米国特許法第119条に基づく優先権の主張
[0001] 本特許出願は、本出願の譲受人に譲渡され、参照により明白に本明細書に組み込まれる、2010年10月13日に出願された「COMMUNICATING BETWEEN A USER EQUIPMENT(UE) AND A PLURALITY OF INDEPENDENT SERVING SECTORS IN A WIRELESS COMMUNICATIONS SYSTEM」と題する仮出願第61/392,915号の優先権を主張する。
[0002] 本出願は、ワイヤレス通信システムにおけるユーザ機器(UE)と複数の独立サービングセクタの間の通信に関する。
[0003] ワイヤレス通信ネットワークは、電話、ビデオ、データ、メッセージング、ブロードキャストなどの様々な通信サービスを提供するために広く展開されている。そのようなネットワークは、通常、多元接続ネットワークであり、利用可能なネットワークリソースを共有することによって複数のユーザのための通信をサポートする。そのようなネットワークの一例は、UMTS地上無線アクセスネットワーク(Terrestrial Radio Access Network)(UTRAN)である。UTRANは、第3世代パートナーシップ・プロジェクト(3rd Generation Partnership Project)(3GPP)によってサポートされる第3世代(3G)モバイルフォン技術である、ユニバーサル・モバイル通信システム(Universal Mobile Telecommunications System)(UMTS)の一部として定義された無線アクセスネットワーク(radio access network)(RAN)である。UMTSは、移動通信のためのグローバルシステム(Global System for Mobile Communications)(GSM)(登録商標)技術の後継であり、現在、広帯域符号分割多元接続(W−CDMA)(登録商標)、時分割符号分割多元接続(TD−CDMA)、および、時分割同期符号分割多元接続(TD−SCDMA)など、様々なエアインターフェース規格をサポートする。UMTSはまた、高速パケットアクセス(High Speed Packet Access)(HSDPA)など、拡張型3Gデータ通信プロトコルをもサポートし、このプロトコルは、より高いデータ転送速度および容量を、関連するUMTSネットワークに提供する。
[0004] そのような通信システムの設計では、利用可能なリソースがあるとすれば、容量を最大にし、またはシステムが確実にサポートできるユーザ数を最大にすることが望ましい。
[0005] 以下で、1つまたは複数の態様の基本的理解を与えるために、そのような態様の簡略化された概要を提示する。この概要は、すべての企図された態様の包括的な概観ではなく、すべての態様の主要または重要な要素を識別するものでも、いずれかまたはすべての態様の範囲を定めるものでもない。その唯一の目的は、後で提示するより詳細な説明の導入として、1つまたは複数の態様のいくつかの概念を簡略化された形で提示することである。
[0006] 一態様では、本開示は、2つの独立セルまたはセクタ(two independent cells or sectors)から、高速ダウンリンクパケットアクセス(High Speed Downlink Packet Access)(HSDPA)においてデータを受信する方法を提供する。ユーザ機器(UE)は、第1のサービングセルから第1のダウンリンクキャリア上でデータを受信する。このUEは、第1のサービングセルから独立している第2のサービングセルから、第2のダウンリンクキャリア上でデータを受信する。例示的な態様では、UEは、チャネルフィードバックを、第1のアップリンクキャリア上で、第1のサービングセルおよび第2のサービングセルのうち少なくとも1つへ送信する。
[0007] 別の態様では、本開示は、2つの独立セルまたはセクタから、HSDPAにおいてデータを受信するための、少なくとも1つのプロセッサを提供する。第1のモジュールは、第1のサービングセルから第1のダウンリンクキャリア上でデータを受信する。第2のモジュールは、第1のサービングセルから独立している第2のサービングセルから、第2のダウンリンクキャリア上でデータを受信する。例示的な態様では、第3のモジュールは、チャネルフィードバックを、第1のアップリンクキャリア上で、第1のサービングセルおよび第2のサービングセルのうち少なくとも1つへ送信する。
[0008] 追加の態様では、本開示は、2つの独立セルまたはセクタから、HSDPAにおいてデータを受信する、コンピュータプログラム製品を提供する。非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、複数のコードセットを記憶する。第1のコードセットは、コンピュータに、ユーザ機器において、第1のサービングセルから第1のダウンリンクキャリア上でデータを受信させる。第2のコードセットは、コンピュータに、ユーザ機器において、第1のサービングセルから独立している第2のサービングセルから、第2のダウンリンクキャリア上でデータを受信させる。例示的な態様では、第3のコードセットは、コンピュータに、ユーザ機器によってチャネルフィードバックを第1のアップリンクキャリア上で第1のサービングセルおよび第2のサービングセルのうち少なくとも1つへ送信させる。
[0009] さらなる態様では、本開示は、2つの独立セルまたはセクタから、HSDPAにおいてデータを受信する装置を提供する。この装置は、ユーザ機器において、第1のサービングセルから第1のダウンリンクキャリア上でデータを受信するための手段を備える。装置は、ユーザ機器において、第1のサービングセルから独立している第2のサービングセルから、第2のダウンリンクキャリア上でデータを受信するための手段を備える。例示的な態様では、装置は、ユーザ機器によって、チャネルフィードバックを、第1のアップリンクキャリア上で、第1のサービングセルおよび第2のサービングセルのうち少なくとも1つへ送信するための手段を備える。
[0010] さらに別の態様では、本開示は、2つの独立セルまたはセクタから、HSDPAにおいてデータを受信する装置を提供する。第1の受信機は、ユーザ機器において、第1のサービングセルから第1のダウンリンクキャリア上でデータを受信する。第2の受信機は、ユーザ機器において、第1のサービングセルから独立している第2のサービングセルから、第2のダウンリンクキャリア上でデータを受信する。例示的な態様では、第1の送信機は、ユーザ機器によってチャネルフィードバックを第1のアップリンクキャリア上で第1のサービングセルおよび第2のサービングセルのうち少なくとも1つへ送信する。
[0011] またさらなる態様では、本開示は、2つの独立セルまたはセクタから、HSDPAにおいてデータを送信する方法を提供する。無線アクセスネットワーク(RAN)は、無線ネットワークコントローラ(RNC)によって、ユーザ機器へ送信するためにデータの部分を第1のサービングセルおよび第2のサービングセルに割り当てる。このRANは、第1のサービングセルによって、第1のダウンリンクキャリア上でユーザ機器へデータを送信する。RANは、第1のサービングセルから独立している第2のサービングセルによって、第2のダウンリンクキャリア上でユーザ機器へデータを送信する。任意の態様では、RANは、RNCによって、チャネルフィードバックを、第1のサービングセルおよび第2のサービングセルのうち少なくとも1つを介して、第1のアップリンクキャリア上でユーザ機器から受信する。
[0012] 別の態様では、本開示は、2つの独立セルまたはセクタからHSDPAにおいてデータを送信するための少なくとも1つのプロセッサを提供する。第1のモジュールは、RNCによって、データの部分を、ユーザ機器へ送信するために第1のサービングセルおよび第2のサービングセルに割り当てる。第2のモジュールは、第1のサービングセルによって、第1のダウンリンクキャリア上でユーザ機器へデータを送信する。第3のモジュールは、第1のサービングセルから独立している第2のサービングセルによって、第2のダウンリンクキャリア上でユーザ機器へデータを送信する。任意の態様では、第4のモジュールは、ユーザ機器から、チャネルフィードバックを、第1のサービングセルおよび第2のサービングセルのうち少なくとも1つを介して第1のアップリンクキャリア上で受信する。
[0013] 追加の態様では、本開示は、2つの独立セルまたはセクタからHSDPAにおいてデータを送信する、コンピュータプログラム製品を提供する。非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、複数のコードセットを記憶する。第1のコードセットは、コンピュータに、RNCによって、データの部分を、ユーザ機器へ送信するために第1のサービングセルおよび第2のサービングセルに割り当てさせる。第2のコードセットは、コンピュータに、第1のサービングセルによって第1のダウンリンクキャリア上でユーザ機器へデータを送信させる。第3のコードセットは、コンピュータに、第1のサービングセルから独立している第2のサービングセルによって第2のダウンリンクキャリア上でユーザ機器へデータを送信させる。場合によっては、第4のコードセットは、コンピュータに、ユーザ機器からチャネルフィードバックを第1のサービングセルおよび第2のサービングセルのうち少なくとも1つを介して第1のアップリンクキャリア上で受信させる。
[0014] さらなる態様では、本開示は、2つの独立セルまたはセクタからHSDPAにおいてデータを送信する装置を提供する。この装置は、RNCによって、データの部分を、ユーザ機器へ送信するために第1のサービングセルおよび第2のサービングセルに割り当てるための手段を備える。この装置は、第1のサービングセルによって、第1のダウンリンクキャリア上でユーザ機器へデータを送信するための手段を備える。この装置は、第1のサービングセルから独立している第2のサービングセルによって、第2のダウンリンクキャリア上でユーザ機器へデータを送信するための手段を備える。任意の態様では、この装置は、ユーザ機器から、チャネルフィードバックを、第1のサービングセルおよび第2のサービングセルのうち少なくとも1つを介して第1のアップリンクキャリア上で受信するための手段を備える。
[0015] さらに別の態様では、本開示は、2つの独立セルまたはセクタから、HSDPAにおいてデータを送信する装置を提供する。RNCは、データの部分を、ユーザ機器へ送信するために第1のサービングセルおよび第2のサービングセルに割り当てる。第1のサービングセルは、第1のダウンリンクキャリア上でユーザ機器へデータを送信する。第2のサービングセルは、第1のサービングセルから独立しており、第2のダウンリンクキャリア上でユーザ機器へデータを送信する。任意の態様では、RNCは、チャネルフィードバックを、第1のサービングセルおよび第2のサービングセルのうち少なくとも1つを介して第1のアップリンクキャリア上でユーザ機器から受信する。
[0016] 上記および関連する目的を達成するために、1つまたは複数の態様は、以下で詳細に説明し、特に特許請求の範囲で指摘する特徴を備える。以下の説明および添付の図面に、1つまたは複数の態様のいくつかの例示的な特徴を詳細に記載する。ただし、これらの特徴は、様々な態様の原理を採用することができる様々な方法のほんのいくつかを示すものであり、この説明は、すべてのそのような態様と、それらの均等物とを含むものとする。
[0017] 本開示の特徴、性質、および利点は、全体を通じて同様の参照符号が同様のものを指す図面とともに、以下に記載する詳細な説明を読めばより明らかになろう。
ワイヤレス通信システムにおけるユーザ装置およびネットワーク装置の一態様のタイミング図。
ユーザ装置によって実行される独立サービングセルからの受信データを使用した通信のための方法の一態様のフロー図。
ネットワーク装置によって実行される独立サービングセルからの送信データを使用した通信のための方法の一態様のフロー図。
電気通信システムの一態様の一例を概念的に示すブロック図。
アクセスネットワークの一態様の一例を示す概念図。
電気通信システムにおいてUEと通信しているノードBの一態様の一例を概念的に示すブロック図。
処理システムを採用する装置のためのハードウェア実装形態の一態様の一例を示す図。
単一のセクタ内で複数のキャリア上でレガシーUEへデータを送信する方法の一態様を示す図。
図7の方法中に、所与のユーザ機器(UE)とサービングセクタの間で確立される接続の一態様を示す図。
本発明の一態様による、複数のサービングセクタを介してUEへデータを送信する方法を示す図。
本発明の別の態様による、複数のサービングセクタを介してUEへデータを送信する方法を示す図。
図9Aから図9Bの方法による、所与のUEと複数のサービングセクタの間で確立される接続の一態様のブロック図を示す図。
図9Aから図9Bの方法による、所与のUEと複数のサービングセクタの間で確立される接続の一態様のブロック図を示す図。
図9Aから図9Bの方法による、所与のUEと複数のサービングセクタの間で確立される接続の一態様のブロック図を示す図。
図9Aから図9Bの方法による、所与のUEと複数のサービングセクタの間で確立される接続の一態様のブロック図を示す図。
図9Aから図9Bの方法による、所与のUEと複数のサービングセクタの間で確立される接続の一態様のブロック図を示す図。
図9Aから図9Bの方法による、所与のUEと複数のサービングセクタの間で確立される接続の一態様のブロック図を示す図。
図9Aから図9Bの方法による、所与のUEと複数のサービングセクタの間で確立される接続の一態様のブロック図を示す図。
ユーザ装置によって実行されるデュアルアップリンク送信時間間隔を使用した通信のための電気的構成要素の論理グループのシステムの一態様のブロック図。
ネットワーク装置によって実行されるデュアルアップリンク送信時間間隔を使用した通信のための電気的構成要素の論理グループのシステムの一態様のロック図。
詳細な説明
[0032] ユーザ機器(UE)は、第1のサービングセクタと第2のサービングセクタとを同時に確立する(establish)。第1のサービングセクタは、第1のキャリアのセットからの少なくとも1つのダウンリンクキャリア上でUEへ送信するように構成され、第2のサービングセクタは、第2のキャリアのセットのうち少なくとも1つのダウンリンクキャリア上でUEへ送信するように構成される。UEには、それによってUEがフィードバックを第1および第2のサービングセクタへ送ることができる、1つのアップリンクキャリアが割り当てられ、アップリンクキャリアは、第1および第2のキャリアのセットの中に含まれる。UEは、第1および第2のサービングセクタから、それらのそれぞれのダウンリンクキャリア上で、データ送信を受信する。UEは、ローカルセクタのパイロット信号を測定し、アップリンクキャリア上でチャネルフィードバックを提供する。アクセスネットワークは、測定報告に基づいて、UEのためのアクティブセットを維持する。
[0033] 添付の図面に関して以下に示す詳細な説明は、様々な構成を説明するものであり、本明細書で説明する概念が実施され得る唯一の構成を表すものではない。この詳細な説明は、様々な概念の完全な理解を与えるための具体的な詳細を含む。ただし、これらの概念はこれらの具体的な詳細なしに実施され得ることが当業者には明らかであろう。いくつかの例では、そのような概念を不明瞭にしないように、よく知られている構造と構成要素とをブロック図の形式で示す。
[0034] 図1を参照すると、ワイヤレス通信システム100において、無線アクセスネットワーク(RAN)102として示されたネットワーク装置は、複数のキャリア上で、ユーザ機器(UE)114として示されたユーザ装置へ送信する複数の独立サービングセル(independent serving cell)を管理する、独立サービングセル送信コントローラ101を含む。一態様では、RAN102は、第1のベースノード108によって提供された第1のサービングセル106として、および、第2のベースノード112によって提供された第2のサービングセル110として示された、2つの独立セルから、UE114へ、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)において、データ104を送信する。一態様では、RAN102の無線ネットワークコントローラ(RNC)116として示されたスケジューラは、独立サービングセル送信コントローラ101を実行し、結果として、UE114へ送信するために、データ104の部分を第1のサービングセル106および第2のサービングセル110に割り当てる。具体的には、第1のサービングセル106は、データ104を、第1のダウンリンクキャリア118上でUE114へ送信する。第2のサービングセル110は、第1のサービングセル106から独立しており、データ104を、第2のダウンリンクキャリア120上でUE114へ送信する。RNC116および/または独立サービングセル送信コントローラ101は、チャネルフィードバック122を、第1のサービングセル106および第2のサービングセル110のうち少なくとも1つを介して、第1のアップリンクキャリア124上でUE114から受信する。第1および第2のベースノードは、送信および受信のために少なくとも1つのアンテナ130を利用する、送信機126と受信機128とをそれぞれ備えてもよい。
