JP5758173B2 - ハウスカード決済システム、ハウスカード決済方法 - Google Patents

ハウスカード決済システム、ハウスカード決済方法 Download PDF

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Description

本発明は、顧客がカードを提示せずに支払いを行うことのできるハウスカード決済システム、及びハウスカード決済方法に関する。
昨今、百貨店、スーパーマーケット、石油チェーン、ホテルなど、企業・グループが経営する店舗やチェーン店でのみ利用することができるハウスカードが存在する。ハウスカードは、クレジットカードの一種であるが、通常のクレジットカードと比べ、カードを発行する企業・グループが、顧客の情報を直接得ることができるため、それらの情報から、マーケティング戦略を立てたり、お得意様の顧客にきめ細かなサービスを提供しやすいというメリットがある。
しかし、企業・グループ側にとっては、カードを特定の店舗・チェーンのみの利用に限定することで、カードの利用金額も限定されたものになるというデメリットがある。そのため、近年ではハウスカードを、国際ブランドと提携したクレジットカードに切り替える例が増加している。また、特許文献1に記載のように、ハウスカードと、一般的なクレジット・デビットカードの双方の機能を有することを特徴とする流通カードによる商品代金決済方法も知られている。
特開2002−259855号公報
一方、顧客側にとっては、現金を持っていなくとも購入ができる、また、現金を持っていてもカードで支払うほうがポイント等の特典が得られる、などのメリットがあるためカードの利用はますます増加している。しかし、カードで得られる特典は、カード毎に、商品・サービスの種類によって様々に異なっており、また、カードの入会キャンペーンなども頻繁に行われているため、顧客は、どうしても多数のカードを所持するようになる。そのため、多数のカードが一つの財布やカードケースに収まりきれず、複数の財布などを持ったり、カードを財布などから頻繁に出し入れしなければならないことがよく起こる。
しかしそのような場合、携帯した財布などの中に目的のカードがなく、本来であればカードで決済するところを現金で支払ってしまいポイントが溜まらなかったり、意図しないカードで支払うことで決済が分散する、というようなデメリットもあった。また、古来から日本文化の一部として存在する「付け払い」は、クレジットカードの仕組みで実現できるが、究極的には、その場でカードを提示し、サインしたり暗証番号を入力するなどの手間を省きたい。特に、接待などでは、支払いの手間のないスマートな対応が望まれるケースもある。
本発明では、上記のような課題に鑑み、ハウスカードの利点を生かしつつ、利用者がハウスカードを携帯しなくとも、スマートに支払いをすることのできるハウスカード決済システム、及びハウスカード決済方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のハウスカード決済システムは、以下のような解決手段を提供する。
顧客が店舗においてカードを提示せずにカード決済が可能なハウスカード決済システムであって、クレジットカード会社のシステムと加盟店端末がネットワークで接続され、前記クレジットカード会社のシステムは、加盟店からの紹介を受けた顧客からのハウスカード発行依頼に基づいて、ハウスカードを前記加盟店に送付する手段を備え、前記加盟店端末は、所定の来店確認手段から前記顧客の来店確認を受けて店内に通知する常連客来店通知手段と、前記常連客来店通知手段によって前記顧客の来店が通知されたことを条件に、前記送付され、前記加盟店に保管された前記ハウスカードを用いて、前記顧客の支払いの請求を行う決済手段と、を備えることを特徴とする。
このような特徴によれば、本ハウスカード決済システムでは、加盟店から紹介を受けた顧客がハウスカードの発行をクレジットカード会社に依頼し、このハウスカードは、顧客にではなく加盟店に送付され、加盟店側で保管される。顧客が加盟店に来店したときに、加盟店では、顧客が来店したことを確認する所定の来店確認手段を有し、この来店確認手段から店舗の端末に確認がいくと、店舗の端末は常連客来店通知を店内に発信する。この常連客来店通知がされたことを条件に、店舗の端末の決済手段は、保管したハウスカードで顧客の利用した金額をクレジットカード会社に請求できるようになる。
このような構成によって、顧客はカードを携帯する必要がなく、馴染みの店舗においてカード提示することなく、支払いをスマートに行うことができる。また、カードの紛失や盗難の心配もない。さらに、その加盟店以外ではハウスカードは利用できないので、加盟店からカードが持ち出されて悪用されることもない。このことは、利用する加盟店が増え、いくらカードが増えても同様である。
本ハウスカード決済システムは、以下の特徴をさらに備えることができる。
前記来店確認手段は、店員が、顧客の顔認証または予め定められた合言葉キーワードを含む顧客との会話による認証によって、前記顧客の来店を確認することを特徴とする。
このような特徴によれば、来店確認手段は、店員による顧客の確認(顔パス)を基本とするが、すべての店員が顧客の顔を知っているとは限らないので、その場合は、合言葉を含んだ会話を店員と顧客が交わすことで、その顧客が来店したことを確認する。この合言葉は、「山」→「川」のような単純なものでなく、顧客と店員との間の自然な会話に含まれるようにしているので、他人に合言葉であることが知られる危険性が少ない。
本ハウスカード決済システムは、以下の特徴をさらに備えることができる。
