JP5781939B2 - 調整可能なポリマー組成物 - Google Patents

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Description

関連出願への相互参照
本願は、米国特許法第119条(e)項の下、2008年12月23日に出願された米国仮特許出願第61/140,190号の利益を主張し、この米国仮特許出願の全体の内容は、本明細書中に参考として援用される。
発明の分野
本発明は、ポリマー分野に関する。より特定的には、本発明は、調整された分解温度を有するポリマー組成物およびこれを調製する方法に関する。
発明の背景
脂肪族ポリカーボネート(APC)は、材料科学における高性能用途から、消費者包装としての使用まで、さまざまな多くの用途を有する生体適合性材料である。APCの用途の中には(例えば、犠牲ポリマー材料(sacrifical polymer material)としての用途)、金属含有量が低く、熱重量分析(TGA)によって決定した場合に、熱分解が開始する温度が正確に定義されていることが必要なものがある。ある場合には、熱分解温度が約200℃より低いことが特に有益である。ポリカーボネートの特定の調製物は、約200〜350℃の範囲で熱分解を受けることが知られている。熱分解温度が高い感光性ポリカーボネートは、触媒量の酸が存在すると、熱分解温度より低い温度で分解を受けることがわかっている(非特許文献1)。しかし、この方法は、ポリマーという観点で汎用性がなく、酸の使用が必須であることは、いくつかの用途にとって理想的ではない場合がある。したがって、APCの分解温度を調整するための新しい方法の必要性が依然として存在する。
Jayachandran,J.P.ら、J.Microelectromechanical Systems、第12巻、2003、pp.147−159
発明の要旨
本発明は、ポリマーの分解温度を調整する1つ以上の添加剤を含むポリマー組成物を提供する。ある態様によれば、与えられる組成物は、
(a)以下のものからなる群から選択されるポリマー
〔式中、
の各存在は、独立して、水素であるか、または、C1〜30脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC1〜30ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員環ヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
、R、Rの各存在は、独立して、水素であるか、または、C1〜12脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC1〜12ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員環ヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
(RおよびR)、(RおよびR)、(RおよびR)のいずれかは、その間にある原子とともに、場合により1個以上のヘテロ原子を含有する、1個以上の場合により置換された環を形成していてもよい〕と;
(b)ポリマー組成物の分解温度を調整することを特徴とする添加剤とを含む。
特定の実施形態では、添加剤は、ポリマー組成物の分解温度を下げる。特定の実施形態では、添加剤は、有機カチオンを含む。ある実施形態では、添加剤は、ホスホニウム種である。ある実施形態では、添加剤は、四級アンモニウム種である。特定の実施形態では、添加剤は、プロトン化アミン種である。特定の実施形態では、添加剤は、ビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウムクロリドである。特定の実施形態では、添加剤は、ブチルメチルイミダゾリウムクロリドである。特定の実施形態では、添加剤は、酢酸テトラブチルアンモニウムである。
特定の実施形態では、添加剤は、約50〜3500質量百万分率の濃度で存在する。特定の実施形態では、添加剤は、約100〜1500質量百万分率の濃度で存在する。
ある実施形態では、ポリマー組成物の分解開始温度は、約100℃〜約220℃である。ある実施形態では、ポリマー組成物の分解開始温度は、約120℃〜約180℃である。ある実施形態では、ポリマー組成物の分解開始温度は、約120℃〜約160℃である。特定の実施形態では、ポリマー組成物は、遷移金属を実質的に含まない。特定の実施形態では、ポリマー組成物は、コバルトを実質的に含まない。ある実施形態では、ポリマー組成物は、コバルトを約10ppm未満の量で含む。
特定の実施形態では、与えられるポリマー組成物は、脂肪族ポリカーボネートである。ある実施形態では、Rは、脂肪族基である。ある実施形態では、Rはメチルである。ある実施形態では、RおよびRと、その間にある原子とが一緒になって、6員環炭素環を形成する。
ある局面によれば、本開示は、ポリマー組成物の分解温度を調整する方法を提供し、この方法は、
(a)ポリマー組成物を与えることと;
(b)上述のポリマー組成物と、ポリマー組成物の分解温度を調整することが可能な、有効量の添加剤とを混合することとを含む。
特定の実施形態では、この方法は、
(a)以下のものからなる群から選択されるポリマー
〔式中、
の各存在は、独立して、水素であるか、または、C1〜30脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC1〜30ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員環ヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
、R、Rの各存在は、独立して、水素であるか、または、C1〜12脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC1〜12ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員環ヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
(RおよびR)、(RおよびR)、(RおよびR)のいずれかは、その間にある原子とともに、場合により1個以上のヘテロ原子を含有する、1個以上の場合により置換された環を形成していてもよい〕
を与えることと;
(b)このポリマー組成物と、ポリマー組成物の分解温度を調整することが可能な、有効量の添加剤とを混合することとを含む。
(定義)
特定の官能基および化学用語の定義を、以下にさらに詳細に記載する。本発明の目的のために、化学元素は、Periodic Table of the Elements、CAS version、Handbook of Chemistry and Physics、第75版(表紙内側)にしたがって定義されており、特定の官能基は、一般的に、本明細書で記載したように定義される。したがって、有機化学、および特定の官能基部分および反応性に関する一般的な原理は、Organic Chemistry、Thomas Sorrell、University Science Books、Sausalito、1999;Smith and March March’s Advanced Organic Chemistry、第5版、John Wiley & Sons、Inc.、New York、2001;Larock、Comprehensive Organic Transformations、VCH Publishers,Inc.、New York、1989;Carruthers、Some Modern Methods of Organic Synthesis、第3版、Cambridge University Press、Cambridge、1987に記載されており、これらの内容全体が、本明細書に参考として組み込まれる。
本発明の特定の化合物は、1個以上の不斉中心を含んでいてもよく、したがって、種々の立体異性体形態、例えば、エナンチオマーおよび/またはジアステレオマーとして存在してもよい。したがって、本発明の化合物およびその組成物は、個々のエナンチオマー、ジアステレオマーまたは幾何異性体の形態であってもよく、または、立体異性体の混合物の形態であってもよい。特定の実施形態では、本発明の化合物は、エナンチオマー的に純粋な化合物である。特定の他の実施形態では、エナンチオマー混合物またはジアステレオマー混合物が与えられる。
さらに、特定の化合物は、本明細書で記載される場合、1個以上の二重結合を有していてもよく、他の意味であると示されていない限り、Z異性体またはE異性体のいずれかとして存在してもよい。本発明は、さらに、他の異性体を実質的に含まない個々の異性体としての化合物、または、種々の異性体混合物(例えば、エナンチオマーのラセミ混合物)としての化合物を包含する。上述の化合物自体に加え、本発明は、1個以上の化合物を含む組成物も包含する。
本明細書で使用される場合、用語「異性体」は、任意のすべての幾何異性体および立体異性体を含む。例えば、「異性体」は、cis異性体およびtrans異性体、E異性体およびZ異性体、RエナンチオマーおよびSエナンチオマー、ジアステレオマー、(D)異性体、(L)異性体、これらのラセミ混合物、およびこれらの他の混合物を、本発明の範囲内にあるものとして含む。例えば、化合物は、ある実施形態では、1個以上の対応する立体異性体を実質的に含まないように得られてもよく、これはまた、「立体化学的に豊富に含む」と称されてもよい。
用語「ハロ」および「ハロゲン」は、本明細書で使用される場合、フッ素(フルオロ、−F)、塩素(クロロ、−Cl)、臭素(ブロモ、−Br)、ヨウ素(ヨード、−I)から選択される原子を指す。
用語「脂肪族」または「脂肪族基」は、本明細書で使用される場合、直鎖(すなわち、分岐していない)であるか、分岐しているか、または環状であってもよく(縮合し、架橋し、スピロ縮合した多環を含み)、完全に飽和であってもよく、または、1個以上の不飽和部を含んでいてもよいが、芳香族ではないような炭化水素部分を示す。他の意味であると明記されていない限り、脂肪族基は、1〜30個の炭素原子を含む。特定の実施形態では、脂肪族基は、1〜12個の炭素原子を含む。特定の実施形態では、脂肪族基は、1〜8個の炭素原子を含む。特定の実施形態では、脂肪族基は、1〜6個の炭素原子を含む。ある実施形態では、脂肪族基は、1〜5個の炭素原子を含み、ある実施形態では、脂肪族基は、1〜4個の炭素原子を含み、さらに他の実施形態では、脂肪族基は、1〜3個の炭素原子を含み、さらに他の実施形態では、脂肪族基は、1〜2個の炭素原子を含む。適切な脂肪族基としては、限定されないが、直鎖または分枝鎖のアルキル、アルケニル、アルキニル基、およびこれらのハイブリッド、例えば、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキルまたは(シクロアルキル)アルケニルが挙げられる。
用語「ヘテロ脂肪族」または「ヘテロ脂肪族基」は、本明細書で使用される場合、炭素原子に加え、1〜5個のヘテロ原子を有し、直鎖(すなわち、分岐していない)であるか、分岐しているか、または環状(「ヘテロ環」)であってもよく、完全に飽和であってもよく、または、1個以上の不飽和部を含んでいてもよいが、芳香族ではないような、場合により置換された炭化水素部分を示す。用語「ヘテロ原子」は、窒素、酸素、または硫黄を指し、窒素または硫黄の任意の酸化形態、塩基性窒素の任意の四級化形態を含む。また、用語「窒素」は、置換された窒素を含む。他の意味であると明記されていない限り、ヘテロ脂肪族基は、1〜6個の炭素原子を含み、1〜3個の炭素原子は、場合により、独立して、酸素、窒素、硫黄から選択されるヘテロ原子と置き換わっている。ある実施形態では、ヘテロ脂肪族基は、1〜4個の炭素原子を含み、1〜2個の炭素原子は、場合により、独立して、酸素、窒素、硫黄から選択されるヘテロ原子と置き換わっている。さらに他の実施形態では、ヘテロ脂肪族基は、1〜3個の炭素原子を含み、1個の炭素原子は、場合により、独立して、酸素、窒素、硫黄から選択されるヘテロ原子と置き換わっている。適切なヘテロ脂肪族基としては、限定されないが、直鎖または分枝鎖のヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル基が挙げられる。
用語「エポキシド」は、本明細書で使用される場合、置換されたオキシランを指す。このような置換されたオキシランは、一置換オキシラン、二置換オキシラン、三置換オキシラン、四置換オキシランを含む。このようなエポキシドは、本明細書に定義されているように、さらに場合により置換されていてもよい。特定の実施形態では、エポキシドは、1個のオキシラン部分を含む。特定の実施形態では、エポキシドは、2個以上のオキシラン部分を含む。
用語「ポリマー」は、本明細書で使用される場合、比較的分子量の大きな分子を指し、この分子の構造は、実質的に、または概念的に、比較的分子量の小さな分子に由来する複数の繰り返し単位を含む。特定の実施形態では、ポリマーは、たった1つのモノマー種(例えば、ポリエチレンオキシド)から構成される。特定の実施形態では、本発明のポリマーは、コポリマー、ターポリマー、ヘテロポリマー、ブロックコポリマー、または1個以上のエポキシドのテーパー型ヘテロポリマー(tapered heteropolymer)である。
用語「不飽和」は、本明細書で使用される場合、ある部分が、1個以上の二重結合または三重結合を有することを意味する。
用語「脂環式」、「炭素環」または「炭素環の」は、単独で用いる場合、またはもっと大きな部分の一部として用いる場合、本明細書に記載されるように、3〜20員環の飽和または部分的に不飽和の単環、二環または多環系を指し、脂肪族の環系は、上に定義され、本明細書に記載されるように、場合により置換されている。脂環式基としては、限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル、シクロヘプテニル、シクロオクチル、シクロオクテニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ノルボルニル、スピロ[4.5]デシル、シクロオクタジエニルが挙げられる。ある実施形態では、シクロアルキルは、炭素を3〜6個有する。用語「脂環式」、「炭素環」または「炭素環の」は、1個以上の芳香族環または非芳香族環と縮合した脂肪族環も含み(例えば、デカヒドロナフチルまたはテトラヒドロナフチル)、結合基または結合部分は、脂肪族環の上にある。ある実施形態では、炭素環基は、二環系である。ある実施形態では、炭素環基は、三環系である。ある実施形態では、炭素環基は、多環系である。特定の実施形態では、用語「3〜14員環の炭素環」および「C3〜14炭素環」は、3〜8員環の飽和または部分的に不飽和の炭素単環系、または、7〜14員環の飽和または部分的に不飽和の炭素多環系を指す。
用語「アルキル」は、本明細書で使用される場合、1〜6個の炭素原子を有する脂肪族部分から1個の水素原子を除去することによって誘導される、飽和の直鎖または分枝鎖の炭化水素基を指す。他の意味であると明記されていない限り、アルキル基は、1〜12個の炭素原子を含む。特定の実施形態では、アルキル基は、1〜8個の炭素原子を含む。特定の実施形態では、アルキル基は、1〜6個の炭素原子を含む。ある実施形態では、アルキル基は、1〜5個の炭素原子を含む。ある実施形態では、アルキル基は、1〜4個の炭素原子を含む。特定の実施形態では、アルキル基は、1〜3個の炭素原子を含む。ある実施形態では、アルキル基は、1〜2個の炭素原子を含む。アルキル基の例としては、限定されないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、sec−ペンチル、iso−ペンチル、tert−ブチル、n−ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、sec−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−デシル、n−ウンデシル、ドデシルなどが挙げられる。
用語「アルケニル」は、本明細書で使用される場合、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を有する直鎖または分枝鎖の脂肪族部分から1個の水素原子を除去することによって誘導される一価の基を指す。他の意味であると明記されていない限り、アルケニル基は、2〜12個の炭素原子を含む。特定の実施形態では、アルケニル基は、2〜8個の炭素原子を含む。特定の実施形態では、アルケニル基は、2〜6個の炭素原子を含む。ある実施形態では、アルケニル基は、2〜5個の炭素原子を含む。ある実施形態では、アルケニル基は、2〜4個の炭素原子を含む。ある実施形態では、アルケニル基は、2〜3個の炭素原子を含む。ある実施形態では、アルケニル基は、2個の炭素原子を含む。アルケニル基としては、例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、1−メチル−2−ブテン−1−イルなどが挙げられる。
用語「アルキニル」は、本明細書で使用される場合、少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を有する直鎖または分枝鎖の脂肪族部分から1個の水素原子を除去することによって誘導される一価の基を指す。他の意味であると明記されていない限り、アルキニル基は、2〜12個の炭素原子を含む。特定の実施形態では、アルキニル基は、2〜8個の炭素原子を含む。特定の実施形態では、アルキニル基は、2〜6個の炭素原子を含む。ある実施形態では、アルキニル基は、2〜5個の炭素原子を含み、ある実施形態では、アルキニル基は、2〜4個の炭素原子を含み、さらに他の実施形態では、アルキニル基は、2〜3個の炭素原子を含み、さらに他の実施形態では、アルキニル基は、2個の炭素原子を含む。代表的なアルキニル基としては、限定されないが、エチニル、2−プロピニル(プロパルギル)、1−プロピニルなどが挙げられる。
