初めに、図1を用いて一実施形態の概要について説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、この概要の記載はなんらの限定を意図するものではない。
上記の通り、課題に応じて、効率よく、各個人の能力向上に貢献する管理装置が望まれる。
そこで、一例として、図1に示す管理装置100を提供する。管理装置100は、課題情報取得部101と、対象者情報取得部102と、対応履歴取得部103と、不足能力推定部104と、を備える。
管理装置100は、所定の課題に対応する際に、対応する対象者に不足している能力(以下、不足能力と呼ぶ)を推定する。その際に、管理装置100は、過去に、課題を経験した経験者の能力と、対象者の能力と、を比較し、不足能力を推定する。なお、ここで、能力とは、経験によって取得できる知識、教育によって取得できる知識等を含むとする。以下、具体的に説明する。
まず、課題情報取得部101は、対象とする課題(以下、対象課題と呼ぶ)に関する情報(以下、対象課題情報と呼ぶ)を取得する。ここで、対象課題情報は、対象課題の内容、難易度等の情報を含んでも良い。
次に、対象者情報取得部102は、対象者の能力に関する情報(以下、対象者能力情報と呼ぶ)を取得する。
さらに、対応履歴取得部103は、1又は2以上の経験済み課題情報、及び当該各経験済み課題を経験した、経験者の能力に関する情報(以下、経験者能力情報と呼ぶ)と、を取得する。つまり、対応履歴取得部103は、過去に課題を経験した経験者が、課題を経験した際に有していた能力に関する情報を取得する。
そして、不足能力推定部104は、対象課題情報、及び経験者能力情報、及び対象者能力情報に基づいて、対象者に不足する不足能力を推定する。そのため、管理装置100には、対象者が未知の課題に遭遇した場合であっても、当該課題を経験した経験者の能力に基づいて、対象者に必要な能力(知識等)を提示できる。そして、対象者は、提示された能力を取得するために、必要な教育を受ける等を行えばよい。つまり、管理装置100においては、対象者は、対象の課題に関連性の低い能力取得のために努力する必要がない。従って、管理装置100は、課題に応じて、効率よく、各個人の能力向上に貢献できる。
[第1の実施形態]
第1の実施形態について、図面を用いてより詳細に説明する。なお、以下の説明では、顧客から依頼された案件(ソリューション案件)を、上記の対象課題として説明する。また、以下の説明では、案件に対応する作業者等を、上記の対象者として説明する。ただし、これは、本発明の適用範囲を、顧客から依頼された案件に対応する場合に限定する趣旨ではない。
なお、案件に対応する対象者等は、案件に応じて、所定の能力が必要であるとする。ただし、対象とする案件の種類は問わない。例えば、対象とする案件は、情報システム、各種機器を保守する案件であっても良い。または、対象とする案件は、情報システム等を設計、構築する案件であっても良い。
図2は、本実施形態に係る管理システム1の全体構成の一例を示す図である。管理システム1は、管理装置2と、1又は2以上のクライアントコンピュータ3と、人事情報データベース21と、課題情報データベース22と、履歴情報データベース23と、教育情報データベース24と、を含んで構成される。管理装置2と、各クライアントコンピュータ3は、ネットワーク4を介して、接続される。なお、図2は、管理システム1を図2で示す形態に限定する趣旨ではない。
管理システム2は、1又は2以上の対象者の能力を管理する。
人事情報データベース21は、人事情報を記憶する。例えば、人事情報は、対象者等の保有資格、保有技術等に関する情報を含んでも良い。また、人事情報は、対象者等の部門在籍履歴、職種履歴、職位、年齢、案件対応経験件数、案件対応経験年数等の情報を含んでも良い。なお、人事情報データベース21は、2以上の事業所等に所属する、対象者等の情報を含んでも良い。
課題情報データベース22は、案件に関する情報(対象課題情報)を記憶する。例えば、対象課題情報は、案件の名称、対応スケジュール、概算費用、技術カテゴリ等の情報を含んでも良い。なお、課題情報データベース22は、2以上の事業所等で対応された、対象課題情報を含んでも良い。
さらに、課題情報データベース22は、顧客に関する情報(以下、顧客情報と呼ぶ)を記憶する。例えば、顧客情報は、顧客の名称、顧客の所在地等の情報を含んでも良い。
履歴情報データベース23は、案件の対応履歴、対応状況に関する情報を記憶する。例えば、履歴情報データベース23は、案件の名称、案件の対応者の名称、作業項目、作業実績等の情報等の情報を記憶しても良い。なお、履歴情報データベース23は、2以上の事業所等で対応された案件の対応履歴、対応状況に関する情報を含んでも良い。
また、履歴情報データベース23は、教育コースの受講経験者に関する情報(以下の説明では、教育受講者情報と呼ぶ)を記憶する。例えば、教育受講者情報は、受講した教育コース、受講者を識別するための情報、受講者の受講状況、受講期間等の情報を含んでも良い。なお、履歴情報データベース23は、2以上の事業所等に所属する対象者に関する、教育受講履歴情報を含んでも良い。例えば、履歴情報データベース23は、全国の事業所等に所属する対象者に関する、教育受講履歴情報を含んでも良い。
教育情報データベース24は、対象者の能力向上のための教育に関する情報を記憶する。例えば、教育に関する情報は、教育の内容、教育コースの名称、教育日数等の情報を含んでも良い。また、教育のための講座等が開講される場合、教育に関する情報は、その講座等の開催日時等の情報を含んでも良い。