前記来店確認手段は、前記顧客の携帯する携帯端末と前記加盟店端末が近距離無線通信によって交信し取得した前記携帯端末のIDに基づき前記顧客の来店を確認することを特徴とする。
このような特徴によれば、顧客が携帯する携帯端末と店舗の端末が近距離無線通信により自動交信して顧客の携帯端末のIDを取得し、予め登録した顧客の携帯端末のIDと合致したることで顧客の来店を自動的に確認する。このようにすることで、店員が必ずしも顧客の来店に気づかなくても顧客の来店を確認することができる。
本ハウスカード決済システムは、以下の特徴をさらに備えることができる。
前記来店確認手段は、指紋認証、手のひら認証、声紋認証、顔認証のいずれかの手段を用いた生体認証によって、前記顧客の来店を確認することを特徴とする。
このような特徴によれば、指紋認証や手のひら認証など、世の中に普及している任意の生体認証手段を用い、顧客が、店舗の受付などに備えられたそれらの認証装置に触れるだけで来店確認ができる。
本ハウスカード決済システムは、以下の特徴をさらに備えることができる。
前記クレジットカード会社のシステムは、前記加盟店端末から前記ハウスカードの利用による請求があった際に、前記顧客に前記ハウスカードの利用確認を求める顧客利用確認手段を備えることを特徴とする。
このような特徴によれば、クレジットカード会社のシステムは、加盟店から請求があった際に、顧客に対してその店舗でハウスカードを利用したことの確認を求めることができるので、店舗側の不正請求、及び第三者の不正利用を防止することに役立つ。
本ハウスカード決済システムは、以下の特徴をさらに備えることができる。
前記決済手段は、前記顧客から利用予約があることを条件に、前記利用予約に記載された前記顧客の代理人に対しても前記顧客と同様の決済を行うことを特徴とする。
このような特徴によれば、店舗の端末は、前述した顧客の携帯端末IDによる認証後、店員に対して再確認依頼を通知する手段を有する。このようにすることで、仮に他人が顧客の携帯端末を盗み、悪用しようとしても未然に防止することができる。
本ハウスカード決済システムは、以下の特徴をさらに備えることができる。
前記決済手段は、前記顧客から利用予約があることを条件に決済を行うことを特徴とする。
このような特徴によれば、顧客本人が来店せずとも、利用予約を予め店側に入れておくことで、代理人に自分のハウスカードを利用させることができる。店側では、代理人の来店時、この利用予約情報(代理人の氏名、特徴、来店予定時間、連れの人数等)と合致することを確認する。この特徴は、例えば、上司が部下に来客の接待を命じるような場面などに有用である。
本ハウスカード決済システムは、以下の特徴をさらに備えることができる。
前記ハウスカードは、前記顧客のカード発行時の登録情報を含むデジタル情報であり、前記ハウスカードを保管する加盟店は、前記ハウスカードのデジタル情報を、顧客が希望する別の加盟店に送信することを特徴とする。
このような特徴によれば、クレジットカード会社から発行されるハウスカードは、現物のカードでなく、デジタル情報とすることができる。このようにすることで、顧客が利用する加盟店がチェーン店のように多数であっても、その店舗それぞれに現物のカードを送付する必要がなくなる。また、馴染みの加盟店から、顧客が新たに利用したい別の加盟店にハウスカードの顧客情報を送信することで、別の加盟店は、初めての顧客であっても、その顧客情報に基づき来客確認をすることができる。また、加盟店どうしで優良顧客を紹介することもできる。
本ハウスカード決済システムは、以下の特徴をさらに備えることができる。
前記ハウスカードは、通常のクレジットカードの子カードとすることを特徴とする。
このようにすることで、ハウスカードが加盟店ごとに多数あっても、各ハウスカードポイント等の特典を親カードのクレジットカード一つにまとめることができる。
本ハウスカード決済システムは、以下のようにハウスカード決済方法の発明として捉えることもできる。このハウスカード決済方法は、上記のシステムと同じ特徴を持ち、同様な作用効果を奏する。
顧客が店舗においてカードを提示せずにカード決済が可能なハウスカード決済方法であって、クレジットカード会社のシステムと加盟店端末がネットワークで接続され、前記クレジットカード会社のシステムが、加盟店からの紹介を受けた顧客からのハウスカード発行依頼に基づいて、ハウスカードを前記加盟店に送付するステップと、前記加盟店端末が、所定の来店確認手段から前記顧客の来店確認を受けて店内に通知する常連客来店通知ステップと、前記常連客来店通知ステップによって前記顧客の来店が通知されたことを条件に前記送付され、前記加盟店に保管された前記ハウスカードを用いて、前記顧客の支払いの請求を行うステップと、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、ハウスカードの利点を生かしつつ、利用者がハウスカードを携帯しなくとも、スマートに支払いをすることのできるハウスカード決済システム、及びハウスカード決済方法を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る顔パス・ハウスカードの仕組みを示す図である。 国際ブランドのクレジットカードの子カードとしてハウスカードを登録した概念図である。 