JP5739683B2 - シンチレータ、放射線検出器、及びシンチレータの製造方法 - Google Patents
シンチレータ、放射線検出器、及びシンチレータの製造方法 Download PDFInfo
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Description
・レーザ光源…Nd:YAGレーザ 2次高調波
・レーザ波長…532[nm]
・レーザ周波数…10[kHz]
・レーザパルス幅…10[nsec]
・集光エネルギー…40〜90[μJ]
・スキャン速度…50[mm/sec]
・のこぎり波の周波数…500[Hz]
・ピエゾ素子の移動量…130[μm]
次に、第2実施形態に係るシンチレータの製造方法について説明する。なお、本実施形態に係るシンチレータ及び放射線検出器の構成は、上述した第1実施形態に係るシンチレータ2及び放射線検出器1の構成と同様であるため、詳細な説明は省略する。
・レーザ光源…Nd:YAGレーザ 2次高調波
・レーザ波長…523[nm]
・レーザ周波数…10[kHz]
・レーザパルス幅…10〜20nsec
・集光エネルギー…40〜90μJ
・スキャン速度…50[mm/sec]
本発明者は、上述した第2実施形態に係るシンチレータの製造方法を用いてシンチレータ2を実際に作製した。図13は、図4に示したシンチレータの製造方法に従い、結晶塊10の内部に複数の改質ライン22を形成した様子を示す断面写真である。結晶塊10を構成する結晶は、LYSO結晶である。ここでは、シンチレータ2の深さ方向(Z軸方向)は一定とし、レーザ光Lの進行方向(X軸方向又はY軸方向)における加工ピッチをそれぞれ異なる4つの値に設定して、複数の改質ライン22を形成した。図13(a)は加工ピッチが50μmであり、図13(b)は加工ピッチが30μmであり、図13(c)は加工ピッチが15μmであり、図13(d)は加工ピッチが5μmである。加工ピッチが小さくなるほど、隣り合った改質領域23がレーザ光Lが照射された領域に影響を及ぼし、特に加工ピッチが5μmのときには斜め上方に延びる改質ライン22が形成されていることがわかった。
図14(a)は、上述した第2実施形態に係るシンチレータの製造方法に従い、結晶塊10の内部に光遮断面20を形成した様子を示す断面写真である。ここでの加工ピッチは、レーザ光Lの進行方向(X軸方向又はY軸方向)が70μmであり、レーザ光Lの照射方向(Z軸方向)が30μmである。図14(b)は、図14(a)に示されるような光遮断面20を形成したシンチレータ2の位置分解能を示す写真である。図14(b)に示される写真は、シンチレータ2の端面10bを縦20列、横20列の領域に分離し、端面10aに位置検出型光電子増倍管を光学的に結合した放射線検出器1に対して、ガンマ線を端面10bに対して一様に照射して位置検出型光電子増倍管の出力を得ることにより得た。この図14(b)の写真に示すように、光点の間隔が広くなっている箇所が確認できる。この箇所には結晶の損傷が発生していると考えられる。結晶の損傷は、改質領域23を形成したときに生じた微小な亀裂に起因する内部応力が発生し、それぞれの改質領域23が重なり合って形成されていないために、該内部応力が緩和されず、結晶塊10に損傷が発生したと考えられる。
図15(a)は、上述した第2実施形態に係るシンチレータの製造方法に従い、結晶塊10の内部に光遮断面20を形成した様子を示す断面写真である。ここでの加工ピッチは、レーザ光Lの進行方向(X軸方向又はY軸方向)が40μmであり、レーザ光Lの照射方向(Z軸方向)が30μmである。この図15(b)の写真に示すように、上述した第2実施例と同様に光点の間隔が広くなっている箇所が確認できる。従って、結晶塊10に損傷が発生していると考えられる。
図16(a)は、上述した第2実施形態に係るシンチレータの製造方法に従い、結晶塊10の内部に光遮断面20を形成した様子を示す断面写真である。ここでの加工ピッチは、レーザ光Lの進行方向(X軸方向又はY軸方向)が70μmであり、レーザ光Lの照射方向(Z軸方向)が50μmである。この図16(b)の写真に示すように、光点は格子状に規則正しく配列されていないことがわかった。これは、光遮断面20において光を遮断する効果が低いためである。光遮断面20の効果が低い理由は、光遮断面20を構成する改質領域23が粗く形成されているためである。
図17(a)は、上述した第2実施形態に係るシンチレータの製造方法に従い、結晶塊10の内部に光遮断面20を形成した様子を示す断面写真である。ここでの加工ピッチは、レーザ光Lの進行方向(X軸方向又はY軸方向)が40μmであり、レーザ光Lの照射方向(Z軸方向)が75μmである。この図17(b)の写真に示すように、光点はほぼ格子状に配置され、光点の間隔も略均一である。従って、第2実施例、第3実施例において確認されたような結晶塊10の内部の損傷は発生していないと考えられる。また、第4実施例において確認されたような光点の配置の歪も生じていないため、光遮断面20によるシンチレーション光の遮断も十分であると思われる。なお、図17(b)に示した光点の配列において、上から10行目のプロファイルの山と谷の比(Peak−to−Valley ratio)は2.4であった。
