JP5763387B2 - 管継手用のロックリング - Google Patents

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Description

本願発明は、管継手の分離操作を行うためのロックリングに関し、特に、高圧エアー使用時のロックリングの操作を確実に行わせる構成を付加した管継手用のロックリングに関する。
従来から、エアー供給管(以下、「ホース」と称する。)の継断を簡単な操作によって行うことができる管継手(通称、急速継手)が一般的に使用されている。
この管継手は、エアーコンプレッサの出力口側に直接的に又はホースを介して取り付けたソケットと、エアードライバーやエアー釘打機などのエアー工具(又は「空圧工具」)の入力口側に取り付けたプラグと、を連結したり分離させたりするものである。かかる管継手の構成の概略は、例えば、図4、図5に示すように、その連結時の操作は、プラグ5をソケット1に嵌入させ、その先端部がソケット1内のスプール6が移動して通気路Vを形成すると共に、ソケット1の嵌入口の縁部付近の内側に進退可能にして配置したボール8をプラグ5のくびれ部51に付勢力をもって係合させるものである(この状態を「ロック状態」と称する。図5)。
一方、分離時の操作は、ソケット1の先端側に外環させたロックリング4を前記プラグ5の嵌入方向へ移動させると、プラグ5がソケット1から付勢力による反動によって放出されると同時にスプール6が移動して通気路Vを気密に閉塞し、供給エアーの漏出を停止させるものである(「フリー状態」と称する。図4)。
ところで、近年のエアー工具類は、より高性能化してきており、要求仕様のエアー圧が従来の供給圧力(約0.8MPs/約8気圧程度、「一般圧」)よりも高圧(約2.5MPs/約25気圧程度)な仕様に移行してきている。そのため、従来仕様の管継手をそのまま適用した場合は、種々課題があった。
例えば、高圧仕様では、作業終了後のソケットとプラグとの分離操作の際、プラグに接続したホース内の残留エアーが依然として高圧であるため、プラグからの吹き出し圧が思わぬホースの躍動やプラグの飛び跳ねを生じさせ、周囲の人や器物を傷つけるおそれがあった。
これを回避するため、本願の出願人は、先に、従来の管継手の構造に新たな構成を付加して操作手順を変更した新規な管継手を特許出願(特許文献1)している。
特開2000−120964号公報
上記の特許文献1の特許発明は、上記背景技術で説明したロック状態とフリー状態との間に半ロック状態を設けたものである。
すなわち、ソケット1の外側に環装したロックリング4を一旦周回方向へ移動させた後、これと直行する軸方向へ移動させて行う屈曲2段階操作を行うものであった。かかる構成の特許発明は、周回方向の移動の行程でソケット1とプラグ5との係合を維持しつつも、形成された若干の間隙から一旦管路内に残留していた高圧エアーを漏出させる行程(「半ロック状態」と称する。図6)を設けたものであった。
しかし、作業者の中には、この2段階の操作が必要であるところ、この特許文献1に係る特許発明より以前の従来品がそうであったように軸方向への押し操作(又は操作方向次第では引き操作)のみの所謂ワンウェイ操作が習慣化していたため、新たに追加した周回方向の操作を行う場合も、次の押し操作(又は引き操作)を意識して押し力又は引き力)を作用させながら周回力を付加させる操作(感覚的には屈曲よりも湾曲を意識した操作、以下、「押し回し操作」又は「引き回し操作」と称する。)を行ってしまうおそれがあった。その結果、プラグの分離前に残留エアーが完全に排気されていないため、従来ほどの急激な反動力ではないが、ホースの躍動やプラグの飛び跳ねが起きる場合があった。
そこで、本願発明は上記の特許発明に更なる新規な改良を加えて、作業者の誤操作をし難く、又は正常操作を促すための工夫を付加した管継手用のロックリングを提供するものである。
