以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(実施形態1)
図1は、各実施形態に共通する、本発明を適用した画像表示システムのネットワーク系の構成を示すブロック図である。10はSNS機能を持った画像サービスサイトであり、インターネット500を介して複数の端末1−1、1−2、1−3・・・と接続される。端末は通常のパーソナルコンピュータでよい。
画像サービスサイト10は、端末1−1、1−2、1−3・・・を介してユーザーからアップロードされた画像データ(主としてデジタルカメラにより撮影された写真の画像データ)の保存や、アップロードされた画像データの絵画調画像への変換を行うとともに、アップロードされた画像や、変換後の絵画調画像を他のユーザーに閲覧させたりする。
図2は画像サービスサイト10を実現するサーバー11の構成の要部を示すブロック図である。サーバー11には、会員エリア100、共通エリア200、制御エリア300が設けられている。
会員エリア100は、登録会員毎に設けられるエリアで、会員を識別するためのユーザーID102と、それに対応してユーザー毎の各種属性情報104を有する。
属性情報104は、図3に示すように、氏名、ハンドルネーム、性別、年齢、地域、会員種別その他のユーザー固有の情報である。会員種別には無料登録しただけの無料会員、有料登録した有料会員、特別な会費を払ったプレミアム会員がある。
また、106はユーザーによりアップロードされた写真の画像データが記憶されるアップロード画像エリア、108は画像サービスサイト10において絵画変換した絵画調画像(作品)が記憶される作品バッファエリア、110は他のユーザーの作品をダウンロードして記憶するダウンロード作品バッファエリアである。
共通エリア200は、ユーザー全体に共通して設けられるエリアで、ユーザーがアップロードした画像を絵画調に変換した多数の作品が記憶される作品エリア202を含む。
作品エリア202に記憶される各作品には、その作品を識別する画像ID204と、その作品の属性情報206が画像データ208とともに記憶される。
属性情報206は、図4に示すように、その作品の投稿者を示すユーザーID、作成日付または投稿日付等の日付情報、画像データのサイズ、画調の種類等の画像種別情報、その作品が閲覧された回数を示すアクセス数情報、その作品がダウンロードされた回数を示すダウンロード数情報、その作品の評価を示すポイント情報その他の作品特有の情報である。ユーザーIDにより、作品の作者が分かり、作者が有料会員かプレミアム会員かを識別することができる。
制御エリア300は、絵画変換処理部302、パラメータテーブル304、表示制御部308、評価制御部310、会員管理部312の各部を含んでいる。
絵画変換処理部302は、作品バッファエリア108に記憶された画像データを絵画調画像データに変換する絵画変換処理を行う。パラメータテーブル304は、絵画変換処理部302が、絵画変換処理に際して参照する絵画変換のためのパラメータを記憶する。表示制御部308は、作品を画面上に表示させる制御プログラムを記憶する。
評価制御部310は、会員エリア100の作品バッファエリア108に記憶されている作品に、アクセス回数等に応じた評価を行い、作品毎にポイントを付与する。会員管理部312は、ユーザーIDにより会員を管理し、無料会員、有料会員、プレミアム会員別のサービスを制御する。この会員管理部312は画像サービスサイト10のSNS機能についても司っている。
また、サーバー11には、CPU20と表示バッファ30とが設けられている。CPU20は、サーバー11全体(上述した各部)を制御するとともに、インターネット上で多数の作品を一覧表示させるために必要な各種の処理を行う。また、CPU20は高度なグラフィック処理をするためのグラフィックアクセラレータ22を備えている。このグラフィックアクセラレータ22により、ドライバソフトからいくつかの条件を指定するだけで、画像を時間とともに流れるように表示させるタイムライン表示が可能となる。なお、上記のドライバソフトは、例えば汎用性の高い公知のオープンGL、及びオープンGLを使用するための拡張ライブラリである。
タイムライン表示とは、一般的にビデオ編集などにおいて作品全体の流れを時系列で管理する機能のことをいい、Twitter(登録商標)ではユーザーが投稿したツイートを時系列順に表示しているものを指すが、本明細書では作品全体の流れを時間とともに変化させながら表示することを意味するものとする。
表示バッファ30は、CPU20が多数の作品を一覧表示させる際に、表示用の画像を展開するための作業用メモリである。
以下、本実施形態の画像表示システムの具体的な動作についてフローチャートを参照しながら説明する。
まず、図5を参照して、端末1−1、1−2、1−3、・・・と画像サービスサイト10のサーバー11との間で画像のアップロード、表示、閲覧、ダウンロードが行われる際の工程を説明する。
ユーザーが会員(有料会員、又はプレミアム会員)である場合、ユーザーは自己の端末1から画像サービスサイト10にアクセスする(ステップSB1)。サーバー11はユーザーのログインによりユーザーIDを認証し(ステップSC1)、会員であることが確認されるとその会員のページを送信し会員からみられるようになる(ステップSC2)。
会員は自分のページが開かれると、画像のアップロードを行う(ステップSB2)。アップロードされた画像はサーバーの会員エリア100のアップロード画像エリア106に格納される。会員がこの画像の絵画変換を要求すると(ステップSB3)、サーバー11において絵画変換処理が行われ(ステップSC3)、変換された画像、すなわち作品は作品バッファエリア108に格納される。
会員は、変換後の作品をこのまま個人で楽しんでもよいが、他のユーザーに公開したい場合は投稿する(ステップSB4)。投稿された作品は会員エリア100の作品バッファエリア108から共通エリア200の作品エリア202へ転送され格納される。なお、作品エリア202内の作品には図4で説明したような属性情報206も付加される。
作品エリア202内の作品は、サーバー11が必要に応じて一覧表示を行う(ステップSC4)。なお、サーバー11は、一覧表示に際して作品エリア202内の作品を適宜縮小する。
また、会員は、閲覧を要求することにより(ステップSB5)、一覧表示されている任意の作品を実際のサイズで閲覧することができる。閲覧要求があるとサーバー11は、要求された作品を実際のサイズで表示するとともに(ステップSC5)、閲覧要求があった作品にポイントを加算する(ステップSC6)。
