JP5768417B2 - 車両搭載用の発電装置 - Google Patents
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Description
また、非特許文献1には、主として振動抑制の目的で構成されたものであるが、ボールねじナットの直線運動をボールねじ軸の回転運動に変換し、ボールねじ軸に取り付けてある発電機を駆動させる技術が開示されている。
また、非特許文献1に開示の技術では、ボールねじ軸と発電機等の回転部とが常に一体となり回転するため、突発的な振動(上下動)に対し、一体として回転する発電機等の回転部の慣性に勝てずボールねじ軸が破損してしまう恐れがある。
また、本発明の実施態様によれば、ボールねじ軸の回転が他方向に反転したとき、ボールねじ軸と発電部の回転軸とが切り離されるため、発電部では、慣性により回転するロータにより発電することができる。
さらに、本発明の実施態様によれば、ボールねじ軸の回転が他方向に反転したとき、ボールねじ軸と発電部の回転軸とが切り離されるため、他方向に回転するボールねじ軸がロータの慣性により破損してしまうのを防止できる。
図1は、自動車の懸架装置のコイルスプリングに取り付けられている発電装置の構成の一例を示す。
(懸架装置の構成)
先ず、発電装置が取り付けられている懸架装置の構成を簡単に説明する。
図1に示すように、懸架装置10は、一般的な懸架装置であり、その一部として、ショックを吸収するためのコイルスプリング11と、コイルスプリング11が挿通され減衰力を発生させるショックアブソーバ12とを有する。
ショックアブソーバ12は、下端が車輪側部材に支持された円筒形状のシェルケース12a、シェルケース12aに進退可能に挿通され上端が車体側に固定された不図示のロッド、及びロッドの上端側に固定されシェルケース12aの外周面に対向する内周面を有する外筒12b等を有している。コイルスプリング11は、このようなショックアブソーバ12に対して、シェルケース12aの下端側の外周面に固定された不図示のスプリングシートと、外筒12bの上端側の外周面に固定された不図示のスプリングシートとにより挟み込まれるように取り付けられている。
このような懸架装置10に取り付けられる発電装置20は、図1に示すように、連結部30、ボールねじナット21、ボールねじ軸22、ワンウェイクラッチ24、発電部40、及び蓄電池(二次電池)25を有する。発電装置20では、ボールねじナット21、ボールねじ軸22、ワンウェイクラッチ24、及び発電部40が発電装置カバー26によって覆われている。
第1連結部材31は、全体として略L字形状の棒状体であり、一端にはコイルスプリング11が取り付けられるコイルスプリング取り付け部31aを有している。また、第1連結部材31は、他端側が発電装置カバー26内に挿通されており、その他端部には第2連結部材32に連結される球状部31bが形成されている。コイルスプリング取り付け部31aは、端部にコイルスプリング11の線材直径と同程度又はそれよりも多少小さい幅の嵌合溝31a1が形成されており、嵌合溝31a1にコイルスプリング11の下端部11aが嵌め込まれている。
なお、同様な機能を有するものであれば、コイルスプリング11とボールねじナット21とを連結する連結部30は、他の構造であっても良い。
ボールねじナット21は、ボールねじ軸22との組み合わせでボールねじ23を構成している。すなわち、ボールねじ軸22の外周面には転動体転動溝22aが形成され、ボールねじナット21の内周面にはボールねじ軸22の転動体転動溝22aに対向する不図示の転動体転動溝が形成されており、ボールねじ軸22の転動体転動溝22aとボールねじナット21の転動体転動溝とで形成される空間に転動自在に不図示のボールが収容されている。本実施形態では、ボールねじ軸22は、その軸方向が垂直方向に向いて配置されている。
そして、このような構造において、ボールねじ軸22の上端部22bが支持部27bから上側に突出しており、その上端部22bにはワンウェイクラッチ24が取り付けられている。
なお、同様な機能を有するものであればワンウェイクラッチ24に限定されるものではなく、他の構造を有する断続部であっても良い。
