JP5782504B2 - 移動通信方法及び無線端末 - Google Patents

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Description

本発明は、サービングセルから送信される下り方向信号を監視すべきオン期間及びオン期間以外のオフ期間を有するDRX周期(間欠受信周期)を構成する移動通信方法及び無線端末に関する。
LTE(Long Term Evolution)などの次世代通信システムでは、無線端末の消費電力を低減するために、DRX(Discontinuous Reception)と称される技術が採用されている(例えば、非特許文献1)。
DRXでは、DRX周期(DRX Cycle)内において、サービングセルから送信される下り方向信号(例えば、PDCCH:Physical Downlink Control Channel)を監視すべきオン期間(On duration)及びオン期間以外のオフ期間(Opportunity for DRX)が設けられる。無線基地局は、無線端末がオン期間である期間においてのみ、無線端末宛の専用信号を送信する。このように、無線端末は、オン期間においてのみ、無線基地局から送信される下り方向信号を監視すればよいように構成されており、オフ期間において受信機の電源を落としていると考えられる。なお、DRX周期としては、2つの周期(ショートDRX周期及びロングDRX周期)を構成可能である。また、DRXモードは、無線端末と無線基地局との間でRRCコネクションが設定された状態(RRCコネクティッド状態)において構成可能である。すなわち、DRX周期のオフ期間は、RRCアイドル状態とは異なることに留意すべきである。なお、3GPP規格においては、ロングDRX周期がマンダトリーであり、ショートDRX周期がオプショナルである。
ところで、近年では、様々なアプリケーションを搭載する無線端末が増加している。アプリケーションは、サーバなどの通信相手に対して、キープアライブメッセージや状態更新メッセージなどの所定メッセージを定期的に送受信するように構成される。このようなケースでは、所定メッセージの送受信の度に、RRC状態の遷移に起因する制御信号の送受信が発生するため、ネットワークリソースの逼迫が生じる。
これに対して、このようなネットワークリソースの逼迫を防ぐために、既存のDRX周期(例えば、ショートDRX周期及びロングDRX周期)よりも長い周期(例えば、拡張DRX周期)のDRX周期を設けることが検討されている(例えば、非特許文献2)。
TS36.321 V10.0.0 RP−110454
ところで、拡張DRX周期としては数秒間以上の周期が想定されており、拡張DRX周期は、ショートDRX周期及びロングDRX周期などと比べて非常に長い。従って、拡張DRX周期のオフ期間も非常に長いことが想定される。
従って、拡張DRX周期が構成される場合において、様々な対策が必要であると考えられる。例えば、無線端末は、通常、オフ期間において、サービングセルとサービングセルと同一周波数で運用されている隣接セル(以下、Intra−Frequencyの隣接セル)の無線環境の測定を行わないと考えられるため、オフ期間が非常に長いと、適切な無線環境の測定及び無線環境の報告を行うことができない可能性がある。
そこで、本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、拡張DRX周期などのDRX周期が構成される場合において、オフ期間の長期化に伴う問題を抑制することを可能とする移動通信方法及び無線端末を提供することを目的とする。
第1の特徴に係る移動通信方法は、無線端末と無線基地局との間でRRCコネクションが設定されたRRCコネクティッド状態において、サービング基地局から送信される下り方向信号を監視すべきオン期間及び前記オン期間以外のオフ期間を有するDRX周期を構成する。移動通信方法は、前記無線端末が、前記DRX周期が構成されている場合に、前記オフ期間であっても、セルから送信される参照信号の受信品質を測定する工程Aを含む。
第1の特徴において、移動通信方法は、前記無線端末が、前記オン期間において、前記無線端末が接続するサービングセルから送信される参照信号の受信品質を測定する工程Bを含む。前記無線端末は、前記工程Bで測定された受信品質が所定条件を満たす場合に、前記工程Aを行う。
第1の特徴において、移動通信方法は、前記無線端末が、前記オン期間において、前記無線端末が接続するサービングセルから送信される参照信号の受信品質を測定し、前記オン期間において、前記サービングセルと同じ周波数帯が用いられており、前記サービングセル以外の隣接セルから送信される参照信号の受信品質を測定し、又は、前記オン期間内に構成されるメジャーメントギャップ期間において、前記サービングセルと異なる周波数帯が用いられており、前記サービングセル以外の隣接セルから送信される参照信号の受信品質を測定する工程Bを含む。前記無線端末は、前記工程Bで測定された受信品質が所定条件を満たす場合に、前記工程Aを行う。
