JP5763067B2 - センサーデバイスに関連する改善 - Google Patents

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Description

本発明は、体液(例えば、血液、血漿、尿、間質液、唾液、髄液)などの流体中の所望の分析物の濃度といったレベルを測定するためのセンサーデバイス、センサーデバイスを製造する方法、センサーで使用するための試薬膜、センサーで使用するための試薬膜を製造する方法、センサーを使用してアッセイを行う方法、センサーからの測定値を較正する方法、一群の(a batch of)センサーを較正する方法、センサーとともに使用するためのメーター、本発明に従ってメーターとセンサーを含むキットに関する。
本出願は、それぞれ2009年7月27日と2009年9月12日に出願された、英国特許出願第GB0913015.4号(SURESENSORS)と第GB0916067.2号(SURESENSORS)からの優先権に関するとともにこの優先権を主張する。
糖尿病は最も広く知られている無感染疾患の1つである。約2億4600万人が糖尿病に苦しんでおり、毎年、さらに700万人が糖尿病にかかると推測されている。
糖尿病に関連した合併症は、心臓発作、卒中、血液循環障害、腎障害、失明、および、神経伝導障害を引き起こす危険性を増加させる。
血液中のグルコースの濃度を評価することは、糖尿病を管理する確立された有効な方法である。糖尿病患者、特に、インスリン依存性の糖尿病患者は、処置プランを適応させ、かつ、改善するために、血糖値を1日数回モニターするように助言される。血糖値が測定される回数によって、糖尿病患者は医療管理の必要なく血糖値を自分でモニターすることができるのが非常に望ましい。
血糖を測定するためのような家庭用アッセイシステムは、サンプルの量とアッセイ時間を減らすために、近年著しい進歩を遂げた。しかしながら、依然として、様々な理由によって著しく誤った結果をもたらしかねない。これらの理由は、誤ったストリップの保存、環境要因、サンプル中の妨害因子、および/または、異常に高いまたは低いヘマトクリット値を含む。もしこれらの因子の1以上が試験時に存在したら、その問題は拡大する。製造業者が追求している1つの解決策は、ストリップ反応に影響を与えかねない1以上の因子を別の試験で測定し、その後、測定された因子中の任意の極端なものを補正しようとするものである。この方法は、誤差を誘発する因子の正確な測定と、誤差補正のための普遍的に適用可能なアルゴリズムに依存する。
特許文献1(BAYER;HUAN−PING)は、出力信号から抽出された1以上の指数関数を形成するように、出力信号から分析物濃度を測定するための相関関係を調節することができるバイオセンサーシステムを開示している。
使い捨ての電気化学的グルコースセンサーは長年利用されており、特許文献2(POLLMANN et al)、特許文献3(INVERNESS MEDICAL; DAVIES et al)、および、特許文献4(ROCHE; WILSEY)、特許文献5(USF FILTRATION; HODGES et al)、特許文献6(MEMTEC; HODGES et al)、特許文献7(INVERNESS MEDICAL; McALEER et al)、および、特許文献8(LIFESCAN; OHARA et al)を含む多くの特許で記載されている。これらのシステムは、典型的には、例えば、メーターに挿入されるストリップの形態の使い捨ての試験センサーを使用する。ひとたび測定が行われると、試験ストリップは取り除かれて捨てられる。言い換えれば、これは1回限りの使い捨てのセンサーである。しかしながら、現在利用可能システムは、決められた動作範囲の2以上の両極端付近で使用されると(例えば、ヘマトクリット領域の下端にサンプルを伴う、および、異常に高いレベルの干渉物質を備える)、または、何らかの方法で誤用されると、すべて誤った結果を与えがちである。ユーザーによっては納品時の梱包の外側にストリップを保存することもあり、これは結果として不正確な数値を生ずると知られている。このような発生を軽減し、したがって、もっと信頼できる測定法を作り出す1つの方法は、各試験ストリップに含まれる内部標準(internal standard)からの既知の読み取りを捜す内部較正を使用することである。この手法は、特許文献9(PA CONSULTING; NOBLE)、特許文献10(SURESENSORS; DAVIES)、および、特許文献11と特許文献12(両方ともEGOMEDICAL; STEINE et al)に、例えば記載されている。
センサーの設計は、電極表面で試薬を保持するか、または、潜在的な干渉物質(interferents)に対する障壁を提供するために(例えば、特許文献13,ELI LILLY; ALLEN)、水不溶性の膜を使用することがある。特許文献13(ELI LILLY; ALLEN)は、「バイオセンサー用のアクリル共重合体膜」を開示しており、「本発明の膜は水性環境で基質に対する優れた堆積性を示し、非常に優れた湿潤強度を有している」。
特許文献14(AGAMATRIX; IYENGAR et al)は、試験ストリップに適用される可変性の潜在的な波形の使用と、グルコース反応に対立するものとしての妨害因子の効果を測定するために使用される信号解析とを開示している。特許文献15(LIFESCAN;CHATALIER Et al)は、ヘマトクリットのインジケーターとしての抵抗性の使用と、ヘマトクリットの効果を補正しようとするアルゴリズムの使用とを示す。
特許文献16(MERCURY DIAGNOSIS; DOUGLAS et al)は、「赤血球細胞の通路を遮断し、分析物を含む血液を通過させることが可能な水不溶性の重合体層」を含む、グルコース試験ストリップを開示している。
診断デバイスにおける膜の代替的な使用は、固定化した試薬または吸収された試薬を支持するのに利用可能な表面積を増加させるための多孔質膜の使用である。例えば、特許文献17(USF FILTRATION; HODGES et al)は、免疫センサーのためのマクロ多孔質膜の使用を開示するとともに、「タンパク質または抗体がマトリックス(例えば、ポリビニルアセテート)内に包含される」ことも開示している。サンプル中のマトリックスの溶解性を変えることによって、サンプル中へのタンパク質または抗体の徐放が達成される。記載された支持構造体は、水不溶性か、または、水に非常に溶けにくい。
バイオセンサーで典型的に使用されるような血球細胞または干渉物質除膜の使用は、それらが水性サンプルの存在下で元のままの状態であることを必要とする。
電気化学的なグルコースストリップは、典型的には試薬で検出表面の1以上を覆うことによって構築される。酵素と媒介物質の活性成分に加えて、試薬製剤は、一般的には製造方法に必要な特性を与えるか、または、試験ストリップに望ましい特性を与える非反応性成分も含む。一般的に、センサーは、液体として検出表面上に試薬を置き、その後、試薬層を乾かすことによって作られる。液体試薬の堆積は、スクリーン印刷、一滴の液体投与、または、インクジェット印刷のような様々な方法によって行うことができる。
特許文献18(SURRIDGE et al)は、柔軟な基質に配置された互いに組み合わせた(interdigitated)アレイの使用を示し、「センサーチャンバー(IDA)に化学マトリックスを適用するための好ましい方法は、1ミリメートル×4ミリメートルのチャンバーに500ナノリットルのコーティング溶液を分散分注することである」と記載している。
特許文献19(POLLMAN et al)は、「上記の手順によって作られた6μlの試薬がカットアウト(8)によって形成されたウェル(9)に加えられる。試薬(11)のこの量は、両方の電極上の表面積(10)を十分に覆うほどである」とも開示している。
診断デバイス用の集積不可能な(disintegratable)膜の使用は、特許文献20(ADHESIVES RESEARCH; MEATHREL et al)で開示されており、この文献で「1以上の試薬を含む集積不可能な膜は、試薬の安定性を改善することができる。さらに、膜は試験デバイス内の特定の領域に限局可能であり、水溶液と比較して容易に扱うことができるため、試薬をより有効かつ効率的に使用することができる。さらに、膜が所望の量の試薬を有する個々の部分に分けられ、希望に応じて、試薬を噴霧し、コーティングし、または、試薬を取り除く必要がなくなるため、膜の形態で試薬を提供することで、効率的な使用を促進して、膜の消耗を最小限化する」と述べられている。
特許文献9(PA CONSULTING; NOBLE)は、流路内の検出領域の特異的な配列を備えた概念を開示している。「好ましい配置では、検出手段は少なくとも2つの検出器を含み、前記検出器の第1の検出器は、混じり気のないサンプル中の分析物レベルを検出するように配置され、前記検出器の第2の検出器は、較正サンプル中の分析物レベルを検出するために前記予め決められた量の分析物の下流に配置される。上記配置の1つの実施形態では、前記第1と第2の検出器は流路上に連続して配置され、前記予め決められた量の分析物は前記第1と第2の検出器の間に配される。したがって、流体が、順に、第1の検出器、予め決められた量の分析物、および、第2の検出器を通過する単一の流路が存在する」。該文献はさらに続けて、「センサーストリップ上の較正グルコースは、該グルコースを通る血液サンプルとすばやく均質的に混じることも望ましい」と付け加えている。
特許文献10(SURESENSORS; DAVIES)は、複数の内部標準の使用を開示しているが、電気化学の試験ストリップを設計する実際の手段を開示していない。
特許文献12(EGOMEDICAL; STIENE et al)は、個別のサンプルチャネル内に多数の内部標準を各々含む診断デバイスについて開示している。標準として使用される予め決められた量の分析物は、活発な試薬に対してサンプルチャンバーの対向面に置かれる。これは、試薬からの内部標準分析物の適切な分離を達成するが、しかしながら、バルクサンプル(bulk sample)の恐らくどこかで試薬と遭遇するまでは反応しない内部標準からの分析物とは対立するように(非常に短い拡散経路を提供する作用電極に非常に接近して反応する)試薬と反応する、サンプルからの分析物のための十分に異なる輸送経路を作成する。
特許文献21(LIFESCAN; MATZINGER)は、不溶性の支持マトリックス上に広がる試薬を使用する光度グルコース測定システムを開示している。これらの不溶性マトリックスは試薬の拡散を遅らせて、結果として45秒のアッセイ時間を遅らせる。そのようなアッセイ時間は、約5秒という現在の産業標準と比較すると、今では商業的には承諾しがたい。電気化学アッセイ形式で10秒未満の迅速な試験時間を達成するために、本発明は1つの例示的な実施形態で設計される。
特許文献9(PA CONSULTING: NOBLE)、特許文献10(SURESENSORS; DAVIES)、特許文献12(EGOMEDICAL; STIENE et al)、および、特許文献21(LIFESCAN; MATZINGER)は、診断用の試験ストリップに適用された内部標準の概念の態様を開示している。しかしながら、これらはすべて、部分的な解決策のみ、または、本発明と比較した内部標準法の実施にいくつかの重要な短所を有する解決策を提供する。
先に開示した技術は、本発明の1以上の実施形態によって記載された内部標準の準備に係る問題に対処していない。分析物、一例としてグルコースは、試験サンプル中に既に溶けており、そのため、試験ストリップの反応成分は該分析物をすでに含むサンプルに可溶化する。発明者は、サンプル中の分析物の量と、それに加えて、測定される前にサンプルに溶けなればならない同じ分析物の追加「標準」レベルが存在するという点で、内部標準試験に係る状況が異なることを認識している。むしろ、この余分な工程は標準の測定効率にはなんの効果もない。
典型的に、センサー製造方法は、湿った膜キャスティング、液体投与、または、スクリーン印刷技術によって検出領域上に湿った試薬製剤を置く。この湿った試薬製剤が標準物質に接触すると、試薬層が乾燥する間に、内部標準分析物によっていくつかの初期反応が生じる可能性がある。これは内部標準の使用に有害な変更形態をもたらすために望ましくない。
センサー製造の間、および/または、その後の使用前のセンサー保存の間に行われる意図しない反応のリスクを、任意のかなりの程度まで減らしておそらくは除去する、試薬と内部較正標準を有するセンサーを製造する方法が必要とされる。とりわけ、所望の分析物が較正分析物と同じである場合に、本発明の1以上の態様は、試薬と標準用量の較正分析物との間の意図しない反応の問題に対する解決策を提供しようとする。
本発明の1以上の態様は、測定電極へのそれぞれの輸送経路の違いを導入することなく、内部標準と試薬とを分離する問題に対する解決策を求めるものである。
さらに、本発明の1以上の態様は、所望の分析物と試薬との間の反応のタイミング、および、試薬と較正分析物との間の反応のタイミングの問題に対する解決策を求める。そのような問題は、異なる時間に開始すること、または、持続時間が異なること、および、恐らくは、所望の分析物の測定に悪影響を与えることを含む。
本発明は、少量のサンプル量と短い試験時間を有するセンサーも提供しようとするものである。
米国第2009/0177406号 米国第5288636号 WO01/073124 米国第7276147号 米国第6284125号 WO97/18465 米国第6241862号 米国第6193873号 WO2005/080970 WO2008/029110 米国第2007/0287191号 WO2006/015615 WO93/15651 米国第2003/0178322号 米国第2009/0184004号 WO97/38126 WO02/08763 米国第2003/116447号 米国第5,288,636号 WO2005/040228 米国第2006/0024835号 米国第2006/0024835号
本発明の第1の態様は、流体中の所望の分析物のレベルを測定するためのセンサーデバイスを提供し、該センサーデバイスは、流体用の流路;第1の予め決められた量の第1の較正分析物を含む内部標準に隣接する所望の分析物のための、流路上の試薬を含み、試薬と予め決められた量の第1の較正分析物は、乾燥した形状である。
本発明の第2の態様はデバイスを提供し、該デバイスは、第1の予め決められた量の第1の較正分析物と、その上に配された所望の分析物のための試薬を含む第1の較正電極、所望の分析物のための試薬をその上に含む第1の作用電極を含み、第1の較正電極は第1の作用電極の上流にある。
以下の典型的な実施形態のうちの任意の1以上における1以上の特徴は、本発明の任意の1以上の態様とともに組み合わされる。
典型的な実施形態では、デバイスは、使い捨ての試験ストリップである試験ストリップを含む。典型的な実施形態では、1以上の測定電極が設けられる。
典型的な実施形態では、第1の較正分析物と所望の分析物は同じ分析物である。典型的な実施形態では、試薬は、乾燥した形状であらかじめ形成される。
典型的な実施形態では、試薬は乾燥した膜を含む。典型的な実施形態では、試薬は水溶性の乾燥した膜を含む。典型的な実施形態では、試薬と第1の予め決められた較正分析物は付着していない。
典型的な実施形態では、試薬と第1の予め決められた量の第1の較正分析物は流路の同じ側にある。典型的な実施形態では、試薬と第1の予め決められた量の較正分析物はサンプルチャンバーの同じ側にあり、サンプルチャンバーの同じ表面上にある。典型的な実施形態では、流路上において、試薬に隣接するとともに、予め決められた量の第1の較正分析物に隣接する測定電極が設けられる。典型的な実施形態では、測定電極、試薬および第1の予め決められた量の第1の較正分析物は、流路の同じ側にある。典型的な実施形態では、試薬の少なくとも一部と、予め決められた量の第1の較正分析物の少なくとも一部が、測定電極の少なくとも一部と流路との間にある。したがって、流体が流路に沿って流れる際に、または、サンプルチャンバーがいっぱいになった際に、試薬と較正分析物は、測定電極とサンプル流体のバルクの間にある。
典型的な実施形態では、試薬は予め決められた量の第1の較正分析物に隣接しており、その結果、流路に沿って流れる流体の波面が、所望の分析物のための試薬と、第1の予め決められた量の第1の較正分析物とに、ほぼ同じ時間に到達する。典型的な実施形態では、波面は、所望の分析物のための試薬と、第1の予め決められた量の第1の較正分析物とに、約0.75秒、約0.5秒、約0.25秒、約0.2秒、約0.1秒、約0.05秒、約0.025秒、約0.02秒、および、約0.01秒の群から選択される時間内に到達する。典型的な実施形態では、試薬膜が提供され、膜の半分以上、膜の75%以上、または、膜の約90%以上が所定の領域内で、約2秒、約2秒未満、約1.5秒、約1.5秒未満、約1秒、約1秒未満、約0.5秒、約0.5秒未満、約0.25秒、約0.25秒未満、約0.2秒未満、約0.1秒未満の群から選択された時間内に溶けるように、試薬膜は溶解速度を有する。典型的な実施形態では、試薬は、互いに対して、0μm(接触する場合)、または、約数μmまたは約数十μm、または、約5乃至15μm内、または、約10μm内、または、約5μm内の距離内で、予め決められた量の第1の較正分析物に隣接した位置に配される。典型的な実施形態中では、試薬と予め決められた量の第1の較正分析物の1つまたは両方は、互いに対して、0μm(接触する場合)、または、約数μmまたは約数十μm、または、約5乃至15μm内、または、約10μm内、または、約5μmの距離内で測定電極に隣接した位置に配される。典型的な実施形態では、1つの測定電極は、約100μm乃至約300μm、または、約100μm乃至約200μmの距離だけ近隣の測定電極から分離される。典型的な実施形態では、流路は毛細管現象によって流体を引くための毛細管チャネルを含む。
典型的な実施形態では、デバイスは、少なくとも1つの測定電極を含む導電層と、少なくとも第1の予め決められた量の第1の較正分析物を含む較正層とを含み、第1の予め決められた量の第1の較正分析物は、測定電極の少なくとも一部に配され、所望の分析物のための試薬は、較正電極を形成するために第1の予め決められた量の較正分析物を有する測定電極の少なくとも一部に配される。1以上の較正層が提供される。
典型的な実施形態では、所望の分析物のための試薬は、較正電極上の第1の予め決められた量の第1の較正分析物の少なくとも一部を覆う。典型的な実施形態では、試薬は、水溶性の乾燥した膜の形状をしており、水溶性の乾燥した膜は、試薬層を形成するために、較正層および/または導電層の少なくとも一部を覆う。典型的な実施形態では、デバイスは、少なくとも2つの電極を含む導電層と、他方の電極が較正分析物を含まない少なくとも2つの電極のうちの1つに配された、少なくとも第1の予め決められた量の第1の較正分析物を含む較正層と、所望の分析物のための試薬を含む試薬層とを含み、試薬層は、較正分析物が含まれない、試薬を有する作用電極と、第1の予め決められた量の第1の較正分析物および試薬を有する較正電極とを形成する少なくとも2つの電極の各々の少なくとも一部を覆う。典型的な実施形態では、試薬層は、第1の予め決められた量の第1の較正分析物の少なくとも一部を覆う。典型的な実施形態では、較正分析物は測定電極の最上部の表面に配される。典型的な実施形態では、試薬が測定電極に隣接して配される前に、較正分析物は測定電極に隣接して配される。典型的な実施形態では、較正分析物は湿性沈着(wet deposition)技術によって置かれ、その後、乾かされる。典型的な実施形態では、較正分析物はインクジェット印刷によって置かれる。
