JP5772746B2 - リテーナおよびバルブスプリング取付方法および取付工具 - Google Patents

リテーナおよびバルブスプリング取付方法および取付工具 Download PDF

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Description

本発明は、シリンダヘッドに支持されるバルブにバルブスプリングおよびリテーナを取り付けるリテーナおよびバルブスプリング取付方法および取付工具に関する。
従来から、エンジンの製造工程においては、シリンダヘッドに支持される吸気側および排気側のバルブに、バルブスプリングおよびリテーナを所定の装置によって自動的に取り付けている。
特許文献1に開示される組付装置は、チルト台でシリンダヘッドを支持し、スプリング取付ハンドによって鉛直姿勢にあるバルブにバルブスプリングを外嵌する。そして、特許文献1に開示される組付装置は、リテーナ取付ハンドによってバルブスプリングにコッタ付きリテーナを載置するとともにバルブスプリングを圧縮し、コッタをバルブに嵌装する。このとき、スプリング取付ハンドは、バルブスプリングから離間した位置に移動している。
特許文献1に開示される組付装置は、チルト台をチルト動作させながらこのような取付動作を行うことで、吸気側および排気側のバルブを適宜鉛直姿勢にし、バルブスプリングおよびコッタ付きリテーナを取り付ける。
特開2001−9650号公報
近年、エンジンの軽量化等の観点から、図10に示すような先端側(リテーナ側)を細くしたビーハイブバルブスプリング等のような異形スプリングが、バルブスプリングとして採用されている(図10に示す符号120参照)。
このようなビーハイブバルブスプリングは、ビーハイブバルブスプリングの生産工程における加工精度の影響で、先端側の中心位置が基端側の中心位置(シリンダヘッド側の中心位置)に対して位置ずれしてしまう可能性がある。
すなわち、ビーハイブバルブスプリングに載置されるリテーナの中心位置は、ビーハイブバルブスプリングの基端側の中心位置に対して位置ずれしてしまう可能性がある(図4に示す符号121C・130C参照)。
また、ビーハイブバルブスプリングの基端側は、その中心位置がバルブの中心位置に合うように、シリンダヘッドのスプリング受け面によって位置決めされる。
つまり、リテーナは、ビーハイブバルブスプリングに載置されたときに、バルブに対して芯ずれしてしまう可能性がある。
特許文献1に開示される組付装置は、単にリテーナを押圧してコッタをバルブに嵌装する構成である。
従って、特許文献1に開示される組付装置をビーハイブバルブスプリングに対して適用した場合には、芯ずれしたリテーナをそのまま押圧してしまうため、コッタをバルブに嵌装できない可能性がある。この場合には、ビーハイブバルブスプリングが圧縮後に元の状態に戻ってしまう。
以上のように、特許文献1に開示される組付装置では、バルブスプリングとして異形スプリングを採用した場合に発生するリテーナの芯ずれに対応できない。
このため、従来技術においては、異形スプリングを自動的にバルブに取り付けることができなかった。
本発明は、以上の如き状況を鑑みてなされたものであり、異形スプリングを自動的にバルブに取り付けることができるリテーナおよびバルブスプリング取付方法および取付工具を提供するものである。
本発明に係るリテーナおよびバルブスプリング取付方法は、リテーナおよび一端の径が他端の径よりも大きいバルブスプリングを、シリンダヘッドに支持されるバルブに対して取り付けるリテーナおよびバルブスプリング取付方法であって、前記他端に前記リテーナを載置するとともに、前記一端を前記シリンダヘッドに載置し、前記一端および前記他端の中心位置を前記バルブと同軸上に固定し、前記リテーナを前記バルブに向かって押圧し、前記バルブに対して前記リテーナおよび前記バルブスプリングを取り付ける、ものである。
本発明に係るリテーナおよびバルブスプリング取付方法は、前記一端と前記リテーナとを把持することで、前記一端および前記他端の中心位置を前記バルブと同軸上に固定するものであり、前記リテーナを前記バルブに対して取り付けるまでに、前記バルブスプリングの一端の把持を解除する、ものである。
