(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1によるゲーム装置について、図面を参照して説明する。本実施の形態では、ゲームとしてユーザの指示に基づいてキャラクタを動作させるプレイ単位が繰返し行われるゲームを採用する。以下の説明では、実際のプロ野球のペナントレースを模擬した野球ゲームを例に挙げて説明する。この野球ゲームでは、ユーザは1リーグを構成する複数のチームの中から自身のチームを選択し、選択したチームをリーグ戦に参加させて優勝を争う。つまり、ユーザのチームは、他のチームと所定回数(例えば、135回)、試合を行い、優勝を争う。以下の説明では、リーグ戦で行われる1つの試合を1つのプレイ単位として説明する。但し、これは一例であり、打者キャラクタの1回の打席や1つのイニングを1つのプレイ単位として採用してもよい。
図18は、本発明の実施の形態で採用される野球ゲームのゲーム画面の一例を示す図である。図18の例では、ユーザのチームが攻撃側であり、ユーザのチームとは別のチームが守備側であるものとする。ユーザは操作部を操作して打者キャラクタCR1を動作させ、投手キャラクタCR2が投げたボールオブジェクトBLを打者キャラクタCR1に打撃させる。具体的には、ユーザは、捕手キャラクタCR3の手前に配置されたミートカーソルKを移動指示を入力して移動させる。そして、投手キャラクタCR2により投げられたボールオブジェクトBLが捕手キャラクタCR3の手前に設けられた打撃ゾーンに到達する位置を予測して、予測した位置にミートカーソルKを位置決めして打撃指示を入力する。すると、打者キャラクタCR1がバットオブジェクトBTのスイングする演出表示が行われる。そして、ボールオブジェクトBLが打撃ゾーンを通過するタイミングにおいて、ボールオブジェクトBLとミートカーソルKと重なっていれば、打撃に成功したと判定され、ボールオブジェクトBLが打者キャラクタCR1により打撃される。
次に、ゲーム装置のハードウェア構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態1によるゲーム装置のブロック図である。本実施の形態では、ゲーム装置として、例えば、タッチパネル式の表示部を備える携帯型のゲーム装置を採用する。但し、これは一例であり、スマートホンやボタン式の携帯電話等の通信装置を採用してもよい。
図1に示すゲーム装置は、読取部101、CPU(Central Processing Unit)102、通信部103、RAM(Random Access Memory)104、ROM(Read-Only Memory)105、サウンド処理回路106、画像処理回路107、モニタ108、入力部110、及びスピーカ111を含む。図1に示す読取部101〜スピーカ111の各ブロックは、バスラインBSを介して相互に接続されている。
読取部101は、ゲーム制御プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体を読み取る読取装置により構成され、記録媒体に記録されたゲーム制御プログラムを読み出し、RAM104にロードする。記録媒体としては、DVD−ROM、UMD(Universal Media Disc)等が採用される。したがって、読取部101は、使用される記録媒体の種類に対応する読取装置が採用される。また、読取部101は、必要に応じてユーザの現在のゲームの進行状況を示す情報を記録媒体に書き込む。
CPU102は、ROM105に記憶されたゲーム制御プログラムからの命令を解釈し、各種のデータ処理や制御を行う。通信部103は、CPU102により生成された送信対象のデータを、例えばCDMA(Code Division Multiple Access)等により拡散処理した後、QAM(Quadrature Amplitude phase Modulation)、PSK(Phase Shift Keying)、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)等により変調して送信する処理や、受信したデータを復調した後、逆拡散処理し、得られたデータをCPU102に出力する処理を行う。
RAM104は、CPU102の作業領域として用いられる。ROM105は、ゲーム装置の基本的な制御(たとえば起動制御)に必要なプログラム等を格納する。
サウンド処理回路106は、CPU102からの発音指令に応じたアナログ音声信号を生成してスピーカ111に出力する。画像処理回路107は、CPU102からの描画指令に応じてモニタ108を制御して、モニタ108に所定の画像を表示する。
画像処理回路107は、タッチ入力検出回路109を含み、モニタ108に種々の画像を表示する。タッチ入力検出回路109は、例えばタッチペンやユーザの指等の指示体がモニタ108に直接的に接触されると、接触位置の座標データをCPU102に出力し、接触位置をCPU102に認識させる。
また、タッチ入力検出回路109は、モニタ108に表示された対象物の位置において、指示体が直接的に接触されると、対象物の座標データをCPU102に出力し、対象物がタッチされたことをCPU102に認識させる。
モニタ108は、例えば、タッチパネル式の液晶パネルにより構成されている。タッチパネルとしては、例えば静電容量方式のものや抵抗膜方式のものが採用される。また、タッチパネルとしては、例えば、TFT(Thin Film Transistor)やSTN(Super Twisted Nematic)等の液晶パネルが採用され、例えば4096色のカラー表示が可能である。入力部110は、例えば、十字キー、複数のボタンキー等を含むゲームコントローラにより構成され、ユーザからの操作指示を受け付ける。
なお、図1では、携帯型のゲーム装置を採用したが、据え置き型のゲーム装置を採用してもよい。この場合、モニタ108は、ゲーム装置とは別に設けられた例えばテレビモニタにより構成され、タッチ入力検出回路109は不要となる。
図2は、本発明の実施の形態1によるゲーム装置の機能構成の一例を示すブロック図である。ゲーム装置は、操作部201、表示部202、ゲーム進行部203、資格付与部204、チャンス付与部205、パラメータ向上部206、及びゲームデータ記憶部207を含む。
操作部201は、図1に示す入力部110及びモニタ108により構成され、ユーザからゲームを進行させる上で必要となる種々の指示を受け付け、ゲーム進行部203に通知する。本実施の形態では、操作部201は特にキャラクタを動作させるための指示を受け付ける。
表示部202は、図1に示すモニタ108により構成され、ゲーム進行部203の制御の下、種々のゲーム画像を表示する。
ゲーム進行部203は、ゲームデータ記憶部207により記憶されているゲームデータを用いてゲームを進行させる。具体的には、ゲーム進行部203は、ゲームデータ記憶部207に予め記憶された1シーズンのペナントレースの試合の進行スケジュールを示すスケジュールデータにしたがって、野球の試合を開催する。進行スケジュールとしては、例えば、1試合目は、対戦相手がAチーム、2試合目は対戦相手がBチームというようなデータが採用される。なお、Aチーム、Bチームはユーザのチームとは別のチームである。
