JP5789231B2 - 浮力式動力発生方法 - Google Patents

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Description

本発明は、浮力を利用して動力を発生させる方法とその装置に関する。
現在、人類が利用するエネルギー資源は、化石燃料と原子力を主軸とするが、化石燃料には二酸化炭素の排出や資源の争奪、原子力には管理の複雑さや使用済み核燃料の処理、さらに事故による広範囲の被曝等、解決困難な問題が伴う。また、昨今再生可能エネルギーの利用が大きな課題となりつつあるが、これは自然条件に大きく左右され、コストや品質面においても未だ改善の余地が大きい。
上記は熱・光・風・流水等の実体的なエネルギーであるが、一方、「重力」という不可視で非実体的な物理的エネルギーを利用する方法もある。再生可能エネルギーに属する水力発電や潮力発電は、太陽熱や引力が水に与えた位置エネルギーを電気エネルギーに変換するものであって、まさに重力利用の一形態と言える。ただし、水力や潮力は地理的条件に制約され、新規の開発余地は乏しい。
このように、既存のエネルギー資源には、安全性、環境問題、コスト、品質、開発余地、さらには国際紛争の火種等それぞれ大きな問題を抱えている。
ところで、重力と同様に、「浮力」もまた非実体的な力であるが、残念ながら動力としての利用は未だに実用化されていない。重力は位置エネルギーによって流水等の連続的な運動エネルギーを生み出すことができるが、浮力の作用を受ける浮体は、浮体に働く重力と浮力とが均衡した時点で静止状態になってしまう。
しかし、非実体的で非枯渇性の力である故に、これを動力に転化させることができれば、既存のエネルギー資源が孕む様々な問題を回避した、全く新たなエネルギーの範疇が誕生する可能性がある。
浮力発生の条件は「流体とその中にある物体」である。それ故、人為的に水等の流体と任意の物体とを組み合わせることによって、極めて単純且つ安価に浮力を発生させることができるわけであり、これは自然条件その他に束縛されること無く、自由にエネルギーの一形態を獲得できるという意味で非常に大きな可能性を持つ。
本発明において、偉大なるアルキメデスに敬意を表しつつ、人為的に生み出した浮力を規則的な上下反復運動に転化し、これをもって動力とする、浮力式動力発生方法とその装置を提示する。
浮力発生の条件は「流体とその中にある物体」であり、そこには「流体」と「物体」の2つの要素がある。
静止した「流体」に「物体」が浮かんでいる場合、「流体」と「物体」の状態に変化がなければ、「物体」は静止状態のままである。しかし、浮力発生の2要素である「流体」あるいは「物体」に何らかの変化が生じれば、それに応じて「物体」の位置にも変化が起こり得る。
ここで、「流体の中にある物体」に上下の移動をもたらす「流体」と「物体」の3種類の変化を示す。以下、「流体」は「液体」、「物体」は「浮体」とし、「液体」に「浮体」が浮かんでいるものとする。
1「液体」の液位が増減すれば、「液体」に浮かぶ「浮体」も上下に移動する。
2「液体」の比重が増減すれば、「液体」に浮かぶ「浮体」に生じる浮力も増減して、「浮体」は上下に移動する。
3「浮体」の体積が増減すれば、「液体」に浮かぶ「浮体」に生じる浮力も増減して、「浮体」は上下に移動する。この場合、「自重を変化させずに体積を増減し得る浮体」を用いる。
1は「液位の増減」、2は「流体(液体)比重の増減」、3は「浮体(物体)体積の増減」であって、以下、上記3つの変化を具体化する方法を略述する。「流体」には水と空気を用い、「物体」は「浮体」とする。容器内の水に浮体を浮かべ、以下の操作を試みる。
1「液位(水位)の増減」・・・容器内の水を排出して水位を低下させると、それに従って浮体も下降する。容器内に水を注入して水位を上昇させると、それに従って浮体も上昇する。
2「流体比重の増減」・・・容器内の水に空気を注入して、浮体を水より比重の小さな気泡水塊で覆うと、浮体に発生する浮力が減少して浮体は沈下する。空気の注入を止め、水中の気泡が上昇して排出されると、浮体に発生する浮力が回復して浮体は元の位置に浮上する。
3「浮体体積の増減」・・・「自重を変化させずに体積を増減し得る浮体」を用いる。水中の浮体の体積を減少させると、浮体の水面下体積の減少に伴って浮力も減少し、浮体は沈下する。水中の浮体の体積を増加させると、浮体の水面下体積の増加に伴って浮力も増加し、浮体は浮上する。
「流体操作」と「浮体操作」
「流体操作」・・・上記「液位(水位)の増減」と「流体比重の増減」は、操作対象が流体であり、これを「流体操作」とする。
「浮体操作」・・・上記「浮体体積の増減」は、操作対象が浮体であり、これを「浮体操作」とする
上記3つの方法(0014)の整理
操作対象による整理
流体操作・・・1 液位(水位)の増減 2 流体比重の増減
浮体操作・・・3 浮体体積の増減
変化要因による整理
液位の変化・・・1 液位の増減
発生浮力の変化・・・2 流体比重の増減 3 浮体体積の増減
次に、上記3つの方法について、その実現可能性を簡単な実験によって確認する。
1 液位の増減
海に浮かぶ浮体は、波浪や干満による水位の変化に従って上下に移動するが、海水に限らず、大量の水を人為的に操作してその水位を増減することは困難であり、可能だとしてもコスト的に無意味である。従って、操作可能な水量を容器に収容して用いる。
○水の入った容器と、該容器内にわずかな間隙をもって収容される浮体と、いくつかのおもりとがある。
○水(1)の入った容器(2)に浮体(3)を入れ、該浮体の上におもり(4)を1つずつ載せて行き、該浮体が完全に水没した時点で止める。水はこぼれてもかまわない。
○この状態(図1A)で、容器に残った水の体積は、浮体の体積よりもはるかに少ないのであるが、浮体に発生している浮力は、おもりと浮体の重量の和に等しく、これは浮体の水面下体積に相当する水の重さに一致する。すなわち、浮体の水面下体積よりも少ない水量でアルキメデスの原理が成立している。
アルキメデスの原理の再定義
アルキメデスは「浮体について」の中で次のように述べている。(以下、下線は筆者)
命題1 たがいに通じ合っている液体全体の表面は、静止の状態では球面をなし,その中心は地球の中心に一致する。
命題2 容積が等しいとき、液体と同じ重さのある固体を(筆者注 液体と固体の比重が等しい時)、この液体のなかに浸すと、ちょうど液体の表面に少しもあらわれなくなるところまで沈む。
命題3 液体より軽いすべての固体は、この液体に浸すと、ちょうど沈んだ部分と等しい容積の液体のおもさが、固体の全重さと同じになるところまで沈む。
命題4 いま液体より軽い物体をその液体のなかに入れると、物体と等しい容積の液体の重さから、物体自身の重さを引いただけの力で浮き上がる。
命題5 容積の等しいとき、液体よりも重い固体を(筆者注 液体より固体の比重が大きい時)、この液体のなかに浸すと、どこまでも沈めるだけ深く沈む。そして、この沈んだ物体は、液体のなかでは、この物体と同じ容積の液体の重さに相当する重さだけ軽くなる。
これが所謂「アルキメデスの原理」であって、この原理が液体のみならず気体にも妥当することから、さらに一般化されて、「流体中の物体は、その物体が押しのけた流体の重さと同じ大きさの浮力を受ける」等と説明される場合が多い。
この一般に流布している「押しのけた・・・」という表現は、「沈んだ部分と等しい容積の液体のおもさ」「物体と等しい容積の液体の重さ」「この物体と同じ容積の液体の重さ」等とアルキメデスが述べた内容を比喩的に言い換えたものと言える。
しかし、誤解してはならないのだが、浮力の発生条件として、上記(0019)の実験に明らかなように、浮体の沈下部分と同量あるいはそれ以上の流体が必須なのではない。浮体の沈下部分よりはるかに少ない流体量であってもアルキメデスの原理は妥当する。これは、ごくありふれた容器等を用いて実験を試みれば容易に確認し得る。
ここで、「押しのけた」といういささか誤解を招きかねない表現を改め、
「浮力の大きさは、流体の中にある物体において、流体によって包み込まれた部分の物体の体積に相当する流体の重さに等しい」とする。
さらに浮力の発生条件において、
「浮力発生の要素は、物体と、その物体の部分あるいは全体を包み込む(包摂する)に足る量以上の流体である」と規定する。
ここで、上記2つの命題をまとめ、
「浮力発生の要素は、物体と、その物体の部分あるいは全体を包み込む(包摂する)に足る量以上の流体であり、その大きさは、流体によって包み込まれた部分の物体の体積に相当する流体の重さに等しい。」
と再定義することより、浮力の実態がより鮮明になる。これを「アルキメデスの原理の再定義」とする。(注)「包み込む(包摂する)に足る量」は「擬似無限流体」の場合である。(0031参照)
「包み込む」という表現も比喩的でいささか曖昧ではあるが、アルキメデスの原理にまつわる盲点を修正する意義はあろう。
すなわち浮体が、容器等の限られた空間内の流体中にあって、その流体量が、流体によって「包み込まれた部分」(液体の場合は沈下部分に相当)の物体の体積より少ない場合でもアルキメデスの原理は成立する。
「無限流体」と「擬似無限流体」
海に椰子の実が浮かんでいるとする。流体である海水の量は、浮体である椰子の実の大きさと比較すれば、事実上無限に等しい。このような浮体体積をはるかに上回る大量の流体を「無限流体」とする。ここで海水と椰子の実を、椰子の実がかろうじて入る程度の小さな容器に移す。容器内の海水の量は、もとの海に比較すれば無に等しいほどの少量である。しかし、椰子の実の浮き具合は、海に浮かんでいた時と全く変わらない。
浮体に作用する浮力は、同時に反作用を生じる。その反作用は、海に浮かぶ浮体の場合、「無限流体」としての海水が引き受ける。一方、容器内の海水に浮かぶ浮体の場合は、その反作用を最終的に容器の壁が引き受ける。
つまり、容器内の液体は、容器の壁によって「擬似的な無限流体」となっており、それ故、浮体体積に比較してわずかな量であっても、「無限流体」と同様に機能する。ここで容器等の限定された空間内に存在する液体を「擬似無限流体」とする。(気体の場合は、容器内に完全に密閉する必要がある)
従って「包み込むに足る量」を、浮力発生に必要な最低限の量とするならば、これは「擬似無限流体」であり、容器内壁と浮体との間隙が密着せんばかりに狭小であっても、そこに浮力発生を可能とする量の流体が存在すれば「擬似無限流体」の条件を満たす。その間隙の幅は、用いる流体の粘性等によって左右され、一定ではない。
さて、容器内の椰子の実を紐で縛り、空中へ引き上げる。引き上げたばかりの椰子の実の表面には海水がまんべんなく付着している。いわば海水で「包み込まれて」いる。では、この椰子の実は、表面に付着したわずかな海水から「アルキメデスの原理」通りの浮力を受けているのだろうか。そのようなことはない。この場合、椰子の実の表面に付着した海水は、周囲を希薄な流体である空気に包まれて「擬似無限流体」とはなり得ない。空中の椰子の実に作用する流体は「無限流体」としての空気であって、その浮力はほとんど無視し得るほどに僅少である。
「部分包摂」と「全体包摂」
ところで、上記「アルキメデスの原理の再定義」において、「浮力発生の要素は、物体と、その物体の部分あるいは全体を包み込むに足る量以上の流体」とした。ここで「包み込む」状態は2種類ある。
流体が物体の部分を包み込む場合、すなわち「部分包摂」と、
流体が物体の全体を包み込む場合、すなわち「全体包摂」である。