用語「アリール」は、単独で用いられる場合、または「アラルキル」、「アラルコキシ」または「アリールオキシアルキル」のようなもっと大きな部分の一部として用いられる場合、合計で5〜20個の環原子を有する単環系および多環系を指し、この系の少なくとも1つの環が芳香族であり、この系のそれぞれの環は、3〜12個の環原子を含む。用語「アリール」は、用語「アリール環」と相互に置き換え可能に用いられてもよい。本発明の特定の実施形態では、「アリール」は、芳香族環系を指し、限定されないが、フェニル、ビフェニル、ナフチル、アントラシルなどが挙げられ、1個以上の置換基を有していてもよい。また、本明細書で使用される場合、芳香族環が1個以上のさらなる環に縮合している基(例えば、ベンゾフラニル、インダニル、フタルイミジル、ナフトイミジル、フェナントリジニル、またはテトラヒドロナフチルなど)も、用語「アリール」の範囲内に含まれる。特定の実施形態では、用語「6〜10員環アリール」および「C6〜10アリール」は、フェニルまたは8〜10員環の多環アリール環を指す。特定の実施形態では、用語「6〜14員環のアリール」および「C6〜14アリール」は、フェニルまたは8〜14員環の多環アリール環を指す。
用語「ヘテロアリール」および「ヘテロアラ−」は、単独で用いられる場合、またはもっと大きな部分(例えば、「ヘテロアラルキル」または「ヘテロアラルコキシ」)の一部として用いられる場合、5〜14個の環原子、好ましくは、5個、6個、または9個の環原子を有し、環配置に共通する6個、10個、または14個のπ電子を有し、炭素原子に加え、1〜5個のヘテロ原子を有する基を指す。用語「ヘテロ原子」は、窒素、酸素、または硫黄を指し、窒素または硫黄の任意の酸化形態、塩基性窒素の任意の四級化形態を含む。ヘテロアリール基としては、限定されないが、チエニル、フラニル、ピローリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリジニル、プリニル、ナフチリジニル、ベンゾフラニル、プテリジニルが挙げられる。用語「ヘテロアリール」および「ヘテロアラ−」は、本明細書で使用される場合、ヘテロ芳香族環が、1個以上のアリール環、脂環式環、またはヘテロシクリル環と縮合した基も含み、結合基または結合点は、ヘテロ芳香族環の上にある。非限定的な例としては、インドリル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、4H−キノリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、ピリド[2,3−b]−1,4−オキサジン−3(4H)−オンが挙げられる。ヘテロアリール基は、単環系であってもよく、二環系であってもよい。用語「ヘテロアリール」は、用語「ヘテロアリール環」、「ヘテロアリール基」、または「ヘテロ芳香族」と置き換え可能に用いてもよく、これらの用語のうち、任意のものは、場合により置換されている環を含む。用語「ヘテロアラルキル」は、ヘテロアリールで置換されたアルキル基を指し、アルキル部分およびヘテロアリール部分は、独立して、場合により置換されている。用語「ヘテロアラルキル」は、ヘテロアリールで置換されたアルキル基を指し、アルキル部分およびヘテロアリール部分は、独立して、場合により置換されている。特定の実施形態では、用語「5〜10員環ヘテロアリール」は、窒素、酸素または硫黄からなる群から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する5〜6員環のヘテロアリール環、または窒素、酸素または硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する8〜10員環のヘテロアリール二環を指す。特定の実施形態では、用語「5〜14員環のヘテロアリール」は、窒素、酸素または硫黄からなる群から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する5〜6員環のヘテロアリール環、または窒素、酸素または硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する8〜14員環のヘテロアリール多環を指す。
本明細書で使用される場合、用語「ヘテロ環」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロ環基」、「ヘテロ環式環」は、相互に置き換え可能に使用され、飽和または部分的に不飽和であり、炭素原子に加え、1個以上、好ましくは1〜4個の上に定義されるようなヘテロ原子を有する、安定な3〜7員環の単環または7〜14員環の二環のヘテロ環部分を指す。ヘテロ環の原子について述べるときに使用する場合、用語「窒素」は、置換された窒素を含む。一例として、窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有する飽和または部分的に不飽和な環において、窒素は、Nであってもよく(3,4−ジヒドロ−2H−ピローリルのように)、NH(ピロリジニルのように)、またはNR(N−置換ピロリジニルのように)であってもよい。ある実施形態では、用語「3〜7員環ヘテロ環」は、窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する、3〜7員環の飽和または部分的に不飽和な単環のヘテロ環を指す。ある実施形態では、用語「3〜8員環のヘテロ環」は、窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する、3〜8員環の飽和または部分的に不飽和な単環のヘテロ環を指す。ある実施形態では、用語「3〜12員環のヘテロ環」は、窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する、3〜8員環の飽和または部分的に不飽和なヘテロ単環、または、窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、7〜12員環の飽和または部分的に不飽和なヘテロ多環を指す。ある実施形態では、用語「3〜14員環のヘテロ環」は、窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する、3〜8員環の飽和または部分的に不飽和なヘテロ単環、または、窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、7〜14員環の飽和または部分的に不飽和なヘテロ多環を指す。
ヘテロ環は、任意のヘテロ原子または炭素原子にある側鎖に結合し、安定な構造を生じていてもよく、環原子のいずれかは、場合により置換されていてもよい。このような飽和または部分的に不飽和のヘテロ環基の例としては、限定されないが、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ピロリジニル、ピロリドニル、ピペリジニル、ピロリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、ジアゼピニル、オキサアゼピニル、チアゼピニル、モルホリニル、キヌクリジニルが挙げられる。用語「ヘテロ環」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロシクリル環」、「ヘテロ環基(heterocyclic group)」、「ヘテロ環部分」、「ヘテロ環基(heterocyclic radical)」は、本明細書で相互に置き換え可能に用いられ、ヘテロシクリル環が、1個以上のアリール環、ヘテロアリール環、または脂環式環に縮合した基も含み(例えば、インドリニル、3H−インドリル、クロマニル、フェナントリジニル、またはテトラヒドロキノリニル)、結合基または結合点は、ヘテロシクリル環の上にある。ヘテロシクリル基は、単環系であってもよく、二環系であってもよい。用語「ヘテロシクリルアルキル」は、ヘテロシクリルで置換されたアルキル基を指し、アルキル部分およびヘテロシクリル部分は、独立して、場合により置換されている。
本明細書で使用される場合、用語「部分的に不飽和」は、少なくとも1個の二重結合または三重結合を含む環部分を指す。用語「部分的に不飽和」は、複数の不飽和部を有する環を包含することを意図しているが、本明細書に定義されているように、アリール部分またはヘテロアリール部分を含むことを意図していない。
本明細書に記載されるように、本発明の化合物は、「場合により置換された」部分を含んでいてもよい。一般的に、用語「置換された」は、用語「場合により」が前についていても、ついていなくても、所定の部分の1個以上の水素が、適切な置換基と置き換わっていることを意味する。他の意味であると記載されていない限り、「場合により置換された」基は、基のそれぞれの置換可能な位置に適切な置換基を有していてもよく、所与の構造の2個以上の位置が、特定の基から選択される2個以上の置換基で置換されていてもよい場合、その置換基は、すべての位置で同じであってもよく、異なっていてもよい。本発明で想定される置換基の組み合わせは、好ましくは、安定な化合物または化学的に実現可能な化合物を生じるものである。用語「安定な」は、本明細書で使用される場合、産生、検出、および特定の実施形態では、回収、精製、本明細書に開示されている1つ以上の目的のための用途を可能にする条件にさらされても、実質的に変わらない化合物を指す。
本明細書のいくつかの化学構造では、置換基は、示されている分子の環の内部まで描かれている結合に接続するように示されている。このことは、1個以上の置換基が、(通常は、親構造の水素原子に代わって)任意の利用可能な位置に結合していてもよいことを示していると理解されるであろう。このように置換されている環の原子が、2個の置換可能な位置を有している場合には、2個の基が同じ環原子の上に存在していてもよい。他の意味であると示されていない限り、2個以上の置換基が存在する場合、それぞれは、その他の置換基と独立して定義され、それぞれは、異なる構造を有していてもよい。環に交差する結合で、置換基が−Rで示されている場合には、この環が、上の章で記載されているような「場合により置換された」と述べられているのと同じ意味である。
「場合により置換された」基の置換可能な炭素原子上の適切な一価置換基は、独立して、ハロゲン;−(CH0〜4R°;−(CH0〜4OR°;−O−(CH0〜4C(O)OR°;−(CH0〜4CH(OR°);−(CH0〜4SR°;−(CH0〜4Ph(R°で置換されていてもよい);−(CH0〜4O(CH0〜1Ph(R°で置換されていてもよい);−CH=CHPh(R°で置換されていてもよい);
−(C1〜4直鎖または分枝鎖のアルキレン)O−N(R°);または−(C1〜4直鎖または分枝鎖のアルキレン)C(O)O−N(R°)であり、R°は、それぞれ、以下に定義されるように置換されていてもよく、独立して、水素、C1〜8脂肪族、−CHPh、−O(CH0〜1Ph、または、窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する、5〜6員環の飽和な環、部分的に不飽和な環、アリール環、または、上の定義にかかわらず、2個の独立した場合のR°と、その間にある原子とともに、窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する、3〜12員環の飽和な環、部分的に不飽和な環、またはアリール環の単環または多環を形成し、これらは、以下に定義されるように置換されていてもよい。
R°(または、2個の独立した場合のR°と、その間にある原子とが一緒になって生成する環)の適切な一価置換基は、独立して、ハロゲン、−(CH0〜2l、−(ハロRl)、−(CH0〜2OH、−(CH0〜2ORl、−(CH0〜2CH(ORl;−O(ハロRl)、−CN、−N、−(CH0〜2C(O)Rl、−(CH0〜2C(O)OH、−(CH0〜2C(O)ORl、−(CH0〜4C(O)N(R°);−(CH0〜2SRl、−(CH0〜2SH、−(CH0〜2NH、−(CH0〜2NHRl、−(CH0〜2NRl 、−NO、−SiRl 、−OSiRl 、−C(O)SRl −(C1〜4直鎖または分枝鎖のアルキレン)C(O)ORl、または−SSRlであり、ここで、各Rlは、置換されていないか、または「ハロ」がその前についている場合には、1個以上のハロゲンでのみ置換されており、独立して、C1〜4脂肪族、−CHPh、−O(CH0〜1Ph、または、窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員環の飽和な環、部分的に不飽和な環、またはアリール環から選択される。R°の飽和炭素原子の適切な二価の置換基としては、=Oおよび=Sが挙げられる。
「場合により置換された」基の飽和炭素原子の適切な二価置換基としては、=O、=S、=NNR 、=NNHC(O)R、=NNHC(O)OR、=NNHS(O)、=NR、=NOR、−O(C(R ))2〜3O−、または−S(C(R ))2〜3S−が挙げられ、それぞれの独立した場合のRは、水素、以下に定義されているように置換されていてもよいC1〜6脂肪族、または、窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する、置換されていない5〜6員環の飽和な環、部分的に不飽和な環、またはアリール環から選択される。「場合により置換された」基の置換可能な炭素に結合する適切な二価の置換基としては、−O(CR 2〜3O−が挙げられ、それぞれの独立した場合のRは、水素、以下に定義されているように置換されていてもよいC1〜6脂肪族、または、窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する、置換されていない5〜6員環の飽和な環、部分的に不飽和な環、またはアリール環から選択される。
の脂肪族基の適切な置換基としては、ハロゲン、−Rl、−(ハロRl)、−OH、−ORl、−O(ハロRl)、−CN、−C(O)OH、−C(O)ORl、−NH、−NHRl、−NRl 、または−NOが挙げられ、各Rlは、置換されていないか、または「ハロ」がその前についている場合には、1個以上のハロゲンでのみ置換されており、独立して、C1〜4脂肪族、−CHPh、−O(CH0〜1Ph、または、窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員環の飽和な環、部分的に不飽和な環、またはアリール環である。
「場合により置換された」基の置換可能な窒素の適切な置換基としては、−R、−NR 、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−S(O)、−S(O)NR 、−C(S)NR 、−C(NH)NR 、または−N(R)S(O)が挙げられ、各Rは、独立して、水素、以下に定義されているように置換されていてもよいC1〜6脂肪族、置換されていない−OPh、または、窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する、置換されていない5〜6員環の飽和な環、部分的に不飽和な環、またはアリール環、または、上の定義にかかわらず、2個の独立した場合のRと、その間にある原子とともに、窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する、3〜12員環の飽和な環、部分的に不飽和な環、またはアリール環の単環または多環を形成する。置換可能な窒素は、3個のR置換基で置換され、電荷を有するアンモニウム部分−N(Rを形成していてもよく、このアンモニウム部分は、適切な対イオンでさらに錯化されている。
の脂肪族基の適切な置換基は、独立して、ハロゲン、−Rl、−(ハロRl)、−OH、−ORl、−O(ハロRl)、−CN、−C(O)OH、−C(O)ORl、−NH、−NHRl、−NRl 、または−NOであり、各Rlは、置換されていないか、または「ハロ」がその前についている場合には、1個以上のハロゲンでのみ置換されており、独立して、C1〜4脂肪族、−CHPh、−O(CH0〜1Ph、または、窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員環の飽和な環、部分的に不飽和な環、またはアリール環である。
本明細書で使用される場合、用語「触媒」は、存在することにより、化学反応の速度および/または程度を高め、それ自身が消費されないか、永久的な化学変化を受けないような基質を指す。
本明細書で使用される場合、ポリマーについて述べるときに、用語「実質的に」は、ポリマーが、特定のポリマー繰り返し単位を少なくとも約98モル%含むことを意味する。ある実施形態では、実質的に特定のポリマー繰り返し単位であるポリマーは、そのポリマー繰り返し単位が少なくとも約99モル%である。ある実施形態では、実質的に特定のポリマー繰り返し単位であるポリマーは、そのポリマー繰り返し単位が少なくとも約99.9モル%である。ある実施形態では、実質的に特定のポリマー繰り返し単位であるポリマーは、そのポリマー繰り返し単位が少なくとも約99.99モル%である。
用語「実質的に含まない」は、他の意味であると示されていない限り、組成物の約5重量%未満であることを意味する。ある実施形態では、ある基質を実質的に含まない組成物は、組成物中にその基質を約2重量%未満含む。ある実施形態では、ある基質を実質的に含まない組成物は、組成物中にその基質を約1重量%未満含む。ある実施形態では、ある基質を実質的に含まない組成物は、組成物中にその基質を約0.1重量%未満含む。ある実施形態では、ある基質を実質的に含まない組成物は、組成物中にその基質を約0.01重量%未満含む。ある実施形態では、ある基質を実質的に含まない組成物は、組成物中にその基質を約0.001重量%未満含む。ある実施形態では、ある基質を実質的に含まない組成物は、標準的な技術で測定可能な量より少ない基質しか含まない。
本明細書で使用される場合、用語「頭部−尾部」または「HT」は、ポリマー鎖の隣接する繰り返し単位の位置化学を指す。例えば、ポリ(プロピレンカーボネート)(PPC)に関し、頭部−尾部という用語は、以下に示す3種類の可能な位置化学に基づく。
頭部−尾部比(H:T)という用語は、すべての他の可能な位置化学の合計に対する、頭部−尾部結合の比率を指す。
本明細書で使用される場合、用語「開始温度」は、ポリマー材料の分解が迅速に起こる最低温度を意味する。この温度は、当該技術分野で既知の標準的な方法によって、TGAによって決定してもよい。
本発明は、例えば以下の項目を提供する。
(項目1)
ポリマー組成物であって、
(a)以下のものからなる群から選択されるポリマー