第1の特徴において、前記工程Aは、前記無線端末が、前記無線端末が接続するサービングセル又は前記サービングセル以外の隣接セルから送信される参照信号の受信品質を測定する工程を含む。
第1の特徴において、移動通信方法は、前記無線端末が、前記オフ期間において測定すべき参照信号を送信するセルを示す情報を前記無線基地局から受信する工程Cを含む。
第1の特徴において、前記工程Aにおいて前記参照信号の受信品質を測定するタイミングは、前記オフ期間において均等に割当てられる。
第2の特徴に係る無線端末は、移動通信システムにおいて、前記下り方向信号を受信する。移動通信システムは、無線端末と無線基地局との間でRRCコネクションが設定されたRRCコネクティッド状態において、サービングセルから送信される下り方向信号を監視すべきオン期間及び前記オン期間以外のオフ期間を有するDRX周期を構成する。無線端末は、前記DRX周期が構成されている場合に、前記オフ期間であっても、セルから送信される参照信号の受信品質を測定する制御部を備える。
図1は、第1実施形態に係る移動通信システム100を示す図である。 図2は、第1実施形態に係る無線フレームを示す図である。 図3は、第1実施形態に係る無線リソースを示す図である。 図4は、第1実施形態に係るショートDRX周期を示す図である。 図5は、第1実施形態に係るロングDRX周期を示す図である。 図6は、第1実施形態に係る拡張DRX周期を示す図である。 図7は、第1実施形態に係るUE10を示すブロック図である。 図8は、第1実施形態に係る移動通信方法を示すシーケンス図である。 図9は、第1実施形態に係る移動通信方法を示すシーケンス図である。 図10は、第1実施形態に係る移動通信方法を示すシーケンス図である。 図11は、第1実施形態に係る移動通信方法を示すシーケンス図である。
以下において、本発明の実施形態に係る移動通信システムについて、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。
ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。従って、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
[実施形態の概要]
実施形態に係る移動通信方法は、無線端末と無線基地局との間でRRCコネクションが設定されたRRCコネクティッド状態において、サービングセルから送信される下り方向信号を監視すべきオン期間及び前記オン期間以外のオフ期間を有するDRX周期を構成する。移動通信方法は、前記無線端末が、前記DRX周期が構成されている場合に、前記オフ期間であっても、セルから送信される参照信号の受信品質を測定する工程Aを含む。
実施形態では、無線端末が、DRX周期が構成されている場合に、オフ期間であっても、セルから送信される参照信号の受信品質を測定する。これによって、非常に長いDRX周期が構成されたとしても、参照信号の受信品質の測定間隔の長期化を抑制して、適切な無線環境の測定及び無線環境の報告を行うことができる。
[第1実施形態]
(移動通信システム)
以下において、第1実施形態に係る移動通信システムについて説明する。図1は、第1実施形態に係る移動通信システム100を示す図である。
図1に示すように、移動通信システム100は、携帯端末10(以下、UE10)と、コアネットワーク50とを含む。また、移動通信システム100は、第1通信システムと第2通信システムとを含む。
第1通信システムは、例えば、LTE(Long Term Evolution)に対応する通信システムである。第1通信システムは、例えば、無線基地局110(以下、eNB110)と、MME120とを有する。なお、第1通信システムでは、第1RAT(EUTRAN;Evolved Universal Terrestrial Access Network)が用いられる。
第2通信システムは、例えば、WCDMA(Wideband Code Division Multiple Access)に対応する通信システムである。第2通信システムは、無線基地局210と、RNC220と、SGSN230とを有する。なお、第2通信システムでは、第2RAT(UTRAN;Universal Terrestrial Access Network)が用いられる。
UE10は、第1通信システム及び第2通信システムと通信を行うように構成された装置(User Equipment)である。例えば、UE10は、eNB110と無線通信を行う機能を有するとともに、無線基地局210と無線通信を行う機能を有する。
eNB110は、セル111を有しており、セル111に存在するUE10と無線通信を行う装置(evolved NodeB)である。
MME120は、eNB110と無線接続を設定しているUE10の移動性を管理する装置(Mobility Management Entity)である。MME120は、コアネットワーク50に設けられる。
無線基地局210は、セル211を有しており、セル211に存在するUE10と無線通信を行う装置(NodeB)である。
