カウンタに設定した段階の数を設定する。さらに、ステップアップ予告演出を開始する特図変動表示ゲームを実行する始動記憶に先読み演出開始フラグを設定する旨の情報を記憶しておくようにする。また、ステップアップ予告演出で実行する段階の数は、大当りとなる場合(特定始動口入賞演出情報1を受信した場合)のほうが、はずれとなる場合(特定始動口入賞演出情報2を受信した場合)よりも多くするようにして、実行される段階が多いほど結果が大当りとなる可能性が高くなるようにすることが望ましい。また、ステップアップ予告をリーチ状態が発生しない場合にも実行するようにしても良く、この場合は、リーチ状態が発生する場合のほうが発生しない場合よりも実行される段階が多くなるようにする。
また、普通変動入賞装置7が時短動作状態である場合にステップアップ予告演出を行う場合に、当該ステップアップ予告演出を行う特図変動表示ゲームでリーチ状態が発生しないことを開始条件としても良い。また、ステップアップ予告演出を行う場合には強制的にリーチ状態を発生しないようにしても良い。
また、予告演出の実行時間は、普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態である場合の変動時間と等しくされているとしたが、ステップアップ予告演出を行う場合に予告演出の実行時間と等しい特定の変動時間を設定するようにしても良い。
また、図42に示す先読み演出設定処理や図43に示す変動開始処理において、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される可能性の高さである信頼度が異なる複数種類のステップアップ予告演出のうちから、何れか一つを選択するようにしても良い。また、各段階の予告演出に信頼度が異なる複数種類の予告演出を設定し、各段階の実行時に一つを選択するようにしても良い。例えば、図37に示す予告演出で、同じ段階であってもキャラクタが発見する金額が異なる複数種類の画像を設定し、金額が多い方が信頼度の高い予告演出とする。すなわち、大当りとなる場合(特定始動口入賞演出情報1を受信した場合)のほうが、はずれとなる場合(特定始動口入賞演出情報2を受信した場合)よりも信頼度の高いステップアップ予告演出を選択しやすくする。また、ステップアップ予告をリーチ状態が発生しない場合にも実行するようにしても良く、この場合は、リーチ状態が発生する場合のほうが発生しない場合よりも信頼度の高いステップアップ予告演出が実行されるようにする。
このようにすることで、遊技者がステップアップ予告演出の内容に対して興味を持って遊技を行うことができる。また、普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態であって特図変動表示ゲームの実行時間が通常遊技状態よりも短縮して実行される短縮遊技状態であっても通常遊技状態と同様に遊技者の興味を引くことのできる特図変動表示ゲームを行うことができる。
以上のことから、演出実行制御手段(演出制御装置40)は、事前判定手段(遊技制御装置30)の判定結果に基づき、ステップアップ予告演出の各段階の演出として、信頼度が異なる複数種類の演出から一の演出を選択するようにしたこととなる。
次に、上述した第1実施形態の遊技機の第2変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、特殊演出に移行する場合のみ特定演出を実行する点が異なる。
本変形例の遊技機では、図29に示す特図ゲーム演出情報チェック処理に換えて、図44に示す特図ゲーム演出情報チェック処理を行う。この特図ゲーム演出情報チェック処理では、特殊演出に移行するか否かの判定(ステップS233)の後の処理が異なっている。特殊演出に移行しない場合(ステップS233;N)には、特図ゲーム演出状態1をセットする処理(ステップS225)を行い、停止時間B(2.5秒)をセットする処理を行って、特図ゲーム演出情報チェック処理を終了する。これにより、特殊演出に移行しない場合は、特定回数であっても短い停止時間Bが設定され特定演出が行われないこととなる。
また、特殊演出に移行する場合(ステップS233;Y)には、特図ゲーム演出状態3をセットする処理(ステップS234)を行い、停止時間C(6秒)をセットする処理を行う。その後、特定演出実行コマンドをセットする処理(ステップS390)を行い、特図ゲーム演出情報チェック処理を終了する。特定演出実行コマンドは後に演出制御装置40に送信されるようになっている。
演出制御装置40では、図34に示す変動中処理における特定演出であるか否かの判定(ステップS293)において特定演出実行コマンドを受信している場合に特定演出であると判定(ステップS293;Y)し、特定演出実行をセットする処理(ステップS294)を行う。これにより、特殊演出に移行する場合は、長い停止時間Cが設定され特定演出が行われることとなる。
図45には、本変形例での特定演出の一例を示した。図45(a)に示すように、特別遊技状態の終了時のエンディングにおいては、特殊変動態様が設定される可能性がある状態(「○○モード」)であることが報知される。そして、特定回数となる特図変動表示ゲームにおいて、次回の特図変動表示ゲームから特殊変動態様が設定される場合には停止時間中に特定演出が行われる。
この特定演出では、まず、図45(b)に示すようにキャラクタがお金を発見して、キャラクタがお金に向かって走る画像が表示される。そして、図45(c)に示すように、キャラクタがお金を獲得した画像が表示された後、図45(d)に示すように、特殊演出での態様にキャラクタが変身し、図45(e)に示すように、特殊変動態様が設定される状態(「すてきなモード」)に移行することが報知される。その後、図45(f)(g)に示すように、変身したキャラクタによる特殊演出で特図変動表示ゲームが実行される。
このように、特殊変動態様が設定される期間が開始される前の変動表示ゲームの停止表示時間において、特殊変動態様が設定される期間が開始されることを報知する所定の演出を実行するので、遊技者は特定遊技状態中に所定の演出が実行されることを期待するようになり、特定遊技状態中の遊技が単調になることを防止できる。
以上のことから、始動口(第1始動入賞口13、普通変動入賞装置7)への遊技球の入賞に基づいて複数の識別情報を変動表示した後に結果を表示する変動表示ゲームを表示する変動表示装置(特図1表示器D1、特図2表示器D2、表示装置43)を備え、該変動表示ゲームの実行結果が特別結果となる場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、特別遊技状態の終了後から変動表示ゲームの実行回数が予め定められた所定回数となるまでの期間に亘り、再度特別遊技状態が発生する確率を通常よりも高めた特定遊技状態とすることが可能に構成され、変動表示ゲームの実行態様を決定する実行態様決定手段(遊技制御装置30)と、変動表示ゲームに関わる演出を実行する演出制御手段(演出制御装置40)と、実行態様決定手段により決定された実行態様に基づいて変動表示ゲームを実行制御するゲーム実行制御手段(遊技制御装置30)と、を備え、実行態様決定手段により決定される変動表示ゲームの実行態様には、少なくとも、通常変動態様と、該通常変動態様とは異なる特殊変動態様と、が含まれ、実行態様決定手段は、直近の特別結果の種類に基づき、特定遊技状態において特殊変動態様を設定する期間を決定し、演出制御手段は、特定遊技状態において特殊変動態様が設定される期間が開始される場合に、当該特殊変動態様が設定される期間が開始される前の変動表示ゲームの停止表示時間において、特殊変動態様が設定される期間が開始されることを報知する所定の演出を実行するようにしたこととなる。
次に、上述した第1実施形態の遊技機の第3変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、通常遊技状態においても特殊演出を実行可能とされている。
本変形例の遊技機では、図16に示す特図保留情報判定処理に換えて図46に示す特図保留情報判定処理を行う。この特図保留情報判定処理では、まず、大当り乱数1を取得する処理(ステップS400)を行い、大当りであるか否かの判定(ステップS401)を行う。
大当りであるか否かの判定(ステップS401)において、大当りでない場合(ステップS401;N)は、特図保留情報判定処理を終了する。また、大当りであるか否かの判定(ステップS401)において、大当りである場合(ステップS401;Y)は、特定期間中であるか否かの判定(ステップS402)を行う。
特定期間とは、特別遊技状態の終了後の第1確率変動状態及び時短遊技状態である。この特定期間中であるか否かの判定(ステップS402)において、特定期間中である場合(ステップS402;Y)は、特図保留情報判定処理を終了する。また、特定期間中であるか否かの判定(ステップS402)において、特定期間中でない場合(ステップS402;N)は、特定始動口入賞演出情報を設定する処理(ステップS403)を行い、始動口入賞演出コマンドを設定する処理(ステップS404)を行い、特図保留情報判定処理を終了する。すなわち、第2確率変動状態や通常遊技状態において大当りとなる始動記憶が発生した場合に、特定始動口入賞演出情報を含む始動口入賞演出コマンドが演出制御装置40に送信される。
