JP2002259855A - 流通カードによる商品代金決済方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リテーラへ納品した商品の代金決算を現金決
済によらずに効率良く行なうことができ、しかも、リア
ルタイムで一括管理可能にすること。 【解決手段】 リテーラ２には予め商品代金をカード決
済するための流通カード７が発行される。商品流通業者
３がリテーラ２から注文を受けて商品を納品すると、そ
の場で携帯用通信端末（携帯電話）８を用いて流通カー
ド７により商品代金の決済手続が行なわれる。決済情報
等は、情報センタ９を介してカード会社ホストコンピュ
ータ１３に転送され、カード決済の承認、売上げ処理が
行われる。カード会社１２はリテーラ２に対して売上げ
代金の請求を行い、商品流通業者には売上げ代金の送金
処理を行なう。商品流通業者３は、情報センタ９に集め
られた商品売上げ情報等をリアルタイムで取得できるの
で、各リテーラ毎の商品取引状況、売掛金決済状況をリ
アルタイムで一括管理できるので極めて便利である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、商品流通業者がリ
テーラに納品した商品代金の決済を、クレジット・デビ
ット決済可能な流通カードを用いて効率よく、しかも、
一元管理可能な状態で行なうことのできる商品代金決済
方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般的に、清涼飲料缶等の商品を取り扱
っている商品流通業者とリテーラとの間における納品し
た商品の代金決済は現金決済により行われている。図７
は現行の典型的な納品した商品の現金決済の流れを示す
説明図である。この図に示すように、流通販売会社、商
事会社等の商品流通業者１００は、その営業所１０１を
介してリテーラ１０２から商品の注文を受けると、注文
商品を配送業者１０３を経由して、リテーラ１０２に納
品する。納品した商品の代金決済は、例えば、毎日、あ
るいは定期的に人手によりリテーラから直接に集金さ
れ、それが各営業所１０１に集められる。営業所では現
金（金種）集計、売上げ高確定、現金保管、銀行預入手
続を行い、営業所銀行口座１０４に入金される。あるい
は銀行担当者により集金される。営業所銀行口座１０４
に入金された売上げ代金は、商品流通業者１００の本部
銀行口座１０６に送金され、ここに集められる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな商品代金の現金決済方法は次にような不具合があ
る。まず、各地にある営業所において人手により各リテ
ーラから集金を行なっているので手間がかかり、現金を
取り扱っているので保安上も問題がある。

【０００４】また、商品代金の集金状況を、商品流通業
者の本部側において一元管理できない。さらには、各リ
テーラによる商品代金の支払状況等をリアルタイムで把
握できないので、代金回収不能状態等の事態に迅速に対
応できない。

【０００５】本発明の課題は、このような点に鑑みて、
商品代金を現金決済の代わりにカード決済とすることに
より、効率良く商品代金の決済を行なうことができ、し
かも、各リテーラの商品代金の支払状況等をリアルタイ
ムで一元管理することのできる商品代金決済方法を提案
することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の商品代金決済方法は、商品流通業者が各
リテーラに納品した商品代金の決済を、クレジット・デ
ビット決済可能な流通カードを用いて行なうことを特徴
としている。

【０００７】本発明によれば流通カードにより商品代金
の決済を行なうので、現金集金の煩雑さを解消でき、ま
た、現金を取り扱う必要がなくなるので、保安の点でも
望ましい。

【０００８】ここで、商品の納品先での納品時には、携
帯用通信端末あるいは携帯電話を用いて、前記流通カー
ドにより商品代金の決済を行なうことができる。

【０００９】前記携帯電話を利用する場合には、リテー
ラの識別情報（ＩＤ）および商品情報を入力することに
より商品代金の決済を行なえばよい。

【００１０】このように携帯用通信端末や携帯電話を利
用する場合には、これらの端末から、有線あるいは無線
通信により、前記流通カードによる決済情報を、情報セ
ンタに送信することが望ましい。情報センタに商品代金
決済情報を収集することにより、当該情報センタにおい
て全体の商品代金の決済状況をリアルタイムで一元管理
可能になる。

【００１１】商品代金の決済情報を集中管理する前記情
報センタを設けた場合には、ここに一旦集めた決済情報
を、ここから、前記流通カードを管理しているカード管
理会社に転送すればよい。

【００１２】また、前記決済情報を、前記情報センタあ
るいはカード管理会社から前記商品流通業者に転送すれ
ばよい。

【００１３】ここで、前記携帯用通信端末あるいは携帯
電話から、有線あるいは無線通信により、商品の受発注
情報も前記情報センタに送信するようにしてもよい。

【００１４】この場合には、前記情報センタにおいて収
集された前記受発注情報を前記商品流通業者に転送する
ようにすればよい。転送方法としては、インターネット
を利用する方法を採用できる。