液体に物体が浮き、該物体の一部が液面上に露出している場合、該物体の沈下部分は「部分包摂」であり(露出している部分も空気に包摂されているが、ここでは考えない)、液体に物体の全体が没している場合は「全体包摂」である。
たとえば、海に浮かぶ巨大タンカーは「無限流体」による「部分包摂」であり、金魚鉢の出目金は「擬似無限流体」による「全体包摂」である。
また、空中を飛ぶ烏は「全体包摂」であり、根を地下に這わすポプラは「部分包摂」である。この場合、「包み込む」流体は、両者共に「無限流体」の空気であって、その浮力量はわずかであるが。
削除
このような実例を踏まえれば、「アルキメデスの原理の再定義」において、既述のごとく、より分析的に「物体の部分あるいは全体を包み込む(包摂する)に足る量以上の流体」と規定しなければならないのである。
かくして、実験に用いた容器の中の浮体は、該浮体よりはるかに少ない水との組み合わせによって、アルキメデスの原理通りの浮力量を発生させ、負荷としてのおもりを支えていることになる。
さて、この過程で、浮体は静止状態にある。これを動力として利用する為に、以下の操作を用いて、該浮体を上下に移動させる。
○容器内の水を徐々に排出すると(5)、浮体は水位の低下と共に下降し、やがて着底する。(図1B)
○次に、容器内に水を再注入すると(6)、浮体は水位の上昇と共に上昇し、元の状態に復帰する。(図1C)
このように、流体操作として、容器内の水位を増減することにより、浮体が上下に移動する。つまり、該浮体は負荷としてのおもりを上下に移動させる仕事をしていることになる。
太平洋の水位を人為的に増減することは不可能であるが、前記「アルキメデスの原理の再定義」に従って、操作可能な限定的水量(液体量)すなわち「擬似無限流体」を用い、その水位(液位)を増減することで、浮体を上下に移動させ得ることが確認できる。
2 流体比重の増減
外洋航行中のヨット等が大きな波を被った時、そこに発生する大量の気泡によって浮力を失い、一気に沈下することがある。比重の小さな気泡水塊によって、ヨットが浮力を失うからである。
水の入った容器と、浮体と、おもりと、発泡剤とがある。
○水の入った容器内に浮体を浮かべ、その上におもりを載せる。該おもりを載せた該浮体は水の上に浮かび、静止状態になる。
○発泡剤を容器内に投入して気泡を発生させると、おもりを載せた浮体は、気泡水塊の中を一気に沈下する。発泡が終了し、気泡が容器内から排出されるにつれて、おもりを載せた浮体は再び浮上する。
水中に大量の気泡を発生させて気泡水塊にすると、一気に比重が低下する。しかも、気泡はただちに上昇して自然排出され、水は元の比重を取り戻す。このように、比重の異なった複数の流体を混合することで、流体比重を劇的に変化させることができる。混合する流体は、比重が大きく乖離し、互いに溶融しないものを用いる。従って液体と不溶性気体の組み合わせが適しており、この点で水と空気の組み合わせが実用的である。
このように、流体比重の増減によって、流体の中にある浮体に発生する浮力も増減し、該浮体を上下に移動させ得ることが確認できる。
3 浮体体積の増減
水に、1グラムの鉄は沈むが、同じ1グラムのスポンジは浮く。比重が異なるからである。そこで、液体に浮かぶ浮体の自重を変化させずにその体積を増減すれば、該浮体の比重と発生浮力も増減し、それにともなって該浮体の垂直位置が変化する。これは内部が空洞で膨縮し得る浮体を用いることで検証可能である。
水の入った容器と浮体がある。浮体にはペットボトルを用いる。
○浮体に半分程度水を入れ、しっかりとキャップを閉めて容器内の水に浮かべ、これを浮体1とする。
○次に容器から浮体1を取り出し、キャップを空け、浮体1の本体を強く握って内部の空気の一部を排出した上でしっかりとキャップを閉める。
○この体積が減少した浮体1を、再び容器内の水に浮かべ、これを浮体2とする。
○浮体2の沈み具合を、浮体1の場合と比較すると、浮体2は浮体1より沈下の程度が大きい。
○浮体2を取り出し、キャップを空けて形を浮体1の状態に復元し、これを容器に浮かべると、沈み具合も、先の浮体1の状態に回復する。
このように、液体の中にある浮体体積の増減によって、浮体に発生する浮力も増減し、該浮体を上下に移動させ得ることが確認できる。
上記の3つの実験と観察から、(0010)に提示したごとく、「浮力発生の2要素である「流体」あるいは「物体」に何らかの変化が生じれば、それに応じて「物体」の位置にも変化が起こり得る」ことが確認できる。この「流体操作」あるいは「浮体操作」を反復することにより、浮体を連続的に上下運動させ、これを動力として用いることが可能となる。
ここで、本発明を実用的な動力発生方法として成立させるには、コスト的条件を満たさなければならない。すなわち、浮体の上下運動に発する動力量が、流体操作あるいは浮体操作に費消される動力量を大幅に上回ることによって利用可能な動力が得られ、実用的な動力発生方法として成立する。
ここで上記コスト的条件を満たす「流体操作系」の方法を4つ(1〜4)、「浮体操作系」の方法を1つ(5)、合わせて5つの方法を提示し、その実用化の可能性を検証する。説明は、流体あるいは浮体の操作に限定した簡略なものとし、以下の規定に従って記述する。
「流体」・・・水と空気を用いる。
「装置」・・・上記5つの方法を具現化した動力発生装置を、ここでは「装置」と略称する。これは流体、浮体、容器、流体操作装置、浮体操作装置等を適宜用いて構成する。
「流体操作装置」・・・流体を操作して「液位の増減」「流体比重の増減」を行う。
「浮体操作装置」・・・浮体を操作して「浮体体積の増減」を行う。
「開放型」・・・流体操作において、「装置」外の豊富な水を利用する方法。気体は空気を利用する。
「閉鎖型」・・・流体操作において、「装置」内にあらかじめ具備した液体を用いる方法。気体は空気その他を利用する。
上記5つの方法の整理
「流体操作系」
1 水を使い捨てにする方法 「開放型・水位の増減」
2 容器内の水を循環させる方法 「閉鎖型・水位の増減」
3 容器内の水に空気を注入する方法 「閉鎖型・流体比重の増減」
4 水中の浮体を気泡水塊あるいは空気で覆う方法 「開放型・流体比重の増減」
「浮体操作系」
5 水中の浮体の体積を増減する方法 「浮体体積の増減」
1 水を使い捨てにする方法 「開放型・水位の増減」
操作する流体は水であり、その目的は水位の増減である。高低差のある自然の流水が得られる環境に「装置」を設置し、「流体操作装置」によって「装置」内への注水と「装置」外への排水を行う
浮体体積と比較して、より少ない水量で流体操作を実行する為に、容器内に、容器内壁と適切な間隙(例えば、浮体が立方体の場合、間隙幅を浮体の1辺の長さの100分の1とする)をもって浮体を設置する。容器の上部に注水部、容器の下部に排水部を設け、「流体操作装置」によって、注水部・排水部の弁を開閉する。水は、注水部・間隙・排水部の経路をたどって「装置」外部に排出される。
排水部を閉鎖した状態で、注水部を開放し、水を容器上部から間隙内に注入し、水位を上げると、浮体も上昇する。次に注水部を閉鎖した状態で、排水部を開放し、間隙内の水を容器下部から排出し、水位を下げると、浮体も下降する。
あるいは、容器上部から常時水を間隙内に注入しつつ、排水部を開放し、注入量以上の水量を排出し、水位を下げると、浮体も下降する。次に排水部を閉鎖し、常時注入される水によって水位が上がると、浮体も上昇する。
実現可能性
この方法の実現可能性に疑問を差し挟む余地はない。流水は高低差に従って自然に装置内を通過して行く。流体操作は、注水部・排水部の弁の開閉に過ぎず、これに要する動力は僅少である。また、弁の開閉操作に流水の圧力を利用すれば、浮力由来の動力は全く減殺されることなく、すべて利用可能となる。
しかも、該「装置」を高低差に従って階段状に連結し、上位「装置」の排水を下位「装置」に順次流用すれば、一基分の水量による「装置」の複数連携運転となり、その出力の総和は算術級数的に拡大する。
動力発生の要素は、浮体と、重力に従って容器と浮体との間隙を通過していく比較的少量の水であって、仮にその間隙がわずか数ミリであっても、アルキメデスの原理は正しく妥当する。従って、大出力を期待するに、必ずしも大河を必要とするものではない。渓流のせせらぎに発する動力が、大型水力発電を軽やかに凌駕する。すなわち「アルキメデスの原理の再定義」によって、この方法は誤りなく実現可能となる
2 容器内の水を循環させる方法 「閉鎖型・水位の増減」
操作する流体は水であり、その目的は水位の増減である。「流体操作装置」によって、水を「装置」内に循環させる。
浮体体積と比較してより少ない水量で流体操作を実行する為に、容器内に、容器内壁と適切な間隙(例えば、上記1と同様に、浮体が立方体の場合、間隙幅を浮体の1辺の長さの100分の1とする)をもって浮体を設置する。間隙内には水が満たされている。
容器上部に注水部、容器下部に排水部を設ける。間隙内の水を排水部から排出して水位を下げると浮体も下降する。次に排出された水を注水部に移動させ、間隙内に注入して水位を上げると浮体も上昇する。
あるいは、容器上部に注水部と排水部を設ける。間隙内の水を排水部から上方へ汲み上げて水位を下げると、浮体も下降する。次に汲み上げた水を注水部から間隙内に注入して水位を上げると、浮体も上昇する。
実現可能性
ここでは仮定を用いて説明する。該「装置」における容器内壁と浮体との間隙を適当な値、例えば1センチメートルに固定する。そして浮体と容器とを相似形に拡大していく。浮体の一辺が2倍3倍になると、その体積は3乗で増加し、8倍27倍となる。一方、幅の固定された間隙の容積は2乗で増加し、4倍8倍となる。すなわち浮体体積の増加率が間隙容積の増加率を上回り、「装置」が拡大するに従って両者の差がはなはだしく乖離していく。いわゆるガリレオ・ガリレイに発する「平方立方則」である。
仮に、浮体体積と間隙容積の比が1000:1にまで拡大したとすれば、浮体の上下運動が発する動力に比較して、流体操作に要する動力はほとんど無視し得るほどに僅少なものとなる。従って、「平方立方則」を根拠とすることにより、この方法も誤りなく実現可能となる。
3 容器内の水に空気を注入する方法 「閉鎖型・流体比重の増減」
操作する流体は空気であり、その目的は流体比重の増減である。「流体操作装置」によって間隙内の水に空気を注入し、気泡水塊とする。
浮体体積と比較してより少ない水量で流体操作を実行する為に、容器内に、容器内壁と適切な間隙(例えば、上記1と同様に、浮体が立方体の場合、間隙幅を浮体の1辺の長さの100分の1とする)をもって浮体を設置する。間隙内には水が満たされている。
間隙内の水に空気を注入すると、水は気泡水塊となって比重が低下し、浮体は発生浮力の減少に伴って沈下する。空気の注入を停止すると、気泡は上昇して自然排出され、水は元の比重を回復し、浮体は発生浮力の増加に伴って浮上する。
実現可能性
上記2と同様である。装置が大型化するほど、浮体体積の増加率が間隙容積の増加率を凌駕していくために、相対的に少ない空気量の注入によって「装置」を駆動し得る。すなわち「平方立方則」を根拠とすることにより、この方法も誤りなく実現可能となる。
4 水中の浮体を気泡水塊あるいは空気で覆う方法 「開放型・流体比重の増減」
操作する流体は空気であり、その目的は流体比重の増減である。「流体操作装置」によって水中の浮体表面に向けて空気を噴射する。
