JP5748548B2 - オブジェクト識別装置、オブジェクト識別方法及びプログラム - Google Patents
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Description
以下、図面を参照しながら本発明の第1の実施形態について詳細に説明する。本実施形態では、オブジェクトとして人の顔を、カテゴリとして人物の違いを画像から識別する顔認証を行い、動画像を撮影して入力データとして処理する機器を例に説明する。なお、本発明の用途は人物認証に限ったものではなく、例えばオブジェクトとして自動車を対象として、カテゴリとして車種(自動車の型番など)を識別する場合などにも適用できる。
図1は、本実施形態に係るオブジェクト識別装置1000の構成例を示すブロック図である。
図1に示すように、画像を入力する画像入力部1100、画像を識別する画像識別部1200、登録画像を保持する登録画像記録部1300、及びオブジェクトの識別結果および属性判定結果を出力する外部出力部1400を備えている。これらの各部は、各構成要素の制御・データ接続を行うための接続バス1500により接続されている。
図2は、本実施形態におけるオブジェクト識別装置1000が、顔画像を識別する処理手順の一例を示すフローチャートである。図2を参照しながら、このオブジェクト識別装置1000が、顔画像を識別する処理について説明する。
まず、画像入力部1100は、撮像された画像を取得する(S1101)。続いて、画像識別部1200は、取得した画像データに対して、顔検出処理を行う(S1102)。そして、画像中に顔が存在するか否かを判定する(S1103)。そして、顔が存在する場合は、検出された顔画像を入力画像として、顔のカテゴリすなわち人物を判定する処理を行う(S1104)。一方、画像中に顔が存在しない場合は、S1101に戻、次の時刻の撮像画像を取得する。
まず入力データとして、顔検出された顔画像を入力する(S1201)。この入力画像は静止画であり、人物の顔が1つだけ捉えられていることが望ましい。続いて、登録データとして、オブジェクト識別装置1000の登録画像記録部1300に予め登録されている顔画像を1つ取得する(S1202)。顔画像をオブジェクト識別装置1000に登録する方法の説明は省略するが、識別すべき人物の静止画の顔画像を撮影し、登録画像記録部1300に保持しておく。
次に、S1203における画像識別部1200による識別処理の詳細について説明する。図4は、画像識別部1200の詳細な構成例を示すブロック図である。
図4において、画像識別部1200は、局所特徴抽出部1210、類似度算出部1220、類似度記憶部1230、類似度統合部1240、及び識別制御部1250を備えている。
局所特徴抽出部1210は局所特徴抽出手段として機能し、入力画像と登録画像とから、カテゴリの同異を判定し、少なくとも1つの局所特徴を抽出する。局所特徴とは、図5に示すように、典型的には、顔画像の上に設定された画像の一部領域として、顔画像の上に数十個から数百個存在し、等間隔に格子状の一部領域を並んでいる。これらの領域は任意の形状でよく、重複しても、領域によって大きさが異なってもよい。例えば、非特許文献2には、公知の方法が例として挙げられる。
類似度算出部1220は類似度算出手段として機能し、入力画像と登録画像とで対応する局所特徴それぞれについて類似度を算出する。局所特徴同士の類似度の求め方はいくつかあるが、そのうちの具体例を述べる。局所特徴がベクトルである場合は、ベクトル間のユークリッド距離を類似度としてもよいし、ベクトルが成す角度を類似度としてもよい。局所特徴がヒストグラムの場合には、ヒストグラム間の重なりを表すヒストグラムインターセクションとしてもよい。あるいはヒストグラム間の距離を求められる公知の手法であるEMD(Earth Mover's Distance)などを用いてもよい。同一人物の局所特徴間の類似度の分布と、別人物間の局所特徴間の類似度の分布とが大きく異なることがカテゴリを識別し得る類似度の条件であるため、類似度の尺度を問題に合わせて選ぶ。
類似度統合部1240は、入力画像と登録画像との間で得られた局所特徴の類似度を統合して、1つの統合類似度とする。この類似度を最終的なカテゴリ判定に用いる。類似度の統合方法の具体例として単純に平均するものでもよい。または、局所特徴の類似度をベクトルとして、類似度ベクトルが同一人物間のものであるか別人物間のものであるか、機械学習による識別器(SVM:Support Vector Machine)などで判定した結果を類似度としてもよい。
類似度記憶部1230は類似度記憶手段として機能し、登録画像と過去の時刻の入力画像との、局所特徴間の類似度を記憶する。直前の入力画像との類似度のみを記憶することも記憶媒体の容量の観点からはよいが、過去複数の時刻の類似度を記憶しておくことで、より精密に処理を省略した際の類似度を推定できる。類似度推定の詳しい方法は後述する。類似度記憶部1230は全ての局所特徴の類似度について記憶する必要はなく、後述する代表となる正の局所特徴の類似度のみを記憶してもよい。なお、類似度記憶部1230は、オブジェクト識別装置1000に保持されている複数の登録画像それぞれについて、入力画像との局所特徴の類似度を保持する。
