JP5746939B2 - 有機繊維コード用接着剤組成物及びそれを用いた接着方法、並びにゴム補強材及びタイヤ - Google Patents

有機繊維コード用接着剤組成物及びそれを用いた接着方法、並びにゴム補強材及びタイヤ Download PDF

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Description

本発明は、有機繊維コード用接着剤組成物及びそれを用いた接着方法、並びにゴム補強材及びタイヤに関し、詳しくは、レゾルシンおよびホルマリンを含まない有機繊維コード用接着剤組成物及びそれを用いた接着方法、並びにゴム補強材及びタイヤに関する。
従来、ポリエステル繊維等からなるタイヤコードと、タイヤ用ゴム組成物との接着には、レゾルシン、ホルマリンおよびゴムラテックスを含むRFL(レゾルシン・ホルマリン・ラテックス)接着剤が用いられ、該接着剤の熱硬化により接着力を確保していることが、知られている(特許文献1〜3参照)。
また、レゾルシンとホルマリンを初期縮合させたレゾルシンホルマリン樹脂を用いることにより、接着力がさらに向上することが知られている(特許文献4、5、6参照)。また、エポキシ樹脂又はブロックドイソシアネート水溶液、エポキシ樹脂の分散液、レゾルシン・ホルムアルデヒド・ラテックス(RFL)混合液の3者を含有する処理液によりポリエステル繊維等からなるタイヤコードを前処理と、接着力がさらに向上することが知られている。
また、ポリエステル繊維をポリエポキシ化合物、ブロックドポリイソシアネート化合物及びゴムラテックスを含む第1処理剤で処理し、次いでRFLにオキサゾリン基を有する化合物を添加配合した第2処理剤で処理することが開示されている(特許文献7参照)。
しかしながら、ホルマリンは、レゾルシンを架橋させるための重要な原材料ではあるものの環境負荷が高いため、近年、環境、特に作業環境を考慮して、使用時の大気中への放出の抑制や、使用量の削減が求められている。また、レゾルシンについても同様の要求がある。
これに対して、レゾルシンおよびホルマリンを含まず、接着性および環境、特に作業環境の良好な有機繊維コード用接着剤組成物、並びにそれを用いたゴム補強材、タイヤおよび接着方法が提案されている(特許文献8参照)。
特開昭58−2370号公報 特開昭60−92371号公報 特開昭60−96674号公報 特開昭63−249784号公報 特公昭63−61433号公報 特開2006−27429号公報 特開平6−123078号公報 特開2010−255153号公報
ところが、レゾルシン及びホルマリンを含まない有機繊維コード用接着剤組成物は、接着剤の硬化が遅いために接着剤の乾燥及び硬化装置への付着が多く、生産性が低いことから実用性が低かった。そこで、硬化性能を向上させるため、低分子量のアミン化合物を硬化剤として接着剤組成物に配合することにより硬化速度を向上させる検討が行われていた。しかし、硬化した接着剤組成物中にアミン化合物が残留することにより有機繊維の強力が低下するため、有機繊維の強力低下の改善と有機繊維に接着剤組成物で被覆して接着剤層を形成する際の作業性の改善を両立させることが困難であった。
また、レゾルシン及びホルマリンを含まない有機繊維コード用接着剤組成物は、従来の有機繊維コード用接着剤組成物よりもコードとの接着性が乏しいため、接着性向上のためにエポキシ化合物の添加量を増やすと、硬化反応が過剰に進行し、硬くなりすぎて作業性及び繊維強度が低下する問題があった。
本発明は、レゾルシンおよびホルマリンを含まないことにより作業環境が良好で、有機繊維の強力低下を抑え、かつ、接着性能の優れた有機繊維コード用接着剤組成物及びそれを用いた接着方法、並びにゴム補強材及びタイヤを提供することを課題とする。
本発明者は、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の分子量を有する高分子塩基性触媒を有機繊維コード用接着剤組成物に用いることで上記問題を解決し、その目的を達成し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
[1] 熱解離性ブロックドイソシアネート基を有するウレタン樹脂(A)、エポキシ化合物(B)、オキサゾリン基を有する高分子(C)、数平均分子量1000〜75000の塩基性触媒(D)及びゴムラテックス(E)を含むことを特徴とする有機繊維コード用接着剤組成物、
[2] 塩基性触媒(D)がポリエチレンイミンである上記[1]の有機繊維コード用接着剤組成物、
[3] さらに、無水マレイン酸を繰り返し単位に有する共重合体(F)を含む上記[1]又は[2]の有機繊維コード用接着剤組成物、