典型的な実施形態では、デバイスは、3以上の測定電極を含み、少なくとも1つの電極は、較正電極を形成するために、予め決められた量の第1の較正分析物と所望の分析物のための試薬を有し、少なくとも1つの電極は、作用電極を形成するために、所望の分析物のための試薬を有し、較正分析物を含まず、および、少なくとも1つの電極は、対/参照電極を形成するために、較正分析物を含まず、所望の分析物のための試薬を有する。
典型的な実施形態では、さらなる電極は、背景電極(background electrode)を形成するために、較正分析物を含まず、かつ、試薬を含まずに提供される。典型的な実施形態では、いかなる試薬も存在せず、または、活性成分を含まない試薬が存在する。
典型的な実施形態では、単一の流路が提供されるか、または、単一の直線流路が提供される。典型的な実施形態では、すべての測定電極が同じ流路上にある。
典型的な実施形態では、デバイスは、第1の予め決められた量の第1の較正分析物とその上に配された所望の分析物のための試薬とを有する第1の較正電極と、第2の予め決められた量の第1の較正分析物か第1の予め決められた量の第2の較正分析物のいずれかと、その上に配された所望の分析物のための試薬とを含む第2の較正電極を含む。典型的な実施形態では、デバイスは、同じ量のまたは異なる量の同じ較正分析物または異なる較正分析物と、その上に配された所望の分析物のための試薬を含む3以上の較正電極を含む。典型的な実施形態では、較正分析物の少なくとも1つは所望の分析物と同じ分析物である。
典型的な実施形態では、試薬を含む少なくとも2つの作用電極が提供される。
典型的な実施形態では、以下:流路の幾何学的形状、流路の高度、流路の幅、流路の長さ、少なくとも第1の較正電極の流路に沿った場所、少なくとも第1の作用電極の流路に沿った場所、第1の較正電極と第1の作用電極の間の距離、試薬の溶解速度、第1の予め決められた量の第1の較正分析物の溶解速度、試薬の厚み、提供される際の試薬膜の厚みの1以上が選択されることによって、第1の較正電極からの較正分析物または反応生成物が、拡散または別の方法によって第1の較正電極から第1の作用電極まで移動することができる前に、所望の分析物の濃度を示す適切な測定値が第1の作用電極で得られるようになる。
典型的な実施形態では、少なくとも1つの測定電極での測定のためのアッセイ時間は、別の測定電極からの試薬または反応生成物の拡散にかかる時間よりも短い。典型的な実施形態では、少なくとも1つの作用電極でのアッセイ時間は、較正電極上の較正分析物および試薬、および/または、それらからの反応生成物が溶けて、拡散または別の方法によってその作用電極に移動するのにかかる時間よりも短い。
典型的な実施形態では、所望の分析物は、グルコース、コレステロール、トリグリセリド、タンパク質、乳酸、ピルベート、アルコール、尿酸、および、ケトンから選択される。典型的な実施形態では、試薬は、酵素、媒介物質、および、補助因子の群から選択される1以上を含む。典型的な実施形態では、内部標準は、第1の予め決められた量の較正分析物、適切な媒介物質、および/または、補助因子を含み、試薬は酵素を含む。
典型的な実施形態では、試薬は、乾燥した膜の形状であり、この乾燥した膜は、第1の膜形成成分(film forming ingredient)と、所望の分析物に敏感な第1の活性成分とを含む。典型的な実施形態では、乾燥した膜は、ポリマー、加工澱粉、プルラン(pulluan)、ヒドロキシエチルセルロース(hydroxethyl)、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、天然ゴム、水分散性ポリアクリレート、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、および、ヒドロキシルプロピルメチルセルロースの群から選択される第1の膜形成成分を含む。典型的な実施形態では、乾燥した膜は、ポリマー、加工澱粉、プルラン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、天然ゴム、水分散性ポリアクリレート、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、および、ヒドロキシルプロピルメチルセルロースの群から選択される第2の膜形成成分をさらに含む。
典型的な実施形態では、デバイスは、第1の膜形成成分および第2の膜形成成分を含み、第2の膜形成成分は、第1の膜形成成分よりも溶解しやすく、かつ、疎水性が低い。典型的な実施形態では、乾燥した膜はバッファーを含む。
典型的な実施形態では、試薬は所望の分析物に敏感な少なくとも第1と第2の活性成分を含む。典型的な実施形態では、第2の活性成分は、媒介物質またはフェリシアン化カリウムの媒介物質である。典型的な実施形態では、第1の活性成分は、酵素またはグルコースオキシダーゼ酵素またはグルコースデヒドロゲナーゼ酵素である。
典型的な実施形態では、デバイスは、可塑剤、崩壊剤(disintegrant)、および、界面活性剤の群から選択される少なくとも1つのさらなる膜形成成分を含む。
典型的な実施形態では、少なくとも1つのさらなる膜形成成分は、可塑剤:キシリトール、ソルビトール、エリスリトール(erthritol)、ポリエチレングリコールの群から選択される。典型的な実施形態では、少なくとも1つのさらなる膜形成成分は、崩壊剤:微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ナトリウムデンプン糖化生成物(sodium starch glycate)、および、Prosolv SMCC(登録商標)の群から選択される。典型的な実施形態では、少なくとも1つのさらなる膜形成成分は、界面活性剤:フッ素系界面活性剤(flurosurfactants)、Zonyl(登録商標)FSN−10(著作権)、シリコーンポリエーテル共重合体、Dow Corning(登録商標)193C、Triton(登録商標)X−100の群から選択される。
典型的な実施形態では、デバイスは、少なくとも1つの壁および/または蓋によって形成される流体チャンバーを含み、流体チャンバーは、流路に沿って流体を引きだすための毛細管として働くように、大きさが決められ、および/または、形状が決められ、および/または、寸法が決められ、および/または、処理される。典型的な実施形態では、デバイスは、2つの長縁部と2つの短縁部を有する一般的には長方形の基板を含み、流路への流体出入口が以下:長縁部にまたは長縁部に隣接して、短縁部にまたは短縁部に隣接して、デバイスのチャンバー蓋内で、のうちの1つに設けられる。典型的な実施形態では、デバイスは基板を含み、基板内で試薬層を形成する試薬膜は、基板の縁部にまで及び、露出した試薬膜のシェルフ領域を形成するように前記縁部までは及ばないチャンバー蓋が提供され、流路への入口は試薬膜の露出した部分のシェルフ領域に隣接する。
さらなる態様では、流体中の所望の分析物のレベルを測定するためのセンサーデバイスが提供され、センサーデバイスは、流体用の流路と、第1の予め決められた量の第1の較正分析物を含む内部標準に隣接する所望の分析物のための、流路上の試薬とを含み、さらに、試薬と予め決められた量の第1の較正分析物は、乾燥した形状であり、試薬は、乾燥した形状であらかじめ形成される。
さらなる態様では、流体中の所望の分析物のレベルを測定するためのセンサーデバイスが提供され、センサーデバイスは、流体用の流路と、第1の予め決められた量の第1の較正分析物を含む内部標準に隣接する所望の分析物のための、流路上の試薬とを含み、試薬と予め決められた量の第1の較正分析物は、乾燥した形状であり、試薬と第1の予め決められた量の第1の較正分析物は流路の同じ側にある。
さらなる態様では、流体中の所望の分析物のレベルを測定するためのセンサーデバイスが提供され、センサーデバイスは、流体用の流路と、第1の予め決められた量の第1の較正分析物を含む内部標準と所望の分析物のための、流路上の試薬とを含み、試薬と予め決められた量の第1の較正分析物は乾燥した形状であり、試薬は水溶性の乾燥した膜を含む。
本発明のさらなる態様では、所望の分析物を検出するためのセンサーデバイスを製造する方法が提供され、該方法は、流路を形成する工程、流路上に置く工程を含み、所望の分析物のための試薬は、第1の予め決められた量の第1の較正分析物に隣接し、試薬と予め決められた量の第1の較正分析物は、乾燥した形状である。
典型的な実施形態では、該方法は、流路に測定電極を置く工程と、試薬と第1の予め決められた量の第1の較正分析物を測定電極に隣接して置く工程とを含む。
典型的な実施形態では、第1の較正分析物と所望の分析物は同じ分析物である。典型的な実施形態では、試薬は、置く工程の前は乾燥した形状である。典型的な実施形態では、試薬は乾燥した試薬膜からなる。典型的な実施形態では、乾燥した膜は水溶性の乾燥した試薬膜を含む。典型的な実施形態では、該方法は、乾燥した試薬膜を予め形成する工程を含む。典型的な実施形態では、前記予め形成する工程は、第1の膜形成成分を提供する工程、混合物を形成するために、分析物に敏感な少なくとも1つの活性成分を第1の膜形成成分に加える工程、膜を形成するために混合物を引き出す工程、膜を乾燥させる工程を含む。典型的な実施形態中では、該方法は、溶液を形成する工程と、膜を形成するために溶液を引き出す工程を含む。
典型的な実施形態では、膜形成成分はポリマーを含む。典型的な実施形態では、該方法は、加工澱粉、プルラン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、天然ゴム、水分散性ポリアクリレート、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、および、ヒドロキシルプロピルメチルセルロースの群から選択される第1の膜形成成分を提供する工程を含む。典型的な実施形態では、該方法は、加工澱粉、プルラン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、天然ゴム、水分散性ポリアクリレート、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、および、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの群から選択される第1の膜形成成分の群から選択される第2の膜形成成分を提供する工程を含む。典型的な実施形態では、該方法は、第1の膜形成成分と第2の膜形成成分を提供する工程を含み、第2の膜形成成分は、第1の膜形成成分よりも溶解しやすく、かつ、疎水性が低い。
典型的な実施形態では、該方法は、少なくとも第1と第2の活性成分を提供する工程を含む。典型的な実施形態では、該方法は、第1の活性成分として酵素を提供する工程と、もし提供されるのであれば、第2の活性成分として媒介物質を提供する工程と、もし提供されるのであれば、第3の活性成分として補助因子を提供する工程を含む。典型的な実施形態では、酵素はグルコースオキシダーゼまたはグルコースデヒドロゲナーゼであり、もし提供されるのであれば、媒介物質はフェリシアン化カリウムである。
典型的な実施形態では、該方法は、可塑剤、崩壊剤、および、界面活性剤の群から選択される少なくとも1つのさらなる膜形成成分を提供する工程を含む。典型的な実施形態では、該方法は、可塑剤:キシリトール、ソルビトール、エリスリトール、ポリエチレングリコールの群から選択される少なくとも1つのさらなる膜形成成分を提供する工程を含む。典型的な実施形態では、該方法は、崩壊剤:微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ナトリウムデンプン糖化生成物、および、Prosolv SMCC(登録商標)の群からの少なくとも1つのさらなる膜形成成分を提供する工程を含む。典型的な実施形態では、該方法は、界面活性剤:フッ素系界面活性剤、Zonyl(登録商標)FSN−10(著作権)、シリコーンポリエーテル共重合体、Dow Corning(登録商標)193C、Triton(登録商標)X−100の群から選択される少なくとも1つのさらなる膜形成成分を提供する工程を含む。
典型的な実施形態では、該方法は、少なくとも1つの電極を提供する工程と、予め決められた量の第1の較正分析物を電極上に置く工程と、較正電極を形成するために、予め決められた量の第1の較正分析物の上に所望の分析物のための試薬を置く工程とを含む。典型的な実施形態では、試薬は水溶性の乾燥した試薬膜を含む。典型的な実施形態では、該方法は、少なくとも1つの電極を含む導電層を形成する工程と、電極層の少なくとも1つの電極上の少なくとも1つの予め決められた量の第1の較正分析物を含む第1の較正層を形成する工程と、所望の分析物のための試薬膜を予め形成する工程と、較正電極を形成するために、予め決められた量の較正分析物を有する少なくとも1つの電極の少なくとも一部上に試薬膜を置く工程を含む。典型的な実施形態では、該方法は、予め決められた量の較正分析物上に、試薬膜を少なくとも一部または全体にわたって置く工程を含む。典型的な実施形態では、該方法は、少なくとも2つの測定電極を形成する工程と、較正分析物を含まない少なくとも1つの測定電極を残す工程と、作用電極を形成するために、前記少なくとも1つの測定電極の少なくとも一部上に試薬膜を置く工程と、少なくとも較正電極を形成するために、較正分析物を有する電極の少なくとも一部上に試薬膜を置く工程とを含む。
典型的な実施形態では、該方法は、背景電極を形成するために、較正分析物を含まず、試薬を含まない少なくとも1つの電極を残す工程を含む。このことは、いかなる試薬も存在しないか、または、活性成分に敏感な分析物を含まない試薬が存在するということを意味する。
典型的な実施形態では、該方法は、流路上の少なくとも1つの作用電極の上流に位置する少なくとも1つの較正電極を形成する工程を含む。典型的な実施形態では、単一の流路が提供されるか、または、単一の直線流路が提供される。
典型的な実施形態では、該方法は、第1の予め決められた量の第1の較正分析物と、その上に配された所望の分析物のための試薬を有する第1の較正電極を提供する工程と、第2の予め決められた量の第1の較正分析物または第1の予め決められた量の第2の較正分析物のいずれかと、所望の分析物のための試薬を有する第2の較正電極を提供する工程とを含む。典型的な実施形態では、該方法は、同じ量のまたは異なる量の同じ較正分析物または異なる較正分析物と、例えば、その上に配された所望の分析物のための試薬とを含む3以上の較正電極を提供する工程を含む。典型的な実施形態では、較正分析物の少なくとも1つは所望の分析物と同じ分析物である。
典型的な実施形態では、該方法は、下記:流路の幾何学的形状、流路の高度、流路の幅、流路の長さ、少なくとも第1の較正電極の流路に沿った場所、少なくとも第1の作用電極の流路に沿った場所、第1の較正電極と第1の作用電極の間の距離、試薬の溶解速度、第1の予め決められた量の第1の較正分析物の溶解速度、試薬の厚み、もし提供されるのであれば試薬膜の厚み、の1以上を選択する工程を含むことによって、第1の較正電極からの較正分析物または反応生成物が拡散または別の方法によって、第1の較正電極から第1の作用電極まで移動することができる前に、使用時に、所望の分析物の濃度を示す適切な測定値が第1の作用電極で得られるようになる。
典型的な実施形態では、所望の分析物は、グルコース、コレステロール、トリグリセリド、乳酸、ピルベート、アルコール、尿酸、および、ケトンから選択される。典型的な実施形態では、試薬は、酵素、媒介物質、および、補助因子の群から選択される1以上を含む。典型的な実施形態では、内部標準は、第1の予め決められた量の較正分析物、適切な媒介物質、および/または、補助因子を含み、試薬は酵素を含む。典型的な実施形態では、内部標準はバッファーを含む。
本発明の1つの態様によれば、試薬膜が提供され、該試薬膜は、第1の膜形成成分と、所望の分析物に敏感な第1の活性成分を含む試薬とを含む。
典型的な実施形態では、試薬膜は、約30μm乃至90μmの範囲で、約40μm乃至80μmの範囲で、約100μm未満で、約90μm未満で、約90μmで、約80μmで、約80μm未満で、約60μmで、または、約60μm未満で、の群から選択される湿った厚みを有する。典型的な実施形態では、試薬膜は、膜の半分以上、膜の75%以上、または、膜の約90%以上が所定の領域内で、約2秒、約2秒未満、約1.5秒、約1.5秒未満、約1秒、約1秒未満、約0.5秒、約0.5秒未満、約0.25秒、約0.25秒未満、約0.2秒未満、約0.1秒未満の群から選択される時間内に溶けるような溶解速度を有する。
典型的な実施形態では、試薬膜は乾燥している。典型的な実施形態では、試薬膜は水溶性である。典型的な実施形態では、試薬膜は、ポリマー、加工澱粉、プルラン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、天然ゴム、水分散性ポリアクリレート、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、および、ヒドロキシルプロピルメチルセルロースの群から選択される第1の膜形成成分を含む。典型的な実施形態では、試薬膜は、ポリマー、加工澱粉、プルラン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、天然ゴム、水分散性ポリアクリレート、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、および、ヒドロキシルプロピルメチルセルロースの群から選択される第2の膜形成成分を含む。典型的な実施形態では、試薬膜は第1の膜形成成分および第2の膜形成成分を含み、第2の膜形成成分は、第1の膜形成成分よりも溶解しやすく、疎水性が低い。
典型的な実施形態では、試薬は所望の分析物に敏感な少なくとも第1と第2の活性成分を含む。典型的な実施形態では、第2の活性成分は媒介物質またはフェリシアン化カリウムの媒介物質である。典型的な実施形態では、第1の活性成分は、酵素またはグルコースオキシダーゼ酵素またはグルコースデヒドロゲナーゼ酵素である。典型的な実施形態では、少なくとも1つのさらなる膜形成成分は、可塑剤、崩壊剤、および、界面活性剤の群から選択される。典型的な実施形態では、少なくとも1つのさらなる膜形成成分は、可塑剤:キシリトール、ソルビトール、エリスリトール、ポリエチレングリコールの群から選択される。典型的な実施形態では、少なくとも1つのさらなる膜形成成分は、崩壊剤:微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ナトリウムデンプン糖化生成物、および、Prosolv SMCC(登録商標)の群から選択される。典型的な実施形態では、少なくとも1つのさらなる膜形成成分は界面活性剤:フッ素系界面活性剤、Zonyl(登録商標)FSN−10(著作権)、シリコーンポリエーテル共重合体、Dow Corning(登録商標)193C、Triton(登録商標)X−100の群から選択される。