また、ゲーム進行部203は、ゲームデータ記憶部207に予め記憶された野球のルールを示すルールデータにしたがって、野球ゲームを進行させる。また、ゲーム進行部203は、ゲームデータ記憶部207に予め記憶されたキャラクタの能力値等のパラメータや、操作部201を介してユーザによる入力される指示にしたがって、キャラクタをゲーム空間内で動作させる。なお、ゲーム空間としては例えば、3次元のゲーム空間が採用される。また、ゲーム進行部203は、ゲーム空間に仮想カメラ及び光源を設定し、3次元のゲーム空間をレンダリングして2次元の画像データを生成し、所定のフレームレートで表示部202に表示させる。これにより、キャラクタがアニメーション表示される。
また、ゲーム進行部203は、ゲームにおける各キャラクタの成績を示す成績データをゲームデータ記憶部207に記憶させる。
資格付与部204は、所定の試合までのキャラクタの動作結果が所定の第1条件を満たした場合、次の試合において、打者キャラクタにパラメータ向上チャンスの獲得資格を付与する。具体的には、資格付与部204は、ゲーム進行部203から通知される打者キャラクタの動作結果を受け付け、打者キャラクタが第1条件を満たしたか否かを判定し、第1条件を満たした場合、該当する打者キャラクタに関連付けられた資格フラグをONに設定する。
第1条件としては、ある打者キャラクタが規定値を満足する動作結果を、所定数の試合で継続して出すという条件を採用する。規定値としては、ある打者キャラクタが1試合で少なくとも1回、打点をあげることを採用する。
したがって、打者キャラクタは、1試合において少なくとも1打席で打点をあげれば、規定値を満足することになる。また、第1条件としては、ある打者キャラクタが連続する複数の試合(例えば3試合)のそれぞれにおいて、1回以上の打点を出すという条件を採用する。なお、打点とは、キャラクタが打撃することでキャラクタが属するチームの得点が入ったことを指す。
ここで、ゲームデータ記憶部207は各キャラクタの成績データを記憶している。したがって、資格付与部204は、ゲーム進行部203によりある打者キャラクタが打点をあげたことが通知されると、ゲームデータ記憶部207から該当する打者キャラクタの成績データを読み出し、第1条件を満たすか否かを判定する。そして、資格付与部204は、該当する打者キャラクタが第1条件を満たすと判定すると、次の試合の開始時に、その打者キャラクタの資格フラグをONにする。
チャンス付与部205は、資格付与部204により獲得資格が付与された打者キャラクタにパラメータ向上チャンスを付与するか否かを決定する。具体的には、チャンス付与部205は、打者キャラクタに獲得資格が付与された試合の次の試合において、獲得資格が付与された打者キャラクタが打席に立つゲーム場面毎に当該打者キャラクタにパラメータ向上チャンスを付与するか否かを抽選処理により決定する。
ここで、チャンス付与部205は、打者キャラクタが打席に立つ都度、ゲーム進行部203からその打者キャラクタのキャラクタIDが通知され、その打者キャラクタの資格フラグがONであるか否かを資格付与部204に問い合わせ、資格フラグがONであれば、その打者キャラクタは獲得資格が付与されていると判定すればよい。
抽選処理における抽選確率としては、パラメータ向上チャンスの希少性をユーザに与えるために低い確率を付与することが好ましい。具体的には、抽選確率としては、4打席に1回、10打席に1回、20打席に1回、30打席に1回、パラメータ向上チャンスが付与されるような確率を採用することが好ましい。
このように抽選処理によりパラメータ向上チャンスを付与することで、第1条件を満たした次の試合の第1打席ではパラメータ向上チャンスは付与されなかったが、第2打席、或いは第3打席以降で、抽選に当選してパラメータ向上チャンスが付与するということが発生し得る。或いは、第1条件を満足していても、次の試合の全打席でパラメータ向上チャンスが付与されないケースもあり得る。
パラメータ向上部206は、チャンス付与部205によりパラメータ向上チャンスが付与された打者キャラクタの、ユーザの指示に基づく動作結果が所定の第2条件を満たした場合、該当する打者キャラクタのパラメータを向上させる。以下の説明では、パラメータとして、打者キャラクタの打撃能力を示す能力値を採用する。打者キャラクタはパラメータが高くなるにつれて打撃能力が上昇する。ここで、打撃能力が向上すると、打者キャラクタは、ボールオブジェクトBLの打撃に成功した場合、シングルヒット、二塁打、三塁打等のヒットを打つ確率やホームランを打つ確率が高くなる。
なお、能力値としては、打打撃能力以外のものを採用してもよく、例えば、走力、打力、守備力を採用してもよい。また、投手キャラクタにおいては、能力値として、例えば、最大球速、球威、コントロール等を採用すればよい。
第2条件としては、例えば、該当する打者キャラクタがヒット以上の打撃結果を出すことを採用してもよいし、打点をあげることを採用してもよい。ヒット以上の打撃結果としては、例えば、シングルヒット、2塁打、3塁打、ホームラン等が該当する。
ここで、パラメータ向上部206は、ある打者キャラクタが打撃結果を出すと、該当する打撃結果がその打者キャラクタのキャラクタIDと併せてゲーム進行部203から通知される。そして、パラメータ向上部206は、該当する打者キャラクタの打撃結果がヒット以上であれば、該当する打者キャラクタのパラメータを所定の値だけ上昇させる。
このように、本実施の形態では、3試合連続して打点をあげて第1条件を満足し、それ以降の試合であって、且つ、パラメータ向上チャンスが付与された打席において、ユーザ操作によってヒットが出れば、打者キャラクタのパラメータが向上される。つまり、次の試合で打点をあげたとしても、その打席でパラメータ向上チャンスが発生していなければパラメータは向上されない。したがって、第1条件を満たした次の試合で打点をあげなければならないという状況下で、必ず発生するかどうかは分からないパラメータ向上チャンスがたまたま発生した打席を有効に活かさなければならないというプレッシャーをユーザに与えることができる。そのため、パラメータ向上チャンスが発生した打席は極めて希少で緊迫したゲーム場面となり、ユーザにとって大きな緊張感を与えることができ、ゲーム性を高めることができる。
ゲームデータ記憶部207は、野球ゲームを実現するうえで必要となるゲームデータを記憶する。ゲームデータとしては、上記のスケジュールデータ、ルールデータ、各キャラクタのパラメータ、成績データ等が含まれる。また、ゲームデータとしては、ゲームに登場するキャラクタの画像データや、キャラクタに所定の動作を行わせるためのモーションデータや、野球場の画像データや、ゲームに登場する種々のオブジェクト(バットオブジェクトやボールオブジェクト)等の画像データが含まれる。
成績データとしては、各キャラクタの試合毎の打撃履歴や、投手キャラクタであれば試合毎の投球履歴が含まれる。打撃履歴としては、打撃時におけるイニング番号(2回の表など)、打撃したボールオブジェクトの球種、打撃時におけるアウトカウント、打撃結果(三塁ゴロ、1塁打、2塁打、3塁打、ホームラン、凡退等)、対戦投手、対戦チーム、及び打点等が含まれる。投球履歴としては、各打者キャラクタに投げたボールオブジェクトの球種や、対戦した打者キャラクタの打撃結果が含まれる。
なお、図2において、ゲーム進行部203〜パラメータ向上部206は、CPU102がゲーム制御プログラムを実行することで実現される。また、ゲームデータ記憶部207は、例えば、ROM105及びRAM104の記憶装置と、その記憶装置を制御するゲーム制御プログラムに含まれるプログラムモジュールにより構成され、CPU102により実行されて実現される。