RNC220は、無線基地局210に接続されており、セル211に存在するUE10と無線接続(RRC Connection)を設定する装置(Radio Network Controller)である。
SGSN230は、パケット交換ドメインにおいてパケット交換を行う装置(Serving GPRS Support Node)である。SGSN230は、コアネットワーク50に設けられる。図1では省略しているが、回線交換ドメインにおいて回線交換を行う装置(MSC;Mobile Switching Center)がコアネットワーク50に設けられていてもよい。
なお、以下においては、第1通信システムについて主として説明する。但し、以下の記載が第2通信システムに適用されてもよい。また、セルは、UE10と無線通信を行う機能として理解すべきである。但し、セルは、セルと通信可能な範囲を示すサービスエリアと考えてもよい。
ここで、第1通信システムでは、下り方向の多重方式として、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式が用いられており、上り方向の多重方式として、SC−FDMA(Single−Carrier Frequency Division Multiple Access)方式が用いられる。
また、第1通信システムでは、上り方向のチャネルとして、上り方向制御チャネル(PUCCH;Physical Uplink Control Channel)及び上り方向共有チャネル(PUSCH;Physical Uplink Shared Channel)などが存在する。また、下り方向のチャネルとして、下り方向制御チャネル(PDCCH;Physical Downlink Control Channel)及び下り方向共有チャネル(PDSCH;Physical Downlink Shared Channel)などが存在する。
上り方向制御チャネルは、制御信号を搬送するチャネルである。制御信号は、例えば、CQI(Channel Quality Indicator)、PMI(Precoding Matrix Indicator)、RI(Rank Indicator)、SR(Scheduling Request)、ACK/NACKなどである。
CQIは、下り方向の伝送に使用すべき推奨変調方式と符号化速度を通知する信号である。PMIは、下り方向の伝送の為に使用することが望ましいプリコーダマトリックスを示す信号である。RIは、下り方向の伝送に使用すべきレイヤ数(ストリーム数)を示す信号である。SRは、上り方向無線リソース(後述するリソースブロック)の割当てを要求する信号である。ACK/NACKは、下り方向のチャネル(例えば、PDSCH)を介して送信される信号を受信できたか否かを示す信号である。
上り方向共有チャネルは、制御信号(上述した制御信号を含む)又は/及びデータ信号を搬送するチャネルである。例えば、上り方向無線リソースは、データ信号にのみ割当てられてもよく、データ信号及び制御信号が多重されるように割当てられてもよい。
下り方向制御チャネルは、制御信号を搬送するチャネルである。制御信号は、例えば、Uplink SI(Scheduling Information)、Downlink SI(Scheduling Information)、TPCビットである。
Uplink SIは、上り方向無線リソースの割当てを示す信号である。Downlink SIは、下り方向無線リソースの割当てを示す信号である。TPCビットは、上り方向のチャネルを介して送信される信号の電力の増減を指示する信号である。
下り方向共有チャネルは、制御信号又は/及びデータ信号を搬送するチャネルである。例えば、下り方向無線リソースは、データ信号にのみ割当てられてもよく、データ信号及び制御信号が多重されるように割当てられてもよい。
なお、下り方向共有チャネルを介して送信される制御信号としては、TA(Timing Advance)が挙げられる。TAは、UE10とeNB110との間の送信タイミング補正情報であり、UE10から送信される上り方向信号に基づいてeNB110によって測定される。
また、下り方向制御チャネル(PDCCH)下り方向共有チャネル(PDSCH)以外のチャネルを介して送信される制御信号としては、ACK/NACKが挙げられる。ACK/NACKは、上り方向のチャネル(例えば、PUSCH)を介して送信される信号を受信できたか否かを示す信号である。
(無線フレーム)
以下において、第1通信システムにおける無線フレームについて説明する。図2は、第1通信システムにおける無線フレームを示す図である。
図2に示すように、1つの無線フレームは、10のサブフレームによって構成されており、1つのサブフレームは、2つのスロットによって構成される。1つのスロットの時間長は、0.5msecであり、1つのサブフレームの時間長は、1msecであり、1つの無線フレームの時間長は、10msecである。
なお、1つのスロットは、下り方向において、複数のOFDMシンボル(例えば、6つのOFDMシンボル或いは7つのOFDMシンボル)によって構成される。同様に、1つのスロットは、上り方向において、複数のSC−FDMAシンボル(例えば、6つのSC−FDMAシンボル或いは7つのSC−FDMAシンボル)によって構成される。