〔式中、
の各存在は、独立して、水素であるか、または、C 1〜30 脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC 1〜30 ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員環ヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
、R 、R の各存在は、独立して、水素であるか、または、C 1〜12 脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC 1〜12 ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員環ヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
(R およびR )、(R およびR )、(R およびR )のいずれかは、その間にある原子とともに、1個以上の場合により置換された環を形成していてもよい〕と;
(b)存在することで前記ポリマー組成物の分解温度を調整することを特徴とする、有機カチオンを含む添加剤とを含む、ポリマー組成物。
(項目2)
前記ポリマーが、実質的に

である、項目1に記載のポリマー組成物。
(項目3)
前記ポリマーが、実質的に
である、項目1に記載のポリマー組成物。
(項目4)
、R 、R の各存在が、水素である、項目1に記載のポリマー組成物。
(項目5)
の各存在が、場合により置換されたC 1〜12 脂肪族である、項目4に記載のポリマー組成物。
(項目6)
の各存在が、メチルである、項目5に記載のポリマー組成物。
(項目7)
前記ポリマーがポリ(プロピレンカーボネート)を含む、項目1に記載のポリマー組成物。
(項目8)
前記ポリ(プロピレンカーボネート)が、約10,000〜約400,000g/molの範囲の分子量を有する、項目7に記載のポリマー組成物。
(項目9)
前記ポリ(プロピレンカーボネート)が、約20,000〜約300,000g/molの範囲の分子量を有する、項目8に記載のポリマー組成物。
(項目10)
前記ポリ(プロピレンカーボネート)が、約50,000〜約250,000g/molの範囲の分子量を有する、項目8に記載のポリマー組成物。
(項目11)
前記ポリ(プロピレンカーボネート)が、約50,000〜約200,000g/molの範囲の分子量を有する、項目8に記載のポリマー組成物。
(項目12)
前記ポリ(プロピレンカーボネート)が、4未満の多分散指数を有する、項目7に記載のポリマー組成物。
(項目13)
前記ポリ(プロピレンカーボネート)が、2未満の多分散指数を有する、項目12に記載のポリマー組成物。
(項目14)
前記ポリ(プロピレンカーボネート)が、1.5未満の多分散指数を有する、項目12に記載のポリマー組成物。
(項目15)
前記ポリ(プロピレンカーボネート)が、1.2未満の多分散指数を有する、項目12に記載のポリマー組成物。
(項目16)
前記ポリ(プロピレンカーボネート)が、平均で、ポリ(プロピレンカーボネート)鎖の隣接する繰り返し単位の少なくとも80%が頭部−尾部の位置化学を有することを特徴とする、項目7に記載のポリマー組成物。
(項目17)
前記頭部−尾部の含有量が90%より多い、項目16に記載のポリマー組成物。
(項目18)
前記R の各存在が、水素である、項目1に記載のポリマー組成物。
(項目19)
およびR の各存在は、その間にある原子と一緒になって、1個以上の場合により置換されたC 〜C 14 炭素環を形成する、項目1に記載のポリマー組成物。
(項目20)
およびR の各存在は、その間にある原子と一緒になって、6員環の炭素環を形成する、項目19に記載のポリマー組成物。
(項目21)
とR の各存在は、場合により置換されたシクロヘキサン環を形成する、項目20に記載のポリマー組成物。
(項目22)
前記ポリマーが、二酸化炭素と、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−ブテンオキシド、2,3−ブテンオキシド、ブタジエンモノエポキシド、1,2−ペンテンオキシド、エピクロロヒドリン、1,2−エポキシ−2−メチルプロパン、グリシジルエーテル、グリシジルエステル、1,2−ヘキセンオキシド、C 7−30 α−オレフィンエポキシド、シクロペンテンオキシド、シクロヘキセンオキシド、4−ビニルシクロヘキセンオキシド、4−エチルシクロヘキセンオキシド、スチレンオキシド、リモネンオキシド、ノルボルネンオキシド、シクロオクテンオキシド、1,2,5,6−ジエポキシシクロオクタン、およびシクロオクタジエンモノエポキシドからなる群から選択される1種類以上のエポキシドとのコポリマーを含む、項目3に記載のポリマー組成物。
(項目23)
前記コポリマーが、二酸化炭素と、1つのエポキシドとを含む、項目22に記載のポリマー組成物。
(項目24)
前記コポリマーが、二酸化炭素と、2つのエポキシドとを含む、項目22に記載のポリマー組成物。
(項目25)
前記コポリマーが、ランダムコポリマーを含む、項目22に記載のポリマー組成物。
(項目26)
前記コポリマーが、テーパー型コポリマーを含む、項目22に記載のポリマー組成物。
(項目27)
前記コポリマーが、ブロックコポリマーを含む、項目22に記載のポリマー組成物。
(項目28)
前記添加剤の存在が、前記ポリマー組成物の分解温度を下げる、項目1に記載のポリマー組成物。
(項目29)
前記有機カチオンが、ホスホニウム種を含む、項目28に記載のポリマー組成物。
(項目30)
前記有機カチオンが、ホスファゼンを含む、項目28に記載のポリマー組成物。
(項目31)
前記有機カチオンが、プロトン化アミン種を含む、項目28に記載のポリマー組成物。
(項目32)
前記有機カチオンが、四級アンモニウム種を含む、項目28に記載のポリマー組成物。
(項目33)
前記有機カチオンが、ヘテロ環を含む、項目28に記載のポリマー組成物。
(項目34)
前記有機カチオンが、アルソニウム種を含む、項目28に記載のポリマー組成物。
(項目35)
前記有機カチオンが、

からなる群から選択され、
式中、R 50 の各存在は、独立して、C 1〜20 脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC 1〜20 ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜7員環ヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
51 の各存在は、独立して、水素であるか、または、C 1〜20 脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC 1〜20 ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する、4〜7員環のヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;2個のR 51 基は、その間にある原子とともに、場合により置換されたC 〜C 14 炭素環、場合により置換されたC 〜C 14 ヘテロ環、場合により置換されたC 〜C 10 アリールからなる群から選択される1個以上の環を形成していてもよく;
52 の各存在は、独立して、水素であるか、または、C 1〜20 脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC 1〜20 ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する、4〜7員環のヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;2個のR 52 基は、その間にある原子とともに、場合により置換されたC 〜C 14 炭素環、場合により置換されたC 〜C 14 ヘテロ環、場合により置換されたC 〜C 10 アリール、場合により置換されたC 〜C 10 ヘテロアリールからなる群から選択される1個以上の環を形成していてもよく;
53 は、水素、ヒドロキシルであるか、または、C 1〜20 脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC 1〜20 ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する、4〜7員環のヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
環Aは、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される0〜3個のさらなるヘテロ原子を有する、場合により置換された5〜10員環ヘテロアリール基である、項目28に記載のポリマー組成物。
(項目36)
前記有機カチオンが、

を含み、
式中、R 50 の各存在は、独立して、C 1〜20 脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC 1〜20 ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する、4〜7員環のヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基である、項目1に記載のポリマー組成物。
(項目37)
50 の各存在が、独立して、場合により置換された6〜10員環アリールである、項目36に記載のポリマー組成物。
(項目38)
50 の各存在が、場合により置換されたフェニルである、項目37に記載のポリマー組成物。
(項目39)
50 の各存在が、フェニルである、項目38に記載のポリマー組成物。
(項目40)
前記添加剤が、ビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウムクロリドである、項目39に記載のポリマー組成物。
(項目41)
前記添加剤が、ビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウムクロリド以外である、項目1〜40のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
(項目42)
前記組成物が、プロピレンカーボネートを実質的に含まない、項目1〜40のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
(項目43)
前記添加剤が、以下の式を有し、

式中、R 51 の各存在が、独立して、水素またはC 1〜12 脂肪族である、項目35に記載のポリマー組成物。
(項目44)
51 の各存在が、C 1〜6 脂肪族である、項目43に記載のポリマー組成物。
(項目45)
51 の各存在が、ブチルである、項目44に記載のポリマー組成物。
(項目46)
前記添加剤が、テトラアルキルアンモニウムカルボキシレートである、項目43に記載のポリマー組成物。
(項目47)
前記添加剤が、ギ酸テトラメチルアンモニウム、酢酸テトラメチルアンモニウム、トリフルオロ酢酸テトラメチルアンモニウム、プロピオン酸テトラメチルアンモニウム、酪酸テトラメチルアンモニウム、安息香酸テトラメチルアンモニウム、ギ酸テトラエチルアンモニウム、酢酸テトラエチルアンモニウム、トリフルオロ酢酸テトラエチルアンモニウム、プロピオン酸テトラエチルアンモニウム、酪酸テトラエチルアンモニウム、安息香酸テトラエチルアンモニウム、ギ酸テトラプロピルアンモニウム、酢酸テトラプロピルアンモニウム、トリフルオロ酢酸テトラプロピルアンモニウム、プロピオン酸テトラプロピルアンモニウム、酪酸テトラプロピルアンモニウム、安息香酸テトラプロピルアンモニウム、ギ酸テトラブチルアンモニウム、酢酸テトラブチルアンモニウム、トリフルオロ酢酸テトラブチルアンモニウム、プロピオン酸テトラブチルアンモニウム、酪酸テトラブチルアンモニウム、安息香酸テトラブチルアンモニウム、ギ酸ベンジルトリメチルアンモニウム、酢酸ベンジルトリメチルアンモニウム、トリフルオロ酢酸ベンジルトリメチルアンモニウム、ギ酸デシルトリメチルアンモニウム、酢酸デシルトリメチルアンモニウム、トリフルオロ酢酸デシルトリメチルアンモニウム、ギ酸エチルトリメチルアンモニウム、酢酸エチルトリメチルアンモニウム、トリフルオロ酢酸エチルトリメチルアンモニウム、ギ酸テトラヘキシルアンモニウム、酢酸テトラヘキシルアンモニウム、トリフルオロ酢酸テトラヘキシルアンモニウム、ギ酸テトラペンチルアンモニウム、酢酸テトラペンチルアンモニウム、トリフルオロ酢酸テトラペンチルアンモニウム、ギ酸テトラプロピルアンモニウム、酢酸プロピルアンモニウム、トリフルオロ酢酸テトラプロピルアンモニウム、ギ酸トリブチルメチルアンモニウム、酢酸トリブチルメチルアンモニウム、トリフルオロ酢酸トリブチルメチルアンモニウム、ギ酸トリメチルフェニルアンモニウム、酢酸トリメチルフェニルアンモニウム、トリフルオロ酢酸トリメチルフェニルアンモニウムからなる群から選択される、項目46に記載のポリマー組成物。
(項目48)
前記添加剤が、以下の式を有し、

式中、R 50 の各存在が、独立して、場合により置換された6〜10員環アリールである、項目35に記載のポリマー組成物。
(項目49)
50 の各存在が、場合により置換されたフェニルである、項目48に記載のポリマー組成物。
(項目50)
50 の各存在が、フェニルである、項目49に記載のポリマー組成物。
(項目51)
前記添加剤が、テトラフェニルホスホニウムクロリドである、項目50に記載のポリマー組成物。
(項目52)
前記添加剤が、以下の式を有し、

式中、R 53 が、水素または場合により置換されたC 1〜10 脂肪族基である、項目35に記載のポリマー組成物。
(項目53)
環Aが、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される2個のヘテロ原子を有する、場合により置換された5〜6員環のヘテロアリール基である、項目52に記載のポリマー組成物。
(項目54)
53 が、C 1〜6 脂肪族基である、項目53に記載のポリマー組成物。
(項目55)
環Aが、2個の窒素ヘテロ原子を有する、場合により置換された5員環ヘテロアリール基である、項目54に記載のポリマー組成物。
(項目56)
前記添加剤が、ブチルメチルイミダゾリウム塩である、項目55に記載のポリマー組成物。
(項目57)
前記添加剤が、約10〜5000質量百万分率の範囲の濃度で存在する、項目1〜40のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
(項目58)
前記添加剤が、約100〜3500質量百万分率の範囲の濃度で存在する、項目57に記載のポリマー組成物。
(項目59)
前記添加剤が、約100〜1500質量百万分率の範囲の濃度で存在する、項目58に記載のポリマー組成物。
(項目60)
前記添加剤が、約100〜1100質量百万分率の範囲の濃度で存在する、項目59に記載のポリマー組成物。
(項目61)
前記添加剤が、約500〜1500質量百万分率の範囲の濃度で存在する、項目59に記載のポリマー組成物。
(項目62)
前記ポリマー組成物の開始温度が、約100℃〜約220℃の範囲にある、項目1に記載のポリマー組成物。
(項目63)
前記開始温度が、約120℃〜約200℃の範囲にある、項目62に記載のポリマー組成物。
(項目64)
前記開始温度が、約120℃〜約180℃の範囲にある、項目63に記載のポリマー組成物。
(項目65)
前記開始温度が、約120℃〜約160℃の範囲にある、項目64に記載のポリマー組成物。
(項目66)
前記開始温度が、約130℃〜約150℃の範囲にある、項目65に記載のポリマー組成物。
(項目67)
前記開始温度が、約150℃〜約180℃の範囲にある、項目64に記載のポリマー組成物。
(項目68)
前記開始温度が、約180℃〜約200℃の範囲にある、項目63に記載のポリマー組成物。
(項目69)
金属をさらに含む、項目1に記載のポリマー組成物。
(項目70)
コバルトをさらに含む、項目1に記載のポリマー組成物。
(項目71)
前記ポリマー組成物が、金属を実質的に含まない、項目1に記載のポリマー組成物。
(項目72)
前記ポリマー組成物が、遷移金属を実質的に含まない、項目1に記載のポリマー組成物。
(項目73)
前記ポリマー組成物が、コバルトを実質的に含まない、項目1に記載のポリマー組成物。
(項目74)
前記ポリマー組成物が、コバルトを10ppm未満の量で含む、項目1に記載のポリマー組成物。
(項目75)
ポリマー組成物の分解温度を調整する方法であって、この方法は、
(a)以下のものからなる群から選択されるポリマー

〔式中、
の各存在は、独立して、水素であるか、または、C 1〜30 脂肪族;;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC 1〜30 ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する4〜7員環ヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
、R 、R の各存在は、独立して、水素であるか、または、C 1〜12 脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC 1〜12 ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する4〜7員環ヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
(R およびR )、(R およびR )、(R およびR )のいずれかは、その間にある原子とともに、1個以上の場合により置換された環を形成していてもよい〕
を与えることと;
(b)このポリマー組成物と、ポリマー組成物の分解温度を調整することが可能な、有効量の添加剤とを混合することとを含む、方法。
(項目76)
前記添加剤が、得られたポリマー組成物の分解温度を、添加剤を含まないポリマー組成物と比較して下げることを特徴とする、項目75に記載の方法。
(項目77)
前記添加剤が、有機カチオンを含む、項目76に記載の方法。
(項目78)
前記ポリマー組成物が、金属を実質的に含まない、項目75に記載の方法。
(項目79)
前記ポリマー組成物が、コバルトを実質的に含まない、項目75に記載の方法。
(項目80)
前記ポリマーが、実質的に

である、項目75に記載の方法。
(項目81)
前記ポリマーが、実質的に

である、項目75に記載の方法。
(項目82)
、R 、R の各存在が、水素である、項目81に記載の方法。
(項目83)
の各存在が、場合により置換されたC 1〜12 脂肪族である、項目81に記載の方法。
(項目84)
の各存在が、メチルである、項目81に記載の方法。
(項目85)
の各存在が、水素である、項目81に記載の方法。
(項目86)
およびR と、その間にある原子とが一緒になって、1個以上の場合により置換されたC 〜C 14 炭素環を形成する、項目81に記載の方法。
(項目87)
およびR と、その間にある原子とが一緒になって、6員環の炭素環を形成する、項目86に記載の方法。
(項目88)
とR が一緒になって、シクロヘキサン環を形成する、項目87に記載の方法。
(項目89)
前記添加剤が、前記ポリマー組成物の分解温度を下げる、項目81に記載の方法。
(項目90)
前記添加剤が、約10〜5000質量百万分率の範囲の濃度で存在する、項目81に記載の方法。
(項目91)
前記添加剤が、約100〜3500質量百万分率の範囲の濃度で存在する、項目81に記載の方法。
(項目92)
前記添加剤が、約100〜1500質量百万分率の範囲の濃度で存在する、項目91に記載の方法。
(項目93)
前記添加剤が、約100〜1100質量百万分率の範囲の濃度で存在する、項目92に記載の方法。
(項目94)
前記添加剤が、約500〜1500質量百万分率の範囲の濃度で存在する、項目92に記載の方法。
(項目95)
前記開始温度が、約100℃〜約220℃の範囲にある、項目81に記載の方法。
(項目96)
前記開始温度が、約120℃〜約200℃の範囲にある、項目81に記載の方法。
(項目97)
前記開始温度が、約120℃〜約180℃の範囲にある、項目81に記載の方法。
(項目98)
前記開始温度が、約120℃〜約160℃の範囲にある、項目81に記載の方法。
(項目99)
前記開始温度が、約130℃〜約150℃の範囲にある、項目81に記載の方法。
(項目100)
前記開始温度が、約150℃〜約180℃の範囲にある、項目81に記載の方法。
(項目101)
前記開始温度が、約180℃〜約200℃の範囲にある、項目81に記載の方法。
(項目102)
前記添加剤が、以下のものからなる群から選択され、