[4] 前記有機繊維コード用接着剤組成物がウレタン樹脂(A)0.1〜5.0質量%、エポキシ化合物(B)3.0〜30.0質量%、オキサゾリン基を含有する高分子(C)0.5〜5.0質量%、塩基性触媒(D)0.1〜5.0質量%、ゴムラテックス(E)45.0〜95.0質量%(固形分換算)及び無水マレイン酸を繰り返し単位として有する共重合体(F)1.0〜10.0質量%を含む上記[3]の有機繊維コード用接着剤組成物、
[5] 有機繊維が撚糸されてなるタイヤ補強用の有機繊維コードを、上記[1]〜[4]いずれかの有機繊維コード用接着剤組成物で被覆して接着剤層を形成し、前記有機繊維コードとゴムとを前記有機繊維コード用接着剤組成物を介して接着することを特徴とする接着方法、
[6] 前記有機繊維コードを前記有機繊維コード用接着剤組成物に含浸して、前記接着剤層を形成する上記[5]の接着方法、
[7] 前記接着剤層を形成後、乾燥処理および加熱処理し、さらに、前記有機繊維コードを未加硫ゴムに埋設し、該未加硫ゴムを加硫処理して、前記有機繊維コードとゴムとを前記有機繊維コード用接着剤組成物を介して接着する上記[5]または[6]の接着方法、
[8] 前記有機繊維コードが、ポリエステルまたはナイロンからなる上記[5]〜[7]いずれかの接着方法、
[9] 有機繊維が撚糸されてなるタイヤ補強用の有機繊維コードと、該有機繊維コードを被覆するゴムとからなるゴム補強材であって、前記有機繊維コードと前記ゴムとが、上記[1]〜[4]いずれかの有機繊維コード用接着剤組成物を用いて接着されてなることを特徴とするゴム補強材、
[10] 前記有機繊維コードが、ポリエステルまたはナイロンからなる上記[9]のゴム補強材、及び
[11] 上記[9]または[10]のゴム補強材を用いたことを特徴とするタイヤ、
を提供するものである。
本発明によれば、作業環境が良好で、有機繊維の強力低下を抑えることができ、かつ、接着性能の優れた有機繊維コード用接着剤組成物及びそれを用いた接着方法、並びにゴム補強材及びタイヤを提供することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
本発明の有機繊維コード用接着剤組成物は、熱解離性ブロックドイソシアネート基を有するウレタン樹脂(A)、エポキシ化合物(B)、オキサゾリン基を有する高分子(C)、数平均分子量1000〜75000の塩基性触媒(D)及びゴムラテックス(E)を含むものである。これにより、有機繊維の強力低下を抑え、有機繊維コードとゴムとの接着の過程において、レゾルシンおよびホルマリンを実質的に使用せず、一浴で同等以上の接着力を得ることができる。また、ポリエステル繊維やアラミド繊維など接着が難しい有機繊維コードを使用した場合であっても、上記エポキシ化合物による前処理をすることなく優れた接着力を得ることができる。
上記有機繊維コード用接着剤組成物はさらに、無水マレイン酸を繰り返し単位に有する共重合体(F)を含んでもよい。
[(A)熱解離性ブロックドイソシアネート基を有するウレタン樹脂]
上記熱解離性ブロックドイソシアネート基を有するウレタン樹脂は、有機ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基に公知のブロック化剤を付加反応させることで得られるものである。このブロックドイソシアネートは、常温では水とは反応しないが、加熱することによりブロック剤が解離し、活性なイソシアネート基が再生される。ここで、有機ポリイソシアネート化合物としては、メチレンジフェニルポリイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート等が挙げられる。また、ブロック化剤としては、フェノール、チオフェノール、クロルフェノール、クレゾール、レゾルシノール、p−sec−ブチルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−sec−アミルフェノール、p−オクチルフェノール、p−ノニルフェノール等のフェノール類;イソプロピルアルコール、tert−ブチルアルコール等の第2級又は第3級のアルコール;ジフェニルアミン、キシリジン等の芳香族第2級アミン類;フタル酸イミド類;δ−バレロラクタム等のラクタム類;ε−カプロラクタム等のカプロラクタム類;マロン酸ジアルキルエステル、アセチルアセトン、アセト酢酸アルキルエステル等の活性メチレン化合物;アセトキシム、メチルエチルケトキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム類;3−ヒドロキシピリジン等の塩基性窒素化合物及び酸性亜硫酸ソーダ等が挙げられる。