なお、以下の本明細書におけるロックリングの操作の説明は、プラグを手前にしてプラグ側を把持して操作する場合を想定して説明する。この場合は「回し操作」の後、「押し操作」となる。また逆に、プラグを向う側にしてソケットの方を把持してロックリングを操作する場合は「回し操作」の後、「引き操作」となる。
上記課題を解決するため、本願発明に係る管継手用のロックリングは、以下のように構成している。
すなわち、ソケットとプラグとの分離操作が、ソケットの外側に環装したロックリングを一旦周回方向へ移動させてから軸方向へ移動させて行う管継手のロックリングにおいて、分離操作時にロックリングを把持した指先が引っ掛かる程度の直線状の当接部をロックリングの外側周囲に形成すると共に、該当接部のプラグ嵌合側の端部からの延長方向をロックリングの母線方向より分離操作時の周回方向へ傾斜させて形成したことを特徴としている。
上記当接部の延長方向の傾斜角は、母線に対して20度から40度の範囲であることが好適であり、傾斜角が約30度である場合がより好適である。

また、当接部は、ロックリングの外側に環装した摩擦リングの外周側に形成したことを特徴としている。より具体的な形態としては、ゴム等の合成樹脂材を円環状に形成した摩擦リングの外周側に当接部を形成し、この摩擦リングの全体をロックリングに環装する形態が好適である。
さらに、当接部は、ロックリング又は摩擦リングの外側周囲の母線方向に形成した所定深さの凹条を成す溝、又はこの溝形状を反転させた所定高さの凸条に形成したものであって、分離操作時のロックリングの周回方向側に所定幅をもった対向辺部として形成したことを特徴としている。
上記構成により、本願発明にかかる管継手用のロックリングは、次のような効果を奏する。
本願発明にかかる管継手用のロックリングは、上記したように直線状の当接部を設け、かつこの当接部の延長方向を母線方向に沿わしたのではなく、分離操作時の周回方向へ傾斜させて形成したことを主眼としたものである。
この結果、ロックリングを指先で把持し、特に、当接部に親指の腹が当たった状態では、押し回し操作を行おうとする作業者は、当接部の接触において、親指の腹の手前側(指の幹部側)と先端部(指先側)との感触の違いを感じとる。この感触の違いは、当接部が斜めに傾斜しているため親指の先端部ほど当接部から離れているからである。
さらに、押し回しの意識で操作すると周回方向のベクトルと押し方向のベクトルが合成されて母線に対して斜め方向(周回方向へ傾斜した方向)のベクトル(「斜めベクトル」と言う。)が生じ、加えた指先の力はその方向の作用力となる。この作用方向は、上記斜めベクトルの方向が請求項1で記載した「分離操作時の周回方向へ傾斜方向」と一致すると、当接部の延長方向に沿ったずれが生じ、作業者は加えた力がうまく作用しないことを感じとり、その結果、押し回し作業の是非を認識することとなる。これにより作業者は、最初に行う操作を、「押す」か「回す」の何れかを選択的に意識し、構造上「押す」ことができないため、結果として「回す」操作を先に行うことになる。
このように本願発明にかかるロックリングは、傾斜した当接部を設けて上記作用を及ぼすことにより、作業者に対して、的確な操作を意識させる効果を有し、ひいては管継手の分離操作時の安全性を高める効果を奏するものである。
管継手のソケットとプラグとのロック状態を示す斜視図である。 ロックリングの摩擦リングのみを示す斜視図(A)、平面図(B)、正面図(C)である。 ロックリングの摩擦リングを指先操作する場合の説明図である。 ソケットとプラグとのフリー状態を示す縦断面図である。 ソケットとプラグとのロック状態を示す縦断面図である。 ソケットとプラグとの半ロック状態を示す縦断面図である。 図4〜図6の各A−A、B−B、C−C線断面におけるロックリングとボールとの関わりを示す断面図であり、(A)はフリー状態、(B)はロック状態、(C)は半ロック状態を示すものである。 ガイド手段の作用とボールの移動行程を示す一部切欠き斜視図(A)と、ガイド溝部分Dの拡大図(B)である。 ガイド手段におけるボールの位置を示す説明図であり、それぞれ(A)はフリー状態、(B)はロック状態、(C)は半ロック状態を示すものである。