以上のような構成において、自動車が走行すると、路面からの振動がタイヤ、ショックアブソーバ12、及びコイルスプリング11にて吸収される。これにより、コイルスプリング11が伸縮すると、コイルスプリング11の下端部11aに連結部30により連結されたボールねじナット21が上下動する。このとき、連結部30では、その途中がフレキシブルジョイント構造になっていることで、コイルスプリング11の伸縮に応じて第1連結部材31が姿勢を変化させつつコイルスプリング11の下端部11aからボールねじナット21に力を伝達する。
図2(b)に示すように、ボールねじ軸22は、図2(a)に示すコイルスプリング11の下端部11aの振動に対応した回転数及び回転方向で回転する。
なお、本実施形態において、ボールねじ固定機台27は、例えば、車体側固定部を実現している。また、コイルスプリング11の下端部11aは、例えば、懸架装置で往復動作する動作部を実現している。
本実施形態では、ワンウェイクラッチ24は、ボールねじ軸22が一方向に回転するときにはボールねじ軸22の端部22bと発電部40の回転軸41とを接続し、ボールねじ軸22が他方向に回転するときにはボールねじ軸22の端部22bと発電部40の回転軸41とを切り離している。
さらに、本実施形態では、ボールねじ軸22の回転が反対方向に反転したとき、ボールねじ軸22の端部22bと発電部40の回転軸41とが切り離されるため、反対方向に回転するボールねじ軸22、さらにはボールねじ軸22と発電部40の回転軸41とを断続するワンウェイクラッチ24が円筒回転磁石フライホイール42の慣性により破損してしまうのを防止できる。
このようにすることでも、本実施形態では、例えば強振動の発生時に、円筒回転磁石フライホイール42の慣性によりボールねじ軸22、さらにはワンウェイクラッチ24が破損してしまうのを防止することができる。
本実施形態では、コイルスプリング11及びショックアブソーバ12を有する懸架装置10の具体例を説明した。しかし、本実施形態は、これに限定されることなく、他の構造の懸架装置10にも適用できる。
図3は、自動車のリーフスプリングに取り付けられている発電装置20の構成を示す。
リーフスプリングの構造を説明すると、図3に示すように、リーフスプリング50は、3枚の板バネを有しており、最長の親板バネ51の両端部それぞれにはリーフスプリングを車両フレームに連結するためのスプリングアイ51a、51bが形成されている。そして、一端のスプリングアイ51aはピポット52で車両フレームに支持され、他端のスプリングアイ51bはシャクル53を介して車両フレームに支持されている。
このような構成とした場合でも、リーフスプリング50が上下動する場合でも上方向に移動するときにのみ発電部40で発電され、発電された電力が蓄電池25に充電されるようになる。そして、本実施形態では、リーフスプリング50が激しい上下動作をするようなときには、ボールねじ軸22と発電部40の回転軸41とが切り離される。
Claims (2)
- 車体側に固定される車体側固定部と、
前記車体側固定部に回転自在に取りつけられたボールねじ軸、及び前記ボールねじ軸と相対回転できるように該ボールねじ軸の外周に取り付けられて該ボールねじ軸の軸方向に移動自在とされたボールねじナットを有するボールねじと、
前記ボールねじナットの外側面に固定されて該ボールねじナットと車両の懸架装置で往復動作する動作部とを連結する連結部と、
回転軸とともに回転するロータの回転によりステータで電気を発生させる発電部と、
前記発電部が発生させた電気を蓄電する蓄電池と、
前記ボールねじ軸と前記回転軸とを断続可能にし、前記ボールねじ軸が一方向に回転するときには該ボールねじ軸と前記回転軸とを接続し、前記ボールねじ軸が他方向に回転するときには該ボールねじ軸と前記回転軸とを切り離す断続部と、
を有し、
前記連結部は、前記ボールねじナットと前記動作部とを、フレキシブルジョイント構造により連結しており、
前記断続部は、前記ボールねじ軸が予め設定した値以上の回転力で回転する場合、前記ボールねじ軸と前記回転軸とを切り離すことを特徴とする車両搭載用の発電装置。 - 前記断続部は、ワンウェイクラッチであることを特徴とする請求項1に記載の車両搭載用の発電装置。
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