以下、図面を参照しつつ、本発明の様々な実施形態について説明する。ただし、本発明の技術的範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
本実施形態では、携帯端末は、管理サーバから予め受信していた設定信号において指定された判定時間に携帯端末が存在する位置を測定し、判定時間に携帯端末が、設定信号において指定された位置範囲内に存在するか否かを示す判定結果を管理サーバに送信する。この携帯端末は、判定時間より前までに判定を要求されなかった場合、又は、設定信号において指定された判定時間及び位置範囲が最新のものではなかった場合は設定信号の再取得を管理サーバに要求して設定信号を取得する。
図1は、通信システム1の概略構成の一例を示す図である。
通信システム1は、携帯端末2と、管理端末3と、管理サーバ4と、SMS生成サーバ5と、SMS送信サーバ6と、更新サーバ7とを有する。なお、説明を容易にするために、図1には携帯端末2及び管理端末3を一つずつ示されるが、通信システム1は、複数の携帯端末2及び管理端末3を有してもよい。
通信システム1では、不図示の交換機が、広域通信回線網である通信ネットワーク9を介して相互に接続される。交換機は、ある地域をカバーする無線通信ネットワークを通信ネットワーク9に接続する。無線通信ネットワークには、それぞれ地域内をカバーする無線ゾーンを管理するように複数の基地局8a〜8cが配置される。各基地局8a〜8cは、それぞれが属する不図示の無線ネットワーク制御装置を介して交換機に接続される。そして、ある地域内の携帯端末2が、管理端末3等のその地域内外の他の携帯端末、管理サーバ4、SMS送信サーバ6、更新サーバ7等と通信を行う際に、携帯端末2は、基地局8aを介して交換機に接続され、さらに通信ネットワーク9に接続される。
また、通信ネットワーク9は、イーサネット(登録商標)等の有線LANにより、不図示のゲートウェイを介して、イントラネット10と接続される。イントラネット10には、管理サーバ4、SMS生成サーバ5、SMS送信サーバ6及び更新サーバ7がさらに接続される。
なお、本実施形態では、携帯端末2のユーザとして使用にあたり支援が必要な者を想定し、管理端末3のユーザとしてその保護者を想定する。
SMS生成サーバ5は、管理サーバ4からの要求に従ってメッセージを作成し、作成したメッセージをSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)のプロトコルに従って、イントラネット10を介してSMS送信サーバ6へ送信するサーバである。
SMS送信サーバ6は、イントラネット10を介してSMS生成サーバ5から受信したメッセージをSMS(Short Message Service)のメッセージとして、基地局8c及び通信ネットワーク9を介して携帯端末2に送信するサーバである。そのために、SMS送信サーバ6は、イーサネット(登録商標)などの有線の通信インターフェース回路を有してイントラネット10と通信を行う有線通信部と、主に2.1GHz帯を感受帯域とするアンテナを含む通信インターフェース回路を有して通信ネットワーク9と無線通信を行う無線通信部とを有する。
更新サーバ7は、携帯端末2に特定のアプリケーションソフトウェアを提供するサーバである。
図2は、携帯端末2の概略構成の一例を示す図である。
携帯端末2は、通信装置の一例であり、例えば多機能携帯電話(いわゆる「スマートフォン」)であり、無線通信ネットワークへの接続、携帯端末2の位置測定及び位置判定、所定のアプリケーションプログラムの実行等を可能とする。そのために、携帯端末2は、第1無線通信部201と、第2無線通信部202と、操作部203と、表示部204と、音声出力部205と、加速度センサ206と、地磁気センサ207と、位置測定部208と、記憶部209と、中央処理部210とを備える。なお、携帯端末2は、通信機能を有する通信装置であればよく、例えば携帯情報端末(Personal Digital Assistant, PDA)、携帯ゲーム機、携帯音楽プレーヤ、タブレットPC等でもよい。
第1無線通信部201は、主に2.1GHz帯を感受帯域とするアンテナを含む、通信インターフェース回路を有し、携帯端末2を通信ネットワーク9に接続する。第1無線通信部201は、基地局8aにより割り当てられるチャネルを介して、基地局8aとの間でCDMA(Code Division Multiple Access)方式等による無線信号回線を確立し、基地局8aとの間で通信を行う。なお、基地局8aとの間の通信方式は、CDMA方式に限定されず、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)方式、LTE(Long Term Evolution)方式等の他の通信方式でもよく、今後使用される通信方式でもよい。また、基地局8aとの間の通信方式は、PHS(Personal Handy-phone System)等の他の通信方式でもよい。また、第1無線通信部201の周波数帯域は、上記した周波数帯域に限定されない。そして、第1無線通信部201は、基地局8aから受信したデータを中央処理部210に供給する。また、第1無線通信部201は、中央処理部210から供給されたデータを基地局8aに送信する。
第2無線通信部202は、主に2.4GHz帯、5GHz帯等を感受帯域とするアンテナを含む、通信インターフェース回路を有し、不図示の無線LAN(Local Area Network)のアクセスポイントとの間でIEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)802.11規格の無線通信方式に基づいて無線通信を行う。また、第2無線通信部202の周波数帯域は、上記した周波数帯域に限定されない。そして、第2無線通信部202は、アクセスポイントから受信したデータを中央処理部210に供給する。また、第2無線通信部202は、中央処理部210から供給されたデータをアクセスポイントに送信する。
なお、アクセスポイントは、アクセスポイントごとに一意に定められる識別情報であるBSSID(Basic Service Set Identifier)を含むビーコンを一定間隔ごとにブロードキャスト配信する。これにより、携帯端末2は、アクセスポイントを認識することができる。
操作部203は、携帯端末2の操作が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、タッチパネル式の入力装置、キーパッド等である。ユーザは、このデバイスを用いて、文字、数字等を入力することができる。操作部203は、ユーザにより操作されると、その操作に対応する信号を発生する。そして、発生した信号は、ユーザの指示として、中央処理部210に入力される。
表示部204は、警告出力部の一例であり、動画像、静止画像等の出力が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、タッチパネル式の表示装置、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイ等である。表示部204は、中央処理部210から供給される動画像データに応じた動画像、静止画像データに応じた静止画像等を表示する。
音声出力部205は、警告出力部の一例であり、音声の出力が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、スピーカである。音声出力部205は、中央処理部210から供給される音声信号に応じた音声を発する。
加速度センサ206は、検出部の一例であり、中央処理部210からの要求に応じて、携帯端末2に加わる加速度を3軸方向毎に検出し、検出した加速度を携帯端末2の移動に係るデータとして出力する。加速度センサ206は、例えば、ピエゾ抵抗効果を利用したピエゾ抵抗型の3軸加速度センサ、又は静電容量の変化を利用した静電容量型の3軸加速度センサとすることができる。なお、加速度センサの代わりに、携帯端末2の回転角速度を検出するジャイロセンサを利用し、加速度の代わりに回転角速度を携帯端末2の移動に係るデータとして出力してもよい。
