JP5787525B2 - 光ファイバケーブルの製造方法 - Google Patents
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SZケーブルは、SZ溝の螺旋方向が1周以内で周期的に反転しているため、中間後分岐作業においてケーブルを切断することなく、テープ心線をめくるようにして容易に取り出すことができる。また、SZ溝内で心線移動を起こしにくい構造のため、架空布設に適している。
SZ溝の軌跡は、例えば、SZ溝の周方向の変位に対応して回転する自由目板によって読み取られる。この自由目板で読み取ったSZ溝の軌跡に応じて、制御目板の回転を制御することにより、テープ心線ユニットをSZ溝に滑らかに落とし込むことができる。
すなわち、SZ溝111の周方向の座標Sは、下式(1)に示すように、SZ溝111の長手方向の座標Zの関数で表すことができる。式(1)より、自由目板で読み取ったSZ溝111の周方向の座標Sに基づいて、SZ溝111のどの部分が自由目板を通過しているか、すなわち自由目板の設置位置におけるZ座標が特定される。例えば、自由目板で読み取ったSZ溝111の周方向の座標Sが±φ/2であればSZ溝111の反転部が自由目板を通過していることとなり、自由目板で読み取ったSZ溝111の周方向の座標Sが0であればSZ溝111の回転部が自由目板を通過していることとなる。そして、自由目板と制御目板の設置間隔から、SZ溝111のどの部分が制御目板を通過しているかを算出できる。したがって、これに基づいて制御目板の回転を制御することで、制御目板を通過するテープ心線ユニットの位置をSZ溝に一致させることができる。
このように、テープ心線に生じた歪みエネルギーが最小となっていなければ、SZケーブルに曲げ、捻回等の擾乱を加えた後、直線復帰させたときに、テープ心線は歪みエネルギーが最小となる状態に移行する。この状態移行により、回転部において一番上に位置するテープ心線の軌跡長が製造時よりも短くなり、SZ溝内で余って撓むこととなる。この撓みは、SZケーブルの使用環境の温度変化、曲げ、又は捻回が加えられたときに、伝送損失増加を招く要因となる。
特許文献3に記載のSZケーブルでは、SZ溝における回転部の周方向の位置を、意図的に長手方向で周期的に変動させている(周期成分)。これにより、SZケーブルを曲げたときにテープ心線に生じる歪みを低減でき、SZケーブルのドラム巻き時におけるテープ心線の軌跡長の差を打ち消すことができるので、ドラム巻き時のケーブル特性が改善される。
また、スロットロッドの製造時に意図しない捻回が加わると、SZ溝における回転部の周方向の位置が長手方向で不連続に変動することとなる(非周期成分)。
この場合、テープ心線ユニットを収納する際の捻回量を適切に制御することができない。例えば、一方の反転部では過捻回が加わり、他方の反転部では捻回が不足するという事象が発生する。つまり、SZ溝にテープ心線ユニットを収納するときに、テープ心線の歪みエネルギーが最小とならないため、結果としてSZケーブルにおいて伝送損失が増加するという不具合が生じる。
前記テープ心線ユニットを収納するテープ心線収納位置より長手方向上流側に配設された溝軌跡検出部で前記収納溝の軌跡を検出し、
前記溝軌跡検出部で検出された前記収納溝の軌跡に基づいて、前記テープ心線ユニットが挿通されている整列ダイスを前記スロットロッドの周りで往復回転させることにより当該整列ダイスに挿通された前記テープ心線ユニットと前記収納溝の位置合わせを行うとともに、前記整列ダイスを自転させることにより前記テープ心線ユニットに捻回を加え、
さらに、前記溝軌跡検出部が、前記スロットロッドの走行に伴う前記収納溝の周方向の変位に対応して回転する自由目板を有し、
前記自由目板の変位が、予め定められた補正上限又は補正下限を超えた場合に、前記収納溝の軌跡に変動が生じたと判定し、
このときの収納溝の軌跡の変動量に応じて、前記整列ダイスの自転量を補正するとともに、変動後の当該整列ダイスの反転中心を設定し、当該反転中心を基準として新たな前記補正上限及び前記補正下限の値を設定することを特徴とする。
前記溝軌跡検出部で検出された前記収納溝の軌跡に基づいて前記制御目板を回転させることにより前記整列ダイスを自公転させるとともに、このときの自転量を前記内歯車を回転させることにより制御することを特徴とする。
