JP5748120B2 - 現像装置、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ - Google Patents

現像装置、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ Download PDF

Info

Publication number
JP5748120B2
JP5748120B2 JP2011047005A JP2011047005A JP5748120B2 JP 5748120 B2 JP5748120 B2 JP 5748120B2 JP 2011047005 A JP2011047005 A JP 2011047005A JP 2011047005 A JP2011047005 A JP 2011047005A JP 5748120 B2 JP5748120 B2 JP 5748120B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
developer
developing device
developing
latent image
partition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2011047005A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012185237A (ja
Inventor
善行 福田
善行 福田
小池 寿男
寿男 小池
服部 良雄
良雄 服部
篤 中本
篤 中本
啓明 岡本
啓明 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2011047005A priority Critical patent/JP5748120B2/ja
Publication of JP2012185237A publication Critical patent/JP2012185237A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5748120B2 publication Critical patent/JP5748120B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Dry Development In Electrophotography (AREA)

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等に用いられる現像装置並びにこれを用いた画像形成装置及びプロセスカートリッジに関するものである。
従来から、トナーと磁性キャリアとを含む二成分の現像剤を用いた現像装置が広く用いられている。この種の現像装置では、内部に複数の磁極を備え、表面が回転する現像剤担持体の表面上に現像剤を担持し、潜像担持体と対向する現像領域で潜像担持体の表面上の潜像に現像剤中のトナーを供給することで潜像担持体上の潜像を現像するものが広く用いられている(例えば、特許文献1〜3)。特許文献1〜3に記載の現像装置では、現像剤担持体の回転軸に平行な方向に現像剤を搬送する複数の現像剤搬送部材を備える。そして、現像剤搬送部材を配置した現像剤搬送路内で現像剤を循環させつつ、循環する現像剤の一部を現像剤担持体の表面に供給し、現像領域を通過した現像剤は現像剤担持体の表面から現像剤搬送路内に回収し、他の現像剤とともに循環させる。また、現像領域ではトナーが消費されるため、そのトナー消費に応じて現像装置の一部に設けられたトナー補給口から現像剤搬送路内に適宜トナーが補給される。補給されたトナーは、現像剤搬送路内の現像剤とともに現像剤搬送部材によって搬送されつつ、撹拌・混合される。
特許文献1及び特許文献2には、現像剤搬送路のうち、現像剤を供給搬送部材によって搬送しつつ現像剤担持体に供給する供給搬送路と、現像剤を回収搬送部材によって搬送しつつ現像領域を通過した現像剤担持体表面上の現像剤を回収する回収搬送路とが形成された現像装置が記載されている。これらの現像装置では、供給搬送路と回収搬送路とは、現像剤担持体に近接するように形成され、かつ、軸線方向に直交する断面における端部が現像剤担持体の表面と対向する仕切り部材によって空間的に仕切られている。このように、供給搬送路と回収搬送路とを分離した現像装置は、現像領域を通過してトナー濃度が低下した現像剤が現像に用いられないため、潜像担持体上で潜像が現像されたトナー像の濃度偏差を小さくすることができる。
しかしながら、供給搬送路と回収搬送路とを分離した現像装置では、次のような問題が生じることがあった。すなわち、回収搬送路における搬送方向下流側端部近傍と対向する位置の現像剤担持体では、現像剤担持体の表面から離脱しなかった現像剤や、回収搬送路から再付着した現像剤のように、現像領域を通過してトナー濃度が低下した現像剤が、仕切り部材の端部と現像剤担持体との隙間を通過する連れ回りが生じることがあった。これは以下の理由による。
現像領域を通過した現像剤担持体の表面上から離脱した現像剤は、自重によって回収搬送路内に落下し、さらに、自重によって回収搬送部材が搬送力を付与する領域まで到達する。その後、回収搬送部材に搬送されることで、他の現像剤と共に現像剤搬送路内を循環する。
このような現像装置では、回収搬送路における回収搬送部材の搬送方向下流側端部となる位置の仕切り部材に回収搬送路と供給搬送路とを連通する開口部が設けられている。この開口部では、回収搬送路における回収搬送部材の搬送方向下流側端部に到達した現像剤を供給搬送路における供給搬送部材の搬送方向上流側端部近傍に受け渡す。また、回収搬送路と供給搬送路と分離した現像装置では、回収搬送路内では回収搬送部材によって現像剤を搬送しつつ、現像剤担持体から離脱した現像剤が現像剤担持体の回転軸に平行な方向の全域に渡って供給される。このため、回収搬送路内では、回収搬送部材の搬送方向下流側ほど現像剤の量が多くなり、回収搬送搬送路における搬送方向下流側端部の開口部の近傍の位置で現像剤の量が最も多くなる。このような位置では、現像剤の流動性が悪化する等の原因により現像剤の嵩が上昇すると、回収搬送路内の現像剤が現像剤担持体の表面に接触することがある。回収搬送路内の現像剤が現像剤担持体の表面に接触すると、現像剤担持体の表面に再付着し、これにより、トナー濃度が低下した現像剤が仕切り部材の端部と現像剤担持体との隙間を通過する連れ回りが生じる。また、回収搬送路内の現像剤が現像剤担持体の表面に接触していると、現像剤担持体から離脱しようとする現像剤が、回収搬送路内の現像剤に阻まれて、現像剤担持体から離脱できず、連れ回りが生じることもある。
連れ回りが発生し、現像領域を通過した現像剤が仕切り部材の端部と現像剤担持体との隙間を通過すると、供給搬送路から供給される現像剤とともに現像領域に到達し、トナー像の濃度ムラの原因となる。
このような連れ回りを防止する構成としては、仕切り部材の軸線方向に直交する断面における端部と現像剤担持体の表面との隙間(以下、「仕切りギャップ」と呼ぶ。)を狭めることが効果的である。仕切りギャップを狭める構成としては、仕切り部材の端部そのものを現像剤担持体の表面に近づけるように設定することが考えられる。しかし、仕切り部材は現像装置のケーシングの一部であるため、その端部を精度よく現像剤担持体表面に近づけるように設定しようとすると、現像装置全体の部品寸法の精度を高める必要がある。さらに、現像装置全体の組み付け精度を高める必要もある。このように、現像装置全体の部品寸法の精度や組み付け精度を高めると、製造コストが高くなるため、仕切り部材の端部そのものを現像剤担持体の表面に近づけるように設定することは困難である。
このため、仕切り部材に現像剤担持体の表面との間の仕切りギャップを形成するギャップ形成部材を設ける構成が考えられる。
このようなギャップ形成部材を設ける構成として、仕切り部材に対して固定したギャップ形成部材を設けることが考えられる。しかし、ギャップ形成部材が仕切り部材に対して固定であると、組み付けた後は仕切りギャップを調整できないため、部品寸法の精度の高いギャップ形成部材が必要であり、さらに、ギャップ形成部材の組み付け精度を高めるために現像装置毎の調整も必要であるため、製造コストが高くなる。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、回収搬送路と供給搬送路とを分離した構成で、製造コストを抑制しつつ、連れ回りの発生を防止することができる現像装置、並びにこの現像装置を備えた画像形成装置、及びプロセスカートリッジを提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、内部に備えた複数の磁極により磁性キャリアとトナーとからなる現像剤を表面上に担持し、その表面が回転して潜像担持体と対向する現像領域で該潜像担持体の表面上の潜像にトナーを供給する現像剤担持体と、該現像剤担持体の軸線方向に沿って現像剤を搬送し、該現像剤担持体に現像剤を供給する供給搬送部材と、該現像領域を通過後の該現像剤担持体上から該現像剤を受け渡され、該現像剤を該現像剤担持体の軸線方向に沿って搬送する回収搬送部材とを有し、該供給搬送部材を配置した空間である供給搬送路と、該回収搬送部材を配置した空間である回収搬送路とを仕切る仕切り部材の、該軸線方向に直交する断面における端部が該現像剤担持体の表面と対向する現像装置において、上記仕切り部材に配置され、該仕切り部材に対して上記現像剤担持体と接離する方向に移動可能で、該仕切り部材の端部よりも該現像剤担持体の表面に近接することで該現像剤担持体表面との間に仕切りギャップを形成するギャップ形成部材と、該ギャップ形成部材を該現像剤担持体に向けて付勢する付勢部材と、該ギャップ形成部材における該軸線方向の端部に設けられ、該付勢部材が該ギャップ形成部材を付勢することによって該現像剤担持体の表面に突き当たる突き当て部材と、を備えることを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の現像装置において、上記ギャップ形成部材の上記軸線方向の一端は該仕切り部材に対して回動可能に支持され、該ギャップ形成部材の該軸線方向の他端側に上記突き当て部材を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の現像装置において、上記ギャップ形成部材における上記軸線方向の上記突き当て部材を設けた端部は、上記回収搬送路における上記回収搬