次に、本実施の形態におけるゲーム装置の具体例について説明する。
図13は、ある打者キャラクタに獲得資格が付与される際のゲームの流れを示す図である。図13において、資格フラグの欄は、該当するキャラクタの資格フラグがON、OFFのいずれの状態になっているかを示す。試合の欄は連続して開催される試合の番号を示す。規定値満足の欄は、該当する打者キャラクタが打点をあげた打席には「○」のマークが付され、打点をあげることができなかった打席には「×」のマークが付されている。なお、図13では、4試合目がまだ開始されていないため、「−」のマークが記されている。
図13の例では、1試合目において、該当する打者キャラクタは1、2、4打席目で打点を挙げることができなかったが、3打席目で打点を挙げることができた。そのため、規定値満足の欄には、「×、×、○、×」と記載されている。
以後、2試合目、3試合目のそれぞれにおいて、該当する打者キャラクタは打点を挙げている。したがって、該当する打者キャラクタが3試合連続して打点を挙げるという第1条件を満たしているため、資格付与部204は、4試合目において該当する打者キャラクタの資格フラグをONにする。これにより、該当する打者キャラクタにはパラメータ向上チャンスの獲得資格が付与される。
図14は、ある打者キャラクタが第1条件を満たすことができなかった場合のゲームの流れを示す図である。図14の例では、1試合目の第3打席において該当する打者キャラクタは打点をあげているため、規定値を満足している。しかしながら、2試合目において、該当する打者キャラクタは全打席で打点を挙げることができなかった。そのため、資格付与部204は、該当する打者キャラクタが第1条件を満たすか否かの判定処理を振り出しに戻す。よって、該当する打者キャラクタは3試合目の第3打席において打点を挙げているが、第1条件を満たしていないため、4試合目において、該当する打者キャラクタの資格フラグはOFFのままになっている。
図15は、図13に続くゲームの流れを示す図であり、該当する打者キャラクタの動作結果が第2条件を満たす場合のゲームの流れを示す図である。図15のチャンスの欄において、パラメータ向上チャンスが付与された打席には「○」のマークが記され、パラメータ向上チャンスが付与されなかった打席には「×」のマークが記されている。また、第2条件の欄において、第2条件を満たした打席には「○」のマークが記されている。なお、第2条件の欄において、パラメータ向上チャンスが付与されなかった打席には、第2条件を満たすか否かの判定がなされないため、「−」のマークが記されている。
図15の例では、該当する打者キャラクタは4試合目の第3打席において、パラメータ向上チャンスが付与されている。そして、この打席において、該当する打者キャラクタはヒット以上の打撃結果を出し、第2条件を満たしている。そのため、パラメータ向上部206は該当する打者キャラクタのパラメータを所定のパラメータ向上量だけ向上させる。
本実施の形態では、資格付与部204は、該当する打者キャラクタが第2条件を満たした場合、該当する打者キャラクタに付与した獲得資格を無効にする。そのため、図15では、4試合目の第4打席において、資格フラグがOFFにされている。よって、チャンス付与部205は、4試合目の第4打席では、該当するキャラクタにパラメータ向上チャンスを付与するための抽選処理を実施しない。以後、該当する打者キャラクタが第1条件を満たすまで、資格フラグはOFFにされる。
図16は、図13に続くゲームの流れを示す図であり、該当する打者キャラクタの動作結果が第2条件を満たさない場合のゲームの流れを示した図である。図16の例では、図15と同様、該当する打者キャラクタは4試合目の第3打席にパラメータ向上チャンスが付与されている。しかしながら、該当する打者キャラクタは、凡退し、ヒット以上の打撃結果を出すことができず、第2条件を満たすことができなかった。そのため、図14では、第2条件の欄において、4試合目の第3打第に「×」のマークが記されている。この場合、パラメータ向上部206は、該当する打者キャラクタのパラメータを向上させない。
本実施の形態では、資格付与部204は、該当する打者キャラクタに獲得資格を付与した試合の次の試合において、該当する打者キャラクタの動作結果が規定値を満たさなかった場合、該当する打者キャラクタに付与した獲得資格を無効にする。以下、この処理を図16を用いて説明する。
図16の例では、該当するキャラクタは4試合目の全打席で打点をあげることができなかった。そのため、図16の規定値満足の欄において、全打席に「×」のマークが記されている。この場合、4試合目の全打席において該当する打者キャラクタは規定値を満足していないため、連続する試合で打点をあげるという資格フラグのONの条件が途切れてしまう。この場合、資格付与部204は、5試合目において、該当するキャラクタの資格フラグをOFFにして該当するキャラクタの獲得資格を無効にする。
また、本実施の形態では、資格付与部204は、獲得資格を付与した次の試合(第1試合)において、チャンス付与部205によりパラメータ向上チャンスが付与された打席(ゲーム場面の一例)での打者キャラクタの動作結果が第2条件を満たさなくても、他の打席で動作結果が規定値を満たせば、第1試合の次の試合である第2試合において、該当する打者キャラクタに獲得資格を付与する。
以下、この資格付与部204による処理を図17を用いて説明する。図17は、図13に続くゲームの流れを示す図であり、該当する打者キャラクが複数の試合で獲得資格が継続して付与される場合のゲームの流れを示す図である。
図17の例では、該当する打者キャラクタは、4試合目の第3打席において、パラメータ向上チャンスが付与されたが、凡退してしまい、第2条件を満たすことができなかった。しかしながら、該当する打者キャラクタは、4試合目の第4打席において打点をあげることができ、動作結果が規定値を満足した。この場合、資格付与部204は、5試合目においても該当する打者キャラクタの資格フラグをONの状態に維持し、獲得資格を付与する。
更に、本実施の形態では、資格付与部204は、獲得資格を付与した打者キャラクタの動作結果が以降の試合において規定値を満たすことができれば、獲得資格を継続して付与する。
図17の例では、該当する打者キャラクタは4試合目の第3打席においてパラメータ向上チャンスが付与されているが第2条件を満たすことができなかった。しかしながら、4試合目の第4打席で打点をあげ、規定値を満足させている。つまり、該当する打者キャラクタは、1試合目から3試合目で規定値を満たして第1条件を満たしているが、更に4試合目でも打点をあげ、規定値を継続して満足させている。したがって、資格付与部204は、5試合目においても該当する打者キャラクタの資格フラグをONにしている。
また、5試合目では、該当する打者キャラクタは、パラメータ向上チャンスは付与されていないが、第3打席で打点をあげ、規定値を満たしている。したがって、資格付与部204は、6試合目でも該当する打者キャラクタの資格フラグをONにしている。
6試合目では、該当する打者キャラクタは第3打席でパラメータ向上チャンスが付与されているが、ヒット以上の動作結果を出すことができず、第2条件を満足できていない。しかしながら、6試合目の第1打席において、該当する打者キャラクタは、打点をあげ、規定値を満たしている。そのため、資格付与部204は、7試合目においても資格フラグをONにしている。