識別制御部1250は、登録画像と現在の入力画像との類似度と、登録画像と過去の入力画像との類似度とに基づいて、局所特徴の処理を省略する。その具体例を以下に記す。識別制御部1250は、少なくとも2つの局所特徴の組について、正の局所特徴、副の局所特徴という互いに関連する関係を設定する。局所特徴の正副の関係は、局所特徴を抽出する領域が顔画像の上でどの程度重なっているかにより定める。また、どの局所特徴が正の局所特徴であるかは、顔の中で変化が大きい目や口など、代表的な顔器官に対応する局所特徴に定めてもよい。局所特徴の正副の関係は2つ以上あってもよく、また1つの正副の関係の中でも、1つの正の局所特徴に対して2つ以上の副の局所特徴が関連付けられていてもよい。
第1の実施形態では、局所特徴の正副の関係として、オブジェクト識別装置の運用前に予め定められたものを用いた。それに対して本実施形態では、画像の状態に応じて識別時に動的に局所特徴の正副の関係が定まる例を述べる。なお、第1の実施形態と同じ部分の説明は省略し、異なる部分を中心に説明する。
局所特徴抽出部1210は、入力画像と登録画像とから、カテゴリの同異を判定しうる特徴として、少なくとも1つの局所特徴を抽出する。局所特徴は第1の実施形態と同様に顔画像の上に設定された画像の一部領域であるが、格子状に等間隔に並べるものではなく、顔の状態に応じて適応的に領域を配置する。具体的には領域を目や鼻などの顔器官の上に配置する。また顔の向きの変化や表情の変化に応じて適応的に領域を配置する。この例を図8に示す。
識別制御部1250は、登録画像と現在の入力画像との類似度と、登録画像と過去の入力画像との類似度とに基づいて、局所特徴の処理を省略する。第1の実施形態と同様に、局所特徴を抽出した領域が重なる割合に基づいて正副の関係を設定するが、本実施形態の局所特徴抽出処理では、図8に示したように、局所特徴が抽出される位置は入力画像の状態によって変わる。つまり、時系列の入力画像の中において、局所特徴を抽出した領域が互いに重なる割合は刻々と変化していくことになる。そこで、識別制御部1250は、局所特徴の正副の関係を識別の実行時に定める。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
1200 画像識別部
Claims (10)
- 入力データを取得するデータ取得手段と、予め登録した登録データを用いて前記入力データのカテゴリを識別する識別手段とを有するオブジェクト識別装置であって、
複数の局所特徴を前記入力データ及び前記登録データのそれぞれから抽出する局所特徴抽出手段と、
前記入力データ及び前記登録データの対応する局所特徴の類似度を算出する類似度算出手段とを備え、
前記類似度算出手段は、局所特徴間に正及び副の関係が設定された複数の局所特徴の組において、正の局所特徴の時間的な変化が少ない場合に、前記正の局所特徴に対応する副の局所特徴の類似度の算出を省略することを特徴とするオブジェクト識別装置。 - 過去の入力データの識別時に算出した類似度を局所特徴ごとに記憶する類似度記憶手段を備え、
前記類似度算出手段は、前記正及び副の関係が設定された複数の局所特徴の組において、正の局所特徴の現在の類似度と前記類似度記憶手段に記憶された過去の類似度との差異が小さい場合に、前記正の局所特徴に対応する副の局所特徴における類似度の算出を省略することを特徴とする請求項1に記載のオブジェクト識別装置。 - 前記類似度算出手段は、類似度算出を省略した局所特徴について、前記類似度記憶手段に記憶された過去の類似度を現在の入力データについての類似度として代用することを特徴とする請求項2に記載のオブジェクト識別装置。
- 過去の入力データの識別時に抽出した局所特徴を記憶する局所特徴記憶手段を備え、
前記類似度算出手段は、前記局所特徴間の正及び副の関係に基づいて、過去と現在との入力データから抽出した正の局所特徴の差異が小さい場合に、前記正の局所特徴に対応する副の局所特徴についての類似度算出を省略することを特徴とする請求項1に記載のオブジェクト識別装置。 - 前記類似度算出手段は、前記正及び副の関係を前記局所特徴の互いに重複する割合に基づいて定め、前記正の局所特徴は、時刻による変化の大きい方であることを特徴とする請求項1に記載のオブジェクト識別装置。
- 前記正及び副の関係、及び前記正の局所特徴は予め定めたものであることを特徴とする請求項1に記載のオブジェクト識別装置。
- 前記データ取得手段は、前記入力データとして同一の対象を捉えたものを連続して取得することを特徴とする請求項1に記載のオブジェクト識別装置。
- 前記データ取得手段は、同一のオブジェクトを捉えた時系列の動画像を取得することを特徴とする請求項1に記載のオブジェクト識別装置。
- 入力データを取得するデータ取得工程と、予め登録した登録データを用いて前記入力データのカテゴリを識別する識別工程とを有するオブジェクト識別方法であって、
複数の局所特徴を前記入力データ及び前記登録データのそれぞれから抽出する局所特徴抽出工程と、
前記入力データ及び前記登録データの対応する局所特徴の類似度を算出する類似度算出工程とを備え、
前記類似度算出工程においては、局所特徴間に正及び副の関係が設定された複数の局所特徴の組において、正の局所特徴の時間的な変化が少ない場合に、前記正の局所特徴に対応する副の局所特徴の類似度の算出を省略することを特徴とするオブジェクト識別方法。 - 請求項9に記載のオブジェクト識別方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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