浮体を湖中や海中あるいは大きな水槽内に設置する。浮体表面に空気を間欠的に噴射し、浮体表面を間欠的に気泡水塊で覆う、あるいは水と浮体とを空気によって間欠的に遮断する。これらは上記3の亜型と考えることもできる。
浮体の外周に、浮体表面に近接して空気噴射装置を設ける。浮体表面に空気を噴射することで、浮体が比重の小さな気泡水塊で覆われ、発生浮力が減少して浮体は沈下する。空気の噴射を止めると、気泡は自然に上昇して浮体は再び水に接触し、元の浮力を回復して浮上する。
あるいは、浮体の外周に浮体表面と狭小な間隙をもって外壁を設ける。浮体と外壁との間隙に、空気噴射装置によって空気を噴出すると、間隙は空気に満たされ、浮体を「包み込む」流体が水から空気に交換される。それに伴って浮体は急激な発生浮力の減少を生じて沈下する。空気の噴射を止めると、空気は自然に上昇して浮体は再び水に接触し、元の浮力を回復して浮上する。
実現可能性
上記2と同様である。装置が大型化するほど、浮体体積の増加率が浮体表面積の増加率を凌駕していくために、相対的に少ない空気量の噴出によって「装置」を駆動し得る。すなわち「平方立方則」を根拠とすることにより、この方法も誤りなく実現可能となる。
5 水中の浮体の体積を増減する方法 「浮体体積の増減」
操作する対象は浮体であり、その目的は浮体体積の増減である。「浮体操作装置」によって浮体の体積を増減する。
小田原提灯を折り畳んだり開いたりするのに怪力は必要ない。同じ事を水の中で試みても、水の抵抗が加わるくらいで難儀というほどのことはない。
本体が拡大収縮し得る、上部に長いパイプが繋がれた伸縮式浮体(0091)を用いる。該浮体の上部には空気が出入りし得る開閉式の弁が設けられている。弁を開放し、収縮した状態の浮体を、パイプの上部を水上に露出させた状態で、固定具によって定められた位置で固定し、これを一連の操作の起点とする。次に浮体を水中で引き伸ばしていく。浮体の拡大が停止した時点で、浮体上部の弁を閉じ、浮体全体を密閉状態にすると、浮体は膨張させた浮き袋を水中に沈めた状態に等しくなる。浮体は発生した浮力によって浮かび上がろうとするが、固定されていて動けない。そこで浮体の固定状態を解除すると、浮体は一気に浮上する。弁を開放し、浮体を収縮させて定められた位置に戻し、固定具で固定することで、再び操作の起点に戻る。上記一連の操作を反復することで浮体を上下に移動させ得ることが確認できる。
実現可能性
(0054)に列挙した5つの方法について、「流体操作系」の1は「アルキメデスの原理の再定義」、2と3は「アルキメデスの原理の再定義」と「平方立方則」、4は「平方立方則」をもって、各々の実現可能性の根拠とした。一方、「浮体操作系」5の「浮体体積の増減」による方法も「平方立方則」をもって実現することができる。仮に球形あるいは立方体の浮体を用い、浮体全体を相似形に拡大する時、浮体操作の動力量は、主に浮体表面と水との摩擦抵抗で決まり、これは2乗で拡大する。一方、発生浮力は浮体の体積で決まり、これは3乗で拡大する。
従って、「浮体操作系」においても「平方立方則」によって実用化が担保されるのだが、そのような浮体の造作や操作は少々複雑になるので、あえて造作と操作の簡便な、上下方向に形状変化する浮体による前記0079)の方式を用いる。その実現可能性は以下の通りである。
○「浮体操作の動力量」=「浮体を拡大する動力量A」+「弁の開閉・浮体の移動と固定等の動力量B」と、「拡大する浮体が生み出す動力量C」 との比較になる。
○「浮体を拡大する動力量A」・・・浮体を引き伸ばす力は一定である。浮体は、拡大する過程で、発生した浮力により上昇しようとするが、固定具によって固定されており、浮体を拡大させる間に、浮体の上昇を阻止する必要はない。また上記「弁の開閉・浮体の移動と固定等の動力量B」も一定である。すなわち、「浮体操作の動力量(A+B)」は固定量である。
○「拡大する浮体が生み出す動力量C」・・・浮体に発生する浮力量に等しく、これは浮体の拡大に応じて増大していく。すなわち、「拡大する浮体が生み出す動力量C」は変動量である。
○浮体が拡大する過程で、A+BとCとの関係は、順次A+B>C、A+B=C、A+B<Cとなって、変動量Cは固定量A+Bを上回って行き、浮体が最大体積になった時きには両者が大きく乖離する。従って、「変動量と固定量の関係」からこの方法も実現可能となる。
ただし、この方法は「装置」の造作のあり方が結果を大きく左右する。とりわけ固定具などは非常に大きな力が加わる為に、構造を堅牢なものとしなければならない。したがって、「装置」の適切な造作が実現可能性の前提となる
「自重を変化させずに体積を増減し得る浮体」においては、上記蛇腹型浮体の他にシリンダー型浮体(0093参照)も利用可能である。これは外筒と内筒の組み合わせによって上下に伸縮する。ここでは「自重を変化させずに体積を増減し得る浮体」を用いたが、操作の段階で自重が増加する浮体であっても、上記「変動量と固定量との関係」において利用可能な動力が得られるのであれば実用となる。
以上を総括するならば、
流体操作においては「極大浮体と極少流体による極大効果」
浮体操作においては「極大浮体の極大伸縮(膨縮)による極大効果」
をもって理想形態とし、実施においてこの理念に限りなく接近することにより、誤りなく本発明の実用化が可能となる。
ここで、本発明の構成要素「流体」「浮体」「流体操作装置」「浮体操作装置」「容器」についてそれぞれ詳説する。
「流体」
液体は、水・重液を含む各種水溶液・水銀等、粘性の低いものであればどのようなものでも利用可能である。もちろん油類でもよい。比重が大きいほど効率的である。気体は主に空気を用いる。
「既存流体」と「異種流体」
「既存流体」・・・あらかじめ浮体を包み込んでいる液体(例、水)を「既存流体」とする。
「異種流体」・・・流体操作によって、「既存流体」と混合あるいは交換する流体(例、空気)を「異種流体」とする。「異種流体」は、「既存流体」と溶融せず、比重が大きく異なるものを用いる。
「液位の増減」・・・「既存流体」として1種類の液体を用いる。
「流体比重の増減」・・・「既存流体」と「異種流体」を用い、流体操作として、両者を混合あるいは交換する。
「浮体体積の増減」・・・「既存流体」として水を用いる。
「浮体」
本発明においては、浮体こそが動力として機能する要素であって、とりわけ動揺の無い正確な上下運動が求められる。本発明では、効率を高める為に、容器を用いる場合は、容器と浮体との間隙幅を極力狭く造作する必要があり、浮体がわずかに動揺しても容器内壁と接触して故障の原因になる。従って、容器にガイドレールの機能を持たせ、浮体にもそれに対応する以下のような様々な工夫を施す必要がある。
○浮体の側面や角部に複数の凸部あるいは凹部を垂直に造作し、容器内壁や隅部に垂直に造作された複数の凹部あるいは凸部と、凹凸の関係に噛み合わせる。
○容器内壁あるいは浮体側面のいずれかに複数の凸部を垂直に設ける。
○ガイドレールとして、浮体内部を垂直に貫通する1本あるいは複数の軸を設け、これに沿って上下に動かす。
浮体の上下運動はクランク機構によって回転運動に変化させる。浮体に発生する浮力は上方へ向かう力であり、この力を、上方向への押力か、あるいは上方向への引張力の形で用いる。
○上方向への押力によって、浮体上部に置かれたクランク機構を機能させる方法
レシプロエンジンのクランク機構と同様の構造にすると、連接棒の先端が回転する際に、浮体を左右に動揺させて、容器内壁と接触させてしまう。これを防止する為に、連接棒を、クロスヘッド等を用いて分節式に造作し、浮体が動揺せずに上下動できるようにする。
○上方向の引張力によって、浮体下部に置かれたクランク機構を機能させる方法
連接棒に代えてロープを用いることも可能である。この場合は、上記分節式の連接棒と同様に、丁字のように浮体直下のロープを適当な長さだけ垂直に張ればよい。ロープを用いると、力の方向を変更することが容易であり、クランク機構の設置場所や形態の自由度が高くなる。
○ラック・アンド・ピニオンとラチェット機構の組み合わせを用いて回転運動を作り出す方法
この場合、複数の「装置」を連動させる方法がよい。浮体の上部、あるいは下部にラックを垂直につなぎ、これにラチェット機構を備えたピニオンを噛み合わせる。浮体の上昇時にラックがピニオンを回転させる。浮体の下降時に、ピニオンはラチェット機構によって空転する。その間、別の「装置」の浮体が上昇してピニオンを回転させる。タンデム自転車と同様に、複数のピニオンがチェーンによって連結され、常時どこかのピニオンが回転を伝えて、チェーンは滞り無く回転する。
「固定式浮体」・・・体積が変わらない浮体。
「可変式浮体」・・・形状を変化させて体積を増減できる浮体。
また、浮体全体を容器内に設置するものを「収納型浮体」、浮体を容器底部に貫通させて設置するものを「貫通型浮体」とする。
「収納型浮体」・・・常に全体包摂によって動作する。しかし、浮かんだ状態で容器内を上下に移動する浮体では、浮体下部と容器底部との間に、大きな移動空間が必要となり、それにともなって必要流体量も多くなるという問題点がある。そこで、浮かぶ浮体に代えて伸縮する浮体を用いる方法がある。これは下記の浮体操作式に用いる浮体と同類であり、流体操作、すなわち「液位の増減」と「流体比重の増減」によって、浮体そのものが伸縮する。浮体底部が容器底部に固定されており、伸縮に伴って浮体内部に外気が出入りできるように造作する。この伸縮式浮体は、容器との間隙が浮体側面のみとなり、必要流体量を大幅に削減できる。
❍「蛇腹型浮体」・・・浮体の一部あるいは全体を蛇腹構造で造作した浮体。
❍「シリンダー型浮体」・・・複数のシリンダーを外筒(7)・内筒(8)の関係に組み合わせた浮体。液位の増減(9)に従って膨縮する。
「貫通型浮体」・・・常に部分包摂によって動作する。容器底部に、浮体が貫通する開口部あるいはシリンダー(10)が設けられ、浮体(11)はそこを貫通して設置され、液位の増減に従って(12)、容器内を上下に移動する。この型も、伸縮式と同様に間隙を浮体側面のみに限定できるので、より少ない流体量で動作可能となる。開口部あるいはシリンダーと浮体側面との接触部分の摩擦を少なくする工夫が必要である。この場合、接触部分から多少液漏れしても問題ない。漏出した分だけ常に補充すれば良い。重液の場合は回収して再注入すればよく、水は新規に補充する。
浮体操作式に用いる体積を増減できる浮体において、蛇腹を用いたものを「蛇腹型浮体」、複数のシリンダーを用いたものを「シリンダー型浮体」とする。伸縮する本体、浮体の伸縮・固定と解除等を行う浮体操作装置・浮体本体内に外気を導通させるパイプ、浮体の上下移動に伴う位置関係を制御する機構等から構成され、水中に固定して設置されたガイドレールに従って軌道を上下動する。ガードレールを用いない方法も可能ではあるが、水流が発生すると操作が困難になる。
❍「蛇腹型浮体」・・・水圧と浮体内部の気圧による横方向の変形を防ぐために、浮体の形状に応じて、円形あるいは多角形の補強材を用いる。
❍「シリンダー型浮体」・・・構造が堅牢なので、横方向の変形については問題ない。ただし、蛇腹型に比べて膨縮率が劣る。
「流体操作装置」
「液位の増減」と「流体比重の増減」に大別する。
「液位の増減」
液体の注入排出等の操作によって直接的に液位を増減する方法が「液体量の増減」であり、容器や浮体を操作して間接的に液位を増減する方法が「間隙容積の増減」である。
「流体比重の増減」
「既存流体」と「異種流体」(0088参照)を混合して比重を増減する方法が「流体混合」、浮体を「包み込む」流体を「既存流体」と「異種流体」とで交互に交換する方法が「流体交換」である。