送部材の搬送方向下流側であることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れか1項に記載の現像装置において、上記回収搬送部材は上記仕切り部材を挟んで上記供給搬送部材よりも上方に配置されていることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4の何れか1項に記載の現像装置において、上記現像剤担持体は、上記現像剤を担持する領域に該現像剤の担持を補助する表面処理が施されており、上記突き当て部材は上記現像剤担持体の表面における上記表面処理が施されていない領域に当接することを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れか1項に記載の現像装置において、上記突き当て部材は樹脂からなることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至6の何れか1項に記載の現像装置において、上記突き当て部材は、使用開始当初に上記現像剤担持体に当接する先端を形成する先端面と、該先端面よりも根元側に該先端面よりも幅が広い第二の面とを備えることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1乃至7の何れか1項に記載の現像装置において、上記突き当て部材は、上記現像剤担持体に当接する先端部に対して根元部の方が幅が広いことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1乃至8の何れか1項に記載の現像装置において、上記突き当て部材は、0.05[wt%]〜60[wt%]の添加剤を含有したフッ素樹脂からなることを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、少なくとも潜像担持体と、該潜像担持体表面を帯電させるための帯電手段と、該潜像担持体上に静電潜像を形成するための潜像形成手段と、該静電潜像を現像してトナー像化するための現像手段とを有する画像形成装置において、該現像手段として、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の現像装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段とを備える画像形成装置における少なくとも該潜像担持体と該現像手段とを1つのユニットとして共通の保持体に保持させて画像形成装置本体に対して着脱可能にしたプロセスカートリッジにおいて、上記現像手段として、請求項1乃至のいずれか1項に記載の現像装置を用いたことを特徴とするものである。
本発明においては、突き当て方式であるため、突き当て部材の部品精度のみの管理で高精度に仕切りギャップを設定することが可能である。突き当て部材の部品精度のみの管理でよいため、製造コストを抑制でき、高精度に仕切りギャップを設定することで連れ回りの発生を防止することができる。
本発明によれば、回収搬送路と供給搬送路とを分離した構成で、製造コストを抑制しつつ、連れ回りの発生を防止することができるという優れた効果がある。
実施例1の現像装置における現像スリーブと仕切り部材との上面図。 本実施形態に係る複写機の概略構成図。 本実施形態の作像装置の概略構成図。 本実施形態の現像装置の断面説明図。 本実施形態の現像装置の斜視説明図。 現像装置内における現像剤の長手方向の動きを示す模式図。 現像装置の断面説明図、(a)は、領域αにおける断面説明図、(b)は、領域βにおける断面説明図。 図1の一点鎖線で示す断面の断面説明図、(a)はA−A断面、(b)はB−B断面。 印刷枚数と現像剤の流速指数との関係を示すグラフ。 仕切りギャップの最大値と、現像剤の流速指数との関係を示すグラフ。 プリント稼動時間と仕切りギャップの上限値との関係を示すグラフ。 実施例2の現像装置における現像スリーブと仕切り部材との上面図。 経時で摩耗しても接触面積が一定となる突き当て部材の斜視説明図。 図13に示す突き当て部材を用いた場合の経時におけるギャップコントロール特性と公差の範囲を示すグラフ。 経時で摩耗したときに接触面積が徐々に広くなる突き当て部材の説明図、(a)は斜視説明図、(b)は突き当て部材の上面図。 図15に示す突き当て部材を用いた場合の経時におけるギャップコントロール特性と公差の範囲を示すグラフ。 図15に示す突き当て部材の接触面積変更パターンの説明図。 従来の現像装置を備えた作像部の一例を示す断面図。
以下、本発明を画像形成装置としてのタンデム型カラー複写機(以下、複写機500という)に適用した実施形態について説明する。
図2は、複写機500の概略構成図である。複写機500は、画像形成装置の本体部としてのプリンタ部100の上方に、原稿読込部4及び原稿搬送部3を備え、プリンタ部100の下方に給紙部7を備える。原稿搬送部3は、原稿読込部4に原稿を搬送し、原稿読込部4は搬送されてきた原稿の画像情報を読み込む。給紙部7は、転写紙等の記録媒体Pが収容される給紙カセット26、給紙カセット26内の記録媒体Pをプリンタ部100に向けて送り出す給紙ローラ27を備える。図2中の一点鎖線は、複写機500内での記録媒体Pの搬送経路を示す。
プリンタ部100の上部は、出力画像が形成された記録媒体Pが積載される排紙トレイ30となっている。プリンタ部100は、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナー像を形成する四つの作像部6(Y,M,C,K)と、中間転写ユニット10とを備える。各作像部6(Y,M,C,K)は、各色トナー像が形成される像担持体としてのドラム状の感光体1(Y,M,C,K)、及び、各感光体(Y,M,C,K)の表面上に形成された静電潜像を現像する現像装置5(Y,M,C,K)を備える。
中間転写ユニット10は、各感光体1(Y,M,C,K)の表面上に形成された各色トナー像が重ねて転写され、表面上でカラートナー像が形成される中間転写ベルト8、及び、各感光体1(Y,M,C,K)の表面上に形成されたトナー像を中間転写ベルト8に転写する一次転写バイアスローラ9(Y,M,C,K)を備える。
また、プリンタ部100は、中間転写ベルト8上のカラートナー像を記録媒体P上に転写するための二次転写バイアスローラ19、給紙ローラ27によって送り出された記録媒体Pを中間転写ベルト8と二次転写バイアスローラ19とが対向する二次転写ニップに搬送するタイミングを調整するレジストローラ対28を備える。
さらに、プリンタ部100は、二次転写ニップの上方に記録媒体P上の未定着トナー像を定着する定着装置20を備える。
また、プリンタ部100内の排紙トレイ30の下方、且つ、中間転写ユニット10の上方には、各現像装置5(Y,M,C,K)に供給する各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナーを収容する各色のトナー容器11(Y,M,C,K)が配置されている。
図3は、四つの作像部6(Y,M,C,K)のうちの一つの拡大説明図である。四つの作像部6(Y,M,C,K)は、作像プロセスに用いられるトナーの色が異なる以外は、その構成・動作がほぼ同様であるので、以下の説明では、対応する色を示す符号Y、M、C、Kを適宜省略して説明する。
図3に示すように、作像部6は、感光体1及び現像装置5を一体的に支持するプロセスカートリッジとなっており、このプロセスカートリッジは複写機500本体に対して着脱可能となっている。また、作像部6は、感光体1の周囲に現像装置5以外に、感光体クリーニング装置2、潤滑剤塗布装置41、及び、帯電装置40を備える。
以下、本実施形態の複写機500における通常のカラー画像形成時の動作について説明する。
まず、原稿搬送部3の原稿台に原稿がセットされた状態で、不図示のスタートボタンが押されると、原稿は、原稿搬送部3の搬送ローラによって原稿台から搬送されて、原稿読込部4のコンタクトガラス上に載置される。そして、原稿読込部4で、コンタクトガラス上に載置された原稿の画像情報が光学的に読み取られる。
詳しくは、原稿読込部4は、コンタクトガラス上の原稿の画像に対して、照明ランプから発した光を照射しながら走査させる。そして、原稿にて反射した光を、ミラー群及びレンズを介して、カラーセンサに結像する。原稿のカラー画像情報は、カラーセンサにてRGB(レッド、グリーン、ブルー)の色分解光ごとに読み取られた後に、電気的な画像信号に変換される。さらに、RGBの色分解画像信号をもとにして画像処理部で色変換処理、色補正処理、空間周波数補正処理等の処理をおこない、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのカラー画像情報を得る。
そして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像情報は、不図示の書込み部に送信される。そして、書込み部からは、各色の画像情報に基づいたレーザ光Lが、それぞれ、対応する感光体1(Y,M,C,K)上に向けて発せられる。
一方、四つの感光体1(Y,M,C,K)は、それぞれ、図2及び図3中の時計方向に回転している。そして、まず、感光体1(Y,M,C,K)の表面は、帯電装置40の帯電ローラ4aとの対向部で、一様に帯電される(帯電工程)。こうして、感光体1(Y,M,C,K)の表面上には、帯電電位が形成される。その後、帯電された感光体1(Y,M,C,K)表面は、レーザ光Lの照射位置に達する。
書込み部において、四つの光源から画像信号に対応したレーザ光Lが各色に対応してそれぞれ射出される。各レーザ光Lは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色成分ごとに別の光路を通過して、各感光体1(Y,M,C,K)の表面に照射される(露光工程)。
イエロー成分に対応したレーザ光Lは、図2中の紙面左側から一番目のイエロー用感光体1Y表面に照射される。このとき、イエロー成分のレーザ光Lは、高速回転するポリゴンミラーにより、イエロー用感光体1Yの回転軸方向(主走査方向)に走査される。こうして、帯電装置40によって帯電された後のイエロー用感光体1Yの表面上には、イエロー成分に対応した静電潜像が形成される。
同様に、マゼンタ成分に対応したレーザ光Lは、図2中の紙面左から二番目のマゼンタ用感光体1M表面に照射されて、マゼンタ成分に対応した静電潜像が形成される。シアン成分のレーザ光Lは、図2中の紙面左から三番目のシアン用感光体1C表面に照射されて、シアン成分の静電潜像が形成される。ブラック成分のレーザ光Lは、図2中の紙面左から四番目のブラック用感光体1K表面に照射されて、ブラック成分の静電潜像が形成される。
