JP5756743B2 - 切削液噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばNC旋盤やフライス盤やボール盤等の工作機械のツールや加工対象となるワークに付着した切粉を除去する切削液噴射装置に関する。
NC旋盤やフライス盤やボール盤等の工作機械のツール(工具)やワークに付着した切粉を除去する切削液噴射装置が従来から知られている(例えば特許文献1参照)。この切削液噴射装置は、切削液噴射用ノズルと、切削液をノズルへ供給する経路と、この経路の途中に配置され切削液の噴射・非噴射を切り替える電磁開閉弁(三方弁)(以下「電磁弁」とする)を備えている。
特開平2−106208号公報
上述した切削液噴射装置では、切削液をノズルへ供給する経路に備わった電磁弁の開閉に伴って切削液を供給したり供給しなかったりすることで、工作機械によるワークの加工に伴い、切削液噴射装置及び工作機械を停止しないで工作機械内部に発生した切粉を工作機械の外部に除去するようになっている。しかしながら、この切削液噴射装置では、工作機械のツールやワークに絡まったり引っ掛かったりした切粉を除去することはできない。
このように工作機械のツールやワークに絡まったり引っ掛かったりした切粉は、その切粉の絡まり方によって、一方向から切削液を噴射することで除去し易くなるが、一方向から切削液を噴射した後にこの方向と逆方向から切削液を噴射すると、工作機械のツールやワークに絡まったり引っ掛かったりした切粉をこれらのツールやワークに更に複雑に絡ませたり引っ掛けたりしてしまい切粉の除去ができなくなることが問題となっている。
そこで、このような切粉がツールやワークに絡まったり引っ掛かったりした場合にも、切削液噴射装置及び工作機械を停止することなく、切削液を所定の方向から噴射することで、この切粉を除去可能とする切削液噴射装置が考えられる(例えば図7(a)に示される切削液噴射装置8参照)。この図7(a)に示される切削液噴射装置8の構成は、切削液噴射用ノズル810と、切削液890をノズルへ供給する経路に備わった電磁弁830と、切削液噴射用ノズル810をノズル軸線周りに回転駆動させるモータ820を備えている。そして、切削液噴射用ノズル810がノズル軸線周りに回転すると共に、切削液890の噴射又は非噴射を電磁弁830で制御することで、特定の方向のみから切削液890を噴射し、工作機械のツールやワークに絡まったり引っ掛かったりした切粉を除去するようになっている。しかしながら、この図7(a)に示す切削液噴射装置8は、切削液の噴射又は非噴射を行う電磁弁830を特別に必要とし、コストが嵩む。
一方、このような電磁弁を使用しないで、上述した切粉がツールやワークに絡まったり引っ掛かったりした場合にも、切削液噴射装置及び工作機械を停止することなく、切削液を所定の方向から噴射することで、この切粉を除去可能とする別の形態の切削液噴射装置が考えられる(例えば図7(b)に示す切削液噴射装置9参照)。この図7(b)に示す切削液噴射装置9は、切削液噴射用ノズル910と、切削液噴射用ノズル910をノズル軸線周りに回転駆動させる第1のモータ930と切削液噴射用ノズルを図7(b)から見て上下方向に回転駆動させる第2のモータ930とを備えている。そして、ノズル910がノズル軸線周りに回転すると共に、図7(b)から見て上下方向に回転することで、ツールやワークに対して特定の一方向にのみ切削液920を噴射し、工作機械のツールやワークに絡まったり引っ掛かったりした切粉を除去するようになっている。しかしながら、ノズル910を回転させるモータを2つ必要とし、切削液噴射装置自体が大掛かりな装置となり、コストが嵩む。また、ノズル910を初期位置に戻す際にツールやワークから離れた本来必要でない場所に切削液920を噴射しながら戻すため、切削液を必要以上に使ってしまい好ましくない。
本発明の目的は、工作機械のツールやワークに付着した切粉を効率良く除去可能で廉価な切削液噴射装置を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の切削液噴射装置は、
切削液を被切削対象物や切削用ツールに噴射する切削液噴射装置において、
切削液を噴射するノズルと、
前記切削液を噴射する前記ノズルの先端の向きを変えるために当該ノズルをその軸線周りに回転させるモータと、
前記ノズルの周囲の少なくとも一部を当該ノズルの全周にわたって覆うバルブスリーブと、