ハウスカード決済システムのシステム構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る来店確認手段の処理フローを示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る「常連お得意様 来店確認画面」の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る顔パス・ハウスカードの仕組みを示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る来店確認手段の処理フローを示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る顔パス・ハウスカードの仕組みを示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る来店確認手段の処理フローを示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る「常連お得意様 来店確認画面」の一例を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る顔パス・ハウスカードの仕組みを示す図である。「顔パス・ハウスカード」とは、顧客がカードを提示しなくても支払いができる本発明の仕組みを表す言葉である。図中の番号は、各ステップの順序を表しており、以下、そのステップに沿って説明する。
まず、顧客(利用者)は、利用したい特定の加盟店向けのハウスカードの発行の依頼をクレジットカード会社に対して行う(ステップ1)。カード発行の申し込み手続きは、通常のクレジットカードとほぼ同様であるが、店舗からの紹介と顧客の同意を発行の条件とする。また、このハウスカードは、顧客の持つ通常のクレジットカードの子カードとすることができる。本ハウスカードでは、信用度の高い顧客を前提としているので、顧客がプラチナカードやゴールドカードの所持者であり、かつそれらのカードのみを親カードにできるようにクレジットカード会社で制限してもよい。
また、このハウスカードは、特定の加盟店での利用が前提となるため、加盟店側とクレジットカード会社が予め契約しており、加盟店の業種や顧客の信用情報によって利用限度額を加盟店側で決定することもでき、顧客の利用状況によって利用限度額を変更することもできる。ただし、ハウスカードを子カードとした場合、利用限度額は、親カードの利用限度額を超えることはできない。
次に、クレジットカード会社は、加盟店に対して、依頼されたハウスカードを発行する(ステップ2)。通常のクレジットカードやハウスカードは、顧客側に送付されるが、本ハウスカード決済システムでは、加盟店側に送付され、加盟店側で保管されることを特徴とする。顧客には、カードが確かに加盟店に届けられたことを通知するのみでよい。紹介のない顧客のハウスカードである場合など、加盟店側でカードの受け取りを拒否することも可能である。本ハウスカード決済システムでは、顧客と加盟店の信頼関係があることを前提とするからである。加盟店がチェーン店等で複数の店舗がある場合は、通常はそのチェーン店の本部に送付される。あるいは、チェーン店であっても、顧客が馴染みとする店舗は限られているため、顧客が指定する店舗(通常は数店)のみにハウスカードを送付するようにしてもよい。このようにカードを店側で保管することで、顧客は、いちいち加盟店毎のハウスカードを持ち歩く必要がなくなる。
ハウスカードを受領した加盟店では、その顧客が来店したことを、「顔パス」など、何らかの手段で確認し(ステップ3)、商品/サービスを提供する(ステップ4)。顧客の身元が確認できない場合は、通常の客として扱う。ハウスカードの顧客であると確認できると、代金の支払いは、顧客に対しては直接請求をせず、加盟店が手元に保管したその顧客のハウスカードを用いて、クレジットカード会社に対して代金を請求する(ステップ5)。ただし、このとき、加盟店側では、顧客ごとに予め定めた利用限度額以上は請求できない。したがって、利用限度額を超える商品やサービスは提供できないので、利用限度額を超えそうな場合は、顧客にその旨を伝えることとする。
なお、店舗側での不正請求を防止する仕組みとして、顧客から、来店前または来店と同時にクレジットカード会社に、店舗利用予約(利用日時、概算金額など)を電話またはインターネットで申し込みをできるようにすることが望ましい(ステップ3’)。この利用予約は、クレジットカード会社が、通常、自社のクレジットカードを使用することを条件に、プラチナカード会員やゴールドカード会員に行っているサービスを利用する。なお、クレジットカード会社では、新規の加盟店に対しては、一定期間、この利用予約があることを加盟店への支払い条件としてもよい。
クレジットカード会社では、加盟店から請求を受け取ったら、利用確認通知を顧客に送付する(ステップ6)。送付する手段は、電話、郵便の他、電子メールなどのインターネット通信手段であってもよい。利用確認を受け取った顧客は、確かにその店を利用したこと、及び利用金額を確認したら、同様の手段で決済を承認する(ステップ7)。ただし、この承認のステップは、信用度の高い顧客には省略して、利用通知を送付するだけにしてもよい。この場合、一定の期間が過ぎたら承認されたものと見なされるようにする(自動承認)。そもそも本ハウスカードの発行が可能な店舗はある程度の信用があり、その店舗からの紹介によって顧客の同意をもってカード申し込み(審査)をするため、利用金額と内容の通知をもって顧客の承認に代えても通常は問題がおきることはない。ただし、異義がある場合のみ顧客から訂正の連絡を受付けるようにする。
クレジットカード会社は、顧客からの承認または自動承認を受け取ったら、加盟店側に代金を支払う(ステップ8)。その後、顧客には請求書と利用金額に応じたポイント付与情報がクレジットカード会社から通知され(ステップ9)、加盟店側にもそのポイント情報などが通知される(ステップ10)。最後に、クレジットカード会社では、顧客側からの口座引き落しによる支払い(ステップ11)の完了を確認して決済が終了する。