その後、各色の静電潜像が形成された感光体1(Y,M,C,K)表面は、それぞれ、現像装置5との対向位置に達する。そして、各色トナーとキャリアとからなる現像剤を収容する現像装置5(Y,M,C,K)から感光体1(Y,M,C,K)の表面上に各色トナーが供給されて、感光体1(Y,M,C,K)上の潜像が現像される(現像工程)。
現像装置5との対向部を通過した後の感光体1(Y,M,C,K)表面は、それぞれ、中間転写ベルト8との対向部に達する。ここで、それぞれの対向部には、中間転写ベルト8の内周面に当接するように一次転写バイアスローラ9(Y,M,C,K)が設置されている。そして、中間転写ベルト8を挟んで感光体1(Y,M,C,K)と一次転写バイアスローラ9(Y,M,C,K)とが対向する一次転写ニップで、各感光体1(Y,M,C,K)上に形成された各色のトナー像が、中間転写ベルト8上に、上順次重ねて転写される(一次転写工程)。
一次転写ニップを通過した後の感光体1表面は、それぞれ、感光体クリーニング装置2との対向位置に達する。そして、感光体クリーニング装置2との対向位置で、感光体1上に残存する未転写トナーがクリーニングブレード2aによって掻き取られ、回収される(感光体クリーニング工程)。
感光体クリーニング装置2との対向部を通過した感光体1の表面は不図示の除電部を通過して、感光体1における一連の作像プロセスが終了する。
一方、四つの感光体1(Y,M,C,K)上の各色トナー像が重ねて転写され、カラートナー像を担持する中間転写ベルト8は、図2中の反時計方向に表面移動して、二次転写バイアスローラ19との対向位置であるニ次転写ニップに達する。そして、ニ次転写ニップで中間転写ベルト8上に担持されたカラートナー像が記録媒体P上に転写される(二次転写工程)。
ニ次転写ニップを通過した中間転写ベルト8表面は、不図示の中間転写ベルトクリーニング装置との対向部に達する。この対向部で、中間転写ベルト8上に付着した転写残トナーが不図示の中間転写ベルトクリーニング装置に回収されて、中間転写ベルト8における一連の転写プロセスが終了する。
上述したニ次転写ニップに搬送される記録媒体Pは、給紙部7からレジストローラ対28等を経由して搬送されたものである。
詳しくは、記録媒体Pを収納する給紙カセット26から、給紙ローラ27により給送された記録媒体Pが、搬送ガイドを通過した後に、レジストローラ対28に導かれる。レジストローラ対28に達した記録媒体Pは、中間転写ベルト8条に形成されたカラートナー像がニ次転写ニップに向かうタイミングに合わせて二次転写ニップに向けて搬送される。
ニ次転写ニップでカラートナー像が転写された記録媒体Pは、定着装置20に導かれる。定着装置20では、定着ローラと加圧ローラとによって形成される定着ニップにて、カラー画像が記録媒体P上に定着される。
定着装置20を通過した記録媒体Pは、排紙ローラ対25によってプリンタ部100の外に出力画像として排出されて、排紙トレイ30上にスタックされて、一連の画像形成プロセスが完了する。
図4は、本実施形態の現像装置5の断面説明図であり、図5は、現像装置5の斜視説明図である。
現像装置5は、感光体1に対向する現像剤担持体としての現像ローラ50、供給搬送部材である供給スクリュ53、回収搬送部材である回収スクリュ54、現像剤規制部材であるドクタブレード52、及び、仕切り部材57を備える。供給スクリュ53及び回収スクリュ54は、回転軸に螺旋状の羽部を設けたスクリュ部材であり、回転することにより、その回転軸の軸方向に現像剤を搬送する。
現像装置5のケーシング内の空間のうち、供給スクリュ53が配置された供給搬送路53aと、回収スクリュ54が配置された回収搬送路54aとは仕切り部材57によって空間的に仕切られている。また、仕切り部材57は、軸線方向に直交する断面(図4で説明図を示す断面)における端部が現像ローラ50の表面に対向し、近接して配置されることにより、現像ローラ50の表面上から現像剤Gの離脱を促す分離板としても機能する。
現像ローラ50は、内部に固設された複数の磁石からなるマグネットローラ55と、マグネットローラ55の周囲を回転する現像スリーブ51とから構成される。本実施形態のマグネットローラ55は、複数の磁極として、第一磁極P1(N極)、第二磁極P2(S極)、第三磁極P3(N極)、第四磁極P4(N極)、及び、第五磁極P5(S極)の5つの磁極が設けられている。なお、図4中のP1〜P5は、各磁極によって形成される磁場の現像スリーブ51の表面上における法線方向磁束密度(絶対値)の分布を示している。
現像装置5では、トナーとキャリアとからなる二成分の現像剤G(添加剤等を添加する場合も含む)を収容し、現像剤Gを長手方向(現像スリーブ51の回転軸方向)に搬送して循環経路を形成する現像剤搬送部材として、供給スクリュ53及び回収スクリュ54を備える。また、現像装置5では、供給スクリュ53と回収スクリュ54とを上下方向に配置し、供給スクリュ53と回収スクリュ54との間に配置された仕切り部材57によって供給搬送路53aと回収搬送路54aとが形成されている。
また、感光体1と現像スリーブ51との対向部である現像領域に対して、現像スリーブ51の表面移動方向上流側で、現像スリーブ51の表面上に担持され、現像領域に向かう現像剤量を規制するドクタブレード52が現像ローラ50の下方に配置されている。
現像装置5では、二成分の現像剤Gを用いているため、現像装置5内におけるトナー消費に応じて、現像装置の一部に設けられたトナー補給口59から現像装置5内に適宜にトナーが補給される。補給されたトナーは、現像装置5内の現像剤Gとともに、現像剤搬送部材である回収スクリュ54及び供給スクリュ53によって搬送されつつ、撹拌・混合される。このように、現像剤搬送部材によって撹拌・混合された現像剤Gは、その一部が現像剤担持体である現像スリーブ51の表面に供給され、その表面に担持される。現像スリーブ51の表面に担持された現像剤Gは、現像スリーブ51の下方に設置されたドクタブレード52によって適量に規制された後に、現像領域に到達する。現像領域では、現像スリーブ51の表面上の現像剤G中のトナーが感光体1の表面上の潜像に付着する。現像ローラを構成する現像スリーブ51の内部には複数の磁石が固設されたマグネットローラ55があり、このマグネットローラ55は、現像スリーブ51の周囲に磁場を形成する複数の磁極(P1〜P5)を備えている。
本実施形態の現像装置5内には、ポリエステル樹脂を主成分とするトナー(平均粒径5.8[μm])と磁性微粒子であるキャリア(平均粒径35[μm])とを、トナー濃度が7[wt%]となるように均一混合した現像剤Gが300[g]充填されている。そして、並列に配置された供給スクリュ53と回収スクリュ54とを600[rpm]で回転させることによって、現像剤Gの搬送とトナー補給口59から補給されるトナーの撹拌とを同時に行い、トナーとキャリアとの均一混合と帯電付与を行っている。
均一混合された現像剤Gは現像スリーブ51に近接して平行に設けられた供給スクリュ53に搬送されながら、現像スリーブ51に内包されたマグネットローラ55の第五磁極P5の磁力によって現像スリーブ51の外周表面に受け渡される。現像スリーブ51の表面に受け渡された現像剤Gは、現像スリーブ51が図4中矢印に示すように、反時計回り方向に回転することによって現像領域に到達する。現像領域では、不図示の高圧電源から現像スリーブ51に電圧が印加されることにより、現像スリーブ51と感光体1との間に現像電界が形成されている。この現像電界により、感光体1の表面上の潜像に現像スリーブ51の表面上の現像剤G中のトナーが供給され、感光体1上の潜像が現像される。
現像領域を通過した後の現像スリーブ51の表面上の現像剤Gは、現像スリーブ51の回転に伴って現像装置5内の回収搬送路54aに回収されるようになっている。詳しくは、現像スリーブ51の表面から離脱した現像剤Gは、仕切り部材57の上面に落下して滑り落ち、回収スクリュ54で回収されるようになっている。
図6は、現像装置5内における現像剤Gの長手方向の動きを示す模式図である。図6中の白抜き矢印が現像装置5内での現像剤Gの流れを示している。
図6では図示を省略した仕切り部材57は、現像装置5の長手方向の両端に供給搬送路53aと回収搬送路54aとを連通する開口部がそれぞれ設けられている。そして、供給搬送路53aにおける供給スクリュ53の搬送方向下流側端部に到達した現像剤Gは仕切り部材57に設けられた開口部のうちの剤持上げ口72を通って回収搬送路54aにおける搬送方向上流側端部に受け渡される。一方、回収搬送路54aにおける回収スクリュ54の搬送方向下流側端部に到達した現像剤Gは仕切り部材57に設けられた開口部のうちの剤落下口71を通って供給搬送路53aにおける搬送方向上流側端部に受け渡される。
図6では、現像スリーブ51への現像剤Gの供給及び回収を模式的に示す都合上、供給搬送路53aと回収搬送路54aとの間にある程度の距離があるように描かれている。しかしながら、供給搬送路53aと回収搬送路54aとは図4で示すように板状の仕切り部材57によって仕切られており、その開口部である剤持上げ口72及び剤落下口71は板状の仕切り部材57を表から裏に貫通する貫通口である。
図6に示すように、回収搬送路54aに対して下方にある供給搬送路53a内の現像剤Gは供給スクリュ53によって長手方向に搬送されつつ、供給スクリュ53の回転と、汲み上げ磁極としての第五磁極P5の磁力とによって現像スリーブ51の表面に汲み上げられる。現像スリーブ51の表面に汲み上げられた後、現像領域を通過した現像スリーブ51の表面上の現像剤Gは、隣り合う同極性(N極)の磁極である第三磁極P3と第四磁極P4とによって構成される剤離れ磁極の磁力による作用と、仕切り部材57の分離板としての作用とによって、現像スリーブ51の表面上から離脱され、回収搬送路54a内に送られる。
供給搬送路53aに対して上方にある回収搬送路54a内の回収スクリュ54は、剤離れ磁極の位置で現像スリーブ51から離脱した現像剤Gを長手方向(供給スクリュ53による搬送方向とは逆方向)に搬送する。
供給スクリュ53による搬送経路である供給搬送路53aの下流側と、回収スクリュ54による搬送経路である回収搬送路54aの上流側とは剤持上げ口72を介して連通している。そして、供給搬送路53aの下流側端部に達した現像剤Gは、その位置に留まり後から搬送されてくる現像剤Gによって押し上げられ、回収搬送路54aの上流側端部に到達する。
