JP5736055B2 - 移動通信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、一般セル及び特定セルが混在する移動通信システムに適用される移動通信方法に関する。
近年、LTE(Long Term Evolution)などの次世代移動通信システムが提案されている。
ところで、移動通信システムでは、カバーエリアが異なる複数種類のセル(例えば、一般セル及び特定セル)の混在が想定される。一般セルのカバーエリアは、特定セルのカバーエリアよりも広い。一般セルは、例えば、通信事業者によって提供されるマクロセルである。特定セルは、例えば、通信事業者以外の第三者によって提供されるフェムトセル又はホームセルである。但し、特定セルは、通信事業者によって提供されるCSG(Closed Subscriber Group)セル又はピコセルであってもよい。
ここで、特定セルのカバーエリアは、一般セルのカバーエリア内に存在することが考えられる。このようなケースでは、一般セルにおいてアイドル状態又はコネクティッド状態である移動端末(以下、一般移動端末)から送信される上り方向信号が特定セルに対して干渉を与えることが考えられる。
しかしながら、一般セルは、特定セルに干渉を与える一般移動端末を特定することができない。従って、特定セルから一般セルに対して干渉が生じている旨を示す信号(例えば、OI:Overload Indicator)が送信されても、一般セルは、特定セルが受ける干渉を解消することができない。
3GPP TS36.300 V9.4.0
第1の特徴に係る移動通信方法は、一般セルを管理する一般基地局と、前記一般セルのカバーエリアよりも狭いカバーエリアを有する特定セルを管理する特定基地局とを含む移動通信システムに適用される。前記特定セルのカバーエリア端のうち、前記一般基地局に最も近い端と前記一般基地局との間の距離が距離LMINである。前記特定セルのカバーエリア端のうち、前記一般基地局から最も遠い端と前記一般基地局との間の距離が距離LMAXである。移動通信方法は、前記一般基地局から、前記一般セルにおいてコネクティッド状態の移動端末である一般移動端末のうち、前記距離LMINから距離LMAXまでの範囲を示す帯状の環状領域内に位置する前記一般移動端末に対して、前記特定セルで用いる周波数とは異なる周波数へのハンドオーバを指示するステップAを備える。
第1の特徴において、前記帯状の環状領域は、前記一般セルから前記特定セルにハンドオーバする前記移動端末の下りリンク信号の同期タイミングと前記一般セルから前記特定セルにハンドオーバする前記移動端末の上りリンク信号の同期タイミングとの差異によって定められることを特徴とする請求項1に記載の移動通信方法。
第1の特徴において、前記帯状の環状領域は、前記特定セルから前記一般セルにハンドオーバする前記移動端末の上りリンク信号の同期タイミング補正値によって定められることを特徴とする請求項1に記載の移動通信方法。
第1の特徴において、移動通信方法は、前記特定基地局から前記一般基地局に対して、前記特定セルにおいて干渉が生じている旨を示す干渉レポートを送信するステップBを備える。前記ステップAにおいて、前記一般基地局から前記一般移動端末に対して、前記干渉レポートに応じて、前記ハンドオーバを指示する。
第1の特徴において、前記一般基地局は、前記特定基地局の地理的な位置を記憶する。移動通信方法は、前記一般基地局から、前記特定セルで用いる周波数とは異なる周波数へのハンドオーバを行った前記一般移動端末のうち、前記特定セルのカバーエリアに十分に離れた前記一般移動端末に対して、前記特定セルで用いる周波数と同じ周波数へのハンドオーバを指示するステップCを備える。
第1の特徴において、前記一般移動端末は、前記特定セルで用いる周波数とは異なる周波数へのハンドオーバを指示された地理的な位置を記憶する。移動通信方法は、前記一般移動端末の位置が記憶された位置である場合に、前記一般移動端末から前記一般基地局に対して、前記特定セルの近傍に位置する旨を示す近傍通知信号を送信するステップDを備える。
第1の特徴において、移動通信方法は、前記一般基地局から前記一般移動端末に対して、前記近傍通知信号に応じて、前記特定セルで用いる周波数とは異なる周波数へのハンドオーバを指示するステップEを備える。
第1の特徴において、移動通信方法は、前記一般基地局が、前記近傍通知信号に応じて、前記近傍通知信号を送信する前記一般移動端末が用いる周波数の候補から、前記特定セルで用いる周波数を除外するステップFを備える。
第2の特徴に係る移動通信方法は、一般セルを管理する一般基地局と、前記一般セルのカバーエリアよりも狭いカバーエリアを有する特定セルを管理する特定基地局とを含む移動通信システムに適用される。前記特定セルのカバーエリア端のうち、前記一般基地局に最も近い端と前記一般基地局との間の距離が距離LMINである。前記特定セルのカバーエリア端のうち、前記一般基地局から最も遠い端と前記一般基地局との間の距離が距離LMAXである。移動通信方法は、前記一般セルにおいてコネクティッド状態の移動端末である一般移動端末のうち、前記距離LMINから距離LMAXまでの範囲を示す帯状の環状領域内に位置する前記一般移動端末から前記前記特定基地局に対して、干渉検出用RACH信号を送信するステップAと、前記特定基地局から前記一般基地局に対して、前記干渉検出用RACH信号の検出結果を通知するステップBとを備える。
第2の特徴において、前記帯状の環状領域は、前記一般セルから前記特定セルにハンドオーバする前記移動端末の下りリンク信号の同期タイミングと前記一般セルから前記特定セルにハンドオーバする前記移動端末の上りリンク信号の同期タイミングとの差異に基づいて定められる。
第2の特徴において、前記帯状の環状領域は、前記特定セルから前記一般セルにハンドオーバする前記移動端末の上りリンク信号の同期タイミング補正値に基づいて定められる。
第2の特徴において、移動通信方法は、前記一般基地局から前記一般移動端末に対して、前記干渉検出用RACH信号の送信に用いるRACHパラメータ、及び、前記干渉検出用RACH信号の送信タイミングを送信するステップCを備える。前記干渉検出用RACH信号の送信タイミングは、前記一般セルと前記特定セルとのタイミングずれ量に基づいて定められる。
第2の特徴において、移動通信方法は、記特定基地局から前記一般基地局に対して、前記RACHパラメータを選択するためのRACHパラメータ候補を通知するステップDを備える。
