本発明の実施例を以下に説明する。
本発明が適用されたスロットマシンの実施例を図面を用いて説明すると、本実施例のスロットマシン1は、前面が開口する筐体(図示略)と、この筺体の側端に回動自在に枢支された前面扉と、から構成されている。
本実施例のスロットマシン1の筐体内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉に設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図2に示すように、それぞれ「赤7(図中黒7)」、「青7(図中網掛7)」、「BAR」、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図3参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
透視窓3の上方には、ゲームに関する各種演出や、後述するように既に行われた遊技に関する遊技履歴データ(過去の遊技の結果に関する遊技履歴情報)や、演出モードの選択画面等を表示可能な液晶表示器51が設けられているとともに、該液晶表示器51の右側方下部には、既に行われた遊技に関する遊技履歴データの閲覧や初期化、演出モードの選択等の各種メニュー項目が表示されるメニュー画面を表示する際や、各種メニュー項目を選択する際に操作される選択スイッチ56及び決定スイッチ57からなる選択・決定スイッチが設けられている。選択スイッチ56及び決定スイッチ57は、遊技者が手を触れて操作ができるように、スロットマシン1の前面扉の前面、すなわち遊技者による操作が可能な位置に設けられている。
また、前面扉には、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてメダル1枚分の賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5、クレジットを用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数(本実施例では後述の通常遊技状態においては3、後述のレギュラーボーナスにおいては1)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rが設けられている。
また、前面扉には、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、後述するビッグボーナス中のメダルの獲得枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、入賞の発生により払い出されたメダル枚数が表示されるペイアウト表示器13が設けられている。
また、前面扉には、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。
また、MAXBETスイッチ6の内部には、1枚BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図3参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図3参照)がそれぞれ設けられている。
また、前面扉の内側には、所定のキー操作により後述するRAM異常エラーを除くエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体内部に設けられた後述のホッパータンク(図示略)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31が設けられている。
筐体内部には、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33からなるリールユニット(図示略)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク(図示略)、ホッパータンクに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34、ホッパーモータ34の駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ35、電源ボックス(図示略)が設けられている。
電源ボックスの前面には、後述のビッグボーナス終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36、後述のビッグボーナス終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ29、起動時に設定変更モードに切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはRAM異常エラーを除くエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更モードにおいては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するには1枚BETスイッチ5、またはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L5(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。尚、本実施例では、規定数の賭数として後述する通常遊技状態においては3枚が定められており、後述するレギュラーボーナス中においては、1枚が定められている。尚、遊技状態に対応する規定数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化されたいずれかの入賞ラインL1〜L5上に予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。尚、有効化された複数の入賞ライン上にメダルの払出を伴う図柄の組み合わせが揃った場合には、有効化された入賞ラインに揃った図柄の組み合わせそれぞれに対して定められた払出枚数を合計し、合計した枚数のメダルが遊技者に対して付与されることとなる。ただし、1ゲームで付与されるメダルの払出枚数には、上限(本実施例では、15枚)が定められており、合計した払出枚数が上限を超える場合には、上限枚数のメダルが付与されることとなる。また、有効化されたいずれかの入賞ラインL1〜L5上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。
図3は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図3に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板100が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板100によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板100には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。また、電源基板100には、前述したホッパーモータ34、払出センサ35、打止スイッチ36、自動精算スイッチ29、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述した1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、投入メダルセンサ31、リールセンサ33が接続されているとともに、電源基板100を介して前述した払出センサ35、打止スイッチ36、自動精算スイッチ29、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板100を介して前述したホッパーモータ34が接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、CPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行うメイン制御部41、所定範囲(本実施例では0〜16383)の乱数を発生させる乱数発生回路42、乱数発生回路から乱数を取得するサンプリング回路43、遊技制御基板40に直接または電源基板100を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行うモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行うソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行うLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはCPU41aからの初期化命令が入力されないときにCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
CPU41aには、処理を実行するのに必要なデータの読み出し及び書き込みが行われる複数のレジスタ(記憶領域)が設けられている。詳しくは、主に演算用データが格納されるA、Fレジスタ(フラグレジスタ)、汎用データが格納されるB、C、D、E、H、Lレジスタ、実行中のプログラムの位置を示すデータが格納されるPCレジスタ、スタックポインタ(後述するスタック領域の現在の位置を示すアドレス)が格納されるSPレジスタ、後述するリフレッシュ動作を行うRAM41cのメモリブロックを示すデータが格納されるRレジスタ、RAM41cの格納領域を参照する際の基準となる位置を示すデータが格納されるIX、IYレジスタ、割込発生時に参照する割込テーブルの位置を示すデータが格納されるIレジスタが設けられている。
CPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、CPU41aが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶する。RAM41cは、CPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域等として使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
メイン制御部41は、信号入力端子DATAを備えており、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態がこれら信号入力端子DATAを介して入力ポートに入力される。これら信号入力端子DATAの入力状態は、CPU41aにより監視されており、CPU41aは、信号入力端子DATAの入力状態、すなわち各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
また、CPU41aは、前述のように割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施例では、割込1〜4の4種類の割込を実行可能であり、各割込毎にカウンタモード(信号入力端子DATAとは別個に設けられたトリガー端子CLK/TRGからの信号入力に応じて外部割込を発生させる割込モード)とタイマモード(CPU41aのクロック入力数に応じて内部割込を発生させる割込モード)のいずれかを選択して設定できるようになっている。
本実施例では、割込1〜4のうち、割込2がカウンタモードに設定され、割込3がタイマモードに設定され、割込1、4は未使用とされている。トリガー端子CLK/TRGは、前述した電断検出回路48と接続されており、CPU41aは電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて割込2を発生させて後述する電断割込処理を実行する。また、CPU41aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎に割込3を発生させて後述するタイマ割込処理(メイン)を実行する。また、割込1、4は、未使用に設定されているが、ノイズ等によって割込1、4が発生することがあり得る。このため、CPU41aは、割込1、4が発生した場合に、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、CPU41aは、割込1〜4のいずれかの割込の発生に基づく割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、割込2、3、1、4の順番で優先して実行する割込が設定されている。すなわち割込2とその他の割込が同時に発生した場合には、割込2を優先して実行し、割込3と割込1または4が同時に発生した場合には、割込3を優先して実行するようになっている。
また、CPU41aは、割込1〜4のいずれかの割込の発生に基づく割込処理の開始時に、レジスタに格納されている使用中のデータをRAM41cに設けられた後述のスタック領域に一時的に退避させるとともに、当該割込処理の終了時にスタック領域に退避させたデータをレジスタに復帰させるようになっている。
RAM41cには、DRAM(Dynamic RAM)が使用されており、記憶しているデータ内容を維持するためのリフレッシュ動作が必要となる。CPU41aには、このリフレッシュ動作を行うための前述したR(リフレッシュ)レジスタが設けられている。Rレジスタは、8ビットからなり、そのうちの下位7ビットが、CPU41aがROM41bから命令をフェッチする度に自動的にインクリメントされるもので、その値の更新は、1命令の実行時間毎に行われる。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、CPU41aによりリフレッシュ動作が行われてRAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
また、CPU41aは、起動時において、打止スイッチ36、自動精算スイッチ29の状態を取得し、CPU41aの特定のレジスタに打止機能の有効/無効、自動精算機能の有効/無効を設定するようになっている。打止スイッチ36及び自動精算スイッチ29の状態は起動時においてのみ取得し、取得した状態に基づいて打止及び自動精算機能の有効/無効が設定されるため、その後に打止スイッチ36や自動精算スイッチ29が操作されても、新たに打止及び自動精算機能の有効/無効が設定されることはない。
乱数発生回路42は、後述するように所定数のパルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路43は、乱数発生回路42がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路42は、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められており、本実施例では、その範囲として0〜16383が定められている。CPU41aは、その処理に応じてサンプリング回路43に指示を送ることで、乱数発生回路42が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。後述する内部抽選用の乱数は、ハードウェア乱数機能により抽出した乱数をそのまま使用するのではなく、ソフトウェアにより加工して使用するが、その詳細については詳しく説明する。また、CPU41aは、前述のタイマ割込処理(メイン)により、特定のレジスタの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。
CPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドの伝送ラインは、ストローブ(INT)信号ライン、データ伝送ライン、グラウンドラインから構成されているとともに、演出中継基板80を介して接続されており、遊技制御基板40と演出制御基板90とが直接接続されない構成とされている。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉に配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55、選択スイッチ56、決定スイッチ57等の電気部品が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の駆動制御を行う液晶駆動回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うランプ駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはCPU91aからの初期化命令が入力されないときにCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、選択スイッチ56、決定スイッチ57から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97等、その他の回路等、が搭載されており、CPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
CPU91aは、メイン制御部41のCPU41aと同様に、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。サブ制御部91の割込端子(図示略)は、コマンド伝送ラインのうち、メイン制御部41がコマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号線に接続されており、CPU91aは、ストローブ信号の入力に基づいて割込を発生させて、メイン制御部41からのコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、CPU91aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、CPU91aにおいても未使用の割込が発生した場合には、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、CPU91aは、CPU41aとは異なり、ストローブ信号(INT)の入力に基づいて割込が発生した場合には、他の割込に基づく割込処理の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、他の割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、CPU91aによりリフレッシュ動作が行われてRAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
次に、演出制御基板90のRAM91cの構成について説明する。演出制御基板90のRAM91cには、特に図示はしないが、少なくとも演出モード記憶領域と、遊技履歴データ領域と、実行演出データ領域と、フレームバッファとが設けられている。
演出モード記憶領域には、液晶表示器51への画像の表示による演出の演出モードのうちで現在選択されている演出モードを示すデータが記憶される。ここで、演出モードには、モード1とモード2の2種類がある。モード1とモード2とでは、演出に登場するキャラクタの種類と演出の背景に用いられる画像の種類とが異なっている。もっとも、演出の実行確率や実行態様は同じであるので、モード1とモード2のそれぞれに対して同じ演出パターンの演出があることになる。
また、演出モードは、遊技者の選択スイッチ56及び決定スイッチ57の操作によってモード1とモード2とに交互に切り替えられるものとなる。もっとも、スタートスイッチ7の操作からリール2L、2C、2Rへの表示結果の導出までのゲーム中の場合と、ゲーム中でなくても後述する連続演出または追加演出等が実行されている場合には、選択スイッチ56及び決定スイッチ57の操作が無効にされるので、演出モードが切り替えられない。
遊技履歴データ領域には、スロットマシン1におけるこれまでの遊技の履歴が記憶される。遊技履歴データ領域に記憶される遊技の履歴としては、実行されたゲーム数やレギュラーボーナス、ビッグボーナスの入賞回数などが挙げられる。また、レギュラーボーナスやビッグボーナスにおける遊技者のメダルの獲得枚数(メダルの払い出し枚数から遊技者の設定した賭け数を減算したもの)などを含んでいてもよい。
実行演出データ領域には、少なくとも現在実行されている演出の演出データが記憶される。スロットマシン1において実行される演出として複数ゲームに亘る連続演出と、さらにこれに続けて実行される追加演出とがあるが、実行演出データ領域には、少なくとも連続演出の演出データと追加演出の演出データとを記憶できるだけの容量がある。しかし、連続演出の演出データとともに、待機演出(デモ演出)または履歴表示演出(いずれも後述)の演出データを記憶できるだけの容量はない。実行演出データ領域において新たに実行される演出の演出データを記憶するのに十分な空き領域がない場合には、新たに実行される演出の演出データがこれまでに書き込まれている演出データに上書きして書き込まれる。
フレームバッファは、実行演出データ領域に書き込まれている演出データに従って現在実行されている演出の画像データが展開される領域である。液晶表示器51には、フレームバッファに展開された画像データに従って画像が表示される。フレームバッファは、2フレーム分あり、画像データの書き込み用と読み出し用とを1フレーム期間毎に交互に切り替えることで、液晶表示器51に動画像を表示できるようになっている。
このようにROM91bに格納された演出データを読み出し、実行演出データ領域に一旦書き込んでからフレームバッファに画像データを展開するようにしている。これは、多くの演出において何度も繰り返して演出データの読み出しが行われるが、ROM91bに格納されたデータは圧縮されているため、これを読み出すのには時間がかかるので、RAM91cからデータを読み出すようにする方が全体としてデータの読み書きに要する時間が少なくて済むことになるからである。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものであり、後述する内部抽選の当選確率は、設定値に応じて定まるものとなる。以下、設定値の変更操作について説明する。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24に設定値の初期値として1が表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更モードに移行する。設定変更モードにおいて、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された設定値が1ずつ更新されていく(設定6から更に操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると設定値が確定し、確定した設定値がメイン制御部41のRAM41cに格納される。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、遊技の進行が可能な状態に移行する。
本実施例のスロットマシン1においては、メイン制御部41のCPU41aが電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理を実行する。電断割込処理では、レジスタを後述するRAM41cのスタックに退避し、メイン制御部41のRAM41cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施例では、5AH)、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM41cに格納する処理を行うようになっている。尚、RAMパリティとはRAM41cの該当する領域(本実施例では、全ての領域)の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、CPU41aは、その起動時においてRAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてCPU41aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。尚、RAM異常エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更モードにおいて新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
