JP5793356B2 - 髄内釘 - Google Patents

髄内釘 Download PDF

Info

Publication number
JP5793356B2
JP5793356B2 JP2011143961A JP2011143961A JP5793356B2 JP 5793356 B2 JP5793356 B2 JP 5793356B2 JP 2011143961 A JP2011143961 A JP 2011143961A JP 2011143961 A JP2011143961 A JP 2011143961A JP 5793356 B2 JP5793356 B2 JP 5793356B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
opening
axis
intramedullary nail
engaging member
bone screw
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2011143961A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013009803A (ja
Inventor
堀江 誠
誠 堀江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Homs Engineering Inc
Original Assignee
Homs Engineering Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Homs Engineering Inc filed Critical Homs Engineering Inc
Priority to JP2011143961A priority Critical patent/JP5793356B2/ja
Publication of JP2013009803A publication Critical patent/JP2013009803A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5793356B2 publication Critical patent/JP5793356B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は髄内釘に係り、特に、大腿骨の近位部に適用する場合に好適な髄内釘の構造に関する。
一般に、骨の髄内に導入されて骨折等を治療するための髄内釘が知られている。この髄内釘は、基端部から末端部へ向けて軸線方向に伸びる軸穴と、軸線を横切って貫通する複数の横孔とを有する髄内釘本体を具備し、この髄内釘本体を骨の髄内に導入し、その横孔に骨ねじを挿通させて髄内釘本体と交差する態様で骨に固定することにより、骨折部を固定するようになっている。このような髄内釘には、髄内釘本体の上記軸穴の内部に導入された係合部材をさらに有し、当該係合部材が少なくとも一つの上記横孔に挿通された骨ねじに係合することにより、骨ねじをその軸線方向及び回転方向に固定するように構成されたものが知られている(以下の特許文献1乃至3参照)。
これらの髄内釘では、上記係合部材は、骨に向けてねじ込まれる複数の骨ねじのうちの近位側を通過する骨ねじを回避するための孔形状や二股形状の開口部を有するとともに、その先端部がさらに遠位側の骨ねじにも当接することで遠位側の骨ねじが固定可能となるように構成される場合がある。多くの場合には、係合部材は近位側の骨ねじに対しては単に回避するのみで充分な固定力を発揮することができないが、特許文献1及び3には、係合部材の変形可能な構造を利用して近位側の骨ねじにも一定の固定力を与えることのできる構成が提案されている。
特表2007−500564号公報 特開2008−68011号公報 特開2009−153939号公報
しかしながら、前述の特許文献1及び3に記載の構造では、複数の切り込み191を設けたり、係合部材に割れ目9を設けたりする必要があることにより、構造が複雑になって部品の歩留まりが低下し、製造コストが上昇するという問題点がある。特に、特許文献1の構造では、複数の切り込み191によって生ずる固定スリーブ188の弾性によって骨ねじに対する固定力が定まるので、操作によって骨ねじの固定力を調整することができないとともに、骨ねじを挿入する際に固定スリーブ188を押し縮めなければならないので、固定力を高めるほど骨ねじが横孔へ挿入しにくくなるために手術操作が難しくなる(特許文献1の図8参照)という問題点がある。
そこで、本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、横孔に挿通させた骨ねじを固定するために複雑な構造を必要としないとともに、操作による固定力の調整が可能でしかも高い操作性を有することにより手術を容易に行うことができる髄内釘を提供することにある。
斯かる実情に鑑み、本発明の髄内釘は、一端部から軸線に沿って形成される軸穴と、前記軸穴に連通するとともに前記軸線を横断して貫通する複数の横孔とを備えた、骨の髄内に導入される髄内釘本体と、前記軸穴の内部に配置されるとともに前記軸線に沿って移動可能に構成され、少なくとも一つの前記横孔に対応する開口部を備えた係合部材と、前記係合部材の前記軸線に沿った位置を調整可能な位置調整手段と、前記横孔及び前記開口部に挿通されて骨内に導入される軸状部材と、を具備し、前記開口部は前記横孔よりも前記軸線の方向に延長された開口形状を備えるとともに、前記髄内釘本体に対する前記軸線に沿った前記係合部材の移動により、前記横孔の前記軸線の方向の形成位置を横切る前記開口部の一側の内側縁の部位が側方の逆側へ相対移動して前記軸状部材の挿通部位に圧接されることで、前記挿通部位が前記開口部の前記一側の内側縁と前記横孔の逆側の内側縁との間で挟圧力を受け、或いは、前記挿通部位に対する前記挟圧力が増大することを特徴とする。
本発明によれば、位置調整手段により係合部材を軸線に沿って移動させると、横孔の軸線方向の形成位置を横切る開口部の一側の内側縁の部位が側方の逆側に相対移動して軸状部材の挿通部位に圧接され、挿通部位が開口部の一側の内側縁と横孔の逆側の内側縁とによって挟圧力を受けるか、或いは、挟圧力が増大するため、髄内釘本体と係合部材との間の挟圧力で軸状部材を保持したり固定したりすることが可能になる。このように髄内釘本体と係合部材によって挿通部位を側方の両側から挟持する方法で軸状部材を保持するため、軸状部材を両側から挟み付けたり、軸線方向に弾性変形したりするような複雑な構造を係合部材自体に設けることが不要になる。また、開口部と横孔の間で挟圧するので、全体構造も簡易なものとすることができる。さらに、側方の両側から挟圧するようにしているため、係合部材の軸線方向の位置と、開口部の一側の内側縁の上記部位の側方に見た位置との関係を適宜に設定することが可能になる。このことにより、位置調整手段により係合部材の軸線方向の位置を調整するだけで軸状部材に対する挟圧力を容易に調整できるように構成することが可能になる。
本発明の一の態様においては、前記係合部材は、前記開口部に対応する前記横孔よりも前記髄内釘本体の前記一端部とは反対側にある別の前記横孔に挿通された別の軸状部材に係合する係合部をさらに有し、前記係合部材が前記髄内釘本体の前記反対側に向けて移動したときに、前記挿通部位が前記挟圧力を受け、或いは、前記挿通部位に対する前記挟圧力が増大すると同時に前記係合部が前記別の軸状部材に係合する。これによれば、係合部材を反対側に移動させることで複数の軸状部材に対して同時に係合部材を作用させることが可能になる。ここで、上記係合部は、係合部材の先端に設けられ、前記別の軸状部材に当接する先端係合部とすることができる。なお、本発明の軸状部材とは、例えば、骨内にねじ込まれる骨ねじ、骨内に打ち込まれる骨釘などを言う。
本発明の他の態様においては、前記係合部材と前記髄内釘本体との間には前記軸線に沿った案内構造が形成され、該案内構造は、前記髄内釘本体に対する前記係合部材の前記軸線に沿った移動に応じて前記係合部材を側方の逆側へ押し付けることにより、前記一側の内側縁の前記部位を相対移動させる。これによれば、係合部材と髄内釘本体との間の軸線に沿った案内構造が係合部材を側方の逆側へ押し付けるだけで軸状部材に挟圧力を与えることができるため、係合部材の軸線方向の位置と案内構造との関係を調整するだけで挟圧力を設定できるから、係合部材の構造をさらに簡易化できる。