地磁気センサ207は、検出部の一例であり、中央処理部210からの要求に応じて、携帯端末2の向きの方位及び磁気の大きさを検出し、検出した方位及び磁気の大きさを携帯端末2の移動に係るデータとして出力する。
位置測定部208は、中央処理部210からの指示に従って、携帯端末2が存在する位置を測定する。位置測定部208は、主に1.5GHz帯を感受帯域とするアンテナを含む、GPS回路を有し、不図示のGPS衛星からGPS信号を受信する。位置測定部208は、そのGPS信号をデコードし、時刻情報等を取得する。そして、位置測定部208は、その時刻情報等に基づいてGPS衛星から携帯端末2までの擬似距離を計算し、その擬似距離を代入して得られる連立方程式を解くことにより、携帯端末2が存在する位置(緯度、経度、高度等)を測定し、位置情報として出力する。さらに、位置測定部208は、GPS衛星の位置、GPS信号の信号強度等に基づいて、位置情報の精度を算出し、精度情報として出力する。なお、位置情報の精度は、算出した位置情報の誤差を示し、距離で指定される。
なお、位置測定部208は、第1無線通信部201を介して不図示のアシストGPSサーバからGPS衛星の軌道情報を取得し、GPS信号を受信するGPS衛星を決定してもよい。さらに、位置測定部208は、GPS衛星から取得した時刻情報を第1無線通信部201を介してアシストGPSサーバに送信し、アシストGPSサーバが算出した位置を第1無線通信部201を介してアシストGPSサーバから受信することにより、携帯端末2が存在する位置を測定してもよい。
また、位置測定部208は、GPS衛星からGPS信号を受信できなかった場合、携帯電話の基地局から受信したセルID(Identifier)を利用して、携帯端末1の現在位置を測定する。または、位置測定部208は、GPS衛星からGPS信号を受信できなかった場合、無線LANのアクセスポイントから受信したBSSIDを利用して、携帯端末1の現在位置を測定する。これらの場合、位置測定部208は、携帯電話の基地局又は無線LANのアクセスポイントの位置、電界強度等に基づいて位置情報の精度を算出する。
記憶部209は、例えば、半導体メモリを有する。記憶部209は、中央処理部210での処理に用いられるドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。例えば、記憶部209は、ドライバプログラムとして、第1無線通信部201を制御する携帯電話通信デバイスドライバプログラム、第2無線通信部202を制御する無線LAN通信デバイスドライバプログラム、操作部203を制御する入力デバイスドライバプログラム、表示部204を制御する出力デバイスドライバプログラム等を記憶する。また、記憶部209は、オペレーティングシステムプログラムとして、IEEE802.11規格の無線通信方式を実行する接続制御プログラム、携帯電話の接続制御プログラム等を記憶する。また、記憶部209は、アプリケーションプログラムとして、ウェブページの取得及び表示を行うウェブブラウザプログラム、電子メールの送信及び受信を行う電子メールプログラム等を記憶する。コンピュータプログラムは、例えばCD−ROM(compact disk read only memory)、DVD−ROM(digital versatile disk read only memory)等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて記憶部209にインストールされてもよい。
また、記憶部209は、データとして、携帯端末2が所定の位置範囲内に存在するか否かを判定する判定時間に関する情報と、携帯端末2が存在する位置を測定する測定時間に関する情報(開始時間、終了時間、間隔、回数等)と、位置範囲に関する情報(中心緯度、中心経度、半径、フェンス名等)と、管理サーバ4に判定時間及び位置範囲が設定された設定時間に関する情報とを記憶する。以下では、所定の判定時間において携帯端末2が所定の位置範囲内に存在するか否かを判定する処理を定時測位と称する。さらに、記憶部209は、判定時間に携帯端末2が所定の位置範囲内に存在するか否かを判定することを要求する判定要求信号を管理サーバ4から受信しない場合に、設定信号の再取得を要求する設定要求信号を送信する設定確認時間に関する情報を記憶する。この設定確認時間は、判定時間より前の時間である。なお、測定時間、判定時間及び設定確認時間に関する情報は曜日を含んでもよい。さらに、記憶部209は、特定の機能の使用制限を有効にするか否かを示す制限フラグ等を記憶する。さらに、記憶部209は、所定の処理に係る一時的なデータを一時的に記憶してもよい。
中央処理部210は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を有する。中央処理部210は、携帯端末2の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。中央処理部210は、携帯端末2の各種処理が記憶部209に記憶されているプログラム、操作部203の操作、加速度センサ206、地磁気センサ207及び位置測定部208からの出力等に応じて適切な手順で実行されるように、第1無線通信部201、第2無線通信部202、表示部204、音声出力部205等の動作を制御する。中央処理部210は、記憶部209に記憶されているプログラム(ドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、中央処理部210は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行することができる。
中央処理部210は、設定受付部211と、判定部212と、設定要求信号送信部213と、結果送信部214と、制限制御部215と、移動情報生成部216とを有する。中央処理部210が有するこれらの各部は、中央処理部210が有するプロセッサ上で実行されるプログラムによって実装される機能モジュールである。あるいは、中央処理部210が有するこれらの各部は、独立した集積回路、マイクロプロセッサ、又はファームウェアとして携帯端末2に実装されてもよい。
図3は、中央処理部210による携帯端末2の設定処理の動作フローの一例を示す図である。なお、以下に説明する動作フローは、予め記憶部209に記憶されているプログラムに基づいて、主に中央処理部210により、携帯端末2の各要素と協働して実行される。
最初に、設定受付部211は、第1無線通信部201を介してSMS送信サーバ6から、携帯端末2への設定要求があったことを通知する設定通知を受信するまで待機する(ステップS101)。
後述するように、管理端末3は、携帯端末2の設定を行うことができる。管理端末3は、携帯端末2への設定を行う場合、携帯端末2への設定要求を管理サーバ4へ送信する。管理サーバ4は、管理端末3から、携帯端末2への設定要求を受信すると、設定通知を生成してSMS生成サーバ5に送信する。SMS生成サーバ5は、受信した設定通知をSMTPのプロトコルに従って電子メールとしてSMS送信サーバ6に送信し、SMS送信サーバ6は、受信した設定通知をSMSのメッセージとして携帯端末2に送信する。
設定通知には、設定要求がなされた旨、設定要求がなされた設定機能、並びに、設定項目及び追加設定項目が格納された領域へアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)等が含まれる。設定機能は、管理端末3により特定の項目が設定される機能であり、例えば「定時測位設定」、「使用制限の設定」等である。設定項目は、設定機能について、管理端末3により設定される項目である。設定機能が「定時測位設定」である場合、設定項目は、判定時間及び位置範囲に関する情報等である。また、設定機能が「使用制限の設定」である場合、設定項目は、使用制限をONにするか否か等である。追加設定項目は、設定機能について、管理サーバ4により設定される項目である。設定機能が「定時測位設定」である場合、追加設定項目は、測定時間及び設定時間に関する情報等である。URLには、管理サーバ4のアドレス、並びに、管理端末3により指定された各設定項目が格納されたフォルダ名及びファイル名が示される。
次に、設定受付部211は、第1無線通信部201を介してSMS送信サーバ6から設定通知を受信すると(ステップS101−Yes)、第1無線通信部201を介して管理サーバ4へ、設定項目及び追加設定項目の取得を要求する設定取得要求を送信する。そして、設定受付部211は、第1無線通信部201を介して管理サーバ4から、設定取得要求に対する応答として各設定項目及び追加設定項目を含む設定信号を受信することにより、設定項目及び追加設定項目を取得する(ステップS102)。
以下では、設定機能が「定時測位設定」である場合の設定信号を定時測位設定信号と称し、設定機能が「使用制限の設定」である場合の設定信号を制限設定信号と称する場合がある。
設定受付部211は、例えば、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)のプロトコルに従って、設定通知に含まれるURLにアクセスすることにより設定信号を受信し、設定項目及び追加設定項目を取得する。
次に、設定受付部211は、設定通知に含まれる設定機能について、取得した設定項目及び追加設定項目を設定する(ステップS103)。
設定受付部211は、例えば、設定機能が「定時測位設定」である場合、設定項目及び追加設定項目において指定された判定時間、位置範囲、測定時間及び設定時間に関する情報を記憶部209に設定する。また、設定受付部211は、設定機能が「使用制限の設定」である場合、設定項目において使用制限をONにすると指定されているか否かに従って、記憶部209に記憶された制限フラグを設定する。
次に、設定受付部211は、設定機能が「定時測位設定」である場合、無線通信部201が設定信号を受信した旨を判定部212に通知し(ステップS104)、一連のステップを終了する。
このように、管理サーバ4は、設定通知をSMS生成サーバ5及びSMS送信サーバ6を介してSMSのメッセージとして携帯端末2に送信することにより、携帯端末2にHTTPサーバ機能等を実装することなく、管理端末3から設定要求を受信した旨を携帯端末2にリアルタイムに通知することができる。また、携帯端末2は、HTTPのプロトコルに従って設定項目を管理サーバ4から取得することにより、SMSのメッセージで送信することが困難な大容量の設定項目を取得することができる。上記機能は、管理サーバ4がHTTPサーバ機能を有していれば実現可能であり、携帯端末2にHTTPサーバ機能等を実装する必要がないため、携帯端末2の開発規模を高めることなく実現することができる。
図4及び図5は、中央処理部210による定時測位処理の動作フローの一例を示す図である。なお、以下に説明する動作フローは、予め記憶部209に記憶されているプログラムに基づいて、主に中央処理部210により、携帯端末2の各要素と協働して実行される。この動作フローは定期的に実行される。
最初に、判定部212は、無線通信部201が判定要求信号を受信したか否かを判定する(ステップS201)。なお、判定要求信号には、設定時間に関する情報が含まれる。
判定部212は、無線通信部201が判定要求信号を受信していない場合(ステップS201−No)、現在時刻が、記憶部209に記憶された設定確認時間になったか否かを判定する(ステップS202)。
判定部212は、現在時刻が設定確認時間になっていない場合、処理をステップS201へ戻し、再度、無線通信部201が判定要求信号を受信したか否かを判定する。一方、現在時刻が設定確認時間になった場合、即ち、判定時間より前までに無線通信部201が判定要求信号を受信しなかった場合、処理をステップS204へ移行する。
一方、判定部212は、無線通信部201が判定要求信号を受信した場合(ステップS201−Yes)、記憶部209に記憶された設定時間、即ち設定信号に含まれていた設定時間と判定要求信号に含まれる設定時間とが一致するか否かを判定する(ステップS203)。
判定部212は、設定信号に含まれていた設定時間と判定要求信号に含まれる設定時間とが一致する場合(ステップS203−Yes)、処理を図5のステップS301へ移行し、一致しない場合、処理をステップS204へ移行する。
判定時間より前までに無線通信部201が判定要求信号を受信しなかった場合、又は、設定信号に含まれていた設定時間と判定要求信号に含まれる設定時間とが一致しない場合、設定要求信号送信部213は、無線通信部201を介して管理サーバ4に、設定信号の再取得を要求する設定要求信号を送信する(ステップS204)。
次に、判定部212は、設定受付部211から無線通信部201が定時測位設定信号を受信した旨が通知されたか否かを判定する(ステップS205)。
判定部212は、設定受付部211から無線通信部201が定時測位設定信号を受信した旨が通知されていない場合(ステップS205−No)、設定要求信号を送信してから一定時間が経過したか否かを判定する(ステップS206)。判定部212は、設定要求信号を送信してから一定時間が経過していない場合(ステップS206−No)、処理をステップS205へ移行し、再度、設定受付部211から無線通信部201が定時測位設定信号を受信した旨が通知されたか否かを判定する。一方、設定要求信号を送信してから一定時間が経過した場合(ステップS206−Yes)、設定要求信号送信部213は、処理をステップS204へ移行し、再度、無線通信部201を介して管理サーバ4に設定要求信号を送信する。
一方、判定部212は、無線通信部201が定時測位設定信号を受信し、設定受付部211からその旨が通知された場合(ステップS205−Yes)、現在時刻が、新たに受信した定時測位設定信号に含まれる判定時間の所定時間前であるか否かを判定する(ステップS207)。判定部212は、現在時刻が判定時間の所定時間前でない場合、一連のステップを終了し、判定時間の所定時間前である場合、処理をステップS301へ移行する。
上記の通り、管理サーバ4からの設定通知はSMSのメッセージとして携帯端末2に送信される。SMSのメッセージは、ネットワーク上で欠落しないことが保証されていないため、設定通知がネットワーク上で欠落してしまい、携帯端末2は定時測位に関する設定を取得できない可能性がある。本実施形態では、設定確認時間までに無線通信部201が管理サーバ4から定時測位設定信号を受信しなかった場合、設定要求信号送信部213が管理サーバ4に設定要求信号を送信することにより、携帯端末2は定時測位に関する設定をより確実に取得することができる。
図5のステップS301において、判定部212は、携帯端末2の位置情報を送信することが携帯端末2のユーザにより許可されるか否かを判定する(ステップS301)。判定部212は、位置情報を送信することを許可するか否かを確認するための確認画面を表示部204に表示する。
図6(a)は、確認画面の一例を示す。図6(a)に示すように、確認画面600には、位置情報を送信するか否かを確認する旨を表示する欄601と、送信することを許可するための「送信する」ボタン602と、送信することを拒否するための「送信しない」ボタン603とが表示される。判定部212は、操作部203を用いてユーザにより、「送信する」ボタン602がタップされた場合、携帯端末2の位置情報を送信することが携帯端末2のユーザにより許可されたと判定する。一方、判定部212は、操作部203を用いてユーザにより、「送信しない」ボタン603がタップされた場合、携帯端末2の位置情報を送信することが携帯端末2のユーザにより拒否されたと判定する。
なお、判定部212は、携帯端末2の位置情報を送信することが携帯端末2のユーザにより許可されたか拒否されたかを示す許可フラグを記憶部209に記憶し、ユーザにより許可又は拒否が一度指定された後は、許可フラグを用いて許可されているか否かを判定してもよい。
判定部212は、携帯端末2の位置情報を送信することが携帯端末2のユーザにより拒否された場合(ステップS301−No)、特に処理を行わず、一連のステップを終了する。一方、判定部212は、携帯端末2の位置情報を送信することが携帯端末2のユーザにより許可された場合(ステップS301−Yes)、携帯端末2において測位機能が有効に設定されているか否かを判定する(ステップS302)。判定部212は、GPSによる測位又はセルIDもしくはBSSIDを利用した測位の内の何れかが有効に設定されている場合、測位機能が有効に設定されていると判定し、何れも有効に設定されていない場合、測位機能が有効に設定されていないと判定する。
判定部212は、測位機能が有効に設定されていない場合(ステップS302−No)、特に処理を行わず、一連のステップを終了する。一方、判定部212は、測位機能が有効に設定されている場合(ステップS302−Yes)、現在時刻が測定時間又は判定時間になるまで待機する(ステップS303)。
上記の通り、本実施形態では、設定信号において、測定時間に関する情報として開始時間、終了時間、間隔及び回数が指定される。判定部212は、測定時間に関する情報として指定された開始時間から終了時間までの、指定された間隔ごとの時間を測定時間に決定する。なお、判定部212は、測定時間の数を、指定された回数以下に制限し、最初の時間から順にその回数分の時間のみを測定時間として決定する。以下では、開始時間から終了時間までの所定幅の時間帯を測定時間帯と称する。判定時間は、測定時間帯に含まれるように設定される。
例えば、測定時間の開始時間が11時50分であり、終了時間が12時15分であり、間隔が5分であり、回数が5回である場合、測定時間は、11時50分、11時55分、12時00分、12時05分、12時10分の5つとなる。判定時間は、例えば12時00分に設定される。
判定部212は、現在の時刻が測定時間帯になった場合(ステップS303−Yes)、位置測定部208に、現在、即ち測定時間又は判定時間に携帯端末2が存在する位置を測定させ、位置測定部208が出力した位置情報を取得する(ステップS304)。
次に、判定部212は、携帯端末2が存在する位置を測定した時刻が判定時間であるか否かを判定する(ステップS305)。
判定部212は、携帯端末2が存在する位置を測定した時刻が判定時間でない場合(ステップS305−No)、特に処理を行わず、処理をステップS213に移行する。一方、判定部212は、携帯端末2が存在する位置を測定した時刻が判定時間である場合(ステップS305−Yes)、携帯端末2が存在する位置を測定することができ且つ判定時間に携帯端末2が、記憶部209に記憶された位置範囲内に存在したか否かを判定する(ステップS306)。例えば、判定部212は、位置測定部208がGPS衛星からGPS信号を受信できず、且つ携帯電話の基地局又は無線LANのアクセスポイントからセルID又はBSSIDを受信できなかった場合、携帯端末2が存在する位置を測定することができなかったと判定する。
次に、判定部212は、携帯端末2が存在する位置を測定することができ且つ判定時間に携帯端末2が位置範囲内に存在した場合(ステップS307−Yes)、特に処理を行わず、処理をステップS212に移行する。一方、判定部212は、携帯端末2が存在する位置を測定することができなかった場合、又は判定時間に携帯端末2が位置範囲内に存在しなかった場合(ステップS307−No)、表示部204に警告を出力する(ステップS308)。
図6(b)は、警告画面の一例を示す。図6(b)に示すように、警告画面610には、指定された位置範囲に対応する場所を表示する欄611と、携帯端末2の位置の測定に失敗した旨、又は判定時間に携帯端末2が位置範囲内に存在しなかった旨を表示する欄612とが表示される。さらに、警告画面610には、保護者に連絡するための「今すぐ連絡する」ボタン613と、保護者に連絡することを拒否するための「連絡しない」ボタン614とが表示される。判定部212は、操作部203を用いてユーザにより、「今すぐ連絡する」ボタン613がタップされた場合、ユーザが保護者に連絡できるように、表示部204に電話帳を表示する。なお、設定機能が「定時測位設定」である場合の設定項目に保護者の連絡先(電話番号、メールアドレス等)を設定しておき、判定部212は、「今すぐ連絡する」ボタン613がタップされた場合、設定された連絡先に対して通話又は電子メールの送信を行ってもよい。一方、判定部212は、操作部203を用いてユーザにより、「連絡しない」ボタン614がタップされた場合、警告画面610を非表示にする。
なお、判定部212は、表示部204に警告画面を出力することに代えて又は加えて、音声出力部205に警告音声を出力してもよい。その場合、携帯端末2が、指定された時間に位置範囲に存在しなかった旨を警告する警告音声を予め記憶部209に設定しておき、判定部212は、設定された警告音声を音声出力部205に出力する。
次に、判定部212は、全ての測定時間又は判定時間について、処理を完了したか否かを判定する(ステップS309)。
判定部212は、全ての測定時間又は判定時間について、まだ処理を完了していない場合(ステップS309−No)、処理をステップS303へ戻し、ステップS303〜SS309の処理を繰り返す。一方、全ての測定時間又は判定時間について、処理を完了した場合(ステップS309−Yes)、結果送信部214は、結果信号を管理サーバ4に送信し(ステップS310)、一連のステップを終了する。
結果信号には、判定時間に携帯端末2が位置範囲内に存在したか否かを示す判定結果と、各測定時間に携帯端末2が存在した位置に関する位置情報及び精度情報が含まれる。また、結果信号には、管理サーバ4が電子メールにより管理端末3に通知する内容が含まれる。例えば、判定時間に携帯端末2が位置範囲内に存在せず且つ位置情報の精度が良かった(例えば1km未満)場合、管理端末3に通知する内容として、携帯端末2のユーザが指定された範囲外にいることが指定される。また、携帯端末2が存在する位置を測定できなかった場合、又は位置情報の精度が悪かった(例えば1km以上)場合、管理端末3に通知する内容として、正確な位置情報を取得できなかったことが指定される。また、判定時間に携帯端末2が位置範囲内に存在し且つ位置情報の精度が良かった(例えば1km未満)場合、携帯端末2のユーザが指定された範囲外にいることが指定される。なお、この場合、管理端末3に電子メールを送信しないことが指定されてもよい。さらに、結果信号には、測位要求信号を受信した時間、測定時間、判定時間及び位置範囲に関する情報が含まれる。
このように、判定時間及び測定時間の両方において、位置測定部208が携帯端末2の位置を測定し、判定時間のみにおいて、判定部212が、携帯端末2が位置範囲内に存在するか否かを判定する。後述するように、管理サーバ4は、携帯端末2から受信した結果信号に含まれる各情報を、携帯端末2のユーザの保護者が所持する管理端末3に送信する。したがって、携帯端末2のユーザの保護者は、各時間に携帯端末2が存在していた位置からそのユーザの位置又は行動を推定することができる。また、位置範囲は建物内に指定される可能性が高く、携帯端末2のユーザが判定時間において位置範囲に到達したときに、携帯端末2がGPS衛星からの電波を受信できない可能性がある。したがって、判定時間より前の時間帯を含むように測定時間帯を設定することにより、携帯端末2のユーザがGPS衛星からの電波を受信できない位置に移動する前から携帯端末2の位置を測定しておくことが可能となる。
また、結果送信部214は、判定時間に携帯端末2が、記憶部209に記憶された位置範囲内に存在しなかった場合に限り、携帯端末2が存在する位置に関する位置情報及び精度情報を結果信号に含ませて管理サーバ4に送信してもよい。これにより、携帯端末2の通信量を低減しつつ、携帯端末2のユーザの保護者は、判定時間においてそのユーザが、指定した位置範囲内に到達しなかった場合に、そのユーザがいる位置を推定することができる。
また、結果送信部214は、位置測定部208が判定時間に携帯端末2が存在する位置を測定することができなかった場合に限り、携帯端末2が存在する位置に関する位置情報及び精度情報を結果信号に含ませて管理サーバ4に送信してもよい。これにより、携帯端末2の通信量を低減しつつ、携帯端末2のユーザの保護者は、判定時間においてそのユーザがGPS衛星からの電波を受け取ることができない場所にいた場合でも、その前後の時間に携帯端末2が存在していた位置からそのユーザの位置を推定することができる。なお、判定部212は、位置測定部208が、判定時間に携帯端末2が存在する位置を測定することができた場合は、判定時間の後には携帯端末2が存在する位置を位置測定部208に測定させなくてもよい。これにより、位置測定部208の処理負荷が増大することを抑制することができる。
また、制限制御部215は、無線通信部201が制限設定信号を受信し、設定受付部211からその旨が通知された場合に、特定の機能の使用を制限する。特定の機能は、例えば、特定の電話番号に対する発着呼、電子メールの送受信、電話帳の閲覧等である。制限制御部215が特定の機能の使用を制限している場合に限り、結果送信部214は、判定時間における携帯端末2が存在する位置に関する位置情報を結果信号に含ませて管理サーバ4に送信してもよい。これにより、携帯端末2の通信量を低減しつつ、携帯端末2のユーザが携帯端末2を紛失し、その保護者が管理端末3を用いて携帯端末2の使用制限を行った場合、携帯端末2の位置情報が管理サーバ4を介して管理端末3に送信され、その保護者は、携帯端末2が存在する位置を知ることができる。
また、判定時間に携帯端末2が、記憶部209に記憶された位置範囲内に存在しなかった場合、結果送信部214は、携帯端末2が移動しているか否かを示す移動情報を結果信号に含ませて管理サーバ4に送信してもよい。その場合、移動情報生成部216は、加速度センサ306及び/又は地磁気センサ307から出力された、携帯端末2の移動に係るデータを取得し、取得したデータに基づいて移動情報を生成する。
移動情報生成部216は、所定時間(例えば1秒)内に加速度センサ306が出力した加速度の平均値が第1閾値未満である場合、携帯端末2がユーザに携帯されていず、全く移動していない状態(以下、静止状態と称する)であると判定する。一方、移動情報生成部216は、加速度の平均値が第1閾値以上であり、且つ第1閾値より大きい第2閾値未満である場合、携帯端末2はユーザに携帯されているが、そのユーザが停止している状態(以下、停止状態と称する)であると判定する。一方、移動情報生成部216は、加速度の平均値が第2閾値以上であり、且つ第2閾値より大きい第3閾値未満である場合、携帯端末2を携帯するユーザが歩行により移動している状態(以下、歩行状態と称する)であると判定する。一方、移動情報生成部216は、加速度の平均値が第3閾値以上であり、且つ地磁気センサ307が出力した磁気の大きさが第4閾値未満である場合、携帯端末2を携帯するユーザが、高速に移動しているが、磁気を発さない自転車により移動している状態(以下、自転車移動状態と称する)であると判定する。一方、移動情報生成部216は、加速度の平均値が第3閾値以上であり、且つ地磁気センサ307が出力した磁気の大きさが第4閾値以上である場合、携帯端末2を携帯するユーザが高速に移動しており、自転車以外の磁気を発する電車、自動車等の乗り物により移動している状態(以下、電車移動状態と称する)であると判定する。
第1閾値〜第4閾値は、事前の実験により定められる。第1閾値は、ユーザに携帯端末2が携帯されていない状態で得られる加速度の平均値と、停止しているユーザに携帯端末2が携帯されている状態で得られる加速度の平均値との中間値に定められる。第2閾値は、停止しているユーザに携帯端末2が携帯されている状態で得られる加速度の平均値と、歩行しているユーザに携帯端末2が携帯されている状態で得られる加速度の平均値との中間値に定められる。第3閾値は、歩行しているユーザに携帯端末2が携帯されている状態で得られる加速度の平均値と、自転車で移動しているユーザに携帯端末2が携帯されている状態で得られる加速度の平均値との中間値に定められる。第4閾値は、自転車で移動しているユーザに携帯端末2が携帯されている状態で得られる磁気の大きさの平均値と、電車又は自動車で移動しているユーザに携帯端末2が携帯されている状態で得られる磁気の大きさの平均値との中間値に定められる。
移動情報生成部216は、移動情報が、携帯端末2が移動していることを示す場合は、電車移動状態であるか、自転車移動状態であるか、歩行状態であるかをさらに示し、携帯端末2が移動していないことを示す場合は、停止状態であるか、静止状態であるかをさらに示すように、移動情報を生成する。
これにより、携帯端末2のユーザの保護者は、判定時間において携帯端末2のユーザが、指定した位置範囲内に到達しなかった場合に、携帯端末2のユーザの現在の状況をより詳細に知ることができる。
また、中央処理部210は、管理サーバ4を介した管理端末3からの指示に従って、定時測位処理とは別に、現在の携帯端末2の位置を測定する即時測位処理を実行してもよい。この即時測位処理は、定時測位処理とは同時には実行されないように排他制御される。判定部212は、無線通信部201が管理サーバ4から、現在の携帯端末2の位置の測定を要求する即時測位要求信号を受信すると、位置測定部208に、現在、携帯端末2が存在する位置を測定させ、位置測定部208が出力した位置情報を取得する。次に、結果送信部214は、判定部212が取得した位置情報を含む位置信号を管理サーバ4に送信する。
これにより、携帯端末2のユーザの保護者は、そのユーザの現在位置を知ることができる。さらに、その保護者は、そのユーザが携帯端末2を紛失した場合に、携帯端末2の現在位置を知ることができる。
図7(a)は、管理端末3の概略構成の一例を示す図である。
管理端末3は、携帯端末2と同様に、通信装置の一例であり、例えば多機能携帯電話であり、無線通信ネットワークへの接続、携帯端末2への各種設定、所定のアプリケーションプログラムの実行等を可能とする。そのために、管理端末3は、第1無線通信部301と、第2無線通信部302と、操作部303と、表示部304と、音声出力部305と、加速度センサ306と、地磁気センサ307と、位置測定部308と、記憶部309と、中央処理部310とを備える。なお、管理端末3は、通信機能を有する通信装置であればよく、例えば携帯情報端末、携帯ゲーム機、携帯音楽プレーヤ、タブレットPC等でもよい。
第1無線通信部301、第2無線通信部302、操作部303、表示部304、音声出力部305、加速度センサ306、地磁気センサ307、位置測定部308及び記憶部309は、携帯端末2の第1無線通信部201、第2無線通信部202、操作部203、表示部204、音声出力部205、加速度センサ206、地磁気センサ207、位置測定部208及び記憶部209と同様であるため、説明を省略する。
ただし、記憶部309は、データとして、管理端末3から各種の設定をすることが可能な携帯端末2を管理する被管理端末管理テーブル(図7(b))等を記憶する。
図7(b)は、被管理端末管理テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
図7(b)には、被管理端末管理テーブルが示されている。被管理端末管理テーブルは、管理端末3から各種の設定をすることが可能な各携帯端末2について、当該携帯端末2の識別番号(被管理端末ID)、被管理者の名前(例えば、父)、電話番号、メールアドレス等が記憶される。
中央処理部310は、携帯端末2の中央処理部210と同様に、管理端末3の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPUである。
中央処理部310は、設定要求部311と、結果取得部312とを有する。中央処理部310が有するこれらの各部は、中央処理部310が有するプロセッサ上で実行されるプログラムによって実装される機能モジュールである。あるいは、中央処理部310が有するこれらの各部は、独立した集積回路、マイクロプロセッサ、又はファームウェアとして管理端末3に実装されてもよい。
図8は、中央処理部310による携帯端末2の設定処理の動作フローの一例を示す図である。なお、以下に説明する動作フローは、予め記憶部309に記憶されているプログラムに基づいて、主に中央処理部310により、管理端末3の各要素と協働して実行される。
最初に、設定要求部311は、端末選択画面を表示部304に表示する(ステップS401)。
図9(a)、(b)及び図10(a)〜(c)は、携帯端末2の設定処理に用いられる各画面の一例を示す図である。
図9(a)は、端末選択画面の一例を示す。図9(a)に示すように、端末選択画面900には、管理端末3から各種の設定をすることが可能な携帯端末2毎に、当該携帯端末2のユーザ(被管理者)の名前、電話番号、メールアドレス等の情報901が表示される。また、端末選択画面900には、設定処理を終了するための終了ボタン902が表示される。
次に、設定要求部311は、操作部203を介して管理者による設定対象とする携帯端末2の指定を受け付ける(ステップS402)。
次に、設定要求部311は、機能選択画面を表示部304に表示する(ステップS403)。
図9(b)は、機能選択画面の一例を示す。図9(b)に示すように、機能選択画面910には、管理端末3が設定することが可能な機能の一覧911が表示される。また、機能選択画面910には、端末選択画面に戻るための「戻る」ボタン912が表示される。
次に、設定要求部311は、操作部203を介して管理者による設定対象とする携帯端末2の機能の指定を受け付ける(ステップS404)。
次に、設定要求部311は、詳細設定画面を表示部304に表示する(ステップS405)。
図10(a)、(b)は、「定時測位設定」の詳細設定画面の一例を示す。図10(a)は、図9(b)の機能選択画面において、「1.定時測位設定」が指定されたときに表示される画面であり、図10(b)は、図10(a)に示される画面を下方向にスクロールしたときに表示される画面である。図10(a)、(b)に示すように、「定時測位設定」の詳細設定画面1000には、設定項目として、位置範囲が指定されるフェンス毎に、フェンス名1001、住所1002、範囲1004、時間1008、曜日1009の入力欄が表示される。住所1002が入力され、検索ボタン1003がタップされると、設定要求部311は、入力された住所の緯度及び経度を算出する。範囲1004には、例えば200m、400m、600m及び800mのうちの何れかが選択可能に表示される。住所1003が入力され、範囲1004が選択されると、地図1005上に、算出された緯度及び経度を中心1006とし、選択された範囲を半径とする円領域1007が表示される。この円領域1007が位置範囲となる。一方、曜日1009に指定された各曜日における、時間1008に入力された時間が判定時間となる。管理者は、フェンスを複数設定することができるため、フェンス1に携帯端末2のユーザの家を指定し、フェンス2に携帯端末2のユーザが通う会社又は学校を指定することができる。さらに、詳細設定画面1000には、定時測位設定の結果の通知先1010〜1012の入力欄が表示される。また、詳細設定画面1000には、設定ボタン1013と、機能選択画面に戻るための「戻る」ボタン1014とが表示される。
図10(c)は、「使用制限の設定」の詳細設定画面の一例を示す。図10(c)に示すように、「使用制限の設定」の詳細設定画面1020には、設定項目として、使用制限をONにするか否かを指定するための選択ボタン1021が表示される。また、詳細設定画面1020には、設定ボタン1022と、機能選択画面に戻るための「戻る」ボタン1023とが表示される。
なお、設定要求部311は、第1無線通信部301を介して管理サーバ4から、管理サーバ4が記憶している、携帯端末2に現在設定されている設定項目を取得して、取得した設定項目を詳細設定画面に表示してもよい。これにより、管理者は、携帯端末2に現在設定されている設定項目を参照しながら、設定項目を指定することができる。
次に、設定要求部311は、操作部203を用いた管理者による設定項目の指定を受け付ける(ステップS406)。設定要求部311は、操作部203を用いて管理者により、設定項目が指定され、設定ボタンがタップされると、指定された設定項目を受け付ける。
次に、設定要求部311は、詳細設定の指定を受け付けると、第1無線通信部301を介して管理サーバ4へ設定要求を送信する(ステップS407)。設定要求には、携帯端末2の被管理端末ID、管理端末3の管理端末ID、ステップS404で受け付けた設定機能、ステップS406で受け付けた設定項目等が含まれる。
次に、設定要求部311は、第1無線通信部301を介して管理サーバ4から設定応答を受信するまで待機する(ステップS408)。
次に、設定要求部311は、第1無線通信部301を介して管理サーバ4から設定応答を受信すると(ステップS408−Yes)、受信した設定応答に示される結果を表示部304に表示し(ステップS409)、一連のステップを終了する。
なお、設定要求部311は、所定時間(例えば5分)以内に管理サーバ4から設定応答を受信しなかった場合、設定が拒否されたことを表示部304に表示してもよい。
図11は、中央処理部310による携帯端末2の位置判定結果の取得処理の動作フローの一例を示す図である。なお、以下に説明する動作フローは、予め記憶部309に記憶されているプログラムに基づいて、主に中央処理部310により、管理端末3の各要素と協働して実行される。
最初に、結果取得部312は、第1無線通信部301を介して管理サーバ4から結果情報を受信するまで待機する(ステップS501)。結果情報には、携帯端末2が管理サーバ4に送信した結果信号に含まれる、管理端末3に通知する内容が含まれる。さらに、結果情報には、判定時間に携帯端末2が位置班内に存在したか否かの判定結果、測定時間帯に携帯端末2が存在した位置等を表示する位置表示画面を構成するための構成情報が格納された領域へアクセスするためのURLが含まれてもよい。管理サーバ4は、結果情報を電子メールとして管理端末3に送信する。なお、管理端末3は、このURLを予め記憶部309に記憶しておき、任意のタイミングでこのURLへアクセスできるようにしてもよい。
次に、結果取得部312は、管理サーバ4から結果情報を受信すると(ステップS501−Yes)、受信した結果情報を表示部304に表示し(ステップS502)、処理をステップS501へ戻す。なお、結果情報に、位置表示画面の構成情報が格納された領域へアクセスするためのURLが含まれており、操作部303を用いて保護者により、そのURLへのアクセスが指示された場合、結果取得部312は、そのURLへアクセスして位置表示画面を表示部304に表示する。
図12は、位置表示画面の一例を示す。図12に示すように、位置表示画面1200には、判定時間に携帯端末2が位置範囲内に存在したか否かを示す判定結果を表示する欄1201と、位置範囲に関する情報を表示する欄1202と、測定時間帯に携帯端末2が存在した位置1204〜1208を地図上に表示する画像1203とが表示される。位置1204〜1208は、それぞれ1回目〜5回目に測定された位置である。3回目に測定された位置1206が判定時間に測定された位置であり、他の位置と区別可能に表示される。位置表示画面1200には、さらに詳細表示ボタン1209が表示され、詳細表示ボタン1209がタップされると、各位置1204〜1208の住所、緯度、経度及び精度等が表示される。
図13(a)は、管理サーバ4の概略構成の一例を示す図である。
管理サーバ4は、通信装置の一例であり、管理端末3から携帯端末2への設定要求を受信し、受信した設定要求が正しいか否かを判定して、SMS生成サーバ5及びSMS送信サーバ6を介して携帯端末2へ設定通知を送信する。そのために、管理サーバ4は、サーバ通信部401と、サーバ記憶部402と、サーバ処理部410とを備える。
サーバ通信部401は、イーサネット(登録商標)などの有線の通信インターフェース回路を有する。サーバ通信部401は、通信ネットワーク9を介して携帯端末2、管理端末3、SMS生成サーバ5等と通信を行う。そして、サーバ通信部401は、携帯端末2、管理端末3、SMS生成サーバ5等から受信したデータをサーバ処理部410に供給する。また、サーバ通信部401は、サーバ処理部410から供給されたデータを携帯端末2、管理端末3、SMS生成サーバ5等に送信する。
サーバ記憶部402は、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク装置、及び光ディスク装置のうちの少なくともいずれか一つを有する。サーバ記憶部402は、サーバ処理部410による処理に用いられるドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。例えば、サーバ記憶部402は、ドライバプログラムとして、サーバ通信部401を制御する通信デバイスドライバプログラム等を記憶する。また、サーバ記憶部402は、オペレーティングシステムプログラムとして、TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)等の通信方式による接続制御プログラム等を記憶する。また、サーバ記憶部402は、アプリケーションプログラムとして、各種データの送受信を行うととともに、管理端末3から受信した設定要求が正しいか否かを判定するデータ処理プログラム等を記憶する。コンピュータプログラムは、例えばCD−ROM、DVD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いてサーバ記憶部402にインストールされてもよい。また、サーバ記憶部402は、データとして、各携帯端末2に対して各種の設定をすることが可能な各管理端末3を管理する端末管理テーブル(図11(b))等を記憶する。さらに、サーバ記憶部402は、通信システム1が有する複数の携帯端末毎に、管理端末から携帯端末への設定要求で指定された設定機能及び設定項目(例えば、判定時間、位置範囲、制限フラグ等)、追加設定項目(測定時間及び設定時間)等を記憶する。なお、追加設定項目のうち測定時間は、管理サーバ4の管理者により予め設定され、設定時間は、管理端末3から判定時間及び位置範囲が設定された時間が設定される。また、サーバ記憶部402は、所定の処理に係る一時的なデータを一時的に記憶する。
図13(b)は、端末管理テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
図13(b)には、端末管理テーブルが示されている。端末管理テーブルは、設定可能な組合せ毎に、被管理端末である携帯端末2の識別番号(被管理端末ID)、管理端末3の識別番号(管理端末ID)、管理者の名前、電話番号、メールアドレス等が記憶される。
サーバ処理部410は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を有する。サーバ処理部410は、管理サーバ4の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPUである。サーバ処理部410は、管理サーバ4の各種処理がサーバ記憶部402に記憶されているプログラム等に応じて適切な手順で実行されるように、サーバ通信部401等の動作を制御する。サーバ処理部410は、サーバ記憶部402に記憶されているプログラム(ドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、サーバ処理部410は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行することができる。
サーバ処理部410は、設定管理部411を有する。設定管理部411は、サーバ処理部410が有するプロセッサ上で実行されるプログラムによって実装される機能モジュールである。あるいは、設定管理部411は、独立した集積回路、マイクロプロセッサ、又はファームウェアとして管理サーバ4に実装されてもよい。
図14は、サーバ処理部410による携帯端末2の設定処理の動作フローの一例を示す図である。なお、以下に説明する動作フローは、予めサーバ記憶部402に記憶されているプログラムに基づいて、主にサーバ処理部410により、管理サーバ4の各要素と協働して実行される。
最初に、設定管理部411は、サーバ通信部401を介して管理端末3から、携帯端末2への設定を要求する設定要求を受信するまで待機する(ステップS601)。
次に、設定管理部411は、サーバ通信部401を介して管理端末3から設定要求を受信すると(ステップS601−Yes)、受信した設定要求に含まれる被管理端末ID及び管理端末IDがサーバ記憶部402の端末管理テーブルに対応付けて登録された被管理端末ID及び管理端末IDと一致するか否かを判定する(ステップS602)。
次に、設定管理部411は、受信した設定要求に含まれる被管理端末ID及び管理端末IDが端末管理テーブルに対応付けて登録された被管理端末ID及び管理端末IDと一致しない場合(ステップS602−No)、設定拒否を示す設定応答をサーバ通信部401を介して管理端末3に送信し(ステップS603)、一連のステップを終了する。
一方、設定管理部411は、受信した設定要求に含まれる被管理端末ID及び管理端末IDが端末管理テーブルに対応付けて登録された被管理端末ID及び管理端末IDと一致する場合(ステップS602−Yes)、受信した設定要求に含まれる設定機能及び設定項目をサーバ記憶部402に記憶する(ステップS604)。なお、設定管理部411は、設定機能が「定時測位設定」である場合、現在時刻を追加設定項目の設定時間としてサーバ記憶部402に記憶する。
次に、設定管理部411は、設定許可を示す設定応答をサーバ通信部401を介して管理端末3に送信する(ステップS605)。
次に、設定管理部411は、設定通知をサーバ通信部401を介してSMS生成サーバ5に送信する(ステップS606)。設定通知には、設定要求があった旨、設定要求に含まれる設定機能及び設定項目、並びに追加設定項目が格納された領域へアクセスするためのURL等が含まれる。
次に、設定管理部411は、サーバ通信部401を介して携帯端末2から、設定取得要求を受信するまで待機する(ステップS607)。
次に、設定管理部411は、サーバ通信部401を介して携帯端末2から設定取得要求を受信すると(ステップS607−Yes)、サーバ記憶部402に記憶しておいた設定項目及び追加設定項目を含む設定信号をサーバ通信部401を介して携帯端末2に送信し(ステップS608)、一連のステップを終了する。
なお、サーバ記憶部402は、設定管理部411が携帯端末2に設定項目を送信した後も、対応する設定機能及び設定項目を、携帯端末2に現在設定されている設定機能及び設定項目として記憶し続ける。
図15は、サーバ処理部410による判定要求信号の送信処理の動作フローの一例を示す図である。なお、以下に説明する動作フローは、予めサーバ記憶部402に記憶されているプログラムに基づいて、主にサーバ処理部410により、管理サーバ4の各要素と協働して実行される。
最初に、設定管理部411は、現在時刻が判定時間の所定時間(例えば20分)前であるか否かを判定する(ステップS701)。設定管理部411は、現在時刻が、管理対象である全ての携帯端末について設定された判定時間のうちの何れかの所定時間前である場合、現在時刻が判定時間の所定時間前であると判定する。
設定管理部411は、現在時刻が判定時間の所定時間前でない場合(ステップS701−No)、特に処理を行わず、一連のステップを終了する。一方、設定管理部411は、現在時刻が判定時間の所定時間前である場合(ステップS701−Yes)、判定要求信号の送信対象である携帯端末、すなわち現在時刻が判定時間の所定時間前である携帯端末を抽出する(ステップS702)。
次に、設定管理部411は、抽出した各携帯端末へ判定要求信号を送信する送信タイミングを決定する(ステップS703)。設定管理部411は、判定時間が同一である携帯端末の数に応じて、サーバ通信部401が、判定時間が同一である各携帯端末に判定要求信号を送信するタイミングを分散させる。設定管理部411は、判定時間の所定時間前から所定幅(例えば5分)の時間において、一定間隔毎に各携帯端末へ判定要求信号を送信するように、送信タイミングを設定する。これにより、ネットワーク負荷を分散させることが可能となる。
なお、設定管理部411は、通信システムが有する携帯端末の数が所定数以上である場合に限り、送信タイミングを分散させ、所定数未満である場合は、送信タイミングを分散させないようにしてもよい。また、設定管理部411は、送信タイミングを分散するとともに、各携帯端末についての判定時間及び測定時間帯も分散させてもよい。これにより、各携帯端末が判定結果を送信するタイミングも分散することができ、ネットワーク負荷を分散させることができる。
次に、設定管理部411は、決定した送信タイミングにおいて、判定要求信号をサーバ通信部401を介して各携帯端末へ送信し(ステップS704)、一連のステップを終了する。なお、サーバ通信部401は、判定要求信号をSMS生成サーバ5を介して各携帯端末へ送信する。
図16は、サーバ処理部410による携帯端末2の位置判定結果の送信処理の動作フローの一例を示す図である。なお、以下に説明する動作フローは、予めサーバ記憶部402に記憶されているプログラムに基づいて、主にサーバ処理部410により、管理サーバ4の各要素と協働して実行される。
最初に、設定管理部411は、サーバ通信部401を介して携帯端末2から結果信号を受信したか否かを判定する(ステップS801)。
設定管理部411は、サーバ通信部401を介して携帯端末2から結果信号を受信した場合(ステップS801−Yes)、受信した結果信号に含まれる判定結果、位置情報、精度情報、管理端末3に通知する内容、測位要求信号を受信した時間、測定時間、判定時間及び位置範囲に関する情報等をサーバ記憶部402に記憶する(ステップS802)。さらに、設定管理部411は、図12に示した位置表示画面の構成情報を生成し、サーバ記憶部402に記憶する。
次に、設定管理部411は、サーバ通信部401を介して管理端末3に、電子メールにより結果情報を送信し(ステップS803)、一連のステップを終了する。結果情報には、結果信号に含まれる、管理端末3に通知する内容が含まれる。上記の通り、設定管理部411は、結果情報に、位置表示画面の構成情報が格納された領域へアクセスするためのURLを含ませてもよい。その場合、設定管理部411は、サーバ通信部401を介して管理端末3からそのURLへアクセスされると、サーバ通信部401を介して管理端末3に対応する位置表示画面の構成情報を送信する。なお、管理端末3からそのURLへアクセスするためのID及びパスワードを予め設定しておき、設定管理部411は、そのID及びパスワードが指定された場合に限り、位置表示画面の構成情報を送信してもよい。
一方、設定管理部411は、ステップS701において、結果信号を受信しなかった場合(ステップS801−No)、判定時間から所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS804)。
設定管理部411は、判定時間から所定時間が経過していない場合(ステップS804−No)、処理をステップS801へ戻し、再度、結果信号を受信したか否かを判定する。一方、設定管理部411は、判定時間から所定時間が経過した場合(ステップS804−Yes)、携帯端末2の位置の測定に失敗したことをサーバ記憶部402に記憶する(ステップS805)。
次に、設定管理部411は、サーバ通信部401を介して管理端末3に、携帯端末2の位置の測定に失敗したことを示す結果情報を送信し(ステップS806)、一連のステップを終了する。
以上説明してきたように、携帯端末2は、管理サーバ4から予め受信していた設定信号において指定された判定時間に携帯端末2が存在する位置を測定し、判定時間に携帯端末2が設定信号において指定された位置範囲内に存在したか否かを示す判定結果を管理サーバ4に送信する。携帯端末2は、特定の判定時間及び回数に限定して携帯端末2のユーザが位置範囲内に存在するか否かを検出するので、処理負荷、通信負荷及び消費電力を低減することができる。さらに、携帯端末2は、判定時間より前までに判定要求信号を受信しなかった場合、又は、設定信号に含まれる設定時間と判定要求信号に含まれる設定時間とが一致しない場合は設定信号の再取得を管理サーバに要求して設定信号を取得する。したがって、携帯端末2は、判定要求信号がネットワーク上で欠落した場合でも、判定時間になるまでに設定信号を取得し、管理サーバ4が有する設定に従って測位することができる。したがって、管理サーバ4及び管理端末3は、判定時間において携帯端末2が位置範囲内に存在するか否かを示す情報を適切に取得することが可能となり、携帯端末2のユーザの保護者は、判定時間に携帯端末2のユーザが特定の位置範囲内にいるか否かをより的確に知ることができる。
また、携帯端末2は、管理端末3から設定された位置範囲内に存在するか否かを判定し、その判定結果を送信する。したがって、携帯端末2のユーザの保護者は、携帯端末2の位置情報のみでそのユーザの位置を判断する場合より、そのユーザが判定時間に到達すべき場所に到達しているか否かをより明確に把握することができる。
また、携帯端末2のユーザの保護者は、判定時間及び位置範囲を曜日によって異なる時間及び範囲に設定することができる。したがって、例えばユーザが保護者の子供である場合、保護者は、学校の授業がある曜日は学校の授業が開始する時間までに子供が学校に到着していること、塾の授業がある曜日は塾の授業が開始する時間までに塾に到着していること、塾のない曜日は所定の時間までに家に到着していること等を確認することができる。
また、携帯端末2の各機能について、管理端末3からの保護者による設定が可能となり、携帯端末2のユーザが使用にあたり支援が必要な者であっても、携帯端末2を容易に利用することが可能となる。
なお、本発明は、本実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態では、管理端末3は、管理サーバ4を介して携帯端末2の設定を行ったが、管理サーバ4を介さずに、直接、携帯端末2に対して設定を行ってもよい。その場合、管理端末3は、携帯端末2に設定要求を送信し、携帯端末2が、管理端末3が携帯端末2に対して各種の設定をすることが可能な管理端末を判定する。そして、携帯端末2は、管理端末3が携帯端末2に対して各種の設定をすることが可能な管理端末である場合、設定要求に含まれる設定機能について、設定要求に含まれる設定項目を設定する。
また、通信システム1においてSMS生成サーバ5及びSMS送信サーバ6を省略してもよい。その場合、管理サーバ4が、SMS生成サーバ5及びSMS送信サーバ6の機能を有し、SMSのメッセージを直接携帯端末2に送信する。
また、管理サーバ4が判定要求信号を携帯端末2に送信する方式は、SMSに限定されず、管理サーバ4は、MMS(Multimedia Messaging Service)等、携帯端末2に信号を送信可能な任意の方式により判定要求信号を送信してもよい。
また、通信システム1において管理サーバ4と更新サーバ7を同一のサーバにより実現してもよい。同様に、通信システム1が有する全てのサーバのうちの複数の任意のサーバを同一のサーバにより実現してもよい。
当業者は、本発明の精神及び範囲から外れることなく、様々な変更、置換及び修正をこれに加えることが可能であることを理解されたい。