また、CPU41aは、後述する内部抽選処理において設定された賭数が遊技状態に応じた賭数であるか否かを判定するとともに、内部抽選に用いる設定値が適正な値であるか否かを判定する。
そして、設定された賭数が遊技状態に応じた賭数ではない場合、または内部抽選に用いる設定値が適正な値でない場合にも、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。尚、前述のようにRAM異常エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更モードにおいて新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
本実施例のスロットマシン1は、前述のように遊技状態に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。本実施例では、後に説明するが、遊技状態として、レギュラーボーナス、通常遊技状態があり、このうちレギュラーボーナスに対応する賭数の規定数として1が定められており、通常遊技状態に対応する賭数の規定数として3が定められている。このため、遊技状態がレギュラーボーナスにあるときには、賭数として1が設定されるとゲームを開始させることが可能となり、遊技状態が通常遊技状態にあるときには、賭数として3が設定されるとゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、全ての入賞ラインL1〜L5が有効化されるようになっており、遊技状態に応じた規定数が1であれば、賭数として1が設定された時点で全ての入賞ラインL1〜L5が有効化され、遊技状態に応じた規定数が3であれば、賭数として3が設定された時点で全ての入賞ラインL1〜L5が有効化されることとなる。
本実施例のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施例の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組み合わせが揃うと入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組み合わせが揃うまで有効とされ、許容された役の組み合わせが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組み合わせを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
図4(a)は、当選役テーブルを示す図である。当選役テーブルは、メイン制御部41のROM41bに予め格納されており、内部抽選において抽選対象となる役及び役の組み合わせに対応して、抽選が行われる順番に割り当てられた役番号(1〜14)が登録されている。
このスロットマシン1における役としては、特別役としてビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナスが、小役としてチェリー、1枚(1)、1枚(2)、ベルが、再遊技役としてリプレイが定められている。また、スロットマシン1における役の組み合わせとしては、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、ビッグボーナス(1)+1枚(1)、ビッグボーナス(2)+1枚(1)、ビッグボーナス(1)+1枚(2)、ビッグボーナス(2)+1枚(2)が定められている。すなわち、役及び役の組み合わせの合計は14となっている。
本実施例のスロットマシン1においては、図4(a)に示すように、遊技状態が、通常遊技状態であるか、レギュラーボーナスであるか、によって抽選の対象となる役及び役の組み合わせが異なる。更に遊技状態が通常遊技状態である場合には、いずれかの特別役の持ち越し中か否か(特別役の当選フラグにいずれかの特別役が当選した旨が既に設定されているか否か)によっても抽選の対象となる役及び役の組み合わせが異なる。本実施例では、遊技状態に応じた状態番号が割り当てられており、内部抽選を行う際に、現在の遊技状態に応じた状態番号を設定し、この状態番号に応じて抽選対象となる役を特定することが可能となる。具体的には、通常遊技状態においていずれの特別役も持ち越されていない場合には、状態番号として「0」が設定され、通常遊技状態においていずれかの特別役が持ち越されている場合には、状態番号として「1」が設定され、レギュラーボーナスである場合には、状態番号として「2」が設定されるようになっている。
図4(a)に示すように、遊技状態が通常遊技状態であり、いずれの特別役も持ち越されていない状態、すなわち状態番号として「0」が設定されている場合には、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、ビッグボーナス(1)+1枚(1)、ビッグボーナス(2)+1枚(1)、ビッグボーナス(1)+1枚(2)、ビッグボーナス(2)+1枚(2)、リプレイ、チェリー、1枚(1)、1枚(2)、ベル、すなわち全ての役及び役の組み合わせが内部抽選の対象となる。また、遊技状態が通常遊技状態であり、いずれかの特別役が持ち越されている状態、すなわち状態番号として「1」が設定されている場合には、リプレイ、チェリー、1枚(1)、1枚(2)、ベル、すなわち役番号10以降の役及び役の組み合わせが内部抽選の対象となる。また、遊技状態がレギュラーボーナス、すなわち状態番号として「2」が設定されている場合には、チェリー、1枚(1)、1枚(2)、ベル、すなわち役番号11以降の役及び役の組み合わせが内部抽選の対象となる。
チェリーは、いずれの遊技状態においても左リールについて入賞ラインのいずれかに「チェリー」の図柄が導出されたときに入賞となり、通常遊技状態においては2枚のメダルが払い出され、レギュラーボーナスにおいては15枚のメダルが払い出される。尚、「チェリー」の図柄が左リールの上段または下段に停止した場合には、入賞ラインL2、L4または入賞ラインL3、L5の2本の入賞ラインにチェリーの組み合わせが揃うこととなり、2本の入賞ライン上でチェリーに入賞したこととなるので、通常遊技状態においては4枚のメダルが払い出されることとなるが、レギュラーボーナスでは、2本の入賞ライン上でチェリーに入賞しても、1ゲームにおいて払い出されるメダル枚数の上限が15枚に設定されているため、15枚のみメダルが払い出されることとなる。1枚(1)は、いずれの遊技状態においても入賞ラインのいずれかに「青7−赤7−スイカ」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態においては1枚のメダルが払い出され、レギュラーボーナスにおいては15枚のメダルが払い出される。1枚(2)は、いずれの遊技状態においても入賞ラインのいずれかに「赤7−青7−スイカ」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態においては1枚のメダルが払い出され、レギュラーボーナスにおいては15枚のメダルが払い出される。ベルは、いずれの遊技状態においても入賞ラインのいずれかに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態においては8枚のメダルが払い出され、レギュラーボーナスにおいては15枚のメダルが払い出される。
リプレイは、通常遊技状態において入賞ラインのいずれかに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。リプレイ入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数(レギュラーボーナスではリプレイ入賞しないので必ず3)に対応した3枚のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
レギュラーボーナスは、通常遊技状態において入賞ラインのいずれかに「赤7−赤7−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。レギュラーボーナス入賞すると、遊技状態が通常遊技状態からレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスは、12ゲームを消化したとき、または8ゲーム入賞(役の種類は、いずれでも可)したとき、のいずれか早いほうで終了する。遊技状態がレギュラーボーナスにある間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。
ビッグボーナスは、通常遊技状態において入賞ラインのいずれかに「赤7−赤7−赤7」の組み合わせ、または「青7−青7−青7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス入賞すると、遊技状態がビッグボーナスに移行する。ビッグボーナスに移行すると、ビッグボーナスへの移行と同時にレギュラーボーナスに移行し、レギュラーボーナスが終了した際に、ビッグボーナスが終了していなければ、再度レギュラーボーナスに移行し、ビッグボーナスが終了するまで繰り返しレギュラーボーナスに制御される。すなわちビッグボーナス中は、常にレギュラーボーナスに制御されることとなる。そして、ビッグボーナスは、当該ビッグボーナス中において遊技者に払い出したメダルの総数が466枚に達したときに終了する。この際、レギュラーボーナスの終了条件が成立しているか否かに関わらずレギュラーボーナスも終了する。遊技状態がビッグボーナスにある間は、ビッグボーナス中フラグがRAM41cに設定される。
尚、「赤7−赤7−赤7」によるビッグボーナス及び「青7−青7−青7」によるビッグボーナスを区別する必要がある場合には、それぞれビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)と呼ぶものとする。また、前述したレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)をまとめて、単に「ボーナス」と呼ぶ場合があるものとする。
以下、本実施例の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、後述するように内部抽選用の乱数(0〜16383の整数)が取得される。そして、遊技状態に応じて定められた各役及び役の組み合わせについて、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態及び設定値に応じて定められた各役及び役の組み合わせの判定値数に応じて行われる。本実施例においては、各役及び役の組み合わせの判定値数から、一般役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、一般役及び特別役が重複して当選する判定値の範囲と、が特定されるようになっており、内部抽選における当選は、排他的なものではなく、1ゲームにおいて一般役と特別役とが同時に当選することがあり得る。ただし、種類の異なる特別役については、重複して当選する判定値の範囲が特定されることがなく、種類の異なる特別役については、排他的に抽選を行うものである。
遊技状態に応じて定められた各役及び役の組み合わせの参照は、図4(a)に示した当選役テーブルに登録された役番号の順番で行われる。
遊技状態が通常遊技状態であり、いずれの特別役も持ち越されていない状態、すなわち状態番号として「0」が設定されている場合には、当選役テーブルを参照し、役番号1〜14の役及び役の組み合わせ、すなわちビッグボーナス(1)[役番号1]、ビッグボーナス(2)[役番号2]、レギュラーボーナス[役番号3]、ビッグボーナス(1)+チェリー[役番号4]、ビッグボーナス(2)+チェリー[役番号5]、ビッグボーナス(1)+1枚(1)[役番号6]、ビッグボーナス(2)+1枚(1)[役番号7]、ビッグボーナス(1)+1枚(2)[役番号8]、ビッグボーナス(2)+1枚(2)[役番号9]、リプレイ[役番号10]、チェリー[役番号11]、1枚(1)[役番号12]、1枚(2)[役番号13]、ベル[役番号14]が内部抽選の対象役として順に読み出される。
また、遊技状態が通常遊技状態であり、いずれかの特別役が持ち越されている状態、すなわち状態番号として「1」が設定されている場合には、当選役テーブルを参照し、役番号10〜14の役及び役の組み合わせ、すなわちリプレイ[役番号10]、チェリー[役番号11]、1枚(1)[役番号12]、1枚(2)[役番号13]、ベル[役番号14]が内部抽選の対象役として順に読み出される。
また、遊技状態がレギュラーボーナス、すなわち状態番号として「2」が設定されている場合には、当選役テーブルを参照し、役番号11〜14の役及び役の組み合わせ、すなわちチェリー[役番号11]、1枚(1)[役番号12]、1枚(2)[役番号13]、ベル[役番号14]が内部抽選の対象役として順に読み出される。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役または役の組み合わせ及び現在の遊技状態を示す状態番号について定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役または役の組み合わせに当選したものと判定される。
そして、いずれかの役または役の組み合わせの当選が判定された場合には、当選が判定された役または役の組み合わせに対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワーク(iwin_flag)に設定する。内部当選フラグ格納ワーク(iwin_flag)は、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、役番号1〜3のいずれかの役(特別役)が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、役番号4〜9のいずれかの役(特別役+一般役)が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。また、役番号10〜14のいずれかの役(一般役)が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組み合わせにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
各役及び役の組み合わせの判定値数は、メイン制御部41のROM41bに予め格納された役別テーブルに登録されている判定値数の格納アドレスに従って読み出されるものとなる。
図4(b)は、役別テーブルの例を示す図である。判定値数は、その値が256以上のものとなるものもあり、1バイト分では記憶できないので、判定値数毎に2バイト分の記憶領域を用いて登録されるものとなる。また、判定値数は、前述した遊技状態を特定可能な状態番号に対応して登録されている。同一の役または同一の役の組み合わせであっても、遊技状態に応じて当選確率が異なっている場合があるからである。また、それぞれの判定値数は、設定値に関わらずに共通になっているものと、設定値に応じて異なっているものとがある。判定値数が設定値に関わらずに共通である場合には、共通フラグが設定される(値が「1」とされる)。
役別テーブルには、図4(b)に示すように、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、ビッグボーナス(1)+1枚(1)、ビッグボーナス(2)+1枚(1)、ビッグボーナス(1)+1枚(2)、ビッグボーナス(2)+1枚(2)、リプレイ、チェリー、1枚(1)、1枚(2)、ベルの判定値数の格納アドレスが登録されている。
ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、ビッグボーナス(1)+1枚(1)、ビッグボーナス(2)+1枚(1)、ビッグボーナス(1)+1枚(2)、ビッグボーナス(2)+1枚(2)は、通常遊技状態においていずれの特別役も持ち越されていない場合に内部抽選の対象となる役であり、状態番号0に対応する判定値数の格納アドレスが登録されている。ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナスについては、共通フラグが0となっており、設定値に応じて個別に判定値数の格納アドレスが登録されている。ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、ビッグボーナス(1)+1枚(1)、ビッグボーナス(2)+1枚(1)、ビッグボーナス(1)+1枚(2)、ビッグボーナス(2)+1枚(2)については、共通フラグが1となっており、設定値に関わらず共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。
リプレイは、通常遊技状態において特別役が持ち越されているか否かに関わらず内部抽選の対象となる役であり、状態番号0、1に対応する判定値数の格納アドレスが登録されている。この役の共通フラグは1であり、設定値に関わらず共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。
チェリー、1枚(1)、2枚(2)は、いずれの遊技状態においても内部抽選の対象となる役であり、状態番号0に対応する判定値数の格納アドレスと、状態番号1に対応する判定値数の格納アドレスと、状態番号2に対応する判定値数の格納アドレスと、がそれぞれ登録されている。この役の共通フラグは1であり、設定値に関わらず共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。
ベルは、いずれの遊技状態においても内部抽選の対象となる役であり、状態番号0に対応する判定値数の格納アドレスと、状態番号1に対応する判定値数の格納アドレスと、状態番号2に対応する判定値数の格納アドレスと、がそれぞれ登録されている。この役の共通フラグは0であり、設定値に応じて個別に判定値数の格納アドレスが登録されている。
また、役別テーブルには、各役に入賞したときに払い出されるメダルの払出枚数も登録されている。もっとも、入賞したときにメダルの払い出し対象となる役は、小役であるチェリー、1枚(1)、1枚(2)、ベルだけである。これら小役は、いずれの遊技状態においても入賞が発生可能であるが、状態番号が2であるとき、すなわち遊技状態がレギュラーボーナスにあるときには、状態番号が0、1であるとき、すなわち遊技状態が通常遊技状態にあるときよりも多いメダルが払い出されるものとなる。また、左リールの上段または下段に「チェリー」が停止した場合には、前述のように2本の入賞ラインにチェリーの組み合わせが揃ったこととなるため、それぞれの払出枚数の合計枚数が払い出されることとなる。本実施例では、通常遊技状態においてチェリーの払出枚数が2枚であるため、4枚のメダルが払い出される。レギュラーボーナスでは、チェリーの払出枚数が15枚であるが、合計枚数が上限である15枚を超えるため、この場合には15枚のメダルが払い出される。
ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナスの入賞は、遊技状態の移行を伴うものであり、メダルの払い出し対象とはならない。リプレイでは、メダルの払い出しを伴わないが、次のゲーム(必ず通常遊技状態)で賭数の設定に用いるメダルの投入が不要となるので実質的には3枚の払い出しと変わらない。
次に、メダルの払出に伴うエラー制御について説明する。CPU41aは、小役の入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算に伴い、ホッパーモータ34を駆動してメダルを払い出す制御を行う。この際、払出センサ35により一定時間以上メダルが継続して検出された場合には、メダル詰まりと判定し、ホッパーモータ34の駆動を停止し、エラー状態に制御して遊技の進行を停止させる。また、ホッパーモータ34を駆動しているにも関わらず、払出センサ35により一定時間以上メダルが検出されない場合には、一旦ホッパーモータ34の駆動を停止し、数回にわたりホッパーモータ34の駆動を再試行しても払出センサ35によりメダルが検出されない場合には、ホッパーエラー(ホッパー内のメダル不足を示すエラー)と判定し、エラー状態に制御して遊技の進行を停止させる。これらメダル詰まりエラーやホッパーエラーに伴うエラー状態は、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38が操作されることで解除され、残りのメダルを払い出す制御が行われるようになっている。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、非保存ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oポート41dの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等、ビッグボーナス終了時に初期化すると不都合があるデータが格納されるワークである。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、ビッグボーナス中のメダル払出総数等、ビッグボーナス終了時に初期化可能なデータが格納されるワークである。特別ワークは、演出制御基板90へコマンドを送信するためのデータ、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータが格納されるワークである。設定値ワークは、内部抽選処理で抽選を行う際に用いる設定値が格納されるワークであり、設定開始前(設定変更モードへの移行前)の初期化において0が格納された後、1に補正され、設定終了時(設定変更モードへの終了時)に新たに設定された設定値が格納されることとなる。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM41cのデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。未使用領域は、RAM41cの格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。スタック領域は、CPU41aのレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施例においてメイン制御部41のCPU41aは、設定開始前(設定変更モードへの移行前)、ビッグボーナス終了時、起動時にRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の4つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行う。
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37がONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合において、その前に行う初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)が初期化される。初期化2は、ビッグボーナス終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がOFFの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
次に、メイン制御部41のCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施例では、メイン制御部41のCPU41aが演出制御基板90に対して、BETコマンド、内部当選コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、設定開始コマンド、初期化コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
BETコマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、メダル投入時、1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、自動停止によるものか否か、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止制御が行われる毎に送信される。
入賞判定コマンドは、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態(通常遊技状態であるか、ビッグボーナス中であるか、レギュラーボーナス中であるか、等)を特定可能なコマンドであり、ゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するときに送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
設定開始コマンドは、設定変更モードの開始を示すコマンドであり、設定開始時、すなわち設定変更モードに移行した時点で送信される。
初期化コマンドは、遊技状態が初期化された旨を示すコマンドであり、設定終了時、すなわち設定変更モードの終了時に送信される。
これら各コマンドは、後述する起動処理及びゲーム処理において生成され、RAM41cの特別ワークに設けられたコマンドキューに一時格納され、前述したタイマ割込処理(メイン)において送信される。
次に、メイン制御部41のCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブ制御部91のCPU91aは、メイン制御部41のCPU41aが送信したコマンドを受信した際に、ROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、CPU91aは、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
尚、CPU91aは、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、CPU91aは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、該選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっている。
また、内部当選コマンドを受信した際に、演出パターンの1つとして、内部抽選によりボーナスが内部当選している可能性を示す後述する複数種類(本実施例ではA〜Dの4タイプ)の連続演出(可能性演出)が内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定されるようになっている。連続演出の選択率は、ROM91bに格納された連続演出振り分け選択テーブル(図5(a)参照)に登録されており、CPU91aは、内部当選コマンドを受信した際に、後述する連続演出抽選において前記連続演出振り分けテーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の連続演出からいずれかのタイプの連続演出を選択し、該選択した連続演出を今回実行する連続演出としてRAM91cに設定するようになっている。
また、ROM91bには、各連続演出A〜Dにおける個々のゲーム毎の連続演出及び追加演出パターンを選択するための連続演出パターン選択テーブルがそれぞれ登録されている。連続演出パターン選択テーブルには、図5(b)に示す非当選時テーブルと、図5(c)に示す当選時テーブルと、図5(d)に示す追加演出テーブルの3種類がある(図5(b)〜(d)は連続演出Aに対応するテーブルを示す)。連続演出のパターンは、連続演出パターン選択用の乱数に従って、非当選時テーブルまたは当選時テーブルを参照することにより決定される。
また、ROM91bには、連続演出の実行前に行われる後述する連続演出種類報知演出(図7参照)の連続演出種類報知演出パターンを選択するための連続演出種類報知演出パターンテーブルが登録されている。連続演出種類報知演出パターンテーブルには、配列パターン選択テーブル(図6(a)参照)と、消去パターン選択テーブル(図6(b)参照)とがあり、CPU91aは、前述した連続演出抽選において今回実行する連続演出が設定されたことに基づいて、配列パターン選択テーブルに登録されている選択率のうちから該設定された連続演出及び内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に対応する選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の配列パターン(本実施例ではa1〜d5)からいずれかの配列パターンを選択し、RAM91cに設定する。
さらに、CPU91aは、該RAM91cに設定された配列パターンa1〜d5に対応する消去パターン選択テーブル(図6(b)は連続演出Aに対応するテーブルを示す)に登録されている選択率のうちから該設定された配列パターン及び内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に対応する選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の消去パターンからいずれかの消去パターンを選択し、RAM91cに設定する。
制御パターンテーブルには、特定のコマンド(自動停止を示すリール停止コマンド、入賞の発生を示す入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了、ビッグボーナス終了を示す遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、設定開始コマンド、初期化コマンド等)を受信した際に参照される特定の制御パターンが格納されており、CPU91aは、これら特定のコマンドを受信した場合には、当該ゲームにおいて設定されている演出パターンに関わらず、当該コマンドに対応する特定の制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の制御を行う。
自動停止を示すリール停止コマンドのうち最後に停止するリールのリール停止コマンドを受信した場合には、自動停止制御によるリールの停止であるため、リーチ目やチャンス目が停止してもこれらチャンス目やリーチ目が無効である旨、及び後述する小役告知演出が無効である旨を報知するための自動停止時報知パターンが制御パターンとして参照される。
入賞の発生を示す入賞判定コマンドを受信した場合には、入賞の種類に応じた入賞時演出を実行するための入賞時演出パターンが制御パターンとして参照される。特に、ビッグボーナス入賞の発生を示す入賞判定コマンドを受信した場合には、ビッグボーナス入賞時に特有のBB入賞時演出を実行するためのBB入賞時パターンが制御パターンとして参照される。
払出開始コマンドを受信した場合には、払出効果音を出力するための払出パターンが制御パターンとして参照される。また、払出効果音の出力中に払出終了コマンドを受信すると、払出効果音の出力を停止する。尚、払出開始コマンドを受信した場合には、他のコマンドと異なり、実行中の演出を中止して受信したコマンドに対応する演出を実行するのではなく、実行中の演出は継続したまま、払出効果音の出力が行われるようになっている。すなわち他の演出と払出に伴う演出が並行して実行されることとなる。
ビッグボーナス終了を示す遊技状態コマンドを受信した場合には、ビッグボーナスの終了を示すエンディング演出を実行するためのエンディングパターンが制御パターンとして参照される。
待機コマンドを受信した場合には、待機演出を実行するための待機パターンが制御パターンとして参照され、当該待機パターンに基づく待機演出が実行される。
打止状態の発生を示す打止コマンド受信した場合には、打止状態である旨を報知するための打止報知パターンが制御パターンとして参照される。また、打止状態の解除を示す打止コマンドを受信した場合には、前述した待機パターンが制御パターンとして参照される。すなわち打止状態が解除されると待機演出が実行されることとなる。
エラー状態の発生を示すエラーコマンドを受信した場合には、エラー状態である旨及びその種類を報知するためのエラー報知パターンが制御パターンとして参照される。また、エラー状態の解除を示すエラーコマンドを受信した場合には、エラー発生時に実行していた制御パターンが参照される。すなわちエラー発生時の演出が最初から実行されることとなる。尚、後に説明するが、前述したBB入賞時演出やエンディング演出は、演出が動的に実行される経過段階と、経過段階が終了した時点でその状態(例えば、液晶表示器51には最終画面が継続して表示され、最終段階の効果音が繰り返し出力される状態)が継続される最終段階と、から構成されており、エラー発生時にこれらBB入賞時演出やエンディング演出が最終段階に到達していた場合には、エラーの解除時にこれらBB入賞時演出やエンディング演出が経過段階から実行されるのではなく、最終段階の状態に復帰することとなる。
設定開始コマンドを受信した場合には、設定変更中である旨を報知するための設定中報知パターンが参照される。また、初期化コマンドを受信した場合には、前述した待機パターンが制御パターンとして参照される。すなわち初期化コマンドを受信すると待機演出が実行されることとなる。
サブ制御部91のCPU91aは、定期的に実行するタイマ割込処理(サブ)を実行する毎に、RAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM91cに格納する処理を行うようになっている。
そして、CPU91aは、その起動時においてRAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算し、RAMパリティが0であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいて電断前の演出状態に復帰させるようになっている。具体的には、最後に実行していた制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づく制御を実行する。これにより電断前に実行していた制御パターンに基づく演出が最初から実行されることとなる。尚、電断時にBB入賞時演出やエンディング演出が最終段階に到達していた場合には、次回起動時にこれらBB入賞時演出やエンディング演出が経過段階から実行されるのではなく、最終段階の状態に復帰することとなる。また、起動時においてRAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づいて計算したRAMパリティが0でない場合(1の場合)には、RAM異常と判定し、RAM91cの全ての領域を初期化するようになっている。
サブ制御部91のCPU91aは、このように遊技制御基板40のCPU41aから送られてくるコマンドに基づいて各種の演出を行うものとしている。CPU91aの制御により実行される演出として、特に液晶表示器51において行われる演出としては、通常遊技状態において後述する連続演出抽選に当選したことに基づき、複数ゲームに亘って実行される連続演出及び追加演出がある。
また、遊技状態がレギュラーボーナスまたはビッグボーナスにあるときにそれぞれ実行されるレギュラーボーナス中演出及びビッグボーナス中演出(以下、これらを纏めてボーナス中演出という)がある。さらに、連続演出及び追加演出、並びにボーナス中演出の何れも行われていないゲームで、1ゲーム限りにおいて実行される後述する連続演出種類報知演出を含む単発演出もある。連続演出及び追加演出、ボーナス中演出、並びに単発演出の実行態様は、前述した演出モード記憶領域に記憶されている演出モードによって異なるものとなる。
また、演出制御基板90のCPU91aは、遊技者の選択スイッチ56及び決定スイッチ57の操作に基づいて遊技履歴データ領域に記憶された遊技履歴を液晶表示器51に表示させる履歴表示演出を行うものとしている。履歴表示演出は、単に遊技履歴を情報として表示するだけではなく、CPU91aは、さらに所定期間以上に亘って継続して遊技の進行のための操作が行われていないときに(但し、リール2L、2C、2Rの回転開始から停止までのゲーム中である場合を除く)、液晶表示器51に所定の待機画面を表示して待機演出を行うものとしている。
これらの演出は、ROM91bに記憶された演出データを実行演出データ領域に書き込み、書き込んだ演出データに応じた画像データをフレームバッファに展開し、該展開した画像データに応じた画像を液晶表示器51に表示させることによって行われるものである。
次に、連続演出処理の内容について説明する。サブ制御部91のCPU91aは、通常遊技状態において複数ゲームにわたり継続して実行するとともに、最終的にボーナスに当選しているか否かを告知する連続演出を実行する。つまり、ボーナスに当選している可能性を示す可能性演出としての連続演出を実行する。
連続演出は、通常遊技状態における各ゲーム毎に行われる後述する連続演出抽選において当選した場合に実行され、いずれかのボーナスが当選しているときに、いずれのボーナスも当選していないときよりも高い割合で実行されるものである。
また、連続演出には、前述したように複数種類のタイプA〜Dがあり、連続演出抽選に当選した場合には、図5(a)に示す連続演出振り分けテーブルに設定されている選択率に基づいて、これら複数種類のタイプのうちから1つの連続演出が選択される。さらに、該選択された連続演出に対応する連続演出パターン(1〜n,B1〜Bn)が、図5(b)に示す非当選時テーブルまたは図5(c)に示す当選時テーブルに設定されている選択率に基づいて、これら複数種類のパターンのうちから1つの連続演出パターンが選択され、選択された連続演出パターンに基づく連続演出が、連続演出抽選が行われた次のゲームから2ゲームまたは3ゲームにわたり継続して実行される。
また、連続演出抽選が行われ、いずれか1つのタイプの連続演出が当選したゲームにおいては、複数種類のタイプの連続演出A〜Dのうち、いずれのタイプの連続演出が選択されるかを遊技者に示すための連続演出種類報知演出(図7参照)が、液晶表示器51に所定の画像を表示することにより行われるようになっており、該連続演出種類報知演出にて選択されたタイプの連続演出が、該連続演出種類報知演出が実行されたゲームの次のゲームから実行されるようになっている。
次に、連続演出処理の内容について説明する。
連続演出は、いずれも液晶表示器51に所定の画像を表示することにより行われる。本実施例では、例えば格闘技、レース、ケンカ、ジャンケン…といった4種類のタイプの連続演出A〜Dが登録されており、各タイプ毎に内容が異なるものとされている。
連続演出は、内部当選コマンドを受信したことに基づいて行われる連続演出抽選によって、いずれのタイプの連続演出を実行するかあるいはいずれの連続演出も実行しないかが決定されるようになっている。詳しくは、連続演出抽選は、内部当選コマンドが示す内部当選役別に定められた選択率(図5(a)に示す連続演出振り分けテーブル参照)にて、連続演出A〜Dまたは連続演出ナシのいずれかが選択され、RAM91cに設定される。
図5(a)に示す連続演出振り分けテーブルに基づいて、連続演出の選択状況について具体的に説明すると、内部当選コマンドが示す内部当選役がビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)である場合は、連続演出Aが25%、連続演出Bが15%、連続演出Cが7%、連続演出Dが3%、連続演出ナシが50%の割合で選択され、内部当選コマンドが示す内部当選役がレギュラーボーナスである場合は、連続演出Aが20%、連続演出Bが15%、連続演出Cが3%、連続演出Dが2%、連続演出ナシが60%の割合で選択され、内部当選コマンドが示す内部当選役がビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリーである場合は、連続演出Aが50%、連続演出Bが15%、連続演出Cが7%、連続演出Dが3%、連続演出ナシが25%の割合で選択され、内部当選コマンドが示す内部当選役がビッグボーナス(1)+1枚(1)、ビッグボーナス(2)+1枚(1)、ビッグボーナス(1)+1枚(2)、ビッグボーナス(2)+1枚(2)である場合は、連続演出Aが40%、連続演出Bが20%、連続演出Cが7%、連続演出Dが3%、連続演出ナシが40%の割合で選択され、内部当選コマンドが示す内部当選役がチェリーである場合は、連続演出Aが0.5%、連続演出Bが2.5%、連続演出Cが7%、連続演出Dが15%、連続演出ナシが75%の割合で選択され、内部当選コマンドが示す内部当選役が1枚(1)、1枚(2)である場合は、連続演出Aが0.3%、連続演出Bが0.7%、連続演出Cが1%、連続演出Dが8%、連続演出ナシが90%の割合で選択され、内部当選コマンドが示す内部当選役がハズレである場合は、連続演出Aが0.05%、連続演出Bが0.15%、連続演出Cが0.3%、連続演出Dが0.5%、連続演出ナシが99%の割合で選択される。また、演出ナシが選択された場合には、連続演出非当選となり、連続演出は実行されないことになる。
すなわち、連続演出Aは、内部抽選により特別役であるビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナスが当選したときにおいて、他の連続演出B,C,Dよりも高い確率で選択され、連続演出Bは連続演出C,Dよりも高い確率で選択され、連続演出Cは連続演出Dよりも高い確率で選択され、連続演出Dは他の連続演出A,B,Cのうちで最も低い確率で選択される。
また、連続演出Dは、内部抽選により特別役以外の役であるチェリー、1枚(1)、1枚(2)のみが単独で当選したとき及びハズレの場合において、他の連続演出A,B,Cよりも高い確率で選択され、連続演出Cは連続演出A,Bよりも高い確率で選択され、連続演出Bは連続演出Aよりも高い確率で選択され、連続演出Aは他の連続演出B,C,Dのうちで最も低い確率で選択される。
すなわち、連続演出A〜Dのうち、内部抽選によりボーナスが当選しているときに最も選択されやすいのが連続演出Aであり、内部抽選によりボーナスが当選していないときに最も選択されやすいのが連続演出Dであり、各タイプの信頼度は、連続演出A,B,C,Dの順に低くなっている。
つまり、連続演出抽選を実行するCPU91aは、内部抽選によりボーナスが内部当選しているときには、連続演出B(C,Dを含む)よりも高い割合で連続演出Aを選択(決定)するとともに、内部抽選によりボーナスが内部当選していないときには、連続演出A(B,Cを含む)よりも高い割合で連続演出Dを選択(決定)するようになっている。
また、内部抽選によりボーナスが内部当選している場合において、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)が単独で内部当選しているときに信頼度が最も高い連続演出Aが選択される確率(25%)よりも、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)と他の小役(チェリー、1枚(1)、1枚(2))とが同時当選しているときに信頼度が最も高い連続演出Aが選択される確率(チェリーの同時当選時が50%、1枚(1)、1枚(2)の同時当選時が40%)の方が高いため、チェリーまたは1枚(1)、1枚(2)役が入賞したときにおける遊技者のビッグボーナスへの期待感を効果的に高めることができる。
また、ボーナスが内部当選している場合でも、信頼度の最も低い連続演出Dが実行されることがあるため、いずれかの連続演出A〜Dが実行されることで、遊技者の期待感が高まる。
また、この連続演出抽選においていずれかの連続演出A〜Dを実行することが決定した場合には、当該連続演出抽選が行われたゲームが終了し、次ゲームが開始したときから決定された連続演出が実行される。尚、当該連続演出抽選が行われたゲームにおいて、いずれかの連続演出A〜Dを実行することが決定した場合には、当該ゲームにおいて後述する連続演出種類報知演出が実行され、最終的に次ゲーム以降に実行される連続演出A〜Dの種別が遊技者に確定報知されるようになっている。
各連続演出における個々のゲーム毎の演出は、いずれもスタートスイッチ7の操作時に開始し、リール2L、2C、2Rの全ての回転が停止したときに終了するものである。最終ゲーム以外の個々のゲーム毎の演出の結果は、例えば連続演出Aの場合では、遊技者側の攻撃、遊技者側のダメージの2通りであり、最終ゲームの演出の結果は、遊技者の勝ち、負けの2通りであるが(図5(b)(c)参照)、演出の過程としてはこれよりも多くの種類のものがある。尚、他の連続演出B〜Dに関して、最終ゲーム以外の個々のゲーム毎の演出の結果は、遊技者側の攻撃、遊技者側のダメージに限られるものではないが、最終ゲームの演出の結果は、遊技者の勝ち、負けの2通りとなっているため、内容に関する詳細な説明は省略する。
連続演出は、前述のように連続演出抽選に当選したことを契機として開始される。そしていずれかのボーナスの当選に基づいて行われた連続演出抽選に当選したことを契機とする連続演出では、連続演出が終了することとなるゲーム(最終ゲーム)においてリール2L、2C、2Rの全ての回転が停止したときに、ボーナスに当選している旨(遊技者の勝ち)が確定的に報知される。
また、いずれのボーナスも当選していない状態で行われた連続演出抽選に当選したことを契機とする連続演出では、連続演出が開始してから終了するゲームまでにいずれのボーナスも当選しなければ、連続演出の結果としてハズレの結果(遊技者の負け)、すなわちいずれのボーナスにも当選していない旨が報知される。一方、連続演出が開始してから終了するまでにいずれかのボーナスに当選し、連続演出の終了までに当選したボーナスが入賞しなかったときには、そのまま連続演出を終了してハズレの結果を報知したままでは、当該時点における状況とは異なった内容を遊技者に報知してしまうこととなる。
このため、最終ゲームの開始時点において、演出が開始した後にいずれかのボーナスに当選したかどうかを判断し、連続演出が開始した後にいずれのボーナスにも当選していない場合には、当該ゲームの終了時にハズレの結果が報知され、連続演出が開始した後にいずれかのボーナスに当選した場合には、最終ゲームの演出の結果を差し替えてボーナスに当選している旨が確定的に報知されるか、差し替えずに次のゲームで追加演出を実行し、この追加演出でボーナスに当選している旨が確定的に報知される。
連続演出の結果として報知されたか、追加演出の結果として報知されたかに関わらず、ボーナス当選している旨の確定報知が行われた場合には、次のゲームで賭数の設定を行ったときに、所定の割合で当選しているボーナスの種類(ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)、レギュラーボーナスの別)が報知される場合がある。
連続演出及び追加演出には、前述したように複数のパターンがある。図5(b)〜(d)は、連続演出及び追加演出のパターンを選択するための連続演出パターン選択テーブルを示す図である。連続演出パターン選択テーブルには、図5(b)に示す非当選時テーブルと、図5(c)に示す当選時テーブルと、図5(d)に示す追加演出テーブルの3種類がある。連続演出のパターンは、特に図にはないが連続演出パターン選択用の乱数に従って、非当選時テーブルまたは当選時テーブルを参照することにより決定される。
尚、ここでは連続演出のパターンは、連続演出パターン選択用の乱数に従って、非当選時テーブルまたは当選時テーブルを参照することにより決定しているが、例えば、内部当選コマンドが示す内部当選役毎に各連続演出のパターンの選択率を設定しておき、該選択率に応じて所定の連続演出パターンを設定するようにしてもよく、このようにすることで、各連続演出パターンの信頼度を異ならせることができ、これによりいずれの種類の連続演出パターンが実行されるのかを遊技者が期待できるようになる。