式中、R 50 の各存在は、独立して、C 1〜20 脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC 1〜20 ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する4〜7員環ヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
51 の各存在は、独立して、水素であるか、または、C 1〜20 脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC 1〜20 ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する、4〜7員環のヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;2個のR 51 基と、その間にある原子とが一緒になって、場合により置換されたC 〜C 14 炭素環、場合により置換されたC 〜C 14 ヘテロ環、場合により置換されたC 〜C 10 アリールからなる群から選択される1個以上の環を形成してもよく;
52 の各存在は、独立して、水素であるか、または、C 1〜20 脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC 1〜20 ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する、4〜7員環のヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;2個のR 52 基と、その間にある原子とが一緒になって、場合により置換されたC 〜C 14 炭素環、場合により置換されたC 〜C 14 ヘテロ環、場合により置換されたC 〜C 10 アリール、場合により置換されたC 〜C 10 ヘテロアリールからなる群から選択される1個以上の環を形成してもよく;
53 は、水素、ヒドロキシルであるか、または、C 1〜20 脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC 1〜20 ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する、4〜7員環ヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
環Aは、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、場合により置換された5〜10員環ヘテロアリール基であり;
各カチオンは、場合により、適切なアニオンX と錯体化する、項目81に記載の方法。
(項目103)
前記添加剤が、

であり、式中、R 50 の各存在が、独立して、C 1〜20 脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC 1〜20 ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する、4〜7員環のヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
前記カチオンが、場合により、適切なアニオンX と錯体化する、項目81に記載の方法。
(項目104)
50 の各存在が、独立して、場合により置換された6〜10員環アリールである、項目103に記載の方法。
(項目105)
50 の各存在が、場合により置換されたフェニルである、項目104に記載の方法。
(項目106)
50 の各存在が、フェニルである、項目105に記載の方法。
(項目107)
前記添加剤が、ビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウムクロリドである、項目106に記載の方法。
(項目108)
前記添加剤が、ビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウムクロリド以外である、項目75〜101のいずれか1項に記載の方法。
(項目109)
前記ポリマー組成物が、プロピレンカーボネートを実質的に含まない、項目75〜107のいずれか1項に記載の方法。
(項目110)
前記添加剤が、以下の式を有し、

式中、R 51 の各存在が、独立して、水素またはC 1〜6 脂肪族である、項目81に記載の方法。
(項目111)
51 の各存在が、C 1〜6 脂肪族である、項目110に記載の方法。
(項目112)
51 の各存在が、ブチルである、項目111に記載の方法。
(項目113)
前記添加剤が、酢酸テトラブチルアンモニウムである、項目112に記載の方法。
(項目114)
前記添加剤が、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドである、項目112に記載の方法。
(項目115)
前記添加剤が、以下の式を有し、

式中、R 50 の各存在が、独立して、場合により置換された6〜10員環アリールである、項目81に記載の方法。
(項目116)
50 の各存在が、場合により置換されたフェニルである、項目115に記載の方法。
(項目117)
50 の各存在が、フェニルである、項目116に記載の方法。
(項目118)
前記添加剤が、テトラフェニルホスホニウムクロリドである、項目117に記載の方法。
(項目119)
前記添加剤が、以下の式を有し、