クライアントコンピュータ3は、対象者課題情報、経験者能力情報、及び対象者能力情報の少なくともいずれかを入力、及び管理する。ここで、対象者能力情報は、対象者の教育履歴を含むことが好ましい。また、経験者能力情報は、経験者の教育履歴を含むことが好ましい。なお、教育履歴とは、教育コースの受講履歴等、教育に関する履歴を意味する。
そして、クライアントコンピュータ3は、入力された情報を各データベースに登録する。ここで、クライアントコンピュータ3は、機能、入力する情報の種類に応じて、異なる処理を行っても良い。
例えば、クライアントコンピュータ3は、人事情報を入力、及び管理する端末であっても良い。
また、クライアントコンピュータ3は、案件に関する情報(対象課題情報)を入力、及び管理する端末であっても良い。
また、クラインコンピュータ3は、顧客情報を入力、及び管理する端末であっても良い。例えば、営業担当者が、顧客情報をクライアントコンピュータ3に入力しても良い。
また、クライアントコンピュータ3は、案件の対応状況等の情報を入力、及び管理する端末であっても良い。例えば、対象者が、案件の対応状況等の情報をクライアントコンピュータ3に入力しても良い。また、対象者が、自身の個人スケジュールをクライアントコンピュータ3に入力しても良い。
また、クライアントコンピュータ3は、対象者の能力向上のための教育に関する情報を入力、及び管理する端末であっても良い。例えば、教育担当者が、クライアントコンピュータ3に各対象者の教育コースの受講履歴等を入力しても良い。また、対象者等は、クライアントコンピュータ3を用いて、教育内容等に関するWebページを閲覧しても良い。
ネットワーク4は、電話回線、インターネット、LAN(Local Area Network)等のネットワークを含む。ネットワークは、各種の方式があるが、その詳細は問わない。
図3は、人事情報データベース21が記憶する、人事情報の一例を示す図である。図3(a)は、対象者毎に、社員番号、社員名、部門コード、職種コード、職制コード、入社年月日、旧部門コード、異動年月日を示すテーブルである。また、図3(b)は、事業所毎に、拠点名、部門コード、拠点住所を示すテーブルである。また、図3(c)は、職種毎に、職種名、職種コードを示すテーブルである。また、図3(d)は、職制毎に、職制名、職制コードを示すテーブルである。なお、図3は、人事情報を図3に示す情報に限定する趣旨ではない。
図4は、課題情報データベース22の内部構成の一例を示す図である。課題情報データベース22は、案件情報データベース221と、顧客情報データベース222と、を含んで構成される。
案件情報データベース221は、案件に関する情報を記憶する。また、顧客情報データベース222は、顧客情報を記憶する。
図5は、案件情報データベース221が記憶する、案件に関する情報の一例を示す図である。図5(a)は、ソリューション毎に、ソリューション名、ソリューションコード、ソリューションの説明、リリース年月日、概算費用、登録者社員番号を示す。ここで、ソリューションコードとは、案件(ソリューション)毎に割り当てた番号等を意味する。また、図5(b)は、技術カテゴリ毎に、技術カテゴリ名、技術カテゴリコード、技術カテゴリの説明、登録者社員番号を示す。また、図5(c)は、ソリューションコード毎に、ソリューションコード、技術カテゴリコードを示す。例えば、管理装置2は、図3に示す人事情報を参照し、図5に示すソリューションコード「000001」の登録者に関する人事情報を取得しても良い。なお、図5は、案件情報を、図5に示す情報に限定する趣旨ではない。
図6は、顧客情報データベース222が記憶する、顧客情報の一例を示す図である。図6(a)は、顧客毎に、顧客名、顧客コード、顧客住所、顧客電話番号を示す、また、図6(b)は、顧客毎に、顧客コード、ソリューションコード、対応状況、営業担当社員番号を示す。例えば、管理装置2は、図5に示す案件に関する情報を参照し、所定の顧客に関連する案件の情報を取得しても良い。なお、図6は、顧客情報を、図6に示す情報に限定する趣旨ではない。
図7は、履歴情報データベース23の内部構成の一例を示す図である。履歴情報データベース23は、案件対応情報データベース231と、教育受講者情報データベース232と、を含んで構成される。
案件対応情報データベース231は、案件の対応履歴、対応状況等に関する情報を記憶する。教育受講者情報データベース232は、教育受講者情報を記憶する。
図8は、案件対応情報データベース231が記憶する、案件対応履歴等に関する情報の一例を示す図である。図8(a)は、案件毎に、ソリューションコード、案件対応者社員番号、実績コード、顧客コードを示す。また、図8(b)は、案件の対応状況毎に、案件実績と、案件実績コードを示す。例えば、管理装置2は、図7に示す顧客情報を参照して、所定の顧客の案件に対応する対象者の情報を取得しても良い。なお、図8は、案対応履歴等に関する情報を、図8に示す情報に限定する趣旨ではない。
図9は、教育受講者情報データベース232が記憶する、教育受講者情報の一例を示す図である。図9(a)は、開催コード、教育終了日、受講者社員番号、状態コードを示す。また、図9(b)は、受講の状態と、状態コードと、の対応関係を示す。
図10は、教育情報データベース24の内部構成の一例を示す図である。教育情報データベース24は、教育コースデータベース241と、不足能力データベース242と、を含んで構成される。
教育コースデータベース241は、教育コースに関する情報を記憶する。また、不足能力データベース242は、不足能力に関する情報を記憶する。例えば、不足能力データベース242は、各対象者に必要な教育コースに関する情報を記憶しても良い。
