JP5782697B2 - 船外機のドレン構造 - Google Patents

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Description

本発明は、船外機のドレン構造に関するものである。特に、ベーパセパレータと高圧燃料ポンプとを分離して備えた船外機に用いられて好適である。
小型および中型を中心とした船外機では、特許文献1に開示されている船体機に示すように、船体のトランサムボードに対してクランプブラケットを介して着脱可能に固定されている。例えばオフシーズン時などで船外機を使用しない場合、操船者は船外機を船体から取り外し、保管場所で保管する。したがって、操船者は保管する前に予め船外機内に残留する燃料を排出する作業を行う必要がある。
特開2006−291770号公報
しかしながら、従来から、船外機では各部品に残留する燃料を排出するために、各部品ごとにドレンボルトが設置される構造であった。したがって、操船者が船外機から燃料を排出する場合、各部品ごとにドレンボルトを緩める作業をしなければならず、作業性が悪いという問題がある。
さらに、多くのドレンボルトが必要になると共に、各部品にドレンボルトを螺合するための雌ネジを形成する複雑な加工が必要になるために、船外機のコスト高の要因になっていた。
本発明は、上述したような問題点に鑑みてなされたものであり、コストを上昇させることなく、船外機に残留する燃料を排出する作業性を向上させることができる船外機のドレン構造を提供することを目的とする。
本発明に係る船外機のドレン構造は、燃料タンクから供給された燃料を液体燃料とベーパとに分離するベーパセパレータと、前記ベーパセパレータによって分離された液体燃料を昇圧させる高圧燃料ポンプと、を備える船外機のドレン構造であって、前記ベーパセパレータと前記高圧燃料ポンプとを接続する燃料配管の途中に設けられた分岐部に、液体燃料を外部に排出するためのドレン配管の一端が接続され、前記ドレン配管の他端の開口を前記ベーパセパレータに貯留する燃料の油面よりも高い位置になるように、前記ドレン配管を着脱可能に保持する保持部を設けたことを特徴とする。
また、前記船外機が直立状態において、前記分岐部は、前記ベーパセパレータよりも下方、かつ前記燃料配管と前記高圧燃料ポンプとの接続部である前記高圧燃料ポンプの入口よりも前方で高さが同じかそれよりも下方の位置に配置されていることを特徴とする。
また、前記船外機が直立状態において、前記保持部が、前記ベーパセパレータに貯留する液体燃料の油面よりも上方の前記ベーパセパレータの上部に形成された空気室に連通し、前記ドレン配管の他端を着脱可能に接続した開口部であることを特徴とする。
また、前記船外機が直立状態において、前記ドレン配管は、前記分岐部から下方に向かって延出された後に上向きに湾曲し、前記分岐部よりも低い低部を設けたことを特徴とする。
また、前記ドレン配管は、透明な材質を用いて形成されていることを特徴とする。
本発明は、上述したような問題点に鑑みてなされたものであり、コストを上昇させることなく、船外機に残留する燃料を排出する作業性を向上させることができる。
本実施形態に係る船外機の全体を示す左側面図である。 第1の実施形態に係るエンジンの一部を透過した状態を示す左側面図である。 第1の実施形態に係るエンジンの左側面図である。 第1の実施形態に係るエンジンの右側面図である。 第1の実施形態に係るエンジンの背面図である。 第1の実施形態に係るエンジンの平面図である。 第1の実施形態に係るベーパセパレータおよびドレンホースの一部を断面で示す図である。 第2の実施形態に係るエンジンの左側面図である。 第2の実施形態に係るベーパセパレータおよびドレンホースの一部を断面で示す図である。 第3の実施形態に係るエンジンの左側面図である。 第3の実施形態に係るベーパセパレータおよびドレンホースの一部を断面で示す図である。 第4の実施形態に係るエンジンの左側面図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、各図では、必要に応じて船外機の前方を矢印Frにより、後方を矢印Rrにより示し、船外機の右側を矢印Rにより、左側を矢印Lにより示す。なお、船外機の前方とは、船外機を船体に取り付けた状態で、船体が前方に進む方向である。