(無線リソース)
以下において、第1通信システムにおける無線リソースについて説明する。図3は、第1通信システムにおける無線リソースを示す図である。
図3に示すように、無線リソースは、周波数軸及び時間軸によって定義される。周波数は、複数のサブキャリアによって構成されており、所定数のサブキャリア(12のサブキャリア)を纏めてリソースブロック(RB:Resource Block)と称する。時間は、上述したように、OFDMシンボル(又は、SC−FDMAシンボル)、スロット、サブフレーム、無線フレームなどの単位を有する。
ここで、無線リソースは、1リソースブロック毎に割当て可能である。また、周波数軸及び時間軸上において、複数のユーザ(例えば、ユーザ#1〜ユーザ#5)に対して分割して無線リソースを割当てることが可能である。
また、無線リソースは、eNB110によって割当てられる。eNB110は、CQI、PMI、RIなどに基づいて、各UE10に割当てられる。
(間欠受信)
以下において、間欠受信(DRX;Discontinuous Reception)について説明する。図4〜図6は、間欠受信について説明するための図である。UE10は、消費電力を抑制するために、間欠受信を構成することが可能である。なお、ここでは、UE10とeNB110との間でRRCコネクションが設定された状態(RRCコネクティッド状態)において間欠受信が構成されるケースについて説明する。
図4〜図6に示すように、間欠受信(DRX)では、DRX周期(DRX Cycle)内において、サービングセルから送信される下り方向信号を監視すべきオン期間(On duration)及びオン期間以外のオフ期間(Opportunity for DRX)が設けられる。eNB110は、UE10がオン期間である期間においてのみ、UE10宛の専用信号を送信する。このように、UE10は、オン期間においてのみ、eNB110から送信される下り方向信号(例えば、PDCCH:Physical Downlink Control Channel)を監視すればよいように構成されており、オフ期間において受信機の電源を落としていると考えられる。
なお、DRX周期としては、複数種類の周期を構成することが可能である。ここでは、3つのDRX周期(ショートDRX周期、ロングDRX周期、拡張DRX周期)について説明する。
図4に示すように、ショートDRX周期は、短い周期である。ショートDRX周期の長さは、特に限定されるものではないが、数ミリ秒オーダー(例えば、80msec)である。
例えば、ショートDRX周期は、eNB110から受信する指示(DRX Command)に応じて構成される。或いは、ショートDRX周期は、下り方向信号(例えば、PDCCH)を最後に受信してから所定期間が経過した場合に構成される。なお、ショートDRX周期はオプションであり、ショートDRX周期が設定されないこともある。
図5に示すように、ロングDRX周期は、ショートDRX周期よりも長い周期である。ロングDRX周期の長さは、特に限定されるものではないが、数ミリ秒オーダー(例えば、160msec)である。
例えば、ロングDRX周期を構成する際には、eNB110から構成パラメータ(DRX Config.)が通知される。ロングDRX周期は、下り方向信号(例えば、PDCCH)を最後に受信してから所定期間が経過した場合に構成される。或いは、ロングDRX周期は、ショートDRX周期が構成されてから所定期間が経過した場合に構成される。
図6に示すように、拡張DRX周期は、ロングDRX周期よりも長い周期である。拡張DRX周期の長さは、特に限定されるものではないが、ショートDRX周期及びロングDRX周期よりも非常に長い周期であり、例えば、数秒オーダーである。例えば、拡張DRX周期は、UE10とeNB110との間でRRCコネクションが設定されていない状態(RRCアイドル状態)において、UE10の着信を通知するページング信号を監視する周期(Paging Channel Monitoring Cycle)と同等である。或いは、拡張DRX周期は、RRCアイドル状態において、UE10の着信を通知するページング信号を監視する周期よりも長い。
例えば、拡張DRX周期を構成する際には、eNB110から構成パラメータ(DRX Config.)が通知される。拡張DRX周期は、UE10からの要求に対するeNB110の許可に応じて構成される。或いは、拡張DRX周期は、下り方向信号(例えば、PDCCH)を最後に受信してから所定期間が経過した場合に構成される。或いは、拡張DRX周期は、ショートDRX周期又はロングDRX周期が構成されてから所定期間が経過した場合に構成される。また、他の例では、UE10が予め静的な構成パラメータを知っており、拡張DRX周期は、UE10からの要求に対するeNB110の許可に応じて構成されてもよい。