図5(b)に示す非当選時テーブルは、いずれのボーナスにも当選していない状態で連続演出抽選に当選したときに開始される連続演出のパターンを選択するためのテーブルである。非当選時テーブルには、これに従って選択されたパターンで行われている連続演出が終了するゲームまでにいずれかのボーナスに当選したときに、特に図示はしないが、最終ゲームにおいて差し替えられる演出の内容も登録されている。特に差し替えられる演出の内容は、差し替えがなかった場合には含まれない内容が登録されている。このため、連続演出の途中でいずれかのボーナスに当選し、演出の内容が差し替えられる場合には、演出の内容が差し替えられなかった場合の演出とは異なる態様の演出が行われることとなる。
つまり、非当選時テーブルに登録されている複数種類の連続演出パターンは、最終ゲームに実行する演出の内容として、当該ゲームの終了時にハズレの結果を報知するパターンが登録されているが、連続演出が開始した後にいずれかのボーナスに当選した場合には、最終ゲームに実行する演出の内容が、当該ゲームの終了時にボーナスに当選している旨を確定的に報知するパターンに差し替えられるということである。
図5(c)に示す当選時テーブルは、いずれかのボーナスに当選した状態で連続演出抽選に当選したときに開始される連続演出のパターンを選択するためのテーブルである。いずれのテーブルに従って連続演出のパターンが選択される場合であっても、連続演出の継続するゲーム数は、2ゲームまたは3ゲームである。
図5(d)に示す追加演出テーブルは、既に連続演出が行われている状態で新たにボーナスに当選したときに、当該連続演出が終了した後に続けて行われる追加演出のパターンを選択するためのテーブルである。追加演出のパターンは、そのときに行われていた連続演出のパターンに応じて選択される。また、追加演出の内容は、連続演出には含まれない内容が登録されている。このため、追加演出が行われる場合には、連続演出とは異なる態様の演出が行われることとなる。
次に、連続演出種類報知演出処理の内容について説明する。
連続演出種類報知演出は、前述した連続演出抽選においていずれかの連続演出A〜Dが当選した場合に、当該ゲームにおいて、次ゲーム以降に実行される連続演出A〜Dの種別を遊技者に確定報知するための演出であり、液晶表示器51に所定の画像(図7参照)を表示することにより行われる。
具体的には、連続演出抽選において当選したいずれかの連続演出A〜Dが設定されたとき、つまりスタートスイッチ7の操作に応じてリール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに、各連続演出A〜Dそれぞれに対応して予め定められた演出種類情報(本実施例ではアルファベットA,B,C,D)が縦横3列の格子枠内に配列された配列画面を表示し、リールの停止操作、すなわち、各ストップスイッチ8L、8C、8Rの押圧操作に応じて、該表示されている複数のアルファベットのうち所定のアルファベットを順次消去していき、全てのリール2L、2C、2Rが停止した段階で、実行することが決定している連続演出A〜Dに対応するアルファベットのみが表示されている画面を表示することで、該アルファベットに対応する連続演出が次ゲームから実行される旨を遊技者に報知する。
つまり、サブ制御部91のCPU91aは、少なくとも1つのリール2L、2C、2Rの変動表示中に、前記連続演出抽選に当選したいずれかの連続演出を含む複数種類の連続演出A〜Dをそれぞれ示す複数の演出種類情報(アルファベットA〜D)を液晶表示器51への表示により報知する連続演出種類報知演出を実行する。
尚、本実施例では、連続演出Aに対応する演出種類情報としてアルファベットの「A」、連続演出Bに対応する演出種類情報としてアルファベットの「B」、連続演出Cに対応する演出種類情報としてアルファベットの「C」、連続演出Dに対応する演出種類情報としてアルファベットの「D」がそれぞれ定められている。
また、配列画面におけるアルファベットの配列パターンは、各連続演出A〜D毎に複数種類の配列パターンが登録されており、これら複数種類のうちから選択された所定の配列パターンに基づいて配列画面が構成されるようになっている。図6(a)には、ROM91bに格納された配列パターン選択テーブルが示されている。配列パターン選択テーブルには、各連続演出A〜Dそれぞれに対応する配列パターン及び各配列パターンの選択率が登録されており、今回実行する連続演出としてRAM91cに設定された連続演出に対応する配列パターンが、複数種類の配列パターンのうちから内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。
尚、配列パターン選択テーブルに登録されている複数種類の配列パターンとしては、例えば上段にA,C,D、中段にD,A,B、下段にA,C,Dが配列されるパターンa3(図7(a)参照)や、上段にC,A,B、中段にA,A,A、下段にB,A,Dが配列されるパターンa1(図示略)等、前述した縦横3列の格子枠内におけるアルファベットの配列が異なるパターンが登録されている。
例えば連続演出Aに対応する配列パターンは、内部抽選によりボーナスが当選している場合において、配列パターンa1が50%、配列パターンa2が20%、配列パターンa3が15%、配列パターンa4が10%、配列パターンa5が5%の割合で選択され、内部抽選によりボーナスが当選していない場合において、配列パターンa1が5%、配列パターンa2が10%、配列パターンa3が15%、配列パターンa4が20%、配列パターンa5が50%の割合で選択されるようになっている。
すなわち、配列パターンa1は、内部抽選により特別役であるビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナスが当選したときにおいて、他の配列パターンa2〜a5よりも高い確率で選択され、配列パターンa2は配列パターンa3〜a5よりも高い確率で選択され、配列パターンa3は配列パターンa4,a5よりも高い確率で選択され、配列パターンa5は他の配列パターンa1,2,3,4のうちで最も低い確率で選択される。
また、配列パターンa5は、内部抽選により特別役以外の役であるチェリー、1枚(1)、1枚(2)のみが単独で当選したとき及びハズレの場合において、他の配列パターンa1〜a4よりも高い確率で選択され、配列パターンa4は配列パターンa1〜a4よりも高い確率で選択され、配列パターンa3は配列パターンa1,a2よりも高い確率で選択され、配列パターンa1は他の配列パターンa2,3,4,5のうちで最も低い確率で選択される。
すなわち、配列パターンa1〜a5のうち、内部抽選によりボーナスが当選しているときに最も選択されやすいのが配列パターンa1であり、内部抽選によりボーナスが当選していないときに最も選択されやすいのが配列パターンa5であり、各パターンの信頼度は、配列パターンa1,a2,a3,a4,a5の順に低くなっているため、配列パターンa5に基づく配列画面が表示されたときよりも、配列パターンa1に基づく配列画面が表示されたときの方が、遊技者の期待度が高くなる。
また、配列画面に配列されたアルファベットをリールの停止操作に基づいて消去させる消去パターンは、各配列パターンa1〜d5毎に複数種類の消去パターンa11〜d55が登録されており、これら複数種類のうちから選択された所定の消去パターンに基づいてアルファベットが消去されていくようになっている。
図6(b)には、ROM91bに格納された消去パターン選択テーブル(連続演出Aの配列パターンに対応するテーブル)が示されている。消去パターン選択テーブルには、各配列パターンに対応する消去パターン及び各消去パターンの選択率が登録されており、今回選択されてRAM91cに設定された配列パターンに対応する消去パターンが、複数種類の消去パターンのうちから内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。
尚、消去パターン選択テーブルに登録されている複数種類の消去パターンとしては、例えば図7(b)〜図7(d)に示すように、中段中のアルファベットA以外のアルファベットがランダムに消去されるパターンa13や、アルファベットA以外のアルファベットが上・中・下段の順に消去されていくパターンa11(図示略)等、アルファベットの消去順序や消去数等が異なる複数種類がパターンが登録されている。
例えば配列パターンa1に対応する消去パターンは、内部抽選によりボーナスが当選している場合において、消去パターンa11が50%、消去パターンa12が20%、消去パターンa13が15%、消去パターンa14が10%、消去パターンa15が5%の割合で選択され、内部抽選によりボーナスが当選していない場合において、消去パターンa11が5%、消去パターンa12が10%、消去パターンa13が15%、消去パターンa14が20%、消去パターンa15が50%の割合で選択されるようになっている。
すなわち、消去パターンa11は、内部抽選により特別役であるビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナスが当選したときにおいて、他の消去パターンa12〜a15よりも高い確率で選択され、消去パターンa12は消去パターンa13〜a15よりも高い確率で選択され、消去パターンa13は消去パターンa14,a15よりも高い確率で選択され、消去パターンa15は他の消去パターンa11,12,13,14のうちで最も低い確率で選択される。
また、消去パターンa15は、内部抽選により特別役以外の役であるチェリー、1枚(1)、1枚(2)のみが単独で当選したとき及びハズレの場合において、他の消去パターンa11〜a14よりも高い確率で選択され、消去パターンa14は消去パターンa11〜a14よりも高い確率で選択され、消去パターンa13は消去パターンa11,a12よりも高い確率で選択され、消去パターンa11は他の消去パターンa12,13,14,15のうちで最も低い確率で選択される。
すなわち、消去パターンa11〜a15のうち、内部抽選によりボーナスが当選しているときに最も選択されやすいのが消去パターンa11であり、内部抽選によりボーナスが当選していないときに最も選択されやすいのが消去パターンa15であり、各パターンの信頼度は、消去パターンa11,a12,a13,a14,a15の順に低くなっているため、消去パターンa15に基づく配列画面が表示されたときよりも、消去パターンa11に基づく配列画面が表示されたときの方が、遊技者の期待度が高くなる。
このように、連続演出A〜Dそれぞれの信頼度が異なるだけでなく、各連続演出A〜Dそれぞれに対応して選択される配列パターン及び消去パターンとして、それぞれ信頼度の異なる複数種類のパターンが登録されているため、これらの組み合わせにより、より遊技者の期待感を向上させることができる。
ここで、連続演出種類報知演出の状況を、図7の概略図に基づいて説明する。尚、図7(a)〜(d)において、左側には液晶表示器51の表示画面上に表示される配列画面が示され、右側には各リール2L、2C、2R及び各リール2L、2C、2Rそれぞれに対応するストップスイッチ8L、8C、8Rが示されている。尚、図7(a)には、配列パターンa3に基づく配列画面が示されている。
まず、通常遊技状態においてゲームが開始され、内部当選コマンドを取得したCPU91aは、前述した連続演出抽選を実施する。この連続演出抽選にていずれかの連続演出(ここでは連続演出Aとする)が当選した場合、該当選した連続演出AをRAM91cに設定する。次いで、該設定した連続演出Aに対応する配列パターンを配列パターン選択テーブルに基づいて選択して設定するとともに、該設定された配列パターンに対応する消去パターンを消去パターン選択テーブルに基づいて選択して設定し、該設定した配列パターンに基づく配列画面(上段にA,C,D、中段にD,A,B、下段にA,C,Dが配列)を、液晶表示器51の表示画面に表示する(図7(a)参照)。このとき、全てのリール2L、2C、2Rが回転している状態である。
尚、ここでは連続演出抽選にて連続演出Aが当選しているため、配列パターン及び消去パターンは、連続演出Aに対応する配列パターン及び消去パターンのうちから選択されることになる。
次いで、例えばストップスイッチ8L(停止操作順は不問)が操作されたことに基づいてリール停止コマンドを取得した場合、つまり第1リールの停止操作がなされた場合、設定された消去パターンに基づいて所定数のアルファベット(例えば上段左のアルファベットA,中段右のアルファベットB,下段右のアルファベットD)を一斉あるいは所定数ずつ消去する(図7(b)参照)。
また、ストップスイッチ8Cが操作されたことに基づいてリール停止コマンドを取得した場合、つまり第2リールの停止操作がなされた場合、その時点で未だ表示されているアルファベットのうちから所定数のアルファベット(例えば上段中のアルファベットC,下段左・中のアルファベットA,C)を一斉あるいは所定数ずつ消去する(図7(c)参照)。
さらに、ストップスイッチ8Rが操作されたことに基づいてリール停止コマンドを取得した場合、つまり第3リールの停止操作がなされ、全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止した場合、その時点で未だ表示されているアルファベットのうちから所定数のアルファベット(例えば上段右及び中段左のアルファベットD)を一斉あるいは所定数ずつ消去する(図7(d)参照)。
この時点で、中段中の1つのアルファベットAのみが残されて拡大表示され、それ以外のアルファベットは全て消去された状態となる(図7(c)参照)。つまり、連続演出抽選に当選した連続演出を示す演出種類情報であるアルファベットAの報知態様(拡大表示)と該アルファベットA以外の全てのアルファベットB〜Dの報知態様(消去)とが互いに異なる報知態様となる。最後まで残ったアルファベットAは、連続演出抽選にて当選した連続演出Aに対応する演出種類情報であるため、次ゲームにおいて連続演出Aが実行される旨が遊技者に対して確定報知されることになる。
つまり、連続演出Aに対応する配列パターンは、少なくとも連続演出Aに対応する演出種類情報であるアルファベットAと、該連続演出Aとはタイプが異なる連続演出B〜Dに対応するアルファベットB〜Dと、を少なくとも1以上づつ含み、かつ、リール2L、2C、2Rの配置数である3以上のアルファベットが配列されるパターンであり、他の各連続演出B〜Dに対応する配列パターンも同様とされている。
一方、連続演出Aに対応する消去パターンは、少なくとも連続演出Aに対応する演出種類情報であるアルファベットAのみが最終的に1以上残されるパターンであり、他の各連続演出B〜Dに対応する消去パターンも同様とされている。
そして、図7(d)に示される確定報知画面が表示された状態で当該ゲームが終了し、次ゲームの賭数が設定されたときまたはゲームが開始されたときに、連続演出Aが開始されることになる。
尚、配列画面におけるアルファベットの配列パターンは、設定されている連続演出に対応するアルファベットが少なくとも1以上含まれるパターンであれば、その配列は任意に変更可能である。さらに、例えば連続演出Aに対応する配列パターンの一つとして、9マス全てにアルファベットAが配列されているパターン、つまり、いずれか1つの連続演出に対応する1種類のアルファベットのみを配列したパターンを含めてもよく、このようにした場合、第1リールの停止操作を行う前から、そのアルファベットに対応する連続演出が確実に実行されることが報知されることになる。
また、各アルファベットA〜Dの配列数、大きさ等も種々に変更可能であるとともに、格子枠に配列可能な配列数も、本実施例に記載の数である9に限定されるものではなく、10以上または8以下であってもよい。
さらには、各連続演出A〜Dに対応するアルファベットA〜D以外の識別情報、例えばアルファベットX等や、あるいはアルファベット以外の文字、数字、図形等を含むようにしてもよい。
消去パターンは、上記説明したパターンにて消去されるものに限定されるものではなく、リール停止操作に応じて消去するアルファベットの種類、数、消去位置等は種々に変更可能である。また、ここでは3回の停止操作で最終的に1つのアルファベットAのみが残るようになっていたが、1回のリール停止操作で1つのアルファベットA以外の8つのアルファベット全てが消去されるようにしてもよいし、アルファベットA以外の種類のアルファベットB〜Dが消去されるようにしてもよい。
さらに、リールの停止操作に応じて、アルファベットA以外の8つのアルファベットを順次消去しているが、消去するものに限定されるものではなく、最終的に実行することが決定されている連続演出Aを示す演出種類情報が他の演出種類情報から識別可能に表示されるようになっていれば、必ずしも連続演出B〜Dに対応するアルファベットB〜Dを消去する必要はなく、例えば各アルファベットB〜Dの表示色を背景色に近づけて同化させたり、アルファベットの文字自体の色を変色(例えば黒色から白色へ変色)させてもよいし、表示されているアルファベットよりも小さくなるように縮小表示したり、アルファベットの上に×印等のマークを表示する等、実行することが決定している連続演出に対応する演出種類情報を、実行しない連続演出に対応する他の演出種類情報とは異なる態様に表示(無効化表示)するようにしてもよい。
つまり、報知されている複数の演出種類情報のうち、実行することが決定されている連続演出を示す演出種類情報以外の全ての演出種類情報の報知態様(表示態様)が変更されるようになっていればよい。
また、報知態様(表示態様)の変更とは、上記したように表示中の複数の演出種類情報が無効化、つまり有効でなくなった旨を示す態様に変更されることが好ましく、このようにすれば、最終的に実行される演出に対応する演出種類情報を遊技者が特定しやすくなる。
さらに、演出種類情報自体の報知態様(表示態様)を変更することにより連続演出の種類を報知するものに限定されるものではなく、例えば所定の演出種類情報が無効になった旨を、液晶表示器51の表示画面上における演出種類情報の周囲の表示領域等に、「アルファベットB,C,Dは無効になりました」等の文字メッセージ等を表示することにより報知するものであってもよい。
また、サブ制御部91のCPU91aは、ゲームの実行中(ゲームの開始後、当該ゲームが終了するまでの期間)以外の期間において選択スイッチ56または決定スイッチ57を検出したときに、所定のメニュー画面(図示略)を液晶表示器51に表示させるとともに、該メニュー画面に表示される各種メニュー項目のうちいずれかの項目が選択されたときに、該選択された項目に該当する処理を実施する。
本実施例では、液晶表示器51に表示されるメニュー画面には、遊技履歴データに基づく遊技履歴情報閲覧項目や、ROM91bに記憶されている演出モードの選択が可能な演出モード選択項目等が表示されるようになっているとともに、特に詳細な説明はしないが、遊技履歴データをクリアしたり、遊技者により閲覧可能な遊技履歴データの設定、設定変更履歴の閲覧を行うための各種項目も表示可能とされている。
ここで、メニュー画面に表示されるメニュー項目の一つである遊技履歴データの閲覧に係わる説明をする。演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91のRAM91cには、既に行われた遊技に関する遊技履歴データを記憶可能な遊技履歴データ記憶領域が設けられているとともに、これら遊技履歴データは、メイン制御部41から送信されたコマンドに基づいて逐次最新のデータに更新されるようになっている。一方、サブ制御部91のROM91bには、当該スロットマシン1にて実施可能な複数種類の演出モード(演出モード1、演出モード2)が記憶されている。
遊技者は、ゲームの実行中(ゲームの開始後、当該ゲームが終了するまでの期間)を除いて、選択スイッチ56、決定スイッチ57の操作を行うことにより、RAM91cの遊技履歴データ記憶領域に記憶されている遊技履歴データに基づく遊技履歴情報の閲覧や、ROM91bに記憶されている演出モードの選択を行うことが可能とされている。
遊技履歴データ記憶領域は、ボーナス間ゲーム数カウンタ、ボーナス間ゲーム数テーブル、総ゲーム数カウンタ、RBカウンタ、BB(1)カウンタ、BB(2)カウンタ、投入枚数カウンタ、払い出し枚数カウンタ、時間別差枚数テーブル、日付別履歴テーブル、設定値変更テーブルから構成される。
ボーナス間ゲーム数カウンタは、前回のボーナス(BB(1)、BB(2)、RB)終了時からのゲーム数を計数するカウンタであり、ボーナス中以外の状態で遊技状態コマンドを受信する毎に1加算され、BB(1)、BB(2)またはRBから通常遊技状態への移行を示す遊技状態コマンドを受信した際にクリアされる。
ボーナス間ゲーム数テーブルは、ボーナス間ゲーム数を各ボーナス毎に当該ボーナスの種類(BB(1)、BB(2)またはRB)とともに格納するテーブルであり、通常遊技状態からBB(1)、BB(2)またはRBへの移行を示す遊技状態コマンドを受信した際に、ボーナスの種類を格納するとともに、ボーナス間ゲーム数カウンタの値を取得してボーナス間ゲーム数として格納する。
総ゲーム数カウンタは、本日の総ゲーム数を計数するカウンタであり、ボーナス中以外の状態で遊技状態コマンドを受信する毎に1加算される。
RBカウンタは、本日のRB回数を計数するカウンタであり、通常遊技状態からRBへの移行を示す遊技状態コマンドを受信した際に1加算される。
BB(1)カウンタは、本日のBB(1)回数を計数するカウンタであり、通常遊技状態からBB(1)への移行を示す遊技状態コマンドを受信した際に1加算される。また、BB(2)カウンタは、本日のBB(2)回数を計数するカウンタであり、通常遊技状態からBB(2)への移行を示す遊技状態コマンドを受信した際に1加算される。
投入枚数カウンタは、ゲームに使用されたメダル枚数、すなわち賭数の設定に用いるために投入またはBETスイッチ5,6にて設定されたメダル枚数を計数するカウンタであり、内部当選コマンドを受信した際に、それまでに当該ゲームにおいて受信したBETコマンドから特定される賭数に応じた値が加算される。
払い出し枚数カウンタは、払い出されたメダル枚数を計数するカウンタであり、払出を伴う入賞を示す入賞判定コマンドを受信した際に、当該コマンドにより特定される払い出し枚数が加算される。
時間別差枚数テーブルは、所定間隔毎の差枚数(払い出し枚数カウンタの値−投入枚数カウンタの値)を格納するテーブルであり、時計装置97から取得した時間情報に基づいて所定間隔毎(例えば5分毎)に、払い出し枚数カウンタの値と投入枚数カウンタの値を取得し、差枚数を算出して格納する。
日付別履歴テーブルは、過去3日分のボーナス間ゲーム数テーブル、総ゲーム数カウンタ、RBカウンタ、BB(1)カウンタ、BB(2)カウンタ、投入枚数カウンタ、払い出し枚数カウンタ、時間別差枚数テーブルの各データを格納するテーブルである。サブ制御部91は、起動処理(サブ)の実施の際に、時計装置97から日付情報を取得し、該取得した日付情報をRAM91cの日付記憶領域に記憶する。そして、起動処理において新たに取得した日付情報がRAM91cの日付記憶領域記憶されていた日付情報と一致するか否かを判定し、一致していない、すなわち日付が更新されたと判定したときには、その時点で2日前の領域に格納されているデータを3日前の領域に格納し、1日前の領域に格納されているデータを2日前の領域に格納し、本日の領域に格納されているデータを1日前の領域に格納するとともに、本日のデータが格納される領域に格納されているデータをクリア(初期化)する。つまり、ボーナス間ゲーム数テーブル、総ゲーム数カウンタ、RBカウンタ、BB(1)カウンタ、BB(2)カウンタ、投入枚数カウンタ、払い出し枚数カウンタ、時間別差枚数テーブルの各データを1日前のデータとして格納する処理が行われる。
尚、本実施例の日付別履歴テーブルでは、過去3日分の遊技履歴データが格納されるようになっているが、過去3日分以上のデータを格納するようにしてもよい。
また、ボーナス間ゲーム数テーブル、総ゲーム数カウンタ、RBカウンタ、BB(1)カウンタ、BB(2)カウンタ、投入枚数カウンタ、払い出し枚数カウンタ、時間別差枚数テーブルの各データを日付別履歴テーブルに格納することに伴って、ボーナス間ゲーム数テーブル、総ゲーム数カウンタ、RBカウンタ、BB(1)カウンタ、BB(2)カウンタ、投入枚数カウンタ、払い出し枚数カウンタ、時間別差枚数テーブルはクリアされる。
設定値変更テーブルは、過去5回分の設定値の変更履歴を格納するテーブルであり、設定終了コマンドを受信した際に、時計装置97から取得した時間情報(日付及び時間)に対応付けて設定終了コマンドが示す設定値を格納する。尚、この際、最も古い変更履歴はクリアされる。
