JP5759659B2 - タッチパネルに対する押下圧力を検出する方法および携帯式端末装置 - Google Patents

タッチパネルに対する押下圧力を検出する方法および携帯式端末装置 Download PDF

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Description

本発明は、タッチパネルを複数の指が同時に押下する際の各指の押下圧力を検出する技術に関し、さらにはそのような技術を利用した携帯式端末装置の新たな入力デバイスに関する。
スマートフォン、タブレット端末、コンパーチブル・モードで利用可能なタブレット式のノートブック型パーソナル・コンピュータ(ノートPC)などでは、タッチスクリーンを指で操作して入力することができる。タッチスクリーンは、フラットパネル型ディスプレイとそれに積層された透明なタッチパネルで構成されている。タッチパネルは静電容量式、抵抗膜式または赤外線式などのさまざまな原理でタッチする指の座標を検出する。タッチスクリーンでは、同時に複数の指の座標を検出して操作するマルチタッチ・ジェスチャの入力を実現することができる。近年、タッチスクリーンに圧力センサを組み合わせたより高度な入力装置の開発が行われている。
非特許文献1は、米国のSynaptics(登録商標)社が開発したForcePad(登録商標)という入力装置について開示している。ForcePad(登録商標)は、静電容量式のセンサ・アレイの下の4隅にそれぞれ圧力センサを設けて、5本の指の押下圧力を同時に検出することができる。特許文献1は、表示画面上の複数の操作位置それぞれにおける圧力値を推定することが可能な情報処理装置を開示する。同文献には、表示画面の四隅にそれぞれ圧力センサS1〜S4を配置して3点の各タッチ位置の押下圧力を推定する方法を記載している。
同文献の発明では、最初にタッチ位置の座標をタッチスクリーンで検出し、当該座標に対する重心位置候補情報を生成して重心位置を導出する。重心位置候補情報は、各タッチ位置における押下圧力の候補値とそれに対応する重心圧力との可能性のある複数の組み合わせ情報である。つぎに、4個の圧力センサの検出結果とそれに対応する重心圧力を関係づけた複数の組み合わせ情報を用意する。
そして、圧力センサの検出結果に基づく重心位置に一致する重心位置候補情報の重心位置に対応するタッチ位置の押下圧力を実際の押下圧力と推定する。同文献には、圧力センサの数は4個に限定せず、重心位置を特定することが可能な任意の数の圧力センサを備えることが記載されている。また、4点以上の重心位置を導出する場合も3点に基づき導出する場合と同様に処理するので説明を省略するとしている。特許文献2は、押下した画面の座標と押下圧力の検出が可能なタッチパネルを開示する。同文献には、タッチパネルの1点を押下したときにタッチパネルの4隅に配置された4個の圧力センサの荷重から、押下位置の座標と押下圧力を計算する式を記載している。
特開2010−244252号公報 特開2006−126997号公報
Synaptics ForcePadTM 、[online]、[平成25年5月2日検索]、インターネット、URL〈http://www.synaptics.com/solutions/products/forcepad〉
タッチスクリーンの平面的な位置に多数の圧力センサを設けることで、複数の指で同時に押下したときに各指による押下圧力を検出することは可能だが、精度を向上するためには圧力センサの数を増やす必要があり構造が複雑になってかつコストも増大する。これに対して特許文献1の発明では、原理的には4個の圧力センサで同時に4個以上の操作位置での押下圧力を推定することができると思われる。
引用文献1の方法では、タッチ位置が3点の場合に重心位置X、Xはともに3点の押下圧力P、P、Pがわかれば計算できるが、4つの圧力センサの検出値では直接的にタッチ位置の押下圧力P、P、Pを求めることができないため、3つのタッチ位置の座標に対する3つの押下圧力の組み合わせとそれに対応する1点の重心座標からなる重心位置候補情報を生成する必要がある。また、圧力センサの値と重心位置の関係も各圧力センサの値が取り得る範囲においてすべての値の組み合わせと1点の重心座標を計算し、重心位置候補情報の重心位置と比較する必要がある。
したがって、タッチ位置が増大するにしたがってプロセッサの演算量が増大し、応答速度が低下したり他の処理の時間が増大したり消費電力が増大したりする。この問題を現実的に解決するには、少なくとも圧力センサの数を増やす必要があると思われる。また、タブレット端末やスマートフォンでは、一方の手でタッチスクリーンを操作するために筐体を他方の手で保持する必要があり、使用状況によっては安定して保持できないために落下させたり、操作が不便であったりすることがある。このとき筐体を両手で保持しながら裏面に設けたタッチパネルでタッチスクリーンに対する操作と同等の操作ができればタブレット端末やスマートフォンの操作が容易になる。また、裏面から操作すれば画面が指の陰に隠れることもない。本発明はこのような背景に鑑みて携帯式端末装置に適した新たな入力デバイスを提供するものである。
そこで本発明の目的は4個の圧力センサで荷重を検出できるタッチパネルを複数の指で同時に押下したときに各指の押下圧力を検出する方法を提供することにある。さらに本発明の目的は、プロセッサの少ない計算量で押下圧力を検出する方法を提供することにある。さらに本発明の目的は、タッチパネルから携帯式端末装置に文字を入力する方法を提供することにある。さらに本発明の目的は、タッチパネルからタッチスクリーンに対して行う操作と同等の操作をする方法を提供することにある。さらに本発明の目的はそのような方法を実現する携帯式端末装置、入力デバイスおよびコンピュータ・プログラムを提供することにある。
本発明の第1の態様は、X−Y座標が定義されたタッチパネルと押下されたタッチパネルの荷重を検出する4個の圧力センサを備える入力システムにおいて各指の押下圧力を検出する方法を提供する。入力システムはタッチパネルを押下圧力Fで押下した指の座標X,Yを受け取り、さらに4個の圧力センサから検出圧力S、S、S、Sを受け取る。
入力システムは、各指の座標と特許請求の範囲に記載する式(1)〜(4)を利用して押下圧力Fを計算する。入力システムは、押下する指が4本以下の場合は、特許請求の範囲に記載する式(1)、(2)、(3)、(4)に4個の検出圧力と各指の座標を入力して各指の押下圧力を計算することができる。入力システムは、特許請求の範囲に記載する式(1)〜(4)を利用することでプロセッサの少ない計算量で押下圧力を得ることができるため、消費電力の低減が求められる携帯式端末装置の入力デバイスに適している。
押下する指が5本以上のときは、各指の座標と検出圧力から左手の指の押下圧力に対する重心の重心圧力および重心座標と右手の指の押下圧力に対する重心の重心圧力および重心座標を推定し、推定した重心圧力と重心座標から検出圧力に対する左手の重心圧力による寄与成分と右手の重心圧力による寄与成分を分離し、特許請求の範囲に記載する式(1)、(2)、(3)、(4)と寄与成分から各指の押下圧力Fを計算することができる。
重心圧力および重心座標は、左手の重心圧力をG、重心座標をX,Yとし、右手の重心圧力をG、重心座標をX,Yとしたときに、さまざまな方法でいずれか2つの未知数の推定値を先に取得してから、残りの未知数を計算して推定することができる。未知数の推定値の取得は、各手の重心に近い圧力センサが検出した検出圧力を利用することができる。このとき利用する検出圧力の数は2個が望ましい。