前記バルブスリーブの周囲の少なくとも一部を当該バルブスリーブの全周にわたって覆うと共に、切削液の供給源から切削液が供給されるようになったバルブサプライと、
前記ノズルの周面に形成され、当該ノズルの内側と外側を貫通する少なくとも1つのノズルホールと、
前記バルブスリーブの周面に形成され、当該バルブスリーブの内側と外側を貫通する少なくとも1つのバルブスリーブホールとを有する切削液噴射装置であって、
前記ノズルが前記モータの駆動により回転した時に前記バルブスリーブが前記ノズルに追従して回転しない程度の摺動抵抗を有し、前記バルブスリーブと前記バルブサプライとの間に介装された弾性部材と、
前記切削液が前記ノズルと前記バルブサプライの間から外部に漏れないように当該ノズルと当該バルブサプライとの間に介装されたシール部材とを有し、
前記モータの駆動により前記ノズルホールと前記バルブスリーブホールが連通状態となったときに前記切削液が前記バルブサプライからの前記バルブスリーブホール及び前記ノズルホールを介してノズル内に供給され、前記ノズルの先端から切削液が被切削対象物や切削用ツールに噴射される一方、
前記モータの駆動により前記ノズルホールと前記バルブスリーブホールが非連通状態となったときに前記バルブサプライに供給された切削液が前記ノズル内に供給されないようになったことを特徴としている。
請求項1に係る切削液噴射装置がこのような構成を有することで、切削液の噴射又は非噴射を切り替える電磁弁をわざわざ設ける必要がなくツールやワークに向かって特定の方向に切削液を噴射することができる。そのため、係る電磁弁を設けることによる装置全体のコスト高を避けることができる。また、ツールやワークに沿って特定の方向に切削液を噴射しながらノズルを移動させた後にノズルを元の位置に戻す際にノズルからツールやワークに当たらない方向に切削液を噴射しながら戻す必要がなく、切削液を無駄に使用せずに済む。
また、本発明の請求項2に係る切削液噴射装置は、請求項1に記載の切削液噴射装置において、
前記ノズルの外周部には係合用突起部が備わり、前記バルブスリーブには前記ノズルの回転に伴う前記係合用突起部の移動範囲を当該ノズルの周方向一定の角度範囲にわたって制限する切欠き部が備わり、
前記係合用突起部が前記切欠き部の両端のそれぞれに当接した状態で、前記モータにより前記ノズルが回転すると前記バルブスリーブも当該ノズルの回転に追従して回転する一方、
前記係合用突起部が前記切欠き部の両端のそれぞれに当接していない状態では、前記モータにより前記ノズルが回転しても、前記バルブスリーブは、前記弾性体の摺動抵抗を介して前記ノズルの回転に追従せずに留まっていることを特徴としている。
請求項2に係る切削液噴射装置によると、ノズルに備わった係合用突起部と、バルブスリーブに備わった切欠き部との係合関係により、モータによりノズルが回転すると、バルブスリーブもノズルの回転に追従して回転したり、モータによりノズルが回転しても、バルブスリーブはノズルの回転に追従しないでその場に留まったりする。即ち、このような動作を簡単な構成で実現できるため、装置のコスト低減を図ることができる。
本発明によると、工作機械のツールやワークに付着した切粉を効率良く除去可能で廉価な切削液噴射装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る切削液噴射装置を一部透過的に示す正面図(図1(a))及び側面図(図1(b))である。 図1(a)に示した切削液噴射装置の断面図である。 図1に示した切削液噴射装置の組付工程の一例を説明する分解側面図である。 図1に示した切削液噴射装置の作用を説明する説明図である。 図1に示した切削液噴射装置において、切削液噴射部が切削液を噴射している状態を説明する説明図である。 図1に示した切削液噴射装置において、切削液噴射部が切削液を噴射していない状態を説明する説明図である。 従来の切削液噴射装置を概略的に示す説明図(図7(a))及び図7(a)とは異なる従来の切削液噴射装置を概略的に示す説明図(図7(b))である。
以下、本発明の一実施形態に係る切削液噴射装置1について図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る切削液噴射装置1を一部透過的に示す正面図(図1(a))及び側面図(図1(b))である。また、図2は、図1(a)に示した切削液噴射装置1の断面図である。また、図3は、図1に示した切削液噴射装置1の組付工程の一例を説明する分解側面図である。