本発明の別の態様においては、前記開口部の一側の内側縁には前記軸線に対して傾斜した傾斜縁部が形成され、前記髄内釘本体に対する前記軸線に沿った前記係合部材の移動により、前記横孔の前記軸線の方向の形成位置を横切る前記傾斜縁部の部位がその傾斜に応じて相対移動する。これによれば、軸状部材に対する開口部の一側の内側縁と横孔の逆側の内側縁の位置関係に応じて、傾斜縁部の形成範囲と傾斜態様を設定するだけでよいので、軸状部材を固定するための複雑な構造を設ける必要がなくなる。
この場合に、前記傾斜縁部は、前記開口部の前記一側の内側縁において前記開口部の開口形状の前記軸線の方向の端部に向けて側方の逆側へ収束する開口縁領域に設けられることが好ましい。これによれば、傾斜縁部を開口部の開口形状の軸線の方向の端部に向けて収束する開口縁領域に設けることで、当該開口形状を端部に向けて収束する態様に設定するだけで傾斜縁部を構成できる。例えば、この開口縁領域は後述する第1実施形態のように円弧状に構成できる。
また、前記傾斜縁部は、前記開口部の前記一側の内側縁において前記軸線の方向に沿った中央領域に設けられることが好ましい。これによれば、傾斜縁部を一側の内側縁の軸線の方向に沿った中央領域に設けることで、開口形状の端部形状に拘わらず傾斜面部の傾斜態様を任意に設定できる。例えば、この中央領域は後述する第2実施形態のように直線状に構成できる。
本願発明の異なる態様においては、前記開口部の開口形状は、前記横孔の開口形状に対して側方の逆側にオフセットされる。これによれば、開口部の開口形状のオフセット量を係合部材の案内構造による押付態様、或いは、傾斜縁部の傾斜態様に応じて設定することにより、軸状部材の挟圧力の大きさやその変化態様と係合部材の軸線の方向の位置との関係を任意かつ容易に設定できる。例えば、上記オフセットにより係合部材の初期位置においても一定の挟圧力を軸状部材に与えることが可能になるので、当該初期位置における挟圧力を軸状部材の挿通に支障のない程度に設定することにより、手術中において横孔へ挿通した軸状部材を髄内釘本体に軽く保持することができるため、手術時の取り扱いを容易にすることが可能になる。
なお、前記開口部の開口形状の前記横孔の開口形状に対するオフセットは、後述する第1実施形態や第4実施形態のように開口部全体が側方へオフセットされていてもよく、或いは、図11及び図12を参照して後述するように、係合部材を軸線周りに回動させて軸状部材の導入側と導出側の開口縁の少なくとも一方をオフセットさせたものでも構わない。
本発明のさらに他の態様においては、前記軸状部材は骨ねじであり、該骨ねじは、骨から抜去する際の回転によって生ずる、前記骨ねじと当接する前記一側の内側縁に与える摩擦力を、前記挟圧力が減少するときの前記係合部材の移動の向きに与えるように構成された、骨に対するねじ構造(後述するスクリュー部)を備える。したがって、骨ねじの抜去時の回転操作(骨ねじを緩める向きの回転操作)の際に、例え骨ねじの挿通部位の外周面と係合部材の開口部の一側の内側縁とが噛み込んでいても、骨ねじの回転操作によって生ずる上記摩擦力は係合部材に対して挟圧力を減ずる向きに加わるので、骨ねじと係合部材の噛み込み状態を容易に解除することができ、抜去不能になる事態を回避できる。
なお、前記横孔及び前記開口部に挿通される軸状部材を保持するための挟圧力と、前記係合部材の軸線の方向の位置との関係に応じて、前記軸状部材に有効な挟圧力を与えないときの前記係合部材の初期位置と、前記軸状部材に有効な挟圧力を与えるときの前記係合部材の固定位置は、一般的には位置調整手段に対する操作に基づいて設定される。もっとも、上記初期位置は位置調整手段による作用が及ぼされないとき(後述する実施例であればエンドキャップ125により係合部材121,221が位置規制されていないとき)の係合部材の位置とすることもできる。また、位置調整手段により調整される位置として、後述するように上記固定位置とは別の位置にも係合部材を設定できるように構成されていてもよい。当該固定位置は例えば後述するスライドロック位置に相当し、上記別の位置は例えば半固定位置であって後述するスライドフリー位置に相当する。
本発明によれば、髄内釘本体の横孔に挿通された骨ねじを固定するのに複雑な構造を必要としないとともに、操作による固定力の調整が可能で高い操作性を有することにより手術を容易に行うことができるという優れた効果を奏し得る。
本発明に係る実施形態の髄内釘の全体構成を示す概略正面図(a)及び概略側面図(b)。 髄内釘の近位部を拡大して示す拡大縦断面図(a)及びその一部を示す部分側面図(b)。 ロック状態(a)とフリー状態(b)を対比して示す説明図。 スライドフリー状態(a)とスライドロック状態(b)を対比して示す説明図。 係合部材の縦断面図(a)、平面図(b)及び側面図(c)。 第1実施形態のスライドフリー状態を示す拡大透視図。 第1実施形態のスライドロック状態を示す拡大透視図。 第2実施形態のスライドフリー状態を示す拡大透視図。 第2実施形態のスライドロック状態を示す拡大透視図。 第1及び第2実施形態の髄内釘のエクストラスクリュー挿通部を示す横断面図。 第3実施形態の髄内釘のエクストラスクリュー挿通部を示す横断面図。 従来の髄内釘のエクストラスクリュー挿通部を示す横断面図。 第4実施形態の髄内釘の全体構成を示す概略正面図(a)、概略側面一部断面図(b)及び拡大部分断面図(c)。 第4実施形態の係合部材の縦断面図(a)及び投影外面図(b)。 第4実施形態の係合部材の外面一部断面図(a)、側面図(b)及び端面図(c)。 第4実施形態における骨ねじと係合部材の位置関係を示す図(a)及び(b)。 従来の髄内釘を骨内に設置した様子を示す縦断面図。
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。最初に、図1及び図2を参照して本発明に係る髄内釘100の実施形態の全体構成について説明する。なお、実施形態の概略構成については従来の図17に示す髄内釘の構造と同様であるので、まず、図1及び図2とともに図17を参照して髄内釘の概略構成について説明する。なお、本明細書においては、髄内釘100の大腿骨への適用時の姿勢により、髄内釘の基端部(側)を近位部(側)とし、先端部(側)又は末端部(側)を遠位部(側)と称することがある。ただし、本発明は本実施形態のような適用態様(姿勢)や適用部位に限定されるものではなく、任意の位置関係で適宜の骨部分に適用される髄内釘を広く包含するものである。
髄内釘100は、軸線100Xに沿って連続する近位部111と遠位部112を備えた延長形状を備えた髄内釘本体110を有する。図示例では、近位部111は遠位部112より太く構成され、また、近位部111と遠位部112の軸線は僅かに屈折している。髄内釘本体110は、軸線100Xに沿って延長方向に貫通する軸穴113を備えている。また、近位部111には、上記軸穴113と交差し、軸線100Xを横切るように形成された横孔114、115が設けられている。図示例では横孔114、115は斜めに軸線100Xを横切るように傾斜した軸線を備えている。これは、図17に示す大腿骨の骨頭部内に向けて骨ねじ10、20を導入するためである。なお、髄内釘本体110の遠位部112にはほぼ水平に貫通する他の横孔116、117が形成される。
横孔115は髄内釘本体110の近位側に形成され、横孔114は横孔115に対して髄内釘本体110の遠位側に形成される。軸穴113のうち、近位端に開口する端部開口113aから横孔114、115に到達する部分までの範囲は他の部分と比べて開口断面積が大きく構成され、その内部に係合部材121が収容されている。なお、端部開口113aの一部に設けられた切り欠き119は、髄内釘本体110を骨内に導入する際に端部開口113に接続される図示しない接続器具(ターゲットデバイス)の突起(キー)が嵌合する凹部(キー溝)である。
係合部材121と髄内釘本体110との間にはコイルばねよりなる弾性部材122が配置されている。図2に示すように、係合部材121にはフランジ状に張り出した基端部が設けられ、この基端部に形成された近位側の外面段差と、軸穴113の内面に形成された遠位側の内面段差との間に上記弾性部材122が保持されている。この弾性部材122は係合部材121を常に近位側へ付勢している。