たとえば、重心座標X、Xの推定値を先に取得し、取得した重心座標X、Xの推定値と検出圧力S、S、S、Sから、残りの未知数である重心圧力G、Gと重心座標Y、Yを計算することができる。あるいは先に重心座標Y、Yの推定値を取得し、取得した重心座標Y、Yの推定値と検出圧力S、S、S、Sから、重心圧力G、Gと重心座標X、Xを計算することができる。重心座標X、Xの推定値は特許請求の範囲に記載する式(5)で、複数の右手の指で押下するときに各指のX座標に対する各指の押下圧力Fa1、Fa2、Fa3、Fa4を重みとする加重平均で計算することができる。
重みとなる右手の各指の押下圧力は、4個の圧力センサが、X軸上またはX軸に平行な第1のライン上に配置された第1の圧力センサおよび第2の圧力センサと、X軸に平行な第2のライン上に配置された第3の圧力センサおよび第4の圧力センサで構成されるときに、右手の重心圧力を第1の圧力センサと第3の圧力センサだけが検出し、左手の重心圧力を第2の圧力センサと第4の圧力センサだけが検出すると仮定して推定することができる。
重みとなる右手の各指の押下圧力はまた、第1のラインのY座標に第1の圧力センサの検出圧力を割り当て、第2のラインのY座標に第3の圧力センサの検出圧力を割り当て、X軸に検出圧力を設定して第1の圧力センサの検出圧力と第3の圧力センサの検出圧力の間に近似線を設定し、右手の各指のY座標と近似線から推定することができる。
重心圧力G、Gと重心座標Y、Yは、取得した重心座標X、Xの推定値と特許請求の範囲に記載する式(6)〜(9)を利用して計算することができる。寄与成分の分離は、特許請求の範囲に記載する式(6)〜(9)の右辺第1項を利用して重心圧力Gの寄与成分を計算し、右辺第2項を利用して重心圧力Gの寄与成分を計算して行うことができる。各指の押下圧力Fは、重心圧力Gの寄与成分と特許請求の範囲に記載する式(1)〜(4)を利用して左手の各指の押下圧力Fを計算し、重心圧力Gの寄与成分と特許請求の範囲に記載する式(1)、(2)、(3)、(4)を利用して右手の各指の押下圧力Fを計算することができる。
押下した指の中に親指を含む場合は、検出圧力に対する、親指の押下圧力に対する重心の重心圧力による寄与成分と残りの指の押下圧力に対する重心の重心圧力による寄与成分を分離して押下圧力Fを計算することができる。10本の指の座標を検出したときは、2本の親指の押下圧力に対する重心の重心圧力をF2とし重心座標をX,Yとしたときに入力システムを特許請求の範囲に記載する式(10)〜(12)が解けるように機能させて押下圧力Fを計算することができる。
本発明の他の態様では、筐体の裏面に設けたタッチパネルと押下されたタッチパネルの荷重を検出する4個の圧力センサを備える携帯式端末装置に文字を入力する方法を提供する。このとき検出した指の座標に基づいてタッチパネルに仮想キーボードを定義する。そして押下した各指の座標と、押下した座標に定義された仮想キーボードのキーからキー・コードを生成する。
本発明のさらに他の態様では、筐体の裏面に設けたタッチパネルと押下されたタッチパネルの荷重を検出する4個の圧力センサとディスプレイを備える携帯式端末装置においてディスプレイが表示する画面に対するポインティング操作をする方法を提供する。各指および各指の組み合わせまたはいずれかに対して所定のポインティング操作を定義する。そして押下した指または指の組み合わせに対して定義されたポインティング操作に対応するポインティング・データを生成する。筐体の裏面で文字を入力したりポインティング操作をしたりすることで、筐体を両手で安定的に保持し、かつ、ディスプレイの表示範囲を確保しながら操作することができる。
本発明により、4個の圧力センサで荷重を検出できるタッチパネルを複数の指で同時に押下したときに各指の押下圧力を検出する方法を提供することができた。さらに本発明により、プロセッサの少ない計算量で押下圧力を検出する方法を提供することができた。さらに本発明により、タッチパネルから携帯式端末装置に文字を入力する方法を提供することができた。さらに本発明により、タッチパネルからタッチスクリーンに対して行う操作と同等の操作をする方法を提供することができた。さらに本発明によりそのような方法を実現する携帯式端末装置、入力デバイスおよびコンピュータ・プログラムを提供することができた。
タブレット端末10のハードウェアの構成を説明するための機能ブロック図である。 タブレット端末10のタッチパネルを操作するときの様子を説明するための図である。 圧力エレメントS〜Sの検出圧力からタッチパネル29の一点を押下したときの押下圧力を求める基本方程式を導く方法を説明する図である。 入力システム100の構成を説明するための機能ブロック図である。 タッチパネル29に形成した仮想キーボードを説明するための図である。 親指を除く8本の指で押下したときの各指の押下圧力の推定方法を説明するための図である。 10本の指で押下したときの各指の押下圧力の推定方法を説明するための図である。 入力システム100の動作を説明するためのフローチャートである。 8本の指の押下圧力を推定する手順を説明するためのフローチャートである。 圧力エレメントS〜Sの配置を説明する図である。
[タブレット端末とタッチパネルの操作方法]
図1は、本実施の形態にかかる携帯式端末装置の一例となるタブレット端末10のハードウェアの構成を説明するための機能ブロック図である。タブレット端末10は、チップセット17に接続されたCPU11、HDD19、入力コントローラ27を含んでいる。CPU11には、メイン・メモリ13、ビデオカード15が接続されている。ビデオカード15にはディスプレイ21が接続されている。
入力コントローラ27には、表面タッチパネル23、圧力センサ25、裏面タッチパネル29および圧力センサ31が接続されている。表面タッチパネル23および裏面タッチパネル29は、指のタッチ位置の座標からアナログの座標信号を生成して入力コントローラ27に送る。本発明においては、タッチパネルが指の座標を検出する原理を限定する必要はなく、静電容量式、抵抗膜式、または赤外線式などのさまざまなタイプのタッチパネルを採用することができる。
入力コントローラ27は、表面タッチパネル23または裏面タッチパネル29から受け取った座標信号から座標データを生成しCPU11に割り込みをかけて実行中のプログラムに送る。入力コントローラ27は、マルチタッチ操作に適応しており、同時にタッチした複数の指の座標信号を認識することができる。表面タッチパネル23は透明な材料で形成されておりディスプレイ21に積層されてタッチスクリーン20を構成する。
圧力センサ25、31はそれぞれ4個の圧力エレメントで構成され入力コントローラ27に接続されている。4個の圧力エレメントは、表面タッチパネル23または裏面タッチパネル29の荷重を分担して計測し、それぞれがアナログの圧力信号(検出圧力)を入力コントローラ27に送る。圧力センサ25、31は、表面タッチパネル23または裏面タッチパネル29に対する押下圧力を検出するために設ける。本発明においては、圧力センサ25、31のいずれか一方だけを設けるようにしてもよい。
入力コントローラ27は圧力センサ25、31の各4個の圧力エレメントについて検出圧力から圧力データを生成してCPU11が実行しているプログラムに送る。HDD19は、オペレーティング・システム(OS)、アプリケーション・プログラム、デバイス・ドライバなどのプログラムを格納する。HDD19はまた、本実施の形態にかかる入力システム100(図4参照)を実現するためのプログラムを格納する。