なお、様々なアプリケーションを搭載するUE10の増加に伴って、所定メッセージの送受信の増加に起因するRRC状態の遷移が増加する。これによって、RACH(Random Access Channel)等の無線リソースの逼迫が予想されるため、UE10の頻繁なRRC状態の遷移を抑制して、ネットワークリソースの逼迫を抑制するために拡張DRX周期が構成される。なお、所定メッセージは、UE10に搭載される様々なアプリケーションが通信相手に送信するメッセージ(キープアライブメッセージや状態更新メッセージ)などである。
(無線端末)
以下において、第1実施形態に係る無線端末について説明する。図7は、第1実施形態に係るUE10を示すブロック図である。図7に示すように、UE10は、通信部11と、制御部12とを有する。
通信部11は、eNB110(或いは、無線基地局210)から信号を受信する。或いは、通信部11は、eNB110(或いは、無線基地局210)に信号を送信する。なお、通信部11は、例えば、アンテナ(MIMOが用いられる場合には、複数のアンテナ)、復調部、変調部などを有する。
制御部12は、UE10を制御する。例えば、制御部12は、間欠受信(DRX)が構成された場合において、通信部11のオン/オフを制御する。すなわち、制御部12は、サービングセルから送信される下り方向信号を監視すべきオン期間において、通信部11をオンにして、eNB110から送信される下り方向信号(例えば、PDCCH)を監視する。制御部12は、サービングセルから送信される下り方向信号を監視すべきオン期間以外のオフ期間において、通信部11をオフにして、eNB110から送信される下り方向信号(例えば、PDCCH)を監視しない。
詳細には、制御部12は、DRX周期が構成されている場合に、オフ期間であっても、セルから送信される参照信号の受信品質を測定する。具体的には、制御部12は、オフ期間において、UE10が接続するサービングセルから送信される参照信号の受信品質を測定する。或いは、制御部12は、オフ期間において、サービングセルと同じ周波数帯が用いられており、サービングセル以外の隣接セル(以下、Intra−Frequencyの隣接セル)から送信される参照信号の受信品質を測定する。なお、制御部12は、オフ期間において、サービングセル及びIntra−Frequencyの隣接セルの双方から送信される参照信号の受信品質を測定してもよいことは勿論である。
また、制御部12は、DRX周期が構成されている場合に、オン期間において、セルから送信される参照信号の受信品質を測定する。具体的には、制御部12は、オン期間において、UE10が接続するサービングセル又はIntra−Frequencyの隣接セルから送信される参照信号の受信品質を測定する。或いは、制御部12は、DRXモードに入る前に、オン期間内に構成すべきメジャーメントギャップ期間の構成がeNB110から通知された場合に、eNB110から通知された構成によって定められるメジャーメントギャップ期間において、サービングセルと異なる周波数帯が用いられており、サービングセル以外の隣接セル(Inter−Frequency)から送信される参照信号の受信品質を測定する。なお、制御部12は、オン期間において、サービングセル及びIntra−Frequencyの隣接セルの双方から送信される参照信号の受信品質を測定してもよいことは勿論である。
ここで、制御部12は、オン期間においてサービングセル或いはIntra−Frequencyの隣接セルから送信される参照信号の受信品質、又は/及び、メジャーメントギャップ期間において、Inter−Frequencyの隣接セルから送信される参照信号の受信品質が所定条件を満たす場合に、オフ期間において参照信号の受信品質を測定する処理を行ってもよい。なお、所定条件は、例えば、以下に示す通りである。
(1)サービングセルから受信する参照信号の受信品質が第1閾値を下回ること
(2)隣接セル(Intra−Frequency又はInter−Frequency)から受信する参照信号の受信品質が第2閾値を上回ること
(3)隣接セル(Intra−Frequency又はInter−Frequency)から受信する参照信号の受信品質に所定オフセットを加えた受信品質が第2閾値を上回ること
(4)サービングセルから受信する参照信号の受信品質が第1閾値を下回り、かつ、隣接セル(Intra−Frequency又はIntra−Frequency)から受信する参照信号の受信品質が第2閾値を上回ること
なお、オフ期間において参照信号の受信品質を測定するタイミングは、オフ期間において均等に割当てられることが好ましい。また、オフ期間において測定すべき参照信号を送信するセルを示す情報(Cell ID)は、eNB110からUE10に通知されることが好ましい。
制御部12は、測定結果の送信条件が満たされた場合に、参照信号の受信品質の測定結果(上述したCQI、PMI、RIなど)をeNB110に送信する。例えば、制御部12は、上り方向制御チャネル(PUCCH)を介して、参照信号の受信品質の測定結果をeNB110に送信する。
(移動通信方法)
以下において、第1実施形態に係る移動通信方法について説明する。図8〜図11は、第1実施形態に係る移動通信方法を示すシーケンス図である。なお、図8〜図11では、同様の処理について同様の符号を付している。