また、回収搬送路54aの上流側端部には、トナー補給口59が設けられており、新品のトナーがトナー容器11から不図示のトナー補給装置を介して適宜に補給される。また、供給搬送路53aの上流側側端部と回収搬送路54aの下流側端部とは剤落下口71を介して連通している。そして、回収搬送路54aの下流側端部に達した現像剤Gは、剤落下口71を自重落下して供給搬送路53aの上流側端部に受け渡される。
現像装置5は、上述したように、供給スクリュ53と回収スクリュ54とが図4中の矢印で示す方向で回転し、同時に現像スリーブ51に内包したマグネットローラ55の磁気吸引力で現像スリーブ51に引き寄せる。さらに、現像スリーブ51を感光体1に対する所定の速度比で回転させることで、現像領域に対して連続的に現像剤Gの汲み上げ供給を行っている。現像スリーブ51からの現像剤Gの離脱は第三磁極P3と第四磁極P4とで構成される剤離れ磁極にて反発磁気力を形成し、この反発磁気力が形成された区間に運ばれた現像剤Gは、剤離れ磁極で法線方向と回転接線方向との合成方向にリリースされ、仕切り部材57上に自重落下して回収される。
図18は、複数の搬送部材(供給回収スクリュ501及び循環スクリュ502)を水平方向に配置した従来の現像装置5を備えた作像部6の一例を示す断面図である。図18に示す現像装置5では、供給回収スクリュ501を配置した供給回収搬送路501aと、循環スクリュ502を配置した循環搬送路502aとは仕切り部材57で仕切られている。仕切り部材57の図18中の紙面に直交する方向における両端部には開口部が設けられており、供給回収搬送路501aと循環搬送路502aとを連通し、供給回収搬送路501aの搬送方向下流側端部に到達した現像剤は仕切り部材57の開口部を介して循環搬送路502aの上流側端部に受け渡される。また、循環搬送路502aの搬送方向下流側端部に到達した現像剤は仕切り部材57の他方の開口部を介して供給回収搬送路501aの上流側端部に受け渡される。
供給回収搬送路501a内の現像剤Gは、供給回収スクリュ501によって搬送されながら、その一部は現像スリーブ51の表面に受け渡される。現像スリーブ51の表面に受け渡され、ドクタブレード52とのギャップを通過した現像剤Gは感光体1との対向部である現像領域で現像に供される。現像領域を通過した現像スリーブ51の表面上に担持された現像剤Gは、現像スリーブ51から離脱して、供給回収搬送路501a内に戻って供給回収スクリュ501によって搬送される。
本実施形態の現像装置5のように、複数の搬送部材が上下方向に並設された現像装置は、複数の搬送部材が水平方向に並設された図18に示す現像装置5に比べて、現像装置5を水平方向にコンパクト化することができる。そのために、図2に示す複写機500のように、複数の現像装置5が水平方向に並設されるタンデム型のカラー画像形成装置においては、多く用いられている。また、本実施形態の現像装置5のように、複数の搬送部材を上下方向に並設して、現像ローラ50に対して現像剤Gを供給する供給搬送路53aと、現像ローラ50から離脱する現像剤Gの回収搬送路54aとを分離した構成は、現像剤担持体に現像剤を供給した現像剤搬送路で、現像領域を通過した後の現像剤担持体表面上の現像剤を回収する図18に示す現像装置5に比べて、現像ローラ50上に担持されて現像に供する現像剤G中に現像領域通過後のものが含まれにくいために、潜像担持体上に形成するトナー像の濃度偏差を小さくすることができる。
また、本実施形態の現像装置5のように、ドクタブレード52が現像スリーブ51の下方に配設された現像装置を備えた画像形成装置は、現像剤規制部材が現像剤担持体の上方に配設された現像装置(例えば、特許文献2の図19等参照)を備えたものに比べて、画像形成装置の下方に配設された給紙部(用紙収容部)から排紙トレイまでの用紙搬送経路の長さを短くできる。このために、タンデム型のカラー画像形成装置におけるファーストプリント時間を短くすることができる。さらに、用紙搬送経路を比較的短くしても、排紙トレイを画像形成装置の上方に配設するレイアウトを容易にとることができるために、水平方向のサイズが小型化されたタンデム型のカラー画像形成装置に多く用いられている。
図7は、現像装置5を図4と同様の方向から見た断面説明図であり、図7(a)は図6中の領域αにおける断面説明図であり、図7(b)は図6中の領域βにおける断面説明図である。
現像装置5では、現像スリーブ51から離脱した現像剤Gは、仕切り部材57の上面の傾斜に従って自重搬送され、回収スクリュ54によって搬送力を付与される領域に回収されるようになっている。このとき、回収搬送路54a内の現像剤Gは、図6及び図7に示すように、搬送方向下流側ほど高くなるように、長手方向に渡って傾斜している。これは、現像装置5が、現像スリーブ51に対して現像剤Gを供給する供給搬送路53aと、現像スリーブ51から離脱する現像剤Gの回収搬送路54aとを分離した、所謂、一方向循環システムであるためである。
回収搬送路54aにおける回収スクリュ54の搬送方向下流側は、特に現像剤Gの嵩が高くなり易く、仕切り部材57の上面で多量に滞留し易い。そして、この滞留した現像剤Gが現像スリーブ51からの現像剤の離脱を阻害することがある。これにより、現像スリーブ51から現像剤Gを回収搬送路54a内に回収しきれず、現像領域を通過してトナー濃度が低下した現像剤Gが仕切り部材57を挟んで下方にある供給搬送路53aへ到達する、所謂、連れ回りが生じる。
連れ回りが生じると、現像領域を通過した後のトナー濃度が低下した現像剤Gが、現像スリーブ51に担持されたままの状態となり、濃度の薄い現像剤と、濃度の濃い(所定のトナー濃度の)現像剤とが混在した状態となり、供給スクリュ53のスクリュピッチに応じた濃度ムラ画像が発生することがあった。
上述したように、回収搬送路54aの搬送方向下流側で現像剤Gの嵩が高くなる現象は、画像形成装置の経時使用によって現像剤Gの流動性が悪化した場合に、仕切り部材57の上面で現像剤Gが留まって堆積し易くなるため、顕著になる。
また、二成分現像剤を用いる現像装置では、繰り返し印刷を行うにつれ、トナーと磁性キャリアとから構成される現像剤の帯電特性の悪化や、現像装置内での現像剤流動特性の悪化が進む。その結果、現像装置内の搬送伝達力が及ばない領域において、しばしば現像剤の滞留を起こし最悪は現像剤による壁をつくってしまい、現像剤が現像スリーブに供給されなくなってしまったり、現像スリーブから分離されにくくなってしまったりすることがあった。
特に、本実施形態の現像装置5のように、現像スリーブ51に現像剤を供給する供給スクリュ53と、現像後の現像スリーブ51から離脱した現像剤を回収する回収スクリュ54を備え、供給搬送路53aと回収搬送路54aとが別々になっている。このような現像装置では、現像スリーブ51から離脱した現像剤が、回収搬送路54a中の回収スクリュ54によって搬送力を付与される領域まで自重による搬送以外に搬送伝達力が及ばない領域が仕切り部材57上に存在する。このような領域では、顕著な搬送不良を起こし、現像スリーブ51から離脱した現像剤が仕切り部材57上堆積し、溜まり過ぎた仕切り部材57上の現像剤が、現像スリーブ51からの現像剤の離脱を阻害し、連れ回りを発生させてしまうおそれがあった。
なお、図18に示す従来の現像装置5では、二つの搬送部材である供給回収スクリュ501と循環スクリュ502との間に両者を空間的に隔てる仕切り部材57を備えているが、本実施形態の現像装置5のように、分離板としての機能は有していないため、仕切り部材57近傍で現像剤Gが堆積することに起因する問題は発生しない。
〔実施例1〕
次に、本発明を適用した現像装置5の一つ目の実施例(以下、実施例1と呼ぶ)について説明する。
図1は、実施例1の現像装置5を、図4中の矢印A方向から見た、仕切り部材57と現像スリーブ51との上面説明図であり、また、図8は、図1の一点鎖線で示す断面の断面説明図である。図8(a)はA−A断面、図8(b)はB−B断面の説明図である。図1及び図8においては、回収スクリュ54や現像剤Gは省略している。
図1及び図8に示すように、現像装置5は、ギャップ形成部材58と、加圧バネ61と、突き当て部材60とを備える。
ギャップ形成部材58は、現像スリーブ51の回転軸の軸線方向に延在するように仕切り部材57に配置され、仕切り部材57に対して現像スリーブ51と接離する方向に移動可能ある。そして、ギャップ形成部材58の現像スリーブ51側の端部であるギャップ形成端部58eが、仕切り部材57の現像スリーブ側端部57eよりも現像スリーブ51の表面に近接することで、現像スリーブ51の表面との間に仕切りギャップSGを形成する。また、加圧バネ61は、ギャップ形成部材58の軸線方向の両端部のバネ取付け部58aと、現像装置5のケーシング5cとの間に配置され、ギャップ形成部材58を現像スリーブ51に向けて付勢する付勢部材である。また、突き当て部材60は、加圧バネ61がギャップ形成部材58を付勢することによって現像スリーブ51の表面に突き当たる部材である。また、A−A断面が通る仕切り部材57の軸線方向中央部には、図1及び図8に示すように、ギャップ形成部材58を仕切り部材57の上面との間で挟む、挟み部材57aが設けられている。
また、図1に示すように、現像スリーブ51の表面上における突き当て部材60が突き当たる部分は、現像剤Gを担持する現像剤担持領域51aよりも外側の現像剤非担持領域51bである。現像スリーブ51現像剤担持領域51aは、磁力によって担持される現像剤Gの担持を補助するように、摩擦係数を高めるような表面処理がなされている。これに対して、現像剤非担持領域51bは摩擦係数を高めるような表面処理がなされていないため、このような現像剤非担持領域51bに突き当て部材60を当接させることで、突き当て部材60及び現像スリーブ51表面の摩耗の低減と、回転トルクの上昇の低減とを図ることができる。
上述した連れ回りに対しては、仕切りギャップSGを狭くすることが効果的である。仕切りギャップSGを狭めるために、現像装置5のケーシング5cを構成する仕切り部材57の現像スリーブ側端部57eそのものを現像スリーブ51の表面に近づけるように設定することは困難である。このため、仕切り部材57に現像スリーブ51の表面との間の仕切りギャップSGを形成するギャップ形成部材58を設ける構成が考えられる。
このようなギャップ形成部材58を設ける構成として、仕切り部材57に対して固定したギャップ形成部材58を設けると、ギャップ形成部材58が仕切り部材57に対して固定であるため、公差も含めて所望の仕切りギャップSGを設定することは困難であった。