図1は、船外機全体の外観を示す左側面図である。図1に示すように、船外機10は船体1のトランサムボード2にクランプブラケット11を介して、直立状態に取り付けられる。船外機10は、カバー12によって覆われることで、形状が整えられて構成されている。このカバー12の内部には、エンジン13が収容されている。
エンジン13の下方には、ドライブシャフトハウジング14が下方向に向かって延設されている。ドライブシャフトハウジング14は、エンジン13の出力を伝達するドライブシャフト15を回転自在に支持している。ドライブシャフトハウジング14の下方にはギアケース16が設けられている。ギアケース16には、複数のギア17とプロペラシャフト18とが配設されている。複数のギア17はドライブシャフト15の回転をプロペラシャフト18に伝達する。プロペラシャフト18の後端には、プロペラシャフト18と同期して回転するプロペラ19が結合されている。
エンジン13の前部には、ステアリングハンドル20が前方に向かって延設されている。操船者がステアリングハンドル20を水平方向に旋回させることで、船外機10の操舵角が変更され、船体1の進行方向を変えることができる。ステアリングハンドル20の先端には、エンジン出力調整用のスロットルグリップ21が設けられている。
クランプブラケット11は、チルト軸22を回動中心にして船外機10を回動可能に支持している。したがって、クランプブラケット11をトランサムボード2に固定した状態では、チルト軸22を回動中心にして、船外機10を矢印A方向に回転させて水中から引き揚げる、いわゆるチルトアップ操作を行うことができる。
また、本実施形態の船外機10では、燃料タンク23は船体1内に搭載されており、船外機10とは別体で構成されている。
次に、図2〜図6を参照して、本実施形態に係るエンジンおよびその周辺の構成について説明する。図2はエンジンの一部を透過した状態を示す左側面図である。図3はカバーを取り外したエンジンの左側面図である。図4はカバーを取り外したエンジンの右側面図である。図5はカバーを取り外したエンジンの背面図である。図6はカバーを取り外したエンジンの平面図である。
本実施形態に用いられるエンジン13は、4サイクル直列2気筒エンジンである。図2に示すように、エンジン13は、クランクケース31、シリンダブロック32、シリンダヘッド33、シリンダヘッドカバー34等を含んで構成されている。クランクケース31には、クランクシャフト35が鉛直方向に沿って、軸線回りに回転自在に軸支されている。クランクシャフト35の下端には上述したドライブシャフト15が結合される。シリンダブロック32には、クランクシャフト35に対して直交する前後方向に延出するシリンダ36が、上下に2つ配設されている。各シリンダ36内には、クランクシャフト35にコネクティングロッド37を介して連結されたピストン38が往復運動可能に配設されている。
シリンダヘッド33には、各シリンダ36に対応した燃焼室39が形成されている。各燃焼室39には、燃焼室39内に供給される混合気に点火するスパークプラグ40がシリンダヘッド33の外側から配設される。シリンダヘッド33には、燃焼室39内に混合気を供給したり排気ガスを排出したりするためのバルブなどを含む動弁機構41が配設されている。
また、図4に示すように、シリンダヘッド33の右側面には各燃焼室39に連通するインテークマニホールド42が配設されている。なお、本実施形態のエンジン13は、いわゆるターンフロー型の燃焼室39であって、各燃焼室39に連通する図示しないエキゾーストマニホールドは、各燃焼室39からインテークマニホールド42と同一側であるシリンダヘッド33の右側に延出した後、シリンダヘッド33内を通って水中に至る位置まで延設されている。