また、会員は閲覧した作品が気に入ったことを示すGOODボタンを押したり、感想等のコメントを書き込んだりすることができる(ステップSB6)。サーバーは、GOODボタンが押されたり、感想等のコメントが書き込まれたりすると、閲覧された作品の属性情報のポイントを加算する(ステップSC6)。これによりその作品の評価が上がる。コメント書き込みの方がGOODボタンよりポイント数は高いものとする。
また、会員は閲覧した作品のダウンロードを要求することができる(ステップSB7)。サーバー11は、会員からダウンロード要求があると、必要に応じてダウンロードを許可し(ステップSC7)、ダウンロードが許可された場合にのみ、会員は閲覧した作品をダウンロードすることができる(ステップSB8)。ダウンロードした作品は、会員エリア100のダウンロード作品バッファ110に格納される。
また、サーバー11は、ダウンロード要求があった場合にも、その作品に対してポイントを加算する(ステップSC8)。
一方、会員以外の他のユーザー、すなわち無料会員は、画像サービスサイト10に適宜アクセスすることによって(ステップSA1)、共通エリア200の作品エリア202に格納されている作品を一覧表示した状態で閲覧することができる。さらに、無料会員も、閲覧を要求することにより(ステップSA2)、一覧表示されている任意の作品を実際のサイズで閲覧することができる。
そして、無料会員が閲覧した作品が気に入ってGOODボタンを押すと(ステップSA3)と、その場合にも、サーバー11が、閲覧された作品に対してポイントを加算する(ステップSC6)。
次に、サーバー11が、アップロードされた画像データを絵画調画像へ変換する際の絵画変換処理技術について説明する。
絵画変換とは、写真等の画像を構成する各画素を所定のパラメータ(絵画変換パラメータ)に従って変換し、油絵調、水彩画調、パステル調、色鉛筆画調、クレヨン画調、イラスト画調、点描画調、エアブラシ、シルクスクリーン調、刺繍絵調、コラージュ(糊付け)調等、いわゆる絵画調に変換する画像処理技術である。
基本的にフォトレタッチソフト等で知られている各種エフェクト処理のパラメータを調整・組み合わせて絵画調に見えるように変換する。
エフェクト処理としては、例えば画像にテクスチャをマッピングし、特殊な質感を与えるテクスチャ処理、画像を輪郭部・細かい模様などのテクスチャ部・平坦部に分類し、それぞれに適宜処理を施すことで、質感と解像感を高める解像度処理がある。また、エフェクト処理には、色を色相(Hue)、彩度(Saturation)、明度(Value)の3要素に分類して調整するHSV処理、画像のR(赤)G(緑)B(青)各色の度合いを調整するRGB処理、R→G→Bの方向に交換するRGB交換処理がある。また、エフェクト処理には、ラプラシアンフィルタと呼ばれるフィルタをかけるエッジ抽出処理、メディアンフィルタと呼ばれるフィルタをかける中間濃度抽出処理がある。また、エフェクト処理には、隣接する画素のRGBのヒストグラムを抽出し、それぞれ最小/中間/最大の濃度を抽出した場合の処理を行う濃度抽出処理、画像の一番暗い部分を黒、一番明るい部分を白とし、間のヒストグラムを適宜分布させ、コントラスト修正を行ったり、画像のヒストグラムを引き伸ばしたりするイコライズ処理、明るい部分と暗い部分を維持して中間的な明るさを調節するガンマ補正処理、画像の暗い領域を明るくしたり、明るい領域を暗くしたりするシャドー処理がある。また、エフェクト処理には、各ピクセルのRGB値が、しきい値以上の明るさの時に、そのRGB値を反転するソラリゼーション処理、ランダムにドットを描画し、ノイズを発生させ、ノイズの量や色を調整するノイズ付加処理、などがある。
また、エフェクト処理には、HDR(High Dynamic Range)と呼ばれる通常の写真では表現できない広いダイナミックレンジの写真を、トーンマッピングにより狭いダイナミックレンジ幅内に入れ込むことで露出過多の白飛びや露出不足の黒つぶれを補正して表現力を増大するエフェクト処理もある。このエフェクト処理を応用して写真を人の脳が受けた記憶や印象に近づけ、芸術的な表現を加味した新しい写真表現を実現した画像を得ることもできる。
すなわち、絵画変換処理は原理的にはエフェクト処理の一種であり、絵画変換アルゴリズムはエフェクト処理とパラメータの組み合わせにより各種絵画調を作り出し、その変換アルゴリズムをプログラミングしてあるものである。
その変換アルゴリズムの中に、原画像の画素を変換するための前記パラメータのセット(組)であるパラメータ群Pが予め用意されている。画調の種類が12種類あるとすると、パラメータ群P(1)〜P(12)と表す。パラメータの決め方により変換された画像の画調も変わってくる。油絵調に変換するためのパラメータ群をP(1)とし、P(1)の中に油絵調に見えるように画像を変換するためのエフェクト処理に必要なパラメータがm個あるとすると、パラメータP1〜Pmと表す。従って、パラメータ群P(1)は、複数のパラメータP1〜Pmを含んでいる。
以上詳述した絵画変換アルゴリズムはサーバー11の制御エリア300の絵画変換処理部302に記憶されており、パラメータ群は同じく制御エリア300のパラメータテーブル304に記憶されている。
図6は、サーバー11の絵画変換処理部302における絵画変換処理を行うフローチャートである。図6に示したように、絵画変換処理部302は、まず前処理を行う(ステップSC101)。ここは画調の種類にかかわらず共通して実行される処理である。上述したようなエフェクト処理は各画素に対して行うため、画像データはビットマップ形式である必要がある。そこで、通常はJPEG形式で表現されている画像データをビットマップ形式に変換する。
続いて、絵画変換処理部302は、ユーザーに、油絵調、水彩画調、パステル調、色鉛筆画調、・・・等の中から希望する画調を選択させる(ステップSC102)。
絵画変換処理部302は、画調が選択されると、それぞれの画調変換アルゴリズムのフローへ移る。例えば油絵調変換であればステップSC103へ、水彩画調変換であればステップSC105へ進む。それ以外であればその他の画調変換アルゴリズムのフローへと進む(ステップSC107)。なお、絵画変換処理部302は、各アルゴリズムを実行する際、制御エリア300のパラメータテーブル304を参照する(ステップSC104、SC106)。
ステップSC103,SC105,SC107の処理に際して絵画変換処理部302は、一覧表示されている表示画面サイズの画像データを対象として絵画変換し、ユーザーの端末1から決定が指示されれば(ステップSC108:YES)、本画像の絵画変換へと進み(ステップSC109)、他の画調でやり直すことが指示されれば(ステップSC108:NO)、ステップSC102へ戻る。
ステップSC109の本画像の絵画変換に際して絵画変換処理部302は、ステップSC108で決定した画調変換アルゴリズムでパラメータテーブルを参照しながら(ステップSC110)本画像に対し画調変換処理を行う。なお、同じ画調であっても画像サイズが異なると適切なパラメータは異なってくるので、ステップSC109で使用するパラメータテーブルは、ステップSC103、若しくはステップSC105で取得したパラメータとは別のものとなる。
