JP5756627B2 - 賦形不織布の製造方法および賦形不織布の製造装置 - Google Patents
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Description
この毛羽立ちを低減する技術として、特許文献1に、熱ロールでウエブ表面から突出した毛羽立ちの先端を押さえ込む方法が開示されている。この製造方法では、熱ロールの温度、回転速度、圧力を変えて不織布表面の摩擦係数を調整することで、液透過性に優れ、肌への刺激が少ない、柔らかさを増した不織布が得られるとしている。また特許文献2に、2本のローラー間にトップシートを挟みこんでエアースルー不織布表面に圧力をかけて毛羽立つ繊維を表面に寝かせるように押さえつける、いわゆるスムース加工を行う技術が開示されている。さらに、毛羽立ち繊維をカットして滑らかにする方法も開示されている。さらに特許文献3に、熱ローラー間にエアースルー不織布を通して圧力をかけ、熱溶融させることにより、突出する繊維先端を寝かせるように押さえ込む技術が開示されている。
前記繊維ウエブに熱風を吹き付けて前記繊維ウエブを前記凹凸形状に追随させて賦形し、融着させる前段のエアースルー工程と、
前記支持体に追随した前記繊維ウエブを前記熱可塑性繊維の融点より低い温度に冷却する工程と、
前記冷却した立体形状に賦形した繊維ウエブに別の熱風を吹き付け、前記繊維ウエブの毛羽立ち繊維と別の繊維同士を融着し、前記繊維ウエブの毛羽立ちを減少させる後段のエアースルー工程と
を備える賦形不織布の製造方法を提供する。
本発明において、「エアースルー」とは、通気性の支持体の表面に繊維ウエブを配置した状態で、繊維ウエブ側から気体を吹き付け、その気体を繊維ウエブおよび通気性の支持体を通過させて、通気性の支持体の裏面側に吹き抜けさせる処理をいう。
なお、第1の熱風W1の温度が繊維ウエブ50の繊維の低融点成分の融点より低すぎる場合、繊維の戻りが生じ賦形性が低下する。他方、繊維ウエブ50の繊維の低融点成分の融点より高すぎる場合、繊維同士が一気に融着し、自由度の低下により賦形性が損なわれるようになる。
なお、第2の熱風W2の温度が低すぎると繊維同士の融着ができずに繊維ウエブ50を凹凸形状に固定することが困難になる。一方、第2の熱風W2の温度が高すぎると、不織布の風合いが悪くなり、嵩がでにくくなる。
なお、第3の熱風W3の温度が低すぎると繊維同士の融着ができずに毛羽立ちを低減することが困難になる。一方、第3の熱風W3の温度が高すぎると、毛羽立ち繊維以外の繊維同士も融着されて、液浸透性が得られ難くなる。
図2に示すように、上記第1実施形態の賦形不織布の製造装置1において、上記冷却部14として、第2ノズル12と第3ノズル13との間の繊維ウエブ50に冷却気体Cを吹き付ける冷却ノズル14Nを配する。冷却気体Cの温度は、繊維ウエブ50の熱可塑性繊維の融点よりも低い温度、好ましくは繊維ウエブ50を構成する繊維の低融点成分の融点よりも低い温度とする。より好ましくは100℃以下に、さらに好ましくは50℃以下にする。冷却気体Cには、例えば、空気、窒素ガス、水蒸気等を用いることができる。好ましくは乾燥が不要な、もしくはコストが低い空気を用いる。なお冷却気体Cは、温度が高すぎると十分な冷却効果が得られない。
図3に示すように、前述の第1実施形態の賦形不織布の製造装置1において、上記冷却部14として、第2ノズル12と第3ノズル13との間の繊維ウエブ50を支持体10のコンベアベルト10Bの表面から上方に引き離す冷却部ローラ14Rを配する。この冷却部ローラ14Rは、回転自在で、表面が滑らかなローラで構成されている。または、上記冷却部ローラ14Rの代わりに、表面が滑らかな丸棒、もしくは繊維ウエブ50が摺動する面が滑らかな曲面である棒状体で構成されてもよい。さらに、上記冷却部ローラ14Rの内部に冷却媒体として例えば冷却気体もしくは冷却液体を流せる流路を配してもよい。この流路に冷却媒体を流すことにより、冷却部ローラ14Rによる繊維ウエブ50の冷却効率がさらに高められる。もちろん、上記流路は、上記丸棒や棒状体の内部に配することもできる。
