JP5793377B2 - 表面パターンの検出方法及び装置 - Google Patents

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本発明の実施形態は表面パターンの検出方法及び装置に関し、例えば撮像カメラを用いて、タイヤの表面のパターンをチェックするシステムに利用可能である。
撮像カメラを用いて、検査対象物の形状検査、表面の傷の点検などを行うシステムは従来から種々の提案がある。
特許第3739965号公報 特許第4250076号公報 特開2007−322402号公報
従来の検査装置は、予め特定した検査対象物を想定した範囲内で検査する装置がほとんどである。例えば、検査対象物を一定速度で移動させていることを前提とする。また検査対象物が一定の想定したパターンであることを前提とし、それぞれの検査対象に特化して専門化した検査装置及び方法を採用している。
しかし検査対象物として変動量の大きいもの、あるいは各種のパターン、或いは各種形態のものが存在することがあり、その対応が求められている。
本実施形態では、検査対象物が変動するもの、各種のものであっても、柔軟に対応して検査目的を達成できる表面パターンの検出方法及び装置を提供することを目的とする。
本実施形態によれば、予め撮像した参照用検査対象物の撮像信号に基づく参照用パターンデータを用意し、検査用対象物を撮像した撮像信号に基づくリアル撮像パターンデータを取得し、前記リアル撮像パターンデータを前記検査用対象物のリアル速度情報に基づき圧縮及び又は伸張して修正パターンデータを生成し、前記修正パターンデータと前記参照用パターンデータを比較して、類似か非類似を判定し、判定結果を示す信号を出力する検出する方法であって、ここで、前記参照用パターンデータとしては、前記参照用検査対象物が異なる速度で移動した際の複数の参照用パターンデータが用意されている。
一実施形態の構成の一例を示す図である。 他の実施形態の構成の一例を示す図である。 さらに他の実施形態の構成の一例を示す図である。 図4の実施形態を上側からみた場合の斜視図である。 実施形態における画像データの処理部の構成の一例を示す図である。 実施形態における反射部材のクリーナの一例を示す図である。 実施形態における警告表示形態の一例を示す図である。 実施形態における他の撮像カメラの配置例を示す図である。 実施形態における他の撮像カメラの配置例を示す図である。 実施形態における他の撮像カメラの配置例を示す図である。 図10のカメラの制御システムを示す図である。 図5の実施形態のさらに他の例を示す図である。
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。図1において、100は車両であり、例えば、高速道路の入り口ゲート(料金所)手前に到達した例を示している。高速道路の入り口ゲート(料金所)の例えば30乃至20メートル手前では、スピードが落とされ、時速10km/h以下となり、車両は、入り口ゲートに進入する。
入り口ゲートの車両進入路の途中には、車を洗浄するための洗浄装置11が配備されている。洗浄装置11は、例えば、温水を車に吹き付けて、前輪のタイヤ120についている雪、ほこり、泥などを洗い落とすことができる。洗浄装置11は、車両が近づくと自動的に水を噴射するように設定されている。
車両100の前輪のタイヤ120が洗浄装置11を通過すると、位置センサー13が車両進入を検出する。また速度センサー12が働き、車両100が一定区間を移動する速度を計測する。位置センサー13としては、例えば光センサー或いは重量センサーなどが用いられる。位置センサー13が車両100のタイヤ120を検出すると、カメラ200が前輪100の表面の撮像を開始する。カメラ200は、CCDラインセンサでもよく、2次元撮像カメラでもよい。
カメラ200は、表面パターン検出装置600(図5参照)の一部である。カメラ200は、前輪のタイヤ120の表面を一定期間撮像する。図1のカメラ200は、車両走行路の一部に形成された窪みに設けられ、車両100の前方からタイヤ120の表面を撮像する。
カメラ200の位置は、図1の実施形態に限定されるものではない。図2に示す実施形態は、車両走行路の一部に形成された窪みにカメラ200が設けられ、反射部材201を介してタイヤ120の表面を一定期間撮像する。