図2は、タブレット端末10のタッチパネルを操作するときの様子を説明するための図である。表面タッチパネル23を含むタッチスクリーン20は筐体の表面に配置され裏面タッチパネル29は筐体の裏面に配置される。図2(A)は、タブレット端末10を両手で抱えながら裏面タッチパネル29を右手と左手の親指を除いた残り8本の指で操作している様子を示している。
図2(B)は机上においたタブレット端末10のタッチスクリーン20にソフトウェア・キーボードを表示して右手と左手の合計10本の指で操作している様子を示している。タッチスクリーン20にソフトウェア・キーボードを表示する場合には、9インチ型ないし11インチ型のタブレット端末が適している。また図2(A)のように裏面タッチパネル29を操作する場合は、それよりも小さい5インチ型ないし7インチ型のタブレット端末またはスマートフォンにも適している。
[1点での押下圧力と4個の圧力センサの検出圧力との関係を示す基本方程式]
図3は、裏面タッチパネル29が任意の1点の押下座標(X,Y)において指で押下されたときの押下圧力Fと4個の圧力エレメントS〜Sの検出圧力の関係を示す基本方程式を導出する方法を説明する図である。ここでは圧力センサ31を構成する4個の圧力エレメントS、S、S、Sが長方形の裏面タッチパネル29の4隅に配置され、裏面タッチパネル29を支持しているものとする。圧力エレメントSは、裏面タッチパネル29に定義したX−Y座標の原点(0,0)に配置されている。圧力エレメントSはY軸上に配置され圧力エレメントSはX軸上に配置されている。また、圧力エレメントSは残りのコーナーに配置されている。
裏面タッチパネル29は所定の剛性を備えており、圧力エレメントS〜Sの位置より内側の1点が押下されたときの反力または荷重は、押下位置からの距離に応じた大きさで4個の圧力エレメントS〜Sが分担する。以下においては、記号S、S、S、Sを各圧力エレメントが検出した検出圧力の意味でも使用し、押下圧力Fで押下座標X、Yを押下したときに、圧力エレメントがそれぞれ検出圧力S〜Sを示すものとする。
このとき押下圧力Fとそれに対抗する圧力エレメントS〜Sの反力による力の釣り合いから式(1)を導くことができる。
F=S0+S1+S2+S3 (1)
つぎに、圧力エレメントSとSを結ぶ線上に力Fが作用する座標aを設定し、圧力エレメントS1とS3を結ぶ線上に力Fが作用する座標bを設定したときに、押下圧力Fは座標a、bに作用する力F、Fの合力に相当してF=F+Fの関係があること、および力のモーメントの釣り合いを示す(1−Y):Y=F:Fの関係を使って式(2)、(3)を得る。
Fm=(1-Y)F (2)
Fn=YF (3)
つづいて式(2)、(3)とF=S+S、F=S+S、X:(1−X)=S:S、およびX:(1−X)=S:Sの関係より式(4)〜(7)を得る。
S0=(1-X)Fm (4)
S1=(1-X)Fn (5)
S2=XFm (6)
S3=XFn (7)
式(4)〜(7)に式(2)、(3)を代入して、押下座標(X,Y)を押下圧力Fで押下したときの検出圧力S、S、S、Sを求める4個の式(8)〜(11)で構成された基本方程式を得る。
S0=(1-X)(1-Y)F (8)
S1=(1-X)YF (9)
S2=X(1-Y)F (10)
S3=XYF (11)
基本方程式は、表面タッチパネル23についても適用することができる。
タッチパネル29は、裏面タッチパネル29に同時にタッチした複数の指の座標を周知の方法で検出することができる。したがって、基本方程式を利用して同時に複数の指で押下したときの各指の押下圧力Fを計算する場合、4つの検出圧力S〜Sと各押下座標X、Yが既知数で、押下する指の本数に相当する数の押下圧力Fが未知数となる。多元連立1次方程式は、未知数の数と方程式の本数が一致すればクラメルの公式やガウスの消去法などの手法を使ってコンピュータが一意の解を求めることができる。
式(8)〜(11)の4元連立1次方程式は未知数である押下圧力Fが4個以下であれば一意に解を求めることができるため、同時に押下する指の数が4本以下であれば、4個の圧力エレメントの検出圧力S〜Sから各押下圧力Fを計算することができる。しかし、図2で説明したように左右の8本または10本の指で同時に押下するような場合は、4個の検出圧力S〜Sでは8個の押下圧力Fを未知数とする基本方程式を解くことはできない。本実施の形態にかかる図4に示す入力システム100は、以下に説明するように基本方程式を使って5本以上の指で同時に押下したときの各指の押下圧力Fを推定することができる。
[入力システム]
図4は、入力システム100の構成を説明するための機能ブロック図である。入力システム100は、図1、図2に示した表面タッチパネル23、裏面タッチパネル29、圧力センサ25、31および入力コントローラ27のハードウェア要素に加えて、押下圧力推定部113、キーボード・データ生成部115、およびポインティング・データ生成部117を含んでいる。入力システム100を構成するには、表面タッチパネル23と圧力センサ25の組または裏面タッチパネル29と圧力センサ31の組のいずれか一方だけを含むようにしてもよい。
押下圧力推定部113の各要素、キーボード・データ生成部115、およびポインティング・データ生成部117はCPU11、メイン・メモリ13、およびチップセット17などのハードウェアとHDD19に格納されたプログラムとの協働により機能が形成される。押下圧力推定部113は、操作パターン認識部113a、押下圧力計算部113b、出力部113cおよびタイミング調整部113dを含んでいる。操作パターン認識部113aは、入力コントローラ111から、表面タッチパネル23または裏面タッチパネル29の座標データを受け取って、押下位置の座標データの生成、当該座標を押下する指の種類の特定、指の本数の計算、親指を含むか否かの判断、および両手操作か片手操作かの判断などの押下パターンの認識を行う。
押下圧力計算部113bは、操作パターン認識部113から受け取った押下パターンを示すデータに基づいて、各指の押下圧力を推定するために必要なすべての計算を行う。計算のアルゴリズムは、以下において詳細に説明する。出力部113cは、押下圧力計算部113bから受け取った各指の押下圧力から出力データを生成してキーボード・データ生成部115またはポインティング・データ生成部117に送る。
出力データは、押下する指の識別子、座標、および押下圧力を含む。複数の指を同時に押下したときは、出力部113は出力データを指ごとに生成する。入力システム100は、キーボード・モードまたはポインティング・モードのいずれか一方で動作することができる。キーボード・モードは、タッチスクリーン20に表示されたソフトウェア・キーボードをタッチ操作する場合と同じように表面タッチパネル23または裏面タッチパネル29を指で押下してシステムにキーボードで定義された文字や記号を入力する動作モードである。
ポインティング・モードは、ディスプレイ21にマウス・カーソルを表示して、ノートPCのポインティング・デバイスを操作したり、タッチスクリーン20を指で操作したりする場合と同じように画面のスクロール、マウス・ポインタの移動、画面の拡大・縮小、またはアイコンの指示入力などを行う動作モードである。ポインティング・モードは、タッチスクリーン20に対する操作をしないで、裏面タッチパネル29から画面を操作する場合に利用すると便利である。出力部113cは、キーボード・データ生成部115またはポインティング・データ生成部117からの切り換え信号により入力システム100の動作モードをキーボード・モードまたはポインティング・モードのいずれか一方に切り換える。