図4に示すように、第2実施形態の賦形不織布の製造装置4は、前述の賦形不織布の製造装置1において、支持体(第1支持体)10とは別の支持体(第2支持体)20を設け、第3の熱風W3を吹き付ける第3エアースルー工程を第2支持体20で行うようにしたものである。
第2支持体20は、コンベアベルト20B上に、第1支持体10上で第1、第2エアースルー工程を行った繊維ウエブ50が送給されるように、第1支持体10と離間して直列に配されている。したがって、第1支持体10と第2支持体20との間が冷却部14になる。この冷却部14の構成は前述の図1から図3を参照して説明した自然冷却または強制冷却の冷却部14と同様の構成を採用することができる。
また、繊維ウエブ50を第1支持体10から剥離してから第2支持体20に載置することから、第2支持体20を冷却しておくことで第2支持体20に繊維ウエブ50が載ったときにも繊維ウエブ50を冷却できる。これにより、繊維ウエブ50の凹凸形状の保持性がさらに高められるので、第3の熱風W3の温度を許容範囲内で高めて、毛羽立ち繊維を他の繊維に確実に融着させて、毛羽立ちをより低減することができる。
また、メッシュベルトとして12メッシュから60メッシュのベルトを用いることにより、12メッシュ以上では目開きの面積(目開きの縦寸法×横寸法)が1.5mm2以下になり、毛羽立ち繊維が寝かされて融着されるため毛羽立ちが低減するという効果が得られる。メッシュが60メッシュより大きくなると局部抵抗が増加により熱風の風速を出すためのコストが増加する。
図5に示すように、賦形不織布の製造装置5は、前述の賦形不織布の製造装置4において、別の支持体(第2支持体)20を送給されてくる繊維ウエブ50の表面側に配し、前述の第3エアースルー工程を第2支持体20で行うようにしたものである。
具体的には、第2支持体20は、前述した第2実施形態の第2支持体20の上下を逆転させた以外、構成は同様のものである。
第2支持体20は、コンベアベルト20Bの下に第1支持体10上で第1、第2の熱風W1、W2を吹き付けて賦形処理を行った繊維ウエブ50が送給されるように、かつ第1支持体10と第2支持体20とが離間して配置されている。第1支持体10と第2支持体20との間が冷却部14になる。この冷却部14の構成は前述の図1ないし図3を参照して説明した自然冷却または強制冷却の冷却部14と同様の構成を採用することができる。
なお、好ましい実施形態としてコンベアで構成された賦形不織布の製造装置を例に説明したが、本願の好ましい製造装置は、コンベア式に限定されず、ドラム式であってもよい。
前述の図1に示すように、第1実施形態の賦形不織布の製造方法は、前述の賦形不織布の製造装置1によって実現される。
繊維ウエブ50の繊維に用いることができる繊維材料は特に限定されない。具体的には、下記の繊維などが挙げられる。ポリエチレン(PE)繊維、ポリプロピレン(PP)繊維等のポリオレフィン繊維;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド等の熱可塑性樹脂を単独で用いてなる繊維がある。また、芯鞘型、サイドバイサイド型等の構造の複合繊維がある。本発明では複合繊維を用いるのが好ましい。ここでいう複合繊維とは、高融点成分が芯部分で低融点成分が鞘部分とする芯鞘繊維、また高融点成分と低融点成分とが並列するサイドバイサイド繊維が挙げられる。