次に、本願発明のロックリングの実施形態例について、図面に基づき詳細に説明する。
なお、本願発明は、ロックリングをL字状の2段階操作を行わせることを前提としているため、特許文献1で既に公開している構成の内容であっても、本願発明の実施に関係する構成については再度説明する。
図1は、管継手Aのソケット1とプラグ5のロック状態を示す斜視図である。管継手Aは主に、エアーコンプレッサ(図示省略)からの耐圧性のエアー供給管であるホースHsと連結したソケット1と、このソケット1に嵌合離脱すると共に、エアー工具(図示省略)に連通した耐圧製のホースHpと連結するプラグ5と、から構成している。
なお、以下の説明においては、ソケット1におけるプラグ5の嵌入口側を「先端側」(図1においては右上側、図3〜6の図面において右側)、その反対側を「後端側」(図1においては左下側、図3〜6の図面において左側)と定義して用いる。また、管継手Aの軸を軸Cとして用いる。
図示符号1で示すソケットは、主に、金属製や硬質樹脂などの硬質耐圧性材で成形されたものである。このソケット1は、外殻本体となる略円筒状(外観形態は多角形状も可能)のソケットボディ2と、ソケットボディ2の後端側に連通接続するエアーコンプレッサと連結するためのジョイント環3と、ソケットボディ2の先端側に環装させた円筒状のロックリング4と、から構成している。
ロックリング4は、ソケット1に嵌合してロック状態のプラグ5を周回及び軸移動させることにより分離させるものであって、プラグ5の嵌合時には、ロック状態を維持する付勢力として、ソケットボディ2の外周面に沿って周回させる作用となる周回力(矢印r)と、軸Cの先端側に向かって作用する直動力(矢印f)が作用している。
また、ロックリング4の外周面には、プラグ5をソケット1から分離操作の際に周回及び軸移動の指先操作用の摩擦リング41を配設している。摩擦リング41は、主にゴム等の合成樹脂材を円環状(リング状)に形成してロックリング4に環装させて配置している。
摩擦リング41の外周側には、ロックリング4を指先で操作する場合に、親指の幅程度でロックリング4の母線方向(ソケットの軸Cに沿った方向)に延びる溝部41b形成している。なお、ソケット1とプラグ5との分離操作時には、ロックリング4を上記の周回力(矢印r)とは逆方向(矢印s)に指先操作により周回させることとなる。
上記溝部41bには、分離時にロックリング4を周回させる方向側の立ち上がり部に当接部41aを形成している。この当接部41aは、図2に示すように、摩擦リング41の外観上において溝形状の片側の立ち上がりを意味すると共に、ロックリング4を後端側へ軸移動させることを阻止し、かつ周回方向への移動を促す形状としている。より具体的には、当接部41aはロックリング4の母線方向(又は軸Cの方向)に所定幅をもった対向辺部で形成し、周回力が作用する方向側の端辺部を先端側から後端側へ向かって、かつ周回力とは反対の方向、別言すれば、分離操作時の周回方向(矢印s)へ傾斜させている。この傾斜角δは、本実施例では約30度に設定しているが、20度から40度の範囲内であれば変更しても良い。
当接部41aの上記形状により、ロックリング4を指先操作する親指Fの指先側F1に対しては、後端側へ引っ掛かり無いために後端側へ力が入り難く、親指Fの腹側F2の周回方向には引っ掛かりが大きいために周回方向に力が入り易くなる。この結果、指先操作において、まず、ロックリング4の周回移動が促された後の軸移動となるように誘導され、「押し回し操作」が抑制されることとなる。
なお、本実施例の摩擦リング41は、その外側周囲に溝状の当接部41aを形成する形態であるが、これとは逆に凸条の突起を配設した形態とみなすこともできる。また、本実施例では、ロックリング4に作用する周回力(矢印r)が作用する方向側の端辺部を周回力とは反対の方向(矢印s)の方向に傾斜させているが、管継手Aの仕様によって前記周回力を矢印sの方向に作用させている場合、傾斜させる端辺部は矢印s側となり、傾斜する方向は矢印r側となる。さらに、摩擦リング41には、操作手順(例えば、順番や方向)を刻印し、指先操作の視覚的案内を付加するようにしても良い。