[0035] 同様に、UE114において複数のキャリア上で受信側の独立サービングセル(receiving independent serving cell)を管理するための独立サービングセル受信コントローラ103は、一態様では、UE114が2つの独立セルまたはセクタから、HSDPAにおいてデータを受信可能にするように、動作してもよい。第1の受信機132は、データ104を、第1のサービングセル106から、第1のダウンリンクキャリア118上で受信する。第2の受信機134は、データ104を、第1のサービングセル106から独立している第2のサービングセル110から、第2のダウンリンクキャリア120上で受信する。第1の送信機136は、チャネルフィードバック122を、第1のアップリンクキャリア124上で、第1のサービングセル106および第2のサービングセル110のうち少なくとも1つへ送信する。
[0036] 例示的な態様では、UE114は、第2のアップリンクキャリア140を送信するための第2の送信機138を有し、第2のアップリンクキャリア140は、アンカーキャリア(anchor carrier)になり得る。第1および第2の受信機132、134、ならびに、第1および第2の送信機136、138は、1つまたは複数のアンテナ142を利用する。
[0037] キャリアは、アンカーキャリアが非アンカーキャリア(non-anchor carrier)のための制御チャネルを搬送するという点で、アンカーキャリアと見なされ得る。代替的にまたは追加として、アンカーキャリアの測定値は、モビリティの決定(mobility decision)を行うための基礎になり得る。代替的にまたは追加として、単一のアップリンクはまた、単一のアクティブセットがUE(およびネットワーク)によって、アンカーキャリア上でのみ維持されることを意味する。
[0038] W−CDMA Rel.8、9および10における、現在のマルチキャリアHSPAでは、すべてのダウンリンクキャリアは、同じサービングセルを有する。そのような実装形態は、媒体アクセス制御(MAC)レイヤおよび無線リンク制御(RLC)レイヤ上のある動作を単純化するが、そのような実装形態はまた、多くの状況において、UEデータレートを制限する。本発明は、2つ以上の独立セクタまたはセルのワイヤレス通信システムを可能にし、各キャリアのサービングセルは、独立して選ばれ得る。UEからの1つまたは複数のアップリンクキャリア上のチャネルフィードバックが扱われる(addressed)。具体的には、キャリアは、キャリアグループにグループ化され得る。各キャリアグループは、1つのアップリンクキャリアと、したがって1つのアクティブセットとを有する。ダウンリンクキャリアごとのサービングセルが、そのキャリアグループのためのアクティブセット内のメンバーセルの中から選ばれる。モビリティ(mobility)は、アンカーキャリアに基づくことが可能であり、または、キャリアグループごとに独立してもよい。HS−DPCCHは、1つのコードワードにコーディングされ、アンカーアップリンクキャリア上で送られ得るか、または、キャリアグループごとにコーディングされ、そのキャリアグループにリンクされたアップリンクキャリア上で送られ得る。
[0039] このようにして、一態様では、第1のサービングセルおよび第2のサービングセルは、たとえば、独立サービングセル送信コントローラ101を実行するRNC116によって、測定レポート143に基づいて、アクティブセットから選択され得る。
[0040] 別の態様では、第1のサービングセル106は、第1のダウンリンクキャリア118のための第1の高速共有制御チャネル(High Speed Shared Control Channel)(HS−SCCH)を送信する。第2のサービングセル110は、第2のダウンリンクキャリア120のための第2のHS−SCCHを送信する。一態様では、独立サービングセル受信コントローラ103の動作に応答して、UE114におけるエンコーダ144は、第1のHS−SCCHおよび第2のHS−SCCHに少なくとも部分的に基づいて、高速ダウンリンク物理制御チャネル(High Speed Downlink Physical Control Channel)(HS−DPCCH)情報を備えるチャネルフィードバック122を、第1のアップリンクキャリア124上で1つのコードワードにおいて符号化する。この1つのコードワードは、RAN102においてデコーダ146によって復号され得る。
[0041] 上記によって、図2Aでは、図1のユーザ機器114によって実行されるなどの方法200は、2つの独立セルまたはセクタから、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)においてデータを受信するためのものである。ユーザ機器は、第1のサービングセルから第1のダウンリンクキャリア上でデータを受信する(ブロック202)。ユーザ機器は、第1のサービングセルから独立している第2のサービングセルから、第2のダウンリンクキャリア上でデータを受信する(ブロック204)。任意の態様では、ユーザ機器は、チャネルフィードバックを、第1のアップリンクキャリア上で、第1のサービングセルおよび第2のサービングセルのうち少なくとも1つへ送信する(ブロック206)。
[0042] 例示的な態様では、第1のサービングセルおよび第2のサービングセルは、測定報告に基づいて、アクティブセットから、無線ネットワークコントローラ(RNC)によって選択される。
[0043] 別の例示的な態様では、この方法はさらに、第1のダウンリンクキャリアのための第1のサービングセルによって送信された第1の高速共有制御チャネル(HS−SCCH)を監視することと、第2のダウンリンクキャリアのための第2のサービングセルによって送信された第2のHS−SCCHを監視することとを備える。ユーザ機器は、第1のアップリンクキャリア上で1つのコードワードにおいて、第1のHS−SCCHおよび第2のHS−SCCHに少なくとも部分的に基づいて、高速ダウンリンク物理制御チャネル(HS−DPCCH)情報を備えるチャネルフィードバックを符号化する。特定の態様では、ユーザ機器は、データを、第2のアップリンクキャリア上で、第1のサービングセルおよび第2のサービングセルのうち少なくとも1つへ送信し、第1のアップリンクキャリアは、アンカーキャリアを備える。
[0044] 追加の例示的な態様では、ユーザ機器は、第1のキャリアグループへの第1のダウンリンクキャリアおよび第1のアップリンクキャリアの第1の割当てを受信し、第2のキャリアグループへの第2のダウンリンクキャリアおよび第2のアップリンクキャリアの第2の割当てを受信する。ユーザ機器は、チャネルフィードバックを、第1のアップリンクキャリア上で、第1のサービングセルへ送信し、チャネルフィードバックを、第2のアップリンクキャリア上で、第2のサービングセルへ送信する。特定の態様では、ユーザ機器は、選択されたキャリアグループに割り当てられたダウンリンクキャリアごとにHS−SCCHを監視することによって、選択されたキャリアグループのためのチャネルフィードバックを決定する。より具体的な態様では、ユーザ機器は、チャネル品質が第1のダウンリンクキャリアおよび第2のダウンリンクキャリアのいずれか一方の閾値を下回ることに応答して、選択されたキャリアグループのためのサービングセル間のモビリティをトリガする。
[0045] さらなる例示的な態様では、ユーザ機器は、チャネル品質が、アンカーキャリアとして指定された、第1のダウンリンクキャリアおよび第2のダウンリンクキャリアのうち選択された一方の閾値を下回ることに応答して、サービングセル間のモビリティをトリガする。特定の態様では、ユーザ機器は、近隣セルおよびセクタのアクティブセットを更新するために、新しいセルによって送信された第3のダウンリンクキャリアの圧縮モード(compressed mode)を使用してチャネル品質を測定する。
[0046] さらに別の態様では、ユーザ機器は、チャネル品質が第1のダウンリンクキャリアおよび第2のダウンリンクキャリアのいずれか一方の閾値を下回ることに応答して、サービングセル間のモビリティをトリガする。
[0047] さらなる追加の態様では、第1のサービングセルは、第1のサービングセクタを備えてもよく、第2のサービングセルは、第2のサービングセクタを備えてもよい。
[0048] 図2Bでは、図1のネットワーク装置、たとえば、RAN102によって実行されるなどの方法250は、2つの独立セルまたはセクタから、HSDPAにおいてデータを送信するためのものである。RANは、RNCによって、データの部分を、ユーザ機器へ送信するために第1のサービングセルおよび第2のサービングセルに割り当てる(ブロック252)。RANは、第1のサービングセルによって、第1のダウンリンクキャリア上でユーザ機器へデータを送信する(ブロック254)。RANは、第1のサービングセルから独立している第2のサービングセルによって、第2のダウンリンクキャリア上でユーザ機器へデータを送信する(ブロック256)。例示的な態様では、RANは、RNCによって、チャネルフィードバックを、第1のサービングセルおよび第2のサービングセルのうち少なくとも1つを介して、第1のアップリンクキャリア上でユーザ機器から受信する(ブロック258)。
[0049] 一態様では、第1のサービングセルおよび第2のサービングセルは、測定報告に基づいて、アクティブセットから、RNCによって選択され、それにより、レガシーUEをサポートすることができる。
[0050] 別の態様では、RANは、第1のダウンリンクキャリアのための第1のサービングセルによって第1のHS−SCCHを送信し、第2のダウンリンクキャリアのための第2のサービングセルによって第2のHS−SCCHを送信する。RANは、第1のHS−SCCHおよび第2のHS−SCCHに少なくとも部分的に基づいて、高速ダウンリンク物理制御チャネル(HS−DPCCH)情報を備える、第1のアップリンクキャリア上で1つのコードワードにおいて受信されたチャネルフィードバックを復号する。例示的な態様では、RANは、第1のサービングセルおよび第2のサービングセルのうち少なくとも1つによって、ユーザ機器から第2のアップリンクキャリア上でデータを受信し、第1のアップリンクキャリアは、アンカーキャリアを備える。
[0051] 追加の態様では、RANは、第1のダウンリンクキャリアと第1のアップリンクキャリアとを第1のキャリアグループに割り当て、第2のダウンリンクキャリアと第2のアップリンクキャリアとを第2のキャリアグループに割り当てる。RANは、第1のサービングセルによって、ユーザ機器から第1のアップリンクキャリア上でチャネルフィードバックを受信する。RANは、第2のサービングセルによって、ユーザ機器から第2のアップリンクキャリア上でチャネルフィードバックを受信する。例示的な態様では、RANは、選択されたキャリアグループに割り当てられたダウンリンクキャリアごとのHS−SCCHに基づいて、選択されたキャリアグループのためのチャネルフィードバックを受信する。特定の態様では、RANは、チャネル品質が第1のダウンリンクキャリアおよび第2のダウンリンクキャリアのいずれか一方の閾値を下回ることに応答して、選択されたキャリアグループのためのサービングセル間のモビリティをトリガする。
[0052] さらなる態様では、RANは、第1のサービングセルによって、第2のダウンリンクキャリアを使用して、他のユーザ機器へデータを送信する。RANは、RNCの動作を通して、スループット増大のために、ユーザ機器へ、第1のダウンリンクキャリアを送信するための第1のサービングセルと、第2のダウンリンクキャリアを送信するための第2のサービングセルとを選択する。
[0053] さらに別の態様では、RANは、第1のサービングセルによって、第2のダウンリンクキャリアを使用してデータを送信する。RANは、第2のサービングセルによって、第1のアップリンクキャリアを使用してデータにより、他のユーザ機器へ送信する。RANは、RNCの動作を通して、負荷分散(load balancing)のために、ユーザ機器へ、第1のダウンリンクキャリアを送信するための第1のサービングセルと、第2のダウンリンクキャリアを送信するための第2のサービングセルとを選択する。
[0054] さらなる追加の態様では、RANは、チャネル品質が、アンカーキャリアとして指定された、第1のダウンリンクキャリアおよび第2のダウンリンクキャリアのうち選択された一方の閾値を下回ることに応答して、サービングセル間のモビリティをトリガする。
[0055] またさらなる態様では、RANは、チャネル品質が第1のダウンリンクキャリアおよび第2のダウンリンクキャリアのいずれか一方の閾値を下回ることに応答して、サービングセル間のモビリティをトリガする。
[0056] 一態様では、第1のサービングセルは、第1のサービングセクタを備え、第2のサービングセルは、第2のサービングセクタを備える。
[0057] 本開示全体にわたって提示する様々な概念は、幅広い様々な電気通信システム、ネットワークアーキテクチャおよび通信規格にわたって実施され得る。例として、限定はしないが、図3に示す本開示の態様を、W−CDMAエアインターフェースを採用するUMTSシステム300に関して提示する。UMTSネットワークは、コアネットワーク(CN)304、UMTS地上無線アクセスネットワーク(Terrestrial Radio Access Network)(UTRAN)302、およびユーザ機器(UE)310という、3つの相互作用ドメイン(interacting domain)を含む。この例では、UTRAN302は、電話、ビデオ、データ、メッセージング、ブロードキャストを含む様々なワイヤレスサービス、および/または他のサービスを提供する。UTRAN302は、無線ネットワークコントローラ(RNC)306などのそれぞれのRNCによって各々が制御される、無線ネットワークサブシステム(RNS)303などの複数のRNSを含み得る。サービング無線ネットワークサブシステム(Serving Radio Network Subsystem)(SRNS)もまた、本明細書でRNSの代わりに互換的に使用される。ここで、UTRAN302は、本明細書に示すRNC306とRNS303とに加えて、任意の数のRNC306とRNS303とを含み得る。RNC306は、特に、RNS303内で無線リソースを割り当て、再構成し、解放することを担当する装置である。RNC306は、任意の好適なトランスポートネットワークを使用して、直接物理接続、仮想ネットワークなど、様々なタイプのインターフェースを通してUTRAN302中の他のRNC(図示せず)と相互接続され得る。
[0058] UE310とノードB308の間の通信は、物理(PHY)レイヤと媒体アクセス制御(MAC)レイヤとを含むものと見なされ得る。さらに、それぞれのノードB308を介したUE310とRNC306の間の通信は、無線リソース制御(RRC)レイヤを含むものと見なされ得る。本明細書では、PHYレイヤはレイヤ1と見なされ得、MACレイヤはレイヤ2と見なされ得、RRCレイヤはレイヤ3と見なされ得る。以下の本明細書の情報では、参照により本明細書に組み込まれる無線リソース制御(Radio Resource Control)(RRC)プロトコル仕様(Protocol Specification)、3GPP TS25.331 v9.1.0において紹介されている用語を利用する。