出力部113cは、キーボード・モードのときに出力データをキーボード・データ生成部115に出力し、ポインティング・モードのときにポインティング・データ生成部117に出力する。タイミング調整部113dは、押下圧力推定部113の動作タイミングを調整する。タイミング調整部113dは、キーボード・モードのときに入力コントローラ111から所定値以上の検出圧力のデータを受け取ったタイミングに同調してキーボード・データ生成部115に出力データを送るように押下圧力推定部113を動作させる。タイミング調整部113dはポインティング・モードのときにCPU11がポーリングする一定の周期でポインティング・データ生成部117に出力データを送るように押下圧力推定部113を動作させる。
キーボード・データ生成部115およびポインティング・データ生成部117は、押下圧力推定部113が生成する出力データの利用形態の一例であり、本発明における押下圧力推定部113が生成した出力データの用途はキーボード・モードまたはポインティング・モードの形成に限定するものではない。キーボード・データ生成部115およびポインティング・データ生成部117はいずれか一方だけを設けるようにしてもよい。
キーボード・データ生成部115は出力部113cから受け取った出力データから、ソフトウェア・キーボードと同等のキー・コードを生成してユーザ・ファンクション119に送る。ポインティング・データ生成部117は、出力部113cから受け取った出力データからタッチスクリーン20が表示する画面に対する操作またはノートPCのポインティング・デバイスの操作に対応するポインティング・データを生成してユーザ・ファンクション119に送る。ユーザ・ファンクション119は、キーボード・データ生成部115またはポインティング・データ生成部117の出力を利用するOSやアプリケーションなどのプログラムで構成される。
[キーボード・データ生成部]
図5は、キーボード・データ生成部115の構成を説明する図である。キーボード・データ生成部115は一例としてキーボード・モードで裏面タッチパネル29に対する操作が行われるときに動作する。タブレット端末10を図2(B)のように利用する場合は、タッチスクリーン20にソフトウェア・キーボードを表示して文字を入力することができる。ソフトウェア・キーボードを両手の指で操作するときに、左手の人指し指をFキーにおき、右手の人指し指をJキーにおいたときの各指の位置をホームポジションという。
キーボード・データ生成部115は、入力システム100がキーボード・モードのときに裏面タッチパネル29に仮想キーボードを形成する。仮想キーボードは左キー群301aと右キー群301で構成された座標上にだけ存在する視認できないキーボードである。キーボード・データ生成部115は、出力部113cから受け取った出力データの中から左手の人指し指の座標にFキーを割り当て右手の人指し指の座標にFキーを割り当てて、座標上に左キー群301a、および右キー群301bを定義する。左キー群301aはソフトウェア・キーボードにおいては左手の指で操作するキー群で、右キー群301bは右手の指で操作するキー群である。キーボード・データ生成部115は、所定値以上の押下圧力で押下されたキーのキー・コードをユーザ・ファンクション119に送る。
このとき図2(A)に示すようにユーザはタッチスクリーン20をみながら裏面タッチパネル29に形成された仮想キーボードを操作する。タッチスクリーン20に、ソフトウェア・キーボードを表示しないようにすれば、アプリケーションの表示領域を確保できるため利便性が向上する。あるいは、アプリケーションの表示の上に薄くソフトウェア・キーボードのキーを表示してもよい。また、図2(B)に示すようにタッチスクリーン20の画面の一部が手の陰に隠れることがないため、広い表示範囲を確保できる。
裏面タッチパネル29を利用した仮想キーボードはタブレット端末10を手で保持しながら両手の指を使用して操作できるため操作時の安定性にも優れている。キーボード・データ生成部115は表面タッチパネル23にソフトウェア・キーボードに相当する配列の仮想キーボードを形成することもできる。出力部113cは仮想キーボードに対する所定の入力を受け取ったときに、入力システム100をポインティング・モードに切り換えることができる。
[ポインティング・データ生成部]
ポインティング・データ生成部117は、一例としてポインティング・モードで裏面タッチパネル29に対する操作が行われるきに動作して裏面タッチパネル29をポインティング・デバイスとして機能させる。以下、各指に対するポインティング機能の割り当て方法の一例を説明する。ポインティング・データ生成部117は、左手の人指し指、中指、薬指および小指の各押下圧力から画面の上方向、左方向、右方向および左方向へのスクロール・データを生成してユーザ・ファンクション119に送る。ポインティング・データ生成部117が出力するスクロール・データは、押下圧力の大きさに対応する情報を含む。したがってユーザ・ファンクション119は、押下圧力の大きさに応じてスクロール速度を変更することができる。
ポインティング・データ生成部117は、タッチスクリーン20にマウス・ポインタを表示する。ポインティング・データ生成部117は右手の人指し指、中指、薬指および小指の各押下圧力からマウス・ポインタの上方向、左方向、右方向および左方向への移動データを生成してユーザ・ファンクション119に送る。ポインティング・データ生成部117が出力する移動データは、押下圧力の大きさに対応する情報を含む。したがってユーザ・ファンクション119は、押下圧力の大きさに応じてマウス・ポインタの移動速度を変更することができる。
ポインティング・データ生成部117は、右手の人指し指と中指を同時に所定値以上の押下圧力で押下したときに、マウス・ポインタの座標においてタッチスクリーン20に対するタッチが行われた場合に相当する入力データを生成してユーザ・ファンクション119に送ることができる。ポインティング・データ生成部117は、左右の2本の人指し指を同時に所定値以上の押下圧力で押下したときに、ディスプレイ21が表示する画面を拡大し、左右の2本の薬指を同時に所定値以上の押下圧力で押下したときに画面を縮小することができる。
このときポインティング・データ生成部117はユーザ・ファンクション119に押下圧力の大きさに対応する情報を送ることで画面の拡大、縮小の速度を変えることができる。裏面タッチパネル29をポインティング・デバイスとして利用することで、タブレット端末10を両手で支えながら操作することができる。出力部113cはポインティング・データ生成部117から所定のポインティング・データを受け取ったときに、入力システム100をキーボード・モードに切り換えることができる。
[左右8本の指で押下する場合の押下圧力の推定方法]
つぎに裏面タッチパネル29を例にして、図2(A)に示すように左右の8本の指で操作するときに、基本方程式を使って各指の押下圧力を推定する方法を説明する。図6(A)は、左右の指の各押下位置L〜L、R〜Rにおける押下圧力Fa1〜Fa4、Fb1〜Fb4、および押下座標(Xa1,Ya1)〜(Xa4〜Ya4)、(Xb1,Yb1)〜(Xb4,Yb4)を示している。また、左の指の押下圧力に対する重心の押下圧力(重心圧力)G、重心座標X、Yと右の指の押下圧力に対する重心圧力G、重心座標X、Yを示している。