各インテークマニホールド42には、インテークマニホールド42内に燃料を噴射するインジェクタ43が外側から配設される。インテークマニホールド42の前端には、操船者のスロットルグリップ21の操作に応じてインテークマニホールド42に供給する空気の量を調整するスロットルボディ45が結合されている。スロットルボディ45の前端には、スロットルボディ45に空気を供給するための空気吸入部46が結合されている。空気吸入部46には後方に向かって開口する吸入口47が形成されている。なお、吸入口47から吸入される空気は、図1に示すカバー12の上方かつ後方に形成された空気取入口12aを通して供給される。
次に、図2に戻り、クランクシャフト35の上方には発電用のマグネト装置48が設けられている。マグネト装置48によって発電された電力は、図示しないイグニッションコイルを介してスパークプラグ40を点火させたり、後述する低圧燃料ポンプおよび高圧燃料ポンプを駆動させる。
マグネト装置48の上方には、エンジン始動装置としてのリコイルスタータ49が設けられている。本実施形態のエンジン13は、バッテリを搭載しない小型船外機である。したがって、エンジン13を始動する場合、操船者はリコイルスタータ49の引き手50を用いて、図示しないロープを引っ張る必要がある。ロープを引っ張ることにより、リコイルスタータ49がクランクシャフト35を回転させると共にマグネト装置48を発電させ、スパークプラグ40を点火させたり、低圧燃料ポンプおよび高圧燃料ポンプを駆動させる。
次に、本実施形態の燃料供給構造について図3〜図6を参照して説明する。
シリンダブロック32の左側面には、フィルタ60が配置されている。フィルタ60と図1に示す燃料タンク23との間は、燃料ホース61によって接続されている。フィルタ60は燃料タンク23から燃料ホース61を通って移送された燃料に含まれる不純物を取り除く。
シリンダヘッドカバー34の頂面(後面)には、図3および図5に示すように低圧燃料ポンプ62が配置されている。低圧燃料ポンプ62とフィルタ60との間には、低圧燃料配管63が接続されている。低圧燃料ポンプ62は燃料ホース61および低圧燃料配管63を通して燃料タンク23から燃料を吸い上げる。
シリンダブロック32およびシリンダヘッド33との境界の左側面には、ベーパセパレータ64が配置されている。ベーパセパレータ64と低圧燃料ポンプ62との間には、低圧燃料配管65が接続されている。ベーパセパレータ64は燃料から発生するベーパを液体燃料から分離する。図3およぶ図6に示すように、ベーパセパレータ64の上面には、分離したベーパを外部に排出するための排気管74が接続されている。排気管74は、上方に延出された後、下方に曲がって延出され、先端が外部に開口している。
シリンダヘッドカバー34の頂面であって低圧燃料ポンプ62の下方には、ベーパセパレータ64と分離させて、高圧燃料ポンプ66が配置されている。高圧燃料ポンプ66とベーパセパレータ64との間には、低圧燃料配管67が接続されている。低圧燃料配管67は、ベーパセパレータ64の下面から下方に延出され、分岐部68を経由した後、後方に延出され、下方から高圧燃料ポンプ66の入口66aに接続されている。高圧燃料ポンプ66はベーパセパレータ64の下方に位置しているために、ベーパセパレータ64から供給される液体燃料は、重力にしたがって高圧燃料ポンプ66に向かって移送される。
特に、ベーパセパレータ64を高圧燃料ポンプ66よりも上方に配置することで、エンジン13を再始動する場合、重力により高圧燃料ポンプ66に向かって移送される残留燃料を用いてエンジン13を始動させることができ、エンジン始動性の向上を図ることができる。また、ベーパセパレータ64を高圧燃料ポンプ66よりも上方に配置することで、燃料から発生するベーパを確実に分離することができる。さらに、ベーパセパレータ64は空気取入口12aに近接する位置に配置されていることから燃料を冷却する効果がある。
図3に示すように、低圧燃料配管67の途中に配設された分岐部68には、ドレンホース(ドレン配管)69が接続されている。分岐部68の下端にはドレンボルト70が螺合されていて、操船者がドレンボルト70を緩めることで燃料がドレンホース69から排出される。