図1は本実施形態に係るSZケーブルの構成を示す断面図で、図2は一部のシースを除去した側面図である。
図1に示すように、SZケーブル100は、外周面に10条のSZ溝111が形成されたスロットロッド110と、それぞれのSZ溝111に積層状態で収納されたテープ心線ユニット101と、スロットロッド110の外周に形成された押え巻き103と、押え巻き103の外周に形成されたシース104とを備えて構成されている。
なお、図1では、SZ溝111の回転部の断面を示しているので、テープ心線ユニット101のテープ面と、SZ溝111の底面が平行となっている。
押え巻き103は例えば不織布テープで構成され、シース104は例えば黒色に着色されたポリエチレンで構成される。
なお、図3では、1本のテープ心線ユニット101が収納される様子だけを示しているが、実際には10本のテープ心線ユニット101が、テープ心線規制部30、テープ心線整列部20及び溝軌跡検出部10を通過してスロットロッド110のSZ溝111に収納される。
自由目板11の回転角θ11は、センサ(図示略)によって検出され、制御部40に入力される。制御部40は、自由目板11の回転角θ11に応じて、テープ心線整列部20及びテープ心線規制部30の制御目板の回転を制御する。
図4では、1つの整列ダイス21について、SZ溝111の回転部が通過するときの状態(12時の位置、ダイス座標s=sc=0°)と、反転部が通過するときの状態(ダイス座標s=sr+、sr-=±φ/2)を示している。実際には、SZ溝111に対応する数だけ、整列ダイス21が設けられている。
制御目板23のダイス取付孔に整列ダイス21が自転可能に取り付けられる。また、整列ダイス21を制御目板23に取り付けたとき、制御目板23から突出する部分の外周面に、遊星歯車22が一体的に設けられる。この遊星歯車22には、内歯車24が噛合される。
なお、上述した制御目板23の回転及び内歯車24の回転は、制御部40によって制御される。
ここで、整列ダイス21が公転したときのダイス座標sは、自由目板11で読み取られた溝座標Sに基づいて算出された座標である。また、SZ溝111の回転部が通過するときのダイス座標scは、SZ溝111の反転部が自由目板11を通過する溝座標Sr+、Sr-に基づいて算出された反転中心となる座標であり、SZ溝111の回転部が自由目板11を通過するときの溝座標Scと同じである。
一方、SZ溝111の反転部が整列ダイス21を通過するとき(ダイス座標s=sr+、sr-=sc±φ/2)は、自転量tが(m/n)・(±φ/2)+α・(±φ/2)となる。したがって、テープ心線ユニット101は、この分の捻回が加えられた状態でSZ溝111に収納されることとなる。
t’=α(s−SUL1) ・・・(3)
で表される。つまり、自由目板11で読み取った溝座標Sが補正上限SUL1を超えたとき、整列ダイス21によってテープ心線ユニット101に過捻回が加えられていることになるので、その分を相殺する。自由目板11で読み取った溝座標Sが補正下限SLLを下回ったときも同様である。回転部の溝座標Scがマイナス方向(反時計回り)に変動した場合に、自由目板11で読み取った溝座標Sが補正下限SLLを下回ることになる。
そして、直前までの補正上限SUL1に、現時点での溝軌跡の変動量(S(Zi+1)−SUL1)を加えた値、すなわちS(Zi+1)を仮の補正上限SULとして設定する。また、直前までの補正下限SLL1に溝軌跡の変動量(S(Zi+1)−SUL)を加えた値を仮の補正下限SLLとして設定する。
そして、長手方向の座標がZjを超えてZj+1、Zj+2・・・になると、このときのSZ溝111の溝座標Sは補正上限SULより小さくなる。したがって、このときの補正上限SUL=S(Zj)=SUL1+ΔSが、それ以降の整列ダイス21の自転量を調整するための新たな補正上限SUL2となり、補正下限SLL=SLL+(S(Zj)−SUL1)=SLL1+ΔSが、それ以降の整列ダイス21の自転量を調整するための新たな補正下限SUL2となる。また、式(2)においては、SZ溝111の回転部が通過するときのダイス座標(反転中心)scとして、変動後の反転中心(Sc+ΔS)が設定され、整列ダイス21の自転量が算出される。