係合部材121は、図5に示すように、軸線100Xに沿って貫通する軸穴121aと、上記横孔114内に突出可能に構成された先端係合部121bと、上記横孔115に連通し、横孔115に挿通された骨ねじ20が挿通可能となる対応位置に形成された開口部121cと、外側面上において軸線100Xに沿って伸びるように形成された凹溝121dとを備えている。先端係合部121bは、骨ねじ10に圧接されることで骨ねじ10を回転方向及び軸線方向に保持できる形状であれば特に限定されないが、図示例では先端係合部121bの表面は骨ねじ10に当接する部分が軸線方向に延長された形状(図示例では軸穴121aの先端開口部の両側にわたり形成されている。)とされる。これにより、先端係合部121bは骨ねじ10の外周面に対して軸線方向のより広い範囲にわたって接触するため、手術後に骨ねじ10に上下方向の応力変動が加わっても骨ねじ10の軸線方向の位置ずれを回避することができる。
軸穴113内において、上記係合部材121の近位側には保持部材123が配置されている。この保持部材123は、軸線100Xに沿って貫通する軸穴123aと、外周に形成された雄ねじ123bとを備え、雄ねじ123bは軸穴113の内面に形成された雌ねじ118に螺合している。軸穴123aの少なくとも近位側の一部には六角穴などといった、ドライバーやレンチなどの回転工具と係合可能な工具係合構造を備えている。保持部材123は軸穴113の段部に当接するまでねじ込まれ、その位置で係合部材121に当接することで、係合部材121が近位側に飛び出すことを防止している。図2に示すように、係合部材121の基端が弾性部材122の弾性力により保持部材123に当接している初期位置では、係合部材121の先端係合部121bは横孔114の内部に突出しない状態とされる。これにより、骨ねじ10をスムーズに横孔114内に挿通させることができる。
係合部材121の上記凹溝121dには髄内釘本体110に固定された規制ピン124が軸線100Xの方向にスライド可能に嵌合している。この規制ピン124は髄内釘本体110の近位部111の壁面を貫通した状態で当該壁面に固定されている。これにより、係合部材121は髄内釘本体110に対して軸線100X周りの回転が規制されるものの、保持部材123に当接する初期位置から遠位側へ向けて軸線100Xに沿った方向には移動自在とされる。
また、軸穴113には端部開口113aから位置調整ねじである図3に示すエンドキャップ125がねじ込まれる。図3(a)及び(b)には2種類のエンドキャップ125Aと125Bが示されている。エンドキャップ125は、それぞれ上記雌ねじ118に螺合する雄ねじ125aを備えている。また、その先端側には、遠位側に向いた段差面を介して、上記保持部材123の軸穴123aに挿通可能な突出部125bが形成される。なお、エンドキャップ125Aでは突出部125bの先端が平坦とされ、当該先端が係合部材121の基端部に当接している。一方、エンドキャップ125Bでは、突出部125bの先端はさらに小径とされて上記係合部材121の軸穴121aに嵌合可能な突起125cとなっている。エンドキャップ125の基部125dの端部には上記と同様のドライバーやレンチ等の回転工具が適用可能な工具係合構造が形成されている。
上記エンドキャップ125を回転させて遠位側へ進入させることにより、弾性部材122を押し縮めながら係合部材121を遠位側へ降下させ、係合部材121の軸線100Xに沿った位置を規制することができる。係合部材121の軸線100Xに沿った位置は、後述するように、エンドキャップ125の上記突出部125bの突出量(基部125dと突出部125bとの段差面から、先端面又は突出部125bと突起125cとの間の段差面までの距離)L1、L2により決定される。図示例ではL1<L2とされ、その結果、エンドキャップ125Aよりも125Bの方が係合部材121をより遠位側へ押し込むことができるようになっている。
図1に示すように、骨ねじ10、20は、骨に螺合させるためのスクリュー部を先端に備えるとともに、ドライバーやレンチなどの回転工具に係合可能な六角穴などの工具係合構造を基端に備えた一般的なねじ形状を備えている。ただし、図2に示すように骨ねじ10の外周面には軸線10Xの方向に伸びる凹溝11が軸線周りに複数本形成されており、いずれか一つの凹溝11に上記係合部材121の先端係合部121bが浅く係合することにより骨ねじ10の軸線10X周りの回転が規制される(スライドフリー状態)。また、係合部材121の先端係合部121bが凹溝11に深く係合して凹溝11の内部に強く当接することにより、骨ねじ10は軸線10Xの方向にも固定される(スライドロック状態)。骨ねじ10はラグスクリューと呼ばれることがあり、骨折部を保持固定するに必要な保持力を得るための主体骨ねじを構成し、大腿骨の骨頭部のほぼ中心にねじ込まれる。
一方、骨ねじ20は、髄内釘本体110の横孔115及び係合部材121の開口部121cに挿通される。骨ねじ20はエクストラスクリューと呼ばれることがあり、上記骨頭部の内部に上記骨ねじ10と或る程度の間隔を有して平行にねじ込まれる。この場合には、骨ねじ20は骨頭部が上記骨ねじ10を中心に回旋することを防止する回旋防止用骨ねじである。
上記のエンドキャップ125を上記軸穴113の端部開口113aから導入して雌ねじ118にねじ込んでいくと、やがて上記突出部125bが保持部材123の軸穴123aに挿入されて、エンドキャップ125Bでは突起125cが係合部材121の軸穴121a内に嵌入し、突出部125bの先端面又はこれと突起125cとの間の段差面が係合部材121を押し込んで降下させる。エンドキャップ125は、基部125dと突出部125bとの段差面が保持部材123の基端に当接する位置までねじ込むことができるようになっている。エンドキャップ125が保持部材123に当接した状態では、係合部材121は、軸線100Xの方向の所定範囲内の任意の位置において、弾性部材123の弾性力とエンドキャップ125による押圧力とにより位置決めされる。
このとき、図3(a)に示すエンドキャップ125Aと125Bのいずれを用いても、係合部材121の先端係合部121bは骨ねじ10の上記凹溝11内に嵌入するので、骨ねじ10の軸線10X周りの回転が規制される。しかし、エンドキャップ125Aを用いた場合には、図3(a)の「フリーライン」で示す半固定位置に先端係合部121bが位置する(スライドフリー位置)ので、先端係合部121が凹溝11内に嵌入するものの凹溝11の内面に強く押し当てられた状態にはならないため、骨ねじ10は軸線10Xの方向にスライド可能である。一方、エンドキャップ125Bを用いた場合には、図3(b)の「ロッキングライン」で示す固定位置まで先端係合部121bが到達する(スライドロック位置)ので、先端係合部121が凹溝11の内面に強く押し付けられ、その結果、骨ねじ10は軸線10Xの方向にも固定される。
ここで、エンドキャップ125Aをねじ込んだときには係合部材121を図3(a)に示すスライドフリー位置(半固定位置)に設定することができ、また、エンドキャップ125Bをねじ込んだときには係合部材121を図3(b)に示すスライドロック位置(固定位置)に設定することができる。したがって、上述の弾性部材122、保持部材123、エンドキャップ125及び雌ねじ118は、ドライバーやレンチなどの回転工具を介して施される回転操作により係合部材121の軸線100Xの方向に沿った位置を調整することを可能にする上記の位置調整手段を構成する。なお、本実施形態では上述のようにエンドキャップ125Aと125Bを使い分けることで二種類の位置に係合部材121を調整するようにしているが、一般的には、係合部材121に対する押し込み機能を有する位置調整ねじ(上記エンドキャップ125Bのように固定位置までねじ込めるもの)を軸穴113内にねじ込んで回転操作し、当該位置調整ねじのねじ込み量を調整することで係合部材121の位置を調整できる。この場合には、上記位置調整手段は、当該位置調整ねじ、弾性部材122及び雌ねじ118によって構成されることになる。なお、保持部材123は必ずしも必要なものではなく、エンドキャップ125を螺入させていない状態で係合部材121の髄内釘本体110からの脱落を防止するためのものにすぎない。