第2の特徴において、移動通信方法は、前記特定セルにおいて干渉が生じている場合に、前記ステップDにおいて、前記特定基地局から前記一般基地局に対して、前記RACHパラメータ候補を通知する。
第2の特徴において、前記一般基地局が、前記干渉検出用RACH信号が送信されているRACH送信期間において、前記一般セルにおいて上りリンク無線リソースを割当てずに、上りリンク無線リソースのスケジューリングを規制するステップEを備える。
図1は、第1実施形態に係る移動通信システム100を示す図である。 図2は、第1実施形態に係る無線フレームを示す図である。 図3は、第1実施形態に係る無線リソースを示す図である。 図4は、第1実施形態に係る適用ケースを示す図である。 図5は、第1実施形態に係る帯状の環状領域111Xを示す図である。 図6は、第1実施形態に係る帯状の環状領域111Xを示す図である。 図7は、第1実施形態に係るMeNB110Aを示すブロック図である。 図8は、第1実施形態に係るHeNB110Bを示すブロック図である。 図9は、第1実施形態に係る移動通信システム100の動作を示すシーケンス図である。 図10は、第2実施形態に係る干渉検出用RACH信号の送信タイミングを示す図である。 図11は、第2実施形態に係る移動通信システム100の動作を示すシーケンス図である。
以下において、本発明の実施形態に係る移動通信システムについて、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。
ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。従って、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
[実施形態の概要]
実施形態に係る移動通信方法は、一般セルを管理する一般基地局と、前記一般セルのカバーエリアよりも狭いカバーエリアを有する特定セルを管理する特定基地局とを含む移動通信システムに適用される。前記特定セルのカバーエリア端のうち、前記一般基地局に最も近い端と前記一般基地局との間の距離が距離LMINである。前記特定セルのカバーエリア端のうち、前記一般基地局から最も遠い端と前記一般基地局との間の距離が距離LMAXである。移動通信方法は、前記一般基地局から、前記一般セルにおいてコネクティッド状態の移動端末である一般移動端末のうち、前記距離LMINから距離LMAXまでの範囲を示す帯状の環状領域内に位置する前記一般移動端末に対して、前記特定セルで用いる周波数とは異なる周波数へのハンドオーバを指示するステップAを備える。
実施形態では、一般基地局は、距離LMINから距離LMAXまでの範囲を示す帯状の環状領域内に位置する一般移動端末に対して、特定セルで用いる周波数とは異なる周波数へのハンドオーバを指示する。従って、特定セルに与える干渉の干渉源(一般移動端末)を特定することができていなくても、特定セルにおいて生じる干渉が抑制される。
[第1実施形態]
(移動通信システム)
以下において、第1実施形態に係る移動通信システムについて説明する。図1は、第1実施形態に係る移動通信システム100を示す図である。
図1に示すように、移動通信システム100は、無線端末10(以下、UE10)と、コアネットワーク50とを含む。また、移動通信システム100は、第1通信システムと第2通信システムとを含む。
第1通信システムは、例えば、LTE(Long Term Evolution)に対応する通信システムである。第1通信システムは、例えば、基地局110A(以下、MeNB110A)と、ホーム基地局110B(以下、HeNB110B)と、ホーム基地局ゲートウェイ120B(以下、HeNB−GW120B)と、MME130とを有する。
なお、第1通信システムに対応する無線アクセスネットワーク(E−UTRAN;Evoled Universal Terrestrial Radio Access Network)は、MeNB110A、HeNB110B及びHeNB−GW120Bによって構成される。
第2通信システムは、例えば、UMTS(Universal Mobile Telecommunication System)に対応する通信システムである。第2通信システムは、基地局210A(以下、MNB210A)と、ホーム基地局210B(以下、HNB210B)と、RNC220Aと、ホーム基地局ゲートウェイ220B(以下、HNB−GW220B)と、SGSN230とを有する。
なお、第2通信システムに対応する無線アクセスネットワーク(UTRAN;Universal Terrestrial Radio Access Network)は、MNB210A、HNB210B、RNC220A、HNB−GW220Bによって構成される。
UE10は、第2通信システム或いは第1通信システムと通信を行うように構成された装置(User Equipment)である。例えば、UE10は、MeNB110A及びHeNB110Bと無線通信を行う機能を有する。或いは、UE10は、MNB210A及びHNB210Bと無線通信を行う機能を有する。
MeNB110Aは、一般セル111Aを管理しており、一般セル111Aに存在するUE10と無線通信を行う装置(evolved NodeB)である。
HeNB110Bは、特定セル111Bを管理しており、特定セル111Bに存在するUE10と無線通信を行う装置(Home evolved NodeB)である。
HeNB−GW120Bは、HeNB110Bに接続されており、HeNB110Bを管理する装置(Home evolved NodeB Gateway)である。
MME130は、MeNB110Aと接続されており、MeNB110Aと無線接続を設定しているUE10の移動性を管理する装置(Mobility Management Entity)である。また、MME130は、HeNB−GW120Bを介してHeNB110Bと接続されており、HeNB110Bと無線接続を設定しているUE10の移動性を管理する装置である。
MNB210Aは、一般セル211Aを管理しており、一般セル211Aに存在するUE10と無線通信を行う装置(NodeB)である。
HNB210Bは、特定セル211Bを管理しており、特定セル211Bに存在するUE10と無線通信を行う装置(Home NodeB)である。
