JP5737088B2 - 燃料電池冷却液の温度及び流量制御装置 - Google Patents

燃料電池冷却液の温度及び流量制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5737088B2
JP5737088B2 JP2011192630A JP2011192630A JP5737088B2 JP 5737088 B2 JP5737088 B2 JP 5737088B2 JP 2011192630 A JP2011192630 A JP 2011192630A JP 2011192630 A JP2011192630 A JP 2011192630A JP 5737088 B2 JP5737088 B2 JP 5737088B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel cell
coolant
flow rate
pipe
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011192630A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013054933A (ja
Inventor
佐藤 勝彦
勝彦 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Co Ltd
Original Assignee
Suzuki Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Motor Co Ltd filed Critical Suzuki Motor Co Ltd
Priority to JP2011192630A priority Critical patent/JP5737088B2/ja
Publication of JP2013054933A publication Critical patent/JP2013054933A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5737088B2 publication Critical patent/JP5737088B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Description

本発明は、燃料電池スタックを冷却する燃料電池冷却液の温度及び流量制御装置に関する。
図1は、高分子膜を有する固体高分子型(PEM型)燃料電池を用いた通常の燃料電池搭載車両の1例を示している。燃料電池搭載車両のパワープラントは、水素系、空気系及び冷却系の各部品からなる燃料電池と、該燃料電池で発電した電力を駆動力として使用するための電気系部品で構成されている。
図1に示す燃料電池搭載車両100には、複数の単一燃料電池セルを直列接続で積層してなる燃料電池スタック1が搭載されており、この燃料電池スタック1は、水素タンク4a、4bから水素管7を通して供給される水素と、空気管8を通して供給される酸素とを化学反応させることにより電力を発生するように構成されている。燃料電池スタック1の発生電力は、インバータ4を介してモータ3を回転駆動し、該モータ3に直結されている前輪6aを回転駆動するようになっている。なお、インバータ4には電力回線9を介して二次電池5が連結され、該二次電池5によりインバータ4に電力が供給され、あるいはインバータ4から二次電池5に電力が供給されるようになっている。
ところで、燃料電池搭載車両100では、燃料電池スタック1の発熱反応による温度上昇を抑えるため、該燃料電池スタック1内にポンプで燃料電池冷却液を循環させ、該燃料電池スタック1と冷却液入口管11及び冷却液出口管10を介して連結されたラジエータ2の放熱によって、燃料電池スタック1の作動温度が最適温度(例えば、80℃程度)となるように燃料電池冷却液の流量制御を行っている。
このような燃料電池冷却液は、燃料電池スタック1内を連通して流れており、燃料電池冷却液に導電性があると、電池の短絡や漏電のおそれがあるため、燃料電池冷却液には、イオン交換水(導電率は1μS/cm以下)や低導電性不凍液(例えば、導電率10μS/cm以下)が用いられている。
また、燃料電池冷却液は、直列に接続された燃料電池セル間を通流しているため、上述したように導電性があると、燃料電池の液絡による発電効率の低下、漏電の可能性を生ずることになる。
さらに、燃料電池冷却液は、グリコールの熱劣化による有機酸生成や冷却系部品材料からのイオン溶出により導電率が上昇するため、冷却液系統中にイオン交換樹脂を設置してイオンを除去し、導電率値による冷却液の管理を行っている。