【００１５】次に、本発明において利用する前記流通カ
ードとして、前記商品流通業者による商品の購買のみに
使用可能なハウスカードと、一般的なクレジット・デビ
ットカードの双方の機能を用いることができる。

【００１６】一方、前記商品流通業者は、前記情報セン
タから転送される前記受発注情報および決済情報に基づ
き、各リテーラ毎に売掛金決済状況・売掛限度額管理を
含む商品取引状況の一括および随時（リアルタイム）管
理を行なうことができる。

【００１７】なお、本発明で使用する流通カードとし
て、記憶容量が大きく、不正使用が行われにくいＩＣカ
ードを利用し、リテーラの本人確認および商品代金の決
済を行なうことができる。

【００１８】

【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、本発明
の方法を適用した流通カードによる商品代金決済システ
ムの一例を説明する。

【００１９】図１は、本例の流通カードによる商品代金
決済システムの全体構成を示す概略構成図である。この
図に示すように、商品代金決済システム１は、注文に応
じて商品をリテーラ２に販売する商品流通業者（流通販
売会社あるいは商事会社）３に設置されている業者側ホ
ストコンピュータ４と、このホストコンピュータ４に有
線あるいは無線通信で接続されている商品流通業者の営
業所５に設置されている端末装置６と、商品代金決済に
用いる流通カード７と、この流通カード７を用いた商品
代金決済に用いる携帯用通信端末あるいは携帯電話８と
を有している。

【００２０】また、カード決済による商品売上げ情報等
を収集する情報センタ９を有し、この情報センタ９を経
由して、カード決済情報等が、流通カード７を管理して
いるカード会社１２に設置されたカード会社ホストコン
ピュータ１３に転送される。カード会社１２では、リテ
ーラ２の銀行口座が開設されている銀行１４および商品
流通業者３の銀行口座が開設されている銀行１５に対し
て、オンラインで接続されており、商品購入代金の口座
引き落し手続、商品売上げ代金の口座振り込み手続をオ
ンライン処理可能となっている。

【００２１】さらに、情報センタ９は、インターネット
１６を介して、カード会社ホストコンピュータ１３およ
び商品流通業者のホストコンピュータ４に接続可能とな
っている。

【００２２】本例のシステム１による商品代金のカード
決済手続の概要を説明する。まず、リテーラ２には予め
流通カード７が発行されている。リテーラ２が商品を商
品流通業者３に発注すると、商品流通業者３はその最寄
りの営業所５を介して受注商品をリテーラ２に配送す
る。リテーラ２に納品されると、その場で、携帯用通信
端末あるいは携帯電話８を用いて、流通カード７による
商品代金決済処理が行われる。すなわち、携帯用通信端
末（携帯電話）８からリテーラ２のＩＤ情報、商品決済
情報が、情報センタ９を介してカード会社１２に送信さ
れ、認証手続が行われた後に商品代金決済処理が行われ
る。

【００２３】このようにカード決済が行われた後は、カ
ード会社１２からリテーラ２に商品購入代金の請求書が
発行される。また、カード会社１２から商品流通業者３
には対応する売上げ代金明細書が発行される。このよう
にしてカード決済された商品購入代金は、カード管理会
社１２によって、定期的に、リテーラ２の銀行口座から
引き落され、商品流通業者３の銀行口座に振り込まれ
る。

【００２４】なお、情報センタ９には随時商品代金の決
済情報等が蓄積・更新されるので、予めアクセス権が付
与されている商品流通業者３、カード会社１２から、当
該情報センタ９に収集されている情報をインターネット
１６を経由して、随時閲覧可能としてもよい。

【００２５】次に、図２には、本例のシステム１を利用
した場合の商品取引の業務フローを示してあり、図３な
いし図６には、業務フローの各段階での処理を示してあ
る。図２のステップＡ−１ないしＡ―１５に示すよう
に、リテーラ２に対して与信限度設定手続が行われ、流
通カード７が発行される。この手続は、基本的には一般
的なクレジットカード等における発行手続と同様であ
る。

【００２６】本例では、図３に示すように、流通カード
７として、一般的に利用されているクレジットカード７
ａと共にハウスカード７ｂと呼ばれる各商品流通業者の
取り扱い商品の購入にのみ使用可能なカードを発行す
る。クレジットカード７ａは商品流通業者３およびカー
ド会社１２の双方によって審査が行われて、与信限度額
が決定され、ハウスカード７ｂは各商品流通業者によっ
て審査されて与信限度額が決定される。なお、流通カー
ド７は、一般的に使用されている磁気カードでもよい
が、記憶容量が多く、偽造が困難なＩＣカードを用いる
こともできる。