裏面タッチパネル29にはX軸とY軸が定義され、座標の原点を含む4隅には4個の圧力エレメントS〜Sが配置されている。座標の原点には、圧力エレメントSが配置されている。入力コントローラ27は、裏面タッチパネル29に対する指のタッチ位置の座標を検出する。前述のように8本の指を同時に押下したときの未知数となる8本の指の押下圧力Fa1〜Fb4を4個の検出圧力S〜Sを既知数にして基本方程式から求めるには、未知数を4個以下にする必要がある。
本実施の形態では、未知数を減らすために最初に左指の押下圧力Fa1〜Fa4と右指の押下圧力Fb1〜Fb4を、それぞれ重心圧力G、Gで代表させる。ここに、G=ΣF、G=ΣFの関係が成立する。基本方程式に8本の指の押下圧力を代表する重心圧力Ga、Gbを導入すると検出圧力S〜Sはそれぞれ、左指の重心圧力Gの寄与成分と右指の重心圧力Gの寄与成分が合成された値になるため、基本方程式(8)〜(11)を式(12)〜(15)のように表すことができる。
S0=(1-Xa)(1-Ya)Ga+(1-Xb)(1-Yb)Gb (12)
S1=(1-Xa)YaGa+(1-Xb)YbGb (13)
S2=Xa(1-Ya)Ga+Xb(1-Yb)Gb (14)
S3=XaYaGa+XbYbGb (15)
式(12)〜(15)の右辺第1項が左手の重心圧力Gの寄与成分S 〜S で、右辺第2項が右手の重心圧力Gの寄与成分S ’’〜S ’’に相当する。式(12)〜(15)では、未知数をG、X、Y、G、X、Yの6個まで減らすことができるが、まだ方程式を解くことはできない。ここで、図2(A)に着目すると、裏面タッチパネル29を操作するときの両手の指は、X軸方向で相互に大きく離れ結果として重心圧力Gはタッチスクリーン20側からみたときの左端の近くに発生し重心圧力Gは右端の近くに発生する。本実施の形態では両手の重心圧力G、GがX軸方向で離れていることを利用して、後に説明する方法で重心座標XとXの近似解(推定値)を求めて基本方程式を解く。
式(12)〜(15)に対して実測値である4個の検出圧力S〜Sと推定値である重心座標X、Xを代入すると、4個の未知数Y、Y、G、Gを含む4元連立1次方程式になるためこれを解くことができる。式(12)〜(15)から左手の寄与成分S 〜S だけの基本方程式を作成すると式(16)〜(19)を得る。
S0'=(1-Xa)(1-Ya)Ga (16)
S1'=(1-Xa)YaGa (17)
S2'=Xa(1-Ya)Ga (18)
S3'=XaYaGa (19)
同様に右手の寄与成分S ’’〜S ’’だけの基本方程式を作成すると式(20)〜(23)を得る。
S0''=(1-Xb)(1-Yb)Gb (20)
S1''=(1-Xb)YbGb (21)
S2''=Xb(1-Yb)Gb (22)
S3''=XbYbGb (23)
、X、Y、G、X、Yは後に説明する方法で推定値を求めるため、式(16)〜(23)に代入して、左手の寄与成分S 〜S と右手の寄与成分S ’’〜S ’’を算出することができる。ここで基本方程式(8)〜(11)により、左手の寄与成分S 〜S と各指の押下座標(Xa1、Ya1)、(Xa2、Ya2)、(Xa3、Ya3)、(Xa4、Ya4)を既知数とし、押下圧力Fa1、Fa2、Fa3、Fa4を未知数とする式(24)〜(27)を得る。
S0'=(1-Xa1)(1-Ya1)Fa1+(1-Xa2)(1-Ya2)Fa2+(1-Xa3)(1-Ya3)Fa3+(1-Xa4)(1-Ya4)Fa4 (24)
S1'=(1-Xa1)Ya1Fa1+(1-Xa2)Ya2Fa2+(1-Xa3)Ya3Fa3+(1-Xa4)Ya4Fa4 (25)
S2'=Xa1(1-Ya1)Fa1+Xa2(1-Ya2)Fa2+Xa3(1-Ya3)Fa3+Xa4(1-Ya4)Fa4 (26)
S3'=Xa1Ya1Fa1+Xa2Ya2Fa2+Xa3Ya3Fa3+Xa4Ya4Fa4 (27)
右手の寄与成分S ’’〜S ’’についても同様に各指の押下圧力Fb1、Fb2、Fb3、Fb4を未知数とする式(28)〜(31)を得ることができる。
S0''=(1-Xb1)(1-Yb1)Fb1+(1-Xb2)(1-Yb2)Fb2+(1-Xb3)(1-Yb3)Fb3+(1-Xb4)(1-Yb4)Fb4 (28)
S1''=(1-Xb1)Yb1Fb1+(1-Xb2)Yb2Fb2+(1-Xb3)Yb3Fb3+(1-Xb4)Yb4Fb4 (29)
S2''=Xb1(1-Yb1)Fb1+Xb2(1-Yb2)Fb2+Xb3(1-Yb3)Fb3+Xb4(1-Yb4)Fb4 (30)
S3''=Xb1Yb1Fb1+Xb2Yb2Fb2+Xb3Yb3Fb3+Xb4Yb4Fb4 (31)
式(24)〜(27)と式(28)〜(31)はともに4つの押下圧力Fa1〜Fa4または押下圧力Fb1〜Fb4を未知数とする4元連立1次方程式であるため、一意に解を求めることができる。以上において、8本指を例示して各指の押下圧力を推定する手順を説明したが、上記の手順は指の本数が5本以上7本以下の場合にも適用することができる。なお、指の本数が4本以下のときは、上記の手順によらないでも基本方程式(8)〜(11)からより正確な押下圧力を計算することができる。
[重心のX座標を推定する方法]
図6(B)は左手または右手の重心座標X、Xを推定する方法を説明する図である。重心座標X、Xを計算する理論式は各指の押下圧力を重みとする式(32)、(33)となる。式(32)は押下圧力Fa1〜Fa4を押下座標Xa1〜Xa4の重みとし、式(33)は押下圧力Fb1〜Fb4を押下座標Xb1〜Xb4の重みとして各指の座標を加重平均する。
Figure 0005759659
ここで、押下圧力Fa1〜Fb4が未知数であるため、式(32)、(33)から重心座標X,Xを求めることはできない。押下圧力Fa1〜Fb4を推定するために本実施の形態では、最初に、図2(A)に示すように操作するときの各指の位置の特徴から左手の指と右手の指が検出圧力S〜Sに与える影響を分離して考える。すなわち、圧力センサS、Sの検出圧力は左手の指の押下圧力Fa1〜Fa4による影響が大きく、圧力センサS、Sの検出圧力は右手の指の押下圧力Fb1〜Fb4による影響が大きいと想定する。
以後右手の指について説明すると、各指が任意の押下圧力Fb1〜Fb4で押下したときに、検出圧力Sと検出圧力Sの合計がG=ΣFに相当すると想定する。このとき、人指し指や中指の押下圧力が大きい場合は検出圧力Sが検出圧力Sよりも大きくなり、小指や薬指の押下圧力が大きい場合は検出圧力Sが検出圧力Sよりも大きくなる。
図6(A)に示すように右手の4本の指はY軸方向にほぼ直線53に沿って並んでいるため、近似的に重力座標Xは直線53上を各指の押下圧力のバランスに応じて移動すると考えられる。図6(B)において、X座標に検出圧力を設定し、圧力エレメントSのY座標0に対して検出圧力Sを割り当て、圧力エレメントSのY座標Yに対して検出圧力Sを割り当てた近似直線51を用意する。
各指の押下圧力Fb1〜Fb4と重心座標Xは近似線51上に存在すると考えられるため、近似直線51のY座標Yb1〜Yb4に対応するX座標から各押下圧力Fb1〜Fb4の推定値Fb1 〜Fb4 を求めることができる。図6(B)は検出圧力SがSより大きい場合を例示しているが、小指または薬指の押下圧力が大きいために検出圧力SがSより大きい場合もそれに対応する近似直線51を設定して推定値Fb1 〜Fb4 を求めることができる。