しかる後、絵画変換処理部302は、画変換後の本画像を再びJPEG形式に変換する後処理を行う(ステップSC111)。
次に、通常の有料会員、又はプレミアム会員が任意の作品をダウンロードする場合におけるサーバー11の動作について説明する。
図7は、サーバー11におけるダウンロードに関する処理を示したフローチャートである。なお、図7の処理は、サーバー11のCPU20、評価制御部310、及び会員管理部312によって行われる。
サーバー11においては、通常の有料会員、又はプレミアム会員によってダウンロードを希望する作品が指定されると(ステップSC201)、会員管理部312によりそのユーザーが有料会員かプレミアム会員かを判断し(ステップSC202)、プレミアム会員であれば、直ちに後述するステップSC207へ進む。
一方、プレミアム会員ではない有料会員の場合は、該当作品の属性情報206からその作品の評価に相当するポイントを読み出し(ステップSC203)、併せてダウンロードしようとしている会員の属性情報から保持しているポイントを読み出す(ステップSC204)。
次に、作品のポイント(価格に相当)と会員の保有しているポイントの差額から支払ポイントを算出し(ステップSC205)、それを充足していればステップSC207へ進むが、不足している場合はその作品はダウンロードできないため、ステップSC201へ戻り、他の作品をユーザーに選択させる。
そして、サーバー11においては、CPU20がユーザーに指定された作品を、その作品の作者である他のユーザーの作品バッファエリア108から読み出し(ステップSC207)、評価制御部310が当該作品の作者、及び作品に対してポイントをそれぞれ加算する(ステップSC208)。つまり通常の有料会員、又はプレミアム会員においては、自分の作品をたくさんダウンロードされるほど作品の評価が上がり、作者である会員のユーザーIDの属性情報のポイントエリアにもポイントが加算されて会員の保有ポイント数が上がる仕組みとなっている。
しかる後、サーバー11においては、CPU20が、ステップSC207で読み出した作品を、ダウンロードを要求したユーザーのダウンロード作品バッファ110に格納するタウンロード処理を行う(ステップSC209)。
次に、サーバー11が、インターネット上で多数の作品を一覧表示した後、任意のユーザーからの閲覧要求によって任意の作品(本画像)を表示する場合の具体的な動作について説明する。
図8は、その場合にサーバー11によって実行される作品の表示に関する画面表示処理を示すフローチャートである。
画面表示処理に際してCPU20は、サーバー11に多数投稿され作品エリア202に記憶されている多数の作品の画像データを一覧表示するためのページ処理を行う(ステップSC301)。係るステップSC301の処理が、図5に示した工程中の一覧表示処理(SC4)であり、画像サービスサイト10にアクセスしているユーザーの端末1の画面上に、画像データにより表される多数の作品を表示させる処理である。
ここで、ステップSC301のページ表示処理は、多数の作品を時間とともに流れるように表示させるタイムライン表示を行う処理である。本実施形態のタイムライン表示は、図11(A)〜(C)に示したように、多数の作品をページ内(1画面内)に4行×4列に配列させるとともに、各列の作品群を、列毎に決められている所定の速度で上から下に向って(Y方向)に流れるように移動させて表示するものである。また、タイムライン表示に際して各作品の表示間隔は予め決められた間隔で固定される。
なお、ページ表示処理は、後述するように、ユーザーからページ更新が指示されたり、作品が選択されたり、一覧表示の終了が指示されたりするまでは、一定の処理タイミングで繰り返し実行される。
図10は、上記ページ表示処理の内容を示したフローチャートである。ページ表示処理に際してCPU20は、今回の処理タイミングが、前記ページ内のいずれかの列の画像を移動すべき移動タイミングであるか否かを確認する。処理開始当初においては、未だ画像を一覧表示していないため(ステップSC401:NO、ステップSC402:NO、)、CPU20は、サーバー11に多数投稿され作品エリア202に記憶されている多数の作品の画像データ(JPEGデータ)から、たとえば新着順に表示対象とする画像データをワークメモリに読み込む(ステップSC403)。
次に、CPU20は、読み込んだ画像データをワークメモリ内でビットマップ化した後(ステップSC404)、表示対象画像となった作品の価値を確認する(ステップSC405)。本実施形態において作品の価値とは、各々の作品に付随する属性情報の1つのであるポイント数や、アクセス数、ダウンロード数、各々の作品の作者の会員種別等、作品の重みづけをする情報の総称のことをいう。
本実施形態においては、作品のポイント数に、会員種別に応じたポイント数を無条件に加え、合計したポイント数を各作品の価値とする。その際、会員種別に応じたポイント数は、作品の作者が通常の有料会員であれば予め決められている所定のポイント数とし、かつ作品の作者がプレミアム会員であれば通常の有料会員よりも高いポイント数とする。
しかる後、CPU20は、確認した価値に応じた表示列を決定する(ステップSC406)。つまり表示対象画像の作品を、図11(A)〜(C)に示した4列のどの列に流す(表示する)のか決定する。
ここで、本実施形態においては、各作品を流す速度が列毎に予め決められている。具体的には、図11(A)に示した作品ABCDが並んだ第1の列と、作品MNOPが並んだ第4の列との速度が同じ速度で、かつ最も速く、作品EFGHが並んだ第2の列の速度が次に速く、作品IJKLが並んだ第3の列の速度が最も遅くなっている。
ステップSC406においてCPU20は、まず、表示対象の作品を前述した価値が高い順に上位、中位、下位の3段階の価値レベルにグループ分けする。
その際、CPU20は、上位のグループに含まれる作品には、表示列として、流す際の速度が最も遅い前記第3の列を割り当て、中位のグループに含まれる作品には、表示列として、流す際の速度が次に遅い前記第2の列を割り当てる。また、下位のグループに含まれる作品には、表示列として、流す際の速度が最も速い前記第1の列、及び前記第4の列の一方を交互に割り当てる。
そして、CPU20は、表示対象画像である作品のビットマップ化した画像データを、表示バッファ30において、上記のように決定した表示列であって、未だ他の作品の画像データが配置されていない所定の行位置に配置する(ステップSC407)。なお、その際には、新たな画像データを上の行位置から順に配置する。