第1に、図8を参照しながら、第1パターンについて説明する。なお、図8において、eNB110は、UE10が接続するサービングセルを有する無線基地局である。
図8に示すように、ステップ10において、UE10は、接続要求(RRC Connection Request)をeNB110に送信する。
ステップ20において、eNB110は、接続設定(RRC Connection Setup)をUE10に送信する。
ステップ30において、UE10は、接続完了(RRC Connection Complete)をeNB110に送信する。
ステップ40において、UE10は、DRXを構成する。例えば、UE10は、拡張DRX周期を構成する。
ステップ50A〜ステップ50Cにおいて、eNB110は、参照信号を送信する。
ステップ60A〜ステップ60Cにおいて、UE10は、サービングセルから送信される下り方向信号を監視すべきオン期間以外の期間(すなわち、オフ期間)であっても、eNB110(すなわち、サービングセル)から送信される参照信号の受信品質を測定する。
ここでは、説明を明確にするために、UE10が参照信号の受信品質を測定するタイミング(測定タイミング)で、eNB110が参照信号を送信しているように図示されているが、実施形態は、これに限定されるものではない。すなわち、eNB110は、UE10の測定タイミングによらずに、参照信号を送信していることは勿論である。
なお、ステップ60A〜ステップ60Cのタイミングは、オフ期間において均等であることに留意すべきである。
ステップ70において、eNB110は、参照信号を送信する。
ステップ80において、UE10は、オン期間において、eNB110(すなわち、サービングセル)から送信される参照信号の受信品質を測定する。
ステップ90A〜ステップ90Cにおいて、eNB110は、参照信号を送信する。
ステップ100A〜ステップ100Cにおいて、UE10は、オフ期間であっても、eNB110(すなわち、サービングセル)から送信される参照信号の受信品質を測定する。
なお、ステップ100A〜ステップ100Cのタイミングは、ステップ60A〜ステップ60Cと同様に、オフ期間において均等であることに留意すべきである。
ステップ110において、eNB110は、参照信号を送信する。
ステップ120において、UE10は、オン期間において、eNB110(すなわち、サービングセル)から送信される参照信号の受信品質を測定する。
第2に、図9を参照しながら、第2パターンについて説明する。なお、図9において、eNB110は、UE10が接続するサービングセルを有する無線基地局である。以下においては、第1パターンに対する差異について主として説明する。
図9に示すように、第2パターンでは、ステップ50A〜ステップ50C及びステップ60A〜ステップ60Cが省略されている。
ステップ80において、UE10は、オン期間において、eNB110(すなわち、サービングセル)から送信される参照信号の受信品質を測定する。ここでは、サービングセルから送信される参照信号の受信品質が所定条件を満たしたものとする。所定条件は、例えば、以下に示す通りである。
(1)サービングセルから受信する参照信号の受信品質が第1閾値を下回ること
第3に、図10を参照しながら、第3パターンについて説明する。なお、図10において、eNB110Aは、UE10が接続するサービングセルを有する無線基地局であり、eNB110Bは、サービングセル以外の隣接セル(Intra−Frequency又はInter−Frequency)を有する無線基地局である。なお、eNB110A及びeNB110Bは、同一の無線基地局であってもよい。以下においては、第1パターンに対する差異について主として説明する。なお、同一ステップ番号で表されるeNB110A及びeNB110Bからの参照信号の送信及びUE10の測定は、異なるサブフレームで行なわれてもよい。
第3パターンでは、図10に示すように、ステップ50A〜ステップ50C、ステップ80、ステップ100A〜ステップ100C及びステップ120Cにおいて、UE10は、eNB110A(すなわち、サービングセル)及びeNB110B(すなわち、隣接セル)から送信される参照信号の受信品質を測定する。
第4に、図11を参照しながら、第2パターンについて説明する。なお、図11において、eNB110は、UE10が接続するサービングセルを有する無線基地局である。eNB110Aは、UE10が接続するサービングセルを有する無線基地局であり、eNB110Bは、サービングセル以外の隣接セル(Intra−Frequency又はInter−Frequency)を有する無線基地局である。なお、eNB110A及びeNB110Bは、同一の無線基地局であってもよい。以下においては、第3パターンに対する差異について主として説明する。
図11に示すように、第2パターンでは、ステップ50A〜ステップ50C及びステップ60A〜ステップ60Cが省略されている。
ステップ80において、UE10は、オン期間において、eNB110A(すなわち、サービングセル)及びeNB110B(すなわち、隣接セル)から送信される参照信号の受信品質を測定する。ここでは、サービングセル及び隣接セルから送信される参照信号の受信品質が所定条件を満たしたものとする。所定条件は、例えば、以下に示す通りである。