ここで、所望の仕切りギャップSGについて説明する。
まず、現像剤の経時劣化について説明する。
先に述べたように、現像剤は現像装置の経時使用によって流動性が低下する。図9は、二成分現像剤を用いる現像装置を備えた画像形成装置で画像形成を行った際の印刷枚数と現像剤の流速指数との関係を示すグラフである。
図9に示す現像剤の流速指数は、シスメックス社製「パウダーレオメータ FT−4」を用いて測定した値であり、以下の式で定義する。
流速指数=(回転翼の先端スピードが10[mm/s]時のトータルエネルギー)/(回転翼の先端スピード100[mm/s]時のトータルエネルギー)
図9に示すように、使用枚数が進むに連れ現像剤の流動特性が悪化し、また、使用開始前半で大き区劣化したのち徐々に劣化が進む劣化特性を示す。
図10は、それぞれの流速指数の状態の現像剤を用いて現像を行ったときに、連れ回りの発生を防止できる仕切りギャップSGの最大値と、現像剤の流速指数との関係を示すグラフである。
図10に示すように、現像剤が経時劣化してその流速指数が上昇しても、仕切りギャップSGを狭く設定することにより、連れ回りを防止することが可能となる。
図11は、図9と図10との二つのグラフから求まるグラフであり、プリント稼動時間と各稼動時間の状態における仕切りギャップSGの上限値との関係を示すグラフである。
経時に渡って連れ回りなく安定して現像剤の分離を行うための仕切りギャップSGの上限値は、図11中に示すラインであり、各プリント稼動時間のときに仕切りギャップSGの値がこのラインより下であれば連れ回りを防止することができる。
このため、図11で示す例では、現像装置内の現像剤の寿命であるライフエンドを400[k枚]とすると、連れ回りを防止する所望の仕切りギャップSGは0.17[mm]となる。
ギャップ形成部材58を仕切り部材57に対して固定設置した場合と、実施例1のように突き当ての場合との公差を図11中に示す。
固定設置する位置固定方式では成型品によって仕切りギャップを与えようとしたときに、その公差は±0.15[mm]、レンジで0.30[mm]の確保が必要である。このためライフエンドにおける仕切りギャップSGの上限値(0.17[mm])以下に公差も含めて設定することは困難である。これを実現しようとすると、固定位置から仕切りギャップSGを形成する先端まで高精度なギャップ形成部材58が必要で、さらに、ギャップ形成部材58の仕切り部材57に対する組み付け精度を高めるために現像装置5毎の調整も必要であるため、製造コストが高くなる。
これに対して、実施例1の現像装置5のように、突き当て方式の場合、突き当て部材60の部品精度のみの管理で高精度に設定が可能で図11にも示すようにその公差は、±0.05[mm]、レンジで0.10[mm]の範囲で設定が可能である。このように、突き当て部材60の部品精度のみの管理で高精度に仕切りギャップSGを設定することが可能である。突き当て部材60の部品精度のみの管理でよいため、製造コストを抑制でき、高精度に仕切りギャップSGを設定することで連れ回りの発生を防止することができる。
〔実施例2〕
次に、本発明を適用した現像装置5の二つ目の実施例(以下、実施例2と呼ぶ)について説明する。
図12は、実施例2の現像装置5を、図4中の矢印A方向から見た、仕切り部材57と現像スリーブ51との上面説明図である。図12においては、回収スクリュ54や現像剤Gは省略している。また、実施例2では、図8(a)で示すA−A断面における仕切りギャップSGが実施例1よりも広くなっている。
図12に示すように、実施例2の現像装置5では、ギャップ形成部材58の軸線方向の一端(図12中の右側端部)は、仕切り部材57に対して回動軸58bによって回動可能に支持されている。さらに、ギャップ形成部材58の軸線方向の他端側(図12中の左側端部)に突き当て部材60を設けている。
実施例1のように、ギャップ形成部材58を現像スリーブ51に対して突き当てることで、安価な構成で、現像剤が劣化しても連れ回りを防止できるような仕切りギャップSGの値を設定することができる。
しかし、突き当て部材60が突き当たる現像スリーブ51の表面は表面移動するため、突き当て部材60の耐摩耗性を考慮する必要がある。突き当て部材60の耐磨耗性が悪いと経時使用に伴い突き当て部材60が摩耗して、仕切りギャップSGが狭くなり過ぎ、最悪の場合には、ギャップ形成部材58が現像スリーブ51に接触する。そして、仕切りギャップSGが狭くなり過ぎると、現像スリーブ51の表面にトナーの固着が発生し、その結果、スジ状のノイズ画像が発生することがある。
一方、突き当て部材60の耐磨耗性を高めることで突き当て部材60の摩耗を防止することができるが、突き当て部材60の耐磨耗性が高いと現像スリーブ51側に削れが生じて、削り粉の混入に起因する点状のノイズ画像が発生することがある。さらに、現像スリーブ51側の削れが進行すると、上述した突き当て部材60が摩耗する場合と同様に、仕切りギャップSGが狭くなり過ぎ、現像スリーブ51表面にトナーの固着が発生し、その結果、スジ状のノイズ画像が発生する場合がある。このような現像スリーブ51側の摩耗の対策としては、突き当て部材60が当接する現像剤非担持領域51bの表面にta−C(テトラヘデラル アモルファス カーボン)などの耐摩耗性コーティングを施せば解決の可能性があるが、コストアップを伴う。
さらに、突き当て方式は、現像スリーブ51の両端部に低圧ではあるが突き当て部材60を当接させるため、現像スリーブ51の回転トルクの上昇を伴う。現像スリーブ51の回転トルクの上昇は、消費電力の悪化につながり、装置の省エネルギー化に対して不利になる。また、当接部では微小な発熱を伴うため、低融点トナーの使用に対して不利になる。
本実施形態の現像装置5のように、回収搬送路54aと供給搬送路53aと分離した現像装置では、回収搬送路54aにおける搬送方向下流側端部の開口部である剤落下口71の近傍の位置で現像剤Gの量が最も多くなり、連れ回りが生じやすい。すなわち、この現像剤Gの量が最も多くなる位置が、連れ回りを防止するために求められる仕切りギャップSGが最も狭くなる位置である。そして、軸線方向における他の位置は、現像剤Gの量が最も多くなる位置ほどの狭い仕切りギャップSGは要しない。
実施例2の現像装置5では、ギャップ形成部材58の一端を仕切り部材57に対して回動可動に支持し、他端側に、突き当て部材60と加圧バネ61とを配置している。このような構成により、ギャップ形成部材58の他端側(図12中の左側)ほど仕切りギャップSGを狭くすることができ、特に、剤落下口71近傍は高精度に仕切りギャップSGを設定することが可能である。このように、高精度に仕切りギャップSGを設定することが出来る位置と、回収搬送路54aにおける現像剤Gの量が最も多くなる位置とを一致させることにより、連れ回りの発生を防止することができる。
また、実施例1の現像装置5ではギャップ形成部材58の両端を加圧バネ61によって付勢していたのに対して、実施例2の現像装置5ではギャップ形成部材58の一端のみを付勢している。このため、加圧バネ61の付勢力が同等であれば、ギャップ形成部材58側から現像スリーブ51に対する付勢力が半分となり、実施例1の構成よりも、現像スリーブ51に回転トルクの上昇を抑制することができる。
さらに、実施例1の現像装置5では、ギャップ形成部材58の全体が現像スリーブ51に対して接離する方向に移動可能であるため、ギャップ形成部材58に仕切り部材57に対して位置が固定された部分が無い。このため、現像装置5のケーシング5cに対して位置が固定された仕切り部材57や現像スリーブ51に対する位置が比較的不安定であり、突き当てによって高精度に仕切りギャップSGを設定しようとすると、それぞれの加圧バネ61はある程度の付勢力を要する。
これに対して、実施例2の現像装置5では、ギャップ形成部材58の一端が仕切り部材57に対して回動可能に回動軸58bによって支持されており、回動軸58bの部分においてはギャップ形成部材58の仕切り部材57に対する位置が固定されている。このため、仕切り部材57や現像スリーブ51に対する位置が比較的安定であり、突き当てによって高精度に仕切りギャップSGを設定しようとしたときに、1つの加圧バネ61に求められる付勢力は実施例1の現像装置5よりも小さい。
1つの加圧バネ61に求められる付勢力が小さくてすむことにより、上述した突き当て部材60の摩耗や現像スリーブ51表面の摩耗に起因する不具合の発生を抑制することができる。すなわち、突き当て方式に起因するノイズ画像の発生や微小な発熱、及び、現像スリーブ51の回転トルクの上昇等を抑制することができる。
図13は、経時で摩耗しても、現像スリーブ51に対する接触面積が一定となる突き当て部材60の斜視説明図である。図14は、図13に示す突き当て部材60を実施例2の現像装置5に用いた場合の経時におけるギャップコントロール特性と公差の範囲を示すグラフである。
図14中の「F側SG」は、現像装置5の手前側の仕切りギャップSGを示し、図12における剤持上げ口72近傍の仕切りギャップSGについてのグラフである。また、図14中の「R側SG」は、現像装置5の奥側の仕切りギャップSGを示し、図12における剤落下口71近傍の仕切りギャップSGについてのグラフである。
ギャップコントロールは摩耗に関する下記の一般式より式(1)から式(2)へ変形し経時の摩耗深さよりギャップの値を求めている。
K=W/(P・V・T) ・・・・・・・・(1)
W=K・P・V・T
=K・V・T・(F/S)
=K・V・T・{F/(w1×w2)}
F/(w1×w2)・K・T・V ・・・・(2)
K:摩耗係数[cm・sec/MPa/mm/hr]
W:摩耗深さ[cm]
P:圧力[MPa]=[N/mm
F:バネ荷重[N]
S:接触面積 w1×w2[mm
V:摺動速度[m/min]
T:時間[hr]
図14のグラフを得た現像装置5の突き当て部材60は、充填剤としてカーボンを15[wt%]添加したPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)からなり、摩耗係数が5.28×10−5のものを用い、そのサイズはw1=2[mm]、w2=5[mm]である。
これにより、図14に示すように、手前側(図14中のF側)は位置固定で一定の仕切りギャップSGを公差±0.15[mm]で維持している。また、奥側(図14中のR側)は公差±0.05[mm]で、仕切りギャップSGの上限値以下で経時に渡ってコントロールしている。