なお、市販の熱解離性ブロックドイソシアネート基を有するウレタン樹脂として、第一工業製薬(株)製、「エラストロンBN27」、固形分濃度30%、メチレンジフェニルの分子構造を含む熱反応型水性ウレタン樹脂を得ることができる。
[(B)エポキシ化合物]
本発明の有機繊維コード用接着剤組成物に用いられる(B)成分のエポキシ化合物としては、ジエチレングリコール・ジグリシジルエーテル、ポリエチレン・ジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコール・ジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコール・ジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオール・ジグリシジルエーテル、グリセロール・ポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパン・ポリグリシジルエーテル、ポリグリセロール・ポリグリシジルエーテル、ペンタエリチオール・ポリグリシジルエーテル、ジグリセロール・ポリグリシジルエーテル、ソルビトール・ポリグリシジルエーテル等の多価アルコール類とエピクロルヒドリンとの反応生成物;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;ビスフェノールA型エポキシ樹脂等が挙げられる。
[(C)オキサゾリン基を有する高分子]
オキサゾリン基が反応性基として機能することはよく知られており、この官能基を有する架橋性の化合物は、カルボキシル基やチオール基等を有した樹脂等を架橋するための架橋剤として有用である。中でもカルボキシル基とは比較的低温で反応し架橋構造としてアミドエステルを形成する。また、この反応に伴う副生成物がないのが特徴である。
本発明におけるオキサゾリン基を有する高分子は、有機ポリマー、オリゴマーを主骨格とした物質の末端または側鎖にオキサゾリン基を含む化合物であれば特に限定はしないが、好ましいオキサゾリン基を有する高分子化合物としては、例えば、アルキレンオキシド由来の構造単位を有するポリエーテルに、オキサゾリン基を有するエチレン性不飽和単量体を含むエチレン性不飽和単量体をグラフト重合させることにより得ることができる。オキサゾリン基を有する高分子は、高い架橋効率および架橋密度を発揮し得るとともに、水溶性であるため、作業性および環境面でも優れている。オキサゾリン基を有する高分子を、例えば、架橋剤として用いた場合、架橋後に優れた柔軟性、可撓性および伸張性を発揮させることができる。
上記ポリエーテルは、アルキレンオキシドを原料モノマーとして重合してなるものであり、アルキレンオキシド由来の構造単位を有するポリエーテルである。アルキレンオキシドとしては、特に限定はされない。具体的には、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、スチレンオキシド、エピクロロヒドリン、アリルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル等を好ましく挙げることができ、これらアルキレンオキシドは、1種類のみを用いても2種類以上を併用してもよい。これらのなかでもエチレンオキシドを必須に含むことが特に好ましい。すなわち、上記アルキレンオキシドは、エチレンオキシドを主な成分として含み、必要に応じて他のアルキレンオキシドをさらに含むことが好ましい。
この場合、エチレンオキシドは50モル%以上含まれていることが好ましく、より好ましくは70モル%以上である。アルキレンオキシド中のエチレンオキシドの含有率が50モル%以上であると、得られるグラフト重合体は、親水性に優れるものとなる。
上記ポリエーテルの数平均分子量は、特に限定はされないが、具体的には、例えば、200以上であることが好ましい。また、数平均分子量の上限については、特に限定はされないが、具体的には、例えば、100000以下であることが好ましい。上記数平均分子量が200未満であると、得られるグラフト重合体の分子量が低くなり、例えば架橋剤として用いた場合、架橋密度が不足したり、耐溶剤性、耐水性等の諸物性が満足に得られなかったりする。一方、数平均分子量が100000を超えると、粘度が高くなる傾向があり、グラフト重合を行う際に取扱いにくくなる。
上記ポリエーテルを得る方法としては、特に限定されるわけではなく、公知の方法等で重合することにより得ることができる。
本発明に用いられるオキサゾリン基を有する高分子化合物は、上述のように、上記ポリエーテルに、上記エチレン性不飽和単量体をグラフト重合させてなる。