図11は、教育コースデータベース241が記憶する、教育コースに関する情報の一例を示す図である。図11(a)は、教育コース毎に、コース名称、コースコード、技術カテゴリ、前提コースコード、教育日数、定員人数を示す。また、図11(b)は、教育コースごとに、コースコード、開催コード、開始日程を示す。なお、図11は、教育コースに関する情報を、図11に示す情報に限定する趣旨ではない。
図12は、不足能力データベース242が記憶する、教育コースに関する情報の一例を示す図である。図12(a)は、案件毎に、ソリューションコードと、類似するソリューションのソリューションコード(類似ソリューションコード)を示す。また、図12(b)は、案件毎に、ソリューションコードと、受講が必須である教育コース(以下、必須教育コースと呼ぶ)のコースコードを示す。また、図12(c)は、案件毎に、ソリューションコードと、受講が推奨される教育コース(以下、推奨教育コースと呼ぶ)のコースコードを示す。また、図12(d)は、案件毎に、ソリューションコードと、対象案件と類似する、受講が必須である教育コース(以下、類似必須教育コースと呼ぶ)のコースコードを示す。また、図12(e)は、案件毎に、ソリューションコードと、対象案件と類似する、受講が推奨される教育コース(以下、類似推奨教育コースと呼ぶ)のコースコードを示す。なお、必須教育コース、推奨教育コース、類似必須教育コース、類似推奨教育コースを決定する処理の詳細は、後述する。
図13は、管理装置2の内部構成の一例を示す図である。管理装置2は、課題情報取得部11と、対象者情報取得部12と、課題対応者決定部13と、対応履歴取得部14と、不足能力推定部15と、類似課題管理部16と、教育管理部17と、通知部18と、を含んで構成される。図13は簡単のため、本実施形態に係る管理装置2に関係するモジュールを主に記載する。
課題情報取得部11は、案件に関する対象課題情報を取得する。具体的には、課題情報取得部11は、課題情報データベース22から、案件に関する情報を、対象課題情報として取得する。
対象者情報取得部12は、対象者の対象者能力情報を取得する。具体的には、対象者情報取得部12は、人事情報データベース21から、人事情報を対象者能力情報として取得する。例えば、対象情報取得部12は、案件に対応する可能性のある対象者(以下、対象候補者と呼ぶ)に関する人事情報を選択して、人事情報データベース21から取得しても良い。
課題対応者決定部13は、1又は2以上の対象候補者から、案件に対応する対象者を、課題対応者として決定する。例えば、課題対応者決定部13は、対象候補者の不足能力、及び対象候補者の所在地に基づいて、課題対応者を決定しても良い。具体的には、まず、課題対応者決定部13は、案件に対応する顧客情報と、事業所の所在地と、を比較し、案件対応拠点を決定する。そして、課題対応者決定部13は、案件対応拠点において、対象の案件の対応経験のある対象者等を、対象候補者として抽出する。そして、課題対応者決定部13は、案件に必要な能力と、対象候補者の能力と、を比較し、課題対応者を決定する。
また、課題対応者決定部13は、教育に要する合計所要日数が、所定の閾値(例えば、20日)以下である、1又は2以上の対象候補者を課題対応者として決定しても良い。例えば、課題対応者決定部13は、必要な教育コースの受講を終了するために必要な日数を、教育に要する合計所要日数としても良い。その場合、課題対応者決定部13は、教育コースの受講に要する日数が、教育に要する合計所要日数が、所定の閾値以下である、1又は2以上の対象候補者を課題対応者として決定する。
対応履歴取得部14は、1又は2以上の経験済み課題情報、及び各経験済み課題を経験した、経験者の経験者能力情報と、を取得する。具体的には、対応履歴取得部14は、履歴情報データベース23を参照し、経験済み課題情報、及び経験者能力情報を取得する。
不足能力推定部15は、対象課題情報、及び経験者能力情報、及び対象者能力情報に基づいて、対象者に不足する不足能力を推定する。具体的には、不足能力推定部15は、履歴情報データベース23から、対象の案件を経験した、経験者の能力に関する情報を取得する。そして、不足能力推定部15は、経験者が有する能力であって、対象者が有しない能力を、不足能力として推定する。例えば、不足能力推定部15は、経験者が受講した教育コースであって、対象者が受講していない教育コースを、不足能力として推定しても良い。なお、以下の説明では、対象の案件を経験した経験者を、案件対応経験者と呼ぶ。
類似課題管理部16は、対象の案件と、履歴情報データベース23に登録済みの案件と、の課題類似度を推定する。具体的には、類似課題管理部16は、対応予定の案件と、経験済みの案件の課題類似度を推定する。例えば、類似課題管理部16は、対象の案件と、履歴情報データベース23に登録済みの案件と、技術カテゴリを比較しても良い。そして、類似課題管理部16は、類似する技術カテゴリの数が多いほど、案件の類似度が高いと判断しても良い。
教育管理部17は、対象者に対する教育を管理する。具体的には、教育管理部17は、教育情報データベース24から、教育コース等の情報を取得し、対象者に必要な教育コース等を決定する。
さらに、教育管理部17は、不足能力に基づいて、対象者に教育する教育内容の優先順位を決定しても良い。例えば、教育管理部17は、不足能力に基づいて、対象者が受講する教育コースの優先順位を決定しても良い。
また、教育管理部17は、各不足能力を保有する経験者の数に基づいて、優先順位を決定しても良い。例えば、教育管理部17は、対象者が受講しておらず、かつ受講した経験者の数が多い教育コースほど、優先順位が高い教育コースであると判断しても良い。
また、教育管理部17は、優先順位に応じて教育スケジュールを決定しても良い。例えば、教育管理部17は、優先順位が高い教育コースほど、対象者が早期に受講するように、教育スケジュールを決定しても良い。