その好ましい例として、鞘成分がポリエチレンまたは低融点ポリプロピレンである芯鞘構造の繊維が挙げられ、該芯/鞘構造の繊維の代表例としては、PET(芯)/PE(鞘)、PP(芯)/PE(鞘)、PP(芯)/低融点PP(鞘)等の繊維が挙げられる。さらに具体的には、上記構成繊維は、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維等のポリオレフィン系繊維、ポリエチレン複合繊維、ポリプロピレン複合繊維を含むのが好ましい。ここで、該ポリエチレン複合繊維の複合組成は、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンであり、該ポリプロピレン複合繊維の複合組成が、ポリエチレンテレフタレート/低融点ポリプロピレンであるのが好ましく、より具体的には、PET(芯)/PE(鞘)、PET(芯)/低融点PP(鞘)が挙げられる。また、これらの繊維は、単独で用いて不織布を構成してもよいが、2種以上を組み合わせた混繊として用いることもできる。
なお、第1の熱風W1の温度が低すぎる場合、繊維の戻りが生じ賦形性が低下する。一方、温度が高すぎる場合、繊維同士が一気に融着し、自由度の低下により賦形性が損なわれることとなる。
そして繊維ウエブ50を通過した第1の熱風W1は、支持体10の通気部を通ってダクト15から外部に排出される。
第2の熱風W2の温度は、繊維の種類、加工速度、熱風の風速などによって変わるので一義的に定まるものではないが、繊維ウエブ50の繊維が上述のようなPETとPEとの芯鞘構造の複合繊維である場合、ウエブ5の繊維の低融点成分の融点以上、繊維ウエブ50の繊維の高融点成分の融点未満とする。好ましくは135℃以上155℃以下とし、より好ましい温度として135℃以上150℃以下とする。
なお、第2の熱風W2の温度が繊維ウエブ50の繊維の低融点成分の融点より低くなると、凹凸形状の保持性が低下し、繊維ウエブ50の繊維の高融点成分の融点以上になると、風合いが悪くなり、また嵩がでにくくなる。
この冷却によって、繊維ウエブ50の繊維同士の融着点が強固に固化される(図6(2)参照。)。
なお、第3の熱風W3の温度が低すぎると毛羽立ち繊維と他の繊維同士の融着ができずに毛羽立ちを低減することが困難になる。一方、第3の熱風W3の温度が高すぎると、毛羽立ち繊維以外の繊維同士も融着されて、液浸透性が得られ難くなる。
このような賦形不織布を吸収性物品に用いることで、見た目の印象が良く、肌触りが良い吸収性物品を得ることができる。
前述の図4に示すように、第2実施形態の賦形不織布の製造方法は、前述の賦形不織布の製造装置4によって実現される。
第1支持体10表面に繊維ウエブ50を送給し、前述の第1実施形態の製造方法と同様にして、第1エアースルー工程と第2エアースルー工程とを順に行う。
第2エアースルー工程後、第1支持体10から繊維ウエブ50を剥離して別の支持体としての第2支持体20に供給することで、繊維ウエブ50を冷却する。この冷却は、自然冷却であっても、強制冷却であってもよいが、好ましくは前述の冷却ノズル14Nや冷却部ローラ14Rを用いた強制冷却とする。この冷却により、繊維ウエブ50の凹凸形状の保持性がさらに高められるので、第3の熱風W3の温度を許容範囲内で高めて、毛羽立ち繊維を他の繊維に確実に融着させて、毛羽立ちをより低減することができる。
これにより、繊維ウエブ50の両面の毛羽立ちを低減することができ、また寝せた毛羽立ち繊維が元の毛羽立ち状態に戻ることも低減されるので、凹凸形状に賦形された肌触り感が良い柔らかな賦形不織布を得ることができる。
また、第2支持体20の上面側に繊維ウエブ50が送給され、繊維ウエブ50の表面側から第3の熱風W3が吹き付けられることから、特に繊維ウエブ50の表面側の毛羽立ちをより一層低減することができる。