「開放型」と「閉鎖型」(0053参照)
「開放型」・・・流体操作において、「既存流体」として「装置」外の豊富な水を利用する方法。「異種流体」は空気を利用する。
「閉鎖型」・・・流体操作において、「既存流体」として「装置」内にあらかじめ具備した液体を用いる方法。異種流体は空気その他を利用する。この方式は液体の循環再利用であり、それ故重液や水銀等、水より比重の大きな液体を利用することができる。仮に、一辺1メートルの立方体の浮体に、流体として水を用いた場合は最大浮力が1トン、ポリタングステン酸ナトリウム水溶液では約3トン、水銀に至っては約13.5トンに達する。
上記流体操作の各方法がさらにいくつもの方式に分かれるが、それらの詳細については実施例で詳しく述べる。
流体操作における発生動力量の増減
発生動力量は、浮体の体積・流体の比重・浮体の振幅(上下移動幅)・浮体の往復数(単位時間内)の積で決まる。従って、既存流体と異種流体の混合比による流体比重の増減、浮体の振幅、浮体の往復数を任意に制御することで発生動力量を増減することができる。
「浮体操作装置」
浮体操作装置は、流体操作系「間隙容積増減式」の「浮体体積増減方式」、および浮体操作系(共に(0128)に列挙)において用いる。浮体体積の増減、浮体の上下位置調整、浮体内への空気の吸排気管理、浮体の固定と解除等を行う。とりわけ浮体操作系における浮体の固定には十分な堅牢さが求められる。浮体の膨張によって浮力が増大する間に、該浮体を固定具によってしっかりと固定状態に保たねばならない
浮体操作系おける発生動力量の増減・・・発生動力量は、浮体の最大体積(浮体の伸縮率によって変化する)・水の比重・浮体の伸縮数(単位時間内)の積で決まる。従って、浮体の最大体積と伸縮数(単位時間内)を任意に制御することで発生動力量を増減することができる。
「装置」の複数連動操作における「流体操作装置」と「浮体操作装置」
レシプロエンジンに単気筒と多気筒があるが、多気筒の方が滑らかな回転が得られる。本発明においては「装置」を複数連動させることで、動力の品質をより高めることができる。たとえば、2つの浮体の下部をロープ等で連結し、一方の浮体の上昇力によって他方の浮体を下降させ、これを交互に実行する。この操作によって、浮体の上昇と下降の所要時間を一致させることができ、より高品質な動力が得られる。この場合、「流体操作装置」「浮体操作装置」も連動を前提とした構造と操作形態にする。
「容器」
流体と浮体を収容する。形態は直方体、あるいは円筒形を主とする。流体操作を目的とした「貯液部」や、流体の注入部と排出部を設ける場合がある。注入部と排出部は、「装置」の規模に応じて、なるべく多数を用いたほうが、液位の増減等を迅速に行い得る。
動作中に、浮体が動揺して容器内壁と接触しないように、ガイドレールの機能を持たせる必要がある。(0089参照)
「固定型容器」と「可変型容器」
「固定型容器」・・・形状が変化しない固定型容器である。
「可変型容器」・・・容器自身の形状を変化させて、該容器の容量を変化させることのできる容器であって「間隙容積増減式」に用いる。「弾性容器」「開閉容器」「膨縮容器」等がある。(0140参照)
「貯液部」
「容器」の一部に、間隙と連結した、適切な容積を持った貯液部を設け、そこで流体操作を行う方法がある。(0136参照)
上記の構成要素の内、「流体」と「浮体」は浮力発生の根本条件であって、いずれの方式においても必須であり、「容器」「流体操作装置」「浮体操作装置」その他は、各方式において適宜取捨選択する。
本発明における浮力の発生とその動力化は、極めて簡易な装置と単純な操作、すなわち流体と浮体の組み合わせ、および流体あるいは浮体の操作によって実現する。それ故、本発明による動力発生装置の製造と運用において既存技術の範疇を逸脱する要素は皆無であり、実施は極めて容易である。
ここでは、本発明の用途を発電に限定してその効果を述べる。
設置場所が自由である
無重量状態でなければ場所を問わない。屋内・屋外、都市部・山間部、地上・地中・水上(海上)・水中(海中)はもちろん、飛行機に搭載すれば空中でも可能となる。十分な流体を用意すれば、砂漠の中でも稼働可能である。船舶に搭載した時のメリットは計り知れない。
形態と規模の設定が自由であり、スケール・メリットが大きい
使用目的に応じた様々な形態と規模があり得るが、とりわけ大規模化による出力の増大は幾何級数的であり、仮に浮体が一辺100メートルの立方体であれば、その最大浮力は流体の選択によって100万乃至1300万トン強に達する。すなわち単位面積あたりのエネルギー発生量が極めて高い。
時間的制約が少なく、発電品質が高い
自然条件に左右されることが無く、すべての操作を人為的に管理し得る為、昼夜を問わぬ連続運転や、任意の始動停止が自由であり、また需要に追随した発電量の調節も容易である。外的条件に左右されない自在な運転操作によって高品質な出力が可能であり、系統連系も問題ない。
安全性が極めて高く、管理が容易である
特筆されるべきはその安全性である。今日、原発の危険性が声高に叫ばれるのであるが、一方、火力発電における石炭は、採掘の段階で既に膨大な犠牲者を生み出し、石油・天然ガスは未だに国際紛争の火種であり続ける。再生可能エネルギーにおいても、水力は大規模な自然破壊を伴い、風力は騒音や低周波の健康被害が指摘される。すなわち、既存の方法には、多かれ少なかれ代償としてなんらかの危険性が伴う。
しかし本発明においては、高温・高圧・高回転、あるいは過大な騒音等の非日常的な状態は現出せず、ごく平凡な常識的動作によって巨大な動力が発生する。火力・原子力において避け難い燃料の補給や廃棄物の処理等、ロジスティクス関係の負担が極めて少なく、また構造と操作の単純さ故に管理が容易である。そこには浮体の単純且つ規則的な往来が静かに反復されるのみである。
本発明において危険性を指摘し得るとすれば、流体に水銀を用いた場合であろう。これは水銀蒸気の漏出防止に万全を期すと同時に、特殊な用途に限定すべきである。重液では、無毒無害のポリタングステン酸ナトリウムを用いる限り、漏出さえ防止できれば危険性はない。水を用いた場合には、いかなる角度から検討を加えても、重大な事故の可能性は見出し得ない。従って、地域住民との摩擦を生じる可能性は極めて少ない。
卓絶した発電コスト
単純な原理と構造、そして高度な安全性故に、設備の建設コストが低廉である。自然条件の制約が無く、稼働率が高い。スケール・メリットによって単位面積あたりの出力が極めて大きい。燃料費が不要である故に、発生出力に相応する変動費がほとんど生じない。以上の諸点から、発電コストにおいて、いかなる既存の発電方法も本発明には対抗し得ない。
エネルギー問題の展望
日本における目下のエネルギー問題は、言うまでもなく福島第一原発事故の処理と、これに伴う電力供給の逼迫である。被害住民への莫大な補償、被災地の復興、原子力発電の不在を代替する新たなエネルギー体制の模索等、課題はあまりにも深刻且つ重大である。
しかし、浮力エネルギーの実用化によって、国内における発電用化石燃料の輸入コストを、仮に年間約10兆円削減出来れば、事態は一気に好転する。住民への補償や廃炉費用等の困難な諸問題も、比較的短期間で解決の目途を見出し得るであろう。仮に年間10兆円の燃料費を圧縮し得るとなれば、10年で100兆円、20年で200兆円である。この負担減が日本経済の活性化に及ぼす効果は極めて大きい
産業界に低廉な電力を必要且つ十分に供給することにより、日本経済は再び往時の輝きを取り戻す。それはとりわけ素材関連において顕著である。かつて産業の米であった鉄はアルミに代替されて行く。クラーク数によれば、地表部分に存在する元素の量的順位において、「アルミニューム」は酸素、ケイ素に次ぐ3位であり、4位の「鉄」を凌駕する。この鉄よりも豊富なアルミの普及を、現状では高価な電力価格が妨げている。しかし、精錬コストの飛躍的圧縮によって、アルミは金属資源の王座を鉄から奪い取る。壊滅した日本のアルミ精錬が復活し、自動車車体や建材のみならず、産業・生活関連の様々な分野にアルミ利用が拡大していく。一方、製鉄は高炉から電気炉に移行し、既存の鉄のリサイクルによって国内需要の多くが満たされ、鉄鉱石の輸入は激減する。炭素繊維も価格破壊を生じて一気に普及が進む。
このように、安価な電力が素材の価格破壊と操業コストの圧縮をもたらし、産業界全体の利益構造が大きく改善される。
公共的用途における電力価格はさらに低廉にすべきである。例えば、除雪対策として大規模に電力を投入することにより、雪害を大きく軽減し得る。降雪時には線路・道路等の公共インフラに温風や温水を連続して噴射すればよい。大量の降雪にも関わらず、都市機能はほぼ平常を保ち、豪雪地帯も長期の閉塞から解放される。かかる電力の突発的短期大量投入にも、本発明はわずかな変動費によって即応し得る。
自然界のリサイクルは微生物が主役であるが、産業界においては電気がこれを担う。あらゆる廃棄物がいったん分子レベルに解体され、無機物はジグソーパズルのごとく復活し、有機物は一変して新たな素材として再生する。人工的に液体燃料を大量生産する道も開けるであろう。
また、水を電気分解することにより無尽蔵に酸素と水素が得られる。内燃機関が人工液体燃料や水素系に移行すれば、シーレーンの遮断、すなわち「油断」も脅威ではない。すなわち「エネルギーの自立」であって、これは安全保障上の革命である。
浮力エネルギーと新しい世界秩序
浮力とは、燃料等の消耗性の資源、変転きわまりない自然条件、あるいは制約の多い地理的条件等に依存せず、きわめて単純な原理と操作によって自然法則通りに出現する枯渇なき力であり、あえてその範疇を問うならば、「関係エネルギー」とでも称すべきであろうか。地上において、重力は物質的存在と共に常住であるが、浮力は、流体と浮体との関係成立によって瞬時に出現し、関係の解消によって瞬時に消滅する。従って、人為的にその関係性を維持し、制御する限りにおいて、尽きること無く産出され、その無限性ゆえに、古来人類を悩まし続けた有限なるエネルギー資源の争奪は意味をなさなくなる。
水は生存の必須条件であるが、安価なエネルギーによって、海水や汚水が大量に淡水化され、生存の第一条件が満たされる。水の大量充足によって、砂漠も緑に変貌し、人類は「渇き」を克服する。
農耕の必須条件であった太陽光は人工光線によって代替され、夜は駆逐されて生育に休止はない。さらに耕地は二次元の制約から解き放たれて、三次元の立体構造に飛躍し、かくして農業は工業の範疇に移行してしまう。人口と食料の均衡こそ人類多年の悲願であったが、食の充足によって、人類は「飢え」を克服する。
地殻・海中に眠る諸元素は、化合物の封印を解かれて無尽蔵の工業資源として抽出される。かくして資源の平等化が、「持てる国」と「持たざる国」との相克さえ無意味なものとしてしまう。
それは、人類が未だかつて体験したことのない未知の領域であり、物資の恒常的欠乏の中で繰り返し生起した幾多の悲劇と、その克服を目指して育まれた既存の政治思想や宗教など諸々の価値体系が、来るべき世界にも誤りなく妥当するとは誰も保証し得ない。そこには新しい価値体系に準拠した新しい人間類型の誕生が必然たらざるを得ないであろう。
本発明は、かかる新しい世界秩序と新しい人間類型の誕生を促す一石に過ぎず、真の発明とは、まさに新しい政治、新しい経済、そして新しい人間の創造でなければならない。
そして、それはこの一言から始まる、「もう奪い合いはやめよう」。