通知部18は、対象者に前記不足能力を通知する。例えば、通知部18は、対象の案件を対応するために、必要な教育コースを対象者に通知しても良い。通知部18は、必要な
教育コースに関する情報を表示するWebページ等を生成しても良い。または、通知部18は、電子メール等を用いて、必要な教育コースを対象者に通知しても良い。あるいは、
管理装置2が、表示部(図示せず)を備える場合、対象の案件を対応するために、必要な教育コースを表示部に表示しても良い。なお、必要な教育コースを通知する方法は各種あるが、その詳細は問わない。
次に、管理装置2の動作について、説明する。なお、以下の説明では、案件の対象候補者を案件対応候補者と呼ぶ。また、以下の説明では、対象とする案件に対応可能な対象者を、案件対応者と呼ぶ。また、対象とする案件の類似案件に対応可能な対象者を、類似案件対応者と呼ぶ。
まず、案件の類似度を判断する処理について説明する。
図14は、案件の類似度を判断する処理の一例を示すフローチャートである。
ステップA−1において、課題情報取得部11は、新規の対象課題情報を取得する。例えば、案件に関する情報を管理するクライアントコンピュータ3が、新規の案件に関する情報(対象課題情報)を取得する。そして、クライアントコンピュータ3は、取得した対象課題情報を案件情報データベース221に登録する。そして、課題情報取得部11は、案件情報データベース221から、対象課題情報を取得する。
ステップA−2において、新規の対象課題情報の技術カテゴリとの類似度が、所定の閾値を超える、登録済みの対象課題情報が存在するか否かを、類似課題管理部16は判断する。例えば、類似課題管理部16は、技術カテゴリが類似する割合を比較しても良い。そして、その類似する割合が所定の閾値(例えば、8割)を超えるか否かを、類似課題管理部16は判断しても良い。
技術カテゴリの類似度が所定の閾値を超える場合(ステップA−2のYes分岐)には、ステップA−3に遷移する。一方、技術カテゴリの類似度が所定の閾値を超えない場合(ステップA−2のNo分岐)には、ステップA−4に遷移する。
ステップA−3において、類似課題管理部16は、技術カテゴリの類似度が所定の閾値を超える、登録済みの対象課題情報を類似案件として、不足能力データベース242に登録する。一方、ステップA−4において、通知部18は、教育コースを管理するクライアントコンピュータ3に、新規の教育コースが必要である旨を通知する。
図15は、新規の教育コースの必要性を通知するメッセージの一例を示す図である。通知部18は、教育コースの管理者等に、図15に示すような情報(メッセージ)を通知しても良い。例えば、通知部18は、電子メールを用いて、図15に示すような情報(メッセージ)を送信しても良い。
次に、案件対応者を決定する処理について説明する。
図16は、案件対応候補者、及び教育コースを決定する処理の一例を示すフローチャートである。
ステップB−1において、課題情報取得部11は、顧客情報を取得する。例えば、営業担当者が、商談中、受注時等に、クライアントコンピュータ3に顧客情報を入力したとする。その場合、クライアントコンピュータ3は、入力された顧客情報を顧客情報データベース222に登録する。そして、課題情報取得部11は、顧客情報データベース222から、顧客情報を取得する。
次に、ステップB−2において、課題対応者決定部13は、案件の対応拠点を決定する。具体的には、課題対応者決定部13は、顧客情報と、人事情報データベース21に登録された対応拠点(例えば、事業所)に関する情報を比較する。そして、課題対応者決定部13は、案件に対応可能な位置の拠点を、案件の対応拠点として決定する。
次に、ステップB−3において、対象者情報取得部12は、対象者情報を取得する。具体的には、対象者情報取得部12は、人事情報データベース21を参照し、案件の対応拠点の案件対応候補者を選択する。
次に、ステップB−4において、課題対応者決定部13は、案件対応候補者をリスト化する。具体的には、まず、課題対応者決定部13は、案件の対応拠点の案件対応候補者と、案件対応情報データベース231に登録された、案件対応実績を比較する。そして、課題対応者決定部13は、案件対応実績を有する案件対応候補者を、案件対応者として決定する。
次に、ステップB−5において、案件対応経験者が所定の人数(例えば、50名)を超えて登録されているか否かを、課題対応者決定部13は判断する。具体的には、案件対応情報データベース231に、対象とする案件の案件対応経験者が、所定の数を超えて登録されているか否かを、課題対応者決定部13は判断する。なお、案件対応情報データベース231は、対象とする案件の対応拠点以外での対応履歴等を記憶する。例えば、案件対応情報データベース231は、全国の事業所での案件の対応履歴を蓄積して記憶しても良い。
案件対応経験者が所定の人数を超える場合(ステップB−5のYes分岐)には、ステップB−6に遷移する。一方、案件対応経験者が所定の人数を超えない場合(ステップB−5のNo分岐)には、図19に示すステップD−1に遷移する。
ステップB−6において、案件対応経験者の受講率が所定の第1の閾値(例えば、5割)を超える、教育コースがあるか否かを、教育管理部17は判断する。具体的には、教育管理部17は、案件対応経験者が受講経験のある教育コースをリスト化する。そして、教育管理部17は、各教育コースに関して、案件対応経験者の受講率を算出する。
所定の第1の閾値を超える教育コースがある場合(ステップB−6のYes分岐)には、図17に示すステップB−7に遷移する。一方、受講率が所定の第1の閾値を超える教育コースがない場合(ステップB−6のNo分岐)には、教育コースを決定する処理を終了する。