前述の図5に示すように、第3実施形態の賦形不織布の製造方法は、前述の賦形不織布の製造装置5によって実現される。
支持体(第1支持体)10表面に繊維ウエブ50を送給し、前述の第2実施形態の賦形製造方法と同様にして、第1エアースルー工程と第2エアースルー工程とを順に行う。
第2エアースルー工程後、第1支持体10から繊維ウエブ50を剥離して別の支持体としての第2支持体20に供給することで、繊維ウエブ50を冷却する。この冷却は、前述の第2実施形態の製造方法と同様にする。
これにより、繊維ウエブ50の両面の毛羽立ちを低減することができ、また寝せた毛羽立ち繊維が元の毛羽立ち状態に戻ることも低減されるので、凹凸形状に賦形された滑らかな感触の肌触り感が良い柔らかな賦形不織布を得ることができる。
また、繊維ウエブ50の裏面側から第3の熱風W3を吹き付けることから、特に繊維ウエブ50の裏面側の毛羽立ちをより一層低減することができる。
実施例1から実施例4は、前述の第1実施形態の製造方法により以下の条件で製造した。
すなわち、第1実施例は、繊維ウエブ50の繊維に、芯部がポリエチレンテレフタレート(融点が258℃)で、鞘部がポリエチレン(融点が130℃)の芯鞘構造の複合繊維を用いた。混率は100%、繊度は2.2dtexとした。その繊維ウエブ50を支持体10により搬送し、支持体10の表面で第1の熱風W1、第2の熱風W2を吹き付けることで凹凸形状に賦形させた。その後、支持体10の表面で繊維ウエブ50を自然冷却した後、支持体10の表面で第3の熱風W3を吹き付けて毛羽立ちを低減させた。第1の熱風W1は、温度を130℃、風速を50m/sec、吹き付け時間を0.018秒とした。また第2の熱風W2は、温度を145℃、風速を5.0m/sec、吹き付け時間を0.21秒とした。さらに第3の熱風W3は、温度を139℃、風速を1.5m/sec、吹き付け時間を4.0秒とした。上記条件にて賦形不織布の試験体を製造した。
実施例3は、強制冷却により100℃以下に冷却し、第1の熱風W1の風速を20m/sec、吹き付け時間を0.050秒に設定し、第3の熱風W3の風速を2.0m/secに設定した以外、前述の実施例1と同様の条件にて賦形不織布の試験体を製造した。
実施例4は、強制冷却により100℃以下に冷却し、第1の熱風W1の風速を20m/sec、吹き付け時間を0.050秒に設定し、第2の熱風W2の風速を7.2m/secに設定した以外、前述の実施例1と同様の条件にて賦形不織布の試験体を製造した。
実施例5は、第2の熱風W2の風速を0.5m/秒に設定し、強制冷却により100℃以下に冷却したこと以外、前述の実施例1と同様の条件にて賦形不織布の試験体を製造した。
すなわち、実施例5は、強制冷却により100℃以下に冷却した後、第3エアースルー工程を第2支持体20上で行った以外、前述の実施例1と同様の条件にて賦形不織布の試験体を製造した、
実施例6は、強制冷却により100℃以下に冷却した後、第3エアースルー工程を第2支持体20上で行い、第3の熱風W3の温度を130℃に設定した以外、前述の実施例1と同様の条件にて賦形不織布の試験体を製造した、
実施例7は、強制冷却により100℃以下に冷却した後、第3エアースルー工程を第2支持体20上で行い、第3の熱風W3の温度を142℃に設定した以外、前述の実施例1と同様の条件にて賦形不織布の試験体を製造した。
実施例8は、強制冷却により100℃以下に冷却した後、第3エアースルー工程を第2支持体20上で行い、第3の熱風W3の風速を1.0m/secに設定した以外、前述の実施例1と同様の条件にて賦形不織布の試験体を製造した。
実施例9は、強制冷却により100℃以下に冷却した後、第3エアースルー工程を第2支持体20上で行い、第3の熱風W3の風速を2.0m/secに設定した以外、前述の実施例1と同様の条件にて賦形不織布の試験体を製造した。