図4および図5に示すように、高圧燃料ポンプ66とインジェクタ43との間には、高圧燃料配管71が接続されている。高圧燃料ポンプ66は、ベーパセパレータ64から供給された燃料を昇圧させて、高圧燃料配管71を通してインジェクタ43に圧送する。高圧燃料配管71は高圧燃料ポンプ66の右端の出口66bから延出され、前方および上方に曲げられた後、インジェクタ43の下端に接続されている。なお、本実施形態のエンジン13は2気筒エンジンであり、インジェクタ43が2つ設けられているために、一方のインジェクタ43から他方のインジェクタ43に、昇圧された燃料を圧送するため、インジェクタ43間にはデリバリパイプ72が設けられている。したがって、高圧燃料配管71は、デリバリパイプ72の入口72aに接続されている。
図5に示すように、高圧燃料ポンプ66とベーパセパレータ64との間には、余剰燃料配管73が接続されている。余剰燃料配管73は、高圧燃料ポンプ66の上端から上方に延出され、低圧燃料ポンプ62の頂面上を通過して、シリンダヘッド33の左側および前方に曲げられた後、ベーパセパレータ64の後面に接続されている。したがって、高圧燃料ポンプ66から排出された余剰燃料は余剰燃料配管73を通って、ベーパセパレータ64に戻される。
上述したように構成される船外機10の燃料供給構造では、低圧燃料ポンプ62が駆動することで、燃料タンク23から燃料を吸い上げる。このとき、燃料に含まれる不純物は、フィルタ60によって取り除かれる。低圧燃料ポンプ62からベーパセパレータ64に移送された燃料は、ベーパセパレータ64によって液体燃料とベーパとに分離され、ベーパは排気管74を通って外部に排気される。一方、ベーパが取り除かれた液体燃料は、重力にしたがって、低圧燃料配管67を通って、高圧燃料ポンプ66に移送される。高圧燃料ポンプ66に移送された燃料は、高圧燃料ポンプ66によって昇圧され、高圧燃料配管71およびデリバリパイプ72を通って、各インジェクタ43に圧送される。各インジェクタ43はそれぞれ、インテークマニホールド42内に、昇圧された燃料を霧状に噴射する。
本実施形態では、高圧燃料ポンプ66とベーパセパレータ64とを分離させているので、それぞれを小型化することができる。小型化された高圧燃料ポンプ66とベーパセパレータ64であれば、エンジン13の周囲に配置する位置が制限されないので、所望する空間に配置することができ、船外機10を小型化することができる。
次に、本実施形態に係るドレン構造について図7を参照して詳細に説明する。
図7は、ベーパセパレータ64と高圧燃料ポンプ66との間に接続された低圧燃料配管67の途中に配設された分岐部68周辺の構成を示す一部断面図である。
図7に示すように、本実施形態では、低圧燃料配管67の途中に分岐部68が配設されている。分岐部68にはドレンホース69が接続され、分岐部68の下端にはドレンボルト70が螺合されている。
エンジン13が始動している状態では、低圧燃料配管67からドレンホース69への通路はドレンボルト70によって遮断されている。船外機10から燃料を排出する場合、操船者はドレンボルト70を緩めることで低圧燃料配管67からドレンホース69への通路が開放されるので、低圧燃料配管67、ベーパセパレータ64および高圧燃料ポンプ66に残留している燃料がドレンホース69に移送される。したがって、操船者がドレンホース69の開口を下方に指向させることで、ドレンホース69から燃料が外部に排出される。このように、操船者は1つのドレンボルト70を緩める作業のみで、2つの部品すなわちベーパセパレータ64および高圧燃料ポンプ66に残留する燃料を排出できるので、その作業性を向上させることができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係るドレン構造について図8および図9を参照して説明する。図8は第2の実施形態に係るエンジンの左側面図である。図9はベーパセパレータおよびドレンホースの一部断面図である。なお、第1の実施形態と同一の構成は、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態は、第1の実施形態と同様、ベーパセパレータ64と高圧燃料ポンプ66との間には、低圧燃料配管67が接続されている。