【００２７】次に、図２の業務フローにおけるステップ
Ｃ−１ないしＣ１８で示す商品代金のカード決済手続
を、図４を参照して説明すると、ハウスカード７ｂを用
いて商品流通業者３から商品を仕入れる場合には、携帯
用通信端末（携帯電話）８から使用するカードの情報
を、例えばＮＴＴＤｏｐａ経由で情報センタ９に送信す
る。情報センタ９からは、ＣＡＦＩＳ経由でカード会社
１２のホストコンピュータ１３にカード情報が転送さ
れ、カード情報と加盟店情報が確認される。加盟店が商
品流通業者３であることが確認されると、カード毎に設
定された当該商品流通業者による利用限度額をチェック
し、商品購入代金が当該利用限度額内であれば、利用の
承認信号を、逆の経路で送信し、不承認時には不承認信
号を送信する。

【００２８】これに対して、一般的なクレジットカード
７ａを用いる場合には、リテーラ２に設置されているク
レジット専用端末（ＣＡＴ端末）２１からカード情報が
ＣＡＦＩＳを経由して、カード会社１２のホストコンピ
ュータ１３に送信され、カード情報と加盟店情報が確認
される。この場合、加盟店すなわちリテーラ２は一般加
盟店であるので、カード毎に設定された利用限度額をチ
ェックし、商品購入代金が利用限度内であれば、利用の
承認信号を送信し、そうでない場合には不承認信号を送
信する。

【００２９】このようにして利用の承認を行なった後
に、納品された商品代金の決済（売上げ処理）を行な
う。ハウスカード７ｂの場合には、商品流通業者３の売
上げ情報は情報センタ９に蓄積され、定期的に、例え
ば、月２回、磁気テープ等の記憶媒体の形態でカード会
社１２に持ち込まれ、そのホストコンピュータ１３に蓄
積される。これに対して、クレジットカード７ａの場合
には、リテーラ２における商品代金決済情報（売上げ情
報）は、承認と同時にカード管理会社１２のホストコン
ピュータ１３に蓄積される。また、情報センタ９にも送
信される。

【００３０】次に、図５を参照して、カード決済された
商品代金の請求・振り込み手続を説明する。商品流通業
者３のカード売上げ情報は、前述のように情報センタ９
に蓄積され、定期的に、磁気ディスク（ＭＴ）等の形態
でカード会社のホストコンピュータ１３に入力される。
カード会社ホストコンピュータ１３からは定期的に加盟
店振り込みデータが磁気テープ等に記憶保持された形態
でカード会社１２に送付される。カード会社１２は、受
け取った磁気テープに記録内容（加盟店振り込みデー
タ）に基づき、定期的に、例えば月２回、売上げ代金を
商品流通業者３の銀行口座に振り込む。また、カード会
社１２はリテーラ２に対して定期的に、例えば月１回、
カード利用代金の請求を行い、代金の回収を行なう。

【００３１】ここで、本例では、カード売上げ情報が情
報センタ９において蓄積され、例えば、毎日、商品流通
業者３のホストコンピュータ４に送信するようになって
いる。この結果、商品流通業者３の側では、日締めの商
品販売とカード売上げの照合が可能になる。

【００３２】次に、図６に示すように、カード会社１２
は、前月１ヶ月分の取引明細書を、計算書としてリテー
ラ２に送付する。この計算書の内容は、クレジットカー
ド７ａの場合には、一般カード加盟店利用分と、商品流
通業者利用分が含まれており、ハウスカード７ｂの場合
には、商品流通業者利用分のみとなる。なお、計算書に
は、取引日、取引金額、商品流通業者情報が表示され
る。勿論、商品内容、数量等の情報を表示することも可
能である。

【００３３】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の流通カー
ドによる商品代金決済方法においては、納品した商品の
販売代金の現金決済が不要となるので、商品流通業者に
よる商品代金の集金業務が不要となる。

【００３４】また、カード決済情報等は情報センタに集
められ、ここから商品取引業者ホストコンピュータに転
送されるので、この転送を頻繁に、あるいはリアルタイ
ムに行なうことにより、商品取引業者の側において、各
リテーラ毎の商品取引状況、および売掛金決済状況等を
一括管理でき、また、リアルタイムで管理できる。

【００３５】さらに、カード会社による売上げ料金回
収、請求業務を利用するので、商品取引業者は、このよ
うな業務処理を省略できるので、極めて便利である。

【００３６】これに加えて、各リテーラ毎に与信判断を
行い、リアルタイムで売掛金決済状況を把握できるの
で、売掛金の回収不良等を未然に防止できる等の利点も
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を適用した商品代金決済システムの例を
示す概略構成図である。

