JP5760223B2 - 眼鏡用プラスチックレンズの染色方法 - Google Patents

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本発明はレンズの全域あるいは一部分が着色された眼鏡用プラスチックレンズを染色するための眼鏡用プラスチックレンズの染色方法に関するものである。
従来から昇華性染料を染色用転写基体としての染色用転写紙に吸着させ、加熱して染料を昇華させ近接配置させたプラスチックレンズに転写させる眼鏡用プラスチックレンズの染色方法が例えば提案されている(特許文献1又は2)。特許文献2に基づいてより具体的に説明すれば、プラスチック製のレンズ10を載置台11にセットし、その上方位置に近接させて染色用転写紙としての印刷基体2を配置する。そして、印刷基体2の上部に配置されたヒータとしてのハロゲンランプ15で印刷基体2を加熱し、着色層2の染料を昇華させてレンズ10に転写させるものである。このような転写紙による昇華式の染色方法ではレンズの部分的な染色が可能である。例えばレンズの上半分は上方側ほど濃く染色し、レンズの下半分はまったく染色しないような異なる濃度(グラデーション)のプラスチックレンズの染色に好適である。これは例えば特許文献2の図3(c)に示すような濃度の異なる昇華性染料を吸着させた半円形状の印刷基体2を使用することで容易に実現することができる。
特開2001−59950号公報 特開2001−159746号公報
ところで、レンズは例えは特許文献2のレンズ支持台11のようになんらかの支持手段で支持され、これをレンズの全周を包囲するリング状の壁部(特許文献2では基体支持台13)で包囲することでレンズの収容部が構成されることとなる。そして、染色用転写紙を壁部の端部に当接させている。染色用転写紙は端部に当接した状態でレンズに近接配置させられることとなる。染色用転写紙が被せられた状態でレンズは密閉状で収容部内に収容された状態となる。そして、この状態でヒータで染色用転写紙を加熱すると加熱されて昇華した染料によって収容部内の体積の膨張が生じ、主として染色用転写紙と壁部の端部の間から膨張した気体成分が外方に漏れることとなる。しかし、漏れる位置は一定ではなく、また、内圧が高まった状態で漏れることとなるため、比較的高速の気流が発生する。そのため、そのような気流によって昇華した染料が流されてしまい、グラデーションのムラが生じてしまうことがあった。その結果、この種の転写紙による昇華式の染色方法において予定通りのグラデーションで染色することができない場合があり、製品の歩留まりが悪くなっていた。特に、レンズは眼鏡用であるため一般に左右を同時に染色するようにしているが、ムラが生じるだけでなく加熱条件や染色用転写紙は同じでありながらも左右で異なる外観のグラデーションとなってしまう可能性もある。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、レンズ染色用転写基体から昇華性染料をレンズに転写させて染色する際にムラなく安定したグラデーションでの染色を可能とする眼鏡用プラスチックレンズの染色方法を提供することである。
上記課題を解決するために請求項1の発明では、底部と壁部とによって包囲された収容部内にレンズを収容し、前記レンズの所定の染色領域に対応した面積で昇華性染料を吸着させたグラディエントカラー用の染色用転写基体を、前記壁部の同一高さに構成された端部全周に対して前記レンズとの間に若干の昇華空間を設けた状態で当接させるとともに、前記壁部の一部には前記転写基体と前記レンズの間の空間領域に面するように前記壁部内外に連通する開口部を形成し、前記転写基体方向から加熱処理をすることで前記転写基体から染料を昇華させて前記レンズの所定の染色領域に前記昇華性染料を転写させるようにしたことをその要旨とする。
また請求項2の発明では、請求項1の発明の構成に加え、前記開口部は前記壁部の端部の一部を段差状に切り欠いて形成されていることをその要旨とする。
また請求項3の発明では、請求項1の発明の構成に加え、前記開口部は前記壁部の周方向に沿った異なる複数の箇所に形成されていることをその要旨とする。
また請求項4の発明では、請求項3の発明の構成に加え、複数の前記開口部は前記壁部の周方向において対称となる位置に配置されていることをその要旨とする。
また請求項5の発明では、請求項3の発明の構成に加え、前記開口部は2つであって、同2つの開口部は前記壁部の周方向において180度対向する位置に配置されていることをその要旨とする。