次に、必須教育コース、及び推奨教育コースを決定する処理について説明する。
図17は、必須教育コース、及び推奨教育コースを決定する処理の一例を示すフローチャートである。
ステップB−7において、案件対応経験者の受講率が所定の第2の閾値(例えば、8割)を超える、教育コースがあるか否かを、教育管理部17は判断する。受講率が所定の第2の閾値を超える教育コースがある場合(ステップB−7のYes分岐)には、教育管理部17は、当該教育コースを必須教育コースとして登録する(ステップB−8)。そして、ステップB−9に遷移する。一方、受講率が所定の第2の閾値を超える教育コースがない場合(ステップB−7のNo分岐)には、教育管理部17は、当該教育コースを推奨教育コースとして登録する(ステップB−10)。そして、ステップB−11に遷移する。
例えば、第1の閾値を5割とし、第2の閾値を8割とする場合を考える。その場合、教育管理部17は、案件対応経験者の受講率が8割を越える教育コースを、必須教育コースとして、不足能力データベース242に登録する。一方、教育管理部17は、案件対応経験者の受講率が8割より少なく、かつ5割以上の教育コースを、推奨教育コースとして、不足能力データベース242に登録する。
ステップB−9において、不足能力推定部15は、案件対応者に対する不足必須教育コースをリスト化する。ここで、不足必須教育コースとは、案件対応者の不足能力を克服するために、受講が必要な教育コースを意味する。具体的には、不足能力推定部15は、案件対応者の教育コースの受講履歴と、必須教育コースを比較する。そして、不足能力推定部15は、必須教育コースに含まれ、かつ案件対応者が受講経験の無い教育コースを、不足必須教育コースとして決定する。そして、図18に示すステップC−1に遷移する。
一方、ステップB−10において、不足能力推定部15は、案件対応者に対する不足推奨教育コースをリスト化する。ここで、不足推奨教育コースとは、案件対応者の不足能力を克服するために、必須ではないが、受講が望まれる教育コースを意味する。具体的には、不足能力推定部15は、案件対応者の教育コースの受講履歴と、推奨教育コースを比較する。そして、不足能力推定部15は、推奨教育コースに含まれ、かつ案件対応者が受講経験の無い教育コースを、不足推奨教育コースとして決定する。
次に、教育コースの受講を必要とする、案件対応候補者を決定する処理について説明する。
図18は、教育コースの受講を必要とする案件対応候補者を決定する処理の一例を示すフローチャートである。
ステップC−1において、不足必須教育コースを受講した場合の合計所要日数が、所定の閾値(例えば、20日)以下の対象者が存在するか否かを、教育管理部17は決定する。具体的には、教育管理部17は、案件の対応拠点の対象者毎に、不足必須教育コースに関して、教育スケジュールに基づいて、合計所要日数を算出する。そして、教育管理部17は、算出した合計所要日数が所定の閾値以下であるか否かを、判断する。
教育に要する合計所要日数が、所定の閾値以下の対象者が存在する場合(ステップC−1のYes分岐)には、ステップC−2に遷移する。一方、教育に要する合計所要日数が、所定の閾値以下の対象者が存在しない場合(ステップC−1のNo分岐)には、教育コースの受講が必要な対象者を決定する処理を終了する。
ステップC−2において、教育管理部17は、ステップC−1に該当する対象者を受講を必要とする対象者としてリスト化する。
次に、類似案件の案件対応経験者が存在するか否か、を判断する処理について説明する。
図19は、類似案件の案件対応経験者が存在するか否かを判断する処理の一例を示すフローチャートである。
ここで、案件対応経験者が所定の人数を超えない場合(ステップB−5のNo分岐)であるとする。その場合、ステップD−1において、類似課題管理部16は、対象の案件の対応拠点に所属する、類似案件対応経験者をリスト化する。類似案件対応経験者とは、類似案件の対応経験を有する案件対応候補者を意味する。具体的には、類似課題管理部16は、対象の案件の対応拠点に所属する、対象者の案件対応実績と、不足能力データベース242が記憶する類似案件と、を比較する。そして、類似課題管理部16は、類似案件の対応経験を有する対象者をリスト化する。
次に、ステップD−2において、類似案件対応経験者が所定の人数(例えば、50名)を超えて登録されているか否かを、類似課題管理部16は判断する。具体的には、案件対応情報データベース231に、類似案件対応経験者が所定の数を超えて登録されているか否かを、類似課題管理部16は判断する。
類似案件対応経験者が所定の人数を超えて登録されている場合(ステップD−2のYes分岐)には、ステップD−3に遷移する。一方、類似案件対応経験者が所定の人数を超えて登録されていない場合(ステップD−2のNo分岐)には、ステップD−4に遷移する。
ステップD−3において、類似案件対応経験者の受講率が所定の第3の閾値(例えば、5割)を超える、教育コースがあるか否かを、類似課題管理部16は判断する。具体的には、類似課題管理部16は、類似案件対応経験者が受講経験のある教育コースをリスト化する。そして、類似課題管理部16は、各教育コースに関して、類似案件対応経験者の受講率を算出する。そして、図21に示すステップD−5に遷移する。
ステップD−4において、通知部18は、教育拡大促進を通知する。具体的には、通知部18は、教育コースを管理するクライアントコンピュータ3に、類似案件に対応可能な教育コースが必要である旨を通知する。
図20は、類似案件に対応可能な教育コースの必要性を通知するメッセージの一例を示す図である。通知部18は、教育コースの管理者等に、図20に示すような情報(メッセージ)を通知しても良い。例えば、通知部18は、電子メールを用いて、図20に示すような情報(メッセージ)を送信しても良い。