推定した押下圧力Fb1 〜Fb4 を式(33)に代入すると、右指の重心座標の推定値Xを求めることができる。左指の重心座標Xの推定値も同様の手順で検出圧力S、Sから求めることができる。上記手順では、近似直線51上に押下圧力Fb1〜Fb4が存在すると想定し、各指のY座標と近似直線51の式から加重平均の重みとなる各指の押下圧力の推定値Fb1 〜Fb4 を求めて右指の重心座標Xを推定したが、近似直線51を直線に限定する必要はない。たとえば、ユーザごとの指の力や操作位置などの個性を押下圧力推定部51が学習して曲線で近似させることもできる。
式(12)〜(15)は、未知数を4個にすると解くことができるため重心座標Y、Yの推定値または重心圧力G、Gの推定値を先に求めるようにしてもよい。たとえば、図2(B)に示すような操作方法では、検出圧力S、Sは左手の重心圧力の影響が強く検出圧力S、Sは右手の重心圧力の影響が強いといえる。そして左手と右手のそれぞれの薬指から小指まではY軸方向にほぼ直線的に並んでいると想定することができる。
そしてX座標が0と圧力エレメントSまでの中間に検出圧力S、Sの合計値に応じた近似線を引いて各指の押下圧力の推定値を求める、式(32)、(33)を重心座標Y、Yを求める形に変形した式で重心座標Y、Yの推定値を求めることができる。つぎに重心座標Y、Yの推定値を式(12)〜(15)に代入して未知数である重心座標X、Xと重心圧力G、Gを求めることができる。図6(A)では最初に推定する重心座標(X軸)が左右の手が並ぶ方向に直角な方向であるのに対し、図2(B)では最初に推定する重心座標(Y軸)が左右の手が並ぶ方向と同一になる。
先に重心圧力G、Gを推定する場合は、G=S+S、Gb=S+Sとみなすことができる。このように、右手または左手の押下圧力に対する重心と当該重心に近い検出圧力S〜Sを利用していずれかの未知数を推定し、未知数を4個にした後に、式(12)〜(15)を解くことができる。このとき、4個の検出圧力S〜Sの中で、重心に近い2個の検出圧力を利用することが望ましい。なお、重心座標の推定は、出力部113cが出力データを出力するタイミングに同調した頻度で行うことができる。
[10本指で操作する場合の押下圧力の推定方法]
つぎに表面タッチパネル23を、図2(B)に示すように左右の10本の指で操作するときに、基本方程式(8)〜(11)を使って各指の押下圧力を推定する方法を説明する。図7は、左右の指の各押下位置L〜L、R〜Rにおける押下圧力Fa1〜Fa5、Fb1〜Fb5、および押下座標(Xa1,Ya1)〜(Xa5〜Ya5)、(Xb1、Yb1)〜(Xb5、Yb5)を示している。また、左手の親指を除いた4本の指の重心圧力Gと重心座標X、Yおよび右手の親指を除いた4本の指の重心圧力Gと重心座標X、Yを示している。押下位置L、Rはそれぞれの手の親指の押下位置である。
図7には、さらに、親指2本の押下圧力Fa5、Fb5に対する重心の重心圧力Fと重心座標X、Y、残りの8本の指の押下圧力Fa1、〜Fa4、Fb1、〜Fb4に対する重心の重心圧力Fと重心座標X、Yを示している。この場合、親指の重心座標X、Yは、圧力エレメントSとSを結ぶライン54に近い位置に存在し、8本の指の重心座標X、Yはそれより圧力センサSとSを結ぶライン55に近い位置に存在して2つの重心座標Y,YはY軸方向で所定の距離だけ離れる。
ここで、検出圧力S、Sの合計は重心圧力Fによる影響が大きく、検出圧力S、Sの合計は重心圧力Fによる影響が大きいと想定できるため、式(34)、(35)を得る。
F2=S1+S3 (34)
F8=S0+S2 (35)
つぎに式(9)、(11)から式(36)、(37)を得る。
S1=(1-X2)Y2F2 (36)
S3=X2Y2F2 (37)
式(34)、(36)、(37)は、未知数が3個の3元連立1次方程式であるため、これを解いてF、X、Yの推定値を求めることができる。つぎに式(8)、(10)から式(38)、(39)を得る。
S0=(1-X8)(1-Y8)F8 (38)
S2=X8(1-Y8)F8 (39)
式(35)、(38)、(39)は、未知数が3個の3元連立1次方程式であるため、これを解いてF、X、Yの推定値を求めることができる。
つぎに、式(16)〜(23)を利用して、検出圧力S〜Sに対する重心圧力Fの寄与成分S 〜S と重心圧力Fの寄与成分S ’’〜S ’’を分離する。寄与成分S ’’、S ’’を式(24)〜(27)に適用すると親指の押下圧力Fa5、Fb5の推定値を求めることができる。また、寄与成分S 〜S を式(12)〜(15)のS〜Sに適用すると、すでに説明した8本の指で押下する場合の推定方法を適用して各指の押下圧力Fa1〜Fa4、およびFb1〜Fb4を推定することができる。
なお、上記の計算において、Fの寄与成分S ’’〜S ’’を検出圧力S〜Sから引き算して8本の指の寄与成分S 〜S を求めるようにしてもよい。以上において、10本の指で操作する場合を例示して各指の押下圧力を推定する手順を説明したが、上記の手順は親指を含む指の本数が6本以上9本以下の場合にも適用することができる。
[片手の5本指で操作する場合の押下圧力の推定方法]
図7においてたとえば左手の5本の指で操作する場合は、押下位置Lが親指の重心座標X、Yとなり、検出圧力S〜Sに対する押下圧力Fa5の寄与成分S ’’〜S ’’と残りの4本指の重心圧力Gの寄与成分S 〜S を分離することができる。そして、式(24)〜(27)のS 〜S に分離した寄与成分S 〜S を適用して押下圧力Fa1〜Fa4の推定値を求めることができる。
[押下圧力推定の手順]
つぎに図8のフローチャートを参照して、入力システム100の動作を説明する。両手の10本の指による操作を含めて入力システム100の全体動作を説明するために、表面タッチパネル23を通じて図2(B)のように入力するときの各指の押下圧力を推定する手順を説明する。ただし、ユーザは図2(B)のような典型的な位置に指を配置して押下するとは限らず、また、操作する指の数も1本から10本までさまざまな態様を含んでいるものとする。
ブロック201で表面タッチパネル23を押下すると入力コントローラ27は、圧力センサ25から検出圧力を取得して圧力データを出力する。また入力コントローラ27は、表面タッチパネル23から座標信号を取得してタッチした指の座標データを出力する。ブロック203で押下パターン認識部113aは、受け取った座標データから押下した指の本数を計算する。指の本数が4本以下のときはブロック205に移行して、押下圧力計算部113bが式(8)〜(11)を使って各指の押下圧力を推定する。指の構成は、片手の指だけで4本以下でも両手の指を合わせて4本以下でもよい。また、4本以下の指の中には親指を含んでいてもよい。
押下した指の本数が5本以上だと判断したときは、ブロック207で押下パターン認識部113aは、操作した各指のX座標とY座標から親指を含むか否かを判断する。親指を含まない場合はブロック127に移行する。ブロック127に移行するときの指の構成は、左右について4本+4本の合計8本、4本+3本の合計7本、4本+2本、3本+3本の合計6本、または4本+1本、3本+2本の合計5本のいずれかとなる。
親指を含む場合にブロック209で押下パターン認識部113aは、操作した各指のX座標とY座標から操作した指が片手の指か両手の指かを判断する。片手と判断したときは5本指で操作したことになるため、ブロック211で押下圧力計算部113bは上述のように検出圧力S〜Sに対する親指の押下圧力の寄与成分と残りの4本指の重心圧力の寄与成分を分離する。そして、ブロック213で押下圧力計算部113は親指の押下圧力を算出しブロック215で式(24)〜(27)に検出圧力S〜Sに対する4本の指による重心圧力の寄与成分を代入して4本の各指の押下圧力を推定する。