低圧燃料配管67の途中に配設された分岐部68には、ドレンホース75が接続されている。ドレンホース75は上方に向かって延出され、ベーパセパレータ64の側面の保持部64aによって、起立した状態で保持されている。ドレンホース75の先端は、ベーパセパレータ64に貯留している燃料の油面よりも高い位置まで延出していて、閉塞栓76によってその開口が閉塞されている。なお、保持部64aはベーパセパレータ64に設けられている場合に限られず、ドレンホース75を起立した状態で保持できるのであれば、他の部品に設けてもよい。
本実施形態の分岐部68は、第1の実施形態と異なりドレンボルトによってドレンホース75への通路が閉塞されていない。したがって、図9に示すように、燃料は低圧燃料配管67から分岐部68を通ってドレンホース75内に充填される。このとき、ドレンホース75内の燃料の油面の高さは、ベーパセパレータ64に貯留している燃料の油面の高さと一致する。このように、ドレンボルトを省略したことにより低コスト化を図ることができる。
次に、船外機10から燃料を排出する場合、操船者はドレンホース75をベーパセパレータ64の保持部64aから取り外し、閉塞栓76を開口から取り外す。その後、操船者がドレンホース75の先端を下方に指向させることで、ドレンホース75から低圧燃料配管67、ベーパセパレータ64および高圧燃料ポンプ66に残留している燃料が外部に排出される。このように、操船者はドレンホース75の閉塞栓76を取り外す作業のみで、2つの部品すなわちベーパセパレータ64および高圧燃料ポンプ66に残留している燃料を排出できるので、その作業性を向上させることができる。
また、本実施形態のように高圧燃料ポンプ66がベーパセパレータ64の後方に配置されている船外機10において、分岐部68はベーパセパレータ64の下方であって高圧燃料ポンプ66の入口66aと略同じ高さ又は高圧燃料ポンプ66の入口66aよりも下方に位置している。分岐部68を上述したような位置にすることで、操船者が船外機10を図1に示すチルト軸22を回動中心としたチルトアップ操作をすると、分岐部68はベーパセパレータ64および高圧燃料ポンプ66よりも常に低い位置にある。したがって、低圧燃料配管67、ベーパセパレータ64および高圧燃料ポンプ66に残留している燃料は重力にしたがって、ドレンホース75から排出されるので、チルトアップ操作したときの燃料を排出する作業性を向上させることができる。
なお、ドレンホース75には、透明な材質を用いることができる。ドレンホース75に透明な材質を用いることでドレンホース75内の燃料を可視化することができる。ドレンホース75内の燃料を可視化することで、例えば燃料を排出するときの作業性を向上させることができ、また通常点検においては燃料が少なくとも分岐部68まで充填されていることを確認できる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係るドレン構造について図10および図11を参照して説明する。図10は第3の実施形態に係るエンジンの左側面図である。図11はベーパセパレータおよびドレンホースの一部断面図である。なお、第1の実施形態と同一の構成は、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態は、第1の実施形態と同様、ベーパセパレータ64と高圧燃料ポンプ66との間には、低圧燃料配管67が接続されている。低圧燃料配管67の途中に配設された分岐部68には、ドレンホース77が接続されている。ドレンホース77は上方に向かって延出され、ベーパセパレータ64の上方の側面に開口する開口部64bに接続されている。開口部64bは、ベーパセパレータ64内に貯留している燃料の油面よりも高い位置に開口している。図11に示すように、ドレンホース77の先端がベーパセパレータ64の開口部64bに接続された状態では、ドレンホース77とベーパセパレータ64の上方に形成された空気室64cとが連通している。なお、ドレンホース77の先端とベーパセパレータ64の開口部64bとは、例えばユニオン継手などを用いて容易に着脱できるように構成されている。