上記オキサゾリン基を有するエチレン性不飽和単量体としては、特に限定されるわけではないが、具体的には、例えば、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−エチル−2−オキサゾリン等が挙げられる。これらは1種類のみを用いても、2種類以上を併用してもよい。これらの中でも、2−イソプロペニル−2−オキサゾリンが、工業的に入手しやすいため、より好ましい。
上記エチレン性不飽和単量体中、オキサゾリン基を有するエチレン性不飽和単量体の含有割合は、1質量%以上であることが好ましく、より好ましくは10質量%以上、さらにより好ましくは25質量%以上である。上記含有割合が1質量%未満の場合は、グラフト重合体中のオキサゾリン基量が少なく、例えば架橋剤として用いた場合、架橋密度が不足したり、耐溶剤性、耐水性等の諸物性が満足に得られないおそれがある。
また、本発明に用いられるオキサゾリン基を有する高分子化合物は、上述のように、上記ポリエーテルに、オキサゾリン基を有するエチレン性不飽和単量体を含むエチレン性不飽和単量体をグラフト重合させてなるものであり、該グラフト重合においては、特に限定されるわけではないが、上記ポリエーテル100重量部に対し、上記エチレン性不飽和単量体を10重量部以上グラフト重合させることが好ましく、より好ましくは25重量部以上、さらにより好ましくは50重量部以上である。上記エチレン性不飽和単量体の使用量が10重量部未満の場合、グラフト重合体中のオキサゾリン基量が少なく、例えば架橋剤として用いた場合、架橋密度が不足したり、耐溶剤性、耐水性等の諸物性が満足に得られないおそれがある。
本発明に用いられる前記オキサゾリン基を有する高分子化合物の数平均分子量は、特に限定されるわけではないが、具体的には、例えば、500〜2000000であることが好ましく、1000〜1000000であることがより好ましい。上記数平均分子量が500未満の場合は、満足なグラフト重合体が形成できず、2000000を超える場合は、重合体の粘度が高くなりすぎる傾向にあり、取り扱いが困難となる。
本発明におけるオキサゾリン基含有重合体について、(1)該重合体自身が架橋剤として他の重合体等を架橋する場合、および(2)該重合体自身が他の架橋剤等により架橋される場合の架橋反応は、公知の方法により行うことができ、特に限定されない。
上記(1)の場合における他の重合体とは、オキサゾリン基と反応し得る官能基、例えばカルボキシル基、チオール基、アミノ基、無水酸基等の官能基を有する重合体であればよく、特に限定はされない。オキサゾリン基と反応し得る官能基を有する重合体としては、具体的には、例えば、アクリル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、アクリル系共重合体樹脂(アクリル/スチレン系樹脂等)などに代表されるアクリル系樹脂;SBR(スチレン/ブタジエンラバー)、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキッド樹脂、ポリアミド樹脂等の重縮合系重合体;フッ素含有樹脂;ポリオレフィン;クロロプレン;ポリ(メタ)アクリル酸等が挙げられる。これらの重合体は、オキサゾリン基と反応し得る官能基を1種類のみ有していても、2種以上を有していてもよい。
上記(2)の場合における他の架橋剤とは、例えば、カルボキシル基含有化合物、エポキシ基含有化合物、チオール基含有化合物等を好ましく挙げることができる。
[(D)数平均分子量1000〜75000の塩基性触媒]
次に本発明の有機繊維コード用接着剤組成物に必須成分として含まれる(D)成分の数平均分子量1000〜75000の塩基性触媒について説明する。(D)成分の塩基性触媒としては、数平均分子量1000〜75000の範囲であれば特に限定されることはなく、好ましい(D)成分として数平均分子量1000〜75000のポリエチレンイミンが挙げられる。
<ポリエチレンイミン>
ポリエチレンイミンはエチレンイミンを重合したポリマーで、完全な線状高分子ではなく、1級、2級、3級アミンを含む岐構造を有し、現存する素材中カチオン密度の高い水溶性ポリマーで、低分子アミンと同様に種々の化学反応を有し、化学的変性が可能である。代表的な反応を以下に示す。
ポリエチレンイミンと、
(1)アルデヒド、ケトンとの反応、(イミン等を生成)
(2)アルキルハライドとの反応、(アルキル化)
(3)イソシアネート類、チオイソシアネート類との反応、
(4)活性二有結合との反応、(アルキル化)
(5)エポキシ化合物との反応、(アルキル化)
(6)シアナマイド類、グアニジン類、尿素類との反応、(アミド、尿素誘導体)