7試合目でも、該当する打者キャラクタは、規定値を満たしているため、資格付与部204は、8試合目でも資格フラグをONにしている。
8試合目の第1打席において、該当する打者キャラクタは、パラメータ向上チャンスが付与されている。そして、この打席において、該当する打者キャラクタはヒット以上の動作結果を出し、第2条件を満たしている。そのため、資格付与部204は、8試合目の2打席目以降、資格フラグをOFFにしている。以後、該当する打者キャラクタが第1条件を満たすまで、資格フラグはOFFとされる。
このように、本実施の形態では、獲得資格が付与された試合の次の試合(第1試合)において、パラメータ向上チャンス自体が付与されないこともあり得るが、その場合でも、第1試合において、規定値を満たしていれば、獲得資格はその次の試合(第2試合)でも維持される。獲得資格があれば、第2試合でパラメータ向上チャンスが発生する可能性はあるので、ユーザはその期待を持ち、第1試合で規定値を満たそうとする動機づけが与えられる。なお、上記のように試合の中で規定値を満足する限り、次の試合以降も獲得資格は維持されていくので、その過程で発生し得るパラメータ向上チャンスをユーザは狙うことができる。
次に、本実施の形態によるゲーム装置の動作について説明する。図6は、本実施の形態によるゲーム装置がキャラクタに獲得資格を付与する際の処理を示すフローチャートである。まず、ゲーム進行部203はユーザからの指示にしたがってあるi(iは試合数を規定するインデックス)試合目を開始する(S601)。次に、資格付与部204は、ユーザのチームを構成するある打者キャラクタが打点をあげ、規定値を満足したか否かを判定する(S602)。
該当する打者キャラクタがi試合目において規定値を満足した場合(S602でYES)、資格付与部204は、該当する打者キャラクタが規定値を満たした回数を示す規定値満足データを1に設定し、ゲームデータ記憶部207に記憶させる(S603)。一方、該当するキャラクタがi試合目において規定値を満足させなかった場合(S602でNO)、資格付与部204は、規定値満足データを0に設定し(S612)、獲得資格付与処理を振り出しに戻す。
次に、ゲーム進行部203はユーザからの指示にしたがってi+1試合目を開始する(S604)。次に、資格付与部204は、該当する打者キャラクタが打点をあげ、規定値を満足したか否かを判定する(S605)。
該当する打者キャラクタがi+1試合目において規定値を満足した場合(S605でYES)、資格付与部204は、規定値満足データを2に設定し、ゲームデータ記憶部207に記憶させる(S606)。一方、該当するキャラクタがi+1試合目において規定値を満足させなかった場合(S605でNO)、資格付与部204は、規定値満足データを0に設定し(S612)、獲得資格付与処理を振り出しに戻す。
次に、ゲーム進行部203はi+2試合目を開始する(S607)。次に、資格付与部204は、ユーザのチームを構成するある打者キャラクタが打点をあげ、規定値を満足したか否かを判定する(S608)。
該当する打者キャラクタがi+2試合目において規定値を満足した場合(S608でYES)、資格付与部204は、該当する打者キャラクタが3試合連続して、規定値を満足させたため、該当する打者キャラクタは、第1条件を満足したと判定する(S609)。一方、該当するキャラクタがi+2試合目において規定値を満足させなかった場合(S608でNO)、資格付与部204は、規定値満足データを0に設定し(S612)、獲得資格付与処理を振り出しに戻す。
S610において、ゲーム進行部203は、ユーザの指示にしたがって、i+3試合目を開始する。次に、資格付与部204は、該当する打者キャラクタの資格フラグをONにする。
以上により、ある打者キャラクタが3試合連続して打点をあげると、当該打者キャラクタに対して獲得資格が付与される。
図7は、資格フラグがONにされた打者キャラクタが第2条件を満たしたか否かを判定する処理を示すフローチャートである。まず、ゲーム進行部203は、打順が回ってきた打者キャラクタを打席に立たせる(S700)。
次に、チャンス付与部205は、打席に立った打者キャラクタの資格フラグがONされているか否かを判定する(S701)。
該当する打者キャラクタの資格フラグがONであれば(S701でYES)、チャンス付与部205は抽選処理を実行する(S702)。一方、該当する打者キャラクタの資格フラグがOFFであれば(S701でNO)、チャンス付与処理は行われないため、処理が終了される。
次に、抽選処理に当選した場合(S703でYES)、チャンス付与部205は、該当する打者キャラクタにパラメータ向上チャンスを付与する(S704)。一方、抽選処理に当選しなかった場合(S703でNO)、チャンス付与部205は、パラメータ向上チャンスを付与せず、処理をS705に進める。
次に、ゲーム進行部203は、ユーザからの指示が入力されると(S705でYES)、打者キャラクタを動作させる(S706)。この場合、ユーザはキャラクタにボールオブジェクトを打撃させる打撃指示を入力する。一方、ユーザからの指示が入力されない場合(S705でNO)、処理がS707に進められる。
次に、ゲーム進行部203により該当する打者キャラクタの打撃結果が出た場合(S707でYES)、処理がS708に進められ、打撃結果が出なかった場合(S707でNO)、処理がS705に戻される。
ここで、打撃結果としては、打者キャラクタの1打席における打撃結果を示し、ヒットや凡退といった該当する打者キャラクタがボールオブジェクトを打撃することで得られる打撃結果の他、見送り三振、空振り三振といった情報も打撃結果として含まれる。
打撃結果が出た場合(S707でYES)、パラメータ向上部206は、打撃結果が第2条件を満足するか否かを判定する(S708)。そして、打撃結果が第2条件を満足する場合(S708でYES)、パラメータ向上部206は、該当する打者キャラクタのパラメータを所定のパラメータ向上量だけ向上させる(S709)。一方、打撃結果が第2条件を満足しなかった場合(S708でNO)、パラメータ向上部206は、該当する打者キャラクタのパラメータを向上させることなく処理を終了する。
S710において、資格付与部204は、該当する打者キャラクタの資格フラグをOFFにする。ここで、第2条件が満足されない場合(S708でNO)、資格フラグをOFFにすることなく処理が終了されているのは、この試合の次の打席において、該当する打者キャラクタにパラメータ向上チャンスの抽選処理を行うためである。但し、これは一例であり、第2条件が満足されない場合、資格付与部204は、資格フラグをOFFにしてもよい。
図8は、資格フラグを継続して付与するか否かを判定するための資格フラグ継続処理のフローチャートである。このフローチャートは、例えば、試合の終了時に行われる。
まず、試合が終了する(S801)。次に、資格付与部204は、ユーザのチームを構成するキャラクタのうち1のキャラクタを特定する(S802)。次に、資格付与部204は、特定したキャラクタの資格フラグがONであるか否かを判定する。資格フラグがONである場合(S803でYES)、資格付与部204は、該当するキャラクタが打点をあげ、規定値を満足したか否かを判定する(S804)。