以後、CPU20は、表示バッファ30における4行×4列の全ての位置に作品が配置できるまで、前述したステップSC403〜ステップSC407の処理を繰り返す。その間、図示しないがCPU20は、表示対象画像となった任意の作品についてステップSC406で決定した表示列に空きがなかった場合には、当該作品の画像データを破棄する一方、その画像IDと、決定した表示列を示す情報(列番号等)とを対応させて、後述する表示待ちリストへ追加する。
やがて、CPU20は、表示バッファ30における4行×4列の全ての位置に作品が配置できると(ステップSC402:YES)、表示バッファ30内の全画像データ、つまり一画面分の画像をページ表示する(ステップSC418)。
これにより端末1の表示画面上には、例えば図11(A)に示したように、作品A〜Pまで16枚の作品(正確には作品の縮小画像)が表示されることとなる。なお、各列の作品の表示順は上から下へ向かって新着順である。
一方、上記のページ表示を1回行った後、CPU20は、ページ内のいずれかの列の画像を移動すべき移動タイミングが到来する毎に(ステップSC401)、後述するステップSC408以降の処理を繰り返し実行する。
その際、前述したように本実施形態では、図11(A)に示した作品ABCDが並んだ第1の列と、作品MNOPが並んだ第4の列との速度が同じ速度で、かつ最も速く、作品EFGHが並んだ第2の列の速度が次に速く、作品IJKLが並んだ第3の列の速度が最も遅くなっている。したがって、一定時間内に、画像を移動すべき表示列(以下、移動対象の表示列という。)となる回数は、上記の第1の列、及び第4の列が最も多く、次に第2の列が多く、第3の列が最も少なくなっている。
そして、CPU20は、上記の移動タイミングが到来すると、まず、表示バッファ30内で、その時点で該当する表示列、つまり移動対象の表示列の全画像データを一行分だけ下方へ移動させる(ステップSC408)。これにより移動対象の表示列においては一番上の行に空きができる。なお、このとき、それまで最下行にあった画像データは破棄する。
次に、CPU20は、後述する表示待ちリストを参照し、今回の移動対象の表示列に、他の作品よりも先に表示すべき作品があるか否かを確認する。そして、先に表示すべき作品がなければ(ステップSC409:NO)、作品エリア202に格納されている作品中における、新着順で次となる新たな作品の画像データの価値を、ステップSC405と同様の手順で確認した後(ステップSC410)、その価値に応じて、新たな画像データについてステップSC406と同様の手順で表示列を決定する(ステップSC411)。
そして、CPU20は、新たな画像データの表示列が今回の移動対象であれば、つまり新たな画像データの表示列に空きがあれば(ステップSC412:YES)、当該新たな画像データを作品エリア202から読み込む(ステップSC413)。
次に、CPU20は、読み込んだ画像データをビットマップデータに変換し(ステップSC416)、それを表示バッファ30内の空き位置、つまり移動対象の表示列の一番上の行に配置する(ステップSC:417)、しかる後、表示バッファ30内の更新後の全画像データ、つまり移動対象の表示列の既存の3枚の作品が一行下に移動した状態に変化した新たな一画面分の画像をページ表示する(ステップSC418)。
一方、ステップSC412において、新たな画像データの表示列が今回の移動対象でなければ、つまり新たな画像データの表示列に空きがなかった場合には(ステップSC412:NO)、当該画像データを表示待ちリストに追加する(ステップSC414)。ここで、表示待ちリストとは、CPU20の内部メモリに設けられたリストであり、具体的には、画像IDと、その画像IDにより示される画像(作品)について決定された表示列を示す情報(列番号等)とを対応させて記憶するテーブルデータである。
CPU20は、ステップSC414で新たな画像データを表示待ちリストに追加した後には、ステップSC410へ戻り、再び作品エリア202に格納されている作品中における、新着順で次となる新たな作品の画像データの価値を再び確認する。そして、前述した処理を繰り返し、その後、新たな画像データについての表示列が今回の移動対象と一致したら(ステップSC412:YES)、その画像データ、つまり新たな作品が、今回の移動対象の表示列の一番上の行に配置された状態の新たなページを表示する(ステップSC413〜SC418)。
その後、CPU20は、いずれかの移動タイミングで、表示列として、そのとき移動対象と一致する表示列が予め決められている画像データの情報が、表示待ちリストに存在していた場合には(ステップSC409:YES)、その画像データ、つまり表示待ちであった新たな画像データを表示対象として作品エリア202から読み込む(ステップSC415)。その際、係る新たな画像データの情報は表示待ちリストから削除する。そして、CPU20は、係る新たな画像データ(作品)が今回の移動対象の表示列の一番上の行に配置された状態の新たなページを表示する(ステップSC416〜SC418)。
以後、CPU20は、移動タイミングが到来する毎に、上述したステップSC408〜SC418の処理を繰り返す。これにより、サーバー11に多数投稿され作品エリア202に記憶されている多数の作品が、各々の価値に応じた列に配列されるとともに、各作品が、列毎に決められている速度で流れるように表示される。
図11(A)〜(C)は、ページ内の作品の表示位置が時間の経過に伴い変化する様子を示す図である。既説したように各列の速度は、作品ABCDが並んだ第1の列と、作品MNOPが並んだ第4の列との速度が同じ速度で、かつ最も速く、作品EFGHが並んだ第2の列の速度が次に速く、作品IJKLが並んだ第3の列の速度が最も遅くなっている。
したがって、図11(A)〜(C)が例えば10秒毎の画面だとすると、作品Iは少なくとも30秒間は固定のままであるが、作品Eは10秒毎に1行下へ移動し、作品Aと作品Mとが10秒毎に2行下へ移動する。この様子を作品A、E、I、Mだけに着目して分かりやすく示したものが図11(D)〜(F)である。つまり、流れる速度がより遅い列に表示される作品群ほど閲覧者にとっては見やすくなる。つまり作品ABCDや作品MNOPよりも作品EFGHの方が見やすく、さらに作品EFGHよりも作品IJKLの方が見やすくなる。すなわち、流れる速度がより遅い列に表示される作品群ほど長時間表示される。
そして、図8に示したように画面表示処理においては、上述したページ表示を行っている間に、ユーザーからページ更新指示があると(ステップSC302:YES)、CPU20は、その時点で表示バッファ30を初期化した後(ステップSC307)、前述したページ表示を行う(ステップSC301)。その際には、図10のステップSC402〜SC407の処理を経て新たなページが表示される。つまりページ更新指示があった直後には、直前には表示されていなかった新たな16枚の作品が一覧表示されたページが表示され、以後、新たなタイムライン表示が開始される。