本発明に係るリテーナおよびバルブスプリング取付工具は、リテーナおよび一端の径が他端の径よりも大きいバルブスプリングを、シリンダヘッドに支持されるバルブに対して取り付けるリテーナおよびバルブスプリング取付工具であって、工具本体と、前記工具本体に接続されて前記一端を把持する第一の把持部と、前記工具本体に接続されて前記他端に載置されたリテーナを把持する第二の把持部と、前記リテーナを押圧する押圧部と、を具備し、前記第一の把持部と前記第二の把持部とは独立して駆動可能であり、前記第二の把持部は前記第一の把持部の内側に配置され、前記押圧部は前記第二の把持部の内側に配置される、ものである。
本発明に係るリテーナおよびバルブスプリング取付工具は、前記第一の把持部および前記第二の把持部を一体的に遊動可能な遊動機構、をさらに具備する、ものである。
本発明は、異形スプリングを自動的にバルブに取り付けることができる、という効果を奏する。
取付工具の構成を示す説明図。 スプリング把持部の平面図。 リテーナ把持部の平面図。 バルブにバルブスプリングおよびリテーナをセットした状態を示す断面図。 取付工具をバルブスプリングに接近させた状態を示す説明図。 大径部を把持した状態を示す説明図。 リテーナを把持した状態を示す説明図。 バルブスプリングを圧縮した状態を示す説明図。 シリンダヘッドの概略平面図。 バルブにバルブスプリングおよびリテーナを取り付けた状態を示す断面図。
以下では、本実施形態のリテーナおよびバルブスプリング取付方法(以下、単に「取付方法」と表記する)および取付工具1について説明する。
取付方法および取付工具1は、バルブ110に対してバルブスプリング120およびリテーナ130を取り付けるためのものである(図8参照)。
まず、バルブ110、バルブスプリング120、およびリテーナ130について説明する。
バルブ110は、上下動することで燃焼室と吸気通路(あるいは排気通路)とを連通させるためのものである。図10に示すように、バルブ110は、軸部の上下中途部がシリンダヘッド100に支持される。
バルブスプリング120は、シリンダヘッド100にセットされる。バルブ110の軸部の上端部は、バルブスプリング120の内側に配置される。
このようなバルブスプリング120には、大径部121および小径部122が形成される。
大径部121は、バルブスプリング120の下端部から上部までの間において形成される部分である。すなわち、大径部121は、シリンダヘッド100に載置される。大径部121の外径寸法には、どの高さ位置においても同一の寸法が設定される。
小径部122は、バルブスプリング120の上部から上端部までの間において形成される部分である。小径部122は、上方向に向かうにつれて徐々に外径寸法が縮径する。
このように、本実施形態のバルブスプリング120は、一端の径(大径部121の外径寸法および内径寸法)が他端の径(小径部122の外径寸法および内径寸法)よりも大きい。
すなわち、本実施形態のバルブスプリング120は、上側を細くしたビーハイブバルブスプリングである。
リテーナ130は、中央部が上下方向に沿って平面視略円状に貫通する。当該貫通部分は、下方向に向かうにつれて徐々に縮径するテーパ状に形成される。リテーナ130は、前記貫通部分の内側にコッタ131を収容する。
リテーナ130は、小径部122に所定の姿勢で載置される。リテーナ130は、バルブ110に取り付けられるときに下方向に押圧され、シリンダヘッド100との間でバルブスプリング120を圧縮する。このとき、バルブ110の軸部には、コッタ131が嵌装される。
これにより、リテーナ130は、押圧状態が保持される。また、バルブスプリング120は、圧縮された状態で保持される。
バルブスプリング120およびリテーナ130は、このようにしてバルブ110に対して取り付けられる。
ここで、バルブスプリング120がビーハイブバルブスプリングである場合には、図4に示すように、ビーハイブバルブスプリングの生産工程における加工精度の影響で、小径部122の上端部の中心位置が大径部121の中心位置121Cに対して位置ずれしてしまう可能性がある。
この場合、小径部122に載置されるリテーナ130の中心位置130Cは、大径部121の中心位置121Cに対して位置ずれしてしまう可能性がある。
また、大径部121は、その中心位置121Cがバルブ110の中心位置に合うように、シリンダヘッド100に形成される凸部(あるいは凹部)に倣って位置決めされる。
つまり、リテーナ130は、小径部122に載置されたときに、バルブ110に対して芯ずれしてしまう可能性がある。