このような仕組によって、顧客はカードを提示することなく、馴染みの店舗でスマートに決済を行うことができる。カードの紛失や盗難の心配もない。また、ハウスカードの親カードとなるクレジットカードを登録しておくことで、特定のクレジットカードにポイントをまとめたり、加盟店およびクレジット会社のポイントプログラムのサービスをそれぞれ享受することもできる。
加盟店側にとっては、従来の「付け払い」では、代金を回収できないリスクがあったが、クレジットカードの仕組みを利用することでリスク回避ができる。また、店舗側で顧客の利用状況や決済方法等を管理することもでき、新たな顧客サービスの展開が可能となる。また、この仕組みを流用することで、親カードに付随する特典なども顧客がカードを提示することなく、店舗側で把握可能となり、顧客へのサービス向上が望める。例えば、プラチナ・ゴールド会員向けの特別サービス提供などである。
図2は、国際ブランドのクレジットカードの子カードとしてハウスカードを登録した概念図である。既に述べたように、本ハウスカードは、「国際ブランド」と提携したクレジットカードを親カードとして発行されることが望ましい。ハウスカード単独では、カード利用額が限定されたものになる上、カード発行者側が自前のカードシステムを構築する必要があり、カード発行者側の負担が大きい。また、ハウスカードと通常のクレジットカードとを一枚のカードで兼用させることは可能であるが、例えそうしても、ハウスカードを利用したい加盟店(企業グループ)ごとにカードを作る必要があり、かつそれらのカードを顧客は常に携帯しなければならなくなる。
図2では、1つのインターナショナル・クレジットカードを親カードとして、3つのハウスカードA,B,Cが登録されていることを示す。図示するように、子カードのハウスカードは、家族等の一定の条件を満たせば、親カードの名義人本人でなくともよい。例えば、夫は、接待時の飲食店、出張時のホテルやガソリンスタンドなどでの支払いに利用し、妻は、百貨店や専門店での買い物、エステチェーン店などでの支払いに利用するなど、一つのクレジットカードにポイントをまとめて利用できる。また、ハウスカードの利用者はこのような個人ばかりではない。百貨店の外商や仕入れ先の業者への支払いなど、従来のアナログ的な「付け払い」が主流な業界でも本ハウスカードの利用者が増える可能性がある。
図3は、ハウスカード決済システムのシステム構成を示す図である。この図は、前図の顔パス・ハウスカードの仕組みを具体的に実現するハウスカード決済システム(以下、本システムと呼ぶ)の一例を示す。本システムにおいては、クレジットカード会社システム10が、加盟店端末30とCAFIS(Credit And Finance Information Switching system)等のクレジットカード決済のための専用ネットワークを介して接続され、また、顧客携帯端末40とインターネットを介して通信可能に接続されている。
カード会社サーバ11は、顧客情報DB12に格納された顧客の情報を管理し、加盟店情報DB13に格納された加盟店の情報を管理する。顧客情報DB12は、顧客の住所、氏名、住所、電話番号、支払い方法、指定した暗証番号の他、年収や勤務先などの信用情報、可能であれば携帯電話等の携帯端末のIDが格納される。加盟店情報DB13には、加盟店側の登録情報、特にチェーン店の場合は、本部やグループの情報が格納される。また、特に図示していないが、クレジットカード会社システム10は、加盟店からの紹介を受けた顧客からのハウスカード発行依頼に基づいて、ハウスカードを加盟店に送付する手段を備えている。これらのDB、サーバの処理は、一般的なクレジットカード会社のシステムがほぼそのまま流用できる。
顧客利用確認手段14は、加盟店端末30からハウスカード利用の請求があったときに、顧客にその利用内容(利用日時、利用店、料金及びその内容)を通知し、確認・承認を求めるための機能を備えている。利用通知に対して顧客の承認を求めるかどうかは、後述する実施形態によって異なる。顧客利用確認手段14は、典型的には、電子メールその他のインターネットを利用した通知手段であるが、電話連絡や郵便発送であってもよい。
利用予約受付手段15は、顧客がハウスカードを利用する際に、来店前または来店時に利用予約情報(来店予定時間、概算利用額など)を発信した場合に、その利用予約情報を受信し、加盟店側に通知する機能を果す。加盟店がホテルや高級レストラン等の場合は、空室や空席の予約機能を備えていてもよい。利用予約受付手段15は、インターネットの専用Webサイトでの入力の他、電話での予約受付であってもよい。
本システムでは、顧客がカードを持参していないので、図の点線で示すように、来店時に顧客本人を確認できる手段(来店確認手段)が必要である。来店確認手段としては、店員(従業員)による(1)「顔パス」がもっとも好ましいが、それが不可能の場合は、(2)店員と合言葉を交わす方法、(3)顧客の身体の一部を生体認証する方法、(4)顧客の携帯する携帯端末と交信して認証する方法など、たとえ応対した店員がその顧客と面識がなくても本人確認ができる方法を複数備えていることが望ましい。いずれの方法をとっても、自然でスマートに、顧客に負担を感じさせないことが重要である。
加盟店端末30は、加盟店の店舗内に設置され、顧客の来店を店内に通知したり、保管したハウスカードでの代金の決済を行うための端末である。常連客来店通知手段31は、ハウスカードを利用する常連顧客が来店した場合、受付窓口の店員等が最初に顧客を認識して所定の操作をすると、それを感知し店内の他の店員にも分かるように通知する機能を果す。所定の操作とは、店内の端末を用いて常連顧客のリストの中から該等顧客を選択することである。通知する方法は、店員だけが視認できる場所に設置された表示装置や加盟店端末30の画面に表示する。音声などを併用してもよい。店舗が比較的小規模で、店員が顧客のすべてを確認できる場合は、店内への通知は特に不要である。ただし、その顧客が確かに来店したという記録を残すために、常連客来店通知手段31は、店員が上記所定の操作をすると、顧客の氏名あるいは識別子、来店日時等を記録する。この記録は、後述の決済手段34に伝えられる。