図15は、経時で摩耗したときに、現像スリーブ51に対する接触面積が徐々に広くなる突き当て部材60の説明図であり、図15(a)は斜視説明図、図15(b)は実際の突き当て部材60の上面図である。図16は、図15に示す突き当て部材60を実施例2の現像装置5に用いた場合の経時におけるギャップコントロール特性と公差の範囲を示すグラフである。
図15に示す突き当て部材60の接触面積変更パターンは図17に示す通りであり、この突き当て部材60の材質は図13に示すものと同様に充填剤としてカーボンを添加したPTFEである。
図15に示す突き当て部材60の接触面積変更パターンの一部の計算例を表1に示す。
Figure 0005748120
図16に示すように、接触面積が徐々に広がる突き当て部材60でも、手前側は図13に示す構成と同様に(図16中のF側)は位置固定で一定の仕切りギャップSGを公差±0.15[mm]で維持している。また、奥側(図16中のR側)は公差±0.05[mm]で、仕切りギャップSGの上限値以下で、且つ、より上限値の変化に沿うように、経時に渡ってコントロールしている。
上述した本実施形態の現像装置5では、供給スクリュ53が配置された供給搬送路53aと回収スクリュ54が配置された回収搬送路54aとを備え、二つの現像剤搬送部材を備える構成であるが、本発明の特徴部を適用可能な現像装置の現像剤搬送部材の数としては二つに限るものではない。例えば、特許文献2の図3等に示すように、供給スクリュと回収スクリュとは別に撹拌スクリュを備え、回収搬送路における回収スクリュの下流側端部に到達した現像剤を撹拌スクリュが配置された攪拌搬送路に受渡し、攪拌搬送路における撹拌スクリュの下流側端部に到達した現像剤を供給搬送路に受け渡す現像装置においても本発明は適用可能である。
また、現像装置5は、回収スクリュ54が仕切り部材57を挟んで供給スクリュ53よりも上方に配置された構成であるが、本発明の特徴部を適用可能な現像装置としてはこれに限るものではない。仕切りギャップGPを精度よく設定することで、連れ回りの防止を図ることができる現像装置であれば、回収スクリュ54が仕切り部材57を挟んで供給スクリュ53よりも下方に配置された構成であっても適用可能である。
以上、本実施形態の現像装置5は、現像スリーブ51及びマグネットローラ55からなる現像ローラ50と、供給スクリュ53と、回収スクリュ54とを有する。現像ローラ50は、内部に備えたマグネットローラ55の複数の磁極により磁性キャリアとトナーとからなる現像剤Gを、表面を構成する現像スリーブ51上に担持し、現像スリーブ51が回転して潜像担持体である感光体1と対向する現像領域で感光体1の表面上の潜像にトナーを供給する現像剤担持体である。供給スクリュ53は、現像スリーブ51の回転軸の軸線方向に沿って現像剤Gを搬送し、現像スリーブ51に現像剤Gを供給する供給搬送部材である。回収スクリュ54は、現像領域を通過後の現像スリーブ51上から現像剤Gを受け渡され、現像剤Gを現像スリーブ51の回転軸の軸線方向に沿って供給スクリュ53とは逆方向に搬送する回収搬送部材である。供給スクリュ53を配置した空間である供給搬送路53aと、回収スクリュ54を配置した空間である回収搬送路54aとを仕切る仕切り部材57の、軸線方向に直交する断面における端部は現像スリーブ51の表面と対向する。このような現像装置5において、ギャップ形成部材58と、加圧バネ61と、突き当て部材60とを備える。ギャップ形成部材58は、仕切り部材57に配置され、仕切り部材57に対して現像スリーブ51と接離する方向に移動可能で、仕切り部材57の現像スリーブ側端部57eよりも現像スリーブ51の表面に近接することで現像スリーブ51の表面との間に仕切りギャップGPを形成する。加圧バネ61は、ギャップ形成部材58を現像スリーブ51に向けて付勢する付勢部材である。また、突き当て部材60は、ギャップ形成部材58における軸線方向の端部に設けられ、加圧バネ61がギャップ形成部材58を付勢することによって現像スリーブ51の表面に突き当たる部材である。このような現像装置5においては、突き当て方式であるため、突き当て部材60の部品精度のみの管理で高精度に仕切りギャップGPを設定することが可能である。突き当て部材58の部品精度のみの管理でよいため、製造コストを抑制でき、高精度に仕切りギャップGPを設定することで連れ回りの発生を防止することができる。
また、実施例2の現像装置5では、ギャップ形成部材58の軸線方向の一端は仕切り部材57に対して回動可能に支持され、ギャップ形成部材58の軸線方向の他端側に突き当て部材60を設けている。このような構成により、ギャップ形成部材58の他端側(図12中の左側)ほど仕切りギャップGPを狭くすることができ、この他端側近傍は、高精度に仕切りギャップGPを設定することが可能である。このような他端側近傍と、回収搬送路54aにおける現像剤Gの量が最も多くなる位置(剤落下口71近傍)とを一致させることにより、連れ回りの発生を防止することができる。よって、実施例2の現像装置5では、連れ回りを防止しつつ、突き当て方式に起因するノイズ画像の発生や現像スリーブ51の回転トルクの上昇を抑制することができる。
実施例2の現像装置5では、ギャップ形成部材58における軸線方向の突き当て部材60を設けた端部は、回収搬送路54aにおける回収スクリュ54の搬送方向下流側である。回収スクリュ54の搬送方向下流側に突き当て部材60を設け、狭い仕切りギャップGPを高精度に設定することで、回収搬送路54a内における搬送方向下流側で生じる現像剤Gの嵩上昇に伴う連れ回りの発生を防止することができる。
また、本実施形態の現像装置5のように、回収搬送路54aと供給搬送路53aとの少なくとも一部が上下方向で重なるように配置することで、回収搬送路54aと供給搬送路53aとを水平方向に並べて配置する構成に比べて、現像装置5の水平方向の幅を小さくすることができる。さらに、回収スクリュ54は仕切り部材57を挟んで供給スクリュ53よりも上方に配置する構成により、図2に示すように、画像形成装置の下方に配置された給紙部から排紙トレイまでの要し搬送経路の長さを短くできる。しかし、回収搬送路54aが上方であるため、重力が作用することで、下方にある供給搬送路53aに現像剤Gが移動しやすく、連れ回りが発生し易い構成である。このような構成であっても、突き当て方式で仕切りギャップGPを形成することで、連れ回りの発生を防止することができる。
また、現像装置5の現像スリーブ51は、現像剤Gを担持する現像剤担持領域51aに現像剤Gの担持を補助する表面処理が施されており、突き当て部材60は現像スリーブ51の表面における表面処理が施されていない現像剤非担持領域51bに当接する。これにより、突き当て部材60の摩耗量の低減と、現像スリーブ51の回転トルクの上昇の低減とを実現している。
また、現像装置5が備える突き当て部材60は樹脂からなる。突き当て部材60を樹脂とする事で、経時使用に伴い表面が磨耗し仕切りギャップGPが狭くなる。そして、仕切りギャップGPが狭くなることで、現像剤Gの劣化に伴い生じる現像剤流動特性の悪化によって生じる現像剤Gの連れ回りを防止することができる。また、突き当て部材60自身の摩耗をある程度で抑制させることで現像スリーブ51の摩耗防止及び接触面へのトナーの固着を防止して仕切りギャップGPが広くなる事を防止している。
また、突き当て部材60としては、使用開始当初に現像スリーブ51に当接する先端を形成する先端面と、先端面よりも根元側に先端面よりも幅が広い第二の面とを備える構成としてもよい。突き当て部材60の当接面を二段構成とすることで第一の面が磨耗し仕切りギャップGPが下限値になったときにその経時進行を止めることが可能となる。これにより、ギャップ形成部材58が現像スリーブ51に接触して、その表面を削ったり、現像剤を介した摩擦によって表面にトナーの固着(汚れ)が生じ縦スジ状のノイズ画像を生じたり、することを防止できる。
また、突き当て部材60としては、図15に示すように、現像スリーブ51に当接する先端部に対して根元部の方が幅を広く設定しても良い。突き当て部材60の接触面の面積を徐々に広げていくことで、図16に示すように、現像剤劣化の進行時間特性とギャップコントロール時間特性を同期させることが可能となり、現像剤Gの特性変動に合わせた最適なギャップコントロールが可能となる。これにより、現像剤劣化パターンに合わせたギャップコントロールパターンの調整を行うことができる。
また、突き当て部材58は、0.05[wt%]〜60[wt%]の添加剤を含有したフッ素樹脂からなる。このように、突き当て部材60をフッ素系樹脂にすることで非粘着性と低摩擦性を確保し、添加剤を充填する事で対摩耗性を調整することができる。そして、添加剤種と量の調整によって必要な摩耗特性を得ている。これにより、経時におけるギャップコントロール時間特性の感度を調整することができる。
また、本実施形態の複写機500は、潜像を担持する潜像担持体である感光体1と、感光体1を帯電する帯電手段である帯電装置40と、感光体1上の潜像を現像する現像手段と、感光体1に残留する転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段である感光体クリーニング装置2とを備える画像形成装置であり、複写機500が備える現像手段として、現像装置5のように現像剤の連れ回りの発生を防止できる現像装置を用いることにより、長期にわたって画像濃度が安定し、良好な画像形成を行うことができる。また、現像装置5は水平方向にコンパクトであるため、複写機500全体の水平方向の省スペース化を図ることができる。
また、本実施形態の複写機500が備える作像部6は、潜像を担持する潜像担持体である感光体1と、感光体1上の潜像を現像する現像手段とを備える複写機500における少なくとも感光体1と現像手段とを1つのユニットとして共通の保持体に保持させて複写機500本体に対して着脱可能にしたプロセスカートリッジである。安定した画像濃度の現像を行うことができる現像装置5の複写機500に対する交換性が高まる。
1 感光体
2 感光体クリーニング装置
5 現像装置
6 作像部
8 中間転写ベルト
10 中間転写ユニット
19 二次転写バイアスローラ
20 定着装置
40 帯電装置
50 現像ローラ
51 現像スリーブ
52 ドクタブレード
53 供給スクリュ
53a 供給搬送路
54 回収スクリュ
54a 回収搬送路
57 仕切り部材
58 ギャップ形成部材
58b 回動軸
60 突き当て部材
61 加圧バネ
71 剤落下口
100 プリンタ部
500 複写機
G 現像剤
L レーザ光
P 記録媒体
SG 仕切りギャップ
特開平11−174810号公報 特開2008−26408号公報 特許第3950735号公報