【図２】図１のシステムを用いた場合の業務フローを示
す説明図である。

【図３】図２の業務フローにおけるカード発行の流れを
示す説明図である。

【図４】図２の業務フローにおけるカードの利用承認お
よびカードによる売上げ処理の流れを示す説明図であ
る。

【図５】図２の業務フローにおけるカード決済による商
品売上げ代金の請求処理の流れを示す説明図である。

【図６】図２の業務フローにおけるカード決済された商
品売上げ代金の請求要領等の流れを示す説明図である。

【図７】従来の現金決済による商品代金決済方法を示す
説明図である。

【符号の説明】

１ 商品代金決済システム ２ リテーラ ３ 商品流通業者 ４ 商品流通業者のホストコンピュータ ５ 営業所 ６ 営業所端末 ７ 流通カード ７ａ クレジットカード ７ｂ ハウスカード ８ 携帯用通信端末、携帯電話 ９ 情報センタ １２ カード会社 １３ カード会社のホストコンピュータ １４、１５ 銀行

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成１３年３月９日（２００１．３．９）

【手続補正１】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】全図

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

【図３】

【図４】

【図２】

【図５】

【図６】

【図７】

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 501063069 1201， Ｎｏｒｔｈ Ｍａｒｋｅｔ Ｓｔ ｒｅｅｔ， Ｗｉｌｍｉｎｔｏｎ， Ｎｅ ｗ Ｃａｓｔｌｅ， Ｄｅｌａｗａｒｅ, Ｕ．Ｓ．Ａ Ｆターム(参考） 3E040 AA04 BA18 CB01

Claims (12)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 商品流通業者が各リテーラに納品した商
   品代金の決済を、クレジット・デビット決済可能な流通
   カードを用いて行なうことを特徴とする流通カードによ
   る商品代金決済方法。
2. 【請求項２】 請求項１において、 商品の納品先での納品時に、携帯用通信端末あるいは携
   帯電話を用いて、前記流通カードにより商品代金の決済
   を行なうことを特徴とする流通カードによる商品代金決
   済方法。
3. 【請求項３】 請求項２において、 前記携帯電話を利用する場合は、リテーラの識別情報お
   よび商品情報を入力することにより商品代金の決済を行
   なうことを特徴とする流通カードによる商品代金決済方
   法。
4. 【請求項４】 請求項２において、 前記携帯用通信端末あるいは携帯電話から、有線あるい
   は無線通信により、前記流通カードによる決済情報を、
   情報センタに送信することを特徴とする流通カードによ
   る商品代金決済方法。
5. 【請求項５】 請求項４において、 前記情報センタにおいて収集される前記決済情報を、前
   記流通カードを管理しているカード会社に転送すること
   を特徴とする流通カードによる商品代金決済方法。
6. 【請求項６】 請求項５において、 前記決済情報を、前記情報センタあるいはカード会社か
   ら前記商品流通業者に転送することを特徴とする流通カ
   ードによる商品代金決済方法。
7. 【請求項７】 請求項２ないし６のうちのいずれかの項
   において、 前記携帯用通信端末あるいは携帯電話から、有線あるい
   は無線通信により、商品の受発注情報を前記情報センタ
   に送信することを特徴とする流通カードによる商品代金
   決済方法。
8. 【請求項８】 請求項７において、 前記情報センタにおいて収集された前記受発注情報を前
   記商品流通業者に転送することを特徴とする流通カード
   による商品代金決済方法。
9. 【請求項９】 請求項５ないし８のうちのいずれかの項
   において、 前記決済情報あるいは商品受発注情報を、前記情報セン
   タからインターネット経由で前記商品流通業者に転送す
   ることを特徴とする流通カードによる商品代金決済方
   法。
10. 【請求項１０】 請求項１ないし９のうちのいずれかの
    項において、 前記流通カードとして、前記商品流通業者による商品の
    購買のみに使用可能なハウスカードと、一般的なクレジ
    ット・デビットカードの双方の機能を用いることを特徴
    とする流通カードによる商品代金決済方法。
11. 【請求項１１】 請求項４ないし１０のうちのいずれか
    の項において、 前記商品流通業者は、前記情報センタから転送される前
    記受発注情報および決済情報に基づき、各リテーラ毎に
    売掛金決済状況・売掛限度額管理を含む商品取引状況の
    一括および随時（リアルタイム）管理を行なうことを特
    徴とする流通カードによる商品代金決済方法。
12. 【請求項１２】 請求項１ないし１１のうちのいずれか
    の項において、 流通カードとしてＩＣカードを利用し、リテーラの本人
    確認および商品代金の決済を行なうことを特徴とする流
    通カードによる商品代金決済方法。