次に、類似必須教育コース、及び類似推奨教育コースを決定する処理について説明する。
図21は、類似必須教育コース、及び類似推奨教育コースを決定する処理の一例を示すフローチャートである。
ステップD−5において、類似案件対応経験者の受講率が所定の第4の閾値(例えば、8割)を超える、教育コースがあるか否かを、類似課題管理部16は判断する。受講率が所定の第4の閾値を超える教育コースがある場合(ステップD−5のYes分岐)には、類似課題管理部16は、当該教育コースを類似必須教育コースとして登録する(ステップD−6)。そして、ステップD−7に遷移する。一方、受講率が所定の第4の閾値を超える教育コースがない場合(ステップD−5のNo分岐)には、類似課題管理部16は、当該教育コースを類似推奨教育コースとして登録する(ステップD−8)。そして、ステップD−9に遷移する。
ステップD−7において、不足能力推定部15は、案件対応者に対する不足類似必須教育コースをリスト化する。ここで、不足類似必須教育コースとは、案件対応者が類似案件に対応するために、受講が必要な教育コースを意味する。そして、図22に示すステップE−1に遷移する。
一方、ステップD−9において、不足能力推定部15は、案件対応者に対する不足類似推奨教育コースをリスト化する。ここで、不足類似推奨教育コースとは、案件対応者が類似案件に対応するために、必須ではないが、受講が望まれる教育コースを意味する。
次に、類似案件について、教育コースの受講を必要とする、案件対応候補者を決定する処理について説明する。
図22は、類似案件について、教育コースの受講を必要とする、対象者を決定する処理の一例を示すフローチャートである。
ステップE−1において、不足類似必須教育コースを受講した場合の合計所要日数が、所定の閾値(例えば、20日)以下の対象者が存在するか否かを、教育管理部17は決定する。具体的には、教育管理部17は、案件の対応拠点の対象者毎に、不足類似必須教育コースに関して、教育スケジュールに基づいて、合計所要日数を算出する。そして、教育管理部17は、算出した合計所要日数が所定の閾値以下であるか否かを、判断する。
教育に要する合計所要日数が、所定の閾値以下の対象者が存在する場合(ステップE−1のYes分岐)には、ステップE−2に遷移する。一方、教育に要する合計所要日数が、所定の閾値以下の対象者が存在しない場合(ステップE−1のNo分岐)には、教育コースの受講が必要な対象者を決定する処理を終了する。
ステップE−2において、教育管理部17は、ステップE−1に該当する対象者を、受講を必要とする対象者としてリスト化する。
次に、不足必須教育コース、及び不足推奨教育コースの教育スケジュールを決定する処理について説明する。
図23は、不足必須教育コース、及び不足推奨教育コースの受講スケジュールを決定する処理の一例を示すフローチャートである。
ステップF−1において、教育管理部17は、不足必須教育コースのスケジュールと、受講を必要とする対象者の個人スケジュールを比較する。
ステップF−2において、教育管理部17は、不足必須教育コースの受講スケジュールを作成する。例えば、教育管理部17は、最短に所定の数(例えば、受講を必要とする、不足必須教育コースの9割以上)の不足必須教育コースの受講を終了可能である、受講スケジュールを作成しても良い。または、教育管理部17は、所定の日数以内で、所定の数の不足必須教育コースの受講を終了可能である、受講スケジュールを作成しても良い。なお、教育管理部17は、対象者毎に、受講スケジュールを作成しても良い。または、教育管理部17は、2以上の対象者を含むグループ単位で受講することを想定して、受講スケジュールを作成しても良い。
ステップF−3において、通知部18は、不足必須教育コースの受講スケジュールを公開する。例えば、通知部18は、受講スケジュールを示すWebページを作成しても良い。または、通知部18は、クライアントコンピュータ3に受講スケジュールを送信しても良い。そして、クライアントコンピュータ3は、受信した受講スケジュールを示すWebページを作成してよい。あるいは、通知部18は、電子メール等を用いて、各対象者に受講スケジュールを通知しても良い。なお、受講スケジュールを公開する方法は各種あるが、その詳細は問わない。そして、ステップF−4に遷移する。
ステップF−4において、教育管理部17は、不足推奨教育コースのスケジュールと、受講を必要とする対象者の個人スケジュールを比較する。ステップF−5において、教育管理部17は、不足推奨教育コースの受講スケジュールを作成する。ステップF−6において、通知部18は、不足推奨教育コースの受講スケジュールを公開する。なお、ステップF−4〜ステップF−6までの処理の詳細な説明は、ステップF−1〜ステップF−3の処理の説明と同様であるため、詳細な説明は省略する。
図24は、不足必須教育コースの受講スケジュールを示す、Webページの一例を示す図である。また、図25は、不足推奨教育コースの受講スケジュールを示す、Webページの一例を示す図である。管理システム1は、図24、図25に示すようなWebページを対象者に提示しても良い。
次に、不足類似必須教育コース、及び不足類似推奨教育コースの受講スケジュールを決定する処理について説明する。
図26は、不足類似必須教育コース、及び不足類似推奨教育コースの受講スケジュールを決定する処理の一例を示すフローチャートである。