また請求項6の発明では、請求項4又は5の発明の構成に加え、前記開口部が線対称となる場合にはその対称軸は前記転写基体の昇華性染料が吸着されている部分と吸着されていない部分の境界線に沿った方向と直交する方向に配置されることをその要旨とする。
また請求項7の発明では、請求項5の発明の構成に加え、前記2つの開口部は前記転写基体の昇華性染料が吸着されている部分と吸着されていない部分の境界線に沿った方向に配置されることをその要旨とする。
また請求項8の発明では、請求項1〜7のいずれかの発明の構成に加え、前記転写基体は前記壁部の端部に対して貼着されていることをその要旨とする。
上記のような構成においては、底部と壁部とによって包囲された収容部内にレンズを収容し、同一高さに構成された壁部の端部全周に対してレンズとの間に若干の昇華空間を設けた状態でレンズの所定の染色領域に対応した面積で昇華性染料を吸着させたグラディエントカラー用の染色用転写基体をあたかも蓋をするように当接させる。次いで、加熱処理をして転写基体から染料を昇華させるが、この際に壁部の一部には転写基体とレンズの間の空間領域に面するように壁部内外に連通する開口部を形成するようにしているため、昇華した昇華性染料によって収容部の内圧が高まることがなく、従って染色用転写基体と壁部との当接面の間から膨張した気体成分が外方に漏れるようなことはなくなり染色のムラが生じる可能性が減る。
ここに、レンズを収容する収容部において底部と壁部は一体でもよく、別体でも構わない。また、収容部は底部が下方に配置されずに天地逆転するような配置であっても構わない。
また、染色用転写基体は昇華性染料を吸着された紙様の薄手の外観、例えば転写紙であって、本発明が適用できるのであればその材質は問わない。
また、開口部の形状や形成位置は転写基体とレンズの間の空間領域に面するようなものであれば限定されるものではない。
上記のような構成において、開口部の形状は特に問わないものの、壁部の端部の一部を段差状に切り欠いて形成することがより好ましい。
また、開口部は前記壁部の周方向に沿った異なる複数の箇所に形成されていることがより好ましい。開口部の数が複数ある方が空気の流通がよく、染色のムラが生じにくくなるからである。また、開口部が複数ある場合にはそれら開口部は対称状態に配置されることが好ましい。
また、開口部は2つある場合にはそれらは壁部の端部の周方向において180度対向する位置に配置されていることが気流の流れのバランスから好ましい。
更に、開口部が線対称となる場合には、その対称軸は転写基体の昇華性染料が吸着されている部分と吸着されていない部分の境界線に沿った方向と直交する方向に配置されることが好ましい。つまり、気流の流れがなるべくグラデーションの進行方向と直交することがムラのないバランスのよい染色に有効であるからである。
同様に、開口部が2つある場合に2つの開口部が転写基体の昇華性染料が吸着されている部分と吸着されていない部分の境界線に沿った方向に配置されることが好ましい。これも気流の流れがなるべくグラデーションの進行方向と直交することがムラのないバランスのよい染色に有効であるからである。
また、転写基体を壁部の端部に対して貼着するようにしてもよい。上記のように加熱によって膨張した気体成分は基本的に開口部から外部に排出されるものの、転写基体に近い部分の気体成分が膨張した場合に気流の関係で開口部方向に向かわず従来と同様に転写基体と壁部の端部の間から排出されてしまうことを防止するためである。
上記各請求項の発明では、レンズ染色用転写基体による昇華式の染色方法においてムラなく安定したグラデーションで染色された眼鏡用プラスチックレンズを提供することができる。
本発明の実施の形態に使用される染色用の加熱炉の模式図。 シートホルダーへのレンズ染色用シートの装着方法を説明する説明図。 レンズ支持台にプラスチックレンズを載置し、これを外方からシートホルダーガイドで包囲する手順を説明する説明図。 プラスチックレンズが載置されたレンズ支持台をシートホルダーガイドで包囲し、これをシートホルダーで蓋をした状態の断面図。 シートホルダーで蓋をした状態のレンズ支持台をトレイ上に整然とセットした状態の平面図。 (a)〜(e)は左右のレンズ用にペアで配置されるシートホルダーガイドの開口部方向を説明するための平面図。 (a)はシートホルダーガイドの開口部の面積の説明をする説明図、(b)はレンズ染色用シートと染色されるプラスチックレンズの向きを説明する説明図。
以下、本発明の方法を実施した実施の形態について説明する。
本実施の形態のプラスチックレンズの染色方法では、一例として図1のような加熱炉1内で染色を実行するものとする。まず、染色対象となるプラスチックレンズ2の支持構造と、グラディエントカラー用のレンズ染色用転写基体としてのレンズ染色用シート3の保持構造について簡単に説明する。
プラスチックレンズ2はアルミダイキャスト製のレンズ支持台5に支持され底部となるトレイ6上に配置されている。図5に示すように本実施の形態では一例として縦4個、横5個の計20個のレンズ支持台5がトレイ6上に配置されている。本実施の形態では眼鏡フレームに取り付ける際の左右一対のレンズを一組と考えるため、ここでは縦方向の隣接する2つのレンズ支持台5に支持されたプラスチックレンズ2がペアとなり、計10ペアのプラスチックレンズ2の染色が同時に可能となっている。尚、図5では各レンズ支持台5の位置決め部材の図示は省略されている。
図3及び図4に示すように、レンズ支持台5は扁平な円筒形状に形成された本体7と本体7に支持される支持リング8から構成されている。本体7は上下方向に同幅のリング体とされている。本体7と支持リング8の外径は同一径に構成されている。支持リング8は外周上縁に沿って外側に張り出した第1の張り出し部8aと内周下縁に沿って内側に張り出した第2の張り出し部8bを備えた鉤状の断面形状を有したリング体である。支持リング8は第1の張り出し部8aによって本体7の上端7aに架設されている。図4に示すように、プラスチックレンズ2は表面(凸面)側を下向きにして、表面の周縁部分が第2の張り出し部8b上に当接されることで支持リング8上に支持されることとなる。
図4に示すように、トレイ6上に配置された各レンズ支持台5にはそれぞれアルミダイキャスト製のシートホルダーガイド9が併設されている。壁部としてのシートホルダーガイド9は円筒形形状をなし、その内径はレンズ支持台5の外径よりも若干大径に構成されてレンズ支持台5を外方から包囲している。シートホルダーガイド9はレンズ支持台5よりも上下高さが大きく構成されており、シートホルダーガイド9によって包囲されることでレンズ支持台5の側方からの目視が不能とされる。シートホルダーガイド9の上縁には切り欠き状に開口部10が形成されている。本実施の形態では一例として180度対向する一対の開口部10を図示する。後述するようにシートホルダーガイド9の開口部10の大きさ、数、位置は適宜変更して実施することができる。
図2に示すように、本実施の形態のレンズ染色用シート3はプラスチックレンズ2に対応した昇華性染料を塗布した塗布領域Pが形成されている。塗布領域Pはプラスチックレンズ2の上半分を染色するために半月形状とされ、所定の濃度に設定されている。
レンズ染色用シート3はシートホルダー11に保持されている。シートホルダー11は長方形形状のフレーム体であってレンズ染色用シート3の形状に対応した大型の開口部11aが形成されている。シートホルダー11の四方の外寄り位置にはそれぞれ外方に凸となるように湾曲した支持爪12が形成されている。レンズ染色用シート3はシートホルダー11を下向きにした際に支持爪12によって四方が保持されるためシートホルダー11から脱落することはない。
図4及び図5に示すように、ペアとなっている一対のレンズ支持台5(及びシートホルダーガイド9)に対してシートホルダー11が染色用シート3とともに配置されている。シートホルダー11はシートホルダーガイド9の上縁9a上に染色用シート3の塗布領域Pが下向きになるように載置されており、このようにシートホルダー11(染色用シート3)が載置された状態でプラスチックレンズ2の上方の空間は開口部10のみが内部と外部を連通する通路とされる。シートホルダー11がシートホルダーガイド9上に載置された状態で塗布領域Pはちょうど支持リング8上にセットされたプラスチックレンズ2の染色させたい染色領域に若干の間隔をもって正対する。この間隔は昇華した昇華性染料が十分分散でき、なおかつ拡散しすぎない数ミリ程度の距離に設定される。
図1に示すように、加熱炉1内部には加熱手段としてのハロゲンランプ15が配設されている。加熱炉1には内部を脱気するためのポンプ装置16が併設されている。
このような構成おいては次のように染色が実行される。
加熱炉1内にトレイ6とともにレンズ支持台5に支持されたプラスチックレンズ2及びシートホルダーガイド9上に載置されたシートホルダー11(染色用シート3)をセットし、扉1aを閉鎖した状態で、所定の真空度となるようにポンプ装置16によって脱気する。加熱炉1内部を脱気するのは内部の気圧が高いほど昇華性染料を昇華させるための温度が高くなるため、内部の気圧を低くして昇華温度を下げることで無駄な熱エネルギーを低減し、また、染色のムラをなくすためである。加熱温度は昇華性染料が所望の色、グラデーション、濃さで転写されるような温度であって、なおかつプラスチックレンズ2にダメージを与えることのない温度である必要がある。一般には100〜200℃の間とされる。
本実施の形態では加熱に伴って昇華性染料が昇華して収容部内に拡散する。また、脱気後に内部に残った空気が加熱によって膨張して、対流が発生する。この際に本実施の形態では支持リング8とシートホルダーガイド9とによって構成される収容部に面して開口部10が形成されているため、開口部10を通じて気流が内外に流通することとなる。気流の流れは開口部10の数や位置によって一定ではないため、ムラや安定したグラデーションを求めるために開口部10の数や位置を最適なものに設定することが好ましい。
上記のようにペアとなった一組のプラスチックレンズ2についてシートホルダーガイド9はまったく同じ開口部10位置とされているために、ペアのプラスチックレンズ2は同様の染色条件となるため左右で同じ染色となり染色のばらつきがなくなる。また、開口部10を設けることによって染色と非染色の部分の境界線(いわゆるハーフライン)が予定位置からずれるムラが生じることも少なくなる。
尚、この発明は、次のように変更して具体化することも可能である。
・上記加熱炉1の構成やレンズ支持台5あるいはそれを包囲するシートホルダーガイド9の構成について上記は一例に過ぎない。例えば、ハロゲンランプ15による加熱も上方側以外の方向から加熱することも可能である。
・レンズ支持台5やシートホルダーガイド9等の材質は上記に限定されるものではない。
・上記ではシートホルダーガイド9はリング状であったが、底部を有するようにシャーレ状に構成することも可能である。
・上記実施例では開口部10は線対称となる位置(鏡像対称)に成されていたが、開口部10は必ずしも線対称でなくともよい。
・開口部10の大きさ、数、位置は適宜変更して実施してもよい。
・開口部10位置はシートホルダーガイド9の上端9a側でなくともよい。
・開口部10の形状は上記のような四角に切り欠いたようなものでなくともよい。例えばトンネル状に穴部を形成してもよい。
・図5のような配置は一例であって、他の配置であっても構わない。
次に、実施の形態の装置によって染色を実行したプラスチックレンズ2のいくつかの具体的な実施例について説明する。以下の実施例及び比較例では図6(a)〜(e)に図示するようなパターンでシートホルダーガイド9の開口部10の位置と数を示すようにした。矢印方向が各プラスチックレンズ2に対する上方側(装用した際の上側)となる。レンズ染色用シート3の塗布領域Pはこの矢印方向に向いて配置されることとなる。開口部10は上下方向に延出される直線を想定すると、図6(a)〜(e)のように中心を通る直線L1を基準に図上線対称となる位置(鏡像対称)に開口部10は形成されることとなる。また、図7(b)のように直線L1はレンズ染色用シート3の塗布領域Pと非塗布領域との境界線と直交する方向でもあり、プラスチックレンズ2の幾何中心を通り上下方向に伸びる線分とも一致する。また、各開口部10の大きさは図7(a)のように開口部10の幅Wと深さDをもって表現するものとする。開口面積は幅Wと深さDの積で表す。
ペアとなるプラスチックレンズ2の染色イメージは図7(b)の通りである。プラスチックレンズ2は上下方向において下半身は着色されておらず、赤道位置付近から徐々にグラデーションがかけられて染色されていき、上半身全域が塗布領域Pに対応して染色されている。
実施例及び比較例の評価方法としてはペアとなるレンズ2の所定の2つの位置の透過率(%)の差を算出し、ペアとなる手前側と奥側のプラスチックレンズ2においてその透過率差が許容範囲であるかどうかを「ばらつき」として判断した。また、目視でハーフラインのずれがある場合を「ムラ」があると判断した。結果は、「ばらつき」「ムラ」ともになければ◎、「ムラ」のみあれば○、「ばらつき」のみあれば△、「ばらつき」「ムラ」ともにあれば×とした。若干のムラは許容されるものであるが、ペアとなるレンズ2での透過率のばらつきは評価基準として重視されるため、「ばらつき」がある場合を△に設定している。
<実施例1>
図6(a)に示すように、実施例1では各シートホルダーガイド9は180度対向する位置に一対の開口部10位置を形成し、開口部10の幅Wの中心を上記直線L1と直交し、シートホルダーガイド9の中心を通る直線L2と略一致させた場合である。つまり、シートホルダーガイド9は直線L1だけでなく直線L2でも線対称とされている状態である。実施例1についての結果は表1の通りである。各実施例はいずれもペアとなる手前側と奥側のレンズのばらつきがなかった。実施例1−1,1−3は良好な結果であった。ここに実施例1−2で結果が○なのは、実施例1−2においてレンズ染色用シート3をシートホルダーガイド9の上面にボンドで密閉してなかったことが影響していると考えられる。そのため、目視においてハーフラインが若干下方に伸びてムラが生じたためである。