(7)酸、酸無水物,アシルハライド類との反応等が行われる。
塩基性触媒(架橋剤)として数平均分子量1000〜75000を有する高分子ポリエチレンイミンを用いることによって、
(a)高分子であるために気化しにくく取り扱いが容易であると共に熱履歴による変化が少なくなる。
(b)高分子に由来する絡みあいの効果により接着剤組成物中で凝集が起こりにくい。
(c)高分子であるために比較的柔軟でエポキシ化合物の硬化の影響が少なくなる。
(d)高分子のため従来硬化剤として用いられている低分子のエチレンイミンの毒性が大幅に改善されると共に有機繊維の強力低下を抑える等の効果が得られる。
なお、ポリエチレンイミンは、かまぼこの沈殿剤のような食品添加剤としても利用されており、生体に対する安全性も確認されている。
(D)成分のポリエチレンイミンの数平均分子量は、1000〜75000であることを要し、数平均分子量は、10000〜72000であることがより好ましい。数平均分子量が1000未満であると、高分子化による効果が得られないおそれがあり、75000を超えると、重合体の粘度が高くなりすぎる傾向にあり取り扱いが困難となるおそれがある。
[(E)ゴムラテックス]
本発明の有機繊維コード用接着剤組成物に用いられる(E)成分のゴムラテックスとしては、例えば、天然ゴムラテックス、スチレン・ブタジエン共重合体ゴムラテックス、ビニルピリジン・スチレン・ブタジエン共重合体ゴムラテックス、カルボキシル基変性スチレン・ブタジエン共重合体ゴムラテックス、ニトリルゴムラテックス、クロロプレンゴムラテックス等が挙げられ、これらを単独又は併用して使用することができる。これらの中では、ビニルピリジン・スチレン・ブタジエン共重合体ゴムラテックス、カルボキシル基変性スチレン・ブタジエン共重合体ゴムラテックスが好ましく、単独使用又は1/2量以上使用した場合に優れた性能が得られる。
<ビニルピリジン・スチレン・ブタジエンゴムラテックス>
ビニルピリジン・スチレン・ブタジエンゴムラテックスは、ビニルピリジン系単量体と、スチレン系単量体と、共役ジエン系ブタジエン単量体とを三元共重合させたものである。ここで、ビニルピリジン系単量体は、ビニルピリジンと、該ビニルピリジン中の水素原子が置換基で置換された置換ビニルピリジンとを包含する。該ビニルピリジン系化合物としては、2−ビニルピリジン、3−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、2−メチル−5−ビニルピリジン、5−エチル−2−ビニルピリジン等が挙げられ、これらの中でも、2−ビニルピリジンが好ましい。これらビニルピリジン系単量体は、1種単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記スチレン系単量体は、スチレンと、該スチレン中の水素原子が置換基で置換された置換スチレンとを包含する。該スチレン系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2,4−ジイノプロピルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、ヒドロキシメチルスチレン等が挙げられ、これらの中でも、スチレンが好ましい。これらスチレン系単量体は、1種単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記共役ブタジエン系単量体としては、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン等の脂肪族共役ブタジエン化合物が挙げられ、これらの中でも、1,3−ブタジエンが好ましい。これら共役ブタジエン系単量体は、1種単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
<カルボキシル基変性スチレン・ブタジエン共重合体ゴムラテックス>
上記カルボキシル基変性スチレン・ブタジエン共重合体ゴムラテックスの製造方法は、エチレン系不飽和カルボン酸単量体、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、ケイ皮酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸等の少なくとも1種と、スチレン、ブタジエン及び必要に応じて共重合可能な他の単量体を共重合して得ることができる。前記エチレン系不飽和カルボン酸単量体としては特にアクリル酸が好ましい。