取付方法は、取付工具1を用いて大径部121およびリテーナ130を把持することでリテーナ130の芯ずれを矯正し、バルブスプリング120およびリテーナ130をバルブ110に対して取り付けるものである。
次に、取付工具1の構成について説明する。
図1に示すように、取付工具1は、工具本体10、シリンダ20、スプリング把持部30、リテーナ把持部40、および遊動機構50等を具備する。
工具本体10は、平面視略円状に形成される。工具本体10は、上端部がロボットのアームAに支持され、アームAの駆動によって所望の位置に移動可能に構成される。工具本体10は、シリンダ20およびリテーナ把持部40を支持する。
このような工具本体10には、押圧部11が形成される。
押圧部11は、工具本体10の下面に形成され、リテーナ130を上方から押圧可能な形状に形成される。
取付工具1には、大径部121およびリテーナ130を把持する位置として、把持位置Pが予め設定されている。
本実施形態では、工具本体10の中心位置が把持位置Pとして設定される。
なお、把持位置は、必ずしも工具本体の中心位置である必要はなく、例えば、工具本体の一端部等であっても構わない。
シリンダ20は、工具本体10に対して相対的に移動不能となるように、工具本体10の側面に取り付けられる。シリンダ20は、その長手方向(水平方向)中央部を基準として対称に配置される二つのロッドを備え、各ロッドを同時に伸縮可能に構成される。
スプリング把持部30は、バルブスプリング120の大径部121を把持するものである。図1および図2に示すように、スプリング把持部30は、複数のアーム部31および複数のクランプ部32を備える。
アーム部31およびクランプ部32は、シリンダ20の長手方向中央部を基準として対称に配置される。また、アーム部31およびクランプ部32は、配置位置を除いて同様に構成される。
このため、以下では、図1および図2における左側のアーム部31およびクランプ部32の構成についてのみ説明を行い、図1および図2における右側のアーム部31およびクランプ部32の構成に関する説明を省略する。
スプリング把持部30のアーム部31は、上下方向を長手方向とする略棒状の部材である。スプリング把持部30のアーム部31は、上端部が前記シリンダ20のロッドに取り付けられ、シリンダ20の一側に配置される。
スプリング把持部30のクランプ部32は、アーム部31の下端部に設けられ、工具本体10の押圧部11よりも下方に配置される。
取付工具1は、シリンダ20を駆動して前記ロッドを伸縮させることにより、スプリング把持部30のクランプ部32を把持位置Pに対して近接離間させる。
このようなスプリング把持部30のクランプ部32は、大径部121に対して対向する側部が当接部32aとして形成される。
当接部32aは、平面視略V字状に形成される。より詳細には、当接部32aは、図2における上下両端部より上下中央部に向かうにつれて、大径部121より離間する方向に延出する。
従って、図2における左右両側の当接部32aは、それぞれ大径部121の周方向における二箇所で、大径部121と当接する。つまり、スプリング把持部30は、大径部121の周方向における四箇所で、大径部121と当接する。
本実施形態において、当接部32aは、ゴムによって構成される。
なお、説明の便宜上、図1および図5〜図8において、スプリング把持部30のクランプ部32は、大径部121と当接する部分を模式的に記載している。
取付工具1は、シリンダ20を駆動させ、大径部121に対してスプリング把持部30のクランプ部32を外側から接近させる。これにより、当接部32aは、大径部121に当接する。
このようにして、スプリング把持部30は、把持位置Pに大径部121の中心位置121Cが位置した状態で大径部121を把持する。
このように、スプリング把持部30は、工具本体10に接続されて大径部121を把持する第一の把持部として機能する。
リテーナ把持部40は、リテーナ130を把持するものである。図1および図3に示すように、リテーナ把持部40は、複数のアーム部41、複数のチャック部42、および複数のスプリング43を備える。
アーム部41、チャック部42、およびスプリング43は、把持位置Pを基準として120°位相をずらして配置される。また、アーム部41、チャック部42、およびスプリング43は、配置位置を除いて同様に構成される。