尚、演出制御基板90に搭載された時計装置97の時間(日付、時刻)の設定は、例えば遊技制御基板40(演出中継基板80)から延設される配線のコネクタが差し込まれる演出制御基板90上のコネクタに外部時計装置(図示略)を接続し、サブ制御部91において、該外部時計装置から出力される時間情報を示す時間設定コマンドの取得を監視するようにするとともに、該外部時計装置から出力された時間設定コマンドを取得したことに基づいて、演出制御基板90に搭載された時計装置97の時間設定を行うようにすればよい。このようにすることで、例えば演出制御基板90に時間合わせ用の操作スイッチ等を設け、作業者が外部時計を見ながら該操作スイッチを操作して時間設定を行わなくても、時間設定を簡単に行うことができる。
次に、演出モードについて説明する。本実施例では、前述した連続演出種類報知演出や連続演出が実行されるゲーム以外の通常遊技状態時のゲームにて実行される通常演出(例えば当選役告知演出等)のモードを、メニュー画面に表示される演出モード選択の項目を選択することで、演出モード1,2のうちから遊技者が所望する演出モードを選択可能とされている。
本実施例では、例えば通常演出において表示されるキャラクタ、背景画面、シーン等の表示態様や、演出出現の頻度等のいずれかの要素が異なる2種類の演出モードがROM91bに予め登録されており、前述したメニュー画面において演出モード選択項目を選択したことに基づいて選択画面が表示された(選択演出が実行された)後、移行した選択画面において所望のモードを選択することで、いずれか1つの演出モードを選択して設定できるようになっている。
また、本実施例では、通常演出の演出モードのみを遊技者が選択可能とされているが、例えば連続演出や連続演出種類報知演出のモードを別途変更可能としてもよいし、あるいは通常演出モードの変更に応じて連続演出や連続演出種類報知演出のモードも変更されるようにしてもよい。
以上説明したように、本実施例におけるスロットマシン1では、連続演出抽選に当選したことに基づいて、該連続演出抽選が行われたゲームにおいて連続演出種類報知演出が行われた後、連続演出が実行されるものとなる。連続演出の開始後に新たにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選した場合は、連続演出の内容が差し替えられる場合の他、連続演出に続けて追加演出が行われる場合もある。
また、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞したときに遊技状態がレギュラーボーナスまたはビッグボーナスに制御され、これらの役の入賞からレギュラーボーナスまたはビッグボーナスの終了までの複数ゲームの期間に亘ってボーナス中演出が実行されるものとなる。これ以外の場合に、1ゲーム限りで終了する単発演出が実行されることもある。連続演出及び追加演出、単発演出、並びにボーナス中演出は、遊技者の選択に従ってモード1とモード2のいずれかの演出モードで実行されるが、遊技者の選択によらずに遊技の進行状況によって演出モードに違いが生じる訳ではない。
さらに、現在の遊技の進行状況を示す演出ではないが、スタートスイッチ7の操作からリール2L、2C、2Rの表示結果の導出までのゲーム中の期間ではないゲームとゲームの間の期間において、所定期間に亘って遊技操作が行われていないと待機演出が実行され、選択スイッチ56または決定スイッチ57の操作によって表示されたメニュー画面において遊技履歴情報閲覧項目が遊技者により選択されると履歴表示演出が実行され、演出モード選択項目が選択されると演出モードを切り替えることができる。
これらの液晶表示器51への画像の表示によって行われる演出を実行する場合には、CPU91aは、まず、実行すべき演出の演出データをROM91bから読み出し、これをRAM91cの実行演出データ領域に書き込む必要があり、この演出データの読み出し/書き込みに要する処理のオーバーヘッドが生じる。連続演出の演出データやボーナス中演出の演出データは、これらの演出が複数ゲームに亘って実行されるものであるため、単発演出の演出データよりもデータ量が大きくなっており、単発演出の演出データに比べて読み出し/書き込みに要するオーバーヘッドが大きくなる。
ここで、連続演出の実行中やボーナス中演出の実行中であってもゲームとゲームの間の期間において所定期間に亘って遊技操作がされないときには待機演出が実行されるものとすると、そのときには待機演出の演出データをROM91bから読み出して、実行演出データ領域に書き込まなければならない。この場合、待機演出の演出データを連続演出の演出データに上書きしなければならないので、何らかの遊技操作がされて待機演出を終了した場合に、元の連続演出を改めて再開しようとすれば、再び連続演出の演出データをROM91bから読み出し、実行演出データ領域に書き込まなければならない。これに加えて、待機演出の開始時に連続演出がどこまで実行されていたかを示すデータを退避し、デモ演出の終了時において復帰させなければならない。遊技者による選択スイッチ56または決定スイッチ57の操作によって履歴表示演出が実行されようとする場合も同じである。
また、連続演出の実行中やボーナス中演出の実行中であってもゲームとゲームの間の期間において演出モードを切り替え、選択スイッチ56または決定スイッチ57の操作によってそこから連続演出やボーナス中演出の演出モードを切り替えられるものとすると、そのときには新たな演出モードで対応する演出データをROM91bから読み出して、実行演出データに書き込まなければならない。これを許容するとなると、選択スイッチ56または決定スイッチ57が操作される度に、何度も同じ処理を行わなければならないこととなる。
これに対して、本実施例におけるスロットマシン1では、連続演出及び追加演出の実行中、もしくはボーナス中演出の実行中においては、1ゲームが終了しても選択スイッチ56または決定スイッチ57の検出を監視していない(選択スイッチ56または決定スイッチ57の操作を無効化したままにしている)。つまり、待機演出の演出データや履歴表示演出の演出データのROM91bからの読み出しと実行演出データ領域への書き込みが禁止されているので、実行中の連続演出やボーナス中の演出データが待機演出や履歴表示演出の演出データによって上書きされて実行演出データ領域から消去されてしまうことがない。消去されることがないから、改めて連続演出やボーナス中演出の演出データをROM91bから読み出して、実行演出データ領域に書き込まなければならないということも生じない。
このため、現在の遊技の進行状況とは直接的には関係しない待機演出や履歴表示演出を実行するために、データ量の大きい連続演出やボーナス中演出の演出データをROM91bから読み出し、RAM91cの実行演出データ領域に書き込む処理のオーバーヘッドが重複して生じることがなくなる。また、待機演出や履歴表示演出の開始時に連続演出がどこまで実行されていたかを示すデータを退避し、デモ演出の終了時において復帰させるという処理のオーバーヘッドが生じることもない。
また、連続演出及び追加演出の実行中、もしくはボーナス中演出の実行中においては選択スイッチ56または決定スイッチ57の検出を監視しないので、演出モードが切り替えられることがなく、演出モードが異なるだけで同じ状況に対応した演出データをROM91bから読み出し、RAM91cの実行演出データ領域に書き込まなければならないというオーバーヘッドが生じるのを防ぐことができる。
次に、本実施例におけるメイン制御部41のCPU41aが実行する各種制御内容を、図8〜図13に基づいて以下に説明する。
CPU41aは、リセット回路49からリセット信号が入力されると、図8のフローチャートに示す起動処理を行う。尚、リセット信号は、電源投入時及びメイン制御部41の動作が停滞した場合に出力される信号であるので、起動処理は、電源投入に伴うCPU41aの起動時及びCPU41aの不具合に伴う再起動時に行われる処理である。
起動処理では、まず、内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ等を初期化した後(Sa1)、入力ポートから電圧低下信号の検出データを取得し、電圧低下信号が入力されているか否か、すなわち電圧が安定しているか否かを判定し(Sa2)、電圧低下信号が入力されている場合には、電圧低下信号が入力されているか否かの判定以外は、いずれの処理も行わないループ処理に移行する。
Sa2のステップにおいて電圧低下信号が入力されていないと判定した場合には、Iレジスタ及びIYレジスタの値を初期化する(Sa3)とともに、打止スイッチ36、自動精算スイッチ29の状態を取得し、CPU41aの特定のレジスタに打止機能、自動精算機能の有効/無効を設定する(Sa4)。Iレジスタ及びIYレジスタの初期化により、Iレジスタには、割込発生時に参照する割込テーブルのアドレスが設定され、IYレジスタには、RAM41cの格納領域を参照する際の基準アドレスが設定される。これらの値は、固定値であり、起動時には常に初期化されることとなる。
次いで、RAM41cへのアクセスを許可し(Sa5)、設定キースイッチ37がONの状態か否かを判定する(Sa6)。Sa6のステップにおいて設定キースイッチ37がONの状態でなければ、RAM41cの全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)のRAMパリティを計算し(Sa7)、RAMパリティが0か否かを判定する(Sa8)。正常に電断割込処理が行われていれば、RAMパリティが0になるはずであり、Sa8のステップにおいてRAMパリティが0でなければ、RAM41cに格納されているデータが正常ではないので、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに設定し(Sa10)、図9に示すエラー処理に移行する。
また、Sa8のステップにおいてRAMパリティが0であれば、更に破壊診断用データが正常か否かを判定する(Sa9)。正常に電断割込処理が行われていれば、破壊診断用データが設定されているはずであり、Sa9のステップにおいて破壊診断用データが正常でない場合(破壊診断用データが電断時に格納される5A(H)以外の場合)にも、RAM41cのデータが正常ではないので、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに設定し(Sa10)、図9に示すエラー処理に移行する。
エラー処理では、図9に示すように、現在の遊技補助表示器12の表示状態をスタックに退避し(Sb1)、レジスタに格納されているエラーコードを遊技補助表示器12に表示する(Sb2)。
次いで、レジスタに格納されているエラーコードを確認し、当該エラーコードがRAM異常エラーを示すエラーコードであるか否かを判定し(Sb3)、RAM異常エラーを示すエラーコードである場合には、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化する初期化1を行った後(Sb4)、いずれの処理も行わないループ処理に移行する。
また、Sb3のステップにおいて、RAM異常以外を示すエラーコードではないと判定された場合には、リセット/設定スイッチ38の操作が検出されているか否かを判定し(Sb5)、リセット/設定スイッチ38の操作が検出されていなければ、更にリセットスイッチ23の操作が検出されているか否かを判定し(Sb6)、リセットスイッチ23の操作も検出されていなければ、Sb4のステップに戻る。すなわちリセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23の操作が検出されるまで、遊技の進行が不能な状態で待機する。
そして、Sb5のステップにおいてリセット/設定スイッチ38の操作が検出された場合、またはSb6のステップにおいてリセットスイッチ23の操作が検出された場合には、レジスタに格納されているエラーコードをクリアし(Sb7)、遊技補助表示器12の表示状態をSb1のステップにおいてスタックに退避した表示状態に復帰させて(Sb8)、もとの処理に戻る。
このようにエラー処理においては、RAM異常エラー以外によるエラー処理であれば、リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されることで、エラー状態を解除してもとの処理に復帰するが、RAM異常エラーによるエラー処理であれば、リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されてもエラー状態が解除されることはない。
図8に戻り、Sa9のステップにおいて破壊診断用データが正常であると判定した場合には、RAM41cのデータは正常であるので、RAM41cの非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域を初期化する初期化3を行った後(Sa11)、破壊診断用データをクリアする(Sa12)。次いで、各レジスタを電断前の状態、すなわちスタックに保存されている状態に復帰し(Sa13)、割込を許可して(Sa14)、電断前の最後に実行していた処理に戻る。
また、Sa6のステップにおいて設定キースイッチ37がONの状態であれば、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化する初期化1を実行した後(Sa15)、設定値ワーク1に格納されている値(この時点では0)を1に補正する(Sa16)。次いで、割込を許可して(Sa17)、図10に示す設定変更処理、すなわち設定変更モードに移行し(Sa18)、設定変更処理の終了後、ゲーム処理に移行する。
設定変更処理では、図10に示すように、RAM41cの設定値ワーク1に格納されている設定値(設定変更処理に移行する前に設定値ワーク1の値は1に補正されているので、ここでは1である)を読み出す(Sc1)。
その後、リセット/設定スイッチ38とスタートスイッチ7の操作の検出待ちの状態となり(Sc2、Sc3)、Sc2のステップにおいてリセット/設定スイッチ38の操作が検出されると、Sc1のステップにおいて読み出した設定値に1を加算し(Sc4)、加算後の設定値が7であるか否か、すなわち設定可能な範囲を超えたか否かを判定し(Sc5)、加算後の設定値が7でなければ、再びSc2、Sc3のステップにおけるリセット/設定スイッチ38とスタートスイッチ7の操作の検出待ちの状態に戻り、Sc5のステップにおいて加算後の設定値が7であれば設定値を1に補正した後(Sc6)、再びSc2、Sc3のステップにおけるリセット/設定スイッチ38とスタートスイッチ7の操作の検出待ちの状態に戻る。
また、Sc3のステップにおいてスタートスイッチ7の操作が検出されると、その時点で選択されている変更後の設定値をRAM41cの設定値ワーク1〜3にそれぞれ格納して、設定値を確定した後(Sc7)、設定キースイッチ37がOFFの状態となるまで待機する(Sc8)。そして、Sc8のステップにおいて設定キースイッチ37のOFFが判定されると、図8のフローチャートに復帰し、ゲーム処理に移行することとなる。
このように起動処理においては、設定キースイッチ37がONの状態ではない場合に、RAMパリティが0であるか否か、破壊診断用データが正常であるか否かを判定することでRAM41cに記憶されているデータが正常か否かを判定し、RAM41cのデータが正常でなければ、エラー処理に移行する。RAM異常エラーによるエラー処理では、RAM異常エラーを示すエラーコードを遊技補助表示器12に表示させた後、いずれの処理も行わないループ処理に移行するので、ゲームの進行が不能化される。そして、RAM41cのデータが正常でなければ、割込が許可されることがないので、一度RAM異常エラーによるエラー処理に移行すると、設定キースイッチ37がONの状態で起動し、割込が許可されるまでは、電断しても電断割込処理は行われない。すなわち電断割込処理において新たにRAMパリティが0となるようにRAM調整用データが計算されて格納されることはなく、破壊診断用データが新たに設定されることもないので、CPU41aが再起動しても設定キースイッチ37がONの状態で起動した場合を除き、CPU41aを再起動させてもゲームを再開させることができないようになっている。
そして、RAM異常エラーによるエラー処理に一度移行すると、設定キースイッチ37がONの状態で起動し、RAM41cの使用中スタック領域を除く全ての領域が初期化された後、設定変更処理が行われ、リセット/設定スイッチ38の操作により新たに設定値が選択・設定されるまで、ゲームの進行が不能な状態となる。すなわちRAM異常エラーによるエラー処理に移行した状態では、リセット/設定スイッチ38の操作により新たに設定値が選択・設定されたことを条件に、ゲームの進行が不能な状態が解除され、ゲームを再開させることが可能となる。
図11は、CPU41aが実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。
ゲーム処理では、BET処理(Sd1)、内部抽選処理(Sd2)、リール回転処理(Sd3)、入賞判定処理(Sd4)、払出処理(Sd5)、ゲーム終了時処理(Sd6)を順に実行し、ゲーム終了時処理が終了すると、再びBET処理に戻る。
Sd1のステップにおけるBET処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点で賭数を確定する処理を実行する。
Sd2のステップにおける内部抽選処理では、Sd1のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲームスタートと同時に内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて上記した各役への入賞を許容するかどうかを決定する処理を行う。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、RAM41cに当選フラグが設定される。
Sd3のステップにおけるリール回転処理では、各リール2L、2C、2Rを回転させる処理、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。
Sd4のステップにおける入賞判定処理では、Sd3のステップにおいて全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止したと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。
Sd5のステップにおける払出処理では、Sd4のステップにおいて入賞の発生が判定された場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。
Sd6のステップにおけるゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。
図12は、CPU41aがSd2のステップにおいて実行する内部抽選処理の制御内容を示すフローチャートである。
本実施例の内部抽選処理では、まず、当該ゲームの遊技状態に応じて予め定められたメダルの投入枚数である規定枚数を読み出し(Se1)、Se2のステップに進む。規定枚数は、通常遊技状態においては3枚、レギュラーボーナスの遊技状態においては1枚とされている。
Se2のステップでは、メダルの投入枚数、すなわちBETカウンタの値が、Se1のステップにて読み出した規定枚数か否かを判定し、メダルの投入枚数が規定枚数であればSe3のステップに進み、メダルの投入枚数が規定枚数でなければSe4のステップに進む。
Se3のステップでは、RAM41cの設定値ワークに格納されている設定値が1〜6の範囲であるか否か、すなわち設定値ワークに格納されている設定値が適正な値か否かを判定し、設定値が1〜6の範囲であればSe5のステップに進み、1〜6の範囲でなければSe4のステップに進む。
Se4のステップでは、RAM41cに格納されているデータが正常ではないと判定されたため、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに格納し、図9に示すエラー処理に移行する。
Se5のステップでは、当該ゲームに用いる乱数を取得する乱数取得処理を行い、Se6のステップに進む。乱数取得処理では、サンプリング回路43にサンプリング指令を出力し、乱数発生回路42が発生している乱数をラッチさせ、ラッチさせた乱数の値をI/Oポート41dから入力して、これを抽出し、抽出した乱数に対して所定の論理演算を行い、その結果を乱数として取得する。
Se6のステップでは、当該ゲームの遊技状態に応じて状態番号(0〜2のいずれか)をRAM41cに格納し、Se7のステップに進む。Se7のステップでは、状態番号が示す遊技状態において最初に抽選対象とする役番号をRAM41cに格納し、Se8のステップに進む。Se7のステップでは、状態番号が0の場合、すなわち通常遊技状態においていずれの特別役も持ち越されていない場合には、最初に抽選対象とする役番号として1(ビッグボーナス(1))を設定し、状態番号が1の場合、すなわち通常遊技状態においていずれかの特別役が持ち越されている場合には、最初に抽選対象とする役番号として10(リプレイ)を設定し、状態番号が2の場合、すなわちレギュラーボーナスの場合には、最初に抽選対象とする役番号として11(チェリー)を設定する。
Se8のステップでは、抽選対象とする役番号が15であるか否か、すなわち抽選対象となる全ての役の抽選が終了したか否かを確認し、15である場合、すなわち抽選対象となる全ての役の抽選が終了している場合にはSe9のステップに進む。15でない場合にはSe10のステップに進む。
Se9のステップでは、RAM41cにおいて一般役の当選フラグが格納される一般役格納ワークをクリアして、内部抽選処理を終了し、図11に示すフローチャートに復帰する。
Se10のステップでは、処理対象の役番号に対応付けて、図4(b)の役別テーブルに登録されている共通フラグが1か否かを確認し、1である場合にはSe11のステップに進み、1でない場合にはSe12のステップに進む。
Se11のステップでは、処理対象の役番号に対応付けて図4(b)の役別テーブルに登録されているROM41bの判定値数の格納領域のアドレス(図示略)を読み出す。そして、このアドレスに格納されている判定値数を取得して、Se13のステップに進む。
Se12のステップでは、まず、RAM41cに格納されている設定値を読み出し、更に、処理対象の役番号と読み出した設定値に対応付けて、図4(b)の役別テーブルに登録されているROM41bの判定値数の格納領域のアドレスを読み出す。そして、このアドレスに格納されている判定値数を取得して、Se13のステップに進む。
Se13のステップでは、内部抽選用の乱数値に、Se11またはSe12のステップにおいて取得した判定値数を加算し、加算の結果を新たな乱数値とし、Se14のステップに進み、判定値数を内部抽選用の乱数値に加算したときにオーバーフローが生じたかを判定する。尚、オーバーフローの発生は、処理対象の役番号に該当する役が当選した旨を示している。そしてオーバーフローが生じた場合にはSe16のステップに進み、オーバーフローが生じなかった場合にはSe15のステップに進む。
Se15のステップでは、処理対象の役番号に1を加算し、Se8のステップに戻る。
Se16のステップでは、役番号が1〜9であるか、すなわち特別役または特別役を含む役の組み合わせを示す役番号か否かを確認し、役番号が1〜9の場合にはSe17のステップに進み、役番号が1〜9でない場合にはSe18のステップに進む。
Se17のステップでは、RAM41cにおいて特別役の当選フラグが格納される特別役格納ワークに、処理対象の役番号に対応する特別役の当選フラグを設定し、Se18のステップでは、RAM41cの一般役格納ワークに、処理対象の役番号に対応する一般役の当選フラグを設定して、内部抽選処理を終了し、図11に示すフローチャートに復帰する。尚、Se18のステップでは、役番号が1〜3の場合、一般役は当選していないため、この場合には、RAM41cの一般役格納ワークをクリアする。
図13は、CPU41aが割込2の発生に応じて、すなわち電断検出回路48からの電圧低下信号が入力されたときに起動処理やゲーム処理に割り込んで実行する電断割込処理の制御内容を示すフローチャートである。