[0059] SRNS303によってカバーされる地理的領域は、いくつかのセルに分割され得、無線トランシーバ装置が各セルをサービスし得る。無線トランシーバ装置は、UMTS適用例(UMTS applications)では一般にノードBと呼ばれるが、当業者によって、基地局(BS)、トランシーバ基地局(BTS)、無線基地局、無線トランシーバ、トランシーバ機能、基本サービスセット(BSS)、拡張サービスセット(ESS)、アクセスポイント(AP)、または何らかの他の好適な用語でも呼ばれることがある。明確にするために、各SRNS303中に3つのノードB308が示されているが、SRNS303は、任意の数のワイヤレスノードBを含み得る。ノードB308は、任意の数のモバイル装置にコアネットワーク(CN)304へのワイヤレスアクセスポイントを与える。モバイル装置の例には、セルラー電話、スマートフォン、セッション開始プロトコル(SIP)電話、ラップトップ、ノートブック、ネットブック、スマートブック、携帯情報端末(PDA)、衛星無線、全地球測位システム(GPS)デバイス、マルチメディアデバイス、ビデオデバイス、デジタルオーディオプレーヤ(MP3プレーヤ)、カメラ、ゲーム機、または任意の他の同様の機能デバイスがある。モバイル装置は、UMTS適用例では一般にユーザ機器(UE)と呼ばれるが、当業者によって、移動局(MS)、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末(AT)、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、端末、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、または何らかの他の好適な用語でも呼ばれることがある。UMTSシステムでは、UE310は、ネットワークへのユーザの加入情報を含んでいるユニバーサル加入者識別モジュール(universal subscriber identity module)(USIM)311をさらに含み得る。説明のために、いくつかのノードB308と通信している1つのUE310が示されている。順方向リンクとも呼ばれるダウンリンク(DL)は、ノードB308からUE310への通信リンクを指し、逆方向リンクとも呼ばれるアップリンク(UL)は、UE310からノードB308への通信リンクを指す。
[0060] コアネットワーク304は、UTRAN302などの1つまたは複数のアクセスネットワークとインターフェースする。図示のように、コアネットワーク304は、GSMコアネットワークである。ただし、当業者なら認識するように、本開示全体にわたって提示する様々な概念は、GSMネットワーク以外のタイプのコアネットワークへのアクセスをUEに与えるために、RAN、または他の好適なアクセスネットワークにおいて実装され得る。
[0061] コアネットワーク304は、回線交換(CS)ドメインと、パケット交換(PS)ドメインとを含む。回線交換要素の一部は、モバイルサービス交換センター(Mobile services Switching Centre)(MSC)、ビジターロケーションレジスタ(VLR)およびゲートウェイMSCである。パケット交換要素は、サービングGPRSサポートノード(SGSN)と、ゲートウェイGPRSサポートノード(GGSN)とを含む。図示の例では、コアネットワーク304は、MSC312およびGMSC314とともに回線交換サービスをサポートする。いくつかの適用例では、GMSC314は、メディアゲートウェイ(MGW)と呼ばれることがある。RNC306などの1つまたは複数のRNCは、MSC312に接続され得る。MSC312は、呼設定(call setup)、呼ルーティング(call routing)、およびUEモビリティ機能を制御する装置である。MSC312はまた、UEがMSC312のカバレージエリア中にいる持続時間の間の加入者関係情報を含んでいるビジターロケーションレジスタ(VLR)を含む。GMSC314は、UEが回線交換ネットワーク316にアクセスするために、MSC312を介したゲートウェイを与える。GMSC314は、特定のユーザが加入したサービスの詳細を反映するデータなどの加入者データを含んでいるホームロケーションレジスタ(HLR)315を含む。また、HLRは、加入者固有の認証データを含んでいる認証センター(AuC)に関連付けられる。特定のUEのための呼(call)が受信されると、GMSC314は、HLR315に問い合わせてUEのロケーションを判断し、そのロケーションをサービスする特定のMSCに呼をフォワーディングする。EIR、HLR、VLRおよびAuCのような、いくつかのネットワーク要素は、回線交換ドメインとパケット交換ドメインの両方によって共有され得る。
[0062] コアネットワーク304は、サービングGPRSサポートノード(SGSN)318およびゲートウェイGPRSサポートノード(GGSN)320とともにパケットデータサービスをもサポートする。ジェネラル・パケット無線サービス(General Packet Radio Service)を表すGPRSは、標準の回線交換データサービスで利用可能な速度よりも高い速度でパケットデータサービスを提供するように設計されている。GGSN320は、パケットベースネットワーク322へのUTRAN302のための接続を与える。パケットベースネットワーク322は、インターネット、プライベートデータネットワーク、または何らかの他の好適なパケットベースネットワークであり得る。GGSN320の主要機能は、UE310にパケットベースネットワーク接続性を与えることである。データパケットは、SGSN318を通ってGGSN320とUE310の間で転送され得、SGSN318は、主に、MSC312が回線交換ドメインで実行するのと同じ機能をパケットベースドメインで実行する。
[0063] UMTSエアインターフェースは、スペクトラム拡散直接シーケンス符号分割多元接続(spread spectrum Direct-Sequence Code Division Multiple Access)(DS−CDMA)システムである。スペクトラム拡散DS−CDMAは、チップと呼ばれる擬似ランダムビットのシーケンスによる乗算によって、ユーザデータを拡散する。UMTSのためのW−CDMAエアインターフェースは、そのような直接シーケンススペクトラム拡散技術に基づいており、さらに周波数分割複信(FDD)を必要とする(call for)。FDDは、ノードB308とUE310の間のアップリンク(UL)およびダウンリンク(DL)に対して異なるキャリア周波数を使用する。DS−CDMAを利用し、時分割複信を使用する、UMTSのための別のエアインターフェースは、TD−SCDMAエアインターフェースである。本明細書で説明する様々な例は、W−CDMAエアインターフェースに言及することがあるが、基礎をなす原理は、TD−SCDMAエアインターフェースに等しく適用可能であることは、当業者には認識されよう。
[0064] HSPAエアインターフェースは、より高いスループットと低減されたレイテンシ(latency)とを可能にする、3G/W−CDMAエアインターフェースへの一連の強化を含む。以前のリリースの他の変更の中でも、HSPAは、ハイブリッド自動再送要求(hybrid automatic repeat request)(HARQ)と、共有チャネル送信(shared channel transmission)と、適応変調およびコーディングとを利用する。HSPAを定義する規格には、HSDPA(高速ダウンリンクパケットアクセス)、および、HSUPA(拡張アップリンクまたはEULとも呼ばれる、高速アップリンクパケットアクセス(high speed uplink packet access))が含まれる。
[0065] HSDPAは、そのトランスポートチャネルとして、高速ダウンリング共有チャネル(high-speed downlink shared channel)(HS−DSCH)を利用する。HS−DSCHは、3つの物理チャネルである、高速物理ダウンリンク共有チャネル(high-speed physical downlink shared channel)(HS−PDSCH)、高速共有制御チャネル(high-speed shared control channel)(HS−SCCH)、および、高速個別物理制御チャネル(high-speed dedicated physical control channel)(HS−DPCCH)によって実装される。
[0066] これらの物理チャネルの中で、HS−DPCCHは、対応するパケット送信の復号に成功したかどうかを示すために、HARQ ACK/NACKシグナリングをアップリンク上で搬送する。すなわち、ダウンリンクに関して、UE310は、ダウンリンク上でパケットを正しく復号したかどうかを示すために、HS−DPCCH上で、ノードB308にフィードバックを提供する。
[0067] HS−DPCCHは、変調およびコーディング方式、ならびに、プリコーディング重み選択(precoding weight selection)に関して、正しい判断を行う際にノードB308を支援するために、UE310からのフィードバックシグナリングをさらに含み、このフィードバックシグナリングは、CQIとPCIとを含む。
[0068] 「HSPA Evolved」またはHSPA+は、MIMOと64−QAMとを含むHSPA規格の発展形であり、スループット増大とより高い性能とを可能にする。すなわち、本開示の一態様では、ノードB308および/またはUE310は、MIMO技術をサポートする複数のアンテナを有してもよい。MIMO技術の使用により、ノードB308は、空間多重化と、ビームフォーミングと、送信ダイバーシティとをサポートするために、空間領域(spatial domain)を活用する(exploit)ことが可能になる。
[0069] 多入力多出力(MIMO)は、マルチアンテナ技術、すなわち、複数の送信アンテナ(チャネルへの複数の入力)と複数の受信アンテナ(チャネルからの複数の出力)とを指すために、一般に使用される用語である。MIMOシステムは一般に、データ伝送性能を高め、ダイバーシティ利得によりマルチパスフェージングを低減して伝送品質を上げることと、空間多重化利得によりデータスループットを増すこととを可能にする。一方、単入力多出力(SIMO)は一般に、単一の送信アンテナ(チャネルへの単一の入力)と複数の受信アンテナ(チャネルからの複数の出力)とを利用するシステムを指す。したがって、SIMOシステムでは、単一のトランスポートブロックが、それぞれのキャリア上で送られる。
[0070] UE310は、ユーザ機器114(図1)と同じかまたは類似したものであってもよく、方法200と本明細書で説明するような他の態様とを実行するために、独立サービングセル受信コントローラ(independent serving cell receive controller)(ISCRC)103(図1)を組み込むことができる。UTRAN302は、RAN102(図1)と同じかまたは類似したものであってもよく、方法250と本明細書で説明するような他の態様とを実行するために、独立サービングセル送信コントローラ(independent serving cell transmit controller)(ISCTC)101(図1)を同様に組み込むことができる。
[0071] 図4を参照すると、UTRANアーキテクチャにおけるアクセスネットワーク400が示される。多元接続ワイヤレス通信システムは、その各々が1つまたは複数のセクタを含み得る、セル402、404および406を含む、複数のセルラー領域(セル)を含む。複数のセクタは、アンテナのグループによって形成でき、各アンテナは、セルの一部分におけるUEとの通信を担当する。たとえば、セル402において、アンテナグループ412、414および416は各々異なるセクタに対応し得る。セル404において、アンテナグループ418、420および422は各々異なるセクタに対応する。セル406において、アンテナグループ424、426および428は各々異なるセクタに対応する。セル402、404および406は、各セル402、404または406の1つまたは複数のセクタと通信し得る、ユーザ機器またはUEなど、いくつかのワイヤレス通信デバイスを含み得る。たとえば、UE430および432は、ノードB442と通信することができ、UE434および436は、ノードB444と通信することができ、UE438および440は、ノードB446と通信することができる。ここでは、各ノードB442、444、446は、それぞれのセル402、404および406内のすべてのUE430、432、434、436、438、440のためのコアネットワークへのアクセスポイントを提供するように構成される。
[0072] UE434が、セル404内の図示されたロケーションからセル406内へ移動するとき、サービングセル変更(serving cell change)(SCC)またはハンドオーバが行われ得、サービングセル変更(SCC)またはハンドオーバにおいて、UE434との通信は、ソースセルと呼ばれることがあるセル404から、ターゲットセルと呼ばれることがあるセル406へ移行する。ハンドオーバプロシージャの管理は、UE434で、それぞれのセルに対応するノードBで、無線ネットワークコントローラ(RNC)405で、または、ワイヤレスネットワーク内の別の好適なノードで行われ得る。たとえば、ソースセル404との通話中に(during a call)、または、任意の他の時間に、UE434は、ソースセル404の様々なパラメータ、ならびに、セル406および402など、近隣セルの様々なパラメータを監視してもよい。さらに、これらのパラメータの品質に応じて、UE434は、近隣セルのうちの1つまたは複数との通信を維持してもよい。この時間の間に、UE434は、アクティブセット、すなわち、UE434が同時に接続される複数セルのリストを維持してもよい。たとえば、ダウンリンク個別物理チャネル(downlink dedicated physical channel)DPCHまたはフラクショナル・ダウンリンク個別物理チャネル(fractional downlink dedicated physical channel)F−DPCHを、UE434に現在割り当て中であるUTRAセルは、アクティブセットを構成して(constitute)もよい。
[0073] アクセスネットワーク400によって採用される変調および多元接続方式は、展開されている特定の電気通信規格に応じて変わり得る。例として、この規格は、エボリューションデータ最適化(Evolution-Data Optimized)(EV−DO)またはウルトラ・モバイル・ブロードバンド(Ultra Mobile Broadband)(UMB)を含み得る。EV−DOおよびUMBは、CDMA2000規格ファミリーの一部として第3世代パートナーシップ・プロジェクト2(3rd Generation Partnership Project 2)(3GPP2)によって公表されたエアインターフェース規格であり、CDMAを利用して移動局にブロードバンド・インターネット・アクセスを提供する。この規格は、代替的に、広帯域CDMA(W−CDMA)、ならびにTD−SCDMA、TDMAを採用する移動通信のためのグローバルシステム(Global System for Mobile Communications)(GSM)、Evolved UTRA(E−UTRA)、ウルトラ・モバイル・ブロードバンド(Ultra Mobile Broadband)(UMB)、IEEE802.11(Wi−Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、およびOFDMAを採用するFlash−OFDMなど、CDMAの他の変形態を採用する、ユニバーサル地上無線アクセス(Universal Terrestrial Radio Access)(UTRA)であり得る。UTRA、E−UTRA、UMTS、LTE、LTEアドバンストおよびGSMは、3GPP団体からの文書に記載されている。CDMA2000およびUMBは、3GPP2団体からの文書に記載されている。採用される実際のワイヤレス通信規格および多元接続技術は、特定の適用例およびシステムに課せられる全体的な設計制約に依存することになる。
[0074] UE432は、ユーザ機器114(図1)と同じかまたは類似したものであってもよく、方法200と本明細書で説明するような他の態様とを実行するために、独立サービングセル受信コントローラ(ISCRC)103(図1)を組み込むことができる。ノードB442は、ベースノード108、112(図1)と同じかまたは類似したものであってもよく、方法250と本明細書で説明するような他の態様とを実行するために、独立サービングセル送信コントローラ(ISCTC)101(図1)を同様に組み込むことができる。