さらに図3に示す実施形態は、反射部材201を介してタイヤ120の表面を一定期間撮像するカメラ200の位置が、上部に配置されている例である。例えば、車両100は、入り口ゲートを通過するとき、屋根の下を通過するので、天井にカメラ200が配置されていてもよい。
図4は、カメラ或いは反射部材201が配置されている様子を、斜視図で示している。車両の走行路であっても、カメラ或いは反射部材201が配置される位置は、車輪が通過する位置を避けなければならない。そこで、例えば、左右の車輪の中間に窪み211が形成され、この窪み211に前述したカメラ或いは反射部材201が配置される。
図5は、カメラ200が撮像した撮像信号を処理する装置600の内部ブロックを示している。まず図5の左側のメモリ311は、予め用意した参照用パターンデータ3XP1,3XP2,3XP3を格納している。この参照用パターンデータ3XP1,3XP2,3XP3は、例えばスタッドレスタイヤのタイヤ122の表面を予めカメラ250(カメラ200と同性能)により撮像して作成したデータである。この場合、タイヤ122の回転速度を例えば3種類の速度(Akm/h,Bkm/h,Ckm/h)で回転させて、各速度のときに一定期間撮像したパターンが、参照用パターンデータ3XP1,3XP2,3XP3として用意されている。
図5の右側のバッファメモリ301は、カメラ200でタイヤ120表面を一定期間撮像したときのリアル撮像パターンデータPI1を格納する。このリアル撮像パターンデータPI1は、制御部300の制御に基づき、修正パターンデータPI2に修正されて、修正メモリ302に格納される。
制御部300は、リアル撮像パターンデータPI1を修正パターンデータPI2に修正するとき、速度センサー13からのリアル速度情報を利用して、修正程度(伸張度或いは圧縮度)を決定する。制御部300は、車両のリアル速度Xkm/hが、Akm/h,Bkm/h,Ckm/hのいずれに最も近いかを判定する。今、リアル速度Xkm/hが、Bkm/hに近いとすると、(C/X)を計算する。そして、リアル撮像パターンデータPI1を修正する割合を(X/C)倍に修正する。修正方向は、例えばパターンデータの左右方向(或いは水平)を一定として、パターンデータの縦方向(時間経過と共に撮像した方向(或いは垂直方向))を修正する。この修正により、修正パターンデータは、タイヤ120がBkm/hで走行しているときに撮像した参照用パターンデータ3XP2に近くづくはずである。
そこで制御部300は、参照用パターンデータ3XP2と、修正パターンデータPI2を読み出して、比較部303で比較する。参照用パターンデータとしては、同じスタッドレスタイヤであってもメーカにより模様が異なる、或いは同じメーカであっても型式により模様が異なるので、それぞれの参照用パターンデータがそれぞれの速度で測定されメモリ311に用意されている。そして比較部303は、修正パターンデータを同時に複数の参照用パターンデータと対比して、模様が類似しているかどうかを判定している。
このとき、メモリ311には、チェーンが巻かれたタイヤの参照用パターンデータも格納されているので、スタッドレスタイヤタイヤに限らず、チェーンを装備したタイヤ、ノーマルタイヤも検出することが可能である。
上記の説明では、リアル撮像パターンデータを速度に応じて、速度方向に伸張あるいは縮小処理した。しかし、速度に対応する方向のみならず、参照データを倍率Bで主走査、副走査方向へ拡大して保存しておき、修正パターンデータをさらに倍率Bで主走査、副走査方向へ拡大し、次に両者の比較処理を行ってもよい。
図6は、反射部材201が常に良好な状態に維持されるように、反射部材201の管理維持手段を示している。このシステムは、積雪地方などの寒い地域で有効である。しかし寒い地方では、反射部材201が曇ってしまう、ぬれてしまうなどの問題がある。そこで、このシステムでは反射部材201に温風を吹き付けることで反射機能を常に良好に保つようにしている。つまり反射部材201の近くにヒータ400と送風機401を配置し、雪や雨で反射部材201の表面が凍結することを防止している。
図7は、装置600で検出した結果を表示器700に送信した例を示している。例えば車両がスタッドレスタイヤを装備していない場合は、入り口ゲート(料金所)のゲートの近くの表示器700では、警告が表示される。警告内容は、例えば「スタッドレスタイヤ若しくはチェーンを装備ください」と言うような内容である。文字のほか、音声による通告も行われる。