図1は「アルキメデスの原理の再定義」を具体的に示し、合わせて水位の増減によって浮体が上下に移動することを示す。 図2は「収納型浮体」の「シリンダー型浮体」が、液位の増加にともなって伸長する様子である。 図3は「貫通型浮体」が、液位の増加にともなって上昇する様子である。 図4は「擬似液体量増減方式」の「上下運動式」を、2基連動で操作する図である。
実施における諸形態を分類列挙する。

流体操作系
1 液位の増減
A「液体量増減式」
1「開放注排水方式」
2「閉鎖液体循環方式」
3「閉鎖液体移動方式」
4「閉鎖擬似液体量増減方式」
B「間隙容積増減式」
1「容器容積増減方式」
2「浮体体積増減方式」

2 流体比重の増減
A 「閉鎖式」
1「閉鎖流体混合方式」
2「閉鎖流体交換方式」
B 「開放式」
1「開放流体体混合方式」
2「開放流体交換方式」

浮体操作系
浮体伸縮


流体操作系
1 液位の増減
容器内の液位を増減することで浮体を上下運動させる方式である。A「液体量増減式」とB「間隙容積増減式」の2つに大別され、さらにいくつかの方式が派生する。
A「液体量増減式
容器内の液体を、注排出その他の方法によって操作し、その液位を直接的に増減する。「開放型」と「閉鎖型」がある。(0053参照))
1「開放注排水方式」
水を「装置」の外部から導入して利用し、これを「装置」外へ排出する。

「流体操作」の目的は水位の増減であり、その手段は、注排水による間隙内水量の増減である。「装置」上部から注水された水は、高低差によって「装置」内を通過し、外部に排出される。

流体操作装置・・・この方式における該装置の機能は、注水と排水による間隙内水量の増減である。

交互注排水型
容器上部に、外部から導入した水を貯める貯水部と、該貯水部の水を容器内に注入する注水部、該注水部より下部に、容器内の水を外部に排出する排水部を設ける。注排水装置によって、該注水部と該排水部を交互に開閉し、容器内の間隙の水位を増減する。すなわち、注水部を開放し排水部を閉鎖することで、間隙内に水が注入され、水位が上がる。注水部を閉鎖し排水部を開放することで、間隙内から水が排出され、水位が下がる。

常時注水型
容器上部に貯水部と注水部、該注水部より下部に排水部を設け、貯水部の水を注水部から間隙内に常時注入しつつ、注排水装置によって、排水部を間欠的に開閉する。すなわち、排水部を解放して、間隙内から注水量以上の水量を排出することで水位が下がる。排水部を閉鎖することで、常時注水される水により間隙内の水位が上がる。

常時排水型
容器上部に貯水部と注水部、該注水部より下部に排水部を設け、間隙内の水を、排水部から常時排水しつつ、注排水装置によって、注水部を間欠的に開閉する。すなわち、注水部を解放して、貯水部から排水量以上の水量を注水することで水位が上がる。注水部を閉鎖することで常時排水される水により間隙内の水位が下がる。

人力操作型
「開放注排水方式」は、構造と操作が非常に単純であり、人力で操作することも可能である。例えば、上記2の常時注水型で、自然の流水を常時容器内に注水しつつ、人力によって間欠的に排水操作を行い、間隙内水位を増減することができる。同様に、上記3の常時排水型では、常時排水しつつ、人力によって間欠的に注水操作を行い、間隙内水位を増減することができる。間隙幅を可能な限り狭小に造作することで、操作水量が少なくなり、人力の負担も軽減される。

○構造や操作において極めて単純な方法である。
○高低差のある清浄な流水が得られる場合に有利である。高低差を利用できない場合は、湖水や水道水等をポンプで容器上部の貯水部まで汲み上げる。水道水を利用する場合もコスト的に不利ではない。「装置」内部を通過する水道水が汚染される要素はなく、排出した水はそのまま利用し得る。また、水が殺菌済みである為、装置内に苔等の水生植物が付着するおそれがない。
○間隙内水位の増減が各所で不均等になると、浮体が動揺する。水位が均等に増減するように、注水口と排水口を均等に点在させる方がよい。
○傾斜地等で、流水に十分な高低差がある場合は、流水の圧力を利用して注排水装置を駆動することができる。
2「閉鎖循環方式」
あらかじめ「装置」内に具備した一定量の液体を、容器内に循環させる。

「流体操作」の目的は液位の増減であり、その手段は、液体の注排出と移動による間隙内液量の増減である。重液や水銀の利用が可能である。

流体操作装置・・・この方式における該装置の機能は、液体の注入・排出・移動による間隙内の液量の増減である。

容器上部に液体の貯液部と注入部、該注入部より下部に液体の排出部を設ける。注排出装置によって、間隙内の液体を排出部から排出して液位を下げる。排出した液体を容器上部の貯液部に移動させる。貯液部の液体を注入部から間隙内に注入して液位を上げる。上記3つの操作によって、容器内の液体を循環させつつ、間隙内の液位を増減させる。

○液体の排出から再注入の過程で、液体の上下の移動距離が短いほど流体操作に要する動力量が少なくて済む。
3「液体移動方式」
「閉鎖循環方式」の亜型である。

「流体操作」の目的は液位の増減であり、その手段は間隙内の液体の移動である。重液や水銀の利用が可能である。

流体操作装置・・・この方式における該装置の機能は、液体の吸入と圧出であって、間隙内の液体を該装置の内部に吸入すること、吸入した液体を間隙内に圧出することによる液位の増減である。

蛇腹型
蛇腹型の吸入圧出装置であって、蛇腹を伸張して液体を間隙から蛇腹内に吸入し、液位を下げる。蛇腹を圧縮して該液体を蛇腹から間隙内に圧出し、液位を上げる。これに類似したものとして「ふいご型」も利用可能である。蛇腹を拡張して液体を間隙内から吸入し、液位を下げる。蛇腹を圧縮して該液体を間隙内に圧入し、液位を上げる。

シリンダー・ピストン型
シリンダーとピストンからなる注射器状の吸入圧出装置であって、ピストンを引いて液体を間隙からシリンダー内に吸入し、液位を下げる。ピストンを押して該液体をシリンダーから間隙内に圧出し、液位を上げる。