[0075] 図5は、UE550と通信しているノードB510のブロック図であり、ノードB510は、RAN102(図1)であってもよく、UE550は、ユーザ機器114(図1)であってもよい。ダウンリンク通信では、送信プロセッサ520は、データソース512からデータを受信し、コントローラ/プロセッサ540から制御信号を受信し得る。送信プロセッサ520は、データおよび制御信号、ならびに、基準信号(パイロット信号)のための様々な信号処理機能を提供する。たとえば、送信プロセッサ520は、誤り検出のための巡回冗長検査(CRC)コードと、前方向誤り訂正(FEC)を可能にするためのコーディングおよびインターリービングと、2位相シフトキーイング(BPSK)、4位相シフトキーイング(QPSK)、M位相シフトキーイング(M−PSK)、M直交振幅変調(M−QAM)など、様々な変調方式に基づく信号コンスタレーション(signal constellations)へのマッピングと、直交可変拡散率(OVSF)による拡散と、一連のシンボルを生成するためのスクランブリングコードによる乗算とを提供してもよい。チャネルプロセッサ544からのチャネル推定値は、コントローラ/プロセッサ540によって、送信プロセッサ520のためのコーディング、変調、拡散および/またはスクランブリング方式を決定するために使用され得る。これらのチャネル推定値は、UE550によって送信された基準信号から、または、UE550からのフィードバックから導出され得る。送信プロセッサ520によって生成されたシンボルは、フレーム構造を作成するために、送信フレームプロセッサ530に供給される。送信フレームプロセッサ530は、これらのシンボルをコントローラ/プロセッサ540からの情報により多重化して、一連のフレームを生じることによって、このフレーム構造を作成する。これらのフレームは次いで、送信機532に供給され、送信機532は、アンテナ534を通したワイヤレス媒体上のダウンリンク送信のために、これらのフレームを増幅し、フィルタリングし、キャリア上に変調することを含む、様々な信号調整機能を提供する。アンテナ534は、たとえば、ビームステアリング双方向アダプティブアンテナアレイ、または、他の同様のビーム技術を含む、1つまたは複数のアンテナを含んでもよい。
[0076] UE550で、受信機554は、アンテナ552を通してダウンリンク送信を受信し、この送信を処理して、キャリア上に変調された情報を回復する。受信機554によって回復された情報は、受信フレームプロセッサ560に供給され、受信フレームプロセッサ560は、各フレームを解析し(parse)、フレームからの情報をチャネルプロセッサ594に、データと、制御および基準信号とを受信プロセッサ570に供給する。受信プロセッサ570は次いで、ノードB510において送信プロセッサ520によって実行される処理の逆を実行する。より具体的には、受信プロセッサ570は、シンボルをデスクランブルおよび逆拡散し(despread)、次いで、変調方式に基づいて、ノードB510によって送信された、可能性が最も高い信号コンスタレーションポイントを決定する。これらの軟判定は、チャネルプロセッサ594によって計算されるチャネル推定値に基づき得る。軟判定は次いで、復号およびデインターリーブされて、データと、制御および基準信号とが回復される。CRCコードが次いでチェックされて、フレームの復号に成功したかどうかが判定される。復号に成功したフレームによって搬送されたデータは次いで、データシンク572に供給されるようになり、データシンク572は、UE550内でランする(running)アプリケーション、および/または、様々なユーザインターフェース(ディスプレイ)を表す。復号に成功したフレームによって搬送された制御信号は、コントローラ/プロセッサ590に供給されるようになる。受信プロセッサ570によってフレームの復号が失敗されるとき、コントローラ/プロセッサ590はまた、それらのフレームのための再送信要求をサポートするために、肯定応答(ACK)および/または否定応答(NACK)プロトコルをも使用してもよい。
[0077] アップリンクでは、データソース578からのデータと、コントローラ/プロセッサ590からの制御信号とが、送信プロセッサ580に供給される。データソース578は、UE550内でランするアプリケーションと、様々なユーザインターフェース(キーボード)とを表し得る。ノードB510によるダウンリンク送信に関して説明した機能性と同様に、送信プロセッサ580は、CRCコードと、FECを可能にするためのコーディングおよびインターリービングと、信号コンスタレーションへのマッピングと、OVSFによる拡散と、一連のシンボルを生成するためのスクランブリングとを含む、様々な信号処理機能を提供する。ノードB510によって送信された基準信号から、または、ノードB510によって送信されたミッドアンブル(midamble)中に含まれているフィードバックから、チャネルプロセッサ594によって導出されたチャネル推定値は、適切なコーディング、変調、拡散および/またはスクランブリング方式を選択するために使用され得る。送信プロセッサ580によって生成されたシンボルは、フレーム構造を作成するために、送信フレームプロセッサ582に供給されるようになる。送信フレームプロセッサ582は、これらのシンボルをコントローラ/プロセッサ590からの情報により多重化して、一連のフレームを生じることによって、このフレーム構造を作成する。これらのフレームは次いで、送信機556に供給され、送信機556は、アンテナ552を通したワイヤレス媒体上のアップリンク送信のために、キャリア上へのフレームの増幅と、フィルタリングと、変調とを含む、様々な信号調整機能を提供する。
[0078] アップリンク送信は、UE550における受信機機能に関して説明した方法と同様の方法で、ノードB510において処理される。受信機535は、アンテナ534を通してアップリンク送信を受信し、この送信を処理して、キャリア上に変調された情報を回復する。受信機535によって回復された情報は、受信フレームプロセッサ536に供給され、受信フレームプロセッサ536は、各フレームを解析し、フレームからの情報をチャネルプロセッサ544に、データと、制御および基準信号とを受信プロセッサ538に供給する。受信プロセッサ538は、UE550において送信プロセッサ580によって実行される処理の逆を実行する。復号に成功したフレームによって搬送されたデータおよび制御信号は次いで、データシンク539およびコントローラ/プロセッサにそれぞれ供給され得る。受信プロセッサによってフレームの一部の復号が失敗された場合、コントローラ/プロセッサ540はまた、それらのフレームのための再送信要求をサポートするために、肯定応答(ACK)および/または否定応答(NAK)プロトコルをも使用してもよい。
[0079] コントローラ/プロセッサ540および590は、ノードB510における動作とUE550における動作とをそれぞれ指示するために使用され得る。たとえば、コントローラ/プロセッサ540および590は、タイミング、周辺インターフェース、電圧調整、電力管理、および他の制御機能を含む、様々な機能を提供してもよい。メモリ542および592のコンピュータ可読媒体は、ノードB510およびUE550のためのデータとソフトウェアとをそれぞれ記憶し得る。ノードB510におけるスケジューラ/プロセッサ546は、リソースをUEに割り振る(allocate)ため、かつ、UEのためにダウンリンクおよび/またはアップリンク送信をスケジュールするために使用され得る。
[0080] UE550は、ユーザ機器114(図1)と同じかまたは類似したものであってもよく、方法200と本明細書で説明するような他の態様とを実行するために、独立サービングセル受信コントローラ(ISCRC)103(図1)を組み込むことができる。ノードB510は、ベースノード108、112(図1)と同じかまたは類似したものであってもよく、方法250と本明細書で説明するような他の態様とを実行するために、独立サービングセル送信コントローラ(ISCTC)101(図1)を同様に組み込むことができる。
[0081] 図6は、RAN102(図1)またはユーザ機器114(図1)のためなど、処理システム602を採用する装置600のためのハードウェア実装形態の一例を示す概念図である。この例では、処理システム602は、バス604によって概略的に表されるバスアーキテクチャを用いて実装され得る。バス604は、処理システム602の特定の適用例および全体的な設計制約に応じて、任意の数の相互接続バスおよびブリッジを含み得る。バス604は、プロセッサ606によって概略的に表される1つまたは複数のプロセッサと、コンピュータ可読媒体608によって概略的に表されるコンピュータ可読媒体とを含む様々な回路を互いにリンクする。バス604はまた、タイミングソース、周辺機器、電圧調整器、および電力管理回路など、様々な他の回路をリンクし得るが、これらの回路は当技術分野においてよく知られており、したがって、これ以上説明しない。バスインターフェース610は、バス604とトランシーバ612の間のインターフェースを与える。トランシーバ612は、伝送媒体上で様々な他の装置と通信するための手段を与える。装置の性質に応じて、キーパッド、ディスプレイ、スピーカ、マイクロホン、ジョイスティックなど、ユーザインターフェース614も与えられ得る。
[0082] プロセッサ606は、バス604を管理することと、コンピュータ可読媒体608に記憶されたソフトウェアの実行を含む一般的な処理とを担当する。このソフトウェアは、プロセッサ606によって実行されたとき、処理システム602に、特定の装置のための以下で説明する様々な機能を実行させる。コンピュータ可読媒体608はまた、ソフトウェアを実行するときにプロセッサ606によって操作されるデータを記憶するために使用され得る。
[0083] コンピュータ可読媒体608は、方法200と、ユーザ機器114(図1)について本明細書で説明するような他の態様とを実行するために、独立サービングセル受信コントローラ(ISCRC)103(図1)を備えてもよい。代替的に、コンピュータ可読媒体608は、方法250と、RAN102について本明細書で説明するような他の態様とを実行するために、独立サービングセル送信コントローラ(ISCTC)101(図1)を備えてもよい。
[0084] シングルキャリア変調と周波数領域等化(frequency domain equalization)とを利用するシングルキャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)は、OFDMAを基礎とするワイヤレス技法である。SC−FDMAは、OFDMAシステムと同様の性能と、本質的に同じ全体的な複雑さとを有する。ただし、SC−FDMA信号は、その特有のシングルキャリア構造のためにより低いピーク対平均電力比(peak-to-average power ratio)(PAPR)という利点を有する。SC−FDMAは特に、より低いPAPRが送信電力効率の点でモバイル端末に大幅な利益を与えるアップリンク通信において大きい注目を引いている。それは現在、3GPP ロング・ターム・エボリューション(Long Term Evolution)(LTE)、またはEvolved UTRAにおけるアップリンク多元接続方式に関する実用的な前提である。
[0085] 図7は、単一のセクタ内で単一のサービングセルから複数のキャリア上で所与のレガシーUE702へデータを送信する方法700を示し、無線アクセスネットワーク(RAN)704は、レガシーUE702へ、複数のセルまたはセクタから独立してデータを送信することが可能である。図7を参照すると、RAN704は、レガシーUE702が単一のサービングセルからデータを受信することに制限されることを、決定する(ブロック710)。レガシーUE702は、RAN704のセクタ1を、そのサービングセクタとして確立する(ブロック712)。たとえば、サービングセクタを確立することは、UEがセクタ1のパイロット信号を監視および測定し、次いで、セクタ1上に正常にキャンピングする(camping)ことを含み得る。セクタ1がレガシーUE702のためのサービングセクタとして確立された後、セクタ1は、キャリアF1のアップリンク(UL_F1)をレガシーUE702に割り振り、また、その上でセクタ1からモバイル着信データ(mobile-terminated data)を受信するためのキャリア(または周波数)F1のダウンリンク(DL_F1)と、また、キャリアF2のダウンリンク(DL_F2)とを監視するように、レガシーUE702に命令すると仮定する(ブロック714)。一例では、アップリンクキャリアUL_F1は、セクタ1からレガシーUE702へのダウンリンク送信電力およびデータレートを調整するために使用され得る、フィードバックを報告するために、レガシーUE702によって使用され得る。さらなる一例では、ダウンリンクキャリアDL_F1およびDL_F2は、リリース7におけるMIMO 物理レイヤ(Physical Layer)、ならびに、リリース8および/または9におけるDC−HSDPAもしくはデュアルキャリア(Dual-Carrier) DC−HSDPAに従って、レガシーUE702と通信するために使用される、異なる周波数に対応し得る。ダウンリンクキャリアDL_F1およびDL_F2は、セクタ1によって異なるキャリア上で異なる周波数で送信されるそれぞれのHS−DSCHを、それぞれ含み得る。また、アップリンクキャリアUL_F1もまた、それによってレガシーUE702がフィードバックをセクタ1に提供することができる、高速個別物理制御キャリア(HS−DPCCH)を含み得る。
[0086] RAN704のセクタ1は、ダウンリンクキャリアDL_F1およびDL_F2上でレガシーUE702への送信を開始し、レガシーUE702は、これらのダウンリンク送信に同調され、これらのダウンリンク送信を受信すると仮定され得る(ブロック716)。ブロック718で、レガシーUE702は、そのアクティブセット内の各セクタの、および/または、レガシーUE702のアクティブセット内にまだないセルを識別するためにローカルセルもしくはセクタからの、ダウンリンクパイロット信号を監視する。図7に明示的に図示されていないが、レガシーUE702はまた、逆方向リンク物理レイヤチャネル(HS−DPCCH)上で送信され得る、物理レイヤ(チャネル品質インジケータ(CQI)および/またはH−ARQ情報)を提供するために、DL_F1およびDL_F2上のダウンリンクデータ送信を監視および測定することもできる。諒解されるように、レガシーUE702によって行われる測定は、レガシーUE702のアクティブセットの変更を生じ得る、モビリティイベントを生じ得る。
[0087] ブロック718で、ある時間期間中にダウンリンクパイロット信号を監視した後、レガシーUE702は、チャネルフィードバックを、アップリンクキャリアUL_F1上で、セクタ1へ送る(ブロック720)。たとえば、チャネルフィードバックは、監視されたダウンリンクパイロット信号の各々の平均信号強度、および/または、監視されたダウンリンクパイロット信号の各々の平均パイロット信号対干渉比(Signal-to-Interference Ratio)(SIR)のうち1つまたは複数を含み得る。チャネルフィードバックは、RAN704におけるサービングRNCへ転送され得、RAN704におけるサービングRNCは、このチャネルフィードバックを使用して、アクティブセットへの変更を含むモビリティ管理を実行する。チャネルフィードバックは、無線リソース制御(RRC)メッセージ内で送られ得、これらのメッセージは、物理レイヤによってデータとして扱われる。RAN704のセクタ1は、HS−DPCCHフィードバックを、レガシーUE702からアップリンクキャリアUL_F1上で受信し、このチャネルフィードバックをサービングRNCへ転送し、必要な場合、サービングRNCは、このフィードバックに基づいて、レガシーUE702のアクティブセットを更新する(ブロック722)。
[0088] 図8は、図7のレガシーUE702とRAN704のセクタ1との間で確立される接続を示す、ワイヤレス通信システム800を示す。したがって、図8は、セクタ1からレガシーUE702への2つのダウンリンクキャリア、DL_F1とDL_F2とを示し、図8はまた、レガシーUE702からRAN704のセクタ1へのアップリンクキャリアUL_F1をも示す。