引き続き、上述したページ表示を行っている間、ユーザーによって、表示中のページ内でいずれかの作品が選択されると(ステップSC303:YES)、CPU20は、その作品の画像データを作品エリア202から読み込み(ステップSC304)、拡大表示する(ステップSC305)。係る処理は、上記特定の作品を、画像サービスサイト10にアクセスしているユーザーの端末1の画面上に実サイズで表示させるための処理である。
その後、サーバー11においては、ユーザーから一覧表示の終了が指示されるまでは(ステップSC306:NO)、ステップSC301へ戻り、CPU20は、多数の作品のページ表示を継続する。そして、一覧表示の終了が指示された時点で(ステップSC306:YES)、画面表示処理を終了する。
以上のように本実施形態においては、サーバー11に蓄積された多数の作品(画像)をページ単位で一覧表示することにより、多数の作品をユーザーに対して効率よく表示することができる。同時に、多数の作品を一覧表示する際には、それを前述したタイムライン表示によって行うことより、多数の作品をユーザーの興味を引くように表示させることができる。
しかも、本実施形態におけるタイムライン表示では、各作品を流れるように動いた状態で表示し、各作品の流れ(動き)の速度を各作品の価値に応じて変化させるようにした。したがって、各作品の流れに変化を持たせることができ、多数の作品をより一層ユーザーの興味を引くように表示させることができる。
また、本実施形態におけるタイムライン表示では、価値が高い作品ほど流れ(動き)の速度を遅くして、価値が高い作品ほど見やすく表示し、かつ表示時間を長くするとともに、作品のポイント数が高いほど作品の価値を高くし、かつ作者が単なる有料会員である作品よりも、プレミアム会員である作品に価値を高く設定するようにした。したがって、ポイント数が高い作品を相対的にポイント数が低い作品よりも優遇した状態で、さらにプレミアム会員の作品を有料会員の作品よりも優遇した状態で一覧表示することができる。
ここで、本実施形態においては、タイムライン表示に際し、ページ内の複数の作品を縦方向(Y方向)に流れるように表示させるようにしたが、これに限らず、ページ内の複数の作品は、横方向(X方向、図示ぜず)や斜め方向に流れるように表示させてもよいことは勿論である。また、本実施形態では、便宜上、ページ内での作品の配列が4行×4列であるものを説明したが、各列、及び各行の作品数は任意である。
また、本実施形態においては、各作品の価値を、作品のポイント数と、その作品の作者の会員種別とに基づいて決定するものについて説明したが、各作品の価値は以下のように決定するようにしてもよい。すなわち各作品の価値は、例えば作品のポイント数、アクセス数(閲覧回数)、ダウンロード数のいずれか1つの属性情報や、いずれか複数の属性情報によって決定してもよいし、各作品の作者の会員種別のみによって決定してもよい。また、各作品の作者の会員種別と、ダウンロード数以外の1つの属性情報とによって決定してもよいし、各作品の作者の会員種別と、複数の属性情報とによって決定してもよい。
また、本実施形態においては、各作品を、新着順を基本してタイムライン表示するものについて説明したが、各作品をランダムにタイムライン表示するようにしてもよい。また、各列における作品の移動速度についても、それらを固定することなく、少なくとも価値の異なる作品の列の移動速度を同一にしないことを条件としてランダムに設定するようにしても構わない。
また、本実施形態においては、画面表示処理に際してCPU20が、サーバー11に多数投稿され作品エリア202に記憶されている全ての作品を対象として、前述したタイムライン表示を行うものについて説明した。しかし、タイムライン表示を行う際、表示対象を特定の画調を有する作品に限定するようにしてもよい。
図9は、その場合における画面表示処理の変形例を示した、図8に対応するフローチャートである。表示対象を特定の画調を有する作品に限定する場合には、図9に示したように、CPU20には、任意の画調の作品を対象として複数の作品をタイムライン表示している間には、ユーザーから画調変更指示があった場合(ステップSC308:YES)、表示対象とする作品の画調を予め決められている順に切り替えた後(ステップSC309)、前述したページ表示処理を行わせるようにしてもよい。
(実施形態2)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態は、サーバー11が多数の作品(画像)をページ単位で一覧表示する際、第1の実施形態とは異なる形態のタイムライン表示により表示対象の作品群を表示するものである。
本実施形態におけるタイムライン表示は、表示対象の作品群を図14(A)に示したように中央部から外側へ向かう放射状に配置するともに、各作品を図14(B)に示した8方向(V1,V2,V3,・・・,V8)で外側へ向かって流れるように表示するものである。言い換えると、表示対象の作品群を、図に示した作品Aを中心に放射状にあたかも流星群のように外側に向かって流れていくように表示するものである。なお、作品を配置する方向、すなわち作品が流れる方向は8方向でなくともよく、上下左右の4方向とすることもできる。
本実施形態においても、サーバー11が多数の作品(画像)をページ単位で一覧表示する際には、CPU20は、図8に示した画面表示処理を実行する。その際、ステップSC301のページ表示処理では、CPU20が以下の処理を実行する。
図12は、本実施形態におけるページ表示処理の内容を示した、図10に対応するフローチャートである。本実施形態においても、ページ表示処理に際してCPU20は、今回の処理タイミングが、前記ページ内のいずれかの列の画像を移動すべき移動タイミングであるか否かを確認する。処理開始当初においては、未だ画像を一覧表示していないため(ステップSC501:NO、ステップSC502:NO)、CPU20は、サーバー11に多数投稿され作品エリア202に記憶されている多数の作品の画像データ(JPEGデータ)から、たとえば新着順に表示対象とする画像データをワークメモリに読み込む(ステップSC503)。
次に、CPU20は、読み込んだ画像データ、つまり表示対象画像となった作品の価値を確認する(ステップSC504)。ここで確認する作品の価値は第1の実施形態と同様である。
引き続き、CPU20は、確認した価値に応じて作品の表示サイズを決定する(ステップSC505)。すなわち多数の投稿作品は図13(A)に示すようにサーバー11の共通エリア200にJPEG形式で記憶されており、また、表示対象となる作品の大きさは一定とは限らない。なお、この点については、第1の実施形態も同様である。