○「閉鎖循環方式」と類似するが、本方式においては、液体が、間隙と吸入圧出装置の間を往復移動し、液体の吸入部と排出部は同一箇所である。吸入圧出装置の設置場所は自由度が高く、パイプを通して遠隔に設置することもできる。蛇腹型やシリンダー・ピストン型以外にも、該装置内部に液体を吸入して、これを該装置外部に圧出する機能を有するものであれば利用可能である。
4「擬似液体量増減方式」
液体量の実質的増減ではなく、見かけ上の増減である。

「流体操作」の目的は液位の増減であり、その手段は液体の擬似的増減、すなわち見かけ上の増減である。

流体操作装置・・・この方式における該装置の機能は、液体内への物体の挿入と抜去、あるいは液体内での膨縮体の膨縮による液体量の擬似的増減であり、「上下運動式」「回転運動式「膨縮体式」がある。

上下運動式
物体を上下に移動させて、これを容器内の液体に挿入・抜去する。物体を挿入・抜去する部分は、容器と浮体との間隙、あるいは間隙と連続して設けられた貯液部分である。液体が満たされた間隙、あるいは貯液部分に、上方から物体を挿入して液位を上げ、次にこれを上方へ抜去して液位を下げる。尚、必ずしも物体全体を抜去する必要はない。

回転運動式
一部がくり抜かれた回転体、例えば片側半分が半月状にくり抜かれた円盤状の物体の下部を、間隙の液体に浸したまま回転させる。液体に、回転体のくり抜かれない非空白部分が挿入されると液位が上がり、回転体のくり抜かれた空白部分が挿入されると液位が下がる。あるいは該回転体の非空白部を除去した回転体、たとえば半月状の物体等を上記と同様に回転させる方法でもよい。これらの操作が物体の挿入と抜去に相当する。

膨縮体式
液体内の膨縮体を膨張・収縮させる。膨縮体の設置部分は、間隙、あるいは間隙と連続して設けられた貯駅部分である。容器内の、液体が満たされた間隙あるいは貯液部分に設置された該膨縮体を膨張させることで、液位を上げ、該膨縮体を収縮させることで液位を下げる。この方法は(0140)の膨縮容器(0141)の膨縮浮体と類似する。

○2基連動させる場合は、上下運動式が有利である。すなわち、双方の浮体下部をロープ等で連結し、さらに物体も、シーソーの両端に吊り下げる形で造作し、一方が挿入されると同時に他方が抜去される方式で操作する。回転運動式と膨縮式の場合は、「装置」間で反対操作を行う。(図4)
○重液や水銀の利用が可能である。

B「間隙容積増減式」
容器内に具備した液体の量を一定に保ったまま、容器あるいは浮体の形状を変化させることで間隙容積を増減し、これをもって液位を間接的に増減する。すべて「閉鎖型」である
1「容器容積増減方式」
「流体操作」の目的は液位の増減であり、その手段は容器容積の増減である。容器体積の増減によって間隙容積が増減し、それに伴って液位が増減する。

流体操作装置・・・この方式における該装置の機能は、形状を変化させ得る「可変型容器」の操作による容器容積の増減であり、それに伴う間隙容積の増減によって液位を増減する。

弾性容器型
容器の一部にゴム等の伸縮性の素材を用いた膨縮部を設ける。停止状態では、収容された液体の重みで膨縮部が容器の外側に膨張して容器容積が拡大し、液位は下がっている。膨張した部分を流体操作装置によって容器の内側へ圧迫することで、膨縮部が収縮し、間隙容積が縮小して液位が上がる。圧迫を解除すると、再び防縮部が容器の外側へ膨張して液位が下がる。

開閉容器型
容器の側壁の一部またはすべてを、外側に開花状に開き、次に閉じることで、間隙容積を拡大収縮させる。容器側壁の底辺部分あるいは任意の部分に水平方向の折り曲げ部分(ヒンジ)を造作する。該側壁が外側に開くと間隙容積が拡大し、液位が下がる。該側壁が内側に閉じると間隙容積が収縮し、液位が上がる。この場合、容器の角部に垂直に四角柱を設けることで、液体の漏出を防ぐことができる。

膨縮容器型
容器内壁に膨縮機能をもたせる。容器内壁を空気座布団のようなシート状の膨縮体に造作する。該膨縮体を、流体の注排出によって膨縮させる。該膨縮体に流体を注入してこれを膨張させることで間隙容積が縮小し、液位が上がる。該膨縮体から流体を排出してこれを縮小させることで間隙容積が拡大し、液位が下がる。

貯液部操作型
容器の一部に間隙と連結した貯液部分を設ける。上記の諸方法あるいはその他の方法を貯液部において実行する。
2「浮体体積増減方式」
「流体操作」の目的は液位の増減であり、その手段は浮体体積の増減である。浮体体積の増減によって間隙容積が増減し、それに伴って液位が増減する。

流体操作装置・・・この方式における該装置の機能は、形状を変化させ得る「可変型浮体」の操作による浮体体積の増減であり、それに伴う間隙容積の増減によって液位を増減する。

弾性浮体型
浮体の一部にゴム等の伸縮性の素材を用いた膨縮部を設ける。停止状態では、容器内の液体の圧力によって膨縮部が浮体の内側に膨張し、浮体体積が減少して間隙容積が拡大し、液位は下がっている。膨張した部分を、浮体内部に設けた流体操作装置によって浮体の外側へ圧迫することで、膨縮部が収縮し、浮体体積が拡大して間隙容積が縮小し、液位が上がる。圧迫を解除すると、再び防縮部が浮体の内側へ膨張して液位が下がる。

膨縮浮体型
浮体外壁に膨縮機能をもたせる。浮体側壁を空気座布団のようなシート状の膨縮体に造作する。該膨縮体を、流体の注排出によって膨縮させる。該膨縮体に流体を注入してこれを膨張させることで間隙容積が縮小し、液位が上がる。該膨縮体から流体を排出してこれを縮小させることで間隙容積が拡大し、液位が下がる。

拡縮浮体型
浮体側壁の一部あるいは全体を、内外に並行移動させる機能をもたせる。浮体側壁を外部に押し出すように移動させることで浮体体積が拡大し、間隙容積が縮小して液位が上がる。浮体側壁を内部に引きこむように移動させることで浮体体積が縮小し、間隙容積が拡大して液位が下がる。側壁の移動によって液体が浮体内部に流入しないように、浮体に液密性をもたせる。
流体操作系 流体比重の増減
「既存流体」に比重の異なる「異種流体」を間欠的に混合して比重を増減する、あるいは「既存流体」と「異種流体」とを間欠的に交換することで、浮体を「包み込む」流体の比重を増減する。A「閉鎖式」とB「開放式」に大別され、さらにいくつかの方式が派生する。
A「閉鎖式」
1「閉鎖流体混合方式」
流体操作の目的は流体比重の増減であり、その手段は、既存流体と異種流体の混合である。浮体を「包み込む」既存流体(液体)に、これとは溶融せず比重の異なる異種流体(気体)を間欠的に混合することで、浮体に発生する浮力を増減させる。異種流体(気体)には通常空気を用いる。

流体操作装置・・・この方式における該装置の機能は、浮体を「包み込む」液体に気体を間欠的に噴射し、該液体を間欠的に気泡液塊とすることで、該液体の比重を間欠的に増減することである。

既存流体として重液、異種流体として空気を用いる場合。
空気噴射装置によって、間隙内の重液に空気を注入して気泡を発生させると、重液と空気が混合して気泡液塊となり、比重が下がる。それにともなって浮体に発生する浮力も減少し、浮体は沈下する。空気の注入を止め、気泡が上方へ自然排出されると、重液は再び元の比重を回復し、浮体に発生する浮力も増加して浮体は浮上する。

○既存流体としての液体には、水か重液を用いるが、効率の点で重液の利用が望ましい。異種流体としての気体は原則として空気を用いる。液体と化学反応を起こすような場合は空気以外の気体を用いるが、高価な場合は循環再利用する。
○空気の噴出口はできるだけ多数を設け、空気の注入と同時に間隙全体に気泡液塊が発生するように工夫する。
○既存流体に水を用いる場合は、容器を用いない「開放型」と比較して必ずしも優位とは限らない。
2「閉鎖流体交換方式」
流体操作の目的は流体比重の増減であり、その手段は、既存流体と異種流体との交換である。浮体を「包み込む」流体を、既存流体と、これとは溶融せず比重の異なる異種流体とで交互に交換することにより、浮体に発生する浮力を増減させる。

流体操作装置・・・この方式における該装置の機能は、異種流体としての液体あるいは気体を浮体表面に間欠的に噴射し、既存流体と浮体表面との接触を異種流体によって間欠的に遮断することである

既存流体として水銀、異種流体として水を用いる場合。
流体操作装置によって、水を浮体表面に噴射することで、浮体を「包み込む」流体が、水銀から比重の小さな水へ入れ替わり、浮体に発生する浮力が減少して浮体は沈下する。水の噴出を止め、水が上昇して自然排出されると、浮体を「包み込む」流体が水から比重のより大きな水銀に入れ替わり、浮体に発生する浮力が増加して浮体は浮上する。

水を浮体内部から間隙へ滲出させる方法でもよい。浮体表面の多数の滲出口から滲出した水は、水銀の壁に遮られて、水銀と浮体とを遮断する水の膜が形成される。

○既存流体には、水・重液・水銀等を用いるが、効率の点で重液か水銀の利用が望ましい。水銀を既存流体に用いる場合、異種流体には水を用いる。空気は水銀の気化を促すので危険であり、用いてはならない。
○既存流体に水を用いる場合は、容器を用いず水中に設置する「開放型」と比較して必ずしも優位とは限らない。
「開放式」
1「開放流体混合方式」
「閉鎖流体混合方式」の亜型であって、容器を用いず、湖中や海中等、水中に浮体を設置する。浮体は水中に固定して設置されたガイドレールに沿って上下動する。操作する流体は空気である。

流体操作の目的は流体比重の増減であり、その手段は、既存流体の水と異種流体の空気との混合である。

流体操作装置・・・この方式における該装置は空気噴射装置であって、その機能は、浮体周囲の水に空気を間欠的に噴射して気泡液水塊とし、浮体を「包み込む」水の比重を間欠的に増減することである。噴射口は、主にガイドレールあるいは浮体表面に設ける。空気を圧出する駆動部分は任意の場所に置き、空気は送気管によって噴射口へ導く方法がよい。

空気噴射装置によって浮体の周囲に空気を噴射し、浮体を気泡水塊で覆うと、浮体に発生する浮力が減少して浮体は沈下する。空気の噴射を止め、気泡が上昇して自然排出されると、浮体は再び水に覆われ、浮体に発生する浮力が増加して浮体は浮上する。
2「開放流体交換方式」
「閉鎖流体交換方式」の亜型であって、容器を用いず、湖中や海中等、水中に浮体を設置する。浮体は水中に固定して設置されたガイドレールに沿って上下動する。操作する流体は空気である。