図47には、演出制御装置40で実行される先読み演出設定処理(ステップS342)を示した。この先読み演出設定処理では、まず、始動口入賞演出コマンドを受信したか否かの判定(ステップS410)を行う。この始動口入賞演出コマンドを受信したか否かの判定(ステップS410)において、始動口入賞演出コマンドを受信していない場合(ステップS410;N)は、先読み演出設定処理を終了する。また、始動口入賞演出コマンドを受信したか否かの判定(ステップS410)において、始動口入賞演出コマンドを受信している場合(ステップS410;Y)は、始動口入賞演出情報を取得する処理(ステップS411)を行い、特定始動口入賞演出情報があるか否かの判定(ステップS412)を行う。
特定始動口入賞演出情報があるか否かの判定(ステップS412)において、特定始動口入賞演出情報がない場合(ステップS412;N)は、先読み演出設定処理を終了する。また、特定始動口入賞演出情報があるか否かの判定(ステップS412)において、特定始動口入賞演出情報がある場合(ステップS412;Y)は、予告演出の実行回数を管理する演出カウンタに現在の始動記憶数を設定する処理(ステップS413)を行う。その後、先読み演出開始フラグをセットする処理(ステップS414)を行い、先読み演出設定処理を終了する。
この先読み開始フラグが設定されることにより先読み演出が開始される。この先読み演出は通常遊技状態での通常演出に換えて上述の特殊演出を実行することである。先読み演出では、まず、実行中の特図変動表示ゲームの停止時間において特殊変動態様が設定される場合と同様の画像である図45(e)に示す画像が表示される。そして、次回の特図変動表示ゲームから図45(f)(g)に示したような特殊演出が開始される。なお、実際には特殊変動態様に変更されるものではなく、特殊演出のみが実行されることとなる。
これにより、特定演出(所定の演出)が、特殊変動態様が設定される期間の開始の報知の他、特別結果が導出されることの報知ともなり、期待の持てる演出であることを遊技者に印象づけることができる。よって、特定演出により特定遊技状態中の遊技が単調になることを防止できることに加え、特定遊技状態中以外の遊技についても単調になることを防止できる。さらに、特定演出が行われた後に特殊演出を実行するので、特殊演出となった場合には特別結果の導出やリーチの発生などがあるという印象を遊技者に与えることができ、同じく特殊演出が実行される特殊変動態様における遊技の興趣を高めることができる。
以上のことから、始動口(第1始動入賞口13、普通変動入賞装置7)への遊技球の入賞に基づいて変動表示ゲームの実行権利を始動記憶として所定の上限数まで記憶する始動記憶手段(遊技制御装置30)と、始動記憶手段に記憶されて未だ変動表示ゲームの実行前の始動記憶を対象として、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが特定の変動表示ゲームとなることを事前に判定する事前判定手段(遊技制御装置30)と、を備え、演出制御手段(演出制御装置40)は、始動記憶手段に記憶された始動記憶に、事前判定手段により特別結果となると判定された始動記憶が存在する場合に、当該特別結果となる始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行までの間に、所定の演出を実行可能であることとなる。
また、演出制御手段(演出制御装置40)は、通常変動態様にて変動表示ゲームが実行されている場合には通常演出を選択し、特殊変動態様にて変動表示ゲームが実行されている場合には通常演出とは異なる特殊演出を選択するように構成され、通常変動態様にて変動表示ゲームが実行されている場合に所定の演出が実行されることに基づき、通常演出に替えて特殊演出を選択するようにしたこととなる。
また、演出制御手段(演出制御装置40)は、通常変動態様にて変動表示ゲームが実行されている場合には通常演出を選択し、特殊変動態様にて変動表示ゲームが実行されている場合には通常演出とは異なる特殊演出を選択するように構成され、通常変動態様にて変動表示ゲームが実行されている場合に特定条件が成立することに基づき、通常演出に替えて特殊演出を選択するようにしたこととなる。なお、特定条件が成立とは、所定の演出(特定演出)の実行や、結果が大当りやリーチ状態となる始動記憶が発生した場合などである。
なお、図16に示す特図保留情報判定処理に換えて図46に示す特図保留情報判定処理を行うようにしたが、これらの処理を併用するようにしてもよい。この場合は、図47に示す先読み演出設定処理における特定始動口入賞演出情報があるか否かの判定(ステップS412)において、特定始動口入賞演出情報がない場合(ステップS412;N)に、始動口入賞演出情報1から5に基づく予告演出に関する処理が行われることとなる。
また、先読み演出では特殊変動態様に変更されず、特殊演出のみが実行されるとしたが、特殊変動態様に変更しても良い。また、大当りとなる場合にのみ先読み演出を行うようにしたが、はずれとなる場合に先読み演出を発生しても良い。
次に、上述した第1実施形態の遊技機の第4変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、特殊演出が実行される期間(特殊変動態様にて特図変動表示ゲームが実行される期間)が開始される前に実行される特図変動表示ゲームを実行する所定数の始動記憶の先読み結果に基づき、特殊演出を設定する期間の開始を早めるようにしている。
本変形例の遊技機では、演出制御装置40において、図48に示す特殊演出設定処理1を行う。この特殊演出設定処理1では、まず、始動口入賞演出コマンドを受信したか否かの判定(ステップS420)を行う。始動口入賞演出コマンドを受信したか否かの判定(ステップS420)において、始動口入賞演出コマンドを受信していない場合(ステップS420;N)は、特殊演出設定処理1を終了する。また、始動口入賞演出コマンドを受信したか否かの判定(ステップS420)において、始動口入賞演出コマンドを受信している場合(ステップS420;Y)は、特定遊技状態中であるか否かの判定(ステップS421)を行う。
この特定遊技状態中であるか否かの判定(ステップS421)において、特定遊技状態中でない場合(ステップS421;N)は、通常演出設定処理(ステップS428)を行い、特殊演出設定処理1を終了する。また、特定遊技状態中であるか否かの判定(ステップS421)において、特定遊技状態中である場合(ステップS421;Y)は、停止図柄情報を取得する処理(ステップS422)を行い、高確率変動回数を取得する処理(ステップS423)を行って、特殊演出移行の所定回数前であるか否かの判定(ステップS424)を行う。なお、停止図柄情報は遊技制御装置30から受信して演出制御装置40で記憶していた情報を取得するようにしている。また、高確率変動回数は、遊技制御装置30と同様の制御で演出制御装置40においても高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの残り回数である高確率変動回数を管理することで取得可能となる。
特殊演出移行の所定回数前であるか否かの判定(ステップS424)では、受信した始動口入賞演出コマンドに対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームが、特殊演出に移行する特図変動表示ゲームの所定回数前に実行されるものであるかが判定される。なお所定回数前とは、例えば、特図2始動記憶の上限数である。この特殊演出移行の所定回数前であるか否かの判定(ステップS424)において、特殊演出移行の所定回数前でない場合(ステップS424;N)は、特殊演出設定処理1を終了する。また、特殊演出移行の所定回数前であるか否かの判定(ステップS424)において、特殊演出移行の所定回数前である場合(ステップS424;Y)は、保留情報を取得する処理(ステップS425)を行う。
保留情報を取得する処理(ステップS425)では、現在記憶されている特図2始動記憶に対応する先読み情報を取得する。その後、取得した情報に基づき、リーチがあるか否かの判定(ステップS426)を行い、リーチがない場合(ステップS426;N)は、特殊演出設定処理1を終了する。また、リーチがあるか否かの判定(ステップS426)において、リーチがある場合(ステップS426;Y)は、特殊演出開始フラグをセットする処理(ステップS427)を行い、特殊演出設定処理1を終了する。この特殊演出開始フラグをセットすることにより、次回の特図変動表示ゲームから特殊演出が開始される。なお、特殊演出開始フラグは、特殊演出を実行する期間の終了時にクリアされる。
このような処理により、特殊演出となる期間では、大当りの可能性が高いという印象を遊技者に与えることができ、特殊演出への移行に対する期待感や、特殊演出中の期待感を高めることができて、遊技の興趣を向上することができる。