(E)成分として、カルボキシル基変性スチレン・ブタジエン共重合体ゴムラテックスを用いることにより、粒子表面負電荷を増加させて安定な電気二重層を形成させ、ゴムラテックスの機械的安定性及び化学的安定性を向上させ、接着剤液の含浸処理時のガムアップの発生量を減少させることができる。特に、粒子表面に存在する化学的に結合したカルボキシル基が粒子の周りに形成されて、電気二重層を厚くすることになり、ラテックス粒子をコロイドとして安定化させ、ラテックスの機械的安定性が向上する。特に、天然ゴムラテックス含む接着剤液の場合、通常、機械的安定性が低下するが、カルボキシル基変性スチレン・ブタジエン共重合体ゴムラテックスと併用することにより機械的安定性が向上する。
なお、スチレン系単量体および共役ブタジエン系単量体は、上記説明と同じである。
[(F)無水マレイン酸を繰り返し単位に有する共重合体]
本発明の有機繊維コード用接着剤組成物に用いる(F)成分の無水マレイン酸を繰り返し単位に有する共重合体は、無水マレイン酸、マレイン酸エステルをスチレン、αオレフィン、ビニルエステル類等とラジカル共重合させることにより、高分子量で反応性に富む機能性ポリマーを得ることができる。特に、無水マレイン酸は、変性によって水溶性から油溶性までの幅広い溶解性を持つポリマーを合成することができる。本発明では、水溶性の無水マレイン酸系共重合体が用いられ、乳化・分散性向上の機能を得ることができる。
無水マレイン酸系共重合体としては、スチレン−無水マレイン酸共重合体、オレフィン−無水マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体等が挙げられ、本発明においては、オレフィン−無水マレイン酸共重合体が好ましく用いられる。
なお、本発明効果を奏するためには、上記共重合体の重量平均分子量は、300000〜350000であることが好ましい。
<有機繊維コード用接着剤組成物>
有機繊維コード用接着剤組成物は、(A)成分の熱解離性ブロックドイソシアネートを有するウレタン樹脂0.1〜5.0質量%、(B)成分のエポキシ化合物3.0〜30.0質量%、(C)成分のオキサゾリン基を有する高分子0.5〜5.0質量%、(D)成分のポリエチレンイミン、0.1〜5.1質量%、(E)成分のゴムラテックス45.0〜95.0質量%を含むことを要する。必須成分ではないが、(F)成分の無水マレイン酸を繰り返し単位として有する共重合体1.0〜10.0質量%を含むことが好ましい。
(C)成分のオキサゾリン基を有する高分子、(D)成分のポリエチレンイミン及び(F)成分の無水マレイン酸を繰り返し単位として有する共重合体は、いずれも水溶性である。これら成分は、液状、溶融状、固体、水又は有機溶媒中でこれら成分が溶解された溶液状、水などに分散した懸濁液状(エマルジョン粒子、ラテックス粒子等)などの形態で使用される。例えば、かかる成分をこのまま、あるいは必要に応じて少量の溶媒に溶解したものを、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、ジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩、ノニルフェノールエチレンオキサイド付加物などの公知の乳化剤を用いて乳化又は溶解する方法を用いてもよい。
本発明の有機繊維コード用接着剤組成物に用いられる構成成分はいずれも水性であり、有機溶媒を使用しないため作業環境は非常に良好である。
有機繊維コード用接着剤組成物を調製するにあたり、(A)成分〜(F)成分の添加方法及び添加の順番に特に制限はないが、(C)成分のオキサゾリン基を有する高分子、(D)成分のポリエチレンイミンおよび(F)成分の無水マレイン酸を繰り返し単位として有する共重合体は、特に反応性に富んだ官能基を有するため、これらの成分を有効に活用するために(C)、(D)、(F)の順に添加することが好ましい。各成分を添加した後、ホモジナイザー等で撹拌し、混合した後、すぐに有機繊維コードの被覆処理に供することができる。
<接着方法>
本発明の接着方法では、有機繊維が撚糸されてなるタイヤ補強用の有機繊維コードを、上記有機繊維コード用接着剤組成物で被覆して接着剤層を形成し、有機繊維コードとゴムとを有機繊維コード用接着剤組成物を介して接着する。
また、本発明の接着方法において、接着剤層の形成方法としては、例えば、浸漬、はけ塗り、流延、噴霧、ロール塗布、ナイフ塗布等を挙げることができる。なかでも、有機繊維コードを有機繊維コード用接着剤組成物に含浸して接着剤層を形成する方法が好ましい。1段階目で有機繊維コードにエポキシ化合物を付着させ、2段階目で(ブロックド)イソシアネート化合物とゴムラテックスを付着させる2段階方式と比較して、有機繊維コードを有機繊維コード用接着剤組成物に含浸する方法は、1段階で済むため、より低コストで接着剤層を形成できる。ここで、接着剤層の厚さは、0.5〜50μmであることが好ましく、1〜10μmであると更に好ましい。