RNC220Aは、MNB210Aに接続されており、一般セル211Aに存在するUE10と無線接続(RRC Connection)を設定する装置(Radio Network Controller)である。
HNB−GW220Bは、HNB210Bに接続されており、特定セル211Bに存在するUE10と無線接続(RRC Connection)を設定する装置(Home NodeB Gateway)である。
SGSN230は、パケット交換ドメインにおいてパケット交換を行う装置(Serving GPRS Support Node)である。SGSN230は、コアネットワーク50に設けられる。図1では省略しているが、回線交換ドメインにおいて回線交換を行う装置(MSC;Mobile Switching Center)がコアネットワーク50に設けられていてもよい。
なお、一般セル及び特定セルは、UE10と無線通信を行う機能として理解すべきである。但し、一般セル及び特定セルは、セルのカバーエリアを示す用語としても用いられる。また、一般セル及び特定セルなどのセルは、セルで用いられる周波数、拡散コード又はタイムスロットなどによって識別される。
ここで、一般セルのカバーエリアは、特定セルのカバーエリアよりも広い。一般セルは、例えば、通信事業者によって提供されるマクロセルである。特定セルは、例えば、通信事業者以外の第三者によって提供されるフェムトセル又はホームセルである。但し、特定セルは、通信事業者によって提供されるCSG(Closed Subscriber Group)セル又はピコセルであってもよい。
なお、以下においては、第1通信システムについて主として説明する。但し、以下の記載が第2通信システムに適用されてもよい。
ここで、第1通信システムでは、下り方向の多重方式として、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式が用いられており、上り方向の多重方式として、SC−FDMA(Single−Carrier Frequency Division Multiple Access)方式が用いられる。
また、第1通信システムでは、上り方向のチャネルとして、上り方向制御チャネル(PUCCH;Physical Uplink Control Channel)及び上り方向共有チャネル(PUSCH;Physical Uplink Shared Channel)などが存在する。また、下り方向のチャネルとして、下り方向制御チャネル(PDCCH;Physical Downlink Control Channel)及び下り方向共有チャネル(PDSCH;Physical Downlink Shared Channel)などが存在する。
上り方向制御チャネルは、制御信号を搬送するチャネルである。制御信号は、例えば、CQI(Channel Quality Indicator)、PMI(Precoding Matrix Indicator)、RI(Rank Indicator)、SR(Scheduling Request)、ACK/NACKなどである。
CQIは、下り方向の伝送に使用すべき推奨変調方式と符号化速度を通知する信号である。PMIは、下り方向の伝送の為に使用することが望ましいプリコーダマトリックスを示す信号である。RIは、下り方向の伝送に使用すべきレイヤ数(ストリーム数)を示す信号である。SRは、上り方向無線リソース(後述するリソースブロック)の割当てを要求する信号である。ACK/NACKは、下り方向のチャネル(例えば、PDSCH)を介して送信される信号を受信できたか否かを示す信号である。
上り方向共有チャネルは、制御信号(上述した制御信号を含む)又は/及びデータ信号を搬送するチャネルである。例えば、上り方向無線リソースは、データ信号にのみ割当てられてもよく、データ信号及び制御信号が多重されるように割当てられてもよい。
下り方向制御チャネルは、制御信号を搬送するチャネルである。制御信号は、例えば、Uplink SI(Scheduling Information)、Downlink SI(Scheduling Information)、TPCビットである。
Uplink SIは、上り方向無線リソースの割当てを示す信号である。Downlink SIは、下り方向無線リソースの割当てを示す信号である。TPCビットは、上り方向のチャネルを介して送信される信号の電力の増減を指示する信号である。
下り方向共有チャネルは、制御信号又は/及びデータ信号を搬送するチャネルである。例えば、下り方向無線リソースは、データ信号にのみ割当てられてもよく、データ信号及び制御信号が多重されるように割当てられてもよい。
なお、下り方向共有チャネルを介して送信される制御信号としては、TA(Timing Advance)が挙げられる。TAは、UE10とMeNB110Aとの間の送信タイミング補正情報であり、UE10から送信される上り方向信号に基づいてMeNB110Aによって測定される。
また、下り方向制御チャネル(PDCCH)下り方向共有チャネル(PDSCH)以外のチャネルを介して送信される制御信号としては、ACK/NACKが挙げられる。ACK/NACKは、上り方向のチャネル(例えば、PUSCH)を介して送信される信号を受信できたか否かを示す信号である。
なお、一般セル及び特定セルは、報知チャネル(BCCH;Broadcast Control Channel)を介して報知情報を報知する。報知情報は、例えば、MIB(Master Information Block)やSIB(System Information Block)などの情報である。
(無線フレーム)
以下において、第1通信システムにおける無線フレームについて説明する。図2は、第1通信システムにおける無線フレームを示す図である。
図2に示すように、1つの無線フレームは、10のサブフレームによって構成されており、1つのサブフレームは、2つのスロットによって構成される。1つのスロットの時間長は、0.5msecであり、1つのサブフレームの時間長は、1msecであり、1つの無線フレームの時間長は、10msecである。
なお、1つのスロットは、下り方向において、複数のOFDMシンボル(例えば、6つのOFDMシンボル或いは7つのOFDMシンボル)によって構成される。同様に、1つのスロットは、上り方向において、複数のSC−FDMAシンボル(例えば、6つのSC−FDMAシンボル或いは7つのSC−FDMAシンボル)によって構成される。