次に、管継手Aの構成要素であるソケット1や他の構成要素の詳細について説明する。ここで、図4〜図6は、各状態におけるソケット1とプラグ5との位置関係を軸Cを含めて示す縦断面図であり、図4はソケット1とプラグ5とがフリー状態、図5はソケット1とプラグ5とがロック状態、及び図6はソケット1とプラグ5とが半ロック状態を表したものである。
ソケットボディ2の内部には、その内周面に内接して軸Cに沿って摺動するスプール6と、前記ソケットボディ2の内周面に内接固定すると共にスプール6と相対摺動を可能にして環装させた円筒状の弁座環7とを配置している。
また、ソケットボディ2の先端側の嵌入口縁部20から若干後方側に寄った位置の内側に周回状にかつ等間隔に配設した6個のボール8、8、8・・を配置し、これらのボール8を囲むようにしてソケットボディ2の先端側に上述したロックリング4を配置している。前記各ボール8は、ソケットボディ2の前記嵌入口付近における肉厚以上の直径を持った大きさに形成している。
前記ソケットボディ2の後端側の内側面には、円筒状の弁座環7を内接させて配置すると共に該弁座環7にOリング72を環装して前記ジョイント環3と気密性を確保している。このジョイント環3は、エアーコンプレッサ側と連結するための補助具であり、これにスイーベルリング31を介在させてエアーコンプレッサからのホースHsを回転自在に連結している。なお、該ホースHsに介在させることなくエアーコンプレッサの高圧エアーの供給ポート(出力口)に直接取り付ける場合は、このスイーベルリング31は必ずしも必要なものではない。
前記各ボール8、8、8、・・は、該ソケットボディ2の先端側に形成した保持孔21に収納するようにして保持している。この保持孔21は、ソケットボディ2の内外側面への進退移動が可能となるように貫通した開口形を成している。これらを各別に収納する6カ所の保持孔21、21、21、・・のうち1つおきの3箇所の特定の保持孔21は、軸Cの方向に沿って嵌入口縁部20まで延びる長形状に形成して長形保持孔21aとしている。これは、この長形保持孔21aに収納保持したボール8aを、ソケットボディ2から内面側に突出したまま先端側へ直線移動させるためである。
なお、この6個のボールの配置構成は、本実施例限りの例示であり、かつ長形保持孔21aの配置構成も、これに限定するものではない。したがって、ボールの個数とこれに対応した保持孔、及びこの内のいずれを長形保持孔とするかの仕様は、適宜に選択設定されるものである。
また、ソケットボディ2の先端部の嵌入口縁部20には、ロックリング4の前方移動の終点規制するストッパリング22をフランジ状に取り付けている。
さらに、ソケットボディ2の保持孔21より後端側へ所定距離だけ寄った外側面には、凸状のガイド凸部23を設けている。このガイド凸部23は、棒状体や自転又は固定の小球体などで構成しており、後述するロックリング4に形成したガイド溝92と係合してロックリング4の挙動を規制するものである。
スプール6は、有底の円筒状をなし、全長略中間に配置した外段部61aを境として後端側の外径を比較的小さくした小径シャンク部61bとし、先端側の外径を比較的大きくした大径シャンク部61cとしている。
該小径シャンク部61bは、前記弁座環7に環状に内接して摺動可能に構成し、その側面には通気路Vを構成する通気孔62を開設している。この通気孔62から後端側へ寄った位置には、シールリング63を環装している。このシールリング63は、スプール6の摺動に伴って弁座環7の後端縁部71と当接することにより、スプール6の先端側方向の移動死点を規定すると共に、通気路Vを遮断した場合の気密手段として機能するものである。
また、大径シャンク部61cは、ソケットボディ2に内接して摺動可能に配置し、その内面形は嵌入するプラグ5が適合する形状とすると共に、嵌入した時のプラグ5の先端部が当接する内段部64aを有している。