以上のことから、演出制御手段(演出制御装置40)は、通常変動態様にて変動表示ゲームが実行されている場合には通常演出を選択し、特殊変動態様にて変動表示ゲームが実行されている場合には通常演出とは異なる特殊演出を選択するように構成され、特殊変動態様(特殊演出)となる期間の開始前の所定期間に変動表示ゲームを実行する始動記憶に、事前判定手段(遊技制御装置30)により特定の変動表示ゲームを実行すると判定された始動記憶が存在する場合に、当該所定期間において通常演出に替えて特殊演出を選択するようにしたこととなる。
次に、上述した第1実施形態の遊技機の第5変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、特殊演出が実行される期間(特殊変動態様にて特図変動表示ゲームが実行される期間)が終了した後に実行される特図変動表示ゲームを実行する所定数の始動記憶の先読み結果に基づき、特殊演出を設定する期間を延長するようにしている。
本変形例の遊技機では、演出制御装置40において、図49に示す特殊演出設定処理2を行う。この特殊演出設定処理2では、まず、停止コマンドを受信したか否かの判定(ステップS430)を行う。停止コマンドを受信したか否かの判定(ステップS430)において、停止コマンドを受信していない場合(ステップS430;N)は、特殊演出設定処理2を終了する。また、停止コマンドを受信したか否かの判定(ステップS430)において、停止コマンドを受信している場合(ステップS430;Y)は、特定遊技状態中であるか否かの判定(ステップS431)を行う。
この特定遊技状態中であるか否かの判定(ステップS431)において、特定遊技状態中でない場合(ステップS431;N)は、通常演出設定処理(ステップS438)を行い、特殊演出設定処理2を終了する。また、特定遊技状態中であるか否かの判定(ステップS431)において、特定遊技状態中である場合(ステップS431;Y)は、停止図柄情報を取得する処理(ステップS432)を行い、高確率変動回数を取得する処理(ステップS433)を行って、特殊演出終了であるか否かの判定(ステップS434)を行う。なお、停止図柄情報は遊技制御装置30から受信して演出制御装置40で記憶していた情報を取得するようにしている。また、高確率変動回数は、遊技制御装置30と同様の制御で演出制御装置40においても高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの残り回数である高確率変動回数を管理することで取得可能となる。
特殊演出終了であるか否かの判定(ステップS434)では、今回の特図変動表示ゲームで特殊演出とする期間が終了するかを判定する。この特殊演出終了であるか否かの判定(ステップS434)において、特殊演出終了でない場合(ステップS434;N)は、特殊演出設定処理2を終了する。また、特殊演出終了であるか否かの判定(ステップS434)において、特殊演出終了である場合(ステップS434;Y)は、保留情報を取得する処理(ステップS435)を行う。
保留情報を取得する処理(ステップS435)では、現在記憶されている特図2始動記憶に対応する先読み情報を取得する。その後、取得した情報に基づき、大当りがあるか否かの判定(ステップS436)を行い、大当りがない場合(ステップS436;N)は、特殊演出設定処理2を終了する。この場合は特殊演出が終了し、次の特図変動表示ゲームから通常演出となる。また、大当りがあるか否かの判定(ステップS436)において、大当りがある場合(ステップS436;Y)は、特殊演出延長フラグをセットする処理(ステップS437)を行い、特殊演出設定処理2を終了する。この特殊演出延長フラグをセットすることにより、大当りの発生まで特殊演出が継続される。なお、特殊演出延長フラグは、大当りの発生に基づきクリアされるようになっている。
このような処理により、特殊演出となる期間では、大当りの可能性が高いという印象を遊技者に与えることができ、特殊演出への移行に対する期待感や、特殊演出中の期待感を高めることができて、遊技の興趣を向上することができる。
以上のことから、演出制御手段(演出制御装置40)は、通常変動態様にて変動表示ゲームが実行されている場合には通常演出を選択し、特殊変動態様にて変動表示ゲームが実行されている場合には通常演出とは異なる特殊演出を選択するように構成され、特殊変動態様(特殊演出)となる期間において発生し、特殊変動態様(特殊演出)となる期間の経過後に変動表示ゲームを実行する始動記憶に、事前判定手段(遊技制御装置30)により特定の変動表示ゲームを実行すると判定された始動記憶が存在する場合に、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームまで特殊演出となる期間を延長するようにしたこととなる。
次に、上述した第1実施形態の遊技機の第6変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、特殊演出が実行される期間(特殊変動態様にて特図変動表示ゲームが実行される期間)における始動記憶の数が上限数に達している状態での始動入賞口への遊技球の入賞であるオーバーフロー入賞を監視し、このオーバーフロー入賞に基づき演出を行うようになっている。
この例では、第1始動入賞口13(特図1始動記憶)でのオーバーフロー入賞が発生した場合に、第1確率変動状態の終了後に時短遊技状態となるか否かの情報が報知され、普通変動入賞装置7(特図2始動記憶)でのオーバーフロー入賞が発生した場合に、特図2始動記憶の先読み結果が報知される。
特殊演出の開始時には、オーバーフロー入賞により報知される情報の種類が表示部43aに表示される。この表示では図50に示すように、普通変動入賞装置7側を指して「先読み結果はこっち」と表示し、始動入賞口13側を指して「時短があるかな??」と表される。
そして、第1始動入賞口13でオーバーフロー入賞が発生した場合であって、第1確率変動状態の終了後に時短遊技状態となる場合は、図51(b)に示すような表示でその旨を報知する(例えば「じたんげっと」と表示)。また、普通変動入賞装置7でオーバーフロー入賞が発生すると、図51(c)に示すように、特図2始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示70で各始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの先読み結果が報知される。なお、ここでは図柄により特別結果態様が導出される可能性の高さが表示されている。
このような制御を行うために、図15に示す特図始動口SW共通処理に換えて図52に示す特図始動口SW共通処理を行う。この特図始動口SW監視処理では、対応する保留が上限である場合(ステップS61;Y)に、特定期間中であるか否かの判定(ステップS441)を行う。
特定期間中であるか否かの判定(ステップS441)では、潜伏モードであるかが判定される。この特定期間中であるか否かの判定(ステップS441)において、特定期間中でない場合(ステップS441;N)は、特図始動口SW共通処理を終了する。また、特定期間中であるか否かの判定(ステップS441)において、特定期間中である場合(ステップS441;Y)は、対応するオーバーフロー設定済み情報があるか否かの判定(ステップS442)を行う。
オーバーフロー設定済み情報とは、オーバーフロー入賞が発生した始動記憶について図51に示したような情報の報知が行われた場合に設定される情報である。この対応するオーバーフロー設定済み情報があるか否かの判定(ステップS442)において、対応するオーバーフロー設定済み情報がある場合(ステップS442;Y)は、特図始動口SW共通処理を終了する。また、対応するオーバーフロー設定済み情報があるか否かの判定(ステップS442)において、対応するオーバーフロー設定済み情報がない場合(ステップS442;N)は、対応するオーバーフローコマンドをセットする処理(ステップS443)を行う。その後、対応するオーバーフロー設定済み情報をセットする処理(ステップS444)を行って特図始動口SW共通処理を終了する。このオーバーフローコマンドは、後に演出制御装置40に送信され、演出制御装置40では、このコマンドの受信に基づき図51に示すような情報の報知を行う。すなわち、遊技制御装置30及び演出制御装置40が、始動記憶の数が上限数に達している状態での始動入賞口への遊技球の入賞を監視するオーバーフロー監視手段をなす。
一方、対応する保留が上限でない場合(ステップS61;N)には、オーバーフロー設定済み情報をクリアする処理(ステップS440)を行う。この処理により、新たに発生した始動記憶についてもオーバーフロー入賞が発生した場合に先読み情報を報知可能となる。この後の処理は図15に示す特図始動口SW共通処理と同様である。
