JP5749885B2 - データ記憶装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は一般的には、データ記憶システム及び方法に関し、さらに具体的には、光データ記憶システム及び方法、並びにホログラム・データ記憶システム及び方法に関する。
データ記憶システム及び方法が望ましいことは公知である。体積ホログラム記録システムは一般的には、感光性ホログラム媒体の内部で収束する2本の対向伝播型のレーザ・ビーム又は光ビームを用いて干渉パターンを形成する。この干渉パターンは、ホログラム媒体の屈折率の変化又は変調を生ずる。符号化したいデータに応じて光ビームの1本を変調すれば、得られる干渉パターンは強度及び位相の両方について変調するデータを符号化する。記録された強度及び位相情報は後に、無変調光ビーム又は参照光ビームの再導入に応じて検出され、これにより、符号化されたデータを反射として復元することができる。
従来の「ページ方式」ホログラム・メモリは、ホログラム媒体の二次元のアレイ又は「ページ」に並列して書き込まれたデータを有する。
相対的に単純で、安価であり、堅牢なホログラム・メモリ・システムを提供することが望ましい。さらに、ビット指向型ホログラム・メモリ・システムが望ましい。
データ記憶装置が、複数の垂直方向に積層し横方向に広がる層の軌道(トラック)に複数の体積を配列した熱可塑性基材と、各々が体積の対応する一つに収容されている複数のマイクロホログラムとを含んでおり、体積の各々におけるマイクロホログラムの存在又は非在が、記憶されているデータの対応する部分を示す。
本発明の理解は、本発明の好適実施形態についての以下の詳細な説明を添付図面と共に考察することにより容易になろう。尚、図面では、類似の参照符号は類似の部材を表わす。
対向伝播型光ビームを用いて媒体の内部にホログラムを形成する構成を示す図である。 対向伝播型光ビームを用いて媒体の内部にホログラムを形成する代替的な構成を示す図である。 対向伝播型光ビームを用いて媒体の内部にホログラムを形成する代替的な構成を示す図である。 対向伝播型光ビームを用いて媒体の内部にホログラムを形成する代替的な構成を示す図である。 対向伝播型光ビームを用いて媒体の内部にホログラムを形成する代替的な構成を示す図である。 光強度パターンを示す図である。 図6の強度パターンに対応する線形媒体での屈折率変調を示す図である。 回折効率が記録温度と読み出し温度との間の差の関数である場合のホログラムの期待ブラッグ離調を示す図である。 回折効率が角度変化の関数である場合のホログラムの期待ブラッグ離調を示す図である。 実質的に線形の光応答性媒体における光強度を示す図である。 実質的に線形の光応答性媒体における対応する屈折率変化を示す図である。 実質的に非線形の光応答性媒体における光強度を示す図である。 実質的に非線形の光応答性媒体における対応する屈折率変化を示す図である。 実質的に線形の光応答性媒体における光強度を示す図である。 実質的に線形の光応答性媒体における対応する屈折率変化を示す図である。 実質的に非線形の光応答性媒体における光強度を示す図である。 実質的に非線形の光応答性媒体における対応する屈折率変化を示す図である。 屈折率変調の関数としての期待マイクロホログラム反射率を示す図である。 ある時刻での位置の関数としての期待温度上昇プロファイルを示す図である。 ある時刻での位置の関数としての期待温度上昇プロファイルを示す図である。 期待屈折率変化を上昇する温度の関数として示す図である。 対応するマイクロホログラム読み出しモード及び書き込みモードを示す図である。 材料温度を臨界温度まで上昇させるのに要求される光ビーム入射光ビーム・エネルギの期待される関係を対応する光学的フルエンスの関数として示す図である。 可逆型可飽和吸収体を用いた透過率とフルエンスとの間の期待される関係を示す図である。 可逆型可飽和吸収体を用いた正規化後の線形吸収と光ビーム・ウエストと距離との間の期待される関係を示す図である。 媒体の内部での期待される対向伝播型光ビーム露光を示す図である。 媒体の内部での対応する温度上昇を示す図である。 図16(A)及び図16(B)の温度上昇に対応する期待屈折率変化を示す図である。 25℃及び160℃でのオルトニトロスチルベンの正規化透過率変化を時間の関数として示す図である。 オルトニトロスチルベンの量子効率変化を温度の関数として示す図である。 25℃及び160℃でのジメチルアミノジニトロスチルベンの吸光度を波長の関数として示す図である。 追従及び集束検出器構成を示す図である。 シミュレートした屈折率プロファイルの等高線を示す図である。 シミュレートした屈折率プロファイルの等高線を示す図である。 シミュレートした屈折率プロファイルの等高線を示す図である。 ホログラム方式で記録された媒体の領域に入射する入射レーザ・ビームの断面を示す図である。 図19(A)〜図19(C)の円形マイクロホログラムのシミュレーションに対応する近距離場分布(=−2μm)を示す図である。 図19(A)〜図19(C)の円形マイクロホログラムのシミュレーションに対応する近距離場分布(=−2μm)を示す図である。 図19(A)〜図19(C)の円形マイクロホログラムのシミュレーションに対応する近距離場分布(=−2μm)を示す図である。 図21(A)の近距離場分布に対応する遠距離場分布を示す図である。 図21(B)の近距離場分布に対応する遠距離場分布を示す図である。 図21(C)の近距離場分布に対応する遠距離場分布を示す図である。 シミュレートした屈折率プロファイルの等高線を示す図である。 シミュレートした屈折率プロファイルの等高線を示す図である。 シミュレートした屈折率プロファイルの等高線を示す図である。 図23(A)〜図23(C)の円形マイクロホログラムのシミュレーションに対応する近距離場分布を示す図である。 図23(A)〜図23(C)の円形マイクロホログラムのシミュレーションに対応する近距離場分布を示す図である。 図23(A)〜図23(C)の円形マイクロホログラムのシミュレーションに対応する近距離場分布を示す図である。 図24(A)の近距離場分布にそれぞれ対応する遠距離場分布を示す図である。 図24(B)の近距離場分布にそれぞれ対応する遠距離場分布を示す図である。 図24(C)の近距離場分布にそれぞれ対応する遠距離場分布を示す図である。 追従及び集束検出器構成、並びに感知される状態の例を示す図である。 追従及び集束検出器構成、並びに感知される状態の例を示す図である。 追従及び集束検出器構成、並びに感知される状態の例を示す図である。 追従及び集束検出器構成、並びに感知される状態の例を示す図である。 集束及び追従サーボ系を示す図である。 交互方向の渦巻き型軌道を有するフォーマティングを示す図である。 様々な軌道始点及び終点を示す図である。 実質的に円形のマイクロホログラムを含むフォーマティングを示す図である。 長型マイクロホログラムを含むフォーマティングを示す図である。 軸外マイクロホログラム記録を示す図である。 軸外マイクロホログラム反射を示す図である。 軸外マイクロホログラム記録及び読み出しを示す図である。 軸外マイクロホログラム記録及び読み出しを示す図である。 軸外マイクロホログラム記録及び読み出しを示す図である。 マスタ・マイクロホログラム媒体を準備するための構成を示す図である。 マスタ・マイクロホログラム媒体から共役マスタ・マイクロホログラム媒体を準備するための構成を示す図である。 共役マスタ・マイクロホログラム媒体から流通向けマイクロホログラム媒体を準備するための構成を示す図である。 マスタ・マイクロホログラム媒体から流通向けマイクロホログラム媒体を準備するための構成を示す図である。 予備フォーマットされたマイクロホログラム・アレイを変化させることによるデータの記録を示す図である。 マイクロホログラム・アレイ方式のメモリ装置を読み取るための構成を示す図である。 ホログラム媒体に記憶されているマイクロホログラムの1層の半径方向断面図である。 図41の層の部分を示す図である。 図41の層の部分を示す図である。 図41の層の部分を示す図である。 ホログラム媒体の軌道に沿って記憶されたマイクロホログラムの層の一部の断面図であって、1本の軌道で隣り合うビット同士が互いに関して垂直方向にずれている場合の図である。 ホログラム媒体の軌道に沿って記憶されたマイクロホログラムの層の一部の断面図であって、1本の軌道で隣り合うビット同士が互いに関して垂直方向にずれている場合の図である。 ホログラム媒体の軌道に沿って記憶されたマイクロホログラムの層の一部の断面図であって、1本の軌道で隣り合うビット同士が互いに関して垂直方向にずれている場合の図である。 ホログラム媒体の軌道に沿って記憶されたマイクロホログラムの層の一部の断面図であって、1本の軌道で隣り合うビット同士が互いに関して垂直方向にずれている場合の図である。 ホログラム媒体の軌道に沿って記憶されたマイクロホログラムの層の一部の半径方向図であって、マイクロホログラムの隣り合う軌道同士が互いに関して垂直方向にずれている場合の図である。 ホログラム媒体の軌道に沿って記憶されたマイクロホログラムの層の一部の半径方向図であって、マイクロホログラムの隣り合う軌道同士が互いに関して垂直方向にずれている場合の図である。 様々なビット及び軌道の垂直方向オフセットについてのシミュレーション結果を示す図である。 様々なビット及び軌道の垂直方向オフセットについてのシミュレーション結果を示す図である。 様々なビット及び軌道の垂直方向オフセットについてのシミュレーション結果を示す図である。 様々なビット及び軌道の垂直方向オフセットについてのシミュレーション結果を示す図である。 様々なビット及び軌道の垂直方向オフセットについてのシミュレーション結果を示す図である。 様々なビット及び軌道の垂直方向オフセットについてのシミュレーション結果を示す図である。 様々なビット及び軌道の垂直方向オフセットについてのシミュレーション結果を示す図である。 複数のマイクロホログラムを内部に記憶したホログラム媒体に対して読み書きを行なうのに適したシステムのブロック図である。 本発明の一実施形態によるマイクロホログラムを読み出すパワーを調節する工程フローを示す図である。
本発明の図面及び記載は、分かり易くする目的で典型的なホログラフィ方法及びシステムに見出される他の多くの要素を除外しながら本発明の明確な理解に関連する要素を示すように単純化されていることを理解されたい。但し、かかる要素は当技術分野では周知であり、また本発明のさらに十分な理解を容易にする訳でもないため、かかる要素についての議論は本書では取り上げない。本書の開示は、当業者に公知のかかる全ての変形及び改変に関わる。
〔全体像〕
体積光記憶システムは、大容量データ記憶に対する需要を満たす潜在的可能性を有する。コンパクト・ディスク(CD)形式及びディジタル多用途ディスク(DVD)形式のようにディジタル情報が単一(又は最大でも2層)の反射層に記憶される従来の光学式ディスク記憶形式とは異なり、本発明の一観点によれば、ディジタル内容が、記憶媒体の垂直方向に積層し横方向に配向した軌道(トラック)に配列された複数の体積において局所化された屈折率変化として記憶される。軌道の各々が、対応する横方向例えば半径方向に配向した層を画定し得る。
本発明の一観点によれば、データの単一ビット又はビット群を、各々が体積の対応する一つに実質的に収容されている個別のマイクロホログラムとして符号化することができる。一実施形態では、媒体(1又は複数)は射出成形用熱可塑性材料製ディスクの形態を取っており、1又は複数の非線形関数的特徴を呈する。この非線形関数的特徴は、入射光の光学的強度若しくはエネルギ、又は加熱のように、受けたエネルギの非線形関数である屈折率変化として具現化され得る。かかる実施形態では、媒体の所与の体積の内部に干渉縞を生成することにより、データの1又は複数のビットを、後に検出可能な屈折率変調として当該体積に選択的に符号化することができる。このように、三次元型分子性光応答性の屈折率変化マトリクスを用いてデータを記憶することができる。
本発明の一観点によれば、非線形関数的特徴は、当該条件よりも小さい場合には実質的な屈折率変化は生じず当該条件よりも大きい場合には測定可能な屈折率変化が誘発されるようなエネルギ応答性閾値条件を確立することができる。この態様で、閾値よりも小さい送達エネルギを有する光ビームを入射させることにより選択された体積を読み取り又は復元したり、閾値よりも大きい送達エネルギを有する光ビームを用いて選択された体積を書き込み又は消去したりすることができる。従って、各々がマイクロホログラムを実質的に内部に含んでいても含んでいなくてもよい体積の稠密なマトリクスを確立することができる。マイクロホログラムの各々が、当該マイクロホログラムを書き込むのに用いられる対向伝播型光ビームの干渉縞に対応して異なる屈折率を有する交互型小領域パターンとして具現化される。屈折率変調が、符号化されたビット中心のように目標体積からの距離の関数として急速に減衰する場合には、体積をさらに稠密に充填することができる。
本発明の一観点によれば、特定の体積の屈折率変化は、当該体積を通過する対向伝播型レーザ・ビームの干渉縞に対応して局所化された加熱パターンによって誘発され得る。一実施形態では、屈折率変化は熱可塑性材料製媒体のアモルファス状態と結晶状態との間の密度差から生ずる。一方の状態から他方の状態への移行は、内部の干渉縞において目標体積の小体積を熱的に活性化することにより媒体の目標体積において選択的に誘発され得る。代替的には、屈折率変化は、目標体積の内部に配置された染料又は染料内の他の触媒に生ずる化学的変化のような媒体の目標体積の小体積の内部の化学的変化によって誘発されてもよい。かかる化学的変化は、熱活性化を組み合わせて用いて選択的に誘発されてもよい。
非線形応答性媒体を用いた構成が、単一の厳密に集束された光ビーム、集束された反射光ビーム、僅かに集束された反射光ビーム又は無集束の反射光ビームを用いるビット指向型(ページ方式に対立する)マイクロホログラム媒体及びシステムを提供するために用いるのに好適である。かかる構成は、記録光学系の整列不正に対する許容度の向上、並びにマイクロホログラフィ・システムの簡素化及び低経費化を含めた利点を提供する。このように、本発明の一観点によれば、曲率の殆ど又は全くない反射性要素をマイクロホログラフィ・システムに用いることができる。データを記録するディスクの片面を反射性要素として用いてもよい(反射性皮膜を備えていてもいなくてもよい)。
例えば、低曲率の特徴を有する射出成形用熱可塑性材料製媒体を成形して媒体表面とし、反射を発生するため及び追従(トラッキング)のために金属化して用いることができる。本発明の一観点によれば、熱可塑性材料製媒体は、僅かに曲面を成す要素をディスクに組み入れるように成形されてディスクにされ、するとこのディスクを用いて、パワー密度を高めた反射を発生することができる。これらの特徴は、DVDの溝と同様に追従のために好適であり得る。さらに、反射した光ビームを補正する1又は複数の要素を用いてもよい。例えば、曲面鏡を用いてコリメートされた光ビームを生成し、また液晶セルを用いて、異なる層に向かうことにより発生される経路長差を相殺してもよい。或いは、回折要素のように作用するホログラム層を、光ビームに対する補正を与えるように媒体の表面の近傍に配置してもよい。外部鏡又はディスク表面を用いて反射を発生することもできる。
本発明の一観点によれば、異なる層におけるデータ読み出しは異なっていてよい。反射は異なる層では異なる収差を有するため、この収差を用いて、集束過程で層の指標付け(indexing)を行なうことができる。ディスク裏面の設計を用いて、実効的な格子強度を高めるために反射した光ビームのさらに十分な制御を提供することができる。多層皮膜及び/又は表面構造(表示フィルム構造と同様のもの)も利用に適する。本発明の一観点によれば、斜行入射光ビームを吸収して垂直光ビームを反射する設計を用いて、雑音を低減すると共にマイクロホログラムの配向を制御してもよい。さらに、マイクロホログラムの格子強度は、異なる層で同じである必要はない。パワー・スケジューリングを用いて、異なる層での記録を行なってもよい。
本発明の一観点によれば、閾値型材料において1本の集束した光ビーム及び1本の平面波光ビームを用いてマイクロホログラムの記録を実行することができる。かかる方法は2本の入力光ビームを用いてもよいが、整列の要件は従来の方法論ほど厳しくない一方で、マイクロホログラムの配向及び強度は十分に制御されて複数の層にわたって一様な状態に保たれる。読み出し信号も、さらに良好に予測され得る。
〔単一ビット・ホログラフィ〕
単一ビット・マイクロホログラフィは、光データ記憶について他のホログラフィ手法を凌ぐ幾つかの利点を与える。図1を参照して述べると、同図には、対向伝播型光ビームを用いて媒体の内部にホログラムを形成する例示的な構成100が示されている。ここで、マイクロホログラム記録は、干渉して記録媒体130の体積140に縞を生成する2本の対向伝播型光ビーム110、120から生ずる。干渉は、光ビーム110、120を記録媒体の内部の目標体積例えば所望の位置140において回折限界に近い径(約1マイクロメートル(μm)以下のように)に集束することにより達成され得る。光ビーム110、120は、光ビーム110には従来のレンズ115を用い、光ビーム120にはレンズ125を用いて集束され得る。単レンズ集束を図示しているが、複レンズ形式を用いてもよいことは言うまでもない。