さらに、スプール6の外側には、外段部61aと弁座環7との間に軸方向への拡張付勢力(弾発力)をもったコイルばね65を環装している。これにより、フリー状態へ至る過程でスプール6の先端側への移動に伴ってプラグ5を弾発的に放出すると共に、弁座環7の後端縁部71がシールリング63と圧着して通気路Vの閉塞時の気密性を確保している。
次に、ロックリング4は、外周側には上述したように摩擦リング41を環装しているが、内周面側は円筒状の筒状を成し、ソケットボディ2の嵌入口縁部20の外周側を囲むようにして取り付け配置している。ロックリング4の先端側の内周面には、法線方向に環状に突出させた環状カム42を形成している。これによりソケットボディ2の先端側に収納保持したボール8、8、・・と当接して各ボール8の移動(側面の内外移動)を制御している。また、ロックリング4の先端縁の内周面には、ボール8、8、・・をソケットボディ2の内周面から退避し得る空間をもった拡径内周面43を形成している。
さらに、環状カム42には、図7に示すように、ロックリング4がソケットボディ2に対して所定の回転角θ(本実施例では約30度)だけ周回した時に、前記長形保持孔21aに保持されたボール8a以外の特定のボール8bが、ソケットボディ2の内周面から突出しない程度に移動し得る空間をもった切欠き44を、周回上で等間隔となる3箇所に形成している。
さらに、ロックリング4の内側には、環状カム42とソケットボディ2の外側面との間に直動力をもった渦巻きばね45を、ソケットボディ2に環装するようにして配置している。該渦巻きばね45の一端部45aはロックリング4の内周面に、また他端部45bはソケットボディ2の外周面にそれぞれ固定している。これにより、渦巻きばね45は、ロックリング4を先端側へ略直線移動させる直動力(付勢反発力)として、及び周回方向へ移動させる周回力(付勢反発力)として作用する。すなわち、この渦巻きばね45の介在によって、ロックリング4には、矢印r方向への周回力と先端側への押し付け力(矢印f)の2種の力が定常的に作用し、この周回力は、前記切欠き44を、何れのボール8とも係合しない位置(図7(B)の状態)まで周回移動させる作用力となる。
次に、ロックリング4の後端側の内周面には、ガイド手段9を配設している。このガイド手段9は、図8に示すように、前記のガイド凸部23とガイド溝92との連係手段である。
ガイド凸部23は、ソケットボディ2の所定の外側面に所定の突出高さを持って形成した凸状体であり、回転可能な埋め込み小球体、又は進出調整自在なピン体、等で構成している。
一方、ガイド溝92は、ソケットボディ2に環装したロックリング4を軸方向に所定距離だけ直線移動させる案内溝(「縦溝」と言う。)92aと、周回方向に移動させる案内溝(「周溝」と言う。)92bとから成り、これらの一端部側どうしを連結して略L字状の連続した溝に形成したものである。この周溝92bは、後端側の溝側面92cを設けずに開放した状態としている。これはロックリング4の組み付け行程を考慮した便宜上のものであるため、組み付け次第では後端側にも溝側面を設けても良い。
周溝92bの形成方向(溝延長方向)は、図8(B)に示すように、前記屈曲部91から、渦巻きばね45による周回力と反対の方向(矢印s)となる。
かかる構成により、ガイド溝92におけるガイド凸部23の相対移動は、以下の行程となる。すなわち、ロックリング4を周回させた場合は、ガイド凸部23は周溝82bを移動する行程(矢印t1)を経て屈曲部91まで移動し、その後の押し力によって縦溝92a内を移動する(矢印t2)。
[本実施例の作用]
上記構成の管継手Aでは、ソケット1にプラグ5が嵌合したロック状態時に、当接部41aを把持し、ロックリング4を周回力に抗して周回移動(矢印s)させて半ロック状態にし、その後に直動力(矢印f)に抗した押し力によって後端側に軸移動させてプラグ5を分離し、フリー状態としている。
かかる指先操作においては、当接部41aの上記形状により、親指Fの指先側F1は引っかかりがないために後端側に力が入り難く、まず、引っかかりが大きい親指Fの腹側F1の周回操作が促された後に、後端側への押し操作が誘導されることとなる。この結果、押し回し操作が抑制される。