また、演出制御装置40では、図53に示すオーバーフロー演出設定処理を行う。このオーバーフロー演出設定処理では、まず、オーバーフローコマンドを受信したか否かの判定(ステップS450)を行う。このオーバーフローコマンドを受信したか否かの判定(ステップS450)において、オーバーフローコマンドを受信していない場合(ステップS450;N)は、オーバーフロー演出設定処理を終了する。また、オーバーフローコマンドを受信したか否かの判定(ステップS450)において、オーバーフローコマンドを受信している場合(ステップS450;Y)は、オーバーフローに関する情報を取得する処理(ステップS451)を行う。
オーバーフローに関する情報を取得する処理(ステップS451)では、オーバーフローコマンドに基づき、発生したオーバーフロー入賞が特図1、特図2の何れであるかを取得する処理を行う。その後、発生したオーバーフロー入賞が特図1であるか否かの判定(ステップS452)を行う。
発生したオーバーフロー入賞が特図1であるか否かの判定(ステップS452)において、特図1である場合(ステップS452;Y)は、第1確率変動状態の終了後に時短遊技状態となるか否かの情報を取得する処理(ステップS453)を行い、オーバーフロー演出開始フラグをセットする処理(ステップS455)を行って、オーバーフロー演出設定処理を終了する。また、発生したオーバーフロー入賞が特図1であるか否かの判定(ステップS452)において、特図1でない場合(ステップS452;N)は、保留内の先読み情報を取得する処理(ステップS454)を行い、オーバーフロー演出開始フラグをセットする処理(ステップS455)を行って、オーバーフロー演出設定処理を終了する。この処理により設定された情報に基づき図51に示すような報知が行われることとなる。すなわち、演出制御装置40が、特定遊技状態の終了後に入賞容易状態が発生することを遊技者に報知する報知手段をなす。
このようにすることで、特定遊技状態の後に入賞容易状態が発生するか否かについて、特殊変動態様でゲームが実行されている際に報知される可能性があるため、特殊変動態様が設定されることによる興趣の向上に加えて、入賞容易状態の発生に対する期待感を高めることもでき、特定遊技状態における遊技を興趣の高いものとすることができる。また、特殊変動態様において所定条件の成立(オーバーフロー入賞)を遊技者に促すようにすれば、遊技者の技量により入賞容易状態を獲得したような演出を行うこともでき、特定遊技状態における遊技を興趣の高いものとすることができる。
以上のことから、特定遊技状態の終了後に入賞容易状態が発生することを遊技者に報知する報知手段(演出制御装置40)を備え、報知手段は、特定遊技状態において特殊変動態様にて変動表示ゲームが実行されている場合に所定条件が成立することに基づき、特定遊技状態の終了後に入賞容易状態が発生することを報知するようにしたこととなる。
また、始動記憶の数が上限数に達している状態での始動入賞口への遊技球の入賞であるオーバーフロー入賞を監視するオーバーフロー監視手段(遊技制御装置30、演出制御装置40)を備え、報知手段(演出制御装置40)は、特定遊技状態において特殊変動態様にて変動表示ゲームが実行されている場合に、オーバーフロー監視手段によりオーバーフロー入賞を検出することに基づき、特定遊技状態の終了後に入賞容易状態が発生することを報知するようにしたこととなる。
なお、上述のような演出を特殊変動態様(特殊演出)が設定される期間で行うとしたが、特殊変動態様の設定の有無にかかわらず普通変動入賞装置7が時短動作状態である期間の全てで行うようにしても良い。
次に、上述した第1実施形態の遊技機の第7変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第6変形例の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機では、オーバーフロー入賞の個数により報知する情報が変化するようになっている。
図54に示すように、第1始動入賞口13に一回目のオーバーフロー入賞が発生すると、図54(b)に示すように、第1確率変動状態の終了後に時短遊技状態となるか否かを示唆する情報が報知される。その後、第1始動入賞口13に二回目のオーバーフロー入賞が発生すると、図54(c)に示すように、さらに第1確率変動状態の終了後に時短遊技状態となるか否かを示唆する情報が報知されるようになっている。また、普通変動入賞装置7に一回目のオーバーフロー入賞が発生すると、図54(d)に示すように、一つの特図2始動記憶についての先読み情報が報知される。その後、普通変動入賞装置7に二回目のオーバーフロー入賞が発生すると、図54(e)に示すように、さらに一つの特図2始動記憶についての先読み情報が報知されるようになっている。
このような制御を行うために、図52に示す特図始動口SW共通処理に換えて図55に示す特図始動口SW共通処理を行う。この特図始動口SW共通処理では、オーバーフロー設定済み情報に関する処理(ステップS440、S442、S444)を行わない他は図52に示す特図始動口SW共通処理と同様である。
また、演出制御装置40では、図53に示すオーバーフロー演出設定処理に換えて図56に示すオーバーフロー演出設定処理を行う。このオーバーフロー演出設定処理では、まず、オーバーフローコマンドを受信したか否かの判定(ステップS450)を行う。このオーバーフローコマンドを受信したか否かの判定(ステップS450)において、オーバーフローコマンドを受信していない場合(ステップS450;N)は、オーバーフロー演出設定処理を終了する。また、オーバーフローコマンドを受信したか否かの判定(ステップS450)において、オーバーフローコマンドを受信している場合(ステップS450;Y)は、オーバーフローに関する情報を取得する処理(ステップS451)を行う。
オーバーフローに関する情報を取得する処理(ステップS451)では、オーバーフローコマンドに基づき、発生したオーバーフロー入賞が特図1、特図2の何れであるかを取得する処理を行う。その後、発生したオーバーフロー入賞が特図1であるか否かの判定(ステップS452)を行う。
発生したオーバーフロー入賞が特図1であるか否かの判定(ステップS452)において、特図1である場合(ステップS452;Y)は、特図1オーバーフローカウンタを1インクリメントする処理(ステップS460)を行い、カウンタの値が上限値であるか否かの判定(ステップS461)を行う。
カウンタの値が上限値であるか否かの判定(ステップS461)において、カウンタの値が上限値である場合(ステップS461;Y)は、特図1オーバーフローカウンタをクリアする処理(ステップS464)を行い、オーバーフロー演出設定処理を終了する。図57に示すように、オーバーフロー入賞の個数により変化可能な報知レベルは4段階とされており、特図1オーバーフローカウンタはこの報知レベルを選択するためのカウンタである。このカウンタの上限値は5とされており、5個目のオーバーフロー入賞が発生した場合はカウンタの値をクリアし、6個目のオーバーフロー入賞では、再び最初の段階の報知レベルから報知を行うようにしている。
また、カウンタの値が上限値であるか否かの判定(ステップS461)において、カウンタの値が上限値でない場合(ステップS461;N)は、第1確率変動状態の終了後に時短遊技状態となるか否かの情報を取得する処理(ステップS462)を行う。そして、カウンタの値に対応する報知レベルをセットする処理(ステップS463)を行い、オーバーフロー演出開始フラグをセットする処理(ステップS455)を行って、オーバーフロー演出設定処理を終了する。この処理により、図57に示すように、オーバーフロー入賞の個数に応じて対応する報知レベルが選択され、この情報に基づき図54(b)、(c)に示すような報知が行われることとなる。
図57に示すように、報知される情報は、第1確率変動状態の終了後に時短遊技状態となるか否かによって異なるようにされている。ただし、報知レベルが2段階目までは報知される情報が同じであり、この時点では判別することができないようになっており、より多くのオーバーフロー入賞を発生した遊技者に特典が与えられるようにしている。
一方、発生したオーバーフロー入賞が特図1であるか否かの判定(ステップS452)において、特図1でない場合(ステップS452;N)は、特図2オーバーフローカウンタを1インクリメントする処理(ステップS465)を行い、カウンタの値が上限値であるか否かの判定(ステップS466)を行う。
カウンタの値が上限値であるか否かの判定(ステップS466)において、カウンタの値が上限値である場合(ステップS466;Y)は、特図2オーバーフローカウンタをクリアする処理(ステップS468)を行い、オーバーフロー演出設定処理を終了する。図57に示すように、オーバーフロー入賞の個数により変化可能な報知レベルは4段階とされており、特図2オーバーフローカウンタはこの報知レベルを選択するためのカウンタである。このカウンタの上限値は5とされており、5個目のオーバーフロー入賞が発生した場合はカウンタの値をクリアし、6個目のオーバーフロー入賞では、再び最初の段階の報知レベルから報知を行うようにしている。