図4は、髄内釘本体110の横孔115及び上記係合部材121の開口部121cに骨ねじ20を挿通した状態で、係合部材121により骨ねじ10がスライドフリー状態にある近位部111を骨ねじ10、20の導入側から見た様子を示す透視図(a)、並びに、スライドロック状態にある近位部111を骨ねじ10、20の導入側から見た様子を示す透視図(b)である。なお、図4(後述する図6乃至図12も同様。)において、実際には横孔114、115及び開口部121cは軸線100Xに対して傾斜した孔であり、骨ねじ10、20も傾斜した方向に挿通してるので、図面においてもこれが反映された形状となるはずであるが、添付図面では、簡略化により上記傾斜による影響を除外して模式的に示すこととする。また、これらの透視図において髄内釘本体110は便宜上透明体として表されている。係合部材121は図4(a)に示すスライドフリー状態と図4(b)に示すスライドロック状態のいずれにおいても上記の初期位置より降下した位置に配置されるので、骨ねじ20の軸線に対して、係合部材121の開口部121cの開口中心は相対的に下方に配置されている。しかし、図4(b)に示すスライドロック状態では、係合部材121はスライドフリー状態よりもさらに下方に配置され、これによって開口部121cの開口中心も骨ねじ20に対してより下方に配置される。
[第1実施形態]
図6及び図7は、第1実施形態における図4(a)及び(b)に示すスライドフリー状態及びスライドロック状態の拡大透視図である。まず、図6及び図7に示すように、係合部材121の開口部121cは髄内釘本体110の横孔115よりも軸線100Xの方向に延長された開口形状を備えている。これは、骨ねじ20を横孔115及び開口部121cに挿通させた状態で係合部材121を髄内釘本体110に対して相対的に軸線100Xの方向に移動可能にするための構成である。ここで、横孔115は骨ねじ20を支障なく挿通可能とするだけの開口径を備えた円形の開口形状を備えている。これに対し、開口部121cにおいては、側方に測った開口幅は横孔115の開口径とほぼ同じであるが、軸線100Xの方向に測った開口長は横孔115の開口径よりも大きい長円状の開口形状を備えている。図示例では開口部121cの開口長は横孔115の開口径の約1.5倍となっている。また、開口部121cの開口形状では、開口縁のうちの側方に配置される部分である内側縁の軸線100Xの方向に見た中央領域が直線状に構成され、軸線100Xと平行に伸びている。また、この中央領域の軸線100Xの方向の両側にある開口縁部分は、端部121eに向けて収束する形状、図示例では円弧状に構成されている。
また、開口部121cの開口形状は、横孔115の開口形状に対して図示左側(上記の側方の逆側)に偏って(オフセットされて)形成されている。これにより、骨ねじ20を横孔115及び開口部121cに挿通させたとき、骨ねじ20の外周面は、開口部121cの一側(図示右側)の内側縁に対して当接点A1において当接可能とされ、横孔115の逆側(図示左側)の内側縁に対して当接点A2において当接可能とされる。本実施形態では、上記オフセットにより係合部材121が初期位置にあるときにも骨ねじ20の外周面が当接点A1とA2の双方に同時に当接し、したがって、骨ねじ20は、当接点A1とA2において開口部121cの一側の内側縁と横孔115の逆側の内側縁とによって挟持されることになる。このときの挟圧力は骨ねじ20の横孔115及び開口部121cへの抜き差しが容易にできる程度の大きさである。ただし、一般的には、係合部材121が初期位置にあるときに骨ねじ20の外周面が当接点A1とA2の双方に同時に当接する必要はない。これは、後述する傾斜縁部121fの作用により係合部材121が固定位置にあるときに骨ねじ20に十分な固定力を与えることができる程度に挟圧力が増大すればよく、初期位置にあるときには骨ねじ20が挟圧されていなくても構わないからである。
本実施形態においては、特に、開口部121cは側方の両側に対称な開口形状(軸線100Xの方向に延長された長円形状)を有し、この開口形状は、軸線100Xに対して側方の上記逆側にオフセットされた軸線121X及び長軸121Yを備えている。一方、横孔115はほぼ円形の開口形状を有し、しかも、その中心点が軸線100X上に位置している。長軸121Yの軸線100Xに対するオフセット量は、図6に示すスライドフリー状態においては骨ねじ20を挟圧するものの、必要な固定力を与えることがないように設定される一方、図7に示すスライドロック状態においては骨ねじ20を挟圧固定できるように設定される。なお、この場合にスライドフリー状態は骨ねじ20を挟圧することのないように設定されていてもよい。
開口部121cの一側(図示右側)の内側縁には、係合部材121の可動範囲に対応して骨ねじ20と当接し得る範囲(横孔115の軸線100X方向の形成位置を横切る範囲)に傾斜縁部121fが設けられている。この傾斜縁部121fは軸線100Xに対して傾斜した開口縁部分である。本実施形態の場合、傾斜縁部121fは上記一側の内側縁のうち、開口部121の開口形状の軸線100Xの方向の端部(図示上端)121eに向かって収束する開口縁領域(上記の円弧状の部分)に設けられている。図6に示すように、スライドフリー状態では、骨ねじ20は上記内側縁のうちの軸線100Xの方向に沿って伸びる中央領域(当接点A1)に当接している。本実施形態の場合、係合部材121がスライドフリー位置(半固定位置)にあるときの挟圧力は初期位置にあるときの挟圧力とほぼ同じである。ただし、スライドフリー位置(半固定位置)にあるときに後述する傾斜縁部121fの作用により初期位置にあるときよりも挟圧力が増大するようにしてもよい。
一方、係合部材121がさらに降下してスライドロック状態になると、図7に示すように、骨ねじ20は上記一側の内側縁のうちの上記中央領域よりも図示上方にある傾斜縁部121f(当接点A1)に当接する。傾斜縁部121fは近位側(図示上方)へ向かうほど上記逆側(図示左側)に張り出すので、係合部材121の降下に伴って、傾斜縁部121fのうち横孔115の軸線100X方向の形成位置を横切る部位を示す当接点A1が側方の上記逆側(図示左側)へ相対移動するために、骨ねじ20の当接点A1とA2から受ける挟圧力は増大し、係合部材121が上記スライドロック位置(固定位置)に達すると、骨ねじ20は髄内釘本体110と係合部材121により挟圧固定される。なお、本明細書において挟圧固定された状態とは医学的或いは整形外科的に必要とされる固定力が骨ねじに与えられる状態であればよいが、特に既定値として設定されるものではなく、術者の要求や患部の状況に応じた固定力が得られるものであればよい。したがって、本発明では、少なくとも傾斜縁部121fの適宜の位置に当接したときに骨ねじ20に対する挟圧力が生じ、且つ、係合部材121の軸線100Xの方向(例えば遠位側)への移動により当接点A1が傾斜縁部121fに沿って側方(例えば逆側)へ相対移動するときに上記挟圧力が変化(例えば増大)するように構成されていればよい。
本実施形態では、横孔115及び開口部121cに挿通された骨ねじ20が係合部材121と髄内釘本体110とによって側方の一側と逆側(軸線100Xと交差する方向の両側)の内側縁により挟圧され、その挟圧力は、係合部材121が軸線100Xの方向に移動したときに傾斜縁部121fの傾斜に応じて当接点A1が相対移動することによって単調に変化する。すなわち、挟圧力は係合部材121の軸線100Xの方向の位置に対する単調増加関数若しくは単調減少関数である。図示例では、係合部材121が遠位側(図示下側)に移動すると、当接点A1は側方の逆側(図示左側)へ移動するので、挟圧力は単調に増大する。なお、ここで「単調」というのは数学的な表現であり、例えば「単調に増加」といったときには減少に転ずる領域が存在しないことのみを意味しており、挟圧力の変化率が一定であったり傾斜縁部の傾斜角が一定であったりすることを意味していない。
上記傾斜縁部121fは、開口部121cの一側の内側縁において、端部121eに向けて収束する開口縁領域に設けられている。この開口縁領域は、本実施形態の場合には円弧状に形成されている。したがって、傾斜縁部121fは端部121eに近づくほど軸線100Xに対する傾斜角が大きくなり、これに伴って挟圧力の変化率も高くなる。本実施形態の傾斜縁部121fは上記のように開口部121cの端部121e付近の開口縁領域で開口形状の一部としてそのまま構成できるから、特別な配慮を必要としないという利点がある。なお、開口形状の端部121e近傍を山形に形成することで、端部121eに向けて収束する開口縁領域、すなわち傾斜縁部121fを、軸線100Xに対し傾斜した直線状に形成し、その結果、上記挟圧力の変化率がほぼ一定になるようにしてもよい。
[第2実施形態]