式中、R 53 が、水素または場合により置換されたC 1〜10 脂肪族基である、項目81に記載の方法。
(項目120)
環Aが、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される2個のヘテロ原子を有する、場合により置換された5〜6員環のヘテロアリール基である、項目119に記載の方法。
(項目121)
53 が、C 1〜6 脂肪族基である、項目120に記載の方法。
(項目122)
環Aが、2個の窒素ヘテロ原子を有する、場合により置換された5員環のヘテロアリール基である、項目120に記載の方法。
(項目123)
前記添加剤が、ブチルメチルイミダゾリウムクロリドである、項目122に記載の方法。
図1aは、ポリ(プロピレンカーボネート)の分解開始温度に対し、特定の添加物が及ぼす影響を示す。 図1bは、ポリ(プロピレンカーボネート)の分解開始温度に対し、特定の添加物が及ぼす影響を示す。 図1cは、ポリ(プロピレンカーボネート)の分解開始温度に対し、特定の添加物が及ぼす影響を示す。 図2aは、ポリ(プロピレンカーボネート)の分解開始温度に対し、特定の添加物が及ぼす影響を示す。 図2bは、ポリ(プロピレンカーボネート)の分解開始温度に対し、特定の添加物が及ぼす影響を示す。 図3aは、ポリ(プロピレンカーボネート)の分解開始温度および分子量に対し、酢酸テトラブチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、ビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウムクロリドが及ぼす影響を示す。 図3bは、ポリ(プロピレンカーボネート)の分解開始温度および分子量に対し、酢酸テトラブチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、ビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウムクロリドが及ぼす影響を示す。 図4aは、ポリ(プロピレンカーボネート)の分解開始温度および分子量に対し、酢酸テトラブチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、ビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウムクロリドが及ぼす影響を示す。 図4bは、ポリ(プロピレンカーボネート)の分解開始温度および分子量に対し、酢酸テトラブチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、ビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウムクロリドが及ぼす影響を示す。 図5aは、ポリ(プロピレンカーボネート)の分解開始温度および分子量に対し、ビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウムクロリドが及ぼす影響を示す。 図5bは、ポリ(プロピレンカーボネート)の分解開始温度および分子量に対し、ビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウムクロリドが及ぼす影響を示す。 図5cは、ビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウムクロリドの濃度を高めていくと、開始温度が低下していくことを示す図である。 図6aは、ポリ(プロピレンカーボネート)の分解開始温度および分子量に対し、酢酸テトラブチルアンモニウムが及ぼす影響を示す。 図6bは、ポリ(プロピレンカーボネート)の分解開始温度および分子量に対し、酢酸テトラブチルアンモニウムが及ぼす影響を示す。 図6cは、ポリ(プロピレンカーボネート)の分解開始温度および分子量に対し、酢酸テトラブチルアンモニウムが及ぼす影響を示す。 図6dは、異なる3種類のPPCについて、開始温度の低下を示す図を示す。 図7aは、酢酸テトラブチルアンモニウムで処理したPPC組成物の安定性試験を示す。 図7bは、酢酸テトラブチルアンモニウムで処理したPPC組成物の安定性試験を示す。 図7cは、酢酸テトラブチルアンモニウムで処理したPPC組成物の安定性試験を示す。 図7dは、酢酸テトラブチルアンモニウムで処理したPPC組成物の安定性試験を示す。
ポリカーボネートのいくつかの用途では金属含有量が低く、熱分解開始温度が予測可能であることが望ましい。特に、電子部品を製造し、処理することに関連する方法において、ポリマーを接着性組成物、バインダーまたは犠牲材料として用いる場合、このプロセスの複雑さは、使用するポリマーが特定の熱分解開始温度を有していることで決まる場合がある。現時点では、これらの用途のためのポリマーの分解開始温度は、主に、ポリマーの属性によって決まっており、典型的には、約220℃〜350℃の範囲である。所与の用途のためのポリマーの選択は、通常は、ポリマーをきれいに焼き切れる能力、ポリマーのTg、ポリマーの溶媒相溶性、加工性、または材料処理で使用する化学薬剤への耐性、UV透明度などの多くの因子によって記述される。この因子群のために、単にポリマーの熱分解プロフィールだけに基づいてポリマーを選択することはできない。本発明は、例えば、ポリカーボネート組成物の熱分解開始温度を制御することができる機構を与えることによって、この課題に対処するものである。このアプローチによって、ポリカーボネート組成物を、上に列挙したいずれかの他の因子によって選択することができ、所与のプロセスに最適な特定の燃焼温度を与えるように改変された本発明の方法を用いて、犠牲材料で必要なほとんどの特徴を与える。
非常に純粋なポリカーボネートを与えるために、現時点で使用されている特定の技術によって、熱分解開始温度が200℃よりも高いポリカーボネート組成物を得る可能性があり、このような高い開始温度は、特定の(例えば、犠牲)用途には適さない場合もある。本発明は、ポリマーの分解温度を調整する1つ以上の添加剤を含むポリマー組成物を提供する。特定の実施形態では、ポリマー組成物は、もっと低い分解温度を有する。特定の実施形態では、添加剤は、有機カチオンを含む。特定の実施形態では、添加剤は、アンモニウムカチオンを含む。特定の実施形態では、添加剤としては、ホスファゼンカチオンが挙げられる。ある実施形態では、添加剤は、ホスファゼンカチオンを含まない。ある実施形態では、ポリマー組成物は、金属を実質的に含まない。ある実施形態では、ポリマー組成物は、遷移金属を実質的に含まない。ある実施形態では、ポリマー組成物は、コバルトを実質的に含まない。特定の実施形態では、ポリマー組成物は、コバルトを約10ppm未満の量で含む。
ある実施形態では、与えられるポリマー組成物は、
(a)以下のものからなる群から選択されるポリマー
の各存在は、独立して、水素であるか、または、C1〜30脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC1〜30ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員環ヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
、R、Rの各存在は、独立して、水素であるか、または、C1〜12脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC1〜12ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員環ヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
(RおよびR)、(RおよびR)、(RおよびR)のいずれかは、その間にある原子とともに、場合により1個以上のヘテロ原子を含有する、1個以上の場合により置換された環を形成していてもよい〕と;
(b)ポリマー組成物の分解温度を調整することを特徴とする添加剤とを含む。
特定の実施形態では、添加剤は、有機カチオンを含む。特定の実施形態では、添加剤は、ホスホニウムカチオンを含む。特定の実施形態では、添加剤は、ホスファゼンを含む。特定の実施形態では、添加剤は、四級アンモニウム種である。特定の実施形態では、添加剤は、プロトン化アミン種を含む。特定の実施形態では、添加剤は、アルソニウム種を含む。
ある実施形態では、添加剤は、下式を有するカチオンを含み、
式中、R50の各存在は、独立して、C1〜20脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC1〜20ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜7員環ヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基である。
特定の実施形態では、R50は、場合により置換されたC1〜20脂肪族である。特定の実施形態では、R50は、場合により置換されたC1〜8脂肪族である。特定の実施形態では、R50は、場合により置換された6〜10員環アリールである。ある実施形態では、R50は、場合により置換された6員環アリールである。ある実施形態では、R50は、場合により置換されたフェニルである。ある実施形態では、R50は、フェニル以外である。
ある実施形態では、添加剤は、以下の式を有するものであり、
式中、R50は、上に記載され、本明細書に記載されるとおりに定義される。
特定の実施形態では、添加剤は、以下の式を有するものであり、
式中、R51の各存在は、独立して、水素であるか、または、C1〜20脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC1〜20ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員環ヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;2個のR51基は、その間にある原子とともに、場合により1個以上のヘテロ原子を含む、1個以上の場合により置換された環を形成していてもよい。
ある実施形態では、R51の各存在は、独立して、水素であるか、場合により置換されたC1〜20脂肪族基である。ある実施形態では、R51の各存在は、独立して、水素であるか、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、場合により置換されたC1〜20ヘテロ脂肪族基である。ある実施形態では、R51の各存在は、独立して、水素であるか、場合により置換された6〜10員環アリール基である。ある実施形態では、R51の各存在は、独立して、水素であるか、窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、場合により置換された5〜10員環ヘテロアリール基である。ある実施形態では、R51の各存在は、独立して、水素であるか、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する、場合により置換された3〜7員環ヘテロ環である。
特定の実施形態では、R51の各存在は、水素である。特定の実施形態では、R51の少なくとも1つの場合が水素である。特定の実施形態では、R51の少なくとも1つの場合が、場合により置換されたC1〜20脂肪族基である。特定の実施形態では、R51の少なくとも1つの場合が、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、場合により置換されたC1〜20ヘテロ脂肪族基である。特定の実施形態では、R51の少なくとも1つの場合が、場合により置換された6〜10員環アリール基である。特定の実施形態では、R51の少なくとも1つの場合が、窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、場合により置換された5〜10員環ヘテロアリール基である。特定の実施形態では、R51の少なくとも1つの場合が、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する、場合により置換された3〜7員環ヘテロ環である。
特定の実施形態では、R51の各存在は、場合により置換されたC1〜8脂肪族基である。特定の実施形態では、R51の各存在は、場合により置換されたC1〜6脂肪族基である。ある実施形態では、R51の各存在は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、またはベンジルである。ある実施形態では、R51の少なくとも1つの場合が、ペルフルオロである。ある実施形態では、R51の少なくとも1つの場合が、−CFCFである。ある実施形態では、R51の1つがヒドロキシルであり、これにより、置換されたヒドロキシルアミンまたはN−オキシドを形成している。特定の実施形態では、R51の各存在は、場合により置換されたC1〜4脂肪族基である。ある実施形態では、R51の各存在は、ブチルである。ある実施形態では、R51の各存在は、メチルである。ある実施形態では、R51の各存在は、エチルである。ある実施形態では、R51の各存在は、プロピルである。ある実施形態では、R51の各存在は、ブチルである。ある実施形態では、R51の各存在は、n−ブチルである。
ある実施形態では、2個以上のR51基と、その間にある原子とが一緒になって、C〜C14炭素環、C〜C14ヘテロ環、C〜C10アリールからなる群から選択される1個以上の場合により置換された環を形成していてもよい。
特定の実施形態では、添加剤は、以下の式を有するカチオンを含み、
式中、R51は、上に記載され、本明細書に記載されるとおりに定義される。
グアニジニウムカチオンが、
と示される場合、すべての共鳴形態が、本開示で想定され、包含されることが理解されるであろう。例えば、このような基は、
と書くこともできる。
特定の実施形態では、添加剤は、以下の式を有するカチオンを含み、
式中、R50は、上に記載され、本明細書に記載されるとおりである。特定の実施形態では、R50の各存在は、n−ブチルである。特定の実施形態では、R50の各存在は、フェニルである。
特定の実施形態では、添加剤は、以下の式を有するカチオンを含み、
式中、R53は、水素、ヒドロキシルであるか、または、C1〜20脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC1〜20ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する、3〜7員環ヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
環Aは、窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有する、場合により置換された5〜10員環ヘテロアリール基である。
特定の実施形態では、環Aは、窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される0〜3個のさらなるヘテロ原子を有する、場合により置換された5〜10員環ヘテロアリール基である。特定の実施形態では、環Aは、2個の窒素原子を有する、場合により置換された5〜10員環ヘテロアリール基である。ある実施形態では、環Aは、2個の窒素原子を有する、場合により置換された5員環ヘテロアリール基である。ある実施形態では、環Aは、場合により置換されたイミダゾリウム基である。
ある実施形態では、環Aは、窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される0〜2個のさらなるヘテロ原子を有する、場合により置換された6員環ヘテロアリール基である。ある実施形態では、環Aは、場合により置換されたピリジニウム基である。
ある実施形態では、R53は、水素である。ある実施形態では、R53は、場合により置換されたC1〜20脂肪族基である。ある実施形態では、R53は、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、C1〜20ヘテロ脂肪族である。ある実施形態では、R53は、6〜10員環の場合により置換されたアリールである。ある実施形態では、R53は、窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、場合により置換された5〜10員環ヘテロアリールである。ある実施形態では、R53は、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する、3〜7員環ヘテロ環である。ある実施形態では、R53は、場合により置換されたC1〜12脂肪族基である。ある実施形態では、R53は、C1〜6脂肪族基である。ある実施形態では、R53は、ネオペンチルである。ある実施形態では、R53は、ヒドロキシルである。
特定の実施形態では、添加剤は、アミンである。ある実施形態では、添加剤は、アミノアルコールである。ある実施形態では、添加剤は、トリエタノールアミンである。
ある実施形態では、上述のそれぞれのカチオンは、適切なアニオンXと錯体化する。例示的なアニオンとしては、限定されないが、OH、[O(C=O)R、[O(C=O)OR、CO 2−、HCO 、CN、N 、NO 、SO 2−、ClO 、ハロゲン化物(例えば、Br、I、Cl、またはF)、[O(SO)Rが挙げられ、それぞれのRは、独立して、水素、場合により置換された脂肪族、場合により置換されたヘテロ脂肪族、場合により置換されたアリール、場合により置換されたヘテロアリールから選択される。
特定の実施形態では、Xは、−O(C=O)Rであり、Rは、H、場合により置換された脂肪族、フッ素化脂肪族、場合により置換されたヘテロ脂肪族、場合により置換されたアリール、フッ素化アリール、場合により置換されたヘテロアリールから選択される。
例えば、特定の実施形態では、Xは、−O(C=O)Rであり、Rは、−Hまたは場合により置換された脂肪族である。特定の実施形態では、Xは、−O(C=O)Rであり、Rは、場合により置換されたアルキルおよびフルオロアルキルである。特定の実施形態では、Xは、ホルマートである。特定の実施形態では、Xは、アセテートである。特定の実施形態では、Xは、トリフルオロアセテートである。特定の実施形態では、Xは、プロピオネートである。特定の実施形態では、Xは、ブチレートである。特定の実施形態では、Xは、オキサレートである。
さらに、特定の実施形態では、Xは、−O(C=O)Rであり、Rは、場合により置換されたアリール、フルオロアリールまたはヘテロアリールである。特定の実施形態では、Xは、−O(C=O)Rであり、Rは、場合により置換されたアリールである。特定の実施形態では、Xは、−O(C=O)Rであり、Rは、場合により置換されたフェニルである。特定の実施形態では、Xは、ベンゾエートまたはペンタフルオロベンゾエートである。
特定の実施形態では、Xは、−ORであり、Rは、水素であるか、または、場合により置換された脂肪族、場合により置換されたヘテロ脂肪族、場合により置換されたアリール、場合により置換されたヘテロアリールからなる群から選択される。ある実施形態では、Xは、水酸化物イオンである。
例えば、特定の実施形態では、Xは、−ORであり、Rは、場合により置換されたアリールである。特定の実施形態では、Xは、−ORであり、Rは、場合により置換されたフェニルである。特定の実施形態では、Xは、−OCまたは−OC(2,4−NO)である。
特定の実施形態では、Xは、ハロゲン化物イオンである。特定の実施形態では、Xは、Brである。特定の実施形態では、Xは、Clである。特定の実施形態では、Xは、Iである。特定の実施形態では、Xは、Fである。
特定の実施形態では、Xは、−O(SO)Rである。特定の実施形態では、Xは、トシレートである。特定の実施形態では、Xは、メシレートである。特定の実施形態では、Xは、トリフラートである。
ある実施形態では、添加剤は、P(R50であり、XおよびR50は、上に記載され、本明細書に記載されるように定義される。ある実施形態では、添加剤は、テトラフェニルホスホニウムクロリドである。
特定の実施形態では、添加剤は、(R50=N=P(R50であり、XおよびR50は、上に記載され、本明細書に記載されるように定義される。特定の実施形態では、添加剤は、ビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウムクロリドである。特定の実施形態では、添加剤は、ビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウムクロリド以外である。特定の実施形態では、添加剤は、ビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウムブロミドである。特定の実施形態では、添加剤は、ビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウムアジドである。
ある実施形態では、添加剤は、N(R51を含み、XおよびR51は、上に記載され、本明細書に記載されるように定義される。ある実施形態では、添加剤は、テトラアルキルアンモニウムカルボキシレートを含む。ある実施形態では、添加剤は、ギ酸テトラメチルアンモニウム、酢酸テトラメチルアンモニウム、トリフルオロ酢酸テトラメチルアンモニウム、プロピオン酸テトラメチルアンモニウム、酪酸テトラメチルアンモニウム、安息香酸テトラメチルアンモニウム、ギ酸テトラエチルアンモニウム、酢酸テトラエチルアンモニウム、トリフルオロ酢酸テトラエチルアンモニウム、プロピオン酸テトラエチルアンモニウム、酪酸テトラエチルアンモニウム、安息香酸テトラエチルアンモニウム、ギ酸テトラプロピルアンモニウム、酢酸テトラプロピルアンモニウム、トリフルオロ酢酸テトラプロピルアンモニウム、プロピオン酸テトラプロピルアンモニウム、酪酸テトラプロピルアンモニウム、安息香酸テトラプロピルアンモニウム、ギ酸テトラブチルアンモニウム、酢酸テトラブチルアンモニウム、トリフルオロ酢酸テトラブチルアンモニウム、プロピオン酸テトラブチルアンモニウム、酪酸テトラブチルアンモニウム、安息香酸テトラブチルアンモニウム、ギ酸ベンジルトリメチルアンモニウム、酢酸ベンジルトリメチルアンモニウム、トリフルオロ酢酸ベンジルトリメチルアンモニウム、ギ酸デシルトリメチルアンモニウム、酢酸デシルトリメチルアンモニウム、トリフルオロ酢酸デシルトリメチルアンモニウム、ギ酸エチルトリメチルアンモニウム、酢酸エチルトリメチルアンモニウム、トリフルオロ酢酸エチルトリメチルアンモニウム、ギ酸テトラヘキシルアンモニウム、酢酸テトラヘキシルアンモニウム、トリフルオロ酢酸テトラヘキシルアンモニウム、ギ酸テトラペンチルアンモニウム、酢酸テトラペンチルアンモニウム、トリフルオロ酢酸テトラペンチルアンモニウム、ギ酸テトラプロピルアンモニウム、酢酸プロピルアンモニウム、トリフルオロ酢酸テトラプロピルアンモニウム、ギ酸トリブチルメチルアンモニウム、酢酸トリブチルメチルアンモニウム、トリフルオロ酢酸トリブチルメチルアンモニウム、ギ酸トリメチルフェニルアンモニウム、酢酸トリメチルフェニルアンモニウム、トリフルオロ酢酸トリメチルフェニルアンモニウムからなる群から選択される。
ある実施形態では、添加剤は、酢酸テトラブチルアンモニウムである。ある実施形態では、添加剤は、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドである。ある実施形態では、添加剤は、テトラブチルアンモニウムブロミドである。ある実施形態では、添加剤は、テトラブチルアンモニウムアジドである。ある実施形態では、添加剤は、ギ酸テトラメチルアンモニウムである。ある実施形態では、添加剤は、酢酸テトラメチルアンモニウムである。ある実施形態では、添加剤は、トリフルオロ酢酸テトラメチルアンモニウムである。ある実施形態では、添加剤は、テトラメチルアンモニウムクロリドである。