本発明の一実施形態に係る切削液噴射装置1は、工作機械の一つであるNC旋盤に装着されたツールやワークにクーラント液を兼ねた切削液(以下単に「切削液」とする)を噴射すると共に、NC旋盤のツールやワークに付着した切粉を除去する装置である。
そして、この切削液噴射装置1は、切削液を噴射するノズル100と、切削液を噴射する切削液噴射部120の向きを変えるためにノズル100をその軸線周りに回転させるモータ400と、ノズル100の周囲のほぼ全体をノズル100の全周にわたって覆うバルブスリーブ200と、バルブスリーブ200の周囲を全体的にバルブスリーブ200の全周にわたって覆うと共に、切削液の供給源(図示せず)から切削液が供給されるようになったバルブサプライ300とを有している。
そして、ノズル100には、ノズル100の内側と外側を貫通する複数のノズルホール102がその周面に形成されている。また、バルブスリーブ200には、バルブスリーブ200の内側と外側を貫通する複数のバルブスリーブホール202がその周面に形成されている。
また、バルブスリーブ200とバルブサプライ300との間には、ノズル100がモータ400の駆動により回転した時にバルブスリーブ200がノズル100に追従して回転しない程度の摺動抵抗を有したスリーブ拘束リング(弾性部材)290が介装されている。また、ノズル100とバルブサプライ300との間には、切削液がノズル100とバルブサプライ300の間から外部に漏れないように当該介装されたノズルシールリング(シール部材)191,192が介装されている。
そして、モータ400の駆動によりノズルホール102とバルブスリーブホール202が連通状態となったときに切削液がバルブサプライ300からのバルブスリーブホール202及びノズルホール102を介してノズル100内に供給され、ノズル100の切削液噴射部120から切削液が被切削対象物や切削用ツール(以下、「ワークやツール」とする)に噴射する一方、モータ400の駆動によりノズルホール102とバルブスリーブホール202が非連通状態となったときには、バルブサプライ300に供給された切削液がノズル100内に供給されないようになっている。
以下、本実施形態の上述した各構成要素について詳細に説明する。ノズル100は、例えばSUS等のステンレス鋼からなり、基端部が閉塞した細長い円筒体状のノズル本体110と、ノズル本体110の先端部に備わり、本実施形態ではノズル本体110の軸線方向と略垂直方向に向かって切削液噴射開口部を有した切削液噴射部120とを備えている。また、ノズル本体110の基端側には所定角度(本実施形態では約90度)だけ回転駆動させるモータ400が、図示しない減速機を介して接続されている。また、ノズル本体110の基端側から所定の距離だけ離れた位置にスリーブ駆動ピン101が突出配置されている。また、スリーブ駆動ピン101からノズル本体110の長手方向中央側において、本実施形態ではノズル本体110の内外を貫通する5つのノズルホール102がノズル本体110の軸線方向に直列配置されている。なお、このノズルホール102は、ノズル100の周方向においてノズル本体110の軸線に対して同一の中心角度をなすように形成され、これによって互いのノズルホール102が図2に示すようにノズル本体110の周面においてノズル本体110の長手方向に一直状に並ぶように配置されている。また、切削液噴射部120は、切削液噴射開口部に向かって僅かに縮径した略円筒体形状をなし、この基端側内部がノズル本体110の先端側内部と連通している。
バルブスリーブ200は、本実施形態ではSUS等のステンレス鋼からできた円筒体からなり、その内径はノズル本体110の外径より僅かに大きく、ノズル本体110の周りに回転可能となっている。なお、バルブスリーブ200の全長は、本実施形態においては、ノズル100の全長の約半分であり、そのモータ側端部に周方向所定範囲にわたって切欠き部201が設けられている。切欠き部201は、本実施形態の場合、周方向約30度にわたって形成され、この切欠き部201にノズル100のスリーブ駆動ピン101が係合するようになっている。
これによって、スリーブ駆動ピン101が切欠き部201の周方向両端のそれぞれに当接した状態で、モータ400によりノズル100が回転すると、バルブスリーブ200もノズル100の回転に追従して回転する一方、スリーブ駆動ピン101が切欠き部201の両端のそれぞれに当接していない状態では、モータ400によりノズル100が回転しても、バルブスリーブ200は、バルブスリーブ拘束リング290の摺動抵抗を介してノズル100の回転に追従せずに留まるようになっている。