(無線リソース)
以下において、第1通信システムにおける無線リソースについて説明する。図3は、第1通信システムにおける無線リソースを示す図である。
図3に示すように、無線リソースは、周波数軸及び時間軸によって定義される。周波数は、複数のサブキャリアによって構成されており、所定数のサブキャリア(12のサブキャリア)を纏めてリソースブロック(RB:Resource Block)と称する。時間は、上述したように、OFDMシンボル(又は、SC−FDMAシンボル)、スロット、サブフレーム、無線フレームなどの単位を有する。
ここで、無線リソースは、1リソースブロック毎に割当て可能である。また、周波数軸及び時間軸上において、複数のユーザ(例えば、ユーザ#1〜ユーザ#5)に対して分割して無線リソースを割当てることが可能である。
また、無線リソースは、MeNB110Aによって割当てられる。MeNB110Aは、CQI、PMI、RIなどに基づいて、各UE10に割当てられる。
(適用シーン)
以下において、第1実施形態に係る適用シーンについて説明する。図4は、第1実施形態に係る適用シーンを説明するための図である。ここでは、一般セルを管理する一般基地局として、MeNB110Aを例示して、特定セルを管理する特定基地局として、HeNB110Bを例示する。
また、一般セル111Aにおいてコネクティッド状態のUE10(以下、MUEと称する)として、MUE10Aを例示する。特定セル111Bにおいてコネクティッド状態のUE10(以下、HUEと称する)として、HUE10Bを例示する。
図4に示すように、MUE10Aから一般セル111Aに送信される上りリンク信号は、MUE10Aの位置によっては、HUE10Bから特定セル111Bに送信される上りリンク信号に干渉する。
特定セル111Bは、MUE10Aが一般セル111Aにおいてコネクティッドであるため、特定セル111Bに干渉を与えるMUE10Aを特定することができない。また、特定セル111Bに干渉を与えるMUE10Aは、特定セル111Bからの下りリンク信号を受信できていないため、自身が特定セル111Bの上りリンク信号へ干渉を与えていることを知らない。そのため、従来の手順では、一般セル111Aは、特定セル111Bに干渉を与えるMUE10Aを特定することができない。
但し、従来の手順においても、HeNB110Bは、MeNB110Aに対して、特定セル111Bにおいて干渉が生じている旨を示す干渉レポート(OI:Overload Indicator)を送信することは可能である。例えば、干渉レポートは、リソースブロック毎に干渉が生じているか否かを示す。或いは、干渉レポートは、リソースブロック毎に生じている干渉のレベルを示す。
これに対して、第1実施形態では、MeNB110Aは、距離LMINから距離LMAXまでの範囲を示す帯状の環状領域内に位置するMUEに対して、特定セル111Bで用いる周波数とは異なる周波数へのハンドオーバを指示する。
ここで、距離LMINは、特定セル111Bのカバーエリア端のうち、MeNB110Aに最も近い端とMeNB110Aとの間の距離である。距離LMAXは、特定セル111Bのカバーエリア端のうち、MeNB110Aから最も遠い端とMeNB110Aとの間の距離である。
例えば、帯状の環状領域111Xは、図5に示すように、一般セル111Aから特定セル111BにハンドオーバするUE10(UE10及びUE10)が、ハンドオーバの直前に一般セル111Aから設定されていた上りリンク信号の同期タイミング補正値に基づいて定められる。すなわち、帯状の環状領域111Xは、一般セル111Aから特定セル111BにハンドオーバするUE10が、ハンドオーバの直前に一般セル111Aから設定されていたTA(Timing Advance)に基づいて定められる。詳細には、帯状の環状領域111Xは、TAの最小値−αからTAの最大値+αの範囲にTAが属する領域である。但し、αは、所定値である。
このようなケースにおいて、MeNB110Aは、帯状の環状領域111Xに位置するUE10〜10に対して、特定セル111Bで用いる周波数とは異なる周波数へのハンドオーバを指示する。
或いは、帯状の環状領域111Xは、図6に示すように、特定セル111Bから一般セル111AにハンドオーバするUE10(UE10及びUE10)の上りリンク信号の同期タイミング補正値に基づいて定められる。詳細には、帯状の環状領域111Xは、同期タイミング補正値の最小値−αから同期タイミング補正値の最大値+αの範囲に同期タイミング補正値が属する領域である。但し、αは、所定値である。
或いは、特定セル111Bから一般セル111AにハンドオーバするUE10(UE10及びUE10)が、ハンドオーバの直後に一般セル111Aから設定される上りリンク信号の同期タイミング補正値に基づいて定められる。すなわち、帯状の環状領域111Xは、特定セル111Bから一般セル111AにハンドオーバするUE10が、ハンドオーバの直後に一般セル111Aから設定されるTA(Timing Advance)の最小値及び最大値に基づいて定められる。
このようなケースにおいて、MeNB110Aは、帯状の環状領域111Xに位置するUE10〜10に対して、特定セル111Bで用いる周波数とは異なる周波数へのハンドオーバを指示する。
第1実施形態において、MeNB110Aは、HeNB110Bの地理的な位置を記憶する。MeNB110Aは、HeNB110Bによって管理される特定セル111Bのカバーエリアのサイズを記憶することが好ましい。
MeNB110Aは、特定セル111Bで用いる周波数とは異なる周波数へのハンドオーバを行ったMUEのうち、特定セル111Bのカバーエリアから十分に離れたMUEに対して、特定セル111Bで用いる周波数と同じ周波数へのハンドオーバを指示することが好ましい。言い換えると、特定セル111Bのカバーエリア十分に離れたMUEが特定セル111Bに干渉を与えることはないため、MeNB110Aは、特定セル111Bのカバーエリア十分に離れたMUEが用いる周波数を元に戻す。
ここで、MeNB110Aは、特定セル111Bのカバーエリアに十分に離れたMUEの位置は、このMUEから送信される上りリンク信号の到来方向に基づいて概ね特定することができる。言い換えると、MeNB110Aは、HeNB110Bの地理的な位置を記憶していれば、特定セル111Bに明らかに干渉を与えないMUEを特定することができる。