流体操作の目的は流体比重の増減であり、その手段は浮体を「包み込む」流体の交換である。浮体を「包み込む」流体を、既存流体の水と異種流体の空気とで交互に交換する。

流体操作装置・・・この方式における該装置は空気噴射装置であって、その機能は、空気を浮体表面に間欠的に噴射し、水と浮体表面との接触を空気で間欠的に遮断することである。浮体表面にわずかな間隙をもって柵状のカバー(覆い)を設け、浮体とカバーとの間隙に空気を噴射し、間隙内に空気を滞留させることで、浮体と水との接触を遮断する。噴射口は、主にカバーあるいは浮体表面に設ける。空気を圧出する駆動部分は任意の場所に置き、空気は送気管によって噴射口へ導く方法がよい。

空気噴射装置から、空気を浮体とカバー(覆い)との間隙に噴射し、浮体に接触する流体を水から空気に交換する。浮体は比重の小さな空気との接触によって発生する浮力が減少し、沈下する。空気の噴射を止めると、空気は上方に自然排出され、水が間隙内に流入し、浮体は再び水に接触して発生浮力が増加し、浮上する。
浮体操作系 浮体体積の増減
水中の浮体の体積を増減することによって、浮体に発生する浮力を増減する。
浮体伸縮式
容器を用いず、湖中や海中等、水中に浮体を設置する。浮体は水中に固定して設置されたガイドレールに沿って上下動する。(ガイドレールを用いない場合は、浮体を静水中に置き、浮体上昇時の引張力を、ロープ等で下部のクランク機構に伝達する。)

浮体操作の目的は浮体体積の増減であり、その手段は、「自重を変化させずに体積を増減し得る浮体」の伸縮である。該浮体として、蛇腹式またはシリンダー式を用いる。(0095参照)

浮体操作装置・・・この方式における該装置の機能は、浮体の伸長、浮体の固定と解除、空気流通弁の開閉等である。

本体が拡大収縮し得る上部に長いパイプが繋がれた伸縮式浮体を、水中のガイドレール内に設置する。パイプの先端部分には空気の出入りを管理する弁が設けられており、該先端部分を水上に露出させ、弁を開放して浮体内に空気が出入りできるようにする。水中の本体部分を引き伸ばしていくと、本体はパイプを通して水上の空気を内部に取り入れながらガイドレールに沿って体積を増していく。適当な大きさに拡大したところで弁を閉鎖して密閉すると、浮体は浮き袋を水中に沈めた状態と同じになる。そこでパイプの固定部分を緩めると、浮体は一気に浮上する。上昇しきったところで、弁を開放し、浮体本体を収縮させて起点と同じ位置に戻し、再び固定すると動作の起点に戻る。以上の操作を反復することで、浮体を連続して上下に移動させることができる。

浮体は、縦方向に拡大する方法が適している。横方向に拡大する方法も考えられるが、浮上する際の摩擦抵抗が大きくなり、また、ガイドレールは浮体中心部を貫通する形になる。

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Claims (18)

  1. 浮力発生の「要素」である「浮体」と「流体」と、
    浮力発生の条件である浮体と流体との「組み合わせ」と、において、
    該「要素」の操作、すなわち「浮体」と「流体」とを組み合わせることで「浮体」に浮力を発生させ、該「要素」である「浮体」または「流体」を操作すること、によって、該「浮体」を上下に移動させ、これをもって「実用的な動力を発生させること」を「目的」とする方法であって、

    「浮体の上下の移動に発する動力量が、浮体あるいは流体の操作に費消される動力量を大幅に上回ること」なる「条件」を満たして前記「目的」を具現するところの、2つの自然法則とその応用による操作方法と、からなる「原理と操作」、すなわち、
    「アルキメデスの原理の再定義」(0026)と、「平方立方則」と、
    前記2つの自然法則の1つあるいは2つから応用される3種の操作方法、すなわち、
    前記「条件」を満たす浮体体積と流体体積の比による「浮体と流体との組み合わせ」と、
    前記「条件」を満たす流体操作と、
    前記「条件」を満たす浮体操作と、
    上記3種からなる群より選択される1種以上の操作方法によって実行される「液位の増減」あるいは「発生浮力の増減」と、
    からなる、「原理と操作」に基づき、

    容器と、
    「流体」として用いる液体であって、
    該「容器」内に、前記「浮体と流体との組み合わせ」に基づく限定的液体量をもって収容されること、なる特徴を有する液体と、
    流体操作装置であって、
    該液体を該容器へ注入すること、該液体を該容器から排出すること、排出された該液体を該容器へ注入すべき部位へ移動させること、なる特徴を有する流体操作装置と、
    浮体と
    を含むところの装置において、

    該流体操作装置を用い、
    該容器へ該液体を注入すること
    該容器から該液体を排出すること、
    および排出された該液体を移動して再び該容器へ注入すること、
    による該容器内の該液体の量を増減させる操作によって、該浮体の最上部を反復して上下に移動させることを特徴とする動作を生ぜしめ、これをもって動力とする、浮力式動力発生方法。
  2. 浮力発生の「要素」である「浮体」と「流体」と、
    浮力発生の条件である浮体と流体との「組み合わせ」と、において、
    請求項1に記載の「原理と操作」に基づき、流体操作あるいは浮体操作による「発生浮力の増減」をもって請求項1に記載の「実用的な動力を発生させること」なる「目的」を具現する2種の方法におけるところの、

    流体操作によって、流体の比重を増減する方法であって、
    浮体と、
    流体として用いるところの、液体と、該液体に溶融しない気体と、
    該液体の比重を増減する流体操作装置であって、該液体に該気体を注入する機能と、該気体の注入を停止する機能とを有する流体操作装置と、
    含むところの装置において、
    該浮体を包み込む該液体に、該気体噴射装置によって該気体を注入し、該液体の比重を減少させ、該浮体に発生する浮力を減少させることで、該浮体を下降させること、
    該気体噴射装置による該気体の注入を停止し、該浮体を包み込む該液体から、該気体を自然排出させ、該液体の比重を回復させ、該浮体に発生する浮力を増加させることで、該浮体を上昇させること、からなる操作と、

    浮体操作によって、浮体の体積を増減する方法であって、
    「浮体」として用いる、体積を増減し得る浮体と、
    液体と、
    該浮体の体積を増減する浮体操作装置と、
    含むところの装置において、
    該液体の中にある該浮体の体積を、該浮体操作装置によって増加させ、該浮体に発生する浮力を増加させることで、該浮体を上昇させること、
    該液体の中にある該浮体の体積を、該浮体操作装置によって減少させ、該浮体に発生する浮力を減少させることで、該浮体を下降させること、からなる操作と、

    前記2種の操作からなる群より選択される1種以上の操作の反復によって、
    該浮体の最上部が反復して上下に移動することを特徴とする該浮体の動作を生ぜしめ、これをもって動力とする、浮力式動力発生方法。
  3. 請求項1に記載の浮力式動力発生方法、あるいは請求項1に記載の「原理と操作」に基づく請求項2に記載の浮力式動力発生方法によって得られた、浮体の最上部が反復して上下に移動することを特徴とする該浮体の動作を、上下運動を回転運動に変える装置を用いて回転運動に変え、該回転運動をもって発電機を駆動して発電する、浮力式動力発生方法を利用した発電方法。
  4. 請求項1に記載された「原理と操作」に基づき、流体操作による「液位の増減」をもって請求項1に記載の「実用的な動力を発生させること」なる「目的」を具現する装置であって、

    容器であって、該容器の一部に、流体操作における液位の増減を目的とし、該容器内の間隙と連結し、前記流体操作における液位の増減を行うに適切な容量を持つこと、を特徴とする貯液部を具備することも可能な容器と、
    液体であって、該「容器」内に、前記「原理と操作」に基づく限定的液体量をもって収容されること、なる特徴を有する液体と、
    浮体と、
    該液体の液位を増減することを目的とする流体操作装置であって、
    該液体を、吸入する機能と圧出する機能、
    該液体に、物体を挿入する機能と該液体から該物体を抜去する機能、
    該液体中に設けられた膨縮体を、膨張させる機能と収縮させる機能、
    からなる群より選択された1種以上の機能を有する液位増減装置と、
    上下運動を回転運動に変える装置と、
    および、発電機と
    を含むところの、浮力によって発電する装置において、

    該液位増減装置によって、
    該容器内の該液体を該流体操作装置内に吸入し、吸入した該液体を該流体操作装置から該容器内に圧出すること、によって該容器内の該液体の液位を増減する操作、
    該容器内の該液体に物体を挿入し、挿入した該物体を該液体から抜去すること、によって該容器内の該液体の液位を増減する操作、
    該容器内の該液体中に設けられた膨縮体を膨張させ、膨張した該膨縮体を収縮させること、によって該容器内の該液体の液位を増減する操作、と
    からなる群より選択された1種以上の操作の反復によって、該浮体の最上部が反復して上下に移動することを特徴とする該浮体の動作を生ぜしめ、該浮体の動作を、該上下運動を回転運動に変える装置によって回転運動に変え、これをもって該発電機を駆動して発電する、浮力式発電装置。

  5. 請求項1に記載された「原理と操作」に基づき、流体操作による「液位の増減」をもって請求項1に記載の「実用的な動力を発生させること」なる「目的」を具現する装置であって、

    容器であって、形状を変化させて容積を増減し、これをもって収容する液体の液位を増減すること、なる特徴を有する、流体操作装置としての容器と、
    液体であって、前記「容器」内に、前記「原理と操作」に基づく限定的液体量をもって収容されること、なる特徴を有する液体と、
    浮体と
    上下運動を回転運動に変える装置と、
    および、発電機と
    を含むところの、浮力によって発電する装置において、

    該容器の形状を、該容器の容積を増大させる形状に変化させ、該容器内の間隙の容積が増大することで液位を下げる操作と、
    該容器の形状を、該容器の容積を減少させる形状に変化させ、該容器内の間隙の容積が減少することで液位を上げる操作と、
    前記2つの操作を交互に反復することによって、該浮体の最上部が連続的に上下に移動することを特徴とする該浮体の動作を生ぜしめ、該浮体の動作を、該上下運動を回転運動に変える装置によって回転運動に変え、これをもって該発電機を駆動して発電する、浮力式発電装置。
  6. 請求項1に記載された「原理と操作」に基づき、浮体操作による「液位の増減」をもって請求項1に記載の「実用的な動力を発生させること」なる「目的」を具現する装置であって、

    容器と、
    液体であって、該「容器」内に、該「原理と操作」に基づく限定的液体量をもって収容されること、なる特徴を有する液体と、
    浮体であって、該浮体自体の形状を変化させることで該浮体自体の体積を増減し、該液体の液位を増減することなる特徴を有する、流体操作装置としての浮体と、
    上下運動を回転運動に変える装置と、
    および、発電機と
    を含むところの、浮力によって発電する装置において、