また、カウンタの値が上限値であるか否かの判定(ステップS466)において、カウンタの値が上限値でない場合(ステップS466;N)は、カウンタの値に対応する範囲の先読み情報を取得する処理(ステップS467)を行う。カウンタの値に対応する範囲は図57に示すようになっており、オーバーフロー数の増加とともに、最先の始動記憶(最も古い始動記憶)から順に先読み情報を報知する範囲が増加するようになっている。
その後、オーバーフロー演出開始フラグをセットする処理(ステップS455)を行って、オーバーフロー演出設定処理を終了する。この処理により、図54(d)、(e)に示すような報知が行われることとなる。
すなわち、始動記憶の数が上限数に達している状態での始動入賞口への遊技球の入賞であるオーバーフロー入賞を監視するオーバーフロー監視手段(遊技制御装置30、演出制御装置40)を備え、報知手段(演出制御装置40)は、特定遊技状態において特殊変動態様にて変動表示ゲームが実行されている場合に、オーバーフロー監視手段によりオーバーフロー入賞を検出する毎に特定遊技状態の終了後に入賞容易状態が発生するか否かを示唆する示唆報知を行い、オーバーフロー入賞の増加に伴い、推測困難度の低い示唆報知とするようにしたこととなる。なお、推測困難度とは、例えば、示唆の内容が異なり、入賞容易状態が発生するか否かを推測する困難さの度合いである。すなわち、推測困難度が異なる2つ示唆報知を比較した場合に推測困難度が低い一方の示唆報知は、他方の示唆報知よりも示唆の内容から容易に入賞容易状態が発生するか否かを推測できるものである。
次に、第2実施形態の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
本実施形態の遊技機は、図1から3に示す構成を有し、図4,5に示す処理を行う。また、特別結果態様の種類は、図6、7に示す特別結果態様の種類に換えて図58に示す特別結果態様の種類が設定されている。この特別結果態様の種類には、特別遊技状態でのラウンド数が15ラウンドである15R−A当り(図柄)及び15R−B当り(図柄)、特別遊技状態でのラウンド数が2ラウンドである2R当り(図柄)がある。
これらの特別結果態様の選択は大当り図柄乱数値により行われる。15R−A当り(図柄)は、特別遊技状態でのラウンド数が15ラウンドであり、特別遊技状態の終了後に、次回の特別結果態様の導出まで確率状態を高確率状態とするとともに、普通変動入賞装置7の動作状態を時短動作状態とするものである。すなわち、次回の特別結果態様の導出まで遊技状態が第1確率変動状態とされる。また、15R−B当り(図柄)は、特別遊技状態でのラウンド数が15ラウンドであり、該特別遊技状態の終了後の確率状態を通常確率状態とするとともに、100回の特図変動表示ゲームを実行するまで普通変動入賞装置7の動作状態を時短動作状態とするものである。すなわち、特別遊技状態の終了後、100回の特図変動表示ゲームを実行するまでは遊技状態が時短遊技状態とされる。また2R当り(図柄)は、特別遊技状態でのラウンド数が2ラウンドであり、特別遊技状態の終了後に、次回の特別結果態様の導出まで確率状態を高確率状態とするとともに、普通変動入賞装置7の動作状態を時短動作状態とするものである。
なお、何れの特別結果態様も、特別遊技状態の終了後の確率状態を明確に報知せず、また、飾り特図変動表示ゲームの特別結果態様からも特別遊技状態の終了後の確率状態を推測することが困難となるようにされている。ここで、明確に報知しないとは、確率状態についての情報をまったく報知しないことの他、確率状態を示唆する報知を行うが明確に報知しないことを含んでも良い。
また、図8に示すような特別遊技状態の終了後における変動パターンの変化による演出に換えて、図59の状態遷移図に示すような演出を行う。通常遊技状態ST1で特別結果態様が導出されると特別遊技状態ST2に移行する。この特別遊技状態が終了すると、導出された特別結果態様にかかわらず、確率状態を報知しない潜伏モードST3に移行する。そして、潜伏モードST3で100回の特図変動表示ゲームが終了した後、確率状態が通常確率状態であれば通常遊技状態ST1に移行する。また、確率状態が高確率状態であればバトルモードST4に移行する。
通常遊技状態ST1及びバトルモードST4における演出は、遊技者が現在の確率状態を把握できるような演出となっている。よって、潜伏モードST3から通常遊技状態ST1に移行することで、通常確率状態であることが報知されることとなる。また、潜伏モードST3からバトルモードST4に移行することで、高確率状態であることが報知されることとなる。これらの各演出の制御は、演出制御装置40により制御されるようになっており、演出制御装置40が、特別遊技状態が発生する確率の状態を遊技者に報知可能な報知手段をなすこととなる。また、報知手段(演出制御装置40)は、所定期間(潜伏モードST3)においては、特別遊技状態が発生する確率の状態を遊技者に明確に報知せず、所定期間の終了後に特別遊技状態が発生する確率の状態を明確に報知するようにしている。
また、図9から11に示す変動パターンテーブルに換えて図60,61に示す変動パターンテーブルが設定されている。各変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が15R−A当りとなる場合に選択される15R−A大当り変動パターンテーブル、結果が15R−B当りとなる場合に選択される15R−B大当り変動パターンテーブル、結果が2R当りとなる場合に選択される2R大当り変動パターンテーブルが含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、後半変動パターンテーブル、前半変動パターンテーブルが含まれている。
図60に示す変動パターンテーブルAは、図59に示す状態遷移図における通常遊技状態ST1や特別遊技状態の終了後の潜伏モードST3で選択されるテーブルである。また、図61に示す変動パターンテーブルBは、図59に示す状態遷移図におけるバトルモードST4で選択されるテーブルである。この変動パターンテーブルBは、結果が大当りとなる場合にのみリーチ状態を発生するようになっている。すなわち変動パターンテーブルAよりもリーチ状態の発生率が低くゲームの進行が速い。また、変動パターンテーブルAにより選択される変動態様が通常変動態様であり、変動パターンテーブルBにより選択される変動態様が特殊変動態様をなす。
このように、特定遊技状態(高確率状態)であっても所定期間は通常変動態様で遊技が行われるようにしたことで、特殊変動態様で遊技を行う場合に比べてリーチの発生率が高く、興趣の高い遊技を行うことができる。また、特定遊技状態であるにもかかわらず、すぐに特別遊技状態が発生しない場合でも、リーチが適度に発生していることで遊技者が不満に思うことを防止できる。また、所定期間においては特別遊技状態が発生する確率の状態を明確に報知しないので、特別遊技状態の終了後に特定遊技状態とならなかった場合でも所定期間は期待感を持って遊技を行うことができる。また、特定遊技状態(高確率状態)であっても所定期間(潜伏モードST3)において特別遊技状態が発生しなかった場合に、リーチ状態の発生率が低い特殊変動態様とすることで、特別遊技状態の発生を早めることができ、スムーズに遊技を進行させることができるようにしている。
以上のことから、始動口(第1始動入賞口13、普通変動入賞装置7)への遊技球の入賞に基づいて複数の識別情報を変動表示した後に結果を表示する変動表示ゲームを表示する変動表示装置(特図1表示器D1、特図2表示器D2、表示装置43)を備え、該変動表示ゲームの実行結果が特別結果となる場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機100において、特別遊技状態の終了後、当該特別遊技状態を発生させた特別結果の種類が所定の特別結果であることに基づき、再度特別遊技状態が発生する確率を通常よりも高めた特定遊技状態を発生可能に構成され、変動表示ゲームの実行態様を決定する実行態様決定手段(遊技制御装置30)と、実行態様決定手段により決定された実行態様に基づいて変動表示ゲームを実行制御するゲーム実行制御手段(遊技制御装置30)と、特別遊技状態が発生する確率の状態を遊技者に報知可能な報知手段(演出制御装置40)と、を備え、実行態様決定手段により決定される変動表示ゲームの実行態様には、少なくとも、通常変動態様と、該通常変動態様よりもリーチ状態を発生する頻度の低い特殊変動態様と、が含まれ、実行態様決定手段は、特定遊技状態が発生しているか否かにかかわらず、特別遊技状態の終了後から所定期間に亘り、当該所定期間における変動表示ゲームの実行態様を、通常変動態様に決定し、報知手段は、所定期間においては、特別遊技状態が発生する確率の状態を遊技者に明確に報知しないようにしたこととなる。
また、実行態様決定手段(遊技制御装置30)は、特定遊技状態が発生している場合には、所定期間終了後の変動表示ゲームの実行態様を、特殊変動態様に決定し、報知手段(演出制御装置40)は、所定期間の終了後に特別遊技状態が発生する確率の状態を明確に報知するようにしている。