本発明のさらなる態様は、試薬膜を製造する方法を含み、該方法は、第1の膜形成成分を提供する工程と、混合物を形成するために、分析物に敏感な少なくとも1つの活性成分を第1の膜形成成分に加える工程と、膜を形成するために混合物を引き出す工程と、膜を乾燥させる工程とを含む。
典型的な実施形態では、該方法は、溶液を形成する工程と、膜を形成するために溶液を引き出す工程とを含む。典型的な実施形態では、該方法は、湿った膜の厚みを制御する工程を含む。典型的な実施形態では、該方法は、予め決められた湿った厚みを有するよう膜を引き出す工程を含む。典型的な実施形態では、該方法は、約30μm乃至90μmの範囲で、約40μm乃至80μmの範囲で、約100μm未満で、約90μm未満で、約90μmで、約80μmで、約80μm未満で、約60μmで、または、約60μm未満で、の群から選択される湿った厚みを有する試薬膜を提供する工程を含む。
本発明のさらなる態様は、センサーを用いてアッセイを行う方法を含み、該方法は、第1の較正電極からの較正分析物または反応生成物が拡散または別の方法によって、第1の較正電極から第1の作用電極まで移動することができる前に、第1の作用電極での所望の分析物の濃度を示す測定値を得る工程を含む。典型的な実施形態では、少なくとも1つの測定電極での測定のためのアッセイ時間が、別の測定電極からの試薬または反応生成物の拡散にかかる時間よりも短い。典型的な実施形態では、波面は、所望の分析物のための試薬と、第1の予め決められた量の第1の較正分析物との両方に、約0.75秒、約0.5秒、約0.25秒、約0.2秒、約0.1秒、約0.05秒、約0.025秒、約0.02秒、および、約0.01秒の群から選択される時間内に到達する。典型的な実施形態では、該方法は試薬膜を含み、該試薬膜は、所定の領域内の膜の半分以上、膜の75%以上、または、膜の約90%以上が、約2秒、約2秒未満、約1.5秒、約1.5秒未満、約1秒、約1秒未満、約0.5秒、約0.5秒未満、約0.25秒、約0.25秒未満、約0.2秒未満、約0.1秒未満の群から選択された時間内に、例えば、血液または血漿などの体液内で溶けたような溶解速度を有する。
典型的な実施形態では、該方法は、反応が約4秒乃至約12秒の間、約4秒乃至約10秒の間、約5秒乃至約10秒の間、約4秒乃至約6秒の間、約5秒で、約6秒で、約8秒で、約10秒で、約12秒で、の群から選択される時間で定常状態に到達する前に、分析物の濃度を示す信号を測定する工程を含む。
本発明のさらなる態様は、測定値を較正する方法を提供し、該方法は、本発明の第1と第2の任意の実施形態に従って第1のセンサーを提供する工程と、作用電極で作用電極の電流を測定する工程と、予め決められた量の較正分析物を反映する較正電流と、分析物を投与した流体サンプル中に既知の量の所望の分析物を反映する電流とを測定する工程と、補正因子を測定するために較正電流および作用電極電流を使用する工程とを含む。典型的な実施形態では、該方法は、本発明の第1および/または第2の態様の任意の実施形態に従って第2のセンサーを提供する工程を含み、補正された作用電極電流および/または補正された分析物の濃度に到達するように、第2のセンサーからの作用電極電流と較正電流に補正因子を適用する工程を含む。
典型的な実施形態では、該方法は、一群のセンサーを提供するとともに、該群からセンサーのサブセットを選択する工程と、分析物を投与した流体サンプル中の同じおよび/または異なる既知の量の所望の分析物のために、同じ夫々の測定電極で較正電流と作用電極電流を測定する工程と、センサーのその設計用のその量の較正分析物のための予想される較正電流を測定する工程と、予想された較正電流を反映する補正因子を提供する工程とを含む。典型的な実施形態では、該方法は、該群からさらなるセンサーを提供する工程と、試験を行なうために未知の量の分析物を有する流体サンプルを使用する工程と、補正された作用電極電流を提供するために、試験から作用電極電流と較正電流を補正する補正因子を使用する工程を含む。典型的な実施形態では、該方法は、同じセンサーまたは異なるセンサーからの1以上の較正電流を平均化する工程と、同じセンサーまたは異なるセンサーからの一連の較正電流に曲線または直線を合わせる工程と、ゼロのサンプル分析物濃度で予想される較正電流を測定する工程の1以上によって、第1の量の較正分析物のためのセンサーのこの設計用に予想される較正電流を測定する工程を含む。典型的な実施形態では、図5に関連して記載されたような分析物測定に電流測定を変換するための既知の較正方法の代わりに、または、より好ましくは、該既知の較正方法に加えて、本明細書に記載の内部標準較正方式が使用されてもよい。
本発明の第2の態様はメーターを提供し、該メーターは、本発明の第1および/または第2の任意の態様の実施形態に従ってセンサーに接続するためのコネクターと、センサーを操作し、そこからの測定信号を測定するための電源および測定回路と、電源および測定ユニットから測定信号を受け取るための、および、測定結果を送達するために測定信号を分析するための中央処理装置とを含む。典型的な実施形態では、中央処理装置は本明細書に記載されているように、作用電極電流を補正するために配置される。
本発明の第2の態様はキットを提供し、該キットは、本発明の任意の態様の任意の実施形態に従って、メーターとセンサーを含む。
本発明は、以下の図に関連してほんの一例としてここで記載されており、図面中の類似する参照番号は類似する特徴について言及している。
本発明の1つの実施形態に応じて電気化学試験ストリップの形状をした試験センサーデバイスの平面図である。 図1のセンサーの線のAA’に沿った断面図である。 例となる反応領域の略図としてである。 3つの例となるセンサーに関して時間に対する電流の例となる図である。 YSI(Yellow Springs)instrumentまたは類似物上で測定された、1デシリットル当たりのミリグラムの、グルコース濃度に対する測定された電流の概略図である。 全体試験誤差への様々な寄与を示す概略図である。 流体の流れの方向に関して、測定電極の様々な配置の3つの断面図を示す。図7Aでは、較正電極(19)は、作用電極(18A)および対/参照電極(17)の上流に位置する。 流体の流れの方向に関して、測定電極の様々な配置の3つの断面図を示す。図7Bでは、較正電極(19)は、作用電極(18A)の上流に、および、対/参照電極(17)の下流に位置する。 流体の流れの方向に関して、測定電極の様々な配置の3つの断面図を示す。図7Cでは、較正電極(19)は、作用電極(18A)の上流にそれ自体が位置する対/参照電極(17)の上流に位置する。 本発明による試験センサーの典型的な実施形態の断面図を示す。 本発明による典型的な実施形態の断面図の試験センサーを示す。 本発明による試験センサーの典型的な実施形態の断面図を示す。 本発明による試験センサーの典型的な実施形態の断面図を示す。 本発明の1以上の態様に従って、5つの測定電極を有する試験センサーの典型的な実施形態の平面図を示す。 図10Aの試験センサーの線BB’に沿った断面図を示す。 本発明の1以上の態様に従って、様々な製造工程における試験センサーの典型的な実施形態の斜視図を示す。 線CC’に沿った図11の試験センサーの断面図を示す。 本発明の1以上の態様による、試験センサーの別の典型的な実施形態の分解斜視図を示す。 実験データ、すなわち、本発明の1以上の態様の典型的な実施形態に従って構築された試験センサーのためのバッファーを含むサンプル中の様々なレベルのグルコースの単一の検出領域で、時間に対して測定された電流を示し、ここで、水溶性の乾燥した試薬層はセンサーへの配置前に予め形成される。いかなる較正分析物も測定電極上に投与されない。 実験データ、すなわち、4つの異なる検出領域(すなわち、測定電極E1、E2、E3、E4)で時間に対して測定された電流の図を示す。測定電極E3のうちの1つは、グルコースの用量をその上でインクジェット印刷して、センサーの組み立ての前に乾燥した。 初期のプロトタイプの4つの測定電極システム(そのうちの1つの測定電極)の時間に対する電流の実験データの図を示す。この場合、E1は予め決められた量のグルコースとともに予め投与され、水溶性の乾燥した試薬膜は、センサーの構築前に予め形成された。 E1およびE4が両方とも予め決められた量のグルコースで提供される、本発明による試験センサーの典型的な実施形態での4電極システムに関する時間に対する電流の実験データの図を示す。 対照溶液を用いて1デシリットル当たりのミリグラムのグルコース濃度に対して、10秒で特定の作用電極(追加投与されたグルコースを含むE3と、投与されたグルコースを含まないE4)で現れた電流の実験データの図を示す。 全体的な指先穿刺による血液(各々のグルコースレベルで2度繰り返す)を用いて、1デシリットル当たりのミリグラムのグルコース濃度に対して、10秒で特定の作用電極(追加投与されたグルコースを含むE3と、投与されたグルコースを含まないE4)で現れた電流の実験データの図を示す。ここで、投与されたグルコースのレベルは、図18Aの実験で使用されるものよりもはるかに高い。 補正因子の一部として予め決められた量のグルコースを有する較正電極で現れた較正電流を用いて、補正されたグルコース結果を提供するために、作用電極で電流を補正する方法を示す。 個々のセンサー測定を補正する際に使用するための一群のセンサーの予想される標準較正電流を測定する方法を示す。 同じ設計の複数の試験センサーで、異なるレベルの既知のサンプル分析物の濃度で、較正電極で現れた電流の模範データの図を示し、各々のセンサーは、その上に投与された同じ予め決められた量の較正グルコースを有する。 図19Aと19Bの方法のための随意の工程を示す。 流路に沿った流体の導入直後の反応領域の位置、および、測定電極への反応生成物の起こり得る拡散を示すために、3つの異なる時間、T0、T1およびT2における、4つの例となる構造体のA、B、CおよびDを示す。 各々が(製造時に決定された湿った際の厚みに基づいた)異なる厚みの水溶性の乾燥した試薬膜を有する異なるセンサー内の同じそれぞれの測定電極で測定された電流対時間の実験データの図を示す。 本発明の1以上の態様の中で使用することが可能な代替電極構造の平面図を示す。図22Aは、5つの電極システム(1つの対/参照電極と4つの測定電極)、および、一般的には長方形のセンサーの1つの長縁部から一般的には長方形のセンサーの他方の長縁部に及ぶサイドフィル(a side fill))流路を示す。 本発明の1以上の態様の中で使用することが可能な代替電極構造の平面図を示す。図22Bは、トップフィル(top fill)配置を有する5つの電極システムを示す。この実施例において、水溶性の乾燥した膜試薬の使用が特に望ましい。 本発明の1以上の態様の中で使用することが可能な代替電極構造の平面図を示す。図22Cは、酵素電極または較正電極として使用するための4つの電極と、1つの一体型の対/参照電極とを有する、5つの測定電極システムの平面図を示す。再度、一般的に長方形のストリップの1つの長手方向の縁部から他方の長手方向の縁部までのサイドフィルが示される。 本発明の1以上の態様の中で使用することが可能な代替電極構造の平面図を示す。図22Dでは、代替配置での5つの測定電極システムが示される。ここで、流路(23)への入口(32)は一般的に長方形のセンサーの短縁部に沿って設けられ、「エンドフィル(end fill)」と呼ばれる。 本発明の1以上の態様による例となるセンサーの概要の断面図を示す。ここで、シェルフフィル、エンドフィル、および、トップフィルの配置が示される。
ここで図1を参照すると、上に導電性トラック(14)を配した一般的に長方形の基板(12)を含むセンサー(10)の平面図が示される。
基板(12)が一般的に長方形の形状である一方で、正方形、円形、卵形、楕円形などの他の形状センサーは本発明内で使用可能である。基板(12)はポリエステルまたはポリテンのような任意の適切な材料であってもよい。導電性トラック(14)は測定電極(E1、E2、E3)につながっている。典型的には、測定電極と導電性トラック(14)は同じ材料から作られるが、必ずしもその通りである必要はない。金、銀、銀/塩化銀、炭素、白金またはパラジウムを含む、当業者に知られている典型的な材料が使用される。絶縁材料を含む絶縁体層(16)は、導電性トラック(14)と測定電極E1、E2、E3に少なくとも一部重なる。絶縁体層(16)は内部に配された窓部(15)を有する。窓部(15)は、測定電極(E1、E2、E3)の特定の部分を露出させることで、流体サンプル内の分析物の検出のために測定電極の露出した領域を形成する。絶縁体層(16)は、Ercon Inc.(Wareham、MA、USA)からのInsulayer(商標)、または、Gwent Electronic Materials Ltd(Pontypool,Gwent,英国)からのD2071120D1ポリマー誘導体などのインクから作られる。そのような材料および材料の使用、および、該材料を置く方法は当該技術では周知である。典型的には、導電層(13)および/または絶縁体層(16)は、スクリーン印刷、または、リソグラフ手順、インクジェット、スパッタリング、および/または、エッチングなどの他の方法によって下に置かれる。
測定電極(E1、E2、E3)の露出領域のためのセンサーの最適な性能が十分に定義されることが有益である。したがって、選択された堆積技術が測定電極(E1、E2、E3)の縁部の適切な定義を提供するのに適切であるということが好ましい。したがって、そのことは、測定電極(E1、E2、E3)の縁部「a」の優れた縁部の定義を提供する技術によって導電層(13)が堆積し、かつ、絶縁体層(16)が測定電極(E1、E2、E3)の縁部「b」(すなわち、絶縁体窓部(15)によって露出した縁部)の優れた定義を提供する技術によって堆積する場合に望ましい。
水溶性の乾燥した試薬膜(40)は、測定電極(E1、E2、E3)の2つに重なるように提供される。試薬を含む水溶性の乾燥した試薬膜(40)の1つの縁部「c」は、図1に示されるような絶縁体窓部(15)の縁部「b」内にあるか、または、それは、絶縁体層窓部(15)の縁部「b」を越えて伸張し、それによって、その方角に測定電極(E1、E2、E3)の露出領域すべてを覆う。水溶性の乾燥した試薬膜(40)は伸張して測定電極E1、E2およびE3も覆うことで、作用電極(18)、対/参照電極(17)、および、較正電極(19)を形成する。流体の流れ(22)の方向も図1に示される。
ここで図2に目を向けると、線AA’に沿った断面図が示される。ここで、3つの測定電極E1、E2およびE3が示される。第1の電極E1は、対/参照電極(17)を形成し、方向(22)に流れる流体に最初に晒される。第2の電極E2は、較正電極(19)を形成するために、その上に置かれた予め決められた量の較正分析物(38)を有する。較正分析物(38)は湿ったまま置かれ、その後乾燥し、または、乾燥した形状で置かれる。この較正分析物(38)は、センサーの所望の分析物と同じか、または、異なる。第3の電極E3も作用電極(18)を形成するために設けられる。水溶性の乾燥した試薬膜(40)は、電極E1、E2およびE3の最上面に少なくとも部分的に配されるとともに重なる。したがって、試薬膜(40)は較正分析物(38)に隣接する。
測定電極E1は、測定電極E2が方向(22)に流れる流体からの波面に遭遇する前に、この流体に遭遇する。同様に、測定電極E2は、測定電極E3の前に方向(22)に沿って流れる流体からの波面に遭遇する。提供される3つの電極は異なる機能を有する。測定電極E1は、対/参照電極(17)として機能する。測定電極E2は、その上に配された予め決められた量の分析物、較正分析物(38)を有する。加えて、水溶性の乾燥した試薬膜(40)は測定電極E2の最上面を超えて伸張する。試薬(ここでは試薬膜(40)の形状)に隣接する較正分析物(38)に隣接している測定電極E2のこの組み合わせが、較正電極(19)を提供する。測定電極E3も水溶性の乾燥した試薬膜(40)によって少なくとも部分的に重ね合わされ、その結果として第1の作用電極(18A)を形成する。
測定を行うために、+200−600ミリボルト、または、特に+400mVのような電圧が、作用電極(18A)、較正電極(19)、および、対/参照電極(17)の間にかけられる。その後、作用電極と較正電極(19)で現れた電流が、流体中の分析物の濃度の指標として測定される。
図3、4、および、5をざっと見ると、反応の枠組みの概略図、経時的な電流の例となる図、および、例となる較正グラフがそれぞれ示されている。図3では、適切な酵素および随意の媒介物質(ここではグルコースオキシダーゼおよびフェリシアン化カリウム)の存在下における分析物(ここではグルコース)がグルコン酸に酸化可能であることがわかる。順に、グルコースオキシダーゼはその還元形に分解される。同様に、フェリシアン化カリウムは対/参照電極でフェロシアン化カリウムに分解され、その一方で、フェロシアン化カリウムがフェリシアン化カリウムに酸化されるという点で、逆のことが作用電極で生じる。
グルコースの測定については、サンプル中の分析物の量を適切に示すための作用電極で現れた電流を測定するのに適切な時間に関する2つの流派の思想がある。1つの流派の思想は、ひとたび反応が完了すると、または、少なくとも定常状態が達成されると、電流の測定をもたらすものである。このように動作するグルコースセンサーの例は、AbbottDiabetes Care Inc.(Alameda,CA,米国)からのFreestyle Lite、または、Agamatrix Inc.(Salem,NH,米国)からのWavesense Jazzを含む。そのようなセンサーのためのアッセイ時間は、固定されるよりもむしろ可変であり、より高いグルコースレベルで増加する傾向がある。
もう1つの別の思想は、反応がまだ進行している間と、測定が可能となるのに十分なほどに変数および様々な条件の数が固まる時間のそのような最初の時間の後にも、測定を行うものである。このように動作するセンサーの例は、Lifescan(Milpitas,CA)からのOne Touch Ultraと、Roche Diagnostics Inc.(Indianapolis,IN,米国)からのAccu−Chek Avivaを含む。図4でわかるように、3乃至4秒あたりから、10乃至12または15秒の領域内のどこかに向かって上方に伸張するのが一般的な窓部がある。その10乃至12または15秒の間に選択された時点にある電極で時間内に電流の測定が行われ、これが一貫したやり方で流体サンプル中の分析物の量に関連する。したがって、サンプル中のグルコースの量は、単純な一次方程式(y=mx+c)によって、一定期間(例えば、5秒)後に作用電極で現れた電流に関連付けられることができる。それにもかかわらず、製造プロセス、製造成分などの変動によって、この関係は一群のストリップから次のストリップに、および、一群内の1つのストリップから別のストリップに変わる。それにもかかわらず、同じ開始構成要素とともに製造された一群のストリップ内では、この関係は多かれ少なかれ測定可能である。したがって、図5では、同じ群からのいくつかのセンサーにかけられた異なるレベルのグルコースとともに投与されたサンプル一式からの濃度対マイクロアンペアの電流の図が見て取れる。点(24)はサンプル内の既知量のグルコースのマイクロアンペアでのセンサー測定値を示す。
