JP5731951B2 - 線形運動デバイスの制御装置、線形運動デバイスの制御方法 - Google Patents
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Description
図4は、線形運動デバイス112を制御する従来の制御装置を示した図である。図4に示した制御装置は、磁場センサ113と、差動増幅器114と、非反転出力バッファ115と、反転出力バッファ116と、第1の出力ドライバ117と、第2の出力ドライバ118とを備えている。図中に符号112を付して示したのは、制御装置によってフィードバック制御される線形運動デバイス112である。線形運動デバイス112は、コイル111と磁石110とを備えている。
図5は、図4に示した磁場センサ113によって検出される磁場(以下、検出磁場とも記す)と、線形運動デバイス112の位置との関係を示した図である。図5では、図中左側の縦軸には磁場センサ113によって検出された磁場が示され、図中右側の縦軸には磁場センサ113の出力信号SAの値が示されている。また、図5の横軸は、線形運動デバイス112の位置である。
図5に示したように、磁石110に着磁のばらつき、または磁場センサ113の位置にずれがある場合、検出磁場が線形運動デバイス112の正しい位置を示さない。このため、制御装置が、線形運動デバイス112を適正に位置制御することができなくなる場合がある。
すなわち、磁場センサ出力SAまたはデバイス位置指令信号SBの同期化には、線形運動デバイス112を、その移動範囲の一方の端点XBOTから他方の端点XTOPまで移動させる必要がある。線形運動デバイス112を端点に移動させる場合には、コイル111に強制的に大電流を流し、線形運動デバイス112を端点XBOT及びXTOPに移動させて固定する。
なお、図6(b)において、コイル電流の方向が−ICoilからICoilに切り替わった瞬間、実線で表した磁場センサ出力SAが下に凸のスパイク状となるのは、干渉するコイル磁場の極性が反転するからである。
本発明の一態様の線形運動デバイスの制御装置は、前記デバイス位置指令回路が、前記検出位置信号と同期化した上限値及び下限値を前記補正値により補正した出力範囲で、前記目標指示信号に基づいて前記位置指令信号を出力することが望ましい。
本発明の一態様の線形運動デバイスの制御装置は、前記デバイス位置指令回路が、前記検出位置信号と同期化した前記上限値に前記補正値を加算し、前記検出位置信号と同期化した前記下限値に前記補正値を減算した出力範囲で、前記目標指示信号に基づいて前記位置指令信号を出力することが望ましい。
本発明の一態様の線形運動デバイスの制御装置は、前記検出位置信号と同期化した前記上限値及び前記下限値が、前記線形運動デバイスを端点及び他方の端点で固定した状態における前記検出位置信号の値であることが望ましい。
(1) 回路構成
図1は、本実施形態の線形運動デバイスの制御装置(以下、単に制御装置とも記す)の構成を説明するための図である。
本実施形態の制御回路は、磁場を検出し、検出磁場に応じた出力信号SDを出力する磁場センサ13と、出力信号SDを反転入力端子に入力し、デバイス位置指令信号SEを非反転入力端子に入力し、この差分を操作量信号SF(偏差と増幅度の積)として出力する差動増幅器14と、操作量信号SFを反転させずに非反転操作量信号として出力する非反転出力バッファ15と、操作量信号SFを反転させ、反転操作量信号として出力する反転出力バッファ16と、非反転操作量信号を出力する出力ドライバ17と、反転操作量信号を出力する出力ドライバ18を含んでいる。
さらに、図1中に符号12を付して示したのは、上記した制御装置によってフィードバック制御される線形運動デバイス12である。線形運動デバイス12は、コイル11と磁石10とを備えている。
図3は、本実施形態の制御装置の動作の概要を説明するための図である。図3の図中左側の縦軸は、図2に示した出力信号SJ、SKを示す。また、右側の縦軸は、出力信号SD、図4に示した従来のデバイス位置指令信号SB、図1に示した本実施形態のデバイス位置指令信号SEを示している。図中、上側の横軸は、図1に示した目標位置信号SHであり、図中、下側の横軸は線形運動デバイス12の位置を示している。