    該浮体の形状を、該浮体の体積を拡大させる形状に変化させ、それに伴って該容器内の間隙の容積を縮小させることで液位を上げる操作と、
    該浮体の形状を、該浮体の体積を縮小させる形状に変化させ、それに伴って該容器内の間隙の容積を拡大させることで液位を下げる操作と、
    前記2つの操作を交互に反復することによって、該浮体の最上部が連続的に上下に移動することを特徴とする該浮体の動作を生ぜしめ、該浮体の動作を、該上下運動を回転運動に変える装置によって回転運動に変え、これをもって該発電機を駆動して発電する、浮力式発電装置。
  7. 請求項1に記載された「原理と操作」に基づき、流体操作による「発生浮力の増減」をもって請求項1に記載の「実用的な動力を発生させること」なる「目的」を具現する装置であって、

    容器と、
    液体であって、該「容器」内に、該「原理と操作」に基づく限定的液体量をもって収容されること、なる特徴を有する液体と、
    浮体と
    該液体の比重を増減する装置であって、該液体と溶融しない気体を該容器内の該液体内に注入する機能と、該気体の該容器内への注入を停止する機能とを有する流体操作装置と、
    上下運動を回転運動に変える装置と、
    および、発電機と
    を含むところの、浮力によって発電する装置において、

    該流体操作装置によって、
    該液体中に該気体を注入し、該気体を気泡液塊となすことで該液体の比重を低下させることにより、
    該液体中の該浮体に発生する浮力を減少させ、これをもって該浮体を下降させる操作と、
    該液体中への該気体の注入を停止することで、該気体を自然排出させ、該液体の比重を回復させることによって、該液体中の該浮体に発生する浮力を回復させ、これをもって該浮体を上昇させる操作と、前記2つの操作を交互に反復することによって、該浮体の最上部が連続的に上下に移動することを特徴とする該浮体の動作を生ぜしめ、該浮体の動作を、該上下運動を回転運動に変える装置によって回転運動に変え、これをもって該発電機を駆動して発電する、浮力式発電装置。
  8. 請求項1に記載された「原理と操作」に基づき、流体操作による「発生浮力の増減」をもって請求項1に記載の「実用的な動力を発生させること」なる「目的」を具現する装置であって、

    容器と、
    液体であって、該「容器」内に、該「原理と操作」に基づく限定的液体量をもって収容されること、なる特徴を有する液体と、
    浮体と
    該浮体を包み込む流体を交換する装置であって、該液体と溶融せず該液体と比重の異なる異種の流体を該液体中の該浮体表面に噴射する機能と、該異種の流体の噴射を停止する機能とを有する流体操作装置と、
    上下運動を回転運動に変える装置と、
    および、発電機と
    を含むところの、浮力によって発電する装置において、

    該液体中の該浮体表面に該異種の流体を噴射し、該浮体に接触する流体を、該液体から該異種の流体に交換することによって、該浮体に発生する浮力を変化させ、これをもって該浮体を上下いずれかの方向に移動させる操作と、
    該異種流体の該浮体表面への噴射を停止することで、該異種流体を自然排出させ、該浮体に接触する流体を、該異種の流体から該液体に復帰させることによって、該浮体に発生する浮力を変化する以前の状態に復帰させ、これをもって該浮体の位置を回復させる操作と、
    これら2つの操作を交互に反復することによって、該浮体の最上部が連続的に上下に移動することを特徴とする該浮体の動作を生ぜしめ、該浮体の動作を、該上下運動を回転運動に変える装置によって回転運動に変え、これをもって該発電機を駆動して発電する、浮力式発電装置。
  9. 請求項1に記載された「原理と操作」に基づき、流体操作による「発生浮力の増減」をもって請求項1に記載の「実用的な動力を発生させること」なる「目的」を具現する装置であって、

    水と、
    該水の中に設置された浮体と、
    該浮体の上下の移動における軌道を定めるガイドレールと、
    空気噴射装置と
    上下運動を回転運動に変える装置と、
    および、発電機と
    を含むところの、浮力によって発電する装置において、

    該空気噴射装置によって、該浮体に接触する一部または全体の水に空気を間欠的に噴射し、該浮体の一部または全体を、間欠的に気泡水塊で覆う操作、
    該空気噴射装置によって、該浮体表面の一部または全体に空気を間欠的に噴射し、該浮体表面の一部または全体に接触する流体を、水と空気とで交互に交換する操作、
    からなる群より選ばれた1つ以上の操作の反復によって、該浮体に発生する浮力を増減させることで該浮体に連続した上下運動を生じさせ、該浮体の上下運動を、該上下運動を回転運動に変える装置によって回転運動に変え、これをもって該発電機を駆動して発電する、浮力式発電装置。
  10. 請求項1に記載された「原理と操作」に基づき、浮体操作による「発生浮力の増減」によって請求項1に記載の「実用的な動力を発生させること」なる「目的」を具現する装置であって、

    水と
    浮体であって、体積を増減できること、固定具による固定操作を受ける被固定部を備えていること、該水上の空気を該浮体内に通気させる通気管と、通気を管理する通気弁を備えていること、なる特徴を有する浮体と、
    固定具であって、該水中において該被固定部を固定することで該浮体を固定状態にすること、前記固定状態を解除すること、なる特徴を有する固定具と、
    該浮体の体積を増減する装置と、
    該浮体を移動する装置と、
    上下運動を回転運動に変える装置と、
    および、発電機と
    を含むところの、浮力によって発電する装置において、

    該通気弁を開放し、該浮体の体積を増減する装置によって該浮体の体積を減少させ、該浮体を移動する装置によって該浮体を該固定具によって固定する位置へ移動し、該固定具によって該被固定部を固定し、該浮体の体積を増減する装置によって該浮体の体積を増加させ、該通気弁を閉鎖し、該固定具によって該被固定部の固定を解除し、これをもって浮体を上昇させること、
    からなる一連の操作の反復によって、該浮体に連続した上下運動を生じさせ、該浮体の上下運動を、該上下運動を回転運動に変える装置によって回転運動に変え、該回転運動をもって該発電機を駆動して発電する、浮力式発電装置。
  11. 請求項1に記載された「原理と操作」に基づいて、請求項1に記載の「実用的な動力を発生させること」なる「目的」を具現する装置、に属するところの、装置に用いる流体であって、液体として水、重液を含む水溶液、油類、水銀からなる群のうち、一つまたは複数を用いた浮力式動力発生方法。
  12. 請求項1に記載された「原理と操作」に基づいて、請求項1に記載の「実用的な動力を発生させること」なる「目的」を具現する装置、に属するところの浮力式発電装置に用いる浮体であって、

    底部に、浮体を貫通させることのできる開口部あるいはシリンダーが形成された容器に組み合わせて用いること、
    該容器底部の該開口部あるいは該シリンダーを貫通して概容器内部に設置されること、
    該容器底部の該開口部あるいは該シリンダーを貫通しつつ、該開口部あるいは該シリンダーから離脱することなく、上下に移動できること
    該浮体の部分の形状を変化させて体積を増減する機能を具備することも可能であること、
    なる特徴を有する浮体。
  13. 請求項1に記載された「原理と操作」に準拠して、請求項1に記載の「実用的な動力を発生させること」なる「目的」を具現する装置、に属する浮力式発電装置に用いる浮体であって、

    複数のシリンダーを外筒と内筒の関係によって組み合わせることによって上下に伸縮できること、あるいは一部または全体が蛇腹構造で造作されることによって上下に伸縮できること、
    容器に収納して用いること、
    該容器底部に該浮体底部が固定されて設置されること、
    該浮体の伸縮に伴って、該浮体内部に外気が出入りすることも可能であること、
    該浮体の部分の形状を変化させて体積を増減する機能を具備することも可能であること、
    なる特徴を有する浮体。
  14. 請求項1に記載された「原理と操作」に基づいて、請求項1に記載の「実用的な動力を発生させること」なる「目的」を具現する装置、に属する浮力式発電装置を搭載し、該発電装置によって作られた電力をもって駆動する乗り物。
  15. 自家発電装置として、請求項1に記載された「原理と操作」に基づいて、請求項1に記載の「実用的な動力を発生させること」なる「目的」を具現する装置、に属する浮力式発電装置を利用する建物。
  16. 自家発電装置として、請求項1に記載された「原理と操作」に基づいて、請求項1に記載の「実用的な動力を発生させること」なる「目的」を具現する装置、に属する浮力式発電を利用する工場。
  17. 請求項1に記載された「原理と操作」に基づき、流体操作あるいは浮体操作による「液位の増減」あるいは「発生浮力の増減」をもって請求項1に記載の「実用的な動力を発生させること」なる「目的」を具現する装置に属するところの浮力式発電装置を、複数連動させる方法であって、

    複数の浮体を交互に上昇下降させることをを前提とした構造と操作形態からなる「流体操作装置」あるいは「浮体操作装置」によって、一方の浮力式発電装置の浮体を上昇させ、他方の浮力式発電装置の浮体を下降させる操作を交互に実行する、浮力式発電装置の複数連動操作方法。
  18. 請求項1に記載された「原理と操作」に基づき、流体操作による「液位の増減」をもって請求項1に記載の「実用的な動力を発生させること」なる「目的」を具現する装置であって、

    容器と、
    液体であって、ポンプで汲み上げられて該容器に注入される水道水あるいはその他の液体であること、該容器内に、前記「原理と操作」に基づく限定的液体量をもって収容されること、なる特徴を有する液体と、
    請求項12あるいは請求項13に記載された浮体と、
    該液体の液位を増減することを目的とする流体操作装置であって、
    該液体を、常時該容器へ注入しつつ、間欠的に該容器から排出する機能、
    該液体を、常時該容器から排出しつつ、間欠的に該容器に注入する機能、
    該液体を、該容器から排出すること、該容器に注入すること、なる2種の操作を交互に実行する機能、と
    からなる群より選択された1種以上の機能を有する液位増減装置と、
    上下運動を回転運動に変える装置と、
    および、発電機と
    を含むところの、浮力によって発電する装置において、

    該液位増減装置によって
    該液体を、常時該容器へ注入しつつ、間欠的に該容器から排出することによって、該容器内の液位を増減する操作、
    該液体を、常時該容器から排出しつつ、間欠的に該容器に注入することによって、該容器内の液位を増減する操作、
    該液体を、該容器から排出すること、該容器に注入すること、を交互に実行することによって、該容器内の液位を増減する操作、と、
    からなる群より選択された1種以上の操作の反復によって、該浮体の最上部が連続的に上下に移動することを特徴とする該浮体の動作を生ぜしめ、該浮体の動作を、該上下運動を回転運動に変える装置によって回転運動に変え、これをもって該発電機を駆動して発電する、浮力式発電装置。




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