ある実施形態では、添加剤は、NH を含み、Xは、上に記載され、本明細書に記載されるとおりに定義される。ある実施形態では、添加剤は、ギ酸アンモニウムである。ある実施形態では、添加剤は、酢酸アンモニウムである。ある実施形態では、添加剤は、プロピオン酸アンモニウムである。
ある実施形態では、添加剤は、
であり、式中、XおよびR53は、上に記載され、本明細書に記載されるとおりに定義される。ある実施形態では、添加剤は、ブチルメチルイミダゾリウムクロリドである。
上述のように、本発明は、調整可能な熱分解開始温度を有するポリカーボネート組成物を提供する。ある実施形態では、添加剤は、ポリマー組成物の分解温度を下げる。ポリカーボネート組成物中に存在する添加剤の選択および/または添加剤の量が、分解温度を調整するのに有用な場合があることは、当業者には理解されるであろう。したがって、使用される添加剤の選択および/または量は、特定の最終用途での適用によって調節することができる。
特定の実施形態では、添加剤は、約10質量百万分率〜約20,000質量百万分率の濃度で存在する。特定の実施形態では、添加剤は、約10質量百万分率〜約5,000質量百万分率の濃度で存在する。特定の実施形態では、添加剤は、約10質量百万分率〜約3,500質量百万分率の濃度で存在する。特定の実施形態では、添加剤は、約10質量百万分率〜約1,500質量百万分率の濃度で存在する。特定の実施形態では、添加剤は、約10質量百万分率〜約1,100質量百万分率の濃度で存在する。特定の実施形態では、添加剤は、約10質量百万分率〜約100質量百万分率の濃度で存在する。特定の実施形態では、添加剤は、約100質量百万分率〜約3,500質量百万分率の濃度で存在する。特定の実施形態では、添加剤は、約100質量百万分率〜約1,500質量百万分率の濃度で存在する。特定の実施形態では、添加剤は、約100質量百万分率〜約1,100質量百万分率の濃度で存在する。特定の実施形態では、添加剤は、約500質量百万分率〜約1,500質量百万分率の濃度で存在する。
特定の実施形態では、添加剤は、組成物の開始温度を、添加剤を含まないポリマーと比較して約5℃〜約75℃下げるのに十分な濃度で存在する。特定の実施形態では、添加剤は、組成物の開始温度を約10℃下げるのに十分な濃度で存在する。特定の実施形態では、添加剤は、組成物の開始温度を約15℃下げるのに十分な濃度で存在する。特定の実施形態では、添加剤は、組成物の開始温度を約20℃下げるのに十分な濃度で存在する。特定の実施形態では、添加剤は、組成物の開始温度を約25℃下げるのに十分な濃度で存在する。特定の実施形態では、添加剤は、組成物の開始温度を約30℃下げるのに十分な濃度で存在する。特定の実施形態では、添加剤は、組成物の開始温度を約40℃下げるのに十分な濃度で存在する。特定の実施形態では、添加剤は、組成物の開始温度を約50℃下げるのに十分な濃度で存在する。特定の実施形態では、添加剤は、組成物の開始温度を約60℃下げるのに十分な濃度で存在する。特定の実施形態では、添加剤は、組成物の開始温度を約70℃下げるのに十分な濃度で存在する。
特定の実施形態では、与えられたポリマー組成物の開始温度は、約100℃〜約220℃である。特定の実施形態では、開始温度は、約120℃〜約200℃である。特定の実施形態では、開始温度は、約120℃〜約190℃である。特定の実施形態では、開始温度は、約120℃〜約180℃である。特定の実施形態では、開始温度は、約120℃〜約170℃である。特定の実施形態では、開始温度は、約120℃〜約160℃である。特定の実施形態では、開始温度は、約120℃〜約150℃である。特定の実施形態では、開始温度は、約130℃〜約150℃である。特定の実施形態では、開始温度は、約140℃〜約160℃である。特定の実施形態では、開始温度は、約140℃〜約180℃である。特定の実施形態では、開始温度は、約160℃〜約180℃である。特定の実施形態では、開始温度は、約175℃〜約185℃である。特定の実施形態では、開始温度は、約150℃〜約180℃である。特定の実施形態では、開始温度は、約180℃〜約200℃である。
ある実施形態では、与えられるポリマー組成物は、金属を実質的に含まない。ある実施形態では、与えられるポリマー組成物は、遷移金属をさらに含む。ある実施形態では、与えられるポリマー組成物は、遷移金属を実質的に含まない。特定の実施形態では、与えられるポリマー組成物は、遷移金属を50ppm未満の量で含む。特定の実施形態では、与えられるポリマー組成物は、遷移金属を50ppm未満の量で含む。特定の実施形態では、与えられるポリマー組成物は、遷移金属を20ppm未満の量で含む。特定の実施形態では、与えられるポリマー組成物は、遷移金属を10ppm未満の量で含む。特定の実施形態では、与えられるポリマー組成物は、遷移金属を1ppm未満の量で含む。
特定の実施形態では、与えられるポリマー組成物は、ポリマー組成物を調製するプロセスで使用される金属配位子および/または補因子を実質的に含まない。特定の実施形態では、与えられるポリマー組成物は、コバルトを実質的に含まない。特定の実施形態では、与えられるポリマー組成物は、コバルトを50ppm未満の量で含む。特定の実施形態では、与えられるポリマー組成物は、コバルトを20ppm未満の量で含む。特定の実施形態では、与えられるポリマー組成物は、コバルトを10ppm未満の量で含む。特定の実施形態では、与えられるポリマー組成物は、コバルトを3ppm未満の量で含む。ある実施形態では、添加剤がビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウムクロリドである場合、ポリマー組成物は、コバルトを10ppm未満の量で含む。
ある実施形態では、与えられるポリマー組成物は、環状カーボネートを実質的に含まない。ある実施形態では、与えられるポリマー組成物は、プロピレンカーボネートを実質的に含まない。
上述のように、本開示の目的は、調整可能な分解温度を有するポリカーボネート組成物を提供することである。本開示は、さらに、このようなポリマー組成物の分解温度を調整するための方法を提供する。
特定の実施形態では、本発明は、ポリマー組成物の分解温度を調整するための方法を提供し、この方法は、
(a)ポリマー組成物を与えることと;
(b)上述のポリマー組成物と、ポリマー組成物の分解温度を調整することが可能な、有効量の添加剤とを混合することとを含む。
ある実施形態では、この方法は、
(a)以下のものからなる群から選択されるポリマー
〔式中、
の各存在は、独立して、水素であるか、または、C1〜30脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC1〜30ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員環ヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
、R、Rの各存在は、独立して、水素であるか、または、C1〜12脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC1〜12ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員環ヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
(RおよびR)、(RおよびR)、(RおよびR)のいずれかは、その間にある原子とともに、1個以上の場合により置換された環を形成していてもよい〕
を与えることと;
(b)このポリマー組成物と、ポリマー組成物の分解温度を調整することが可能な、有効量の添加剤とを混合することとを含む。
ある実施形態では、この方法は、
(a)以下のものからなる群から選択されるポリマー
〔式中、
の各存在は、独立して、水素であるか、または、C1〜30脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC1〜30ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員環ヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
、R、Rの各存在は、独立して、水素であるか、または、C1〜12脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC1〜12ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員環ヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
(RおよびR)、(RおよびR)、(RおよびR)のいずれかは、その間にある原子とともに、1個以上の場合により置換された環を形成していてもよい〕
を与えることと;
(b)このポリマー組成物と、ポリマー組成物の分解温度を調整するのに十分な量の有機カチオンを含む添加剤とを混合することとを含む。
ある実施形態では、添加剤を、ポリマーの分解温度を下げるのに十分な量で混合する。
ある実施形態では、工程(b)で使用される添加剤は、得られたポリマー組成物の分解温度を、この添加剤を含まないポリマー組成物の分解温度よりも下げることを特徴とする。
特定の実施形態では、方法は、与えられたポリマーが、活性な金属錯体を実質的に含まないことを特徴とする。いかなる特定の理論によって束縛されることも望まないが、活性な金属錯体が存在することによって、ポリマーの熱分解に一貫性がなくなる場合があると考えられる。ある実施形態では、クエンチング工程は、上述の方法の予備工程または中間工程である。適切なクエンチング剤は、当該技術分野で知られており、PCT出願第PCT/US09/57324号(2009年9月17日出願)、米国特許仮出願第61/097,725号(2008年9月17日出願)に詳細に記載されており、本明細書に参考として組み込まれる。ある実施形態では、活性な金属錯体の金属は、スルホン酸を加えることによってクエンチされる。ある実施形態では、活性な金属錯体の金属は、トス酸を加えることにクエンチされる。ある実施形態では、活性な金属錯体の金属は、メタンスルホン酸を加えることによってクエンチされる。
ある実施形態では、本発明は、与えられたポリマー組成物が金属錯体を実質的に含まないように、ポリマー調製の際に使用される金属錯体を除去する工程を含む。ある実施形態では、金属除去工程は、上述の方法の予備工程または中間工程である。金属を除去するのに適した技術は、当該技術分野で知られており、米国特許仮出願第61/101,173号(2008年9月30日出願)、PCT出願第PCT/US09/57320号(2009年9月17日出願)に詳細に記載されており、本明細書に参考として組み込まれる。ある実施形態では、金属は、ポリマー組成物を酸性イオン交換樹脂に通すことによって除去される。ある実施形態では、樹脂は、Dowex MarathonTM MSCである。
したがって、本発明は、活性な金属錯体を実質的に含まないポリマー組成物を与える方法を含む。特定の実施形態では、ポリマー組成物は、遷移金属を実質的に含まない。特定の実施形態では、ポリマー組成物は、コバルトを実質的に含まない。
本発明で有用なポリマーを製造する方法は、本明細書に記載した1つ以上の添加剤存在下で重合することを含む。したがって、本発明は、ポリマー組成物の分解温度を調整することが可能な有効量の添加剤を含むポリマー組成物を製造する方法を含み、ここで、添加剤は、重合反応中に存在する。
本発明が、本明細書に記載の任意のポリマー組成物の分解温度を調整する方法を包含することが理解されるであろう。当業者は、本開示を読めば、本開示が、添加剤、金属錯体、または本明細書に記載した他の反応条件のいずれかを用いるこのような方法を包含することを認識するであろう。
ある実施形態では、ポリマー組成物と、有効量の添加剤とを混合する工程は、適切な溶媒の使用を含む。適切な溶媒としては、有機溶媒が挙げられる。特定の実施形態では、適切な有機溶媒としては、限定されないが、炭化水素、エーテル、アルコール、ケトン、エステル、芳香族炭化水素、塩素化炭化水素、ニトリルなどが挙げられる。適切な溶媒としては、限定されないが、ほんの数例を挙げると、アセトン、ブタノン、γ−ブチロラクトン、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸アミル、ジクロロメタン、クロロホルム、ニトロメタン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンが挙げられる。ある実施形態では、溶媒は、ハロゲン化炭化水素である。特定の実施形態では、溶媒は、超臨界二酸化炭素である。特定の実施形態では、溶媒はアセトンである。特定の実施形態では、溶媒は、酢酸プロピルである。特定の実施形態では、本発明の方法は、ポリマー、溶媒、有効量の添加剤を混合する工程と、これらを合わせて均一溶液を得る工程とを含む。特定の実施形態では、本発明の方法は、有効量の添加剤を含む固体ポリマーを得るために、溶媒を除去することをさらに含む。
本開示の方法は、ポリマーが分解しない任意の温度で行ってもよい。特定の実施形態では、本開示の方法は、ほぼ室温で行われる。ある実施形態では、本開示の方法は、ポリマー溶液の粘度を下げ、それによって、混合時間を短くし、混合の機械的な労力を低減するように高温で行われる。
(ポリマー)
特定の実施形態では、本発明によって提供される方法およびポリマー組成物は、以下の式を有するポリマーを含むか、またはこのポリマーを利用し、
式中、R、R、R、Rの各存在は、上に記載され、本明細書に記載されるとおりに定義される。
特定の実施形態では、本発明によって提供される方法およびポリマー組成物は、以下の式を有するポリマーを含むか、またはこのポリマーを利用し、
式中、R、R、R、Rの各存在は、上に記載され、本明細書に記載されるとおりに定義される。
特定の実施形態では、本発明によって提供される方法およびポリマー組成物は、以下の式を有するポリマーを含むか、またはこのポリマーを利用し、
式中、R、R、R、Rの各存在は、上に記載され、本明細書に記載されるとおりに定義される。特定の実施形態では、このようなポリマーは、カーボネート結合とエーテル結合との比率が、約1:1〜約99:1の範囲である(例えば、結合の約50%〜約90%がカーボネート結合である)。
特定の実施形態では、与えられるポリマーは、ポリカーボネート鎖を含む。特定の実施形態では、本発明によって提供される方法およびポリマー組成物は、以下の式を有するポリカーボネートを含むポリマーを含むか、またはこのポリマーを利用し、
式中、R、R、R、Rの各存在は、上に記載され、本明細書に記載されるとおりに定義される。
このようなポリマーを合成するのに適切な方法は、Coatesら(Angew.Chem.Int.Ed.2004、43、6618−6639)、米国特許第7,304,172号、第6,870,004号、第3,900,424号、第3,953,383号、米国特許仮出願第61/061,755号(2008年6月16日出願)、第61/052,061号(2008年5月9日出願)、PCT公開PCT/US08/73530号(2008年8月18日出願)、PCT/US2009/054773号(2009年8月24日出願)に開示されており、これらすべては、その全体が本明細書に参考として組み込まれる。
特定の実施形態では、与えられるポリマー組成物は、C〜C12エポキシドと、二酸化炭素とのコポリマーを含む。例えば、ポリマーは、二酸化炭素と、1個以上のエポキシド(例えば、限定されないが、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−ブテンオキシド、2,3−ブテンオキシド、ブタジエンモノエポキシド、1,2−ペンテンオキシド、エピクロロヒドリン、1,2−エポキシ−2−メチルプロパン、グリシジルエーテル、グリシジルエステル、1,2−ヘキセンオキシド、C7〜30α−オレフィンエポキシド、シクロペンテンオキシド、シクロヘキセンオキシド、4−ビニルシクロヘキセンオキシド、4−エチルシクロヘキセンオキシド、スチレンオキシド、リモネンオキシド、ノルボルネンオキシド、シクロオクテンオキシド、1,2,5,6−ジエポキシシクロオクタン、シクロオクタジエンモノエポキシドが挙げられる)とのコポリマーを含んでいてもよい。
例えば、与えられるポリマー組成物は、プロピレンオキシドと二酸化炭素とのコポリマーを含んでいてもよい。ある実施形態では、与えられるポリマー組成物は、エチレンオキシドと二酸化炭素とのコポリマーを含む。ある実施形態では、与えられるポリマー組成物は、シクロヘキセンオキシドと二酸化炭素とのコポリマーを含む。ある実施形態では、与えられるポリマー組成物は、ブチレンオキシドと二酸化炭素とのコポリマーを含む。ある実施形態では、与えられるポリマー組成物は、ブチレンオキシドと二酸化炭素とのコポリマーを含む。ある実施形態では、与えられるポリマー組成物は、1,2−ヘキセンオキシドと二酸化炭素とのコポリマーを含む。ある実施形態では、与えられるポリマー組成物は、シクロペンテンオキシドと二酸化炭素とのコポリマーを含む。ある実施形態では、与えられるポリマー組成物は、ノルボルネンオキシドと二酸化炭素とのコポリマーを含む。ある実施形態では、与えられるポリマー組成物は、3−ビニル−シクロヘキセンオキシドと二酸化炭素とのコポリマーを含む。ある実施形態では、与えられるポリマー組成物は、リモネンオキシドと二酸化炭素とのコポリマーを含む。ある実施形態では、与えられるポリマー組成物は、エピクロロヒドリンと二酸化炭素とのコポリマーを含む。
特定の実施形態では、与えられるポリカーボネートは、ポリ(プロピレンカーボネート)(PPC)を含む。特定の実施形態では、与えられるポリ(プロピレンカーボネート)は、平均分子量が約1,000〜約500,000g/molであることを特徴とする。特定の実施形態では、与えられるポリ(プロピレンカーボネート)は、分子量が、約10,000〜約400,000g/molである。特定の実施形態では、与えられるポリ(プロピレンカーボネート)は、分子量が、約20,000〜約300,000g/molである。特定の実施形態では、与えられるポリ(プロピレンカーボネート)は、分子量が、約50,000〜約250,000g/molである。特定の実施形態では、与えられるポリ(プロピレンカーボネート)は、分子量が、約50,000〜約200,000g/molである。
特定の実施形態では、与えられるポリ(プロピレンカーボネート)組成物は、組成物中、平均で、ポリ(プロピレンカーボネート)の隣接する繰り返し単位の少なくとも60%が、頭部−尾部の位置化学を有することを特徴とする。特定の実施形態では、与えられるポリ(プロピレンカーボネート)組成物は、少なくとも70%の頭部−尾部の位置化学を有する。特定の実施形態では、与えられるポリ(プロピレンカーボネート)組成物は、80%より大きな頭部−尾部の位置化学を有する。特定の実施形態では、与えられるポリ(プロピレンカーボネート)組成物は、頭部−尾部の位置化学が、85%より多く、90%より多く、95%より多く、97%より多く、または99%より多い。
特定の実施形態では、与えられるポリ(プロピレンカーボネート)組成物は、多分散指数(PDI)が狭いことを特徴とする。特定の実施形態では、与えられるポリ(プロピレンカーボネート)は、PDIが4未満である。特定の実施形態では、与えられるポリ(プロピレンカーボネート)は、PDIが3未満である。特定の実施形態では、与えられるポリ(プロピレンカーボネート)は、PDIが2未満である。特定の実施形態では、与えられるポリ(プロピレンカーボネート)は、PDIが1.8未満である。特定の実施形態では、与えられるポリ(プロピレンカーボネート)は、PDIが1.5未満である。特定の実施形態では、与えられるポリ(プロピレンカーボネート)は、PDIが1.2未満である。
特定の実施形態では、与えられるポリ(プロピレンカーボネート)組成物は、環状カーボネートの含有量が低いことを特徴とする。特定の実施形態では、与えられるポリ(プロピレンカーボネート)は、プロピレンカーボネートの含有量が5wt%未満である。特定の実施形態では、与えられるポリ(プロピレンカーボネート)は、プロピレンカーボネートの含有量が4wt%未満である。特定の実施形態では、与えられるポリ(プロピレンカーボネート)は、プロピレンカーボネート含有量が3wt%未満である。特定の実施形態では、与えられるポリ(プロピレンカーボネート)は、プロピレンカーボネート含有量が2wt%未満である。特定の実施形態では、与えられるポリ(プロピレンカーボネート)は、プロピレンカーボネート含有量が1wt%未満である。特定の実施形態では、与えられるポリ(プロピレンカーボネート)は、プロピレンカーボネート含有量が0.5wt%未満である。特定の実施形態では、与えられるポリ(プロピレンカーボネート)は、プロピレンカーボネート含有量が0.1wt%未満である。
特定の実施形態では、与えられるポリカーボネート組成物は、ポリ(エチレンカーボネート)(PEC)を含む。特定の実施形態では、与えられるポリカーボネート組成物は、ポリ(ブチレンカーボネート)(PBC)を含む。特定の実施形態では、与えられるポリカーボネート組成物は、ポリ(シクロヘキセンカーボネート)(PCHC)を含む。特定の実施形態では、与えられるポリカーボネート組成物は、ポリ(リモネンカーボネート)(PLC)を含む。特定の実施形態では、与えられるポリカーボネート組成物は、ポリ(ノルボルネンカーボネート)(PNC)を含む。
特定の実施形態では、与えられるポリマーは、2種以上のC〜C12エポキシドと二酸化炭素とのコポリマーである。ある実施形態では、与えられるポリマーは、プロピレンオキシドと、シクロヘキセンオキシドと、二酸化炭素とのターポリマーである。ある実施形態では、与えられるポリマーは、エチレンオキシドと、プロピレンオキシドと、二酸化炭素とのターポリマーである。ある実施形態では、与えられるポリマーは、エチレンオキシドと、シクロヘキセンオキシドと、二酸化炭素とのターポリマーである。ある実施形態では、与えられるポリマーは、エチレンオキシドと、ブチレンオキシドと、二酸化炭素とのターポリマーである。ある実施形態では、与えられるポリマーは、ブチレンオキシドと、プロピレンオキシドと、二酸化炭素とのターポリマーである。ある実施形態では、与えられるポリマーは、シクロヘキセンオキシドと、ブチレンオキシドと、二酸化炭素とのターポリマーである。ある実施形態では、与えられるポリマーは、ノルボルネンオキシドと、プロピレンオキシドと、二酸化炭素とのターポリマーである。ある実施形態では、与えられるポリマーは、プロピレンオキシドと、リモネンオキシドと、二酸化炭素とのターポリマーである。
ある実施形態では、ポリマーは、3種類以上のC〜C12エポキシドと二酸化炭素とのヘテロポリマーである。ある実施形態では、ポリマーは、上述の任意の3種以上のエポキシドと二酸化炭素とのヘテロポリマーである。
特定の実施形態では、ポリマーは、上述のいずれかの2つ以上の組成物のブロックコポリマーである。
特定の実施形態では、ポリマーは、エーテル結合を含む。ポリマーを、これらの実施形態では、ポリエーテルポリカーボネート、純粋なポリエーテル、またはこれら2種以上のブロックコポリマーと混合してもよい。
上述のポリマー組成物の特定の実施形態では、ポリマーは、実質的に、
であり、R、R、R、Rの各存在は、上に記載されるように定義される。
このようなポリエーテルを合成するのに適切な方法は、米国特許第7,399,822号に開示されており、その内容全体は、本明細書に参考として組み込まれる。
上述のポリマー組成物の特定の実施形態では、ポリマーは、実質的に、
であり、R、R、R、Rの各存在は、上に記載されるように定義される。
上述のポリマー組成物の特定の実施形態では、Rは水素である。特定の実施形態では、R、R、Rは、それぞれ水素である。特定の実施形態では、R、R、R、Rのうち1つが水素である。特定の実施形態では、R、R、R、Rのうち2つが水素である。特定の実施形態では、R、R、R、Rのうち3つが水素である。