生体認証手段32は、オプション装備であり、店員が顧客の来店すべてを把握することが困難な場合、顧客に受付窓口等に備えられた端末に、指や手のひらをタッチしてもらうことにより、指紋認証や手のひら認証などの生体認証を行うための機能を果す。生体認証は、顧客の負担にならない方法であれば、顔認証等、声紋認証等、別の手段であってもよい。生体認証のための顧客の登録情報は、クレジットカード会社から送付されるハウスカードに登録されていてもよいが、加盟店側でも登録、変更できる手段を備えることが好ましい。
携帯端末認証手段33は、顧客が携帯電話など携帯端末を携帯している場合には、顧客が来店時にその携帯端末と、赤外線通信やBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信を使って自動的に交信を行い、顧客に負担なく認証する機能を果す。通信手段を近距離無線通信と限定することで、GPS等の位置情報を用いなくても、顧客の端末がその店舗にその時間、確かに存在したことの証明となる。顧客携帯端末40は、携帯電話をはじめ、PHS、タブレット端末、PDA、及び身分証明のためのICカードであってもよい。
決済手段34は、カードリーダ35と接続され、店側で保管した顧客のハウスカード36を読み込ませ、クレジットカード会社に決済に必要な情報を送り、請求を行う機能を果す。決済の際には、カード番号、カード名義人、カードの暗証番号、有効期限の他、本ハウスカード特有の条件、すなわち、予め店舗側で定められた利用限度額を超えていないか、顧客の来店が常連客来店通知手段31によって確認されているか、もしくは必要ならば、事前の利用予約はあるか、といった条件が満たされているかが、決済手段34によってチェックされる。
顧客利用情報記憶手段37には、ハウスカードの登録が完了したすべての顧客の情報とリスト、及びそれらの顧客の来店情報が記憶される。また、後日、クレジットカード会社から通知される顧客のポイント情報等も記録される。得られたポイント情報等は、店側での顧客サービス提供に役立たせることができる。なお、顧客利用情報記憶手段37は、加盟店端末30に備えていてもよいし、店舗内のサーバまたは本部のサーバに備えてもよい。
店員携帯端末38は、通常は店員が顧客から注文を取るためや他の店員と連絡をとるために、店内で店員が携帯している小型端末であり、店の受付に端末がない場合、顧客が受付を素通りした場合などに、店員がこの店員携帯端末38を使って、顧客の来店を常連客来店通知手段31に通知する手段を有している。この通知の際、店員は、端末の所定の釦を押して常連顧客のリストを顧客利用情報記憶手段37から読み出し、その中から該等顧客を選択する。
上記のシステムの機能構成は、あくまで一例であり、一つの機能部を更に分割したり、複数の機能部をまとめて一つの機能部として構成してもよい。各機能部は、装置に内蔵されたCPU(Central Processing Unit)が、ROM(Read Only Memory)またはハードディスク等の記憶装置に格納されたコンピュータ・プログラムを読み出し、CPUにより実行されたコンピュータ・プログラムが、記憶装置に格納されたデータベース(DB;Data Base)やメモリ上の記憶領域からテーブル等の必要なデータを読み書きし、場合によっては、関連するハードウェア(例えば、入出力装置、表示装置、通信インターフェース装置)を制御することによって実現される。また、本発明の実施形態におけるデータベース(DB)は、商用データベースであってよいが、単なるテーブルやファイルの集合体をも意味し、データベースの内部構造自体は問わない。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る来店確認手段のフローを示す図である。本システムでは、顧客がカードを提示することがないので、常連客来店通知手段31が顧客本人が来店したことを検知する必要がある。そのための来店確認処理のフローを示す。ただし、このフローは一例であり、一部ステップの順序の入れ替えはあってもよい。
まず、ステップS10では、望ましくは、店舗の入口や受付などに来店者があったかどうかを検知する仕組み(入口センサー等)を設け、来店者を検知すれば、ステップS11に移り、店員を呼び出す。店員を呼び出す手段は、チャイムや表示ランプのようなものでよい。店員が来店者と応対し、ハウスカード利用の常連客であることを確認すると、加盟店端末30に備えた常連客来店通知手段31を操作する。この操作は、所定の釦等を押下することでよく、店員携帯端末38から操作するようにしてもよい。店員は顧客を「顔パス」で認識できた場合は、例えば、端末の「顔パス釦」を押す(ステップS13)。顔パス釦が押されると、ステップS16に処理が移り、常連客来店通知が店内に通知される。この通知手段は、店内の表示ランプの点灯や店員携帯端末38に表示される。