なお、イオン交換樹脂は、ハウジング内に密封充填された状態で使用されているが、この密封充填物の圧力損失が高いため燃料電池冷却液系統には直結できないことから、燃料電池冷却液系統のバイパスラインに設置されていると良い。
かかる燃料電池冷却液の温度あるいは流量の制御装置の従来技術としては、特許文献1(特開2007−299574号公報)、特許文献2(特開2007−311087号公報)あるいは特許文献3(特開2003−346845号公報)等が提供されている。
特許文献1の技術は、長期停止後にpHが酸性あるいはアルカリ性に傾いた際の、燃料電池起動時にラジエータの腐食を防止するように構成されたものであり、燃料電池冷却液の温度を測定し、燃料電池の最短暖気に適した流量に調整する手段や、燃料電池冷却液のpHを測定し、pHの測定値に応じてイオン交換樹脂に流す流量を調整する手段等が記載されている。
特許文献2の技術は、燃料電池冷却液中の冷媒の流量低減を抑制して、燃料電池冷却液系の冷却性能の向上を図ったものであり、燃料電池システムの使用開始初期にイオン交換器に流す冷媒の流量をその後にイオン交換器に流す冷媒の流量よりも多くなるように、イオン交換器に流す冷媒の流量を調整する三方弁を制御する制御部を備えるとともに、燃料電池冷却液をヒータで加熱し、2個のイオン交換樹脂のうちの1個で初期溶出分を除去する手段が記載されている。
特許文献3の技術は、イオン交換器に収納されたイオン交換樹脂の使用率を的確に把握できる燃料電池の冷却装置に関するものであり、イオン交換樹脂通液前後の燃料電池冷却水の導電率を測定してイオン交換樹脂の使用率を算出し、該イオン交換樹脂の使用率に応じた流量調整を行う手段が記載されている。
特開2007−299574号公報 特開2007−311087号公報 特開2003−346845号公報
このような従来技術において、燃料電池冷却液の温度、流量制御は、燃料電池冷却液導電率の低減、燃料電池冷却液のpHの中性化、燃料電池冷却液通液時の圧力損失低減による燃料電池冷却液ポンプ動力の低減を目的として行われている。このため、燃料電池冷却液は、燃料電池の冷却や暖気に適した冷却液温度管理が行われている。
しかしながら、従来の燃料電池冷却液の温度、流量制御においては、特許文献1〜3に示すように、流量制御イオン交換樹脂への燃料電池冷却液の通液量制御が、導電率の低減(液絡、漏電防止)、pHの中性化(金属腐食の防止)、通液時の圧力損失低減による燃料電池冷却液ポンプ動力の低減、を主目的にして行われているため、下記(1)、(2)の問題点がある。
(1)イオン交換樹脂に流れる燃料電池冷却液の流量が、イオン交換樹脂の使用条件を厳密に考慮して決められていない。
(2)燃料電池冷却液の流量制御は、燃料電池の冷却を主目的とした燃料電池冷却液の温度管理がなされるため、イオン交換樹脂の最適使用温度よりも通液温度が高くなり、熱劣化によりイオン交換樹脂の寿命が短縮される可能性が高い。
すなわち、イオン交換樹脂としては、マクロポーラス型やゲル型のものが使用されているが、特に陰イオン交換樹脂はマクロポーラス型、ゲル型のいずれの場合も高熱に弱く、従って60℃以下での使用が推奨されている。
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、燃料電池冷却液の流量制御を空間速度を用いて制御し、イオン交換樹脂の使用条件に厳密に適合した燃料電池冷却液の流量が得られるように制御するとともに、燃料電池冷却液の温度制御をイオン交換樹脂の最適使用温度以下に保持するようにした燃料電池冷却液の温度及び流量制御装置を提供することにある。
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明は、燃料電池と、該燃料電池を冷却する燃料電池冷却液の放熱を行うラジエータと、前記燃料電池の出口と前記ラジエータとを接続する冷却液出口管と、前記ラジエータと前記燃料電池の入口とを接続する冷却液入口管とを備えた燃料電池冷却液の温度及び流量制御装置において、前記冷却液出口管から分岐し、前記冷却液出口管と前記冷却液入口管とを前記ラジエータの上流側で短絡して接続する第1のバイパス管と、前記冷却液出口管に設けられ、前記冷却液出口管内の前記燃料電池冷却液を前記第1のバイパス管を通して前記冷却液入口管に流すように制御される第1の流量制御弁と、前記冷却液入口管の流路の一部が前記冷却液入口管から分岐して迂回する第2のバイパス管と、該第2のバイパス管に設けられたイオン交換器と、前記冷却液入口管と前記第2のバイパス管との分岐部に