また、本実施形態の分岐部68は、第1の実施形態と異なりドレンボルトによってドレンホース77への通路が閉塞されていない。したがって、図11に示すように、燃料は低圧燃料配管67から分岐部68を通ってドレンホース77内に充填される。このとき、ドレンホース77内の燃料の油面の高さは、ベーパセパレータ64に貯留している燃料の油面の高さと一致する。このように、ドレンホース77をベーパセパレータ64の開口部64bに接続することで、何らかの影響で燃料がドレンホース77の上方に向かって逆流したとしても、燃料はベーパセパレータ64内に戻るだけであり、燃料が漏洩することが防止される。また、ドレンボルトや閉塞栓を省略したことにより低コスト化を図ることができる。
次に、船外機10から燃料を排出する場合、操船者はドレンホース77をベーパセパレータ64の開口部64bから取り外す。その後、操船者がドレンホース77の先端を下方に指向させることで、ドレンホース77から低圧燃料配管67、ベーパセパレータ64および高圧燃料ポンプ66に残留している燃料が外部に排出される。このように、操船者はドレンホース77をベーパセパレータ64から取り外す作業のみで、2つの部品すなわちベーパセパレータ64および高圧燃料ポンプ66に残留している燃料を排出できるので、その作業性を向上させることができる。
また、再びエンジン13を始動するために、燃料を低圧燃料配管67に供給する場合、低圧燃料配管67内の空気は低圧燃料配管67に供給された燃料に押し出され、分岐部68からドレンホース77を通って、ベーパセパレータ64の空気室64cに移送される。したがって、燃料を低圧燃料配管67に供給するときのエア抜きを迅速に行うことができるので、エンジン13を始動するときの始動性を向上させることができる。
また、本実施形態では、第2の実施形態と同様、高圧燃料ポンプ66がベーパセパレータ64の後方に配置されている船外機10において、分岐部68はベーパセパレータ64の下方であって高圧燃料ポンプ66の入口66aと略同じ高さ又は高圧燃料ポンプ66の入口66aよりも下方に位置している。したがって、チルトアップ操作したときの燃料を排出する作業性を向上させることができる。
また、本実施形態でも、第2の実施形態と同様、ドレンホース77には、透明な材質を用いることができる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態に係るドレン構造について図12を参照して説明する。図12は第4の実施形態に係るエンジンの左側面図であり、ドレンホースを一部断面図で示している。なお、第1の実施形態と同一の構成は、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態は、第1の実施形態と同様、ベーパセパレータ64と高圧燃料ポンプ66との間には、低圧燃料配管67が接続されている。低圧燃料配管67の途中に配設された分岐部68には、ドレンホース78が接続されている。本実施形態のドレンホース78は、透明な材質で形成され、ドレンホース78内を可視化することができる。ドレンホース78は、分岐部68から下方に向かって延出され、湾曲した後上方に向かって延出され、ベーパセパレータ64の上方の側面に開口する開口部64bに接続されている。したがって、燃料を排出する作業性が向上するなどの第3の実施形態と同様の効果を有している。
ところで、燃料を外部に排出し、低圧燃料配管67などに燃料が充填されていない状態では、低圧燃料配管67内などの水蒸気が結露し、低圧燃料配管67に水が溜まってしまうことがある。この場合、再びエンジン13を始動するために燃料を低圧燃料配管67に供給する前に、低圧燃料配管67に溜まった水を排出する必要がある。ここで、本実施形態では、ドレンホース78を分岐部68から下方に向かって延出させているので、低圧燃料配管67内などで発生した水は、図12に示すように、ドレンホース78の下方に溜まるようになっている。さらに、ドレンホース78は透明な材質でドレンホース78内を可視化できるために、燃料を低圧燃料配管67に充填する前に操船者はドレンホース78内に水が溜まっていることを容易に確認できる。ドレンホース78内に水が溜まっている場合は、ドレンホース77をベーパセパレータ64の開口部64bから取り外し、水を外部に排出することで、低圧燃料配管67内などで発生した水を高圧燃料ポンプ66に移送させることを防止することができる。