店員がたまたまその顧客と面識がない場合は、ハウスカードの利用に関する合言葉を予め店舗と顧客で定めておき、その合言葉が合致した場合は、「合言葉合致釦」を押す(ステップS14)。ここで使う合言葉は、自然でかつスマートな会話で行われることが望ましい。例えば、店員:「いらっしゃいませ、ご予約はございますか」→顧客:「今日は予約はしてないが、いつのものXXXは空いてるかな」→店員:「あいにくXXXはふさがっておりますが、YYYなら直ぐご用意できますが」→顧客:「じゃ、YYYでお願いする」のような一連の会話があり、ここで、「いつものXXX」と「YYYなら」の部分が合言葉のキーワードである。当然、「XXX」も「YYY」も架空の席や客室、サービスなどである。もちろん、確認のために、顧客をいったん店内に通したあと、顧客と面識のある店員に再確認してもらってもよい(ステップS18)。この再確認依頼処理では、具体的には「再確認中」などの表示を端末に行い、顧客が別の店員でも確認できない場合は、合言葉が漏洩した可能性もあるので、顧客の携帯電話等に直ちに通知する指示を出す。再確認依頼処理で、どうしても確認ができない場合は、ステップS19に移り、一般客として扱う処理を行う。この場合、ハウスカードによる支払いはできなくなる。
ステップS12に戻り、顧客が来店時、店員と接触することが困難な場合は、既に述べたように、顧客の携帯する携帯電話などの顧客携帯端末40と加盟店端末30が近距離無線通信手段で自動交信して、顧客の来店を自動的に検知するようにしてもよい(ステップS17)。この場合、近距離通信装置が、店舗の入口等に設置され、加盟店端末30と接続されるようにしてもよい。なお、顧客携帯端末40のIDは予め登録されているものとする。ただし、図示するように、たとえ端末認証がOKであっても、ステップS18の店員による再確認を依頼することが好ましい。顧客携帯端末40の不正利用の可能性も考えられるからである。また、店舗の状況によって可能であれば、受付などで指紋認証等の生体認証手段32を用い、来店確認を行うようにしてもよい(ステップS15)。ステップS16で常連客通知処理が完了したことは、加盟店端末30の決済手段34にも通知され、以後、店で保管した顧客のハウスカードを受付けることができる状態になる。
図5は、本発明の第1の実施形態に係る「常連お得意様 来店確認画面」の一例を示す図である。「常連お得意様 来店確認画面」とは、常連客来店通知手段31の通知方法の一例であり、常連顧客の来店を店内に通知するための表示手段である。この表示は、受付窓口や店員しか見ることの出来ない場所に設置された表示装置、または、加盟店端末30や店員携帯端末38に表示される。
図示するように、この画面には、常連顧客の氏名と写真を掲載したパネル50a〜50dが表示される。顧客の写真は、ハウスカード登録時、またはその後の来店時に撮影される。写真でなくとも顧客の特徴を表した似顔絵であってもよい。店員が常連顧客の来店を確認すると、来店釦51a〜50dを押すことにより、該当顧客のパネルが点灯するなどして、店内に通知される。来店の予約があった顧客やすでに来店中の顧客は色を変化させて表示させてもよい。顧客が店から出るとこのパネルは消灯される。店員が来店釦を押す代わりに、端末認証などで自動的に顧客の来店が確認できた場合は、その認証手段からの通知により該当顧客のパネルを点灯させるようにする。
また、来店確認画面には、図5の符号60の領域で示すように、顧客との間で予めとり決めた「合言葉」のやりとりの例を表示するようにしてもよい。ただし、合言葉は必要になった時点でのみ表示するようにする。合言葉は、通常は、店員の「いらっしゃいませ」から始まり、その後の受け答えで現れそうな言葉のやりとりであるが、必ず所定のキーワードを含んでいる。この例では、図の下線部が合言葉のキーワードであり、前後の言葉は多少変わっていてもよいとする。また、図50bの顧客のように、顧客の顔と名前を店員が確認できた場合でも、顧客がハウスカードの利用を望んでいるかを確認するため、最初に顧客の名前をやりとりし、以後の言葉がハウスカード利用のための合言葉の会話であるとしてもよい。このように合言葉を自然な会話とすることで、他の顧客に合言葉であると知られないようにすることができる。この合言葉は、随時、変更できる手段を設けることは言うまでもない。このような表示画面を設けることで、店員すべてが常連顧客の名前と顔を覚えていなくとも本ハウスカードのシステムにスムーズに対応できる。
図6は、本発明の第2の実施形態に係る顔パス・ハウスカードの仕組みを示す図である。第1の実施形態では、顧客が馴染みの加盟店Aに来店する場合を想定したが、ここでは、顧客が馴染みの加盟店Aのチェーン店である別の加盟店Bに来店する場合を考える。この場合も、図1の仕組み(実施形態1)を多少変更するだけで容易に対応可能である。以下、図1と異なる部分のみを説明する。
まず、実施形態1においては、ステップ1で顧客が発行依頼するのは現物のハウスカードであり、そのハウスカードを送付され、保管した馴染みの店舗でしか利用できなかった。しかし、本実施形態(実施形態2)で発行されるハウスカードは、「デジタルハウスカード」であり、現物のカードでなく、カードのデジタル情報である。このデジタルハウスカードは、第三者のデジタル認証機関によって証明され、顧客の馴染みの加盟店A(ハウスカードの利用を顧客に紹介した店)に送信される(ステップ2)。このように、ハウスカードをデジタル情報とすることで、たとえ顧客が利用する加盟店の数が多くなっても、その店舗それぞれに現物のカードを送付する必要がなくなる。