(2)隣接セル(Intra−Frequency又はInter−Frequency)から受信する参照信号の受信品質が第2閾値を上回ること
(3)隣接セル(Intra−Frequency又はInter−Frequency)から受信する参照信号の受信品質に所定オフセットを加えた受信品質が第2閾値を上回ること
(4)サービングセルから受信する参照信号の受信品質が第1閾値を下回り、かつ、隣接セル(Intra−Frequency又はInter−Frequency)から受信する参照信号の受信品質が第2閾値を上回ること
(作用及び効果)
第1実施形態では、UE10が、DRX周期が構成されている場合に、サービングセルから送信される下り方向信号を監視すべきオン期間以外の期間(すなわち、オフ期間)であっても、セルから送信される参照信号の受信品質を測定する。これによって、非常に長いDRX周期が構成されたとしても、参照信号の受信品質の測定間隔の長期化を抑制して、適切な無線環境の測定及び無線環境の報告を行うことができる。
特に、非常に長いDRX周期を有する拡張DRX周期が構成された場合に、拡張DRX周期のオフ期間において、参照信号の受信品質を測定することが効果的である。
[変更例1]
以下において、第1実施形態の変更例1について説明する。変更例1では、第1実施形態に対する差異について主として説明する。
変更例1では、移動通信システム100がSON(Self Organization Network)機能をサポートしているケースについて例示する。言い換えると、UE10及びeNB110がSON機能をサポートしているケースについて例示する。
UE10は、無線接続が正常ではなく切断される事象(以下、RLF;Radio Link Failure)が生じた場合に、RLFの要因などをレポート(以下、RLFレポート)として保持する。UE10は、RRCコネクティッド状態に遷移すると、RRCコネクションが設定されたeNB110に対して、RLFレポートを保持している旨を通知する。
eNB110は、RLFレポートを保持している旨の通知に応じて、UE10に対してRLFレポートを要求して、UE10からRLFレポートを受信する。なお、RLFレポートは、ハンドオーバの条件を定めるパラメータ(以下、ハンドオーバパラメータ)の設定に用いられる。
このようなケースにおいて、上述した拡張DRX周期が構成されている場合には、参照信号をUE10が受信する頻度が少なく、適切なハンドオーバパラメータが設定されているにもかかわらず、RLFが生じることが考えられる。このようなケースにおいて、RLFレポートが収集されてしまうと、適切なハンドオーバパラメータが変更されて、不適切なハンドオーバパラメータが設定されてしまう。
従って、変更例2では、拡張DRX周期が構成されている状況においてRLFが生じた場合に、UE10は以下の動作を行う。
(1−1)UE10は、eNB110に対して、RLFレポートを保持している旨の通知を省略する。
(1−2)UE10は、eNB110に対して、RLFレポートを保持している旨を通知するとともに、拡張DRX周期が構成されていた旨を通知する。言い換えると、UE10は、RLFレポートを保持している旨の通知に、拡張DRX周期が構成されていた旨の通知を付加する。
(1−3)UE10は、eNB110に対して、RLFレポートとともに、拡張DRX周期が構成されていた旨を通知する。言い換えると、UE10は、RLFレポートに、拡張DRX周期が構成されていた旨の通知を付加する。
また、変更例2では、拡張DRX周期が構成されている状況においてRLFが生じた場合に、eNB110は以下の動作を行う。
(2−1)eNB110は、RLFレポートを保持している旨の通知とともに、拡張DRX周期が構成されていた旨が通知された場合に、UE10に対するRLFレポートの要求を省略する。すなわち、eNB110は、RLFレポートの収集を行わない。
但し、拡張DRX周期が構成されていた旨をeNB110が知っている場合には、例えば、RRCコネクションがeNB110と設定されたUE10において拡張DRX周期が構成される場合には、拡張DRX周期が構成されていた旨の通知は必須でない。
[その他の実施形態]
本発明は上述した実施形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
実施形態では特に触れていないが、サービングセルから送信される下り方向信号を監視すべきオン期間以外の期間(すなわち、オフ期間)において参照信号の受信品質を測定するために必要な構成(Configureation)は、eNB110からUE10に対して、DRX周期が構成される前に送信される。オフ期間において参照信号の受信品質を測定するために必要な構成は、例えば、参照信号の受信品質の測定を行う条件(例えば、上述した所定条件(1)〜(4)、特に、所定オフセット)、参照信号の受信品質を測定する測定周期、オフ期間において測定すべき参照信号を送信するセルを示す情報などである。オフ期間において参照信号の受信品質を測定するために必要な構成は、例えば、RRCシグナリングでUE10に通知されてもよく、報知チャネルでUE10に通知されてもよい。報知チャネルは、eNB110から報知されるチャネルであり、MIB(Master Information Block)やSIB(System Information Block)を搬送する。