図8及び図9は、第2実施形態についてスライドフリー状態とスライドロック状態の拡大透視図を示すものである。この第2実施形態では、開口部121cの開口形状が軸線100Xの方向に延長された長円形状であるとともに、横孔115の開口形状に対してオフセットしている点は同様である。ただし、本実施形態の開口部121cの長軸121Zは軸線100Xと平行ではなく、僅かに傾斜している。その結果、開口部121cの開口形状の近位側(図示上側)にある部分が横孔151の開口形状に対して図示左側(側方の逆側)に第1実施形態よりもさらに偏るように設けられている。また、開口部121cの一側(図示右側)の内側縁のうちの直線状の中央領域も軸線100Xに対して傾斜している。そして、この場合の傾斜縁部121gは一側の内側縁の上記中央領域に設定されている。図示例では傾斜縁部121gの軸線100Xに対する傾斜角は3〜6度程度である。
本実施形態でも、第1実施形態と同様に係合部材121がスライドロック位置(固定位置)に向けて遠位側へ移動すると当接点A1が側方の逆側へ相対移動し、骨ねじ20に与えられる挟圧力が増大するので、係合部材121がスライドロック位置に達したときに骨ねじ20は髄内釘本体110と係合部材121とによって挟圧固定される。この場合に、傾斜縁部121gは直線状に構成されるので、挟圧力の変化率はほぼ一定となる。
上記第1及び第2実施形態のいずれにおいても、係合部材121が初期位置にあるときには、骨ねじ10と20はいずれも固定されておらず、係合部材121が固定位置にあるときには骨ねじ10と20はいずれも固定される。骨ねじ10がスライドロック状態にあるときに骨ねじ20も挟圧固定された状態になるように、上記傾斜縁部121f、121gの形成範囲及び傾斜角その他の傾斜態様が設計される。また、骨ねじ10がスライドフリー状態にあるときには、骨ねじ20に与えられる挟圧力を小さくしてスライドフリー状態になるように構成してもよく、或いは、上記挟圧力を大きくして挟圧固定された状態になるように構成してもよい。このような状況は傾斜縁部121f、121gの範囲や傾斜態様の設計によって容易に実現できる。
なお、骨ねじ20の抜去時には、エンドキャップ125を緩めるなどの方法で位置調整手段による位置規制状態を解除し、係合部材121を軸線100Xの方向に移動可能な状態とし、骨ねじ20を回転操作により抜去する。このとき、係合部材121がスライドロック位置(固定位置)に位置決めされたままで骨ねじ20が髄内釘本体110と係合部材121とに挟圧固定された状態が維持されていると、骨ねじ20を緩める方向に回転操作しようとしても、係合部材121の噛み込みにより、骨ねじ20が回転せずに抜去そのものが不可能になってしまう虞がある。ところが、いずれの実施形態においても、骨ねじ20は髄内釘本体110に対する導入側から見て時計回りの回転操作によって骨にねじ込まれ、これとは逆に反時計回りの回転操作によって骨から抜去される。このとき、図7及び図9に示すように、骨ねじ20の抜去時の回転方向Rは係合部材121に対する当接点A1において近位側に向かう向きであり、また、この向きは、骨ねじ20に対する挟圧力が減少するときの係合部材121の移動の向きに一致する。したがって、骨ねじ20に対して抜去時の回転操作を行うと、当接点A1において骨ねじ20から傾斜縁部121f、121gに対して上記向きと同じ向きの摩擦応力Tが与えられ、この摩擦応力Tは係合部材121を初期位置に戻す方向に作用するため、上記の噛み込みを外して容易に骨ねじ20に対する挟圧力を低下させることができる。また、係合部材121に噛み込みが生じていなくても、抜去時の回転の向きが本実施形態の上記構成とは相対的に逆向きの関係にあれば、抜去時の骨ねじ20の回転操作により挟圧力がさらに増大して骨ねじ20のそれ以上の回転操作ができなくなってしまったり、新たに係合部材121に噛み込みが生じてしまったりするが、本実施形態では、これらの事態の発生も回避できる。なお、このような抜去時の回転方向Rは、骨ねじ20のスクリュー部(ねじ構造)のねじの向きによって決められるので、当該ねじの向きと係合部材の上記一側の内縁部との関係(例えば傾斜の向き)を上述の構成となるように設定すればよい。
図10は第1及び第2実施形態の横孔115の軸線に沿った断面を示す拡大横断面図である。この図において、横孔115の軸線(貫通方向)と開口部121cの軸線121X(貫通方向)とは平行である。また、横孔115は係合部材121の両側に導入側孔部115Aと導出側孔部115Bを備えている。ここで、導入側というのは骨ねじ20を横孔115に挿通させる際にその先端を導入する側という意味であり、導出側というのは骨ねじ20を横孔115に挿通させたときにその先端が導出される側という意味である。上述のように骨ねじ20が挟圧された状態にあるときには、導入側孔部115Aと導出側孔部115Bのそれぞれの図示左側(側方の逆側)の内側縁115As2と115Bs2が(図示例では軸線121Xに沿った深さ方向全体にわたって)骨ねじ20に当接し(当接点A1)、また、開口部121cの側方の一側の内側縁121cs1も(図示例では軸線121Xに沿った深さ方向全体にわたって)骨ねじ20に当接する(当接点A2)。ここで、横孔115の内側縁115As2と115Bs2は軸線121Xの方向の係合部材121の両側にそれぞれ形成されているので、内側縁121cs1と両側の内側縁115As2及び115Bs2とで挟圧することにより、骨ねじ20を安定して支持することができる。
[第3実施形態]
図11は、第3実施形態として、上記各実施形態の係合部材121を軸線100X周りに僅かに回転させた状態で取り付けた様子を示す拡大横断面図である。この第3実施形態では、上記規制ピン124が係合する凹溝121dの位置を変更することにより図11に示す位置関係に構成できる。この場合、骨ねじ20は、係合部材121の開口部121cの一側の内側縁121cs1のうち骨ねじ20の導出側の端部C1に主体的に当接し、また、一側の内側縁121cs1とは逆側にある、横孔115の導出側の内側縁115Bs2に主体的に当接して、端部C1と内側縁115Bs2とによって主体的に挟圧される。ここで、端部C1と内側縁115Bs2は軸線121Xの方向に見ていずれも係合部材121に対して同じ側(骨ねじ20の導出側)に位置する。本実施形態でも、開口部121cの導出側の開口形状は、横孔115の導出側の開口形状に対して側方の逆側に実質的にオフセットされている。
上述のように、係合部材121の開口部121cの開口形状と、横孔115の開口形状とは軸線100Xの方向に見たときの少なくとも一部領域において相互にオフセットして形成されているが、この構成は係合部材121の軸線100X周りの回動角によって実現されていてもよい。この場合、図11に示すように第1及び第2実施形態に示した予めオフセットされた開口部121cを回動させる場合には、上述のように骨ねじ20の導入側と導出側のいずれか一方において上記オフセットがより大きくなるため、当該いずれか一方の側において主体的に挟圧作用が生ずる。しかし、図12に示す従来の構造で横孔115と開口部121cとがオフセットされていない場合においても、係合部材121を軸線100X周りに回動させた場合には、骨ねじ20の導入側と導出側とで、横孔115の開口形状と開口部121cの開口形状とがそれぞれ相互に逆側にオフセットされ、導入側と導出側でそれぞれ骨ねじ20が挟圧されるように構成できる。このように骨ねじ20は導入側と導出側とにおいて相互に逆の関係で、しかも、導入側と導出側のそれぞれにおいて挟圧状態が生ずるものの、骨ねじ20が髄内釘本体110と係合部材121との間に挟圧されることには変わりがないので、結果的には、上記第1及び第2実施形態と同様の原理により骨ねじ20に対する挟圧力の変化及び固定状態を実現することができる。
[第4実施形態]
最後に、図13乃至図16を参照して本発明に係る第4実施形態について説明する。この第4実施形態の髄内釘200は、図13及び図14に示すように、内部に収容された係合部材221と、この係合部材221に係合する髄内釘本体110との間の案内構造のみが第1実施形態と異なるだけであり、その他の構成については第1実施形態と同様の構成を備えているので、第1実施形態と対応する構造部分若しくは同様の構成部品については同じ符号を付すか、或いは、図示を省略して示す。