設けられ、前記冷却液入口管内の前記燃料電池冷却液を前記第2のバイパス管を通して前記イオン交換器に流すように制御される第2の流量制御弁とを備え、前記冷却液入口管の前記第2のバイパス管の合流部よりも下流側には、前記燃料電池冷却液の温度を検出する冷却液温度測定部と、前記燃料電池冷却液の導電率を検出する導電率測定部が設置され、前記冷却液温度測定部によって検出された前記燃料電池冷却液の温度が所定の温度未満であるとき、前記冷却液出口管内の前記燃料電池冷却液を前記第1のバイパス管を通して前記冷却液入口管に流すように前記第1の流量制御弁を制御し、前記導電率測定部によって検出された前記燃料電池冷却液の導電率が所定の導電率を超えるとき、前記燃料電池冷却液の空間速度が所定値範囲内となるように、前記第2の流量制御弁によって前記イオン交換器への前記燃料電池冷却液の流量を制御する空間速度コントローラを備え、前記第2のバイパス管の前記イオン交換器の上流側には、前記燃料電池冷却液の温度を降下させる放熱部が設けられている。
上述の如く、本発明に係る燃料電池冷却液の温度及び流量制御装置では、前記冷却液出口管から分岐し、前記冷却液出口管と前記冷却液入口管とを前記ラジエータの上流側で短絡して接続する第1のバイパス管と、前記冷却液出口管に設けられ、前記冷却液出口管内の前記燃料電池冷却液を前記第1のバイパス管を通して前記冷却液入口管に流すように制御される第1の流量制御弁と、前記冷却液入口管の流路の一部が前記冷却液入口管から分岐して迂回する第2のバイパス管と、該第2のバイパス管に設けられたイオン交換器と、前記冷却液入口管と前記第2のバイパス管との分岐部に設けられ、前記冷却液入口管内の前記燃料電池冷却液を前記第2のバイパス管を通して前記イオン交換器に流すように制御される第2の流量制御弁とを備え、前記冷却液入口管の前記第2のバイパス管の合流部よりも下流側には、前記燃料電池冷却液の温度を検出する冷却液温度測定部と、前記燃料電池冷却液の導電率を検出する導電率測定部が設置され、前記冷却液温度測定部によって検出された前記燃料電池冷却液の温度が所定の温度未満であるとき、前記冷却液出口管内の前記燃料電池冷却液を前記第1のバイパス管を通して前記冷却液入口管に流すように前記第1の流量制御弁を制御し、前記導電率測定部によって検出された前記燃料電池冷却液の導電率が所定の導電率を超えるとき、前記燃料電池冷却液の空間速度が所定値範囲内となるように、前記第2の流量制御弁によって前記イオン交換器への前記燃料電池冷却液の流量を制御する空間速度コントローラを備え、前記第2のバイパス管の前記イオン交換器の上流側には、前記燃料電池冷却液の温度を降下させる放熱部が設けられているので、イオン交換器のイオン交換樹脂の燃料電池冷却液の通液が、空間速度コントローラで設定されたSV=20〜50の範囲での最低流量で行われることになり、常時所要の通液量つまり通液量不足や通液量過大となることがなく、最適使用温度を含めた温度イオン交換樹脂の使用条件に適合する燃料電池冷却液の流量を得ることができ、イオン交換器でのイオン交換樹脂の性能を十分に引き出すことができる。これによって、イオン交換器のイオン交換樹脂の交換頻度を減らすことができる。
また、常時、空間速度を20〜50の範囲での最低流量に保持することができる。
さらに、イオン交換器内のイオン交換樹脂に通液する燃料電池冷却液の温度を低下させることができ、これによりイオン交換樹脂の熱劣化を効果的に防止できる。したがって、イオン交換樹脂の寿命を延ばすことが可能となり、ランニングコストを低減させることができる。
本発明が適用される燃料電池搭載車両を示す全体構成図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池冷却系統を示す構成図である。 上記実施形態における空間速度コントローラの制御ブロック図である。 上記実施形態における空間速度コントローラの制御フローチャートである。
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明が適用される燃料電池搭載車両の全体構成図である。
図1に示されるように、固体高分子型(PEM型)燃料電池を用いた燃料電池搭載車両100においては、燃料電池スタック1の発熱反応による温度上昇を抑えるため、燃料電池スタック1内にポンプで燃料電池冷却液、つまり、グリコール系冷却液(例えば、エチレングリコール/純水/インヒビタ混合溶液、初期導電率=2μS/cm)を循環させ、燃料電池スタック1と冷却液入口管11及び冷却液出口管10を介して連結されたラジエータ2の放熱によって、燃料電池スタック1の作動温度が80℃程度の最適温度となるように燃料電池冷却液の流量制御を行っている。