ここでのセンサー測定は、一定時間(例えば、5秒または6秒)内に作用電極で現れた電流を表わす。群内においてでさえ、図5の点の分布によって示されるように、特定の量の変動がある。したがって、線(26)などのデータによる適合は、線(26’)または線(26’’)などのような線に関連づけられる標準偏差を有する。したがって、線(26)の傾斜と切片を測定する際に、傾斜「m」と切片「c」それ自体が、夫々の標準偏差「Δm」「Δc」に関連付けられる。図5に関して実証されたような較正手順で得られるセンサーの平均サブセットからの傾斜と切片を使用することによって、個々のセンサーは、傾斜と切片が作用電極で測定された電流または測定結果を補正するのに利用可能な場合に、測定することができる。
したがって、メーターは、傾斜および切片の較正情報からなるか、または、該情報を具現化する較正コードとともに設けられることによって、メーターとセンサーのユーザーに補正されたグルコース結果を提供するためにセンサーからの電流を補正可能である。
したがって、図6で分かるように、全体試験誤差は、サンプルによる誤差、外部エラー、および、ユーザーエラーなどの多くのソースに由来することもある。サンプルによる誤差(27)の例は、酸素値、ヘマトクリット、反応性化学変動血漿粘度、赤血球溶血などを含む。外部エラー(28)の例は、湿度のストリップ変動を超える高いまたは低い温度湿度の高気流(high or low temperature humidity high airflow)を含む。ユーザーエラー(29)の例は、粗末なストリップの保存、不適切なサンプル量、汚染されたサンプル、損傷を受けたストリップ、期限切れの生成物、誤った較正コードなどを含む。
この発明は、試験センサーを使用する際に、これらの誤差のうちのいくつかの影響に取り組もうとするものである。
図1および図2は、本発明の2つの態様を示す。本発明の第1の態様は、乾燥した較正分析物に隣接する乾燥した試薬の準備である。ここで、これは、水溶性の乾燥した試薬膜(40)を乾燥した較正分析物(38)に隣接して位置付けることによって達成される。したがって、試薬と、試薬が感知する較正分析物は、互いに対して非常に近接して配される。これらは互いの数μm内に触れるか、または、位置するが、乾燥した形状であるため相互には作用しない。したがって、分析物の2つのソースから測定電極までの反応生成物の輸送経路は非常に類似している。同様に示されている好ましい実施形態は、較正電極(19)を形成するために、乾燥した試薬と較正分析物を測定電極E2に隣接するように配している。
別の構成要素に隣接している1つの構成要素は、較正分析物および試薬のような構成要素が物理的に接触して、または、連続して、または、並列して、または、共通の境界を有するように、または、隣接して、または、接して、または、重なって、または、互いの近くにあるように配されることを意味する。1つの実施形態では、このことは同様に、較正分析物と試薬が、付着しないように、および/または、任意の相当の程度、任意の相互作用を有さないように位置付けされるということを意味する。特定の実施形態では、例えば、試薬が予め決められた量の第1の較正分析物に隣接することで、流路に沿って流れる流体の波面は、約0.75秒、約0.5秒、約0.25秒、約0.2秒、約0.1秒、約0.05秒、約0.025秒、約0.02秒、および、約0.01秒の群から選択される時間内に、所望の分析物のための試薬と、第1の予め決められた量の第1の較正分析物との両方にほぼ同時に到達するようになる。特定の実施形態では、例えば、試薬は、予め決められた量の第1の較正分析物に、互いに0μm(触れる場合)、または、約数μmまたは約数十μm、または、約5乃至15μm内、または、約10μm内、または、約5μmの距離内で隣接する。
2つの湿った組成物が互いに隣接して配されると、これらは、組成物の湿った面を一緒に引き出す組成物内の流体の表面張力によって混じり合う。液体が乾燥によって取り除かれるまで、組成物内の構成要素は互いと混合し互いに相互作用する。その結果は、これらが乾かされる際に、1つの組成物が他方に付着するというものである。
湿った組成物が隣接して配される際には、乾燥した組成物が可溶性であり、かつ、乾燥した組成物の表面が疎水性ではないと仮定して、乾燥した組成物はその表面で溶けて湿った組成物になる。したがって、液体が乾燥によって取り除かれるまで、組成物内の構成要素は互いと混合して互いに相互作用することができる。その結果は、1つの組成物が他方に付着するというものである。
2つの乾燥した組成物が互いに隣接して配される場合、混合は起こり得ず、したがって、組成物は互いに隣接して配されているが、互いに対して付着してはいない。
乾燥した組成物は、例えば、水分または液体を十分には含まない組成物であるため、その構成要素の分子は互いに対して移動するほど自由ではない。第2の態様は、流体の流れに関して作用電極の上流に予め決められた量の較正分析物を有する較正電極が存在するものである。本発明の第3の態様は最初の2つの態様の組み合わせである。本発明のこれらの態様とさらなる態様がより詳細に記載される。
予め決められた量の較正分析物は、非常に正確であると知られており、特定の範囲内で知られているか、または、知られていない。しかしながら、1つのセンサーからに次のセンサーに、予め決められた量の較正分析物は、試験センサー上の実際の絶対的な量の分析物が既知ものであってもなくても、特定許容差内に同じものであると予め決められている。したがって、それぞれのセンサー上に、例えばインクジェット印刷によって配された正確な量の較正分析物は知られていない一方で、製造工程は、それぞれのセンサー内のそれぞれの測定電極上に提供される対応量に十分なように制御される。
同様に、本発明の態様が試験センサーに試薬膜を提供するために適切な試薬膜の製造を可能にするため、本発明の特定の実施形態では、特定の耐性内の同じ量の試薬に同じ各々のセンサーが提供される。特定の実施形態では、試薬膜が単位領域あたりほぼ均等な濃度の分析物を有することが望ましいため、1以上のセンサー内の1以上の測定電極に膜の対応する領域を提供することで、各々に提供される試薬の量は知られていないが、結果として各々の測定電極には同等の量の試薬が提供される。
その量の較正分析物に必要な耐性は、試薬膜生成での耐性とセンサー構築における耐性に由来する。望ましい耐性か、または、確かに特定の実施形態で必要とされる耐性は、以下の:流路の幾何学的形状、流路の高度、流路の幅、流路の長さ、少なくとも第1の較正電極の流路に沿った場所、少なくとも第1の作用電極の流路に沿った場所、第1の較正電極と第1の作用電極の間の距離、試薬の溶解速度、第1の予め決められた量の第1の較正分析物の溶解速度、試薬の厚み、試薬膜の厚み、の1以上などのセンサーの設計によって決定される。
したがって、各センサー内で提供される予め決められた量の較正分析物の制御と、センサーからセンサーまでの変動の制御は優れているが、各々で提供される実際の量の較正分析物は知られていない。センサーの設計と製造での変数はセンサーの性能を最適化するように制御されるのが望ましい。例えば、そのような最適化は、変数の制御を含むため、較正電極からの較正分析物または反応生成物が拡散または別の方法によって較正電極から作用電極まで移動することができる前に、所望の分析物の濃度を示す適切な測定値が1つの作用電極で得られるようになる。
本発明の1以上の任意の態様はウェブ(web)ベースの生産方法を使用する。とりわけ、本明細書に記載されているような試薬膜は、特にウェブ生産方法によって作られる。好ましくは、試薬膜は、本発明によってセンサーを製造するために、ウェブ生産方法で使用される。使用されるウェブベースの製造技術の例は、WO2001/73109およびWO2004/040290(両方ともINVERNESS MEDICAL; DAVIES et al)に記載されたものを含む。
図7A、7Bおよび7Cは、第1と第2の態様に従って、本発明の例となる実施形態を断面図で示す。基板(12)には3つの測定電極E1、E2、E3が設けられる。3つの図は、図1、10A、10B、11、13、22A、22B、22C、および、22Dで見られる試験センサーの断面図を示す。様々な構成要素の断面がほぼ長方形のものとしてここで描かれるか、または、予め決められた量の分析物(38)の場合にはほぼ平面または不定形の点として描かれる一方で、断面は堆積技術に依存して変化するということが当業者によって理解されるであろう。実際に、正確な断面形状、または、実際に正確な厚みの制御は、デバイスの性能を最適化するために変化可能である。
以下、特段の定めのない限り、当然のことながら、測定電極E1、E2、E3などは、E1からE2、E3、E4の方向に流路上のデバイス(センサー)を通って流れる流体に遭遇する。図7A、7B、および、7Cにおいて、流体は流路(23)に沿った方向(22)に右から左に流れる。現在の目的のために、特に断面の正確な寸法または流路の長さを1つの面に残すことが可能である。しかしながら、当然のことながら、流路の寸法は(血液または間質液などの体液にとって重要である)必要とされる流体の量を決定する上で、および、サンプルチャンバー内の流体の流速に関して重要である。したがって、これは後でより詳細に議論される反応のタイミングに影響を与えかねない。
図7Aでは、サンプル流体は第1の測定電極E1に遭遇し、ここで、較正電極(19)は、予め決められた量の較正分析物(38)と乾燥した試薬膜(20)によって少なくとも部分的に重なった導電性の測定電極E1を含む。したがって、乾燥した予め決められた量の較正分析物(38)と乾燥した試薬(20)は互いに隣接しており、この例となる実施形態では、少なくとも部分的に互いに重なり合い、したがって、測定電極E1にも隣接するとともに少なくとも部分的に重なっている。
測定電極E2は、その表面の少なくとも一部上に乾燥した試薬膜(20)が提供される。したがって、測定電極E2と試薬膜(20)は作用電極(18A)を形成する。測定電極E2の下流は、試薬膜(20)にも提供されるとともに測定の間に対/参照電極として機能する測定電極E3である。
図7Bでは、測定電極E1は、最初に方向(22)に流路(23)に沿って最初に流れる波面に晒される。次に、測定電極E2、予め決められた量の較正分析物(38)、および、試薬膜(20)を含む較正電極(19)は、流体の波面に遭遇する。較正電極(19)の下流は、測定電極E3と試薬膜(20)を含む作用電極(18A)である。
図7Cでは、較正電極(19)が、方向(22)に流路(23)に沿って流れる流体に最初に遭遇する。次に、測定電極E2は流体に遭遇し、その後、測定電極E2と試薬膜(20)を含む対/参照電極(17)を形成する。下流には、再度、測定電極E3と試薬膜(20)を含む作用電極(18A)がある。
測定電極E1、E2、E3とそのそれぞれの層の大きさおよび形状は、当業者によって理解されるように変更可能である。したがって、対/参照電極E2は作用電極の2倍の大きさであってもよい。電極の形状および/または領域は同じでも異なってもよい。これらの1つまたは両方が同じである場合、これによって、1つの電極からの電流を別の電極の電流と比較する際に可能性のある誤差の原因を減らすことができる。または、1つの電極で現れた電流は、領域の任意の差を調節するために、領域の比率を乗じることができる。典型的には、測定電極E1、E2、E3を形成する導電性電極層(13)(図1を参照)は、一度に置かれ、したがって、これらは基板(12)上に同じ厚みを有する。
1つの実施形態では、作用および/または較正電極として役立つすべての測定電極E1、E2、および、E3は、各々に近い類似の反応と拡散をもたらすように、同じ大きさおよび形状である。さらに、電極の構築、大きさ、および、形状は制御される。これは、1以上の電極が提供される場合に、1つの電極から次の電極までの、特に較正電極と作用電極、および、随意に較正電極との間の変動を減らすことが望ましいためである。
試薬と乾燥した形状の較正分析物は任意の状態で水を含まない(言い換えれば、無水である)必要はないが、むしろ、それらは、活性成分の運搬が行われない液体または水分をほとんど含まない。このことによって、較正分析物の形状の分析物を試薬の非常に近くに置くことができるため、較正分析物と試薬間に、または、試薬とサンプル分析物の間に生じる任意の反応が、ほぼ同時に始まるようになる。同時ということによって、特定の時点(例えば、5または6秒)で較正電極で現れた電流の測定が、較正分析物と試薬との間の、および、サンプル分析物のサンプルと試薬との間の反応の異なる開始時刻によっては変更しないような十分に短い時間内であることを意味する。4乃至12秒または約5乃至10秒の電極で現れた電流に関する測定時間を有するセンサーに関して、較正分析物と試薬の間の、および、サンプル分析物と試薬との間の反応の開始時刻の差は、好ましくは、0.5秒未満、0.25秒、0.2秒、0.1秒、0.05秒、0.025秒、0.02秒、0.01秒である。
さらに、この例となる実施形態では、測定電極の最上部の露出した層に直接隣接する較正分析物と試薬層の場所によって、分析物の2つのソースからの反応生成物は、非常に短く、かつ、測定電極で電流を進行させるために移動するのとほとんど同じ距離を有することがわかる。
流体運搬の1つの例が図8で示され、該図では、流体の滴(21)の波面(31)が毛細管現象によって流路(23)に沿って引き出されるべくチャンバー(36)の少なくとも1つの表面に触れるように、流体の滴(21)は流体出入口(32)に非常に接近して置かれる。
ここで、基板(12)には3つの測定電極E1、E2およびE3が提供されている。測定電極E1は、予め決められた量の乾いた較正分析物(38)の準備によって(この場合、グルコースおよび乾燥した試薬膜(20))、較正電極を提供する。測定電極E2は作用電極(18A)を提供し、測定電極E3は対の参照電極(17)を提供する。スペーサー(34)は、基板(12)とサンプルチャンバー蓋(30)の間の間隔を提供する。サンプルチャンバー蓋(30)には空気口(33)が提供され、該空気口は毛細管流体停止部(a capillary fluid stop)として機能し、空気がサンプルチャンバー(36)から出るのを可能にする。スペーサー(34)とサンプルチャンバー(36)は、流体が方向(22)に流れることが可能な毛細管チャネルを提供するための大きさと形状である。したがって、チャンバー(36)は流体出入口(32)から空気口(33)まで流路(23)を提供する。血滴(21)の波面(31)は、まず較正電極(19)に接触し、その後、作用電極(18A)、そして、次に対参照電極(17)に接触する。試薬膜(20)を備えた較正分析物(38)に近接しているため、流体が所望の分析物を含んだまま通過するにつれ、反応の成分はすべて溶けて、一緒に相互に作用することができる。後で示されるように、試薬膜(20)によって形成された試薬層の溶解速度は、その厚みに依存する(図21を参照)。チャンバー(36)は毛細管現象によって流路(23)に沿って流体を引き出すために毛細管チャネルを提供する。
図8で分かるように、較正分析物(38)と試薬膜(20)は、チャンバー(36)の1つの面で互いに対して隣接しており、したがって、流路(23)に沿って流れる流体サンプルバルクに対して1つの面に隣接している。同様に、較正分析物(38)と試薬(20)、この実施形態における測定電極は、チャンバー(36)の1つの面に、したがって、流路(23)に沿って流体が流れる流体サンプルの大部分に対する1つの面に置かれる。さらに、較正分析物(38)と試薬(20)は、流路(従って、流体が存在する際の流体の束)と測定電極E1との間にある。これは特に望ましい配置である。
ここで図9A、9Bおよび9Cに目を向けると、本発明の代替的な実施形態が示されており、該実施形態では、試薬層は、2または3の測定電極を超えて伸張する、横の寸法が非常に大きな乾燥した膜の形状で提供される。この例となる実施形態では、試薬は、センサーの構築前に、2つの露出した、対向する、一般的には並列の平面を有する乾燥した膜の形状であった。したがって、膜が別の表面上に重なることで、その露出面の少なくとも1つが露出したままとなるように、膜は試薬層を形成すべく前記の膜になることができる。
図7A、7B、7Cおよび図8では、較正電極は作用電極の上流に位置する。このことによって、電極配置の設計における柔軟性が可能となるとともに、センサーが全体的に迅速な測定時間と少量のサンプル量という必要性を満たすことが可能になる。1以上の較正電極と1以上の作用電極が提供される場合、本発明の第2の態様に応じて作用電極の少なくとも1つの流体の流れという観点から、較正電極の少なくとも1つが上流にあることで十分である。
本発明の第1の態様(すなわち、乾燥した較正分析物に隣接した乾燥した試薬の準備)と組み合わせて、本発明のこの態様によるセンサーでの測定のタイミングは、上流(すなわち、較正電極)での反応による反応生成物が作用電極に対して下流で漂ったり緩やかになったりする時間を持たないように設計される。このことは、作用電極で現れた電流が作用電極に直接隣接するサンプル分析物の濃度を直ちに反映するものであり、較正電極に直接隣接するサンプルおよび較正分析物の濃度を反映するものではないということを意味している。測定電極の上流のどこに較正電極を置くべきかという制限が存在しない場合には、センサーを設計する際にさらに多くの柔軟性がある。それにもかかわらず、上流からの測定信号と下流の電極信号との間のクロストークを含まずに適切に機能する電極を構築することによって、改善されたストリップ上の較正によって測定結果の精度が高い、現在使用されるものと同じくらい優れた、少量のサンプルと迅速な試験時間を有するセンサーが開発可能である。
図9A、9Bおよび9Cでは、試薬層は水溶性の乾燥した試薬膜(20)および(40)の形状で提供される。図9Aでは、乾燥した試薬膜の一部は、測定電極E3に似た大きさおよび形状の乾燥した試薬膜(20)を形成する。
乾燥した試薬膜(40)は、測定電極E1、E2およびE3の形成後と較正分析物(38)のその上への配置後に、基板(12)上に予め形成されて置かれた。乾燥した試薬膜(40)は、近隣の測定電極の間の距離(例えば、約数ミリメートル)、または、約0.5ミリメートル乃至約5ミリメートルの距離の順の大きさを拡張した側部を有する。試薬膜(40)の真下のE1とE2などの測定電極間に間隙(56)がある。試薬膜(40)は、図9Bと9Cで示される実施形態の3つの測定電極を覆う。