図8は、さらに車両100のナンバープレートを撮像するカメラ220が設けられた例を示している。ナンバープレートのナンバーと先の警告とが同時に表示された場合、車両の所有者は、一層注意喚起できることになる。
上記のようにタイヤの検査がスムーズに行われることで、渋滞の回避も可能である。また路面凍結の状態では、警告が有効に作用し、事故の防止、渋滞の防止に効果的となる。
また、本開示は、タイヤに対する撮像角度は、種々選択可能であり、また照明を当てて検査することも当然可能である。さらにまた、図では車両の前方から撮像したが、車両の後方から後輪のタイヤを撮像する場合も適用できることは勿論である。さらにまた読み取ったナンバープレートのナンバーと、タイヤのパターンを関連付けたデータを作成することも当然可能である。さらにまた、上記の説明では、予め用意した表面パターンとの一致不一致をチェックしたが、タイヤの疵、打痕などを検査する場合にも有効である。
さらにまた、タイヤに細工されているスリップサインが露呈しているかどうかをチェックすることも可能である。スリップサインが露呈している場合は、先の表示器に警告を行うことができる。
また本実施例で、被写体(検査対象物)を撮像するカメラとしては、特許第3739965号公報、特許第4250076号公報、特開2007−322402号公報に示されているカメラを用いることで、被写界深度を大きくできることになり、精度の高いパターンデータを得ることができる。
上記の説明では、車両のタイヤの表面パターンを検査する装置として説明している。しかし本実施形態は、これに限らず、飛行機のタイヤ、2輪車のタイヤ、電車などの車輪の点検に利用できることは勿論のことである。
図9には、撮像カメラのさらに他の一例を示している。図1−図2のカメラ200は、路面に窪みを形成して、ここにカメラ200を配置した。これに対して図9の実施例は、カメラを路上に配置したボックス200bの中に収容して配置した例である。
図10は、タイヤ120の表面を撮像するカメラを、車両ボディに形成されたタイヤ配置部150に配置されたカメラ収納部220内に収めている。このカメラ収容部220内部のカメラは、例えばタイヤ200が一定の速度条件、或いは車両が一定の条件になると、タイヤ表面の撮像を開始する。
図11には、車載の制御器1000とカメラ収容部220内のカメラA、洗浄器Bの関係を示している。制御器1000には速度計1010からの速度情報が供給される。制御器1000は、マイクロコンピュータを用いた車制御装置の一部である。制御器1000は、カメラAが撮像した画像データや、この画像データを加工したものをメモリ1012に格納することができる。制御器1000は、カメラAが撮像したタイヤ200の表面画像を先の実施形態のようにチェックする。したがって、制御器1000は、タイヤ200の種類、メーカなどを判定することができるし、また、傷や磨耗状態などをチェックすることができる。判定結果やチェック結果はメモリ1012にヒストリーとして日時情報と共に格納される。また判定結果やチェック結果により、緊急を要する場合は、運転席の表示器1013に警告情報として表示される。
制御器1000は、例えば車速が一定の範囲になると洗浄器Aを制御してタイヤ表面を洗浄し、ついでカメラAによりタイヤ表面を撮像して画像を取り込む。またこのとき、タイヤ表面の画像が表示器1013に表示されてもよい。なお、洗浄器Aは省略しても構わない。
上記の例は、1つのタイヤの監視装置として示しているが、車両の各タイヤの状態がそれぞれの監視装置で監視される。
上記の説明は、自動車のタイヤを監視したが、車載システムとして本発明装置を利用することで、例えば、鉄道のレールは勿論車輪の表面を撮像し、鉄道のレール及び車輪の磨耗状態などのチェックを行うための画像を取得することも可能である。
図12は、図5に示した実施形態のさらに他の実施形態である。図5の構成と異なる部分を示している。図5の説明では、撮像パターンデータのすべてが修正パターンデータと比較されるかのように説明したが、すべてを比較する必要はない。予め設定したエリア或いは領域が比較されて、結果が判断されてもよい。図12では、修正パターンデータP12をさらに再構成部320で再構成する。再構成したパターンデータP1の一部の領域が比較部300に入力されて、参照用パターンデータと比較される。