そして、ステップSC505においてCPU20は、上記のような表示対象となる作品を、図14(A)に示したようにページ内に配列させるときの表示サイズを作品の価値に応じて決定する。
係る表示サイズの決定に際してCPU20は、価値が高い作品ほど、その表示サイズを相対的に大きくする。具体的には、例えば基準となる最小の表示サイズと、最大の表示サイズとを予め決めておく。そして、作品の価値に比例する倍率を所定の計算式で求め、その倍率を最小の表示サイズに乗じることによって、作品の価値に応じた表示サイズを計算する。そして、計算した表示サイズが最大の表示サイズ以下であれば、それを作品の表示サイズとして決定し、計算した表示サイズが最大の表示サイズを超える場合には、最大の表示サイズを作品の表示サイズとして決定する。
次に、CPU20は、ステップSC503で読み込んだ表示対象画像の画像データを、上記のように決定した表示サイズでビットマップ化して、ワークメモリ30に展開する(ステップSC506)。図13(B)は、図13(A)に示した作品A,B,C,D,Eにおいて、作品Dの価値が最大で、作品Bの価値が次に高く、作品A,C,Eの価値が同一で、かつ最低である場合に、ビットマップ化後の作品のサイズの違いを例示した図である。
引き続き、CPU20は、ステップSC504で確認した価値に応じて、ビットマップ化した作品を、図14(B)に示した8方向(V1,V2,V3,・・・,V8)のどの放射方向に流す(表示する)のか決定する(ステップSC507)。ここで作品を流す速度は放射方向毎に予め決められている。なお、以下の説明では、各放射方向において作品を流す速度が、V1,V2,V3,・・・,V8の順に速度が遅くなっているものとする。
ステップSC507においてCPU20は、まず、表示対象の作品を前述した価値が高い順に第1レベルから第8レベルの8段階の価値レベルにグループ分けする。
その際、CPU20は、第1レベルのグループに含まれる作品には、放射方向として、作品を流す際の速度が最も遅い放射方向(V8)を割り当て、第2レベルのグループに含まれる作品には、放射方向として、作品を流す際の速度が次に遅い放射方向(V7)を割り当て、以下同様にして、第3レベル〜第8レベルのグループに含まれる作品には、各放射方向(V6〜V1)を割り当てる。つまり、第8レベルのグループに含まれる作品には、作品を流す際の速度が最も速い放射方向(V1)を割り当てる。
そして、CPU20は、表示対象画像である作品のビットマップ化した画像データを、表示バッファ30において、上記のように決定した放射方向に対応する位置であって、未だ他の作品の画像データが配置されていない所定の行位置に配置する(ステップSC508)。なお、その際には、新たな画像データを中心側から順に配置する。
以後、CPU20は、表示バッファ30における各放射方向に応じた全ての位置に作品が配置できるまで、前述したステップSC503〜ステップSC508の処理を繰り返す。その間、図示しないがCPU20は、表示対象画像となった任意の作品についてステップSC504で決定した表示列に空きがなかった場合には、当該作品の画像データを破棄する一方、その画像IDと、決定した放射方向を示す情報(方向番号等)と、決定した表示サイズとを対応させて、第1の実施形態と同様の表示待ちリストへ追加する。
やがて、CPU20は、表示バッファ30における各放射方向に応じた全ての位置に作品が配置できると(ステップSC502:YES)、表示バッファ30内の全画像データ、つまり一画面分の画像をページ表示する(ステップSC521)。
これにより端末1の表示画面上には、図14(A)に示したように表示対象の作品群が中央部から外側へ向かう放射状に配置された状態で表示されることとなる。なお、各放射方向における作品の表示順は中心から外側に向かって新着順である。
一方、上記のページ表示を1回行った後、CPU20は、ページ内のいずれかの放射方向の画像を移動すべき移動タイミングが到来する毎に(ステップSC501)、後述するステップSC509以降の処理を繰り返し実行する。
その際、前述したように本実施形態では、図14(B)に示した各放射方向において作品を流す速度が、放射方向V1,V2,V3,・・・,V8の順に速くなっている。したがって、一定時間内に、画像を移動すべき放射方向(以下、移動対象の放射方向という。)となる回数は、放射方向V8,V7,V6,・・・,V1の順に少なくなっている。
そして、CPU20は、上記の移動タイミングが到来すると、まず、表示バッファ30内で、その時点で該当する放射方向、つまり移動対象の表示列の全画像データを予め決められている距離だけ外側へ移動させる(ステップSC509)。なお、このとき、それまで一番外側にあり、表示領域から外れる画像データは破棄する。
次に、CPU20は、表示待ちリストを参照し、今回の移動対象の放射方向に、他の作品よりも先に表示すべき作品があるか否かを確認する。そして、先に表示すべき作品がなければ(ステップSC510:NO)、作品エリア202に格納されている作品中における、新着順で次となる新たな作品の画像データの価値を、ステップSC504と同様の手順で確認する(ステップSC511)。
引き続き、CPU20は、新たな画像データについて、その価値に基づいて、表示サイズをステップSC505と同様の手順で決定し(ステップSC512)、それを配置すべき放射方向をステップSC507と同様の手順で決定する(ステップSC513)。
そして、CPU20は、新たな画像データを配置すべき放射方向が移動対象の放射方向と一致し(ステップSC514:YES)、かつその放射方向に、ステップSC512で決定した表示サイズの画像データを配置可能な空きがあれば(ステップSC515:YES)、当該新たな画像データを作品エリア202から読み込む(ステップSC518)。
次に、CPU20は、読み込んだ画像データを、ステップSC512で決定した表示サイズのビットマップデータに変換し(ステップSC519)、それを表示バッファ30内における移動対象の放射方向に対応する空き位置、つまり移動対象の放射方向における画面の中心部側の空き位置に配置する(ステップSC520)、しかる後、表示バッファ30内の更新後の全画像データ、つまり移動対象の放射方向の既存の全作品が外側に移動した状態に変化した新たな一画面分の画像をページ表示する(ステップSC521)。
一方、上記とは異なり、新たな画像データを配置すべき放射方向が移動対象の放射方向と一致していない場合(ステップSC514:NO)、又はその放射方向に、ステップSC512で決定した表示サイズの画像データを配置可能な空きがなければ(ステップSC515:NO)、新たな画像データに関する画像IDと、決定した放射方向を示す情報(方向番号等)と、決定した表示サイズとを対応させて表示待ちリストへ追加する(ステップSC516)。