[0089] 単一のサービングセクタ内で複数の周波数帯域上でターゲットUEと通信することは、単一のサービングセクタの単一の周波数帯域上で同じUEと通信することと比較して、スループットを向上させることができるが、本発明の態様は、複数のサービングセクタと少なくとも1つのターゲットUEの間の通信を介して、スループットをさらに向上させることを対象とする。以下で説明する態様では、ターゲットUEに、図9Aのように、複数のサービングセクタ上のそのキャリア(集合的に単一の「キャリアグループ」を形成する)の各々のための物理レイヤフィードバック(CQIおよびH_ARQ情報など、HS−DPCCHフィードバック)をその上で送るための、単一のアップリンクキャリア(UL_F1またはUL_F2)を割り振ることができ、または、代替的に、図9Bのように、異なるセクタ間で分散され(distributed)得る、そのキャリアの異なる「グループ」のための物理レイヤフィードバックをその上で送るための、複数のアップリンクキャリア(UL_F1およびUL_F2)を割り振ることができる。また、UE902の近くのセクタからのローカルダウンリンクパイロット信号の、測定された平均信号強度および平均パイロットSIRなど、チャネルフィードバックが、使用可能なアップリンクキャリアのいずれかで送られ得るRRCメッセージ内で送られ得る。
[0090] 図9Aは、本発明の一態様による、複数のサービングセクタを介して所与のUEへデータを送信する方法900を示す。図9Aを参照すると、RNC903およびUE902は、RAN904のセクタ1 906をサービングセクタとして確立する(ブロック950)。たとえば、セクタ1 906を確立することは、UE902がセクタ1 906のパイロット信号を監視および測定し、次いで、セクタ1 906上に正常にキャンピングすることを含み得る。セクタ1 906が、UEのためのサービングセクタとして確立された後、セクタ1 906は、アップリンクキャリア(UL_F1)をUE902に割り振り、また、その上でセクタ1 906からモバイル着信データを受信するための1つまたは複数のダウンリンクキャリア(または周波数)DL_F1とDL_F2とを監視するように、UE902に命令すると仮定する(ブロック916)。図10Aから図10Gの例示的な実装例に関して以下でより詳細に説明するように、セクタ1 906は、単一のダウンリンクキャリア(DL_F1またはDL_F2であるが、両方ではない)上でUE902と通信することができるか、または、代替的に、同時に両方のキャリア(DL_F1およびDL_F2)上でUE902と通信することができる。
[0091] 一例では、アップリンクキャリアUL_F1は、UEのためのアクティブセット(複数可)を維持するためにサービングRNCによって使用され得る、チャネルフィードバックを報告するために、UE902によって使用され得る。たとえば、それによりアクティブセットがUL_F1によって制御される、ローカルセルまたはセクタに関連付けられた測定信号強度および/またはSIRが、更新され得る。さらなる一例では、ダウンリンクキャリアDL_F1およびDL_F2は、リリース7におけるMIMO 物理レイヤ(Physical Layer)、ならびに、リリース8および/または9におけるDC−HSDPAもしくはデュアルキャリア(Dual-Carrier) DC−HSDPAに従って、UE902と通信するために使用される、異なる周波数に対応し得る。ダウンリンクキャリアDL_F1およびDL_F2は、セクタ1 906によって異なる周波数で送信される、2つのHS−DSCHを含み得る。また、アップリンクキャリアUL_F1も、高速個別物理制御チャネル(HS−DPCCH)を含み得る。
[0092] 図9Aを参照すると、セクタ1 906は、ダウンリンクキャリアDL_F1およびDL_F2上でUEへの送信を開始する(ブロック914)。UE902は、そのアクティブセット内の各セクタの、および/または、UEのアクティブセット内にまだないセルを識別するためにローカルセルもしくはセクタからの、ダウンリンクパイロット信号を監視する(ブロック916)。諒解されるように、UE902によって行われる測定は、ネットワークに報告されるとき、サービングRNC903にUE902のアクティブセットを変更させ得る、モビリティイベントを生じ得る。たとえば、ブロック916で、圧縮モード(CM)動作ありおよびなしで、UE902によって行われる測定は、Rel.8、Rel.9およびRel.10と同様にして構成され得る。ブロック916で、ある時間期間中にダウンリンクパイロット信号を監視した後、UE902は、チャネルフィードバックを、アップリンクキャリアUL_F1上で、セクタ1 906へ送る(ブロック918)。たとえば、チャネルフィードバックは、ブロック916でUE902によって取られる測定値に基づく、監視されたダウンリンクパイロット信号の各々の平均信号強度、および/または、監視されたダウンリンクパイロット信号の各々の平均パイロットSIRを含み得る。RAN904のセクタ1 906は、チャネルフィードバックを、UE902からアップリンクキャリアUL_F1上で受信し、モビリティをサービングRNCへ転送し、必要な場合、サービングRNC903は、チャネルフィードバックに基づいて、UE902のためのアクティブセット(複数可)を更新する(ブロック920)。
[0093] 図9Aに明示的に図示されていないが、UE902はまた、物理レイヤフィードバック(チャネル品質インジケータ(CQI)および/またはH−ARQ情報)を提供するために、セクタ1 906からのDL_F1および/またはDL_F2上のダウンリンクデータ送信を監視および測定することもでき、この物理レイヤフィードバックは、UL_F1の逆方向リンク物理レイヤチャネル(HS−DPCCH)上でセクタ1 906へ送信され得、次いで、セクタ1 906(UEのアクティブセット内にある)によって、セクタ1 906からのDL_F1および/またはDL_F2上のデータレートおよび/または送信電力レベルを調整するために使用され得る。
[0094] ある後の時点で、UE902は、その現在のサービングセクタ1 906と別のセクタ(「セクタ2 908」)の間のハンドオーバ領域に入ると仮定する(ブロック922)。当業者なら諒解するように、他のワイヤレスプロトコルにおいて使用されているように、「ソフトハンドオーバ」は、従来、HSDPAによってサポートされておらず、その理由は、HSDPAがリリース5で導入されたからである。むしろ、リリース5以上におけるHSDPAは、ターゲットUE902が新しいサービングセルにハンドオフする方法におけるときでも、ただ1つのサービングセルが所与の時間にターゲットUE902へ送信中であるような、ダウンリンク側の「ハードハンドオーバ」の形式をサポートする。言い換えれば、従来は、HSDPAリリース5以上では、ターゲットUE902のための複数のセルによるカバレージの重複期間がない。
[0095] 図9Aの態様に戻ると、ブロック924で、セクタ1および2 906、908の両方をUE902のサービングセクタとして追加すると、セクタ1および2 906、908の各々に、UE902への送信のために、RAN904のサービングRNC903からの、異なるモバイル着信データが供給され得る。アップリンクの観点からすると、セクタ1および2 906、908は(ならびに、UE902のアクティブセット内の他のいかなるセクタも)、それらのそれぞれのキャリア(UL_F1および/またはUL_F2)上のUE送信について監視中となる。例示的なバージョンでは、セクタ2 908が、UE902のアクティブセット内のセクタ2 908の存在に部分的に基づいて、UE902のためのサービングセルまたはセクタとして選択される。諒解されるように、一例では、アクティブセットは、アップリンク電力制御およびスケジューリング許可計算(scheduling grant calculation)に密接に関連しており、アクティブセットの数は、UEに割り振られたアップリンクキャリアの数以下でなければならない。したがって、一例として、すべてのダウンリンクキャリアにわたるサービングセルの最大数は、アップリンクキャリアの数以下である。
[0096] したがって、セクタ2 908が、UEのための第2のサービングセクタとして確立された後、セクタ2 908は、その上でセクタ2 908からモバイル着信データを受信するための1つまたは複数のダウンリンクキャリア(または周波数)DL_F1とDL_F2とを監視するように、UE902に命令すると仮定する(ブロック926)。図10Aから図10Gの例示的な実装例に関して以下でより詳細に説明するように、セクタ2 908は、単一のダウンリンクキャリア(DL_F1またはDL_F2であるが、両方ではない)上でUE902と通信することができるか、または、代替的に、同時に両方のキャリア(DL_F1およびDL_F2)上でUE902と通信することができる。諒解されるように、セクタ1および2 906、908による送信のために転送されるモバイル着信データは、同じである必要はなく、データの量もまた、同じである必要はない。むしろ、セクタ1および2 906、908を制御するサービングRNCは、適切な方法で、セクタ1および2 906、908の間で、ならびに、また、セクタ1および2 906、908の中のDL_F1および/またはDL_F2の間でも、UE902への送信のためにデータを分散させる(distribute)ために、負荷分散に関与することができる。これは、サービングRNC903が、以下でより詳細に論じるように、異なるセクタならびに異なるキャリアへの現在の負荷、ならびに、特定のキャリアについて、どのセクタが「プライマリ」であり、どのセクタが「セカンダリ」であるかなど、他の要因を考慮することを含み得る。
[0097] 図9Aを参照すると、セクタ2 908は、ダウンリンクキャリアDL_F1および/またはDL_F2上でUEへの送信を開始し(ブロック928)、セクタ1 906は、ダウンリンクキャリアDL_F1および/またはDL_F2上でUEへ送信し続ける(ブロック930)。ブロック928および930で、UE902は、これらのダウンリンク送信に同調され、これらのダウンリンク送信を受信すると仮定され得る。
[0098] ブロック932で、UE902は、そのアクティブセット内の各セクタの、および/または、UEのアクティブセット内にまだないセルを識別するためにローカルセルもしくはセクタからの、ダウンリンクパイロット信号を監視する。諒解されるように、UE902によって行われる測定は、サービングRNCへ転送されるとき、サービングRNCにUEのアクティブセットを変更させ得る、モビリティイベントを生じ得る。たとえば、ブロック932で、圧縮モード(CM)ありおよびなしで、UE902によって行われる測定は、Rel.8、Rel.9およびRel.10と同様にして構成され得る。ブロック932で、ある時間期間中にダウンリンクパイロット信号を監視した後、UE902は、チャネルフィードバックを、アップリンクキャリアUL_F1上で送る(ブロック934)。たとえば、チャネルフィードバックは、ブロック932でUE902によって取られる測定値に基づく、監視されたダウンリンクパイロット信号の各々の平均信号強度、および/または、監視されたダウンリンクパイロット信号の各々の平均パイロットSIRを含み得る。図9Aの態様では、RAN904のセクタ1および2 906、908は、UE902からアップリンクキャリアUL_F1上でチャネルフィードバックを受信すると仮定され得る。たとえば、セクタ1および2 906、908は、それぞれUL_F1のアクティブセット内にあり得、このことは、セクタ1および2 906、908がUL_F1上のUE902からのアップリンク送信についてアクティブに監視中であることを意味する。このようにして、ブロック934で、UE902がUL_F1上で送信するとき、セクタ1および2 906、908の両方が、その送信を受信する。この時点で、セクタ1および2 906、908の各々は、チャネルフィードバックをサービングRNC903へ転送し、必要な場合、サービングRNC903は、このチャネルフィードバックに基づいて、UE902のためのアクティブセット(複数可)を更新する(ブロック936、938)。
[0099] 図9Aに明示的に図示されていないが、UE902はまた、チャネル品質インジケータ(CQI)および/またはH−ARQ情報など、物理レイヤフィードバックを提供するために、セクタ1および2 906、908からのDL_F1および/またはDL_F2上のダウンリンクデータ送信を監視および測定することもでき、この物理レイヤフィードバックは、UL_F1の、HS−DPCCHなど、逆方向リンク物理レイヤチャネル上でセクタ1および2 906、908へ送信され得、次いで、セクタ1および2 906、908によって、それぞれのセクタからのDL_F1および/またはDL_F2上のデータレートおよび/または送信電力レベルを調整するために使用され得る。
[00100] 上記で説明した図9Aの態様では、UE902には、その上で物理レイヤフィードバックをサービングセクタ1および2 906、908へ送るための、単一のアップリンクキャリアUL_F1が割り振られる。したがって、電力制御に関して、セクタ1および2 906、908からのダウンリンクキャリアDL_F1および/またはDL_F2は、各セクタからの各キャリアが、単一のアップリンクキャリアUL_F1(すなわち、「アンカー」キャリア)からの物理レイヤフィードバックに基づいて制御されるという意味で、同じ「キャリアグループ」の一部である。次に説明する図9Bの態様では、UE902には、その上でフィードバックを提供するための、複数のアップリンクキャリアが割り振られる。このバージョンでは、異なるキャリアグループが、UEに割り当てられた各アップリンクキャリアに関連付けられ得る。
[00101] 図9Bは、本発明の一態様による、複数のサービングセクタを介してUE902へデータを送信する別の方法を示す。図9Bを参照すると、ブロック910〜924は、図9Aについて説明したとおりであり、したがって、簡潔のためにさらに説明しない。
[00102] 図9Bを参照すると、ブロック924で、セクタ2 908を追加のサービングセクタとして追加した後、図9Aのブロック926に類似するブロック940で、セクタ2 908は、その上でセクタ2 908からモバイル着信データを受信するための1つまたは複数のダウンリンクキャリア(または周波数)DL_F1とDL_F2とを監視するように、UE902に命令する。ただし、図9Aとは異なり、セクタ2 908はまた、ブロック940で、第2のアップリンクキャリア(UL_F2)をもUE902に割り振る。
[00103] 図9Bを参照すると、セクタ2 908は、ダウンリンクキャリアDL_F1および/またはDL_F2上でUEへの送信を開始し(ブロック942)、セクタ1 906は、ダウンリンクキャリアDL_F1および/またはDL_F2上でUEへ送信し続ける(ブロック944)。ブロック942および944で、UE902は、これらのダウンリンク送信に同調され、これらのダウンリンク送信を受信する。ブロック946で、UE902は、そのアクティブセット内の各セクタの、および/または、UE902のアクティブセット内にまだないセルを識別するためにローカルセルもしくはセクタからの、ダウンリンクパイロット信号を監視する。諒解されるように、UE902によって行われる測定は、サービングRNC903へ転送されるとき、サービングRNC903にUE902のアクティブセットを変更させ得る、モビリティイベントを生じ得る。たとえば、ブロック946で、圧縮モード(CM)ありおよびなしで、UE902によって行われる測定は、Rel.8、Rel.9およびRel.10と同様にして構成され得る。
[00104] 上記で簡単に説明したように、アップリンクキャリアUL_F1およびUL_F2の各々は、それ自体のアクティブセットとそれ自体のキャリアグループとに関連付けられ得、それぞれのキャリアグループは、そのダウンリンク送信電力および/またはデータレートがアップリンクキャリアUL_F1またはUL_F2のうち1つから提供された物理レイヤフィードバックに部分的に基づいて制御される、セクタのセットに対応する。図9Bの場合のように、2つ以上のアップリンクキャリアがあるとき、それぞれのキャリアグループは、同じキャリアグループ内のキャリアが同様のカバレージエリアを有するように、ネットワークによって(すなわち、セクタ1および2 906、908を制御するネットワークのサービングRNC903によって)構成される。たとえば、同じサービングセクタによってサポートされるキャリアは、集合的にキャリアグループの一部を形成することができる。図9Bでは、DC HSUPA内の2つのアップリンクキャリアUL_F1およびUL_F2はそれぞれ、それら自体のアクティブセットを有するものとするため、(アンカーキャリアがアップリンク上で使用されない限り)2つのキャリアグループがある。