再構成部320は、取得した画像がノイズ或いはタイヤに付着している付着物などのデータ(所謂ノイズ成分)を含む場合があることを想定し、このようなノイズ成分を除去する部分である。ラインセンサなどで読み取られた時間軸方向の画像データ(この場合は、修正パターンデータP1)は、時間領域データを周波数領域データに変換する変換部(フーリエ変換部)321に入力される。次に、フィルタ部322において、周波数領域のデータ内から、タイヤのパターンを撮像したときに得られる周波数領域に含まれるデータを取り出す。次に、フィルタ部322から出力された周波数領域のデータを時間領域データに逆変換する変換部(逆フーリエ変換部)323で逆変換する。そしてこのデータにおいて、一部の領域或いは区間のデータを切り取り部324で切り取り、比較部303に供給する。他の処理は、図5で説明した内容と同じである。
いくつかの実施例を説明したが、これらの実施例は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図するものではない。これら新規な実施例は、様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行ってもよい。これら実施例やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11・・・洗浄装置、12・・・速度センサー、13・・・位置センサー、
100・・・車両、120・・・タイヤ、200・・・カメラ、201・・・反射部材、300・・・制御部、311・・・メモリ、301・・・バッファメモリ、302・・・修正メモリ、303・・・比較部、400・・・ヒータ、401・・・送風機、600・・・表面パターン検出装置、700・・・表示器。

Claims (6)

  1. 予め撮像した参照用検査対象物の撮像信号に基づく参照用パターンデータを用意し、
    検査用対象物を撮像した撮像信号に基づくリアル撮像パターンデータを取得し、
    前記リアル撮像パターンデータを前記検査用対象物のリアル速度情報に基づき圧縮及び又は伸張して修正パターンデータを生成し、
    前記修正パターンデータと前記参照用パターンデータを比較して、類似か非類似を判定し、判定結果を示す信号を出力する検出する方法であって、ここで、前記参照用パターンデータとしては、前記参照用検査対象物が異なる速度で移動した際の複数の参照用パターンデータが用意されている、表面パターンの検出方法。
  2. 前記修正パターンデータを生成する場合、前記リアル速度情報が示すリアル速度に近い速度で撮像された参照用パターンデータを選択し、この選択された参照用パターンデータの撮像時の速度と前記リアル速度の比に基づいて、前記リアル撮像パターンデータを伸張又は圧縮して、前記修正パターンデータを生成する請求項記載の表面パターンの検出方法。
  3. 前記参照用パターンデータは、さらにパターンが異なる複数のタイプの参照用パターンデータを含む請求項記載の表面パターンの検出方法。
  4. 前記修正パターンデータは、複数の前記参照用パターンデータと同時に比較して、類似か非類似を判定する請求項記載の表面パターンの検出方法。
  5. 前記検査対象物は、スタッドレスタイヤ、チェーンを装填したタイヤの何れかであり、
    前記判定結果は、スタッドレスタイヤ若しくはチェーンを装填したタイヤであるか否かを示す信号である請求項記載の表面パターンの検出方法。
  6. 予め撮像した参照用検査対象物の撮像信号に基づく参照用パターンデータを用意する手段と、
    検査用対象物を撮像した撮像信号に基づくリアル撮像パターンデータを取得する手段と、
    前記リアル撮像パターンデータを前記検査用対象物のリアル速度情報に基づき圧縮及び又は伸張して修正パターンデータを生成する手段と、
    前記修正パターンデータと前記参照用パターンデータを比較して、類似か非類似を判定し、判定結果を示す信号を出力する手段とを有する装置であって、
    前記参照用パターンデータとして、さらに前記参照用検査対象物が異なる速度で移動した際の複数の参照用パターンデータが用意されており、
    前記修正パターンデータを生成する場合、前記リアル速度情報が示すリアル速度に近い速度で撮像された参照用パターンデータを選択し、この選択された参照用パターンデータの撮像時の速度と前記リアル速度の比に基づいて、前記リアル撮像パターンデータを伸張又は圧縮して、前記修正パターンデータを生成する手段を含む表面パターンの検出装置。
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