図2は、対向伝播型光ビームを用いてホログラム支持媒体の内部にホログラムを形成する代替的な構成200を示す。構成200では、レンズ125が曲面鏡220に置き換えられており、光ビーム110の集束された反射120が光ビーム110自体と干渉するようにしている。構成100、200は、両レンズ115、125又はレンズ115及び鏡220の互いに対する極めて正確な位置揃えを要求する。従って、かかる構成を用いるマイクロホログラム記録システムは、従来の高精度位置決め装置を組み入れたもののような安定で無振動の環境に限定される。
本発明の一観点によれば、集束された反射光ビーム、僅かに集束された反射光ビーム又は無集束の反射光ビーム(対向伝播型の集束された光ビームに対して)を記録に用いることができる。図3は、対向伝播型光ビームを用いて媒体の内部にホログラムを形成する代替的な構成300を示す。構成300は、光ビーム110の鏡320からの無集束対向伝播型反射310を用いている。図示の実施形態では、鏡320は実質的に平面状の鏡の形態を取っている。
図4は、対向伝播型光ビームを用いて媒体の内部にホログラムを形成する代替的な構成400を示す。構成400は、光ビーム110の鏡420からの僅かに集束された対向伝播型反射410を用いている。構成400の図示の実施形態はまた、光学的経路長補正要素425を含んでおり、要素425は例えば液晶セル、ガラス製楔、又は楔の対の形態を取り得る。
図5は、対向伝播型光ビームを用いて媒体の内部にホログラムを形成するもう一つの代替的な構成500を示す。構成300(図3)と同様に、構成500は、実質的に平面状の反射面を用いる。但し、構成500は、光ビーム110の反射510を与えるために媒体130自体の部分520を用いている。部分520は、媒体130の反射性(金属皮膜付き等)裏面、媒体130の内部の反射層、又は媒体130に反射性表面を本質的に形成する1若しくは複数のホログラムの形態を取り得るが、全て非限定的な例とする。
構成300、400及び500では、光ビーム110は目標体積又は目標領域では光ビーム310、410、510よりも小さいスポット寸法及び大きいパワー密度を有するため、マイクロホログラムの各次元は小さいスポット寸法の各次元によって決まる。2本の光ビームの間のパワー密度差に潜在的に不利な点は、干渉パターンに生ずる台形成分又は直流成分である。かかる台形成分又は直流成分は、材料130の記録能力(ダイナミック・レンジ)のかなりの部分を消費し、この部分では材料130は受けた露光強度によって屈折率の線形変化を呈する。
図6は、対向伝播型光ビームから受ける光強度が位置と共に変化して、これにより干渉縞を形成することを示している。図7に示すように、屈折率が、受ける光強度と共にnに対して実質的に線形に変化するような線形応答性材料では、(相対的に)無集束の光ビームがこのようにして所望のホログラムに対応する目標体積よりも遥かに大きい体積においてダイナミック・レンジを消費する場合があり、これにより他の体積及びマイクロホログラムの可能な反射率を低下させる。ダイナミック・レンジはまた、対向伝播型光ビームが直角入射である場合(例えば図1及び図2を参照されたい)にも、媒体の深さの全体にわたって消費される。
本発明の一観点によれば、ホログラム形成時に目標体積以外で影響を受ける体積におけるダイナミック・レンジのかかる消費は、受けるパワー密度に対して非線形応答を呈する記録材料を用いることにより軽減される。換言すると、非線形記録特性を呈する媒体をマイクロホログラム・アプローチと組み合わせて用いる。材料の非線形記録特性を用いて、光強度に対して非線形(例えば平方、立方又は閾値型)である記録を容易にして、記録が、一定の光強度よりも実質的に大きい場合にのみ生ずるようにする。材料のかかる非線形記録特徴によって、指定されていない体積でのダイナミック・レンジの消費が減少し又は解消すると共に、マイクロホログラムの各次元従って目標体積の各次元の縮小が容易になる。
図10(A)〜図10(B)及び図11(A)〜図11(B)は、線形記録媒体の記録特徴を示し、図10(C)〜図10(D)及び図11(C)〜図11(D)は、閾値型の非線形記録媒体の記録特徴を示す。さらに明確に述べると、図10(A)〜図10(D)は、図1及び図2に示すような2本の集束した対向伝播型光ビームの干渉が光強度の変調を発生することを示しており、位置0(−0.5と0.5との間の中間)が両方の集束した光ビームの媒体厚みに沿った焦点に対応している。線形記録特性を呈する媒体の場合には、図10(A)に示す強度プロファイルに従って図10(B)に示すもののような屈折率変調が得られる。屈折率変調は最終的には位置0の近傍で最大化し得るが、材料の実質的に全厚にわたって延在しており、例えば図10(B)の位置(横軸)の値に限定されないため、得られるマイクロホログラムは、多数の体積が互いの上に積層されているような媒体の内部の特定の体積の内部に実質的に収容されないことを特記しておく。一方、非線形特性又は閾値特性を呈する記録媒体では(閾値条件を図10(D)に示す)、記録1010は、実質的に閾値条件1020に達した体積にのみ生ずるため、得られるマイクロホログラムは、多数の体積が互いの上に積層されている場合に特定の体積の内部に実質的に収容される。図10(D)は、縞を誘発するマイクロホログラムが約3μmにわたって延在していることを示す。同様の特徴が、図11(A)〜図11(D)に示すようにマイクロホログラムの横方向次元にも現われる。これにより実証されるように、媒体の目標とされていない体積のダイナミック・レンジの望ましくない消費が、閾値型の非線形材料を用いることにより軽減される。
説明の目的のために閾値型非線形材料について議論するが、一次近似まででは、屈折率変調の振幅は、線形応答性材料においては光強度と線形に共に変化することを理解されたい(図10(A)〜図10(B)、図11(A)〜図11(B)を参照されたい)。このように、記録閾値を有する材料が特に望ましいと判明したが、屈折率変調の振幅が例えば1よりも大きい羃(又は羃の結合)のように変化する露光に対する非線形光学的応答を呈する材料が、他の影響を受ける体積でのダイナミック・レンジ消費を有意に軽減し得る。
閾値型の非線形材料に戻り、図10(C)〜図10(D)及び図11(C)〜図11(D)を再び参照すると、かかる場合には、閾値応答性媒体は、入射エネルギ密度又はパワー密度1015が閾値1020よりも大きい場合にのみ実質的に光学的に誘発される屈折率変化1010を受けることにより作用する。閾値1020よりも下では、媒体は屈折率変化を実質的に受けない。記録に用いられる対向伝播型光ビームの一方、例えば反射光ビームは、集束されていてもよいし(図1及び図2)、僅かに集束されていてもよいし(図4)、無集束であってもよい(図3及び図5)。それでも、かかる閾値応答性材料を用いると、集束許容値要件を緩くする効果を有する。もう一つの利点は、図5に示すもののような現行の表面技術光記憶装置と同様の反射性装置をディスクのような媒体に組み入れることができることである。
ここで図8及び図9を併せて参照して述べると、相対的に大きいページ方式ホログラムに対立するものとして相対的に小さいマイクロホログラムを用いると、温度のゆらぎ及び角度整列不正に対する系許容性が高められる。図8は、ホログラムの期待ブラッグ離調(∝1/L、Lはホログラム長である)を記録温度と読み出し温度との間の差の関数として示す。参照番号810はマイクロホログラムの期待性能に対応し、参照番号820はページ方式ホログラムの期待性能に対応する。図9は、ホログラムの期待ブラッグ離調(∝1/L、Lはホログラム長である)を角度変化の関数として示す。参照番号910はマイクロホログラムの期待性能に対応し、参照番号920はページ方式ホログラムの期待性能に対応する。
限定ではなくさらに詳細な説明のみのために述べると、回折限界に近い寸法に集束された入射光ビームは、僅かな集束又は全く無集束で反射されることができ、反射光ビームは対向伝播型の集束された入射光ビームに対して無集束(又は僅かに集束されている)となる。反射性要素はディスク表面に位置していてよく、例えば平面鏡又は僅かに曲面を成す鏡の形態を取り得る。集束した光ビームと反射との間に何らかの整列不正が生じたら、干渉パターンは、反射光ビームが相対的に大きい曲率の位相面を有するような位置である集束光ビームの位置によって決まる。大きい曲率は、集束したスポットが反射した光ビームに対して移動するときに小さいパワー密度変化を生ずる。
〔非線形応答性材料例1〕
ホログラム式記憶システムのための媒体候補としてフォトポリマーが提案されている。フォトポリマー系媒体は、ガラス基材の間に介設されたゲル様状態において記録される妥当な屈折率変化及び感度を有する。しかしながら、成形ディスクのように簡素化された構造を提供することが望ましい。さらに、フォトポリマー系は、環境条件すなわち周囲照明に感受性があり、記録工程の前、最中及び場合によっては後にも、特殊な扱いを要する場合が多い。これらの欠点を解消することも望ましい。
本発明の一観点によれば、屈折率変調が光ビームへの露光を介して誘発されるような相変化ポリマー材料がホログラム式データ記憶媒体として用いられる。一実施形態では、検出可能な屈折率変化は、材料のアモルファス成分と結晶成分との間の熱誘発型の局所化された変化から生ずる。これにより、小さいエネルギを用いて潜在的に大きい屈折率変調が誘発される。かかる材料はまた、閾値よりも小さい光学的露光エネルギは材料の屈折率に殆ど又は実質的に全く影響を有さず、閾値よりも大きい光学的露光エネルギは検出可能な屈折率変化を生ずるという閾値条件を提供することができる。
さらに具体的には、相変化を誘発し得るポリマー材料は、射出成形用環境安定型熱可塑性基材において良好な感度(S>500cm/J以上)で大きい屈折率変化(Δn>0.01)を与えることができる。加えて、かかる材料はまた、実質的に閾値応答性記録工程を用いる可能性を与え、周囲光露光が記憶されているデータを実質的に劣化させることのないようにしつつ、読み書きの両方に同波長のレーザを用いることを可能にする。一実施形態では、検出可能な屈折率変化は、共重合体熱可塑性基材の成分の一つのアモルファス状態と結晶状態との間の屈折率差に対応する。かかる基材は、共重合体を溶融温度(Tm)よりも高温に上昇させ、材料を急冷すなわちクエンチして、以前は結晶性であった材料の成分をアモルファス状態として冷却することにより製造され得る。
ここで図14(A)及び図14(B)を併せて参照すると、光ビームが材料の目標体積の内部で干渉を起こして、干渉縞に対応する目標体積の小体積をここでのエネルギ吸収の結果として局所的に加熱する。一旦、局所的な温度が臨界温度、例えばガラス転移温度(Tg)を上回ったら(図14(A))、材料の結晶成分は溶融し、続いて冷却してアモルファス状態になり、材料内の他の結晶状態体積に対して屈折率差を生ずる。臨界温度は代替的には、ナノドメイン成分物質の溶融温度(Tm)の近くであってもよい。何れにせよ、入射光ビームのエネルギが材料の温度を臨界温度よりも高く上昇させるのに十分でない場合には、実質的に如何なる変化も生じない。このことが図14(B)に示されており、同図では、臨界値Fcritを上回る光学的フルエンスが相変化を招き、ホログラムの書き込みを結果として生じ、また臨界値Fcritよりも小さい光学的フルエンスはかかる変化を実質的に生ぜず、従って記録されたホログラムを読み取るのに適当となり、ゆえに記録されたデータを復元するのに適当となる。
さらに詳細な説明のためという限定しない目的で述べると、臨界値は、FCRIT=L×ρ×c×ΔTによって与えられ、式中、Lはマイクロホログラムの長さすなわち深さであり、ρは材料密度であり、cは材料の比熱であり、ΔT は受ける温度変化(すなわちT−T。ここでTは材料のガラス転移温度であり、Tは周囲温度である)である。一例として、密度が1.2g/cmで比熱が1.2J/(K・g)であるポリカーボネートを用いる場合に、マイクロホログラムの長さは5×10−4cmであり、温度変化は125℃(K)であり、FCRIT=90mj/cmである。エネルギ表現に書き換えると、臨界フルエンスFCRITに達するのに必要とされるエネルギ(ECRIT)は、ECRIT=FCRIT×A=FCRIT×(πw /2)であり、式中、Aはホログラムの横断方向面積であり、wは光ビーム・ウエストである。ECRITを与えるのに必要とされる焦点でのエネルギEは、
であり、式中、e−αLは透過率であり、α=α+αNLFであり、αは材料の線形吸収であり、αNLは材料の非線形吸収であり、Fは最大入射光学的フルエンスであり、Lはマイクロホログラムの長さである。材料に届いて焦点で所要エネルギEを与える入射エネルギEINは、
となり、式中、e−αLは透過率であり、α=α+αNLFであり、αは材料の線形吸収であり、αNLは材料の非線形吸収であり、Fは最大入射光学的フルエンスであり、Lはマイクロホログラムの長さであり、Dは材料の深さ(又は長さ)(例えば媒体ディスクの厚み)である。ここで図15(A)〜図15(C)を併せて参照すると、光ビーム・ウエストwが0.6×10−4cmであるとすると、ホログラムの横断方向面積Aは5.65×10−9cmとなる。また、マイクロホログラムの深さLが5×10−4cmであり材料の深さD(例えば媒体ディスク全体)が1mmであるとすると、入射エネルギEINとαとの間に予測される関係は図15(A)に示す通りになる。さらに、材料線形吸収αが0.0181/cmであり、材料非線形吸収αNLが1000cm/Jであるとする(ここでも材料長さは.1cmとする)と、透過率とフルエンスとの間に予測される関係は図15(B)に示す通りになる。これらの同じ仮定を用いて、光ビーム・ウエストと距離との間、及び正規化吸収と距離との間に予測される関係は図15(C)に示す通りになる。
このことと整合して、図16(A)及び図16(B)に示すように、かかる共重合体材料製媒体の対向伝播型光ビーム露光は、マイクロホログラムでの結晶ポリマーのナノドメインの形成又は破壊のため、対向伝播型光ビーム干渉縞に対応する固定型屈折率変調の形態でマイクロホログラムを書き込むと期待される。すなわち、相変化/分離機構は、用いられている光の波長よりも実質的に小さい結晶ナノドメインの形成又は破壊に基づいて屈折率変調を発生する。図16(B)の値は、各々の入射単一ビーム・パワー(P1=P2)が75mWであり、α=20cm−1であり、露光時間(τ)が1msであるような2本の対向伝播型ビームを用いて予測されている。マイクロホログラムを形成する予測される得られる屈折率変化(Δn=0.4)を図16(C)に示す。同図で分かるように、対向伝播型光ビームの干渉縞に対応する一連の屈折率変化として具現化されるマイクロホログラムは、局所化された加熱が閾値条件を上回る(例えば温度が150℃を超える)場合にのみ実質的に生じ、閾値記録条件が得られる。
利用に適したポリマーとしては、非限定的な例として述べると、部分結晶性を呈する単独重合体、アモルファス・ポリマー及び結晶ポリマーで構成される単独重合体のブレンド、並びにランダム共重合体及びブロック共重合体や、単独重合体を含ませた又は含ませない共重合体のブレンドを含めた多様な共重合体組成物がある。かかる材料は、非限定的な例としてのみ述べると、3マイクロメートル(ミクロン)深さ程度でホログラムを記憶するのに適する。材料の線形吸収が大きく、材料を不透明にして感度を制限する場合がある。
吸光性染料に応答する熱誘発型反応が、光反応性機構から屈折率変化機構を分離するのに好適であり、潜在的に大きい感度を可能にする。本発明の一観点によれば、熱誘発型過程は、光誘発型屈折率変化に非線形応答性機構を提供することができる。この機構又は閾値条件は、データ読み出し及び記録についてそれぞれ低パワー及び高パワーの同じ波長の光ビームを用いることを可能にする。この特徴はまた、周囲光が、記憶されているデータを実質的に損なうのを防ぐ。吸収がフルエンスの関数でありフルエンスの増加と共に増大するような可逆型可飽和吸収(RSA)特性を有する染料が有用である。結果として、吸収は光ビームの焦点において最も大きくなり、このことは背景線形吸収が小さいことを意味し、最終的には透明に近い材料を生ずる。かかる染料の実例としては、非限定的な例としてのみ述べるとポルフィリン類及びフタロシアニン類がある。
さらに、アモルファス/結晶共重合体が、ディスクのような射出成形用熱可塑性基材に所望の特性を与えるのに好適である。熱可塑性材料の利用は、重大な後処理要件を必要とせずにデータを安定基材に記録することを可能にし、屈折率変化、感度、安定性及び「固定」は単一の共重合体材料自体によって与えられるようにする。また、従来のフォトポリマーよりも大きい屈折率変調が、共重合体成分の選択を介して可能となり得る。材料の感度は、用いられる染料(1又は複数)の光吸収特性に依存し得る。公知の可逆型可飽和吸収染料の場合には、従来のホログラム用フォトポリマーの2倍〜3倍高い感度が達成可能である。閾値条件はまた、データが記録された後に後処理を殆ど又は全く要求せずに同じ波長でデータを読み書きする能力を提供する。このことは、データの記録の後に系を完全硬化させるために全基材露光を典型的に要求するフォトポリマーと対照的である。最後に、共重合体基材は、データ記録の前にはフォトポリマーのゲル様状態に対立するものとして熱可塑性状態にあってもよい。このことは、フォトポリマーと比較して媒体の物理的構造を有利に簡素化する。熱可塑性状態の材料はそのまま射出成形されることができ、例えば容器又は担体の内部に収容する必要がないからである。