比較例2は、前述の第1の実施形態の製造方法において、第2エアースルー工程後の冷却を行わなかったこと以外、前述の実施例1と同様の条件にて賦形不織布の試験体を製造した。
比較例3は、前述の第1の実施形態の製造方法において、第2の熱風W2の温度を139℃、風速を1.5m/秒、吹き付け時間を5.0秒に設定し、強制冷却により100℃以下に冷却し、その後の第3エアースルー工程の代わりに130℃に加熱された二つの熱ロールに通す処理(特許文献1の方法)を行ったこと以外、前述の実施例1と同様の条件にて賦形不織布の試験体を製造した。
第1の熱風W1の温度は、風速風温計であるアネモマスター(日本カノマックス株式会社製:商品名)により第1ノズル11の吹き出し口直下で測定し、風速は、ピトー管により第1ノズル11の吹き出し口直下で総圧から静圧を引き動圧を測定しピトー管による流速計算式より求めた。第2の熱風W2の温度および風速は、上記アネモマスターにより第2ノズル12の吹き出し口直下で測定し、第3の熱風W3の温度および風速は、上記アネモマスターにより第3ノズル13の吹き出し口直下で測定した。
賦形不織布の厚みの測定方法は、賦形不織布に0.3kPaの荷重を加えた状態で、厚み測定器を用いて測定した。厚み測定器には、例えば、MITUTOYO社製の厚み計(例えば、商品名:ABSOLUTE)を用いた。厚み測定は、例えば10点測定し、それらの平均値を算出して厚みとした。
ウレタンフォーム(ブリジストン(株)製ウレタンフォーム モルトンMF30(商品名)、厚さ5mm)で表面を覆った金属製の円盤(直径70mm、300g)を、回転軸に取り付ける。取り付け位置は、円盤中心が回転軸中心から半径20mmずれた位置で回転する位置とする。賦形不織布の下面に、前記と同じウレタンフォームを敷く。次いで賦形不織布の測定面を水平かつ上面にして台上に固定する。賦形不織布の上に前記円盤を載せる。このとき、賦形不織布に加わる荷重は円盤の自重のみとする。この状態で回転軸を回転させて、円盤を賦形不織布上で周動させる。周動は時計回りに3回転、反時計回りに3回転を1セットとして行う。このときの周動速度は1周動あたり3秒とする。この周動を15セットの行った後、円盤を覆っているウレタンフォームの表面に付着した毛羽抜けした繊維を集め、繊維の本数を測定する。毛羽抜けした繊維の本数が多いほど、融着の強度が低いことを示す。
賦形不織布の上面および下面の摩擦による毛羽立ちは、上面および下面のそれぞれについて上記測定方法で測定し、その結果、毛羽抜けした本数が2本未満の場合を◎、2本以上5本未満の場合を○、5本以上10本未満の場合を△、10本以上の場合を×として表した。
実施例1から9の試験体は、第1、第2エアースルー工程によって賦形された繊維ウエブを熱可塑性繊維の融点より低い温度に冷却してから、その冷却した繊維ウエブに熱風を吹き付け、毛羽立ち繊維と別の繊維同士を融着する第3エアースルー工程を行ったものであり、毛羽立ちは実施例1から10のいずれも低減された(判定結果は○以上)。また実施例1から4および実施例6から10は、いずれの評価項目においても判定結果が○以上となった。具体的には、見た目の賦形性が良く(判定結果は○以上)、厚みも3.2mm以上得られ(判定結果は○以上)、液透過性はいずれも優れていた(判定結果は◎以上)。
実施例1から9のうち、第1支持体10で賦形処理を行う第1、第2エアースルー工程を行い、繊維ウエブ50を強制冷却した後、第2支持体20で毛羽立ちを低減させる第3エアースルー工程を行った実施例5から9では、第3の熱風W3の風速が1.0m/秒と遅い実施例8を除いて、厚みが3.5mm以上となり、その他の評価項目でもほとんど◎の判定となり優れた結果が得られた。特に実施例5、9は、厚み以外の評価項目のすべてが◎の判定を得た。これは、第3の熱風W3の温度が139℃で、風速が1.5m/秒ないし2.0m/秒以下の場合であり、この条件のときに毛羽立ち繊維を十分に柔らかくして寝せて、他の繊維と融着させ易くなるためと考えられる。特に、第3の熱風W3の風速が2.0m/秒と速い場合には、毛羽立ち繊維が繊維ウエブ50の基部内に入り込みやすくなることから、十分な毛羽立ちの低減効果が得られるものと考えられる。