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
例えば、本実施形態では、2気筒エンジンを用いる場合について説明したが、この場合に限られず、単気筒エンジンまたは2気筒以上のエンジンにも用いることができる。なお、単気筒エンジンを用いる場合、インジェクタは1つのみでよいので、インジェクタ43間を接続するデリバリパイプ72が不要になる。したがって、高圧燃料ポンプ66に接続されている高圧燃料配管71は直接、インジェクタ43の入口に接続される。
また、上述した実施形態において、ドレンホースは少なくとも一部が透明な材質であってもよい。
10:船外機 11:クランプブラケット 12:カバー 13:エンジン 14:ドライブシャフトハウジング 15:ドライブシャフト 16:ギアケース 17:ギア 18:プロペラシャフト 19:プロペラ 20:ステアリングハンドル 21:スロットルグリップ 22:チルト軸 23:燃料タンク 31:クランクケース 32:シリンダブロック 33:シリンダヘッド 34:シリンダヘッドカバー 35:クランクシャフト 36:シリンダ 39:燃焼室 40:スパークプラグ 42:インテークマニホールド 43:インジェクタ 45:スロットルボディ 48:マグネト装置 49:リコイルスタータ 60:フィルタ 61:燃料ホース 62:低圧燃料ポンプ 63:低圧燃料配管 64:ベーパセパレータ 64a:保持部 64b:開口部 64c:空気室 65:低圧燃料配管 66:高圧燃料ポンプ 67:低圧燃料配管 68:分岐部 69:ドレンホース 70:ドレンボルト 71:高圧燃料配管 72:デリバリパイプ 73:余剰燃料配管 74:排気管 75:ドレンホース 76:閉塞栓 77:ドレンホース 78:ドレンホース

Claims (5)

  1. 燃料タンクから供給された燃料を液体燃料とベーパとに分離するベーパセパレータと、
    前記ベーパセパレータによって分離された液体燃料を昇圧させる高圧燃料ポンプと、を備える船外機のドレン構造であって、
    前記ベーパセパレータと前記高圧燃料ポンプとを接続する燃料配管の途中に設けられた分岐部に、液体燃料を外部に排出するためのドレン配管の一端が接続され、前記ドレン配管の他端の開口を前記ベーパセパレータに貯留する燃料の油面よりも高い位置になるように、前記ドレン配管を着脱可能に保持する保持部を設けたことを特徴とする船外機のドレン構造。
  2. 前記船外機が直立状態において、
    前記分岐部は、前記ベーパセパレータよりも下方、かつ前記燃料配管と前記高圧燃料ポンプとの接続部である前記高圧燃料ポンプの入口よりも前方で高さが同じかそれよりも下方の位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の船外機のドレン構造。
  3. 前記船外機が直立状態において、
    前記保持部が、前記ベーパセパレータに貯留する液体燃料の油面よりも上方の前記ベーパセパレータの上部に形成された空気室に連通し、前記ドレン配管の他端を着脱可能に接続した開口部であることを特徴とする請求項1または2に記載の船外機のドレン構造。
  4. 前記船外機が直立状態において、
    前記ドレン配管は、前記分岐部から下方に向かって延出された後に上向きに湾曲し、前記分岐部よりも低い低部を設けたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の船外機のドレン構造。
  5. 前記ドレン配管は、透明な材質を用いて形成されていることを特徴とする請求項4に記載の船外機のドレン構造。
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