ステップG−1において、教育管理部17は、不足類似必須教育コースのスケジュールと、受講を必要とする対象者の個人スケジュールを比較する。ステップG−2において、教育管理部17は、不足類似必須教育コースの受講スケジュールを作成する。ステップG−3において、通知部18は、不足類似必須教育コースの受講スケジュールを公開する。なお、ステップG−1〜ステップG−3までの処理の詳細な説明は、ステップF−1〜ステップF−3の処理の説明と同様であるため、詳細な説明は省略する。
ステップG−4において、教育管理部17は、不足類似推奨教育コースのスケジュールと、受講を必要とする対象者の個人スケジュールを比較する。ステップG−5において、教育管理部17は、不足類似推奨教育コースの受講スケジュールを作成する。ステップG−6において、通知部18は、不足類似推奨教育コースの受講スケジュールを公開する。なお、ステップG−4〜ステップG−6までの処理の詳細な説明は、ステップF−1〜ステップF−3の処理の説明と同様であるため、詳細な説明は省略する。
図27は、不足類似必須教育コースの受講スケジュールを示す、Webページの一例を示す図である。また、図28は、不足類似推奨教育コースの受講スケジュールを示す、Webページの一例を示す図である。管理システム1は、図27、図28に示すようなWebページを対象者に提示しても良い。
次に、案件の対応拠点で、案件を対応可能であるか否か、を判断する処理について説明する。
図29は、案件の対応拠点で、案件を対応可能であるか否か、を判断する処理の一例を示すフローチャートである。
ステップH−1において、案件の対応拠点において、案件対応者と、受講を必要とする案件対応者と、類似案件対応者と、受講を必要とする類似案件対応者と、の総数が、所定の人数(例えば、5人)を超えているか否かを、通知部18は判断する。なお、以下の説明では、案件対応者と、受講を必要とする案件対応者と、類似案件対応者と、受講を必要とする類似案件対応者と、を案件対応能力者と、を案件対応推薦者と呼ぶ。さらに、以下の説明では、案件対応推薦者の総数を案件対応推薦人数と呼ぶ。
ここで、管理装置2は、案件対応推薦者を、Webページ等を用いて公開しても良い。または、通知部18は、案件対応推薦者を、クライアントコンピュータ3に送信しても良い。そして、クライアントコンピュータ3は、案件対応推薦者を、Webページ等を用いて公開しても良い。
案件の対応拠点において、案件対応推薦人数が所定の人数を超えている場合(ステップH−1のYes分岐)には、ステップH−2に遷移する。一方、案件の対応拠点において、案件対応推薦人数が所定の人数以下の場合(ステップH−2のNo分岐)には、ステップH−3に遷移する。
図30は、案件対応推薦者を示すWebページの一例を示す図である。管理システム1は、対象者等に対して、図30に示すようなWebページを提示しても良い。図30に示すWebページの場合、対象者毎に、案件対応状況、教育コースの受講の必要性の有無、教育コースの申し込みの状況等を示す情報を含む。
ステップH−2において、通知部18は、案件の対応拠点に対して、案件対応者を決定(アサイン)するように通知する。例えば、通知部18は、案件の対応拠点に対して、電子メール等を用いて、案件対応推薦者を通知しても良い。そして、案件の対応拠点において、案件対応者の決定権を有する者は、案件対応推薦者から、案件対応者を選択しても良い。
一方、ステップH−3において、通知部18は、案件の対応拠点に対して、案件対応が困難である旨を通知する。例えば、通知部18は、案件の対応拠点に対して、他の拠点から案件対応者の派遣が必要である旨を通知しても良い。
図31は、案件対応推薦者を決定するように通知する、メッセージの一例を示す図である。例えば、通知部18は、電子メールを用いて、図31に示すような情報(メッセージ)を送信しても良い。その場合、通知部18は、図31に示すように、案件対応推薦者を示すWebページへのリンクを含む電子メールを、案件の対応拠点に対して送信しても良い。
図32は、案件対応が困難である旨を通知する、メッセージの一例を示す図である。例えば、通知部18は、電子メールを用いて、図32に示すような情報(メッセージ)を送信しても良い。
以上のように、本実施形態に係る管理装置2は、案件の対応候補者の能力と、当該案件に対応経験を有する経験者の能力と、を比較する。その結果、本実施形態に係る管理装置2は、案件に対応するために、案件の対応候補者に不足する能力を推定できる。さらに、本実施形態に係る管理装置2は、当該案件に対応経験を有する経験者が受講した教育コースに基づいて、案件の対応候補者に必要な教育コースを提示する。従って、本実施形態に係る管理装置2は、課題に応じて、効率よく、各個人の能力向上に貢献する。
また、本実施形態に係る管理装置2は、教育に関わるコストを削減することに貢献する。例えば、本実施形態に係る管理装置2は、教育の必要性の判断に関わるコストを削減することに貢献する。また、本実施形態に係る管理装置2は、各個人が、不必要な教育コースに参加したことが原因で発生するコストを抑制できる。なぜなら、本実施形態に係る管理装置2は、案件、及び各個人の能力に基づいて、対象者に必要な教育コースを提示できるからである。
また、本実施形態に係る管理装置2は、教育担当者等が、適切な教育コースを開講することに貢献する。なぜなら、本実施形態に管理装置2は、案件、及び各個人の能力に基づいて、要求される教育コース、予想受講者数、必要回数等情報を提示できるからである。そのため、本実施形態に係る管理装置2は、教育担当者等が不必要な教育コースを開講する可能性を低減することに貢献する。
また、本実施形態に係る管理装置2は、各個人の案件対応能力を管理することに貢献する。そのため、本実施形態に係る管理装置2は、人事担当者等に、各拠点の案件対応能力を提示することに貢献する。なぜなら、本実施形態係る管理装置2は、各拠点の案件対応者の能力、案件対応者の人数等の情報を管理するからである。そのため、本実施形態に係る管理装置2は、人事担当者等に対して、人事異動の判断に必要な情報を容易に提供できる。