(一般基地局)
以下において、第1実施形態に係る一般基地局について説明する。図7は、第1実施形態に係る一般基地局(ここでは、MeNB110A)を示すブロック図である。
図7に示すように、MeNB110Aは、受信部115Aと、送信部116Aと、制御部117Aとを有する。
受信部115Aは、UE10(例えば、MUE)から上りリンク信号を受信する。受信部115Aは、HeNB110Bからメッセージ(例えば、干渉レポート)を受信する。干渉レポートは、上述したように、特定セル111Bにおいて干渉が生じている旨を示す。
送信部116Aは、UE10(例えば、MUE)に下りリンク信号を送信する。送信部116Aは、HeNB110Bにメッセージを送信する。
制御部117Aは、MeNB110Aの動作を制御する。例えば、制御部117Aは、MUEに無線リソースを割当てる。制御部117Aは、距離LMINから距離LMAXまでの範囲を示す帯状の環状領域内に位置するMUEに対して、特定セル111Bで用いる周波数とは異なる周波数へのハンドオーバを指示する。詳細には、制御部117Aは、図9に示すMeNB110Aの動作を制御する。
(特定基地局)
以下において、第1実施形態に係る特定基地局について説明する。図8は、第1実施形態に係る特定基地局(ここでは、HeNB110B)を示すブロック図である。
図8に示すように、HeNB110Bは、受信部115Bと、送信部116Bと、制御部117Bとを有する。
受信部115Bは、UE10(例えば、HUE)から上りリンク信号を受信する。受信部115Bは、MeNB110Aからメッセージを受信する。
送信部116Bは、UE10(例えば、HUE)に下りリンク信号を送信する。送信部116Bは、MeNB110Aにメッセージ(例えば、干渉レポート)を送信する。
制御部117Bは、HeNB110Bを制御する。例えば、制御部117Bは、HUEに無線リソースを割当てる。詳細には、制御部117Bは、図9に示すHeNB110Bの動作を制御する。
(移動通信システムの動作)
以下において、第1実施形態に係る移動通信システムの動作について説明する。図9は、第1実施形態に係る移動通信システム100の動作を示すシーケンス図である。
ここで、MUE及びMUEは、一般セル111Aにおいてコネクティッド状態のUE10であり、帯状の環状領域111Xに位置する。MUEは、特定セル111Bのカバーエリアの近傍に位置しており、MUEは、特定セル111Bのカバーエリアの近傍に位置していない。
図9に示すように、ステップ10において、HeNB110Bは、MeNB110Aに対して、特定セル111Bにおいて干渉が生じている旨を示す干渉レポートを送信(通知)する。
ステップ20において、MeNB110Aは、MUEに対して、特定セル111Bで用いる周波数と異なる周波数へのハンドオーバを指示するハンドオーバ指示を送信する。同様に、ステップ20において、MeNB110Aは、MUEに対して、特定セル111Bで用いる周波数と異なる周波数へのハンドオーバを指示するハンドオーバ指示を送信する。
ステップ30において、MeNB110Aは、特定セル111Bで用いる周波数とは異なる周波数へのハンドオーバを行ったMUEのうち、特定セル111Bのカバーエリアに十分に離れたMUEを特定する。すなわち、MeNB110Aは、特定セル111Bに明らかに干渉を与えないMUEを特定する。ここでは、このようなMUEとして、MUEが特定される。
ステップ40において、MeNB110Aは、MUEに対して、特定セル111Bで用いる周波数と同じ周波数へのハンドオーバを指示するハンドオーバ指示を送信する。
ここで、MeNB110Aは、ステップ20及びステップ20のハンドオーバ先の周波数(セル)における無線状態、特定セル111Bで用いる周波数と同じ周波数へのハンドオーバに必要なシグナリング量に基づいて、特定セル111Bで用いる周波数と同じ周波数へのハンドオーバを指示するか否かを判定することが好ましい。
第1実施形態において、ステップ30及びステップ40の処理が行われるが、ステップ30及びステップ40の処理は、オプションであり、省略されてもよい。
(作用及び効果)
第1実施形態では、MeNB110Aは、距離LMINから距離LMAXまでの範囲を示す帯状の環状領域内に位置するMUEに対して、特定セル111Bで用いる周波数とは異なる周波数へのハンドオーバを指示する。従って、特定セル111Bに与える干渉の干渉源(MUE)を特定することができていなくても、特定セル111Bにおいて生じる干渉が抑制される。
第1実施形態では、MeNB110Aは、特定セル111Bのカバーエリアに十分に離れたMUE(すなわち、特定セル111Bに明らかに干渉を与えないMUE)について、ハンドオーバ先の周波数(特定セル111Bで用いる周波数とは異なる周波数)における無線状態、ハンドオーバ元の周波数(特定セル111Bで用いる周波数と同じ周波数)へのハンドオーバに必要なシグナリング量に基づいて、上述したMUEが用いる周波数を元に戻すか否かを判断する。従って、特定セル111Bに与える干渉抑制に伴う影響を最小限に抑えることができる。すなわち、移動通信システム100の全体として最適化された周波数(セル)の割り当ての変更を最小限に抑えることができる。
[変更例1]
以下において、第1実施形態の変更例1について説明する。以下においては、第1実施形態に対する相違点について主として説明する。
変更例1では、MUEは、特定セル111Bで用いる周波数とは異なる周波数へのハンドオーバを指示された地理的な位置を記憶する。すなわち、MUEは、特定セル111Bのカバーエリアの外縁の地理的な位置を記憶する。
なお、第1実施形態において、MUEが用いる周波数が元の周波数に戻された場合には、このMUEは、地理的な位置を記憶しないことは勿論である。
MUEは、MUEの位置が記憶された位置である場合に、MeNB110Aに対して、特定セルの近傍に位置する旨を示す近傍通知信号(Enhanced Proximity Indication)を送信する。ここで、MUEは、MUEの位置が記憶された位置であり、かつ、特定セルで用いる周波数と同じ周波数を用いている場合に、近傍通知信号(Enhanced Proximity Indication)を送信することが好ましい。