電断割込処理においては、まず、割込を禁止する(Sf1)。すなわち電断割込処理の開始にともなってその他の割込処理が実行されることを禁止する。次いで、使用している可能性がある全てのレジスタをスタック領域に退避する(Sf2)。尚、前述したIレジスタ及びIYレジスタの値は使用されているが、起動時の初期化に伴って常に同一の固定値が設定されるため、ここでは保存されない。
次いで、入力ポートから電圧低下信号の検出データを取得し、電圧低下信号が入力されているか否かを判定する(Sf3)。この際、電圧低下信号が入力されていなければ、Sf2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Sf4)、Sf1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Sf5)、割込前の処理に戻る。
また、Sf3のステップにおいて電圧低下信号が入力されていれば、破壊診断用データ(本実施例では、5A(H))をセットして(Sf6)、全ての出力ポートを初期化する(Sf7)。次いでRAM41cの全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)の排他的論理和が0になるようにRAMパリティ調整用データを計算してセットし(Sf8)、RAM41cへのアクセスを禁止する(Sf9)。
そして、電圧低下信号が入力されているか否かの判定(Sf10、尚、Sf10は、Sf3と同様の処理である)を除いて、何らの処理も行わないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にCPU41aは動作停止する。また、このループ処理において、電圧が回復し、電圧低下信号が入力されない状態となると、前述した起動処理が実行され、RAMパリティが0となり、かつ破壊診断用データが正常であれば、元の処理に復帰することとなる。
尚、本実施例では、RAM41cへのアクセスを禁止した後、電圧低下信号の出力状況を監視して、電圧低下信号が入力されなくなった場合に電圧の回復を判定し、起動処理へ移行するようになっているが、ループ処理において何らの処理も行わず、ループ処理が行われている間に、電圧が回復し、リセット回路49からリセット信号が入力されたことに基づいて、起動処理へ移行するようにしても良い。
次に、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91のCPU91aが実行する各種制御内容を、図14〜図23のフローチャートに基づいて以下に説明する。
CPU91aは、サブ制御部91にリセット回路95からリセット信号が入力されると、図14に示す起動処理(サブ)を行う。
起動処理(サブ)では、内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ等を初期化した後(Sg1)、RAM91cへのアクセスを許可する(Sg2)。そして、RAM91cの全ての格納領域のRAMパリティを計算し(Sg3)、RAMパリティが0か否かを判定する(Sg4)。
RAM91cのデータが正常であれば、RAMパリティが0になるはずであり、Sg4のステップにおいてRAMパリティが0であれば、RAM91cに格納されているデータが正常であるので、Sg5のステップに進み、日付情報を取得し、遊技履歴データの設定、更新等を行う履歴データ設定更新処理を実施した後(Sg5)、電断前に実行していた制御パターンを設定し(Sg6)、Sg6のステップにて設定された制御パターンに従って、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED等の各種演出装置の制御を行う演出制御処理を実行した後(Sg7)、割込を許可して(Sg8)、ループ処理に移行する。
また、Sg4のステップにおいてRAMパリティが0でなければ、RAM91cに格納されているデータが正常ではないので、RAM91cを初期化した後(Sg9)、待機パターンを制御パターンとして設定した後(Sg10)、Sg10のステップにて設定された制御パターンに従って、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED等の各種演出装置の制御を行う演出制御処理を実行した後(Sg7)、割込を許可して(Sg8)、ループ処理に移行する。
図15は、CPU91aが内部クロックのカウントに基づいて1.12msの間隔で実行するタイマ割込処理(サブ)の制御内容を示すフローチャートである。
タイマ割込処理(サブ)においては、まず、バッファにコマンドが格納されているか否かを判定する(Sh1)。バッファにコマンドが格納されていなければ、Sh8のステップに進み、バッファにコマンドが格納されていれば、バッファからコマンドを取得し(Sh2)、Sh3のステップに進む。
Sh3のステップでは、受信したコマンドに応じて連続演出種類報知演出を実行するための連続演出パターン選択処理を実行し、Sh4のステップに進む。
Sh4のステップでは、受信したコマンドに応じて連続演出を実行するための連続演出処理を実行し、Sh5のステップに進む。
Sh5のステップでは、受信したコマンドが内部当選コマンドの場合に、連続演出用の演出パターンがRAM91cに既に設定されているか否かを判定し、連続演出用の演出パターンが設定されていなければ、ROM91bに格納されている演出テーブルを参照し、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定する演出パターン選択処理を実行し、Sh6のステップに進む。
Sh6のステップでは、受信したコマンドに応じた処理を行うとともに、ROM91bに格納されている制御パターンテーブルを参照し、RAM91cに設定されている演出パターン及び受信したコマンドに対応して登録されている制御パターンを読み出してRAM91cに設定する制御パターン設定処理を実行し、Sh7のステップに進む。
Sh7のステップでは、Sh6のステップにおいて設定された制御パターンに従って、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED等の各種演出装置の制御を行う演出制御処理を実行し、Sh8のステップに進む。
Sh8のステップでは、遊技履歴データの表示や演出モードの選択等を行うためのメニュー画面を表示するメニュー画面表示処理を実行し、Sh9のステップに進む。
Sh9のステップでは、RAM91cの乱数カウンタ等の各種カウンタの値を更新する処理を行った後、Sh10のステップに進み、起動時にRAM91cにバックアップされているデータの内容が正常であるか否かを確認できるように、RAM91cの全ての格納領域の排他的論理和が0になるようにRAMパリティ調整用データを計算してセットし、タイマ割込処理(サブ)を終了する。
すなわちCPU91aは、メイン制御部41のCPU41aのように電断検出時にRAMパリティ調整用データをセットするのではなく、定期的に実行されるタイマ割込処理(サブ)毎に、RAMパリティ調整用データをセットし、いつ電断しても、復旧時にRAM91cにバックアップされているデータの内容が正常であるか否かを判定できるようになっている。
図16は、CPU91aがSh3のステップにおいて実行する連続演出パターン選択処理を示すフローチャートである。
連続演出パターン選択処理では、まず、遊技状態コマンドに基づいて、通常遊技状態であるか否かを確認し(Sj1)、通常遊技状態でなければ連続演出パターン選択処理を終了し、図15に示すフローチャートに復帰する。Sj1のステップにおいて通常遊技状態である場合には、取得したコマンドが内部当選コマンドであるか否かを判定し(Sj2)、内部当選コマンドであればSj3のステップに進み、内部当選コマンドでなければSj13のステップに進む。
Sj3のステップでは、開始フラグ及び後述する連続カウンタの値に基づいて、連続演出を実行中であるか否かを判定し(Sj3)、連続演出を実行中でなければ、前述した連続演出振り分けテーブルに基づいて連続演出抽選を実行し(Sj4)、Sj5のステップに進む。Sj3のステップにおいて連続演出実行中であれば、連続演出パターン選択処理を終了し、図15に示すフローチャートに復帰する。
Sj5のステップでは、前述した連続演出抽選においていずれかの連続演出A〜Dが当選したか否かを確認し(Sj5)、当選した場合には該当選した連続演出を確認し(Sj6)、該当選した連続演出のタイプをRAM91cに設定する処理を行う(Sj7)。また、Sj5のステップにおいていずれの連続演出も当選していない場合、つまり、連続演出ナシが選択された場合または内部当選コマンドが示す当選役が連続演出抽選の非対象役であるリプレイまたはベルであった場合には、連続演出パターン選択処理を終了し、図15に示すフローチャートに復帰する。
Sj8のステップでは、前述した配列パターン選択テーブルに基づいて、Sj7のステップにて設定された連続演出に対応する配列パターンを選択して設定し(Sj8)、Sj9のステップでは、消去パターン選択テーブルに基づいて、Sj8のステップにて設定された配列パターンに対応する消去パターンを選択して設定し(Sj9)、Sj10のステップに進む。
Sj10のステップでは、Sj9のステップにて設定された配列パターンに基づいて、液晶表示器51の表示画面に配列画面(図7参照)を表示させた後、Sj11のステップに進み、連続演出種類報知演出の実行中である旨を示す報知演出フラグを設定するとともに(Sj11)、該連続演出種類報知演出を実施する当該ゲームの次のゲームから連続演出を開始させるための開始フラグを設定した後(Sj12)、連続演出パターン選択処理を終了し、図15に示すフローチャートに復帰する。
Sj2のステップにおいて、取得したコマンドが内部当選コマンドではない場合は、停止コマンドであるか否かを判定し(Sj13)、停止コマンドである場合には、報知演出フラグの設定状況に基づいて、連続演出種類報知演出を実行中であるか否かを判定し(Sj14)、連続演出種類報知演出を実行中であればSj15のステップに進む。また、Sj13のステップにおいて停止コマンドでなかった場合及びSj14のステップにおいて連続演出種類報知演出を実行中ではなかった場合には、連続演出パターン選択処理を終了し、図15に示すフローチャートに復帰する。
Sj15のステップでは、取得した停止コマンドは第3リールの停止操作に基づく停止コマンドであるか否か、つまり第3リールの停止操作がなされたか否かを判定し(Sj15)、第3リールの停止操作に基づく停止コマンドである場合には、設定されている消去パターンに基づいて、配列画面に表示中の所定のアルファベットを消去する表示制御を実施した後(Sj16)、最後に残った1つのアルファベットを拡大表示させ、該拡大表示されたアルファベットに対応する連続演出が実行される旨を示す連続演出確定画面(図7(c)参照)を表示し(Sj17)、報知演出フラグをクリアした後(Sj18)、連続演出パターン選択処理を終了し、図15に示すフローチャートに復帰する。
また、Sj15のステップにおいて、第3リールの停止操作に基づく停止コマンドではなかった場合、つまり第1リールまたは第2リールの停止操作に基づく停止コマンドであると判定した場合には、設定されている消去パターンに基づいて、配列画面に表示中の所定のアルファベットを消去する表示制御を実施した後(Sj19)、そのまま連続演出パターン選択処理を終了し、図15に示すフローチャートに復帰する。
図17は、CPU91aがSh4のステップにおいて実行する連続演出処理を示すフローチャートである。
連続演出処理では、まず、当該処理を行う契機となったコマンドの種類が何であるかを判定する(Sk1)。
コマンドの種類がBETコマンドであった場合には、詳細を後述するBET時処理を行い(Sk2)、連続演出処理を終了し、図15に示すフローチャートに復帰する。
コマンドの種類が内部当選コマンドであった場合には、詳細を後述するスタート時処理を行い(Sk3)、連続演出処理を終了し、図15に示すフローチャートに復帰する。
コマンドの種類がリール回転開始コマンドであった場合には、前のゲームでRAM91cに保存したリール2L、2C、2Rの停止図柄に関する情報をクリアし(Sk4)、連続演出処理を終了し、図15に示すフローチャートに復帰する。
コマンドの種類がリール停止コマンドであった場合には、詳細を後述するリール停止時処理を行い(Sk5)、連続演出処理を終了し、図15に示すフローチャートに復帰する。
コマンドの種類が入賞判定コマンドであった場合には、当該入賞判定コマンドがいずれかのボーナスに入賞したことを示しているか否かを判定し(Sk6)、いずれのボーナスにも入賞したことを示していなければ、そのまま連続演出処理を終了し、図15に示すフローチャートに復帰する。
一方、入賞判定コマンドがいずれかのボーナスに入賞したことを示している場合には、RAM91cに設定された連続演出の残りゲーム数を示す連続カウンタの値が0であり、かつ追加演出の実行を示す追加フラグが設定されていない状態であるか、すなわち現時点で連続演出が実行されていない状態であり、かつ次のゲームで追加演出が行われない状態か否かを判定し(Sk7)、連続カウンタの値が0であり、かつ追加フラグも設定されていなければ、連続演出処理を終了し、図15に示すフローチャートに復帰する。
また、Sk7のステップにおいて連続カウンタが0ではない場合、または追加フラグが行われている場合には、実行中の連続演出を終了させて(Sk8)、連続カウンタの値をクリアした後(Sk9)、連続演出処理を終了し、図15に示すフローチャートに復帰する。
コマンドの種類が遊技状態コマンドであった場合には、前回のゲームで最新ゲームの遊技状態の保存領域に保存された遊技状態(すなわち、今回のゲームで適用されていた遊技状態)をRAM91cに設けられた前回ゲームの遊技状態の保存領域に移し、当該遊技状態コマンドが示す遊技状態(すなわち、次のゲームで適用される遊技状態)をRAM91cに設けられた最新ゲームの遊技状態の保存領域に保存し(Sk10)、連続演出処理を終了し、図15に示すフローチャートに復帰する。
また、コマンドの種類が他のコマンドであった場合には、そのまま連続演出処理を終了し、図15に示すフローチャートに復帰する。
次に、Sk2のBET時処理を図18に示すフローチャート基づいて説明する。
BET時処理では、まず、RAM91cにボーナス当選の確定を報知したときに設定される確定報知フラグが設定されているかどうかを判定する(Sm1)。確定報知フラグが設定されていれば、前回以前のゲームでリール2L、2C、2Rの全ての回転が停止したときに、連続演出か追加演出にてボーナス当選の確定が報知されていることとなる。
この場合、ソフトウェア乱数機能により種別報知抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に値により当選しているボーナスの種別を報知するかどうかを決定する種別報知抽選を行う(Sm2)。そして、この種別報知抽選においてボーナスの種別を報知する旨が決定されたかどうかを判定する(Sm3)。ボーナスの種別を報知しない旨が決定された場合には、そのままSm5の処理に進む。
ボーナスの種別を報知する旨が決定された場合には、前回のゲームのステップSn1の処理(後述)でRAM91cに保存した当選状況に従って、液晶表示器51への画像の表示により、当選しているボーナスの種別(レギュラーボーナスか、ビッグボーナス(1)か、ビッグボーナス(2)か)を報知する(Sm4)。そして、Sm5の処理に進む。Sm5では、RAM91cに設定されている確定報知フラグを消去する。そして、BET時処理を終了して、図17のフローチャートに復帰する。
確定報知フラグが設定されていない場合には、RAM91cの連続カウンタの値が0であるかどうかを判定する(Sm6)。連続カウンタの値が0でなければ、既に連続演出が実行されているので、そのままBET時処理を終了して、図17のフローチャートに復帰する。連続カウンタの値が0であれば、更にRAM91cに追加フラグが設定されているかどうかを判定する(Sm7)。
追加フラグも設定されていなければ、RAM91cに保存されている前回のゲームのリール2L、2C、2Rの表示結果に基づいて、前回のゲームにおいて開始フラグが設定されているか否かを判定する(Sm8)。前回のゲームにおいて開始フラグが設定されていなければ、そのままBET時処理を終了して、図17のフローチャートに復帰する。
前回のゲームにおいて開始フラグが設定されていれば、前述した連続演出パターン選択処理において設定された連続演出、つまり、これから開始する連続演出に応じた値を初期値として、RAM91cの連続カウンタにセットする。更に、液晶表示器51に連続演出の開始を示す所定の画像を表示することにより開始演出を行う(Sm10)。そして、BET時処理を終了して、図17のフローチャートに復帰する。
また、Sm6において連続カウンタの値が0でなかった場合には、そのままBET時処理を終了して、図17のフローチャートに復帰する。
また、Sm7のステップにおいて追加フラグが設定されていれば、追加演出を実行することになる。ここでは、追加演出の開始(一旦は終了した連続演出の再開)を示す所定の画像を表示することにより再開演出を行う(Sm11)。そして、BET時処理を終了して、図17のフローチャートに復帰する。
次に、Sk3のスタート時処理を図19に示すフローチャート基づいて説明する。
まず、スタート時処理では、当該処理の契機となった内部当選コマンドが示す当選状況(すなわち、今回のゲームにおける当選フラグの設定状況)をRAM91cに設けられた最新ゲームの当選状況の保存領域に保存する(Sn1)。
次に、RAM91cの連続カウンタの値が0であるかどうかを判定する(Sn2)。連続カウンタの値が0でなければ、既に連続演出が開始しているか少なくとも開始演出は行われている状態にある。この場合、まず、RAM91cに保存した連続演出のパターンが当選時テーブルに基づいて選択されたパターンであって、ボーナス当選の確定を報知するパターンであるかどうかを判定する(Sn3)。ボーナス当選の確定を報知するパターンであれば、そのままSn12の処理に進む。ボーナス当選の確定を報知するパターンでなければ、更に連続カウンタの値が1であるかどうかを判定する(Sn4)。連続カウンタの値が1でもなければ、そのままSn12のステップに進む。
連続カウンタの値が1であれば、当該ゲームで連続演出が終了することとなるので、更にRAM91cに保存した当選状況に基づいて、いずれかのボーナスが当選しているかどうかを判定する(Sn5)。いずれのボーナスも当選していなければ、そのままSn12のステップに進む。
いずれかのボーナスが当選している場合には、連続演出の開始時においてはいずれのボーナスも当選していなかったが、連続演出の実行中に新たにボーナスに当選したことになる。この場合には、ソフトウェア乱数機能により所定の乱数を抽出し、該乱数の値に応じて連続演出の最終ゲームにおける演出の内容を差し替えるか、それとも連続演出の終了後に追加演出を行うかを決定する差替/追加決定抽選を行う(Sn6)。この抽選の結果、最終ゲームの演出の内容の差し替えが決定されたか、追加演出の実行が決定されたかを判定する(Sn7)。
連続演出の最終ゲームにおける演出の内容の差し替えが決定された場合には、RAM91cに演出差替フラグを設定する(Sn8)。更にRAM91cに保存している連続演出のパターンに応じて最終ゲームにおける演出の内容を差し替え、差し替え後の演出に応じた画像を液晶表示器51に表示して、連続演出の最終ゲームにおける演出を開始させる(Sn9)。そして、スタート時処理を終了して、図17のフローチャートに復帰する。
一方、追加演出の実行が決定された場合には、RAM91cに保存している連続演出のパターンに応じて、連続演出選択テーブルから追加演出のパターンを選択する。ここで選択した追加演出のパターンも、RAM91cに保存しておく(Sn10)。更に追加演出の実行を示す追加フラグをRAM91cに設定する(Sn11)。そして、Sn12のステップに進む。
Sn12では、RAM91cに保存されている連続演出のパターンとRAM91cの連続カウンタの値に応じた画像を液晶表示器51に表示して、一連の連続演出のうちの今回のゲーム分の演出を開始させる。そして、スタート時処理を終了して、図17のフローチャートに復帰する。
Sn2において連続カウンタの値が0であった場合には、更にRAM91cに追加フラグが設定されているどうかを判定する(Sn13)。追加フラグが設定されていなければ、ここでは何らの演出も開始しないでスタート時処理を終了して、図17のフローチャートに復帰するものとなる。
追加フラグが設定されている場合には、RAM91cに保存されている追加演出のパターンに応じた画像を液晶表示器51に表示して追加演出を開始させる(Sn14)。そして、スタート時処理を終了して、図17のフローチャートに復帰する。
次に、Sk5のリール停止時処理を図20に示すフローチャート基づいて説明する。
まず、リール停止時処理では、当該処理の契機となったリール停止コマンドに従って当該リール停止コマンドが示すリールについて停止した図柄をRAM91cの停止図柄テーブルに保存する(Sp1)。
次に、停止図柄テーブルを参照して、リール2L、2C、2Rの全ての回転が停止したかどうかを判定する(Sp2)。リール2L、2C、2Rのうちで未だ回転中のものが1つでもあれば、そのままリール停止時処理を終了して、図17のフローチャートに復帰する。
リール2L、2C、2Rの全ての回転が停止した場合には、RAM91cの連続カウンタの値が0であるかどうかを判定する(Sp3)。連続カウンタの値が0でなければ、この時点で連続演出の実行中であるので、RAM91cに差替フラグが設定されているかどうかを判定する(Sp4)。差替フラグが設定されていれば、差し替え後の演出の内容に応じた画像を液晶表示器51に表示して、連続演出の最終ゲームにおける演出の結果を報知する(Sp5)。更に、RAM91cに設定されている差替フラグを消去し、連続カウンタの値をクリアする(Sp6)。そして、Sp15のステップに進む。
Sp4で差替フラグが設定されていなければ、RAM91cに保存されている連続演出のパターンと連続カウンタの値に応じた画像を液晶表示器51に表示して、一連の連続演出のうちの今回のゲーム分の演出の結果を報知する(Sp7)。更に、RAM91cの連続カウンタの値を1だけ減算する(Sp8)。ここで減算を行った結果、連続カウンタの値が0となったかどうかを判定する(Sp9)。連続カウンタの値が0とならなかった場合には、そのままリール停止時処理を終了して、図17のフローチャートに復帰する。
連続カウンタの値が0となった場合には、RAM91cに保存した連続演出のパターンが当選時テーブルに基づいて選択されたパターンであって、ボーナス当選の確定を報知するパターンであるかどうかを判定する(Sp10)。ボーナス当選の確定を報知するパターンであれば、Sp15のステップに進む。
ボーナス当選の確定を報知するパターンでなければ、ボーナスにハズレている旨を示す情報を液晶表示器51に表示して遊技者に報知する(Sp11)。そして、リール停止時処理を終了して、図17のフローチャートに復帰する。
Sp3で連続カウンタの値が0であれば、RAM91cに追加フラグが設定されているかを判定する(Sp12)。追加フラグが設定されていなければ、そのままリール停止時処理を終了して、図17のフローチャートに復帰する。追加フラグが設定されていれば、この時点で追加演出の実行中であるので、RAM91cに保存されている追加演出のパターンに応じた画像を液晶表示器51に表示して、追加演出の結果を報知する(Sp13)。更に、RAM91cの追加フラグをクリアして(Sp14)、Sp15のステップに進む。
Sp15では、RAM91cに確定報知フラグを設定する。更に、ボーナスに当選している旨を示す情報を液晶表示器51に表示して遊技者に報知する(Sp16)。そして、リール停止時処理を終了して、図17のフローチャートに復帰する。
図21及び図22は、CPU91aがタイマ割込処理(サブ)のSh5のステップにおいて実行する制御パターン設定処理の制御内容を示すフローチャートである。
制御パターン設定処理では、まず、受信したコマンドが設定開始コマンドであるか否かを判定する(Sq1)。そして、受信したコマンドが設定開始コマンドであれば、設定中報知パターンを制御パターンとして設定し(Sq1)、制御パターン設定処理を終了して、図15に示すフローチャートに復帰する。