ラジエータ2へ流す燃料電池冷却液の流量は、燃料電池の発電状態、燃料電池搭載車両100の走行状態等に応じた必要放熱量から燃料電池冷却液の温度をもとに設定されており、必要放熱量は次式から求められる。
必要放熱量Q(W)=燃料電池冷却液の流量(m/s)×比熱(J/kg・K)×密度(kg/m)×ラジエータ出入口温度差(ΔK)
なお、図1に示す燃料電池搭載車両100の他の構成は、従来技術の項で述べたものと同様である。
図2は本発明の実施形態に係る燃料電池冷却系統の構成図、図3はこの実施形態における空間速度コントローラの制御ブロック図である。
図2及び図3に示すように、本実施形態の燃料電池搭載車両100においては、燃料電池スタック1の発熱反応による温度上昇を抑えるため、燃料電池スタック1の冷却液出口管10及び冷却液入口管11のそれぞれにラジエータ2が接続され、冷却液出口管10の途中の中間部にモータ220及びポンプ210が設置されており、このポンプ210により、燃料電池冷却液が燃料電池スタック1から冷却液出口管10、ポンプ210、ラジエータ2、冷却液入口管11を流れて循環し、該ラジエータ2の放熱によって、燃料電池スタック1の作動温度が80℃程度の最適温度となるように燃料電池冷却液の流量制御が行われている。
かかる燃料電池冷却液は、燃料電池スタック1内を連通して流れており、燃料電池冷却液に導電性があると、電池の短絡や漏電の可能性があるため、燃料電池冷却液には、イオン交換水(導電率は1μS/cm以下)や低導電性不凍液(例えば導電率10μS/cm以下)が用いられている。
また、本実施形態の燃料電池冷却系統においては、冷却液出口管10から分岐し、冷却液出口管10と冷却液入口管11とをラジエータ2の上流側で短絡して互いに接続するための第1のバイパス管19が設けられている。そのため、冷却液出口管10と第1のバイパス管19との分岐部には、冷却液出口管10を流れる燃料電池冷却液を、ラジエータ2に流し、あるいは、第1のバイパス管19を通して冷却液入口管11に流すように切り換える第1の流量制御弁13が設けられている。しかも、燃料電池冷却液の流量は、第1の流量制御弁13の開度を調整することにより、制御可能となっている。
そして、燃料電池スタック1の起動時であって、燃料電池冷却液の温度が低いときには、第1の流量制御弁13によりラジエータ2側を閉じて、ラジエータ2に燃料電池冷却液が流れないようにし、燃料電池冷却液の温度を上げて早期暖気が行えるように設定されている。
また、車両走行直後等の燃料電池冷却液の温度が高い(例えば70℃以上)ときには、第1の流量制御弁13により第1のバイパス管19には燃料電池冷却液を流さず、ラジエータ2側のみに燃料電池冷却液を流すように設定されている。
一方、冷却液入口管11の流路の途中には、一部を冷却液入口管11から分岐して迂回しつつ元の冷却液入口管11の流路に合流するように形成した第2のバイパス管20が設けられており、冷却液入口管11と第2のバイパス管20との上流側分岐部には、第2の流量制御弁14が設けられている。しかも、第2のバイパス管20の途中の中間部には、イオン交換器15が設けられている。
このイオン交換器15には、イオン交換樹脂が交換器本体のハウジング内に密封充填されているが、この密封充填物の圧力損失が高いため、燃料電池冷却液系統つまり燃料電池入口管11の系統には設置できず、燃料電池冷却液系統の第2のバイパス管20に設置されている。なお、第1の流量制御弁13及び第2の流量制御弁14としては、電磁式三方流量制御弁が用いられている。
第2の流量制御弁14は、その開度を調整して燃料電池冷却液が第2のバイパス管20を通って、イオン交換器15に流れる量を制御することが可能となっている。そして、第2の流量制御弁14が開くと、燃料電池冷却液が第2のバイパス管20を通って、イオン交換器15に流れ、該イオン交換器15によって第2のバイパス管20内を流れる燃料電池冷却液中のイオンを除去するように構成されている。
すなわち、燃料電池冷却液の熱劣化による有機酸生成や冷却系部品からのイオンの溶出により燃料電池冷却液の導電率が設定値(例えば、5μS/cm)以上になった場合には、第2の流量制御弁14により第2のバイパス管20及びイオン交換器15に燃料電池冷却液を流し、イオン交換樹脂により燃料電池冷却液中のイオンを除去するように設定されている。
なお、導電率が設定値(例えば、5μS/cm)以下の場合は、第2の流量制御弁14により第2のバイパス管20を閉じ、第2のバイパス管20及びイオン交換器15に燃料電池冷却液を流さず、ラジエータ2側のみに燃料電池冷却液を流すように設定されている。
また、冷却液入口管11の第2のバイパス管20の合流部よりも下流側には、燃料電池冷却液の温度を検出する冷却液温度測定部22と、燃料電池冷却液の導電率を検出する導電率測定部12がそれぞれ設置されている。
さらに、本実施形態の燃料電池冷却系統には、コントローラ23が設置されており、当該コントローラ23によって、ポンプ210の駆動用モータ220の回転数を制御して燃料電池冷却液のポンプ210の送出量を制御するとともに、第1の流量制御弁13の開度を調整して燃料電池冷却液のラジエータ2への流量を制御するように構成されている。
また、本発明の実施形態の温度及び流量制御装置では、イオン交換器冷却液の空間速度(SV)が予め設定された所定値範囲内となるように、第2の流量制御弁14の開度による燃料電池冷却液のイオン交換器15への流量制御が、図3に示すように、空間速度コントローラ231によって制御されるようになっている。
この空間速度SVは、次式によって求められる。
空間速度SV=イオン交換器15への燃料電池冷却液の流量(Q1)/イオン交換器15の容量(W0)
図3において、空間速度コントローラ231は次のように作動する。
すなわち、イオン交換樹脂容量設定部17においては、イオン交換器15のイオン交換樹脂容量(W0)を例えば300mLに設定する。そして、冷却液量算出部18では、そのときの第2の流量制御弁14の開度からイオン交換器15に供給される燃料電池冷却液の量(Q1)を算出する。
また、空間速度算出部16では、上記式により空間速度SV(イオン交換器15への燃料電池冷却液の流量(Q1)/イオン交換器15の容量(W0))を算出する。
空間速度設定部21では、かかる空間速度SVの適正値を、予めSV=20〜50となるように設定する。
したがって、空間速度コントローラ231は、空間速度算出部16の空間速度SVが、空間速度設定部21のSV=20〜50となるように、第2の流量制御弁14の開度を修正して、イオン交換器15に供給される燃料電池冷却液の流量制御を行う。
また、空間速度コントローラ231は、イオン交換器15に供給される燃料電池冷却液の導電率が極端に高い場合(例えば数十μS/cm)には、燃料電池保護の観点から第2のバイパス管20への通液量を多くするため、SV=50となるような流量制御を行う。
さらに、イオン交換器15に供給される燃料電池冷却液の冷却液温度は低いが、導電率が高い場合には、早期暖気およびポンプ動力低減の観点から第2のバイパス管20への通液量がSV=20になるような流量制御を行う。
次に、図4は本発明の実施形態における空間速度コントローラの制御フローチャートである。図4を参照しながら、本実施形態における空間速度コントローラ231の制御の1例について説明する。
まず、冷却液温度測定部22により燃料電池冷却液の温度測定値Tを測定し、導電率測定部12により燃料電池冷却液の導電率測定値Uを測定する。
(1)温度測定値T<70℃ 、導電率測定値U<5μS/cmのとき、
第1の流量制御弁13は開で燃料電池冷却液の循環流量=必要最低流量、
ラジエータ2側は閉となりラジエータ2側の流量はゼロ(0)
第2の流量制御弁14は閉で、燃料電池冷却液のイオン交換器15側の流量=ゼロ(0)
(2)温度測定値T<70℃と変わらず、導電率測定値U>5μS/cmと多くなったとき、
第1の流量制御弁13は開で、燃料電池冷却液の循環流量=必要最低流量、ラジエータ2側は閉となりラジエータ2側の流量はゼロ(0)
第2の流量制御弁14は開で、燃料電池冷却液のイオン交換器15側の流量は、SV=20〜50の範囲での最低流量
(3)温度測定値T>70℃と上昇し,導電率測定値U<5μS/cmのように小さくなったとき、
第1の流量制御弁13は閉で燃料電池冷却液の循環流量=ゼロ(0)
ラジエータ2側は開となりラジエータ2側の流量=必要最低流量
第2の流量制御弁14は閉で、燃料電池冷却液のイオン交換器15側の流量=ゼロ(0)
(4)温度測定値T>70℃と上昇し,導電率測定値U>5μS/cmも大きくなったとき、
第1の流量制御弁13は閉で燃料電池冷却液の循環流量=ゼロ(0)
ラジエータ2側は開となりラジエータ2側の流量=必要最低流量
前記第2の流量制御弁14は開で、燃料電池冷却液のイオン交換器15側の流量は、SV=20〜50の範囲での最低流量
かかる冷却液温度測定部22による燃料電池冷却液の温度測定値Tと、導電率測定部12による燃料電池冷却液の導電率測定値Uの測定を連続して行い、空間速度コントローラ231は上記(1)〜(4)の操作を連続して行う。
したがって、このように空間速度コントローラ231を構成すれば、イオン交換器15のイオン交換樹脂の燃料電池冷却液の通液が、空間速度コントローラ231で設定されたSV=20〜50の範囲での最低流量で行われるので、常時、所要の通液量つまり通液量不足や通液量過大となることがなく、イオン交換器15でのイオン交換樹脂の性能を十分に引き出すことができる。これによって、イオン交換器15のイオン交換樹脂の交換頻度を減らすことができる。
一方、本発明の実施形態の燃料電池冷却系統では、図2に示すように、第2のバイパス管20のイオン交換器15の上流側に放熱部31が設けられている。
燃料電池スタック1の作動温度は80℃程度、燃料電池冷却液の温度も80℃程度であるため、燃料電池冷却液をそのままイオン交換器15に通液すると、イオン交換樹脂を熱劣化させることになる。そのため、本実施形態の燃料電池冷却系統では、イオン交換器15への導入管部分に放熱部31を設けて、燃料電池冷却液の温度を低下させるように構成されている。
放熱部31としては、アルミニウム等の熱伝導率が高い材質の配管に放熱フインを設ける手段、あるいは放熱部にベルチェ素子を貼り付ける手段等がある。
このように、本実施形態の燃料電池冷却系統では、第2のバイパス管20のイオン交換器15の上流側に放熱部31が設けられているので、イオン交換器15内のイオン交換樹脂に通液する燃料電池冷却液の温度を60℃以下に低下させることが可能となり、イオン交換樹脂の熱劣化を防止できる。これにより、イオン交換樹脂の寿命を延長できる。
ここで、イオン交換器15への通液条件の空間速度SV=20〜50が本発明の実際のシステムで、実現可能か否かを検証した。
・前提条件:イオン交換樹脂容量=500mL
SV=20設定時流量=0.16L/min
SV=50設定時流量=0.4L/min
(1)燃料電池起動直後等の暖気時
流路:燃料電池スタック1出口→第1の流量制御弁13→第1のバイパス管19→第2の流量制御弁14→第2のバイパス管20→イオン交換器15→燃料電池スタック1入口
燃料電池冷却液流量:1L/min程度
第1の流量制御弁13:主流路全閉、第1のバイパス管19側全開→可能
第2の流量制御弁14:主流路、第2のバイパス管20側を分流比率制御→可能
Sv=20設定時:主流路流量0,84L/min、第2の流量制御弁14側流量0.16L/min
SV=50設定時:主流路流量0,6L/min、第2の流量制御弁14側流量0.4L/min
・第2の流量制御弁14に分解能0.2%以下の性能を持つ三方流量制御弁を使用することで実現可能
(2)定常運転時等燃料電池冷却時
流路:燃料電池スタック1出口→第1の流量制御弁13→ラジエータ2→第2の流量制御弁14→第2のバイパス管20→イオン交換器15→燃料電池スタック1入口
燃料電池冷却液流量:80L/min程度
第1の流量制御弁13:主流路全開、第1のバイパス管19側全閉→可能
第2の流量制御弁14:主流路、第2のバイパス管20側を分流比率制御→可能
SV=20設定時:主流路流量78.84L/min、第2の流量制御弁14側流量0.16L/min
SV=50設定時:主流路流量79.6L/min、第2の流量制御弁14側流量0.4L/min
第2の流量制御弁14に分解能0.2%以下の性能を持つ三方流量制御弁を使用することで実現可能

以上のように、SVの適正値をSV=20〜50とした本発明の実際のシステムにおいて、実現可能であった。
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。
1 燃料電池スタック
2 ラジエータ
3 モータ
4 インバータ
4a,4b 水素タンク
5 二次電池
7 水素管
8 空気管
10 冷却液出口管
11 冷却液入口管
12 導電率測定部
13 第1の流量制御弁
14 第2の流量制御弁
15 イオン交換器
16 空間速度算出部
17 イオン交換樹脂容量設定部
18 冷却液量算出部
19 第1のバイパス管
20 第2のバイパス管
21 空間速度設定部
22 冷却液温度測定部
21 空間速度設定部
23 コントローラ
31 放熱部
210 ポンプ
220 モータ
231 空間速度コントローラ
SV 空間速度
Q1 イオン交換器への燃料電池冷却液の流量
W0 イオン交換器の容量


Claims (1)

  1. 燃料電池と、該燃料電池を冷却する燃料電池冷却液の放熱を行うラジエータと、前記燃料電池の出口と前記ラジエータとを接続する冷却液出口管と、前記ラジエータと前記燃料電池の入口とを接続する冷却液入口管とを備えた燃料電池冷却液の温度及び流量制御装置において、
    前記冷却液出口管から分岐し、前記冷却液出口管と前記冷却液入口管とを前記ラジエータの上流側で短絡して接続する第1のバイパス管と、前記冷却液出口管に設けられ、前記冷却液出口管内の前記燃料電池冷却液を前記第1のバイパス管を通して前記冷却液入口管に流すように制御される第1の流量制御弁と、前記冷却液入口管の流路の一部が前記冷却液入口管から分岐して迂回する第2のバイパス管と、該第2のバイパス管に設けられたイオン交換器と、前記冷却液入口管と前記第2のバイパス管との分岐部に設けられ、前記冷却液入口管内の前記燃料電池冷却液を前記第2のバイパス管を通して前記イオン交換器に流すように制御される第2の流量制御弁とを備え
    前記冷却液入口管の前記第2のバイパス管の合流部よりも下流側には、前記燃料電池冷却液の温度を検出する冷却液温度測定部と、前記燃料電池冷却液の導電率を検出する導電率測定部が設置され、
    前記冷却液温度測定部によって検出された前記燃料電池冷却液の温度が所定の温度未満であるとき、前記冷却液出口管内の前記燃料電池冷却液を前記第1のバイパス管を通して前記冷却液入口管に流すように前記第1の流量制御弁を制御し、前記導電率測定部によって検出された前記燃料電池冷却液の導電率が所定の導電率を超えるとき、前記燃料電池冷却液の空間速度が所定値範囲内となるように、前記第2の流量制御弁によって前記イオン交換器への前記燃料電池冷却液の流量を制御する空間速度コントローラを備え
    前記第2のバイパス管の前記イオン交換器の上流側には、前記燃料電池冷却液の温度を降下させる放熱部が設けられていることを特徴とする燃料電池冷却液の温度及び流量制御装置。
JP2011192630A 2011-09-05 2011-09-05 燃料電池冷却液の温度及び流量制御装置 Active JP5737088B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011192630A JP5737088B2 (ja) 2011-09-05 2011-09-05 燃料電池冷却液の温度及び流量制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011192630A JP5737088B2 (ja) 2011-09-05 2011-09-05 燃料電池冷却液の温度及び流量制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013054933A JP2013054933A (ja) 2013-03-21
JP5737088B2 true JP5737088B2 (ja) 2015-06-17

Family

ID=48131741

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011192630A Active JP5737088B2 (ja) 2011-09-05 2011-09-05 燃料電池冷却液の温度及び流量制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5737088B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102013020787A1 (de) * 2013-12-11 2015-06-11 Daimler Ag Brennstoffzellen-Kühlkreislauf, ein Kraftfahrzeug und Verfahren zum Betreiben des Brennstoffzellen-Kühlkreislaufs
KR101592652B1 (ko) * 2013-12-30 2016-02-12 현대자동차주식회사 연료전지 차량의 열 관리 시스템 및 방법
JP7119691B2 (ja) * 2018-07-19 2022-08-17 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム
JP7156890B2 (ja) * 2018-09-27 2022-10-19 株式会社Subaru 燃料電池システム
JP7107212B2 (ja) * 2018-12-26 2022-07-27 株式会社デンソー 電池冷却システム
CN110993987B (zh) * 2019-12-20 2021-01-12 东风汽车集团有限公司 燃料电池汽车冷却系统及其控制方法
CN113791354B (zh) * 2021-08-11 2023-05-02 岚图汽车科技有限公司 一种动力电池测试系统及方法
CN113972389B (zh) * 2021-10-26 2023-06-06 上海重塑能源科技有限公司 一种多堆燃料电池系统的水热管理集成装置及其工作方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3659173B2 (ja) * 2001-01-24 2005-06-15 日産自動車株式会社 燃料電池冷却液の導電率管理装置
JP3979581B2 (ja) * 2002-06-07 2007-09-19 本田技研工業株式会社 燃料電池用の冷却水循環供給システム
JP2004192959A (ja) * 2002-12-11 2004-07-08 Nissan Motor Co Ltd 燃料電池の冷却装置
JP2006164553A (ja) * 2004-12-02 2006-06-22 Nissan Motor Co Ltd 燃料電池導電率管理システム
JP2006164811A (ja) * 2004-12-09 2006-06-22 Nissan Motor Co Ltd 燃料電池システム
JP5135863B2 (ja) * 2007-04-17 2013-02-06 富士電機株式会社 燃料電池発電システム
JP2010003448A (ja) * 2008-06-18 2010-01-07 Toyota Boshoku Corp 燃料電池の冷却システム
JP5342223B2 (ja) * 2008-12-09 2013-11-13 本田技研工業株式会社 燃料電池システムの冷却装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013054933A (ja) 2013-03-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5737088B2 (ja) 燃料電池冷却液の温度及び流量制御装置
CN109278590B (zh) 一种氢燃料电池汽车热管理系统
US10388971B2 (en) Fuel cell stack thermal management
JP4066361B2 (ja) 燃料電池の冷却システム
CN106941183B (zh) 燃料电池系统和燃料电池车辆
WO2016002503A1 (ja) 燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法
WO2016203307A2 (en) Method for cold-start of fuel cell stack
JP2010003448A (ja) 燃料電池の冷却システム
JP2015128049A (ja) 燃料電池車両の熱管理システム及び方法
JP2013119259A (ja) 車載用バッテリ温度調整装置
WO2015182364A1 (ja) 電解液循環型電池
JP2007280827A (ja) 燃料電池用の温度制御システム
JP2006179198A (ja) 燃料電池システム
JP5287179B2 (ja) 燃料電池システムの起動制御装置
JP6160983B2 (ja) 燃料電池システム
JP5543292B2 (ja) 車載用燃料電池システム
JP6137951B2 (ja) 燃料電池システム及びその停止方法
JP7156890B2 (ja) 燃料電池システム
JP2008147121A (ja) 燃料電池評価装置
JP2017081213A (ja) 燃料電池車
CN210283969U (zh) 车用燃料电池热管理系统
JP2011000922A (ja) 燃料電池搭載車両の燃料タンク温度管理装置
JP5491910B2 (ja) 燃料電池システム
JP2010123493A (ja) 燃料電池システム
JP2008123840A (ja) 燃料電池システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140423

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150115

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150303

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150324

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150406

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5737088

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151