本実施形態では、図2に示した記憶装置21、23に、それぞれ、例えば「10」が補正値として記憶されているものとする。このため、加算回路26が出力する値は「200」となり、このときにD/A変換器28によって出力される出力信号SNがVMHaとなる。また、減算器27の出力は「55」となり、D/A変換器29の出力SMがVMLaとなる。このため、検出磁場に干渉するコイル磁場の影響を補正し、デバイス位置指令信号SEの出力範囲を、従来のデバイス位置指令信号SBと同様に、VMHaからVMLaとすることができる。
11、111 コイル
12、112 線形運動デバイス
13、113 磁場センサ
14、114 差動増幅器
15、115 正転出力バッファ
16、116 反転出力バッファ
17、18、117、118 出力ドライバ
19 デバイス位置指令信号生成回路
20、21、22、23 記憶装置
24、25 セレクタ
26 加算器
27 減算器
28、29、30 D/A変換器
Claims (6)
- 磁石とコイルとを備え、該コイルにコイル電流が流れることによって発生する力によって移動する線形運動デバイスの制御装置であって、
前記磁石が発生する磁場を検出し、検出された磁場の値に対応する検出位置信号を出力する磁場センサと、
前記線形運動デバイスを移動すべき目標位置を指示する目標指示信号に基づいて、位置指令信号を、補正値により補正された出力範囲で出力するデバイス位置指令回路と、
前記検出位置信号と、前記位置指令信号とを入力し、前記検出位置信号と前記位置指令信号との偏差を示す操作量信号を出力する差動増幅器と、
前記操作量信号に応じて前記線形運動デバイスを駆動する出力ドライバと、を含み、
前記補正値は、前記コイルを流れるコイル電流によって発生する磁場に対応する値であることを特徴とする線形運動デバイスの制御装置。 - 前記デバイス位置指令回路は、前記補正値を記憶する記憶装置を含む補正回路を含み、
当該補正回路によって前記位置指令信号を補正することを特徴とする請求項1に記載の線形運動デバイスの制御装置。 - 前記デバイス位置指令回路は、前記検出位置信号と同期化した上限値及び下限値を前記補正値により補正した出力範囲で、前記目標指示信号に基づいて前記位置指令信号を出力する請求項1又は2に記載の線形運動デバイスの制御装置。
- 前記デバイス位置指令回路は、前記検出位置信号と同期化した前記上限値に前記補正値を加算し、前記検出位置信号と同期化した前記下限値に前記補正値を減算した出力範囲で、前記目標指示信号に基づいて前記位置指令信号を出力する請求項3に記載の線形運動デバイスの制御装置。
- 前記検出位置信号と同期化した前記上限値及び前記下限値は、前記線形運動デバイスを一方の端点及び他方の端点で固定した状態における前記検出位置信号の値である請求項3又は4に記載の線形運動デバイスの制御装置。
- 磁石とコイルとを備え、該コイルにコイル電流が流れることによって発生する力によって移動する線形運動デバイスの前記磁石が発生する磁場を検出し、検出された磁場の値に対応する検出位置信号を出力する磁場センサと、位置指令信号を出力するデバイス位置指令回路と、前記検出位置信号と前記位置指令信号との偏差を示す操作量信号を出力する差動増幅器と、前記操作量信号に応じて前記線形運動デバイスを駆動する出力ドライバと、を含む線形運動デバイスの制御装置において実行される線形運動デバイスの制御方法であって、
前記デバイス位置指令回路が、前記線形運動デバイスを移動すべき目標位置を指示する目標指示信号に基づいて、位置指令信号を、前記コイルを流れるコイル電流によって発生する磁場に対応する補正値により補正された出力範囲で出力するステップと、
前記差動増幅器が、前記検出位置信号と、前記位置指令信号とを入力し、前記検出位置信号と前記位置指令信号との偏差を示す操作量信号を出力するステップと、
前記出力ドライバが、前記操作量信号に応じて前記線形運動デバイスを駆動するステップと、
を含むことを特徴とする線形運動デバイスの制御方法。
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