作用電極および/または対/参照電極および/または較正電極を形成するために、試薬膜(40)が1、2、3または4、またはそれ以上の測定電極を覆うのは、本発明の範囲内のことである。試薬膜(40)が部分的に設けられるため、例えば、第1の膜が1以上の測定電極の第1のセットを覆い、第2の膜が1以上の測定電極の第2のセットを覆うことも、同様に本発明の範囲内のことである。あるいは、または、さらに、試薬膜が一部提供されることで、該一部が互いに重なり、試薬膜(40)は、それを覆う第2の試薬膜によって補われるようになる。試薬膜(20)(40)は、正方形、長方形、卵形、円形であり、正方形、長方形、卵形、または、円形、または、任意の他の適切な形状の膜を通って設けられる1以上の開口部を有する。例えば、試薬をその上に全く含まない背景電極は、その間を通る開口部を有する試薬膜によって提供され、該開口部は開口部の領域内の測定電極に重なる。
図9Aのこの例となる実施形態では、流体は方向(22)に流れ、較正電極(19)、その後にまず、作用電極(18A)、その後、対/参照電極(17)の形状をした測定電極E1に遭遇する。流体が方向(122)に流れるようにセンサーの幾何学的形状が配置される代替的な実施形態が提供される。
図9Bでは、測定電極E1は、それ自体が作用電極(18A)の上流にある較正電極(19)の上流に対/参照電極(17)を提供する。ここで、試薬膜(40)は、センサー内に配された3つの電極、すなわち、測定電極E1、E2、および、E3を完全に覆う。
図9Cでは、試薬膜(40)の代替的な設計は、較正電極と作用電極の間に配された対/参照電極(17)内に示される。測定電極E1には、予め決められた用量の較正分析物(38)も提供される。試薬膜(40)は乾燥した試薬膜である。この場合、このことは、ほとんど液体または水分を含まないため(好適な実施形態では、水を含まないため)、任意の相当な相互作用がなくとも、較正分析物の隣りに膜を置くことができるということを意味する。したがって、試薬膜(40)を較正分析物(38)に隣接して配することができる。
本発明の1つの好ましい実施形態では、例えば、試薬膜(40)の形状の試薬があらかじめ形成される。このことは、センサー(10)の形成の前に試薬を予め形成することを意味する。あるいは、このことは、センサー(10)の構築中に、乾燥した試薬がセンサー(10)に加えられる前に形成されることを意味する。そうであるため、センサー(10)の構築中に、試薬と較正分析物が乾燥した形状である際に、互いに隣接するよう一緒になって集められる。1つの実施形態では、試薬膜が提供される場合、試薬膜(40)は十分に強い、例えば、製造中に別々に扱われるほど十分に厚いのが望ましい。それにもかかわらず、試薬膜(40)が測定の時間枠内に急速に溶けるほど十分に薄いことも望ましい。
例となる実施形態では、較正分析物(38)が測定電極E1のような測定電極の露出面すべてを覆うが、これは必ずしもそうである必要がない。同様に、試薬膜(20)または拡張した乾燥した試薬膜(40)が測定電極のすべてを覆い、および/または、較正分析物(38)のすべてを覆うが、これは必ずしもそうである必要がない。
図10Aは、導電性トラック(14)とその上に配された測定電極E0、E1、E2、E3、および、E4、およびE5を含む導電層(13)(標識されず)を有するセンサー(10)の平面図を示す。絶縁体層(16)は、測定電極E0、E1、E2などの幅を順に定義する絶縁体窓部(15)を定義する。図10Bは、線BB’に沿ったセンサー(10)の側断面図を示す。スペーサー(34)はチャンバー蓋(30)を支持し、これらは共にサンプルチャンバー(36)を提供する。サンプルチャンバー(36)は、毛細管現象によってセンサーフィルを提供するように(例えば、親水性の表面の準備によって)、大きさが決められ、および/または、形状が決められ、および/または、構築される。例えば、サンプルチャンバー(36)は、流体出入口(32)から空気口(33)に及ぶ流路(23)を定義する一つの線状の毛細管チャネルを提供する。したがって、流路(23)は流体出入口(32)と空気口(33)の間に設けられる。測定電極E0とE5は同じ導電性トラックから形成され、対/参照測定電極を提供する。予め決められた量の較正分析物(例えばグルコース)(38)は、重なっている試薬膜(40)に沿って、較正電極(19)を形成するために、測定電極E1上に提供される。試薬膜(40)は水溶性の乾燥した膜である。水溶性の乾燥した試薬膜(40)は、測定電極E0から測定電極E5までに及ぶとともに、センサー(10)の細長い縁部とその上の基板(12)までずっと及んでいる。
測定電極E2、E3またはE4の1以上に重なる水溶性の乾燥した試薬膜(40)の一部は、試薬を不活性化するとともに、作用電極に構造が似た背景電極を提供するために、当業者に知られている工程、例えば、熱や放射能によって非活性化される。あるいは、背景電極は、関連する試薬膜を含むことなく提供される。したがって、測定電極に重ならない大きさおよび/または形状の試薬膜が提供されることで、背景電極が提供可能となる。
同様に、1つの実施形態では、測定電極E2、E3、E4は、較正分析物を含まない近隣の較正電極と同様の構造をした作用電極を形成するため、該電極のうちの1つには緩衝液中の較正分析物が提供されないということを除けば、電極上に堆積する同一の緩衝液を有する。
したがって、背景電極および/または較正電極および/または作用電極を、可能な限り互いにほぼ同一の構造で作ることで、個々の構造の変動によって生じるこれらの電極からの測定値の変動を減らすことができる。
乾燥した膜は、膜の構成要素が互いに対して、および、膜の最外表面に対して適所で固定して保持されるように、液体または水分、例えば、水をほとんど含まないことを意味する。このことは、膜成分が、膜に隣接する他の有効成分、例えば、較正電極(19)上の較正分析物(38)と相互に作用することができないことを意味する。
測定電極E2、E3、および、E4は、作用電極(18A)、(18B)、および、(18C)を形成するために水溶性の乾燥した試薬膜(40)によって覆われる。したがって、測定の間、これら3つの作用電極に由来した3つのサンプル分析物の電流は集められ、適切な場合、平均化されるか、または、さもなければ組み合わされることで、予想されるサンプル分析物の電流を提供することができる。これはサンプル分析物の電流における誤差の減少につながる。
流路(23)の方向と同じ方向での各々の測定電極の長さは、測定電極E0、E1、E2などの領域における導電性トラック(16)の幅によって定義される。流路(23)の方向にほぼ垂直な方向での測定電極の幅は、絶縁体層(16)の絶縁体窓部によって定義される。測定電極の寸法および/または形状が、絶縁体窓部の幅および/または形状、および/または、導電性トラックの幅および/または形状を変えることによって、変更可能であるということは当業者に理解されるであろう。
図11は構築のいくつかの段階におけるセンサー(10)を示す。第1に、基板(12)には、電極トラック(14)と測定電極E0、E1、E2などを含む導電層(13)が提供される。基板(12)は、プラスチック、ポリテンなどの当業者に知られている任意の適切な材料である。導電性トラック(14)は測定電極E0、E1、E2と同じ材料を含むが、これは必ずしもそうである必要はない。これらは、スパッタリング、スクリーン印刷、リソグラフ技術、輪転式グラビア印刷のような当業者に知られている技術によって置かれる。次に、絶縁体層(16)は、電極トラック(14)上に適切に位置合わせして(in appropriate registration)置かれる。典型的には、絶縁体層(16)は圧力接着剤によって基板(12)に固定される。次に、予め決められた量の較正分析物(38)は、絶縁体層(16)の絶縁体窓部(15)によって定義された測定電極の1つに置かれる。次に、随意に、マスクは図12に関連して見られるように、絶縁体層(16)上の圧力接着剤パターンの堆積を可能にするために使用される。この圧力接着剤は、予め形成される水溶性の乾燥した試薬層(40)を絶縁体層に固定して置くことができるように随意に提供される。固定する他の方法が想定され、この発明に含まれる。
チャンバー(36)は、毛細管現象によって流体を沿って引き出すための流路を定義する毛細管チャネルを提供する。試薬層は、センサーデバイスの構築前に、2つの露出した、対向する、一般的には並行の平面を有する乾燥した膜の形状をしている。乾燥した試薬膜(40)はセンサー(10)の絶縁体層(16)に置かれ、それは1つの露出した、一般的には平面を有する。典型的には、水溶性の乾燥した膜は、水、血漿、血液、尿、唾液または他の水性液に溶け、好ましくはほとんど溶け、より好ましくは、ほとんど完全に溶ける。スペーサー(34)の形状のチャンバー壁(34)は、流体出入口(32)から空気口(33)までチャンバー(36)と流路(23)を定義するために提供される。チャンバー蓋(30)もスペーサー(34)の上に提供される。図11でセンサー(10)の最上部の写真で見られるように、スペーサー(34)とチャンバー蓋(30)は、基板(10)、試薬層膜(40)、および、絶縁体層(16)の幅より多少短い。したがって、シェルフ(50)は、センサー(10)の長縁部の1つの領域に随意に提供される。
図12は、図11のセンサーの線C−C’による断面を示す。ここで、基板(12)には、絶縁体窓部(15)を定義する絶縁体層(16)が提供されている。予め決められた量の較正分析物(38)は、測定電極E2の形状をした導電性トラック(14)の露出面上に提供される。スペーサー(34)には、流体が通るサンプルチャンバー(36)を提供するチャンバー蓋(30)が被せられている。水溶性の乾燥した試薬膜(40)は、絶縁体層(16)と較正分析物(38)の上に位置する。
水溶性の乾燥した試薬膜(40)は、1つの例となる実施形態では、ポリマーのような第1の膜形成成分と、所望の分析物に敏感な第1の活性成分とを含む。該試薬膜は、同様に第2の膜形成成分を含む。第1のおよび/または第2の膜形成成分のいずれかは、提供される場合には、下記:ポリマー、加工澱粉、プルラン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、天然ゴム、水分散性ポリアクリレート、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、および、ヒドロキシルプロピルメチルセルロースの1以上から形成される。典型的には、一方が溶解しやすくかつ親水性が少なく、もう一方が溶解しにくくかつより疎水性が高い膜形成成分の組み合わせが提供される。このように、乾燥した試薬膜(40)の相対的な強度と溶解特性が制御可能である。本明細書の他の個所でも議論されているように、水溶性の乾燥した試薬膜の溶解速度および構造強度は、適切な時間枠内に分析物信号を提供するために、膜と任意の反応成分の優れた溶解を同時に提供しつつ、優れた堅調な製造を保証するという点で重要である。
したがって、波面は、ほぼ同時に較正分析物とそれに隣接する乾燥した試薬の両方に到着する。したがって、波面は、0.75秒、0.5秒、0.25秒、0.2秒、0.1秒、0.05秒、0.025秒、0.02秒、0.01秒の群から選択される時間内にこれらの構成要素に到着する。
さらに、1つの例となる実施形態では、波面は、較正分析物とそれに隣接する乾燥した試薬に、および、これらに隣接する測定電極にほぼ同時に到着する。したがって、波面は、0.75秒、0.5秒、0.25秒、0.2秒、0.1秒、0.05秒、0.025秒、0.02秒、0.01秒の群から選択された時間内にこれらの構成要素に到着する。
したがって、成分と水溶性の乾燥した試薬膜と較正分析物の適切な選択によって、および、乾燥した形状のこれらを互いに非常に近接して置くことによって、各種機能が提供される。第一に、流体が到着してこれらの構成要素を溶かすまでは、試薬内の較正分析物と活性成分の間には認識できる反応はない。第二に、これらは非常に近接しているため、波面は同じ時間に到着し、これらの構成要素の相互作用は実際には即座に始まる。第三に、これらが測定電極に隣接して配されるので、これらの2つのソースからの反応生成物の輸送経路は、非常に類似した長さであり、これらの2つの反応からの電流はほぼ同時に進行する。
図13は、本発明によるセンサーの代替的な実施形態の分解斜視図を示す。接着剤(39)のパターンは絶縁体層(16)に重ね合わせて示される。図10、11、および、12で示される実施形態とは対照的に、この実施例センサー(10)には3つの予め決められた量の較正分析物が提供されている。これらは4a、4b、および、4cである。4dは、予め決められた量の較正分析物の準備で使用されるのと同一の、バッファーなどの予め決められた量のベースである。例えば、較正分析物はグルコースのような分析物を有するバッファーを用いて準備される。任意の分析物を含まない、同様の量のバッファーが測定電極E4の上の4dに提供される。したがって、測定電極E4は、試薬膜(40)、作用電極(18A)とともに形成される。
ここでさらに詳細に、図13では、分析物試験ストリップが平面基板(12)を含む本発明の1つの実施形態が示される。基板(12)はポリエステルのような任意の適切な材料で作られる。基板の1つの端部がメーターへの適切な接続を形成し、もう一方の端部が複数の測定電極E1、E2、E3などに形成されるように、導電性トラック(14)は基板(12)に配置される。トラックは適切なカーボングラファイトペーストをスクリーン印刷することによって基板に配置される。導電材料の露出領域を制御することは重要であり、露出領域の優れた制御によって、電極を作成する他の方法が想定される。基板上の表面に被膜されてエキシマーレーザーによって所望の電極パターンに分けられるか、または、所望の形状を形成するためにマスクを介して被膜される、金またはパラジウムのような代替的な導電材料が使用されてもよい。絶縁体層(16)が導電性トラックの上に堆積することで、ストリップがメーター(図示せず)のストリップポートコネクタに挿入される際に、十分なトラックが、電気接触を形成するためにストリップの一方の端部で露出するようになり、かつ、各トラックの定義された領域が複数の測定電極E1、E2、E3およびE4を形成するためにストリップのもう1つの端部で露出するようになる。
内部標準を形成するために、制御された量のグルコース溶液4a、4b、4cを、その後、E1、E2およびE3の1以上に加える。グルコースを加える溶液は、1%のBlanose 7LFと、Zonyl(登録商標) FSN−100(DuPont)のような界面活性剤を包含する。グルコース溶液の添加は、インクジェット印刷またはドロップオンデマンド技術のような既知の堆積技術によって行われる。その後、グルコース用量は、周囲の温度で乾燥させるか、または、オーブンまたは強制空気乾燥機を用いて乾燥させる。検出領域の1以上に添加されるグルコースの量は、他の添加領域と同じかまたは異なる。Blanoseと界面活性剤を含むがグルコースを含まない「ブランク」溶液4dは、グルコースを添加していない検出領域上にも添加されてもよい。
検出領域のうちの1つは、この領域一帯の膜で酵素を非活性化することによって、または、この特定の領域一帯に試薬膜を置かないことによって、または、この領域一帯の試薬膜を取り除くことによって、背景測定電極にも変えられる。
この実施例におけるフェリシアン化物は、グルコース添加溶液にも含まれ、標準的なグルコース用量と共に測定電極に堆積する。
膜を含む試薬を作る際に使用するのに適した他の随意のポリマーは、加工澱粉、プルラン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、天然ゴム、水分散性ポリアクリレートである。
以下の随意の追加成分が試薬膜にも含まれる:
・可塑剤(例えば、キシリトール、ソルビトール、エリトリトール、ポリエチレングリコール)
・崩壊剤(例えば、微結晶性セルロース、ナトリウムデンプン糖化生成物、ナトリウムデンプングリコレート)
・界面活性剤(例えば、ZONYL(登録商標)FSN−100などのフッ素系界面活性剤、または、Dow Corning(登録商標)193Cなどのシリコーンポリエーテル共重合体)
図14は、検出領域表面上へのグルコースの追加用量を含まない、単一の検出領域で測定された電流の図を示す。図はバッファーサンプル中の様々なレベルのグルコースで示される。
図14は、データ、特に、時間に対して一つの検出領域で測定された特定の電流、すなわち、グルコースの追加用量を含まない単一の作用測定電極で経時的に現れた電流を示す。グルコースは適切なバッファー中のサンプル分析物として使用された。サンプルグルコースによる電流レベルの変動が見られる。曲線(60)は、グルコースがサンプル中に存在しなかった際の電流測定を示す。曲線(62)は、1デシリットル当たり140mg濃度がサンプルに存在した際の電流測定を示す。曲線(64)は、1デシリットル当たり310mgのグルコース濃度に関して現れた電流を示す。曲線(66)および(68)は、1デシリットル当たり650mgおよび1デシリットル当たり1000mgのグルコース濃度に関して現れた電流をそれぞれ示す。
図15は、異なる検出領域(E1−E4)で測定された電流の図を示す。E3は、E3上でグルコース用量をインクジェット印刷し、ストリップの組み立て前にグルコースを乾燥させた。サンプル溶液はグルコースを含まないバッファーであった。図15は、図11に示されるようなセンサーを用いて、異なる検出領域測定電極E1、E2、E3およびE4上で測定された電流の図を示す。E3はE3上で予め決められた量のグルコースをインクジェット印刷し、センサーの組み立て前に乾燥させた。試験に使用されたサンプル溶液はバッファーであり、グルコースを含んでおらず、ゆえに、サンプル分析物を含んでいない。予想されるように、曲線(70)および(72)で示される測定電極E1およびE2で現れた電流は非常に低かった。なぜなら、測定電極E3上のグルコース用量はこれらの2つの測定電極の下流にあったためである。測定電極E3で現れた電流は、その電極上のグルコースの存在を示すものである。多少の驚きではあったが、測定電極E4で現れた電流は、曲線(76)で示されるように、アッセイの時間枠内にグルコースがこの電極に到達しなかったことを示す。作用測定電極E4がグルコースを添加した測定電極E3の下流にあり、較正電極として機能しているなかで、これは予期しないことである。したがって、これらの結果によって、サンプル分析物を備えた流体サンプルが用いられた場合に、較正分析物または関連する反応生成物を含む流体が較正電極(E3)から作用電極(E4)に移動できるようになる前に、サンプル分析物の濃度を示す適切な測定が作用電極(E4)で完了するように、流路の幾何学的形状、較正電極の場所、下流の作用電極の場所、添加されたグルコース分析物、測定電極E3およびE4の間隔などを選択可能であることが実証される。
ひとたび毛細管チャネルが充填されると、較正電極E3から作用電極E4までの反応生成物の伝達は、出発成分の溶解から反応生成物および/または反応出発成分の拡散に依存する。したがって、測定値が得られるアッセイ時間は、較正分析物または反応生成物の他の測定電極への拡散にかかる時間よりも少ない。
図16は、流路E1内の第1の電極に較正分析物としてグルコースの用量が提供される同様の実験の時間に対する電流の図を示す。曲線(80)は、この測定電極上のグルコースの存在を示す。しかしながら、測定曲線(82)、(84)、および、(86)で示される、下流の電極E2、E3およびE4は、アッセイの時間枠内にこれらの電極で検出された分析物がまったく汚れていなかったことを示す。