特定の実施形態では、Rは水素である。特定の実施形態では、Rは水素である。特定の実施形態では、Rは水素である。特定の実施形態では、Rは水素である。
特定の実施形態では、Rは、場合により置換されたC1〜30脂肪族基である。特定の実施形態では、Rは、場合により置換されたC1〜30脂肪族基である。特定の実施形態では、Rは、場合により置換されたC1〜30脂肪族基である。特定の実施形態では、Rは、場合により置換されたC1〜30脂肪族基である。
ある実施形態では、Rは、場合により置換されたC1〜12脂肪族である。ある実施形態では、Rは、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、場合により置換されたC1〜12ヘテロ脂肪族である。ある実施形態では、Rは、場合により置換された6〜10員環アリールである。ある実施形態では、Rは、窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、場合により置換された5〜10員環ヘテロアリールである。ある実施形態では、Rは、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する、場合により置換された3〜7員環ヘテロ環である。
特定の実施形態では、Rの各存在は、独立して、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ビニル、アリル、フェニル、クロロメチル、トリフルオロメチル、
、または上述の任意の2つ以上から選択される。特定の実施形態では、Rは、メチルである。特定の実施形態では、Rは、エチルである。特定の実施形態では、Rは、プロピルである。特定の実施形態では、Rは、ブチルである。特定の実施形態では、Rは、ビニルである。特定の実施形態では、Rは、アリルである。特定の実施形態では、Rは、フェニルである。特定の実施形態では、Rは、トリフルオロメチルである。
ある実施形態では、Rは、水素である。ある実施形態では、Rは、場合により置換されたC1〜12脂肪族である。ある実施形態では、Rは、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、場合により置換されたC1〜12ヘテロ脂肪族である。ある実施形態では、Rは、場合により置換された6〜10員環アリールである。ある実施形態では、Rは、窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、場合により置換された5〜10員環ヘテロアリールである。ある実施形態では、Rは、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する、場合により置換された3〜7員環ヘテロ環である。
ある実施形態では、Rは、水素である。ある実施形態では、Rは、場合により置換されたC1〜12脂肪族である。ある実施形態では、Rは、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、場合により置換されたC1〜12ヘテロ脂肪族である。ある実施形態では、Rは、場合により置換された6〜10員環アリールである。ある実施形態では、Rは、窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、場合により置換された5〜10員環ヘテロアリールである。ある実施形態では、Rは、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する、場合により置換された3〜7員環ヘテロ環である。
ある実施形態では、Rは、水素である。ある実施形態では、Rは、場合により置換されたC1〜12脂肪族である。ある実施形態では、Rは、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、場合により置換されたC1〜12ヘテロ脂肪族である。ある実施形態では、Rは、場合により置換された6〜10員環アリールである。ある実施形態では、Rは、窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、場合により置換された5〜10員環ヘテロアリールである。ある実施形態では、Rは、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する、場合により置換された3〜7員環ヘテロ環である。
ある実施形態では、RおよびRと、その間にある原子とが一緒になって、場合により置換されたC〜C14炭素環、場合により置換されたC〜C14ヘテロ環からなる群から選択される1個以上の環を形成する。ある実施形態では、RおよびRと、その間にある原子とが一緒になって、1個以上の場合により置換されたC〜C14炭素環を形成する。ある実施形態では、隣接する炭素に結合したRとRとが一緒になって、6員環の炭素環を形成する。ある実施形態では、隣接する炭素に結合したRとRとで、シクロヘキセン環を形成する。
ある実施形態では、RおよびRと、その間にある原子とが一緒になって、場合により置換されたC〜C14炭素環、場合により置換されたC〜C14ヘテロ環からなる群から選択される1個以上の環を形成する。
ある実施形態では、RおよびRと、その間にある原子とが一緒になって、場合により置換されたC〜C14炭素環、場合により置換されたC〜C14ヘテロ環からなる群から選択される1個以上の環を形成する。
特定の実施形態では、ポリマーは、2つの異なる繰り返し単位のコポリマーを含み、この2種類の異なる繰り返し単位のR、R、Rが、全部同じではない。ある実施形態では、ポリマーは、3種類以上の異なる繰り返し単位のコポリマーを含み、この異なる繰り返し単位それぞれのR、R、Rが、他の異なる繰り返し単位のR、R、Rとすべて同じではない。ある実施形態では、ポリマーは、ランダムコポリマーである。ある実施形態では、ポリマーは、テーパー型コポリマーである。
ある実施形態では、ポリマーは、本明細書に記載されているような金属錯体を含む。ある実施形態では、本明細書に記載されているような金属錯体のポリマー残基である。ある実施形態では、ポリマーは、有機カチオンおよびXの塩を含んでおり、Xは対イオンである。ある実施形態では、Xは、2,4−ジニトロフェノレートアニオンである。
ある実施形態では、ポリマー組成物を与える工程は、
(a)以下の式を有するエポキシド
〔式中、
は、水素であるか、または、C1〜30脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC1〜30ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3〜7員環ヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
、R、Rの各存在は、独立して、水素であるか、または、C1〜12脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC1〜12ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員環ヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
(RおよびR)、(RおよびR)、(RおよびR)のいずれかは、その間にある原子とともに、場合により1個以上のヘテロ原子を含有する、1個以上の場合により置換された環を形成していてもよい〕
を与えることと;
(b)適切な触媒存在下、エポキシドおよび二酸化炭素を接触させ、ポリマー組成物を与える工程とを含む。
上述および本明細書に記載されているように、本発明は、適切な金属錯体を用いてポリマーを合成する方法を含む。特定の実施形態では、金属錯体は、エポキシドおよび二酸化炭素を共重合させることによる脂肪族ポリカーボネートの合成において有用である。特定の実施形態では、金属錯体は、エポキシドの重合によってポリエーテルを合成する際に有用である。
(応用)
APCを、消費財を製造する際に、例えば、食品包装、エレクトロニクス、消費財の包装、ポリマー試薬のための材料として使用してもよいことは、当該技術分野で十分に知られている。特に、金属含有量が低く、熱分解開始温度が約260℃以下のAPCは、種々の犠牲用途で有用である。
ある実施形態では、本発明のポリマー組成物を、半導体ウエハおよび可とう性電子アセンブリの製造において、一時的な接着剤として使用してもよい。ウエハまたは可とう性基板を剛性担体ウエハに結合させるために一時的な接着剤を用いることは、有効な解決策である。このような接着性材料の要求事項としては、塗布が容易であること、厚みの偏差がウエハ全体にわたって最低限であり、コーティングが均一であること、種々の表面に対する接着性が良好であること、誘電蒸着および金属化のようなプロセス中に熱に安定であること、高スループットを可能にするために除去が容易であること、が挙げられる。これらの材料のさらなる要求事項は、エッチングおよび電気めっきのようなプロセスでもたらされる激しい化学薬品環境での安定性である。脂肪族ポリカーボネート(APC)は、これらの要求事項の多くを満たし、これらの応用での使用が記載されている。特に、ポリ(プロピレンカーボネート)(PPC)は、ウエハ処理方法において一時的な接着剤として開発されている。これらの方法は、例えば、米国特許公開第20070000595号、国際特許公開第WO 2008/005979号、国際特許出願第PCT/US09/65528号(2009年11月23日出願)に記載されている。
ある実施形態では、本発明のポリマー組成物を、MEMS(微小電気機械システム)デバイスの製造に使用してもよい(Jayachandran、J.P.ら、上述)。Wuらは、ポリノルボルネンコポリマー系犠牲材料を用いたマイクロチャネルの製造について記載している(Wu,X.ら、J.Electrochem.Soc.、第150巻、2003、pp.H205−H213)。
特定の実施形態では、本発明のポリマー組成物を、フォトリソグラフィー、電気メッキ、密閉型のマイクロチャネルの作成、自立型マイクロ構造の剥離、微細エンボス加工、高アスペクト比のマイクロ構造に用いてもよい(Lu,C.ら、Polymer Engineering and Science、2007年6月)。
特定の実施形態では、本発明のポリマー組成物を、ナノ流体チャネルの製造およびナノインプリントリソグラフィーで用いてもよい(Li,W.ら、Nanotechnology、14、2005、pp.1−6)。
本発明のポリマー組成物の分解温度を正確に調整する能力は、特に、比較的低温で除去可能なポリマーを選択するという選択肢を当業者に与えるため、上述の用途で特に有用な場合がある。これらの穏和な条件によって、高い分解開始温度を有する、改変されていないポリマーを用いる方法では損傷を受けてしまうかもしれない熱に不安定な部分が存在する状態で実施することができるため、さらなる方法が可能になる。
また、本発明のポリマー組成物は、同じ製造プロセスで、異なる開始温度を有する数種類の犠牲ポリマーを用いたプロセスを可能にする。このような場合、方法は、高い開始温度を有する1種類以上のポリマー存在下、開始温度が低いポリマーから製造された部分を除去することを含んでいてもよい。いくつかの方法では、これらの材料は、異なる量の添加剤を含む、同じポリカーボネートポリマーを含んでいてもよい。
当業者は、本開示のポリマー、添加剤、方法を用いて与えられた場合、このような材料および商品を製造する技術に関する知識を得ることができるであろう。ある実施形態では、材料は、耐油性である。ある実施形態では、材料は、膜である。ある実施形態では、材料は、押出成形される。ある実施形態では、材料は、熱によって作られる。
(実施例1)
(PPC熱分解に対する、選択した薬剤の影響)
PPCの希釈アセトン溶液として加えた(PTSAでクエンチし、溶媒をアセトンに交換し、水素型のDowex Marathon(RTM) MSCのカラムを通して押し出した)添加剤のサンプリングをTGAによって試験した。試験すべき添加剤を、アセトンの0.12mMストック溶液として調製した。次いで、添加剤溶液1mLをPPC 100mg(15%アセトン溶液667mg)と合わせた。次いで、十分に混合した溶液を風乾させるか、または減圧乾燥器内で乾燥させ、TGAで分析した。
図1a〜cから、試験した多くの添加剤が、これらの濃度で分解温度の開始にほとんど影響を与えないことが分かるだろう。主な例外は、PPNClと酢酸テトラブチルアンモニウムであり、これらを両方とも非常に詳細に試験した(次の実施例を参照)。もっと高濃度の酢酸テトラブチルアンモニウムのサンプル(5当量および20当量)は、減圧乾燥器での乾燥工程中に分解した(温度は不明)。その後のサンプル調製は、ドラフトチャンバ内で、一晩風乾させることによった。PPNClは、開始温度に顕著な影響を及ぼすことがわかったが、ハロゲン不純物が特定のエレクトロニクス処理工程に悪影響を与え得るため、ハロゲン化物を含まない添加剤についても調べた。また、グラム単位で、酢酸テトラブチルアンモニウムは、PPNC1よりも開始温度を大きく下げることもわかった。
水酸化アンモニウムは、分解温度を下げたが、アセトン溶媒とも反応し、高濃度ではポリマーを完全に分解してしまうようであり、さらなる観察は行わなかった。
多くの添加剤で処理したサンプル(数種の酢酸テトラブチルアンモニウムで処理したものを含む)についてGPC分子量分析を行い、未処理の材料と変わらないことがわかった(例えば、図3a、5a、6a、7aを参照)。
これらの実験の結果から、酢酸テトラブチルアンモニウムをクリーンなPPC溶液に加えることは、PPCの分解温度の開始を、ほぼ140℃から固有の開始温度までの任意の望ましい値に下げる有効な方法であることが示唆される。
(実施例2)
(酢酸テトラブチルアンモニウムが、PPCの熱分解に及ぼす影響)
667mgの15重量% PPC アセトン溶液を、20mLシンチレーションバイアルに入れ、一晩風乾させ、TGA(熱重量分析)で分析した。TGAの結果から、熱分解温度の開始は、225.33℃であることが示された(図1aおよび1bの「なし」を参照)。
アセトン1L中に36.2mgの酢酸テトラブチルアンモニウムを含む溶液を調製した。得られた溶液を以下に記載する実験で用いた。使用する溶液の量は、図1aおよび1bにカッコ書きで示されている。
20mLシンチレーションバイアル中、1.00mLの酢酸テトラブチルアンモニウム溶液を、667mgの15%PPC(100.0mg)アセトン溶液と合わせた。バイアルを振り混ぜることによってサンプルを混合し、一晩風乾し、残渣をTGAで分析した。TGAの結果から、熱分解温度の開始は、213.45℃であることが示された(図1aおよび1bを参照)。
20mLシンチレーションバイアル中、1.25mLの酢酸テトラブチルアンモニウム溶液を、667mgの15% PPC(100.0mg)アセトン溶液と合わせた。バイアルを振り混ぜることによってサンプルを混合し、一晩風乾し、残渣をTGAで分析した。TGAの結果から、熱分解温度の開始は、203.09℃であることが示された。
20mLシンチレーションバイアル中、1.50mLの酢酸テトラブチルアンモニウム溶液を、667mgの15% PPC(100.0mg)アセトン溶液と合わせた。バイアルを振り混ぜることによってサンプルを混合し、一晩風乾し、残渣をTGAで分析した。TGAの結果から、熱分解温度の開始は、181.20℃であることが示された。
20mLシンチレーションバイアル中、1.75mLの酢酸テトラブチルアンモニウム溶液を、667mgの15% PPC(100.0mg)アセトン溶液と合わせた。バイアルを振り混ぜることによってサンプルを混合し、一晩風乾し、残渣をTGAで分析した。TGAの結果から、熱分解温度の開始は、167.58℃であることが示された。
20mLシンチレーションバイアル中、2.00mLの酢酸テトラブチルアンモニウム溶液を、667mgの15% PPC(100.0mg)アセトン溶液と合わせた。バイアルを振り混ぜることによってサンプルを混合し、一晩風乾し、残渣をTGAで分析した。TGAの結果から、熱分解温度の開始は、148.83℃であることが示された。
20mLシンチレーションバイアル中、2.50mLの酢酸テトラブチルアンモニウム溶液を、667mgの15% PPC(100.0mg)アセトン溶液と合わせた。バイアルを振り混ぜることによってサンプルを混合し、一晩風乾し、残渣をTGAで分析した。TGAの結果から、熱分解温度の開始は、145.87℃であることが示された。
20mLシンチレーションバイアル中、3.00mLの酢酸テトラブチルアンモニウム溶液を、667mgの15% PPC(100.0mg)アセトン溶液と合わせた。バイアルを振り混ぜることによってサンプルを混合し、一晩風乾し、残渣をTGAで分析した。TGAの結果から、熱分解温度の開始は、139.76℃であることが示された。
(実施例3)
(ビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウムクロリド(PPNCl)が、PPCの熱分解に及ぼす影響)
アセトン1L中に68.9mgのビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウムクロリドを含む溶液を調製した。得られた溶液を以下に記載する実験で用いた。使用する溶液の量は、図1aおよび1bにカッコ書きで示されている。
20mLシンチレーションバイアル中、1.00mLのビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウムクロリド溶液を、667mgの15% PPC(100.0mg、上述のとおり)アセトン溶液と合わせた。バイアルを振り混ぜることによってサンプルを混合し、一晩風乾し、残渣をTGAで分析した。TGAの結果から、熱分解温度の開始は、200.21℃であることが示された(図1aおよび1bを参照)。
20mLシンチレーションバイアル中、1.50mLのビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウムクロリド溶液を、667mgの15% PPC(100.0mg)アセトン溶液と合わせた。バイアルを振り混ぜることによってサンプルを混合し、一晩風乾し、残渣をTGAで分析した。TGAの結果から、熱分解温度の開始は、187.75℃であることが示された。
20mLシンチレーションバイアル中、2.00mLのビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウムクロリド溶液を、667mgの15% PPC(100.0mg)アセトン溶液と合わせた。バイアルを振り混ぜることによってサンプルを混合し、一晩風乾し、残渣をTGAで分析した。TGAの結果から、熱分解温度の開始は、179.31℃であることが示された。
20mLシンチレーションバイアル中、2.50mLのビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウムクロリド溶液を、667mgの15% PPC(100.0mg)アセトン溶液と合わせた。バイアルを振り混ぜることによってサンプルを混合し、一晩風乾し、残渣をTGAで分析した。TGAの結果から、熱分解温度の開始は、174.31℃であることが示された。
20mLシンチレーションバイアル中、3.00mLのビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウムクロリド溶液を、667mgの15% PPC(100.0mg)アセトン溶液と合わせた。バイアルを振り混ぜることによってサンプルを混合し、一晩風乾し、残渣をTGAで分析した。TGAの結果から、熱分解温度の開始は、171.86℃であることが示された。
20mLシンチレーションバイアル中、3.50mLのビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウムクロリド溶液を、667mgの15% PPC(100.0mg)アセトン溶液と合わせた。バイアルを振り混ぜることによってサンプルを混合し、一晩風乾し、残渣をTGAで分析した。TGAの結果から、熱分解温度の開始は、165.90℃であることが示された。
20mLシンチレーションバイアル中、4.00mLのビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウムクロリド溶液を、667mgの15% PPC(100.0mg)アセトン溶液と合わせた。バイアルを振り混ぜることによってサンプルを混合し、一晩風乾し、残渣をTGAで分析した。TGAの結果から、熱分解温度の開始は、165.31℃であることが示された。
同様の様式で、ブチルメチルイミダゾリウムクロリドについて、PPCの熱分解に及ぼす影響を調べた(図1aおよび1bを参照)。
酢酸テトラブチルアンモニウムと用いたさらなる実験の結果を図2a〜bおよび6a〜bに示している。図6cは、開始温度 対 酢酸テトラブチルアンモニウムの当量のプロットを示し、ここから、開始温度を下げる効果は、1当量と2当量の間で急速に変化し、約3当量で最大値に到達することがわかるであろう(すなわち、開始温度は、ほぼ140℃の最小値に到達する)。もっと重要なことに、達成可能な開始温度の範囲は、望ましい180℃を包含している。
ビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウム塩を用いたさらなる実験の結果を、図3a〜b、4a〜b、5a〜eに示している。
異なる条件を用いて製造されたPPCおよび/または、異なる分子量を有するPPCの分解温度を下げる方法の普遍性も評価した。図6dに示されるように、3種類の異なるPPCサンプルを、テトラ−n−ブチルアンモニウムアセテートを用いて、濃度0、200、500、1000ppmで処理した。PPC−1は、Mnが169,000g/molであり、PDIが1.14であり、米国特許第7,304,172号に開示されている条件にしたがって、コバルトサレン触媒を用いて製造された高分子量PPCである。PPC−2は、不均一亜鉛触媒を用いて製造された、市販のPPCである(QPAC−40TM、Mn=114,854、PDI=2.33)。PPC−3は、Mnが2,600g/molであり、PDIが1.04であるポリカーボネートポリオールである。それぞれの場合に、開始温度は、濃度に依存する様式で、添加剤によって低下した。
(実施例4)
図7a〜7bは、酢酸テトラブチルアンモニウムで処理したPPC組成物の長期間安定性試験を示す。この組成物を溶液として調製し、時間をかけて、添加剤が、溶液の長期間安定性に及ぼす影響(もしある場合には)を決定した。x軸(図7b〜d)は、溶液の経過日数である。y軸は、熱分解温度の開始であるか(℃、図7b)、平均分子量(図7c)である。凡例は、未処理のコントロール(PPC添加剤なし)または543ppmの酢酸テトラブチルアンモニウムを含有するPPC(PPC添加剤あり)のいずれかを指す。
(実施例5)
15gのポリ(プロピレンカーボネート)(M=190,000)および85gのアセトンを含むポリマー溶液を調製した。0.24mmolの化合物を20mLのアセトン(トリ−n−ブチルアミン、テトラ−n−ブチルアンモニウムメチルカーボネート)に溶解するか、またはメタノール(ギ酸アンモニウム、酢酸アンモニウムアセテート)に溶解し、次いで、これらの溶液0.20mLを、アセトンを用いて20mLになるまで希釈することによって溶液を調製し、1.2×10−4M溶液を得た。0.67gのポリマー溶液と、化合物0、1、2、4、8または16mLとを合わせ、十分に混合し、3日間風乾することによってサンプルを調製した。このサンプルをTGAで分析した。これらのサンプルの分解開始データを表1にまとめている。
本願発明者らは、本発明の多くの実施例を記載したが、本願発明者らの基本的な実施例を、本発明の化合物および方法を利用する他の実施形態を与えるように変えてもよいことは明らかである。したがって、本発明の範囲は、一例としてあらわされている特定の実施形態によってではなく、添付の特許請求の範囲によって定義されるべきであることが明らかであろう。