このため、以下では、図1および図3における左側のアーム部41、チャック部42、およびスプリング43の構成についてのみ説明を行い、他のアーム部41、チャック部42、およびスプリング43の構成に関する説明を省略する。
リテーナ把持部40のアーム部41は、上下方向を長手方向とする略四角柱状の部材である。リテーナ把持部40のアーム部41は、上端部がスプリング43を介して工具本体10に支持される。アーム部41には、凸部41aが形成される。
凸部41aは、アーム部41の上部において、工具本体10に対して対向する一側面に形成される。凸部41aは、アーム部41より工具本体10に向けて突出し、当該突出端部が工具本体10の側面に当接する。
リテーナ把持部40のチャック部42は、アーム部41の下端部に設けられ、工具本体10の押圧部11よりも下方、かつ、スプリング把持部30のクランプ部32よりも上方に配置される。
リテーナ把持部40のチャック部42は、リテーナ130に対して対向する側部が略板状に形成される。
従って、図3における左右両側および下側のリテーナ把持部40のチャック部42は、それぞれリテーナ130の周方向における一箇所で、リテーナ130と当接する。つまり、リテーナ把持部40は、リテーナ130の周方向における三箇所で、リテーナ130と当接する。
スプリング43の一端部は、アーム部41の上端部に形成される窪みに取り付けられる。スプリング43の他端部は、工具本体10の側面に形成される窪みに取り付けられる。
スプリング43は、凸部41aよりも上方に配置される。
このように構成されるリテーナ把持部40は、スプリング把持部30の内側に配置される。また、押圧部11は、リテーナ把持部40の内側に配置される。
取付工具1は、リテーナ把持部40のアーム部41の上端部(スプリング43が取り付けられる部分の外側)を工具本体10に向けて押圧することでスプリング43を圧縮し、凸部41aを支点としてリテーナ把持部40を図1における時計回り方向に回転させる。これにより、リテーナ把持部40のチャック部42は、外側に開いてリテーナ130から離間する(図5参照)。
また、取付工具1は、リテーナ把持部40のアーム部41に対する押圧を解除することでスプリング43の圧縮状態を解除し、凸部41aを支点としてリテーナ把持部40を図1における反時計回り方向に回転させる。これにより、リテーナ把持部40のチャック部42は、内側に閉じて工具本体10に対して外側から接近する。
このように、スプリング把持部30とリテーナ把持部40とは独立して駆動可能である。
取付工具1は、このようなリテーナ把持部40のチャック部42の近接離間動作を、全てリテーナ把持部40に対して同時に行うことができるように構成される。
また、リテーナ把持部40は、全ての押圧が解除されている状態において、リテーナ130をチャック部42で把持できるように、スプリング43の長さやチャック部42の形状等が設定されている。
つまり、リテーナ把持部40は、アーム部41に対する押圧が解除されることで、チャック部42が把持位置Pに向けて移動し、把持位置Pにリテーナ130の中心位置130Cが位置した状態でリテーナ130を把持する。
このように、リテーナ把持部40は、工具本体10に接続されて小径部122に載置されたリテーナ130を把持する第二の把持部として機能する。
遊動機構50は、スプリング把持部30およびリテーナ把持部40を一体的に遊動可能に構成される。
遊動機構50は、例えば、工具本体10を支持するロボットのアームAに設けられ、複数の弾性体51を介してアームAを支持することでアームAおよび工具本体10を遊動可能に構成される。すなわち、工具本体10は、図1における左右方向と、図1における紙面奥側に向かう方向と、図1における紙面手前側に向かう方向との四方向に所定量だけ遊動可能である。
また、取付工具1は、遊動機構50による遊動を固定可能(つまり、遊動不能)に構成される。
なお、遊動機構は、スプリング把持部およびリテーナ把持部を一体的に遊動可能な構成であればよく、例えば、工具本体に遊動機構が設けられる構成であっても構わない。
次に、取付方法および取付工具1を用いてバルブ110を取り付ける手順について説明する。
まず、取付方法では、図4に示すように、小径部122にリテーナ130を載置するとともに、大径部121をシリンダヘッド100に載置する。このとき、大径部121は、前述のように、シリンダヘッド100の凸部に倣って位置決めされ、中心位置121Cがバルブ110の中心位置に位置合わせされる。