図17は、いくつかの初期のプロトタイプの試験センサーにおける時間に対する電流の実際のデータの図を示す。ここで、電極E1は、特定の用量の較正分析物、例えば、グルコースを有する。これは曲線(90)に見られる。電極4は、異なる用量の較正分析物をその上に有している。これは曲線(96)で見られる電流測定値によって実証される。有意な電流が測定されなかったため、流路E2とE3に沿った中間電極は、その上にはグルコースが存在しないことを示す。したがって、曲線(90)によって実証されるような電極E1から、曲線(92)と(94)で見られるような電極E2およびE3までのクロストークはなく、ゆえに、電極E4までのクロストークはない。なぜなら、この曲線には突発的な増加や他の変化がないためである。
図18Aは、3つの異なるレベルの対照溶液で、グルコースが添加されていない検出領域(E4)と、追加のグルコースが添加された検出領域(E3)で測定されたような、10秒時点での電流を示す図を示している。図18Aは、3つの異なるレベルの対照溶液(異なるグルコース濃度を提供する異なるレベルのグルコースを含むバッファー)において、グルコースが添加されていない同じ検出領域(E4)と、追加のグルコースが添加された検出領域(E3)についてのグルコース濃度に対する10秒の測定時間での測定電極で現れた電流を示す。したがって、この実験では、試験センサーには、夫々の電極E3の上の較正分析物として、等しい量のグルコースが与えられた。対照溶液の3つのサンプルは流体サンプルとして使用され、電流はセンサーの各々において、測定電極E3またはE4で測定された。グラフ(100)は、異なるグルコース濃度の対照溶液を使用して、較正電極E3における電流とグルコース濃度の関係を示す。グラフ(102)は、再度異なるグルコース濃度の対照溶液を使用して、作用電極E4の電流対グルコース濃度の関係を示す。
作用電極E4で現れた電流は、追加用量のグルコースが与えられた較正電極E3で現れた電流よりも少ない。これは、較正電極E3に提供された追加グルコースが、センサーにおいて異なるグルコース濃度の電流の大きさに、一定の段階的な変化を与えることを示し、このことは、センサーが、同じ量のグルコース較正分析物に同様の方法で反応することを実証している。この一定の段階的な変化は、S.iと等しく、このとき、iは較正電流であり、Sは傾斜補正因子である。
図18Bは、指先穿刺全体による血液(各々のグルコースレベルで2度繰り返す)を用いて、1デシリットル当たりのミリグラムのグルコース濃度に対して、10秒で特定の作用電極(追加添加されたグルコースを含むE3と、グルコースが添加されないE4)で現れた電流の実験データの図を示す。ここで使用される標準用量の較正グルコースは、図18Aに関連して実験で使用されるものよりも多かった。図18Bは、較正電極E3上に与えられた追加の較正グルコースが、センサーにおける血液中の異なるグルコース濃度での電流の大きさの一定の段階的な変化を与えることを示し、このことは、センサーが同じ量のグルコース較正分析物に同様の方法で反応することを実証している。データ点に適合する最小二乗によって適合したライン間の0グルコース濃度での切片の差は、S.iの優れた見積もりをもたらす。
(グルコース測定の内標準補正)
3つの電流測定電極を備えた測定システムを考慮すると、このとき、
較正測定電極E1は、その上に添加された予め決められた量のグルコースを有し、それゆえ、サンプル中のグルコース+予め決められた較正用量によって、合計の較正電流を測定する;
作用測定電極E2は、サンプル中のグルコースによって、合計の作用電極電流を測定する;
背景測定電極E3は酵素を有しておらず、したがって、非グルコース依存性の電流、例えば、干渉物質や他のノイズ効果による電流のみを測定する。
較正測定電極E1および作用測定電極E2で測定された電流は、グルコース依存性電流と、非グルコース依存性遮断または背景電流の和である。したがって、各々の電極上で測定される電流は、以下のように記載される。
E1反応=i+i+i
E2反応=i+i
E3反応=i
このとき、i=サンプルグルコースからの電流=誤差のない作用電極電流。
(これらが同じ領域であり、同じ設計に、および、同じ方法によって構築された場合、この電流がE1とE2でほとんど同一であると考えることができる)
=内部標準較正用量からの電流
=非グルコース背景電流
しかしながら、干渉物質、サンプルヘマトクリット、試験条件などによって、これらのすべての電流に対する誤差寄与がある。背景応答における誤差は加法的であるが、グルコース依存性電流における誤差は倍に増えていく。すなわち、背景誤差は、グルコースレベルに関係ない特定の電流であるが、グルコース依存性誤差はグルコース電流(サンプルと内部標準の両方)の割合になる。したがって、測定された実際の電流は、以下のように各電極での誤差貢献を有する:
実際のE1応答i=S.i+S.i+(i+I)
実際のE2応答i=S.i+(i+I)
実際のE3応答=i+I
Sが傾斜誤差要因(slope error factor)で、Iが遮断誤差電流(intercept error current)である場合、iは測定された較正電極電流であり、iは測定された作用電極電流である。
とiは両方とも「正常な」条件下の既知の予想される値を有する。
内部標準の目的は、サンプルグルコースによる誤差のない作用電極電流iを導き出して用いることで、正確なサンプルグルコース測定値を返すことができるように、Sの決定を可能にすることである。
したがって、E1、E2およびE3から3つの測定された電流応答を仮定すると、E3で測定された背景応答を、E1とE2の両方の応答から引くことができる。その後、背景補正したE1(E1c)応答から、背景補正したE2(E2c)応答を引くことは、傾斜誤差要因(S.i)を掛けた内部標準によって生成された電流をもたらす。
実際に、E1からE2を単に引くことで、背景電流がこの引き算で除去されるのと同じ値を与える。E2cの値は後で必要とされる。したがって、
E1−E2=E1c−E2c=S.i
が、例えば、図19A、19B、および、19Cに関連して記載される一組のセンサーのサブセット、または、別のセンサーから測定される、既知の予想値を有しているため、我々は、Sの値を測定することができる。
S=(E1−E2)/i=(E1c−E2c)/i 方程式1
ここで測定されたSの値を用いて、E2の背景補正した応答からiの正確な値を導き出すことができる。
E2c=E2−E3=S.i
したがって、i=i(E2−E3)/(E1c−E2c) 方程式2
あるいは、背景電極が存在しないか、または、背景が試験の範囲内で無視できると考えられる場合、E2の応答からiの正確な値を導き出すことができる(したがって、i=i(E2)/(E1−E2))。
誤差のない作用電極電流iの値は、例えば、図5の較正グラフ(26)を用いることによって、または、そのようなグラフを介した適合からのmとcの値を用いることによって、または、mとcの値を示すコードを用いることによって、誤差を補正したグルコース値を戻すために使用される。
誤差のない作用測定電極電流の測定の一例が、実施例4に示される。
図19Aは、本発明の1つの態様によるセンサーを較正する方法(100)を示す。工程(110)は、予め決められた量の較正分析物を有する較正電極と、サンプル測定電極とを有する第1のセンサー(センサー(1))を提供している。随意に、較正電極と予め決められた量の較正分析物は、同じ流路上にある(工程115)。工程(120)は、既知の分析物濃度を随意に有する較正サンプルを提供している。工程(130)は、随意に、ある時点で、または、エンドポイントで、または、較正電極i =i +i (センサー1の総較正電流)の定常状態で、電流を測定している。工程(140)は、ある時点で、または、エンドポイントで、または、定常状態で、サンプル測定電極で現れた電流を測定している。工程(150)は、様々な電極領域を考慮するために、較正電流とサンプル測定電流の相対値を随意に標準化している。工程(160)は、iとiからの標準的な較正電流i、ゆえに、i =i −i を測定している。
工程(170)は、第1のセンサーに対する製作公差内で好ましくは同一の第2のセンサー(センサー2)を提供している。工程(170)は、同様に、第2のセンサー上の対応する時点において対応する作用電極で現れた電流、i およびi (および、対応する較正電極で現れた較正電流)を測定する工程と、i とi に基づいてi を調節する工程とを含む。
図19Bは、本発明のさらなる態様による一組のセンサーを較正する方法を提供する。方法(200)は、一組のセンサーを提供する第一の工程(210)を含む。工程(220)は、該組からセンサーのサブセットを選択する工程を含む。工程(230)は、予め決められた濃度の分析物を有する少なくとも1つのサンプルを提供する工程と、異なる予め決められた濃度の分析物の2以上のサンプルを随意に提供する工程を含む。工程(240)は、ある時点の較正電極i での電流を測定する工程を含む。随意に、該地点は、反応がサンプルと較正分析物の濃度の合計に関連する電流測定値を提供するほど十分に収まった特定の時点であるか、または、該時点は、反応が完了または定常状態まで進むような時点である。
工程(250)は、n個のセンサー内のある時点におけるサンプル測定電極と、1以上のセンサー内のn個の電極の作用電極電流i を測定する工程を含む。随意に、該時点は、作用電極で現れた電流と較正分析物との相関関係があるほどに反応が十分に収まる間の特定の時点であるか、または、該時点は、反応がエンドポイントまたは定常状態まで進むような時点である。
随意に、工程(260)は、各々の分析物濃度について、較正電流i 、および/または、実際に測定された較正電流i 、および、作用電極電流i を平均化する工程と、下式からの平均予想標準較正電流を測定するためにn個のセンサーにわたってこれら合計する工程を含む。
=av in=1/n(Σi −Σi
随意に、代替的な工程(270)は、分析物濃度の2つ以上の値で1以上のセンサーのための較正電流を示す工程と、ゼロの分析物で適合した予想される標準較正電流を測定するために、データにグラフを適合させる工程を含むように提供される。
図19Cは、3つの異なるレベルの分析物濃度(310)、(320)、および、(330)で、一組のセンサーから選択されたセンサーのサブセットに関して、1デシリットル当たりの分析物濃度ミリグラムに対するマイクロアンペア内の較正電極の電流の図を示す。グラフ(335)は、データ(310)、(320)、(330)に適合し、かつ、ゼロ分析物濃度で予想される標準電流をもたらすために、Y軸に再度当てはめられる。これは、実際には、サンプル分析物が存在しない場合に、予め決められた量(i )の較正電極上の較正分析物の存在から予想される電流である。
図19Dは、方法(100)または(200)のための3つのさらなる随意の工程を示す。工程(350)は、(1つの較正電極以上の場合)センサー内で各々の較正電極について繰り返す工程を含む。工程(360)は、補正されたサンプル測定電流を提供するために、さらなるセンサーからのサンプル測定電流を調節するように、測定された予想標準電流i と測定された較正電流を使用する工程を含む。
ここで、図20を参照すると、4つの異なるストリップ設計構造が示される。
A サンプルチャンバーの一方の側で互いに対して隣接する、検出電極、試薬膜、および、標準用量
B サンプルチャンバーの他方の側の検出電極と試薬膜上の標準グルコース用量
C サンプルチャンバーの他方の側の検出電極と標準グルコース用量の次の試薬膜
D 検出電極に対するサンプルチャンバーの反対側にある試薬膜と標準グルコース用量
この図は、短時間のアッセイと少量のサンプルを達成する際に、試薬、標準グルコース用量、および、検出電極を非常に近接して維持する重要性を示す。サンプルがストリップに入る場合、試薬とグルコース用量は可溶化され、サンプルに拡散し始める。グルコースとフェリシアン化物は、同じ速度で、かつ、酵素グルコースオキシダーゼよりも10倍速く拡散する。したがって、アッセイの最初の数秒で、酵素反応のほとんどは、酵素がサンプルチャンバー内で位置していた場所の近くで行われる。主要な反応領域(46)は各々のアッセイ形態に関して上記の図で示される。その後、反応(48)の生成物は検出電極の表面で検出される必要がある。これらの反応生成物がさらに移動しなければならない場合、該反応生成物はサンプルチャンバー内でもさらに広がり、異なる検出電極は電極間の「クロストーク」を回避するためにさらに間隙を配して置かれなければならない。あるいは、検出電極は、別のサンプルチャンバー内で物理的に分離される。いずれかの選択肢が試験ストリップにサンプル量および/または複雑さを加える。
短いアッセイ時間は、アッセイ試薬による移動距離を最小限にし、試薬が初めは互いに対してかつ検出電極に対して近接して置かれることを必要とする。形態Aのみがこれを達成するが、新規なストリップ設計は、ストリップ製造の間に生じる任意の反応を防ぐ必要がある。
したがって、図20は、3つの異なる時点T0、T1およびT2でのセンサーA、B、CおよびDのための4つの構造の準備を示す。センサーは較正電極を介して断面で示される。センサーAは本発明の1つの態様に従って較正電極(19)を含む。ここで、較正分析物(38)は試薬膜(40)に隣接しており、両方は、流体サンプルに関連してサンプルチャンバーの同じ側にある測定電極E1に隣接する。基板(12)には3つの近隣の測定電極E1、E2およびE3が提供される。予め決められた量の較正分析物は(ここでは、所望の分析物と同じ分析物)は(38)で提供される。水溶性の乾燥した試薬膜(40)は、測定電極E1、E2およびE3を測るように提供される。測定電極E1とE3の一部だけが示されているが、それにもかかわらず、これらの測定電極にも各々、予め決められた量の較正分析物(138)が提供されていることがわかる。水溶性の乾燥した試薬膜(40)は、測定電極E1、E2およびE3に予め決められた量の較正分析物を重ね合わせる。別記のように、較正分析物(38)および(138)は、形態Aで表示された方法だけでなく、多くの方法のうちの任意の1つで水溶性の乾燥した試薬層(40)に近接して位置付けられる。チャンバー蓋(30)も示される。
形態Bは形態Aとは多少異なる。ここで、水溶性の乾燥した試薬層(40)は較正分析物(38)および(138)には隣接していない。形態Cは水溶性の乾燥した試薬層(40)を重ね合わせた測定電極E1、E2およびE3を示す。較正分析物(38)および(138)は、少し離れてチャンバー蓋の最下の表面に置かれている。したがって、水溶性の乾いた試薬膜(40)は較正分析物(38)および(138)には再度隣接していない。したがって、形態BもCも較正分析物(38)および(138)の近接に、乾燥した試薬膜(40)の形状をした試薬を有していない。
形態Dでは、較正分析物(38)、(138)、および、水溶性の乾燥した試薬膜(40)の両方は、チャンバー蓋(30)の下部にともに配される。したがって、試薬(40)は、較正分析物(38)、(138)と近接しており、したがって、形態Dは本発明の1つの態様の1つの例となる実施形態である。それにもかかわらず、これらが測定電極E1、E2およびE3から離れているため、この実施形態は最適ではない。
形態A、B、C、およびDでは、時間T0の最初の形態は、方向(22)に接近する流体で示される。時間T1では、流体の波面は左から右に走っており、試薬(40)と較正分析物(38)および(138)が反応領域(46)を形成するために流体中で溶けるかまたは溶け始める反応領域が示されている。形態Bの反応領域は、試薬層(40)に直接隣接する、すなわち、チャンバー蓋(3)の近くである。これは、較正分析物(38)が流体中に溶けることができる一方で、溶けて反応領域(46)に拡散する試薬が較正分析物(38)に到達するまで、かつ、究極的には、測定電極E2に到達するまでは、いかなる反応も行うことができないからである。
ここで、形態Aに目を向けると、乾燥した試薬膜(40)が測定電極E2に隣接する流体中で溶け始めるにつれ、反応領域(46)が流体波面の通路に従って形成される。さらに、較正分析物(38)は、ほぼ同じ時間に流体中で溶け始め、反応領域(46)内で検出された分析物に寄与する。較正分析物(この場合は所望の分析物に等しい)は、反応領域(46)の部分のサンプルに溶け、サンプル分析物と共に、隣接した測定電極E2で現れた信号に寄与する。形態Aでは、時間T2で見られるように、反応生成物(48)は、測定電流を進行させるために測定電極E2に移動する距離が非常に短い。較正分析物による反応、および、サンプル分析物による反応からの反応生成物は、測定電極E2に非常に接近している。なぜなら、試薬(40)と較正分析物(38)が互いに隣接して、かつ、測定電極E2に隣接して配されるためである。
これは形態Bではみられない。ここで、さらに詳細な形態Bでは、試薬膜(40)がサンプル流体に溶けるにつれ、反応領域(46)は試薬膜(40)の次にチャンバー蓋(30)に隣接して形成される。同様に、較正分析物(38)は、測定電極E2に非常に接近して反応流体中で溶ける。較正分析物が電流に寄与するためには、試薬と較正分析物は同じ位置に拡散しなければならない。さらに、反応生成物(48)は、測定電極E2で電流を測定することができるよりも前に、試薬層の近くのチャンバーから測定電極E2まで移動しなければならない。実際、較正分析物(38)が試薬で反応することができるよりも前に、較正分析物(38)は、試薬が溶けている領域(46)に向かって上方に拡散する必要があると考えられる。したがって、システムは、システムの変動性に対する寄与がすべて収まる前に、もっと多くの時間を必要とする。したがって、システムは、反応の開始後すぐの時点の測定の状態にはなりにくい。
形態Cで、時間T1では、試薬層からの試薬がサンプル流体に溶けて、所望の分析物と相互作用するにつれて、反応領域は試薬膜に隣接して形成される。これは、測定電極E2のすぐ上に配される。しかしながら、較正分析物はチャンバーの上部に配されるため、較正分析物が溶けて、試薬との反応のための反応領域に到達するのにはある程度の時間がかかる。したがって、時間T2では、測定電極E2で現れた電流に対する反応生成物の寄与は、サンプル流体からでは圧倒的であり、較正分析物からではそれほど圧倒的なわけでもない。これはさらにもっと動的な変動システムをもたらす。該システムでは、測定電極で現れた電流は、較正分析物とサンプル分析物濃度の組み合わせを反映しておらず、むしろ、サンプル分析物濃度に最初は依存し、ひとたびこれが測定電極E2のすぐ上の反応領域の部分に拡散すると、較正分析物濃度に依存する。形態Dでは、較正分析物とサンプル分析物が一緒に並べられるので、これには当たらない。
さらに、形態Dでは、較正分析物と試薬膜(40)は、チャンバー(30)の天盤上にともに配される。ここで、較正分析物とサンプル分析物の濃度からの寄与を有する反応領域(46)が、一緒に形成される。しかしながら、この反応領域(46)はチャンバーの天盤の方に配される。したがって、電流が進行可能となる前に、時間T2における反応生成物(48)は測定電極E2の方に拡散しなければならない。したがって、反応の開始時間は、測定電極E2で現れた電流の開始時刻とは異なる。これは最適であるとは言い難い。