一方、該当するキャラクタの資格フラグがOFFである場合(S803でNO)、規定値を連続して満足するという条件が既に途切れているため、資格付与部204は処理を終了する。
次に、終了した試合において、該当するキャラクタが規定値を満足した場合(S804でYES)、資格付与部204は、次の試合において、該当するキャラクタの資格フラグをONにする(S805)。これにより、次の試合において、資格フラグのONが継続される。
一方、該当するキャラクタが、打点をあげることができず、規定値を満足しなかった場合(S804でNO)、資格付与部204は、次の試合において、該当するキャラクタの資格フラグをOFFにする(S806)。
以上の処理により、資格フラグがONのキャラクタは、規定値を複数の試合で連続して満たしている限り、獲得資格が継続して付与される。なお、終了した試合において、パラメータ向上チャンスが付与されたキャラクタが第2条件を満足した場合は、その時点で資格フラグがOFFにされるため、図8のS803でNOと判定される。
次に、パラメータ向上チャンスが付与される際に表示部202に表示されるゲーム画像について図9〜図12を用いて説明する。図9は、打順が回ってきた打者キャラクタCR1が打席に立った直後のゲーム画像である。このゲーム画像では、投手キャラクタCR2が捕手キャラクタCR3とサイン交換をしている演出が行われている。また、このゲーム画像では、打者キャラクタCR1はバットオブジェクトBTを投手キャラクタCR2側に向け、打撃の準備をしている演出が行われている。なお、図9に示す打者キャラクタCR1は資格フラグがONされているものとする。
図9のゲーム画像が表示されている際、チャンス付与部205は、打者キャラクタCR1に対して抽選処理を行い、打者キャラクタCR1にパラメータ向上チャンスを付与するか否かを決定する。ここでは、打者キャラクタCR1にパラメータ向上チャンスが付与されたものとする。
すると、図10に示すゲーム画像が表示部202に表示される。図10は、打者キャラクタCR1に対してパラメータ向上チャンスが付与されたことをユーザに報知するためのゲーム画像である。
図10のゲーム画像の中央には、「パラメータ向上チャンス!」との文言が表示されている。これにより、ユーザは、打者キャラクタCR1に対してパラメータ向上チャンスが付与されたことを速やかに認識することができる。
ここでは、投手キャラクタCR2が投げたボールオブジェクトを打者キャラクタCR1が打撃してホームランを打ち、第2条件を満たしたとする。すると、図11に示すゲーム画像が表示部202に表示される。図11は、打者キャラクタCR1のパラメータが向上されたことをユーザに報知するためのゲーム画像である。図11のゲーム画像では、打者キャラクタCR1がホームランを打ったため、打者キャラクタが内野ベースを1周する様子が示されている。そして、画面の中央には、「パラメータ向上!」との文言が表示されている。これにより、ユーザは、打者キャラクタCR1がパラメータ向上チャンスにおいて第2条件を満たす打撃結果を出したため、打者キャラクタCR1のパラメータが向上したことを速やかに認識することができる。
図12は、図11に続いて表示部202に表示されるゲーム画像を示した図である。図12では、内野ベースを1周した打者キャラクタCR1がベンチに戻り、他のキャラクタに祝福されている様子が示されている。そして、ユーザのチーム(AAA)と対戦チーム(BBB)の得点とが4対5になったことが示されている。
なお、上記説明では、パラメータ向上チャンスを付与するか否かを決定する際に実施される抽選処理の抽選確率は一定であるものとして説明した。但し、これは一例であり、抽選確率を変動させてもよい。この場合、チャンス付与部205は、ある打者キャラクタにつき、パラメータ向上チャンスの抽選に外れた回数が増大するにつれて、抽選確率を増大させればよい。
例えば、図17の例では、該当する打者キャラクタは4試合目で資格フラグがONされているが、5試合目では全ての打席でパラメータ向上チャンスの抽選から外れている。この場合、チャンス付与部205は、6試合目の抽選確率を5試合目の抽選確率に比べて所定の値、増大させる。これにより、打者キャラクタCR1がパラメータ向上チャンスに当選しやすくなる。なお、図17の例において、打者キャラクタCR1が、5試合目、6試合目と連続してパラメータ向上チャンスに外れたとする。この場合、7試合目の抽選確率は6試合目の抽選確率に比べて更に増大される。このようにして、チャンス付与部205は、パラメータ向上チャンスに1回も付与されなかった試合が連続する数に応じて抽選確率を徐々に上昇する。
但し、図17の例では、6試合目の第3打席でパラメータ向上チャンスが付与されている。この場合、チャンス付与部205は、次の打席から抽選確率をデフォルトの値に戻せばよい。これにより、資格フラグがONされ、且つ抽選に外れている限り、無制限に抽選確率が増大することへの防止が図られている。
なお、上記説明では、操作部201は、ゲームコントローラにより構成されることを前提に説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ユーザのジェスチャーを認識するジェスチャー認識装置により操作部201は構成されてもよい。この場合、ユーザは、バットを振るジェスチャーを行うことで打撃指示を入力すればよい。
また、上記説明では、パラメータとして、キャラクタの能力値を採用したが、本発明はこれに限定されない。例えば、本発明が適用されるゲームにいて、キャラクタにゲーム上での評価を規定する「年俸」や、ゲーム上での人気を規定する「人気度」といった指標がキャラクタ毎に与えられているのであれば、これらの「年俸」や「人気度」をパラメータとして採用してもよい。
また、上記説明では、ゲームとして野球ゲームを採用したが、本発明はこれに限定されず、野球ゲーム以外の例えば、サッカーゲーム、アメリカンフットボールゲーム、ラグビーゲーム、ホッケーゲーム、ゴルフゲーム等の他のスポーツゲームを採用してもよい。これらのスポーツゲームにおいても野球ゲームと同様、プレイ単位として1つの試合を採用すればよい。また、スポーツゲーム以外にも、例えば、ユーザのキャラクタが、次々に登場する敵キャラクタと対戦する対戦ゲームに本発明は適用可能である。
サッカーゲームにおいては、キャラクタがペナルティキックや、フリーキックやコーナーキックを蹴るゲーム場面を1つのプレイ単位としてもよい。そして、資格付与部204は、あるキャラクタが3試合連続して得点をあげれば、該当するキャラクタが第1条件を満たすと判定すればよい。そして、4試合目において、該当するキャラクタがペナルティキックやゴールキックを蹴るゲーム場面毎に、チャンス付与部205は、抽選処理を行い、該当するキャラクタにパラメータ向上チャンスを付与するか否かを決定する。
そして、パラメータ向上チャンスが付与されたゲーム場面において、該当するキャラクタが得点をあげたり、キラーパスを蹴ったりすることができた場合、パラメータ向上部206は、第2条件を満たすと判定し、該当するキャラクタのパラメータを向上させればよい。
また、上記説明では、ゲーム単位として試合を採用したが、これに限定されず、1つのゲーム場面、つまり、野球ゲームにあっては、1つの打席をゲーム単位として採用してもよい。この場合、ある打者キャラクタが所定打席連続して規定値を満たし、第1条件を満たしたとすると、資格付与部204は、次の打席において該当する打者キャラクタの資格フラグをONにすればよい。