このようなバルブスプリング120およびリテーナ130のセットには、例えば、所定のロボットのアーム等が用いられる。
なお、以下において、リテーナ130は、ビーハイブバルブスプリングの生産工程における加工精度の影響で、大径部121に対して芯ずれしている状態であるものとする。
従って、この時点においては、小径部122およびリテーナ130が、バルブ110に対して芯ずれしている状態である。
リテーナ130をセットした後で、図5に示すように、取付方法では、ロボットのアームAを駆動させ、取付工具1をバルブスプリング120およびリテーナ130に接近させる。すなわち、取付方法では、取付工具1をバルブ110の上方に移動させた後で、取付工具1を下方向に移動させる。
このとき、取付工具1は、スプリング把持部30のクランプ部32およびリテーナ把持部40のチャック部42を把持位置Pから離間させ、取付工具1の下方向への移動にスプリング把持部30およびリテーナ把持部40が干渉しないようにしている(図5に示す矢印参照)。
取付方法では、取付工具1の工具本体10の押圧部11がリテーナ130の上面に当接したときに、下方向への移動を停止する。
このとき、大径部121の径方向外側には、スプリング把持部30のクランプ部32が位置する。また、リテーナ130の径方向外側には、リテーナ把持部40のチャック部42が位置する。
取付工具1をバルブスプリング120およびリテーナ130に接近させたとき、ロボットの位置決め精度等の都合上、把持位置Pは、大径部121の中心位置121Cに対して位置ずれしてしまう。
従って、この時点においては、取付工具1、小径部122、およびリテーナ130が、バルブ110に対して芯ずれしている状態である。
バルブスプリング120およびリテーナ130に取付工具1を接近させた後で、図5および図6に示すように、取付方法では、スプリング把持部30で大径部121を把持する。
前述のように、取付工具1は、大径部121に対して芯ずれしている。このため、大径部121を把持するときには、一方(図5における右側)のスプリング把持部30のクランプ部32が、他方(図5における左側)のスプリング把持部30のクランプ部32よりも先に、大径部121に当接する。
そこで、取付方法では、取付工具1の工具本体10を遊動させながら大径部121を把持する。
これにより、取付方法では、一方のスプリング把持部30のクランプ部32が大径部121に当接してから、他方のスプリング把持部30のクランプ部32が大径部121に当接するまでの間、遊動機構50によって工具本体10を遊動させる。
このように、スプリング把持部30およびリテーナ把持部40を一体的に遊動可能な遊動機構50を具備することで、取付工具1は、スプリング把持部30で大径部121を把持したときに、大径部121の中心位置121Cに把持位置Pを位置合わせすることができる。
つまり、取付工具1は、工具本体10が遊動可能な状態で、スプリング把持部30によって把持位置Pで大径部121を外側から把持することで、把持位置Pが大径部121の中心位置121Cに合うように、把持位置Pを矯正しているのである。
この時点においては、小径部122およびリテーナ130が、バルブ110に対して芯ずれしている状態である。
ここで、大径部121は、ビーハイブバルブスプリングの生産工程における加工精度の影響で、上下中途部が上下両端部に対してバルブスプリング120の径方向外側にずれているような形状になっていたり、所定の筒軸方向に対してやや傾斜したりしている可能性がある。つまり、大径部121は変形している可能性がある。
そこで、取付工具1は、スプリング把持部30の当接部32aをゴムによって構成することで、大径部121が変形していた場合でも、大径部121の外周面を傷付けることなく、大径部121を把持可能な構成としている。
このように、スプリング把持部30は、大径部121に対して当接する当接部32aが緩衝材で構成される。
このような緩衝材としては、本実施形態にあるようなゴムの他に、ウレタン等がある。
大径部121を把持した後で、取付方法では、図6および図7に示すように、大径部121を把持した状態で工具本体10の遊動を固定して、取付工具1によって把持位置Pでリテーナ130を把持する。
すなわち、取付工具1は、把持位置Pを大径部121の中心位置121Cに位置決めした状態でリテーナ130を把持する。
前述のように、リテーナ把持部40は、把持位置Pでリテーナ130を把持する構成である。また、リテーナ130は、バルブ110(取付工具1)に対して芯ずれしている。