なお、上記した実施形態では、各データベースを管理装置2の外部に配置する構成について説明した。しかし、管理装置2は、内部に、少なくとも1のデータベースを備えていてもよい。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)上記第1の視点に係る管理装置の通りである。
(付記2)前記不足能力に基づいて、前記対象者に教育する教育内容の優先順位を決定する教育管理部を備える付記1に記載の管理装置。
(付記3)前記教育管理部は、当該各不足能力を保有する前記経験者の数に基づいて、前記優先順位を決定する付記2に記載の管理装置。
(付記4)前記教育管理部は、前記優先順位に応じて教育スケジュールを決定する付記2又は3に記載の管理装置。
(付記5)前記対象課題と、前記経験済み課題と、の課題類似度を推定する類似課題管理部を備える付記1乃至4のいずれか一に記載の管理装置。
(付記6)前記類似課題管理部は、前記課題類似度が所定の閾値を超える前記経験済み課題を、経験済み類似課題として抽出し、前記不足能力推定部は、前記経験済み類似課題情報、前記対象者能力情報に基づいて、前記対象者に不足する前記不足能力を推定する付記5に記載の管理装置。
(付記7)前記対象者能力情報は、前記対象者の教育履歴に関する情報を含み、
前記経験者能力情報は、前記経験者の教育履歴に関する情報を含む付記1乃至6のいずれか一に記載の管理装置。
(付記8)前記対象者に前記不足能力を通知する通知部を備える付記1乃至7のいずれか一に記載の管理装置。
(付記9)1又は2以上の対象候補者から、前記対象課題に対応する前記対象者を、課題対応者として決定する課題対応者決定部を備える付記1乃至8のいずれか一に記載の管理装置。
(付記10)前記課題対応者決定部は、前記対象候補者の前記不足能力、及び前記対象候補者の所在地に基づいて、前記課題対応者を決定する付記9に記載の管理装置。
(付記11)前記課題対応者決定部は、教育に要する合計所要日数が、所定の閾値以下である1又は2以上の前記対象候補者を前記課題対応者として決定する付記9又は10に記載の管理装置。
(付記12)上記第2の視点に係る管理システムの通りである。
(付記13)上記第3の視点に係る管理方法の通りである。
(付記14)前記不足能力に基づいて、前記対象者に教育する教育内容の優先順位を決定する教育管理工程を含む付記13に記載の管理方法。
(付記15)前記教育管理工程において、当該各不足能力を保有する前記経験者の数を算出し、前記経験者の数に基づいて、前記優先順位を決定する付記14に記載の管理方法。
(付記16)前記対象課題と、前記経験済み課題と、の課題類似度を推定する類似課題管理工程を含む付記13乃至15のいずれか一に記載の管理方法。
(付記17)前記類似課題管理工程において、前記課題類似度が所定の閾値を超える前記経験済み課題を、経験済み類似課題として抽出し、前記不足能力推定工程において、前記経験済み類似課題情報、前記対象者能力情報に基づいて、前記対象者に不足する前記不足能力を推定する付記16に記載の管理方法。
(付記18)1又は2以上の対象候補者から、前記対象課題に対応する前記対象者を、課題対応者として決定する課題対応者決定工程を含む付記13乃至17のいずれか一に記載の管理方法。
(付記19)前記課題対応者決定工程において、前記対象候補者の前記不足能力、及び前記対象候補者の所在地に基づいて、前記課題対応者を決定する付記18に記載の管理方法。
(付記20)前記課題対応者決定工程において、教育に要する合計所要日数を算出し、
前記合計所要日数が所定の閾値以下である、1又は2以上の前記対象候補者を前記課題対応者として決定する付記18又は19に記載の管理方法。
(付記21)上記第4の視点に係るプログラムの通りである。
(付記22)前記不足能力に基づいて、前記対象者に教育する教育内容の優先順位を決定する教育管理処理を実行する付記21に記載のプログラム。
(付記23)前記教育管理処理において、当該各不足能力を保有する前記経験者の数を算出し、前記経験者の数に基づいて、前記優先順位を決定する付記22に記載のプログラム。
(付記24)前記対象課題と、前記経験済み課題と、の課題類似度を推定する類似課題管理処理を実行する付記21乃至23のいずれか一に記載のプログラム。
(付記25)前記類似課題管理処理において、前記課題類似度が所定の閾値を超える前記経験済み課題を、経験済み類似課題として抽出し、前記不足能力推定処理において、前記経験済み類似課題情報、前記対象者能力情報に基づいて、前記対象者に不足する前記不足能力を推定する付記24に記載のプログラム。
(付記26)1又は2以上の対象候補者から、前記対象課題に対応する前記対象者を、課題対応者として決定する課題対応者決定処理を実行する付記21乃至25のいずれか一に記載のプログラム。
(付記27)前記課題対応者決定処理において、前記対象候補者の前記不足能力、及び前記対象候補者の所在地に基づいて、前記課題対応者を決定する付記26に記載のプログラム。
(付記28)前記課題対応者決定処理において、教育に要する合計所要日数を算出し、
前記合計所要日数が所定の閾値以下である、1又は2以上の前記対象候補者を前記課題対応者として決定する付記26又は27に記載のプログラム。
なお、引用した上記の特許文献の開示は、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし、選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。