また、本実施形態の遊技機では、潜伏モードST3において、始動記憶の数が上限数に達している状態での始動入賞口への遊技球の入賞であるオーバーフロー入賞を監視し、このオーバーフロー入賞に基づき演出を行うようになっている。よって、図13から図32に示す処理も行うが、図15に示す特図始動口SW共通処理に換えて図52に示す特図始動口SW共通処理を行う。また、図23に示す特図情報設定処理では、変動パターングループの情報として、通常遊技状態ST1や潜伏モードST3では、変動パターンテーブルAを選択する情報を設定し、バトルモードST4では変動パターンテーブルBを選択する情報を設定する。
また、図27に示す特図変動中処理では、特図ゲーム演出情報チェック処理を行わない。さらに、図28に示すはずれ時変動中処理では、通常停止時間をセットする処理のみを行う。よって、図29に示す特図ゲーム演出情報チェック処理は行わない。
本実施形態の遊技機での潜伏モードST3におけるオーバーフロー入賞に基づく演出では、第1始動入賞口13(特図1始動記憶)でのオーバーフロー入賞が発生した場合に、確率状態の情報が報知される。また、普通変動入賞装置7(特図2始動記憶)でのオーバーフロー入賞が発生した場合には、特図2始動記憶の先読み結果が報知される。
特別遊技状態の終了後であって潜伏モードST3となる際には、図50に示すようなオーバーフロー入賞により報知される情報の種類が表示部43aに表示される。このとき、普通変動入賞装置7側を指して「先読み結果はこっち」の表示を行い、第1始動入賞口13側を指して「確変があるかな??」の表示を行う。そして、第1始動入賞口13でオーバーフロー入賞が発生した場合であって、高確率状態である場合は、図51(b)に示すような表示でその旨を報知する(例えば「かくへんげっと」と表示)。
このような処理を行うために、図15に示す特図始動口SW共通処理に換えて図52に示す特図始動口SW共通処理を行う。また、演出制御装置40では、図53に示すオーバーフロー演出設定処理を行うが、第1確率変動状態の終了後に時短遊技状態となるか否かの情報を取得する処理(ステップS453)は、確率状態に関する情報を取得する処理とする。すなわち、演出制御装置40が、確率状態を遊技者に報知する報知手段をなす。
このようにすることで、高確率状態であるか否かについて潜伏モードで報知される可能性があるため、潜伏モードとなることによる興趣の向上に加えて、確率状態の報知に対する期待感を高めることもでき、潜伏モードにおける遊技を興趣の高いものとすることができる。また、潜伏モードにおいて所定条件の成立(オーバーフロー入賞)を遊技者に促すようにすれば、遊技者の技量により高確率状態を獲得したような演出を行うこともでき、潜伏モードにおける遊技を興趣の高いものとすることができる。
以上のことから、確率状態を遊技者に報知する報知手段(演出制御装置40)を備え、報知手段は、特別遊技状態が発生する確率の状態を遊技者に明確に報知しない所定期間において、所定条件が成立(オーバーフロー入賞)することに基づき、確率状態を報知するようにしたこととなる。
次に、上述した第2実施形態の遊技機の第1変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第2実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、第1実施形態の遊技機の第7変形例と同様の構成を有している。
本変形例の遊技機では、特別遊技状態の終了後であって潜伏モードST3となる際に、図54(a)に示すようなオーバーフロー入賞により報知される情報の種類を表示部43aに表示する。このとき、普通変動入賞装置7側を指して「先読み結果はこっち」の表示を行い、第1始動入賞口13側を指して「確変があるかな??」の表示を行う。
そして、第1始動入賞口13に一回目のオーバーフロー入賞が発生した際には、図54(b)に示すような画像で確率状態を示唆する情報を報知する(例えば「??かくへんつくかな??」)。その後、第1始動入賞口13に二回目のオーバーフロー入賞が発生した際には、図54(c)に示すような画像で、さらに確率状態を示唆する情報を報知する(例えば「??かくへんつくかも??」)。なお、普通変動入賞装置7に一回目のオーバーフロー入賞が発生した際には、図54(d)に示すように、一つの特図2始動記憶についての先読み情報を報知し。その後、普通変動入賞装置7に二回目のオーバーフロー入賞が発生した際には、図54(e)に示すように、さらに一つの特図2始動記憶についての先読み情報を報知する。
このような制御を行うために、図52に示す特図始動口SW共通処理に換えて図55に示す特図始動口SW共通処理を行う。また、演出制御装置40では、図53に示すオーバーフロー演出設定処理に換えて図56に示すオーバーフロー演出設定処理を行う。このオーバーフロー演出設定処理では、第1確率変動状態の終了後に時短遊技状態となるか否かの情報を取得する処理(ステップS462)を、確率状態を取得する処理とする。
また、図57に示す報知される情報を確率状態に関する情報とする。例えば、高確率状態である場合は、報知レベルが1段階目で「??かくへんつくかな??」、2段階目で「??かくへんつくかも??」、3段階目で「??かくへんつきそう??」、4段階目で「??かくへんげっと??」とする。また、通常確率状態である場合は、報知レベルが1段階目で「??かくへんつくかな??」、2段階目で「??かくへんつくかも??」、3段階目で「??かくへんて何??」、4段階目で「??ざんねん??」とする。
次に、上述した第2実施形態の遊技機の第2変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第2実施形態の第1変形例の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、遊技領域1aにおける特定領域19で遊技球が検出された場合に演出を行うようになっている。
本変形例の遊技機は、図62に示すように、図58に示す特別結果態様の種類に加えて小当りが設定されている。また、2R当り(図柄)は、特別遊技状態でのラウンド数が2ラウンドであり、特別遊技状態の終了後に、次回の特別結果態様の導出まで確率状態を高確率状態とするが、普通変動入賞装置7は通常動作状態となるようにされている。この2R当りと小当りは飾り特図変動表示ゲームの結果態様が共通とされ、2R当りと小当りの何れが発生したのかを判別することが困難にされている。また、図63に示すように、特別遊技状態の終了後の遊技において用いられる変動パターンテーブルも共通とされ、特図変動表示ゲームの変動パターンからも2R当りと小当りの何れが発生したのかを判別することが困難にされている。
そして、この2R当り及び小当りの発生後の潜伏モードST3における遊技において、遊技領域1aにおける特定領域19で遊技球が検出された場合に演出を行うようになっている。図64に示すように、遊技領域1aにおける特定領域19は、閉鎖部材15の上面に設けられている。この特定領域19には遊技球が接触したことを検出する演出SW(演出スイッチ)が設けられており、この演出SWからの入力に基づき演出を行うようになっている。
2R当り及び小当りに基づく特別遊技状態の終了後には、図64に示すような演出に関する表示がなされる。このとき、特定領域19側を指して特定領域19で遊技球が検出されれば先読み結果が報知される旨の表示を行い、第1始動入賞口13側を指して第1始動入賞口13でオーバーフロー入賞が発生すれば確率状態が報知される旨の表示を行う。
このような制御を行うために、演出制御装置40では、図56に示すオーバーフロー演出設定処理に換えて図65に示すオーバーフロー演出設定処理を行う。なお、基本的には図56に示すオーバーフロー演出設定処理と同様であるが、図65に示すオーバーフロー演出設定処理では、発生したオーバーフロー入賞が特図1であるか否かの判定(ステップS452)において、特図1でない場合(ステップS452;N)は、オーバーフロー演出設定処理を終了するようにしている。また、第1確率変動状態の終了後に時短遊技状態となるか否かの情報を取得する処理(ステップS462)を、確率状態を取得する処理(ステップS470)としている。
また、演出制御装置40では、特定領域19での遊技球の検出に基づく演出を行う処理として、図66に示す先読み演出設定処理を行う。なお、この処理は、図56に示すオーバーフロー演出設定処理における発生したオーバーフロー入賞が特図1であるか否かの判定(ステップS452)において、特図1でない場合(ステップS452;N)に行われる処理と略同様である。ただし、普通変動入賞装置7の動作状態が通常動作状態であるため、特図1始動記憶及び特図2始動記憶についての先読み情報を報知する演出を行う。