Claims (43)

  1. ポリマー組成物であって、
    (a)以下のものからなる群から選択されるポリマー
    〔式中、
    の各存在は、独立して、水素であるか、あるいは、C1〜30脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC1〜30ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員環ヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
    、R、Rの各存在は、独立して、水素であるか、あるいは、C1〜12脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC1〜12ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員環ヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
    (RおよびR)、(RおよびR)、ならびに(RおよびR)のいずれかは、その間にある原子とともに、1個以上の場合により置換された環を形成していてもよい〕と;
    (b)存在することで前記ポリマー組成物の分解温度を調整することを特徴とする、有機カチオンを含む添加剤とを含み、
    該有機カチオンが、
    からなる群から選択され、
    式中、R50の各存在は、独立して、C1〜20脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC1〜20ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜7員環ヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
    51の各存在は、独立して、水素であるか、あるいは、C1〜20脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC1〜20ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する、4〜7員環のヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;2個のR51基は、その間にある原子とともに、場合により置換されたC〜C14炭素環、場合により置換されたC〜C14ヘテロ環、および場合により置換されたC〜C10アリールからなる群から選択される1個以上の環を形成していてもよく;
    52の各存在は、独立して、水素であるか、あるいは、C1〜20脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC1〜20ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する、4〜7員環のヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;2個のR52基は、その間にある原子とともに、場合により置換されたC〜C14炭素環、場合により置換されたC〜C14ヘテロ環、場合により置換されたC〜C10アリール、および場合により置換されたC〜C10ヘテロアリールからなる群から選択される1個以上の環を形成していてもよく;
    53は、水素、ヒドロキシルであるか、または、C1〜20脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC1〜20ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する、4〜7員環のヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
    環Aは、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される0〜3個のさらなるヘテロ原子を有する、場合により置換された5〜10員環ヘテロアリール基であり、
    該添加剤が、10〜5000質量百万分率の範囲の濃度で存在する
    ポリマー組成物。
  2. 前記ポリマーが、少なくとも98モル%の
    を含む、請求項1に記載のポリマー組成物。
  3. 前記ポリマーがポリ(プロピレンカーボネート)を含む、請求項1に記載のポリマー組成物。
  4. 前記ポリ(プロピレンカーボネート)が、10,000〜400,000g/molの範囲の分子量を有する、請求項3に記載のポリマー組成物。
  5. 前記ポリ(プロピレンカーボネート)が、50,000〜250,000g/molの範囲の分子量を有する、請求項4に記載のポリマー組成物。
  6. 前記ポリ(プロピレンカーボネート)が、1.5未満の多分散指数を有する、請求項3に記載のポリマー組成物。
  7. 前記ポリ(プロピレンカーボネート)が、1.2未満の多分散指数を有する、請求項3に記載のポリマー組成物。
  8. 前記ポリマーが、二酸化炭素と、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−ブテンオキシド、2,3−ブテンオキシド、ブタジエンモノエポキシド、1,2−ペンテンオキシド、エピクロロヒドリン、1,2−エポキシ−2−メチルプロパン、グリシジルエーテル、グリシジルエステル、1,2−ヘキセンオキシド、C7−30α−オレフィンエポキシド、シクロペンテンオキシド、シクロヘキセンオキシド、4−ビニルシクロヘキセンオキシド、4−エチルシクロヘキセンオキシド、スチレンオキシド、リモネンオキシド、ノルボルネンオキシド、シクロオクテンオキシド、1,2,5,6−ジエポキシシクロオクタン、およびシクロオクタジエンモノエポキシドからなる群から選択される1種類以上のエポキシドとのコポリマーを含む、請求項2に記載のポリマー組成物。
  9. 前記添加剤の存在が、前記ポリマー組成物の分解温度を下げる、請求項1に記載のポリマー組成物。
  10. 前記有機カチオンが、
    からなる群から選択され、
    式中、R50の各存在は、独立して、C1〜20脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC1〜20ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜7員環ヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
    51の各存在は、独立して、水素であるか、あるいは、C1〜20脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC1〜20ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する、4〜7員環のヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;2個のR51基は、その間にある原子とともに、場合により置換されたC〜C14炭素環、場合により置換されたC〜C14ヘテロ環、および場合により置換されたC〜C10アリールからなる群から選択される1個以上の環を形成していてもよく;
    52の各存在は、独立して、水素であるか、あるいは、C1〜20脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC1〜20ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する、4〜7員環のヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;2個のR52基は、その間にある原子とともに、場合により置換されたC〜C14炭素環、場合により置換されたC〜C14ヘテロ環、場合により置換されたC〜C10アリール、および場合により置換されたC〜C10ヘテロアリールからなる群から選択される1個以上の環を形成していてもよく;
    53は、水素、ヒドロキシルであるか、または、C1〜20脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC1〜20ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する、4〜7員環のヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
    環Aは、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される0〜3個のさらなるヘテロ原子を有する、場合により置換された5〜10員環ヘテロアリール基である、請求項9に記載のポリマー組成物。
  11. 前記添加剤が、以下の式を有し、
    式中、R51の各存在が、独立して、水素またはC1〜12脂肪族であり、Xが、[OR、[O(C=O)R、[O(C=O)OR、CO 2−、HCO 、CN、N 、NO 、SO 2−、ClO 、ハライド、および[O(SO)Rからなる群より選択され、各Rは、独立して、水素、置換および非置換の脂肪族、置換および非置換のヘテロ脂肪族、置換および非置換のアリール、および置換および非置換のヘテロアリールから選択される、請求項10に記載のポリマー組成物。
  12. 51の各存在が、水素である、請求項11に記載のポリマー組成物。
  13. 51の各存在が、C1〜6脂肪族である、請求項11に記載のポリマー組成物。
  14. 51の各存在が、ブチルである、請求項13に記載のポリマー組成物。
  15. 前記添加剤が、テトラアルキルアンモニウムカルボキシレートである、請求項11に記載のポリマー組成物。
  16. 前記添加剤が、ギ酸テトラメチルアンモニウム、酢酸テトラメチルアンモニウム、トリフルオロ酢酸テトラメチルアンモニウム、プロピオン酸テトラメチルアンモニウム、酪酸テトラメチルアンモニウム、安息香酸テトラメチルアンモニウム、ギ酸テトラエチルアンモニウム、酢酸テトラエチルアンモニウム、トリフルオロ酢酸テトラエチルアンモニウム、プロピオン酸テトラエチルアンモニウム、酪酸テトラエチルアンモニウム、安息香酸テトラエチルアンモニウム、ギ酸テトラプロピルアンモニウム、酢酸テトラプロピルアンモニウム、トリフルオロ酢酸テトラプロピルアンモニウム、プロピオン酸テトラプロピルアンモニウム、酪酸テトラプロピルアンモニウム、安息香酸テトラプロピルアンモニウム、ギ酸テトラブチルアンモニウム、酢酸テトラブチルアンモニウム、トリフルオロ酢酸テトラブチルアンモニウム、プロピオン酸テトラブチルアンモニウム、酪酸テトラブチルアンモニウム、安息香酸テトラブチルアンモニウム、ギ酸ベンジルトリメチルアンモニウム、酢酸ベンジルトリメチルアンモニウム、トリフルオロ酢酸ベンジルトリメチルアンモニウム、ギ酸デシルトリメチルアンモニウム、酢酸デシルトリメチルアンモニウム、トリフルオロ酢酸デシルトリメチルアンモニウム、ギ酸エチルトリメチルアンモニウム、酢酸エチルトリメチルアンモニウム、トリフルオロ酢酸エチルトリメチルアンモニウム、ギ酸テトラヘキシルアンモニウム、酢酸テトラヘキシルアンモニウム、トリフルオロ酢酸テトラヘキシルアンモニウム、ギ酸テトラペンチルアンモニウム、酢酸テトラペンチルアンモニウム、トリフルオロ酢酸テトラペンチルアンモニウム、ギ酸テトラプロピルアンモニウム、酢酸テトラプロピルアンモニウム、トリフルオロ酢酸テトラプロピルアンモニウム、ギ酸トリブチルメチルアンモニウム、酢酸トリブチルメチルアンモニウム、トリフルオロ酢酸トリブチルメチルアンモニウム、ギ酸トリメチルフェニルアンモニウム、酢酸トリメチルフェニルアンモニウム、およびトリフルオロ酢酸トリメチルフェニルアンモニウムからなる群から選択される、請求項15に記載のポリマー組成物。
  17. 前記添加剤が、100〜3500質量百万分率の範囲の濃度で存在する、請求項1〜16のいずれか一項に記載のポリマー組成物。
  18. 前記添加剤が、100〜1500質量百万分率の範囲の濃度で存在する、請求項17に記載のポリマー組成物。
  19. 前記添加剤が、500〜1500質量百万分率の範囲の濃度で存在する、請求項18に記載のポリマー組成物。
  20. 前記ポリマー組成物の開始温度が、100℃〜220℃の範囲にある、請求項1に記載のポリマー組成物。
  21. 前記開始温度が、120℃〜200℃の範囲にある、請求項20に記載のポリマー組成物。
  22. 前記開始温度が、120℃〜180℃の範囲にある、請求項21に記載のポリマー組成物。
  23. 前記開始温度が、120℃〜160℃の範囲にある、請求項22に記載のポリマー組成物。
  24. 前記開始温度が、130℃〜150℃の範囲にある、請求項23に記載のポリマー組成物。
  25. 前記開始温度が、150℃〜180℃の範囲にある、請求項22に記載のポリマー組成物。
  26. 前記開始温度が、180℃〜200℃の範囲にある、請求項21に記載のポリマー組成物。
  27. 前記ポリマー組成物が、10ppm未満の量で遷移金属を含む、請求項1に記載のポリマー組成物。
  28. 前記ポリマー組成物が、1ppm未満の量で遷移金属を含む、請求項27に記載のポリマー組成物。
  29. 前記ポリマー組成物が、5重量%未満の金属を含む、請求項1に記載のポリマー組成物。
  30. 前記ポリマー組成物が、5重量%未満の遷移金属を含む、請求項1に記載のポリマー組成物。
  31. 、R、Rの各存在が、水素である、請求項1に記載のポリマー組成物。
  32. が、C1〜12脂肪族である、請求項31に記載のポリマー組成物。
  33. 前記ポリマー組成物が、5重量%未満のコバルトを含む、請求項1に記載のポリマー組成物。
  34. 前記ポリマー組成物が、コバルトを10ppm未満の量で含む、請求項1に記載のポリマー組成物。
  35. 前記ポリマー組成物が、コバルトを3ppm未満の量で含む、請求項34に記載のポリマー組成物。
  36. ポリマー組成物の分解温度を調整する方法であって、前記方法は、
    (a)以下のものからなる群から選択されるポリマー
    〔式中、
    の各存在は、独立して、水素であるか、あるいは、C1〜30脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC1〜30ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する4〜7員環ヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
    、R、Rの各存在は、独立して、水素であるか、あるいは、C1〜12脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC1〜12ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する4〜7員環ヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
    (RおよびR)、(RおよびR)、(RおよびR)のいずれかは、その間にある原子とともに、1個以上の場合により置換された環を形成していてもよい〕
    を与えることと;
    (b)前記ポリマー組成物と、前記ポリマー組成物の分解温度を調整することが可能な有機カチオンを含む添加剤とを混合することと
    を含み、
    該有機カチオンが、
    からなる群から選択され、
    式中、R50の各存在は、独立して、C1〜20脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC1〜20ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜7員環ヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
    51の各存在は、独立して、水素であるか、あるいは、C1〜20脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC1〜20ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する、4〜7員環のヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;2個のR51基は、その間にある原子とともに、場合により置換されたC〜C14炭素環、場合により置換されたC〜C14ヘテロ環、および場合により置換されたC〜C10アリールからなる群から選択される1個以上の環を形成していてもよく;
    52の各存在は、独立して、水素であるか、あるいは、C1〜20脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC1〜20ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する、4〜7員環のヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;2個のR52基は、その間にある原子とともに、場合により置換されたC〜C14炭素環、場合により置換されたC〜C14ヘテロ環、場合により置換されたC〜C10アリール、および場合により置換されたC〜C10ヘテロアリールからなる群から選択される1個以上の環を形成していてもよく;
    53は、水素、ヒドロキシルであるか、または、C1〜20脂肪族;窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するC1〜20ヘテロ脂肪族;6〜10員環アリール;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5〜10員環ヘテロアリール;ならびに、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する、4〜7員環のヘテロ環からなる群から選択される、場合により置換された基であり;
    環Aは、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される0〜3個のさらなるヘテロ原子を有する、場合により置換された5〜10員環ヘテロアリール基であり、
    該添加剤が、10〜5000質量百万分率の範囲の濃度で存在する、方法。
  37. 前記添加剤が、得られたポリマー組成物の分解温度を、前記添加剤を含まないポリマー組成物と比較して下げることを特徴とする、請求項36に記載の方法。
  38. 前記ポリマー組成物が、5重量%未満の金属を含む、請求項36に記載の方法。
  39. 前記ポリマーが、少なくとも98モル%の
    を含む、請求項36に記載の方法。
  40. 前記添加剤が、100〜1500質量百万分率の範囲の濃度で存在する、請求項39に記載の方法。
  41. 前記添加剤が、ビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウムクロリド以外である、請求項36〜40のいずれか1項に記載の方法。
  42. 前記添加剤が、以下の式を有し、
    式中、R51の各存在が、独立して、水素またはC1〜6脂肪族であり、X が、[OR 、[O(C=O)R 、[O(C=O)OR 、CO 2− 、HCO 、CN 、N 、NO 、SO 2− 、ClO 、ハライド、および[O(SO )R からなる群より選択され、各R は、独立して、水素、置換および非置換の脂肪族、置換および非置換のヘテロ脂肪族、置換および非置換のアリール、および置換および非置換のヘテロアリールから選択される、請求項39に記載の方法。
  43. 51の各存在が、C1〜6脂肪族である、請求項42に記載の方法。
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