MeNB110Aは、近傍通知信号に応じて、近傍通知信号を送信したMUEに対して、特定セル111Bで用いる周波数とは異なる周波数へのハンドオーバを指示する。また、MeNB110Aは、近傍通知信号に応じて、近傍通知信号を送信するMUEが用いる周波数の候補から、特定セル111Bで用いる周波数を除外する。
ここで、MUEが現在用いる周波数(セル)は、“Primary cell”と称されることもある。また、MUEが用いる周波数(セル)の候補は、“Secondarycell”と称されることもある。
[第2実施形態]
以下において、第2実施形態について説明する。以下においては、第1実施形態に対する相違点について主として説明する。
具体的には、第1実施形態では、MeNB110Aは、距離LMINから距離LMAXまでの範囲を示す帯状の環状領域内に位置するMUEに対して、特定セル111Bで用いる周波数とは異なる周波数へのハンドオーバを指示する。
これに対して、第2実施形態では、距離LMINから距離LMAXまでの範囲を示す帯状の環状領域内に位置するMUEは、HeNB110Bに対して、干渉検出用RACH信号を送信する。HeNB110Bは、MeNB110Aに対して、干渉検出用RACH信号の検出結果を通知する。第2実施形態において、MeNB110Aは、距離LMINから距離LMAXまでの範囲を示す帯状の環状領域内に位置するMUEに対して、干渉検出用RACH信号の送信を指示してもよい。
ここで、一般セル111Aにおけるサブフレームのタイミングと特定セル111Bにおけるサブフレームのタイミングとの同期が取れているとは限らない。従って、HeNB110BのRACH検出期間において、干渉検出用RACH信号が送信されずに、HeNB110Bが干渉検出用RACH信号を検出できないケースが想定される。
従って、HeNB110Bが干渉検出用RACH信号を検出できるように、干渉検出用RACH信号の送信タイミングがMeNB110Aによって指定される。
具体的には、図10に示すように、MUEがMeNB110Aに上りリンク信号を送信するタイミングは、時刻t0である。MeNB110AがMUEから上りリンク信号を受信するタイミングは、時刻t1である。MUEがMeNB110Aから下りリンク信号を受信するタイミングは、時刻t2である。ここで、時刻t0と時刻t1との差異及び時刻t1と時刻t2との差異は、MUEとMeNB110Aとの間の伝搬遅延時間である。時刻t0と時刻t2との差異は、一般セル111Aにおける上りリンク信号の送信タイミングと下りリンク信号の送信タイミングとの調整量であり、TA(Timing Advance)と称される。
図10に示すように、MeNB110Aにおいて、SFN(System Frame Number)がαであり、サブフレーム番号がβであるタイミングは、時刻tである。一方で、HeNB110Bにおいて、SFN(System Frame Number)がαであり、サブフレーム番号がβであるタイミングは、時刻tである。
このようなケースにおいて、時刻tにおいてMeNB110Aから送信される下りリンク信号は、時刻tにおいてHeNB110Bによって受信される。従って、一般セル111Aと特定セル111Bとのタイミングずれ量は、時刻tと時刻tとの差分(タイミングずれ量Y)によって表される。
従って、HeNB110Bは、既知のプリアンブルを含む下りリンク信号を受信して、タイミングずれ量Yを検出することが可能である。既知のプリアンブルは、MeNB110AのSFN及びサブフレーム番号を特定可能な情報である。
ここで、サブフレームβがHeNB110BのRACH検出期間であるケースについて考える。このようなケースでは、MUEは、時刻tにおいて干渉検出用RACH信号を送信することによって、HeNB110Bは、時刻tにおいて干渉検出用RACH信号を受信することができ、干渉検出用RACH信号を検出することができる。
例えば、時刻tにおいてMeNB110Aから送信される下りリンク信号に応じて、MUEが干渉検出用RACH信号を送信するケースでは、干渉検出用RACH信号の送信タイミングは、干渉検出用RACH信号の送信を指示する下りリンク信号の受信時刻(図10に示す時刻t)からタイミングずれ量Yが経過した時刻(図10に示す時刻t)である。
或いは、干渉検出用RACH信号の送信タイミングは、MUEが一般セル111AにRACHを送信すべき時刻(図10に示す時刻t)からTA及びタイミングずれ量Yが経過した時刻(図10に示す時刻t)である。
このように、干渉検出用RACH信号の送信タイミングは、一般セル111Aと特定セル111Bとのタイミングずれ量に基づいて定められる。
このように、MUEから干渉検出用RACH信号が送信される場合には、MUEから送信される干渉検出用RACH信号が時刻tにおいてMeNB110Aに到達する。従って、干渉検出用RACH信号を送信しない他のMUEから送信される上りリンク信号は、干渉検出用RACH信号の干渉を受けてしまう。
そこで、第1実施形態では、MeNB110Aは、干渉検出用RACH信号が送信されているRACH送信期間において、一般セル111Aにおいて上りリンク無線リソースを割当てずに、上りリンク無線リソースのスケジューリングを規制することが好ましい。図10に示すように、RACH送信期間は、例えば、時刻tから1サブフレーム期間である。
すなわち、MeNB110Aは、時刻tにおいて干渉検出用RACH信号の送信を指示する下りリンク信号を送信する場合には、時刻tから、X+Y+PTAが経過した時刻(図10に示す時刻t)から1サブフレーム期間に亘って、一般セル111Aにおいて上りリンク無線リソースを割当てないことが好ましい。なお、PTAは、HeNB110Bのセル端に位置するHUEが、HeNB110Bから想定されると期待されるTA値である。PTAは、固定値であってもよく、HeNB110Bは、PTAを事前に知っている。
或いは、MeNB110Aは、時刻tから、2X+Yが経過した時刻(図10に示す時刻t)から1サブフレーム期間に亘って、一般セル111Aにおいて上りリンク無線リソースを割当てなくてもよい。
(移動通信システムの動作)
以下において、第2実施形態に係る移動通信システムの動作について説明する。図11は、第2実施形態に係る移動通信システム100の動作を示すシーケンス図である。
図11に示すように、ステップ110において、HeNB110Bは、MeNB110Aに対して、特定セル111Bにおいて干渉が生じている旨を示す干渉レポートを送信(通知)する。