また、本発明を順次登場する敵キャラクタを主人公キャラクタが対戦していくロールプレイングゲームに適用した場合、主人公キャラクタと敵キャラクタとの1つの対戦をプレイ単位として採用すればよい。この場合、資格付与部204は、主人公キャラクタが例えば3回連続して敵キャラクタを倒し、第1条件を満たしたとすると、4回目の対戦で資格フラグをONすればよい。そして、チャンス付与部205は、対戦毎に対戦開始時に抽選処理によりパラメータ向上チャンスを付与するか否かの抽選処理を行う。そして、パラメータ向上チャンスが付与された主人公キャラクタが、例えば、敵キャラクタに所定ポイント以上のダメージを与えた場合、パラメータ向上部206は、第2条件を満たすとして、主人公キャラクタのパラメータを向上させればよい。
また、上記説明では、打者キャラクタを例に挙げて説明したが、投手キャラクタに本発明を適用してもよい。この場合、投手キャラクタが例えば、所定試合連続して特定の動作結果(例えば、完投、勝利)をだした場合や、所定打席連続して特定の動作結果(例えば、三振)をだした場合、資格付与部204は、第1条件を満たすと判定し、次の試合又は次の打席において該当する投手キャラクタの資格フラグをONにすればよい。そして、チャンス付与部205は、資格フラグがONされた投手キャラクタが次の試合又は次の打席において、パラメータ向上チャンスを付与するか否かを抽選処理により決定する。そして、パラメータ向上チャンスが付与された投手キャラクタが所定の動作結果(例えば、凡打、三振等の投手キャラクタに有利な動作結果)をだした場合、パラメータ向上部206は、該当する投手キャラクタのパラメータを向上させればよい。
(実施の形態2)
実施の形態1では、チャンス付与部205は、打者キャラクタに対してパラメータ向上量が同じパラメータ向上チャンスを付与した。実施の形態2では、チャンス付与部205は、獲得資格が付与された打者キャラクタが規定値を満足する動作結果を出した試合の回数が増大するにつれて、パラメータの向上量の高いパラメータ向上チャンスを付与することを特徴とする。
なお、本実施の形態において、実施の形態1と同一のものは説明を省略する。実施の形態2の詳細について図19、図20を用いて説明する。図19、図20は、図13に続くゲームの流れを説明する図である。なお、図20は図19に比べて該当する打者キャラクタが規定値を満たしている回数が多い。
図19では、該当する打者キャラクタは、4試合目で資格フラグがONにされ、4試合目の第4打席において、該当する打者キャラクタにパラメータ向上チャンスが付与され、第2条件を満足している。この場合、該当する打者キャラクタは、資格フラグがONされてからパラメータ向上チャンスが付与される間の試合(4試合目)において、規定値を満足した試合は0試合である。そのため、チャンス付与部205は、該当する打者キャラクタに対してパラメータの向上量が最小のパラメータ向上チャンスを付与する。
図20では、該当する打者キャラクタは、4試合目で資格フラグがONにされ、4試合目及び5試合目と連続して規定値を満たし、6試合目の第4打席でパラメータ向上チャンスが付与され、第2条件を満足している。この場合、該当する打者キャラクタは、資格フラグがONされてからパラメータ向上チャンスが付与される試合までの間の試合(4、5、6試合目)において、規定値を満足した試合は4、5試合目の2試合である。したがって、チャンス付与部205は、図20の場合、図19の場合に比べて、パラメータ向上量が2ランク上のパラメータ向上チャンスを該当する打者キャラクタに付与する。
本実施の形態では、資格フラグがONされた試合からパラメータ向上チャンスが付与される試合までの間の試合において、規定値を満たす試合数が1つ増加する毎に、パラメータ向上量が所定の増大値(ΔSC)だけ大きなパラメータ向上チャンスが該当する打者キャラクタに付与される。そのため、図20におけるパラメータ向上量をSC2、図19におけるパラメータ向上量をSC0とすると、図20の場合、該当する打者キャラクタには、SC2=SC0+2×ΔSCのパラメータ向上チャンスが付与される。
なお、上記説明では、パラメータ向上量の増大値(ΔSC)を一定としたが、規定値を満たす試合数に応じて増大値(ΔSC)を変動させてもよい。
図19、図20の例では、該当する打者キャラクタは、パラメータ向上チャンスが付与されると直ちに第2条件を満たしているが、図17のように、第2条件を満たすまでの間に複数回、パラメータ向上チャンスを付与されることもある。
図17の例では、該当する打者キャラクタは、8試合目においてパラメータ向上チャンスが付与されて第2条件を満たしているが、4試合目、6試合目においてもパラメータ向上チャンスが付与されている。但し、4試合目、6試合目では、該当する打者キャラクタは第2条件を満たしていない。
この場合、資格フラグがONされてからパラメータ向上チャンスが付与される間の試合(4、5、6、7試合目)において、規定値を満足した試合は4試合である。したがって、チャンス付与部205は、規定値を満足した試合が0試合の場合に比べてパラメータ向上量が4ランク上のパラメータ向上チャンスを該当する打者キャラクタに付与すればよい。
この場合、パラメータ向上量がより高いパラメータ向上チャンスを得るために、資格フラグがONされてからの試合数が少ない段階で付与されたパラメータ向上チャンスにおいて、あえて第2条件を満たさないように打者キャラクタを動作させるというような戦略をユーザに採らせることができる。
図17の例において、4試合目、6試合目において該当する打者キャラクタにパラメータ向上チャンスが付与されているが、この場合、規定値を満足させる自信のあるユーザは、打者キャラクタをあえて凡打にさせ、第2条件を満たさないようにするという戦略を採る。そして、ユーザは、8試合目で付与されたパラメータ向上チャンスにおいて、該当する打者キャラクタにヒットを打たせるという戦略を採る。この場合、ユーザは、該当する打者キャラクタのパラメータ向上量を、4試合目又は6試合目において第2条件を満たした場合よりも高くすることができる。
但し、これは一例であり、1度パラメータ向上チャンスを付与した段階で、該当する打者キャラクタが連続して規定値を満たした試合数を0にリセットしてもよい。図17を例に挙げると、該当する打者キャラクタは、4試合目の第3打席でパラメータ向上チャンスが付与されたため、チャンス付与部205は、この打席の段階で、連続して規定値を満たした試合数を0にリセットする。但し、該当する打者キャラクタは、4試合目の第4打席で規定値を満たしているため、チャンス付与部205は、連続して規定値を満たした試合数を1にして、5試合目も資格フラグのONを継続させる。
5試合目の第3打席、6試合目の第1打席において、該当する打者キャラクタは、規定値を満足しているため、6試合目の第1打席の段階で、連続して満たした規定値の試合数は3となる。そして、6試合目の第3打席で、チャンス付与部205は、連続して規定値を満たした試合数が3であるため、規定値のカウント数が0の場合に比べて3ランク上のパラメータ向上チャンスを該当する打者キャラクタに付与する。但し、6試合目の第3打席では、該当する打者キャラクタは、第2条件を満たしていない。そのため、チャンス付与部205は、連続して規定値を満たした試合数を0にリセットする。但し、6試合目の第1打席において、該当する打者キャラクタは、規定値を満足しているため、7試合目においても資格フラグのONは継続されている。