[00105] 一例では、2つのアップリンクキャリアUL_F1およびUL_F2の各々は、(データレートおよび/または送信電力の変更に関して)それらのそれぞれのキャリアグループを独立して制御することができる。代替的に、アップリンクキャリアのうち一方は、「アンカー」キャリアを含み得、他方のアップリンクキャリアは、少なくとも、セカンダリアップリンクキャリアと対にされるキャリアを含む。他の「不対(unpaired)」ダウンリンクキャリアは、2つのキャリアグループのいずれかに入れられ得る。このグルーピングは、同じキャリアグループ内のキャリアが同様のハンドオーバ境界を有するような方法で、実施され得る。
[00106] ブロック946で、UE902によって行われるダウンリンクパイロット信号の測定は、「モビリティイベント」をトリガし得る。モビリティに関して、アンカーキャリアバージョンでは、各モビリティイベント(または、ソフトハンドオーバ、新しいかまたは異なるサービングセルへの移行、古いサービングセルのドロッピング(dropping)など、潜在的なアクティブセット変更の各トリガ)は、アンカーキャリア(UL_F1)に基づくことが可能である。この場合、セカンダリアップリンクキャリア(UL_F2)は、「未使用」として扱われ、イベント2xが、測定のために使用されることになる。圧縮モード(CM)なしにセカンダリアップリンクキャリアを測定するためのUE902の能力は、この周波数上で新しいセルを識別するために有利であり得る。一例として、UL_F1がアップリンクアンカーキャリアであると仮定すると、UE902がセクタ1 906からセクタ2 908へ移動するとき、セクタ1 906上のDL_F1からのサービスは、セクタ1 906のDL_F2がUL_F2のアクティブセットに追加されるときにのみ、追加され得る。新しいモビリティイベントもまた、UL_F1がアンカーキャリアである間に、DL_F2強度を報告するように、UE902に促し得る。
[00107] 代替バージョンでは、アンカー周波数上のみのセルのチャネル品質に基づいて、UE902からの報告をトリガするのではなく、報告はまた、他の非アンカー(non-anchor)周波数上で測定されたチャネル品質に基づいて、UE902からトリガされ得るものであり、ネットワーク内の不均等な負荷の助けになり得る。
[00108] 別の代替バージョンでは、モビリティイベント管理は、単一のアンカーキャリアによってではなく、キャリアグループごとの単位によって実施され得る。上述のように、アクティブセットは、キャリアグループごとに維持される。一例では、UEが2つの独立したアクティブセット(各キャリアグループに1つずつ)を維持し、両方のキャリアグループの探索は、CMなしに行われ得ると仮定する。この場合、UE902がセクタ2 908から離れてセクタ1 906のほうへ移動中であるとき、セクタ1 906からのDL_F1上のサービスは、セクタ1 906上のDL_F2がUL_F2のアクティブセットに追加されるときではなく、セクタ1 906上のDL_F1がUL_F1上のアクティブセットに追加されるとき、追加され得る。これにより、セクタ1 906からのDL_F1サービスのより大きい拡張が生じる。このオプションは、DC−HSUPAサポートを必要とすることがある。その上、アップリンク上の物理レイヤフィードバックチャネルの問題は、各ダウンリンクキャリア(DL_F1、DL_F2)のためのHS−DPCCHが、対にされたアップリンクキャリア(UL_F1、UL_F2)の各々において別々に搬送され得るようにすることによって、軽減され得る。
[00109] 図10Aから図10Gの例示的な実装例に関して以下でより詳細に説明するように、セクタ2 908は、単一のダウンリンクキャリア(DL_F1またはDL_F2であるが、両方ではない)上で所与のUE902と通信することができるか、または、代替的に、同時に両方のキャリア(DL_F1およびDL_F2)上で所与のUE902と通信することができる。セクタ2 908内のダウンリンクキャリアDL_F1およびDL_F2(存在する場合)は、所与のUEの異なるサービングセクタから送信されることを除いて、セクタ1 906内のダウンリンクキャリアDL_F1およびDL_F2(存在する場合)と実質的に同様の方法で構成されると見なされ得る。
[00110] 図9Bに戻ると、ブロック946で、ある時間期間中にダウンリンクパイロット信号を監視した後、所与のUE902は、チャネルフィードバックを、アップリンクキャリアUL_F1上でセクタ1 906へ送り(ブロック948)、また、チャネルフィードバックを、アップリンクキャリアUL_F2上でセクタ2 908へ別々に送る(ブロック950)。したがって、説明した図9Bのバージョンは、非アンカーキャリアバージョンに対応し、それにより、UL_F1およびUL_F2のためのキャリアグループは、別々に制御される。図9Bには示されていないが、この手法の代替形態は、それにより、単一のアップリンクキャリア(UL_F1またはUL_F2)を使用して、両方のキャリアグループのためのチャネルフィードバックを提供することができる(すなわち、両方のキャリアグループの測定されたパイロットが、アンカーキャリア上で送られ得る)、アンカーキャリアバージョン(以下でより詳細に説明する)である。一例では、アップリンクキャリアUL_F1は、少なくともセクタ1 906内のダウンリンクキャリアDL_F1および/またはDL_F2を含む、第1のキャリアグループに関連付けられ、アップリンクキャリアUL_F2は、少なくともセクタ2 908内のダウンリンクキャリアDL_F1および/またはDL_F2を含む、第2のキャリアグループに関連付けられる。さらに、ブロック948および950で送られたチャネルフィードバックは、ブロック946で所与のUE902によって取られる測定値に基づく、監視されたダウンリンクパイロット信号の各々の平均信号強度、および/または、監視されたダウンリンクパイロット信号の各々の平均パイロットSIRを含み得る。
[00111] 図9Bに明示的に図示されていないが、所与のUE902はまた、チャネル品質インジケータ(CQI)および/またはH−ARQ情報など、物理レイヤフィードバックを提供するために、セクタ1および2 906、908からのDL_F1および/またはDL_F2上のダウンリンクデータ送信を監視および測定することもでき、この物理レイヤフィードバックは、UL_F1および/またはUL_F2の逆方向リンク物理レイヤチャネル(HS−DPCCH)上でセクタ1および2 906、908へ送信され得、次いで、セクタ1および2 906、908によって、それぞれのセクタからのDL_F1および/またはDL_F2上のデータレートおよび/または送信電力レベルを調整するために使用され得る。複数のアップリンクキャリアUL_F1およびUL_F2は、所与のUE902が、一緒にコーディングされ、かつ、このキャリアグループに対応するアップリンクキャリア上で送られる、同じキャリアグループ内のキャリアのHS−DPCCH情報をコーディングすることを可能にすることができる。たとえば、UE902が、2つのダウンリンクキャリア(DL_F1およびDL_F2)と、2つのアップリンクキャリア(UL_F1およびUL_F2)とを有する場合、このオプションは、2つのダウンリンクキャリア(セクタ1および/または2内のDL_F1およびDL_F2)のためのHS−DPCCHを、2つのアップリンクキャリア上に符号化するようになる。
[00112] 図9Bに戻ると、RAN904のセクタ1 906は、チャネルフィードバックを、所与のUE902からアップリンクキャリアUL_F1上で受信し、このチャネルフィードバックをサービングRNCへ転送し、必要な場合、サービングRNCは、このチャネルフィードバックに基づいて、UL_F1のための所与のUE902のアクティブセットを調整する(ブロック952)。同様に、RAN904のセクタ2 908は、フィードバックを、所与のUE902からアップリンクキャリアUL_F2上で受信し、このチャネルフィードバックをサービングRNCへ転送し、必要な場合、サービングRNCは、このフィードバックに基づいて、UL_F2のための所与のUE902のアクティブセットを調整する(ブロック954)。
[00113] さらに、図9Aおよび図9Bの各々は、それにより、所与のUE902がセクタ1 906を初期サービングセクタとして確立し、後で、所与のUE902によるセクタ1および2 906、908の間のハンドオーバゾーンまたは領域への進入時に、セクタ2 908を別のサービングセクタとして追加する、シナリオを示す。代替バージョンでは、所与のUE902は、セクタ1および2 906、908の間のハンドオーバゾーンまたは領域内で単に起動する(power up)ことができ、その場合、セクタ1および2 906、908の両方が、並行して、UE902のサービングセクタとしてセットアップされ得る。
[00114] さらに、図9Aおよび図9Bにおけるセクタ1および2 906、908に関連付けられたノードBは、異なる送信電力能力を有することができる。たとえば、セクタ1 906をサポートするノードBは、セクタ1 906を、マクロセル、マイクロセルまたはピコセルとしてサポートすることができ、その結果、セクタ2 908をサポートするノードBと比較して、異なる送信電力容量を生じ得る。そのような送信電力能力の不均衡は、それにより、異なるサービングセルを異なるキャリア上で動作可能にすることで、スループットを向上させることができる、シナリオを生じ得る。
[00115] 代替バージョンでは、上述のように、アップリンクチャネルUL_F1およびUL_F2上で2つのキャリアグループのための別々のフィードバック(チャネルフィードバックまたは物理レイヤフィードバック)を送る代わりに、複数のアップリンクキャリアのうち1つが、「アンカー」アップリンクキャリアとして指定され得る。この場合、物理レイヤフィードバックに関して、各ダウンリンクキャリア(セクタ1 906からのDL_F1および/またはDL_F2、セクタ2 908からのDL_F1および/またはDL_F2など)のためのHS−DPCCH情報は、(DC HSDPAのためのRel.8、または、MIMOによるDC HSDPAおよびDB DC HSDPAのためのRel.9、または、4C HSDPAのためのRel.10の場合のように)1つのコードワードにジョイントコーディングされ(jointly coded)得、次いで、アンカーアップリンクキャリア上で送られ得る。諒解されるように、単一のアンカーキャリアが、複数のキャリアグループに代わって使用される場合、そのアンカーキャリアに関連付けられたサービングセクタは、UEフィードバックを(他のサービングセクタ(複数可)へ)転送することができ、または、そのアンカーキャリアは、同時にキャリアの各々によって、たとえば、少なくとも、そのアンカーキャリアのアクティブセット内の各キャリアによって、監視され得る。
[00116] 以下で、図9Aおよび図9Bの処理のいくつかの実装例を、図10Aから図10Gに関して提供する。より具体的には、図10Aから図10Gの各々は、図9Aから図9BのUE902と、サービングセクタ1 906およびセクタ2 908との間で確立され得る、異なるセットの接続を示す。
[00117] 図10Aでは、通信システム1000aが、図9Aの方法の実装例に従って示され、それにより、サービングセクタ1および2 906、908の各々は、同じ単一のダウンリンクキャリア(すなわち、DL_F1)を介してUE902と通信し、UE902には、その上でキャリアグループのためのフィードバックを提供するための、単一のアップリンクキャリア(すなわち、UL_F1)が割り当てられる。したがって、図10Aの例では、第2のダウンリンクキャリアDL_F2は使用されない。諒解されるように、ダウンリンクキャリアDL_F2の省略は、サービングセクタ1および/または2がダウンリンクキャリアDL_F2をサポートできない(セクタ1および2 906、908が、単一のキャリア周波数展開により手段となる)ことに基づくことが可能であり、または、代替的に、ダウンリンクキャリアDL_F2のための負荷レベルが閾値を上回り、ダウンリンクキャリアDL_F2上のUE902をサポートするためのリソースが現在利用可能でないようになるという、サービングRNCによる決定に基づくことが可能である。
[00118] 図10Aを参照すると、セクタ1 906は、ダウンリンクキャリアDL_F1のための「プライマリ」セクタに対応し、セクタ2 908は、ダウンリンクキャリアDL_F1のための「セカンダリ」サービングセクタに対応すると仮定する。本発明の態様では、各特定のダウンリンクキャリアは、単一のプライマリサービングセクタおよび少なくとも1つのセカンダリサービングセクタによってサポートされ得る。一般に、プライマリサービングセクタは、特定のダウンリンクキャリアのためのセカンダリサービングセクタ(複数可)よりも永続的である。また、RNCは、セカンダリサービングセクタとは反対に、プライマリサービングセクタに、より多くのダウンリンクモバイル着信データを向けることができる。さらなる一例では、プライマリサービングセクタは、関連付けられたキャリアに対するより低い負荷に関連付けられ得、および/または、セカンダリサービングセクタと比較して、UE902へのより良い接続を有することができる。セクタ1および2 906、908内のダウンリンクキャリアDL_F1はそれぞれ、UE902によって監視され得る別個のHS−DSCHを搬送する。この場合、2つの別個のトランスポートブロックは、同じキャリアまたは周波数(すなわち、DL_F1)上で2つのHS−DSCHを介して、セクタ1および2 906、908からUE902へ搬送され得る。言い換えれば、異なるデータは、異なるセクタによって同じキャリア内で送信されている(すなわち、それにより、同じデータがハンドオーバ領域内で冗長的に送信される、非HSDPAプロトコル内のソフトハンドオーバとは対照的である)。このタイプの送信方式は、単一周波数デュアルセルHSDPA(Single-Frequency Dual-Cell HSDPA)(SF−DC−HSDPA)と呼ばれることがある。諒解されるように、SF−DC−HSDPAは、システムがフルに利用される頻度が低い現実的な展開において、動的負荷分散(dynamic load balancing)を提供することができる。図10Aに示すように、プライマリサービングセクタ1 906およびセカンダリサービングセクタ2 908の各々は、アップリンクキャリアUL_F1上で送信されるUE902からの信号を監視および受信することができる。
[00119] 図10Bでは、通信システム1000bが、図9Aの方法の実装例に従って示され、それにより、サービングセクタ1および2 906、908の各々は、単一のダウンリンクキャリア(すなわち、それぞれDL_F1およびDL_F2)を介してUE902と通信し、UE902には、その上でキャリアグループのためのフィードバックを提供するための、単一のアップリンクキャリア(すなわち、UL_F1)が割り当てられる。したがって、図10Bの例では、セクタ1および2 906、908によってそれぞれ使用されるダウンリンクキャリア周波数DL_F1およびDL_F2は、UE902における干渉を軽減するように、互いに直交する(orthogonal)ことが可能である。図10Bを参照すると、セクタ1 906内のダウンリンクキャリアDL_F1およびセクタ2 908内のダウンリンクキャリアDL_F2はそれぞれ、UE902によって監視され得る別個のHS−DSCHを搬送すると仮定する。この場合、2つの別個のトランスポートブロックは、異なるキャリアまたは周波数(すなわち、DL_F1およびDL_F2)上で2つのHS−DSCHを介して、セクタ1および2 906、908からUE902へ搬送され得る。図10Bの例示的なバージョンでは、サービングセクタ1 906がDL_F1を介してUE902と通信し、サービングセクタ2 908がDL_F2を介してUE902と通信するので、サービングセクタ1および2 906、908の両方は、セカンダリキャリアが図10B内にないため、それらの特定のダウンリンクキャリアに関して「プライマリ」である。図10Bに示すように、サービングセクタ1 906およびサービングセクタ2 908の各々は、サービングセクタ2 908がDL_F1上で送信中でなくても、アップリンクキャリアUL_F1上で送信されるUE902からの信号を監視および受信することができる。一例では、サービングセクタ2 908は、過負荷をかけられることがあり、サービングセクタ2 908がDL_F1上でダウンリンクサポートを提供できないことが生じることがあるが、なお、アンカーキャリアとしてUL_F1上で送信されるUE902のフィードバックを復号可能であり得る。