このため、リテーナ130を把持するときには、一のリテーナ把持部40のチャック部42(例えば、図3における左側のチャック部42)が、他のリテーナ把持部40のチャック部42(例えば、図3における右側および下側のチャック部42)よりも先に、リテーナ130に当接する。
このとき、工具本体10が遊動不能な状態であるため、一のリテーナ把持部40のチャック部42は、リテーナ130に当接したときにリテーナ130を把持位置Pに向けて押圧する。
これは、他のリテーナ把持部40のチャック部42がリテーナ130に当接した場合においても同様である(図3参照)。
取付方法では、このようなリテーナ把持部40の求心力によって、大径部121および取付工具1に対して小径部122およびリテーナ130を相対的に移動させる。
これによれば、取付方法は、リテーナ把持部40でリテーナ130を把持したときに、大径部121の中心位置121Cに小径部122の中心位置(リテーナ130の中心位置130C)を位置合わせすることができる。
つまり、取付工具1は、大径部121を把持した状態で工具本体10の遊動を固定して、リテーナ把持部40によって把持位置Pでリテーナ130を外側から把持することで、小径部122の中心位置(リテーナ130の中心位置130C)が大径部121の中心位置121C(バルブ110の中心位置)に合うように、リテーナ130を矯正しているのである。
すなわち、リテーナ把持部40のスプリング43には、リテーナ130を矯正できる程度の付勢力を有するスプリングが採用される。
このように、取付方法は、大径部121の中心位置121Cおよび小径部122の中心位置(リテーナ130の中心位置130C)をバルブ110と同軸上に固定する。
また、取付方法は、大径部121とリテーナ130とを把持することで、大径部121の中心位置121Cおよび小径部122の中心位置をバルブ110と同軸上に固定するものである。
リテーナ130を把持した後で、図8に示すように、取付方法では、工具本体10を下方向に移動させ、バルブスプリング120を圧縮する。
これにより、取付工具1は、押圧部11でリテーナ130を押圧し、バルブ110に対してバルブスプリング120およびリテーナ130を取り付ける。
これによれば、取付方法および取付工具1は、リテーナ130の中心位置130Cを大径部121の中心位置121C(バルブ110の中心位置)に合わせた状態で、コッタ131にバルブ110の軸部を嵌装できる。
このため、取付方法および取付工具1は、リテーナ130が芯ずれした場合でも、バルブスプリング120およびリテーナ130を確実にバルブ110に対して取り付けることができる。
従って、取付方法および取付工具1は、ビーハイブバルブスプリングのような異形スプリングをバルブスプリング120として採用した場合でも、バルブスプリング120およびリテーナ130を自動的にバルブ110に対して取り付けることができる。
また、取付工具1は、大径部121およびリテーナ130を把持してからリテーナ130を押圧する。
従って、取付方法および取付工具1は、バルブスプリング120の筒軸方向が鉛直方向に対してやや傾斜しているような状態でも、バルブスプリング120およびリテーナ130を確実に取り付けることができる。
このため、シリンダヘッド100は、吸気側および排気側のバルブスプリング120を、ともに確実にバルブ110に対して取り付けることができる姿勢であることが好ましい。
このように、取付方法は、リテーナ130をバルブ110に向かって押圧し、バルブ110に対してバルブスプリング120およびリテーナ130を取り付ける。
また、取付方法は、大径部121の中心位置121Cおよび小径部122の中心位置をバルブ110と同軸上に固定してから、リテーナ130をバルブ110に対して取り付けるまでの間に、大径部121(バルブスプリング120の一端)の把持を解除する(図8に示すスプリング把持部30参照)。
これによれば、取付工具1は、大径部122にスプリング把持部130が接触した状態での、バルブスプリング120の圧縮量を低減できる。従って、取付工具1は、リテーナ130を押圧するときにバルブスプリング120が破損してしまうことを防止できる。
図6に示すように、バルブスプリング120の周方向における一の当接箇所において、スプリング把持部30の当接部32aは、大径部121に対して上下方向に沿って二箇所で当接する(図6に示す符号P参照)。