次に、上記のロックリング4の指先操作による周回、軸移動させた作用、及びガイド凸部23のガイド溝92内での相対移動に連動して、ソケットボディ2側のロックリング4の環状カム42と切欠き44によって規制されるボール8、8、8・・・の作動(図7〜図9を参照。)と、その時の管継手Aの作動状況について説明する。
(1)ロック状態における作動状況(図5、図7(B)、図9(B)を参照。)
ロック状態は、プラグ5とソケットボディ2とが気密性をもって強固に嵌合した状態を言う。このロック状態においては、前記したようにロックリング4には定常的に矢印r方向の周回力と先端側への押し付け力(矢印f)が作用している。
この状態で、ガイド凸部23は、周溝92bの端部92eに位置し、全てのボール8は環状カム42によってソケットボディ2の内周面側に押し出された状態となる。この突出したボール8、8、8・・・の全てがプラグ5のくびれ部51に係合してプラグ5の移動を阻止している。これと同時に、プラグ5の先端部がスプール6の嵌入受口64の内段部64aを押圧し、スプール6はコイルばね65を撓ませながら(弾性エネルギーの蓄積)後端側へ押し付けられる(矢印c)。これにより、スプール6の外段部61aが弁座環7と近接又は当接した状態で静止して、プラグ5とソケット1との連結状態が強固に維持されると共に、スプール6の通気孔62が開放されて通気路Vが形成される。この状況が「ロック状態」における各構成要素の位置関係である。
(2)半ロック状態における作動状況(図6、図7(C)、図9(C)を参照。)
半ロック状態は、プラグ5とソケットボディ2との嵌合が緩んだ状態を言う。この状態では、指先操作によりロックリング4を渦巻きばね45の周回力(矢印r)に逆らって周回(矢印s)させ、ガイド凸部23が周溝92bと縦溝92aとの連結部、すなわち屈曲部91まで移動した状態である。ロックリング4は、図7(C)に表したように、内周面に形成した切欠き44が6個のボール8、8、8、・・の内の一つ置きに配置した3個のボール8b、8b、8bと対応する位置まで周回移動する。このときプラグ5には、ソケット1内のエアー圧とコイルばね65に蓄積された撓み力が付勢反発力となって、プラグ5に対して押し出し力(又は放出力)として作用し(矢印d)、くびれ部51の円錐面51aに当接したボール8、8、・・のうち切欠き44に対応した(3個の)ボール8は、くびれ部51との係合から外れてソケットボディ2の内側面から外側へ押し出されて切欠き44内に押し出される(図7(C)の状態)。
一方、残りの3個のボール8aは、前記長形保持孔21aに収納保持されて、ソケットボディ2内に突出したまま(くびれ部51に係合したまま)長形保持孔21a内を先端側(嵌入口側)に移動させられる。このボール8aの移動にしたがって、プラグ5とこれが嵌合しているスプール6も先端方向へ移動(矢印a)することとなる。このとき、長形保持孔21a内のボール8aの移動量Saは、弁座環7に対するスプール6の移動量Sbより大きく(Sa>Sb)設定しているため、弁座環7がスプール6の通気孔62を閉じると共に、シールリング63と当接してソケット1側の気密を確保した後も、プラグ5が先端側へ相対的に若干移動Sc(Sa−Sb)する。その結果、スプール6の嵌入受口64とプラグ5との間に間隙66が形成されることとなる。そして、この間隙66を通ってプラグ5側のホースHpの内部に残留していた高圧エアーが先端側へ排気(矢印w)される。この状態では、長形保持孔21aに保持されたボール8aがまだプラグ5のくびれ部51と係合した状態にあるため、プラグ5がソケット1から完全に分離することはない。この状況が「半ロック状態」における各構成要素の位置関係である。
(3)フリー状態における作動状況(図4、図7(A)、図9(A)を参照。)
フリー状態は、プラグ5がソケットボディ2と完全に分離した状態を言う。また視点を変えれば、プラグ5がソケットボディ2に向かって(矢印b)嵌合する以前の初期状態と言うことができる。