Claims (11)

  1. 内部に備えた複数の磁極により磁性キャリアとトナーとからなる現像剤を表面上に担持し、その表面が回転して潜像担持体と対向する現像領域で該潜像担持体の表面上の潜像にトナーを供給する現像剤担持体と、
    該現像剤担持体の軸線方向に沿って現像剤を搬送し、該現像剤担持体に現像剤を供給する供給搬送部材と、
    該現像領域を通過後の該現像剤担持体上から該現像剤を受け渡され、該現像剤を該現像剤担持体の軸線方向に沿って搬送する回収搬送部材とを有し、
    該供給搬送部材を配置した空間である供給搬送路と、該回収搬送部材を配置した空間である回収搬送路とを仕切る仕切り部材の、該軸線方向に直交する断面における端部が該現像剤担持体の表面と対向する現像装置において、
    上記仕切り部材に配置され、該仕切り部材に対して上記現像剤担持体と接離する方向に移動可能で、該仕切り部材の端部よりも該現像剤担持体の表面に近接することで該現像剤担持体表面との間に仕切りギャップを形成するギャップ形成部材と、
    該ギャップ形成部材を該現像剤担持体に向けて付勢する付勢部材と、
    該ギャップ形成部材における該軸線方向の端部に設けられ、該付勢部材が該ギャップ形成部材を付勢することによって該現像剤担持体の表面に突き当たる突き当て部材と、
    を備えることを特徴とする現像装置。
  2. 請求項1の現像装置において、
    上記ギャップ形成部材の上記軸線方向の一端は該仕切り部材に対して回動可能に支持され、
    該ギャップ形成部材の該軸線方向の他端側に上記突き当て部材を設けたことを特徴とする現像装置。
  3. 請求項2の現像装置において、
    上記ギャップ形成部材における上記軸線方向の上記突き当て部材を設けた端部は、
    上記回収搬送路における上記回収搬送部材の搬送方向下流側であることを特徴とする現像装置。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項に記載の現像装置において、
    上記回収搬送部材は上記仕切り部材を挟んで上記供給搬送部材よりも上方に配置されていることを特徴とする現像装置。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項に記載の現像装置において、
    上記現像剤担持体は、上記現像剤を担持する領域に該現像剤の担持を補助する表面処理が施されており、
    上記突き当て部材は上記現像剤担持体の表面における上記表面処理が施されていない領域に当接することを特徴とする現像装置。
  6. 請求項1乃至5の何れか1項に記載の現像装置において、
    上記突き当て部材は樹脂からなることを特徴とする現像装置。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項に記載の現像装置において、
    上記突き当て部材は、使用開始当初に上記現像剤担持体に当接する先端を形成する先端面と、
    該先端面よりも根元側に該先端面よりも幅が広い第二の面とを備えることを特徴とする現像装置。
  8. 請求項1乃至7の何れか1項に記載の現像装置において、
    上記突き当て部材は、上記現像剤担持体に当接する先端部に対して根元部の方が幅が広いことを特徴とする現像装置。
  9. 請求項1乃至8の何れか1項に記載の現像装置において、
    上記突き当て部材は、0.05[wt%]〜60[wt%]の添加剤を含有したフッ素樹脂からなることを特徴とする現像装置。
  10. 少なくとも潜像担持体と、
    該潜像担持体表面を帯電させるための帯電手段と、
    該潜像担持体上に静電潜像を形成するための潜像形成手段と、
    該静電潜像を現像してトナー像化するための現像手段とを有する画像形成装置において、
    該現像手段として、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の現像装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  11. 潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段とを備える画像形成装置における少なくとも該潜像担持体と該現像手段とを1つのユニットとして共通の保持体に保持させて画像形成装置本体に対して着脱可能にしたプロセスカートリッジにおいて、
    上記現像手段として、請求項1乃至のいずれか1項に記載の現像装置を用いたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
JP2011047005A 2011-03-03 2011-03-03 現像装置、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ Expired - Fee Related JP5748120B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011047005A JP5748120B2 (ja) 2011-03-03 2011-03-03 現像装置、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011047005A JP5748120B2 (ja) 2011-03-03 2011-03-03 現像装置、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012185237A JP2012185237A (ja) 2012-09-27
JP5748120B2 true JP5748120B2 (ja) 2015-07-15