(実施の形態3)
実施の形態1では、規定値として打点を採用したが、実施の形態2では、規定値を複数種類設けたことを特徴とする。なお、本実施の形態において、実施の形態1、2と同じものは説明を省く。具体的には、規定値として、打点に加えて、ヒット以上の打撃結果を採用する。ここで、ヒット以上の打撃結果とは、シングルヒット以上のヒットを打つことが採用され、例えば、2塁打、3塁打、ホームランを打つことも含まれる。以下、打点の規定値を第1規定値と記述し、ヒット以上の打撃結果の規定値を第2規定値と記述する。
野球ゲームでは、1試合で少なくとも1回打点をあげることの方が、1試合で少なくとも1回ヒットを打つことに比べて難しい。つまり、第1規定値を満足させることは、第2規定値を満足させることよりも困難である。そこで、チャンス付与部205は、第1規定値を3試合連続させて第1条件を満たした場合、第2規定値を3試合連続させて第2条件を満たした場合にくらべて、パラメータ向上量が高いパラメータ向上チャンスを該当する打者キャラクタに付与する。これにより、第1条件を満たすための規定値の難易度が高くなるにつれて、パラメータ向上量の高いパラメータ向上チャンスが該当する打者キャラクタに付与されるため、ユーザに対して納得間を与えることができる。
なお、上記の説明では、2種類の規定値を示したが、本発明はこれに限定されず、規定値の種類を3種類、4種類、5種類というように、2種類よりも多く設けてもよい。この場合も、第1条件を満たすための規定値の難易度が高くなるにつれて、チャンス付与部205は、パラメータ向上量の高いパラメータ向上チャンスを該当する打者キャラクタに付与すればよい。
なお、規定値の他の種類としては、例えば、2塁打以上を打つ、3塁打以上を打つ、及びホームランを打つことが上げられる。この場合、規定値の難易度が、例えば、シングルヒット以上を打つ<2塁打以上を打つ<打点<3塁打以上を打つ<ホームランであるとする。この場合、チャンス付与部205は、この順序でパラメータ向上量の高いパラメータ向上チャンスを該当する打者キャラクタに付与すればよい。
なお、チャンス付与部205は、規定値の難易度のみならず、第1条件の難易度に応じてパラメータ向上量の高いパラメータ向上チャンスを該当する打者キャラクタに付与してもよい。
例えば、シングルヒット以上の打撃結果を10試合連続して打つことが、打点を3試合連続してあげることよりも難しいとする。この場合、チャンス付与部205は、シングルヒット以上の打撃結果を10試合連続して打つことで第1条件を満たした場合、打点を3試合連続してあげることで第1条件を満たした場合よりも、パラメータ向上量の高いパラメータ向上チャンスを該当する打者キャラクタに付与すればよい。
また、規定値を複数種類採用する場合、規定値の難易度に応じて、第1条件の難易度が均等になるように、第1条件を満たすための試合数を変更してもよい。例えば、打点を3試合連続してあげるという第1条件に対し、難易度の均等化を図るため、シングルヒット以上の打撃結果を打つことによる第1条件を満足させる試合の連続数を5試合とすることが挙げられる。この場合、チャンス付与部205は、規定値の難易度や第1条件を満たすための難易度によらず、パラメータ向上量が同一のパラメータ向上チャンスを付与すればよくなり、処理の簡略化を図ることができる。
なお、ある打者キャラクタが種類の異なる規定値に基づく第1条件を同時に複数満たした場合、チャンス付与部205は、パラメータ向上量の高いパラメータ向上チャンスを該当するキャラクタに付与してもよい。或いは、チャンス付与部205は、複数のパラメータ向上チャンスのパラメータ向上量の合計値を持つパラメータ向上チャンスを該当するキャラクタに付与してもよい。
例えば、ある打者キャラクタが3試合連続して打点をあげて第1条件を満たすと共に、シングルヒット以上を3試合連続して打って第1条件を満たしたとする。ここで、打点を3試合連続してあげた場合に付与されるパラメータ向上チャンスのパラメータ向上量(SCA)は、ヒットを3試合連続して打った場合に付与されるパラメータ向上チャンスのパラメータ向上量(SCB)よりも高い。この場合、チャンス付与部205は、パラメータ向上量がSCAのパラメータ向上チャンスを該当する打者キャラクタに付与してもよいし、パラメータ向上量がSCA+SCBのパラメータ向上チャンスを該当する打者キャラクタに付与してもよい。
なお、上記説明では、チャンス付与部205は規定値の難易度が高くなるにつれてパラメータ向上量の高いパラメータ向上チャンスを付与したが本発明はこれに限定されない。例えば、チャンス付与部205は、規定値の難易度に拘わらずデフォルトのパラメータ向上量を持つパラメータ向上チャンスを打者キャラクタに付与する。そして、パラメータ向上部206は、打者キャラクタが第2条件を満たした場合、規定値の難易度に応じて打者キャラクタに付与するパラメータ向上量をデフォルトのパラメータ向上量から上昇させてもよい。
なお、規定値としては、上記で例示したもの以外に例えば、盗塁、投手キャラクタであれば、完投や勝利を採用すればよい。例えば、規定値として、盗塁を採用した場合、3試合連続盗塁を決めた場合、第1条件を満たすと判定すればよいし、規定値として、完投を採用した場合、3試合連続完投したのであれば、第1条件を満たすと判定すればよい。
(実施の形態4)
図3は、本発明の実施の形態4によるゲーム装置の機能構成の一例を示すブロック図である。実施の形態4によるゲーム装置は、実施の形態1〜3のゲーム装置に対して、更に成績取得部301を備えている。
本実施の形態では、キャラクタは現実世界のプロ野球の試合に参加するプロ野球選手を模擬したものである。そして、成績取得部301は、成績管理サーバ302から現実世界のプロ野球選手の成績データを取得する。なお、成績取得部301は、図1に示す通信部103を制御するプログラムにより構成され、CPU102により実行されて実現される。
そして、資格付与部204は、成績取得部301により取得された成績データにおいて、ある選手の現実世界の試合での成績が第1条件を満たす場合、当該選手に対応するキャラクタに獲得資格を付与する。つまり、ユーザのチームに属するキャラクタに対応する現実世界の選手が現実世界の試合において、打点を3試合連続してあげている場合、資格付与部204は、該当するキャラクタに対して獲得資格を付与する。
ここで、資格付与部204は、あるキャラクタのゲーム空間における成績が第1条件を満たしていなくても、当該キャラクタに対応する選手の現実世界の試合の成績が第1条件を満たしていれば、当該キャラクタに獲得資格を付与すればよい。獲得資格を付与した以降の処理は、実施の形態1〜3と同じである。
成績管理サーバ302は、インターネットを介してゲーム装置と接続されたWEBサーバであり、定期的に現実世界で繰り広げられるプロ野球の試合結果を取得する。試合結果としては、日本のプロ野球であれば、12球団のそれぞれの全ての試合に関するデータが採用される。試合に関するデータとしては、対戦チーム、試合開催日、試合開始時刻、試合終了時刻、スコア、試合に参加した全ての選手の成績データが含まれる。選手の成績データとしては、キャラクタの成績データと同様、試合毎の打撃履歴、投手であれば試合毎の投球履歴が含まれる。なお、成績管理サーバ302は、例えば、定期的なオペレータによる入力操作により現実世界の試合結果を取得すればよい。
成績取得部301は、例えば、ユーザのチームが試合を開始する際に、成績管理サーバ302にアクセスし、ユーザのチームに属するキャラクタに対応する選手の成績データを取得する。そして、取得した成績データにおいて、直近の試合において、第1条件を満たす選手が存在すれば、資格付与部204は、その選手に対応するキャラクタの資格フラグをONにすればよい。なお、資格フラグがOFFされる条件は、上記の実施の形態1〜3と同じである。
このように実施の形態4によれば、ゲーム空間における動作結果が第1条件を満たしていなくても対応する現実世界の選手の動作結果が第1条件を満たしていれば、該当するキャラクタに獲得資格が付与される。そのため、ゲームの操作に不慣れなユーザのチームに属するキャラクタに対して、パラメータ向上チャンスが全く付与されない事態を防止することができる。そのため、ゲームの操作に不慣れなユーザがゲームから遠ざかっていくことを防止することができる。
例えば、現実世界の投手が直近の所定回数の試合(例えば3試合)で連続完投した場合、資格付与部204は、該当する投手キャラクタが第1条件を満たすと判定すればよい。
(実施の形態5)
図4は、本発明の実施の形態5によるゲーム装置の機能構成の一例を示すブロック図である。なお、本実施の形態において、実施の形態1〜4と同一のものは説明を省略する。実施の形態4では、チャンス付与部205が省かれている。
パラメータ向上部401は、資格付与部204がある打者キャラクタに獲得資格を付与すると、該当する打者キャラクタに抽選処理を行うことなく、無条件にパラメータ向上チャンスを付与する。
例えば、図13に示すように、該当するキャラクタが3試合連続して打点をあげたとする。この場合、パラメータ向上部401は、4試合目のいずれかの打席で該当するキャラクタにパラメータ向上チャンスを付与する。そして、該当するキャラクタがシングルヒット以上の打撃結果を出し、第2条件を満たすと、パラメータ向上部401は、該当するキャラクタのパラメータを所定のパラメータ向上量だけ向上させる。一方、該当するキャラクタが凡退し、第2条件を満たすことができなかった場合、パラメータ向上部401は、該当するキャラクタのパラメータを向上させない。
なお、資格付与部204は、該当するキャラクタが第2条件を満たすことができた場合、次の打席から資格フラグをOFFにすればよい。一方、資格付与部204は、該当するキャラクタが第2条件を満たすことができなかった場合、該当するキャラクタの動作結果が規定値を各試合で継続して満たしているかぎり、資格フラグがONの状態を維持すればよい。
このように、実施の形態5では、あるキャラクタの動作結果が第1条件を満たすと、次の試合から無条件にパラメータ向上チャンスが付与されるため、パラメータ向上チャンスをより頻繁に発生させることができる。
なお、実施の形態5の構成において、資格付与部204を省いてもよい。この場合、パラメータ向上部401は、所定のプレイ単位までのあるキャラクタの動作結果が第1条件を満たした場合、次のプレイ単位において、ユーザの指示に基づく動作結果が第2条件を満たせば、該当するキャラクタのパラメータを向上させればよい。例えば、ある打者キャラクタが3試合連続して打点をあげたとすると、パラメータ向上部401は、該当するキャラクタが第1条件を満たしたと判定する。そして、パラメータ向上部401は、次の試合のいずれかの打席において、該当する打者キャラクタの動作結果がヒット以上の打撃結果を出せば、第2条件を満たすとして該当する打者キャラクタのパラメータを向上させればよい。一方、該当する打者キャラクタが次の試合のいずれかの打席において、ヒットを打つことができず規定値を満たすことができなければ、パラメータ向上部401は、該当する打者キャラクタのパラメータを向上させない。すなわち、この段階で、パラメータ向上に関してユーザは振出しに戻ることになる。なお、上記態様のように、ユーザが第1条件を満たした次の試合でパラメータ向上に失敗すれば振出しに戻るのではなく、下記のように、ユーザの操作結果によっては、パラメータ向上のチャンスを継続的に維持する態様とすることも可能である。
この態様については、規定値をヒット以上の打撃結果とし、第1条件を3試合連続ヒットとし、第2条件を打点とし、規定値よりも第2条件の難易度を高くすることを前提にして説明する。この場合、ある打者キャラクタが第1条件を満たすと、パラメータ向上部401は、該当する打者キャラクタが次の試合(第1試合)のいずれかの打席において打点をあげれば、第2条件を満たすとしてパラメータを向上させる点は上記説明と同じである。
一方、該当する打者キャラクタが第1試合の全打席において、打点をあげることができず第2条件を満たすことができなかったとする。この場合、該当する打者キャラクタが第1試合のいずれかの打席でヒット以上の打撃結果を出して規定値を満たせば、パラメータ向上部401は、次の第2試合において、資格フラグ=ONの状態を維持する。そして、第2試合のいずれかの打席で、該当する打者キャラクタが打点をあげて第2条件を満たせば、パラメータ向上部401は、該当する打者キャラクタのパラメータを向上させればよい。
このように、パラメータ向上部401は、資格フラグ=ONの打者キャラクタがある試合で打点をあげることができず第2条件を満たさなかったとしても、ヒット以上の打撃結果を出して規定値を満たせば、次の試合において資格フラグ=ONの状態を維持させてもよい。
(実施の形態6)
図5は、本発明の実施の形態6によるゲームシステムの機能構成の一例を示すブロック図である。実施の形態6では、実施の形態1〜4のゲーム装置を端末装置501及びゲーム制御装置502を含むゲームシステムで構成したことを特徴とする。
端末装置501は、例えば、スマートホンやボタン式携帯電話等のユーザが携帯可能な端末装置により構成されている。ゲーム制御装置502は、ネットワーク上に設けられたサーバにより構成されている。端末装置501及びゲーム制御装置502は、ネットワークを介して通信可能に接続されている。ネットワークとしては、例えば、インターネットや携帯電話通信網やLAN等が採用される。
端末装置501は、表示部511、制御部512、通信部513、及び操作部514を含む。表示部511は、液晶パネルや有機ELパネル等により構成されている。制御部512は、例えばマイクロコントローラにより構成され、端末装置501の全体を制御する。通信部513は、ネットワークを介してゲーム制御装置502と通信するための通信モジュールにより構成される。操作部514は、タッチパネルや操作ボタン等の入力装置により構成されている。
ゲーム制御装置502は、通信部521、ゲーム進行部522、資格付与部523、チャンス付与部524、パラメータ向上部525、及びゲーム管理部526を含む。通信部521は、ネットワークを介して端末装置501と通信するための通信モジュールにより構成されている。ゲーム進行部522〜ゲーム管理部526は、図2、図3に示すゲーム進行部203〜ゲームデータ記憶部207と同じである。
端末装置501は、操作部514を用いてユーザにより入力された指示をゲーム制御装置502に送信する。ゲーム制御装置502は、端末装置501から送信された指示を受信し、ゲームを進行させる。そして、ゲーム制御装置502は、ゲーム画像をネットワークを介して端末装置501に適宜送信し、ユーザにゲームの進行状況を通知する。
このように端末装置501及びゲーム制御装置502は、データを相互に送受させてゲームを進行させていく。