また、バルブスリーブ200には、本実施形態の場合、軸線に対して同一の中心角度をなしてバルブスリーブ200の内外を貫通する5つのバルブスリーブホール202がバルブスリーブ200の長手方向に直列配置されている。なお、バルブスリーブホール202の配置場所は、ノズル100のスリーブ駆動ピン101がバルブスリーブホール202の切欠き部201の周方向一方の端部に当接した際、5つのノズルホール102が5つのバルブスリーブホール202と周方向に関して合致してノズルホール102とバルブスリーブホール202がそれぞれ連通する位置に配置されている。
バルブサプライ300は、本実施形態ではSUS等のステンレス鋼からできた円筒体形状を有し、かつ内径がその長手方向において異なるバルブサプライ本体310と、バルブサプライ本体310の周方向所定位置からバルブサプライ本体310の軸線方向に垂直方向に突出した円筒体形状からなる切削液供給ホース接続部320からなる。バルブサプライ本体310の内周部には、その両端近傍にシールリング係合溝311が全周にわたって形成されている。
また、バルブサプライ本体310の先端側のシールリング係合溝311と基端側のシールリング係合溝311等で挟まれるバルブサプライ本体310の内径は、バルブスリーブ200の内径より若干大きくなっており、バルブスリーブ200が収容されるバルブスリーブ収容部301となっている。また、バルブスリーブ収容部301のノズル先端側近傍にはスリーブ拘束リング係合溝315が形成されている。なお、バルブスリーブ収容部301のスリーブ拘束リング係合溝315とノズル基端側のシールリング係合溝311とで挟まれるバルブサプライ310の内径は、バルブスリーブ200の外径よりもある程度大きくなって、この部分の空間がバルブサプライ300内に切削液供給部302として形成されている。バルブサプライ300内の切削液供給部302には、切削液供給ホース接続部320の内側が連通しており、バルブサプライ300内の切削液供給部302に切削液が常に供給されるようになっている。
バルブスリーブ200のシールリング係合溝311に係合するノズルシールリング191,192、及びバルブサプライ300のスリーブ拘束リング係合溝315に係合するスリーブ拘束リング290には、共に一般に市販されているO−リングが用いられている。なお、2つのノズルシールリング191,192は、バルブスリーブ200のシールリング係合溝311とノズル100外周面との間において圧縮された状態で介装されており、ノズル内の切削液がこの2つのシール部から外部に漏れ出さないようになっている。
また、スリーブ拘束リング290は、バルブサプライ300のスリーブ拘束リング係合溝315とバルブスリーブ外周面との間において圧縮された状態で介装されており、ノズル100に備わったスリーブ駆動ピン101がバルブスリーブ200に備わった切欠き部201の両端に当接していない状態においては、バルブスリーブ200がノズル100の回転に追従して回転しない程度の摺動抵抗を発生させている。
続いて、上述の実施形態に係る切削液噴射装置1の組付手順の一例について説明する。図3は、係る切削液噴射装置1の組付手順を説明するために各構成要素を分解して示した説明図である。同図に基づいて説明すると、最初に切削液噴射部120を外したノズル本体110をその先端側からバルブスリーブ200の切欠き部201が形成されている基端開口部に挿入する。そして、ノズル本体110のスリーブ駆動ピン101をバルブスリーブ200の切欠き部201に係合させる。そして、ノズル本体110に切削液噴射部120を固定する。続いて、バルブサプライ300のシールリング係合溝311にバルブサプライ300の両端開口部からノズルシールリング191,192を係合させると共に、バルブサプライ300の先端側開口部からスリーブ拘束リング係合溝315にスリーブ拘束リング290を係合させる。次いで、ノズル100とバルブスリーブ200の結合体をそのバルブスリーブ200の切欠き部側からバルブサプライ300の先端側開口部に挿入する。そして、ノズル本体110の基端部をバルブサプライ300の基端側開口部から突出させ、ノズル本体110の基端部をモータ400に接続する。このようにして、本実施形態に係る切削液噴射装置1を簡単に組み付けることができる。なお、この組み付け手順はあくまで一例を示したものに過ぎず、本実施形態に係る切削液噴射装置1を組み付け可能であれば他の手順であっても一向に構わない。