図18(a)は、上述した第2実施形態に係るシンチレータの製造方法に従い、結晶塊10の内部に光遮断面20を形成した様子を示す断面写真である。ここでの加工ピッチは、レーザ光Lの進行方向(X軸方向又はY軸方向)が5μmであり、レーザ光Lの照射方向(Z軸方向)が75μmである。この図18(a)の断面写真に示すように、斜め上方に延びる改質ライン22が形成されていることがわかった。さらに、一の光遮断領域21を形成する改質ライン22の端部が、他の光遮断領域21を形成する改質ライン22の端部と連結されていることもわかった。また図18(b)の写真に示すように、複数の光点が規則正しく配列されており、良好な位置分解能特性を有していることがわかった。また、図18(b)に示した光点の配列において、上から10行目のプロファイルの山と谷の比(Peak−to−Valley ratio)は3.1である。これにより、上述した第5実施例によるシンチレータ2よりもより好適に光遮断面20はシンチレーション光を遮断できていることがわかった。従って、本実施例の加工ピッチの条件によれば、良好な位置分解能を実現できるシンチレータ2を製造できることがわかった。
図19は、上述した第2実施形態に係るシンチレータの製造方法に従い、結晶塊10の内部に光遮断面20を形成した様子を示す断面写真である。結晶塊10を構成する結晶は、LYSO結晶である。ここでの加工ピッチは、レーザ光Lの進行方向(X軸方向又はY軸方向)が5μmであり、レーザ光Lの照射方向(Z軸方向)が75μmである。この図19の断面写真に示すように、斜め上方に延びる改質ライン22が好適に形成されていることがわかった。さらに、一の光遮断領域21を形成する改質ライン22の端部が、他の光遮断領域21を形成する改質ライン22の端部と連結されていることもわかった。
Claims (5)
- 放射線の入射によりシンチレーション光を発生する結晶塊を備え、該結晶塊の表面と光学的に結合される光検出器又は位置検出型光検出器に前記シンチレーション光を提供するシンチレータであって、
複数の光遮断面を備え、該複数の光遮断面のそれぞれは、当該光遮断面に沿った第1の方向に互いに間隔をあけて形成され、当該光遮断面に沿うと共に前記第1の方向に対して傾いた方向に延在する複数の改質ラインを有し、
前記複数の改質ラインは、前記結晶塊の内部にレーザ光を照射することにより、前記改質ラインの延在する方向に互いに重なるように形成された複数の改質領域からなる、ことを特徴とする、シンチレータ。 - 前記複数の光遮断面は、前記第1の方向と交差する第2の方向に互いに隣り合う第1の光遮断領域と第2の光遮断領域とを含み、
前記第1の光遮断領域及び前記第2の光遮断領域のそれぞれは、前記複数の改質ラインを含み、
前記第1の光遮断領域は、前記第1の方向に前記レーザ光を進行させることにより形成され、
前記第2の光遮断領域は、前記第1の方向とは逆の方向に前記レーザ光を進行させることにより形成されたことを特徴とする、請求項1に記載のシンチレータ。 - 請求項1又は請求項2に記載のシンチレータと、
前記結晶塊の表面と光学的に結合された光検出器又は位置検出型光検出器とを備えることを特徴とする、放射線検出器。 - 放射線の入射によりシンチレーション光を発生する結晶塊を備え、該結晶塊の表面と光学的に結合される光検出器又は位置検出型光検出器に前記シンチレーション光を提供するシンチレータを製造する方法であって、
前記結晶塊の内部において、第1の方向に互いに間隔をあけて、前記第1の方向に対して傾いた方向に延在するように複数の改質ラインを形成することにより、該複数の改質ラインを各々有する複数の光遮断面を形成する光遮断面形成工程を含み、
前記光遮断面形成工程は、前記結晶塊の内部にレーザ光を照射して、前記改質ラインの延在する方向に互いに重なるように複数の改質領域を形成することにより前記改質ラインを形成する改質ライン形成工程を含む、ことを特徴とする、シンチレータの製造方法。 - 前記光遮断面形成工程において、前記複数の改質ラインをそれぞれ含む第1の光遮断領域と第2の光遮断領域とを前記第1の方向と交差する第2の方向に互いに隣り合うように形成し、
前記第1の光遮断領域を形成する際に、前記第1の方向に前記レーザ光を進行させることにより前記複数の改質ラインを形成し、
前記第2の光遮断領域を形成する際に、前記第1の方向とは逆の方向に前記レーザ光を進行させることにより前記複数の改質ラインを形成することを特徴とする、請求項4に記載のシンチレータの製造方法。
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