この先読み演出設定処理では、まず、演出SWでの検出があるか否かの判定(ステップS480)を行う。演出SWでの検出があるか否かの判定(ステップS480)において、演出SWでの検出がない場合(ステップS480;N)は、先読み演出設定処理を終了する。また、演出SWでの検出があるか否かの判定(ステップS480)において、演出SWでの検出がある場合(ステップS480;Y)は、演出カウンタを1インクリメントする処理(ステップS481)を行い、カウンタの値が上限値であるか否かの判定(ステップS482)を行う。
カウンタの値が上限値であるか否かの判定(ステップS482)において、カウンタの値が上限値である場合(ステップS482;Y)は、演出カウンタをクリアする処理(ステップS486)を行い、先読み演出設定処理を終了する。図57に示す特図2始動記憶のオーバーフロー入賞の場合と同様に、オーバーフロー入賞の個数により変化可能な報知レベルは4段階とされており、特図2オーバーフローカウンタはこの報知レベルを選択するためのカウンタである。このカウンタの上限値は5とされており、5個目のオーバーフロー入賞が発生した場合はカウンタの値をクリアし、6個目のオーバーフロー入賞では、再び最初の段階の報知レベルから報知を行うようにしている。
また、カウンタの値が上限値であるか否かの判定(ステップS482)において、カウンタの値が上限値でない場合(ステップS482;N)は、保留内の情報を取得する処理(ステップS483)を行う。この保留内の情報を取得する処理(ステップS483)では、特図1始動記憶及び特図2始動記憶についての先読み情報を取得する。
その後、カウンタの値に対応する報知レベルをセットする処理(ステップS484)を行い、オーバーフロー演出開始フラグをセットする処理(ステップS485)を行って、オーバーフロー演出設定処理を終了する。カウンタの値に対応する報知レベルをセットする処理(ステップS484)では、図57に示す報知レベルをオーバーフロー数によって設定する。この処理により、オーバーフロー数の増加とともに、最先の始動記憶(最も古い始動記憶)から順に先読み情報を報知する範囲が増加するようになる。
すなわち、遊技領域1aの特定領域19に遊技球を検出する検出手段(演出SW)を設け、報知手段(演出制御装置40)は、検出手段による遊技球の検出に基づき、特定の演出を実行するようにしたこととなる。なお、特定の演出とは、例えば、特別遊技状態が発生する確率の状態を報知や、先読み情報の報知である。また、第1実施形態の遊技であれば、特定遊技状態の後に入賞容易状態が発生するか否かを報知するようにしても良い。
また、特定領域19で一度遊技球を検出することに基づき演出を行うようにしたが、複数個の遊技球の検出に基づき演出を行うようにしても良い。
次に、上述した第2実施形態の遊技機の第3変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第2実施形態の第2変形例の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、演出の実行の契機となる遊技領域1aにおける特定領域19での遊技球の検出やオーバーフロー入賞が所定期間なかった場合に、以降の演出の実行を禁止するようにしている。
本変形例の遊技機では、図67に示す演出規制設定処理を行う。この演出規制設定処理では、まず、演出の実行が規制される際に設定されるフラグである演出規制フラグがあるか否かの判定(ステップS490)を行う。この演出規制フラグがあるか否かの判定(ステップS490)において、演出規制フラグがある場合(ステップS490;Y)は、演出規制設定処理を終了する。また、演出規制フラグがあるか否かの判定(ステップS490)において、演出規制フラグがない場合(ステップS490;N)は、オーバーフローコマンドを受信したか否かの判定(ステップS450)を行う。
オーバーフローコマンドを受信したか否かの判定(ステップS450)において、オーバーフローコマンドを受信している場合(ステップS450;Y)は、オーバーフロー演出設定処理(ステップS491)を行い、演出済みフラグを設定する処理(ステップS492)を行って、演出規制設定処理を終了する。なお、図68に示すようにオーバーフロー演出設定処理(ステップS491)は、図65に示す処理と比べて、オーバーフローコマンドを受信したか否かの判定(ステップS450)を含まない他はと同様の処理である。一方、オーバーフローコマンドを受信したか否かの判定(ステップS450)において、オーバーフローコマンドを受信していない場合(ステップS450;N)は、演出SWでの検出があるか否かの判定(ステップS480)を行う。
演出SWでの検出があるか否かの判定(ステップS480)において、演出SWでの検出がある場合(ステップS480;Y)は、先読み演出設定処理(ステップS493)を行い、演出済みフラグを設定する処理(ステップS494)を行って、演出規制設定処理を終了する。なお、図69に示すように先読み演出設定処理(ステップS493)は、図66に示す処理と比べて、演出SWでの検出があるか否かの判定(ステップS480)を含まない他は同様の処理である。一方、演出SWでの検出があるか否かの判定(ステップS480)において、演出SWでの検出がない場合(ステップS480;N)は、演出済みフラグがあるか否かの判定(ステップS495)を行う。
演出済みフラグがあるか否かの判定(ステップS495)において、演出済みフラグがある場合(ステップS495;Y)は、演出規制設定処理を終了する。また、演出済みフラグがあるか否かの判定(ステップS495)において、演出済みフラグがない場合(ステップS495;N)は、演出規制タイマを1インクリメントする処理(ステップS496)を行い、演出規制タイマの値が上限値に達したか否かの判定(ステップS497)を行う。
演出規制タイマの値が上限値に達したか否かの判定(ステップS497)において、演出規制タイマの値が上限値に達していない場合(ステップS497;N)は、演出規制設定処理を終了する。また、演出規制タイマの値が上限値に達したか否かの判定(ステップS497)において、演出規制タイマの値が上限値に達している場合(ステップS497;Y)は、演出規制フラグをセットする処理(ステップS498)を行い、演出規制設定処理を終了する。
演出規制タイマは、2R当り及び小当りの終了時にリセットされる(値が0とされる)タイマであって、上述のように演出規制設定処理でオーバーフローコマンドを受信せず、かつ、演出SWでの検出がない場合に値が加算されるようになっている。そして、演出規制タイマの値が上限値に達した場合に演出規制フラグがセットされる。すなわち、潜伏モードST3となってから所定期間の間、オーバーフローコマンドを受信せず、かつ、演出SWでの検出がない場合に以降の演出が規制されることとなる。すなわち、演出制御装置40が、報知手段(演出制御装置40)による確率状態の報知を禁止する禁止手段をなす。
なお、演出済みフラグをセットする処理(ステップS492、S494)を、演出規制タイマをクリアする処理とし、演出済みフラグがあるか否かの判定(ステップS495)を行わないようにすれば、潜伏モードにおいて所定期間の間、オーバーフローコマンドを受信せず、かつ、演出SWでの検出がない場合に以降の演出が規制されるようにすることができる。
また、本変形例の構成は、第1実施形態の第6変形例、第7変形例の遊技機にも適用可能である。
以上のことから、特別遊技状態が発生する確率の状態を遊技者に明確に報知しない非報知期間(潜伏モードST3)において、所定条件が成立(オーバーフロー入賞)することに基づき、確率状態を報知する報知手段(演出制御装置40)と、非報知期間の開始から所定期間の間、前記所定条件が成立しない場合に、当該非報知期間における報知手段による確率状態の報知を禁止する禁止手段(演出制御装置40)と、を備えることとなる。
また、特別遊技状態が発生する確率の状態を遊技者に明確に報知しない非報知期間(潜伏モードST3)において、所定条件が成立(オーバーフロー入賞)することに基づき、確率状態を報知する報知手段(演出制御装置40)と、当該非報知期間において所定期間の間、前記所定条件が成立しない場合に、当該非報知期間における報知手段による確率状態の報知を禁止する禁止手段(演出制御装置40)と、を備えることとなる。
以上のような遊技機100は、始動口(第1始動入賞口13、普通変動入賞装置7)への遊技球の入賞に基づいて複数の識別情報を変動表示させる変動表示ゲームを表示可能な変動表示装置(特図1表示器D1、特図2表示器D2、表示装置43)を備え、該変動表示ゲームの実行結果が特別結果となる場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機であって、特別遊技状態の終了後から所定期間に亘り、変動表示ゲームの実行時間を通常遊技状態よりも短縮させて実行する短縮遊技状態を発生可能に構成され、始動口への遊技球の入賞に基づき変動表示ゲームの実行権利を所定上限数まで始動記憶として記憶可能な始動記憶手段(遊技制御装置30)と、始動記憶に基づいて変動表示ゲームを実行するゲーム実行制御手段(遊技制御装置30)と、始動記憶手段に記憶されて未だ変動表示ゲームの実行前の始動記憶を対象として、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが特定の変動表示ゲームとなることを事前に判定する事前判定手段(遊技制御装置30)と、事前判定手段の判定結果に基づき変動表示ゲームに関する予告演出を実行する演出実行制御手段(演出制御装置40)と、を備え、演出実行制御手段は、予告演出として、複数段階に設定された予告演出を下位の段階から所定の段階まで順次実行するステップアップ予告演出を実行可能であり、通常遊技状態においては、ステップアップ予告演出を一の変動表示ゲームにおいて実行する一方、短縮遊技状態においては、ステップアップ予告演出を複数回の変動表示ゲームに亘って実行するようにしている。