一例としては、DRX周期(特に、拡張DRX周期)が構成される場合において、UE10からeNB110に対して、DRX周期の設定要求が送信されて、eNB110からUE10に対して、DRX周期の設定許可が送信されるケースが考えられる。このようなケースにおいて、オフ期間において参照信号の受信品質を測定するために必要な構成は、eNB110からUE10に送信される設定許可に含まれると考えられる。
その他の実施形態として、UE10は、セルから送信される参照信号の受信品質が所定条件を満たした場合に、DRX周期の変更をeNB110に要求することによって、参照信号の受信品質の測定回数を増やしてもよい。
その他の実施形態として、既存のメジャーメントギャップとは別に、サービングセル及びサービングセルと同一周波数で運用されている基地局の無線環境を測定するための新たなメジャーメントギャップを規定して、新たなメジャーメントギャップにおいて参照信号の受信品質を測定してもよい。
また、第1実施形態と同様に、所定の受信品質がある条件を満たした場合にのみ、その時点でUE10が既に行っている受信品質の測定に加えて、新たなメジャーメントギャップの構成に基づいて受信品質の測定を行ってもよい。
本発明によれば、拡張DRX周期などのDRX周期が構成される場合において、オフ期間の長期化に伴う問題を抑制することを可能とする移動通信方法及び無線端末を提供することができる。

Claims (7)

  1. 無線端末と無線基地局との間でRRCコネクションが設定されたRRCコネクティッド状態において、サービングセルから送信される下り方向信号を監視すべきオン期間及び前記オン期間以外のオフ期間を有するDRX周期を構成する移動通信方法であって、
    前記DRX周期は、マンダトリーである第1のDRX周期と、該第1のDRX周期よりも短い周期を構成しオプションである第2のDRX周期と、前記第1のDRX周期よりも長い周期を構成する第3のDRX周期とを含み、
    前記無線端末が、前記第3のDRX周期が構成されている場合に、前記オフ期間であっても、セルから送信される参照信号の受信品質を測定する工程Aを含むことを特徴とする移動通信方法。
  2. 前記無線端末が、前記オン期間において、前記無線端末が接続するサービングセルから送信される参照信号の受信品質を測定する工程Bを含み、
    前記無線端末は、前記工程Bで測定された受信品質が所定条件を満たす場合に、前記工程Aを行うことを特徴とする請求項1に記載の移動通信方法。
  3. 前記無線端末が、前記オン期間において、前記無線端末が接続するサービングセルから送信される参照信号の受信品質を測定し、前記オン期間において、前記サービングセルと同じ周波数帯が用いられており、前記サービングセル以外の隣接セルから送信される参照信号の受信品質を測定し、又は、前記オン期間内に構成されるメジャーメントギャップ期間において、前記サービングセルと異なる周波数帯が用いられており、前記サービングセル以外の隣接セルから送信される参照信号の受信品質を測定する工程Bを含み、
    前記無線端末は、前記工程Bで測定された受信品質が所定条件を満たす場合に、前記工程Aを行うことを特徴とする請求項1に記載の移動通信方法。
  4. 前記工程Aは、前記無線端末が、前記無線端末が接続するサービングセル又は前記サービングセル以外の隣接セルから送信される参照信号の受信品質を測定する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の移動通信方法。
  5. 前記無線端末が、前記オフ期間において測定すべき参照信号を送信するセルを示す情報を前記無線基地局から受信する工程Cを含むことを特徴とする請求項1に記載の移動通信方法。
  6. 前記工程Aにおいて前記参照信号の受信品質を測定するタイミングは、前記オフ期間において均等に割当てられることを特徴とする請求項1に記載の移動通信方法。
  7. 無線端末と無線基地局との間でRRCコネクションが設定されたRRCコネクティッド状態において、サービングセルから送信される下り方向信号を監視すべきオン期間及び前記オン期間以外のオフ期間を有するDRX周期を構成する移動通信システムにおいて、前記下り方向信号を受信する無線端末であって、
    前記DRX周期は、マンダトリーである第1のDRX周期と、該第1のDRX周期よりも短い周期を構成しオプションである第2のDRX周期と、前記第1のDRX周期よりも長い周期を構成する第3のDRX周期とを含み、
    前記第3のDRX周期が構成されている場合に、前記オフ期間であっても、セルから送信される参照信号の受信品質を測定する制御部を備えることを特徴とする無線端末。
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