SZ溝111の溝座標Sが+137.5°を超えて+152.5°に到達するまでは、溝座標Sが補正上限SUL1(仮設定されたものを含む)よりも大きくなる。したがって、この範囲では、上述した補正により整列ダイス21の自転量が補正されるとともに、補正上限SUL及び補正下限SLLが仮設定される。最終的に、新たな補正上限SUL2として+152.5°が設定され、新たな補正下限SLL2として−122.5°が設定されることとなる。
そして、溝軌跡検出部で検出された溝軌跡(溝座標S)に基づいて、テープ心線ユニットが挿通されている整列ダイス(21)をスロットロッドの周りで往復回転(公転)させることにより当該整列ダイスに挿通されたテープ心線ユニットと収納溝の位置合わせを行うとともに、整列ダイスを自転させることによりテープ心線ユニットに捻回を加える。
さらに、溝軌跡検出部で検出された溝軌跡に変動が生じたときに、整列ダイスの自転量を補正する。
なお、実施形態では、SZ溝111の軌跡が局所的に変動する場合について説明したが、SZ溝111の軌跡が周期的に変動する場合にも対応できる。
これにより、SZ溝111の軌跡が変動したことを容易に判定できるとともに、収納するテープ心線ユニット101に適切な捻回を加えることができる。
これにより、自由目板11で読み取ったSZ溝111の溝座標Sに応じて、整列ダイス21の自転量を簡単に制御することができる。
例えば、実施形態では、溝軌跡検出部10(自由目板11)をテープ心線整列部20(整列ダイス21)の下流側に配置した場合について説明したが、溝軌跡検出部10(自由目板11)をテープ心線整列部20の上流側に配置するようにしてもよい。この場合、テープ心線整列部20を通過する前に、SZ溝111の変動が検出されるので、整列ダイス21の自転量をより的確に制御することができる。
また、本発明を適用しうる光ファイバケーブルの構成(例えば、SZ溝の条数、テープ心線ユニットの積層枚数など)は、実施形態で例示したものに限定されない。
10 溝軌跡検出部
11 自由目板
20 テープ心線整列部
21 整列ダイス
22 遊星歯車
23 制御目板
24 内歯車
30 テープ心線規制部
31 固定目板
32〜34 制御目板
40 制御部
100 SZケーブル
101 テープ心線ユニット
111 SZ溝
Claims (2)
- 外周面に螺旋方向が交互に反転する収納溝を形成されたスロットロッドを走行させながら、複数枚の光ファイバテープ心線が積層されてなるテープ心線ユニットを、前記収納溝に所定の状態で落とし込んで収納する光ファイバケーブルの製造方法において、
前記テープ心線ユニットを収納するテープ心線収納位置より長手方向上流側に配設された溝軌跡検出部で前記収納溝の軌跡を検出し、
前記溝軌跡検出部で検出された前記収納溝の軌跡に基づいて、前記テープ心線ユニットが挿通されている整列ダイスを前記スロットロッドの周りで往復回転させることにより当該整列ダイスに挿通された前記テープ心線ユニットと前記収納溝の位置合わせを行うとともに、前記整列ダイスを自転させることにより前記テープ心線ユニットに捻回を加え、
さらに、前記溝軌跡検出部が、前記スロットロッドの走行に伴う前記収納溝の周方向の変位に対応して回転する自由目板を有し、
前記自由目板の変位が、予め定められた補正上限又は補正下限を超えた場合に、前記収納溝の軌跡に変動が生じたと判定し、
このときの収納溝の軌跡の変動量に応じて、前記整列ダイスの自転量を補正するとともに、変動後の当該整列ダイスの反転中心を設定し、当該反転中心を基準として新たな前記補正上限及び前記補正下限の値を設定することを特徴とする光ファイバケーブルの製造方法。 - 前記整列ダイスが、遊星歯車を介して内歯車に接続されるとともに、前記スロットロッドの周りで往復回転する制御目板に自転可能に取り付けられ、
前記溝軌跡検出部で検出された前記収納溝の軌跡に基づいて前記制御目板を回転させることにより前記整列ダイスを自公転させるとともに、このときの自転量を前記内歯車を回転させることにより制御することを特徴とする請求項1に記載の光ファイバケーブルの製造方法。
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