顧客が、なんらかの理由(出張や旅行等)で馴染みの加盟店Aでなく、加盟店Bに来店して、同じハウスカードを使用したい場合は、事前に利用予約をクレジットカード会社に連絡する(ステップ3)。この利用予約は、実施形態1では、オプションであり、予約だけでなく、店舗側の不正請求を防止する目的もあったが、実施形態2においては必須とする。予約を加盟店Bに対して行うのではなく、クレジットカード会社に対して行うのは、顧客の信用情報がクレジットカード会社にあるからである。予約の際には、顧客の氏名の他、住所や生年月日等の本人確認が行われる。利用予約を受付けたクレジットカード会社は、加盟店Bに確認後、加盟店A及び顧客に対して、加盟店Bに予約が入ったことを通知する(図示せず)。通知を受けた加盟店Aは、加盟店Bにその顧客のデジタルハウスカードの情報(顧客データ)を送信する(ステップ4)。この際に、加盟店Aと交わした「合言葉」も加盟店Bに送信されるようにしてもよいし、顧客が、デジタルハウスカードが送信されたことを確認後、別の合言葉を加盟店Bと交わしてもよい。
なお、ここでは、利用予約をクレジットカード会社を経由して行うようにしたが、馴染みの加盟店Aに対して行うようにしてもよい。このようなことは、顧客が加盟店Aに、予約の連絡をしたが、たまたま加盟店Aが満席または商品の品切れの状態であり、別の加盟店Bを紹介するようなケースが考えられる。加盟店Bにとっても同じチェーン店から上質の顧客を紹介してもらえることは歓迎である。また、加盟店Aと加盟店Bは、必ずしもチェーン店のような同じ業種でなくともよく、同じ企業グループの店舗であればよい。加盟店Aは、お得意様である顧客のプロフィールを熟知しているので、顧客の趣味にあった別の業種の加盟店を紹介することは顧客サービスの一環ともなる。このようにして、グループ店舗間で上質の顧客を紹介しあうことでハウスカードの利用がより促進される。
図7は、本発明の第2の実施形態に係る来店確認手段のフローを示す図である。実施形態2では、顧客は顔馴染みのない初めての加盟店Bに来店することになるので、店側では「顔パス」による来店確認ができない。そのため、来店確認処理フローは、図4のステップS13の「顔パス」に代わり、図7のステップS13aのように、加盟店Aから送信された顧客データと一致するかが店員によって確認される。もっとも、加盟店Aからの顧客データに顔写真が含まれている場合は、その写真と比較することで顔パスも可能であるが、初回の場合は、それ以外の方法と組み合わせることが望ましい。なお、ステップS13a以降の処理は、図4の場合と同様である。加盟店Bでは、利用予約がクレジットカード会社から通知され、加盟店Aからもデジタルハウスカードを含む顧客データの送信を受けているので、たとえ、面識のない初めての顧客であっても、スムーズに対応できる。なお、顧客が加盟店Bでも顔馴染みとなれば、以降の来店では利用予約は必ずしも必要としない。
図8は、本発明の第3の実施形態に係る顔パス・ハウスカードの仕組みを示す図である。実施形態1および実施形態2では、顧客本人が加盟店Aまたは加盟店Bに来店する場合を考えたが、実施形態3では、顧客本人以外の第三者を代理人として顧客のハウスカードを使用させるケースを考える。このようなケースは、上司が部下に客の接待をまかせるような場合や、自分は都合が悪く行けなくなった飲み会やパーティ等で、部下や友人に奢りたいような場合などに発生する。また、カードを持たない家族等に買い物を頼むような場合にも発生する。このような場合であっても本ハウスカードは簡単に適応することができる。以降、図8では、図1と異なる部分のみを説明する。
ここでは、ハウスカードの発行そのものはすでに完了しているとする。顧客が代理人に加盟店Aでハウスカードを一時的に使用させたい場合は、まず、ステップ1として、ハウスカードの利用予約をクレジットカード会社に対して行う。予約を受けたクレジット会社側では、顧客本人であることが確認できたら、ステップ2において、利用予約情報(例えば、代理人の氏名、特徴、来店予定時間、連れの人数等)を加盟店Aに送信する。なお、顧客は、馴染みの加盟店Aに直接予約をいれてもよい(ステップ1’)。この場合は、ステップ2の利用データ送信処理は不要である。合言葉を利用予約情報に含ませてもよいが、この合言葉は、普段使っているものと別のものとすることが望ましい。第三者に合言葉の漏洩することを避けるためである。
その後、第三者である代理人が、加盟店Aに来店すると、利用予約情報との照合がなされ(ステップ3)、OKであれば以後のハウスカードの決済が可能となる。この場合、来店確認は利用予約情報のみで行われことになるので、代理人はステップ5において、顧客に報告することが望ましい。顧客は、クレジットカード会社から、ステップ7において、利用通知を受信したら、この場合は自動承認ではなく、顧客自らが承認を行う(ステップ8)。なお、図8の実施形態3では、ハウスカードは現物カードとしたが、実施形態2のようなデジタルハウスカードであっても当然よい。
図9は、本発明の第3の実施形態に係る来店確認手段のフローを示す図である。実施形態3の来店確認処理フローは、図4と異なり、予約データの合致(ステップS13b)、及び合言葉合致(ステップS14)のみが来店確認手段として用いられる。ただし、来店した代理人に疑義がある場合は、ステップS18の再確認依頼処理によって、顧客本人に確認の電話がなされる。このように来店確認はシンプルであるが、後日顧客により承認を必要とすることで、クレジットカード会社及び加盟店にとってリスクは軽減される。
図10は、本発明の第3の実施形態に係る「常連お得意様 来店確認画面」の一例を示す図である。この来店確認画面は、図5の場合と基本的には同じであるが、顧客から予約があった時点で、代理人が来店することを、利用予約情報と共に、この画面に符号52で示すように、表示することが好ましい。また、代理人用の合言葉も表示する。この例では、「斉藤の懐刀」がキーワードである。このようにすることで、店内に常連顧客の代理人が来店することが周知され、スムーズな対応ができる。また、顧客からの紹介により、新たなお得意様を増やすきっかけとすることもできる。