このように、本発明の一観点によれば、アモルファス/結晶共重合体を用いて、光誘発型相変化及び結果としての屈折率変調を支援することができる。線形吸収性染料をアモルファス/結晶相変化材料と組み合わせて用いて、光エネルギを温度上昇へ変換することができる。可逆型可飽和吸収染料(1又は複数)を用いて、温度上昇を効率的に生ずることができる。光学的活性化は、染料及び相変化/分離材料を介して屈折率変化の誘発から分離されることができ、屈折率変化に対する閾値条件を可能にする。
さらに詳細な説明のために述べると、幾つかのブロック共重合体組成物では、共重合体の性質のため、個別のポリマー相が自発的に分離して、ポリマー・ブレンドのように巨視的に成長することのない規則的な秩序を有する領域(ドメイン)構造となる。この現象は、SakuraiによってTRIP、第3巻(1995年)、第90頁以下で議論されている。共重合体を構成している個別のポリマーは、温度に依存してアモルファス挙動及び/又は結晶挙動を呈し得る。個別のポリマーの重量比は、分離したミクロ相が球を形成するか、円柱を形成するか、ラメラを形成するかを決定するのに役立つ。両方の相が、個別のブロックのガラス転移温度(Tg)及び溶融温度(Tm)よりも高温での短時間(又はより長時間)の加熱後にアモルファスとなるような共重合体系を用いることができる。低温に冷却すると、相の一つが、本来のミクロ相の形状を保ちつつ結晶化する。この現象の一例がポリ(エチレンオキシド)/ポリスチレンブロック共重合体について示されており、Hung他によってMacromolecules、第34巻(2001年)、第6649頁以下に報告されている。本発明の一観点によれば、ポリ(エチレンオキシド)/ポリスチレンブロック共重合体を例えば75%/25%比で用いることができる。
例えば、銅フタロシアニン、鉛フタロシアニン、亜鉛フタロシアニン、インジウムフタロシアニン、インジウムテトラブチルフタロシアニン、ガリウムフタロシアニン、コバルトフタロシアニン、白金フタロシアニン、ニッケルフタロシアニン、テトラ−4−スルホナトフェニルポルフィリナト銅(II)又はテトラ−4−スルホナトフェニルポルフィリナト亜鉛(II)(Copper Phthalocyanine, Lead Phthalocyanine, Zinc Phthalocyanine, Indium Phthalocyanine, Indium tetra-butyl Phthalocyanine, Gallium Phthalocyanine, Cobalt Phthalocyanine, Platinum Phthalocyanine, Nickel Phthalocyanine, tetra-4-sulfonatophenylporphyrinato-copper(II) or tetra-4-sulfonatophenylporphyrinato-zinc(II))等のフタロシアニン染料のような光化学的に安定で熱的に安定な染料をかかる共重合体に添加して射出成形し、120mm径のディスクとすることができる。成形時には共重合体の温度はポリスチレンのガラス転移温度(Tg)及びポリ(エチレンオキシド)の溶融温度(Tm)よりも高く上昇し、このようにしてミクロ相分離によってアモルファス材料を生成する。約−30℃へのディスクの冷却、例えば急冷は、ポリ(エチレンオキシド)相を材料の全体にわたり結晶化させる。結晶領域の領域寸法が100ナノメートル未満(例えば<100nm)のように十分に小さい場合には、光は媒体によって散乱されず、媒体は肉厚の基材であっても透明なままになる。データは、2本のレーザ・ビーム(又は光ビームとその反射)をディスクの特定の領域、例えば目標体積において干渉させることにより、材料に記録され得る。
1又は複数の記録光ビーム(例えば高出力レーザ・ビーム)への露光後に、染料は、干渉縞において強い光を吸収して、ディスクの対応する体積又は領域の温度をポリ(エチレンオキシド)相の溶融温度(Tm)よりも高い点まで瞬間的に高める。これにより、該当領域は実質的にアモルファスとなり、周囲材料の結晶領域とは異なる屈折率を生ずる。記録されたマイクロホログラムを読み取って対応するデータをマイクロホログラム反射として復元する目的のために引き続き低エネルギ・レーザ・ビームに露光しても、材料に何ら実質的な変化は生じない。この場合にはポリマーを個別のポリマーのTg又はTmよりも高温に加熱しないレーザ出力が用いられる。このようにして、閾値応答性のような非線形光応答性のホログラム式データ記憶媒体であって、長期間にわたり、多数回の読み取りを経ても実質的に安定であるホログラム式データ記憶媒体を提供することができる。
球形、円柱形及びラメラは一般的な構造であるが、他の置換も形成することができ、同等に良好に作用し得る。ポリカーボネート/ポリエステルブロック共重合体を含めた多様なブロック共重合体を代用することもでき、結晶領域の様々な形成温度及び結晶領域が破壊される温度を考慮することができる。放射線を吸収して熱を発生するのに用いられる染料が可逆型可飽和吸収体の形態を取る場合には、加熱が生ずる位置を精密に狙う際に良好な制御が得られる。マイクロホログラムの横方向の広がりは、集束したレーザ・ビーム(1又は複数)のウェスト径よりも有意に小さくなり得る。このように、記録されるマイクロホログラムの外部での記録材料のダイナミック・レンジの消費を制限し又は解消し、ゆえに各々のマイクロホログラムの反射率を高め従ってデータ記憶容量を増大させることが、本発明の一観点によれば非線形記録媒体の利用を介して実現され得る。
また、閾値型材料は、線形材料よりも記録に対する感度が高いという付加的な利点を与え得る。この利点は、マイクロホログラフィ・システムの達成可能な記録データ速度をさらに高めることに繋がる。さらに、媒体の閾値特徴から得られる段階的屈折率変調は、線形材料を用いたときよりも反射率の低いマイクロホログラムを生成するものとなり得る。しかしながら、反射率は、データ記憶応用にとっては十分に高いままであり得る。ここで図12を併せて参照すると、反射率は屈折率変調の増加と共に高まることが期待される。また、熱拡散は、甚大な問題を呈しないものと期待される。ホログラム形成時の熱拡散も考慮されており、温度パターンは、対向伝播型光ビームの干渉縞に従いすなわち露光パターンに従うものと期待される。屈折率パターンに縞を保つために、熱拡散は縞と縞との間の領域に実質的に限定されて、相変化温度に達することができる。図12の曲線1210は線形応答性材料に対応し、図12の曲線1220は閾値応答性材料に対応する。ここで図13(A)及び図13(B)を併せて参照すると、期待される温度上昇プロファイルが位置の関数として示されている。従って、目標体積から周囲体積への熱漏洩が周囲体積を閾値温度1020まで高めることはないものと期待される。
〔非線形材料例2〕
もう一つの構成によれば、ポリマー母材内の有機染料を用いて、ホログラム式データ記憶を行なうための屈折率変化(Δn)を支援することができ、この場合には、有機染料はポリマー母材に対して大きい共鳴強化型屈折率を有する。かかる例では、特定の領域すなわち目標体積での染料の漂白を用いて、ホログラフィのための屈折率勾配を生ずることができる。データは、媒体の内部で光ビームを干渉させることにより書き込まれ、特定の区域を漂白することができる。しかしながら、干渉光が媒体全体を通過し(特定の区域のみを漂白したい場合でも)、また漂白用放射線に対する線形応答が存在する場合(光ビーム強度が集束された区域で最高であり当該区域に最大の漂白を生ずる場合でも)には、相対的に低いレベルの染料が入射された媒体の全体にわたり漂白されるものと期待される。このように、データが多数のレベルに書き込まれた後に、望ましくない付加的な漂白が線形記録媒体に生ずるものと予期される。このことは最終的には、媒体に書き込まれ得るデータの層の数を限定し、延いては線形記録媒体の全体的な記憶容量を限定し得る。
記録媒体は、商業向け応用について有用な感度を与えるために、高い量子効率(QE)を有する必要があるとの認識からもう一つの問題が生ずる。QEは、電子正孔対を生ずる光反応性要素に入射するフォトンの百分率を指し、装置の感度の尺度となる。QEの高い材料は典型的には、低パワーの読み出しレーザを用いる場合でも、記憶されているホログラム従ってデータの急速な漂白を受ける。このことと整合して、データは、データが線形応答性媒体において本質的に読み取り不能となるまでに限定された回数しか読み取ることができない。
本発明の一観点によれば、非線形光応答性媒体を用いてこれらの短所に対処する。この場合にも、データ記憶及び回収を提供するために、ホログラフィ・システムにフォトポリマーではなく熱可塑性材料を基本要素とする材料解を用いることができる。このことは、工程、取り扱い及び記憶、並びに多様なホログラフィ手法との両立性の観点で有利であることが分かっている。
さらに詳細な説明のために述べると、熱可塑性材料内の狭帯域吸収性染料をホログラム光データ記憶に用いることができる。硬質ポリマーの網状組織が、幾つかの光化学反応について量子効率を(QE)を阻害するものと考えられる。このように、本発明の一観点によれば、熱可塑性材料のTgの近くの温度又はこれよりも高温まで等のポリマー網状組織の局所化された加熱は、100倍よりも大きい倍率等で材料の局所的QEを高めるために有用である。この改善は、ホログラム光データ記憶に有用な態様で材料の感度を直接高める。さらに、この改善は、媒体の不連続の溶融領域内の染料分子が周囲のアモルファス材料よりもよりも高速の光化学反応を受けるようなゲート式工程又は閾値工程を提供し、延いては他の層に重大な影響を及ぼさずに媒体の多くの仮想的な層に書き込みを行なうことを容易にする。換言すると、他の体積の重大な漂白を有害に招くことなく読み書きを可能にする。
ここで図17(A)〜図17(C)を参照して述べると、オルトニトロスチルベン(o−ニトロスチルベン)を含むポリマー母材をホログラム式データ記憶に用いることができる。オルトニトロスチルベンの漂白を齎す光化学反応は周知であり、例えばSplitter及びCalvin、JOC(1955年)、第20巻、第1086〜1115頁に議論されている。後に、McCullochはこの種の化合物を用いて、染料を漂白して被着材料を形成することにより薄膜応用における導波管を製造した(Macromolecules(1994年)、第27巻、第1697〜1702頁を参照されたい)。McCullochは、特定のo−ニトロスチルベンのQEがポリメチルメタクリレート(PMMA)母材では0.000404となることを報告した。しかしながら、McCullochは、希釈ヘキサン溶液内の同じ染料が同じ漂白波長では0.11のQEを有することを特記している。McCullochはさらに、この差がポリマー薄膜からヘキサン溶液への移行時のλmaxの浅色偏移によるものと推測している。このことは易動性効果に関連し得る。というのは、硬質ポリマーにおけるo−ニトロスチルベンの安定な立体配座は、初期のペリ環状反応のため正しく整列し得ないからである。図17(A)は、100mW、532nmレーザによる25℃及び160℃での漂白を示すデータを示す。強化は易動性の増大によるものであるか、単純に高温であるため反応速度が高まることによるか、又は両方の組み合わせによるものであり得る。図17(A)と整合して、図17(B)は、約65℃よりも高温では議論されている母材のQEの強化が期待されることを示す。このように、一実施形態では、o−ニトロスチルベン染料をポリカーボネート母材と共に用いると、僅かに高いQEが可能となるに過ぎないもののPMMA材料に匹敵する性能を提供することができる。
但し、本発明はこの種類の染料に制限される訳ではないことを理解されたい。寧ろ、本発明は、固形ポリマー母材において室温又は室温の近くで十分に低いQEを有し、加熱時にQEの指数的増大のようなQEの増大を呈する任意の光活性染料物質を思量している。このことは、非線形記録機構を提供する。加熱は、QEが有意に強化される限りにおいて温度をガラス転移温度(Tg)よりも高温に上昇させる必要はなく、又はTgを十分に上回ってもよいことを理解されたい。かかる光活性染料のQEは、染料の実質的に一様な分布を含むポリマー母材の特定の領域の内部で強化され得る。ポリカーボネート母材の場合には、光活性染料を含むポリカーボネート母材を当該母材のTgよりも高く加熱することにより、漂白速度の増大を達成することができる。漂白速度の増大は、>100倍程度であり得る。
選択随意で、o−ニトロスチルベンのような光反応性染料をポリカーボネート母材に添加することに加えて、第二の熱的に安定で及び光化学的に安定な染料を母材に添加して光吸収体として作用するようにし、対向伝播型レーザ・ビームの焦点に位置する干渉縞において局所化された加熱を生成することもできる。集束点における染料濃度、レーザ出力及び時間を用いて、例えば母材のTgの近く又はTgを上回る所望の範囲に期待温度を調節してもよい。かかる実施形態では、光漂白の第一及び第二の光波長が母材の略同じ領域に同時に集束される。材料の加熱される領域の感度は、周囲の冷たい硬質ポリマー領域よりも例えば100倍程度大きくなるものと期待される(図17(A)を参照)ので、情報は、周囲領域に対する漂白効果が大幅に小さい相対的に低パワーの光ビームを用いて目標となる加熱される体積に高速に記憶され得る。このように、以前に記憶されていた領域、又は未だデータ記録されていない領域は、最小限の漂白を受け、これにより、当該領域での望ましくないダイナミック・レンジ消費を軽減して、さらに多くのデータ層を媒体に全体として書き込むことを可能にする。また、特定の書き込み領域を加熱するのに用いられるレーザ波長で相対的に低パワーで読み出すことにより、読み出し時の意図しない染料漂白も軽減される。代替的には、単一の波長又は波長範囲の光を加熱及び漂白に用いてもよく、二つの異なる波長の代わりに唯一の波長の光(又は波長の範囲)が用いられるようにする。
多様な染料が、局所化された加熱の目的のために熱的に安定で光化学的に安定な染料として作用するのに適するが、非線形に振る舞う染料が特に好適であることが分かっている。一つのかかる種類の染料は可逆型可飽和吸収体(RSA)として公知であり励起状態吸収体としても知られるものであり、特に興味深い。これらの種類としては多様な金属フタロシアニン類及びフラーレン染料等があり、これらの染料は典型的には、スペクトルの一部において染料の他の強い吸収から十分に分離される極めて弱い吸収を有するが、それでも光の強度が閾値水準を超えたときに強い遷移三重項−三重項吸収を形成する。伸張型ジメチルアミノジニトロスチルベンを用いた非限定的な例に対応するデータを図17(C)に示す。このことと整合して、一旦、ジメチルアミノジニトロスチルベンを含ませた媒体において対向伝播型光ビームの干渉縞での光の強度が閾値水準を超えたら、染料は集束点において強い吸収を起こし、材料の対応する体積を高温に速やかに加熱し得るものと期待される。このように、本発明の一観点によれば、熱的ゲート作用事象を用いて、媒体の目標体積以外の体積における不要な露光誘発型反応を最小限に抑えつつ、相対的に低エネルギでデータを媒体の目標体積に書き込むことを可能にする(従って向上した感度を呈する)ことができる。
〔追従及び集束〕
一実施形態では、マイクロホログラムは、媒体が回転するディスク(例えば図28及び図30を参照されたい)の形態にある場合には、複数の垂直方向に積層した層に半径方向に延在する渦巻き型軌道に沿って体積媒体に記憶される。光学系は、光ビームを媒体の特定の目標体積に集束させ、以前に記憶されたデータを復元する又は読み出すためにこの体積でのマイクロホログラムの存在又は非在を検出し、又はマイクロホログラムを形成するためにこの体積に干渉縞を生成する。このように、データ書き込み及び復元のためには光ビーム照射時に目標体積を正確に狙うことが重要である。
一実施形態では、入射する光ビームの反射の空間的特徴を用いて、媒体を含むマイクロホログラム・アレイの選択された体積を正確に狙うことを助ける。目標体積例えばマイクロホログラムが焦点又は軌道から外れている場合には、反射像は、焦点内(in-focus)及び軌道内(on-track)のマイクロホログラムからの反射とは予測可能な態様で異なる。すると、このことを監視して、特定の体積を正確に狙うように作動装置(アクチュエータ)を制御するために用いることができる。例えば、焦点外のマイクロホログラムからの反射の寸法は、焦点内のマイクロホログラムからのものとは異なる。さらに、整列不正のマイクロホログラムからの反射は、正しく整列したマイクロホログラムからの反射に比べて細長く、例えば本質的に楕円に近くなる。
