JP5761146B2 - 鉄鋼スラグを利用した土木建設材料の処理方法 - Google Patents
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(1)鉄鋼スラグを利用した土木建設材料からカルシウム化合物が水に溶け出して、溶出水のpHが上昇するのを抑制する土木建設材料の処理方法であって、塩化カルシウムを含んだ添加剤を土木建設材料に添加して、カルシウム化合物の溶出を抑制することを特徴とする鉄鋼スラグを利用した土木建設材料の処理方法。
(2)土木建設材料から形成した施工体に対して、粉状の添加剤を撒布するか、又は液状の添加剤を撒水することを特徴とする(1)に記載の鉄鋼スラグを利用した土木建設材料の処理方法。
(3)硫酸カルシウムを更に含んだ添加剤を用いることを特徴とする(1)又は(2)に記載の鉄鋼スラグを利用した土木建設材料の処理方法。
(4)土木建設材料に用いる鉄鋼スラグが、当該スラグに質量比で10倍量の水を加えて24時間撹拌した後のpHが11.5以下のものであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の鉄鋼スラグを利用した土木建設材料の処理方法。
(5)鉄鋼スラグが、所定の粒径領域を有するものであることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の鉄鋼スラグを利用した土木建設材料の処理方法。
(6)土木建設材料から形成した施工体が、路盤、路床、覆土、盛土、舗装、埋め戻し、又は仮設路盤である(1)〜(5)のいずれかに記載の鉄鋼スラグを利用した土木建設材料の処理方法。
鉄鋼スラグに含まれるカルシウム化合物のうち、水に溶けて溶出水のpHを上昇させる原因になる可能性のあるものとして、代表的にはCa(OH)2、Ca2SiO4、CaSiO3、CaCO3等が挙げられる。これらは下記に示した反応式により水に溶解すると考えられる。
Ca(OH)2 ⇔ Ca2+ + 2OH-
Ca2SiO4 + 3H2O ⇔ 2Ca2+ + H3SiO4 - + 3OH-
CaSiO3 + 2H2O ⇔ Ca2+ + H3SiO4 - + OH-
CaCO3 + H2O ⇔ Ca2+ + HCO3 - + OH-
JIS A 5015「道路用鉄鋼スラグ」の規格に定められた粒度範囲が0−30mmの製鋼スラグAと、同じく粒度範囲が0−30mmであって、かつ、炭酸化処理が施された製鋼スラグBとを用意した。この炭酸化処理については、特許文献1(特開2005-97076号公報)に記載された方法に基づき、炭酸ガスを含有する相対湿度が75〜100%の範囲のガスを流して炭酸化を行う方法であって、CO2濃度100%を相対湿度100%に加水したガスを500gの製鋼スラグに対して24時間フローして処理を行った後、110℃恒温槽で24時間乾燥させたものである。また、試薬の塩化カルシウム(CaCl2・2H2O;関東化学株式会社製、特級)と、石膏ボードを0.425mm以下に粉砕したもの(主成分はCaSO4)とを用意した。
実験例1と同様の製鋼スラグBと、JIS A 5015「道路用鉄鋼スラグ」の規格に定められた粒度範囲が0−30mmであって、かつ、蒸気エージング処理が施されている製鋼スラグCとを用意し、製鋼スラグ1トン当たり50kgの塩化カルシウムが200Lの水に溶解して存在するように、それぞれの製鋼スラグB、Cに対して塩化カルシウム水溶液を加えてミキサーで混合した。次いで、これらの混合物をランマーを用いて転圧して、それぞれ縦10m×横8m×高さ2mの試験用盛土を施工した(No.2-2、No.2-4)。また、比較対象とするため、塩化カルシウム水溶液を添加せずに、製鋼スラグB、Cをそれぞれ単独で用いて同様の試験用盛土を形成した(No.2-1、No.2-3)。
実験例2と同様の蒸気エージング処理が施された製鋼スラグCを用い、縦2m×横2m×高さ30cmの仮設路盤を2つ施工した。そして、一方の仮設路盤の表面に対しては、塩化カルシウムと破砕した石膏ボードとを質量比で塩化カルシウム:石膏ボード=2:1となる割合で混合した添加剤を撒布し、表層部分に厚さ約5cmの添加剤被覆層を形成した。
実験例1と同様の炭酸化処理が施された製鋼スラグBを用いて、実験例3と同様にして仮設路盤を2つ形成した。そして、一方の仮設路盤の表面に対しては、水1Lに対して塩化カルシウムを500g溶解させた塩化カルシウム水溶液を用いて、仮設路盤の上方からその表面に対して1m2当たり1L程度の割合で撒水した。そして、実験例3と同様にして仮設路盤に浸透させた浸透水を採取してpHを測定したところ、塩化カルシウム水溶液を撒水していない仮設路盤の場合がpH=9.3であったに対し、塩化カルシウム水溶液を撒水した仮設路盤の場合はpH=8.3であり、浸透水のpH低減効果が確認された。
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- 鉄鋼スラグを利用した土木建設材料からカルシウム化合物が水に溶け出して、溶出水のpHが上昇するのを抑制する土木建設材料の処理方法であって、塩化カルシウムを含んだ添加剤を土木建設材料に添加して、カルシウム化合物の溶出を抑制することを特徴とする鉄鋼スラグを利用した土木建設材料の処理方法。
- 土木建設材料から形成した施工体に対して、粉状の添加剤を撒布するか、又は液状の添加剤を撒水することを特徴とする請求項1に記載の鉄鋼スラグを利用した土木建設材料の処理方法。
- 硫酸カルシウムを更に含んだ添加剤を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の鉄鋼スラグを利用した土木建設材料の処理方法。
- 土木建設材料に用いる鉄鋼スラグが、当該スラグに質量比で10倍量の水を加えて24時間撹拌した後のpHが11.5以下のものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の鉄鋼スラグを利用した土木建設材料の処理方法。
- 鉄鋼スラグが、所定の粒径領域を有するものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の鉄鋼スラグを利用した土木建設材料の処理方法。
- 土木建設材料から形成した施工体が、路盤、路床、覆土、盛土、舗装、埋め戻し、又は仮設路盤である請求項1〜5のいずれかに記載の鉄鋼スラグを利用した土木建設材料の処理方法。
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