ステップ120において、HeNB110Bは、MeNB110Aに対して、HeNB110BのRACH構成情報(RACH Config Information)及びタイミングずれ量を送信(通知)する。RACH構成情報は、RACHを規定するものであり、RACHで使用するrootSequenceIndex、RACHを送信可能なタイミング、使用可能なランダムアクセスプリアンブルの範囲などを規定する。すなわち、RACH構成情報は、RACHパラメータ候補の一例である。
ステップ130において、MeNB110Aは、MUEに対して、RACHパラメータ(例えば、ランダムアクセスプリアンブル、PRACHマスクインデックス)を送信する。ここで、MeNB110Aは、RACH構成情報に基づいて、RACHの送信可能なタイミングを取得して、取得されたタイミングの中から、干渉検出用RACH信号の送信タイミングをPRACHマスクインデックスによって指定する。干渉検出用RACH信号は、rootSequenceIndexの巡回符号に基づいて、ランダムアクセスプリアンブルで指示される部分を符号化する。
ここで、RACHパラメータ及び干渉検出用RACH信号の送信タイミングを含む下りリンク信号は、干渉検出用RACH信号の送信を指示する下りリンク信号であることに留意すべきである。
ステップ140において、MUEは、MeNB110Aから受信した送信タイミングにおいて、MeNB110Aから受信したRACHパラメータを用いて干渉検出用RACH信号を送信する。
ステップ150において、HeNB110Bは、MeNB110Aに対して、干渉検出用RACH信号の検出結果(例えば、ランダムアクセスプリアンブル、PRACHマスクインデックス)を送信(通知)する。
ここで、HeNB110Bは、干渉検出用RACH信号の受信レベルが所定閾値以上である場合に、干渉検出用RACH信号の検出結果を送信してもよい。
ステップ160において、MeNB110Aは、干渉検出用RACH信号の検出結果に基づいて、干渉検出用RACH信号の検出結果(ランダムアクセスプリアンブル、PRACHマスクインデックス)に基づいて、特定セル111Bに干渉を与えるMUE(以下、干渉MUE)を特定する。
ステップ170において、MeNB110Aは、特定された干渉MUEに対して、特定セル111Bで用いる周波数とは異なる周波数へのハンドオーバを指示する。
(作用及び効果)
第2実施形態では、MUEからHeNB110Bに対して干渉検出用RACH信号が送信され、HeNB110BからMeNB110Aに対して干渉検出用RACH信号の検出結果が通知される。従って、MeNB110Aは、干渉検出用RACH信号の検出結果によって、特定セル111Bに与える干渉の干渉源(MUE)を特定することができる。
第2実施形態では、MeNB110AからMUEに対して干渉検出用RACH信号の送信タイミングが送信される。干渉検出用RACH信号の送信タイミングは、一般セル111Aと特定セル111Bとのタイミングずれ量に基づいて定められる。従って、一般セル111Aにおけるサブフレームのタイミングと特定セル111Bにおけるサブフレームのタイミングとの同期が取れていなくても、HeNB110Bは、MUEから送信される干渉検出用RACH信号を検出することができる。
[変更例1]
以下において、第2実施形態の変更例1について説明する。以下においては、第1実施形態に対する相違点について主として説明する。
変更例1において、干渉検出用RACH信号を生成するためのランダムアクセスプリアンブルは、特定セル111Bで用いられるPRACHを生成するためのランダムアクセスプリアンブルと異なる。
ここで、3GPP規格において、ランダムアクセスプリアンブルは、複数のグループに分類されている。HeNB110Bは、特定セル111Bで用いられるランダムアクセスプリアンブルが属するグループとは異なるグループをRACHパラメータ候補として選択する。或いは、HeNB110Bは、使用可能なランダムアクセスプリアンブルのうち、所定区間のランダムアクセスプリアンブルを干渉検出用RACH信号に割当てて、所定区間以外の他の区間のランダムアクセスプリアンブルの使用を禁止してもよい。
[その他の実施形態]
本発明は上述した実施形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
実施形態では、一般セルを管理する一般基地局として、MeNB110Aを例示して、特定セルを管理する特定基地局として、HeNB110Bを例示した。しかしながら、一般セルを管理する一般基地局は、MNB210Aであってもよい。また、特定セルを管理する特定基地局は、HNB210Bであってもよい。
実施形態では、HeNB110Bは、既知のプリアンブルを含む下りリンク信号を受信して、タイミングずれ量を検出する。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。
具体的には、タイミングずれ量は、一般セル111Aから特定セル111Bへのハンドオーバにおいて、一般セル111Aにおける下りリンク信号の同期タイミングと特定セル111Bにおける下りリンク信号の同期タイミングとの差異によって定められてもよい。詳細には、タイミングずれ量は、このような差異の最小値であってもよく、このような差異の最大値であってもよく、このような差異の平均値であってもよい。
或いは、タイミングずれ量は、特定セル111Bから一般セル111Aへのハンドオーバにおいて、特定セル111Bにおける下りリンク信号の同期タイミングと一般セル111Aにおける下りリンク信号の同期タイミングとの差異によって定められてもよい。詳細には、タイミングずれ量は、このような差異の最小値であってもよく、このような差異の最大値であってもよく、このような差異の平均値であってもよい。
なお、米国仮出願第61/555174号(2011年11月3日出願)の全内容が、参照により、本願明細書に組み込まれている。
本発明によれば、特定セルに干渉を与える一般移動端末を特定することができていなくても、特定セルにおいて生じる干渉を抑制することができる。

Claims (16)

  1. 一般セルを管理する一般基地局と、前記一般セルのカバーエリアよりも狭いカバーエリアを有する特定セルを管理する特定基地局とを含む移動通信システムに適用される移動通信方法であって、
    前記特定セルのカバーエリア端のうち、前記一般基地局に最も近い端と前記一般基地局との間の距離が距離LMINであり、
    前記特定セルのカバーエリア端のうち、前記一般基地局から最も遠い端と前記一般基地局との間の距離が距離LMAXであり、
    前記一般基地局から、前記一般セルにおいてコネクティッド状態の移動端末である一般移動端末のうち、前記距離LMINから距離LMAXまでの範囲を示す帯状の環状領域内に位置する前記一般移動端末に対して、前記特定セルで用いる周波数とは異なる周波数へのハンドオーバを指示するステップAを備えることを特徴とする移動通信方法。
  2. 前記帯状の環状領域は、前記一般セルから前記特定セルにハンドオーバする前記移動端末の下りリンク信号の同期タイミングと前記一般セルから前記特定セルにハンドオーバする前記移動端末の上りリンク信号の同期タイミングとの差異によって定められることを特徴とする請求項1に記載の移動通信方法。
  3. 前記帯状の環状領域は、前記特定セルから前記一般セルにハンドオーバする前記移動端末の上りリンク信号の同期タイミング補正値によって定められることを特徴とする請求項1に記載の移動通信方法。
  4. 前記特定基地局から前記一般基地局に対して、前記特定セルにおいて干渉が生じている旨を示す干渉レポートを送信するステップBを備え、
    前記ステップAにおいて、前記一般基地局から前記一般移動端末に対して、前記干渉レポートに応じて、前記ハンドオーバを指示することを特徴とする請求項1に記載の移動通信方法。
  5. 前記一般基地局は、前記特定基地局の地理的な位置を記憶しており、
    前記一般基地局から、前記特定セルで用いる周波数とは異なる周波数へのハンドオーバを行った前記一般移動端末のうち、前記特定セルのカバーエリアに十分に離れた前記一般移動端末に対して、前記特定セルで用いる周波数と同じ周波数へのハンドオーバを指示するステップCを備えることを特徴とする請求項1に記載の移動通信方法。
  6. 前記一般移動端末は、前記特定セルで用いる周波数とは異なる周波数へのハンドオーバを指示された地理的な位置を記憶しており、
    前記一般移動端末の位置が記憶された位置である場合に、前記一般移動端末から前記一般基地局に対して、前記特定セルの近傍に位置する旨を示す近傍通知信号を送信するステップDを備えることを特徴とする請求項1に記載の移動通信方法。
  7. 前記一般基地局から前記一般移動端末に対して、前記近傍通知信号に応じて、前記特定セルで用いる周波数とは異なる周波数へのハンドオーバを指示するステップEを備えることを特徴とする請求項6に記載の移動通信方法。
  8. 前記一般基地局が、前記近傍通知信号に応じて、前記近傍通知信号を送信する前記一般移動端末が用いる周波数の候補から、前記特定セルで用いる周波数を除外するステップFを備えることを特徴とする請求項6に記載の移動通信方法。
  9. 一般セルを管理する一般基地局と、前記一般セルのカバーエリアよりも狭いカバーエリアを有する特定セルを管理する特定基地局とを含む移動通信システムに適用される移動通信方法であって、
    前記特定セルのカバーエリア端のうち、前記一般基地局に最も近い端と前記一般基地局との間の距離が距離LMINであり、
    前記特定セルのカバーエリア端のうち、前記一般基地局から最も遠い端と前記一般基地局との間の距離が距離LMAXであり、
    前記一般セルにおいてコネクティッド状態の移動端末である一般移動端末のうち、前記距離LMINから距離LMAXまでの範囲を示す帯状の環状領域内に位置する前記一般移動端末から前記前記特定基地局に対して、干渉検出用RACH信号を送信するステップAと、
    前記特定基地局から前記一般基地局に対して、前記干渉検出用RACH信号の検出結果を通知するステップBとを備えることを特徴とする移動通信方法。
  10. 前記帯状の環状領域は、前記一般セルから前記特定セルにハンドオーバする前記移動端末の下りリンク信号の同期タイミングと前記一般セルから前記特定セルにハンドオーバする前記移動端末の上りリンク信号の同期タイミングとの差異に基づいて定められることを特徴とする請求項9に記載の移動通信方法。
  11. 前記帯状の環状領域は、前記特定セルから前記一般セルにハンドオーバする前記移動端末の上りリンク信号の同期タイミング補正値に基づいて定められることを特徴とする請求項9に記載の移動通信方法。
  12. 前記一般基地局から前記一般移動端末に対して、前記干渉検出用RACH信号の送信に用いるRACHパラメータ、及び、前記干渉検出用RACH信号の送信タイミングを送信するステップCを備え、
    前記干渉検出用RACH信号の送信タイミングは、前記一般セルと前記特定セルとのタイミングずれ量に基づいて定められることを特徴とする請求項に記載の移動通信方法。
  13. 前記特定基地局から前記一般基地局に対して、前記RACHパラメータを選択するためのRACHパラメータ候補を通知するステップDを備えることを特徴とする請求項9に記載の移動通信方法。
  14. 前記特定セルにおいて干渉が生じている場合に、前記ステップDにおいて、前記特定基地局から前記一般基地局に対して、前記RACHパラメータ候補を通知することを特徴とする請求項13に記載の移動通信方法。
  15. 前記一般基地局が、前記干渉検出用RACH信号が送信されているRACH送信期間において、前記一般セルにおいて上りリンク無線リソースを割当てずに、上りリンク無線リソースのスケジューリングを規制するステップEを備えることを特徴とする請求項9に記載の移動通信方法。
  16. 一般セルを管理する一般基地局と、前記一般セルのカバーエリアよりも狭いカバーエリアを有する特定セルを管理する特定基地局とを含む移動通信システムの前記一般基地局であって、
    前記特定セルのカバーエリア端のうち、前記一般基地局に最も近い端と前記一般基地局との間の距離が距離LMINであり、
    前記特定セルのカバーエリア端のうち、前記一般基地局から最も遠い端と前記一般基地局との間の距離が距離LMAXであり、
    前記一般基地局から、前記一般セルにおいてコネクティッド状態の移動端末である一般移動端末のうち、前記距離LMINから距離LMAXまでの範囲を示す帯状の環状領域内に位置する前記一般移動端末に対して、前記特定セルで用いる周波数とは異なる周波数へのハンドオーバを指示する制御部を備えることを特徴とする一般基地局。
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