続いて、このようにして組付けた切削液噴射装置1のノズル100とバルブスリーブ200の動きについて説明する。係る切削液噴射装置1のノズル100とバルブスリーブ200の動きを、本実施形態の場合、モータ400によって約90度の範囲で回転駆動されるノズル100のスリーブ駆動ピン101とバルブスリーブ200の切欠き部201との位置関係を考慮しながら、所定の回転角度ごとに説明する。図4(a)から(d)は、ノズル100のノズルホール102及びバルブスリーブ200のバルブスリーブホール202側から見た切削液噴射装置1の平面図であり、図4(a’)から(d’)は、図4(a)から(d)にそれぞれ対応して示すノズル100の基端側から見たノズル100及びバルブスリーブ200(より詳細にはノズル100のスリーブ駆動ピン101とバルブスリーブ200の切欠き部201)との関係を示している。
図4(a)においては、ノズル100の先端部は最も左側に向いて回転している。これは、図4(a’)においてはバルブスリーブ200の切欠き部201の右側端部に当接していることからも理解できる。この段階においては、図4(a)からも明らかなように、ノズルホール102とバルブスリーブホール202が連通しておらず、バルブサプライ300の切削液供給部302に溜まったバルブスリーブ周囲の切削液がノズル内に入り込まないようになっている。
次いで、ノズル100を、図4(b’)に示すように、若干(本実施形態では約45度)回転させると、バルブスリーブ200は回転することなく、ノズル100のみ回転する。これは、ノズル100がモータ400の駆動により回転しても、スリーブ拘束リング290が、バルブスリーブ200がノズル100に追従して回転しない程度の摺動抵抗を有しているからである。
ノズル100のスリーブ駆動ピン101が図4(b)に示す切欠き部201の左側に当接する。この段階に至ることによって、図4(b)からも明らかなように、ノズルホール102とバルブスリーブホール202が連通し、バルブサプライ300の切削液供給部302に溜まったバルブスリーブ周囲の切削液がノズル内に入り込んで切削液噴射部120を介して切削液噴射部120から切削液がツールやワークに勢い良く噴射されるようになっている。
次いで、ノズル100を、図4(c’)に示すように、更に若干(本実施形態では約45度)回転させると、ノズル100のスリーブ駆動ピン101がバルブスリーブ200を回転させながら所定角度だけノズル100を回転させる。この図4(b)から(c)に至る過程においては、ノズルホール102とバルブスリーブホール202が連通した状態において両者が相対回転することなく一体となって回転するので、この間中ずっとここでは図示しないバルブサプライ300の切削液供給部302に溜まった切削液がノズルホール102とバルブスリーブホール202を介してノズル本体内に入り込み、切削液噴射部120から切削液がツールやワークに向けて勢い良く噴射されるようになっている。
次いで、図4(d)及び図4(d’)に示すように、ノズル100を今までとは逆方向に回転させて初期位置に戻そうとすると、バルブスリーブ200の切欠き部201の周方向に沿ってノズル100のスリーブ駆動ピン101のみが移動する。これは、ノズル100がモータ400の駆動により回転しても、スリーブ拘束リング290が、バルブスリーブ200がノズル100に追従して回転しない程度の摺動抵抗を有しているからである。
ノズル100はそのスリーブ駆動ピン101がバルブスリーブ200の切欠き部201の周方向反対側端部に当接するまで移動する。これによって、ノズルホール102とバルブスリーブホール202とは再び連通しなくなり、バルブサプライ300の切削液供給部302に溜まったバルブスリーブ周囲の切削液がノズル内に入り込まないようになっている。
図5(a)乃至図5(d)は、切削液噴射部120を図中左側から右側に移動させてツール10に切削液を噴射する状態を示す図であり、切削液を噴射する切削液噴射部120と反対方向から見た平面図である。
また、図5(a’)乃至図5(d’)は、図5(a)乃至図5(d)にそれぞれ対応する図であり、ツール10に切削液を噴射する過程をノズル基端部側から見た端面図である。
図5(a)及び(a')においては、スリーブ駆動ピン101は図中右側に位置し、切削液噴射部120は図中左側に向かっており、ノズルホール102とバルブスリーブホール202とが連通しておらず、切削液が切削液噴射部120から噴射していないことが分かる。
そして、ノズル100がモータ400によりわずかに回転駆動して図5(b)及び(b')の状態に至ると、スリーブ駆動ピン101は図中左側に回転移動し切削液噴射部120は図中ツール10の左側端部に近づき、ノズルホール102とバルブスリーブホール202とが連通して、切削液が切削液噴射部120からツール10に勢い良く噴射していることが分かる(図中白抜きの矢印で示す切削液参照)。そして、ノズル100がモータ400によりさらにわずかに回転駆動して図5(c)及び(c')の状態に至ると、スリーブ駆動ピン101がさらに回転移動すると共に、バルブスリーブ200がスリーブ駆動ピン101によって押されて回転し、ノズルホール102とバルブスリーブホール202とが連通したまま、切削液噴射部120は図中ツール10の中央部に向かい、切削液が切削液噴射部120からツール10に勢い良く噴射していることが分かる(図中白抜きの矢印で示す切削液参照)。
そして、ノズル100がモータ400によりさらにわずかに回転駆動して図5(d)及び(d')の状態に至ると、スリーブ駆動ピン101は図中さらに左側に回転移動すると共にバルブスリーブ200がスリーブ駆動ピン101によって押されて回転し、ノズルホール102とバルブスリーブホール202とが連通したまま、切削液噴射部120は図中ツール10の右側端部に向かうが、切削液が切削液噴射部120からツール10に勢い良く噴射していることが分かる(図中白抜きの矢印で示す切削液参照)。以上の通り、図5に示すように、切削液噴射部120がツール10の右側から左側に戻るに際しては、このような一連の工程で、ツール10に対して図中左側から右側に向けて切削液噴射部120が切削液をツール10に向かって勢い良く噴射していることが理解できる。
一方、図6に示すように、切削液噴射部120がツール10の右側から左側に戻るに際しては、図6(a)及び(a')に示すように、スリーブ駆動ピン101のみが右側に回転移動するが、ノズルスリーブ200は回転しないため、ノズルホール102とバルブスリーブホール202とが連通しなくなって、切削液噴射部120から切削液がツール10に向かって噴射されなくなることが分かる。
そして、スリーブ駆動ピン101が図中右側にさらに回転移動すると、図6(b)及び(b')乃至図6(d)及び(d')に示すように、スリーブ駆動ピン101によって押されてノズルスリーブ200がノズル100と一体となって回転していく。この回転移動中、ノズルホール102とバルブスリーブホール202とは連通しない状態を保っているので、切削液噴射部120から切削液が噴射されないまま切削液噴射部120が図6(d)及び(d')、即ち図5(a)及び(a’)で示した元の位置に戻ることが分かる。
このようにして本実施形態に係る切削液噴射装置1は、特別なモータを用いずに簡単な構成でツール10の延在する一方方向(行き方向)においてのみ切削液噴射部120から切削液をツール10に向かって勢い良く噴射し、ツール10の延在する一方方向と逆方向(帰り方向)においては切削液噴射部120から切削液をツール10に向かって噴射しないようになっていることが理解できる。
以上説明したように本実施形態に係る切削液噴射装置1を用いると、切削液の噴射又は非噴射を切り替える電磁弁をわざわざ設ける必要がなく、ツールやワークに向かって特定の方向に切削液を噴射することができる。そのため、係る電磁弁を設けることによる装置全体のコスト高を避けることができる。また、ツールやワークに沿って特定の方向に切削液を噴射しながらノズル100を移動させた後にノズル100を元の位置に戻す際にノズル100からツールやワークに当たらない方向に切削液を噴射しながら戻す必要がなく、切削液を無駄に使用せずに済む。また、ノズル100に備わったスリーブ駆動ピン101と、バルブスリーブ200に備わった切欠き部201との係合関係により、モータ400によりノズル100が回転すると、バルブスリーブ200もノズル100の回転に追従して回転したり、モータ400によりノズル100が回転しても、バルブスリーブ200はノズル100の回転に追従しないでその場に留まったりする。即ち、本実施形態に係る切削液噴射装置1によると、このような動作を簡単な構成で実現できるため、装置のコスト低減を図ることができる。
なお、上述の実施形態において説明した切削液噴射装置の形状や寸法、材質については、あくまで一例を示したものに過ぎず、本発明の範囲内であれば、その他の形状や材質、寸法関係を採用可能である。