したがって、演出実行制御手段は、予告演出として、複数段階に設定された予告演出を下位の段階から所定の段階まで順次実行するステップアップ予告演出を実行可能であり、通常遊技状態においては、ステップアップ予告演出を一の変動表示ゲームにおいて実行する一方、短縮遊技状態においては、ステップアップ予告演出を複数回の変動表示ゲームに亘って実行するので、遊技状態に応じた、遊技者の興味を引くことのできる変動表示ゲームを行うことができる。すなわち、短縮遊技状態においてステップアップ予告演出を実行する際に、通常遊技状態と同様の演出態様とするために変動表示ゲームの実行時間を長くすると、迅速にゲームを消化するという短縮遊技状態の目的を達成できなくなってしまう。また、短縮遊技状態の実行時間内でステップアップ予告を行うようにすると、各段階の実行時間が短くなって予告が明確でなくなったり、実行可能な段階数が限定されたりすることとなってしまう。これに対して本発明のように、短縮遊技状態ではステップアップ予告演出を複数回の変動表示ゲームに亘って実行することでこれらの問題を解消することができ、短縮遊技状態であっても通常遊技状態と同様に遊技者の興味を引くことのできる変動表示ゲームを行うことができる。
また、ゲーム実行制御手段(遊技制御装置30)は、短縮遊技状態において実行される変動表示ゲームの実行時間を、通常遊技状態において実行されるステップアップ予告演出の各段階の実行時間と同一の時間とするようにしている。
したがって、ゲーム実行制御手段は、短縮遊技状態において実行される変動表示ゲームの実行時間を、通常遊技状態において実行されるステップアップ予告演出の各段階の実行時間と同一の時間とするので、短縮遊技状態であってもステップアップ予告を通常遊技状態と同様の態様で実行でき、遊技者が違和感を覚えることがない。また、短縮遊技状態であっても通常遊技状態と同様に遊技者の興味を引くことのできる変動表示ゲームを行うことができる。
また、演出実行制御手段(演出制御装置40)は、事前判定手段(遊技制御装置30)の判定結果に基づき、ステップアップ予告演出の各段階の演出として、信頼度が異なる複数種類の演出から一の演出を選択するようにしている。
したがって、演出実行制御手段は、事前判定手段の判定結果に基づき、ステップアップ予告演出の各段階の演出として、信頼度が異なる複数種類の演出から一の演出を選択するので、遊技者がステップアップ予告の内容に対して興味を持って遊技を行うことができる。また、短縮遊技状態であっても通常遊技状態と同様に遊技者の興味を引くことのできる変動表示ゲームを行うことができる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
特許請求の範囲に記載した以外の発明の代表的なものとして、次のものがあげられる。
(1)始動口への遊技球の入賞に基づいて複数の識別情報を変動表示させる変動表示ゲームを表示可能な変動表示装置を備え、該変動表示ゲームの実行結果が特別結果となる場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
前記特別遊技状態の終了後から所定期間に亘り、変動表示ゲームの実行時間を通常遊技状態よりも短縮させて実行する短縮遊技状態を発生可能に構成され、
前記始動口への遊技球の入賞に基づき前記変動表示ゲームの実行権利を所定上限数まで始動記憶として記憶可能な始動記憶手段と、
前記始動記憶に基づいて前記変動表示ゲームを実行するゲーム実行制御手段と、
前記始動記憶手段に記憶されて未だ変動表示ゲームの実行前の始動記憶を対象として、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが特定の変動表示ゲームとなることを事前に判定する事前判定手段と、
前記事前判定手段の判定結果に基づき前記変動表示ゲームに関する予告演出を実行する演出実行制御手段と、を備え、
前記演出実行制御手段は、
前記予告演出として、複数段階に設定された予告演出を下位の段階から所定の段階まで順次実行するステップアップ予告演出を実行可能であり、
前記通常遊技状態においては、前記ステップアップ予告演出を一の変動表示ゲームにおいて実行する一方、
前記短縮遊技状態においては、前記ステップアップ予告演出を複数回の変動表示ゲームに亘って実行することを特徴とする遊技機。
ここで、「変動表示装置」は、変動表示ゲームの表示のみを行うものであっても良いし、変動表示ゲームの表示の他に演出表示を行うもの(例えば、液晶表示装置)であっても良い。
また、「特定の変動表示ゲーム」は、結果が特別結果となる変動表示ゲームや、途中結果がリーチとなる変動表示ゲーム、途中結果が特定のリーチ(例えば、スペシャルリーチ)となる変動表示ゲームである。なお、結果や途中結果が上記の何れか一つを含むものでも良いし、何れかの組み合わせ或いは全てを含むものでも良い。
また、始動記憶の事前判定を行う時期は、判定対象の始動記憶が発生した時(始動入賞時)でも良いし、その他の時期でも良く、判定対象の始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
また、「事前判定手段」は、結果が特別結果となるか否かを事前に判定する大当り事前判定手段と、変動表示ゲームの実行態様(例えば、リーチとなるか否か)を事前に判定する変動パターン事前判定手段の何れか、或いは両方を含む。
また、「ステップアップ予告演出」は、例えば、液晶表示画像、音声、発光態様、振動により行う。
上記(1)の発明によれば、演出実行制御手段は、予告演出として、複数段階に設定された予告演出を下位の段階から所定の段階まで順次実行するステップアップ予告演出を実行可能であり、通常遊技状態においては、ステップアップ予告演出を一の変動表示ゲームにおいて実行する一方、短縮遊技状態においては、ステップアップ予告演出を複数回の変動表示ゲームに亘って実行するので、遊技状態に応じた、遊技者の興味を引くことのできる変動表示ゲームを行うことができる。すなわち、短縮遊技状態においてステップアップ予告演出を実行する際に、通常遊技状態と同様の演出態様とするために変動表示ゲームの実行時間を長くすると、迅速にゲームを消化するという短縮遊技状態の目的を達成できなくなってしまう。また、短縮遊技状態の実行時間内でステップアップ予告を行うようにすると、各段階の実行時間が短くなって予告が明確でなくなったり、実行可能な段階数が限定されたりすることとなってしまう。これに対して本発明のように、短縮遊技状態ではステップアップ予告演出を複数回の変動表示ゲームに亘って実行することでこれらの問題を解消することができ、短縮遊技状態であっても通常遊技状態と同様に遊技者の興味を引くことのできる変動表示ゲームを行うことができる。
(2)上記(1)に記載の遊技機であって、前記ゲーム実行制御手段は、
前記短縮遊技状態において実行される変動表示ゲームの実行時間を、前記通常遊技状態において実行される前記ステップアップ予告演出の各段階の実行時間と同一の時間とすることを特徴とする。
上記(2)の発明によれば、ゲーム実行制御手段は、短縮遊技状態において実行される変動表示ゲームの実行時間を、通常遊技状態において実行されるステップアップ予告演出の各段階の実行時間と同一の時間とするので、短縮遊技状態であってもステップアップ予告を通常遊技状態と同様の態様で実行でき、遊技者が違和感を覚えることがない。また、短縮遊技状態であっても通常遊技状態と同様に遊技者の興味を引くことのできる変動表示ゲームを行うことができる。
(3)上記(2)に記載の遊技機であって、前記演出実行制御手段は、
前記事前判定手段の判定結果に基づき、前記ステップアップ予告演出の各段階の演出として、信頼度が異なる複数種類の演出から一の演出を選択することを特徴とする。
ここで、「信頼度」とは、変動表示ゲームで特別結果が導出される可能性の高さであり、信頼度が高いほど特別結果となる可能性が高いと言える。
上記(3)の発明によれば、演出実行制御手段は、事前判定手段の判定結果に基づき、ステップアップ予告演出の各段階の演出として、信頼度が異なる複数種類の演出から一の演出を選択するので、遊技者がステップアップ予告の内容に対して興味を持って遊技を行うことができる。また、短縮遊技状態であっても通常遊技状態と同様に遊技者の興味を引くことのできる変動表示ゲームを行うことができる。