Sq1のステップにおいて、受信したコマンドが設定開始コマンドではない場合には、受信したコマンドが初期化コマンドであるか否かを判定する(Sq3)。そして受信したコマンドが初期化コマンドであれば、RAM91cの全ての領域を初期化した後(Sq4)、前述した待機パターンを制御パターンとして設定し(Sq5)、制御パターン設定処理を終了して、図15に示すフローチャートに復帰する。
Sq3のステップにおいて、受信したコマンドが初期化コマンドではない場合には、受信したコマンドが待機コマンドであるか否かを判定する(Sq6)。そして受信したコマンドが待機コマンドであれば、前述した開始フラグが設定されているか否かに基づいて、連続演出の実行中であるか否かを確認し(Sq7)、連続演出の実行中であればそのまま図15に示すフローチャートに復帰する。つまり、連続演出の実行中であれば待機パターンは設定しない。また、Sq7のステップにおいて連続演出の実行中でなければ、設定待機パターンを制御パターンとして設定し(Sq8)、制御パターン設定処理を終了して、図15に示すフローチャートに復帰する。
Sq6のステップにおいて、受信したコマンドが待機コマンドではない場合には、受信したコマンドが打止コマンドであるか否かを判定する(Sq9)。そして受信したコマンドが打止コマンドであれば、更に、打止状態の開始(発生)を示す打止コマンドか否かを判定し(Sq10)、打止状態の開始を示す打止コマンドであれば、打止報知パターンを制御パターンとして設定し(Sq11)、制御パターン設定処理を終了して、図15に示すフローチャートに復帰する。一方、打止状態の開始を示す打止コマンドでない場合、すなわち打止状態の解除を示す打止コマンドであれば、待機パターンを制御パターンとして設定し(Sq7)、制御パターン設定処理を終了して、図15に示すフローチャートに復帰する。
Sq9のステップにおいて、受信したコマンドが打止コマンドではない場合には、受信したコマンドがエラーコマンドであるか否かを判定する(Sq12)。そして受信したコマンドがエラーコマンドであれば、更に、エラー状態の発生を示すエラーコマンドか否かを判定し(Sq13)、エラー状態の発生を示すエラーコマンドであれば、現在設定されている制御パターンを一時的にスタックに退避し(Sq14)、エラー報知パターンを制御パターンとして設定し(Sq15)、制御パターン設定処理を終了して、図15に示すフローチャートに復帰する。一方、エラー状態の発生を示すエラーコマンドでない場合、すなわちエラー状態の解除を示すエラーコマンドであれば、Sq14のステップ、すなわち当該エラーの発生時にスタックに退避していた制御パターンを設定し(Sq16)、制御パターン設定処理を終了して、図15に示すフローチャートに復帰する。
Sq12のステップにおいて、受信したコマンドがエラーコマンドではない場合には、受信したコマンドが払出開始コマンドであるか否かを判定する(Sq17)。そして受信したコマンドが払出開始コマンドであれば、払出パターンをサブパターンとして設定し(Sq18)、制御パターン設定処理を終了して、図15に示すフローチャートに復帰する。サブパターンは、実行中の演出の制御パターンが設定される領域とは別の領域に設定される制御パターンであり、実行中の演出の制御パターンと同時並行して演出を実行する際に、実行中の演出の制御パターンとは別個に設定される制御パターンである。すなわち通常であれば、新たな制御パターンが設定されると、もとから設定されていた制御パターンが上書きされてしまうのに対して、サブパターンとして制御パターンが設定されることで、2つの制御パターンが同時に設定される。このため、Sq18のステップにおいて払出パターンがサブパターンとして設定されることで、現在実行中の演出と同時並行して払出パターンに基づく演出が実行されることとなる。
Sq17のステップにおいて、受信したコマンドが払出開始コマンドではない場合には、受信したコマンドが払出終了コマンドであるか否かを判定する(Sq19)。そして受信したコマンドが払出終了コマンドであれば、サブパターンとして設定されている払出パターンをクリアし(Sq20)、制御パターン設定処理を終了して、図15に示すフローチャートに復帰する。すなわちSq20のステップにおいては、同時並行して実行されていた払出パターンに基づく演出のみが終了し、もとから実行されていた演出のみが継続することとなる。
Sq19のステップにおいて、受信したコマンドが払出終了コマンドではない場合には、受信したコマンドが入賞判定コマンドであるか否かを判定する(Sq21)。そして受信したコマンドが入賞判定コマンドであれば、当該入賞判定コマンドがビッグボーナスの入賞を示すか否かを判定する(Sq22)。そして、当該入賞判定コマンドがビッグボーナスの入賞を示す場合には、BB入賞時パターンを制御パターンとして設定し(Sq23)、制御パターン設定処理を終了して、図15に示すフローチャートに復帰する。一方、当該入賞判定コマンドがビッグボーナスの入賞を示すものではない場合には、更にビッグボーナス以外の入賞を示すか否かを判定する(Sq24)。そして、当該入賞判定コマンドがビッグボーナス以外の入賞を示す場合には、入賞が発生した際に特有の演出が実行される入賞時演出を実行するための入賞時パターンのうち、発生した入賞に対応する入賞時パターンを制御パターンとして設定し(Sq25)、制御パターン設定処理を終了して、図15に示すフローチャートに復帰する。尚、Sq24のステップにおいてビッグボーナス以外の入賞を示すものでない場合には、Sq30のステップに進む。
Sq21のステップにおいて受信したコマンドが入賞判定コマンドではない場合には、受信したコマンドが遊技状態コマンドであるか否かを判定する(Sq26)。そして受信したコマンドが遊技状態コマンドでなければ、Sq30のステップに進み、遊技状態コマンドであれば、当該遊技状態コマンドが示す遊技状態をRAM91cに設定するとともに(Sq27)、設定された遊技状態に基づいて当該ゲームがビッグボーナスの終了条件が成立したゲームであったか否かを判定する(Sq28)。そして、当該ゲームがビッグボーナスの終了条件が成立したゲームであれば、エンディングパターンを制御パターンとして設定し(Sq29)、制御パターン設定処理を終了して、図15に示すフローチャートに復帰する。尚、Sq28のステップにおいて当該ゲームがビッグボーナスの終了条件が成立したゲームでなければ、Sq30のステップに進む。
Sq30のステップでは、ROM91bに格納されている制御パターンテーブルを参照し、RAM91cに設定されている演出パターン及び受信したコマンドに対応して登録されている制御パターンを読み出して設定し、制御パターン設定処理を終了して、図15に示すフローチャートに復帰する。
図23は、CPU91aがタイマ割込処理(サブ)のSh8のステップにおいて実行するメニュー画面表示処理の制御内容を示すフローチャートである。
メニュー画面表示処理では、まず取得したコマンドに基づいて、ゲーム中であるか否かを判定し(Sr1)、ゲーム中であると判定した場合には、メニュー画面を表示中であるか否かを判定し(Sr2)、メニュー画面を表示中でない場合にはそのままメニュー画面表示処理を終了し、図15に示すフローチャートに復帰する。Sr2のステップにおいてメニュー画面を表示中である場合には、メニュー画面をクリアした後(Sr3)、メニュー画面表示処理を終了し、図15に示すフローチャートに復帰する。
Sr2のステップにおいてゲーム中ではないと判定した場合には、開始フラグ及び連続カウンタの値に基づいて、連続演出を実行中であるか否かを判定し(Sr4)、連続演出を実行中であれば、そのままメニュー画面表示処理を終了し、図15に示すフローチャートに復帰する。Sr4のステップにおいて連続演出を実行中でなければ、選択スイッチ56または決定スイッチ57の操作を検出したか否かを判定し(Sr5)、選択スイッチ56または決定スイッチ57の操作を検出してなければそのままメニュー画面表示処理を終了し、図15に示すフローチャートに復帰する。
Sr5のステップにおいて選択スイッチ56または決定スイッチ57の操作を検出した場合には、メニュー画面を表示中であるか否かを判定し(Sr6)、表示中でなければメニュー画面を表示させた後(Sr7)、メニュー画面表示処理を終了し、図15に示すフローチャートに復帰する。また、Sr6のステップにおいてメニュー画面を表示中であれば、検出したスイッチが選択スイッチ56または決定スイッチ57のいずれであるかを判定し、現在表示している画面状況に応じた処理、例えばメニュー画面において遊技履歴閲覧画面が選択されれば履歴データを表示したり、演出モード選択画面が選択されれば演出モード選択画面を選択する等の表示処理や、履歴データの初期化等の所定の処理を実施する項目が選択された場合には、該処理を実施した後、メニュー画面表示処理を終了し、図15に示すフローチャートに復帰する。
以上説明したように、本実施例のスロットマシン1では、内部抽選によりボーナスが当選した可能性を示す可能性演出としての連続演出を、各ゲーム毎に行われる連続演出抽選に当選した場合に実行するようになっているとともに、該連続演出抽選に当選した場合には、当該連続演出抽選に当選したゲームにおいて連続演出種類報知演出を実行し、遊技者に連続演出が実行される旨及び実行する連続演出のタイプを予め報知するようになっている。
連続演出種類報知演出においては、画像表示手段としての液晶表示器51に複数の演出種類情報であるアルファベットA〜Dが報知されている状態で遊技者によるリールの停止操作が行われると、少なくとも1以上のアルファベットB〜Dの報知態様が変更(消去)され、連続演出抽選に当選した連続演出に対応するアルファベット以外の全てのアルファベットの報知態様(表示態様)が変更(消去)され、最終的に報知態様が変更しなかった(消去されずに残された)アルファベットに対応した連続演出が実行される。つまり、連続演出抽選に当選した連続演出を示すアルファベットAとそれ以外の全てのアルファベットB〜Dとが互いに異なる報知態様となった後(アルファベットAは拡大表示、アルファベットB〜Dは表示消去)、他のアルファベットB〜Dと報知態様(表示態様)が異なる1つのアルファベットAに対応する演出が実行される。このように演出種類情報の報知態様を変更し、その報知態様の違いにより演出の種類を報知することで、報知態様の変更パターン等により演出のバリエーションを増やすことができるため、演出を選択する過程における興趣を高めることができる。また、選択された1つの演出に対応する1つのアルファベット(例えばA)ではなく、それ以外の複数のアルファベット(例えばB〜D)の報知態様を変更することができるので、1つのアルファベットAの報知態様を変更させる場合に比べて、演出のバリエーションを増やすことができる。
具体的には、液晶表示器51に表示された複数種類のアルファベットA〜D(演出種類情報)は、遊技者による停止操作に応じて1以上ずつ順次段階的に消去されていくため、実行することが決定された連続演出A以外の複数種類の連続演出B,C,Dそれぞれに対応するアルファベットB,C,Dが1度に全て消去される場合に比べて、最終的に実行される連続演出に対する遊技者の期待感を持続させることができる。また、これらアルファベットB,C,Dを消去させるための選択操作である停止操作を、少なくともリール2L、2C、2Rの数(3回)だけ行うことができることで、遊技者が演出の選択に介入する機会が増加するため、遊技の興趣が効果的に向上する。
また、表示される複数種類のアルファベットA〜Dは、各々に対応する連続演出が実行されるか否かの決定状況が、内部抽選の決定結果に応じて異なる(信頼度が異なる)ため、リール停止操作時における遊技者の期待感がより高まる。
また、連続演出は、いずれかのボーナスに当選しているときにも、当選していないときにも行われる。後者の場合の連続演出は、いずれのボーナスにも当選していない内容のもので、その終了までに新たにいずれかのボーナスに当選しなければ、そのままハズレの確定が報知される。
もっとも、後者の場合の連続演出が開始された後のゲームにおいて、新たにボーナスに当選することがある。この場合であっても、既に開始していた連続演出は、最後まで行うこととしているので、連続演出の実行に関する制御が複雑になることがない。もっとも、このままハズレの確定が報知されるだけとすれば、連続演出の終了時における当選状況とは、異なる情報が遊技者に示されたままになってしまう。
そこで、本実施例では、連続演出の最終ゲームにおいて、実行中の連続演出がいずれのボーナスにも当選していないときに開始された連続演出であるかどうかを判定し、更にこの連続演出が開始された後のゲームにおいて新たにボーナスに当選していたかどうかを判定するものとしている。そして、連続演出が開始された後のゲームにおいて新たにボーナスに当選していた場合には、差替/追加決定抽選の結果により、連続演出の最終ゲームにおける演出の内容を差し替えるか、連続演出の終了後に追加演出を実行するかを選択するものとしている。
連続演出の最終ゲームにおける演出の内容が差し替えられた場合には、最終ゲームにおいて差し替え後の演出の内容を示して、ボーナス当選の確定を遊技者に示すことができるため、遊技者に不信感を感じさせずに、連続演出を終了させることができる。一方、追加演出の実行が選択された場合には、一旦ハズレの結果が報知されるものとなるが、連続演出の終了後直ちに実行される追加演出によって、遊技者は、ボーナスに当選していることが分かるため、遊技者に不信感を感じさせずに、一旦開始された連続演出を最後まで行うことができる。
連続演出の最終ゲームにおける演出の内容を差し替えるのか、連続演出に続けて追加演出を実行するのかに関わらず、連続演出が開始された後のゲームにおいて新たにボーナスに当選していたかどうかを判定するのは、連続演出の最終ゲームにおいてだけ行えば良い。このように実行中の連続演出がいずれのボーナスにも当選していないときに開始された連続演出であるかどうかの判定と、連続演出が開始された後のゲームにおいて新たにボーナスに当選していたかどうかの判定が1回だけで済むため、制御負荷が大きくなりすぎない。
また、演出の内容の差し替えを選択する場合であっても、演出の内容の差し替えが行われるのは、連続演出の最終ゲームにおける演出分だけである。このため、演出の内容の差し替えのパターンが複雑になりすぎず、制御負荷が大きくなりすぎない。追加演出の実行を選択する場合には、連続演出の内容はそのままで新たに追加演出を行えば良いだけである。このため、連続演出の実行に対して余計な制御負荷がかかることがない。更に、演出の内容の差し替えと追加演出の実行のいずれもあるので、演出の種類が豊富になり、遊技の興趣を向上させることができる。
尚、本実施例では、最終ゲームにおいてのみ新たにボーナスに当選していたかどうかを判定しているが、例えば、連続演出中の各ゲーム毎に新たにボーナスに当選していたかどうかを判定するようにしても良い。このように連続演出中の各ゲーム毎に新たにボーナスに当選していたかどうかを判定するものにおいて演出の内容の差し替えを選択する場合には、その時点から演出の内容を差し替えるようにしても良いが、新たにボーナスに当選した場合にはその旨を記憶しておき、最終ゲームにおいてのみ演出の内容を差し替えることが好ましく、このようにすれば、演出の内容の差し替えのパターンが複雑になりすぎず、制御負荷が大きくなりすぎない。また、連続演出中の各ゲーム毎に新たにボーナスに当選していたかどうかを判定するものにおいて追加演出の実行を選択する場合には、新たにボーナスに当選した場合にその旨を記憶しておき、連続演出の内容はそのままで新たに追加演出を行えば良い。
連続演出は、連続演出抽選に当選したときに、予め定められた複数種類のパターンの中からいずれかの演出パターンが選ばれる。いずれのボーナスにも当選していないときに開始された連続演出の最終ゲームにおいていずれかのボーナスの当選が判定されたときに追加演出の実行が選択された場合、実行される追加演出のパターンは、そのときに実行中であった連続演出のパターンに応じて選ばれる。このように複数種類のパターンで連続演出(及び追加演出)を行うものとすることで、演出の態様が豊富となり、遊技の興趣を向上させることができる。また、追加演出のパターンが実行中の連続演出のパターンに従って選ばれることにより、追加演出を連続演出に整合させることができ、連続演出と追加演出とを一連の演出として違和感なく遊技者に示すことができるようになる。
更に、連続演出のパターンとしては、2ゲームの期間で継続するパターンと3ゲームの期間で継続するパターンとがあり、パターンの選択によって連続演出が継続する期間が決まる。このように連続演出が行われる期間として異なる期間のものがあることで、演出の態様が豊富となり、更に遊技の興趣を向上させることができる。
尚、本実施例では、追加演出を1ゲームのみ行う構成としているが、それまでの連続演出と同様に継続ゲーム数の異なるパターンを用意しておき、パターンの選択によって追加演出が継続する期間が決まるようにしても良く、このように追加演出が行われる期間として異なる期間のものがある場合にも、演出の態様が豊富となり、更に遊技の興趣を向上させることができる。
また、連続演出の最終ゲームにおいて演出の内容の差し替えが選択された場合、差し替え後の最終ゲームにおける演出の内容も、そのときに実行中であった連続演出のパターンに応じて選ばれる。これにより、連続演出の内容を最終ゲームにおける当選状況と整合させて遊技者に違和感なく示すことができるようになる。
更に、差し替えられた演出の内容は、差し替えがなされなかった連続演出のパターンには含まれない内容となる。演出の差し替えは、連続演出が開始された後にボーナスに当選した場合というレアケースで行われるものであるが、差し替えられた演出の結果は、このようなレアケースでのみ示されるものとなることで、演出の内容にプレミア性を持たせることができ、演出の興趣を高めることができるようになる。また、同様に追加演出の内容も連続演出のパターンには含まれない内容となる。追加演出も、連続演出が開始された後にボーナスに当選した場合というレアケースで行われるものであるので、追加演出もこのようなレアケースでのみ実行されるものとなることで、追加演出にプレミア性を持たせることができ、演出の興趣を高めることができるようになる。
また、前述した連続演出抽選に当選したことを契機に、2ゲームにわたりリプレイの当選確率が(当選確率のみならず入賞確率も)高まるRT(リプレイタイム)に移行するとともに、その間に連続演出が行われるようにしてもよく、このようにすることで、連続演出が行われている間、ボーナスを入賞させることが困難となり、遊技者はボーナスが当選しているか否かを判別しづらくなるため、連続演出を無意味なものとすることなく最後まで終了させることができる。更に、連続演出の間、ボーナスを揃えられない場合でも、リプレイが入賞してメダルの投入を必要としないリプレイゲームが付与されるので、ボーナスを入賞させることが困難となるRTに制御されても遊技者に不利益が生じてしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、通常遊技状態中に毎ゲーム行われる連続演出抽選に当選することにより連続演出が行われるようになっているが、例えばいずれのボーナスも当選していない状態で所定の出目(例えば)チャンス目が停止したこと、またはボーナスが当選したこと等を契機に連続演出が行われるようにしても良く、このようにすることで、例えばチャンス目が停止せずに連続演出が開始することで、ボーナスの当選が確定するため、連続演出による興趣を高めることができる。
また、本実施例では、CPU91aは、1ゲームよりも長い連続演出期間の間だけ継続して実行される連続演出が実行中である場合には、CPU91aが待機コマンドを取得したときでも、待機演出を実行するための待機パターンを設定しない。また、CPU91aは、連続演出が実行中である場合には、選択スイッチ56、決定スイッチ57を検出しても、遊技履歴の閲覧、演出モード選択等のメニュー項目が表示されるメニュー画面を表示させることはない。つまり、これらメニュー項目に該当する処理の実行が禁止されるので、サブ制御部91の制御負荷が軽減される。
また、本実施例では、役別テーブルに、特別役のみに対応する判定値数の格納先のアドレス、特別役及び一般役の双方に対応する判定値数の格納先のアドレス、一般役のみに対応する判定値数の格納先アドレスがそれぞれ登録されており、内部抽選において、取得した内部抽選用の乱数に、役別テーブルから参照された各役または役の組み合わせの判定値数を加算していき、特別役のみに対応する判定値数との加算結果がオーバーフローした場合には、特別役のみの当選を判定し、特別役及び一般役の双方に対応する判定値数との加算結果がオーバーフローした場合には、特別役及び一般役の双方の当選を判定し、一般役のみに対応する判定値数との加算結果がオーバーフローした場合には、一般役のみの当選を判定するようになっており、特別役と一般役が同時に当選し得るようになっている。すなわち1つの役別テーブルから、一般役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、一般役及び特別役が重複して当選する判定値の範囲と、が特定できるようにすることで、特別役と一般役が同時に当選し得るようになっている。これにより、ゲームの結果として一般役が入賞した場合でも、一般役よりも有利度の高い特別役の当選が否定されないので、このような状況においても特別役の入賞に対する遊技者の期待感を持続させることができる。
また、本実施例では、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)とチェリー、1枚(1)または1枚(2)とが同時に当選可能としており、更に、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)と1枚(1)または1枚(2)とが同時に当選する判定値の範囲よりも、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)とチェリーが同時に当選する判定値の範囲の方が大きくなるように設定されており、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)と1枚(1)または1枚(2)とが同時に当選する確率よりも、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)とチェリーが同時に当選する確率の方が高くなるようになっているので、1枚(1)または1枚(2)が入賞したときよりもチェリーが入賞したときの方が、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)と同時に当選している可能性が高くなるので、一般役が入賞したときに、その一般役の種類によって特別役の当選に対する期待感に変化を持たせることができるため、興趣を高めることができる。
尚、本実施例では、役別テーブルに、特別役のみに対応する判定値数の格納先のアドレス、特別役及び一般役の双方に対応する判定値数の格納先のアドレス、一般役のみに対応する判定値数の格納先アドレスをそれぞれ登録しておき、内部抽選において、取得した内部抽選用の乱数に、役別テーブルから参照された各役または役の組み合わせの判定値数を加算していき、特別役のみに対応する判定値数との加算結果がオーバーフローした場合には、特別役のみの当選を判定し、特別役及び一般役の双方に対応する判定値数との加算結果がオーバーフローした場合には、特別役及び一般役の双方の当選を判定し、一般役のみに対応する判定値数との加算結果がオーバーフローした場合には、一般役のみの当選を判定するようにすることで、特別役と一般役が同時に当選し得る構成としていたが、一般役の格納先アドレスが登録された一般役用の役別テーブルと、特別役の判定値数の格納先アドレスが登録された特別役用の役別テーブルと、を設け、内部抽選において、同一の内部抽選用の乱数について、一般役用の役別テーブルを参照する一般役の抽選と、特別役用の役別テーブルを参照する特別役の抽選と、を別個に行うとともに、一般役用の役別テーブルに登録されているアドレス領域に格納された判定値数及び特別役用の役別テーブルに登録されているアドレス領域に格納された判定値数から、一般役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、一般役、特別役が重複して当選する判定値の範囲と、が特定できるようにすることにより、特別役と一般役が同時に当選し得る構成としても良く、このような構成とした場合でも、ゲームの結果として一般役の入賞が発生した場合でも、一般役よりも有利度の高い特別役の当選が否定されないので、このような状況においても特別役の入賞に対する遊技者の期待感を持続させることができる。