その後、CPU20は、いずれかの移動タイミングで、いずれかの画像データの情報が表示待ちリストに存在していた場合には(ステップSC510:YES)、その画像データ、つまり表示待ちであった画像データを新たな画像データとして、記憶されている情報、つまり放射方向を示す情報と表示サイズとを確認する(ステップSC517)。しかる後、CPU20は、前述したステップSC514以降の処理を実行する。
以後、CPU20は、移動タイミングが到来する毎に、上述したステップSC509〜SC521の処理を繰り返す。これにより、サーバー11に多数投稿され作品エリア202に記憶されている多数の作品が、各々の価値に応じた放射方向に配置されるとともに、各作品が、放射方向毎に決められている速度で外側へ向かって流れるように表示される。その際、放射方向毎に同一の価値レベルの作品が中心部側に新たに表示される。
したがって、本実施形態のタイムライン表示では、流れる速度が相対的に遅い放射方向に沿って表示される価値が高い作品ほど閲覧者にとっては見やすくなる。また、価値が高い作品ほど長時間表示される。
以上説明した本実施形態においても、第1の実施形態と同様、多数の作品をユーザーに対して効率よく表示することができると同時に、多数の作品をユーザーの興味を引くように表示させることができる。また、ポイント数が高い作品を相対的にポイント数が低い作品よりも優遇した状態で、さらにプレミアム会員の作品を有料会員の作品よりも優遇した状態で一覧表示することができる。
さらに、本実施形態においては、多数の作品をページ表示(タイムライン表示)する際、各作品の表示サイズを、その各作品の価値が高い作品ほど大きくする。これによっても、ポイント数が高い作品を相対的にポイント数が低い作品よりも優遇した状態で、かつプレミアム会員の作品を有料会員の作品よりも優遇した状態で一覧表示することができる。
なお、本実施形態のタイムライン表示を行う際にも、第1の実施形態で言及したように、表示対象を特定の画調を有する作品に限定するようにしてもよく、その場合、CPU20に、図9に示した画面表示処理を行わせるようにしてもよい。
(実施形態3)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態は、サーバー11が多数の作品(画像)をページ単位で一覧表示する際、第1及び第2の実施形態とは異なる形態のタイムライン表示により表示対象の作品群を表示するものである。
本実施形態におけるタイムライン表示は、図16(A)に示したように、表示画面を同心状の複数の楕円領域に分け、各々の楕円領域に表示対象の作品群を配置し、各作品を図16(B)に示したように、円周方向に回転するように移動させるものである。なお、図16(A)は、表示画面を同心状の3重構造の楕円領域Z1,Z2,Z3に分けた場合の例であり、以下の説明においてはこれを前提とする。
本実施形態においても、サーバー11が多数の作品(画像)をページ単位で一覧表示する際、CPU20は、図8に示した画面表示処理を実行する、その際、ステップSC301のページ表示処理では、CPU20が以下の処理を実行する。
図15は、本実施形態におけるページ表示処理の内容を示した、図10、及び図12に対応するフローチャートである。図から明らかなように、本実施形態におけるページ表示処理は、図12に示した処理における放射方向を、楕円領域と読み替えたものに相当するため、主として異なる処理について以下に説明する。
すなわち、処理開始当初においては、未だ画像を一覧表示していないため(ステップSC601:NO、ステップSC602:NO)、CPU20は、ステップSC603〜SC608を繰り返すことにより、図16(A)に示した表示画面を同心状の複数の楕円領域に分け、各々の楕円領域に表示対象の作品群を配置した画面を構成する画像データを表示バッファ30内に構築する。
その際、本実施形態においてCPU20は、第1及び第2の実施形態と同様の手順で確認した価値に応じて、ビットマップ化した作品を、図16(A)に示したような同心状の複数の楕円領域Z1,Z2,Z3のいずれの領域で流す(表示する)のか決定する(ステップSC607)。
ここで、作品を流す速度は楕円領域毎に予め決められており、内側の領域ほど、作品を流す速度が相対的に速くなっている。つまり図16(A)示した例では、楕円領域は3重構造であるため、作品を流す速度は、最も外側の楕円領域Z3が最も速く、中間の楕円領域Z2が次に速く、最も内側の楕円領域Z1が最も遅くなっている。
そのため、CPU20は、表示対象の作品を前述した価値が高い順に上位、中位、下位の3段階の価値レベルにグループ分けする。そして、ステップSC607においては、表示対象の作品が上位の価値グループに含まれるときには、その作品の配置領域を内側の楕円領域Z1に決定し、表示対象の作品が中位の価値グループに含まれるときには、その作品の配置領域を中間の楕円領域Z2に決定し、表示対象の作品が下位の価値グループに含まれるときには、その作品の配置領域を外側の楕円領域Z3に決定する。
そして、CPU20は、表示対象の作品を、上記のように速品の価値によって決めたいずれかの楕円領域に配置する。その際、各作品の円周方向の配置(表示)位置は、例えば周方向の予め決められている角度位置を起点として、図16(B)に示した回転方向に移動させる。
以後、CPU20は、移動タイミングが到来する毎に、ステップSC609〜SC621の処理を繰り返す。係る処理については、第2の実施形態と同様である。これにより各作品を、各々が配置されている楕円領域毎に決められている異なる速度で円周方向に流れるように表示する。その際、楕円領域毎に同一の価値レベルの作品が、所定の角度位置に新たに表示される。
したがって、本実施形態のタイムライン表示では、流れる速度が相対的に遅い内側の楕円領域に配置される価値が相対的に高い作品群ほど閲覧者にとっては見やすくなる。また、流れる速度がより遅い中心部の楕円領域に表示される作品群ほど長時間表示される。
以上説明した本実施形態においても、第1及び第2の実施形態と同様、多数の作品をユーザーに対して効率よく表示することができると同時に、多数の作品をユーザーの興味を引くように表示させることができる。また、ポイント数が高い作品を相対的にポイント数が低い作品よりも優遇した状態で、さらにプレミアム会員の作品を有料会員の作品よりも優遇した状態で一覧表示することができる。
また、第2の実施形態と同様、各作品の表示サイズを、その各作品の価値が高い作品ほど大きくすることにより、より一層、ポイント数が高い作品を相対的にポイント数が低い作品よりも優遇した状態で、かつプレミアム会員の作品を有料会員の作品よりも優遇した状態で一覧表示することができる。
なお、言うまでもなく、本実施形態のタイムライン表示を行う際にも、第1の実施形態で言及したように、表示対象を特定の画調を有する作品に限定するようにしてもよく、その場合、CPU20に、図9に示した画面表示処理を行わせるようにしてもよい。