10 支持体(第1支持体)
11 第1ノズル
12 第2ノズル
13 第3ノズル
14 冷却部
14N 冷却ノズル
14R 冷却部ローラ
15,16,17 ダクト
20 別の支持体(第2支持体)
50 繊維ウエブ
Claims (9)
- 凹凸形状を有する通気性の支持体上に熱可塑性繊維を含有する繊維ウエブを搬送して、熱風を吹き付けて該凹凸形状に賦形する賦形不織布の製造方法であって、
前記繊維ウエブに熱風を吹き付けて前記繊維ウエブを前記凹凸形状に追随させて賦形し、融着させる前段のエアースルー工程と、
前記支持体に追随した前記繊維ウエブを前記熱可塑性繊維の融点より低い温度に冷却する工程と、
前記冷却した立体形状に賦形した繊維ウエブに別の熱風を吹き付け、前記繊維ウエブの毛羽立ち繊維と別の繊維同士を融着し、前記繊維ウエブの毛羽立ちを減少させる後段のエアースルー工程と
を備える不織布の製造方法。 - 前記前段のエアースルー工程は、
前記繊維ウエブを前記支持体表面に沿わせた状態で搬送する間に、前記繊維ウエブに第1の熱風を吹き付けて、前記支持体の凹凸形状に前記繊維ウエブを追随させる第1エアースルー工程と、
該繊維ウエブを凹凸形状に賦形した状態で第2の熱風を吹き付けて前記繊維ウエブの繊維同士の融着を行う第2エアースルー工程とを有し、
前記後段のエアースルー工程は、前記冷却した繊維ウエブに前記第1の熱風の風速よりも遅い風速で、かつ前記繊維ウエブの毛羽立ち繊維を寝せる風速の第3の熱風を吹き付ける
請求項1記載の賦形不織布の製造方法。 - 前記第2の熱風は前記第1の熱風の風速よりも遅い
請求項2記載の賦形不織布の製造方法。 - 前記第2エアースルー工程後、前記支持体から前記繊維ウエブを剥離してから前記後段のエアースルー工程を行う
請求項2または請求項3に記載の賦形不織布の製造方法。 - 前記第2エアースルー工程後、前記繊維ウエブを前記支持体から剥離してから異なる支持体に載置した状態で前記後段のエアースルー工程を行う
請求項2、請求項3または請求項4に記載の賦形不織布の製造方法。 - 前記第2の熱風の吹き付けた前記繊維ウエブの面とは反対側の面に前記第3の熱風を吹き付ける
請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の賦形不織布の製造方法。 - 前記繊維ウエブの繊維は低融点成分が鞘部で高融点成分が芯部の芯鞘構造の複合繊維であり、
前記第3の熱風の温度は前記複合繊維のうちで融点が最も低い成分の融点以上の温度に設定される
請求項2から請求項6のいずれか1項に記載の賦形不織布の製造方法。 - 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の不織布の製造方法により製造された賦形不織布。
- 凹凸形状を有する表面で熱可塑性繊維を含有する繊維ウエブを搬送するエアースルー方式の支持体と、
前記支持体表面に搬送された前記繊維ウエブに、前記繊維ウエブの繊維同士を前記凹凸形状が保持される状態に融着させる温度の熱風を吹き付け、賦形するノズルとを備え、
前記賦形された繊維ウエブを前記熱可塑性繊維の融点より低い温度に冷却する冷却部と、
前記冷却された繊維ウエブに毛羽立ち繊維と別の繊維同士を融着させる熱風を吹き付ける別のノズルを備えた
賦形不織布の製造装置。
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