上記の実施形態1〜3は、いずれも個人の顧客がハウスカードを利用することを念頭に説明したが、既に述べたように、本ハウスカードの利用者は、旧来の「付け払い」を慣習とする仕入れ業者などであってもよい。その場合は、来店確認手段は、上記で説明したものより、もっと単純なものであってもよい。例えば、「顔パス」はもちろん、出入り業者であることを証明するIDカードを提示または所定の装置にタッチする等である。いずれにしても本ハウスカードを、顧客側が持ち歩くことなく支払いができるので、カードを多数所持し支払いの手間はできるだけ簡単にしたいという顧客には大変有用である。また、本システムは、クレジットカ−ド会社や加盟店側にとっても、新たな顧客獲得の手段として利用できる。
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。またその様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
10 クレジットカード会社システム
11 カード会社サーバ
12 顧客情報DB
13 加盟店情報DB
14 顧客利用確認手段
15 利用予約受付手段
21 専用ネットワーク
22 インターネット
30 加盟店端末
31 常連客来店通知手段
32 生体認証手段
33 携帯端末認証手段
34 決済手段
35 カードリーダ
36 ハウスカード
37 顧客利用情報記憶手段
38 店員携帯端末
40 顧客携帯端末
50a〜50d 常連お得意様写真
51a〜51d 来店釦
52 代理人用利用予約情報
60 合言葉欄

Claims (10)

  1. 顧客が店舗においてカードを提示せずにカード決済が可能なハウスカード決済システムであって、
    クレジットカード会社のシステムと加盟店端末がネットワークで接続され、
    前記クレジットカード会社のシステムは、
    加盟店からの紹介を受けた顧客からのハウスカード発行依頼に基づいて、ハウスカードを前記加盟店に送付する手段を備え、
    前記加盟店端末は、
    所定の来店確認手段から前記顧客の来店確認を受けて店内に通知する常連客来店通知手段と、
    前記常連客来店通知手段によって前記顧客の来店が通知されたことを条件に、前記送付され、前記加盟店に保管された前記ハウスカードを用いて、前記顧客の支払いの請求を行う決済手段と、
    を備えることを特徴とする、ハウスカード決済システム。
  2. 前記来店確認手段は、店員が、顧客の顔認証または予め定められた合言葉キーワードを含む顧客との会話による認証によって、前記顧客の来店を確認することを特徴とする、請求項1に記載のハウスカード決済システム。
  3. 前記来店確認手段は、前記顧客の携帯する携帯端末と前記加盟店端末が近距離無線通信によって交信し取得した前記携帯端末のIDに基づき前記顧客の来店を確認することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のハウスカード決済システム。
  4. 前記来店確認手段は、指紋認証、手のひら認証、声紋認証、顔認証のいずれかの手段を用いた生体認証によって、前記顧客の来店を確認することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のハウスカード決済システム。
  5. 前記来店確認手段は、前記携帯端末のID認証後、店員による再確認を依頼することを特徴とする、請求項3に記載のハウスカード決済システム。
  6. 前記決済手段は、前記顧客から利用予約があることを条件に、前記利用予約に記載された前記顧客の代理人に対しても前記顧客と同様の決済を行うことを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のハウスカード決済システム。
  7. 前記クレジットカード会社のシステムは、前記加盟店端末から前記ハウスカードの利用による請求があった際に、前記顧客に前記ハウスカードの利用確認を求める顧客利用確認手段を備えることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のハウスカード決済システム。
  8. 前記ハウスカードは、前記顧客のカード発行時の登録情報を含むデジタル情報であり、前記ハウスカードを保管する加盟店は、前記ハウスカードのデジタル情報を、顧客が希望する別の加盟店に送信することを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のハウスカード決済システム。
  9. 前記ハウスカードは、通常のクレジットカードの子カードとすることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のハウスカード決済システム。
  10. 顧客が店舗においてカードを提示せずにカード決済が可能なハウスカード決済方法であって、
    クレジットカード会社のシステムと加盟店端末がネットワークで接続され、
    前記クレジットカード会社のシステムが、
    加盟店からの紹介を受けた顧客からのハウスカード発行依頼に基づいて、ハウスカードを前記加盟店に送付するステップと、
    前記加盟店端末が、
    所定の来店確認手段から前記顧客の来店確認を受けて店内に通知する常連客来店通知ステップと、
    前記常連客来店通知ステップによって前記顧客の来店が通知されたことを条件に前記送付され、前記加盟店に保管された前記ハウスカードを用いて、前記顧客の支払いの請求を行うステップと、
    を備えることを特徴とする、ハウスカード決済方法。
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