(他の実施形態)
ここで、第1乃至第3の実施形態においては、本発明をSNS機能を有する画像投稿サイトに適用した場合について説明したが、本発明の実施に際してSNS機能は必須ではない。また、表示対象となる画像はユーザーに投稿された画像に限るわけではなく予め記憶されていた任意の画像であってもよい。また、第1乃至第3の実施形態のように画調変換後の画像(作品)の縮小画像をタイムライン表示する際には、各画像の位置関係、動き方向、動き速度、表示サイズの少なくとも1つの条件を、その画像に確保された画調に依存させるようにしてもよい。
以上、本発明のいくつかの実施形態、及びその変形例について説明したが、これらは本発明の作用効果が得られる範囲内であれば適宜変更が可能であり、変更後の実施形態も特許請求の範囲に記載された発明、及びその発明と均等の発明の範囲に含まれる。以下に、本出願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[請求項1]
サーバーを含む画像表示システムであって、前記サーバーに対して、ユーザーの端末からネットワークを介して、画像をアップロードさせるためのアップロード手段と、前記アップロードされた画像を記憶する記憶手段と、前記憶手段に記憶されている複数の画像の縮小画像を所定の順序で1画面分のバッファ上に順次展開する展開手段と、前記バッファ上に展開された複数の縮小画像を、第1乃至第4の条件に基づいて前記端末で閲覧可能にタイムライン表示させる表示制御手段と、を備え、前記第1の条件は前記縮小画像の位置関係であり、前記第2の条件は前記縮小画像の動き方向であり、前記第3の条件は前記縮小画像の動き速度であり、前記第4の条件は前記縮小画像の表示サイズである、ことを特徴とする画像表示システム。
[請求項2]
前記第4の条件である前記縮小画像の表示サイズを、前記縮小画像の属性に基づき決定する決定手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の画像表示システム。
[請求項3]
更に前記画像を異なった複数種類の画調に変換することのできる画調変換手段と、前記縮小画像の価値を、前記縮小画像に関する特定の情報に基づき決定する価値決定手段とを備え、前記記憶手段に記憶されている画像は、前記画調変換手段により変換された複数種類の画調のいずれかに画調変換されており、前記縮小画像はその画調変換された画像の縮小画像であって、前記表示制御手段は、前記バッファ上に展開された同一画調の複数の縮小画像を、第1乃至第4の条件に基づいて前記端末で閲覧可能にタイムライン表示させ、前記表示制御手段により使用される第1乃至第4の条件の少なくとも1つが前記価値決定手段により決定された縮小画像の価値に依存することを特徴とする請求項1又は2記載の画像表示システム。
[請求項4]
更に、前記縮小画像の価値を、前記縮小画像に関する特定の情報に基づき決定する価値決定手段を備え、前記表示制御手段により使用される第1乃至第4の条件の少なくとも1つは、前記価値決定手段により決定された縮小画像の価値に依存することを特徴とする請求項1又は2記載の画像表示システム。
[請求項5]
前記サーバーのコンピュータを、請求項1乃至5いずれか記載の前記各手段として機能させるためのプログラム。
[請求項6]
ネットワークを介してユーザーの端末からアップロードされた画像を記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された複数の画像の縮小画像を所定の順序で1画面分のバッファ上に順次展開する展開部と、前記バッファ上に展開された複数の縮小画像を、第1乃至第4の条件に基づいて前記端末で閲覧可能にタイムライン表示させる表示制御部と、を備え、前記第1の条件は前記縮小画像の位置関係であり、前記第2の条件は前記縮小画像の動き方向であり、前記第3の条件は前記縮小画像の動き速度であり、前記第4の条件は前記縮小画像の表示サイズであることを特徴とする画像表示制御装置。
[請求項7]
ネットワークを介してユーザーの端末からアップロードされた画像を記憶する工程と、記憶した複数の画像の縮小画像を所定の順序で1画面分のバッファ上に順次展開する工程と、前記バッファ上に展開した複数の縮小画像を、第1乃至第4の条件に基づいて前記端末で閲覧可能にタイムライン表示させるとともに、前記第1の条件は前記縮小画像の位置関係であり、前記第2の条件は前記縮小画像の動き方向であり、前記第3の条件は前記縮小画像の動き速度であり、前記第4の条件は前記縮小画像の表示サイズである工程と、を含むことを特徴とする画像表示方法。
[請求項8]
コンピュータに、請求項7記載の前記各工程を実行させるためのプログラム。
[請求項9]
ネットワークを介してアップロードされた画像を属性情報とともに記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された画像の縮小画像を所定の順序で1画面分バッファ上に順次展開する展開部と、前記バッファ上に展開された縮小画像を、前記端末での1画面上でタイムライン表示させながら多数の縮小画像を閲覧可能に表示させる表示制御部と、備えた画像表示制御装置であって、前記属性情報は、前記画像の価値を示す価値情報を含み、前記表示制御部は、当該画像に対応する属性情報に含まれる価値情報により示される価値が高いほど、それに対応する縮小画像を前記1画面内に表示時間または表示サイズが大きくなるよう制御することを特徴とする画像表示制御装置。
[請求項10]
ネットワークを介してアップロードされた画像を、当該画像の価値を示す価値情報を含む属性情報とともに記憶し、前記記憶部に記憶された画像の縮小画像を所定の順序で1画面分バッファ上に順次展開し、前記バッファ上に展開された縮小画像を、前記端末での1画面上でタイムライン表示させながら多数の縮小画像を閲覧可能に表示させ、画像に対応する属性情報に含まれる価値情報により示される価値が高いほど、それに対応する縮小画像を前記1画面内に表示時間または表示サイズが大きくなるよう制御することを特徴とする画像表示方法。
[請求項11]
ネットワークを介してアップロードされた画像を、当該画像の価値を示す価値情報を含む属性情報とともに記憶する工程と、前記記憶部に記憶された画像の縮小画像を所定の順序で1画面分バッファ上に順次展開する工程と、前記バッファ上に展開された縮小画像を、前記端末での1画面上でタイムライン表示させながら多数の縮小画像を閲覧可能に表示させる工程と、画像に対応する属性情報に含まれる価値情報により示される価値が高いほど、それに対応する縮小画像を前記1画面内に表示時間または表示サイズが大きくなるよう制御する工程と、をコンピュータに実行させるためのプログラム。