[00120] さらに、図10Bを参照すると、別の例では、セクタ1および2 906、908の両方は、ダウンリンクキャリアDL_F1とDL_F2の両方をサポートすると仮定する。ただし、セクタ1 906上のDL_F2およびセクタ2 908上のDL_F1は重負荷をかけられるが、セクタ1 906上のDL_F1およびセクタ2 908上のDL_F2は軽負荷をかけられると、さらに仮定する。この場合、(図10Bに示すように)DL_F1上でセクタ1 906から、および、DL_F2上でセクタ2 908から、UE902にサービスすることは、スループットが増大する結果となる。諒解されるように、それにより、異なるセクタから異なるキャリア上でUE902にサービスすることで、UE902へのサービスを改善することができる、多数の異なるシナリオがある。
[00121] 図10Cでは、通信システム1000cが、図9Bの方法の実装例に従って示され、それにより、サービングセクタ1および2 906、908の各々は、単一の(かつ、異なる)ダウンリンクキャリア(すなわち、それぞれDL_F1およびDL_F2)を介してUE902と通信し、UE902には、その上でそれぞれのキャリアグループ(すなわち、少なくともセクタ2 908のDL_F2を含む第1のキャリアグループ、および、少なくともセクタ1 906のDL_F1を含む第2のキャリアグループ)のためのフィードバックを提供するための、2つのアップリンクキャリア(すなわち、UL_F1およびUL_F2)が割り当てられる。図10Cの例は、図10Cが、図10Bからの単一のアップリンクキャリア(UL_F1)の代わりに、2つのアップリンクキャリア(UL_F1およびUL_F2)をUE902に供給(provision)し、UE902のための2つの別個のキャリアグループとアクティブセットとを生じることを除いて、図10Bに関して上記で説明した例と同様である。したがって、2つのアップリンクキャリア(UL_F1およびUL_F2)は、図9Bに関して上記で説明したように、UE902が2つの別個のキャリアグループをいずれも、UL_F1およびUL_F2を介して別々に制御することを可能にする。たとえば、アップリンクキャリアUL_F1は、少なくともセクタ1 906上のダウンリンクキャリアDL_F1を含む第1のキャリアグループに関連してフィードバックを提供することができ、アップリンクキャリアUL_F2は、少なくともセクタ2 908上のダウンリンクキャリアDL_F2を含む第2のキャリアグループに関連してフィードバックを提供することができる。
[00122] 代替的に、図10Cを参照すると、2つのアップリンクキャリアUL_F1およびUL_F2がUE902に供給(provision)されても、両方のキャリアグループのためのフィードバックは、単一のアンカーキャリア(UL_F1またはUL_F2)を介して提供され得る。この場合、セクタ1および2 906、908の両方は、アンカーキャリア上のフィードバックが両方のセクタによって正しく復号されるように、アンカーキャリアのためのアクティブセット内にある。図10Cのさらなる説明は、図10Bに類似しているため、簡潔のために省略する。
[00123] 図10Cを参照すると、一例では、セクタ1 906は、ダウンリンクキャリアDL_F1とDL_F2の両方をサポートするホットスポットに対応するが、セクタ2 908は、ダウンリンクキャリアDL_F2のみをサポートすると仮定する。この場合、UE902が、セクタ1および2 906、908の間のハンドオーバ領域内に位置し、セクタ1 906よりもセクタ2 908に近いとき、DL_F1上でセクタ1 906から、および、DL_F2上でセクタ2 908から、UE902にサービスすることによって、全体にわたってより高いものが達成され得る。したがって、UE902にサービスするための範囲拡大(range-extension)が、非ユニバーサル展開シナリオ(すなわち、すべてのセクタがDL_F1とDL_F2の両方をサポートするとは限らないシナリオ)において達成され得る。
[00124] 諒解されるように、図10Aから図10Cは、異なるセクタのダウンリンクキャリア(図10Aに記載のセクタ1 906上のDL_F1およびセクタ2 908上のDL_F1、または、図10Bおよび図10Cに記載のセクタ1 906上のDL_F1およびセクタ2 908上のDL_F2)上で2つの別個のトランスポートブロックを受信することを有する動作のために構成される、UE902を対象とする。そのようなUE902は、DC−HSDPA互換UE(compatible-UE)および/またはSF−DC−HSDPA互換UEとして特徴づけられ得る。以下で、UE902は、図10D〜図10Gに関して、同時に複数のダウンリンクキャリア上で3つ以上のトランスポートブロックに同調が可能であるとして説明する。同時に複数のダウンリンクキャリア上で3つ以上のトランスポートブロックに同調が可能であるUE902は、リリース10における4C−HSDPA互換UEとして特徴づけられ得る。
[00125] 図10Dでは、通信システム1000dが、図9Aの方法の実装例に従って示され、それにより、サービングセクタ1 906は、単一のダウンリンクキャリア(すなわち、DL_F1)を介してUE902と通信し、サービングセクタ2 908は、複数のダウンリンクキャリア(すなわち、DL_F1およびDL_F2)を介してUE902と通信し、UE902には、その上でそれぞれのキャリアグループ(すなわち、少なくともセクタ2 908のDL_F1とDL_F2とを含む第1のキャリアグループ、および、少なくともセクタ1 906のDL_F1を含む第2のキャリアグループ)のためのフィードバックを提供するための、単一のアップリンクキャリア(すなわち、UL_F1またはアンカーキャリア)が割り当てられる。したがって、図10Dの例では、セクタ1および2 906、908は、重複する(すなわち、DL_F1)キャリアと重複しない(すなわち、DL_F2)キャリアの両方を介して、UE902をサポートする。図10Dの例示的なバージョンでは、サービングセクタ1 906は、DL_F1をサポートするためのプライマリセクタであり、サービングセクタ2 908は、DL_F1をサポートするためのセカンダリセクタである。さらに、セクタ2 908は、図10Dにおいて、DL_F2をサポートする唯一のセクタであるので、セクタ2 908は、DL_F2をサポートするセカンダリセクタがないという意味で、DL_F2のための「プライマリ」である。図10Dを参照すると、セクタ1 906内のダウンリンクキャリアDL_F1、ならびに、セクタ2 908内のダウンリンクキャリアDL_F1およびDL_F2はそれぞれ、UE902によって監視され得る別個のHS−DSCHを搬送すると仮定する。この場合、3つの別個のトランスポートブロックは、異なるキャリアまたは周波数(すなわち、セクタ1 906内のDL_F1、ならびに、セクタ2 908内のDL_F1およびDL_F2)上で3つのHS−DSCHを介して、セクタ1および2 906、908からUE902へ搬送され得る。図10Dに示すように、プライマリサービングセクタ1 906およびセカンダリサービングセクタ2 908の各々がF1をサポートするので、かつ、セクタ1および2 906、908がそれぞれアンカーキャリアUL_F1のためのアクティブセット内にあるので、セクタ1および2 906、908の各々は、アンカーキャリアとしてアップリンクキャリアUL_F1上で送信されるUE902からの信号を監視および受信することができる。
[00126] 図10Eでは、通信システム1000eが、図9Bの方法の実装例に従って示され、それにより、サービングセクタ1 906は、単一のダウンリンクキャリア(すなわち、DL_F1)を介してUE902と通信し、サービングセクタ2 908は、複数のダウンリンクキャリア(すなわち、DL_F1およびDL_F2)を介してUE902と通信し、UE902には、その上でキャリアグループのためのフィードバックを提供するための、2つのアップリンクキャリア(すなわち、UL_F1およびUL_F2)が割り当てられる。図10Eの例は、図10Eが、図10Dからの単一のアップリンクキャリア(UL_F1)の代わりに、2つのアップリンクキャリア(UL_F1およびUL_F2)をUE902に供給(provision)し、UE902のための2つの別個のキャリアグループとアクティブセットとを生じることを除いて、図10Dに関して上記で説明した例と同様である。したがって、2つのアップリンクキャリア(UL_F1およびUL_F2)は、図9Bに関して上記で説明したように、UE902が2つの別個のキャリアグループを別々に、または、UL_F1およびUL_F2から選択された所与のアンカーキャリアを介してのいずれかで、制御することを可能にする。たとえば、アップリンクキャリアUL_F1は、少なくともセクタ1 906上のダウンリンクキャリアDL_F1を含む第1のキャリアグループに関連してフィードバックを提供することができ、アップリンクキャリアUL_F2は、少なくともセクタ2 908上のダウンリンクキャリアDL_F1とDL_F2とを含む第2のキャリアグループに関連してフィードバックを提供することができる。代替的に、2つの別々のアップリンクキャリアがUEに割り当てられても、両方のキャリアグループのためのフィードバックは、上記で説明したように、単一のアンカーキャリア(UL_F1またはUL_F2)を介して提供され得る。図10Eのさらなる説明は、図10Dに類似しているため、簡潔のために省略する。
[00127] 図10Fでは、通信システム1000fが、図9Aの方法の実装例に従って示され、それにより、サービングセクタ1 906は、複数のダウンリンクキャリア(すなわち、DL_F1およびDL_F2)を介してUE902と通信し、サービングセクタ2 908もまた、同じ複数のダウンリンクキャリア(すなわち、DL_F1およびDL_F2)を介してUE902と通信し、UE902には、その上でキャリアグループのためのフィードバックを提供するための、単一のアップリンクキャリア(すなわち、UL_F1)が割り当てられる。したがって、図10Fの例では、セクタ1および2 906、908は、同じ重複するキャリア(すなわち、DL_F1およびDL_F2)を介して、UE902をサポートする。図10Fの例示的なバージョンでは、サービングセクタ1 906は、DL_F1のためのプライマリセクタ、および、DL_F2のためのセカンダリセクタであり、サービングセクタ2 908は、DL_F2のためのプライマリセクタ、および、DL_F1のためのセカンダリセクタである。図10Fを参照すると、セクタ1 906内のダウンリンクキャリアDL_F1およびDL_F2、ならびに、セクタ2 908内のダウンリンクキャリアDL_F1およびDL_F2はそれぞれ、UE902によって監視され得る別個のHS−DSCHを搬送すると仮定する。この場合、4つの別個のトランスポートブロックは、異なるキャリアまたは周波数(すなわち、セクタ1 906内のDL_F1およびDL_F2、ならびに、またセクタ2 908内のDL_F1およびDL_F2も)上で4つのHS−DSCHを介して、セクタ1および2 906、908からUE902へ搬送され得る。図10Fに示すように、セクタ1および2 906、908の各々がF1をサポートするので、かつ、セクタ1および2 906、908がそれぞれアンカーキャリアUL_F1のためのアクティブセット内にあるので、セクタ1および2 906、908の各々は、(UL_F1またはUL_F2であり得る)アップリンクアンカーキャリア上で送信されるUE902からの信号を監視および受信することができる。
[00128] 図10Gでは、通信システム1000gが、図9Bの方法の実装例に従って示され、それにより、サービングセクタ1 906は、複数のダウンリンクキャリア(すなわち、DL_F1およびDL_F2)を介してUE902と通信し、サービングセクタ2 908もまた、複数のダウンリンクキャリア(すなわち、F1およびDL_F2)を介してUE902と通信し、UE902には、その上でキャリアグループのためのフィードバックを提供するための、2つのアップリンクキャリア(すなわち、UL_F1およびUL_F2)が割り当てられる。図10Gの例は、図10Gが、図10Fからの単一のアップリンクキャリア(UL_F1)の代わりに、2つのアップリンクキャリア(UL_F1およびUL_F2)をUE902に供給(provision)し、UE902のための2つの別個のキャリアグループとアクティブセットとを生じることを除いて、図10Fに関して上記で説明した例と同様である。したがって、2つのアップリンクキャリア(UL_F1およびUL_F2)は、図9Bに関して上記で説明したように、UE902が、2つの別個のキャリアグループをいずれも別々に制御することを可能にする。たとえば、アップリンクキャリアUL_F1は、少なくともセクタ1 906上のダウンリンクキャリアDL_F1とDL_F2とを含む第1のキャリアグループに関連してフィードバックを提供することができ、アップリンクキャリアUL_F2は、少なくともセクタ2 908上のダウンリンクキャリアDL_F1とDL_F2とを含む第2のキャリアグループに関連してフィードバックを提供することができる。代替的に、両方のキャリアグループのためのフィードバックは、上記で説明したように、単一のアンカーキャリア(UL_F1またはUL_F2)を介して提供され得る。図10Gのさらなる説明は、図10Fに類似しているため、簡潔のために省略する。
[00129] 上記で説明した本発明の態様は、2つのセクタによってサポートされ得る2つの別個のキャリアを対象としているが、本発明の他の態様は、(i)3つ以上のキャリア周波数(F3、F4など)および/または(ii)同時にUE902をサポートする3つ以上のセクタを対象とし得ることは諒解されよう。たとえば、UE902が、サービスが3つの異なるセクタからから提供され得るハンドオーバ領域に入る場合、UE902は、その3つのセクタの各々におけるダウンリンクキャリアに関連付けられたキャリアグループ(複数可)に潜在的に同調し得る。さらに、UE902に割り振られた(allocated)ダウンリンクキャリア(DL_F1、DL_F2など)は、図10Aにおけるものなど、同じ周波数帯域内の隣接キャリア、非隣接キャリアであってもよく、それにより、DL_F1は、セクタ1および2 906、908などからのサポート、および/または、異なる周波数帯域内の非隣接キャリアである。
[00130] たとえば、2つのダウンリンクキャリアDL_F1およびDL_F2があり、その各々が2つのサービングセクタ1および2 906、908によってサポートされると仮定する。この場合、セクタ1 906は、DL_F1のための「プライマリ」サービングセル、および、DL_F2のためのセカンダリサービングセルになり得、セクタ2 908は、DL_F2のためのプライマリサービングセル、および、DL_F1のためのセカンダリサービングセルになり得る。別の例では、セクタ1〜4の間で分散している、2つのダウンリンクキャリアDL_F1およびDL_F2があると仮定する。この場合、セクタ1 906は、DL_F1のためのプライマリサービングセルになり得、セクタ2 908は、DL_F1のためのセカンダリサービングセルになり得、セクタ3は、DL_F2のためのプライマリサービングセルになり得、セクタ4は、DL_F2のためのセカンダリサービングセルになり得る。
[00131] さらに、上記の例示的なバージョンの説明では明示的に論じないが、HS−DPCCH電力オフセットは、複数のセルで復号可能となるようにブースト(boost)される必要があり得ることは諒解されよう。同様に、アップリンクパイロットSINRセットポイントもまた、ブーストされる必要があり得る。ブースティング(boosting)の量は、キャリアグループが適切に選ばれる場合、比較的穏当であり(modest)得る。