ブロック209で押下パターン認識部113aは、操作が両手であると判断したときは、ブロック217で親指の座標と残りの指の座標から検出圧力S〜Sに対する親指の寄与成分を分離できるか否かを判断する。親指の座標がY軸方向の中央部付近である場合は、親指の寄与成分の推定誤差が多くなるためブロック221でユーザ・ファンクション119にメッセージを送ってディスプレイ21に操作位置の変更のためのプロンプトを表示する。
ブロック219で押下パターン認識部113aは、親指を除いた残りの指のX座標または左人指し指のX座標および右人指し指のX座標から、左手の重心のX座標と右手の重心のX座標を簡単に推定して、検出圧力S〜Sに対する各重心圧力の寄与成分を分離できるか否かを判断する。右手と左手が接近しすぎて分離できないと判断したときはブロック221に移行し、分離できると判断したときはブロック223に移行する。
ブロック223で押下圧力計算部113bは、検出圧力S〜Sに対する親指の重心圧力と残りの指の重心圧力の寄与成分を分離し、ブロック225で親指の押下圧力を算出する。ブロック227で押下圧力計算部113cは残りの各指の押下圧力を推定する。ブロック229で出力部113cは、各指の識別子、座標および押下圧力を含む出力データを出力する。
図9は、図8のブロック227の手順を詳細に説明するためのフローチャートである。ブロック301では、図6(B)の近似線と式(32)、(33)を使って重心座標X、Xの推定値を取得する。ブロック303では、重心座標X、Xの推定値と式(16)〜(23)から重心座標Y、Yと重心圧力G、Gを計算する。ブロック305では、推定した重心圧力G、G、重心座標X、X、Y、Yから検出圧力S0〜S1に対する左右の手の重心圧力G、G、の寄与成分S、S’’を計算する。ブロック307では、寄与成分Sと式(24)〜(27)から左手の各指の押下圧力Fa1〜Fa4を計算し、ブロック309では寄与成分S’’と式(28)〜(31)から右手の各指の押下圧力Fa1〜Fa4を計算する。
[圧力エレメントの配置]
図6、図7では、圧力エレメントS〜Sを矩形状のタッチパネルの検出領域を画定する長辺と短辺が交差する4つのコーナーにそれぞれ配置したが、圧力エレメントS〜Sは図10(A)〜(C)に示すように座標が定義された長辺と短辺の検出領域に対してさまざまな位置に配置することができる。図10(A)では圧力エレメントS、SとS、Sがそれぞれ短辺上で近付くように配置され、図10(B)では、圧力エレメントS、SとS、Sがそれぞれ長辺上で近付くように配置されている。また、図10(C)では、圧力エレメントS〜Sが長辺と短辺で囲まれた領域より内側に入り込んだ位置に配置されている。
これまで本発明について図面に示した特定の実施の形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の効果を奏する限り、これまで知られたいかなる構成であっても採用することができることはいうまでもないことである。
10 タブレット端末
20 タッチスクリーン
23 表面タッチパネル
25 裏面タッチパネルに対する押下圧力を検出する圧力センサ
29 裏面タッチパネル
31 裏面タッチパネルに対する押下圧力を検出する圧力センサ
〜S 圧力センサ25、31を構成する圧力エレメントまたは検出圧力
F 押下圧力
、G、F、F 指の押下圧力に対する重心の重心圧力
113 押下圧力推定部

Claims (21)

  1. X−Y座標が定義されたタッチパネルと押下された該タッチパネルの荷重を検出する4個の圧力センサを備える入力システムにおいて各指の押下圧力を検出する方法であって、
    前記タッチパネルを押下圧力Fで押下した指の座標X,Yと、前記4個の圧力センサが検出した検出圧力S 、S 、S 、S から前記入力システムを式(1)、(2)、(3)、(4)
    S0=(1-X)(1-Y)F (1)
    S1=(1-X)YF (2)
    S2=X(1-Y)F (3)
    S3=XYF (4)
    が解けるように機能させるステップと、
    左右の指を合わせて5本以上の指の座標を検出するステップと、
    各指の座標と前記検出圧力から左手の指の押下圧力に対する重心の重心圧力および重心座標と右手の指の押下圧力に対する重心の重心圧力および重心座標を推定するステップと、
    推定した前記重心圧力と前記重心座標から前記検出圧力に対する左手の前記重心圧力による寄与成分と右手の前記重心圧力による寄与成分を分離するステップと、
    指の座標と前記寄与成分と式(1)、(2)、(3)、(4)を利用して各指の押下圧力を計算するステップと
    を有する方法。
  2. 前記重心圧力および重心座標を推定するステップが、
    左手の重心圧力をGとし重心座標をX,Yとし、右手の重心圧力をGとし重心座標をX,Yとしたときに
    重心座標X、Xの推定値を取得するステップと、
    取得した前記重心座標X、Xの推定値と前記検出圧力S、S、S、Sから重心圧力G、Gと重心座標Y、Yを計算するステップと
    を含む請求項1に記載の方法。
  3. 前記重心座標X、Xの推定値を取得するステップが、
    右手の4本の指の座標を検出したときに、右手の重心座標をXとし右手の各指の押下圧力をFa1、Fa2、Fa3、Fa4として前記入力システムを式(5)
    Figure 0005759659
    が解けるように機能させるステップと、
    前記押下圧力Fa1、Fa2、Fa3、Fa4を推定するステップと
    を含む請求項2に記載の方法。
  4. 前記4個の圧力センサが、X軸上またはX軸に平行な第1のライン上に配置された第1の圧力センサおよび第2の圧力センサと、X軸に平行な第2のライン上に配置された第3の圧力センサおよび第4の圧力センサで構成され、
    前記押下圧力Fa1、Fa2、Fa3、Fa4を推定するステップが、右手の前記重心圧力を前記第1の圧力センサと前記第3の圧力センサだけが検出し、左手の前記重心圧力を前記第2の圧力センサと前記第4の圧力センサだけが検出すると推定するステップを含む請求項2に記載の方法。
  5. 前記押下圧力Fa1、Fa2、Fa3、Fa4を推定するステップが、
    前記第1のラインのY座標に前記第1の圧力センサの検出圧力を割り当て、前記第2のラインのY座標に前記第3の圧力センサの検出圧力を割り当て、X軸に前記検出圧力を設定して前記第1のライン上の前記第1の圧力センサの検出圧力と前記第2のライン上の前記第3の圧力センサの検出圧力の間に近似線を設定するステップと、
    右手の各指のY座標と前記近似線からX軸上で右手の各指の押下圧力を推定するステップと
    を含む請求項4に記載の方法。
  6. 前記重心圧力G、Gと重心座標Y、Yを計算するステップが、
    前記入力システムを式(6)、(7)、(8)、(9)
    S0=(1-Xa)(1-Ya)Ga+(1-Xb)(1-Yb)Gb (6)
    S1=(1-Xa)YaGa+(1-Xb)YbGb (7)
    S2=Xa(1-Ya)Ga+Xb(1-Yb)Gb (8)
    S3=XaYaGa+XbYbGb (9)
    が解けるように機能させるステップと、