図21は、第1と第2のアッセイでの電流の上昇の傾きによって示されるように、活性試薬の溶解速度に対する膜厚の効果を示す図を示している。サンプルは310mg/dLのグルコースを含むバッファーであった。示された膜厚は湿った膜厚である。図21は、様々な試薬の膜厚を用いて、4つの異なるセンサーで同じ対応する電極についての時間に対する電流を示す。アッセイ時間の選択(例えば、5秒)は、適切な膜厚に対する制約を課す。したがって、厚膜100μm(116)は、曲線(114、112、および、110)で示される80μm、60μm、および、40μmの厚みよりも、ピークも低く、上昇も緩やかで、長いものに関しては変動が大きい。水溶性の乾燥した試薬膜の好ましい厚みは、約90μm、90μm以下、約80または80μm以下、60μmまたは60μm以下、40μmと90μmの間、または、40μmと80μmの間の湿った膜厚を有している。膜の厚みが、膜そのものとセンサーの両方を製造している間の取り扱いのための膜強度を与えるのに十分なものであることが望ましい。したがって、利用可能な選択のうちの最も厚い膜を選択してもよく、湿った膜厚80μmの膜を選択してもよい。しかしながら、発明者は、さらに薄い膜が適切な取り扱い強度を有しており、単位面積当たりの十分な試薬を依然として運び、したがって、好ましい典型的な実施形態では、60μmの湿った厚みの膜が使用されることを評価している。この膜は、測定を可能にするための、十分に迅速な溶解と、約5−6秒の電流の変動の減少を示す。
試薬膜は、当該技術分野で知られているように、手動で操作型のまたは自動的なバーコーター(bar coater)を用いることによって製造される。結線バーコーターとしては、RKPrint Instruments Ltd (Royston,Herts,英国)から入手可能なK手動型コーターなどは用いられる。図21のバーの数は、特定の寸法の湿った膜厚をもたらすバーのまわりの結線の厚みであるとバーコーターのメーカーによってみなされた任意の値を指す。
膜の溶解速度は試験ストリップの正確な機能にとって重要である。その溶解は、部分的には膜形成とさらに膜厚の機能である。図21は、バッファー中の310mg/dLグルコースにおける一時的な形状に対する膜の厚みの効果を示す。膜が薄ければ薄いほど、初期電流の上昇は急なものとなり、電流は早くピークに達する。したがって、膜が薄すぎると脆過ぎて取り扱うことができず、存在する低量の試薬は高いグルコースレベルでストリップ反応を制限し始めるが、膜が薄いと総アッセイ時間を短くすることができる。
図22Aは、流体出入口(32)と空気口(33)の間の流路と連動して測定電極を提供する導電性トラック(14)と一般的に長方形の基板(12)とを有する一般的に長方形のセンサー(10)を示す。空気口はセンサーの1つの長辺からセンサーの別の長辺に及ぶ。ここで、2つの較正電極(19A)と(19B)は、2つの作用電極(18A)と(18B)の上流に設けられる。較正電極と作用電極の数と性質の変動は、本明細書に開示された情報から予想することができる。例えば、作用電極(18A)と(18B)は、同じ大きさで、または、異なる大きさでもよい。さらに、これらは流路上で互いに隣り合って配されてもよく、または、1以上の較正電極によって分離されてもよい。較正電極(19A)(19B)は、所望の分析物と同じ分析物を有するか、または、異なる分析物を有するか、または両方を有する。較正電極は流路上で互いに隣りに合うか、または、1以上の対および/または作用電極によって間隔を置いて配されてもよい。
本発明の1つの実施形態では、1以上の較正電極は1以上の作用電極の上流に配される。1つの典型的な実施形態では、提供される較正電極はすべて、少なくとも1つの作用電極の上流にある。あるいは、または、加えて、提供されるすべての作用電極は1以上の較正電極の下流にある。あるいは、または、加えて、提供される較正電極はすべて、提供される作用電極すべての上流に位置する。1以上の設けられる較正電極のすべてに同じ較正分析物があるか、または、異なる較正分析物がある。提供される較正電極の各々の上には異なる量の較正分析物があるか、または、較正電極上には異なる量の較正分析物がある。
図22Bは、流体出入口(32)が、4つの周辺に配置された測定電極の中心にある対参照電極(17)上に設けられた代替的な配置を示す。4つの周辺に配置された測定電極は、作用電極(18A)と(18B)に対向しており、較正電極(19A)と(19B)に対向している。円形スペーサーは、サンプルチャンバーを提供するために内壁(34)を有する。空気口も設けられる(図示せず)。この実施形態では、乾燥した試薬層または膜は、較正電極(19A)と(19B)の上の較正分析物のすぐ近くで隣接して提供される。この実施例は、流路較正電極が流路上の少なくとも1つの作用電極の上流にあるような本発明の態様を含まない。
図22Cでは、4つの測定電極が提供され、ここで、3つの較正電極(19A)、(19B)、および、(19C)は単一の作用電極(18A)の上流にある。対の参照電極(17)は、測定電極(19A)、(19B)、(19C)、および(18A)の各々の間で伸張するフィンガー(finger)を有する一体型の電極である。流路は流体出入口(32)と空気口(33)の間に設けられる。
図22Dは、図22Aと22Cのサイドフィルの配置と図22Bのトップフィルの配置の代わりとなるものを示す。図22Dのセンサーは、センサー(10)の短縁部に沿って流体出入口(32)を有するエンドフィルである。ここで、較正電極(19A)は、第2の作用電極(18B)の上流に位置する第2の較正電極(19B)の上流に位置する作用電極(18A)の上流に位置する。これらの電極はすべて対参照電極(17)の上流に位置する。空気口はチャンバー蓋(30)に設けられるだろう(図示せず)。
信号が較正電極で進行するのにかかる時間は、波面が較正電極に達する時間、さらに試薬の溶解にかかる時間、さらに較正分析物の溶解にかかる時間、さらに反応生成物の反応と較正電極の表面への拡散にかかる時間を加えた時間と等しい。第1の作用電極で信号が進行するのに係る時間は、波面が第1の作用電極に達する時間、さらに試薬の溶解にかかる時間、さらに反応にかかる時間、さらに反応生成物の電極表面への拡散にかかる時間を加えた時間と等しい。
信号が較正電極での反応により作用電極で進行するのにかかる時間は、波面が較正電極に達する時間、さらに試薬の溶解にかかる時間、さらに較正分析物の溶解にかかる時間、さらに反応の時間、さらに反応生成物の較正電極から作用電極の表面への拡散にかかる時間を加えた時間と等しい。
したがって、アッセイの時間、すなわち、分析物濃度を示す電流の測定が得られる時点は、信号が作用電極または較正電極で進行するのにかかる時間よりも長く、反応生成物が較正電極から最も近い測定電極まで拡散するのにかかる時間よりも短い。したがって、アッセイの時間は、反応生成物が較正電極から近くの下流にある作用電極まで拡散するのにかかる時間によって制約される。したがって、較正電極から次の作用電極までの拡散にかかる時間は、アッセイの時間よりも大きくなければならない。本発明に従って試験ストリップの幾何学的設計に制約を課すことによって、4〜10秒、おそらく4〜6秒、恐らくは5秒あたりでアッセイ時間を選択することが可能になる。
ここで図23を参照すると、「シェルフフィル」:「エンドフィル」:(サンプルが膜の下に入るのを防ぐために膜を留める必要がある):「トップフィル」などの様々なサンプル入口形態が可能である。多くの代替的な電極構造がこの発明に使用可能である。図23は、例となる3つのサンプル入口形態の断面図を示す。まず、試薬膜(40)が基板(12)のほぼ最も外側の縁にまで及び、かつ、血液の液滴(52)がその上に、流体出入口(32)に隣接して配されるシェルフフィルが示される。流体は毛細管現象によって流路(23)に沿って毛細管チャネル(36)を通って引き出される。流体は電極(17)に遭遇し、その後、第1の測定電極E1(ここでは作用電極(18A))に遭遇する。流体は次に測定電極E2(ここでは、予め決められた量の較正分析物(38)を有する較正電極(19A))に遭遇する。次に、流体は第2の較正電極(19B)に遭遇する。次に、流体は、測定電極E5上の対参照電極(17)に最後に到達する前に第2の作用電極(18B)に遭遇する。本発明の随意の1つの変更形態は、血液が試薬膜(40)の真下に入り込まないように、基板(12)と試薬膜(40)の間隙を満たすために、閉塞物(block)、ストッパ(stopper)、またはそれ以外の物を提供するものである。
エンドフィルの実施形態では、チャンバー蓋(30)は基板(12)のまさに端部にまで及ぶ。ここで、試薬膜(40)と基板(12)の間にストッパを提供するために、導電層(13)には基板(12)の縁部までずっと追加の形状(extra pattern)が提供される。あるいは、縁部で基板(12)に試薬膜(40)を固定するために、つまり、血液が試薬層(40)の真下に入り込むのを防ぐために、接着剤(54)が提供される。このことは、このようなエンドフィルデバイスにおいて特に重要である。血液は、流路(23)に沿って流体出入口(32)から空気口(33)までの方向に、チャンバー(36)を通って入り込む。流体は第1の作用電極(18A)と第2の作用電極(18B)に遭遇する。
流体は作用電極(18A)にまず遭遇し、その後、2つの較正電極(19A)と(19B)に遭遇し、それから第2の作用電極(18B)に遭遇する。
血滴(52)がチャンバー蓋(30)内の流体出入口(32)を通って入るトップフィル設計が同様に示される。空気口(33)はチャンバー蓋(30)の外部縁に設けられる。ここで、流体が、線形センサー内で左右に広がるか、または、円形センサー内で急速に広がるうちに、最初に較正電極(19A)と(19A’)に遭遇する。流体はその後、対参照電極(17)に到達する前に作用電極(18A)と(18A’)に遭遇する。
様々な実施例が以下に記載される。
<実施例1>
1つの実施形態では、水溶性膜を形成可能な試薬溶液は以下の成分を含むように作られた。
多数の製剤が急速に溶解する水溶性膜を作るために記載されており、いずれかがこの発明に適切なものであってもよく、この1つの実施例に本発明を限定するよう意図されていない。
滑らかなプラスチック基板に薄層を広げ、15分間50°Cでそれを乾燥させることにより、試薬溶液から膜を形成する。結果として生じる膜はストリップへとカットされ、試験ストリップを作るために用いられるまで乾燥したまま保管される。
上記の製剤を使用するデバイスは以下のように製造可能であり、図10Aと図10Bに関連して記載される。複数の電極E1乃至E5はベース基板(12)上で形成される。基板材料は任意の適切な絶縁材料であってもよい。これらの導電性電極は同じまたは異なる適切な材料であってもよい。典型的には、それらはグラファイト、金、パラジウムまたは白金である。その後、絶縁層(16)は、接触領域と電極面積以外の導体素子をすべて覆うように加えられる。バッファー中のグルコース(38)の内部較正用量は、電極の1以上に適用される。活性成分を含む乾燥した膜(40)は、電極をすべて覆うために適用される。この実施例において、サンプルチャンバーは、チャンバーの「壁」を形成する2つのスペーサー(34)の適用と、チャンバーの天井を完成する親水性の膜(30)の適用とによって形成される。サンプルチャンバーは試験ストリップへの適用前に「予め形成され」てもよい。
上記のように緩衝液で作られた試験ストリップの結果が、図16と図17に示される。デバイスがサンプルで満たされていたため、各々の測定領域から測定された電流は、時間に対して表示される。図16は、上流の電極E1がグルコースを与えられた際の結果を示す。アッセイの速度と、測定電極への標準グルコース用量の接近とによって、上流のグルコースを与えた電極からのキャリーオーバーは見られない。上流の領域から任意のキャリーオーバーを観察することなく、他の検出領域から上流に内部標準の位置を決める能力により、試験ストリップ設計で柔軟性を持たせることが可能となり、測定領域をすべて一つのサンプルチャンバー内に位置付け可能であることは、複数のチャネル設計と比較して、単純でコスト効率が良い少量のサンプル設計を使用することができるということを意味する。図17は、2つの電極E1およびE4に異なる量のグルコースが与えられた際の結果を示す。
記載された実施例は、5秒(すなわち、典型的な市販のアッセイシステムと同じ時間)以内での分析物と多数の内部標準の測定を可能にする。
<実施例2>
例となる実施形態は、以下の組成物の試薬製剤を含む。多数の製剤が溶解する水溶性の膜を作るために記載されており、いずれもこの発明には適切であり、そのことは、この1つの実施例に本発明を制限することを意図したものではない。
上記の製剤を使用するデバイスを以下のように製造することができる。電極は底基板(base substrate)上で形成される。基板材料は任意の適切な絶縁材料であってもよい。これらの導電性電極は同じまたは異なる適切な材料であってもよい。それらは典型的には、グラファイト、金、パラジウムまたは白金である。その後、絶縁層は、接触領域と電極面積以外の導体素子をすべて覆うように加えられる。その後、試薬膜は露出した電極表面上に適用される。試薬膜の製剤および/または製造工程はスクリーン印刷に適する。この製剤は、剥離紙のような放出膜の上に印刷され、次に、試薬膜を形成するために持ち上げられる。この実施例において、サンプルチャンバーは、チャンバーの「壁」を形成する2枚の粘着パッドの塗布によって形成され、親水性皮膜の塗布が、チャンバーの天井を完成する。別の方法は、大量生産でサンプルチャンバーの量の制御を達成するために「あらかじめ形成されたチャンバー」を使用することである。
本明細書に記載の試薬膜は非伝導性であり、米国第6241862号(MCALEER et al)とは対照的であり、これが分析反応に関与する種の拡散を妨害することができるため、開口部または気孔を備えるいかなる膜もサンプル導入時には電極表面で保存されない。同じように、迅速な溶解により、赤血球の除去はほとんどまたはまったく起こらない。赤血球の除去は米国第6241862号(MCALEER et al)号に記載されている。1つの例となる実施形態では、本発明は、サンプル中への試薬膜の非常に迅速な溶解を達成することに関連している。
<実施例3>
この実施例は、本発明による水溶性の乾燥した試薬膜の準備と、本発明による試験センサーの構築について記載する。
まず、以下に述べられるように、溶液Aを準備する。
(溶液A−成分および方法)
5gのナトリウムカルボキシメチルセルロース(Blanose 7LF,Ashland Aqualon Functional Ingredients)を、6gのヒドロキシプロピルメチルセルロース(Methocel E5 PremiumLV, Colorcon Ltd)と混合し、100gの20mMクエン酸緩衝液pH 5.8に加える。その後、その溶液を真空下で脱気する。
(膜の準備)
その後、試薬膜を作るために、3gのフェリシアン化カリウムと0.4gのグルコースオキシダーゼを17gの溶液Aに加え、溶けるまで混合する。
およそ2mlの試薬溶液を、シリコンマットと、60μmの湿った膜厚の膜を引き延ばすために使用される6番Kバー(RK Print Coat Instruments Ltd)上に置いた。その後、膜を10分間50°Cで乾燥させた。その後、膜をシリコンマットから剥がして、試験ストリップの構築のための所望の形状に切断することができる。随意に乾燥剤の存在下で、将来使用するために膜を保存してもよい。
(センサー構築)
Spray−Mount(商標)(3μM)などの適切なスプレー式接着剤をマスクを介して噴霧することによって、接着剤の薄層における図13の領域(39)を覆う。その後、試薬膜(40)を接着剤で覆った領域上で滑らかにすることによって、ストリップ上に付着させる。
次に、サンプルチャンバー(36)の壁を定義するために、スペーサー層(34)を塗布する。スペーサー層(34)は両面テープを用いて形成することができ、50μmから200μmの間の厚さである。最後に、サンプルチャンバーの天盤を形成するために、親水性膜(30)の上層を塗布する。
(測定)
試験ストリップを使用するために、携帯型の試験メーターのような携帯型の器具(図示せず)は、対参照電極E5と4つの作用電極E1乃至のE4の各々の間に、約400mVの定電位をかける。この電位は作用電極表面で任意に減らした媒介物質を酸化させるのに十分なものである。各作用電極で流れる電流は、アッセイの開始後の所定の時間に独立的に測定される。アッセイ時間はサンプルが作用電極のうちの1つで、または、各作用電極で独立して検出されてから開始される。アッセイの時間は、好ましくは10秒未満であり、最も好ましくは5秒以下である。
本発明のストリップで表面上にグルコースの追加用量を有していない1つの作用電極で測定された過渡電流が図14に示される。過渡電流はバッファーサンプル中の様々なレベルのグルコースで示される。
グルコースを含まないバッファーがサンプルとして使用される場合に、E1、E2、E3およびE4の過渡応答が図15で示され、E1、E2およびE4はグルコース用量を含んでいないが、E3は、ストリップの組み立て前に、E3上に乾燥したグルコース溶液の堆積物を有する。下流の電極(この場合、E4)上で任意の追加グルコースが測定されるという証拠はない。
内部標準電極は、純粋なサンプルを測定するために用いられる電極の上流にあってもよい。これは、予め決められた用量からの任意のグルコース(または酵素反応の生成物)が溶解し、および、グルコースが堆積した検出領域以外の任意の検出領域に拡散するのに十分ではないほど、アッセイ時間が早いためである。
<実施例4>
グルコース測定の内部標準補正
誤差のない作用電極電流を、上記のように、方程式1と2から得ることができる。
S=(E1−E2)/i=(E1c−E2c)/i 方程式1
=i(E2−E3)/(E1c−E2c) 方程式2
この実施例において、20%の傾斜誤差(S=1.2)と3μAの背景電流は、12μAの電流測定値であるべきだったものにかけられると仮定する。内部標準は10μAの予想される応答を有すると仮定した。この実施例において、上に記載された3つの電極からの応答は次のとおりである:
E1=29.4μA
E2=17.4μA
E3=3μA
上記の補正工程に続いて、
E2c=17.4−3=14.4μA
E1−E2=12μA したがって、
S=(E1−E2)/i=12/10=1.2 したがって、周知のように、
=(E2−E3)/S=E2c/S
=E2c/1.2=14.4/1.2=12μA
典型的な実施形態では、その後、この補正した作用電極電流を、図5に示すような較正グラフで用いることで、サンプル中の分析物の量を示す補正された測定結果を導くことができる(工程370)。あるいは、図5は、対応するグルコース結果と、サンプル中の分析物の量を示す補正された測定結果を導くために上記の方法に対応する方法で補正されたグルコース結果とを導くために測定された電流で当初は用いられる。