図14及び図15に示すように、本実施形態の係合部材221は、第1実施形態と同様の軸穴221aと、上記横孔114内に突出可能に構成された第1実施形態と同様の先端係合部221bと、上記横孔115に連通し、横孔115に挿通された骨ねじ20が挿通可能となる対応位置に形成された第1実施形態と同様の開口部221cと、外面上において係合部材221の軸線200Xに沿って伸びるように形成された凹溝221dとを備えている。上述の第1実施形態では凹溝121dは開口部121cの開口方位にある外面上に形成され、具体的には開口部121cの導入側の開口縁から軸線100Xに沿って伸びるように設けられている。これに対して、本実施形態の凹溝221dは、開口部221cの開口方位とは異なる方位にある外面部分に形成され、具体的には当該開口方位と直交する側にある外面部分に軸線100X(200X)に沿って延在するように形成されている。
凹溝221dは、軸線200Xの方向に沿って、第1の深さd1を備えた第1の案内領域Aと、この第1の案内領域Aの基端側に連通し、第1の深さd1から第1の深さd1よりも浅い第2の深さd2へ移行する第2の案内領域Bと、この第2の案内領域Bのさらに基端側に連通し、第2の深さd2を備えた第3の案内領域Cとを有している。
上記係合部材221は、図13及び図16に示すように、髄内釘本体110に固定された規制ピン224が凹溝221dに対し軸線100Xの方向にスライド可能に嵌合した状態で、髄内釘本体110の内部に収容されている。規制ピン224は第1実施形態と同様に髄内釘本体110の壁面を貫通した状態で固定される。ただし、規制ピン224は第1実施形態とは異なり、髄内釘本体110の横孔114、115の開口方位とは異なる方位(図示例では当該開口方向と直交する方向)にある壁面部分に固定され、当該異なる方位から髄内釘内部に突出する先端の規制部224aを有し、この規制部224aが同じ上記異なる方位に形成された上記凹溝221dに嵌合している。
また、係合部材221は、髄内釘本体110の内部において、髄内釘本体110の軸線100Xに対して交差する方向に僅かに移動可能となるように収容される。すなわち、係合部材221の軸線200Xは、図16(a)に示すように上記軸線100Xと一致するように配置されることも可能であるが、図16(b)に示すように上記軸線100Xから規制ピン224の挿入方向(規制ピン224が配置されている側とは逆側)にずれて配置されることも可能であるように、髄内釘本体110の内部空間と係合部材221の外形との間には余裕が設けられる。
さらに、本実施形態では、係合部材221の開口部221cの長軸221Y(軸線200Xに沿った方向の開口形状の軸線)は、係合部材221の軸線200Xに対して側方の逆側にオフセットされている。このオフセットは、長軸221Yが軸線100Xと平行になるように開口部221cの開口形状全体を側方の逆側にずらした態様で設定されている。また、このオフセットは必須のものではないが、開口部221cの一側の内側縁221cs1を、横孔115に挿通された骨ねじ20の挿通部位の外周面に近づけるか、若しくは、当接させるために形成されている。
以上のように構成された本実施形態では、係合部材221が基端側に配置されているとき(初期位置にあるとき)には、図16(a)に示すように、上記規制ピン224の規制部224aは凹溝221dの第1の案内領域Aに嵌合している。このため、係合部材221の軸線200Xは髄内釘本体110の軸線100Xとほぼ一致した位置に配置され得るので、開口部221cの一側の内側縁221cs1は、横孔115に挿通された骨ねじ20の挿通部位の外周面から離間しているか、或いは、軽い力で当接した状態となる。
一方、係合部材221が上述の他の実施形態と同様に遠位側に移動すると、図16(b)に示すように、規制ピン224の規制部224aが第2の案内領域B上に相対移動し、やがて第1の深さd1より浅い第2の深さd2を有する第3の案内領域C上に配置される。これによって、係合部材221は上述の第1の深さd1と第2の深さd2の差に基づいて髄内釘本体110内において側方の逆側に押し付けられ、軸線200Xが軸線100Xに対して側方の逆側にずれた状態とされる。このようになると、開口部221cの一側の内側縁221cs1も側方逆側へ相対移動して骨ねじ20の挿通部位に圧接されるので、骨ねじ20は、開口部221cの一側の内側縁221cs1と、横孔115の逆側の内側縁115cs2(図示点線)との間で挟持されるか、或いは、最初(初期位置)において既に挟持された状態となっていた場合にはその挟圧力が増大する。
本実施形態では、係合部材221と髄内釘本体110との間に設けられた、凹溝221dと規制部224aからなる軸線100Xに沿った案内構造により、係合部材221における軸線100Xに沿った移動に応じて係合部材221自体が側方の逆側に押し付けられるので、横孔115に挿通された骨ねじ20は、開口部221cの一側の内側縁221cs1と横孔115の逆側の内側縁115cs2との間で挟圧保持される。この保持動作は、上記各実施形態と同様に、横孔114に挿通された骨ねじ10に対する係合部材221の先端係合部221bによる係合作用と同時並行して実現される。
本実施形態の上記骨ねじ20の保持動作は、係合部材221と髄内釘本体110との間の案内構造によって生ずるため、係合部材221の開口部221cの内縁形状を設定するよりもさらに容易かつ確実に実現することができる。また、この実施形態でも、骨ねじ20の抜去時の回転方向を図16において反時計回りとすることにより、骨ねじ20の抜去時の回転操作によって生ずる摩擦力が係合部材221を図示上方(基端側)へ押し上げるため、上記各実施形態と同様に、容易に挟圧保持状態を解除することが可能になる。
尚、本発明の髄内釘は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記第1乃至第4実施形態では、骨ねじ10、20を軸状部材として用いているが、軸状部材としてはスクリュー部を備えていない骨釘を用いても構わない。また、係合部材121、221において孔形状を有する開口部121c、221cを形成しているが、係合部材121、221の先端側を二股状に構成して、その二股間に開口部を形成し、上記内側縁や傾斜縁部を二股部分の内縁に設けてもよい。
さらに、係合部材121、221を横孔115に挿通する骨ねじ20などの軸状部材には係合させるものの、横孔114に挿通する骨ねじ10が存在しないときなどの骨ねじ10に対する係合が不要である場合には、係合部材121,221を上記各実施形態とは反対に軸線100X方向の近位側に移動させていくことによって挟圧力が増大するように構成しても構わない。
特に、上記第4実施形態では、係合部材221に作用する規制部224aは、上記案内構造として機能するだけでなく、係合部材221の軸線100X周りの回転防止手段としても機能しているが、規制部124aなどの回転防止手段とは別に上記案内構造を設けるようにしても構わない。また、当該案内構造を構成する凹溝221dには異なる深さを有する第1の案内領域Aと第3の案内領域Cとの間に段差に相当する第2の案内領域Bを設けているが、当該段差を設けることなく凹溝221dの深さを軸線方向に漸次変えていくようにしてもよいなど、結果として係合部材221が軸線方向への移動に応じて髄内釘本体110の内部において側方の逆側に押し付けられるように構成されていればよい。
また、上記の第4実施形態において、図10〜図12を参照して説明した第1乃至第3実施形態と同様に係合部材221を軸線200X周りに回動させた姿勢で髄内釘本体110内に設置するようにしてもよい。さらに、上記案内構造を螺旋状に構成するなど、その案内方向を軸線100Xに対して傾斜させることで、係合部材221が軸線100Xに沿った移動に応じて軸線200X周りに徐々に回動し、この回動によって開口部221cの一側の内側縁(の上記部位)が逆側に相対移動して横孔115の逆側の開口縁との間で骨ねじ20を挟圧するか、挟圧力が増大するように構成されていてもよい。
10、20…骨ねじ、11…凹溝、100、200…髄内釘、100X…髄内釘本体の軸線、200X…係合部材221の軸線、110…髄内釘本体、111…近位部、112…遠位部、113…軸穴、114〜117…横孔、115A、115B…逆側の内側縁、118…雌ねじ、119…切り欠き、121、221…係合部材、121b、221b…先端係合部(係合部)、121c、221c…開口部、121cs1、221cs1…一側の内側縁、121d、221d…凹溝、121e…開口形状の軸線方向の端部、121f、121g…傾斜縁部、122…弾性部材、123…保持部材、124、224…規制ピン、224a…規制部、125…エンドキャップ(位置調整ねじ)、A1…当接点(骨ねじ20に対する係合部材の当接点)、A2…当接点(骨ねじ20に対する髄内釘本体の当接点)、A…第1の案内領域、B…第2の案内領域、C…第3の案内領域、d1…第1の深さ、d2第2の深さ