上記(2)の半ロック状態からプラグ5を完全に分離させるには、上記渦巻きばね45によって定常的に作用している直動力(矢印f)に逆らうようにロックリング4を指先操作で後端側へ移動(このとき上記屈曲部91の位置にあるガイド凸部23は縦溝92aの端部92dまで移動)させると、拡径内周面43が長形保持孔21aに保持されていた3個のボール8a、8a、8a、を外側に移動させる。これにより、3個のボール8a、8a、8a、は、くびれ部51から外れて拡径内周面43側に移動する。この結果、他の3個のボール8bは半ロック状態において既にプラグ5のくびれ部51から外れているため、全てのボール8、8、8、・・・がくびれ部51の係合から外れたこととなる。これに連動して、スプール6と弁座環7との間に配置したコイルばね65の直動力(付勢反発力)によって、プラグ5は嵌入受口64から弾発的に放出される。これと共に嵌入受口64の先端部64bが、先端側に進出して、全ボール8、8、8・・のソケットボディ2内への突出を規制すると共に、長形保持孔21a内のボール8aが環状カム42の前方側の段部面42aに当接し、ロックリング4は、ソケットボディ2の先端側の開口部から若干後退した位置で停止することとなる。この状況が「フリー状態」における各構成要素の位置関係である。この状態では、渦巻きばね45は圧縮されて拡張力(付勢力)を蓄えた状態にある。
以後、ソケット1とプラグ5との分離と連結においては、上記の各行程が繰り返されることになる。
A 管継手
1 ソケット
2 ソケットボディ
20 嵌入口縁部
21 保持孔
21a 長形保持孔
22 ストッパリング
23 ガイド凸部
3 ジョイント環
31 スイーベルリング
4 ロックリング
41 摩擦リング
41a 当接部
41b 溝部
42 環状カム
42a 段部面
43 拡径内周面
44 切欠き
45 渦巻きばね
45a 一端部(ロックリング側)
45b 他端部(ソケットリング側)
5 プラグ
51 くびれ部
51a 円錐面
6 スプール
61a 外段部
61b 小径シャンク部
61c 大径シャンク部
62 通気孔
63 シールリング
64 嵌入受口
64a 内段部
64b 先端部
65 コイルばね
66 間隙
7 弁座環
71 後端縁部
72 Oリング
8 ボール
8a 長形保持孔に保持されたボール
8b 切欠きに対応したボール
9 ガイド手段
91 屈曲部
92 ガイド溝
92a 縦溝
92b 周溝
92c 溝側面
92d (縦溝の〜)端部
92e (周溝の〜)端部
Hs ホース(ソケット側)
Hp ホース(プラグ側)
C 軸
F 親指
F1 指先側
F2 腹側
Sa 長形保持孔内のボールの移動量
Sb スプールの移動量
Sc プラグの相対移動量
V 通気路
δ 傾斜角
θ 回転角

Claims (4)

  1. ソケットとプラグとの分離操作が、ソケットの外側に環装したロックリングを一旦周回方向へ移動させてから軸方向へ移動させて行う管継手のロックリングにおいて、
    分離操作時にロックリングを把持した指先が引っ掛かる程度の直線状の当接部をロックリングの外側周囲に形成すると共に、該当接部のプラグ嵌合側の端部からの延長方向をロックリングの母線方向より分離操作時の周回方向へ傾斜させて形成したことを特徴とする管継手用のロックリング。
  2. 当接部の延長方向の傾斜角が、母線に対して20度から40度の範囲であることを特徴とする請求項1記載の管継手用のロックリング。
  3. 当接部の形成が、ロックリングの外側に環装した摩擦リングの外周側であることを特徴とする請求項1又は2記載の管継手用のロックリング。
  4. 当接部が、ロックリング又は摩擦リングの外側周囲の母線方向に形成した所定深さの凹条又は所定高さの凸条であって、分離操作時のロックリングの周回方向側の対向辺部であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の管継手用のロックリング。
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