本発明は、臨床的に関連する分析物の測定のためのセンサーデバイスと、随意に使い捨てのセンサーデバイスに関する。本発明は、血糖レベルの測定のためのデバイスを介して例となる実施形態で示され、特に、較正分析物を含む、内部標準のグルコース試験ストリップの記載のなかで示され、該ストリップは高水溶性の乾燥した膜の試薬を含む。これに対する変更および修正は当業者には明らかとなり、これらの変更と修正は、本発明によって包含されるように意図されている。例えば、ストリップは本発明の1つの実施形態であるが、本発明はストリップ以外の試験センサーの形態にも適用可能である。同様に、用いられる例となる流体は血液であるが、本発明は、他の流体、特に、血液、血漿、尿、間質液、唾液、髄液、などの体液にも利用可能である。
2つの対向する、一般的に平面の、一般的に並行した側面を有する膜が記載されている場合、膜は測定電極と同じ面積の大きさであってもよく、または数倍の面積であってもよく、または、かなり大きくてもよい。したがって、小さな試薬膜、測定電極とほぼ同じ面積の大きさをした任意の適切な形状の試薬の円盤状のもの(disc)または点(dot)を含む。試薬膜は一般的に長方形であってもよい。試薬膜は、2以上の、または、すべての測定電極を覆うような大きさである。あまり好ましくない1つの随意の実施形態では、膜の形態でない乾燥した試薬が使用されるが、試薬は、互いにほぼ同じ順番の、および、随意に測定電極と幅または長さがほぼ同じ順番のx、yおよびz方向での次元を有する、3次元の液滴の形状であってもよい。
本発明はグルコース電気化学試験ストリップに関して記載されているが、酵素と媒介物質のような適切な試薬の使用によって、他の分析物のための内部標準試験センサーもこの発明によって作成することができる。他の可能な分析物の例は次のものを含んでいる:コレステロール、トリグリセリド、乳酸、タンパク質、ピルベート、アルコール、尿酸、または、ケトン。可能な分析物と、酵素および媒介物質のような可能な試薬と、可能な補助因子の例は、当業者には知られているとともに本明細書に列挙される特許文献から既知のものであり、これらは本発明に対する態様として含まれる。
したがって、試薬濃度の制御が決定的な1つの適用は、内部標準測定の使用であり、このとき、内部標準は1以上の電極の試薬のなかにあるか、または、該試薬と緊密に接触している。内部標準と試薬の溶解を上手く制御できなければ、信頼できる制御測定を達成することは不可能である。サンプルへの試薬の迅速な溶解は、優れた溶解制御を達成するための1つの方法である。最初の試薬の溶解が十分に速い場合、サンプルは、再水和して溶けるのが最初は遅い試薬製剤を用いるよりも早く均質になる。これは、アッセイの間に水和した膜として残るように設計された試薬層を用いる場合に可能性が最も高い。
そのような内部標準は、好ましくは、同じサンプル中で測定されるまさにその分析物の既知の量の測定値であるべきである。内部標準の詳細なアッセイは、できるだけ分析物のそれに似ていなければならない。標準を「集める」とともに混合するためにサンプルの流れをあてにするようなシステムでは、この溶解と流れが正確な標準測定値を提供するほどには十分に一貫していない危険性が高い。好ましくは、それ自体がグルコースである較正分析物を含む内部標準が、信号測定領域にできるだけ近く、すなわち、測定電極に近い。
乾燥した膜を含む水溶性の試薬の使用が1つの例となる実施形態で述べられている。内部較正物(calibrant)と共に使用されると、乾燥した膜は、内部較正物を、互いに隣接して、かつ、試験ストリップの測定領域に隣接して配される分析物および試薬層と同一のものとすることができる。これによって、内部較正物の測定が迅速に行われるとともに、任意の信号が同じサンプル流路内の近くの測定領域に繰り越されるのを見ることなく行われる。
本発明の1つの態様の1つの典型的な実施形態では、したがって、試験ストリップのための活性成分を含む、急速に水に溶ける予め作られた乾燥した膜の使用について記載することがこの発明の目的である。この膜は、内部較正物を与えられたストリップの測定電極の上部に塗布可能である。そのような膜は、同じサンプルチャンバーの複数の電極上に塗布可能である。複数のレベルの内部較正を作成するために、異なるレベルの較正物が異なるレベルの電極に塗布可能である。
本発明の1つの態様の1つの典型的な実施形態では、液状サンプル中のグルコースなどの分析物の検出用の使い捨ての電気化学センサーが提供され、ここで、試薬は、薬剤または口臭予防化合物の経口投与のためにしばしば利用されるような水溶性の乾燥した膜の形態で塗布される(例えば、米国第5948430号)。本発明の見本になる1つの実施形態は、サンプルチャンバー内の複数の測定領域、および、乾燥した試薬膜の塗布前に加えられた内部標準用量のグルコースを有する。
したがって、サンプルへの迅速な水和と溶解を表示するために、設計された水溶性の乾燥した試薬膜について記載することが、この発明の1つの実施形態の1つの目的である。迅速な溶解は、サンプル導入後の非常に短い時間に、所望の分析物とそれに近接する較正分析物への感受性を結果としてもたらす。本発明の1つの実施形態では、1以上の内部標準を含む電気化学診断用の試験ストリップが提供される。1つの実施形態では、本発明は、本質的には乾燥した構成要素から組み立て可能なセンサーデバイス内に内部標準を提供する。構成要素が互いに隣接して配される際に、感知できるような反応が何も起こり得ないように、該構成要素は十分に乾燥しているか、または、液体あるいは水分をほとんど含まない。本発明の1以上の実施形態には下記の1以上が提供される:
・単一のサンプル流路内の多数の測定電極
・サンプルチャンバー内に位置付けられるアッセイ試薬を含む高水溶性の膜
・測定電極と同じチャンバーの側にあるアッセイ試薬を含む膜
・検出電極の1以上の表面に配された既知の用量の分析物
・分析物を与えられた電極は他の与えられていない電極の上流にある。
・膜溶解は10秒未満の試験時間を可能にするほど速い。
・各々の検出電極からのグルコース応答に影響を与える程度に、サンプルチャンバーの1つの端部に試薬を洗い流すことなくストリップを満たすほどに膜溶解は遅い。
・膜を含む試薬は、本質的に乾燥状態で膜を製造している間に所定の位置に置かれる。
したがって、アッセイ試薬の放出と反応が所望の総試験時間および/またはセンサーの充填時間と一致する時間で生じるように、本発明の1つの実施形態で記載される膜は、サンプルの存在下ですぐに溶ける。
本発明は、同じ試験ストリップ上の、および、試験される同じサンプル中の、すべての誤差を測定するために、内部標準を使用しようとするものである。この方法は、誤差の原因がどこからくるものなのかについて知る必要はなく、または、特定のサンプルが典型的な方法で反応を示すかどうかについて仮説を立てる必要もない。内部標準法は内部標準測定の正確さに依存する。内部標準における誤差は、同じ量のまたは異なる量の分析物とともに複数の標準を使用することによって減少する。同様に、内部標準用量の分析物の測定は、好ましくは、サンプル分析物の測定をできるだけよく模倣したものでなければならない。したがって、異なる内部標準よりもむしろ予め決められた用量の試験分析物を使用するほうがよい。同様に、アッセイが、サンプル中の分析物よりも、内部標準用量の分析物を検出のために大幅に移動させなければならないことを強いるのは望ましくない。また、サンプル量や試験時間といった試験ストリップ設計の他の重要な特徴のいずれもが、内部標準を含む試験ストリップの設計で損なわれないということが望ましい。本発明の1つの実施形態では、内部標準を形成する較正分析物は、最良の可能な較正情報を提供するために、サンプル分析物とできるだけ同じ方法で試薬に反応しなければならない。
先行技術とは対照的に、この発明の1以上の実施形態は、試薬の乾燥した膜の組成に依存し、それは随意で電極表面の上にその後塗布され、その少なくとも1つには乾燥した形状の較正分析物が提供される。乾燥した膜のこの使用は、試薬と、電極表面の1以上の上に塗布された標準用量の分析物との間の反応を減らすのに役立つ。さらに、このその後の乾燥した膜の配置は、試薬と、電極表面の1以上の上に塗布される標準用量の分析物との間の反応を減らすのに役立つ。
本発明の1つの実施形態では、複数の標準を使用する際に、各々の次の測定電極は、その前の標準分析物の量の和を測定してはいない。このことは、各々の各較正電極から実際の較正電流を測定するのに使用される数学を単純化することができる。各々の内部標準は他の内部標準から独立している。なぜなら、予め決められた用量からの任意のグルコースが溶解し、および、グルコースが堆積した検出領域以外の任意の検出領域に拡散するのに十分でないほど、アッセイ時間が早いためである。このように、純粋なサンプル検出器と内部標準測定電極の最適な配置は、センサー設計によって決定される配置よりもむしろ実験的に決定される。
本発明の1以上の実施形態の重要な利点のいくつかは、下記を含む。センサーに存在する予め決められた量の較正分析物は、本発明において、センサー製造中および/または検知できる程度に保存中に、実質的にセンサー試薬と反応しないようにされる。グルコース用量が試薬膜に隣接して接近しているということは、投与された分析物とサンプル分析物との反応の生成物に関する運搬距離が非常に短く、同一であることを意味する。このことは、測定電極間でのクロスオーバーが減少するかまたは効果的に除去されることを意味する短時間のアッセイを使用する能力をもたらし、アッセイを単一のサンプルチャネルで実行することができる。このことは、複数のチャネル選択肢と比較して単純化した設計をもたらし、かつ、複数のチャネルを満たすために必要とされるよりもサンプル量を少なく保つことができる。
したがって、内部標準に基づいた自己較正の利益を備えた試験ストリップは、試験時間とサンプル量という主な特長を損なうことなく生産可能である。
グルコースセンサーに特に関連付けて記載されてきたが、本発明は内部較正を必要とする他の診断試験にも適用可能である。本発明の特定の実施形態が上に記載されている一方、当業者には当然のことながら、記載された実施形態からの逸脱も、特許請求の範囲によって与えられる本発明の範囲内に含まれる。

Claims (23)

  1. 流体中の所望の分析物のレベルを測定するためのセンサーデバイスであって、
    前記センサーデバイスは、
    流体用の流路と、
    前記流路上に、
    測定電極、
    所望の分析物のための試薬を含む乾燥試薬層、および
    第1の予め決められた量の第1の較正分析物を備える内部標準とを含み、
    前記第1の予め決められた量の第1の較正分析物は、前記測定電極上に配され、
    前記乾燥試薬層は水溶性の乾燥した試薬膜の形態であり、該水溶性の乾燥した試薬膜は、前記流路上に配置される前は、2つの露出した、対向する、一般的には並行の平面を有し、
    前記水溶性の乾燥した試薬膜は、較正電極を形成するために前記測定電極上に配される前記較正分析物に隣接して及び該較正分析物を覆って、0μm(接触する場合)、または、数μm、または5乃至15μm内、または、10μm内、または、5μm内の距離内に配置され、
    前記乾燥試薬層および前記較正分析物が互いに付着しないように、前記水溶性の乾燥した試薬膜および前記予め決められた量の第1の較正分析物は、センサーデバイス内で乾燥した形態であるとともに、互いに隣接して配置されている間は乾燥した形態であり、
    これにより、乾燥した形態の試薬と乾燥した形態の第1の較正分析物が互いに隣接して配される際には、前記試薬と前記第1の較正分析物との間には、液体が到達するまでいかなる認識できる反応も起こり得ない、ことを特徴とするセンサーデバイス。
  2. 前記第1の較正分析物と前記所望の分析物は同じ分析物であることを特徴とする請求項1に記載のセンサーデバイス。
  3. 少なくとも2つの測定電極を含む導電層と、
    他方の電極が較正分析物を含まない少なくとも2つの電極のうちの1つに配された、少なくとも第1の予め決められた量の第1の較正分析物を含む較正層とを含み、
    水溶性の乾燥した試薬膜は、較正分析物が含まれずその上に試薬を有する作用電極と、第1の予め決められた量の第1の較正分析物およびその上に試薬を有する較正電極とを形成する少なくとも2つの電極の各々の少なくとも一部を覆うことを特徴とする請求項1又は2に記載のセンサーデバイス。
  4. 第1の予め決められた量の第1の較正分析物と、その上に配された所望の分析物のための水溶性の乾燥した試薬膜とを有する第1の較正電極と、
    所望の分析物のための水溶性の乾燥した試薬膜を有する第1の作用電極とを含み、
    前記第1の較正電極が前記第1の作用電極の上流にあることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のセンサーデバイス。
  5. 正電極と第1の作用電極は、それぞれの上に配された同じ水溶性の乾燥した試薬膜を有する、ことを特徴とする請求項3又は4に記載のセンサーデバイス。
  6. 単一の流路が提供されるか、または、単一の直線流路が提供されることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のセンサーデバイス。
  7. その上に試薬を含む少なくとも2つの作用電極が提供されることを特徴とする請求項3又は4のいずれかに記載のセンサーデバイス。
  8. 水溶性の乾燥した試薬膜は、
    第1の膜形成成分と、
    所望の分析物に敏感な第1の活性成分とを含むことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のセンサーデバイス。
  9. 前記乾燥した試薬膜は、ポリマー、加工澱粉、プルラン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、天然ゴム、水分散性ポリアクリレート、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、および、ヒドロキシルプロピルメチルセルロースの群から選択される第1の膜形成成分を含むことを特徴とする請求項に記載のセンサーデバイス。
  10. 前記乾燥した試薬膜は、ポリマー、加工澱粉、プルラン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、天然ゴム、水分散性ポリアクリレート、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、および、ヒドロキシルプロピルメチルセルロースから選択される第2の膜形成成分をさらに含むことを特徴とする請求項に記載のセンサーデバイス。
  11. 第1の膜形成成分および第2の膜形成成分を含み、
    第2の膜形成成分は、第1の膜形成成分よりも溶解しやすく、かつ、疎水性が低いことを特徴とする請求項乃至10のいずれかに記載のセンサーデバイス。
  12. 可塑剤、崩壊剤、および、界面活性剤の群から選択される少なくとも1つのさらなる膜形成成分を含むことを特徴とする請求項乃至11のいずれかに記載のセンサーデバイス。
  13. 少なくとも1つのさらなる膜形成成分は、可塑剤:キシリトール、ソルビトール、エリスリトール、ポリエチレングリコールの群から選択されることを特徴とする請求項12に記載のセンサーデバイス。
  14. 少なくとも1つのさらなる膜形成成分は、崩壊剤:微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ナトリウムデンプン糖化生成物、および、Prosolv SMCC(登録商標)の群から選択されることを特徴とする請求項12または13に記載のセンサーデバイス。
  15. 所望の分析物を検出するための請求項1乃至14のいずれかに記載のセンサーデバイスを製造する方法であって、
    前記方法は、
    流路を形成する工程、
    測定電極と、所望の分析物のための試薬を備える乾燥試薬層と、第1の予め決められた量の第1の較正分析物を備える内部標準とを、流路上に置く工程を含み、
    前記乾燥試薬層は水溶性の乾燥した試薬膜の形態であり、該水溶性の乾燥した試薬膜は、配置される前は、2つの露出した、対向する、一般的には並行の平面を有し、
    前記方法はさらに、
    予め決められた量の第1の較正分析物を測定電極上に配する工程、および
    前記水溶性の乾燥した試薬膜を、較正電極を形成するために前記測定電極上に配される前記較正分析物に隣接して及び該較正分析物を覆って、0μm(接触する場合)、または、数μm、または5乃至15μm内、または、10μm内、または、5μm内の距離内に配置する工程を含み、
    前記水溶性の乾燥した試薬膜および予め決められた量の第1の較正分析物は、乾燥した形態でセンサーデバイス内にあるとともに、前記乾燥試薬層および前記較正分析物が互いに付着しないように、互いに隣接して配置されている間は乾燥した形態であり、
    これにより、前記試薬膜と第1の較正分析物が互いに隣接して置かれる際に前記試薬膜と第1の較正分析物との間には、液体が到達するまでいかなる認識できる反応も起こり得ない、ことを特徴とする方法。
  16. 第1の較正分析物と所望の分析物は同じ分析物であることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. 前記水溶性の乾燥した試薬膜を予め形成する工程を含むことを特徴とする請求項15または16に記載の方法。
  18. 前記水溶性の乾燥した試薬膜を較正分析物に隣接して及び該較正分析物を覆って、置く工程の前に、第1の較正分析物を乾燥させる工程を含む、ことを特徴とする請求項15乃至17のいずれかに記載の方法。
  19. 少なくとも1つの測定電極を含む導電層を形成する工程と、
    電極層の少なくとも1つの測定電極上の少なくとも1つの予め決められた量の第1の較正分析物を含む第1の較正層を形成する工程と、
    第1の較正層を乾燥させる工程と、
    所望の分析物のための水溶性の乾燥した試薬膜を予め形成する工程と、
    較正電極を形成するために、予め決められた量の乾燥した較正分析物をその上に有する少なくとも1つの電極の少なくとも一部上に水溶性の乾燥した試薬膜を置く工程を含むことを特徴とする請求項15乃至18のいずれかに記載の方法。
  20. 少なくとも2つの測定電極を形成する工程と、
    較正分析物を含まない少なくとも1つの測定電極を残す工程と、
    作用電極を形成するために、前記少なくとも1つの測定電極の少なくとも一部上に水溶性の乾燥した試薬膜を置く工程と、
    較正電極を形成するために、較正分析物をその上に有する測定電極の少なくとも一部上に水溶性の乾燥した試薬膜を置く工程とを含むことを特徴とする請求項15乃至19のいずれかに記載の方法。
  21. 作用電極と較正電極の上に同じ水溶性の乾燥した試薬膜を配する工程を含む、ことを特徴とする請求項20に記載の方法。
  22. 少なくとも1つの較正電極が、流路上の少なくとも1つの作用電極の上流に位置することを特徴とする請求項15乃至21のいずれかに記載の方法。
  23. 単一の流路が提供されるか、または、単一の直線流路が提供されることを特徴とする請求項15乃至22のいずれかに記載の方法。
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