Family

ID=47015399

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011047005A Expired - Fee Related JP5748120B2 (ja) 2011-03-03 2011-03-03 現像装置、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5748120B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015215542A (ja) * 2014-05-13 2015-12-03 キヤノン株式会社 現像装置及び画像形成装置
JP6440011B2 (ja) * 2014-07-09 2018-12-19 株式会社リコー 現像装置、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04149582A (ja) * 1990-10-12 1992-05-22 Toshiba Corp 画像形成装置における現像装置
JP5305233B2 (ja) * 2009-02-24 2013-10-02 株式会社リコー 現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012185237A (ja) 2012-09-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5773245B2 (ja) 現像装置、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ
JP2011112935A (ja) 現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置
JP2012189636A (ja) 現像装置、可視像形成装置及び画像形成装置
JP5282957B2 (ja) 現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置
JP5505606B2 (ja) 現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置
JP2014235297A (ja) 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP5748120B2 (ja) 現像装置、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ
KR101580841B1 (ko) 현상기 및 이를 채용한 전자사진방식 화상형성장치
JP2015230344A (ja) 現像装置及びこれを用いた画像形成装置
JP5597611B2 (ja) 現像装置、およびそれを備えた画像形成装置
JP5252267B2 (ja) 現像装置及び画像形成装置
JP2006251594A (ja) 現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置
JP2019124851A (ja) 現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置
JP5459572B2 (ja) 現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置
JP5544890B2 (ja) 現像装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP6611073B2 (ja) 現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置
JP5483088B2 (ja) 現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置
JP2020134643A (ja) 現像剤搬送部材、現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置
JP2009008986A (ja) 現像装置及び画像形成装置
JP5679509B2 (ja) 現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置
JP5510734B2 (ja) 現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置
JP5533017B2 (ja) 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP6814387B2 (ja) クリーニング装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置
JP2018063368A (ja) 現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置
JP5446711B2 (ja) 現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140217

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141114

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150113

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150417

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150430

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5748120

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees