JP5743294B2 - 波長選択性sersナノタグ - Google Patents

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Description

SERSナノタグは、同定および追跡のために物体を標識するのに有用であることが証明されている。SERSナノタグは、表面増強ラマン散乱(SERS)を通じて機能するナノ粒子光学的検出タグである。SERSは、分子または他の材料に対して、典型的な蛍光よりはるかに狭い特徴を有する指紋様の振動スペクトルを発生させるレーザーに基づいた光学分光法である。
通常、タグと結合したSERS活性分子は、特定の励起波長において、レーザー光によって励起される。SERS活性分子の多くは、いくつかの代替的な波長において励起され得、それぞれの波長が特徴的なSERSスペクトルを放出させ得る。いくつかの標識用途においては、既知のSERSナノタグの、複数の好適な検査波長における検査可能性という能力は利点である。隠れたアイテムの標識といった他の実装においては、複数の波長においてSERSナノタグを励起する能力は、隠れたタグが第三者によってより検出され易くなるため、潜在的に不利となる。しかしながら、従来のSERSレポーター分子を用いて、別の場合であれば好適な、限定された波長数で検査されることが可能なSERSナノタグを製造することは困難である。
本明細書に開示される実施形態は、既知の表面増強分光粒子と関連するこれらの問題または他の問題を克服することに関する。
選択された実施形態は、本明細書に記載の修飾されたSERSナノタグ等の波長選択性粒子を含む。本明細書で使用される波長選択性粒子は、その粒子と結合したレポーター分子が通常SERSスペクトルを生成するであろう1つ以上の波長において、効果的に励起または検査されることができないものである。例えば、波長選択性SERSナノタグは、1064nmの励起波長を使用するときはSERS活性だが、785nmでは不活性であり得、そうでなければ785nmでの活性は、SERSナノタグ内に存在するレポーター分子または金属ナノ粒子のプラズモン特性に基づいて予測されるであろう。
波長選択性であるSERSナノタグの一実施形態は、SERS増強コアおよびそのコアと結合したSERS活性レポーター分子を含む。波長選択性SERSタグは、コア/レポーター結合体を囲む封入材も含む。波長選択性は、レポーター分子およびプラズモン粒子への特定の波長における光エネルギーの通過を完全にまたは部分的に遮断する封入材と結合した遮断材料によって付与され得る。あるいは、遮断材料は、レポーター分子またはプラズモン粒子由来の選択された波長における光エネルギーの放射を、全体的にまたは部分的に遮断することができる。
遮断材料は、例えば、金ナノロッドなどの、封入材と結合したナノロッドであり得る。あるいは、遮断材料は、関連波長を選択的に遮断するように機能する任意の種類の分子であってよい。例えば、遮断材料は、有機もしくは無機染料、または量子ドット粒子であり得る。あるいは、遮断材料は、金属酸化物、金属硫化物、金属窒化物、または他の類似の材料であり得る。
遮断材料がナノロッドである実施形態では、ナノロッドは、封入材と静電気的に結合することができる。例えば、ナノロッドは、荷電ポリマーでコーティングされ、かつSERSナノタグは逆荷電したポリマーでコーティングされ得る。あるいは、ナノロッドが封入材に共有結合的に付着してもよい。
遮断材料が染料等の分子である実施形態では、封入材を多孔性またはメソ多孔性表面として形成することによって、より多量の遮断材料を封入材と結合することができる。
代替的実施形態は、封入材と結合した遮蔽材料とともに、上記のSERSナノタグを含む。遮蔽材料は、レポーター分子によって所与の波長で放出される光エネルギーを全体的または部分的に遮蔽する。遮蔽実施形態では、SERSナノタグと結合したレポーターは、励起されると依然としてラマンスペクトルを放出するが、その放出は遮蔽されるか、さもなければ検出不可能となる。例えば、SERSナノタグと結合した蛍光分子が選択され、特定の波長で蛍光を発し、したがってその波長におけるSERSスペクトルは遮蔽され得る。
代替的実施形態には、上記の波長選択性SERSナノタグを製造する方法が含まれる。また、代替的方法として、波長選択性SERSナノタグを使用して、SERSナノタグとともに使用されるレポーター分子の性質に基づいて予測される場合よりも少ない検査回数でタグが検出されるように、アイテム、物質、文書、または物品を標識またはタグ付けすることも含まれる。
実施例1のSERSナノタグとAuナノロッドの混合物の、SERS活性および吸収度のグラフである。 SERSナノタグに静電気的に結合したAuナノロッドを特色とする、実施例2の粒子の、複数のTEM画像のコンポジットである。 実施例2の粒子の、選択された波長におけるUV可視光消光特性および正規化されたSERS応答のグラフである。 実施例3の粒子の、複数のSEM画像のコンポジットである。 実施例3の粒子に対する選択された波長でのUV可視光消光特性およびSERS活性のグラフである。 実施例4の粒子のSERS活性のグラフである。 実施例4の粒子のSEM画像である。 実施例5の粒子のSERS活性のグラフである。 実施例6の粒子に対する選択された波長でのSERS活性のグラフである。 実施例7に記載のメソ多孔性シリカ封入材を特色とするSERSナノタグのSEM画像である。 実施例8に記載の、蛍光遮蔽剤との混合後の、SERSナノタグの選択された波長でのラマンスペクトルのグラフである。
本明細書に開示される実施形態は、分光学的に活性な粒子に関する。具体的には、開示される粒子および方法は、表面増強分光(SES)活性である。代表的なSES技術には、SERS、SERRS等が挙げられるがこれらに限定されない。この他にも種々の分光方法またはシステムにおける表面増強がこれまでにも観察されてきた。最も広範に研究されているのは、表面増強ラマン散乱および表面増強蛍光(SEF)である。しかし、この他にも種々の表面増強現象がこれまでに観察されてきており、例えば、表面増強ハイパーラマン散乱(SEHRS)、表面増強ハイパーラマン共鳴散乱(SEHRRS)、表面増強レイリー散乱、表面増強第2高調波発生(SHG)、表面増強赤外吸収反射(SEIRA)、および表面増強レーザー脱離イオン化(SELDI)が挙げられる。これらは、プラズモン増強またはプラズモン増強分光法として既知の、より広範な分野の一部であり、上記の現象に加え、表面プラズモン増強放出(例えば、放射線の自然放出の表面プラズモン増幅(SPASERS−surface plasmon amplification of spontaneous emission of radiation)等)、プラズモン増強回折、およびプラズモン増強光伝送が含まれる。プラズモン増強は、太陽電池の効率性を増大するための方法でもある。本開示の全体を通して使用されるSESは、上記の、および任意の関連または類似の分光技術を含む。
本明細書の実施例の多くは、SERSに関して記載される。しかしながら、本明細書に開示される方法、組成物、および粒子は、SERRS、SEHRS、SEF、SEHRRS、SHG、SEIRA、SPASERS、または他の表面増強もしくはプラズモン増強SES技術に等しく適用可能であることに留意すべきである。
通常、タガントは、同定または定量の目的のために、対象物中もしくは対象物上に組み込まれるか、または別の方法で物体と結合される、材料、物質、分子、イオン、ポリマー、ナノ粒子、微粒子、またはその他の物体である。より具体的には、タガントは、ブランド保全、ブランド保護、登録商標保護、製品保全、製品同定、ブランド流用、バーコード方式、非正規流通市場改善、敵味方分析、製品寿命分析、偽造、偽造防止、信憑性の法的分析、認証、生体認証、物体追跡、流通過程管理分析、製品の不正変更、密輸防止、密輸検出、供給過程追跡、製品追跡、収入減少回復、製品シリアル化、シリアル認証、鮮度追跡、販売期限追跡、使用期限追跡、および遠隔検出/同定に関連する、検出、分析、および/または定量化測定を含む活動および製品において使用されるが、これらに限定されない。
タガントは、固体、液体、気体、ゲル、泡、半固体、ガラス、プラズマ、液晶、無晶形および磁気的に秩序化した固体、超電導体、超流動体、ボーズ・アインシュタイン凝縮体、ならびに超固体を含むがそれに限定されない、あらゆる形式の物体に付加することができる。
既知のタガント検出方法の多くは、例えば、SERSまたはSERRS等の表面増強分光(SES)技術など、いくつかの分光技術の1つを利用する。概して、好適な材料は、ナノ/微視的および巨視的の2種類に分類される。例えば、特定の大きさおよび形状のAgナノ粒子およびAuナノ粒子ならびにそれらの凝集体が、SERSに対応することが知られている。同様に、電極、蒸着膜、ラングミュアーブロジェット膜、2次元平面アレイ等を含む多様な巨視的SERS基板について、文献に記載されてきた。
SERS活性タグを利用する既知の先行技術であるタグ付け方法には、典型的に、既知のSERS活性特性を有するレポーター分子または染料が含まれる。例えば、既知のSERS活性化学物質を染料として付加し、燃料および、そのSERS活性染料がSERS活性金属粒子または基板と結合するときに獲得される後続のSERSスペクトルとを標識化することは可能である。SERS活性化学物質として知られているのは、限られた数のみである。
本明細書に開示される実施形態の多くは、表面増強分光(SES)活性タガントの使用を特徴とする。これまで最も広範に研究されてきたのは、表面増強ラマン散乱および表面増強蛍光(SEF)であった。しかし、表面増強ハイパーラマン散乱(SEHRS)、表面増強ハイパーラマン共鳴散乱(SEHRRS)、表面増強レイリー散乱、表面増強第2高調波発生(SHG)、表面増強赤外吸収反射(SEIRA)、および表面増強レーザー脱離イオン化(SELDI)を含む、その他の表面増強現象がこれまで観察されてきた。これらは、プラズモン増強またはプラズモン増強分光法として知られる、より広範な分野の一部であり、上記の現象に加え、表面プラズモン増強放出(例えば、放射線の自然放出の表面プラズモン増幅(SPASERS−surface plasmon amplification of spontaneous emission of radiation)等)、プラズモン増強回折、およびプラズモン増強光伝送が含まれる。プラズモン増強は、太陽電池の効率性を増大するための方法でもある。本開示の全体を通して、SESは、上記の、および任意の関連または類似の分光技術を含む。
本明細書の実施例の多くでは、SERSに関して記載される。しかしながら、本明細書に開示される方法、組成物、および粒子は、SERRS、SEHRS、SEF、SEHRRS、SHG、SEIRA、SPASERS、または、他の表面増強もしくはプラズモン増強SES技術に等しく適用可能であることに留意すべきである。
表面増強ラマン散乱(SERS)活性粒子は、種々の用途において有用である。1つの興味深い用途は偽造防止であり、より具体的には、紙幣、納税印紙、帯封、パスポート、身分証明書、運転免許証、就労許可証、信託文書、株券および債権、ならびにインキを含むその他の有価文書の信憑性、源、齢数、および/または分配経路を検証することである。同様に、SERS活性粒子は、ソフトウェア、航空機部品または自動車部品等の機械部品、器具、医薬品および診断用製品、医療機器、贅沢品、動きの速い消費財、CD、DVD、および他の電子記憶構成要素等を含むがこれらに限定されない、インキまたはラッカーから成る印刷または文字を含むその他の種々の材料を標識またはタグ付けするという類似目的のために使用することができる。さらに、任意の種類の製品に対する任意のインキまたはラッカー含有パッケージは、偽造防止または認証の目的のためにSERS活性粒子を導入するのに実行可能な場所である。SERS活性粒子に密接に関する用途として他に、ブランド保全、ブランド保護、登録商標保護、製品保全、製品同定、ブランド流用、バーコード方式、非正規流通市場改善、敵味方分析、製品寿命分析、偽造、信憑性の法的分析、生体認証、文書追跡、流通過程管理分析、製品の不正変更、密輸防止、密輸検出、供給過程追跡、製品追跡、収入減少回復、製品シリアル化、シリアル認証、鮮度追跡、販売期限追跡、使用期限追跡、対象物追跡、遠隔検出、および/または遠隔同定が挙げられる。加えて、SERS活性粒子は、認証および販売期限追跡の組み合わせを含むがそれに限定されない、これら用途の組み合わせに使用することができる。集合的に、これらの用途は産業保全と称される。
本明細書に記載のおよび、開示される方法に従い、開示される材料を用いて修飾される得る1つの非排他的および非限定的な種類のタグは、SERSナノタグであり、SERSタグとも称される。SERSナノタグは、表面増強ラマン散乱(SERS)を通じて機能するナノ粒子光学的検出タグである。SERSは、分子に対して、典型的な蛍光よりはるかに狭い特徴を有する指紋様の振動スペクトルを発生させる、レーザーに基づいた光学分光法である。
典型的なSERSナノタグには、金属ナノ粒子コアおよびSiO2(ガラス)、または他のケイ素含有封入材が挙げられる。様々な種類のポリマーを含むがそれに限定されない他の材料も、封入材またはシェルとして使用されてもよい。典型的なSERSナノタグの使用、製造、および特性にかかわる詳細は、「Surface Enhanced Spectroscopy−Active Composite Nanoparticles」と題される米国特許第6,514,767号、「Surface Enhanced Spectroscopy−Active Composite Nanoparticles」と題される米国特許第7,192,778号、「Surface Enhanced Spectroscopy−Active Composite Nanoparticles」と題される米国特許第7,443,489号、および「Surface Enhanced Spectrometry−Active Composite Nanoparticles」と題される米国公開特許出願第第2006−0054506号に含まれ、これら各特許文献および公開特許に開示される全内容は、本明細書に参照により援用される。
本明細書に開示される実施形態では、単一ナノ粒子コアから調製されるSERSナノタグに関して記載しているが、SERSナノタグの調製にナノ粒子コアクラスターまたは凝集体を使用してもよいと理解されるべきである。金属コロイドの凝集体のクラスターの調製方法は、当業者に既知である。「Surface Enhanced Spectroscopy−Active Sandwich Nanoparticles」と題される米国特許第6,861,263号に記載されるような、サンドイッチ型粒子の使用も同様に考えられ、該特許に開示される全内容について本明細書に参照により援用される。
ナノ粒子コアは、プラズモン(電磁)要因、化学的要因、またはこれら要因の組み合わせを介して、ラマン増強することで知られている任意の材料から成ってよい。ナノ粒子コアは、等方性または異方性であってよい。SERSナノタグのコアとして好適なナノ粒子には、コロイド金属、中空または充填ナノ棒、磁性、常磁性、導電性、または絶縁性のナノ粒子、合成粒子、ヒドロゲル(コロイドまたは棒)等が挙げられる。ナノ粒子は、単一ナノ粒子として、またはナノ粒子のクラスターもしくは凝集体として存在することができる。
ナノ粒子は、回転楕円体、ロッド、円盤、角錐、立方体、円筒、ナノ螺旋、ナノばね、ナノ輪、ロッド形ナノ粒子、矢形ナノ粒子、涙滴形ナノ粒子、テトラポッド形ナノ粒子、角柱形ナノ粒子、および複数の他の幾何学的および非幾何学的形状を含むがこれらに限定されない、種々の形状で存在することができる。これまで記載されてきたナノ粒子の別の部類には、内部表面積を有するものが含まれる。これらには、中空粒子、および多孔性または半多孔性粒子が挙げられる。粒子の形状および縦横比が、ナノ粒子の物理的、光学的、および電子的特性に影響を与える可能性があることは認められているが、特定の形状、縦横比、または内部表面積の有/無は、ナノ粒子としての粒子の資質には影響しない。本明細書に定義されるようなナノ粒子には、コアシェル粒子において等、その中で金属部分が追加の構成要素を含むナノ粒子も含まれる。
各SERSナノタグは、典型的には、有機もしくは無機分子、または有機もしくは無機材料を含む、1つまたは複数の固有のレポーターによって、ナノ粒子コアとガラスのシェルまたは他の好適な封入材との間の境界面において符号化される。検出タグに対するこの手法は、困難な再現性および選択性の欠如といった、独立型SERS基板を作製する際にしばしば遭遇する短所を回避しながら、高解像度分子分光手段としてのラマン散乱、およびSERSと関連付けられる増強という長所を活用する。SERSナノタグは、633nm、785nm、1064nm、または他の好適な励起波長において強力なスペクトル(106を超える増強要因)を示し、波長は、全血等の生体試料、ならびにガラスおよびプラスチック等のマトリックスにおける、内因性バックグラウンド蛍光を回避するように選択され得る。
封入材は、本質的にSERS不活性または比較的弱いSERS活性であり、凝集に対して粒子を安定化させ、レポーターが遠くへ拡散するのを防ぎ、不要な種の競合吸着を防ぎ、また非常によく安定した表面を提供する。ガラス、シリカ、シリケート、または他のケイ素含有種が、封入材として最適である。
典型的なSERSナノタグは、波長依存性応答を示さない。したがって、既知のタグは、複数の励起波長のうちの1つで励起されると、同定可能なスペクトルを返す。例えば、既知のタグは、785nmおよび1064nmの励起波長の双方において励起可能であり、および検出可能なSERSスペクトルを返す可能性がある。波長選択性タグは、材料または文書の隠れた標識化を含むがそれに限定されない、多くの目的に対して有用となるであろう。本明細書で使用される波長選択性粒子は、選択されるレポーター分子/金属ナノ粒子の組み合わせが通常SERSスペクトルを生成するであろう1つ以上の波長において、効果的に励起または検査されることができないものである。
例えば、波長選択性SERSナノタグは、1064nmの励起波長を使用するときはSERS活性であるが、785nmでは不活性であり得、785nmにおける活性は、レポーターに基づいて予測されるであろう。本明細書に記載の実施例の多くは、785nmではSERS活性でないが、1064nm励起を使用して容易に識別されるタグを特徴とすることに留意することは重要である。この特定の波長選択性は、単に代表的なものにすぎない。開示される方法または類似の方法は、785nmでスペクトルを示すが1064nmでは示さない、逆転タグを生産するために使用することもできる。加えて、記載の方法および材料は、他の好適な波長に対して適合可能であってもよい。さらに、効果(または材料)の組み合わせを使用して、より複雑な波長−応答プロフィールを発生させることができる。例えば、SERSタグは、633、785、および1064nmで励起可能であってもよい。粒子は次に、785nmではなく、633および1064nmで強く光を吸着する材料でコーティングされる。前者の周波数のうちのいずれにおける励起もスペクトルを生み出さないが、後者における励起はスペクトルを生み出すであろう。あるいは、SERSスペクトルが、633nmおよび1064nm励起では獲得可能であるが、785nm励起では獲得不可能となるように、プロフィールを逆転させることもできる。波長選択性の全ての置換は、本開示の範囲内である。
さもなければ非選択性であるタグに波長選択性を付与する1つの方法は、さもなければ励起を引き起こす光を遮断するタグにコーティングを加えることである。例えば、上記の典型的なSERSナノタグコーティングは、785nmでは光を遮断するが1064nmでは遮断しないAuナノロッドで補完され得る。本方法は、後記の例1〜5においてより詳細に論じられる。
認証用途においてSERSタグの波長選択性を変化させる類似の手法は、SERSナノタグの層を、所与の波長での吸収を遮断する材料の第2層で上塗りすることである。例えば、785および1064nm励起に応答するSERSタグをニスの中に置き、1枚の紙にコーティングすると、いずれの波長における検査においてもSERSスペクトルを生み出すであろう。しかしながら、仮に、785nmで強く吸収するが1064nmでは完全に伝送する黒インキの層が、SERSタグコーティングに適用される場合、785nm励起ではSERSスペクトルは全く見られず、しかし、1064nm励起では標準的なスペクトルが見られるであろう。
別の手法は、励起波長において非ゼロ消光を有し、表面増強共鳴ラマン分光(SERRS)を引き起こすレポーターを使用することである。励起波長におけるレポーター分子のより大きな吸収度は、より大きな共鳴増強を生じさせることは事実であるが、より大きな吸収度は同様に、励起された状態からの不可逆な非活性化プロセスの可能性を必然的に増大させ、タグ安定性の減少をもたらし得るのもまた事実である。
例1
SERSナノタグと結合したAuナノロッド
SERSナノタグおよびAuナノロッドの混合物をいくつか調製した。紫外線可視光消光、ならびに、785および1064nmにおける混合物のSERS挙動が図1に示される。特に、SERSナノタグ/Auナノロッド混合物のラマンスペクトルが、785nm(グラフ102)および1064nm(グラフ 104)において獲得されたデータで説明される。SERSナノタグ濃度は一定に保たれ、またナノロッド濃度は、グラフ102および104に表示されるように変化した。同様に、試料の紫外線可視消光スペクトルはグラフ106に、SERS応答対ナノロッド濃度のプロットはグラフ108に示される。1064nmでは信号は比較的影響を受けないのに対して、785nmでは信号はほぼ完全に抑制されることに留意すべきであろう。同様に、最も多くナノロッドを含有する試料では、消光の度合いが大きすぎて、計器が判読不能となるため、紫外線可視による測定ができなかったことも留意すべきであろう。
例2
SERSナノタグと静電気的に結合したAuナノロッド
実施例1で得られた結果によると、波長選択性を付与するという、開示された第1の方法は概念的には妥当であることを表しているが、適切な量のAuナノロッドがナノタグに吸着することが課題である。吸着の課題を克服するために、ナノロッドをガラスに封入されたナノタグに結合させる静電的方法の使用による説得力のある進展が成されてきた。一般に、増強吸着技術は、ナノロッドに荷電コーティングを結合し、およびSERSナノタグに逆荷電したコーティングを結合することを含む。例えば、初めに生成する際に、実施例1で使用されるナノロッドは、CTAB(臭化セチルトリメチルアンモニウム)の正荷電した二重層によって安定化されてもよい。しかしながら、過剰なCTAB(吸着を妨げる)の除去はロッドの安定性を損ない、凝集を引き起こす可能性がある。ナノロッドを負荷電したポリマーでコーティングすることで、より完全な洗浄が可能になる。本方法を完全に実装するためには、SERSナノタグも同様に、正荷電したポリマーでコーティングされなければならない。
加えて、静電気的組み合わせ方法は、別の分子とナノロッドとの結合によって増強され得る。実施例2では、ナノロッドは、SERS−817として同定される、少量の共鳴SERSレポーターと混合された。続いて、ナノロッドは、負荷電したポリマーによって安定化され、また十分に洗浄された。物理的混合物は、SERS粒子へのロッドの吸着を幾分促進する、事前に正荷電したポリマーでコーティングされたSERSナノタグで調製された。十分な定温放置期間の後、混合物は、過剰な負荷電ポリマーを加える(ナノタグ/ナノロッドアセンブリを「封入」し、それらをより容易に洗浄できるようにする)ことにより安定化された。アセンブリは、未結合ナノロッドの大部分および余剰ポリマーを除去するために簡単に洗浄した後、ガラスの中に封入した。得られた粒子アセンブリは、図2のTEM画像に示されている。粒子は、極めて塊状であることが観察され、また1064nmにおいて特に強いSERS信号を示さない。しかしながら、図3に示されるように、これらの粒子は、785(グラフ線302)および1064nm(グラフ線304)において明確かつ固有のシグネチャを有し、1064nmシグネチャは、SERSナノタグ上のBPEレポーターに対応し、また785スペクトルは、初期のステップでナノロッドに添加されたレポーターSERS−817のSERSスペクトルに対応している。したがって、図3に示されるように、この結果により、光子は785nmにおいて内部核または内部レポーター分子に到達していないことが示される。仮に、785nm励起光がSERSナノタグのコアに到達していれば、BPEレポーターの強力なスペクトルが存在したであろう。
例3
プラズモン吸収体としてのAuナノロッド
SERSナノタグと結合したナノロッドの吸着特性は、結果として得られる粒子の波長選択性を増強するように改善され得る。図4のTEM画像は、ナノロッドで(上述のように、静電吸着を介して)コーティングされたナノタグ試料のものである。しかしながら、本試料では、ナノロッドの形状、大きさ、または縦横比のために、785nm励起エネルギーの遮断に本質的により適しているナノロッドを利用した。したがって、図5に示されるように、実施例3のSERSナノタグは、元のタグ(グラフ線502参照)よりも785nmにおいて有意に低いSERS応答を示している。図5内の全てのデータは、12.5μg/mLの金濃度で獲得された。観察された信号の減少は、未修飾タグの約10倍未満である。しかしながら、ナノロッド消光は拡大されたように見えるが、これはおそらく凝集による可能性が高く、1064nmで信号に有意な影響を及ぼす(グラフ線504)。この結果は、所与の波長におけるSERS応答を軽減し、その後波長選択性粒子を作製するのに、プラズモン吸収体を効果的に使用できることのさらなる証拠となる。
例4
プラズモン吸収体としてのガラスコーティングされたAuナノロッド SERSナノタグと結合したナノロッドのプラズモン特性は、ナノロッド間の相互作用によって引き起こされるプラズモン特性の変化を防ぐために、SERSナノタグとの結合の前に安定化されてもよい。本実施例では、金ナノロッドはまず、薄いガラスシェルでコーティングされた。このガラスシェルは、ナノロッドがSERSナノタグへ吸着する前、または吸着する間に、ナノロッドの凝集または合体によって引き起こされるプラズモン変化を防ぐ。したがって、金ナノロッドの光学的特性が保存され、はるかにより多い特異的波長応答が観察される。先に説明したように、ガラスコーティングされたナノロッドは次に、静電気的方法を使用して、SERSナノタグへ直接に直ちに吸着され得る。図6は、シリカコーティングされたナノロッドによる処理の前後の、SERSナノタグのラマンスペクトルを示す。処理後、785nmでのSER強度は、1064nmでのSER強度と比較して約8倍まで低減されている。図7は、ナノロッド−ナノタグ複合粒子のSEMを示す。
例5
プラズモン吸収体としてのプラズモンシェル
ナノスケール金属シェルに包囲された誘電体コアを有するコアシェル構造は、近赤外でプラズモン共鳴を有するよう操作され得る。例えば、図8のシリカ−AGコアシェル粒子の吸収度スペクトルを参照されたい。特に、コアおよびシェルの相対寸法は、785nm周辺でプラズモン共鳴を生み出すように設計され得る。該構造は、シェルのプラズモン共鳴が、励起レーザーからの光がナノタグに到達するのを防ぎ、また、ラマン散乱光が漏れるのを防ぐため、構造内に埋め込まれたSERSナノタグのSERS応答を減衰させるであろう。プラズモン共鳴は、1064nmでの吸収が最少となるように設計することができるため、粒子幾何形状は、1064nmにおけるナノタグのSERS信号への影響が最少となるよう調節することができる。
波長選択性SERS粒子を作る代替的方法
A.分子吸収体 分子吸収体は、例えば、785nm(または、他の波長)励起源かまたは結果として得られたSERS放出かのどちらかである、選択された波長の遮断に利用してもよい。しかしながら、典型的な化学吸収体の断面は、Auナノロッドのそれよりもはるかに小さく、したがってはるかにより多くの分子の存在が必要となる。しかしながらこれは、これらの分子吸収体の多くが弱い蛍光を示すため、有利となり得る。高濃度においては、この蛍光は消光され、その結果、最小の、特徴のない放出を伴う粒子が生じる。
高いドーピング水準を提供することができる1つの方法は、超高表面領域を有する多孔性ガラスシェルを作ることである。近赤外吸収体が、物理的にガラスに吸着されることができれば、粒子全体が、追加のシリカ層で覆われることができる。ガラス生成プロセスに界面活性剤が存在することにより、超高表面領域をメソ多孔性コーティングをもたらすことができる。さらに、擬形転換方法によって、既に調製されたSERSナノタグを、メソ多孔性シェルを有するタグへと変換させることが可能となることもある。その後、任意選択的に、染料や遮断分子の漏れを防ぐために孔を覆ってもよい。
あるいは、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(3-aminopropytrimethoxysilane)(APTMS)等のシラン試薬または任意の他のカップリング剤を介して、SERSナノタグのシリカ表面に吸収体を共有結合的に結合することができる。この方式では、より厚いガラスシェルが形成される際に、シリカを通して分子が組み込まれることが可能である。
対象の波長で光を吸収する任意の材料は、潜在的に、分子吸収体用途に使用され得る。例えば、タグは、所望の波長で吸収するインキの中へ組み込まれる可能性もある。
例6
分子吸収体に囲まれたSERSナノタグ
図9に示されるデータによると、1064nm励起からの信号を変化させないまま、785nm励起を使用するSERSナノタグからの信号を遮蔽するために、分子吸収体を使用することができる。実施例6に関して、SERSナノタグは、分子吸収体を含有せず、IRA−800として同定される、10μg/mLおよび100μg/mLの分子吸収体を含有する水溶液中で懸濁された。10μg/mLの分子吸収体では、分子吸収体からの弱い蛍光は観察されるが、SERSナノタグからの785nmにおけるSERS信号は容易には明らかとならない。しかしながら、100μg/mLの吸収体濃度では、SERS信号が完全に遮蔽されるだけでなく、分子吸収体からの蛍光も消光され、その結果、785において弱い特徴のない放出が得られる。対照的に、1064nmでのSERS応答は、これらの溶液中では実質的に変化しない。
例7
メソ多孔性封入材を伴うSERSナノタグ
実施例7の粒子は、上述のように、メソ多孔性封入材を調製するために界面活性剤、CTABの存在下で成された、追加のガラスコーティングを特徴とする。ガラスが真に多孔性であるかを判定するのは困難ではあるが、図10に示されるように、コーティングは、典型的なSERSナノタグ封入プロセスから得られる滑らかなコーティングとははっきりと異なって見える。これらの孔は、5nm未満の大きさであることが予測される。
B.表面プラズモンの調整
SERSナノタグに波長選択性を付与する代替的方法は、(例えば)785nmにおける場合よりも1064nmにおいて本質的により良く応答する増強タグを生成することである。この調整は、タグの材料、形状、大きさ、または凝集度を賢明に選択することにより達成され得る。
C.共鳴レポーターの使用
1064nm付近で吸収特徴を有する分子は、共鳴増強を提供することができる。例えば、染料IR−1048(sigma−aldrich社)は、1048nmを中心とする強い分子吸収を有し、一方、染料IR−27は、988nmで最大の吸収度を有する。
D.電荷移動共鳴
他の波長と比較して1064nmにおいて増強された応答を与える分子の他の種類として、アゾピリジン、種々のAZP/ベンゾシンノリン(特に、785nmよりも1064nmにおいてより良い分子)、蛍光体/金属錯体、光発色性/熱発色性分子(スピロピラン)等が挙げられる。
E.SERS信号の遮蔽
上記の詳細な特定の実施例は、励起波長の入射を遮断することによって、または選択された波長での励起によって引き起こされるSERSスペクトルの放出を遮断することにより、SERSナノタグに波長選択性を付与する。あるいは、SERSナノタグのSERS信号は、発生するが検出前に効果的に遮蔽されてもよい。例えば、分子または材料は、785nm励起を使用して、強く蛍光を放つ封入材と結合されてもよい。SERS検出は次に、1064nm励起で起こってもよい。
例8
蛍光によって遮蔽されたSERS信号
図11は、染料IR−140(100nM)およびSERSタグの試料とを含有する混合物から得られる2つのスペクトルを示す。785nmで励起されるとき、IR−140に起因する強い蛍光放出スペクトル1102が観察され、SERSタグの存在は検出されることができない。蛍光は、ラマン標識が存在することを効果的に遮蔽する。1064nmで励起されるとき、SERSタグ1104からのラマンスペクトルが検出される。この結果は、2つの物質の物理的混合によって獲得された。あるいは、蛍光性材料は、SERSタグの構造内に組み込まれ得る。
785nmでのSERSは、蛍光によって完全に隠されるが、1064nmで励起されるときには蛍光は存在しないということに留意されたい。粒子に添加される染料の量は、単層被膜の場合よりもはるかに少ない量に相当し、効果的な波長選択性タグのためにSERSタグ中に組み込まれる必要のある蛍光体はほとんどないということを示唆している。
F.代替的読み出し方法
代わりの読み出し方法が、SERSナノタグに波長選択性を付与するために使用され得る。蛍光はナノ秒の形式で最速発生で起こり、他の発光プロセスははるかに低速であり得るのに対し、ラマン散乱は典型的には、ピコ秒時間尺度で起こる。この時間挙動における差異のため、発光が同じ波長で起こっている時でさえも、ラマン散乱を検出することが可能である。時間分解検出は、発光寿命よりもはるかに短い光パルスで、ラマン散乱と発光との双方を励起することにより使用され得る。次に、時間ゲート検出は、発光の大部分を拒絶しながらラマン散乱を測定するために使用され得る。あるいは、周波数領域では、励起源の振幅が高周波数において変調されてもよい。この方式では、迅速な応答(すなわち、ラマン散乱)を伴うプロセスは、変調周波数の後に続き、また周波数および位相敏感検出器を用いて検出され得る。より低速度の応答を伴うプロセスからの信号は、周波数敏感検出器によって拒絶され得る。したがって、スペクトル的に未分解の蛍光およびラマン散乱との双方を有する材料を、ラマンタグとして使用することが可能である。
G.過渡的光退色
分子の吸収を飽和させる強い光パルスを使用することは可能である。これは、光子が吸収される速度が、励起された状態が減少され得る速度を超えるときに起こる。この点において、入射する光子は、ラマン散乱およびSERSを自由に励起することができるであろう。適切な読み出しシステムは、パルス化された光源および高速の検出システムを必要とするであろう。
代替的実施形態は、上述のように波長選択性SERSナノタグを製造する方法を含む。
代替的方法はまた、タグが、SERSナノタグとともに使用されるレポーター分子の性質に基づいて予測されるであろうものよりも、少ない検査周波数で検出され得るように、アイテム、物質、文書、または物品を標識またはタグ付けするために、波長選択性SERSナノタグを使用することも含む。タグ付け方法は、上記のようにSERS活性粒子を提供すること、および対象の材料または対象物と粒子を結合することを含む。タグ付けの方法は、対象の材料と関連して、SERSスペクトルおよび粒子からの他の同定情報を獲得すること、およびそれによって、標識された対象物または物質を同定することを、さらに含んでもよい。補足的な同定情報は、本明細書に記載のタグまたは対象物と関連付けられることができる。
本明細書に開示される粒子の持つ、小型で、強固で、非毒性で、および容易に付着可能な性質により、任意の所望の対象物をタグ付けするのに該粒子を使用することが可能である。タグ付けされる対象物は、固相材料、液相材料、気相材料、または任意の相の組み合わせで作製され得る。材料は、容器、錠剤、もしくは宝石類等の固体物であってよく、または塗料、インキ、燃料、もしくは、例えば、広がりのある布地、紙、もしくはプラスチック等の連続的もしくは粒状の材料であってよく、この場合粒子は通常材料全体に分散される。
本明細書に開示される粒子とタグ付けされることが可能であるか、またはその中に粒子が組み込まれることが可能である具体的な材料または対象物の例として、以下が含まれるがそれに限定されない。
・接着剤、紙、プラスチック、ラベル、およびシールを含む、梱包材
・農薬、種、農作物
・芸術品
・コンピュータチップ
・化粧品および香水
・コンパクトディスク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD)、およびビデオテープ
・文書、金銭、および他の紙製品(例えば、ラベル、パスポート、株券等)
・インキ、塗料、ニス、ラッカー、保護膜、上塗り剤、および染料
・電子機器
・爆発物および武器
・食品および飲料、タバコ
・布地、衣類、履物、デザイナー製品、および衣類札
・ポリマー
・昆虫、鳥、爬虫類、および哺乳類
・粉末
・贅沢品
・ホログラム等の、他の偽造防止物質または材料、光学的に可変なデバイス、色移行インキ、糸、および光学的に活性な粒子
・危険廃棄物
・映画の小道具および記念品、スポーツの記念品および衣服
・製造部品、自動車部品、航空機部品、トラック部品
・石油、燃料、潤滑油、ガソリン、原油、ディーゼル燃料、燃料添加剤パッケージ、原油
・調剤、処方薬、市販薬、およびワクチン
本明細書に開示される粒子は、少なくとも粒子が読み取られるまでそれらの結合を維持する任意の方法で、材料と結合され得る。タグ付けされる材料如何により、粒子を製造中に組み込むことができ、または完成製品と結合することもできる。粒子は非常に小さいため、製造過程または完成製品のいずれかに悪影響を及ぼす可能性は低い。粒子は、粒子の機能性に本質的に干渉しない任意の化学的または物理的手段を介して、材料と結合されるかまたは材料に付着され得る。例えば、粒子は、塗料、油、またはインキ等の液体ベース物質と混合され、および液体ベース物質全体に分散され、その後表面に塗布され得る。それらは、布地、紙、または他の繊維状製品もしくは織物製品の繊維の中に折り込まれることができ、または多層ラベルの層の間に閉じ込められ得る。粒子は、ポリマー材料または懸濁材料の生成中に組み込まれ、材料のポリマー化または乾燥中に結合され得る。加えて、粒子の表面は、材料への共有結合性または非共有結合性付着のために、任意の所望の特性の官能基で化学的に誘導体化され得る。粒子が完成製品に塗布されるとき、それらは、例えば、ピペットによって手動で、またはピペット、スプレーノズル等によって自動で塗布され得る。粒子は、好適な溶媒(例えば、エタノール等)の溶液で塗布され得るが溶媒溶液はその後蒸発する。
本明細書に開示される粒子は、タグ付け、追跡、および同定の用途に対して有利である多数の本質的性質を有する。それらは、極めて多数の実行可能なコードを提供する。例えば、粒子のパネルが20の区別可能なラマンスペクトルで構築され、また対象物が2つの粒子でラベル付けされる場合、20×19/2=190個の異なるコードが存在する。対象物1つあたりの粒子数が5個に増加されると、15,504個の可能なコードが存在する。対象物1つあたりの粒子数が10個の場合、1.1×106の異なるコードを生じる。より精緻な単色光器であれば、区別可能なスペクトルの数を増加させ、例えば、50個まで大幅に増加させると、可能なコード数は大幅に増加する。あるいは、異なる量の粒子を使用して、数が指数関数的に増加した可能なコードを生成させることができる。例えば、4つの異なる粒子タイプのみで(N=4)、3つの異なる強度水準において存在し(例えば、高、中、低)(L=3)、一度に3つずつ選択されると(P=3)、58個の異なるコードを生成することができる。N=10、P=3、L=1であれば、コード数は175個である。N=50、P=5、L=4であれば、10億個を超えるコードが可能である。
いくつかの実施形態では、粒子は、インキまたは他の標識材料の状態で、文書または他のアイテムに塗布されてもよい。インキには、フレキソインキ、リソグラフィーインキ、シルクスクリーンインキ、グラビアインキ、滲みインキ、摩擦反応型インキ、消去可能インキ、ペン反応型インキ、熱反応型インキ、可視赤外インキ、光学的に可変なインキ、および浸透インキ、光発色性インキ、溶媒/化学薬品反応型インキ、熱発色性インキ、および水消失型インキが挙げられるが、これらに限定されない。粒子はまた、電子写真機およびインクジェット印刷機で塗布されてもよく、ならびに、オフセット印刷、凸版印刷、グラビア、写真凹板、ゼログラフィー、写真、シルクスクリーンシステム、例えば、塗料、化学薬品、およびフィルムの沈着システム等、基板表面上の分離量の標識材料の像様蒸着のためのシステム、および、例えば、織物捺染システム等、繊維性基板の露出面における着色材料統合のためのシステムを含む、他のシステムで塗布されてもよい。
追加のセキュリティ特徴は、特定のアイテムまたは文書について開示されるタグとともに、含まれ得るかまたは利用され得ることに留意すべきである。係る追加のセキュリティ特徴の1つは、滲みインキ、摩擦反応型インキ、消去可能インキ、ペン反応型インキ、熱反応型インキ、可視赤外インキ、光学的に可変なインキ、浸透インキ、光発色性インキ、溶媒/化学薬品反応型インキ、熱発色性インキ、または水消失型インキ等、別々の保護インキであってよい。タグは、インキの一部として適用されてもよく、または別の工程において適用されてもよい。文書またはアイテムの標識のために開示されるタグに加えて利用され得るその他の非インキ型セキュリティ特徴には、昇順シリアル番号(水平および/または垂直形式)、バーコード、および数表示の使用、着色繊維、埋込セキュリティスレッド、フェイス−バック光学的レジスタ設計(透過レジスタ)、金属箔押印、ホログラム、潜在指紋押印、ミクロ印刷、光学的偽造防止技術(OVD)、硬貨地板、隆起した標識、分割されたセキュリティスレッド、および透かしが挙げられる。
開示される粒子は、上塗りニスまたはデンプンの上塗りと同様に、当技術分野において既知であるトナーまたはインキ組成物で作製されるホログラム画像を含むがそれに限定されない、画像をコーティングすることにより適用されてもよい。
ポリマー糸または金属箔を含むもの等、他のセキュリティ特徴を有する文書の場合では、粒子は、糸または金属箔等の追加の特徴に適用されてもよい。単一のタグは、本明細書に記載の方法に従って可変的であり得る1ビットのデータを表すと見なされ得る。したがって、本明細書に開示される区別可能な粒子の群は、「アルファベット」を構成するように適用され、単語または符号化された情報として組み合わされてもよく、それらは選択的に可変的または経時的に可変的であり得る。
本明細書に開示される粒子は、例えば、ラマン分光計等の、従来の分光計を使用して同定され得る。事実、SERS粒子を使用することの利点の1つは、励起源の多様性およびラマン分光法を利用することができる検出計測である。様々な寸法および構成の可視または近赤外レーザーが、ラマンスペクトルを発生させるために使用され得る。手で持てるサイズの携帯型ブリーフケース大の計器が一般的である。同時に、より大きなスペクトル解像力を有するより精緻な単色光器は、所与のスペクトル領域内で利用できる固有タガントの数を増加させる。例えば、最大値の差分が僅か3cm-1である2つのラマンピーク間を区別する能力は、通常のことである。
典型的には、好適な導波管(例えば、光ファイバー等)が、対象物に対しおよび対象物から光を伝送するために提供される場合、励起源および検出器は、検証される対象物から物理的に遠隔にあり得る。これにより、従来の光源または検出器を定置しづらい場所であっても、開示される粒子を使用することができる。ラマン散乱およびレーザーに基づいた単色励起の特質は、励起源をラマン活性種の近位に定置する必要がないというものである。さらに、本明細書に開示される粒子は、空間オフセットラマン、ラマン吸収分光計、ラマン光学活性測定用計器等のより最新の実装をいくつか含む、あらゆる既知の形式のラマン分光計での使用に供し得る。
開示される粒子の別の特性は、該スペクトルの測定が、例えば、蛍光性タグと同様に、「視線」検出に厳密に限定される必要がないということである。したがって、該スペクトルは、材料が、励起波長およびラマン光子の双方に対して部分的に透過性であるならば、タグ付けされた対象物から粒子を除去することなく達成され得る。例えば、水は、ごく僅かなラマン活性しか有さず、可視線を吸収せず、本明細書に開示される粒子が水の中で検出されることを可能にする。粒子はまた、例えば、透明プラスチック、紙、または特定のインキ等に埋め込まれる場合に、検出され得る。
開示される粒子はまた、信号強度が、検体分子の数のほぼ線形関数であるため、定量的検証を可能にする。標準的粒子(均一な検体分散)のため、測定される信号強度は、粒子の数または密度を反映する。粒子が既知の濃度で添加される場合、測定される信号強度を利用して、液体または粒状の材料の望ましくない希釈を検出することができる。
別の実施形態では、タグ付けされたアイテム内のSERS粒子は、非弾性的散乱光を測定し、かつSERS粒子の同一性を判定することのできる計器で、またタグ付けされたアイテムの拡張によって検出される。一実施形態では、計器はタグ付けされたアイテムに光を当てる励起源を必要とする。SERS粒子からの非弾性散乱光は収集される。散乱光のスペクトルは分析され、粒子の同一性が判定され、したがってアイテムの同一性も判定される。読み取り器は、ラマン分光計であってもよい。ラマンスペクトルを収集・分析する計器(読み取り器)は、わずか1立方ミリメートルでもよく、また1000立方メートルもの大きさであってもよい。
粒子を励起するために使用される光源は、固体、気体、または液体で動作するレーザーからの単色光であってもよい。レーザーは、連続またはパルスであり得る。連続レーザーは、01.フェムトワットから最大1メガワットの出力を有する。パルスレーザーは、僅か1フェムト秒未満のパルス、および最大1テラヘルツのパルス繰り返し率と類似の総出力を有し得る。あるいは、複数の光源が使用され得る。一実施形態では、多数の分離した励起波長を使用して、上記の波長選択性粒子の存在または不在を判定し、または、1つの励起波長がラマンシフト窓の特定の部分(例えば、100〜1800cm-1)を覆うように、また2つ目が別の部分(例えば、1801〜3600cm-1)を覆うように用いて、特定のスペクトル領域で光子から電子への変換効率が低い検出器を補うために使用される。
レーザーに加えて、光は、発光ダイオード等の電子発光材料に由来することができる。あるいは、励起光は、白熱光または蛍光性光源に由来であり得る。全実施形態において、励起波長範囲は、100nm〜100ミクロンであり得る。励起光は、別個のフィルタまたは空間的に分散する要素で、スペクトル的にフィルタ処理され得る。
一実施形態において、単色光スペクトル幅は、0.5nm未満である。他の実施形態では、スペクトル幅は、0.01nm帯域幅〜100nm帯域幅の間である。励起光および収集した光は、レンズ、鏡、光パイプ、回折格子、導波管、光ファイバー、または任意の他の構成要素で、検査下のアイテムへと向けられてもよく、また検査下のアイテムから遠ざけられてもよい。全ての光学的および機械的要素は、単一のプラットフォーム内に統合され得るが、その必要はない。
一実施形態において、励起源および収集システムは、光パイプまたは光ファイバーで、試料送達光学素子に連結される。他の実施形態では、別個の光学的要素は、励起源および検出要素に連結される。別個の光学素子には、レンズ、鏡、または他の導波管が挙げられる。他の実施形態では、励起源、収集分光計、または全てのアイテムは、LIGA等のマイクロ製造技術、鋳造、エッチング、MEMS、NEMS、リソグラフィー、フォトリソグラフィー、または他のモノリシック方法を使用して作製される。励起源から光を当てた領域は、直径で100ミクロンより大きくてもよい。他の実施形態では、光を当てた領域は、僅か100平方ナノメートルでもよく、また1平方メートルもの大きさでもよい。
一実施形態では、収集された光は分光計によって分析される。分光計は、回折格子を使用し、収集した光をエリアアレイ検出器上へ、好ましくは、電荷結合素子(CCD)上へ分散する。CCDは、スペクトルをビンに分割し、各ビンは所与の波長範囲に対応する。使用されるビン数は、1ビンから何千ビンの範囲であり得る。一実施形態では、ビン数は20より多い。
分光計の光学素子は典型的には、特定のスペクトル解像度を有する。例えば、解像度は、10nm未満または1nm〜4nmの間であってよい。他の実施形態では、解像度は0.01nm〜5000nmである。選択される解像度は、波数で表現すると、0.01cm-1〜40000cm-1であり得る。
一実施形態において、光学的に光をビンに分離する方法は、任意の形式のプリズムによる光分散、回折格子、または任意の空間分散要素を使用する。他の実施形態では、デジタルマイクロミラーアレイを使用して光を空間的に分散する。調整可能な音響光学フィルタ、調整可能な電気光学フィルタ、調整可能な液晶フィルタを含む、他の調整可能なスペクトルフィルタが使用され得る。フーリエ変換相関分光法等の、任意の形式の走査型スペクトル分析が使用されることもできる。別の実施形態では、単一の検出要素、または検出要素のアレイが使用されてもよい。スペクトルは、別個の光学フィルタ、または上記の他のスペクトルフィルタ処理方法で分析される。
一実施形態において、検出器要素は、ケイ素、InGA、または任意の他の半導体から作られるCCDまたは光ダイオードアレイである。近年、有機材料(例えば、伝導性ポリマー等)および炭素系複合物で作製された検出器について記載されてきた。他の実施形態では、検出要素は、電磁エネルギーを変換する、すなわち、光子を電子に変換する、または、他の電気エネルギーもしくは熱エネルギーもしくは音エネルギーを変換する、任意の要素である。
変換された電気エネルギーは、電気回路によって分析される。回路は、典型的には、必要であれば、検出器からのアナログ信号を、コンピュータ内に記憶されるかまたはコンピュータによって分析されるデジタル信号に変換するであろう。デジタル信号を分析し、タグの存在を判定することができる。デジタル信号は、別個の信号水準、またはスペクトルに対応する信号水準の流れであり得る。他の実施形態では、回路は、アナログ論理要素を使用して、タグの信号水準およびアイテムがタグ付けされているかどうかを判定することができる。
一実施形態において、コンピュータ−によって獲得されたスペクトルを分析し、スペクトルに寄与している他の材料、すなわち、他のインキ、材料の染み出し等の存在を説明した後で、SERS粒子の存在を判定する。例えば、SERS粒子はDelta Nu Reporter社等の市販のラマン分光計。ラマン分光計は、電話内または他の携帯情報端末内の小型コンピュータによって制御され得る。小型コンピュータは、ブルートゥース、wi−fi、または他の無線プロトコルのいずれかの無線接続を介してラマン分光計と通信できる。本実施形態では、小型コンピュータは、ラマン分光計から獲得されたスペクトルを受信し、スペクトルを分析し、およびアイテムを同定することができる。
別の実施形態では、読み取りシステムは、別の機械の一部である。読み取り器は、機械からの信号を使用してタグの検出を開始し、リアルタイムで分類を行う。機械は、タグ付けされたアイテムを同定し、それが本物であるかどうかまたはタグが正しいかどうか、アイテムにつき判定を下す中央処理装置を含む。機械は、紙幣もしくは通貨の処理、発行、仕分け、計算、選抜、追跡、もしくは認証において、または他の任意の産業保全用途のために使用されることができ、タグ付けされるアイテムが、錠剤、銃弾、衣類品、機械部品、ソフトウェア、食物、飲料、またはSERS粒子が適用される任意の他のアイテムであってもよい。
他の実施形態では、機械は、通貨もしくは切手もしくは文書印刷機、またはインキジェットプリンタ、またはデジタルプリンタ、または読み取り器がプロセス観察のために使用される任意の他の種類の印刷器具である。他の実施形態では、機械は、タガントが最終工程として確認される最終パッケージ化ラインまたはラベル付けラインの一部である。
ラマンスペクトル分析に加えて、該器具または読み取り器は、他の機能を実行することができる。例えば、該計器は、弾性光散乱および非弾性光散乱の双方を測定することができる。あるいは、該計器は、スペクトルのシグネチャと同様に、アイテムの光学画像を獲得することができる。同様に、該計器は、1つのスペクトル窓内の蛍光スペクトルと、別のスペクトル窓内のラマンスペクトルとを測定することができる。
スペクトルは、スペクトルのピーク、幅、高さ、および位置、ピーク数、ピーク割合、またはそれらの組み合わせについて分析され得る。スペクトルは、ウェーブレット解析、主成分分析、線形回帰および非線形回帰、またはそれらの組み合わせを含むが、それに限定されない任意の数の数学的方法によって分析され得る。加えて、フーリエ変換、ラプラス変換、ヒルデブランド変換、アダマール変換、または任意の他の数学的方法、すなわち、1階から高階への微分、1階または高階の積分、または任意の他の分析を使用してスペクトル情報を操作することができる。上記の方法の全てを使用して、(a)日光、不純物、紙、インキ、糸、繊維、金属、液体、固体、溶媒、水蒸気を含むがそれに限定されない標準的な干渉、(b)汚れ、染み(例えば、コーヒー、ビール、皮膚体液等)、塵、炭、痕跡薬物(例えば、コカイン等)から生じるものを含む、使用に関連する信号、および(c)蛍光、発光、吸収度、散乱、リン光、および化学発光を含むがそれに限定されない光学的干渉信号等を含むがこれらに限定されない、干渉する、または無関係の、または不要な任意の信号を除去することができる。
一実施形態において、波長選択性SERS粒子は、コードを作成するために、単独で、または組み合わせて使用される。タグおよびそれらの組み合わせは、製品、ロット番号、または他の特質に相関し得るデータベースの中に整理される。既知のタグスペクトルのライブラリを使用して、所望のタグスペクトルを検索することができる。ライブラリには、全ての他の複合物、偽装物、または任意の他の予想される材料が含まれ得る。背景および他の構成要素は、同一の方法を使用して分離され得る。背景および他の汚染物質は、多項式関数または他の数学的関数、ローリングサークル減算、およびスペクトルフィルタ処理を使用して、合成的にモデル化され得る。
データベース情報は、検出機器上に記憶されることができ、または遠隔コンピュータ上に記憶され得る。遠隔コンピュータは、携帯電話、または単一もしくは複数の計器につながる他の携帯機器の一部であってもよい。遠隔コンピュータは、パーソナルコンピュータ、ノート型パソコン、または、インターネット接続もしくは他の通信プロトコル上で100万〜200万の範囲の計器と通信する中央クラウドコンピュータであり得る。計器およびコンピュータは、無線ネットワークを通じて接続され得る。
SERS粒子の多数の特質を利用して、標識化アイテムの同一性を判定することができる。これらは特質には、材料の量およびスペクトルの質、別の材料に対する材料の量、他のスペクトルに対するスペクトルが含まれる。
コード分類またはSERS粒子の組み合わせは、ベイズ法等の統計学的方法を使用して実行され得る。これらの方法を利用して、試料がコードを含む確率を割り当てることができる。他の方法では、閾値が特質に対して設定される。
上記の実施例は、SERSタグにおける波長選択性に向けられるが、当業者であれば、波長選択特性の組み込みは、蛍光、発光、リン光、弾性(レイリー)光散乱、高周波数への変換、低周波数への変換、および多光子処理を含むがそれに限定されない、他の光学的検出方法のために設計された粒子の中にも内蔵され得ることを認識するであろう。特に指示がない限り、本明細書および特許請求の範囲で使用される、原料量、寸法、反応、条件等を表現する全ての数は、全ての場合において、「約」という語句によって修飾されているものとして理解されるべきである。
本願および特許請求の範囲において、特段に記載のない限り、単数形の使用には複数形も含まれる。加えて、特段に記載のない限り、「または」の使用は、「および/または」を意味する。さらに、「含む(including)」という語句の使用は、「含む(includes)」および「含まれる(included)」」等の他の形態と同様に、限定的ではない。また、「要素(element)」または「構成要素(component)」等の用語は、特に記載のない限り、1つのユニットから成る要素および構成要素、ならびに複数のユニットから成る要素および構成要素の双方を包含する。
本開示の種々の実施形態はまた、各従属請求項が、先行する従属請求項ならびに独立請求項それぞれの制限を組み込む多数項従属形式の請求項であるかのように、特許請求の範囲に記載される種々の要素の置換を含むことができる。係る置換は、明確に本開示の範囲内である。
各実施形態は、多数の実施例に関連して具体的に示され、また記載されているが、本明細書に開示される種々の実施形態に対して、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、形態および詳細の変更を行ってもよく、また本明細書に開示される種々の実施形態は、特許請求の範囲を限定することを意図しないということは、当業者によって理解されるであろう。本明細書に引用される全ての参照文献は、参照によってその全体が援用される。
本記載は、説明や記載を目的として成されたが、包括的であることを意図せず、または本発明を開示される形態に限定することを意図するものではない。本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲によってのみ限定される。当業者であれば、多くの修正および変形が明らかであろう。記載され、図面示される実施形態は、本発明の原理およびその実践的適用を最も良く説明するために、また当技術分野の他の技術者が、企図される特定の使用に適する種々の修正を伴う種々の実施形態について本発明を理解できるよう、選択され、記載された。

Claims (11)

  1. SERS増強コア;
    前記コアと結合されたSERS活性レポーター分子;
    前記コアとレポーターとの結合体を封入する封入材;および
    前記レポーター分子への選択された波長での光エネルギーの通過を全体的にもしくは部分的に遮断するか、または前記レポーター分子由来の選択された波長での光エネルギーの放射を、全体的にもしくは部分的に遮断する前記封入材と結合された遮断材料
    を含む、波長選択性SERSナノタグ。
  2. 前記遮断材料は、前記封入材と結合されたナノロッドを備える、請求項1に記載の波長選択性SERSナノタグ。
  3. 前記ナノロッドはAuナノロッドである、請求項2に記載の波長選択性SERSナノタグ。
  4. 前記ナノロッドは、前記封入材と静電気的に結合される、請求項2に記載の波長選択性SERSナノタグ。
  5. 前記ナノロッドと結合された荷電ポリマー;および
    前記SERSナノタグと結合された逆荷電したポリマーをさらに含む、請求項4に記載の波長選択性SERSナノタグ。
  6. 前記遮断材料は染料である、請求項1に記載の波長選択性SERSナノタグ。
  7. 前記封入材はメソ多孔性表面を備える、請求項6に記載の波長選択性SERSナノタグ。
  8. 前記遮断材料は蛍光染料である、請求項6に記載の波長選択性SERSナノタグ。
  9. SERS増強コア;
    前記コアと結合されたSERS活性レポーター分子;
    前記コアとレポーターとの結合体を封入する封入材;および
    前記レポーター分子由来の選択された波長で放射される光エネルギーを全体的にまたは部分的に遮蔽する前記封入材と結合された遮蔽材料
    を含む、波長選択性SERSナノタグ。
  10. 波長選択性SERSナノタグを製造する方法であって、
    SERS増強コアを提供すること;
    SERS活性レポーター分子を前記コアと結合すること;
    前記コアとレポーターとの結合体を封入材で封入すること;および
    遮断材料を、前記レポーター分子への選択された波長での光エネルギーの通貨を、全体的にもしくは部分的に遮断するか、または前記レポーター分子から放射される選択された波長での光エネルギーの通過を、全体的にもしくは部分的に遮断する前記封入材に結合させることを含む方法。
  11. 波長選択性SERSナノタグを製造する方法であって、
    SERS増強コアを提供すること;
    SERS活性レポーター分子を前記コアと結合すること;
    前記コアとレポーターとの結合体を封入材で封入すること;および
    遮蔽材料を、前記レポーター分子由来の選択された波長で放射される光エネルギーを、全体的にまたは部分的に遮蔽する前記封入材と結合することを含む方法。
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