さらに詳細な説明のために述べると、上で議論した材料系では、(従来のCD及びDVD技術とは異なり)非金属化層を用いて入射する読み出し光ビームを反射する。図18に示すように、媒体1820に含まれるマイクロホログラム1810は、1又は複数の光学的要素(例えばレンズ)1850の周りに配置される環検出器1840に向かって読み出し光ビーム1830を反射する。光学的要素1850は光ビーム1830をマイクロホログラム1810に対応する目標体積に集束させて、マイクロホログラム1810が光学的要素1850及び環検出器1840に入射する反射を発生するようにする。図示の実施形態では、光学的要素1850は、反射をデータ復元検出器(図示されていない)に伝達する。単一のみのマイクロホログラム1810が図示されているが、実際には媒体1820は、様々な位置(例えばXY座標又は軌道に沿って)及び多くの層(例えばZ座標、又は深さ平面若しくは擬似平面)に配置されたマイクロホログラムのアレイを含むものと期待されることを理解されたい。作動装置(1又は複数)を用いて、光学的要素1850は、マイクロホログラムの選択される一つに対応する異なる目標体積を選択的に狙うことができる。
マイクロホログラム1810が読み出し光ビーム1830の焦点に位置する場合には、読み出しレーザ・ビーム1830は反射されて、これにより光学的要素1850において反射信号を発生し、この信号がデータ復元検出器に伝達される。データ復元検出器は、例えば光ビーム1830の反射を検出するように配置されているフォトダイオードの形態を取り得る。マイクロホログラム1810が焦点に存在しない場合には、対応する信号はデータ復元検出器によって発生されない。ディジタル・データ・システムでは、検出される信号は「1」及び検出される信号の非在は信号「0」と解釈され、又は反対に解釈されてもよい。ここで図19(A)〜図19(C)を併せて参照すると、同図には、入射波長が0.5μm、レーザ・スポット寸法がD/2=0.5μm、左円偏光、共焦光ビーム・パラメータがz/2=2.5μm、及び遠距離場半回折角度がθ/2=11.55°(場)又はθ/2=8.17°(パワー)である読み出し光ビームを用いて焦点内軌道内円形マイクロホログラムに対応するシミュレートした反射データが示されている。
ここで図20を併せて参照すると、読み出しレーザ・ビームをマイクロホログラムによって正しく反射するためには、レーザ・ビームは及びマイクロホログラムに正しく焦点が合い、横方向に中心配置されているべきである。図20では、入射光ビームが中心部分2030において伝播光軸2020に垂直な波面2010を有することが分かる。マイクロホログラムは、何らかの方向に合致するこれらの波面ベクトル(すなわちk個のベクトル)の光のみを実質的に反射する。図20に示すもののような集束したガウス光ビームは、様々な波面ベクトルを有する多くの小波の重なりである。波面ベクトルの最大角度は、集束用対物レンズの開口数によって決まる。従って、全ての波面ベクトルがマイクロホログラムによって反射される訳ではなく、マイクロホログラムが、幾つかの波面ベクトルを有する入射光のみを反射するフィルタのように作用するようにする。焦点から離れると、入射光の中心部分のみがマイクロホログラムと重なり合う。従って、中心部分のみが反射される。このシナリオでは、反射効率の変化が減少する。
集束した光ビームが軌道のマイクロホログラムと正しく整列していないときには、軌道に垂直な方向に沿った波面ベクトルは軌道に沿った方向の反射ほど強い反射を有しない。このような場合には、光ビームは近距離場では軌道に垂直な方向に細長くなり、遠距離場ではこの方向に押し潰される。従って、別個の追従ホログラムを設けることができる。
図21(A)〜図21(C)は、図19(A)〜図19(C)の円形マイクロホログラムのシミュレーションに対応する近距離場分布(z=−2μm)を示す。図21(A)は、x=y=0及びz=0.01において発射されて媒体の内部に向かうデータ復元光ビームを示す。図21(B)は、x=0.5の偏移によって生ずる軌道外条件の反射を示す。図21(C)は、z=1.01の偏移によって生ずる焦点外条件の反射を示す。このように、焦点外条件では光ビーム効率が低下し、軌道外条件では反射は空間的に歪む。ここで図22(A)〜図22(C)を併せて参照すると、同図には、図21(A)〜図21(C)の近距離場分布にそれぞれ対応する遠距離場分布が示されている。図22(A)は、x=y=0及びz=0.01において発射されて媒体の内部に向かうデータ復元光ビームが、X方向及びY方向の類似の遠距離場発散角(完全)を与えることを示しており、図示の例ではX方向及びY方向の両方において11.88°となっている。図22(B)は、x=0.5の偏移によって生ずる軌道外条件の反射がX及びYにおいて異なる遠距離場分布角度を生ずることを示しており、図示の例ではX方向に4.6°及びY方向に6.6°となっている。最後に、図22(C)は、z=1.01の偏移によって生ずる焦点外条件の反射がX方向及びY方向において類似の遠距離場発散角(完全)を生ずることを示しており、図示の例ではX方向及びY方向の両方に9.94°となっている。このように、マイクロホログラムはk空間フィルタとして作用し、遠距離場スポットは軌道外条件では楕円となり、また焦点外条件によって小さくなる。
マイクロホログラムは必ずしも円形でなくてもよいことを理解されたい。例えば、長円形のマイクロホログラムを用いてもよい。ここで図23(A)〜図23(C)を併せて参照すると、同図には、図19(A)〜図19(C)のシミュレーションと類似した入射波長が0.5μm、レーザ・スポット寸法がD/2=0.5μm、左円偏光、レイリー範囲がz/2=2.5μm、及び遠距離場半回折角度がθ/2=11.55°(場)又はθ/2=8.17°(パワー)である読み出し光ビームを用いて、焦点内軌道内長円マイクロホログラムに対応するシミュレーションが示されている。図24(A)〜図24(C)は、図23(A)〜図23(C)の長円マイクロホログラムのシミュレーションに対応する近距離場分布(z=−2μm)を示している。図24(A)は、x=y=0及びz=0.01において発射されて媒体の内部に向かうデータ復元光ビームを示す。図24(B)は、x=0.5の偏移によって生ずる軌道外条件の反射を示す。図24(C)は、z=1.01の偏移によって生ずる焦点外条件の反射を示す。このように、焦点外条件では光ビーム効率が低下し、軌道外条件では反射は空間的に歪む。ここで図25(A)〜図25(C)を併せて参照すると、同図には、図24(A)〜図24(C)の近距離場分布にそれぞれ対応する遠距離場分布が示されている。図25(A)は、x=y=0及びz=0.01において発射されて媒体の内部に向かうデータ復元光ビームが、マイクロホログラムの長円程度に依存して遠距離場発散を与えることを示しており、図示の例ではX方向に8.23°及びY方向に6.17°となっている。図25(B)は、x=0.5の偏移によって生ずる軌道外条件の反射がX及びYにおいて異なる遠距離場分布角度を生ずることを示しており、図示の例ではX方向に4.33°及びY方向に5.08°となっている。最後に、図25(C)は、z=1.01の偏移によって生ずる焦点外条件の反射がX方向及びY方向において異なる遠距離場発散角(完全)を生ずることを示しており、図示の例ではX方向に5.88°及びY方向に5.00°となっている。
このように、長円マイクロホログラムもまたk空間フィルタとして作用し、長円マイクロホログラムは楕円遠距離場スポット空間プロファイルを生ずるが、軌道外条件では長軸方向は異なる場合があり、焦点外条件によって小さくなる。
本発明を、非限定的な説明の目的のためにのみ円形マイクロホログラムに関するものとしてさらに詳細に説明する。軌道外方向での光ビーム形状変化、及び光ビーム空間強度は、図26に示すもののような四極検出器を用いて決定され得る。このように、一実施形態では、マイクロホログラム反射の空間プロファイルを用いて、読み出し光ビームが焦点内及び/又は軌道内に位置するか否かを決定する。この信号はまた、二つの光ビーム集束シナリオすなわち焦点外及び軌道外を分離するものでもあり、例えばレーザ光学系ヘッドの位置を補正する駆動サーボにフィードバック信号を与える。例えば、マイクロホログラム反射を電気信号へ変換する1又は複数の検出器を用いて、マイクロホログラムの反射像における変化を検出することができ、従って、かかる検出器を用いて光学的要素位置決め用作動装置に集束及び追従フィードバックを与えることができる。マイクロホログラム反射を検出するためには多様な光検出器を用いることができる。一例として、1又は複数のフォトダイオードを用いて、従来の態様でマイクロホログラムからの反射を検出することができる。フォトダイオードの製造及び用法は当業者には周知である。これらの検出器によって与えられる情報を用いて、正しいデータ軌道に焦点を保って留まるために光学系において作動装置の実時間制御を行なうことができる。
このように、かかるサーボ制御システムは、レーザ・ビーム焦点外条件に生じ得る主に二つのシナリオに対処することができる。第一のシナリオは、レーザ・ビームが正しい層に集束していない場合であり、第二のシナリオは、雑音源の存在下での追従及び集束性能を最適化するように構成されていても、レーザ・ビームが読み出したいマイクロホログラムに対して横方向に整列不正を起こしている場合である。カルマン・フィルタのような推定手法を用いて、実時間誤差を小さくすると共に読み出し誤り及び書き込み誤りを少なくするために、過去、現在又は未来のシステム状態の最適推定を導き出すことができる。
図26(A)〜図26(D)は、検出器構成又はアレイ(図26(A))、及びシステムが焦点内又は軌道内にあるか否かを決定するための様々な検出状態(図26(B)〜図26(D))を示す。一実施形態では、4個の四分円形検出器アレイ2600を用いて、光学系が焦点外又は軌道外にあるか否かを決定することができる。検出器アレイ2600の各々の四分円形検出器2600A、2600B、2600C、2600Dが、当該検出器に反射したエネルギの量に比例した電圧を発生する。検出器アレイ2600は、例えば四極検出器の形態にあるような四分円形の一つに各々対応している複数のフォトダイオードから成るアレイを組み入れている。図示の実施形態では、検出器アレイ2600は、体積記憶媒体の内部の光ビームと外部の反射とを中継する(例えば集束させる)のに用いられる集束光学系(例えばレンズ2620)よりも大きい面積にわたって伝播する光エネルギに応答する。例えば、四極検出器2600は、目標体積に入射してここからの反射を受け取るのに用いられる対物レンズの背後に配置されて、光ビーム形状の変化を検出することができる。円形マイクロホログラムの場合には、検出される光ビームの形状が楕円である場合には、この光ビームは軌道外にあり、軌道外方向は楕円光ビームの短軸にあるものと推定することができる。検出される光ビームが期待よりも小さい(さらに小さい開口数による)が、変化の性質が対称である場合には、光ビームは焦点外にあるものと推定することができる。体積媒体から反射した読み出し光ビームの空間プロファイルのこれらの検出される変化は、集束制御及び/又は追従制御を駆動するためのフィードバックとして用いられる。選択随意で、さらに小さいレンズ・アレイを対物レンズの周囲で用いて、歪んだ反射信号を集束させてもよい。さらに、反射した光ビームの伝播角度の変化も、整列不正の方向の指標として有用である。
四分円形環検出器2600A〜2600Dによって発生される信号の合計量をαによって表わす。系が図26(B)に示すように焦点内にある場合には、集束後のスポットは、最小径の円形となり、最小量の信号αminを発生する。図26(C)に示すようにα>αminである場合には、光ビーム・スポットは焦点外にあるものと決定され得る。レンズ2620は、読み出し光ビームを通過させてマイクロホログラムに集束させるように検出器アレイ2600の中央に配置され得る。αを最小化する従来のフィードバック制御機構を用いて、マイクロホログラムの焦点を保つことができる。ここで図26(D)を併せて参照すると、センサ・ヘッドが軌道外を移動している場合には非対称パターンが検出される。軌道内に位置する場合には、四つ全ての四分円形検出器2600A、2600B、2600C、2600Dが等分のエネルギを受けるため、β=(2600B+2600D)−(2600A+2600C)=0となる。従って、条件β≠0が軌道外条件を示す。さらに詳細な例として述べると、センサ・ヘッドが軌道外に位置して、変数β(対向する四分円同士の間の差)がさらに正又は負になる場合には、反射信号は細長くなる。従来のフィードバック制御機構を追従サーボと組み合わせて用いると、βの絶対値を最小化することにより追従誤りを低減することができる。一実施形態では、α及びβが適当な時刻にサンプリングされるように時間参照を設定することができる。位相同期回路(PLL)を用いてこの参照を設定して、サンプリング式追従及び集束制御システムを形成することができる。また、ディスクの回転速度及び読み出しヘッドの現在位置からの情報を用いて、システムについてのマスタ時間参照Tを生成してもよい。
中心のずれたディスク、ディスク歪み及び/又は欠落データのような誤りの原因を補償することができる。カルマン・フィルタを用いて誤りの原因を解明し、過去の情報に基づいて、記録されたマイクロホログラムの将来の経路を予測することができる。渦巻き型経路軌跡の正常な進行も推定されて、追従サーボに転送され得る。この情報は、追従及び集束サーボの性能を高めて、追従及び集束サーボ誤りを減少させるのに有用である。図27は、集束及び追従制御を具現化するのに適したサーボ系2700のブロック図を示す。システム2700は、一実施形態では、従来のカルマン・フィルタの形態を取る集束及び追従経路推定器2710、2720を含む。集束経路カルマン・フィルタ2720は、サーボ・タイミング・パルス(τ)、媒体の回転速度、集束誤り値(ε)(所望の軌道経路と実際の軌道経路との間の差)、及びスタイラス(例えば読み出しヘッド)の現在位置を用いて、媒体が回転しているときの推定焦点軌跡を与える。軌道経路カルマン・フィルタ2720は、サーボ・タイミング・パルス(τ)、媒体の回転速度、軌道誤り値(ε)、及びスタイラスの現在位置を用いて、推定軌道軌跡を与える。システム2700はまた、ホログラム検出用、エッジ検出用、サーボ・タイミング・パルス(τ)提供用の位相同期回路(PLL)2730を含んでおり、回路2730は、検出される合計検出信号α、モータの速度に直接関係するモータ・タイミング信号、及びスタイラスの現在位置に応答してサーボ・タイミング・パルス(τ)を与える。例えば差分増幅器を組み入れた従来の調整サーキットリ2740が、合計信号αを与えると共に、四分円形検出器2600A、2600B、2600C、2600D(図26(A))に応答して前述の信号βを与える。
焦点サーボ2750が、集束経路カルマン・フィルタ2710からの推定焦点軌跡、並びにサーボ・タイミング・パルス(τ)、合計信号α、及び従来の層/軌道探索論理(図示されていない)からの層探索命令に応答して、焦点作動装置(1又は複数)2760を制御する。追従サーボ2770が、軌道経路カルマン・フィルタ2720からの推定軌道軌跡、並びにサーボ・タイミング・パルス(τ)、信号β、及び従来の層/軌道探索論理(図示されていない)からの軌道探索命令に応答して、追従作動装置(1又は複数)2780を制御する。本質的に、作動装置2760、2780は、従来の層/軌道探索論理(図示されていない)からの対応する層/軌道探索命令に応答して、媒体におけるヘッドの目標体積に読み出し及び/又は書き込み光ビームを配置して集束させる。
染料分子の転化によって形成されるホログラムは、各々のホログラムが1ビットよりも多いデータを記憶することが可能であるために、二値よりも多い量子化レベルに対応する範囲の読み出し帰投パワーを与えるように書き込まれ得ることを理解されたい。一構成では、このことは、書き込みパワーを調節し、次に転化する染料分子の百分率を制御することにより達成され得る。もう一つの構成では、このことは、各格子が共通の軸を共有するように密に配置されて積層された格子の対を用いて2よりも多い量子化レベルを導入することにより達成され得る。格子包絡線の中心間距離を固定すると、記録後に二つの縞パターンの間での相対的な位相を変化させることにより、読み出し光ビームによって走査されると検出器に向かって伝播する回折した光ビームについて建設的干渉又は破壊的干渉の何れかを生成する構造を生成することができる。この構成では、屈折率変動は閾値型屈折率変化材料の場合と同様に不連続であってよく(例えば階段状)、単一の素子(例えばこの例では格子の対)の寸法が僅かに増大することを代償にするものの依然多数の反射率レベルを生成することが可能である。また、閾値型材料を用いて屈折率変化を発生する場合には、格子の深さ(例えば書き込み光ビーム/読み出し光ビームに沿った次元)がビームの焦点領域の周縁での閾値遮断のため小さくなるので、単一の(多数レベルの)素子が占める実効的な体積が縮小されるように二つの格子を互いにさらに近接して配置することができる。