有機繊維コードが含浸される有機繊維コード用接着剤組成物の含浸液の濃度は、5.0〜25.0質量%(固形分換算)、好ましくは7.5〜20.0質量%である。前記接着剤層を形成後、乾燥処理を100℃〜180℃で0.2〜3.0分間および加熱処理180℃〜260℃で、0.2〜3.0分間行った後、有機繊維コードを未加硫ゴムに埋設し、該未加硫ゴムを加硫処理して、有機繊維コードとゴムとを有機繊維コード用接着剤組成物を介して接着することが好ましい。これにより接着性を良好にできる。
さらに、接着性を良好にする観点から、有機繊維コードは、ポリエステルまたはナイロンからなることが特に好ましい。
<ゴム補強材>
本発明のゴム補強材は、有機繊維が撚糸されてなるタイヤ補強用の有機繊維コードと、該有機繊維コードを被覆するゴムとからなるゴム補強材であって、有機繊維コードとゴムとが、本発明の有機繊維コード用接着剤組成物を用いて接着される。ここで、有機繊維コードの材質としては特に限定はないが、熱可塑性プラスチックスが好ましい。該熱可塑性プラスチックスとしては、ポリアミド、ポリエステル、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ABS樹脂等のスチレン系樹脂、塩化ビニル樹脂等が挙げられ、これらの中でも、ポリエステルまたはナイロンが好ましく、機械的強度が高く、通常の方法ではゴムとの接着が比較的困難なポリエステルに用いることが特に好ましい。
一方、本発明のゴム補強材を構成する被覆ゴムは、ゴム成分に、通常ゴム業界で用いられる配合剤を配合したものが好ましい。ここで、ゴム成分としては、特に限定はなく、例えば、天然ゴムの他、ポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)等の共役ジエン系合成ゴム、更には、エチレン−プロピレン共重合体ゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム(EPDM)、ポリシロキサンゴム等が挙げられる。これらの中でも、天然ゴム及び共役ジエン系合成ゴムが好ましい。また、これらゴム成分は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記ゴム成分の加硫では、例えば、硫黄、テトラメチルチラリウムジスルフィド、ジペンタメチレンチラリウムテトラサルファイド等のチラリウムポリサルファイド化合物、4,4−ジチオモルフォリン、p−キノンジオキシム、p,p’−ジベンゾキノンジオキシム、環式硫黄イミド、過酸化物などを加硫剤として行うことができる。なかでも、硫黄を用いることが好ましい。
また、上記ゴム成分には、通常ゴム業界で用いられるカーボンブラック、シリカ、水酸化アルミニウム等の充填剤、加硫促進剤、老化防止剤、軟化剤等の各種配合剤を、適宜配合することができる。さらに、各種材質の粒子、繊維、布等との複合体としてもよい。
<タイヤ>
本発明のタイヤは、カーカスやベルト補強層に上述したゴム補強材が用いられる。これにより、タイヤの耐久性を高めることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
[評価方法]
本発明の有機繊維コード用接着剤組成物の接着性を評価した。接着性は、初期接着力、耐熱接着性、及びタイヤコード用有機繊維の接着処理後の繊維強力により評価した。
(初期接着力)
得られた有機繊維コード用接着剤の試験片の接着力を、JIS K6301に従って測定した。この条件における接着力を初期接着力とした。初期接着力は、第2表に示す従来例(RFL系接着剤)の接着力を100とした指数で示した。数値が大なるほど結果が良好であることを示す。結果を下記第1表に併記する。
(耐熱接着性)
初期接着力を求めたものと同様の試験片をオーブンに入れ、160℃で3時間放置した。この試験片を、JIS K6301に従って同様に測定した。この条件における接着力を耐熱接着力とした。耐熱接着力は、第2表に示す従来例(RFL系接着剤)の接着力を100とした指数で示した。数値が大なるほど結果が良好であることを示す。結果を下記第1表に併記する。
(接着処理後の繊維強力)
加硫済みの試験片から有機繊維を採取し、上記JIS K6301に従って繊維強力を測定した。接着処理後の繊維強力は、第2表に示す従来例(RFL系接着剤)の接着力を100とした指数で示した。数値が大なるほど結果が良好であることを示す。結果を下記第1表に併記する。
[実施例1〜4、比較例1〜6及び従来例]