<実施例2>
図6(b)に示すように、実施例2ではシートホルダーガイド9の一対の開口部10位置を若干上方にずらしたものである。直線L1においてのみ線対称である。実施例2についての結果は表2の通りである。実施例2−1,2−2ともに良好な結果であった。実施例2−2でもシートホルダーガイド9の上面にボンドで密閉してなかったが、シートホルダーガイド9の精度が高いために特にレンズ染色用シート3とシートホルダーガイド9の上縁9aとの間に隙間が形成されなかったものと判断できる。
<実施例3>
図6(c)に示すように、実施例3ではシートホルダーガイド9の一対の開口部10位置を若干下方にずらしたものである。これも直線L1のみにおいて線対称である。実施例3についての結果は表3の通りである。若干ハーフラインが下がるが、手前側と奥側のレンズのばらつきはない。
<実施例4>
図6(d)に示すように、実施例4では各シートホルダーガイド9は180度対向する位置に一対の開口部10位置を形成し、開口部10の幅Wの中心を上記直線L1と直交させ、更に直線L1おいて線対称となる上部寄り位置にもう1組の開口部10を形成させた例である。実施例4についての結果は表4の通りである。実施例4−1,4−2ともに良好な結果であった。
<比較例>
図6(e)に示すように、比較例では同じ外形形状のシートホルダーガイド9であって、開口部10を設けずに実施した。比較についての結果は表5の通りである。比較例では透過率差が手前側と奥側では大きく異なり、目視でのムラも見られた。
Figure 0005760223
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2…プラスチックレンズ、3…染色用転写紙、6…底部を構成するトレイ、9…壁部を構成するシートホルダーガイド、10…開口部。

Claims (8)

  1. 底部と壁部とによって包囲された収容部内にレンズを収容し、前記レンズの所定の染色領域に対応した面積で昇華性染料を吸着させたグラディエントカラー用の染色用転写基体を、前記壁部の同一高さに構成された端部全周に対して前記レンズとの間に若干の昇華空間を設けた状態で当接させるとともに、前記壁部の一部には前記転写基体と前記レンズの間の空間領域に面するように前記壁部内外に連通する開口部を形成し、前記転写基体方向から加熱処理をすることで前記転写基体から染料を昇華させて前記レンズの所定の染色領域に前記昇華性染料を転写させるようにしたことを特徴とする眼鏡用プラスチックレンズの染色方法。
  2. 前記開口部は前記壁部の端部の一部を段差状に切り欠いて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の眼鏡用プラスチックレンズの染色方法。
  3. 前記開口部は前記壁部の周方向に沿った異なる複数の箇所に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の眼鏡用プラスチックレンズの染色方法。
  4. 複数の前記開口部は前記壁部の周方向において対称となる位置に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の眼鏡用プラスチックレンズの染色方法。
  5. 前記開口部は2つであって、同2つの開口部は前記壁部の周方向において180度対向する位置に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の眼鏡用プラスチックレンズの染色方法。
  6. 前記開口部が線対称となる場合にはその対称軸は前記転写基体の昇華性染料が吸着されている部分と吸着されていない部分の境界線に沿った方向と直交する方向に配置されることを特徴とする請求項4又は5に記載の眼鏡用プラスチックレンズの染色方法。
  7. 前記2つの開口部は前記転写基体の昇華性染料が吸着されている部分と吸着されていない部分の境界線に沿った方向に配置されることを特徴とする請求項5に記載の眼鏡用プラスチックレンズの染色方法。
  8. 前記転写基体は前記壁部の周縁に対して貼着されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の眼鏡用プラスチックレンズの染色方法。
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