また、上述した実施形態における構成要素の個数、例えばノズルホールやスリーブホールの個数は、上述のように5つに限定されるものではなく、これ以外の個数であっても構わないことは言うまでもない。また、本実施形態では、複数のノズルホール102がノズル本体110に一列だけ形成されていると共に、これに対応するスリーブホール202がバルブスリーブ200に一列だけ形成されていたが、本発明は、このような形態の組み合わせには限定されるものではない。即ち、ノズルホールとスリーブホールがノズル本体とバルブスリーブにそれぞれ複数列形成され、スリーブ駆動ピン101が切欠き部201の周方向一方の端部に当接したとき、全てのノズルホールとスリーブホールが連通状態となる一方、スリーブ駆動ピン101が切欠き部201の周方向他方の端部に当接したとき、全てのノズルホールとスリーブホールが非連通状態となるようにしても良い。
また、上述した実施形態におけるスリーブ駆動ピンについては、切削液噴射装置1の組み立て段階で、ノズルに当初から備えていたが、この代わりにノズル基端部からバルブスリーブを挿通した後に、後の工程でスリーブ駆動ピンをノズルのピン取り付け孔に圧入しても構わない。
また、上述の実施形態は、NC旋盤のツールやワークに切削液を噴射する場合について説明したが、必ずしもこれに限定されることはなく、例えばNCフライス盤やボール盤に本発明を適用しても良い。
1 切削液噴射装置
100 ノズル
101 スリーブ駆動ピン
102 ノズルホール
110 ノズル本体
120 切削液噴射部
191,192 ノズルシールリング
200 バルブスリーブ
201 切欠き部
202 バルブスリーブホール
290 スリーブ拘束リング
300 バルブサプライ
301 バルブスリーブ収容部
302 切削液供給部
310 バルブサプライ本体
311 シールリング係合溝
315 スリーブ拘束リング係合溝
320 切削液供給ホース接続部
400 モータ


Claims (2)

  1. 切削液を被切削対象物や切削用ツールに噴射する切削液噴射装置において、
    切削液を噴射するノズルと、
    前記切削液を噴射する前記ノズルの先端の向きを変えるために当該ノズルをその軸線周りに回転させるモータと、
    前記ノズルの周囲の少なくとも一部を当該ノズルの全周にわたって覆うバルブスリーブと、
    前記バルブスリーブの周囲の少なくとも一部を当該バルブスリーブの全周にわたって覆うと共に、切削液の供給源から切削液を供給されるようになったバルブサプライと、
    前記ノズルの周面に形成され、当該ノズルの内側と外側を貫通する少なくとも1つのノズルホールと、
    前記バルブスリーブの周面に形成され、当該バルブスリーブの内側と外側を貫通する少なくとも1つのバルブスリーブホールとを有する切削液噴射装置であって、
    前記ノズルが前記モータの駆動により回転した時に前記バルブスリーブが前記ノズルに追従して回転しない程度の摺動抵抗を有し、前記バルブスリーブと前記バルブサプライとの間に介装された弾性部材と、
    前記切削液が前記ノズルと前記バルブサプライの間から外部に漏れないように当該ノズルと当該バルブサプライとの間に介装されたシール部材とを有し、
    前記モータの駆動により前記ノズルホールと前記バルブスリーブホールが連通状態となったときに前記切削液が前記バルブサプライからの前記バルブスリーブホール及び前記ノズルホールを介してノズル内に供給され、前記ノズルの先端から切削液が被切削対象物や切削用ツールに噴射される一方、
    前記モータの駆動により前記ノズルホールと前記バルブスリーブホールが非連通状態となったときに前記バルブサプライに供給された切削液が前記ノズル内に供給されないようになったことを特徴とする切削液噴射装置。
  2. 前記ノズルの外周部には係合用突起部が備わり、前記バルブスリーブには前記ノズルの回転に伴う前記係合用突起部の移動範囲を当該ノズルの周方向一定の角度範囲にわたって制限する切欠き部が備わり、
    前記係合用突起部が前記切欠き部の両端のそれぞれに当接した状態で、前記モータにより前記ノズルが回転すると前記バルブスリーブも当該ノズルの回転に追従して回転する一方、
    前記係合用突起部が前記切欠き部の両端のそれぞれに当接していない状態では、前記モータにより前記ノズルが回転しても、前記バルブスリーブは、前記弾性体の摺動抵抗を介して前記ノズルの回転に追従せずに留まっていることを特徴とする請求項1に記載の切削液噴射装置。
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