[00132] さらに、いくつかの拡張が、性能を向上させるために上位レイヤで実施され得る。たとえば、UE902は、各HSサービングセルに1つずつ、複数のMAC−ehsエンティティ(multiple MAC-ehs entities)を確立することができる。複数のMAC−ehsは、コロケート(co-located)可能であり、または非コロケート(non-co-located)可能であり、1つまたは複数の周波数上であってもよい。この場合、MAC−ehsフロー間で順が狂った(out-of-order)配信が起こり得ることは諒解されよう。MAC−ehsフロー間の順が狂った配信の問題は、RLCレイヤ変更によって、および/または、PDCPベースの手法によって低減され得る。
[00133] 図11Aを参照すると、示されるものは、ワイヤレス通信のための、より具体的には、2つの独立セルまたはセクタからHSDPAにおいてデータを受信するためのシステム1100である。たとえば、システム1100は、ユーザ機器114(図1)など、無線(Over-The-Air)(OTA)通信が可能であるユーザ機器内に、少なくとも部分的に常駐することができる。システム1100は、複数の機能ブロックを含むものとして表されており、その機能ブロックは、コンピューティングプラットフォーム、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組合せ(たとえば、ファームウェア)によって実装される機能を表す機能ブロックであり得ることを諒解されたい。システム1100は、連携して動作することができる電気的構成要素の論理グルーピング1102を含む。たとえば、論理グルーピング1102は、ユーザ機器において、第1のサービングセルから第1のダウンリンクキャリア上でデータを受信するための電気的構成要素1104を含み得る。その上、論理グルーピング1102は、ユーザ機器において、第1のサービングセルから独立している第2のサービングセルから、第2のダウンリンクキャリア上でデータを受信するための電気的構成要素1106を含み得る。さらに、例示的な態様では、論理グルーピング1102は、ユーザ機器によって、チャネルフィードバックを、第1のアップリンクキャリア上で、第1のサービングセルおよび第2のサービングセルのうち少なくとも1つへ送信するための電気的構成要素1108を含み得る。さらに、システム1100は、電気的構成要素1104〜1108に関連する機能を実行するための命令を保持するメモリ1120を含むことができる。メモリ1120の外部にあるものとして示されているが、電気的構成要素1104〜1108のうちの1つまたは複数は、メモリ1120の内部に存在することができることを理解されたい。
[00134] 図11Bを参照すると、示されるものは、ワイヤレス通信のための、より具体的には、2つの独立セルまたはセクタからのHSDPAのためのシステム1150である。たとえば、システム1150は、RAN102(図1)など、無線アクセスのためのネットワーク装置内に、少なくとも部分的に常駐することができる。システム1150は、複数の機能ブロックを含むものとして表されており、その機能ブロックは、コンピューティングプラットフォーム、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組合せ(たとえば、ファームウェア)によって実装される機能を表す機能ブロックであり得ることを諒解されたい。システム1150は、連携して動作することができる電気的構成要素の論理グルーピング1152を含む。たとえば、論理グルーピング1152は、RNCによって、データの部分を、ユーザ機器へ送信するために第1のサービングセルおよび第2のサービングセルに割り当てるための電気的構成要素1154を含み得る。その上、論理グルーピング1152は、第1のサービングセルによって、第1のダウンリンクキャリア上でユーザ機器へデータを送信するための電気的構成要素1156を含み得る。さらに、論理グルーピング1152は、第1のサービングセルから独立している第2のサービングセルによって、第2のダウンリンクキャリア上でユーザ機器へデータを送信するための電気的構成要素1158を含み得る。例示的な追加では、論理グルーピング1152は、RNCによって、チャネルフィードバックを、第1のサービングセルおよび第2のサービングセルのうち少なくとも1つを介して、第1のアップリンクキャリア上でユーザ機器から受信するための電気的構成要素1160を含み得る。さらに、システム1150は、電気的構成要素1154〜1160に関連する機能を実行するための命令を保持するメモリ1170を含むことができる。メモリ1170の外部にあるものとして示されているが、電気的構成要素1154〜1160のうちの1つまたは複数は、メモリ1170の内部に存在することができることを理解されたい。
[00135] 本開示の様々な態様によれば、要素、または要素の任意の部分、または要素の任意の組合せは、1つまたは複数のプロセッサを含む「処理システム」を用いて実装され得る。プロセッサの例には、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、状態機械、ゲート論理、個別ハードウェア回路、および本開示全体にわたって説明する様々な機能を実行するように構成された他の好適なハードウェアがある。処理システム中の1つまたは複数のプロセッサは、ソフトウェアを実行し得る。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語などの名称にかかわらず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行ファイル、実行スレッド、プロシージャ、関数などを意味すると広く解釈されたい。ソフトウェアは、コンピュータ可読媒体上に常駐し得る。コンピュータ可読媒体は、非一時的コンピュータ可読媒体であり得る。非一時的コンピュータ可読媒体は、例として、磁気ストレージデバイス(たとえば、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップ)、光ディスク(たとえば、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD))、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(たとえば、カード、スティック、キードライブ)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能PROM(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、レジスタ、リムーバブルディスク、ならびにコンピュータによってアクセスされ、読み取られ得るソフトウェアおよび/または命令を記憶するための任意の他の好適な媒体を含む。コンピュータ可読媒体はまた、例として、搬送波、伝送線路、ならびに、コンピュータによってアクセスされ読み取られ得るソフトウェアおよび/または命令を送信するための、任意の他の好適な媒体を含み得る。コンピュータ可読媒体は、処理システムの内部に常駐するか、処理システムの外部にあるか、または処理システムを含む複数のエンティティにわたって分散され得る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータプログラム製品において実施され得る。例として、コンピュータプログラム製品は、パッケージング材料中にコンピュータ可読媒体を含み得る。当業者なら、特定の適用例および全体的なシステムに課せられた全体的な設計制約に応じて、本開示全体にわたって提示される記載の機能をどのようにしたら最も良く実装することができるかを認識されよう。
[00136] 開示した方法におけるステップの特定の順序または階層は、例示的なプロセスの一例であることを理解されたい。設計上の選好に基づいて、方法におけるステップの特定の順序または階層は並べ替えることができることを理解されたい。添付の方法クレームは、様々なステップの要素を例示的な順序で提示したものであり、本明細書中で特に記載されない限り、提示される特定の順序または階層に限定されるものではない。
[00137] 以上の説明は、当業者が本明細書で説明した様々な態様を実行できるようにするために提供したものである。これらの態様に対する様々な変更が当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義した一般的原理は他の態様に適用することができる。したがって、特許請求の範囲は、本明細書で示した態様に限定されるものではなく、特許請求の範囲の言い回しに矛盾しない全範囲を与えられるべきであり、単数形の要素への言及は、そのように明記されていない限り、「唯一無二の(one and only one)」を意味するものではなく、「1つまたは複数の」を意味するものである。別段に明記されていない限り、「いくつかの(some)」という語は「1つまたは複数の」を表す。項目のリスト「のうちの少なくとも1つ」を指す句は、個々のメンバーを含む、それらの項目の任意の組合せを指す。一例として、「a、bまたはcのうちの少なくとも1つ」は、aと、bと、cと、aおよびbと、aおよびcと、bおよびcと、a、bおよびcとを包含するように意図されている。当業者に知られている、または後に知られるようになる、本開示全体にわたって説明する様々な態様の要素の構造的および機能的な均等物のすべては、参照により本明細書に明確に組み込まれ、特許請求の範囲によって包含されるように意図されている。その上、本明細書に開示したいかなることも、そのような開示が特許請求の範囲に明示的に具陳されているかどうかにかかわらず、公に供するものではない。いかなるクレーム要素も、その要素が「手段」という語句を使用して明白に具陳されていない限り、または方法クレームの場合には、その要素が「ステップ」という語句を使用して具陳されていない限り、米国特許法第112条第6項の規定に基づいて解釈されるべきではない。
なお、本願の出願当初の請求項と同一の記載を以下に付記する。
[C1] 2つの独立セルまたはセクタから、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)においてデータを受信する装置であって、
ユーザ機器において、第1のサービングセルから第1のダウンリンクキャリア上でデータを受信するための手段と、
前記ユーザ機器において、前記第1のサービングセルから独立している第2のサービングセルから、第2のダウンリンクキャリア上でデータを受信するための手段と
を備える装置。
[C2] 前記ユーザ機器において、前記第1のサービングセルから前記第1のダウンリンクキャリア上でデータを受信するための第1の受信機と、
前記ユーザ機器において、前記第1のサービングセルから独立している前記第2のサービングセルから、前記第2のダウンリンクキャリア上でデータを受信するための第2の受信機と
をさらに備える、C1に記載の装置。
[C3] 前記第1のサービングセルおよび前記第2のサービングセルは、前記ユーザ機器による測定報告に基づいて、アクティブセットから、無線ネットワークコントローラ(RNC)によって選択される、C2に記載の装置。
[C4] 前記ユーザ機器によって、チャネルフィードバックを、第1のアップリンクキャリア上で、前記第1のサービングセルおよび前記第2のサービングセルのうち少なくとも1つへ送信するための第1の送信機をさらに備える、C2に記載の装置。
[C5] 前記第1の受信機はさらに、前記第1のダウンリンクキャリアのための前記第1のサービングセルによって送信された第1の高速共有制御チャネル(HS−SCCH)を監視するためのものであり、
前記第2の受信機はさらに、前記第2のダウンリンクキャリアのための前記第2のサービングセルによって送信された第2のHS−SCCHを監視するためのものであり、
前記装置は、前記第1のアップリンクキャリア上で1つのコードワードにおいて、前記第1のHS−SCCHおよび前記第2のHS−SCCHに少なくとも部分的に基づいて、高速ダウンリンク物理制御チャネル(HS−DPCCH)情報を備えるチャネルフィードバックを符号化するためのエンコーダをさらに備える、C4に記載の装置。
[C6] 前記ユーザ機器によって、データを、第2のアップリンクキャリア上で、前記第1のサービングセルおよび前記第2のサービングセルのうち少なくとも1つへ送信するための第2の送信機をさらに備え、前記第1のアップリンクキャリアは、アンカーキャリアを備える、C5に記載の装置。
[C7] 前記第1の受信機および前記第2の受信機のうち少なくとも1つはさらに、第1のキャリアグループへの前記第1のダウンリンクキャリアおよび前記第1のアップリンクキャリアの第1の割当てを受信し、第2のキャリアグループへの前記第2のダウンリンクキャリアおよび第2のアップリンクキャリアの第2の割当てを受信するためのものであり、
前記第1の送信機はさらに、前記ユーザ機器によって、チャネルフィードバックを、前記第1のアップリンクキャリア上で、前記第1のサービングセルへ送信するためのものであり、
前記装置は、前記ユーザ機器によって、チャネルフィードバックを、第2のアップリンクキャリア上で、前記第2のサービングセルへ送信するための第2の送信機をさらに備える、C4に記載の装置。
[C8] 前記第1の受信機および前記第2の受信機のうち少なくとも1つはさらに、選択されたキャリアグループに割り当てられたダウンリンクキャリアごとに高速共有制御チャネル(HS−SCCH)を監視することによって、前記選択されたキャリアグループのための前記チャネルフィードバックを決定するためのものである、C7に記載の装置。
[C9] 前記第1の受信機および前記第2の受信機のうち少なくとも1つはさらに、チャネル品質が前記第1のダウンリンクキャリアおよび前記第2のダウンリンクキャリアのいずれか一方の閾値を下回ることに応答して、選択されたキャリアグループのためのサービングセル間のモビリティのトリガリングを受信するためのものである、C8に記載の装置。
[C10] 前記第1の受信機および前記第2の受信機のうち少なくとも1つはさらに、チャネル品質が、アンカーキャリアとして指定された、前記第1のダウンリンクキャリアおよび前記第2のダウンリンクキャリアのうち選択された一方の閾値を下回ることに応答して、サービングセル間のモビリティのトリガリングを受信するためのものである、C4に記載の装置。
[C11] 前記第1の受信機および前記第2の受信機のうち少なくとも1つはさらに、近隣セルおよびセクタのアクティブセットの更新を促すために、新しいセルによって送信された第3のダウンリンクキャリアの圧縮モードを使用してチャネル品質を測定するためのものである、C10に記載の装置。
[C12] 前記第1の受信機および前記第2の受信機のうち少なくとも1つはさらに、チャネル品質が前記第1のダウンリンクキャリアおよび前記第2のダウンリンクキャリアのいずれか一方の閾値を下回ることに応答して、サービングセル間のモビリティのトリガリングを受信するためのものである、C4に記載の装置。
[C13] 前記第1のサービングセルは、第1のサービングセクタを備え、前記第2のサービングセルは、第2のサービングセクタを備える、C2に記載の装置。
[C14] 2つの独立セルまたはセクタから、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)においてデータを送信する装置であって、
無線ネットワークコントローラ(RNC)によって、データの部分を、ユーザ機器へ送信するために第1のサービングセルおよび第2のサービングセルに割り当てるための手段と、
前記第1のサービングセルによって、第1のダウンリンクキャリア上で前記ユーザ機器へデータを送信するための手段と、
前記第1のサービングセルから独立している前記第2のサービングセルによって、第2のダウンリンクキャリア上で前記ユーザ機器へデータを送信するための手段と
を備える装置。
[C15] 前記ユーザ機器へ送信するためにデータの部分を前記第1のサービングセルおよび前記第2のサービングセルに割り当てるための前記RNCと、
前記第1のダウンリンクキャリア上で前記ユーザ機器へデータを送信するための前記第1のサービングセルと、
前記第2のダウンリンクキャリア上で前記ユーザ機器へデータを送信するための、前記第1のサービングセルから独立している前記第2のサービングセルと
をさらに備える、C14に記載の装置。