他の観点では、マイクロホログラムを読み出すときの帰投パワーのばらつきを制御すると、検出されるマイクロホログラムのダイナミック・レンジを縮小して、マイクロホログラムの宣言される検出に対する閾値をさらに厳密にすることを可能にするのに役立つ。また、これによりホログラム媒体のビット誤り率を改善することができる。図54に示すような例示的な構成400に関して述べると、読み出したい層に基づいて読み出しパワーを調節することにより、帰投パワーのばらつきを小さくする。この実施形態の例では、ディスク読み出し装置400がディスク制御器460から層nを読み出す命令を受ける。この命令は二つの動作を生ずる。第一に、読み出しレーザ410のパワーがパワー調節モジュール450によって、層nの深さに位置するホログラムの読み出しからの期待される帰投光パワーが他の任意の層の深さに位置するホログラムの読み出しからの期待される帰投光パワーと実質的に同じになるように調節される。第二に、深さ調節光学系430が、層nに位置するホログラムに入る読み出しレーザ410によって与えられる読み出しエネルギを集束するように調節される。次いで、パワーを調節されて集束されたレーザ・ビーム425が、ディスク160の上面に入射するように反射光学系440によって導かれる。このように、マイクロホログラムは、レーザのパワーがレーザによって照射されるディスクの表面からのマイクロホログラムの深さに従って調節されるようなパワー調節自在型のレーザを用いて読み出される。
このように、空間的記憶媒体においてマイクロホログラムを集束して追従する方法が開示される。サンプリングされた追従及び集束についてマスタ・システム・タイミング参照が生成される。軌道外条件から生ずるマイクロホログラム反射の非対称性及び/又は焦点外条件から生ずる膨張に基づいて誤り信号が発生される。カルマン・フィルタを用いて、マイクロホログラムのための追従制御サーボの追従経路誤りを推定して補正する。また、カルマン・フィルタを用いて、マイクロホログラムのための集束制御サーボの集束経路誤りを補正することもできる。データが異なる層に基づくものである場合又は層と層との間の変化に基づく場合にはサーボ制御を用いることができる。
本書に記載される追従及び集束システム及び方法は、非線形応答性材料及び/又は閾値応答性材料を用いた体積記憶システム及び方法に限定されるのではなく、米国特許出願公開第20050136333号明細書に記載されているもののような線形応答性材料を用いたものを含め、体積記憶システム及び方法に対する広範な応用可能性を一般に有することを理解されたい。尚、上の特許出願の開示の全体を参照によって本書に援用する。
〔追従のためのデータ指示マイクロホログラムを用いた回転式体積記憶ディスクのフォーマティング〕
図41を参照して述べると、マイクロホログラム(図41ではその一つに4100との参照符号を付す)を回転式媒体ディスクに記憶することができ、このとき多数の垂直層4110を用いて、各々の層において1又は複数の半径方向に配向した軌道n〜n+x(図示の例ではn+5)に沿って記憶する。データ記憶媒体のフォーマットは、システム性能及び経費に多大な影響を有し得る。例えば、隣り合う層におけるマイクロホログラムの隣り合う層の近傍は、マイクロホログラム同士の間のクロストークを生じ得る。この問題は、ディスクの層の数が増大するほど大きくなる。
ここで図42を参照して述べると、同図には、ホログラム式記憶媒体において隣り合う軌道4210、4220に並列に配置されている2個のマイクロホログラム4100(4202、4204と示す)の断面図が示されている。軌道の周期性又は間隔を軌道ピッチと呼ぶ。書き込み時の干渉縞に対応する屈折率変化の個別の領域4215の各々は、書き込みビーム波長の2分の1(λ/2)ずつ離隔されている。図43で分かるように、適正な波長を有するコヒーレント光のガウス・ビーム4310がマイクロホログラムの一つに集束されると、マイクロホログラムはブラッグ格子として作用して、エネルギを反射する。マイクロホログラムが照射されていない場合には、反射は生じない。このように、反射の存在又は非在はマイクロホログラムの存在又は非在を示し、従って対応するデータ状態を示す。ここで図44を参照して述べると、読み出しビーム4310が軌道4210と軌道4220との間で整列不正を起こしていると、両軌道からのエネルギが反射されるため、何れのデータ・ビットが読み出されているのかを決定することが困難になることが分かっている。図41に戻り、線4130はビーム4310の反射強度を表わし、この強度は最終的には、検出器を用いて検出されて、ビット状態を決定することができる。同図に示すように、2本の軌道の間には僅かな信号沈下が存在するが、この沈下はゼロの近くには達しない。このことにより、マイクロホログラム検出及びデータ復元が複雑化する。
ここで図45を併せて参照すると、同図には、共通の軌道(例えば図41のn+1)において隣り合う2個のデータ・ビット4510、4520が示されている。図44に示す状況と同様に、ビーム4310がデータ・ビット4510とデータ・ビット4520との間に集束されると、両ビットからのエネルギが反射される。ここで図46を併せて参照すると、同図には、共通の軌道において隣り合うビット4510、4520の間のクロストークが如何に現われるかが示されている。線4610はビーム4310の反射強度を表わし、この強度は最終的には、検出器を用いて検出されて、ビット状態を決定することができる。同図に示すように、2個のビットの間には僅かな信号沈下が存在するが、この沈下はゼロの近くには達しない。このことにより、マイクロホログラム検出及びデータ復元が複雑化する。
データ・ビットの曖昧さ(軌道内でも軌道間でも)を除去する一つのアプローチは、ビット同士及び軌道同士の間の離隔をそれぞれ増大させることである。但し、これにより記憶データ密度が人為的に制限されて望ましくない場合がある。
代替的に又は加えて、図47を参照して述べると、同図には、隣り合うホログラム4510、4520が僅かに異なる垂直位置(矢印4705によって示す)に書き込まれるようなフォーマティングが示されている。図示の例では、マイクロホログラム4520が、マイクロホログラム4510に対してビーム4310の波長の4分の1(λ/4)だけ垂直方向(例えば深さ方向)にずらされている。このことは、マイクロホログラム4510から反射した光に対してマイクロホログラム4520から反射した光に2分の1波長(λ/2)の偏移を発生する。ビーム4310がコヒーレントである場合には、二つの反射信号は相殺して、線4710の点線部分4715に示す位相反転を生ずる。振幅検出器を用いて記憶されているデータ状態を復元する場合には、反射信号は両ビットの正の応答として検出される(線4710によって示すように)。しかしながら有利なことに、図示の位相偏移が存在すると、検出器信号は、図48に示すように隣り合うビット4510、4520の間でゼロに達する。このことから、マイクロホログラムの存在及び対応するビット状態を正確に検出する改善された能力が得られる。
図41に戻り、線4130は、隣り合う軌道同士の間の類似の効果を示す。線4130は、マイクロホログラムの隣り合う6本の軌道(n〜n+5)にわたる反射ビーム強度を示す。図41に示すように、各軌道の間の信号はあまり低下せず、従って、1本の軌道を次の軌道から識別することを複雑化し得る。ここで図49(A)を併せて参照すると、線4910が、隣り合う軌道の位置を垂直方向に4分の1波長(λ/4)だけ変化させる効果を示す。かかるフォーマティングでは、反射信号はこの場合にも軌道同士の間でゼロに達し(線4910によって示すように)、マイクロホログラム軌道にわたって検出光学系を適正に配置することを容易にする。かかるフォーマティングを図49(B)にさらに詳細に示す。同図では、ホログラム媒体ディスク4950が、複数の垂直方向に積層した半径方向に延在する層(単層を示す)の各々に複数の軌道4920、4930を含んでいる。図示の実施形態では、1本置きの軌道が、同じ相対的垂直配置を有するように変調されている。例えば、軌道4920は図49(A)の軌道n+1及び軌道n+3に対応し、軌道4930は図49(B)の軌道n及び軌道n+2に対応する。さらに図49(B)を参照すると、この軌道間の変調の変化が、各々の軌道の始点及び/又は終点の近く等のディスク4950の共通域4940の内部に生ずる。また、様々な図面を通じて2段の変調レベルが示されているが、他の数を用いてもよいことを理解されたい。
図50(A)〜図52(C)は、シミュレーション結果を示す。図50(A)は、単層試験マイクロホログラム・パターンの上面図を示す。図示の試験パターンは、軌道ピッチが0.6μmの0.5μm径マイクロホログラムを含んでおり、4種の異なるマイクロホログラム収容及び介在領域(例えばランド及びピット)の寸法を含んでいる。図50(B)は、シミュレートしたガウス読み出しビームを示す。図50(B)はまた、図50(A)の試験パターンからの図示のガウス・ビームのシミュレートした反射を示す。
図51(A)を参照して述べると、同図は、ビームが図50(A)の試験パターンの第二の内側軌道(図50(B)において参照番号51Aとして示す)に沿って中央に配置されたときの図50(B)のガウス・ビームのシミュレートした反射振幅を示す。図51(B)は、図50(A)の試験パターンの第二の内側軌道と第三の内側軌道との間に中央配置されたとき(図50(B)において参照番号51Bとして示す)の図50(B)のガウス・ビームのシミュレートした反射振幅を示す。
図52(A)及び図52(B)は、本発明の各実施形態によるビット及び軌道位相変調の各観点を示す図である。反射信号振幅が図面の右下角に示されており、図52(A)は位相変調がない系についての試験パターンの各軌道にわたる信号平均を示し、図52(B)は4分の1波長垂直軌道間オフセットを用いた場合の信号平均を示す。ここで分かるように、反射信号振幅において、かかる偏移は軌道の区別を強化する。図52(C)は、±45°の垂直ビット間偏移、及び4分の1波長垂直軌道間偏移のシミュレートした反射を示す。同図に示すように、軌道間分離及びビット間分離の両方とも、図52(A)に示すようもののような無変調条件よりも改善されるものと予測される。
ここで図53を参照して述べると、同図には、マイクロホログラム・データ記憶媒体読み書きシステム5300の表現が示されている。システム5300はパルス型ダイオード・レーザのようなビーム発生源5302を含んでおり、ビーム発生源5302は、偏光を制御する2分の1波長板5315、独立ビーム分割器5317(まとめてパワー制御を提供する)及びビーム成形光学系5319を介して光学的に結合されている。この後に、発生源5302のビーム5305は、4分の1波長板5321を横断した後にビーム分割器5309に入射する。分割器5309は2本の出力ビームすなわち書き込みビーム5303及び読み出し/参照ビーム5307を与える。書き込みビーム5303は、シャッタ5312、ビーム分割器5323、4分の1波長板5325及び対物レンズ(OL2)を介してホログラム媒体5310の目標体積に向かう。また、読み出し/参照ビーム5307は、ビーム分割器5327、2分の1波長板5329、ビーム分割器5331、4分の1波長板5333及び対物レンズ(OL1)によって媒体5310の目標体積に集束される。読み出し/参照ビーム5307の媒体5310のマイクロホログラム反射は、ビーム分割器5331、レンズ5335及びピンホール5336によって検出器5337に向かう。媒体5310を通過した読み出し/参照ビーム5307の透過光は集束センサ・アレイ5339に向かう。読み出し/参照ビーム5307のための光学的経路長補正(書き込みビーム5303に一致するようにする)は、マイクロステージで配置される反射体5341によって行なわれる。スピンドル5343が、媒体5310(図示の例では回転式ディスクの形態を取っている)を機械的に回転させ、3軸位置決め装置5345が、ビーム5303、5307をホログラム媒体5310の異なる目標体積に集束させるようにレンズOL1及びOL2を配置する。
書き込み工程では、ビーム5305は偏光ビーム分割器5309によって書き込みビーム5303及び参照ビーム5307に分割される。偏光調節の後に、2本の対向伝播型光ビームが対物レンズOL1及びOL2によって集束されて、媒体5310の同じ体積において重なり合う。局所化された干渉縞が生じて、マイクロホログラムを生成する。読み出し工程では、書き込みビーム5303はシャッタ5312によって遮断される。読み出しビーム5307は目標体積に集束されて、当該目標体積にマイクロホログラムが存在する場合には、読み出しビーム5307の約1%以下がこの地点から検出器5337へ回折/反射される。対応するデータ状態が、検出器5337が検出した反射の存在又は非在に基づいて決定される。書き込み及び読み出し時には、大半の読み出し/参照ビーム5337エネルギは媒体を通過して検出器アレイ5339まで伝達される。同様に、書き込み時には、大半の書き込みビーム5303が媒体5310を通過して、検出器5337によって感知され得る。
システム5300はまた、減弱要素5350を含んでいる。本発明の各実施形態によれば、要素5350は、磁気光学式又は電気光学式の変調器の形態を取り得る。このような場合には、要素5350は、読み出し/参照ビーム5307に対して書き込みビーム5303に遅延すなわち光学的経路長調節を導入するように選択的に起動され得る。かかる選択的変調を用いて、減弱要素5350を逐次ビット方式及び/又は逐次軌道方式で変調させることにより、逐次ビット方式及び/又は逐次軌道方式で媒体5310に形成されているマイクロホログラムの位置を垂直方向に又は深さ方向に偏移させることができる。本発明の一実施形態では、減弱要素5350は、λがビーム5303及び5307の中心波長であるとするとλ/2遅延を導入することができる。ビーム5305、5303及び5307の中心波長は、例えば約405nm又は532nmであってよい。
図28は、回転式ディスクのような媒体に両半径方向に渦巻きを成してデータを記憶することにより、異なる層同士の間でのデータ不連続性を克服するフォーマット2800を示す。マイクロホログラムは一つの層2810では、例えば内向きに走行する渦巻きを成して記憶される。この層2810の最後に、データは、ディスクのもう一つの層2820において反対方向に移行する渦巻きを成して集束することにより最小の中断で継続する。隣り合う層例えば層2830は、開始位置及び方向において交番するように継続し得る。この態様で、直前の渦巻き2810が開始していた位置までセンサ・ヘッドが戻るときに掛かっていた時間が解消される。言うまでもなく、直前の渦巻きと同じ始点で開始することが望ましい場合には、データを前以て記憶させておき、検出器が始点に戻っている間に所望のシステム速度で読み出すことができる。代替的には、様々な層の群が一つの開始位置及び/又は進行方向を有し、他の層の群がもう一つの開始位置及び/又は進行方向を有していてもよい。また、隣り合う層の渦巻きの方向を反転すると、同じ方向に進行する渦巻き同士の間の分離を提供することにより層と層との間のクロストークの量を減少させることができる。
ここで図29を併せて参照すると、各々の渦巻きの移相点又は始点を変化させることにより、クロストークをさらに減少させることができる。図29は、多数の潜在的なマイクロホログラム軌道始点/終点2910A〜2910Gを含むフォーマット2900を示す。8個の軌道始点/終点が示されているが、8よりも大きい又は小さい任意の適当な数を用いてよいことを認められたい。本発明の一観点によれば、各々の層の位相又は始点/終点を交番させることができる。層と層との間のクロストークは、異なる層のデータ渦巻きの終点を変化させることにより減少させることができる。すなわち、例えば第一の層が点2910Aで開始して点2910Hまで内向き渦巻きを成している場合には、次の層は点2910Hで開始して点2910Dまで外向き渦巻きを成し、次いで内向き渦巻きを成す次の層が開始する等のようにする。言うまでもなく、他の特定の始点/終点のグループ分けを用いてもよい。
このように、読み書き検出器ヘッドが次の渦巻き、例えば次の層の始点に移るのに必要とされる時間を短縮するために、異なる層では異なる方向に渦巻きを成す渦巻き型軌道として各層にマイクロホログラムを記憶することができる。検出器ヘッドが一つの層から他の層へ移るときの時間区間に、1又は複数のデータ・メモリを用いて、利用者又はシステムにとって一貫したデータ・ストリームを保持することができる。このメモリに記憶されている直前のデータ層からのデータは、検出器ヘッドが次の渦巻き層に移動している間に読み出され得る。層と層との間のクロストークは、隣り合う層又は異なる層での渦巻きを反転させることにより低減することができる。層と層との間のクロストークはまた、各々の層の位相又は始点を変化させて、異なる層でのデータ渦巻きの終点を変化させることにより低減することができる。連続して読み出されるべき異なる層の始点及び終点は、データの次の連続層に集束するのに必要とされる時間におけるデータの不必要な中断又は長引く中断を回避するように隔設され得る。
一実施形態では、長円形マイクロホログラムを体積データ記憶システム用のフォーマットとして用いる。換言すると、自己追従マイクロホログラムが提供される。有利なことに、長円形マイクロホログラムを用いると、マイクロホログラム寸法を少なくとも一つの横方向次元での復元レーザ・スポット寸法よりも小さくすることが可能になり得る。追従の目的で、長円形マイクロホログラムを用いて反射形状を検出することにより軌道配向を決定する。反射光に基づく差分信号を用いて、システムの堅牢性を高めることができる。
ここで図30を併せて参照すると、単一ビット・ホログラム式記憶媒体において、データ・ホログラムの場合と同様に周期的構造を成して屈折率を局所的に変調させることにより、フォーマット・マイクロホログラムを書き込むことができる。マイクロホログラムは、読み出しレーザ・ビームの部分反射を発生する。マイクロホログラムが存在しない場合には、読み出しレーザは局所域を透過する。反射光を検出することにより、内容が1であるか0であるかを示す信号をドライバが発生する。図30に示す例では、ビットは、書き込みレーザ・スポット寸法によって決定される寸法を有する実質的に円形のマイクロホログラム3010である。マイクロホログラム書き込み工程はレーザのガウス型空間プロファイルに従うので、マイクロホログラム・ビットもまた空間プロファイルがガウス型である。ガウス型プロファイルは、光ビームのウエスト(又はスポット径)の外部に実質的なエネルギを有する傾向にある。隣接するビット(マイクロホログラム1、2、3、4及び5)からの干渉を減少させるためには、ビット分離(2個のビットの間の距離dt)をレーザ・スポット寸法の3倍大きくすればよい。結果として、一つの層の内容密度は実際には、CD層又はDVD層での内容密度よりも遥かに小さくなる場合がある。円形フォーマットに関わるもう一つの可能性のある欠点は、媒体ディスクが方向3020に回転している場合の追従に関連するものである。続けて図30を参照すると、レーザ・スポットは、ビット1を読み出した後にビット2へ移動することが望ましい。しかしながら、マイクロホログラム・ビット1は対称であるので、ドライブは、ビット1及びビット2を含む軌道3030の方向を示す追加情報を有しない。従って、ドライブは、意図せずしてレーザを他の軌道3040、3050、例えばビット4又はビット5に逸脱させる場合がある。
ここで図31を併せて参照すると、潜在的な軌道整列不正を補正することを助けるために、マイクロホログラム・スポット形状を非円形又は非対称にして、レーザ・ヘッドが軌道配向を決定し得るようにすることができる。少なくとも一つの横方向次元においてビット離隔を読み出しレーザ・スポット寸法3110よりも小さくするために、高い反射率を有する長円形マイクロホログラム3120を軌道3130、3140、3150に沿って形成する。対照的に、CD及びDVDのような単層フォーマットは、相対的に低い反射率を有する区域を生ずる干渉を発生する長円形ピットを用いていることを特記しておくべきであろう。図31に示すようなフォーマットを書き込むためには、媒体ディスクを軌道(例えば3130)に沿って回転させ、反射が局所的な体積に望まれるか望まれないかに依存して書き込みレーザを入切する。換言すると、媒体は、露光時にレーザ・スポットに対して前進させられ、これにより媒体の細長型部分を露光する。長円形マイクロホログラムは、書き込みレーザが入になっている時間の長さ、及び進行速度又は回転速度を介して、制御された長さで書き込まれる。このことは、逐次スポット方式で書き込まれるときに書き込みレーザを高速でパルス駆動する必要性を解消するのに有利に役立つ。読み出しレーザが長円形マイクロホログラムに集束されるときには、円形ガウス型レーザ・スポットは、軌道配向に垂直な方向よりも軌道配向に沿った方向の方で大きい反射の強度を有する。マイクロホログラムによって反射される信号は最早完全な円形とはならず(例えば図25(A)〜図25(C)を参照されたい)、四分円形検出器のような検出器を用いて反射した光ビーム形状を決定し、従って軌道方向を決定することができ、次いでこの軌道方向をフィードバックとして用いてレーザ・ヘッドを軌道内に保つのを助ける。システム感度を高めるために、反射に基づく差分信号を用いること等による従来のCD/DVDフォーマットの方法論を組み入れてもよい。
このように、一実施形態では、体積データ記憶の物理的フォーマットについて、長円形マイクロホログラムが媒体の内部の軌道に沿って提供される。フォーマット・マイクロホログラムは、データ自体を符号化することもできるし、選択随意で、一次データを示すマイクロホログラムとは異なる位置に記録されていたり、同じ場所に配置するが異なる角度及び/又は異なる波長で記録されていたりする追加データを符号化することもできる。記録媒体が非線形光学的応答(すなわち閾値応答)を与える場合には、長円形マークの幅(短い次元)をさらに小さくして、これにより層容量をさらに高めてもよい。
本書に記載されるフォーマティング・システム及び方法は、非線形応答性材料及び/又は閾値応答性材料を用いた体積記憶システム及び方法に限定されるのではなく、米国特許出願公開第20050136333号明細書に記載されているもののような線形応答性材料を用いたものを含め、体積記憶システム及び方法に対する広範な応用可能性を一般に有することを理解されたい。尚、上の特許出願の開示の全体を参照によって本書に援用する。
〔別個のホログラム成分を用いた回転式体積型ディスクのフォーマティング〕
自己追従データ指示型マイクロホログラムに対して代替的に又は加えて、別個の追従要素を媒体に組み入れてもよい。レーザ・スポットを正しい層に集束した状態に保つと共にレーザ・ヘッドを正しい軌道に保つための能動的集束を行なわなければ、媒体ディスクの内部にミクロン単位又はミクロン未満単位寸法の特徴を記憶させることは、限定しないが表面荒さ及び表面傷を含めた物理的制限を少なくとも部分的理由として商用としては実際的でないことが分かる。
単層記憶フォーマット(例えばCD、DVD)は、集束には反射性非対称光ビームを用い、追従には三重光ビーム機構を用いている。しかしながら、体積記憶媒体は、媒体のデータ記録レベルに高反射層を含んでいない。CD及びDVDフォーマットの記録可能型又は再書き込み可能型形態では軌道又は溝が予備形成されているため、レーザ・ヘッドはディジタル内容を書き込むときに軌道に従うことができる。開示の全体が参照によって全体として本書に記載されているかのように本書に援用される米国特許出願公開第2001/0030934号及び同第2004/0009406号、並びに米国特許第6,512,606号は、レーザ・ヘッドが内容書き込み工程時に軌道に従い得るように単一ビット・ホログラム媒体の内部に軌道を予備形成することを提案している。この軌道を、読み出し工程時にはレーザ・ヘッドによって辿ることができる。
一実施形態では、軌道予備フォーマティング及び/又は軸外マイクロホログラムを用いて、追従データ(例えば深さ及び半径位置の情報)を符号化する。さらに具体的には、体積記憶媒体の内部にマイクロホログラム・ビットを記憶する前に、軸外マイクロホログラム格子によって符号化された軌道を媒体内の様々な深さ及び位置に予め記録しておく。かかる追従マイクロホログラムは、入射するレーザ・ビームの法線からは逸れた反射を生成するように配向され得る。配向角度は、追従マイクロホログラムの深さ及び半径に相関を有することができ、追従マイクロホログラムが照合点となるようにする。読み込み工程又は書き込み工程では、追従マイクロホログラムは光学的法線軸からは逸れた入射光を反射して、この反射を、例えば別個の検出器を用いて検出することができる。ディスクにおける現在位置の集束深さ及び半径は、角度を成す軸外反射の検出に基づいて決定される。このように、予備形成されたマイクロホログラムを用いて、光学ヘッド位置についてのフィードバック信号をドライブに与えることができる。
ホログラム媒体の内部に軌道を書き込むためには精密位置決め装置及び書き込みレーザが適する。各々の軌道は、媒体の内部の様々な半径及び/又は深さを通じて渦巻きを成していてよい。但し、円形軌道又は実質的に同心状の軌道を含めた他の構成を用いてもよいことは言うまでもない。ディジタル・ビットは、各々の軌道に沿ってマイクロホログラムを形成することにより書き込まれる。軌道は、例えば媒体の屈折率を局所的に交番させるように高出力レーザを集束させることにより形成され得る。局所的屈折率変調は、集束した入射光から追従用検出器への部分反射を発生して、軌道についての情報を与える。反対に、軌道は、ホログラム・マスタに書き込まれて、本書で議論されるような媒体装置(例えばディスク)に光学的に複製されることができる。
図32は、ディスクの形態にある媒体3200が回転して、書き込みヘッド又は読み出しヘッドが予めプログラムされている軌道に従うようにし得ることを示している。媒体に実質的に隣接するレーザ・ヘッドが局所域に光ビーム3210を集束して、媒体における軌道の書き込みを容易にする。光ビーム3210は媒体に直交する。形成されたマイクロホログラムを用いて、軌道位置を軸外角度として符号化する。媒体の他面から入射する第二のレーザ・ビーム3220が、レーザ・ビーム3210と同じ体積を照射する。光ビーム3220は、ディスク法線軸に対して軸外となる。2本の光ビーム3210、3220は干渉して、媒体法線に対して軸外であるマイクロホログラム3230を形成する。この軸外角度を用いて、軌道の物理的又は論理的な位置すなわち深さ又は半径を符号化することができる。当業者には理解されるように、マイクロホログラム3230の軸外角度Φは、光ビーム3210が媒体3200に直交する場合には、光ビーム3220の軸外角度Φに依存する。このように、入射する光ビーム3220の角度を変化させることにより、形成されるホログラムの位置を符号化することができる。
光ビーム3210は、連続した軌道を書き込むように連続波の形態を取っていてもよいし、パルス状であってもよい。パルス状である場合には、パルス繰り返し速度が、内容の書き込み及び/又は読み出し時に軌道位置をどの程度の頻度で照合し得るかを決定する。このことに対して代替的に又は加えて、角度依存性に加えて又はこの代わりに、変化する繰り返し速度又はパルス数によるマイクロホログラム発射を用いて軌道位置情報を符号化することもできる。但し、パルス繰り返し速度又はパルス数が軌道位置を示すようにしてマイクロホログラム書き込み光ビームのパルス形成を用いる場合には、有用な配置情報を決定するために1よりも多い追従マイクロホログラムを読み出すことが必要とされる場合がある。
角度依存性を用いる議論に戻ると、内容書き込み及び読み出し工程時に、予備形成された軸外マイクロホログラム3230は、媒体軸外軸に垂直な入射レーザ・ビーム3210′を反射して、軌道についての情報を与える。著作権情報のような他の情報を選択随意で符号化してもよい。このような場合には、軸外光ビームを変調させて、媒体の内部での位置を示す角度においてかかる他のデータを符号化してもよい。ここで図33を併せて参照すると、媒体軸に垂直な入射光ビーム3210′が局所的に予め書き込まれた追従マイクロホログラム3230に集束されると、追従マイクロホログラム3230はこの光を、マイクロホログラム記録工程に用いられた第二のレーザ・ビーム(例えば図32の光ビーム3220)と類似した方向及び空間プロファイルを有する光ビーム3310として部分的に反射する。軸外センサ又はセンサのアレイを用いて、反射した角度を成す光ビーム3310を検出することができ、入射光ビーム3210′の集束したスポットの位置を決定する。
このように、軌道及び/又は他の情報を、予備形成された軸外マイクロホログラムに符号化することができる。軸外角度光ビームを符号体として用いる場合には、光ドライブは、単一の追従マイクロホログラムを読み出すことにより、集束した入射光ビームの位置を決定することができる。集められた情報を、例えば図27に示すものに類似した集束/追従システムに設けられる集束及び追従に用いることができる。例えば、軸外信号を用いて、入射光が適当な深さに位置しているか否か、及び深さに関連する球面収差を補正するために適当なレンズが用いられているか否かを決定することができる。
一実施形態では、1又は複数のマイクロホログラムが軸外及び/又は中心外成分を含み得る。ここで図34(A)を併せて参照すると、位相マスク又は格子のようなホログラム回折ユニットが、入射光ビームを読み書きのための主軸光ビーム3410と追跡のための少なくとも1本の軸外光ビーム3420とに分割する。軸外光ビームの3420の伝播角度θは、媒体3400の軸外中心外追従用マイクロホログラム3430と整列しており、反射した光ビームが入射した軸外光ビーム3420の方向に沿って伝播して戻るようにしている。このシナリオでは、対物レンズ以外の付加的な集光光学系は必要とされない。しかしながら、マイクロホログラム3430の軸外角度θは固定されており、軌道位置を指示するためにはマイクロホログラムのパルス繰り返し速度又はパルス数の変調の利用が必要となり得る。
図32〜図34(A)は、1個の軸外マイクロホログラムを示している。代替的には、データ・マイクロホログラムは、各々の面に1個ずつの2個の軸外マイクロホログラムでフォーマットされていてもよい。3個の重なり合ったマイクロホログラムの書き込みが図34(B)に示されている。マイクロホログラム・データは、参照ビーム3440、及び参照ビームと同じ軸に沿った対向伝播であるデータ・ビーム3450によって書き込まれる。2個の軸外マイクロホログラムは、同じ参照ビーム3440と軸外書き込み光ビーム3460、3470との間の干渉によって書き込まれ得る。
読み出し工程(図34(C))では、参照ビーム3440′が読み出しビームとなる。3個のマイクロホログラムが1箇所に既に記憶されている。このようにして、参照ビーム3440′は、データ・マイクロホログラムからの後方反射3482、及び二つの軸外マイクロホログラムからの側方反射3484、3486の三方向に回折される。二つの側面反射によって形成される平面がマイクロホログラム・データ軌道方向に垂直である場合には、二つの側面反射を追従のための指標とする。
本書に記載される追従及び集束システム及び方法は、非線形応答性材料及び/又は閾値応答性材料を用いた体積記憶システム及び方法に限定されるのではなく、米国特許出願公開第20050136333号明細書に記載されているもののような線形応答性材料を用いたものを含め、体積記憶システム及び方法に対する広範な応用可能性を一般に有することを理解されたい。尚、上の特許出願の開示の全体を参照によって本書に援用する。
〔予め記録された媒体のバッチ式複製〕
光学的複製は、支持媒体にマイクロホログラムとして記録された大容量のディジタル情報を流通させるのに好適である。ページ方式ホログラフィ・アプローチに対立するものとしてのマイクロホログラフィ・アプローチを用いた工業的な光学的複製工程が望ましいようである。線形材料を用いた光学的複製に関連する一つの問題は、光学的複製システムに望ましくない反射が少しでもあると、望ましくないホログラムを発生することである。高出力レーザが光学的複製に典型的に関わるため、これらの望ましくないホログラムは、データ指示ホログラム及び/又はフォーマティング・ホログラムを著しく妨害し得る。また、線形材料に記録されるホログラムの強さは、記録用レーザ・ビームのパワー密度の比に正比例する。比が1とは極めて異なる場合には、ホログラムは弱まり、多量のダイナミック・レンジ(材料の記録能力)が望ましくなく消費される。この場合にも、非線形光応答性媒体の利用を介してこの問題に対処することができる。
図35、図36及び図37を参照して述べると、同図には、非線形光応答性媒体と共に用いるのに適した光学的複製手法の具現化形態が示されている。図35は、マスタ媒体を準備するシステムを示し、図36は、共役マスタ媒体を準備するシステムを示し、図37は、例えば流通のために複製媒体を準備するシステムを示す。先ず図35を参照すると、同図には、マスタ媒体3510を記録するシステム3500が示されている。図示の実施形態では、マスタ媒体3510は、本書に記載したもののような光学的に非線形応答性材料の成形ディスクの形態を取る。マスタ・ホログラム媒体3510は、マイクロホログラム3520のアレイを形成することにより1枚ずつ記録される。システム3500は、ビーム分割器3552に光学的に結合されているレーザ3550を含んでいる。レーザ3550は、532nm、100mW、CW、単一縦モード、共振器内逓倍(intra-cavity doubling)のダイオード・ポンプ式固体Nd:YAGレーザの形態を取っていてよく、この場合にはビーム分割器3552は例えば偏光立方体ビーム分割器の形態を取る。集束光学系3532、3542を用いて、分割した光ビーム3530、3540を媒体3510の内部の共通の体積に集束させ、ここでこれらのビームは対向伝播し、干渉して縞パターンを形成し、上で述べたようなマイクロホログラム形成を誘発する。集束光学系3532、3542は、例えば高開口数の非球面レンズの形態を取り得る。シャッタ3554を用いて、光ビーム3530を媒体3510に選択的に通過させて、データを符号化し、且つ/又はマイクロホログラム3520の秩序立った形成を容易にする。シャッタ3554は、例えば約2.5msの窓時間を有する機械式、電気光学式又は音響光学式シャッタの形態を取り得る。
マイクロホログラムを特定の目標体積に形成することを可能にするために、集束光学系3532、3542を、回転する媒体、例えばディスク3510の中心から異なる半径に選択的に集束するように作動させる。すなわち、集束光学系3532、3542は焦点領域を、回転する媒体、例えばディスク3510の中心から異なる半径に位置する横方向に平行移動させる。媒体3510は、媒体を回転する精密位置決め装置3556によって支持されて、媒体3520の様々な垂直層における集束した光ビーム3530、3540の垂直整列を可能にする。角度配置は、適当な時刻にシャッタ3554を選択的に開くことにより制御される。例えば、ステッピング・モータ又は空気軸受スピンドルを用いて媒体3510を回転して、シャッタが、回転する媒体3510の異なる角度位置に対応する様々な時刻に選択的に開いたり閉じたりするようにすることができる。
図36を参照して述べると、同図には、システム3600のブロック図が示されている。システム3600は光源3610を含んでいる。光源3610は、例えば市販されているCoherent Evolutionモデル90のように、532nm、90W、繰り返し速度1kHzのパルス型Nd:YAGレーザの形態を取り得る。光源3610は、共役マスタ媒体3620を介してマスタ媒体3510を照射する。図示の実施形態では、共役マスタ媒体3620は、米国特許出願公開第20050136333号明細書に記載されているもののような光学的に線形応答性の材料の成形ディスクの形態を取り得る。尚、上の特許出願の開示の全体を参照によって本書に援用する。共役マスタ3620を介してマスタ3510を光源3610の放出3615に急速に露光することにより、マスタ3510からの反射が光源3510から直接出る放出と干渉して共役マスタ3620に縞パターンを形成する。共役マスタ3620に形成されるホログラム・パターンはマスタ3510のものとは同一でなく、代わりにマスタ3510からの反射を示すものとなる。本発明の一観点によれば、マスタ及び共役マスタ3510、3620の対全体を一括ですなわちバッチ式で一度に露光することができる。代替的には、放出3615は、横方向矢印3618によって示すようにマスタ/共役マスタの対を機械的に走査してもよい。
図37はシステム3700を示す。システム3600と同様に、システム3700は光源3710を含んでいる。光源3710は、例えば市販されているCoherent Evolutionモデル90のように、532nm、90W、繰り返し速度1kHzのパルス型Nd:YAGレーザの形態を取り得る。光源3710は、流通向け媒体3720を介して共役マスタ3620を照射する。図示の実施形態では、媒体3720は、マスタ媒体3510及び共役マスタ媒体3620と同様に、本書に記載したもののような光学的に非線形応答性の材料の成形ディスクの形態を取る。さらに具体的には、光源3710は、流通向け媒体3720を介して共役マスタ媒体3620に放出3715を放出する。ここでの屈折率変化はマイクロホログラム・アレイ3520(図35、図36)からの反射に対応しており、この変化が反射を発生する。これらの反射はこの場合も流通向け媒体3720を横断し、対向伝播型放出3715と干渉して、マイクロホログラム・アレイ3730を示す干渉縞パターンを形成する。光放出3715及び放出3615が方向及び波長について実質的に同等である場合には、アレイ3730はアレイ3520(図35、図36)に対応し、これによりマスタ3510を流通向け媒体3720として複製する。共役マスタ及び流通向け媒体3620、3720の対全体を一括ですなわちバッチ式で一度に露光することができる。代替的には、放出3715は、横方向矢印3718によって示すように共役マスタ/流通向け媒体の対を走査してもよい。
システム3500、3600及び3700は例に過ぎず、幾つもの設定変更が同様の結果を導くことを理解されたい。さらに、マスタ、共役マスタ、及び流通向け媒体は、必ずしも同じ材料で製造されていなくてもよく、線形材料及び非線形材料の組み合わせで製造されていてもよい。代替的には、これらの媒体は全て、例えば閾値応答性材料で形成されていてもよい。
ここで図38を併せて参照すると、異なる具現化形態3800において、流通向け媒体3810を最終的に作成する元となるマスタは、開口若しくは孔、又は少なくとも実質的に透明な領域を有するテープの形態を取り得る。代替的には、流通向け媒体3810を最終的に作成する元となるマスタは、ピクセル又は開口の二次元アレイを有する空間的光変調器の形態を取り得る。何れの場合にも、システム3800は、例えば市販されているCoherent Evolutionモデル90のように、532nm、Qスイッチ型、高出力(例えば90W、繰り返し速度1kHzのパルス状)Nd:YAGレーザの形態を取り得るレーザ3820を含んでいる。レーザ3820は、例えば偏光立方体ビーム分割器の形態を取り得るビーム分割器3830に光学的に結合されている。このようにして、ビーム分割器3830は第一及び第二の光ビーム3830、3840を発生し、これらの光ビームは本書で議論されるように、記憶されているデータを示すマイクロホログラム3815のアレイを形成するのに適した態様で媒体3810の特定の体積の内部で対向伝播する。さらに具体的には、光ビーム3840は調節光学系3845を介して媒体3810の内部に伝達される。光ビーム3850は調節光学系3855を介して媒体3810の内部に伝達される。
調節光学系3845、3855は、レーザ・ビームを、集束したスポットの連鎖又は二次元アレイへ変換するのに適したマイクロ・レンズ・アレイ(1又は複数)の形態を取り得る。レンズが高開口数を有する場合には、露光がインターレース型アレイを生成するのに十分に小さい増分で媒体を移動させることにより、稠密な充填を実現することができる。このようにして、調節光学系3845、3855は対向伝播型光ビーム3840、3850を媒体3810の単一の層の内部の集束点の二次元アレイに集束させる。本発明の一観点によれば、この点のアレイは、層全体を通して記録されるディジタルの0又は1のアレイに対応する。このように、レーザ3850を作動させることにより、スポットの干渉縞がマイクロホログラムのアレイを内部に形成することにより、全てのディジタルの0又は1の層が媒体3810の単一の層に記録され得る。このことは、上で述べたように、媒体が光学的に非線形応答性の材料のディスクの形態を取る場合に特に有用であり得る。
本発明の一観点によれば、テープ又は空間的光変調器3860を用いて、媒体3810の単一の層に記録される異なるデータを与えることができる。テープ又は空間的光変調器3860は、開口又は孔の連鎖又はアレイを含み得る。開口の存在又は非在は、対応するディジタル・データのディジタル状態に対応し得る。すなわち、開口を欠いた区域は、対応するデータ状態に依存して、マイクロホログラムが記録されるべきか否かに依存して光ビーム3840を選択的に遮断する。
何れの場合にも、1層分のデータが、一度に記録媒体の一つの区域にのみ記録される。例えば位置決め装置3870を用いて媒体3810を数回にわたり前進させ又は回転させて、1層の全体を記録することができる。やはり例えば位置決め装置3870を用いて媒体を上下に移動させて、他の層を記録することができる。
このように、中間マスタ又は共役マスタを記録するためのマスタ媒体の広域照射(flood illumination)を用いることができる。流通向け媒体にデータを記録するためのマスタ又は共役マスタの広域照射も用いることができる。テープ又は空間的光変調器をマスタとして用いて、流通向け媒体を記録することができる。また、記録されたホログラムの回折効率(強度)は、記録用レーザ・ビーム・パワー密度の比とは独立であり得る。
〔予備フォーマット済み媒体〕
前述のように、ホログラム媒体ディスクに、データ状態を示すマイクロホログラムのアレイを記録することができる。これらのアレイは、光学的に非線形応答性又は閾値応答性の記録材料で製造された媒体の体積の実質的に全てを通して拡散され得る。一実施形態では、マイクロホログラムの何れかを消去したり消去しなかったりすることにより、特定のデータ(例えばデータの交番状態)を予備フォーマット済み媒体に記録する。消去は、十分に集束されたエネルギを有する単一の光ビームを用いて、マイクロホログラムの体積を閾値条件よりも高くする、例えば構成成分のポリマー母材のTgに近くなるように加熱する等により行なわれ得る。
さらに具体的には、予備フォーマット済み媒体(例えば光学的に非線形応答性の材料の内部の単一のデータ状態、例えば全て0又は全て1といったデータ状態を示すマイクロホログラムのアレイ)へのデータの記録は、予め記録された又は予備フォーマット済みのマイクロホログラムの選択された一つを消去したり消去しなかったりすることにより達成され得る。マイクロホログラムは、当該マイクロホログラムに1又は複数のレーザ・ビームを集束することにより実効的に消去され得る。上で議論したように光ビームが届けるエネルギが書き込み閾値強度を上回る場合には、マイクロホログラムは消去される。このように、閾値条件は、先ず目標とされるマイクロホログラムを形成するために満たされる必要があるものと同じであってよい。光ビームは、CD技術及びDVD技術に従来より用いられているものと同様の従来のダイオード・レーザから発することができる。図39は、データが単一のレーザ・ビームによって記録されるようなシステム3900を示しており、このことは、予備フォーマット済みアレイの予め提供されたマイクロホログラムに集束して、書き込みたいビットに対応するマイクロホログラムを選択的に消去することにより行なわれる。
さらに具体的には、レーザ・ビーム3910が集束光学系3920によって、予備形成されたマイクロホログラム(図示されていない)を収容した媒体3930の目標体積3940に集束される。目標とされるホログラムを消去する実際の機構は、最初に当該ホログラムを形成するのに用いられたものと類似していてよい。例えば、予備フォーマット済みホログラムは、単一の入射光ビームを用いて、以前には影響を受けていない体積要素のあらゆる部分(すなわち元の縞と縞との間の領域)が屈折率変化を受けて、縞パターンの破壊を生じ、このようにして連続した屈折率の領域を形成することにより消去され得る。さらに、干渉は要求されないためレーザは単一縦モードである必要はなく、マイクロホログラム・データ装置の読み出しレーザ及び記録レーザを有利に簡素化すると共に潜在的に相対的に安価にする。
選択随意で、製造番号を媒体に光学的に記録することができる。この製造番号を用いて、記録可能型媒体の所有者を追跡し、例えば著作権保護を容易にすることができる。製造番号は、当該番号の光学式検出を容易にする態様で光学的に記録され得る。製造番号は、空間的光変調器を用いたデータ複製の前に、実質的に同時に、又は後に、媒体の予め決められた位置(1又は複数)に光学的に記録され得る。
マイクロホログラム式データ記憶構成のためのかかる予備フォーマット済み非線形記録フォーマットは、低経費マイクロホログラム記録システムの実現を容易にすることができる。媒体の単一の面に対する光学系については、単純化された光学式ヘッドを用いることもできる。さらに、データを記録するために非単一縦モード・レーザを用いてもよい。また、単一光ビームのみを用いるため、振動に許容性のあるマイクロホログラフィ・システム用記録システムを実現することができる。
本書に記載される予備フォーマット・システム及び方法は、非線形応答性材料及び/又は閾値応答性材料を用いた体積記憶システム及び方法に限定されるのではなく、米国特許出願公開第20050136333号明細書に記載されているもののような線形応答性材料を用いたものを含め、体積記憶システム及び方法に対する広範な応用可能性を一般に有することを理解されたい。尚、上の特許出願の開示の全体を参照によって本書に援用する。
〔マイクロホログラムに記憶されたデータの復元〕
図40はシステム4000を示す。システム4000は、回転するディスク媒体のような媒体の内部の特定の位置でのマイクロホログラムの存在又は非在を検出するのに適している。システム4000は、本書に記載される追従及び集束機構を用いて体積を選択することを目的とし得る。図示の実施形態では、レーザ・ビーム4010が集束光学系4020によって集束されて、ビーム分割器4050を介して媒体ディスク4040の内部の目標体積4030に入射する。光ビーム4010は、CDプレーヤ及びDVDプレーヤに用いられるもののような従来のレーザ・ダイオードから発し得る。かかるレーザは、例えばGaAs又はGaNによるダイオード・レーザの形態を取り得る。ビーム分割器4050は、例えば偏光立方体ビーム分割器の形態を取り得る。集束光学系4020は、例えば高開口数集束対物レンズの形態を取り得る。言うまでもなく他の構成も可能である。
詳細を問わず、マイクロホログラムが目標体積4030に存在する場合には、光ビーム4010は反射して光学系4020を介してビーム分割器4050に戻る。ビーム分割器4050は、この反射を方向変更して検出器4060に向けると、検出器4060が反射の存在又は非在を検出する。検出器4060は、四分円形検出器によって包囲される例えば市販されている浜松ホトニクスSiPinフォトダイオード・モデルS6795のようなフォトダイオードの形態を取り得る。
本書に記載されるデータ復元システム及び方法は、非線形応答性材料及び/又は閾値応答性材料を用いた体積記憶システム及び方法に限定されるのではなく、米国特許出願公開第20050136333号明細書に記載されているもののような線形応答性材料を用いたものを含め、体積記憶システム及び方法に対する広範な応用可能性を一般に有することを理解されたい。尚、上の特許出願の開示の全体を参照によって本書に援用する。
〔収益保護〕
予め記録された光学式媒体の海賊版製作行為、またカジュアル・コピー行為であっても、娯楽産業及びソフトウェア産業にとっては経済的損失の重大な原因となる。高速(177Mbpsまで等)のデータ転送速度での記録可能型媒体が入手可能になったため、著作権保護された楽曲又は長編映画を含むCD又はDVDを複製することがかなり容易になった。ソフトウェア業界では、コンテンツ供給側はソフトウェアの海賊版製作行為を縮小しようとして製品起動コードをしばしば用いる。しかしながら、製品起動コードとディスクのデータとが一意に結び付けられておらず、多数の複製を検出する又は同時利用を防ぐ手段が殆ど又は全くないままソフトウェアの幾つもの複製を多数の機械にインストールすることができる。
従来の予め記録された光学式媒体、例えばCD又はDVDでは、予め記録されたコンテンツは従来は、射出成形工程時に媒体内に対応するデータを刻印することにより複製されている。この方法を用いると、単一のマスタから何万ものディスクにデータを再現することができ、個別のディスクを一意に識別する能力を本質的に制限する。成形工程に続いて各々のディスクにマーキングするさらに他の設備及び方法を提供する幾つもの試みが為されてきた。しかしながら、これらの方法は典型的には、ディスクにマーキングするために成形ディスクに新たなデータを記録する又は成形ディスクからデータを消去することを要求する。例えば、高出力レーザを用いて、ドライブによって読み取られ得る方法でディスクに「マーキングする」試みが為されている。しかしながら、ディスクのデータは、レーザが集束されるスポットよりもかなり小さいため、これらの印は典型的には、データよりも大きく、ドライブによって容易には解釈されない。
さらに、予め記録されたコンテンツを流通させるのに用いられているDVDのような従来の光データ記憶装置は典型的には、最大で2編の長編映画に十分な容量を有する。しばしば、コンテンツ供給者はこの容量を、例えばテレビのさらに新しいモデルに一般的な16:9フォーマットと組み合わせた従来の4:3フォーマット等のように、同じコンテンツの2種の異なる表示形式を収容するために用いる。
本発明による単一ビット・マイクロホログラフィ・システムを用いて、例えば単一のCDの大きさのディスクに50編を超える別個の長編映画のような多数の長編映画を提供することができる。一実施形態では、各々のディスクに、データに埋め込まれておりホログラム用ドライブによって読み出し可能な個別に一意の識別番号又は実質的に一意の識別番号を付ける。このことは、ホログラム・データは光学式態様で複製され得るとの事実によって容易になる。各々の大容量ディスクを一意に識別する能力によって、各々のディスクが多数の長編映画を例えば様々な範疇(ジャンル、監督、主演男優又は女優等)によってまとめたものを収録し得るといったコンテンツ流通の新たなビジネス・モデルが可能になる。
かかる実施形態では、消費者は予め記録されたディスクを、購入すること等により取得することができる。経費は、例えば1編の長編映画等のような一つのコンテンツ作品への利用者のアクセスを提供する従来の媒体に見合うものとすればよい。本発明の一観点によれば、消費者は続いて、ディスクに含まれているさらに他の長編映画のようなさらに他のコンテンツを、購入すること等により起動することができる。このことは、コンテンツ供給者が、特定のディスク、又は独立ディスク・セットに符号化されている識別番号に関連付けられた個別のアクセス・コードを発行することにより達成され得る。ディスクの製造番号が複写可能でない場合には、アクセス・コードは他の異なる製造番号を付したディスクの海賊版コンテンツの表示を可能にするのには適しない。
さらに、消費者に対しては、ディスクを複写して(例えばデータを復元し、他の類似の媒体ディスクにこのデータを再現することにより)、例えば予備フォーマット済み記録可能型ディスクに埋め込まれた製造番号に基づいて固有のアクセス・コードを受け取るように勧めることができる。このようにして、コンテンツ所有者の収益源を確保しつつ利用者間でのコンテンツ流通を実際に促進することができる。
一実施形態では、単一ビット・マイクロホログラム・データは、本書に議論されるように、空ディスクを射出成形し、続いてデータをディスクに光学的複製、例えば一括露光を介して転送することにより、大量流通のために複写される。複写されるべきデータの初期露光時に、ディスクの幾つかの位置を意図的に空のままに残しておいてもよい。これらの位置は続いて、例えば空間的光変調器を用いて、各々の番号が各々のディスク又はディスク・セットに一意であるような識別番号に対応する付加的な光学的露光を介して記録される。これらの位置はまた、空の予備フォーマット済みディスクの番号を識別するために用いられてもよい。
予期される記憶要件及び記憶容量に基づいて、非限定的な例としてのみ述べると、コンテンツを収録した従来のCDの大きさのマイクロホログラム・ディスクが、50編までの標準品位の長編映画作品、又は10編までの高品位(HD)長編映画作品を収録することができる。コンテンツは任意数の方法でまとめることができる。例えば、コンテンツ供給者は、映画を1枚のディスクに所与のシリーズとして配置してもよいし、特定の主演男優又は女優の映画を配置してもよいし、同じジャンルに属する映画を配置してもよい。ディスクの製造番号は、小売店販売向けに準備するときにディスク又はディスクの包材に表示することができる。消費者がディスクを購入するときに、包装は、利用者がディスクを再生するときに入力するように促されるアクセス・コードを含み得る。アクセス・コードは、関連する製造番号を有するディスクに対応しており、利用者がディスクの一作、また一作のみの特定の作品(又は独立作品セット)を鑑賞することを可能にする。代替的には、ディスク用のプレーヤが利用権限者と連絡することを可能にするハードウェア/ソフトウェアをプレーヤに装備してもよく、製造番号、並びに可能性としてはプレーヤの識別子及び現在許諾されているアクセス・レベルに応じてプレーヤに起動コードを提供する。
何れにせよ、ドライブ又は読み出し装置は、固体メモリ装置又は磁気メモリ装置のようなメモリを含んで、一旦、アクセス・コードが入力されたら後の作品の鑑賞時には番号を再入力する必要がないようにアクセス・コードを記憶することができる。
利用者は、インターネットのようなコンピュータ網、又は電話(例えばフリーダイヤル)を介してコンテンツ供給者又は代理者に連絡してディスクに含まれている他の作品に対応するさらに他の起動コードを得ることができる。代替的には、プレーヤが利用者に対し、利用者によるディジタル・コンテンツの選択の試みの後等に、利用者がさらに他のコンテンツの購入を望むか否かを決定するように促すこともできる。利用者が他の起動コードを入力し、又は例えばコードが利用権限者によって与えられている場合には、プレーヤは、この番号をディスクの製造番号に対して照合して、コードと製造番号とが対応している又は関連している場合にのみ作品の再生を可能にする。従って、アクセス・コードは、再現が可能でない特定のディスク製造番号に対する鍵となるものであり、ディスクの作品に対応するデータを複写することはできるが、当該作品へのアクセスを許諾するアクセス・コードは元のディスクに特定的なものであって、他のディスクでの複写の再生は可能にしない。
本発明の一観点によれば、コンテンツ自体は例えば予備フォーマットされた空の媒体ディスクに複写され得る。コンテンツ供給者は消費者に対し、ディスクの複写を他の消費者に提供するように勧めて、下流の複写利用者にディスクのコンテンツに対する制限付きアクセスを許諾することもできる。各々のディスク(予備フォーマットされて予め記録されたもの)に一意の又は実質的に一意の識別子を与えることができる。製造番号は、複写時には転送されない。原媒体の複写の利用者は、原媒体の利用者と同様にコンテンツ供給者又は代理者に連絡して、複写媒体ディスクの製造番号に対応する又は製造番号から導かれるアクセス・コードを要求することができる。この態様で、コンテンツは、対応するディジタル著作権を管理しつつ普及される。
本発明の一観点によれば、マイクロホログラム複製システムはこのように、マイクロホログラム・ドライブによって読み出し可能な態様で各々のディスクを(少なくとも実質的に)一意に連番管理(serialize)する能力を提供することができる。マイクロホログラムは、例えば2本の対向伝播型レーザ・ビームを干渉させることにより、媒体ディスクの予約域(1又は複数)に記録され得る。媒体ディスクは、個別に購入すること等によりアクセスされ得る長編映画又は他のコンテンツのような多数のコンテンツを収録することができる。
ハードウェア及び/又はソフトウェアを用いてディスクのアクセス・コード及び製造番号を、対応しているか否かを照合するために比較することができる。メモリを用いてアクセス・コードを記憶することができるため、コンテンツの将来の鑑賞時にはコードの再入力は必要でない。新たなコードを購入してディスクのさらに他のコンテンツへのアクセスを得ることができるというビジネス・モデルが提供され得る。コンテンツを複写することができ、新たなアクセス・コードを用いて複写されたコンテンツにアクセスすることのできるような予め連番管理された記録可能型ディスクを提供することができる。
マイクロホログラムを含むディスク、一意の製造番号による読み出し駆動、及び媒体を取得した後にコンテンツの購入を可能にするというビジネス・モデルを用いると、幾つもの利点を提供することができる。例えば、利用者のディスクに既に含まれている追加コンテンツの購入を促すことにより、収益を生成することができる。ディジタル著作権保護は、コンテンツを含むディスク及び記録可能型ディスクの両方に製造番号を与えて、製造番号の複写を禁止することを介して強化され得る。コンテンツを含むディスクの利用者による複写及びこれらのディスクの後からの権限付与を介したコンテンツ流通の達成手段を提供することができる。多数の長編映画、アルバム又は他のコンテンツを単一のディスクに提供して、独立に起動可能にすることができる。
本書に記載される収益モデルは、非線形応答性材料及び/又は閾値応答性材料を用いた体積記憶システム及び方法に限定されるのではなく、米国特許出願公開第20050136333号明細書に記載されているもののような線形応答性材料を用いたものを含め、体積記憶システム及び方法に対する広範な応用可能性を一般に有することを理解されたい。尚、上の特許出願の開示の全体を参照によって本書に援用する。
本発明の要旨又は範囲から逸脱することなく本発明の装置及び方法に改変及び変形を加え得ることは当業者には明らかであろう。本発明は、全ての均等構成を含めて本発明のかかる改変及び変形を網羅するものとする。
100 対向伝播型光ビームを用いて媒体の内部にホログラムを形成する例示的な構成
110、120 対向伝播型光ビーム
115、125 レンズ
130 記録媒体
140 目標体積
160 ディスク
200 対向伝播型光ビームを用いてホログラム支持媒体の内部にホログラムを形成する代替的な構成
220 曲面鏡
300 対向伝播型光ビームを用いて媒体の内部にホログラムを形成する代替的な構成
310 無集束対向伝播型反射
320 鏡
400 対向伝播型光ビームを用いて媒体の内部にホログラムを形成する代替的な構成
410 僅かに集束された対向伝播型反射
420 鏡
425 光学的経路長補正要素
400(図54) ディスク読み出し装置
410(図54) 読み出しレーザ
425(図54) 集束されたレーザ・ビーム
430(図54) 深さ調節光学系
440(図54) 反射光学系
450(図54) パワー調節モジュール
460(図54) ディスク制御器
500 対向伝播型光ビームを用いて媒体の内部にホログラムを形成するもう一つの代替的な構成
510 反射
520 媒体の部分
810 マイクロホログラムの期待ブラッグ離調
820 ページ方式ホログラムの期待ブラッグ離調
910 マイクロホログラムの期待ブラッグ離調
920 ページ方式ホログラムの期待ブラッグ離調
1010 記録/屈折率変化
1015 入射エネルギ密度又はパワー密度
1020 閾値条件
1210 線形応答性材料
1220 閾値応答性材料
1810 マイクロホログラム
1820 媒体
1830 読み出し光ビーム
1840 環検出器
1850 光学的要素
2010 伝播光軸に垂直な波面
2020 伝播光軸
2030 中心部分
2600 四分円形検出器アレイ
2620 レンズ
2700 サーボ系
2800 異なる層同士の間でのデータ不連続性を克服するフォーマット
2810、2820、2830 層
2900 フォーマット
2910A〜2910H 潜在的なマイクロホログラム軌道始点/終点
3010 円形マイクロホログラム
3020 回転方向
3030、3040、3050 軌道
3110 読み出しレーザ・スポット寸法
3120 マイクロホログラム
3130、3140、3150 軌道
3200 媒体
3210、3210′、3220 レーザ・ビーム
3230 マイクロホログラム
3310 光ビーム
3400 媒体
3410 主軸光ビーム
3420 軸外光ビーム
3430 軸外中心外追従用マイクロホログラム
3440、3440′ 参照ビーム
3450 データ・ビーム
3460、3470 軸外書き込み光ビーム
3482 後方反射
3484、3486 側方反射
3500 マスタ媒体を記録するシステム
3510 マスタ媒体
3520 マイクロホログラム
3530、3540 分割した光ビーム
3532、3542 集束光学系
3550 レーザ
3552 ビーム分割器
3554 シャッタ
3556 精密位置決め装置
3600 システム
3610 光源
3615 放出
3618 機械的走査方向
3620 共役マスタ媒体
3700 システム
3710 光源
3715 放出
3718 走査方向
3720 流通向け媒体
3730 マイクロホログラム・アレイ
3800 システム
3810 流通向け媒体
3815 マイクロホログラム
3820 レーザ
3830 ビーム分割器
3840、3850 光ビーム
3845、3855 調節光学系
3860 テープ又は空間的光変調器
3870 位置決め装置
3900 データが単一のレーザ・ビームによって記録されるようなシステム
3910 レーザ・ビーム
3920 集束光学系
3930 媒体
3940 目標体積
4000 システム
4010 レーザ・ビーム
4020 集束光学系
4030 目標体積
4040 媒体ディスク
4050 ビーム分割器
4060 検出器
4100 マイクロホログラム
4110 垂直層
4130 ビームの反射強度
4202、4204 マイクロホログラム
4210、4220 軌道
4215 屈折率変化の個別の領域
4310 ガウス・ビーム
4510、4520 データ・ビット
4610 反射強度
4705 僅かに異なる垂直位置
4710 反射信号
4715 位相反転
4810
4910 反射信号
4920、4930 複数の軌道
4940 共通域
4950 ホログラム用媒体ディスク
5300 マイクロホログラム・データ記憶媒体読み書きシステム
5302 ビーム発生源
5303 書き込みビーム
5305 ビーム
5307 読み出し/参照ビーム
5309 ビーム分割器
5310 ホログラム媒体
5312 シャッタ
5315 2分の1波長板
5317 独立ビーム分割器
5319 ビーム成形光学系
5321 4分の1波長板
5323 ビーム分割器
5325 4分の1波長板
5327 ビーム分割器
5329 2分の1波長板
5331 ビーム分割器
5333 4分の1波長板
5335 レンズ
5336 ピンホール
5337 検出器
5339 集束センサ・アレイ
5341 マイクロステージで配置される反射体
5343 スピンドル
5345 3軸位置決め装置
5347
5350 減弱要素

Claims (10)

  1. 複数の垂直方向に積層し横方向に広がる層(4110)において軌道(n+1)に沿って複数の体積(4510、4520)を配列した熱可塑性基材であって、前記層の各々における前記体積の少なくとも幾つかが、当該各層おける前記体積の少なくとも他のものに関して垂直方向にずれている、熱可塑性基材と、
    前記体積の対応する一つに各々含まれる複数のマイクロホログラム(4202、4204)と
    を備えたデータ記憶装置であって、
    各々のマイクロホログラムが交番型屈折率を有する複数の領域を含んでおり、同じ屈折率を有する隣り合う領域が、λ/2の間隔を有し、λは交番型屈折率を有する前記領域を形成するのに用いられる光ビームの中心波長であり、
    前記複数のマイクロホログラムの内の第1及び第2のマイクロホログラム(4202、4204)がλ/2未満の長さだけ垂直方向にずれており、
    前記体積の各々におけるマイクロホログラムの存在又は非在が、記憶されているデータの対応する部分を示す、データ記憶装置。
  2. 複数の垂直方向に積層し横方向に広がる層(4110)において軌道(n+1)に沿って複数の体積(4510、4520)を配列した熱可塑性基材であって、前記層の各々における前記体積の少なくとも幾つかが、当該各層おける前記体積の少なくとも他のものに関して垂直方向にずれている、熱可塑性基材と、
    前記体積の対応する一つに各々含まれる複数のマイクロホログラム(4202、4204)と
    を備えたデータ記憶装置であって、
    位相反転による反射信号の相殺により、前記複数のマイクロホログラムの内の第1及び第2のマイクロホログラム(4202、4204)の間で検出器信号がゼロとなるように、前記第1及び第2のマイクロホログラム(4202、4204)が垂直方向にずれている、
    前記体積の各々におけるマイクロホログラムの存在又は非在が、記憶されているデータの対応する部分を示す、データ記憶装置。
  3. 前記軌道の所与の一つにおける前記体積(4510、4520)の少なくとも幾つかが、前記軌道の前記所与の一つにおける前記体積の他のものに関して書き込みビーム波長の4分の1の長さだけ垂直方向にずれている、請求項1または2に記載の装置。
  4. 各々の層が複数の軌道(n+1)を含んでおり、層の前記軌道の少なくとも一つにおける前記体積のそれぞれが、前記層の前記軌道の少なくとも一つの他のものにおける前記体積のそれぞれに関して垂直方向にずれている、請求項1乃至3のいずれかに記載の装置。
  5. 前記基材は非線形関数的特徴を有する熱可塑性材料を含んでいる、請求項1乃至4のいずれかに記載の装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載のデータ記憶装置と、
    前記データ記憶装置に入射する前記光ビームを発生させるレーザ(410)と、
    前記光ビームの集束位置を調整する深さ調節光学系(430)と、
    マイクロホログラム(4202、4204)に記憶されているデータ状態を復元する振幅検出器と、
    前記レーザ(410)と前記深さ調節光学系(430)とを制御する制御器(460)と、
    を備える、
    読み出し装置。
  7. 複数の積層し広がる層(4110)において軌道(n+1)に沿って複数の体積(4510、4520)を配列した熱可塑性基材を設けるステップと、
    複数の光ビーム(4310)を与えるステップと、
    前記体積の少なくとも幾つかを目標体積として選択するステップと、
    前記目標体積の各々について、
    当該選択された目標体積の相対的な位置に依存して前記光ビーム(4310)の少なくとも1本を位相変調するステップと、
    当該選択された目標体積の内部で前記光ビームの前記位相変調されたものを少なくとも1本の他のものと干渉させ、これにより前記基材に複数のマイクロホログラム(4202、4204)を形成するステップと
    を備えたデータを記憶する方法であって、
    前記マイクロホログラムの各々は、前記体積の対応する一つに実質的に収容されており、
    各々のマイクロホログラムが、交番型屈折率を有する複数の領域を含んでおり、同じ屈折率を有する隣り合う領域が、λ/2の間隔を有し、λは交番型屈折率を有する前記領域を形成するのに用いられる光ビームの中心波長であり、
    前記複数のマイクロホログラムの内の第1及び第2のマイクロホログラム(4202、4204)がλ/2未満の長さだけ垂直方向にずれており、
    前記体積の各々でのマイクロホログラムの存在又は非在が前記データの対応する部分を示す、
    方法。
  8. 前記マイクロホログラム(4202、4204)は、前記データに依存して選択的に形成される、請求項7に記載の方法。
  9. 前記光ビーム(4310)の1本を集束させるステップをさらに含んでおり、
    前記マイクロホログラムの少なくとも一つは、データの1よりも多いビットを記憶している、請求項7または8に記載の方法。
  10. 振幅検出器を使用してマイクロホログラム(4202、4204)に記憶されているデータ状態を復元するステップをさらに含んでいる、請求項7乃至9のいずれかに記載の方法。
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