より詳細には、スプリング把持部30の当接部32aは、バルブスプリング120の周方向におけるどの位置においても、大径部121に対して上下方向に沿って二箇所で当接可能となるように、その高さ寸法が設定されている。
これによれば、取付工具1は、確実に把持位置Pで大径部121を把持できる。
なお、スプリング把持部は、大径部を把持するときに、大径部の周方向における所定の位置において、大径部に対して上下方向(バルブスプリングの筒軸方向)に沿った二箇所以上と当接可能であればよい。
ここで、図9に示すように、シリンダヘッド100には、一気筒毎に一つ以上の吸気側バルブ110および排気側バルブ110が、シリンダヘッド100の内壁101を隔てて取り付けられる。また、バルブスプリング120は、シリンダヘッド100の内壁101の近傍に配置される。
前述のように、取付工具1は、把持位置Pを基準に等間隔に位相をずらした状態でスプリング把持部30を二箇所に配置している。
このように構成することで、取付工具1は、シリンダヘッド100の内壁101に干渉することなく、バルブスプリング120およびリテーナ130に接近させることができる。
従って、取付工具1は、バルブスプリング120がシリンダヘッド100の内壁101の近傍に配置された場合でも、バルブスプリング120およびリテーナ130を取り付けることができる。
なお、リテーナ把持部は、必ずしも三箇所からリテーナを把持する必要はない。ただし、簡素な構成でリテーナを把持できるという観点から、リテーナ把持部は、把持位置を基準として等間隔に位相をずらした三箇所から、リテーナを把持することが好ましい。
スプリング把持部のクランプ部およびリテーナ把持部のチャック部の形状は、大径部およびリテーナを把持できる形状であればよく、本実施形態に限定されるものでない。
また、取付工具は、必ずしも遊動機構を具備する必要はない。ただし、取付工具のバルブの中心位置に対するずれを矯正できるという観点から、取付工具は、遊動機構を具備することが好ましい。
1 取付工具
10 工具本体
11 押圧部
30 スプリング把持部
40 リテーナ把持部
100 シリンダヘッド
110 バルブ
120 バルブスプリング
121 大径部(一端)
122 小径部(他端)
130 リテーナ

Claims (4)

  1. リテーナおよび一端の径が他端の径よりも大きいバルブスプリングを、シリンダヘッドに支持されるバルブに対して取り付けるリテーナおよびバルブスプリング取付方法であって、
    前記他端に前記リテーナを載置するとともに、前記一端を前記シリンダヘッドに載置し、
    前記一端および前記他端の中心位置を前記バルブと同軸上に固定し、
    前記リテーナを前記バルブに向かって押圧し、前記バルブに対して前記リテーナおよび前記バルブスプリングを取り付ける、
    リテーナおよびバルブスプリング取付方法。
  2. 前記リテーナおよびバルブスプリング取付方法は、
    前記一端と前記リテーナとを把持することで、前記一端および前記他端の中心位置を前記バルブと同軸上に固定するものであり、
    前記リテーナを前記バルブに対して取り付けるまでに、前記バルブスプリングの一端の把持を解除する、
    請求項1に記載のリテーナおよびバルブスプリング取付方法。
  3. リテーナおよび一端の径が他端の径よりも大きいバルブスプリングを、シリンダヘッドに支持されるバルブに対して取り付けるリテーナおよびバルブスプリング取付工具であって、
    工具本体と、
    前記工具本体に接続されて前記一端を把持する第一の把持部と、
    前記工具本体に接続されて前記他端に載置されたリテーナを把持する第二の把持部と、
    前記リテーナを押圧する押圧部と、
    を具備し、
    前記第一の把持部と前記第二の把持部とは独立して駆動可能であり、
    前記第二の把持部は前記第一の把持部の内側に配置され、
    前記押圧部は前記第二の把持部の内側に配置される、
    リテーナおよびバルブスプリング取付工具。
  4. 前記第一の把持部および前記第二の把持部を一体的に遊動可能な遊動機構、
    をさらに具備する、
    請求項3に記載のリテーナおよびバルブスプリング取付工具。
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