    前記重心座標X、Xの推定値と式(6)、(7)、(8)、(9)を利用して前記重心圧力G、G前記重心座標Y、Yを計算するステップと
    を含む請求項2から請求項5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記寄与成分を分離するステップが、
    式(6)、(7)、(8)、(9)の右辺第1項を利用して前記重心圧力Gの寄与成分を計算し、右辺第2項を利用して前記重心圧力Gの寄与成分を計算するステップを含む請求項6に記載の方法。
  8. 前記各指の押下圧力を計算するステップが、
    前記重心圧力Gの寄与成分と式(1)、(2)、(3)、(4)を利用して左手の各指の押下圧力を計算するステップと、
    前記重心圧力Gの寄与成分と式(1)、(2)、(3)、(4)を利用して右手の各指の押下圧力を計算するステップと
    を含む請求項7に記載の方法。
  9. 前記各指の押下圧力を計算するステップが、
    親指の座標を検出するステップと、
    前記検出圧力に対する、親指の押下圧力に対する重心の重心圧力による寄与成分と残りの指の押下圧力に対する重心の重心圧力による寄与成分を分離するステップ
    を有する請求項1から請求項8のいずれかに記載の方法。
  10. 前記各指の押下圧力を計算するステップが、
    10本の指の座標を検出するステップと、
    2本の親指の押下圧力に対する重心の重心圧力をF2とし重心座標をX,Yとしたときに前記入力システムを式(10)、(11)、(12)
    F2=S1+S3 (10)
    S1=(1-X2)Y2F2 (11)
    S3=X2Y2F2 (12)
    が解けるように機能させるステップを含む請求項9に記載の方法。
  11. 筐体の裏面に設けたタッチパネルと押下された該タッチパネルの荷重を検出する4個の圧力センサを備える携帯式端末装置に文字を入力する方法であって、
    前記タッチパネルを所定値以上の押下圧力で押下した複数の指の座標を検出するステップと、
    前記4個の圧力センサから検出圧力を受け取るステップと、
    前記検出した指の座標に基づいて前記タッチパネルに仮想キーボードを定義するステップと、
    各指の座標と前記検出圧力から左手の指の押下圧力に対する重心の重心圧力および重心座標と右手の指の押下圧力に対する重心の重心圧力および重心座標を推定するステップと、
    前記重心圧力と前記重心座標から前記検出圧力に対する左手の前記重心圧力の寄与成分と右手の前記重心圧力の寄与成分を分離するステップと、
    前記寄与成分と各指の座標から各指の押下圧力を算出するステップと、
    押下した各指の座標と、押下した座標に定義された前記仮想キーボードのキーからキー・コードを生成するステップと
    を有する方法。
  12. 筐体の裏面に設けたタッチパネルと押下された該タッチパネルの荷重を検出する4個の圧力センサとタッチスクリーンを備える携帯式端末装置において前記タッチスクリーンが表示する画面に対するポインティング操作をする方法であって、
    前記タッチパネルを押下した複数の指の座標を認識するステップと、
    各指および各指の組み合わせまたはいずれかに対して所定の前記ポインティング操作を定義するステップと、
    前記4個の圧力センサから検出圧力を受け取るステップと、
    各指の座標と前記検出圧力から左手の指の押下圧力に対する重心の重心圧力および重心座標と右手の指の押下圧力に対する重心の重心圧力および重心座標を推定するステップと、
    推定した前記重心圧力と前記重心座標から前記検出圧力に対する左手の前記重心圧力の寄与成分と右手の前記重心圧力の寄与成分を分離するステップと、
    前記寄与成分と各指の座標から各指の押下圧力を算出するステップと、
    押下した指または指の組み合わせに対して定義されたポインティング操作に対応するポインティング・データを生成するステップと
    を有する方法。
  13. ディスプレイを備える携帯式端末装置であって、
    操作する指の座標を検出するタッチパネルと、
    前記タッチパネルの荷重を検出する4個の圧力センサと、
    前記タッチパネルから受け取った座標から操作する指の本数を認識する操作パターン認識部と、
    各指の座標と前記4個の圧力センサから受け取った検出圧力から左手の指および右手の指のそれぞれについて重心圧力と重心座標を推定し、推定した前記重心圧力と前記重心座標から前記検出圧力に対する左手の前記重心圧力の寄与成分と右手の前記重心圧力の寄与成分を分離し、各寄与成分と各指の座標から各指の押下圧力を算出する押下圧力計算部と、
    操作した指の種類、座標および押下圧力を含む出力データを出力する出力部と
    を有する携帯式端末装置。
  14. 前記タッチパネルが前記ディスプレイと反対側の面に取り付けられている請求項13に記載の携帯式端末装置。
  15. 前記出力部から出力データを受け取ってキーボードのキー・コードを生成するキーボード・データ生成部を有する請求項14に記載の携帯式端末装置。
  16. 前記キーボード・データ生成部は、左手の人指し指および右手の人指し指が操作した位置を基準にして前記タッチパネルに仮想キーボードを形成する請求項15に記載の携帯式端末装置。
  17. 前記出力部から出力データを受け取って前記ディスプレイに表示する画面を操作する入力データを生成するポインティング・データ生成部を有する請求項14から請求項16のいずれかに記載の携帯式端末装置。
  18. 前記ポインティング・データ生成部は、指ごとに画面のスクロール操作機能、およびマウス・ポインタの移動操作機能のいずれかを割り当てる請求項17に記載の携帯式端末装置。
  19. 前記ポインティング・データ生成部は、各指の押下圧力から画面のスクロール速度またはマウス・ポインタの移動速度に対応するデータを生成する請求項17に記載の携帯式端末装置。
  20. タッチパネルと押下された該タッチパネルの荷重を検出する4個の圧力センサを備えるコンピュータに、
    前記タッチパネルを押下した指の座標を検出する機能と、
    前記4個の圧力センサから検出圧力を受け取る機能と、
    各指の座標と前記検出圧力から複数の指の押下圧力に対する第1の重心の重心圧力と他の複数の指の押下圧力に対する第2の重心の重心圧力を推定する機能と、
    前記検出圧力に対する前記第1の重心の重心圧力の第1の寄与成分と前記第2の重心の重心圧力の第2の寄与成分を分離する機能と、
    前記分離した第1の寄与成分および前記第2の寄与成分と各指の座標から各指の押下圧力を算出する機能と
    を実現させるためのコンピュータ・プログラム。
  21. 電子機器の入力デバイスであって、
    複数の指の座標を検出する操作パネルと、
    押下された前記操作パネルの荷重を検出する4個の圧力センサと、
    前記操作パネルが検出した座標を認識する操作パターン認識部と、
    押下する各指の座標と前記4個の圧力センサから受け取った検出圧力から左手の指および右手の指のそれぞれについて各指の押下圧力に対する重心の重心圧力と重心座標を推定し、推定した前記重心圧力と前記重心座標から前記検出圧力に対する左手の前記重心圧力の寄与成分と右手の前記重心圧力の寄与成分を分離し、各寄与成分と各指の座標から各指の押下圧力を算出する押下圧力計算部と
    を有する入力デバイス。
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