また、本実施例では、役別テーブルに登録されている各役及び役の組み合わせの判定値数の格納先のアドレスは、設定値に応じて異なっている場合もあるが、設定値に関わらずに当選確率を同一とするものとした役及び役の組み合わせについては、設定値に関わらずに判定値数が共通化して格納されるものとなる。このように判定値数を共通化して格納することで、そのために必要な記憶容量が少なくて済むようになる。もっとも、役別テーブルにおいて、内部抽選の対象役または役の組み合わせが同じで設定値に応じて参照される判定値数を格納したアドレスが異なっていても、異なるアドレスにおいて格納されている判定値数が同じである場合がある。
一般に開発段階においては、少なくとも一部の役について設定値に応じて判定値数(すなわち当選確率)を調整しながら(すなわち、内部抽選の当選確率を調整しながら)、シミュレーションを行っていくものとしている。当初の判定値数として、設定値に応じて異なる判定値数を登録しておいたが、シミュレーションにより調整を行った結果として、設定値が異なる場合の判定値数が同一になる場合もある。当初の判定値数として、設定値に応じて同一の判定値数を登録しておいたが、シミュレーションの結果により当初から登録してあった判定値数がそのまま用いられる場合もある(シミュレーションの結果により当初とは異なる判定値数すなわち、設定値に応じて異なる判定値数となる場合もある)。そして、それぞれの場合におけるシミュレーションで適切な結果の得られた判定値数を、量産用の機種に設定する判定値数として選ぶものとしている。
ここで、シミュレーションにより調整された判定値数が結果として設定値に関わらずに同じになったとしても、その開発段階でのアドレス割り当てと同じアドレスの割り当てで判定値数をROM41bに記憶して、そのまま量産用の機種とすることができる。このため、量産用の機種において判定値数の格納方法を開発用の機種から変更する必要がなく、最初の設計段階から量産用の機種に移行するまでの開発を容易に行うことができるようになる。
また、内部抽選は、取得した内部抽選用の乱数に、役別テーブルから参照された各役または役の組み合わせの判定値数を加算していき、その加算の結果がオーバーフローしたか否かによって、それぞれの役または役の組み合わせの当選の有無を判定するものとしている。このため、各役または役の組み合わせの判定値数をそのまま用いて内部抽選を行うことができる。尚、実際の当選判定を行う前に当選判定用テーブルを生成する場合にはループ処理が2回必要になるが、この実施の形態によれば、抽選処理におけるループ処理が1回で済むようになり、抽選処理全体での処理効率が高いものとなる。
また、本実施例では、遊技者がストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すれば、入賞役の当選状況と停止操作のタイミングとに応じて停止すべき図柄が選択されて、リールに表示結果が導出される。つまり、入賞役の当選状況だけではなく、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作という遊技者の技術介入によって入賞が発生することとなるので、偶然性の要素だけで入賞が発生するのを防止して射倖性の抑制の担保が図られることとなる。また、遊技者によってストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されないまま経過した時間に関わらず、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効に検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効に検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果が導出されることとなるので、遊技者によってストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されずに時間が経過したという偶然性の要素だけで表示結果が導出されることはなく、射倖性の抑制の担保を図ることができる。
また、電断割込処理において、いずれかのビットが1となる破壊診断用データをRAM41cの所定アドレスに格納した後、RAM41cの未使用領域及び未使用スタック領域を含む全てのデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、格納するとともに、復旧時においてRAM41cにおける未使用領域及び未使用スタック領域を含む全ての領域に格納されているデータに基づいて計算したRAMパリティが0か否か、及び破壊診断用データが格納されているか否か、を判定し、RAMパリティが0でなかった場合、またはRAMパリティが0であっても破壊診断用データが正常に格納されていない場合には、RAM異常エラーによるエラー状態となり、設定キースイッチ37をONの状態で電源投入し、RAM41cの使用中スタック領域を除く全ての領域を初期化する初期化1が行われるまで、ゲームの進行が不可能となるので、起動時にRAM41cの未使用領域及び/または未使用スタック領域に不正プログラムが格納された場合でも、当該不正プログラムを発見して初期化することができる。
更に、RAM41cに格納されているデータが正常ではないと判定され、RAM異常エラー状態となると、RAM41cの使用中スタック領域を除く全ての領域を初期化する初期化1が行われるようになっており、RAM41cに格納されているデータが正常ではないと判定されたときにも、その後、設定キースイッチ37がONの状態で電源投入されたときにも、RAM41cの使用中スタック領域を除く全ての領域を初期化する初期化1が行われるので、RAM41cに格納されている可能性がある不正プログラムを確実に除去することができる。
また、本実施例では、RAM41cに記憶されているデータに異常が生じた場合には、RAM異常エラーによるエラー状態に制御され、ゲームの進行が不能化されるとともに、一度RAM異常エラーによるエラー状態に制御されると、設定変更モードに移行し、設定変更操作に基づいて設定値を新たに選択・設定しなければ、ゲームの進行が不能化された状態が解除されない。すなわち、RAM41cに記憶されているデータに異常が生じても、スロットマシンにより自動的に設定された設定値ではなく、設定変更操作に基づいて選択・設定された設定値(一般的に、設定変更操作は遊技店の従業員により行われるので、遊技店側が選択した設定値である)に基づいてゲームが行われることが担保されるので、ゲームの公平性を図ることができる。
また、RAM41cに記憶されたデータに異常が生じるのは、停電時やCPU41aが暴走する等、制御に不具合が生じて制御を続行できないときがほとんどである。このため本実施例では、これらの状態から復旧してCPU41aが起動するときにおいてのみデータが正常か否かの判定を行うようになっているので、RAM41cに記憶されたデータが正常か否かの判定をデータに異常が生じている可能性が高い状況においてのみ行うことができる。すなわちデータに異常が生じている可能性の低い状況では、当該判定を行わずに済み、CPU41aの負荷を軽減させることができる。
また、本実施例では、電断割込処理においてRAM41cの全てのデータに基づくRAMパリティ、すなわち排他的論理和演算した結果が0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、格納するとともに、復旧時においてRAM41cにおける全ての領域に格納されているデータに基づいて計算したRAMパリティが0か否かを判定することで、RAM41cのデータが正常か否かを判定しているので、当該判定を正確にかつ簡便に行うことができる。
また、本実施例では、電断割込処理において、いずれかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施例では、5AH)、すなわち0以外の特定のデータをRAM41cの所定のアドレスに格納した後、この破壊診断用データを含むRAM41cの全てのデータに基づくRAMパリティが0となる調整用データを格納し、起動時においてRAMパリティが0か否かの判定に加えて、破壊診断用データが正常に格納されているか否かの判定を行い、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データも正常に格納されていることを条件に、RAM41cのデータが正常であると判定し、RAM41cに格納されているデータに基づいて制御状態を復帰させるようになっている。これにより、全ての領域に00Hが格納されている場合、すなわちRAM41cのデータが正常でなくても、RAM41cのデータが0クリアされてしまった場合には、起動時のRAMパリティの判定により正常であると判定されてしまうが、RAM41cのデータが0クリアされてしまった場合には、破壊診断用データが格納されるべき領域も0となり、RAM41cのデータが正常ではないと判定され、誤ってRAM41cのデータが正常であると判定されてしまうことを防止できるので、起動時においてRAM41cのデータが正しい内容であるか否かの判定精度を一層高めることができる。
また、CPU41aは、起動時においてRAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データも正常に格納されていると判定し、RAM41cのデータが正常であると判定すると、RAM41cに格納されている破壊診断用データをクリアするようになっているので、起動後もRAM41cに破壊診断用データが格納されたままの状態となることで、次回起動時においてRAM41cのデータが正常ではないにも関わらず、破壊診断用データが格納されているために正常であると誤って判定してしまうことを防止できる。
また、本実施例では、RAM41cのデータに異常が生じて、ゲームの進行が不能化された場合には、ゲームの進行が不能化された状態を解除する条件となる設定値の変更操作が有効となる設定変更モード(設定変更処理)へ移行することに伴って、RAM41cの使用中スタック領域を除く全ての領域が初期化されるので、RAM41cのデータに異常が生じたことに伴うデータの初期化及び設定値の選択・設定に伴うデータの初期化を1度で行うことができ、無駄な処理を省くことができる。更に、CPU41aの起動時には、RAM41cのデータが正常か否かを判定する前に、設定キースイッチ37がONの状態であるか否かを判定し、その時点で設定キースイッチ37がONの状態であると判定した場合には、RAM41cのデータが正常か否かの判定は行わず、設定変更モードに移行し、新たに設定値が選択・設定されることとなり、この場合にも無駄な処理を省くことができる。
尚、本実施例では、設定変更処理に移行する前に、RAM41cの使用中スタック領域を除く全ての領域を初期化する初期化1を行っているが、設定変更処理に移行することに伴って初期化1が行われれば良く、例えば、設定変更処理の終了後に行っても良いし、設定変更処理において設定値が確定した時点で行っても良い。尚、この場合には、確定した設定値が変更されてしまうと不都合が生じるので、初期化1においては、RAM41cの使用中スタック領域及び設定値ワークを除く全ての領域が初期化されることとなる。
また、本実施例では、一度RAM異常エラーによるエラー状態に制御されると、設定変更処理が行われるまで、ゲームが不能動化されるようになっているが、RAM異常エラーによるエラー状態となったときに、RAM41cの使用中スタック領域を除く全ての領域を初期化する初期化1を行うとともに、設定値を初期値(例えば、設定値1)に設定し、この状態でリセット操作がなされることで、ゲームを再開できるようにしても良い。
また、本実施例では、トリガー端子CLK/TRGに電圧低下信号が入力されることで、CPU41aが実行中の処理に割り込んで電断割込処理を実行するようになっているが、電断割込処理では、破壊診断用データを設定する処理やRAMパリティ調整用データを計算して設定する処理等、復旧時にRAM41cのデータが正常であるかを判定可能とするための処理や出力ポートの初期化等を行う前に、信号入力端子DATAに電圧低下信号が入力されているか否かの判定を行い、信号入力端子DATAにも電圧低下信号が入力されていれば、復旧時にRAM41cのデータが正常であるかを判定可能とするための処理や出力ポートの初期化等を行うのに対して、信号入力端子DATAに電圧低下信号が入力されていなければ、もとの処理に復帰するようになっている。
すなわち、メイン制御部41には、電圧低下信号が2系統の入力部に入力され、CPU41aは、一方の入力部に電圧低下信号が入力されて電断割込処理を実行しても、復旧時にRAM41cのデータが正常であるかを判定可能とするための処理や出力ポートの初期化等が実行される前に再度他方の入力部に電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、他方の入力部にも電圧低下信号が入力されていて初めてこれらの処理が実行されるようになっており、電断を誤って検出した際に、誤って復旧時にRAM41cのデータが正常であるかを判定可能とするための処理や出力ポートの初期化等の処理が行われてしまうことが防止できるので、電断を誤って検出することに伴い、必要以上に長い間CPU41aの制御が中断されたり、必要以上に負荷がかかってしまうことを防止できる。
また、電断割込処理及びタイマ割込処理(メイン)の実行中においては、他の割込が禁止されるようになっており、例えば、タイマ割込処理(メイン)の実行中に電圧低下信号が入力された場合でも2重に割込が生じることがなく、CPU41aの処理負荷が増大してしまったりデータの整合性がとれなくなってしまうことを防止できる。特に、コマンドの送信中に電圧低下信号が入力されても、割込が生じて当該コマンドの送信が阻害されることがなく、CPU41aの駆動が停止する前に正常に送信を完了させることができる。
また、電断割込処理の割込タイミングとタイマ割込処理(メイン)の割込タイミングとが同時となった場合、すなわち割込2と割込3が同時に発生した場合には、割込2を優先し、電断割込処理を実行するとともに、タイマ割込処理(メイン)の実行中に割込2が発生した場合には、当該タイマ割込処理(メイン)の終了を待って電断割込処理を実行するようになっており、多重割込を防止しつつも極力早い段階で電断割込処理が行われるので、CPU41aの駆動が停止する前に電断割込処理を確実に行うことができる。
また、CPU41aは、割込1〜4の4種類の割込を実行可能であり、このうち未使用に設定されている割込1、4が発生した場合には、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。このため、未使用の割込1、4が発生したときでも、すぐに割込前の処理に復帰することとなるので、ノイズ等によって未使用の割込が発生してもCPU41aが暴走してしまうといった不具合を防止できる。
また、本実施例では、CPU41aが演出制御基板90に対して遊技の進行に応じたコマンドを送信し、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91は、遊技制御基板40から送信されたコマンドに基づいて演出の制御を行うようになっており、CPU41aは、コマンドを送信するのみで演出の制御を行う必要がないので、CPU41aの処理負荷を軽減できるうえに、演出を多彩なものにできる。
また、遊技制御基板40から演出制御基板90にコマンドが送信されるコマンド伝送ラインが、遊技制御基板40と演出制御基板90との間で演出中継基板80を介して接続されており、遊技制御基板40に演出制御基板90が直接接続される構成ではないので、コマンド伝送ラインからCPU41aに対して外部から不正な信号が入力され、遊技の制御に影響を与えられてしまうことを防止できる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
例えば、前記実施例では、複数の演出種類情報を報知する演出種類情報報知手段の一例として、画像等を表示可能な画像表示手段である液晶表示器51を適用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数の演出種類情報を遊技者に識別可能に報知できるものであれば、例えば図24に示すように、各連続演出A〜Dに対応して設けられた複数のランプ等の表示手段を適用してもよい。
この場合、図24(a)〜(d)に示すように、リールの停止操作に応じて、連続演出A以外の連続演出B,C,Dに対応するランプを1つずつ消灯していき、第3リールが停止されたときに、実行する連続演出A(図中左端部側のランプ)のみが点灯しているようにすれば、前述の実施例と同様の作用・効果を得ることができる。
また、前記実施例では、連続演出種類報知演出において、実行することが決定している連続演出に対応する演出種類情報のみを最終的に表示することで、実行する連続演出を報知するようになっていたが、実行することが決定している連続演出に対応する演出種類情報を、実行しない連続演出に対応する他の演出種類情報とは異なる態様にて表示(無効化表示)するようにしてもよく、例えば、図24に示すランプを適用する場合において、最初に全てのランプを所定の発光色(緑色)にて点灯しておき、無効化表示すべきランプB〜Dを順次前記所定の発光色とは異なる発光色(赤色)に変更するようにしてもよい。
また、画像表示手段は、液晶表示器51やランプ、LED、EL等の表示装置に限定されるものではなく、複数種類の演出種類情報を識別可能に認識させることができるものであれば、例えば機械的構造物(役物)等により構成してもよく、この場合、演出種類情報自体も機械的構造物(役物)にて構成される。
また、連続演出種類報知演出では、実行することが決定している連続演出に対応する演出種類情報の報知態様と該選択演出種類情報以外の全ての演出種類情報の報知態様とが互いに異なる報知態様となるように1以上の演出種類情報の報知態様を変更するものであれば、実行することが決定している連続演出を示す演出種類情報または該演出種類情報以外の演出種類情報のいずれか一方、あるいは双方の演出種類情報を変更するものであってもよい。
特にこの場合、前記実施例のように、実行することが決定している連続演出に対応する演出種類情報以外の複数の演出種類情報の報知態様を変更するようにすることが好ましく、このようにすれば、実行することが決定している連続演出を示す1種類の演出種類情報の報知態様を変更する場合に比べて、報知態様の変更の対象とする演出種類情報の数を増やすことができるため、演出のバリエーションを増やすことができる。
また、連続演出種類報知演出では、リールの停止操作がなされたときに、報知中の複数の演出種類情報の報知態様を少なくとも1つずつ順次変更していくものや、あるいは複数の演出種類情報の報知態様をそれぞれ段階的に変更(段階的に表示色が薄くなって消去される)していくものであってもよい。
また、前記実施例では、液晶表示器51に表示した複数の演出種類情報のうち、実行することが決定している連続演出に対応する演出種類情報以外の演出種類情報の報知態様をリールの停止操作が行われる毎に変更(消去)するようにしていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばリール2L、2C、2Rの回転が開始したとき、または第1リール停止後、または第2リール停止後において、実行することが決定している連続演出を示す演出種類情報を含む少なくとも2つの演出種類情報を表示し、1回のリール停止操作(第1リールまたは第2リールまたは第3リールの停止操作)で実行することが決定している連続演出を示す演出種類情報以外の全ての演出種類情報の報知態様を変更(消去)するようにしてもよい。
すなわち、演出種類情報の報知態様を変更する数及びタイミングは種々に変更可能であり、例えば3つのリール2L、C、Rが変動表示中である場合において、リールの停止操作がなされる毎に1以上ずつ演出種類情報の報知態様が変更され、第3リールの停止操作がなされたときに実行することが決定している連続演出を示す演出種類情報の報知態様と該選択演出種類情報以外の全ての演出種類情報の報知態様とを互いに異なる報知態様とするものや、あるいは第1、第2または第3リールの停止操作がなされたときに、一度に1つまたは複数の演出種類情報の報知態様を変更し、実行することが決定している連続演出を示す演出種類情報の報知態様と該選択演出種類情報以外の全ての演出種類情報の報知態様とを互いに異なる報知態様とするもの等を含む。
また、前記実施例では、連続演出抽選により連続演出を実行するか否か、及び実行する連続演出のタイプを決定し、該決定した連続演出に対応する配列パターン及び消去パターンに基づいて連続演出種類報知演出を実行するようになっていた、つまり、連続演出種類報知演出において最終的に残る演出種類情報は予め決定されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば連続演出を実行するか否かを決定する前に連続演出種類報知演出を実行し、該連続演出種類報知演出において連続演出を実行するか否か及びそのタイプが決定されるようにしてもよい。
具体的には、例えば連続演出種類報知演出において、まず最初に配列画面を表示し、リールの停止操作を検出する毎に、あるいは第nリール停止操作を検出したときに実行する連続演出を決定し、該決定した連続演出に対応する消去パターンにて消去表示させるようにしてもよい。つまり、実行する連続演出を決定するタイミングは、連続演出種類報知演出を実行するゲームにおける第3リール停止操作が検出されるまでであればいつでもよく、本実施例のように内部抽選後に決定するものに限定されるものではない。
また、リールの停止操作を検出する毎、あるいは第nリール停止操作を検出したときに、実行しない連続演出を順次選択して決定していくようにし、最終的に決定されなかった連続演出を当該連続演出種類報知演出後に実行するようにしてもよい。つまり、実行する連続演出を決定するのではなく、実行しない連続演出をリールの停止操作等に応じて順次決定していくようにしてもよい。
また、前記実施例では、通常遊技状態において、賭数として3を設定することのみによりゲームを開始させることができた。これに対して、通常遊技状態においても、賭数として1を設定してゲームを開始させることをできるようにしたり、更には賭数として2を設定してゲームを開始させることをできるようにしても良い。これにより、通常遊技状態で賭数として1または2が設定されていたときには、賭数として3が設定されたときよりも内部抽選における小役の当選確率を低下させるともに、小役に入賞したときの払い出しメダル枚数を増加させることができる。例えば、通常遊技状態で賭数として3が設定されたときには、ベルの当選確率を1/4.82、払出枚数を7枚とするが、賭数として1または2が設定されたときには、ベルの当選確率を1/4.82よりも低くし、払出枚数を7枚よりも多くしても良い。更に賭数として1が設定されたときと2が設定されたときとで、ベルの当選確率及び払出枚数を変えても良い。
また、前記実施例では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであっても良い。
更に、図25に示すように、流路切替ソレノイド30や投入メダルセンサ31など、メダルの投入機構に加えて、遊技球の取込を行う球取込装置30’、球取込装置30’により取り込まれた遊技球を検出する取込球検出スイッチ31’を設けるとともに、ホッパーモータ34や払出センサ35など、メダルの払出機構に加えて、遊技球の払出を行う球払出装置34’、球払出装置34’により払い出された遊技球を検出する払出球検出スイッチ35’を設け、メダル及び遊技球の双方を用いて賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球が払い出されるスロットマシンに適用しても良い。