Claims (7)

  1. 一端部から軸線に沿って形成される軸穴と、前記軸穴に連通するとともに前記軸線を横断して貫通する複数の横孔とを備えた、骨の髄内に導入される髄内釘本体と、
    前記軸穴の内部に配置されるとともに前記軸線に沿って初期位置から固定位置までの可動範囲において移動可能に構成され、少なくとも一つの前記横孔に対応する開口部を備えた係合部材と、
    前記係合部材の前記軸線に沿った位置を調整可能な位置調整手段と、
    前記横孔及び前記開口部に挿通されて骨内に導入される軸状部材と、を具備し、
    前記開口部は前記横孔の開口形状よりも前記軸線の方向に延長された開口形状を備えるとともに、前記開口部の側方の一側の内側縁に前記軸線に対して傾斜する傾斜縁部が設けられ、
    前記髄内釘本体に対する前記軸線に沿った前記係合部材の前記可動範囲内の移動により、前記軸線の方向の前記横孔の形成位置を横切る前記開口部の側方の一側の内側縁に設けられた前記傾斜縁部の部位がその傾斜に応じて側方の逆側へ相対移動して前記軸状部材の挿通部位に圧接されることで、少なくとも前記固定位置において、前記挿通部位が前記開口部の前記一側の内側縁と前記横孔の前記逆側の内側縁との間で挟圧力を受け、或いは、前記挿通部位に対する前記挟圧力が増大する、
    ことを特徴とする髄内釘。
  2. 前記開口部の開口形状の全体若しくは前記軸状部材の導入側と導出側の開口縁の少なくとも一方が前記横孔の開口形状に対して前記逆側に偏って形成されるとともに、前記傾斜縁部は、前記開口部の前記一側の内側縁において前記開口部の開口形状の前記軸線の方向の端部に向けて側方の逆側へ収束する開口縁領域に設けられることを特徴とする請求項1に記載の髄内釘。
  3. 前記開口部の開口形状の長軸が前記軸線に対して傾斜するとともに、前記傾斜縁部は、前記開口部の前記一側の内側縁において前記長軸に沿った中央領域に設けられることを特徴とする請求項1に記載の髄内釘。
  4. 一端部から軸線に沿って形成される軸穴と、前記軸穴に連通するとともに前記軸線を横断して貫通する複数の横孔とを備えた、骨の髄内に導入される髄内釘本体と、
    前記軸穴の内部に配置されるとともに前記軸線に沿って初期位置から固定位置までの可動範囲において移動可能に構成され、少なくとも一つの前記横孔に対応する開口部を備えた係合部材と、
    前記係合部材の前記軸線に沿った位置を調整可能な位置調整手段と、
    前記横孔及び前記開口部に挿通されて骨内に導入される軸状部材と、を具備し、
    前記開口部は前記横孔の開口形状よりも前記軸線の方向に延長された開口形状を備えるとともに、
    前記係合部材と前記髄内釘本体との間には前記軸線に沿った案内構造が形成され、
    前記髄内釘本体に対する前記軸線に沿った前記係合部材の前記可動範囲内の移動により、前記案内構造は、前記髄内釘本体に対する前記係合部材の前記軸線に沿った移動に応じて前記係合部材を側方の逆側へ押し付け前記開口部を相対移動させることにより、前記軸線の方向の前記横孔の形成位置を横切る前記開口部の側方の一側の内側縁の部位が側方の逆側へ相対移動して前記軸状部材の挿通部位に圧接されることで、少なくとも前記固定位置において、前記挿通部位が前記開口部の前記一側の内側縁と前記横孔の前記逆側の内側縁との間で挟圧力を受け、或いは、前記挿通部位に対する前記挟圧力が増大する、
    ことを特徴とする髄内釘。
  5. 一端部から軸線に沿って形成される軸穴と、前記軸穴に連通するとともに前記軸線を横断して貫通する複数の横孔とを備えた、骨の髄内に導入される髄内釘本体と、
    前記軸穴の内部に配置されるとともに前記軸線に沿って初期位置から固定位置までの可動範囲において移動可能に構成され、少なくとも一つの前記横孔に対応する開口部を備えた係合部材と、
    前記係合部材の前記軸線に沿った位置を調整可能な位置調整手段と、
    前記横孔及び前記開口部に挿通されて骨内に導入される軸状部材と、を具備し、
    前記開口部は前記横孔の開口形状よりも前記軸線の方向に延長された開口形状を備えるとともに、
    前記係合部材と前記髄内釘本体との間には前記軸線に対して傾斜した案内構造が形成され、
    前記髄内釘本体に対する前記軸線に沿った前記係合部材の前記可動範囲内の移動により、前記案内構造は、前記髄内釘本体に対する前記係合部材の前記軸線に沿った移動に応じて前記係合部材を回動させ、前記軸状部材の導入側と導出側の前記開口範囲を相対移動させることにより、前記軸線の方向の前記横孔の形成位置を横切る前記開口部の側方の一側の内側縁の部位が側方の逆側へ相対移動して前記軸状部材の挿通部位に圧接されることで、少なくとも前記固定位置において、前記挿通部位が前記開口部の前記一側の内側縁と前記横孔の前記逆側の内側縁との間で挟圧力を受け、或いは、前記挿通部位に対する前記挟圧力が増大する、
    ことを特徴とする髄内釘。
  6. 前記係合部材は、前記開口部に対応する前記横孔よりも前記髄内釘本体の前記一端部とは反対側にある別の前記横孔に挿通された別の骨ねじに係合する係合部をさらに有し、
    前記係合部材が前記髄内釘本体の前記反対側に向けて移動したときに、前記挿通部位が前記挟圧力を受け、或いは、前記挿通部位に対する前記挟圧力が増大すると同時に前記係合部が前記別の骨ねじに係合する、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の髄内釘。
  7. 前記軸状部材は骨ねじであり、該骨ねじは、骨から抜去する際の回転によって生ずる、前記骨ねじと当接する前記一側の内側縁に与える摩擦力を、前記係合部材に対して、前記挟圧力が減少するときの前記係合部材の移動の向きと同じ向きに与えるように構成された、骨に対するねじ構造を備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の髄内釘。
JP2011143961A 2011-06-29 2011-06-29 髄内釘 Expired - Fee Related JP5793356B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011143961A JP5793356B2 (ja) 2011-06-29 2011-06-29 髄内釘