ポリエステルのタイヤコード(ポリエステル製、1670dtex/2、撚り数39×39/10cm:2本の1670dtexのポリエステル繊維を、撚り数39×39/10cmで撚ったもの)を準備した。下記表1に示す配合で、実施例1〜4、比較例1〜5の接着剤組成物を作製し、接着剤組成物を20質量%含む接着剤水溶液を調整した。接着剤水溶液に、準備したタイヤコードを1分間浸漬して引き上げ、タイヤコードに接着剤水溶液を付着させた。
接着剤水溶液が付着したタイヤコードを、180℃で1分間乾燥した。その後、熱処理機を用いて、接着剤が付着したタイヤコードを、1〜2kg/本の張力(コードテンション)をかけ、240℃で2分間熱処理し、接着剤が付着されたタイヤコードを製造した。
なお、従来例として、接着剤水溶液として従来のレゾルシン・ホルマリン・ラテックス接着剤を使用して、上記同様にタイヤコードを製造した。その配合組成を第2表に、被覆ゴムの配合組成を第3表に示す。
Figure 0005746939
[注]
*1)(A)成分 熱解離性ブロックドイソシアネート化合物:(第一工業製薬(株)製、「エラストロンBN27」、固形分濃度30%、メチレンジフェニルの分子構造を含む熱反応型水性ウレタン樹脂)
*2)(B)成分 エポキシ化合物:(ナガセケムテックス(株)製、「デナコールEX614B」、水性樹脂)
*3)(C)成分 オキサゾリン基を有する高分子:(日本触媒(株)製、「エポクロスK2030E」エマルジョン)
*4)(D)成分 ポリエチレンイミン:(日本触媒(株)製、「エボミンSP−SP−006」分子量600):「エボミンP−1000」分子量70000))
*5)エチレンイミン:単量体
*6)(E)成分 ビニルピリジン・スチレン・ブタジエン共重合ラテックス:(日本ゼオン(株)製、「Nipol2518FS」固形分40.5質量%)
*7)(E)成分 カルボキシル基変性スチレンブタジエン共重合ゴムラテックス:(日本ゼオン(株)製「Nipol2570X5」固形分41.0質量%
*8)(F)成分 無水マレイン酸共重合体:(クラレ(株)製、「イソバン18」水性樹脂)
Figure 0005746939
[注]
*9)(E)スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス:日本ゼオン(株)製、「NipolLX110」固形分40.3質量%)
Figure 0005746939
本発明は、レゾルシンおよびホルマリンを含まず、接着性および環境、特に作業環境が良好で初期接着性、耐熱接着性及び繊維の強力低下を抑えることができるため、カーカスやベルト補強層などのタイヤ、ゴム補強材などにおいてゴムと有機繊維コードとを接着するための接着剤として適用可能である。

Claims (8)

  1. 熱解離性ブロックドイソシアネート基を有するウレタン樹脂(A)0.1〜5.0質量%、エポキシ化合物(B)3.0〜30.0質量%、オキサゾリン基を有する高分子(C)0.5〜5.0質量%、数平均分子量1000〜75000のポリエチレンイミン(D)0.1〜5.0質量%、ゴムラテックス(E)45.0〜95.0質量%(固形分換算)及び無水マレイン酸を繰り返し単位として有する共重合体(F)1.0〜10.0質量%を含むことを特徴とする有機繊維コード用接着剤組成物。
  2. 有機繊維が撚糸されてなるタイヤ補強用の有機繊維コードを、請求項1に記載の有機繊維コード用接着剤組成物で被覆して接着剤層を形成し、前記有機繊維コードとゴムとを前記有機繊維コード用接着剤組成物を介して接着することを特徴とする接着方法。
  3. 前記有機繊維コードを前記有機繊維コード用接着剤組成物に含浸して、前記接着剤層を形成する請求項に記載の接着方法。
  4. 前記接着剤層を形成後、乾燥処理および加熱処理し、さらに、前記有機繊維コードを未加硫ゴムに埋設し、該未加硫ゴムを加硫処理して、前記有機繊維コードとゴムとを前記有機繊維コード用接着剤組成物を介して接着する請求項またはに記載の接着方法。
  5. 前記有機繊維コードがポリエステルまたはナイロンからなる請求項のいずれかに記載の接着方法。
  6. 有機繊維が撚糸されてなるタイヤ補強用の有機繊維コードと、該有機繊維コードを被覆するゴムとからなるゴム補強材であって、
    前記有機繊維コードと前記ゴムとが、請求項1に記載の有機繊維コード用接着剤組成物を用いて接着されることを特徴とするゴム補強材。
  7. 前記有機繊維コードが、ポリエステルまたはナイロンからなる請求項に記載のゴム補強材。
  8. 請求項またはに記載のゴム補強材を用いたタイヤ。
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