JP5777346B2 - 船舶電力監視システム、船舶電力制御システム及び定期航路船舶の電力監視方法 - Google Patents

船舶電力監視システム、船舶電力制御システム及び定期航路船舶の電力監視方法 Download PDF

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Description

本発明は、船舶電力監視システム、船舶電力制御システム及び定期航路船舶の電力監視方法に関する。
例えば、特許文献1には、船舶における居住区内では、生活設備である厨房及び洗濯設備の需要電力を監視し、負荷の電力使用状況を表示して適正な負荷の使用状況となるように制御する厨房及び洗濯設備の需要電力監視装置が記載されている。
実開昭61−43732号公報
しかしながら、厨房及び洗濯設備といった船体サービス補機以外にも他の負荷機器の搭載が増え電力が消費されている。船舶では、航行時に外部から電力を供給できないので、自家発電している。また、船舶の消費電力は、運航状態に応じて変動してしまう。船舶では、消費電力の変動に対応するために、発電機の容量を一時的に使用するスラスタ最大消費電力から余裕を持たせており造船コストの上昇の一因となっている。一方、地球環境保護又は燃料油価格の高騰等を背景に、船舶は、燃料消費量低減が求められている。そこで、船舶では、運航状態と供給電力及び消費電力との関係を把握することが求められている。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、船舶の燃料消費量を低減できかつ船舶の運航状態と供給電力及び消費電力との関係を把握可能な船舶電力監視システム、船舶電力制御システム及び定期航路船舶の電力監視方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明の船舶電力監視システムは、複数の発電機に接続され、複数の前記発電機から供給された電力を負荷機器へ供給する配電手段と、前記発電機の供給電力を計測する供給電力計測手段と、前記負荷機器の消費電力を計測する消費電力計測手段と、船舶の運航状態が停泊、出港、航行及び入港のいずれかの区分であることを判別する船舶の運航状態判別手段と、データを記憶する記憶手段と、複数の前記発電機へ稼働信号を出力する制御装置と、を有し、前記負荷機器は、前記船舶に横方向推進力を与えるスラスタ装置を含み、前記供給電力計測手段により計測された供給電力データ及び前記消費電力計測手段により計測された消費電力データを前記記憶手段に電力計測データベースとして記憶するとともに、前記負荷機器が消費した総和の総消費電力を演算し、前記船舶が航行の運航状態の区分であると前記運航状態判別手段が判別した場合、前記制御装置は総和の前記総消費電力に応じて複数の前記発電機のうち1以上の前記発電機を停止させ、前記船舶が入港又は出港の運航状態の区分であると前記運航状態判別手段が判別した場合、前記制御装置は前記航行の運航状態の区分における稼働する発電機に加え、更に1以上の前記発電機を稼働させる。
このため、船舶の運航状態と供給電力及び消費電力との関係が明確となり、船舶の運航状態に応じて船舶の燃料消費量を低減できるよう運航することができる。また、同じ定期航路の同型船舶であれば、次期就航の船舶の建造において船主の運航方法により生まれる発電機の余裕容量を減らし、定格出力を下げた発電機を搭載することもできる。
本発明の望ましい態様として本発明の船舶電力監視システムは、船舶の航海毎の前記消費電力のデータを時系列に表示する表示装置を有することが好ましい。これにより、船舶の航海毎の燃料消費量を把握でき、低燃費な運航を心がけることができる。
本発明の望ましい態様として本発明の船舶電力監視システムは、前記消費電力データが、前記負荷機器が消費した総和の総消費電力データであることが好ましい。これにより、消費電力の総量を把握することができる。
本発明の望ましい態様として本発明の船舶電力監視システムは、前記負荷機器が、機関補機、船体サービス補機、甲板補機、荷役装置、スラスタ装置、照明装置のいずれか1以上であることが好ましい。これにより、消費電力の総量を把握することができる。
本発明の望ましい態様として本発明の船舶電力監視システムは、前記船舶の速度を計測する船速計測手段をさらに有し、前記船速計測手段により取得された速度データから前記運航状態判別手段が運航状態の区分を判断することが好ましい。これにより、運航状態の区分を自動で判別できるので、運航状態の区分毎に供給電力及び消費電力との関係を明確にできる。
本発明の望ましい態様として本発明の船舶電力監視システムは、船舶に推進力を与える主機の回転数を計測する主機計測手段を有し、前記回転数と、前記速度とが定常状態から所定値まで変化する期間を出港又は入港の運航状態とすることが好ましい。これにより、運航状態の区分を自動で判別できるので、運航状態の区分毎に供給電力及び消費電力との関係を明確にできる。
本発明の望ましい態様として本発明の船舶電力監視システムは、前記運航状態判別手段は、前記船舶の運航状態として、船舶が出港又は入港の運航状態の区分であることを判断することが好ましい。これにより、スラスタ装置への電力給電により、一時的に供給電力が発電機の発電電力を超えるおそれを認識し回避処置をとることができる。
本発明の望ましい態様として本発明の船舶電力監視システムは、前記運航状態判別手段は、前記船舶の運航状態として、前記船舶が停泊、出港、航行及び入港のいずれかの運航状態の区分であることを判断することが好ましい。これにより、停泊、出港、航行及び入港のいずれかの運航状態における総消費電力を把握できる。
本発明の望ましい態様として本発明の船舶電力制御システムは、前記発電機は、複数であり、乗組員に警告を知覚させることが可能な警告装置と、前記船舶電力監視システムの前記電力計測データベースへ、出港又は入港情報を与え、前記警告装置へ前記発電機の稼働指示を出力する制御装置と、を有することが好ましい。これにより、稼働指示に基づき、一時的に供給電力が発電機の発電電力を超えるおそれを認識し回避処置をとることができる。
本発明の望ましい態様として本発明の船舶電力制御システムは、前記発電機は、複数であり、前記船舶電力監視システムの前記電力計測データベースへ、運航状態の区分の情報を与え、前記複数の発電機へ稼働信号を出力する制御装置と、を有することが好ましい。これにより、稼働信号に基づき、一時的に供給電力が発電機の発電電力を超えるおそれを低減することができる。
上述の目的を達成するために本発明は、複数の前記発電機へ稼働信号を出力する制御装置を有し、停泊、出港、航行、入港、停泊の運航状態区分を1航海として繰り返す定期航路を運航する定期航路船舶の電力監視方法において、機関補機、船体サービス補機、甲板補機、荷役装置、スラスタ装置、照明装置のいずれか1以上の負荷機器の総消費電力データを取得し、前記船舶が航行の運航状態の区分である場合、前記制御装置は総和の前記総消費電力に応じて複数の前記発電機のうち1以上の前記発電機を停止させ、前記船舶が入港又は出港の運航状態の区分である場合、前記制御装置は前記航行の運航状態の区分における稼働する発電機に加え、更に1以上の前記発電機を稼働させる
本発明によれば、定期航路での総消費電力を把握でき、船舶の運航状態に応じて船舶の燃料消費量を低減できるよう運航することができる。また、同じ定期航路の船舶であれば、次期就航の船舶の建造において船主の運航方法により生まれる発電機の余裕容量を減らし、定格出力を下げた発電機を搭載することもできる。
本発明の船舶電力監視システム、船舶電力制御システム及び定期航路船舶の電力監視方法によれば、船舶の燃料消費量を低減できかつ船舶の運航状態と供給電力及び消費電力との関係を把握できる。
図1は、本実施形態1に係る船舶電力監視システムの構成図である。 図2は、スラスタ装置を説明する模式図である。 図3は、図2のIII−III断面図である。 図4は、図2のIV−IV断面図である。 図5は、発電機及び負荷区分毎の負荷機器区分データベースを示す説明図である。 図6は、電力計測ユニット及び電力モニタによる電力計測の説明図である。 図7は、制御装置を示す模式図である。 図8は、本実施形態に係る電力監視方法の手順を示すフローチャートである。 図9は、運航状態の区分を説明するための説明図である。 図10は、発電機稼働状況と運航状態の区分との関係を説明する説明図である。 図11は、電力計測データベースの一例を示す説明図である。 図12は、一航海毎に出力する消費電力のデータを運航状態の区分とともに時系列に表示する表示画面の一例を示す説明図である。 図13は、本実施形態1に係る船舶電力監視システムを有する船舶電力制御システムの構成図である。 図14は、本実施形態1に係る船舶電力制御方法の手順を示すフローチャートである。 図15は、本実施形態2に係る船舶電力制御システムの構成図である。 図16は、本実施形態2に係る船舶電力制御方法の手順を示すフローチャートである。 図17は、本実施形態3に係る船舶電力制御方法の手順を示すフローチャートである。 図18は、本実施形態3に係る船舶電力制御方法により制御された発電機の稼働状況を説明する説明図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
(実施形態1)
図1は、本実施形態1に係る船舶電力監視システムの構成図である。船舶電力監視システム1は、発電機群10と、配電盤20と、負荷機器30と、電力計測ユニット41〜49、電力モニタ51〜59と、制御装置80と、船速計測手段71と、主機関計測手段72とを有している。
図1に示す発電機群10は、発電機11、発電機12、発電機13と、を有している。発電機11、発電機12、発電機13とは、例えばディーゼル発電機関である。発電機11、発電機12、発電機13とは、同型形式であると、作業員の習熟によりメンテナンスが容易となる。また、発電機11、発電機12、発電機13とは、同型形式であると、いずれかの発電機が故障した場合に代替稼働ができて好ましい。発電機群10は、負荷機器30の需要電力に応じて発電機群10の1以上の発電機を停止することで、発電量を調整できる。発電機群10には、スラスタ装置31への給電を主とする軸発電機とよばれるディーゼル発電機関を併設してもよい。
配電盤20は、受電系統P1、P2、P3からの受電電力を配電系統p1、p2、p3、p4、p5、p6へ配電する配電手段である。また配電盤20は、電力の変圧、電力の投入、開閉、制御、又は作業安全のために遮断する電力開閉制御装置である。配電盤20は、受電系統P1、P2、P3を介して、発電機11、12、13と接続されている。また、配電盤20は、負荷機器30と配電系統p1、p2、p3、p4、p5、p6を介して接続されている。
負荷機器30は、スラスタ装置31、機関補機32、甲板補機33、荷役装置34、照明装置35、船体サービス補機36を含んでいる。図1に示す負荷機器30は、例示であり、他種類の負荷機器を含んでいてもよい。
スラスタ装置31は、船舶に横方向推進力を与える装置である。図2から図4を用いてスラスタ装置31について説明する。図2は、スラスタ装置を説明する模式図である。図3は、図2のIII−III断面図である。図4は、図2のIV−IV断面図である。
図2に示すように、船舶の船体100には、船舶の主推進力源となる主機関39と、主機関39に接続し推進力を伝達するプロペラ111と、船体100の方向を制御する舵110と、ダクト101、102と、バウスラスタ装置31a、スタンスラスタ装置31bとを有している。図3及び図4に示すように、ダクト101、102は、船体100の両側に貫通し、バウスラスタ装置31a、スタンスラスタ装置31bを内在させている。バウスラスタ装置31aは、プロペラ111の回転により船体100の船首に横方向の推進力を与えることができる。また、スタンスラスタ装置31bは、プロペラ111の回転により船体100の船尾に横方向の推進力を与えることができる。
ここで図1に示すスラスタ装置31は、図2に示すバウスラスタ装置31a、スタンスラスタ装置31bのいずれか一方又は両方を含む装置である。例えば、プロペラ111と舵110とにより、スタンスラスタ装置31bを省略して、船舶を運航することも可能である。スラスタ装置31によりタグボートなしで、船舶は出港又は入港時に離岸又は接岸の所用時間を短くすることができる。これにより、スラスタ装置31を有する船舶は、旅客、乗用車、貨物等を積載し、停泊、出港、航行、入港、停泊の運航状態区分を1航海として繰り返す定期航路を運航する定期航路船舶の用途に適している。
機関補機32、甲板補機33、荷役装置34、照明装置35、船体サービス補機36は、図5を参照して説明する。図5は、発電機及び負荷区分毎の負荷機器区分データベースを示す説明図である。機関補機32は、主機関39及び発電機群10のための補機であり、図5に示す主冷却海水ポンプ、機関室給気通風機、発電機室給気通風機等がある。甲板補機33は、油圧ポンプユニット等であり、甲板上の作業に使用する機器である。荷役装置34は、トリミングポンプ、ヒールポンプ等の船舶の傾き又は水位を調整可能な機器、あるいは、保冷車への給電用変圧器等がある。照明装置35は、一般照明用の変圧器、厨房機器用変圧器等がある。船体サービス補機36は、空調装置又は風呂等のためのヒータ付濾過装置等がある。
電力計測ユニット41〜49、電力モニタ51〜59とは、電力を計測する装置である。図1に示すように、受電系統P1、P2、P3には、各々電力計測ユニット41〜43が取り付けられている。電力計測ユニット41〜43からの電圧入力及び電流入力は各々電力モニタ51〜53へ信号線を通じて伝達される。電力計測ユニット41〜43及び電力モニタ51〜53は、発電機11、12、13の供給電力を計測する供給電力計測手段として作用する。
また、配電系統p1、p2、p3、p4、p5、p6には、各々電力計測ユニット44〜49が取り付けられている。電力計測ユニット44〜49は、電力モニタ54〜59へ信号線を介して接続されている。電力計測ユニット44〜49及び電力モニタ54〜59は、図1に示す負荷機器30のいずれかの消費電力を計測する消費電力計測手段として作用する。図1に示す電力計測ユニット44〜49は、電力モニタ54〜59へ並列に信号線を介して接続されているが、どの電力計測ユニットのデータか判別可能な電力計測ユニット毎のチャンネル情報とともに計測データを1つの電力モニタへ送付できれば、電力計測モニタ54〜59が直列に接続されていてもよい。
図6は、電力計測ユニット及び電力モニタによる電力計測の説明図である。図6は、変流器の説明図である。電力計測ユニット41及び電力モニタ51を代表して図5及び図6を参照して説明し、電力計測ユニット42〜49及び電力モニタ52〜59の説明は電力計測ユニット41及び電力モニタ51と同じ構成要素であるので省略する。
図6に示すように、受電系統P1は、3相3線式であって、R相線P1、S相線P1、T相線P1を有している。電力モニタ51は、電力計測回路511と、モニタ512とを有している。電力計測回路511は、電力計測ユニット41のヒューズF1、F2を介して、電力計測ユニット41の受電系統P1に接続し、受電系統P1の電圧を検出可能としている。電力計測ユニット41は、変流器CT1、CT2を有しており、受電系統P1に接続し、受電系統P1の電流を検出可能としている。なお、変流器CT1、CT2は、ニッケル鉄合金等の軟磁性体のコアに1次コイルと2次コイルとを巻き付けた電流センサである。変流器CT1、CT2は、変流比(CT比)が1次コイルの巻き線数に対する2次コイルの巻き線数の比となっている。これにより、受電系統P1に流れる電流(1次電流)は、電力計測回路511に入力される電流(2次電流)に変流比(CT比)を積算した値として計算できる。変流器CT1、CT2の代わりに、ホールセンサ等の磁気センサによる電流センサを使用して電流計測を行ってもよい。
以上のようにして、電力計測ユニット41からの信号により、電力計測回路511は電圧データとして電圧実効値の瞬時値V1(R相線P1−S相線P1間の線間電圧)、電圧実効値の瞬時値V2(S相線P1−T相線P1間の線間電圧)を取得する。また、電力計測回路511は、電流データとして電流実効値の瞬時値I1(R相線P1の線電流)、電流実効値の瞬時値I2(T相線P1の線電流)を取得する。
電力モニタ51のモニタ512は、通信機能を備え電力計測ユニット毎のチャンネル情報、計測時間データとともに電圧データ及び電流データに基づく計測データを制御装置80に送信可能な装置である。電圧データ及び電流データに基づく計測データとして、直接電圧データ及び電流データを制御装置80へ送出してもよい。また、電力モニタ51が内部に演算装置、記憶装置を有し、計測データとして、有効電力、無効電力、皮相電力、相別の実行電圧及び電流、力率のいずれかについて、各々の瞬時値、最大値、最小値を演算装置で計算し、記憶装置のRAM(Random Access Memory)等に1次記憶する。これにより、電力モニタ51は、1次記憶した計測データを制御装置80へ送出してもよい。
次に、図1に示す船速計測手段71は、例えば汎地球測位システム(GPS:Global Positioning System)により、船舶の現在位置情報を取得し、対地船速として速度データを取得する。又は、電磁ログにより、船体100の底部を流れる水流を検知し、対水船速として速度データを取得する。あるいは、音響式ログにより速度データを取得する。船速計測手段71は、例えば、RS422等のシリアル通信可能な信号線を介して制御装置80へ接続されている。
次に、図1に示す主機関計測手段72は、例えばエンコーダにより、図2に示す主機関39の回転数データを取得する。主機関計測手段72は、例えば、RS422等のシリアル通信可能な信号線を介して制御装置80へ接続されている。
制御装置80は、船舶電力監視システム1を制御する装置である。図7は、制御装置を示す模式図である。図7に示す制御装置80は、入力処理回路81と、入力ポート82と、処理部90と、記憶部94と、出力ポート83と、出力処理回路84と、表示装置85、必要があればキーボード等の入力装置86とを有する。処理部90は、例えば、CPU(Central Processing Unit:中央演算装置)91と、RAM(Random Access Memory)92と、ROM(Read Only Memory)93とを含んでいる。
処理部90と、記憶部94と、入力ポート82及び出力ポート83とは、バス87、バス88、バス89を介して接続される。バス87、バス88及びバス89により、処理部90のCPU91は、記憶部94と、入力ポート82及び出力ポート83と相互に制御データをやり取りしたり、一方に命令を出したりできるように構成される。
入力ポート82には、入力処理回路81が接続されている。入力処理回路81には、電気変換部22からの計測データisが接続されている。そして、計測データisは、入力処理回路81に備えられるノイズフィルタやA/Dコンバータ等により、処理部90が利用できる信号に変換されてから、入力ポート82を介して処理部90へ送られる。これにより、処理部90は、必要な情報を取得することができる。
出力ポート83には、出力処理回路84が接続されている。出力処理回路84には、表示装置85や、外部出力用の端子が接続されている。出力処理回路84は、表示装置制御回路、配電盤等の制御信号回路、信号増幅回路等を備えている。出力処理回路84は、処理部90が算出した消費電力データ等を、表示装置85に表示させる表示信号として出力したり、配電盤20へ伝達する指示信号idとして出力したりする。表示装置85は、例えば液晶表示パネルやCRT(Cathode Ray Tube)等を用いることができる。
記憶部94は、船舶電力監視システム1の動作手順を含むコンピュータプログラム等が記憶されている。ここで、記憶部94は、RAMのような揮発性のメモリ、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ、ハードディスクドライブあるいはこれらの組み合わせにより構成することができる。ここで、RAM92又は記憶部94は、記憶手段である。
上記コンピュータプログラムは、処理部90へすでに記録されているコンピュータプログラムとの組み合わせによって、船舶電力監視システム1の動作手順を実行するものであってもよい。また、この制御装置80は、コンピュータプログラムの代わりに専用のハードウェアを用いて、船舶電力監視システム1の動作手順を実行するものであってもよい。
また、船舶電力監視システム1の動作手順は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション、あるいはプラント制御用コンピュータ等のコンピュータシステムで実行することによって実現することもできる。また、このプログラムは、ハードディスク等の記録装置、フレキシブルディスク(FD)、ROM、CD−ROM、MO、DVD、フラッシュメモリ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」には、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線網を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものを含むものとする。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
制御装置80は、RAM92又は記憶部94に、上述した図5に示す発電機及び負荷区分毎の負荷機器区分データベース121を記憶している。制御装置80は、RAM92又は記憶部94から発電機及び負荷区分毎の負荷機器区分データベース121をRAM92のワークエリアに読み込むとともに、電力計測ユニット毎のチャンネル情報(ChNo.)毎に、供給電力計測手段及び消費電力計測手段からの計測データを対応付けてRAM92又は記憶部94に記憶できる。
次に、図1、図2、図8〜図10を用いて、船舶電力監視システム1の動作について手順を説明する。図8は、本実施形態に係る電力監視方法の手順を示すフローチャートである。図9は、運航状態の区分を説明するための説明図である。図10は、発電機稼働状況と運航状態の区分との完成関係を説明する説明図である。図11は、電力計測データベースの一例を示す説明図である。図7に示すフローチャートに沿って船舶電力監視システム1の動作について手順を説明する。
図8に示すように、船舶電力監視システム1の制御装置80は、発電機稼働状況把握ステップ(ステップS10)、負荷総消費電力把握ステップ(ステップS20)、船速把握ステップ(ステップS30)を同時に実行するよう、電力モニタ51〜54、船速計測手段71に制御信号を送付する。
ここで、発電機稼働状況把握ステップ(ステップS10)では、発電機11、12、13が供給する供給電力を電力計測ユニット41、42、43により計測する。計測データは、電力モニタ51、52、53を介して制御装置80のRAM92又は記憶部94に記憶される。
制御装置80は、供給電力を例えば、図5に示す発電機及び負荷区分毎の負荷機器区分データベース121の電力計測ユニット毎のチャンネル情報(ChNo.)毎に、発電機毎の供給電力計測手段からの計測データを加算して算出することができる。
負荷総消費電力把握ステップ(ステップS20)では、配電盤20から供給され負荷機器30で消費される総消費電力を電力計測ユニット44、45、46、47、48、49により計測する。計測データは、電力モニタ54を介して制御装置80のRAM92又は記憶部94に記憶される。
制御装置80は、配電盤20から供給され負荷機器30で消費される総消費電力を、例えば、図5に示す発電機及び負荷区分毎の負荷機器区分データベース121の電力計測ユニット毎のチャンネル情報(ChNo.)毎に、消費電力計測手段からの計測データを加算して算出することができる。
船速把握ステップ(ステップS30)では、船速計測手段71により速度データを計測する。計測データは、制御装置80のRAM92又は記憶部94に記憶される。船速把握ステップ(ステップS30)では、主機関計測手段72により主機関39の回転数データを計測することが好ましい。
制御装置80は、船舶の運航状態を判別する運航状態判別ステップ(ステップS31)を実行する。制御装置80は、運航状態の区分を判別する船舶の運航状態判別手段となる。本実施形態では、図9に示すように運航状態の区分を、例えば停泊、出港、航行、入港の4区分とする。これら運航状態の区分は、例示であり、より詳細に区分してもよい。
制御装置80は、速度データVが0又は0近傍である場合、停泊の区分を出力する。制御装置80は、速度データVが最大港内船速以下であって所定の単位時間当たりの速度上昇を検知している場合は、出港の区分を出力する。また、制御装置80は、速度データVが航行で所定の閾値速度以上である場合、航行の区分を出力する。制御装置80は、速度データVが所定の単位時間当たりの速度減速を検知している場合は、入港の区分を出力する。
制御装置80は、速度データV及び主機関39の回転数データRにより、運航状態の区分を判断してもよい。制御装置80は、速度データVが0又は0近傍である場合かつ主機関39の回転数データRが0又は0近傍である場合、停泊の区分を出力する。制御装置80は、速度データVが最大港内船速以下であって所定の単位時間当たりの速度上昇を検知している場合及び主機関39の回転数データRが所定回転数以上である場合、出港の区分を出力する。また、制御装置80は、速度データVが航行で所定の閾値速度以上である場合かつ航行での主機関39の回転数データRが所定の範囲にある場合、航行の区分を出力する。制御装置80は、速度データVが所定の単位時間当たりの速度減速を検知している場合かつ航行の区分での所定内の主機関39の回転数データRを下回る場合は、入港の区分を出力する。
次に、図8に示すように、船舶電力監視システム1の制御装置80は、運航状態判別ステップ(ステップS31)により判断された運航状態の区分とともに、負荷総消費電力把握ステップ(ステップS20)により受信する総消費電力の信号と、発電機稼働状況把握ステップ(ステップS10)により受信する供給電力の信号とを、記憶手段であるRAM92又は記憶部94に電力計測データベースとして記憶するデータベース記憶ステップ(ステップS40)を実行する。
制御装置80は、図9の横軸に時系列で運航状態の区分を並べ、表示装置85で表示することができる。図9では、運航状態の区分とともに、総消費電力のデータWを表示させている。図9から分かるように、出港及び入港の区分で総消費電力のデータWが増加していることが分かる。これは、船舶に横方向推進力を与えるスラスタ装置31が出港及び入港の区分で稼働しており、総消費電力が増加していると考えられる。
図10では、運航状態の区分とともに、総供給電力のデータXを表示させている。総供給電力Xは、発電機11の供給電力X1と、発電機12の供給電力X2と、発電機13の供給電力X3との加算値となる。発電機11の供給電力X1と、発電機12の供給電力X2と、発電機13の供給電力X3の各供給電力量は、負荷にあわせて稼働台数を変更し、供給電力量を調整できる。図10では、例えば供給電力X1と、供給電力X2とは、航行の区分時に供給電力を均等に発電する。また、出港又は入港の区分では、発電機13が供給電力X3を供給する。
また、出港及び入港の区分での総消費電力を満たせるように、供給電力Xを増減させる。図10に示すように、総供給電力Xは、発電機11の供給電力X1と、発電機12の供給電力X2とを、発電機13での供給電力X3とを均等となるように発電し、総供給電力Xも増減させることができる。なお、総供給電力Xは、発電機11の供給電力X1と、発電機12の供給電力X2とを一定とし、発電機13での供給電力X3での供給電力量の増減(稼働)に応じて、総供給電力Xも増減させるようにしてもよい。
本実施形態の電力監視方法では、複数の発電機と、電力を消費する複数の補機と、船舶に横方向推進力を与えるスラスタ装置と、を有する船舶の船舶電力監視方法であって、前記複数の発電機の稼働状況の信号を受信する発電機稼働状況把握ステップと、前記補機及び前記スラスタ装置の総消費電力の信号を受信する負荷総消費電力把握ステップと、前記船舶の速度の信号を受信する船速把握ステップと、船速把握ステップにより、前記船舶の運航状態を判別する運航状態判別ステップと、前記運航状態判別ステップにより判断された運航状態の区分とともに、前記負荷総消費電力把握ステップにより受信する総消費電力の信号と、発電機稼働状況把握ステップにより受信する供給電力の信号とを、データベースに記憶する記憶ステップと、を有している。
これにより、船舶の運航状態と供給電力及び消費電力との関係が明確となり、船舶の運航状態に応じて船舶の燃料消費量を低減できるよう運航することができる。例えば、発電機の稼働効率を高めるために、発電機の電力を居住区内だけでなく、船舶内の電力を運航に直接関わるスラスタ装置に給電することが望ましい。船舶に横方向推進力を与えるスラスタ装置が出港及び入港の区分で稼働しており、総消費電力が急に増加しても、出港及び入港の区分での総消費電力を満たせるように、発電機群10での総供給電力を把握することができる。その結果、スラスタ装置への電力給電により、一時的に需要電力が発電機の発電電力を超えるおそれを低減できる。
停泊、出港、航行、入港、停泊の運航状態区分を1航海として繰り返す定期航路を運航する定期航路船舶の電力監視方法において、機関補機、船体サービス補機、甲板補機、荷役装置、スラスタ装置、照明装置のいずれか1以上の負荷機器の総消費電力データを取得し、前記総消費電力データを前記運航状態の区分とともに時系列に表示する。定期航路での総消費電力を把握でき、船舶の運航状態に応じて船舶の燃料消費量を低減できるよう運航することができる。また、同じ定期航路の船舶であれば、次期就航の船舶の建造において船主の運航方法により生まれる発電機の余裕容量を減らし、定格出力を下げた発電機を搭載することもできる。
図11は、電力計測データベースの一例を示す説明図である。図11に示す電力計測データベース122は一航海毎に出力するデータである。本実施形態1の船舶電力監視システム1は、発電機群10に接続され、前記発電機群10から供給された電力を負荷機器30へ供給する配電手段である配電盤20と、前記発電機群10の供給電力を計測する供給電力計測手段である電力計測ユニット41〜43及び電力モニタ51〜53と、前記負荷機器30の消費電力を計測する消費電力計測手段である電力計測ユニット44〜49及び電力モニタ54と、制御装置80の処理部90において運航状態の区分を判別する船舶の運航状態判別手段と、データを記憶する記憶手段であるRAM92又は記憶部94と、を有し、前記運行状態判別手段により判断された運航状態の区分に対応付けて、前記供給電力計測手段により計測された供給電力データ及び前記消費電力計測手段により計測された消費電力のデータを前記記憶手段に電力計測データベース122として記憶する。本実施形態の船舶電力監視システム1の制御装置80は、図9又は図10に示すように、時系列に運航状態の区分を並べ、記憶する一航海毎に出力する総消費電力又は総供給電力のデータを表示する表示画面を表示装置85へ表示させてもよい。あるいは、総消費電力及び総供給電力のデータが、時系列に運航状態の区分を並べて重ね合わせ表示画面として表示装置85へ表示されてもよい。
図12は、一航海毎に出力する消費電力のデータを運航状態の区分とともに時系列に表示する表示画面の一例を示す説明図である。表示画面123で表示される総消費電力データは、負荷機器30が個々に消費した消費電力のデータの総和である。つまり、総消費電力データは、機関補機32、船体サービス補機36、甲板補機33、荷役装置34、スラスタ装置31、照明装置35のいずれか1以上の稼働している負荷機器の総和である総消費電力データとなる。制御装置80が表示装置85に出力する図12に示す表示画面123には、1航海を航海Kとして7航海分の総消費電力データが時系列に表示されている。図12は、縦軸が上方に行くに従い総消費電力が上昇する。図12は、横軸が右向きに時間(日時)の経過を示しており、7航海分の航行一、航行二、航行三、航行四、航行五、航行六、航行七を含む航海Kが表示されている。制御装置80は、処理部90において、出港又は入港の区分における総消費電力のピークの平均を演算し、演算結果を表示装置85へ出力する。これにより、船舶の運航者は、出港又は入港の区分における総消費電力のピークの平均である総消費電力平均PLのPL値を把握でき、PL値を超える消費電力ピークPkが発生しないよう船舶の出港、入港の区分での操舵操作を留意することができる。以上のように、本実施形態の船舶電力監視システム1は船舶の航海毎の前記消費電力のデータを時系列に表示する表示装置を有する。また、前記消費電力データが、前記負荷機器が消費した総和の総消費電力データである。その結果、船舶の航海毎の燃料消費量を把握でき、低燃費な運航を心がけることができる。
図13は、本実施形態1に係る船舶電力監視システムを有する船舶電力制御システムの構成図である。船舶電力制御システム2は、船舶電力監視システム1に加え、乗組員に警告を知覚させることが可能な警告装置75と、を有している。警告装置75は、表示装置85の表示画面、警告音、音声出力、ランプ等の視覚認識手段等により乗組員に警告を知覚させることが可能な装置である。
図14は、本実施形態1に係る船舶電力制御方法の手順を示すフローチャートである。ここで、データベース記憶ステップ(ステップS40)までは同一の手順であるので、説明を省略する。データベース記憶ステップ(ステップS40)の後、制御装置80は、出港又は入港の判断を行う(ステップS50)。具体的には、制御装置80が、RAM92又は記憶部94に記憶された電力計測データベース122を参照し、出港又は入港の区分でない場合(ステップS50、No)は、スタート時点のステップへ戻る。制御装置80が、RAM92又は記憶部94に記憶された電力計測データベース122を参照し、出港又は入港の区分である場合(ステップS50、Yes)は、制御装置80は、総消費電力値とPL値とを比較する電力比較ステップ(ステップS60)を実行する。総消費電力値がPL値を下回る場合(ステップS60、No)は、スタート時点のステップへ戻る。総消費電力値がPL値を上回る場合(ステップS60、Yes)は、制御装置80は警告ステップ(ステップS70)を実行する。制御装置80は、警告装置75を制御し、表示装置85の表示画面、警告音、音声出力、ランプ等の視覚認識手段等により乗組員に警告を知覚させ、負荷機器30の消費電力の抑制、停止又は発電機群の発電量の増加を促す行動を示唆する。
上述したように、本実施形態の船舶電力制御システム2は、複数の発電機11、12、13を有する発電機群10と、乗組員に警告を知覚させることが可能な警告装置75と、を有し、制御装置80は、船舶電力監視システム1の電力計測データベース122へ、出港又は入港情報を与え、警告装置75へ発電機群10の稼働指示を出力することが好ましい。これにより、稼働指示に基づき、一時的に供給電力が発電機の発電電力を超えるおそれを認識し回避処置をとることができる。
(実施形態2)
図15は、本実施形態2に係る船舶電力制御システムの構成図である。本実施形態に係る船舶電力制御システム3は、上述した船舶電力監視システム1を有し、制御装置80が発電機11、12、13を有する発電機群10を制御することに特徴がある。次の説明においては、実施形態1で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
ここで図15では、制御装置80が発電機11、12、13と信号線を介して接続されており、制御装置80が発電機11、12、13を制御可能である。図16は、本実施形態2に係る船舶電力制御方法の手順を示すフローチャートである。
図7、図9、図10、図15及び図16を参照し、船舶電力制御方法の手順を説明する。ここで、データベース記憶ステップ(ステップS40)までは上述した手順と同一であるので、説明を省略する。データベース記憶ステップ(ステップS40)の後、制御装置80は、出港又は入港の判断を行う(ステップS50)。具体的には、制御装置80が、RAM92又は記憶部94に記憶された電力計測データベース122を参照し、出港又は入港の区分でない場合(ステップS50、No)は、スタート時点のステップへ戻る。制御装置80が、RAM92又は記憶部94に記憶された電力計測データベース122を参照し、出港又は入港の区分である場合(ステップS50、Yes)は、制御装置80は、主機関計測手段72からの主機関39の回転数が所定回転数であるか判断する主機関状況判断ステップ(ステップS61)を実行する。例えば、一例であるが、図9に示す主機関の回転数が所定回転数R1で一定のときに、スラスタ装置31を稼働させる。そこで、スラスタ装置31の稼働にあわせて、制御装置80は、発電機群10の総供給電力を制御する。主機関の回転数が所定回転数R1でない場合(ステップS61、No)は、スタート時点のステップへ戻る。主機関39の回転数が所定回転数R1である場合(ステップS61、Yes)は、制御装置80は、発電機11、12、13を制御する発電機制御ステップ(ステップS71)を実行する。本実施形態では、例えば図10に示すように、発電機11及び発電機12に加え、発電機13を稼働させ総供給電力を増加させる。なお、本実施形態においても図13に示す警告装置75を設け、発電機11、12、13を制御するとともに、表示装置85の表示画面、警告音、音声出力、ランプ等の視覚認識手段等により乗組員に警告を知覚させ、発電機群10の発電量の状況を理解させてもよい。あるいは、制御装置80が直接発電機11、12、13を制御せず、表示装置85の表示画面、警告音、音声出力、ランプ等の視覚認識手段等により乗組員に警告を知覚させ、乗務員に発電機11及び発電機12に加え、発電機13を稼働させ総供給電力を増加させ、スラスタ装置31を稼働可能とするよう稼働台数の追加を警告してもよい。
本実施形態の船舶電力制御システム3は、複数の発電機11、12、13を有する発電機群10を有し、制御装置80は、船舶電力監視システム1の電力計測データベース122へ、出港又は入港情報を与え、複数の発電機11、12、13へ稼働信号を出力することが好ましい。これにより、稼働信号に基づき、一時的に供給電力が発電機の発電電力を超えるおそれを認識し回避処置をとることができる。
(実施形態3)
図17は、本実施形態3に係る船舶電力制御方法の手順を示すフローチャートである。図18は、本実施形態3に係る船舶電力制御方法により制御された発電機の稼働状況を説明する説明図である。実施形態3においても図15に示す船舶電力制御システムを用いて、船舶電力制御方法を実行する。本実施形態に係る船舶電力制御方法は、上述した船舶電力監視システム1を有し、航海の区分において制御装置80が発電機11、12、13を制御することに特徴がある。次の説明においては、上述した実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図7、図9、図10、図15、図17及び図18を参照し、本実施形態3の船舶電力制御方法の手順を説明する。ここで、データベース記憶ステップ(ステップS40)までは上述した手順と同一であるので、説明を省略する。
データベース記憶ステップ(ステップS40)の後、制御装置80は、航行の区分の判断を行う(ステップS53)。具体的には、制御装置80が、RAM92又は記憶部94に記憶された電力計測データベース122を参照し、航行の区分でない場合(ステップS53、No)は、スタート時点のステップへ戻る。
制御装置80が、RAM92又は記憶部94に記憶された電力計測データベース122を参照し、航行の区分である場合(ステップS53、Yes)は、制御装置80は、発電機群10の供給電力を計測する供給電力計測手段である電力計測ユニット41〜43及び電力モニタ51〜53により、発電機供給電力状況判断ステップ(ステップS63)を実行する。
例えば、図18に示すような供給電力量の供給電力が下がる区間Qがあり、発電機の供給電力量を低減可能である場合(ステップS63、Yes)は、制御装置80は、発電機11、12、13を制御する発電機制御ステップ(ステップS73)を実行する。区間Qは、例えば、夜間航海等で電力消費が落ち込む区間である。そこで、区間Qにおいて、制御装置80は、発電機12を停止し、発電機11の発電量X1で総供給電力Xを賄う。これにより、発電機11の稼動率が上がり低燃費な航行とすることができる。
なお、本実施形態においても図13に示す警告装置75を設け、発電機11、12、13を制御するとともに、表示装置85の表示画面、警告音、音声出力、ランプ等の視覚認識手段等により乗組員に警告を知覚させ、発電機群の発電量の状況を理解させてもよい。あるいは、制御装置80が直接発電機11、12、13を制御せず、表示装置85の表示画面、警告音、音声出力、ランプ等の視覚認識手段等により乗組員に警告を知覚させ、乗務員に発電機12の停止させるよう警告してもよい。一方、例えば、図18に示すような供給電力量の供給電力が下がる区間Qがなく、発電機の供給電力量を低減可能でない場合(ステップS63、No)は、スタート時点のステップへ戻る。
本実施形態の船舶電力制御システム3は、複数の発電機11、12、13を有する発電機群10を有し、制御装置80は、船舶電力監視システム1の電力計測データベース122へ、航行の情報を与え、複数の発電機11、12、13へ稼働信号を出力することが好ましい。これにより、稼働信号に基づき、船舶は、発電機の燃費を改善した航行を運航することができる。
以上のように、本発明に係る船舶電力監視システム、船舶電力制御システム及び定期航路船舶の電力監視方法は、船舶の電力監視及び電力制御に適している。
1 船舶電力監視システム
10 発電機群
11、12、13 発電機
20 配電盤
30 負荷機器
31 スラスタ装置
31a バウスラスタ装置
31b スタンスラスタ装置
32 機関補機
33 甲板補機
34 荷役補機
35 照明装置
36 船体サービス補機
39 主機関
41〜49 電力計測ユニット
51〜59 電力モニタ
71 船速計測手段
72 主機関計測手段
75 警告装置
80 制御装置
100 船体
101、102 ダクト
110 舵
111 プロペラ

Claims (10)

  1. 複数の発電機に接続され、複数の前記発電機から供給された電力を負荷機器へ供給する配電手段と、
    前記発電機の供給電力を計測する供給電力計測手段と、
    前記負荷機器の消費電力を計測する消費電力計測手段と、
    船舶の運航状態が停泊、出港、航行及び入港のいずれかの区分であることを判別する船舶の運航状態判別手段と、
    データを記憶する記憶手段と、
    複数の前記発電機へ稼働信号を出力する制御装置と、を有し、
    前記負荷機器は、前記船舶に横方向推進力を与えるスラスタ装置を含み、
    記供給電力計測手段により計測された供給電力データ及び前記消費電力計測手段により計測された消費電力データを前記記憶手段に電力計測データベースとして記憶するとともに、前記負荷機器が消費した総和の総消費電力を演算し、
    前記船舶が航行の運航状態の区分であると前記運航状態判別手段が判別した場合、前記制御装置は総和の前記総消費電力に応じて複数の前記発電機のうち1以上の前記発電機を停止させ、
    前記船舶が入港又は出港の運航状態の区分であると前記運航状態判別手段が判別した場合、前記制御装置は前記航行の運航状態の区分における稼働する発電機に加え、更に1以上の前記発電機を稼働させる船舶電力監視システム。
  2. 前記船舶が航行の運航状態において、前記制御装置は、前記総消費電力に応じて複数の前記発電機のうち1以上の前記発電機を停止させるとともに、稼働する複数の前記発電機がそれぞれ発電する供給電力を均等にする請求項1に記載の船舶電力監視システム。
  3. 前記運航状態判別手段により判断された運航状態の区分に対応付けて、前記供給電力データ及び前記消費電力データを前記記憶手段に記憶するとともに、出港又は入港の区分における前記総消費電力を演算する請求項1又は2に記載の船舶電力監視システム。
  4. 出港又は入港の区分における前記総消費電力のピークを演算する請求項1から3のいずれか1項に記載の船舶電力監視システム。
  5. 複数の航海毎の出港又は入港の区分における前記総消費電力を記憶するとともに、複数の航海の前記総消費電力から前記総消費電力のピークの平均値を演算する請求項1から4のいずれか1項に記載の船舶電力監視システム。
  6. 船舶の航海毎の前記消費電力データを時系列に表示する表示装置を有する請求項1から5のいずれか1項に記載の船舶電力監視システム。
  7. 前記負荷機器が、さらに機関補機、船体サービス補機、甲板補機、荷役装置、照明装置のいずれか1以上を含む請求項1から6のいずれか1項に記載の船舶電力監視システム。
  8. 前記船舶の速度を計測する船速計測手段をさらに有し、
    前記船速計測手段により取得された速度データから前記運航状態判別手段が運航状態の区分を判断する請求項1からのいずれか1項に記載の船舶電力監視システム。
  9. 船舶に推進力を与える主機の回転数を計測する主機計測手段を有し、前記回転数と、前記速度とが定常状態から所定値まで変化する期間を出港又は入港の運航状態とする請求項記載の船舶電力監視システム。
  10. 複数の発電機へ稼働信号を出力する制御装置を有し、停泊、出港、航行、入港、停泊の運航状態区分を1航海として繰り返す定期航路を運航する定期航路船舶の電力監視方法において、
    機関補機、船体サービス補機、甲板補機、荷役装置、スラスタ装置、照明装置のいずれか1以上の負荷機器の総消費電力データを取得し、
    前記船舶が航行の運航状態の区分である場合、前記制御装置は総和の前記総消費電力に応じて複数の前記発電機のうち1以上の前記発電機を停止させ、
    前記船舶が入港又は出港の運航状態の区分である場合、前記制御装置は前記航行の運航状態の区分における稼働する発電機に加え、更に1以上の前記発電機を稼働させる定期航路船舶の電力監視方法。
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