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011143961A JP5793356B2 (ja) 2011-06-29 2011-06-29 髄内釘

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013009803A JP2013009803A (ja) 2013-01-17
JP5793356B2 true JP5793356B2 (ja) 2015-10-14

Family

ID=47684263

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011143961A Expired - Fee Related JP5793356B2 (ja) 2011-06-29 2011-06-29 髄内釘

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5793356B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6510297B2 (ja) * 2015-04-06 2019-05-08 株式会社ホムズ技研 髄内固定装置
WO2016190842A1 (en) * 2015-05-22 2016-12-01 Stryker European Holdings I, Llc Implant system for bone fixation
WO2018042595A1 (ja) 2016-09-01 2018-03-08 株式会社オーミック 大腿骨固定器具
JP7052980B2 (ja) * 2017-06-16 2022-04-12 株式会社ホムズ技研 骨固定装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013009803A (ja) 2013-01-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8690925B2 (en) Locking device for locking a rod-shaped element in a receiving part of a bone anchor and bone anchor with such a locking device
US7608075B2 (en) Humeral nail
KR101260512B1 (ko) 뼈 고정 장치
US9155568B2 (en) Bone anchoring device
CN105361937B (zh) 多轴骨锚定设备
JP5015557B2 (ja) 骨固定装置
US20180250043A1 (en) Bone plate
JP5793356B2 (ja) 髄内釘
EP2881053A1 (en) Extension device for a bone anchor, in particular for minimally invasive surgery
TW201406340A (zh) 多軸式骨骼固定裝置
US20080004705A1 (en) Vertebral replacement device
JP2016514506A (ja) 脊柱安定化システム及び脊柱安定化システムのための外科用固締要素
JP2017511192A (ja) 手術用インプラントを適切な位置に固定するための固定装置、およびこの固定装置のアンカー手段への取り付けプロセス
JP6058958B2 (ja) 髄内固定システム
JP6074259B2 (ja) 髄内固定システム
EP2668920A1 (en) Polyaxial bone anchoring device
EP2253285A1 (en) Intramedullary nail, and control member used in the nail
JP6685529B1 (ja) 大腿骨固定器具
JP6510297B2 (ja) 髄内固定装置
US20130079831A1 (en) Crimping tool
CN112790850A (zh) 用于将杆联接至骨锚固件的接收部件
JP2005278819A (ja) 髄内釘
JP2017094102A (ja) 髄内固定システム
KR101060725B1 (ko) 뼈 고정장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140630

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150317

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150518

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150714

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150810

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5793356

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees